JP5455759B2 - ゴム組成物及びそれを用いたタイヤ - Google Patents
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Description
合成された重合体のスチレン結合量は、1H-NMRスペクトルの積分比から算出した。
合成された重合体のブタジエン部分又はイソプレン部分のビニル結合量は、赤外法で分析した。
合成された重合体のポリスチレン換算重量平均分子量は、GPCで測定した。ここで、GPCとしてはウォーターズ社製244型GPCを用い、検知器としては示差屈折計を用い、カラムとしては東ソー製カラムGMH−3、GMH−6、G6000H−6を用い、移動相としてはテトラヒドロフランを用いた。また、標準物質としてウォーターズ社製単分散スチレン重合体を用い、GPCによる単分散スチレン重合体のピークの分子量とGPCのカウント数との関係を予め求めて検量線を作成し、これを用いて、重合体のポリスチレン換算での分子量を求めた。
高分子学会予稿集第29巻第9号2055頁に記載されている方法に従って重合体をオゾン分解した後、上記GPCを用いて、芳香族ビニル化合物ブロックのポリスチレン換算でのピーク分子量、分子量分布(Mw/Mn)及び重量平均分子量(Mw)を求めた。
十分に窒素置換した拌翼つきの5リットルオートクレーブに、シクロヘキサン3000g、テトラヒドロフラン(THF)12g、1,3-ブタジエン200g及びスチレン100gを導入し、オートクレーブ内の温度を21℃に調整した。次に、重合開始剤としてMacromolecules, vol.27, 5957-5963 (1994)に従いsec-BuLiとm-ジイソプロペニルベンゼンとの化合物(DiLi)0.14gを加えて昇温条件下でモノマーの転化率が99%になるまで重合した。その後、老化防止剤として2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾールを3.5g加え、重合体(X-1)を得た。なお、重合体(X-1)は、スチレン結合量が33質量%であり、ビニル結合量が35%であり、ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)が40万であった。
十分に窒素置換した拌翼つきの5リットルオートクレーブに、シクロヘキサン3000g、テトラヒドロフラン(THF)12g、1,3-ブタジエン200g及びスチレン100gを導入し、オートクレーブ内の温度を21℃に調整した。次に、n-ブチルリチウム1.25gを加えて昇温条件下で60分間重合し、モノマーの転化率が99%であることを確認した後、イソプロピルアルコール1gを加えて重合を停止し、重合体(Y-1)を得た。分析値を表1に示す。
十分に窒素置換した拌翼つきの5リットルオートクレーブに、シクロヘキサン3000g、テトラヒドロフラン(THF)12g、スチレン50gを導入し、オートクレーブ内の温度を21℃に調整した。次に、n-ブチルリチウム1.25gを加えて昇温条件下で60分間重合し、更に1,3-ブタジエン200gを加えて60分間重合し、次いでスチレン50gを加えて重合を進行させた。その後、モノマーの転化率が99%になったことを確認してから、イソプロピルアルコール1gを加えて重合を停止し、重合体(Y-2)を得た。分析値を表1に示す。
十分に窒素置換した拌翼つきの5リットルオートクレーブに、シクロヘキサン3000g、テトラヒドロフラン(THF)14.4g、スチレン65g及び1,3-ブタジエン55gを導入し、オートクレーブ内の温度を21℃に調整した。次に、n-ブチルリチウム1.5gを加えて昇温条件下で60分間重合し、更に1,3-ブタジエン90gを加えて60分間重合し、次いでスチレン65g及び1,3-ブタジエン55gを加えて重合を進行させた。その後、モノマーの転化率が99%になったことを確認してから、イソプロピルアルコール1gを加えて重合を停止し、重合体(Y-3)を得た。分析値を表1に示す。
十分に窒素置換した拌翼つきの5リットルオートクレーブに、シクロヘキサン3000g、テトラヒドロフラン(THF)14.4g、スチレン120gを導入し、オートクレーブ内の温度を21℃に調整した。次に、n-ブチルリチウム1.5gを加えて昇温条件下で300分間重合し、更に1,3-ブタジエン180gを加えて重合を進行させた。その後、モノマーの転化率が99%になったことを確認してから、イソプロピルアルコール1gを加えて重合を停止し、重合体(Y-4)を得た。分析値を表1に示す。
十分に窒素置換した拌翼つきの5リットルオートクレーブに、シクロヘキサン3000g、テトラヒドロフラン(THF)12g、スチレン90gを導入し、オートクレーブ内の温度を21℃に調整した。次に、n-ブチルリチウム1.25gを加えて昇温条件下で60分間重合し、更に1,3-ブタジエン120gを加えて60分間重合し、次いでスチレン13.5g及び1,3-ブタジエン76.5gを加えて重合を進行させた。その後、モノマーの転化率が99%になったことを確認してから、イソプロピルアルコール1gを加えて重合を停止し、重合体(Y-5)を得た。分析値を表1に示す。
十分に窒素置換した拌翼つきの5リットルオートクレーブに、シクロヘキサン3000g、テトラヒドロフラン(THF)12g、スチレン13.5g及び1,3-ブタジエン76.5gを導入し、オートクレーブ内の温度を21℃に調整した。次に、n-ブチルリチウム1.25gを加えて昇温条件下で60分間重合し、更に1,3-ブタジエン120gを加えて60分間重合し、次いでスチレン90gを加えて重合を進行させた。その後、モノマーの転化率が99%になったことを確認してから、イソプロピルアルコール1gを加えて重合を停止し、重合体(Y-6)を得た。分析値を表1に示す。
十分に窒素置換した拌翼つきの5リットルオートクレーブに、シクロヘキサン3000g、テトラヒドロフラン(THF)1.5g、スチレン90gを導入し、オートクレーブ内の温度を21℃に調整した。次に、n-ブチルリチウム1.5gを加えて昇温条件下で200分間重合した後、更に1,3-ブタジエン90gを加えて重合し、次いでスチレン24g及び1,3-ブタジエン96gを加えて重合を進行させた。その後、モノマーの転化率が99%であることを確認してから、イソプロピルアルコール1gを加えて重合を停止し、重合体(Y-7)を得た。分析値を表2に示す。
十分に窒素置換した拌翼つきの5リットルオートクレーブに、シクロヘキサン3000g、テトラヒドロフラン(THF)1.5g、スチレン24g及び1,3-ブタジエン96gを導入し、オートクレーブ内の温度を21℃に調整した。次に、n-ブチルリチウム1.5gを加えて昇温条件下で200分間重合した後、更に1,3-ブタジエン90gを加えて200分間重合し、次いでスチレン90gを加えて重合を進行させた。その後、モノマーの転化率が99%になったことを確認してから、イソプロピルアルコール1gを加えて重合を停止し、重合体(Y-8)を得た。分析値を表2に示す。
十分に窒素置換した拌翼つきの5リットルオートクレーブに、シクロヘキサン3000g、テトラヒドロフラン(THF)18g、スチレン120gを導入し、オートクレーブ内の温度を21℃に調整した。次に、n-ブチルリチウム1.7gを加えて昇温条件下で100分間重合した後、更にイソプレン180gを加えて重合を進行させた。その後、モノマーの転化率が99%になったことを確認してから、イソプロピルアルコール1.5gを加えて重合を停止し、重合体(Y-9)を得た。分析値を表2に示す。
十分に窒素置換した拌翼つきの5リットルオートクレーブに、シクロヘキサン3000g、テトラヒドロフラン(THF)18g、スチレン75gを導入し、オートクレーブ内の温度を21℃に調整した。次に、n-ブチルリチウム1.7gを加えて昇温条件下で100分間重合した後、更にイソプレン120gを加えて60分間重合し、次いでスチレン52.5g及びイソプレン52.5gを加えて重合を進行させた。その後、モノマーの転化率が99%になったことを確認してから、イソプロピルアルコール1.5gを加えて重合を停止し、重合体(Y-10)を得た。分析値を表2に示す。
表3に示す重合条件に変えた他は、上記重合体(Y-10)と同様にして重合体(Y-11)及び(Y-12)を合成した。分析値を表3に示す。
レオメトリックス社製メカニカルスペクトロメーターを用い、せん断歪5%、温度-20℃、周波数15Hzで貯蔵弾性率(G')を測定し、比較例1の貯蔵弾性率(G')を100として指数表示した。指数値が小さい程、低温作動性及びブレーキ性能等の低温特性が良好であることを示す。
レオメトリックス社製メカニカルスペクトロメーターを用い、せん断歪5%、温度60℃、周波数15Hzでtanδを測定し、比較例1のtanδを100として指数表示した。指数値が大きい程、ヒステリシスロスが大きく、グリップ性能に優れ、操縦安定性が良好であることを示す。
JIS K 6301−1995に準拠して室温で引張試験を行い、加硫したゴム組成物の引張り強さ(Tb)を測定し、比較例1の引張り強さを100として指数表示した。指数値が大きい程、耐破壊性が良好であることを示す。
*2 ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド,大内新興化学工業(株)製,「ノクセラーDM」.
*3 N-t-ブチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド,大内新興化学工業(株)製,「ノクセラーNS」.
Claims (14)
- 芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合体又は共役ジエン化合物重合体であって、ポリスチレン換算重量平均分子量が2.0×105〜3.0×106である高分子量重合体(A)を含むゴム成分に対し、
ポリスチレン換算重量平均分子量が2.0×103〜1.0×105である芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合体であって、芳香族ビニル化合物のブロック成分(B-1)、共役ジエン化合物のブロック成分(B-2)及び芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物とのブロック成分(B-3)からなる低分子量重合体(B)を配合してなり、
前記低分子量重合体(B)は、該低分子量重合体(B)の末端の少なくとも一方に前記ブロック成分(B-3)を有し、該低分子量重合体(B)の芳香族ビニル化合物ブロックにおけるポリスチレン換算のピーク分子量が1000以上であることを特徴とするゴム組成物。 - 前記低分子量重合体(B)が(B-1)-(B-2)-(B-3)タイプの構造を形成することを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
- 前記芳香族ビニル化合物ブロックは、ポリスチレン換算重量平均分子量が800〜40,000であることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
- 前記ブロック成分(B-3)は、芳香族ビニル化合物の結合量が5〜90質量%であることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
- 前記低分子量重合体(B)は、共役ジエン化合物部分のビニル結合量が30質量%未満であることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
- 前記芳香族ビニル化合物が、スチレン、α-メチルスチレン、1-ビニルナフタレン、3-ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン、ジビニルベンゼン、4-シクロヘキシルスチレン、2,4,6-トリメチルスチレン、p-tert-ブチル-α-メチルスチレン及びp-tert-ブチルスチレンよりなる群から選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
- 前記芳香族ビニル化合物がスチレンであることを特徴とする請求項6に記載のゴム組成物。
- 前記共役ジエン化合物が、1,3-ブタジエン、イソプレン及びシクロペンタジエンよりなる群から選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
- 前記低分子量重合体(B)が、重合させる単量体の組成比を制御しながら、各ブロック成分をその配列に従い順に重合して得られたことを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
- 前記低分子量重合体(B)は、芳香族ビニル化合物の結合量(X)と共役ジエン化合物の結合量(Y)との質量比(X/Y)が、5/95〜95/5であることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
- 前記低分子量重合体(B)の配合量が、前記ゴム成分100質量部に対して2〜100質量部であることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
- 更に、前記ゴム成分100質量部に対して、充填剤を10〜200質量部含有することを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
- 前記充填剤がカーボンブラックであることを特徴とする請求項12に記載のゴム組成物。
- 請求項1〜13のいずれかに記載のゴム組成物をタイヤ部材のいずれかに用いたことを特徴とするタイヤ。
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