JP5447890B2 - 通信方法および通信システム - Google Patents

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Description

本発明は、包括的には直交周波数分割多重をサポートする移動通信システムに関し、特に、提案されるマルチメディアブロードキャスト/マルチキャストサービスをサポートする移動通信システムに関する。
通信技術の発展と共に、移動通信システムにおいて提供されるサービスは、大量のバルクデータを多くのユーザ機器(UE)に同時に送信することを可能にするためのマルチメディアパケットサービスをサポートすることができる、マルチメディアブロードキャスト通信サービスを含むように進化しつつある。マルチキャストブロードキャスト通信をサポートするために、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)は、1つ又は複数のマルチメディアデータ資源が複数のUEにサービスを提供するマルチメディアブロードキャスト/マルチキャストサービス(MBMS)を提案している。
提案されるMBMSサービスは、同じマルチメディアデータを、無線直交周波数分割多重(OFDM)ネットワークを通じて、複数のUEに送信することができる。MBMSサービスは、複数のUEが1つの無線チャネルを共有することを可能にすることによって、無線送信資源を節約することができる。MBMSサービスは、リアルタイム画像及び音声、静止画像、並びにテキストのようなマルチメディアデータの送信をサポートするように意図されている。
OFDMシステムにおける送信並びに信号(データ信号、制御信号、及び基準信号を含む)の多重化のための基本時間単位はOFDMシンボルであり、OFDMシンボルは、サイクリックプレフィックス(CP)と、それに続く有効OFDMシンボルとから成る。有効OFDMシンボルは、それぞれが現行の3GPP標準規格においてリソースエレメント(RE)と呼ばれる1つの変調シンボルを搬送することができる、複数のサブキャリアを合計したものある。REは、OFDMシステムにおける信号の送信及び多重化のための基本周波数単位である。
現行の3GPP標準規格は、有効OFDMシンボルに付加してUEにおけるマルチパス干渉を回避するための標準CP長及び拡張CP長を指定している。標準長さのCPを有するOFDMシンボル(OFSN)を小さな又は中程度のカバレージを必要とする信号の送信に使用して、CPオーバヘッドを最小にすることができる。拡張長さのCPを有するOFDMシンボル(OFSE)を大きなカバレージを必要とする信号の送信に使用して、地理的に遠隔のUEにおいてマルチパス干渉を回避することができる。
MBMSサービスが単一周波数ネットワーク(SFM)MBMSサービス配信エリアに配信されるとき、同じMBMS信号は、同じ周波数サブキャリアを使用して、MBMSサービス配信エリアのすべてのセル内から時間的に同期して送信される。MBMS信号は、複数のセルを含む大きなカバレージエリアを有しているため、通常、MBMS信号を送信するにはOFSEが必要とされる。
3GPPは通常、「ユニキャスト信号」という用語を使用して、セル特有の信号(すなわち、一般的にセル間で異なる信号)と、複数のセルからの同じものであり得る「MBMS信号」とを区別する。セル内のユニキャスト信号送信に通常使用されるCP長は、そのセルのデフォルトCPと呼ばれる。
3GPP標準規格は、0.5msの長さを有すると共に、7つのOFSN又は6つのOFSEから成る、スロットと呼ばれる送信単位を規定している。サブフレームは、2つのスロットから成り、現在のところ、物理層においてユニキャスト信号及びMBMS信号を送信及び多重化するための最小のスケジューリング単位であると想定されている。スロット又はサブフレームは、複数のREの二次元格子(時間及び周波数)として考えることができる。
3GPP標準規格はまた、アップリンク(UL)スケジューリングのためのL1/L2制御、ULパッケージ送信のためのACK、測定のための基準信号、ブロードキャストチャネル及びページングチャネルのためのデータ、同期信号等のような幾つかのタイプのユニキャスト信号が、MBMS信号と共に同じサブフレーム内で多重化される必要があることを想定している。しかしながら、この多重化がどのように行われるのかは不明確である。3GPP標準規格は、幾つかのタイプのユニキャスト信号(たとえば基準信号)及びMBMS信号のREを同じOFSE内で多重化することができることを想定しているようである。この場合、標準CPを持つセルがデフォルトCPである場合において、同じタイプのユニキャスト信号が任意の時刻にOFSN又はOFSEのどちらにおいても送信され得るということが起こる場合がある。したがって、UEが標準CP又は拡張CPの後に送信されるOFDMシンボルの有効部分を検出することを可能にするために、ユニキャスト信号を受信するすべてのUEに、ユニキャスト信号のみが送信されるOFDMシンボルと、MBMS信号及びユニキャスト信号が多重化されているOFDMシンボルとの間でのCP長の動的変化にどのように気づかせるのかは不明確である。
MBMS信号及びユニキャスト信号を同じOFSE内で多重化しないことが望ましい。それが可能でない場合、サイクリックプレフィックス長が動的に変化することができるOFDM通信システムにおいてサイクリックプレフィックス長を判断することを可能にする方法を提供することが望ましい。また、既知のサイクリックプレフィックス長判断方法の、1つ又は複数の欠点又は不都合を改良又は克服する、OFDM通信システムにおいてサイクリックプレフィックス長を判断することを可能にする方法を提供することが望ましい。
これを考慮して、本発明の1つの例示的な態様は、直交周波数分割多重化(OFDM)通信システムにおいて、ユーザ機器(UE)に対しサイクリックプレフィックスを識別する方法であって、当該サイクリックプレフィックスは動的に変化可能な長さを有し、当該方法は、
OFDMセル内で、システム情報ブロック内のMBMS制御チャネル(MCCH)スケジューリング情報をOFDMブロードキャストチャネルにおいて送信すること、及び
MCCHスケジューリング情報を使用して、MCCHを受信することを含み、当該MCCHは、いずれのサブフレームがMTCHを搬送するかをUEに対し示すMBMSトランスポートチャネル(MTCH)スケジューリング情報を含む、
方法を提供する。
OFDM通信システムの概略図である。 図1のOFDM通信システムにおいて送信されるOFDMシンボルに含まれるサイクリックプレフィックスを示す概略図である。 図1のOFDM通信システムと共に使用されるサブフレーム構造を示す概略図である。 図1のOFDM通信システムにおいて情報を送信するのに使用される様々なチャネル間の相互関係を示す概略図である。 図1のOFDM通信システムの一部分を形成する例示的な送信機及びUEの選択された機能構成要素を示す概略図である。 図1のOFDM通信システムの動作中の相関ピーク信号の時間的位置を示すタイミング図である。 図1のOFDM通信システムの動作中の相関ピーク信号の時間的位置を示すタイミング図である。 図1のOFDM通信システムの一部分を形成する例示的な送信機及びUEの選択された機能構成要素を示す概略図である。 図1のOFDM通信システムの動作中の相関ピーク信号の時間的位置を示すタイミング図である。 図1のOFDM通信システムと共に使用される代替的なサブフレーム構造を示す概略図である。 図1のOFDM通信システムの動作中の相関ピーク信号の時間的位置を示すタイミング図である。 図1のOFDM通信システムの動作中の相関ピーク信号の時間的位置を示すタイミング図である。
ここで、本発明の例示的な実施形態を添付の図面を参照して説明する。これらの実施形態は例示にすぎず、上述した本発明の一般性を限定するように意図されるものではないことを理解されたい。
ここで図1を参照すると、MBMSサービスを提供するためのOFDM通信ネットワーク10が全般的に示される。コンテンツプロバイダ12は、マルチメディアコンテンツをブロードキャストマルチメディアサービスセンター(BM−SC)14に提供する。そのマルチメディアコンテンツは通信インタフェース20及び22を介して複数のアクセスゲートウェイ(AGW)16及び18に送信される。AGW16及び18は、発展型ユニバーサル地上波無線アクセスネットワーク(E−UTRAN)24の一部分を形成する。AGW16及び18は、マルチメディアコンテンツをE−UTRANノード(eNB)26〜36に配信する。当該ノードのそれぞれは、別個のセル内でマルチメディアコンテンツの無線送信を可能にする。その中で同じMBMSサービスが配信される1つのゾーンを規定する1つ又は複数のセルは、MBMSサービス配信エリアと呼ばれる。UE38及び40はMBMSサービス配信エリア内でMBMSサービスを受信することが可能である。
データは、OFDM通信システム10内で、一連のサブフレーム内で送信される。代表的なサブフレーム50の一部分が図2に示される。サブフレームは一連のOFDMシンボルを含み、各OFDMシンボルはCP52と有効部分54とを含む。各OFDMシンボルは一連のサブキャリアを合計したものであり、当該一連のサブキャリアのうちの例示的なものを、56、58、60、及び62として載せている。OFDMシンボル全体の時間的長さTsymbolは、CPの時間的長さTCPと、有効OFDMシンボルの時間的長さTとの合計に等しい。
CPは、複数のサブキャリア間の直交性を維持するために各OFDMシンボル内に含まれる。CPは、OFDMシンボルの有効部分の末尾部分のコピーであり、ガードインターバルの間にシンボルの先頭部分に付される。OFDMシンボルをサブキャリア56〜62上でマルチパス送信することによって、トーン及びトーンの遅延レプリカが幾らかの遅延広がりを伴ってUEに到達する。これは、複数のトーン間の直交性のずれ及び喪失につながる。CPによって、UEにおいてトーンを再調整し、それによって直交性を回復することが可能になる。CP長は、チャネルからの時間拡散量がCPの継続時間よりも短いことによって信号間干渉を除去するように選択される。CPが長くなるにつれオーバヘッド量が増大するが、それでもなお、CPはシステムが受ける予期されるマルチパス遅延の拡散のために十分長くなくてはならない。
図3は、現在3GGP標準化グループによって提案されているサブフレーム構造を示す概略図である。第1のサブフレーム構造70は、複数のサブキャリア上で送信される14個のOFDMシンボルを含む。各OFDMシンボルの間に各サブキャリアによって送信される単一のデータシンボルは、リソースエレメント(RE)として知られている。サブフレーム構造70は、ユニキャスト信号のみを搬送するように意図され、標準の長さのCPを含む。
しかしながら、サブフレーム72は、同じサブフレーム内で多重化されるユニキャスト信号及びMBMS信号の両方を搬送するようにも提案されている。サブフレーム構造72は、サブフレーム構造70と同じ長さの時間(つまり、1ms)にわたって送信される。しかしながら、UEにおいて、MBMSサービスを比較的離れたセルから受信するため、受信MBMS信号がマルチパス干渉による影響を受けないことを確実にするために、サブフレーム構造72内の各シンボルは、拡張された長さのCPを含むことが必要とされる。一例として、標準長さのCPは、1.25MHz帯域幅のシステムにおいて10個のデータサンプルの長さを有し、一方で拡張長さのCPは、1.25MHz帯域幅のシステムにおいて32個のデータサンプルの長さを有する。サブフレーム構造72の最初の3つのシンボル部分を形成するREは現行の3GPP標準規格において、ユニキャスト信号のみに使用されるものとして規定されており、一方、サブフレーム構造72の残りの9個のシンボル部分を形成するREは、ユニキャスト信号及びMBMS信号の両方を搬送することができるものとして規定されている。
しかしながら、データ受信及び/又はデータ測定の目的でセルからユニキャスト信号を受信するすべてのUEに、受信したサブフレームに関するCP長の可能性のある動的変化にどのように気づかせるかは依然として知られていない。この問題は、たとえば、特定のセル内のデフォルトCP長が標準長さのCPであるが、セルが、MBMSデータを搬送するすべてのシンボルの送信の間、拡張長さのCPを使用することを要求するMBMSサービス配信エリアの一部分も形成しているときに発生する。UEは現在、任意の所与のサブフレーム内のOFDMシンボルのCP長が標準であるか又は拡張されているかを知る方法を一切有していない。
UEが、任意の所与のOFDMサブフレーム内で送信されるCPが標準長さを有するか又は拡張長さを有するかを判断することを可能にするために、UEが、MCCH又はMSCHから、MBMSトランスポートチャネル(MTCH)内のいずれのサブフレームがMBMSデータを含んでいる(したがって拡張長さのCPを使用する)かを特徴づける情報を読み取ることができるように、MBMS制御チャネル(MCCH)又はMBMSスケジューリングチャネル(MSCH)を設計することができる。
図4からわかるように、従来のOFDMセル固有のブロードキャストチャネル(BCH)内に、特殊なシステム情報ブロック(SIB)80を含めることによって、UEに対し、MBMS制御(シグナリング)チャネル(MCCH)82において送信される情報であって、いずれのサブフレームがMTCHを搬送するかを特定し、したがってMBMSサービス配信エリア内のサブフレームにおいて使用されるCPの長さを特定する、情報の位置を示すことができる。例示的なサブフレーム84〜94が図4に示される。サブフレーム84,88、及び90は、ユニキャストシンボルのみを含み、したがって標準長さのCPを使用するのに対し、サブフレーム86,92、及び94は、MBMSシンボル及びユニキャストシンボルの両方を多重化し、拡張長さのCPを使用する。
有利には、このシナリオにおいて、特定のUEがMBMSサービスを受信することを所望するか否かに関係なく、UEがOFDMセル固有のBCHのみでなくMBMSのMCCHも受信することが可能でなくてはならないが、UEの物理レイヤ処理をさらに複雑にする必要はない。
上述した技法に対する代替形態が図10に示される。この図は、MBMS信号及びユニキャスト信号が同じサブフレーム内で多重化されると共に、デフォルトCPとして、それぞれ、標準長さおよび拡張長さのCPを有するセルから送信されるときに使用される、第1の新たなサブフレーム構造160および第2の新たなサブフレーム構造180とを示す。新たなサブフレーム160において、最初のn個(通常2個又は3個)のOFDMシンボル162は、ユニキャスト信号のみを送信する(すなわち主に、UL、RS、及びACKのためのL1/L2制御)のに標準長さのCPを常に使用し、残りのOFDMシンボル164は、主にMBMS信号を送信するために拡張長さのCPを使用する。
新たなサブフレーム180において、最初のn個(通常2個又は3個)のOFDMシンボル182は、ユニキャスト信号のみを送信する(すなわち主に、UL、RS、及びACKのためのL1/L2制御)ために拡張長さのCPを常に使用し、残りのOFDMシンボル184は、主にMBMS信号を送信するために拡張長さのCPを使用する。
新たなサブフレーム160及び180は、MBMSのために使用されるOFDMシンボルの数が必ず同じになり、且つこれらのシンボルが必ず同時に終了するようになっていなくてはならない。
有利には、このような新たなサブフレーム構造160によって、UEが、サブフレーム内の最初のn個のOFDMシンボルにおいて送信されるL1/L2制御を、MBMS信号がそのサブフレーム内で送信されるか否かを知る必要なしに受信することが可能になる。これは、最初のn個のOFDMシンボルが標準長さのCPを常に使用するためである。さらに、UEが測定のために1つのスロット(1つのサブフレーム内に2つのスロットが存在する)内の第1のOFDMシンボル内のRSのみを使用する場合、UEはMBMSがサブフレーム内で送信されているか否かを知る必要がない。BSHを搬送するサブフレームがデフォルトのCP長を常に使用する場合、UEはMBMSがサブフレーム内で送信されているか否かを知る必要がない。
上述した技法の別の代替形態として、又は上述した技法に対する補足として、UEがMCCHを逃すか又は読み取ることができず、且つ依然としてサブフレームのすべてのOFDMシンボル内で使用されるCP長を知る必要があるとき、UEはCP長のブラインド検出を実施することができる。この代替形態は、UEがデフォルトとして標準長さのCPを持つセルからユニキャスト信号を受信するときにのみ必要とされる。図5は、CP長のブラインド検出が実施される送信機100及び受信機(UE)102の選択された機能ブロックを示す概略図である。ブロック104における変調及び時間/周波数マッピングに続いて、IFFTブロック106において、周波数領域データを時間領域信号に変換するために送信機内で逆高速フーリエ変換(IFFT)が実施される。次に、UEにおけるシンボル間干渉を回避するために、CP挿入ブロック108を使用してサイクリックプレフィックスをOFDMシンボル内に導入し、次にRFブロック110を使用してチャネル112を介して信号を送信する。
UE102において、対応するRFブロック114を使用して、チャネル112を介して送信される信号を受信及びデジタル化する。次に、CP長検出ブロック116が、所与のOFDMサブフレーム内で使用されているCPの長さを検出する。その後、CP除去ブロック118によってCPが除去され、FFTブロック120によって、OFTMシンボルの有効部分が時間領域から周波数領域に変換された後、処理ブロック122によって時間/周波数マッピング解除及び復調が行われる。
UE102は、RFブロック114から出力された受信信号と相互相関させるために、OFDMサブフレーム内の第1のシンボルの間に送信される基準信号(RS)のレプリカを使用する。レプリカRSはメモリ124内に格納され、送信機100内のIFFTブロック106と機能的に同一であるIFFTブロック126によって出力される。IFFTブロック126の出力は相関器128によってRFブロック114の出力と相関され、CP検出ブロック130によってCPの長さが検出される。
図6は、サブフレーム140内の例示的な第1のOFDMシンボルにおける選択されたデータサンプル、並びに、標準長さのCPが使用されるOFDMシンボルの有効部分の開始において発生する第1の理論的相関ピークP1、及び拡張長さのCPが使用されるOFDMシンボルの有効部分の開始において発生する第2の理論的相関ピークP2を示す。UE102が各シンボルの開始点の時間的位置T_refを常に正確に推定することができる場合、UE102はどちらのCP長を使用するか判断するために2つの相関値P1及びP2を比較するだけでよい。
各シンボルの開始点の時間的位置T_refの推定には常に誤差が存在し、したがって、UE102は、その中で相関信号ピークを検索するための2つのウィンドウW1及びW2を必要とする。最大ウィンドウサイズMWは、ピークP1とピークP2との間の時間的位置の差によって与えられ、これは各サブフレームの開始点の時間的位置T_refの推定に対して最大誤差許容範囲と見なすことができる。
しかしながら、RS送信間の時間間隔が通常6つのサブキャリアであるということに起因して、図6に示すプロファイルにおいて余分な相関ピークが発生する。標準長さのCPを使用する結果として発生する第1の余分な相関ピークEP1、及び拡張長さのCPを使用する結果として発生する第2の余分な相関ピークEP2もこの図に示される。表1からわかるように、OFDM通信システムの帯域幅に応じて、相関ピークEP2は相関ピークP1から1サンプルしか離れていない(そして、相関ピークEP1は相関ピークP2から1サンプルしか離れていない)。これによって、T_ref推定誤差のせいで実効ウィンドウPWは非常に小さくなる。
Figure 0005447890
この問題に対処する第1の方法は、MBMS信号を送信することができるサブフレーム内の第1のOFDMシンボル、及びMBMS信号を送信することができないサブフレーム内の第1のOFDMシンボルにおいて、異なるRSシーケンス(図5においてRS1及びRS2と参照されている)を使用することである。図7に見られるように、UE102は、受信信号の、RS1及びRS2のレプリカのそれぞれとの相互相関を実施して、2つのプロファイルを生成する。次に、2つのプロファイルのうち、より強い相関ピークを有するいずれか一方からCP長を判断することができる。
この問題に対処する第2の方法は、相関ピークP1と相関ピークEP2との間の距離(及びEP1とP2との間の距離)を増大させることである。この分離を実施する1つの方式は、MBMS信号を送信することができるサブフレーム内のOFDMシンボルに所定の非ゼロサイクリック遅延(CD)を適用すると共に、MBMS信号を送信することができないサブフレーム内のOFDMシンボルにゼロCDを適用することによる。図8は、送信機150及び受信機(UE)152の選択された機能ブロックを示す概略図である。送信機150及び受信機(UE)152は、図5に示す送信機100及び受信機(UE)102と機能的に同一であるが、送信機150内にIFFTブロック106とCP挿入ブロック108との間のCD挿入ブロック154と、UE152のメモリブロック124内にゼロCDのRSシーケンスに対応する単一のRSシーケンスのみの記憶装置とが追加されていることが異なる。
動作中、UE152は、ゼロCDのRSシーケンスを使用して1つの相関を実施して、単一の相関ピークプロファイルを生成し、次にいずれのウィンドウ(すなわち、標準長さのCPが使用されるときのOFDMシンボルの有効部分の開始部分にセンタリングされるウィンドウW1か、又はW1の中心からのCDサンプル付近にセンタリングされるウィンドウW2のいずれか)が最も強い相関ピークを有するかに基づいてCP長を判断する。
図9に見られるように、MBMS信号が送信されるサブフレーム内のOFDMシンボルに所定の非ゼロCDを適用すると共に、MBMS信号が送信されないサブフレーム内のOFDMシンボルにゼロCDを適用することの効果によって、相関ピークP1と相関ピークEP2との分離が発生する。原則として、MBMS信号が送信されるサブフレームでは、非ゼロCDを第1のOFDMシンボル内のRSに適用するだけでよい。しかしながら、システムの実施を簡略化すると共にCDをUEに対してよりトランスペアレントにするために、非ゼロCDを所与のサブフレーム内のすべてのOFDMシンボルに適用することが望ましい場合がある。
下記の表2は、非ゼロCDが使用される一実施例を示す。実効ウィンドウPWが、表1のものよりはるかに大きいことがわかる。
Figure 0005447890
上述した技法に対するさらに別の代替形態が、図5〜図9に関連して説明されるブラインドCP長検出と図10に示す新たなサブフレーム構造160との組合せによって提供される。この代替的な実施形態では、MBMS信号の送信に新たなサブフレーム構造160が使用される。
この代替的な実施形態に関し、2つの変形形態が存在する。これらの変形形態のうちの第1の変形形態では、ユニキャスト信号のみが送信されるサブフレーム内の第1のOFDMシンボル、又はユニキャスト信号若しくはMBMS信号が送信されるサブフレーム内の第1のOFDMシンボルにおいて、2つの異なるRSシーケンスが使用される。動作中、UEは、標準長さのCPが使用されることを知っている最初のn個のOFDMシンボルにおいてユニキャスト信号を受信する。図11に示すように、第1のOFDMシンボルの間、UEは、いずれのRSシーケンスが使用されるかを検出する。次に、UEは検出されたRSを使用して、L1/L2制御チャネルのような他のユニキャストデータチャネルを復号する。
第2の変形形態では、ユニキャスト信号のみ又はMBMS信号が送信されるサブフレーム内の第1のOFDMシンボルにおいて、同じRSシーケンスが使用される。MBMSが送信されるサブフレームでは、CDは最初のn個のOFDMシンボルの間、非ゼロ値に設定される。動作中、UEは、標準長さのCPが使用されることを知っている最初のn個のOFDMシンボルにおいてユニキャスト信号を受信する。UEは、L1/L2制御チャネルのような他のユニキャストデータチャネルを、一切遅延することなく復号することができる。第1のOFDMシンボルの間、UEは、図12に示すように、ゼロCDがRSに適用されたか又は非ゼロCDがRSに適用されたかを検出する。
原則として、MBMS信号が送信されるサブフレームでは、非ゼロCDを第1のOFDMシンボル内のRSに適用するだけでよい。しかしながら、システムの実施を簡略化すると共に、サイクリック遅延をL1/L2制御チャネルを受信するUEに対してトランスペアレントにするために、非ゼロCDをサブフレーム内の最初のn個のOFDMシンボルに適用することが望ましい。
有利には、これらの2つの変形形態によって、UEは、MBMS信号がサブフレームにおいて送信されるか否かを知る必要なくサブフレーム内の最初のn個のOFDMシンボルにおいて送信されるL1/L2制御を受信することが可能になる。さらに、UEは、n+1、n+2、...個のOFDMシンボルにおいて使用されるCP長を検出することができる。UEにおけるCP長の検出はL1/L2制御チャネル復号の遅延の増大を全く又はほとんど伴わない。
上述した実施形態に対し、本明細書に添付される特許請求の範囲において規定される本発明の精神及び範囲から逸脱することなく変更及び追加を行うことができることを理解されたい。
本発明の別の例示的な態様は、OFDM通信システムにおいてサイクリックプレフィックスを識別する方法であって、当該サイクリックプレフィックスは動的に変化可能な長さを有し、当該方法は、
サブフレーム内の第kのOFDMシンボルにおいて送信することができる1つ又は複数の基準信号の記憶されているレプリカを受信信号と相関させて、1つ又は複数の相関プロファイルを生成することを含む、方法を提供する。
第kのOFDMシンボルは、サブフレーム内の第1のOFDMシンボルであってよい。
1つのみの相関プロファイルが生成される場合、本方法は、
標準長さのサイクリックプレフィックスを含む場合の仮想的なOFDMシンボルの有効部分の第1の可能な開始点に時間的に近接している相関信号ピーク、及び拡張長さのサイクリックプレフィックスを含む場合の仮想的なOFDMシンボルの有効部分の第2の可能な開始点に時間的に近接している相関信号ピークを検出するステップと、
複数の上記検出された相関ピークの強さから、サイクリックプレフィックス長を判断するステップと、
をさらに含んでよい。
例示的な一実施形態では、第1の基準信号はMBMS信号を搬送するサブフレームにおいて送信され、第2の基準信号はMBMS信号を搬送しないサブフレームにおいて送信され、第1の基準信号及び第2の基準信号は互いに異なり、本方法は、
第1の基準信号及び第2の基準信号の記憶されているレプリカを受信信号と別個に相関させて、それぞれ第1の相関プロファイル及び第2の相関プロファイルを生成するステップと、
第1のプロファイル及び第2のプロファイルのうちの、結果として最も強い相関ピークを生じるいずれか一方からサイクリックプレフィックス長を判断するステップと、
をさらに含む。
別の例示的な実施形態では、本方法は、
送信の前にOFDMシンボルを処理して、2つの可能な相関信号ピークの間に分離を導入することをさらに含む。
拡張長さのサイクリックプレフィックスが使用されるサブフレーム内のOFDMシンボルに非ゼロサイクリック遅延を適用すると共に、拡張長さのサイクリックプレフィックスが使用されないサブフレーム内のOFDMシンボルにゼロサイクリック遅延を適用することによって、上記分離を導入してよい。
本発明の別の例示的な態様は、OFDM通信システムにおいてサイクリックプレフィックスを識別する方法であって、当該サイクリックプレフィックスは動的に変化可能な長さを有し、当該方法は、
OFDMセル内で、システム情報ブロック内のMCCHスケジューリング情報をOFDMブロードキャストチャネルにおいて送信すること、及び
MCCHスケジューリング情報を使用して、MCCHを受信することを含み、当該MCCHは、いずれのサブフレームがMTCHを搬送するかをUEに対し示すMTCHスケジューリング情報を含み、並びに
MBMSポイント・ツー・マルチポイント制御チャネルを逃すか又は読み取ることができない場合に、OFDMシンボルにおいて送信することができる1つ又は複数の基準信号の記憶されているレプリカを受信信号と相関させること、
標準長さのサイクリックプレフィックスを含む場合の仮想的なOFDMシンボルの有効部分の第1の可能な開始点に時間的に近接している相関信号ピーク、及び拡張長さのサイクリックプレフィックスを含む場合の仮想的なOFDMシンボルの有効部分の第2の可能な開始点に時間的に近接している相関信号ピークを検出すること、及び
複数の上記検出された相関ピークの強さから、サイクリックプレフィックス長を判断すること、
を含む、方法を提供する。
本発明の別の例示的な態様は、各シンボルのサイクリックプレフィックス長が動的に変化することができる、m個のOFDMシンボルから成るサブフレームにおけるOFDMデータ送信の方法であって、
標準長さのサイクリックプレフィックスをサブフレーム内の最初のn(nはmより小さい値を有する整数)個のOFDMシンボルに含めるステップと、
拡張長さのサイクリックプレフィックスを残りの(m−n)個のOFDMシンボルに含めるステップとを含み、MBMS信号は当該残りの(m−n)個のOFDMシンボルにおいて送信される、
方法を提供する。
nの値は3以下である場合がある。
本発明の別の例示的な態様は、上述したようにデータが送信される、サイクリックプレフィックス長検出方法であって、
サブフレームにおいて送信される第kのOFDMシンボルにおいて送信することができる1つ又は複数の基準信号の記憶されているレプリカを受信信号と相関させるステップを含む、サイクリックプレフィックス長検出方法を提供する。
第kのシンボルはサブフレーム内の第1のOFDMシンボルであってよい。
例示的な一実施形態では、第1の基準信号はMBMS信号を搬送するサブフレームにおいて送信され、第2の基準信号はMBMS信号を搬送しないサブフレームにおいて送信され、第1の基準信号及び第2の基準信号は互いに異なり、本方法は、
第1の基準信号及び第2の基準信号の記憶されているレプリカを受信した基準信号と別個に相関させて、それぞれ第1の相関プロファイル及び第2の相関プロファイルを生成するステップと、
第1のプロファイル及び第2のプロファイルのうちの、結果として最も強い相関ピークを生じるいずれか一方から、残りの(m−n)個のシンボルにおいて使用されるサイクリックプレフィックス長を判断するステップと、
をさらに含む。
別の例示的な実施形態では、本方法は、
送信の前に第1のOFDMシンボルを処理して、2つの可能な相関信号ピークの間に分離を導入するステップをさらに含む。
拡張長さのサイクリックプレフィックスが使用されるサブフレーム内の最初のn個のOFDMシンボルのそれぞれに非ゼロサイクリック遅延を適用すると共に、拡張長さのサイクリックプレフィックスが使用されないサブフレーム内の最初のn個のOFDMシンボルのそれぞれにゼロサイクリック遅延を適用することによって、上記分離を導入してよい。
本出願は、2007年1月10日付けで出願された、豪州特許出願第2007900103号の優先権の利益に基づくと共に当該利益を主張するものであり、当該特許文献の開示は参照によりその全体が本明細書に援用される。

Claims (10)

  1. m個の直交周波数分割多重化(OFDM)シンボルから成るサブフレームにおけるOFDMデータを送信する基地局に実装される通信方法であって、
    非マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(非MBMS)信号を前記サブフレーム内の最初の一又は複数のOFDMシンボルのそれぞれにおいて送信し、前記最初の一又は複数のOFDMシンボルの個数はmより小さい値を有する整数nであって、
    MBMS信号を残りの(m−n)個のOFDMシンボルにおいて送信し、
    前記非MBMS信号に対してはデフォルトのサイクリックプレフィックスが送信され、
    前記MBMS信号に対しては拡張された長さのサイクリックプレフィックスが送信されることを特徴とする、通信方法。
  2. m個の直交周波数分割多重化(OFDM)シンボルから成るサブフレームにおけるOFDMデータを受信するユーザ機器に実装される通信方法であって、
    非マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(非MBMS)信号を前記サブフレーム内の最初の一又は複数のOFDMシンボルのそれぞれにおいて受信し、前記最初の一又は複数のOFDMシンボルの個数はmより小さい値を有する整数nであって、
    残りの(m−n)個のOFDMシンボルにおいてはMBMS信号が送信され、
    前記非MBMS信号に対しては標準の長さのサイクリックプレフィックスが送信され、
    前記MBMS信号に対しては拡張された長さのサイクリックプレフィックスが送信されることを特徴とする、通信方法。
  3. m個の直交周波数分割多重化(OFDM)シンボルから成るサブフレームにおけるOFDMデータを送受信する通信システムであって、
    ユーザ機器と、
    前記ユーザ機器に対して、デフォルトのサイクリックプレフィックスを前記サブフレーム内の最初の一又は複数のOFDMシンボルのそれぞれに対して送信し(前記最初の一又は複数のOFDMシンボルの個数はmより小さい値を有する整数n)、拡張された長さのサイクリックプレフィックスを残りの(m−n)個のOFDMシンボルに対して送信する基地局と、を含み、
    マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)信号が前記残りの(m−n)個のOFDMシンボルにおいて送信されることを特徴とする、通信システム。
  4. m個の直交周波数分割多重化(OFDM)シンボルから成るサブフレームにおけるOFDMデータを送受信する通信システムに実装される通信方法であって、
    非マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(非MBMS)信号を前記サブフレーム内の最初の一又は複数のOFDMシンボルのそれぞれにおいて送信し、前記最初の一又は複数のOFDMシンボルの個数はmより小さい値を有する整数nであって、
    MBMS信号を残りの(m−n)個のOFDMシンボルにおいて送信し、
    前記非MBMS信号に対してはデフォルトのサイクリックプレフィックスが送信され、
    前記MBMS信号に対しては拡張された長さのサイクリックプレフィックスが送信されることを特徴とする、通信方法。
  5. 前記デフォルトのサイクリックプレフィックスは、標準の長さのサイクリックプレフィックス又は拡張された長さのサイクリックプレフィックスのいずれかからなることを特徴とする、請求項1、2、及び4のいずれか1つに記載の通信方法。
  6. 前記デフォルトのサイクリックプレフィックスは、ユニキャスト信号の送信に使用されることを特徴とする、請求項1、2、4、及び5のいずれか1つに記載の通信方法。
  7. nが3以下であることを特徴とする、請求項1、2、及び4乃至6のいずれか1つに記載の通信方法。
  8. nが2又は3であることを特徴とする、請求項1、2、及び4乃至7のいずれか1つに記載の通信方法。
  9. 各OFDMシンボルに対するサイクリックプレフィックス長が動的に変化することを特徴とする、請求項1、2、及び4乃至8のいずれか1つに記載の通信方法。
  10. 前記非MEMS信号がユニキャスト信号からなることを特徴とする、請求項1、2、及び4乃至9のいずれか1つに記載の通信方法。
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