JP5448214B2 - 投写型表示装置および光源制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光源として半導体レーザや発光ダイオード(LED)などの半導体発光素子を備える投写型表示装置に関する。
画像をスクリーンに投写して表示する投写型表示装置(プロジェクタ)が知られている。この投写型表示装置は、小型でありながら、大きな表示画面を提供することができるという利点を有する他、運搬性、省設置スペース、装置コストの点でも優れている。
投写型表示装置の光源として、一般には、高圧水銀ランプなどの放電型ランプが用いられているが、最近では、寿命が長く、水銀などの環境に有害な物質を含んでいないなどの理由から、光源としてLEDを用いることが検討されている。
カラー画面を提供する投写型表示装置では、通常、赤(R)、緑(G)、青(B)の各色に対応するLEDが用いられる。各色のLEDから出射された光をそれぞれ空間的に変調して赤色、緑色、青色の画像光を生成し、これら画像光を足し合わせたもの(色合成したもの)を投写することで、カラー画面を得る。良好な投写画像の色再現性を得るために、赤色、緑色、青色の画像光の割合を適切に設定する必要がある。
しかしながら、LEDは、駆動電流が一定であっても、発光部である半導体接合領域(pn接合領域)の温度が変化すると、その温度変化に伴って光量が変化するという特性(光量の温度依存性)を有する。また、LEDの構造および材料は発光色ごとに異なるため、LEDの光量の温度依存性は、発光色ごとに異なる。
図10Aに赤色LEDの相対光束と周囲温度との関係を示し、図10Bに緑色LEDの相対光束と周囲温度との関係を示し、図10Cに青色LEDの相対光束と周囲温度との関係を示す。赤色LEDおよび緑色LEDは、温度の上昇に伴って光量が減少する特性を有するのに対して、青色LEDは温度の上昇に伴って光量が増大する特性を有する。また、赤色LEDにおける光量の減少度合い(傾き)は、緑色LEDのそれよりも大きい。
図10A〜図10Cに示した特性から分かるように、LEDの光量の温度依存性は発光色ごとに異なる。このため、光源として赤、緑、青の各色のLEDを備える投写型表示装置においては、投写時間の経過に伴って、LEDの自己発熱や装置内部の他の部材から放出される熱によって、各色のLEDの半導体接合領域の温度が変化すると、各色のLEDの光量が、発光色ごとに異なる度合いで変化する。その結果、各色のLEDの光量の割合が変化して、投写画像の色再現性が低下する。
特許文献1には、LEDの光量の温度依存性が発光色毎に異なることによって生じる投写画像の色再現性の問題を解決することができる発光制御装置が記載されている。
特許文献1に記載の発光制御装置は、順方向電圧対周囲温度テーブルおよび許容電流対周囲温度テーブルを記憶する温度特性記憶部と、LEDの順方向電圧を検出する順電圧検出部と、順方向電圧対周囲温度テーブルを参照して順方向電圧の検出値からLEDの周囲温度を算出する温度算出部と、許容電流対周囲温度テーブルを参照して、周囲温度の算出値からLEDの駆動電流の指令値を決定する駆動電流決定部と、決定された指令値をもとにLEDの駆動電流を制御する駆動電流制御部とを有する。
順方向電圧対周囲温度テーブルは、LEDの順方向電圧に対する周囲温度の関係を示す特性データであって、赤色LED、緑色LEDおよび青色LEDのそれぞれについて作成される。
図11Aに赤色LEDの順方向電圧と周囲温度との関係を示し、図11Bに緑色LEDの順方向電圧と周囲温度との関係を示し、図11Cに青色LEDの順方向電圧と周囲温度との関係を示す。図11A〜図11Cから分かるように、LEDの半導体接合領域の温度上昇に伴って、LEDの順方向電圧が低下する。順方向電圧対周囲温度テーブルは、図11A〜図11Cに示した特性を示すデータに基づいて作成される。
許容電流対周囲温度テーブルは、LEDの許容電流に対する周囲温度の関係を示す特性データである。この許容電流対周囲温度テーブルも、赤色LED、緑色LEDおよび青色LEDのそれぞれについて作成される。
発光制御装置では、各色のLEDに対応する順方向電圧対周囲温度テーブルおよび許容電流対周囲温度テーブルが参照され、各色のLEDに流す駆動電流が調節される。
別の例として、特許文献2には、LEDの光量の温度依存性が発光色毎に異なることによって生じる投写画像の色再現性の問題を解決することができるプロジェクタが記載されている。
特許文献2に記載のプロジェクタは、赤色LEDと、緑色LEDと、青色LEDと、赤色LEDからの光が照射される赤用空間光変調装置と、緑色LEDからの光が照射される緑用空間光変調装置と、青色LEDからの光が照射される青用空間光変調装置と、これら空間光変調装置を通過した各色の光を合成するクロスダイクロイックプリズムと、合成された光を投写する投写レンズと、クロスダイクロイックプリズムから出射した光の一部(漏れ光)を検出する光センサと、光センサの検出値に基づいて各空間光変調装置を通過する光の強度を調整する調節部とを有する。
光センサは、クロスダイクロイックプリズムから出射した光の、赤、緑、青の各色の光の強度を検出する。調節部は、赤、緑、青の各色の光の強度に関する基準値が与えられており、光センサにて検出された各色の光の強度と各色の基準値とを比較し、その比較結果に基づいて各色のLEDに供給される駆動電流量を調節する。この駆動電流調節は、一分毎に実施される。
特開2005−129598号公報 特開2008−102305号公報
LEDのような、半導体接合領域に電流を流すことで光が出力される半導体発光素子においては、一般に、駆動電流値(順方向電流値)が変化すると、その変化に応じて発光波長が変化することが知られている。このため、LEDの周囲温度に応じて駆動電流値を変化させるように構成された引用文献1に記載のものにおいては、駆動電流値を変化させた場合に、LEDの発光波長が変化してしまい、その結果、投写画像の色味が変化して色再現性が低下するといった問題を生じる。
また、LED等の半導体発光素子は、駆動電流(順方向電流)に対する光量の関係において、ある電流値(ピーク)までは、駆動電流の増大に応じて光量も増大するが、それを超えると、駆動電流を増大させても、光量は減少するといった特性を有することが知られている。このような特性があるため、引用文献1に記載のものにおいては、LEDの周囲温度に応じて駆動電流値を変化させた場合に、駆動電流値によっては、各色のLEDの光量の割合が変化して、投写画像の色再現性が低下する場合がある。
特許文献2に記載のものも、駆動電流値の調整を行うことから、上記の問題が生じる。
本発明の目的は、上記の問題を解決し、色再現性に優れた投写型表示装置およびその光源制御方法を提供することにある。
上述の目的を達成するために、本発明の投写型表示装置は、光を出力する半導体接合部を備える複数の光源を有し、各光源の前記半導体接合部から出力される光の色が異なり、前記各光源からの光を空間的に変調して得られる画像が投写される投写型表示装置であって、
前記複数の光源にそれぞれ対応して設けられ、対応する光源を冷却するとともに、電力の供給量に応じて冷却能力が変化する複数の冷却手段と、
前記複数の光源にそれぞれ対応して設けられ、対応する光源の前記半導体接合部の順方向電圧を検出する複数の電圧検出手段と、
前記半導体接合部への供給電流量を一定として前記半導体接合部の温度を変化させた場合の、前記半導体接合部の順方向電圧および光量それぞれの変化を示す特性データが、光源毎に格納された記憶部と、
前記複数の電圧検出手段で前記各光源の順方向電圧が検出されると、前記記憶部を参照して、前記各光源の順方向電圧の検出値に対応する前記各光源の光量を取得し、該取得した各光源の光量の合計である全光量に対するそれぞれの光源の光量の割合が予め設定された範囲内に収まるように、前記複数の冷却手段に供給される電力の量を調節する調節部と、を有する。
本発明の光源制御方法は、光を出力する半導体接合部を備える複数の光源を有し、各光源の前記半導体接合部から出力される光の色が異なり、前記各光源からの光を空間的に変調して得られる画像が投写される投写型表示装置の光源制御方法であって、
前記各光源に一定量の電流を供給するとともに、前記複数の光源にそれぞれ対応して設けられた、電力の供給量に応じて冷却能力が変化する複数の冷却手段に所定の量の電力を供給し、
前記複数の光源の前記半導体接合部の順方向電圧をそれぞれ検出し、
前記半導体接合部への供給電流量を一定として前記半導体接合部の温度を変化させた場合の、前記半導体接合部の順方向電圧および光量それぞれの変化を示す特性データを光源毎に保持し、前記各光源の特性データを参照して、前記各光源の順方向電圧の検出値に対応する前記各光源の光量を取得し、
前記取得した各光源の光量の合計である全光量に対するそれぞれの光源の光量の割合が予め設定された範囲内に収まるように、前記複数の冷却手段に供給される電力の量を調節する、ことを含む。
本発明によれば、半導体接合部の温度が変化しても、投写画像における各光源の光(色)の割合(色バランス)の変化を常に所定の範囲内に収めることができるので、色再現性に優れた投写画像を提供することができる。
また、各光源の駆動電流は一定であり、駆動電流の変化によって光源の発光波長が変化することがないので、投写画像の色再現性をさらに向上することができる。
本発明の第1の実施形態である投写型表示装置の構成を示すブロック図である。 図1に示す投写型表示装置にて使用される冷却制御用データテーブルの第1のデータテーブルの作成手順を示すフローチャートである。 図1に示す投写型表示装置にて使用される冷却制御用データテーブルの第2のデータテーブルの作成手順を示すフローチャートである。 図1に示す投写型表示装置にて使用される冷却制御用データテーブルの第3のデータテーブルの作成手順を示すフローチャートである。 図1に示す投写型表示装置の光源の特性データおよび基準光量対応データの一例を示す模式図である。 図1に示す投写型表示装置の調節部101による冷却部の電力制御手順の一例を示すフローチャートである。 赤色LEDのストレス時間と相対発光出力の経時変化を示す特性図である。 緑色LEDと青色LEDのストレス時間と相対発光出力の経時変化を示す特性図である。 本発明の第2の実施形態である投写型表示装置の構成を示すブロック図である。 図8に示す投写型表示装置にて使用される冷却制御用データテーブル更新の制御手順の一例を示すフローチャートである。 赤色LEDの相対光束と周囲温度との関係を示す特性図である。 緑色LEDの相対光束と周囲温度との関係を示す特性図である。 青色LEDの相対光束と周囲温度との関係を示す特性図である。 赤色LEDの順方向電圧と周囲温度との関係を示す特性図である。 緑色LEDの順方向電圧と周囲温度との関係を示す特性図である。 青色LEDの順方向電圧と周囲温度との関係を示す特性図である。
100 投写型表示装置
101 調節部
102 記憶部
103 光センサ
104R、104G、104B 光源部
105R、105G、105B 冷却部
106R、106G、106B 空間光変調部
107R、107G、107B 光源駆動部
108R、108G、108B 冷却駆動部
109 空間光変調信号生成部
110R、110G、110B 温度検出部
111R、111G、111B 電圧検出部
112 クロスダイクロイックプリズム
113 投写レンズ
114 タイマー部
115 光センサ駆動部
116 画像信号処理部
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態である投写型表示装置の構成を示すブロック図である。
図1を参照すると、投写型表示装置100は、調節部101、記憶部102、光センサ103、光源部104R、104G、104B、冷却部105R、105G、105B、空間光変調部106R、106G、106B、光源駆動部107R、107G、107B、冷却駆動部108R、108G、108B、空間光変調信号生成部109、温度検出部110R、110G、110B、電圧検出部111R、111G、111B、クロスダイクロイックプリズム112、投写レンズ113、光センサ駆動部115および画像信号処理部116を有する。
RGBの画像信号が外部装置から画像信号処理部116に供給される。外部装置は、パーソナルコンピュータ、ビデオカメラ、レコーダ等である。
画像信号処理部116は、外部装置から供給されたRGBの画像信号のそれぞれについて、空間光変調部106R、106G、106Bの特性に合わせるための補正(ガンマ補正やVT特性の補正など)や同期信号の分離などの処理を行う。処理が施されたRGBの画像信号および同期信号(垂直同期信号)は、画像信号処理部116から空間光変調信号生成部109に供給される。
空間光変調信号生成部109は、画像信号処理部116から供給されたRGBの画像信号および同期信号に基づいて、空間光変調部106R、106G、106Bをそれぞれ動作させるためのR用、G用、B用の空間光変調信号を生成する。R用空間光変調信号は空間光変調部106Rに供給され、G用空間光変調信号は空間光変調部106Gに供給され、B用空間光変調信号は空間光変調部106Bに供給される。
光源部104R、104G、104Bはいずれも、半導体レーザや発光ダイオード(LED)などの発光素子より構成される。ここでは、光源部104Rは赤色LEDであり、光源部104Gは緑色LEDであり、光源部104Bは青色LEDである。
光源部104Rから出射された赤色の光は空間光変調部106Rに照射され、光源部104Gから出射された緑色の光は空間光変調部106Gに照射され、光源部104Bから出射された青色の光は空間光変調部106Bに照射される。
空間光変調部106R、106G、106Bは、例えば液晶パネルよりなる。空間光変調部106Rは、空間光変調信号生成部109から供給されたR用空間光変調信号に従って動作し、これにより赤色の画像光が生成される。
空間光変調部106Gは、空間光変調信号生成部109から供給されたG用空間光変調信号に従って動作し、これにより緑色の画像光が生成される。空間光変調部106Bは、空間光変調信号生成部109から供給されたB用空間光変調信号に従って動作し、これにより青色の画像光が生成される。
クロスダイクロイックプリズム112は、色合成手段であって、直角を成す面が互いに接合された4つの直角プリズムからなり、第1乃至第3の入射面と、第2の入射面に対向する出射面とを有する。第1の入射面は、第2の入射面と対向する。
各直角プリズムの接合面により、互いに交差する第1および第2の平面が形成されている。赤色の波長域を反射し、緑色および青色の波長域の光を透過する誘電体多層膜が第1の平面に形成され、青色の波長域を反射し、赤色および緑色の波長域の光を透過する誘電体多層膜が第2の平面に形成されている。
空間光変調部106Rで生成された赤色の画像光は第1の入射面に入射し、空間光変調部106Gで生成された緑色の画像光は第2の入射面に入射し、空間光変調部106Bで生成された青色の画像光は第3の入射面に入射する。クロスダイクロイックプリズム112では、第1乃至第3の入射面から入射した赤色、緑色、青色の画像光が色合成され、その色合成された画像光が出射面から出射される。
投写レンズ113は、クロスダイクロイックプリズム112によって色合成された画像光を外部のスクリーン(または、壁などの画像投写が可能な物体)に投写する。
光センサ103は、例えば、光電変換素子であるフォトダイオードよりなり、クロスダイクロイックプリズム112の出射面の近傍に配置されている。より具体的には、光センサ103は、クロスダイクロイックプリズム112の出射面から出射された光のうち、投写レンズ113に入射する光以外の光(漏れ光)を検出することができる位置に配置されている。ここで、漏れ光は、クロスダイクロイックプリズム112の出射面から出射される赤色、緑色、青色の画像光の一部である。
光センサ103の受光面は、第1乃至第3の領域に分割されており、それぞれの領域において光検出を行うことが可能であり、領域毎に、検出した光の光量に応じた信号が出力される。赤色の波長域の光のみを透過するR光用フィルタが第1の領域上に形成され、緑色の波長域の光のみを透過するG光用フィルタが第2の領域上に形成され、青色の波長域の光のみを透過するB光用フィルタが第3の領域上に形成されている。この構成によれば、赤色、緑色、青色の光を同時に検出することができる。
上記の他、光センサ103による計測時に赤色、緑色、青色の光を順次出射させることで、各色の光の強度を順次計測することとしても良い。光センサ103として、人間の視感度に近い感度を持つものを用いることが望ましい。
光センサ駆動部115は、調節部101から供給される光センサ制御信号に従って光センサ103を駆動するとともに、光センサ103の出力に基づく光検出結果(赤色、緑色、青色の光の検出結果)を調節部101に供給する。
光源駆動部107Rは、調節部101から供給される光源制御信号(R)に従って光源部104Rに駆動電流を供給する。光源駆動部107Gは、調節部101から供給される光源制御信号(G)に基づいて光源部104Gを駆動する。光源駆動部107Bは、調節部101から供給される光源制御信号(B)に基づいて光源部104Bを駆動する。
冷却部105R、105G、105Bは、例えばファンやペルチェ素子などの冷却手段よりなり、供給電力の大きさによって、対象物(ここでは光源)に対する冷却能力が変化する。例えば、ファンにおいては、供給電力量に応じて風量(冷却能力)が変化する。冷却能力は、単位時間当たりの対象物から奪う熱量によって規定することができる。
冷却部105Rは、光源部104Rを冷却するために光源部104Rの近傍に配置されている。冷却部105Gは、光源部104Gを冷却するために光源部104Gの近傍に配置されている。冷却部105Bは、光源部104Bを冷却するために光源部104Bの近傍に配置されている。
冷却駆動部108Rは、調節部101から供給される冷却制御信号(R)に従って冷却部105Rに電力を供給する。冷却駆動部108Gは、調節部101から供給される冷却制御信号(G)に従って冷却部105Gに電力を供給する。冷却駆動部108Bは、調節部101から供給される冷却制御信号(B)に従って冷却部105Bに電力を供給する。
温度検出部110Rは、光源104Rの近傍に配置されており、光源104Rの周囲温度を検出し、その検出結果を調節部101に供給する。温度検出部110Gは、光源104Gの近傍に配置されており、光源104Gの周囲温度を検出し、その検出結果を調節部101に供給する。温度検出部110Bは、光源104Bの近傍に配置されており、光源104Bの周囲温度を検出し、その検出結果を調節部101に供給する。
電圧検出部111Rは、光源104Rの順方向電圧を検出し、その検出結果を調節部101に供給する。電圧検出部111Gは、光源104Gの順方向電圧を検出し、その検出結果を調節部101に供給する。電圧検出部111Bは、光源104Bの順方向電圧を検出し、その検出結果を調節部101に供給する。
記憶部102は、光源104R、104G、104Bのそれぞれについて作成されたR光源冷却制御用データテーブル、G光源冷却制御用データテーブル、B光源冷却制御用データテーブルを格納する。
R光源冷却制御用データテーブルは、光源104Rを一定電流で駆動し、光源104Rの半導体接合領域(発光部)の温度を変化させた場合の、半導体接合領域の順方向電圧値および光量それぞれの変化を示す特性データを含む。
G光源冷却制御用データテーブルは、光源104Gを一定電流で駆動し、光源104Gの半導体接合領域(発光部)の温度を変化させた場合の、半導体接合領域の順方向電圧値および光量それぞれの変化を示す特性データを含む。
B光源冷却制御用データテーブルは、光源104Bを一定電流で駆動し、光源104Bの半導体接合領域(発光部)の温度を変化させた場合の、半導体接合領域の順方向電圧値および光量それぞれの変化を示す特性データを含む。
また、記憶部102は、光源104R、104G、104Bのそれぞれについて、基準電流値Ifa、実使用電流値Ifc、発光部の温度範囲を示す上限値Tj(max)および下限値Tj(min)、発光部温度の変化量ΔT、発光部の周囲温度Tref、所定の色度(xref、yref)などの情報を格納する。色度は、色刺激の加法混色をした結果である色度座標上で示される。ここでは、所定の色度は、白色点である。
調節部101は、光源駆動部107R、107G、107B、冷却駆動部108R、108G、108Bおよび光センサ駆動部115への制御信号を生成する他、空間光変調信号生成部109、温度検出部110R、110G、110Bおよび電圧検出部111R、111B、111Gを制御する。また、調節部101は、記憶部102に対するデータの読み書きを行ったり、光源104R、104G、104Bの各冷却制御用データテーブル等のデータの作成や更新を行ったりする。
次に、本実施形態の投写型表示装置の動作を説明する。
まず、冷却制御用データテーブルの作成について説明する。投写型表示装置の出荷時に、R光源冷却制御用データテーブル、G光源冷却制御用データテーブルおよびB光源冷却制御用データテーブルの3つのテーブルが作成される。これら冷却制御用データテーブルは、調節モードにて作成され、その作成手順は基本的に同じである。
R光源、G光源およびB光源の冷却制御用データテーブルはいずれも、第1の調節モードにおいて作成される第1のデータテーブルと、第2の調節モードにおいて作成される第2のデータテーブルと、第3の調節モードにおいて作成される第3のデータテーブルとからなる。
第1の調節モードでは、基準電流で光源を駆動した場合の順方向電圧Vfに対する光源の発光部の温度範囲Tjの関係を示す第1のデータテーブルが作成される。第2の調節モードでは、実使用電流で光源を駆動した場合の、順方向電圧Vf、発光部の温度範囲Tjおよび光量の関係を示す第2のデータテーブルが作成される。第3の調節モードでは、光源104R、104G、104Bのそれぞれについて、実使用電流で光源を駆動した場合の基準光量が決定され、その基準光量と第2のデータテーブルとの関係を示す第3のデータテーブルが作成される。
本実施形態の投写型表示装置は、操作ボタン、タッチパネル、タッチパッドなどの入力装置よりなる入力操作部を備える。操作者が、この入力操作部上で、調節モードを選択するための操作を行うと、調節部101が、その操作の基づく入力を受け付けて、選択された調節モードにて投写型表示装置を動作させてデータテーブルを作成する。
[第1のデータテーブルの作成]
図2は、冷却制御用データテーブルの第1のデータテーブルの作成手順を示すフローチャートである。
第1の調節モードが選択されると、調節部101が、光源104R、104G、104Bのそれぞれについて個別に第1のデータテーブルを作成する。ここでは、光源104Rを例に、第1のデータテーブルの作成手順を説明する。
まず、調節部101が、光源104Rに設けられた冷却部105Rを所定のパワーで動作させるための冷却制御信号(R)を冷却駆動部108Rに供給する。冷却駆動部108Rが、冷却制御信号(R)に従って冷却部105Rへ所定のパワーを供給することで、冷却部105Rによる光源104Rの冷却が開始される(ステップS101)。
次に、調節部101が、光源104Rに関する基準電流値Ifa、発光部温度範囲(Tj(max)、Tj(min))、変化量ΔTを記憶部102から読み出す(ステップS102〜S104)。ここで、基準電流値Ifaは、光源104Rの発光部の温度上昇をほとんど無視できる程度の小さな値(例えば1mA)である。発光部温度範囲(Tj(max)、Tj(min))は、光源104Rとして使用する光源の特性に応じて適宜に設定される。
次に、調節部101が、n=0を設定し(ステップS105)、光源104Rを基準電流値Ifaで駆動させるための光源制御信号(R)を光源駆動部107Rに供給する。光源駆動部107Rは、調節部101から供給される光源制御信号(R)に従って基準電流値Ifaに対応する駆動電流を光源104Rへ供給する(ステップS106)。
次に、調節部101が、光源104Rの周囲温度を温度検出部110Rに検出させ、その検出値Taを温度検出部110Rから受け取る(ステップS107)。
次に、調節部101が、以下の第1の条件を満たすか否かを判定する(ステップS108)。
Figure 0005448214
ここで、e1は予め設定された許容誤差である。ステップS108において、第1の条件を満たさない場合は、調節部101が、以下の第2の条件を満たすか否かを判定する(ステップS109)。
Figure 0005448214
ステップS109において、第2の条件を満たさない場合は、調節部101が、冷却部105Rへの供給パワーを減少させるための冷却制御信号(R)を冷却駆動部108Rに供給する。冷却駆動部108Rが、冷却制御信号(R)に従って冷却部105Rへの供給パワーを減少させる(ステップS110)。
ステップS109において、第2の条件を満たす場合は、調節部101が、冷却部105Rへの供給パワーを増大させるための冷却制御信号(R)を冷却駆動部108Rに供給する。冷却駆動部108Rが、冷却制御信号(R)に従って冷却部105Rへの供給パワーを増大させる(ステップS111)。
ステップS110またはステップS111が実行された後は、ステップS106の処理が再び実行される。
ステップS108において、第1の条件を満たす場合は、調節部101が、光源104Rの順方向電圧を電圧検出部111Rに検出させ、その検出値をVfanとして記憶部102に格納する(ステップS112)。
次に、調節部101が、ステップS107で検出した、光源104Rの周囲温度の値Taを、Tj_Vfanとして、ステップS112で格納した順方向電圧の検出値Vfanと対応付けて記憶部102に格納する(ステップS113)。
次に、調節部101が、以下の第3の条件を満たすか否かを判定する(ステップS114)。
Figure 0005448214
ステップS114において、第3の条件を満たさない場合は、調節部101が、n=n+1を設定する(ステップS115)。ステップS115が実行された後は、ステップS106の処理が再び実行される。
ステップS114において、第3の条件を満たす場合は、第1のデータテーブルの作成処理を終了する。
光源104G、104Bについても、図2に示した手順で第1のデータテーブルが作成される。
上述した手順によれば、光源104Rを基準電流値Ifaで駆動し、光源104Rの周囲温度を一定の温度毎に変化させた場合の、光源104Rの順方向電圧と周囲温度との関係を示す特性データを有する第1のデータテーブルが作成される。基準電流値Ifaは、光源104Rの発光部の温度上昇がほとんど無視できる程度の小さな電流値(例えば1mA)であるので、光源104Rの周囲温度Tcは光源104Rの発光部の温度Tjと見做すことができる。したがって、この第1のデータテーブルは、光源104Rの発光部の温度Tjと光源104Rの順方向電圧Vfaとの関係を示す特性データと見做すことができる。
[第2のデータテーブルの作成]
図3は、冷却制御用データテーブルの第2のデータテーブルの作成手順を示すフローチャートである。
入力操作部にて第2の調節モードが選択されると、調節部101が、光源104R、104G、104Bのそれぞれについて個別に第2のデータテーブルを作成する。ここでは、光源104Rを例に、第2のデータテーブルの作成手順を説明する。
まず、調節部101が、光源104Rに設けられた冷却部105Rを所定のパワーで動作させるための冷却制御信号(R)を冷却駆動部108Rに供給する。冷却駆動部108Rが、冷却制御信号(R)に従って冷却部105Rへ所定のパワーを供給することで、冷却部105Rによる光源104Rの冷却が開始される(ステップS201)。
次に、調節部101が、光源104Rに関する基準電流値Ifa、実使用電流値Ifc、発光部温度範囲(Tj(max)、Tj(min))、変化量ΔTを記憶部102から読み出す(ステップS202〜S204)。
LEDの実使用電流値Ifcは、チップサイズにより異なる。例えば電流密度が1.5A/mm2である場合において、チップサイズが2.09mm×1.87mmである場合は、実使用電流値Ifcは5.9Aであり、チップサイズが4.0mm×3.0mmである場合は、実使用電流値Ifcは18Aである。記憶部102には、光源104Rとして使用されるLEDのチップサイズに応じた実使用電流値Ifcが予め格納されている。
次に、調節部101が、n=0を設定し(ステップS205)、光源104Rを実使用電流値Ifcで駆動させるための光源制御信号(R)を光源駆動部107Rに供給する。光源駆動部107Rは、調節部101から供給される光源制御信号(R)に従って実使用電流値Ifcに対応する駆動電流を光源104Rへ供給する(ステップS206)。
次に、調節部101が、光源104Rに対応する空間光変調部106Rの透過率を最高階調で表示する状態に設定するとともに、残りの光源104G、104Bに対応する空間光変調部106G、106Bの透過率を最低階調で表示する状態に設定する(ステップS207)。例えば8ビットの信号で階調表現をした場合は、最高階調は255の値とされ、最低階調は0の値とされる。
次に、調節部101が、光源104Rの周囲温度を温度検出部110Rに検出させ、その検出値Tcを温度検出部110Rから受け取る(ステップS208)。
次に、調節部101が、以下の第1の条件を満たすか否かを判定する(ステップS209)。
Figure 0005448214
ここで、e2は予め設定された許容誤差である。ステップS209において、第1の条件を満たさない場合は、調節部101が、以下の第2の条件を満たすか否かを判定する(ステップS210)。
Figure 0005448214
ステップS210において、第2の条件を満たさない場合は、調節部101が、冷却部105Rへの供給パワーを減少させるための冷却制御信号(R)を冷却駆動部108Rに供給する。冷却駆動部108Rが、冷却制御信号(R)に従って冷却部105Rへの供給パワーを減少させる(ステップS211)。
ステップS210において、第2の条件を満たす場合は、調節部101が、冷却部105Rへの供給パワーを増大させるための冷却制御信号(R)を冷却駆動部108Rに供給する。冷却駆動部108Rが、冷却制御信号(R)に従って冷却部105Rへの供給パワーを増大させる(ステップS212)。
ステップS211またはステップS212が実行された後は、ステップS206の処理が再び実行される。
ステップS209において、第1の条件を満たす場合は、調節部101が、光源104Rの順方向電圧を電圧検出部111Rに検出させ、その検出値をVfcnとして記憶部102に格納する(ステップS213)。
次に、調節部101が、光センサ制御信号を光センサ駆動部115に供給する。光センサ駆動部115は、調節部101から供給される光センサ制御信号に従って光センサ103を駆動するとともに、光センサ103の出力に基づく光検出結果を調節部101に供給する。ここでは、光源104Rを駆動した状態であるので、光センサ103では、光源104Rからの光が検出される。調節部101は、光センサ駆動部115から供給される光検出結果(光源104Rの光量)をLcnとしてステップS213で検出した順方向電圧Vfcnと関連付けて記憶部102に格納する(ステップS214)。
次に、調節部101が、光源104Rを基準電流値Ifaで駆動させるための光源制御信号(R)を光源駆動部107Rに供給する。光源駆動部107Rは、調節部101から供給される光源制御信号(R)に従って基準電流値Ifaに対応する駆動電流を光源104Rへ供給する(ステップS215)。
次に、調節部101が、光源104Rの順方向電圧を電圧検出部111Rに検出させる。そして、調節部101は、第1のデータテーブルの順方向電圧値Vfanのうちの、その検出値に最も近い順方向電圧値Vfanと関連付けられたTj_Vfanを読み出し、それをTj_VfcnとしてVfcnと関連付けて記憶部102に格納する(ステップS216)。
上記のステップS216において、例えば、実使用電流Ifc(R)における発光部温度Tj_Vfcn(R)は、温度が十分に飽和した状態において、瞬間的(例えば1msec)に光源104Rに流れる電流を基準電流Ifaに切り替えて順方向電圧Vfcn(R)を検出し、検出結果をもとに第1の調節モードで記憶したVfan(R)の中から最も近い値に関連付けられた発光部温度である。
次に、調節部101が、以下の第3の条件を満たすか否かを判定する(ステップS217)。
Figure 0005448214
ステップS114において、第3の条件を満たさない場合は、調節部101が、n=n+1を設定する(ステップS218)。ステップS218が実行された後は、ステップS206の処理が再び実行される。
ステップS217において、第3の条件を満たす場合は、第2のデータテーブルの作成処理を終了する。
光源104G、104Bについても、図3に示した手順で第2のデータテーブルが作成される。
[第3のデータテーブルの作成]
図4は、冷却制御用データテーブルの第3のデータテーブルの作成手順を示すフローチャートである。
入力操作部にて第3の調節モードが選択されると、調節部101が、光源104R、104G、104Bを実使用電流で駆動して基準光量を決定し、その決定した基準光量を格納した第3のデータテーブルを作成する。
まず、調節部101が、光源104R、104G、104Bに設けられた冷却部105R、105G、105Bを所定のパワーで動作させるための冷却制御信号を冷却駆動部108R、108G、108Bに供給する。冷却駆動部108Rが、冷却制御信号(R)に従って冷却部105Rへ所定のパワーを供給することで、冷却部105Rによる光源104Rの冷却が開始される。冷却駆動部108Gが、冷却制御信号(G)に従って冷却部105Gへ所定のパワーを供給することで、冷却部105Gによる光源104Gの冷却が開始される。冷却駆動部108Bが、冷却制御信号(B)に従って冷却部105Bへ所定のパワーを供給することで、冷却部105Bによる光源104Bの冷却が開始される。(ステップS301)。
次に、調節部101が、光源104R、104G、104Bそれぞれに関する実使用電流値Ifc、発光部の周囲温度Tref、白色点(xref、yref)を記憶部102から読み出す(ステップS302〜S304)。
次に、調節部101が、光源104R、104G、104BをそれぞれステップS302で読み出した実使用電流値Ifc(R)、Ifc(G)、Ifc(B)で駆動させるための光源制御信号を光源駆動部107R、107G、107Bに供給する。光源駆動部107R、107G、107Bは、調節部101から供給される光源制御信号に従って駆動電流を光源104R、104G、104Bへ供給する(ステップS305)。
次に、調節部101が、空間光変調部106R、106G、106Bの透過率を最高階調で表示する状態に設定する(ステップS306)。
次に、調節部101が、光源104R、104G、104Bのそれぞれについて、ステップS307〜S311の処理を実行する。ここでは、1例として、光源104Rに対する処理を説明する。
ステップS307において、調節部101が、光源104Rの周囲温度を温度検出部110Rに検出させ、その検出値Tcを温度検出部110Rから受け取る。
次に、ステップS307において、調節部101が、以下の第1の条件を満たすか否かを判定する。
Figure 0005448214
ここで、e3は予め設定された許容誤差である。第1の条件を満たさない場合、ステップS309において、調節部101が、以下の第2の条件を満たすか否かを判定する。
Figure 0005448214
第2の条件を満たさない場合は、ステップS310において、調節部101が、冷却部105Rへの供給パワーを減少させるための冷却制御信号(R)を冷却駆動部108Rに供給する。そして、冷却駆動部108Rが、冷却制御信号(R)に従って冷却部105Rへの供給パワーを減少させる。
第2の条件を満たす場合は、ステップS311において、調節部101が、冷却部105Rへの供給パワーを増大させるための冷却制御信号(R)を冷却駆動部108Rに供給する。そして、冷却駆動部108Rが、冷却制御信号(R)に従って冷却部105Rへの供給パワーを増大させる。
ステップS310またはステップS311が実行された後は、ステップS307の処理が再び実行される。ステップS307〜S311の処理により、光源の周囲温度Trefが予め設定された誤差e3内に収束する。
上述のステップS307〜S311の処理を、光源104G、104Bについても個別に実行する。そして、光源104R、104G、104Bのそれぞれについて、ステップS308において、第1の条件を満たすと判定されると、ステップS312の処理が実行される。
ステップS312において、調節部101は、冷却駆動部108R、108G、108Bのそれぞれについて、第1の条件を満たすときの供給パワーをPrefとして記憶部102に格納する。
次に、例えば分光放射輝度計などの外部色度検出装置にてスクリーン上に投写された画像の白色点(xc、yc)を検出する。本実施形態の投写型表示装置は、外部色度検出装置との通信を行うための通信部(不図示)を有しており、調節部101は、通信部を介して、外部色度検出装置から色度の検出値を取得する(ステップS313)。
色度の検出後、調節部101は、以下の第3および第4の条件をともに満たすか否かを判定する(ステップS314)。
Figure 0005448214
ここで、e4、e5は予め設定された許容誤差である。第3および第4の条件のいずれかの条件を満たさない場合は、調節部101は、以下の第5および第6の条件をともに満たすか否かを判定する(ステップS315)。
Figure 0005448214
ステップS315において、第5および第6の条件をともに満たす場合は、調節部101は、冷却部105R、105Gへの供給パワーを減少させるための冷却制御信号を冷却駆動部108R、108Gに供給する。そして、冷却駆動部108R、108Gが、冷却制御信号に従って冷却部105R、105Gへの供給パワーを減少させる(ステップS316)。その後、ステップS313の処理を再び実行する。
ステップS315において、第5および第6の条件のいずれかを満たさない場合は、調節部101は、以下の第5および第7の条件をともに満たすか否かを判定する(ステップS317)。
Figure 0005448214
ステップS317において、第5および第7の条件をともに満たす場合は、調節部101は、冷却部105Rへの供給パワーを減少させるための冷却制御信号を冷却駆動部108Rに供給する。そして、冷却駆動部108Rが、冷却制御信号に従って冷却部105Rへの供給パワーを減少させる(ステップS318)。その後、ステップS313の処理を再び実行する。
ステップS317において、第5および第7の条件のいずれかを満たさない場合は、調節部101は、以下の第6および第8の条件をともに満たすか否かを判定する(ステップS319)。
Figure 0005448214
ステップS319において、第6および第8の条件をともに満たす場合は、調節部101は、冷却部105Gへの供給パワーを減少させるための冷却制御信号を冷却駆動部108Gに供給する。そして、冷却駆動部108Gが、冷却制御信号に従って冷却部105Gへの供給パワーを減少させる(ステップS320)。その後、ステップS313の処理を再び実行する。
ステップS319において、第6および第8の条件のいずれかを満たさない場合は、調節部101は、調節部101は、冷却部105Bへの供給パワーを減少させるための冷却制御信号を冷却駆動部108Bに供給する。そして、冷却駆動部108Bが、冷却制御信号に従って冷却部105Bへの供給パワーを減少させる(ステップS321)。その後、ステップS313の処理を再び実行する。
上述したステップS313〜S321の処理により、投写される画像の白色点が予め設定した誤差e4、e5内に収束する。
ステップS314において、第3および第4の条件をともに満たす場合は、調節部101は、光源104R、104G、104Bに対応する空間光変調部106R、106G、106Bの透過率を最低階調で表示する状態に設定する(ステップS322)。
次に、調節部101は、光源104R、104G、104Bに対応する空間光変調部106R、106G、106Bの透過率を順次最高階調で表示する状態に設定し、光センサ103にて光源104R、104G、104Bからの光を検出させる。そして、調節部101は、光源104R、104G、104Bの光検出結果をそれぞれLr、Lg、Lbとして記憶部102に記憶する(ステップS323)。
上述した図2〜図3の処理によって、光源104R、104G、104Bのそれぞれについて、光源の駆動電流値を一定として、光源の発光部の温度を変化させた場合の、光源の順方向電圧および光量それぞれの変化を示す特性データ(第1および第2のテーブルデータの対応関係を示すもの)が作成される。また、上述した図4の処理によって、光源104R、104G、104Bのそれぞれについて、その特性データと基準光量との関係を示す基準光量対応データ(第2および第3のテーブルデータの対応関係を示すもの)が作成される。これら特性データおよび基準光量対応データは、記憶部102に格納される。
図5に、一例として、光源104Rの特性データおよび基準光量対応データを示す。
図5において、特性データは、図2の処理により作成されたテーブル(第1のデータテーブル)と図3の処理により作成されたテーブル(第2のデータテーブル)とからなる。
第1のデータテーブルは、基準電流Iaで光源104Rを駆動した場合の光源周囲温度の変化に対する順方向電圧の変化を示すデータを、変化量ΔT(=5℃)毎に格納したものである。
基準電流値Ifaは、光源104Rの発光部の温度上昇がほとんど無視できる程度の小さな電流値であるので、光源104Rの周囲温度は光源104Rの発光部の温度Tjと見做すことができる。したがって、この第1のデータテーブルは、光源104Rの発光部の温度Tjの変化に対する光源104Rの順方向電圧Vfaの変化を示す特性データと見做すことができる。
第2のデータテーブルは、実使用電流Ifcで光源104Rを駆動した場合の、順方向電圧と発光部の温度と光量との関係を示すデータを格納したものである。この第2のデータテーブルを上記の第1のデータテーブルと対応付けることで上記の特性データを得る。図5に示した例では、第2のデータテーブルのTj_Vfc1が第1のデータテーブルのTj_Vfa5(=10℃)と対応付けられている。
第3のデータテーブルは、実使用電流Ifcで光源104Rを駆動した場合の光源104Rの基準光量を格納したものである。この第3のデータテーブルを上記の第2のデータテーブルと対応付けることで上記の基準光量対応データを得る。図5に示した例では、第3のデータテーブルのLrが第2のデータテーブルのLc11と対応付けられている。
本実施形態の投写型表示装置は、光源104R、104G、104Bについて上述したような特性データおよび基準光量対応データからなる冷却制御用データテーブルを記憶部102に格納した後に出荷される。
出荷後、本実施形態の投写型表示装置では、調節部101が、記憶部102に格納された各光源の冷却制御用データテーブルを参照して、電圧検出部111R、111G、111Bにて検出された光源104R、104G、104Bの順方向電圧の検出値に対応する光量を取得し、該取得した各光源の光量の合計である全光量に対するそれぞれの光源の光量の割合が予め設定された範囲内に収まるように、冷却部105R、105G、105Bに供給する電力の量を調節する。
図6は、調節部101による冷却部の電力制御手順の一例を示すフローチャートである。
まず、調節部101は、冷却部105R、105G、105Bに供給する電力の値、光源104R、104G、104Bに関する、実使用電流値Ifc(R)、Ifc(G)、Ifc(B)および基準光量Lr、Lg、Lbをそれぞれ記憶部102から読み出す(ステップS401〜S403)。
次に、調節部101は、冷却部105R、105G、105BをステップS401で記憶部102から読み出した電力の値で動作させるための冷却制御信号を冷却駆動部108R、108G、108Bに供給する。冷却駆動部108R、108G、108Bが、冷却制御信号に従ってパワーを冷却部105R、105G、105Bへ供給する。これにより、冷却部105R、105G、105Bによる光源104R、104G、104Bの冷却が開始される(ステップS404)。
次に、調節部101が、光源104R、104G、104Bをそれぞれ実使用電流値Ifc(R)、Ifc(G)、Ifc(B)で駆動させるための光源制御信号を光源駆動部107R、107G、107Bに供給する。光源駆動部107R、107G、107Bは、調節部101から供給される光源制御信号に従って駆動電流を光源104R、104G、104Gへ供給する(ステップS405)。
次に、調節部101が、光源104R、104G、104BをそれぞれステップS402で読み出した実使用電流値Ifc(R)、Ifc(G)、Ifc(B)で駆動させるための光源制御信号を光源駆動部107R、107G、107Bに供給する。光源駆動部107R、107G、107Bは、調節部101から供給される光源制御信号に従って駆動電流を光源104R、104G、104Bへ供給する(ステップS405)。
次に、調節部101が、空間光変調部106R、106G、106Bの透過率を外部から入力された画像信号に応じた階調で表示する状態に設定する(ステップS406)。
次に、調節部101が、光源104R、104G、104Bの順方向電圧を電圧検出部111R、111G、111Bに検出させる。調節部101は、光源104R、104G、104Bのそれぞれについて、記憶部102に格納された対応する冷却制御用データテーブルを参照して、順方向電圧の検出値に対応する光量を取得する。そして、調節部101は、それら光源104R、104G、104Bについて取得した光量をそれぞれLcr、Lcg、Lcbとして保持する(ステップS407)。
次に、調節部101が、以下の第1乃至第3の条件をともに満たすか否かを判定する(ステップS408)。
Figure 0005448214
ここで、e6〜e8は、予め設定された許容誤差である。また、Lr1、Lg1、Lb1、Lr2、Lg2、Lb2はそれぞれ以下の式で与えられる。
Figure 0005448214
ステップS408において、第1乃至第3の条件をそれぞれ満たす場合は、本冷却電力制御処理は終了する。ステップS408において、第1乃至第3の条件のいずれかが満たされなかった場合は、調節部101は、以下の第4および第5の条件をともに満たすか否かを判定する(ステップS409)。
Figure 0005448214
ステップS409において、第4および第5の条件をともに満たした場合は、調節部101は、冷却部105G、105Bへの供給パワーを減少させるための冷却制御信号を冷却駆動部108G、108Bに供給する。そして、冷却駆動部108G、108Bが、冷却制御信号に従って冷却部105G、105Bへの供給パワーを減少させる。冷却部105G、105Bへの供給パワーを減少させた後、調節部101は、光源104R、104G、104Bの順方向電圧を電圧検出部111R、111G、111Bに検出させる。調節部101は、光源104R、104G、104Bのそれぞれについて、記憶部102に格納された対応する冷却制御用データテーブルを参照して、順方向電圧の検出値に対応する光量を取得する。そして、調節部101は、それら光源104R、104G、104Bについて取得した光量をそれぞれLcr、Lcg、Lcbとして保持する(ステップS410)。
次に、調節部101が、以下の第6の条件を満たすか否かを判定する(ステップS411)。
Figure 0005448214
ここで、e9は、予め設定された許容誤差である。第6の条件を満たさなかった場合は、調節部101はステップS410の処理を再び実行する。第6の条件を満たした場合は、調節部101はステップS408の処理を再び実行する。
ステップS409において、第4および第5の条件のいずれかが満たされなかった場合は、調節部101は、以下の第7および第8の条件をともに満たすか否かを判定する(ステップS412)。
Figure 0005448214
ステップS412において、第7および第8の条件をともに満たした場合は、調節部101は、冷却部105R、105Bへの供給パワーを減少させるための冷却制御信号を冷却駆動部108R、108Bに供給する。そして、冷却駆動部108R、108Bが、冷却制御信号に従って冷却部105R、105Bへの供給パワーを減少させる。冷却部105R、105Bへの供給パワーを減少させた後、調節部101は、光源104R、104G、104Bの順方向電圧を電圧検出部111R、111G、111Bに検出させる。調節部101は、光源104R、104G、104Bのそれぞれについて、記憶部102に格納された対応する冷却制御用データテーブルを参照して、順方向電圧の検出値に対応する光量を取得する。そして、調節部101は、それら光源104R、104G、104Bについて取得した光量をそれぞれLcr、Lcg、Lcbとして保持する(ステップS413)。
次に、調節部101が、以下の第9の条件を満たすか否かを判定する(ステップS414)。
Figure 0005448214
ここで、e10は、予め設定された許容誤差である。第9の条件を満たさなかった場合は、調節部101はステップS413の処理を再び実行する。第9の条件を満たした場合は、調節部101はステップS408の処理を再び実行する。
ステップS412において、第7および第8の条件のいずれかを満たさなかった場合は、調節部101は、冷却部105R、105Gへの供給パワーを減少させるための冷却制御信号を冷却駆動部108R、108Gに供給する。そして、冷却駆動部108R、108Gが、冷却制御信号に従って冷却部105R、105Gへの供給パワーを減少させる。冷却部105R、105Gへの供給パワーを減少させた後、調節部101は、光源104R、104G、104Bの順方向電圧を電圧検出部111R、111G、111Bに検出させる。調節部101は、光源104R、104G、104Bのそれぞれについて、記憶部102に格納された対応する冷却制御用データテーブルを参照して、順方向電圧の検出値に対応する光量を取得する。そして、調節部101は、それら光源104R、104G、104Bについて取得した光量をそれぞれLcr、Lcg、Lcbとして保持する(ステップS415)。
次に、調節部101が、以下の第10の条件を満たすか否かを判定する(ステップS416)。
Figure 0005448214
ここで、e11は、予め設定された許容誤差である。第10の条件を満たさなかった場合は、調節部101はステップS415の処理を再び実行する。第10の条件を満たした場合は、調節部101はステップS408の処理を再び実行する。
以上説明した冷却制御処理は、少なくとも、投写型表示装置が動作を開始した直後から各光源の接合部の温度が飽和するまでの期間において実行される。
図6に示した冷却制御処理によれば、調節部101は、光源104R、104G、104Bを一定の駆動電流で駆動させた上で、投写画像における光源104R、104G、104Bからの光(色)の割合の変化が一定の範囲内に収まるように冷却部105R、105G、105Bへの供給電力量を制御する。具体的には、調節部101は、Lr1、Lg1、Lb1が、予め設定した誤差内(e6、e7、e8)内に収束するように冷却部105R、105G、105Bへの供給電力量を制御する。これにより、光源104R、104G、104Bの光量の温度依存性が互いに異なることによって生じる投写画像の色再現性の問題を解消することができる。なお、一定の範囲は、誤差e6〜e8としてどのような値を用いるかによって決まる。すなわち、誤差e6〜e8の設定値に応じて一定の範囲を適宜に設定することができる。
また、前述した引用文献1、2に記載のような駆動電流を変化させるものでは、駆動電流の変化に応じて光源の発光波長が変化し、その結果、投写画像の色味が変化し、色再現性が低下するという問題が生じる。図6に示した冷却制御処理によれば、光源104R、104G、104Bの駆動電流は一定であるので、そのような問題が生じない。
また、特許文献2に記載のものでは、画像を投写中に、1フレーム期間内の僅かな時間で、光強度計測を行って補正値を演算し、その補正値に基づいてLEDの駆動電流を調整する必要がある。このため、駆動電流制御のための素子として、高速動作が可能な素子を用いる必要がある。そのような高速動作が可能な素子は高価であるため、装置コストが増大するという問題がある。本実施形態によれば、そのような高価な素子を用いる必要がないので、特許文献2に記載のものに比較して、装置コストを削減することができる。
(第2の実施形態)
LEDの光量は、経時変化によっても変化する。一例として、図7Aに赤色LEDのストレス時間と相対発光出力の経時変化を示し、図7Bに緑色LEDと青色LEDのストレス時間と相対発光出力の経時変化を示す。これら図7Aおよび図7Bの特性から分かるように、赤色LEDの光量の経時変化は、緑色LEDと青色LEDの光量の経時変化と異なる。
このように、LEDの光量の経時変化が発光色ごとに異なるために、前述した特許文献1に記載の発光制御装置では、光源の使用時間が長くなると、投写画像の色再現性が低下する。また、第1の実施形態の投写型表示装置においても、光源の使用時間が長くなると、投写画像の色再現性が低下する場合がある。
ここでは、第2の実施形態として、そのような光源の光量の経時変化に伴う投写画像の色再現性の問題を解消することが可能な投写型表示装置を説明する。
図8は、本発明の第2の実施形態である投写型表示装置の構成を示すブロック図である。
本実施形態の投写型表示装置は、各光源の点灯時間を計時するタイマー部114を有し、タイマー部114により計時された各光源の点灯時間に応じて、調節部101が記憶部102に格納されているR光源冷却制御用データテーブル、G光源冷却制御用データテーブルおよびB光源冷却制御用データテーブルを更新する点が、第1の実施形態のものと異なる。これ以外の構成は、第1の実施形態のものと同じであるので、その説明は省略する。
タイマー部114は、光源104R、104G、104Bの点灯時間(累積値)を計測するためのものであって、調節部101からの開始指示に従ってカウントを開始するとともに、調節部101からの停止指示に従ってカウントを停止し、そのときの累積カウント値を調節部101に供給する。特別な調整モード等で光源104R、104G、104Bを個別に駆動する場合を除き、通常の投写動作における光源104R、104G、104Bの各使用時間は、基本的に同じであるので、光源毎に、点灯時間をカウントする必要はない。また、光量の経時変化の観点からすると、特別な調整モードでの光源104R、104G、104Bの使用時間は僅かである。タイマー部114は、ソフトウェアにより実現されてもよく、また、ハードウェアにより実現されてもよい。
記憶部102には、光源104R、104G、104Bのそれぞれについて、基準光量を得られたときの温度における、点灯時間に対する光量の変化を示す特性データ(光量の経時変化特性)が格納されている。基準光量を得られたときの光源104Rの温度は、例えば、図5に示した第2および第3のデータテーブル(赤LED用)において、基準光量Lrと対応づけられたTj_Vfc11である。
調節部101は、タイマー部114により計時された点灯時間を参照して、一定の点灯時間毎に、光源104R、104G、104Bのそれぞれについて光量の劣化の割合を求め、その割合に応じて、対応する光源の冷却制御用データテーブルの内容を更新する。
図9に、冷却制御用データテーブル更新の制御手順の一例を示す。
まず、調節部101は、タイマー部114にて光源104R、104G、104Bの点灯時間を計時させ(ステップS501)、その結果に基づいて、光源104R、104G、104Bが一定期間(例えば100時間)にわたって点灯したか否かを判定する(ステップS502)。
ステップS502において、光源104R、104G、104Bの点灯時間が一定期間に達していない場合は、調節部101は、ステップS501におけるタイマー部114による計時を継続させる。
ステップS502において、光源104R、104G、104Bが一定期間にわたって点灯したと判定された場合は、調節部101は、光源104R、104G、104Bのそれぞれについて、対応する光源の特性データ(光量の経時変化)を記憶部102から読み出し、その特性データに基づいて、光量の劣化の割合を算出する(ステップS503)。この光量の劣化の割合は、例えば、光源の使用開始時点における光量(基準光量に対応する)に対する、特性データ(光量の経時変化)から求まる現在の光量(一定期間経過後の光量)の比率である。
光源104R、104G、104Bのそれぞれについて光量の劣化の割合(比率)を算出した後、調節部101は、対応する光源の冷却制御用データテーブルを記憶部102から読み出し、算出した劣化の割合(比率)に応じて、読み出した冷却制御用データテーブルの第2のテーブルの各光量の値を更新する。この更新により、例えば、図5に示した冷却制御用データテーブルにおいて、第3のデータテーブルに格納された基準光量Lrと第2のデータテーブルのLcnの値との対応関係もシフトする。
上述したステップS501〜S504の処理が繰り返され、一定期間毎に、光源104R、104G、104Bの冷却制御用データテーブルがそれぞれ更新される。これにより、長期の使用期間に渡って、投写画像における光源104R、104G、104Bからの光(色)の割合(色バランス)の変化を確実に一定の範囲内に収めることができ、上述した光源の光量の劣化に伴う投写画像の色再現性の低下の問題を解消することができる。
本実施形態の投写型表示装置においては、記憶部102に格納されている光源の特性データ(光量経時変化)を用いてその光源の光量の劣化度を算出しているが、これに限定されない。例えば、調節部101は、光源104R、104G、104Bのそれぞれについて、一定期間毎に、光センサ103にて光量を検出させ、その検出値の、図5に示した第3のデータテーブルの基準光量に対する比率を、光量の劣化の割合として算出してもよい。
また、光センサ103は、クロスダイクロイックプリズム112の出射面から出射された光のうち、投写レンズ113に入射する光以外の光(漏れ光)を検出することができる位置に配置されている。これにより、実効性の高い光計測が可能となり、画像の色バランスを正確に調整することができる。
(他の実施形態)
本発明の他の実施形態である投写型表示装置は、電流が供給されることで光を出力する半導体接合部を備える複数の光源を有する。本他の実施形態である投写型表示装置では、各光源の半導体接合部から出力される光の色が異なり、各光源からの光を空間的に変調して得られる画像が投写される。
また、本他の実施形態である投写型表示装置は、複数の光源にそれぞれ対応して設けられ、対応する光源を冷却するとともに、電力の供給量に応じて冷却能力が変化する複数の冷却手段と、複数の光源にそれぞれ対応して設けられ、対応する光源の半導体接合部の順方向電圧を検出する複数の電圧検出手段と、複数の光源のそれぞれについて、半導体接合部への供給電流量を一定として半導体接合部の温度を変化させた場合の、半導体接合部の順方向電圧および光量それぞれの変化を示す特性データが予め格納された記憶部と、記憶部に格納されている各光源の特性データを参照して、複数の電圧検出手段で検出された各光源の順方向電圧の検出値に対応する各光源の光量を取得し、該取得した各光源の光量の合計である全光量に対するそれぞれの光源の光量の割合が予め設定された範囲内に収まるように、複数の冷却手段に供給される電力の量を調節する調節部と、を有する。
上記の複数の光源として、第1及び第2の実施形態における、光源104R、104G、104Bを用いることができる。
上記の複数の冷却手段として、第1及び第2の実施形態における、冷却部105R、105G、105Bおよび冷却駆動部108R、108G、108Bを用いることができる。
上記の複数の電圧検出手段として、第1及び第2の実施形態における、電圧検出部111R、111G、111Bを用いることができる。
以上説明した各実施形態の投写型表示装置は、本発明の一例であり、その構成および動作において、発明の趣旨を逸脱しない範囲で当業者が相当し得る変更を加えることができる。
第1及び第2の実施形態において、空間光変調装置は透過型液晶表示装置より構成されるが、これに限定されない。空間光変調装置として、反射型液晶表示装置(Liquid Crystal On Silicon;LCOS)、DMD(Digital Micromirror Device)、GLV(Grating Light Valve)等を用いても良い。
また、色光ごとに設けられた空間光変調装置を用いる構成に限られない。共通の空間光変調装置へ各色光を順次供給する時分割方式(色順次方式)による変調を行う構成を適用することも可能である。

Claims (5)

  1. 光を出力する半導体接合部を備える複数の光源を有し、各光源の前記半導体接合部から出力される光の色が異なり、前記各光源からの光を空間的に変調して得られる画像が投写される投写型表示装置であって、
    前記複数の光源にそれぞれ対応して設けられ、対応する光源を冷却するとともに、電力の供給量に応じて冷却能力が変化する複数の冷却手段と、
    前記複数の光源にそれぞれ対応して設けられ、対応する光源の前記半導体接合部の順方向電圧を検出する複数の電圧検出手段と、
    前記半導体接合部への供給電流量を一定として前記半導体接合部の温度を変化させた場合の、前記半導体接合部の順方向電圧および光量それぞれの変化を示す特性データが、光源毎に格納された記憶部と、
    前記複数の電圧検出手段で前記各光源の順方向電圧が検出されると、前記記憶部を参照して、前記各光源の順方向電圧の検出値に対応する前記各光源の光量を取得し、該取得した各光源の光量の合計である全光量に対するそれぞれの光源の光量の割合が予め設定された範囲内に収まるように、前記複数の冷却手段に供給される電力の量を調節する調節部と、を有する、投写型表示装置。
  2. 前記記憶部は、前記複数の光源のそれぞれの光量の基準値を格納しており、
    前記調節部は、前記複数の光源のそれぞれについて、該光源の光量の、前記各光源の光量の合計である全光量に対する割合と、該光源の前記基準値により示される基準光量の、前記各光源の前記基準値により示される基準光量の合計である全基準光量に対する割合との差が予め定められた範囲内に収まるように、前記複数の冷却手段に供給される電力の量を調節する、請求項1に記載の投写型表示装置。
  3. 前記複数の光源の点灯時間を計時するタイマー部をさらに有し、
    前記記憶部は、前記複数の光源のそれぞれにおける光量の経時変化を示す別の特性データをさらに格納しており、
    前記調節部は、前記複数の光源のそれぞれについて、該光源の前記別の特性データを参照して、前記タイマー部にて計時された点灯時間から該光源の現在の光量を取得し、該取得した光量の、該光源の前記基準値により示される基準光量に対応する比率を求め、該比率に基づいて、該光源の前記特性データの内容を更新する、請求項2に記載の投写型表示装置。
  4. 前記複数の光源からの光の一部をそれぞれ検出する光検出手段を、さらに有し、
    前記調節部は、一定期間毎に、前記複数の光源のそれぞれについて、該光源の前記光検出手段にて検出された光量の、該光源の前記基準値により示される基準光量に対応する比率を求め、該比率に基づいて、該光源の前記特性データの内容を更新する、請求項2に記載の投写型表示装置。
  5. 光を出力する半導体接合部を備える複数の光源を有し、各光源の前記半導体接合部から出力される光の色が異なり、前記各光源からの光を空間的に変調して得られる画像が投写される投写型表示装置の光源制御方法であって、
    前記各光源に一定量の電流を供給するとともに、前記複数の光源にそれぞれ対応して設けられた、電力の供給量に応じて冷却能力が変化する複数の冷却手段に所定の量の電力を供給し、
    前記複数の光源の前記半導体接合部の順方向電圧をそれぞれ検出し、
    前記半導体接合部への供給電流量を一定として前記半導体接合部の温度を変化させた場合の、前記半導体接合部の順方向電圧および光量それぞれの変化を示す特性データを光源毎に保持し、前記各光源の特性データを参照して、前記各光源の順方向電圧の検出値に対応する前記各光源の光量を取得し、
    前記取得した各光源の光量の合計である全光量に対するそれぞれの光源の光量の割合が予め設定された範囲内に収まるように、前記複数の冷却手段に供給される電力の量を調節する、光源制御方法。
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