JP5449064B2 - プリテンショナ機構 - Google Patents

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Description

本発明は、筒部材内に供給されたガスの圧力により移動部材が移動されることでウェビングによる乗員の拘束力が増加されるプリテンショナ機構に関する。
下記特許文献1に記載のプリテンショナ機構は、シリンダ内にガスが供給されることで、ガスの圧力によりピストンが一側へ移動されて、安全ベルトによる乗員の拘束力が増加される。
また、ピストンの一側と他側との間に挿通孔が挿通形成されると共に、ピストンの外周にリングが嵌合されており、ピストンに対するリングの他側への変位がピンによって規制されて、リングが挿通孔を閉鎖している。
このため、ピストンが一側へ移動される際には、ピストンと一体にリングが移動されて、リングによる挿通孔の閉鎖が維持される。これにより、シリンダ内のピストンより他側のガスの圧力が低下することが抑制される。
その後、ピストンがシリンダの一側壁に当接されて、ピストンの移動が停止される際には、シリンダ内に固定された円筒部材にリングが当接して、ピンがリングによって破断されることで、ピストンに対しリングが他側へ変位されて、リングが挿通孔を開放する。これにより、シリンダ内のピストンより他側のガスが挿通孔を介してピストンより一側へ排出される。
しかしながら、このプリテンショナ機構では、ピストンが一側へ移動される際に、リングは、ガスの圧力によるピストンに対する一側への変位力が作用されずに、シリンダの内周面に摺動する。このため、ピストンに対するリングの他側への変位を規制するピンの強度を高くする必要がある。
これにより、ピストンが一側へ移動される際には、円筒部材にリングが当接しても、リングによってピンを破断困難になって、リングが挿通孔を開放困難になる可能性がある。
英国特許第1423294号明細書
本発明は、上記事実を考慮し、移動部材が一側へ移動される際に移動部材の一側と他側との間を閉鎖部材が確実に連通できるプリテンショナ機構を得ることが目的である。
請求項1に記載のプリテンショナ機構は、車両の乗員を拘束可能にされたウェビングと、所定の機会に内部にガスが供給される筒部材と、前記筒部材内に移動可能に設けられた移動部材と、前記移動部材に対し変位可能に設けられて前記移動部材の一側と他側との間を閉鎖及び連通可能にされ、前記筒部材内に供給されたガスの圧力により前記移動部材の一側と他側との間を閉鎖して前記移動部材が一側へ移動されることで前記ウェビングによる乗員の拘束力が増加される閉鎖部材と、前記筒部材の一側に設けられ、前記移動部材が一側へ移動されて前記閉鎖部材が当接することで前記閉鎖部材が前記移動部材に対し他側へ変位されて前記移動部材の一側と他側との間を連通させる当接部材と、を備えている。
請求項2に記載のプリテンショナ機構は、請求項1に記載のプリテンショナ機構において、前記移動部材に設けられ、前記当接部材に当接することで前記移動部材の一側への移動が停止される当接部を備え、かつ、前記閉鎖部材が前記移動部材の一側と他側との間を閉鎖する際に前記閉鎖部材が前記当接部から一側に突出される。
請求項3に記載のプリテンショナ機構は、請求項1又は請求項2に記載のプリテンショナ機構において、前記当接部材は、前記移動部材が当接することで前記移動部材の一側への移動を停止させると共に、前記筒部材との間に隙間を形成している。
請求項1に記載のプリテンショナ機構では、筒部材内に移動部材が移動可能に設けられている。さらに、閉鎖部材が、移動部材に対し変位可能に設けられて、移動部材の一側と他側との間を閉鎖及び連通可能にされている。
所定の機会に筒部材内にガスが供給されることで、ガスの圧力により、閉鎖部材が移動部材の一側と他側との間を閉鎖して、移動部材が一側へ移動されることで、ウェビングによる乗員の拘束力が増加される。このため、筒部材内の移動部材より他側のガスが移動部材より一側へ排出されることを抑制でき、移動部材の一側への移動力を大きくできて、ウェビングによる乗員の拘束力を効果的に増加できる。
さらに、筒部材の一側に当接部材が設けられており、移動部材が一側へ移動されて、閉鎖部材が当接部材に当接することで、閉鎖部材が、移動部材に対し他側へ変位されて、移動部材の一側と他側との間を連通させる。このため、筒部材内の移動部材より他側のガスを移動部材より一側へ排出できる。
このように、移動部材が一側へ移動される際に、ガスの圧力により閉鎖部材が移動部材の一側と他側との間を閉鎖するため、閉鎖部材が、当接部材への当接により、確実に移動部材に対し他側へ変位できて移動部材の一側と他側との間を連通できる。
請求項2に記載のプリテンショナ機構では、移動部材に当接部が設けられており、当接部が当接部材に当接することで、移動部材の一側への移動が停止される。
ここで、閉鎖部材が移動部材の一側と他側との間を閉鎖する際に、閉鎖部材が当接部から一側に突出される。このため、移動部材の一側への移動を、当接部が当接部材に当接する前に、当接部材が阻害することを抑制できる。
請求項3に記載のプリテンショナ機構では、移動部材が当接部材に当接することで、当接部材が移動部材の一側への移動を停止させる。
ここで、筒部材と当接部材との間に隙間が形成されている。このため、閉鎖部材が移動部材の一側と他側との間を連通させた際に、筒部材内の移動部材より他側から一側へ排出されたガスを、隙間を介して筒部材外へ排出できる。
(A)及び(B)は、本発明の第1の実施の形態に係るプリテンショナ機構の主要部を示す断面図であり、(A)は、プリテンショナ機構の作動中を示す図であり、(B)は、プリテンショナ機構の作動後を示す図である。 本発明の第1の実施の形態におけるウェビング巻取装置を示す車幅方向外側かつ車両前後方向一側から見た分解斜視図である。 本発明の第1の実施の形態におけるウェビング巻取装置を示す車両前後方向一側から見た側面図である。 本発明の第1の実施の形態におけるウェビング巻取装置におけるプリテンショナ機構の作動後を示す車両前後方向一側から見た側面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るプリテンショナ機構におけるピストンの主要部を示す側面図である。 (A)は、本発明の第1の実施の形態に係るプリテンショナ機構における係止部材を示す斜視図であり、(B)は、本発明の第1の実施の形態に係るプリテンショナ機構における係止部材の別例を示す斜視図であり、(C)は、本発明の第1の実施の形態に係るプリテンショナ機構におけるキャップピンを示す斜視図である。 (A)及び(B)は、本発明の第1の実施の形態に係るプリテンショナ機構におけるピストンへの連通孔の形成工程を示す断面図であり、(A)は、連通孔の大径部及びテーパ部の形成工程を示す図であり、(B)は、連通孔の小径部の形成工程を示す図である。 (A)は、本発明の第2の実施の形態に係るプリテンショナ機構におけるキャップを示す斜視図であり、(B)は、本発明の第2の実施の形態に係るプリテンショナ機構におけるピストンの主要部を示す斜視図である。 (A)及び(B)は、本発明の第2の実施の形態に係るプリテンショナ機構の主要部を示す断面図であり、(A)は、プリテンショナ機構の作動中を示す図であり、(B)は、プリテンショナ機構の作動後を示す図である。 (A)は、本発明の第3の実施の形態に係るプリテンショナ機構におけるキャップを示す斜視図であり、(B)は、本発明の第3の実施の形態に係るプリテンショナ機構におけるピストンの主要部を示す斜視図である。 (A)及び(B)は、本発明の第3の実施の形態に係るプリテンショナ機構の主要部を示す断面図であり、(A)は、プリテンショナ機構の作動中を示す図であり、(B)は、プリテンショナ機構の作動後を示す図である。 (A)及び(B)は、本発明の第4の実施の形態に係るプリテンショナ機構の主要部を示す断面図であり、(A)は、プリテンショナ機構の作動中を示す図であり、(B)は、プリテンショナ機構の作動後を示す図である。 (A)及び(B)は、本発明の第5の実施の形態に係るプリテンショナ機構の主要部を示す断面図であり、(A)は、プリテンショナ機構の作動中を示す図であり、(B)は、プリテンショナ機構の作動後を示す図である。
[第1の実施の形態]
図2には、本発明の第1の実施の形態に係るプリテンショナ機構36が適用されたウェビング巻取装置10が車幅方向外側かつ車両前後方向一側から見た分解斜視図にて示されており、図3には、ウェビング巻取装置10が車両前後方向一側から見た側面図にて示されている。なお、図面では、車幅方向外側を矢印OUTで示し、車両前後方向一側を矢印LOで示し、上方を矢印UPで示す。
図2及び図3に示す如く、本実施の形態に係るウェビング巻取装置10には、本体部材としての断面U字形板状のフレーム12が設けられており、フレーム12には、車幅方向内側の背板12Aと、車両前後方向一側の脚板12Bと、車両前後方向他側の脚板12Cと、が設けられている。フレーム12は、背板12Aにおいて、車両に固定されており、これにより、ウェビング巻取装置10が車両に設置されている。
脚板12B及び脚板12Cには、それぞれ円状の配置孔14及び配置孔16が貫通形成されており、配置孔14と配置孔16とは、互いに対向されている。脚板12Bには、配置孔14の上側かつ背板12A側において、長尺矩形状の第1係止孔18が貫通形成されており、第1係止孔18は、略水平に配置されている。脚板12Bには、第1係止孔18の直下において、長尺矩形状の第2係止孔20が貫通形成されており、第2係止孔20は、第1係止孔18に平行に配置されて、第1係止孔18に連通されている。
フレーム12の脚板12B(配置孔14)と脚板12C(配置孔16)との間には、巻取軸22が回転可能に支持されている。
巻取軸22には、巻取部材としての略円筒状のスプール24が設けられており、スプール24には、長尺帯状のウェビング26(ベルト)が基端側から巻取られている。ウェビング26は、フレーム12から上側へ延出されており、ウェビング26は、車両のシート(図示省略)に着座した乗員に装着可能にされている。また、スプール24が巻取方向(図2及び図3の矢印Aの方向)へ回転されることで、ウェビング26がスプール24に巻取られると共に、ウェビング26がスプール24から引出されることで、スプール24が引出方向(図2及び図3の矢印Bの方向)へ回転される。
スプール24内には、フォースリミッタ機構を構成するエネルギー吸収部材としてのトーションシャフト28が同軸上に挿入されており、トーションシャフト28の脚板12B側の一端28Aは、スプール24の脚板12B側の一端面から突出されている。トーションシャフト28の脚板12C側の他端28Bは、スプール24の脚板12C側の他端内に相対回転不能に固定されており、トーションシャフト28は、スプール24と一体に回転可能にされている。
スプール24の一端には、回転部材としての略円柱状のロックギヤ30が設けられており、ロックギヤ30には、トーションシャフト28が同軸上に貫通されている。ロックギヤ30には、トーションシャフト28が相対回転不能に固定されており、ロックギヤ30は、トーションシャフト28と一体に回転可能にされている。また、ロックギヤ30の外周全体には、ラチェット歯30A(外歯)が形成されている。
ロックギヤ30のスプール24とは反対側の面には、クラッチ機構を構成する円柱状のクラッチ凹部32が形成されており、クラッチ凹部32の外周面は、摩擦係数が高くされている。
フレーム12の脚板12C外側には、付勢手段としての付勢機構(図示省略)が設けられており、付勢機構は、スプール24に連結されて、スプール24に巻取方向への付勢力を作用させている。
フレーム12の脚板12Bには、配置孔14の近傍において、規制部材(ロック部材)としての板状のロックプレート34が回動可能に支持されており、ロックプレート34には、ロック歯34Aが形成されている。ロックプレート34は、規制手段(ロック手段)としてのロック機構(図示省略)に連絡されており、ウェビング26のスプール24からの急激な引出し時や車両の急減速時には、ロック機構が作動されることで、ロックプレート34が回動されて、ロック歯34Aがロックギヤ30のラチェット歯30Aに噛合(係合)される。これにより、ロックギヤ30の引出方向への回転が規制(ロック)されて、スプール24の引出方向への回転が規制される(スプール24の巻取方向への回転は許容される)。
フレーム12の脚板12B外側には、ラック&ピニオン方式によるプリテンショナ機構36が設けられている。
プリテンショナ機構36には、保持部材としての樹脂製で略円環状のギヤケース38が設けられており、ギヤケース38は、脚板12Bに固定されている。ギヤケース38の外周部は、ロックギヤ30の外周部分を被覆しており、ギヤケース38内には、ロックギヤ30のクラッチ凹部32が配置されると共に、トーションシャフト28の一端28Aが貫通されている。
ギヤケース38の外周部には、所定数の円柱状の保持ピン40(シェアピン)が一体に形成されており、保持ピン40は、ギヤケース38からロックギヤ30とは反対側へ突出されている。ギヤケース38の上部には、円柱状の係止ピン42(シェアピン)が一体に形成されており、係止ピン42は、ギヤケース38から脚板12Bとは反対側へ突出されている。
ギヤケース38のロックギヤ30とは反対側には、クラッチ機構を構成するクラッチ部材としての略円環板状のクラッチプレート44が配置されている。クラッチプレート44の外周縁には、半円状の装着孔46が所定数形成されており、所定数の装着孔46は、クラッチプレート44の周方向に沿って等間隔に配置されている。装着孔46には、ギヤケース38の保持ピン40が嵌入されており、これにより、クラッチプレート44がギヤケース38に保持されている。
クラッチプレート44の内周には、L字形板状の延出部48が所定数(本実施の形態では6つ)一体に形成されており、所定数の延出部48は、クラッチプレート44の周方向に沿って等間隔に配置されている。延出部48の先端には、柱状の噛込部48Aが一体に形成されており、噛込部48Aは、延出部48からギヤケース38側へ突出されて、ギヤケース38内側を介してロックギヤ30のクラッチ凹部32内に挿入されている。噛込部48Aは、クラッチ凹部32の外周面から離間されており、クラッチプレート44は、ロックギヤ30の回転を許容している。
クラッチプレート44の内周側には、駆動部材としてのピニオン50が設けられており、ピニオン50には、トーションシャフト28の一端28Aが同軸上かつ相対回転可能に貫通されている。ピニオン50の軸方向中間部分には、歯車52が設けられており、歯車52の外周全体には、ピニオン歯52Aが形成されている。さらに、ピニオン50のロックギヤ30とは反対側部分には、円筒状の支持筒54が同軸上に形成されている。
ピニオン50のロックギヤ30側部分には、クラッチ機構を構成するクラッチ部56が形成されており、クラッチ部56は、ロックギヤ30のクラッチ凹部32内に挿入されている。クラッチ部56の外周面には、所定数(本実施の形態では6つ)の凸部56Aが形成されており、所定数の凸部56Aは、クラッチ部56の周方向に沿って等間隔に配置されると共に、それぞれ突出高さが引出方向へ向かうに従い徐々に高くされている。クラッチ部56には、各凸部56Aの巻取方向側部分において、クラッチプレート44の噛込部48Aが装着(圧接)されており、これにより、ピニオン50がクラッチプレート44に保持されている。
フレーム12の脚板12B外側には、組付部材としての金属製板状のカバープレート58が設けられており、カバープレート58は、複数の固定スクリュー60によって脚板12Bに固定(締結)されている。カバープレート58は、ギヤケース38、クラッチプレート44及びピニオン50をロックギヤ30とは反対側から被覆している。
カバープレート58には、ピニオン50の支持筒54が貫通されており、カバープレート58は、ピニオン50を回転自在に支持している。ピニオン50の支持筒54には、カバープレート58より脚板12Bとは反対側において、正面視略C字状のKリング62が嵌合固定されており、Kリング62がカバープレート58に係止されることで、ピニオン50のカバープレート58からの離脱が規制されている。
カバープレート58の上部には、長尺矩形状の第3係止孔64が貫通形成されており、第3係止孔64は、略水平に配置されて、脚板12Bの第1係止孔18及び第2係止孔20に対向されている。
フレーム12の脚板12Bの上部とカバープレート58の上部との間には、筒部材としての円筒状のシリンダ66が設けられており、シリンダ66は、脚板12B及びカバープレート58から上側に延出されている。
シリンダ66は、カバープレート58の上側において、断面略U字形板状のシリンダホルダ68内に嵌合されており、シリンダホルダ68は、長手方向両端部において脚板12Bの上部に係合されて、脚板12Bに固定されている。これにより、シリンダホルダ68が、シリンダ66の径方向への移動を制限して、シリンダ66を保持している。
シリンダ66の下端には、周縁部66Aが一体に形成されており、周縁部66Aは、シリンダ66の外周全体に突出されている。周縁部66Aは、脚板12Bの第1係止孔18及びカバープレート58の第3係止孔64上側部分に嵌合されている。
シリンダ66の直下には、当接部材(ストッパ部材)としての略矩形板状のピストンストッパ70が配置されており、ピストンストッパ70は、シリンダ66の下端(周縁部66Aを含む)に当接されると共に、脚板12Bの第2係止孔20及びカバープレート58の第3係止孔64下側部分に嵌合されている。これにより、ピストンストッパ70の移動及びシリンダ66の軸方向への移動が係止されて、ピストンストッパ70及びシリンダ66が脚板12Bとピストンストッパ70との間に固定されている。
ピストンストッパ70には、矩形状の挿通孔72が貫通形成されており、シリンダ66内は、挿通孔72を介して、ピニオン50の上側に開口されている。さらに、ピストンストッパ70とシリンダ66の下端(周縁部66Aを含む)との間には、部分的に、僅かな隙間が形成されており、シリンダ66内は、当該隙間を介して、シリンダ66外に連通されている。
シリンダ66内の上端には、駆動手段としての略円柱状のガスジェネレータ80が嵌入かつ固定されており、ガスジェネレータ80は、シリンダ66の上端を閉塞している。ガスジェネレータ80は、車両の制御装置(図示省略)に電気的に接続されており、車両の衝突時(車両の衝突が検出された際、車両の緊急時である所定の機会)には、制御装置の制御によって、プリテンショナ機構36が作動されることで、ガスジェネレータ80が高圧のガスを瞬時に発生してシリンダ66内の上端に供給する。
シリンダ66内には、移動部材としてのピストン88が設けられており、ピストン88は、シリンダ66の軸方向に沿って移動可能にされている。
ピストン88の上端には、当接部を構成する円柱状の基部90が設けられており、基部90は、シリンダ66と略同軸上に配置されている。ピストン88には、基部90の直下において、当接部を構成する円板状のフランジ92が設けられており、フランジ92は、基部90と同軸上に配置されると共に、基部90の外周全体に突出されている。フランジ92は、シリンダ66の内周面に比し、径が僅かに小さくされており、フランジ92の外周面とシリンダ66の内周面との間には、少なくとも一部に僅かな隙間が形成されている。
基部90の外周には、シール部材としての円環状かつ断面X字状のXリング94が配置されており、Xリング94は、ゴム製等にされて、弾性及びシール性を有している。Xリング94は、弾性変形された状態で、基部90の外周面、フランジ92の上面及びシリンダ66の内周面における全周に接触されており、Xリング94は、シリンダ66とピストン88との間をシールしている。
ピストン88には、フランジ92より下側において、略矩形柱状のラック96が設けられており、ラック96の背板12Aとは反対側の部分には、ラック歯96Aが形成されている。ラック96は、シリンダ66の下端から突出されると共に、ピストンストッパ70の挿通孔72に挿通されており、ラック歯96Aがギヤケース38の係止ピン42に係止されることで、ラック96の下端がピニオン50の歯車52の上側近傍に配置されている。
図5に示す如く、ピストン88の基部90及びフランジ92には、円状の連通孔98(ガス抜き孔)が貫通形成されており、連通孔98は、軸方向がピストン88の移動方向(シリンダ66の軸方向)に平行にされて、ピストン88(基部90及びフランジ92)の上側(他側)と下側(一側)との間を連通している。
連通孔98の上側部分は、円柱状の大径部98Aにされると共に、連通孔98の下側部分は、円柱状の小径部98Bにされており、大径部98Aは、小径部98Bに比し、径(断面積)が大きくされている。連通孔98の大径部98Aと小径部98Bとの間の部分は、円錐台状のテーパ部98Cにされており、テーパ部98Cは、大径部98A側から小径部98B側へ向かうに従い径(断面積)が徐々に小さくされている。
連通孔98内には、閉鎖部材としてのキャップピン82(図6(C)参照)が挿入されており、キャップピン82は、連通孔98の軸方向に移動可能にされている。キャップピン82には、円板状のフランジ部82Aが設けられており、フランジ部82Aは、連通孔98の大径部98Aに対し、径が小さくされている(略等しくされてもよい)。キャップピン82には、円柱状の突出部82Bが設けられており、突出部82Bは、フランジ部82Aから下側に突出されてフランジ部82Aと同軸上に配置されている。突出部82Bは、連通孔98の小径部98Bに比し、径が小さくされており、突出部82Bの軸方向長さは、連通孔98の軸方向長さに比し長くされている(連通孔98の軸方向長さに対し等しく又は短くされてもよい)。
連通孔98の大径部98A内には、キャップピン82の上側において、球状の係止部材84(図6(A)参照)が挿入されており、係止部材84は、ゴム製等にされて、弾性を有している。係止部材84は、大径部98A内に圧入されて弾性収縮されており、係止部材84は、大径部98A内に係止されている。係止部材84は、キャップピン82をフランジ部82Aにおいて下側に押圧しており、キャップピン82のフランジ部82Aは、連通孔98のテーパ部98Cに当接されている。このため、キャップピン82は、係止部材84によって連通孔98に対する移動(ガタ付き)及び脱落を防止されており、キャップピン82の突出部82Bが、連通孔98の小径部98Bを貫通して、ピストン88のフランジ92から下側に突出されている。
また、ピストン88の基部90及びフランジ92に、連通孔98を貫通形成する際には、図7(A)に示す第1ドリル刃74及び図7(B)に示す第2ドリル刃76を使用する。第1ドリル刃74は、第2ドリル刃76に比し、径が大きくされており、第1ドリル刃74及び第2ドリル刃76の先端は、円錐状(円錐台状でもよい)にされている。
図7(A)に示す如く、第1ドリル刃74の駆動(軸周りへの回転)により、ピストン88(基部90)に、上面から、連通孔98の大径部98A及びテーパ部98Cを形成する。
その後、図7(B)に示す如く、第2ドリル刃76の駆動(軸周りへの回転)により、ピストン88(基部90及びフランジ92)に、上面から、連通孔98の小径部98Bをテーパ部98Cに連続させて形成する。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のウェビング巻取装置10では、車両のシートに着座した乗員にウェビング26が装着された際に、付勢機構がスプール24に巻取方向への付勢力を作用させることで、ウェビング26の緩みが除去される。
車両の衝突時には、ウェビング26がスプール24から急激に引出され又は車両が急減速されて、ロック機構が作動されることで、ロックプレート34のロック歯34Aがロックギヤ30のラチェット歯30Aに噛合される。これにより、ロックギヤ30の引出方向への回転が規制されて、スプール24の引出方向への回転が規制されることで、ウェビング26のスプール24からの引出しが規制されて、ウェビング26が乗員を拘束する。
さらに、車両の衝突時には、制御装置の制御によって、プリテンショナ機構36が作動されることで、ガスジェネレータ80が高圧のガスを瞬時に発生してシリンダ66内の上端に供給する。このため、シリンダ66とピストン88との間がXリング94によってシールされた状態が維持されつつ、ピストン88(基部90及びフランジ92)及びXリング94が当該ガスの圧力を上側から受けることで、ピストン88のラック96(ラック歯96A)を係止するギヤケース38の係止ピン42がラック歯96Aによって破断されて、ピストン88及びXリング94が下側へ移動される。これにより、ピストン88のラック96(ラック歯96A)がピニオン50の歯車52(ピニオン歯52A)に噛合されて、ピニオン50が巻取方向へ回転される。
ピニオン50が巻取方向へ回転された際には、クラッチプレート44の噛込部48Aがピニオン50のクラッチ部56における凸部56Aの巻取方向側部分から引出方向側部分に移動されることで、クラッチプレート44の延出部48がクラッチプレート44の外周側へ変形移動されつつ、噛込部48Aがロックギヤ30のクラッチ凹部32外周面側へ移動される。このため、噛込部48Aがクラッチ部56(凸部56Aの周面)とロックギヤ30(クラッチ凹部32の外周面)との間に噛み込まれる(係合される)ことで、ピニオン50、クラッチプレート44、ロックギヤ30、トーションシャフト28及びスプール24が一体回転可能にされる。これにより、クラッチプレート44の装着孔46に嵌入されたギヤケース38の保持ピン40が装着孔46の周縁によって破断されて、クラッチプレート44のギヤケース38への保持が解除されることで、ピニオン50、クラッチプレート44、ロックギヤ30、トーションシャフト28及びスプール24が一体に巻取方向へ回転される。このため、スプール24にウェビング26が巻取られて、ウェビング26による乗員の拘束力が増加される。
図4に示す如く、ピストン88のフランジ92がピストンストッパ70に当接した際には、ピストン88及びXリング94の下側への移動が停止されて、プリテンショナ機構36の作動が終了される。この際には、シリンダ66とピストン88との間がXリング94によってシールされた状態が維持されている。
また、ピストン88のフランジ92がピストンストッパ70に当接する前に、ピストン88及びXリング94の下側への移動が停止されて、プリテンショナ機構36の作動が終了された際でも、乗員へのウェビング26の装着が解除されることで、シリンダ66内に残留する高圧のガスの圧力により、ピストン88及びXリング94が下側へ移動される。このため、ピストン88のフランジ92がピストンストッパ70に当接して、ピストン88及びXリング94の下側への移動が停止される。
ところで、図1(A)に示す如く、プリテンショナ機構36が作動されて、ピストン88及びXリング94が下側へ移動される際には、ピストン88の連通孔98内のキャップピン82がフランジ部82Aにおいて上側から係止部材84を介してガスの圧力を作用されることで、フランジ部82Aが連通孔98のテーパ部98Cに圧接されて連通孔98(テーパ部98C)を閉鎖(閉塞)する。
このため、シリンダ66内のピストン88(フランジ92)より上側のガスが連通孔98を介してピストン88(フランジ92)より下側へ排出されることを抑制でき、ピストン88の下側への移動力を大きくできて、ウェビング26による乗員の拘束力を効果的に増加できる。
図1(B)に示す如く、プリテンショナ機構36の作動が終了されて、ピストン88のフランジ92がピストンストッパ70に当接する際(ピストン88及びXリング94の下側への移動をピストンストッパ70が停止させる際)には、キャップピン82の突出部82Bがピストンストッパ70に当接することで、キャップピン82及び係止部材84がピストン88(連通孔98)に対し上側へ変位されて、係止部材84が連通孔98から離脱されると共に、キャップピン82のフランジ部82Aが連通孔98を開放する。
このため、シリンダ66内のピストン88(フランジ92)より上側のガスを、連通孔98を介してピストン88(フランジ92)より下側へ排出でき、更に、ピストンストッパ70の挿通孔72及びピストンストッパ70とシリンダ66の下端(周縁部66Aを含む)との間の隙間から、シリンダ66外へ排出できる。これにより、特別な作業をしなくても、シリンダ66内に残留するガスをシリンダ66外へ排出できる。
ここで、上述の如く、ピストン88及びXリング94が下側へ移動される際に、ガスの圧力によりキャップピン82のフランジ部82Aが連通孔98を閉鎖する。このため、ピストン88のフランジ92がピストンストッパ70に当接する際に、キャップピン82が、突出部82Bにおけるピストンストッパ70への当接により、確実にピストン88に対し上側へ変位できて連通孔98を開放できる。これにより、シリンダ66内のピストン88(フランジ92)より上側のガスを連通孔98を介してピストン88(フランジ92)より下側へ確実に排出できる。
さらに、ピストン88及びXリング94が下側へ移動される際に、キャップピン82がピストン88のフランジ92から下側に突出されている。このため、ピストン88のフランジ92がピストンストッパ70に当接する際にキャップピン82が当接して変位される当接部位を、ピストンストッパ70に対し上側に配置する必要がない。これにより、ピストン88のフランジ92がピストンストッパ70に当接する前に、当該当接部位がピストン88及びXリング94の下側への移動を阻害することを防止できる。
また、ピストン88の連通孔98が大径部98Aの径をテーパ部98C及び小径部98Bの径に比し小さくされている。
このため、ピストン88及びXリング94が下側へ移動される際に、連通孔98のテーパ部98Cにキャップピン82のフランジ部82Aが配置されることで、キャップピン82が連通孔98を閉鎖できる。さらに、ピストン88のフランジ92がピストンストッパ70に当接する際に、連通孔98の大径部98A側へキャップピン82のフランジ部82Aが変位されることで、キャップピン82が連通孔98を開放できる。
これにより、簡単な構成で、キャップピン82が連通孔98を開閉できる。
また、上述の如く、ピストン88及びXリング94が下側へ移動される際に、ガスの圧力によりキャップピン82のフランジ部82Aが連通孔98を閉鎖する。このため、キャップピン82が軽くされており、係止部材84によるキャップピン82の係止を低荷重の簡単な係止にすることができる。
なお、本実施の形態では、係止部材84が弾性を有する構成としたが、係止部材84が弾性を有しない構成としてもよい。例えば、図6(B)に示す係止部材84は、樹脂製にされており、係止部材84は、略円柱状にされて、軸方向両端(上端及び下端)が円錐台状にされている。係止部材84の軸方向中間部の外周には、所定数の断面半円状のリブ84Aが一体に形成されており、係止部材84は、リブ84Aが潰された状態で連通孔98に圧入される。
また、本実施の形態では、連通孔98内に係止部材84を挿入した構成としたが、連通孔98内に係止部材84を挿入しない構成としてもよい。この場合、キャップピン82のフランジ部82Aを連通孔98に圧入してもよい。
[第2の実施の形態]
図8の(A)及び(B)には、本発明の第2の実施の形態に係るプリテンショナ機構100の主要部が斜視図にて示されており、図9(A)には、プリテンショナ機構100の主要部が断面図にて示されている。
本実施の形態に係るプリテンショナ機構100は、上記第1の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るプリテンショナ機構100では、上記第1の実施の形態におけるXリング94、キャップピン82及び係止部材84が設けられていない。
図9(A)に示す如く、ピストン88では、フランジ92が、シリンダ66の内周面に比し、径を小さくされており、フランジ92の外周面とシリンダ66の内周面との間には、比較的大きな隙間が形成されている。
ピストン88の連通孔98は、フランジ92に貫通形成されて、ピストン88(フランジ92)の上側(他側)と下側(一側)との間を連通しており、連通孔98の径は、軸方向全体において、一定にされている(図8(B)参照)。
ピストン88の基部90及びフランジ92の外周には、閉鎖部材(シール部材)としてのキャップ102(図8(A)参照)が配置されており、キャップ102は、ゴム製等にされて、弾性及びシール性を有している。キャップ102は、有底円筒状にされて、突出部としての周壁104及び底壁106(上壁)が設けられており、周壁104は、底壁106(上壁)から下側に突出されている。キャップ102の底壁106には、円状の挿入孔108が貫通形成されており、挿入孔108は、キャップ102と同軸上に配置されている。
キャップ102の周壁104は、弾性変形された状態で、フランジ92の外周面及びシリンダ66の内周面における全周に接触されており、キャップ102の周壁104は、シリンダ66とピストン88との間をシールしている。
キャップ102の底壁106の挿入孔108には、基部90が挿入されて、キャップ102の底壁106は、フランジ92の上面の全周に接触されており、キャップ102の底壁106は、フランジ92の連通孔98の上面を閉鎖すると共に、キャップ102の周壁104は、フランジ92から下側に突出されている。
ところで、プリテンショナ機構100が作動された際には、ガスジェネレータ80が高圧のガスを瞬時に発生してシリンダ66内の上端に供給する。このため、シリンダ66とピストン88との間がキャップ102によってシールされた状態が維持されつつ、ピストン88(基部90及びフランジ92)及びキャップ102が当該ガスの圧力を上側から受けることで、ピストン88のラック96(ラック歯96A)を係止するギヤケース38の係止ピン42がラック歯96Aによって破断されて、ピストン88及びキャップ102が下側へ移動される。これにより、ピストン88のラック96(ラック歯96A)がピニオン50の歯車52(ピニオン歯52A)に噛合されて、ピニオン50が巻取方向へ回転されることで、スプール24にウェビング26が巻取られて、ウェビング26による乗員の拘束力が増加される。
ここで、図9(A)に示す如く、プリテンショナ機構100が作動されて、ピストン88及びキャップ102が下側へ移動される際には、キャップ102が底壁106において上側からガスの圧力を作用されることで、キャップ102の底壁106がピストン88の連通孔98上面に圧接されて連通孔98を閉鎖(閉塞)する。
このため、シリンダ66内のピストン88(フランジ92)より上側のガスが連通孔98を介してピストン88(フランジ92)より下側へ排出されることを抑制でき、ピストン88の下側への移動力を大きくできて、ウェビング26による乗員の拘束力を効果的に増加できる。
図9(B)に示す如く、プリテンショナ機構100の作動が終了されて、ピストン88のフランジ92がピストンストッパ70に当接する際(ピストン88及びキャップ102の下側への移動をピストンストッパ70が停止させる際)には、キャップ102の周壁104がピストンストッパ70に当接することで、キャップ102がピストン88(連通孔98)に対し上側へ変位されて、キャップ102の底壁106が連通孔98を開放する。
このため、シリンダ66内のピストン88(フランジ92)より上側のガスを、底壁106の挿入孔108及び連通孔98を介してピストン88(フランジ92)より下側へ排出でき、更に、ピストンストッパ70の挿通孔72及びピストンストッパ70とシリンダ66の下端(周縁部66Aを含む)との間の隙間から、シリンダ66外へ排出できる。
以上により、本実施の形態でも、上記第1の実施の形態と同様の作用及び効果を奏することができる。
さらに、キャップ102が、シリンダ66とピストン88との間をシールする機能を有するのみならず、連通孔98を閉鎖する機能も有している。このため、部品点数を低減させることができる。
[第3の実施の形態]
図10の(A)及び(B)には、本発明の第3の実施の形態に係るプリテンショナ機構200の主要部が斜視図にて示されており、図11(A)には、プリテンショナ機構200の主要部が断面図にて示されている。
本実施の形態に係るプリテンショナ機構200は、上記第2の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
図11(A)に示す如く、本実施の形態に係るプリテンショナ機構200では、連通孔98が、ピストン88の基部90及びフランジ92の外周面とシリンダ66の内周面との間に貫通形成されており、連通孔98は、ピストン88(基部90及びフランジ92)の上側(他側)と下側(一側)との間を連通している(図10(B)参照)。
図10(A)にも示す如く、キャップ102の周壁104は、上側部分がシール部104Aにされると共に、下側部分が開放部104Bにされており、開放部104Bは、シール部104Aに比し、内径が大きくされている。
キャップ102の底壁106には、挿入孔108の全周における下側部分において、断面矩形状の挿入溝106Aが形成されており、挿入溝106Aは、挿入孔108に連通されている。
キャップ102の周壁104のシール部104Aは、弾性変形された状態で、フランジ92の外周面及びシリンダ66の内周面における全周に接触されている、さらに、キャップ102の底壁106の挿入溝106Aに、基部90が挿入されて、キャップ102の底壁106(挿入溝106A)は、基部90の上面全周に接触されている。
このため、キャップ102の周壁104及び底壁106は、シリンダ66とピストン88との間をシールして、連通孔98を閉鎖している。さらに、キャップ102の周壁104の開放部104Bは、フランジ92から下側に突出されている。
ここで、図11(A)に示す如く、プリテンショナ機構200が作動されて、ピストン88及びキャップ102が下側へ移動される際には、キャップ102の周壁104(シール部104A)が連通孔98を閉鎖(閉塞)した状態が維持されつつ、キャップ102が底壁106において上側からガスの圧力を作用されることで、キャップ102の底壁106(挿入溝106A)が基部90の上面全周に圧接されて連通孔98を閉鎖(閉塞)する。
このため、シリンダ66内のピストン88(フランジ92)より上側のガスが連通孔98を介してピストン88(フランジ92)より下側へ排出されることを抑制でき、ピストン88の下側への移動力を大きくできて、ウェビング26による乗員の拘束力を効果的に増加できる。
図11(B)に示す如く、プリテンショナ機構200の作動が終了されて、ピストン88のフランジ92がピストンストッパ70に当接する際(ピストン88及びキャップ102の下側への移動をピストンストッパ70が停止させる際)には、キャップ102の周壁104がピストンストッパ70に当接することで、キャップ102がピストン88(連通孔98)に対し上側へ変位されて、キャップ102の周壁104(シール部104A)及びキャップ102の底壁106(挿入溝106A)が連通孔98を開放する。
このため、シリンダ66内のピストン88(フランジ92)より上側のガスを、底壁106の挿入孔108及び連通孔98を介してピストン88(フランジ92)より下側へ排出でき、更に、ピストンストッパ70の挿通孔72及びピストンストッパ70とシリンダ66の下端(周縁部66Aを含む)との間の隙間から、シリンダ66外へ排出できる。
以上により、本実施の形態でも、上記第2の実施の形態と同様の作用及び効果を奏することができる。
[第4の実施の形態]
図12(A)には、本発明の第4の実施の形態に係るプリテンショナ機構300の主要部が断面図にて示されている。
本実施の形態に係るプリテンショナ機構300は、上記第2の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
図12(A)に示す如く、本実施の形態に係るプリテンショナ機構300では、ピストン88において、フランジ92が、シリンダ66の内周面に比し、僅かに径を小さくされており、フランジ92の外周面とシリンダ66の内周面との間には、少なくとも一部に僅かな隙間が形成されている。
キャップ102の底壁106には、上記第2の実施の形態における挿入孔108が形成されていない。
キャップ102の周壁104は、弾性変形された状態で、基部90の外周面、フランジ92の上面及びシリンダ66の内周面における全周に接触されており、キャップ102の周壁104は、シリンダ66とピストン88との間をシールしている。
キャップ102の底壁106には、円柱状の突出部302が一体に設けられており、突出部302は、底壁106から下側に突出されている。突出部302は、ピストン88の連通孔98に比し、径が小さくされており、突出部302の軸方向長さは、連通孔98の軸方向長さに比し長くされている。
突出部302は、ピストン88の連通孔98に挿入されて、キャップ102の底壁106は、ピストン88の基部90上面に接触されており、キャップ102の底壁106は、連通孔98の上面を閉鎖すると共に、突出部302は、連通孔98を貫通して、ピストン88のフランジ92から下側に突出されている。
ここで、図12(A)に示す如く、プリテンショナ機構300が作動されて、ピストン88及びキャップ102が下側へ移動される際には、キャップ102が底壁106において上側からガスの圧力を作用されることで、キャップ102の底壁106が連通孔98の上面に圧接されて連通孔98を閉鎖(閉塞)する。
このため、シリンダ66内のピストン88(フランジ92)より上側のガスが連通孔98を介してピストン88(フランジ92)より下側へ排出されることを抑制でき、ピストン88の下側への移動力を大きくできて、ウェビング26による乗員の拘束力を効果的に増加できる。
図12(B)に示す如く、プリテンショナ機構300の作動が終了されて、ピストン88のフランジ92がピストンストッパ70に当接する際(ピストン88及びキャップ102の下側への移動をピストンストッパ70が停止させる際)には、キャップ102の突出部302がピストンストッパ70に当接することで、キャップ102がピストン88(連通孔98を含む)に対し上側へ変位されて、キャップ102の底壁106が弾性変形される。これにより、キャップ102の周壁104によるシリンダ66とピストン88との間のシールが解除されると共に、キャップ102の底壁106が連通孔98を開放する。
このため、シリンダ66内のピストン88(フランジ92)より上側のガスを、シリンダ66の内周面と周壁104との間から連通孔98及びフランジ92の外周面とシリンダ66の内周面との間の隙間を介してピストン88(フランジ92)より下側へ排出でき、更に、ピストンストッパ70の挿通孔72及びピストンストッパ70とシリンダ66の下端(周縁部66Aを含む)との間の隙間から、シリンダ66外へ排出できる。
以上により、本実施の形態でも、上記第2の実施の形態と同様の作用及び効果を奏することができる。
[第5の実施の形態]
図13(A)には、本発明の第5の実施の形態に係るプリテンショナ機構400の主要部が断面図にて示されている。
本実施の形態に係るプリテンショナ機構400は、上記第4の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
図13(A)に示す如く、本実施の形態に係るプリテンショナ機構400では、ピストン88において、連通孔98の上端が、円柱状の大径部98Aにされると共に、連通孔98の上端以外の部分が、円柱状の小径部98Bにされており、大径部98Aは、小径部98Bに比し、径が大きくされている。
キャップ102では、突出部302が、底壁106と別体にされて、キャップ102及び突出部302が閉鎖部材を構成しており、突出部302は、弾性を有していない。
突出部302の上端は、円板状のフランジ部302Aが設けられて、径が大きくされており、フランジ部302Aは、連通孔98の大径部98Aに比し、径が僅かに小さくされている。フランジ部302Aは、キャップ102の底壁106に接触されると共に、連通孔98の大径部98Aの下面に接触されており、フランジ部302Aは、大径部98Aに嵌合されている。
ここで、図13(A)に示す如く、プリテンショナ機構400が作動されて、ピストン88及びキャップ102が下側へ移動される際には、キャップ102が底壁106において上側からガスの圧力を作用されることで、キャップ102の底壁106が連通孔98の上面に圧接されると共に、突出部302のフランジ部302Aが連通孔98の大径部98A下面に圧接されて、連通孔98が閉鎖(閉塞)される。
このため、シリンダ66内のピストン88(フランジ92)より上側のガスが連通孔98を介してピストン88(フランジ92)より下側へ排出されることを抑制でき、ピストン88の下側への移動力を大きくできて、ウェビング26による乗員の拘束力を効果的に増加できる。
図13(B)に示す如く、プリテンショナ機構400の作動が終了されて、ピストン88のフランジ92がピストンストッパ70に当接する際(ピストン88及びキャップ102の下側への移動をピストンストッパ70が停止させる際)には、突出部302がピストンストッパ70に当接することで、突出部302及びキャップ102がピストン88(連通孔98を含む)に対し上側へ変位されて、キャップ102の底壁106が弾性変形される。これにより、キャップ102の周壁104によるシリンダ66とピストン88との間のシールが解除されると共に、キャップ102の底壁106及び突出部302のフランジ部302Aが連通孔98を開放する。
このため、シリンダ66内のピストン88(フランジ92)より上側のガスを、シリンダ66の内周面と周壁104との間から連通孔98及びフランジ92の外周面とシリンダ66の内周面との間の隙間を介してピストン88(フランジ92)より下側へ排出でき、更に、ピストンストッパ70の挿通孔72及びピストンストッパ70とシリンダ66の下端(周縁部66Aを含む)との間の隙間から、シリンダ66外へ排出できる。
以上により、本実施の形態でも、上記第4の実施の形態と同様の作用及び効果を奏することができる。
さらに、突出部302は、弾性を有していない。このため、上述の如く、突出部302がピストンストッパ70に当接した際には、突出部302がキャップ102の底壁106を効果的に変形させることができて、キャップ102の周壁104によるシリンダ66とピストン88との間のシールを効果的に解除できる。
なお、上記各実施の形態では、ピストン88を停止させるピストンストッパ70が閉鎖部材をピストン88に対し上側へ変位させる構成としたが、ピストンストッパ70と別部材である当接部材が閉鎖部材をピストン88に対し上側へ変位させる構成としてもよい。
また、上記各実施の形態では、シリンダ66(筒部材)内をピストン88(移動部材)が移動されることで、ウェビング26にスプール24が巻取られる構成にしたが、パイプ(筒部材)内をボール(移動部材)が移動されることで、ウェビング26にスプール24が巻取られる構成にしてもよい。
さらに、上記各実施の形態では、本発明をウェビング巻取装置10に適用したが、本発明をウェビング26の支持部を移動させる移動装置に適用してもよい。
26 ウェビング
36 プリテンショナ機構
66 シリンダ(筒部材)
70 ピストンストッパ(当接部材)
82 キャップピン(閉鎖部材)
88 ピストン(移動部材)
90 基部(当接部)
92 フランジ(当接部)
98 連通孔(連通部分)
100 プリテンショナ機構
102 キャップ(閉鎖部材)
200 プリテンショナ機構
300 プリテンショナ機構
302 突出部(閉鎖部材)
400 プリテンショナ機構

Claims (3)

  1. 車両の乗員を拘束可能にされたウェビングと、
    所定の機会に内部にガスが供給される筒部材と、
    前記筒部材内に移動可能に設けられた移動部材と、
    前記移動部材に対し変位可能に設けられて前記移動部材の一側と他側との間を閉鎖及び連通可能にされ、前記筒部材内に供給されたガスの圧力により前記移動部材の一側と他側との間を閉鎖して前記移動部材が一側へ移動されることで前記ウェビングによる乗員の拘束力が増加される閉鎖部材と、
    前記筒部材の一側に設けられ、前記移動部材が一側へ移動されて前記閉鎖部材が当接することで前記閉鎖部材が前記移動部材に対し他側へ変位されて前記移動部材の一側と他側との間を連通させる当接部材と、
    を備えたプリテンショナ機構。
  2. 前記移動部材に設けられ、前記当接部材に当接することで前記移動部材の一側への移動が停止される当接部を備え、かつ、前記閉鎖部材が前記移動部材の一側と他側との間を閉鎖する際に前記閉鎖部材が前記当接部から一側に突出される請求項1記載のプリテンショナ機構。
  3. 前記当接部材は、前記移動部材が当接することで前記移動部材の一側への移動を停止させると共に、前記筒部材との間に隙間を形成した請求項1又は請求項2記載のプリテンショナ機構。
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