JP5447008B2 - 端子間の接続方法及び接続端子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電気、電子部品において電子部材同士を電気的に接続する方法に関する。より詳しくは、本発明は、対向する端子間を電気的に接続する方法、ならびに接続端子の製造方法に関する。
近年、電子機器の高機能化及び小型化の要求に伴い、電子材料における接続端子間の狭ピッチ化がますます進む方向にある。これに伴い、微細な配線回路における端子間接続も高度化している。端子間の接続方法としては、例えば、ICチップを回路基板に電気的に接続する際に異方性導電接着剤又は異方性導電フィルムを用いて多数の端子間を一括で接続するフリップチップ接続技術が知られている。異方性導電接着剤又は異方性導電フィルムは、熱硬化性樹脂を主成分とする接着剤に導電性粒子を分散させたフィルム又はペーストである(例えば、特開昭61−276873号公報(特許文献1)及び特開2004−260131号公報(特許文献2)参照)。これを接続すべき電子部材の間に配置して熱圧着することにより、対向する多数の端子間を一括で接続することができ、接着剤中の樹脂により隣接する端子間の絶縁性を確保することを可能にする。
しかし、導電性粒子の凝集を制御することは難しく、(1)導電性粒子と端子、或いは、導電性粒子同士が十分に接触せずに対向する端子間の一部が導通しない場合や、(2)対向する端子間(導通性領域)以外の樹脂中(絶縁性領域)に導電性粒子が残存してリーク電流が発生し、隣接端子間の絶縁性が十分に確保できない場合があった。このため、従来の異方性導電接着剤や異方性導電フィルムでは、端子間の更なる狭ピッチ化に対応することが困難な状況にある。
また、従来、電子部材の電極上に接続端子を形成する場合、金属パッドが設けられた基板上に半田ペーストを印刷し、半田リフロー装置等を用いて半田ペーストを加熱溶融させていた。しかし、この方法では、接続端子が狭ピッチに配列している場合、半田ペーストを印刷する際に用いるマスクの製造コストがかかる。また、所望のサイズに半田ペーストを印刷することが困難な場合があり、小さいサイズの接続端子を形成できないといった問題があった。半田ボールを接続端子に搭載し、半田リフロー装置等を用いて半田ボールを加熱溶融させて行う方法もあるが、小さいサイズの接続端子を製造する場合に半田ボールの製造コストがかかり、また、小径の半田ボールの作製は技術的に困難であった。
特開昭61−276873号公報 特開2004−260131号公報
このような状況の下、接続端子間における良好な電気的接続と隣接端子間における高い絶縁信頼性の両立を可能にする端子間を電気的に接続する方法の提供が求められている。また、電子部材の電極上に簡便な方法で接続端子を製造する方法の提供が求められている。
上記の課題を解決するべく、本発明者は鋭意検討した結果、導電接続材料において導電性粒子に代えて半田箔又は錫箔を用いることで、半田又は錫の端子間への凝集が容易になり、樹脂中に半田又は錫が残存することを抑制できることを見出した。さらに、本発明者は、金属箔を分断することで各端子表面に凝集する溶融金属の量を制御できることを見出した。複数の端子の各端面が形成するパターンと類似したパターンを有するように金属箔をパターン状に形成すれば、端子間の電気的接続及び接続端子の形成をより確実に行うことができる。また、この方法を利用することで、接続端子の製造をより簡便に行うことができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下に示した導電接続材料を用いた端子間の接続方法及び接続端子の製造方法等を提供するものである。
[1]樹脂組成物層と、複数の端子の各端面が形成するパターンの少なくとも一部と同じパターンを有するように半田箔又は錫箔が配列されてなる金属箔パターン層とを含むパターン化導電接続材料を用いて対向する端子間を電気的に接続する方法であって、
前記複数の端子の各端面が形成するパターンの少なくとも一部と前記金属箔パターン層が有するパターンとが重なり合うように、前記パターン化導電接続材料を対向する端子間に配置する配置工程と、
前記金属箔パターン層を構成する半田箔又は錫箔の融点以上の温度で、前記樹脂組成物層を構成する樹脂組成物の硬化が完了しないように前記パターン化導電接続材料を加熱する加熱工程と、
前記樹脂組成物を硬化させる硬化工程と、を含む方法。
[2]前記配置工程において、予め作製された前記パターン化導電接続材料を前記対向する端子間に配置する、[1]記載の方法。
[3]前記金属箔パターン層が有するパターンは、メッキ法、スパッタリング法又は蒸着法により形成されたものである、[2]記載の方法。
[4]前記配置工程において、樹脂組成物層と半田箔又は錫箔からなる金属箔層とを含む導電接続材料を一方の端子面上に配置した後、半田箔又は錫箔を分断して前記金属箔パターン層を形成し、前記金属属箔パターン層上に他方の端子面を重ね合わせることにより、前記パターン化導電接続材料を前記対向する端子間に配置する、[1]記載の方法。
[5]半田箔又は錫箔の分断は、レーザー照射又は物理的な裁断によって実施されるものである、[4]記載の方法。
[6]前記樹脂組成物は、フラックス機能を有する化合物を含むものである、[1]〜[5]のいずれか1項に記載の方法。
[7]前記パターン化導電接続材料は、樹脂組成物層/金属箔層/樹脂組成物層からなる積層構造を含むものである、[1]〜[6]のいずれか1項に記載の方法。
[8]前記パターン化導電接続材料は、樹脂組成物層/金属箔層からなる積層構造を含むものである、[1]〜[6]のいずれか1項記載の方法。
[9]樹脂組成物層と、複数の電極の各端面が形成するパターンの少なくとも一部と同じパターンを有するように半田箔又は錫箔が配列されてなる金属箔パターン層とを含むパターン化導電接続材料を用いて接続端子を製造する方法であって、
前記複数の電極の各端面が形成するパターンの少なくとも一部と前記金属箔パターン層が有するパターンとが重なり合うように、前記パターン化導電接続材料を電子部材の電極上に配置する配置工程と、
前記金属箔パターン層を構成する半田箔又は錫箔の融点以上の温度で、前記樹脂組成物層を構成する樹脂組成物の硬化が完了しないように前記パターン化導電接続材料を加熱する加熱工程と、を含む方法。
[10]前記配置工程において、予め作製された前記パターン化導電接続材料を前記電子部材の電極上に配置する、[9]記載の方法。
[11]前記金属箔パターン層が有するパターンは、メッキ法、スパッタリング法又は蒸着法により形成されたものである、[10]記載の方法。
[12]前記配置工程において、樹脂組成物層と半田箔又は錫箔からなる金属箔層とを含む導電接続材料を電子部材の電極面上に配置した後、半田箔又は錫箔を分断して前記金属箔パターン層を形成することにより、前記パターン化導電接続材料を前記電子部材の電極上に配置する、[9]記載の方法。
[13]前記配置工程において、レーザー照射又は物理的な裁断によって半田箔又は錫箔を分断する、[12]記載の方法。
[14]前記樹脂組成物は、フラックス機能を有する化合物を含むものである、[9]〜[13]のいずれか1項に記載の方法。
[15]前記パターン化導電接続材料は、樹脂組成物層/金属箔層/樹脂組成物層からなる積層構造を含むものである、[9]〜[14]のいずれか1項に記載の方法。
[16]前記パターン化導電接続材料は、樹脂組成物層/金属箔層からなる積層構造を含むものである、[9]〜[14]のいずれか1項に記載の方法。
[17]樹脂組成物層と、複数の端子の各端面が形成するパターンの少なくとも一部と同じパターンを有するように半田箔又は錫箔が配列されてなる金属箔パターン層とを含むパターン化導電接続材料。
[18]電子部材間が、[1]〜[8]のいずれか1項に記載の方法を用いて電気的に接続されてなる、電気、電子部品。
[19][9]〜[16]のいずれか1項に記載の方法を用いて電極上に接続端子が形成されてなる、電気、電子部品。
本発明によれば、導電接続材料において金属箔を用いることで溶融した半田又は錫が凝集しやすくなり、樹脂中に金属が残存することを抑制できるので、良好な電気的接続及び高い絶縁信頼性を得ることができる。
また、本発明によれば、金属箔をパターン状に分断することで、端子表面に凝集する溶融金属の量を制御することができ、端子間の電気的接続をより確実に行うことができる。本発明の好ましい態様によれば、半導体装置などの微細な配線回路における多数の端子間を一括で接続することができる。
また、本発明によれば、金属箔をパターン状に分断することで、電極表面に凝集する溶融金属の量を制御することができ、接続端子の形成をより確実に行うことができる。本発明の好ましい態様によれば、接続端子のサイズの大小によらず、簡便な方法で接続端子を一括で製造することができる。
本発明の端子間の接続方法を説明するための概略斜視図である。 本発明の第1実施態様の接続方法を説明するための概略工程図である。 本発明の第2実施態様の接続方法を説明するための概略工程図である。 本発明の接続端子の製造方法を説明するための概略斜視図である。 本発明の第3実施態様の接続端子の製造方法を説明するための概略工程図である。 本発明の第4実施態様の接続端子の製造方法を説明するための概略工程図である。 金属箔パターン層のパターン形状の一例を示す平面模式図である。 実施例2で得られた金属箔パターン層をデジタルマイクロスコープで撮影した画像である。 各実施例及び比較例で得られた積層体の断面を走査型電子顕微鏡で撮影した写真である。
以下、本発明の対向する端子間を電気的に接続する方法及び接続端子の製造方法等について具体的に説明する。
1.対向する端子間を電気的に接続する方法
本発明の対向する端子間を電気的に接続する方法(以下「本発明の接続方法」という。)は、樹脂組成物層と、複数の端子の各端面が形成するパターンの少なくとも一部と同じパターンを有するように半田箔又は錫箔が配列されてなる金属箔パターン層とを含むパターン化導電接続材料を用いて対向する端子間を電気的に接続する方法であって、前記複数の端子の各端面が形成するパターンの少なくとも一部と前記金属箔パターン層が有するパターンとが重なり合うように、前記パターン化導電接続材料を対向する端子間に配置する配置工程と、前記金属箔パターン層を構成する半田箔又は錫箔の融点以上の温度で、前記樹脂組成物層を構成する樹脂組成物の硬化が完了しないように前記パターン化導電接続材料を加熱する加熱工程と、前記樹脂組成物を硬化させる硬化工程とを含む。
本発明の接続方法では、導電接続材料に含まれる金属成分を金属箔の形態で用いるものであるので、金属箔を加熱溶融したときに溶融金属が凝集しやすく、樹脂中に金属が残存し難く、隣接する端子間の絶縁性を確保してリーク電流の発生を抑制できるといった利点がある。また、本発明においては、複数の端子の各端面が形成するパターンの少なくとも一部と同じパターンを有するように金属箔が分断されているので、溶融金属の濡れ性によって一部の端子表面にのみ溶融金属が集中することを回避することができる。さらには、複数の端子の各端面が形成するパターンの少なくとも一部と金属箔パターン層が有するパターンとが重なり合うように配置されているので、各端子表面に均等に、或いは、端子表面積に応じた必要量の溶融金属が分配され、端子間の電気的接続をより確実に行うことができる。また、本発明の好ましい態様によれば、金属箔が分断されているので、パターン化導電接続材料を長期間保存した場合等に樹脂組成物中に吸湿された水分の放出経路を確保することができ、硬化樹脂中のボイド形成を抑制できるといった効果を奏することもできる。
本発明において「複数の端子の各端面が形成するパターンの少なくとも一部と同じパターンを有するように半田箔又は錫箔が配列されてなる」との文言は、半田箔又は錫箔が配列して形成される金属箔のパターンが、複数の端子の各端面が形成するパターンの少なくとも一部と一致していることを意味する。ここで「少なくとも一部」との文言を用いているのは、両パターンが一致しない部分があってもよいことを表現する意図である。例えば、金属箔パターン層は、複数の端子の各端面が形成するパターンとは異なるパターンを一部に含んでいてもよいし、複数の端子の各端面が形成するパターンと類似したパターンを有する部分においても、各端子のサイズとそれに対応する半田箔又は錫箔のサイズが必ずしも一致していなくてもよい。「複数の端子の各端面が形成するパターンの少なくとも一部と前記金属箔パターン層が有するパターンとが重なり合うように」における「少なくとも一部」との文言も同様の意図で用いている。すなわち、複数の端子の各端面が形成するパターンと、半田箔又は錫箔が配列されて形成されたパターンとは、少なくとも一部が重なり合えばよく、完全に重なり合う必要はない。なお、両パターンが「重なり合う」というとき、両パターンが物理的に接触している必要はなく、両パターン間には例えば樹脂組成物層等の層が介在していてもよい。
本発明において、複数の端子の各端面が形成するパターンと、金属箔パターン層が有するパターンとが一致する面積の占有率は、複数の端子の各端面が形成するパターンの合計面積に対して10%以上が好ましく、20%以上がより好ましく、30%以上がさらに好ましく、両パターンが完全に一致していることが特に好ましい。
また、対向する端子間の一方の端子配列面における全端子数(x)に対するパターン状に分断された半田箔又は錫箔の個数(y)の比(y/x)は、0.5以上が好ましく、0.6以上がより好ましく、0.7以上がさらに好ましく、1が特に好ましい。
本発明において、パターン化導電接続材料は、対向する端子間に配置する前に予め作製されたものでもよいし、樹脂組成物層と半田箔又は錫箔からなる金属箔層とを含む導電接続材料を一方の端子配列面上に配置した後、レーザー処理又は物理的裁断等によって金属箔層をパターン状に分断することにより作製したものでもよい。
本発明において、パターン化導電接続材料に用いられる金属箔パターン層は、半田箔又は錫箔が複数の端子の各端面が形成するパターンの少なくとも一部と同じパターンを有するように配列されてなる。パターンの形状は、特に制限されないが、一定の形状が繰り返しパターン状に形成されていてもよいし、形状が不規則であってもよい。また、規則的な形状と不規則な形状とが混在していてもよい。図7は、金属箔パターン層のパターン形状の一例を示す平面模式図である。樹脂組成物層120の上に様々な形状をもつ金属箔パターン層110が形成されている。例えば、点線の抜き模様状(a)、縞模様状(b)、水玉模様状(c)、矩形模様状(d)、チェッカー模様状(e)、額縁状(f)、格子模様状(g)又は多重の額縁状(h)などが挙げられる。これらは一例であり、目的及び用途に応じてこれらの形状を組み合わせたり、変形させたりすることができる。
例えば、本発明の一実施態様において、接続しようとする端子が被着体の接続面の周辺部に配置されるようなペリフェラル型の被着体を接続する場合、隣接する端子間に金属を残存させないという観点から、ペリフェラル型に金属箔パターン層を形成することが好ましい。また、フルグリッド型の被着体を接続する場合も、端子の位置に合わせて半田箔又は錫箔が配置されるように金属箔パターン層を形成することが好ましい。
本発明に用いられるパターン化導電接続材料は、樹脂組成物層と、複数の端子の各端面が形成するパターンの少なくとも一部と同じパターンを有するように半田箔又は錫箔が配列されてなる金属箔パターン層とから構成される。その形態は、樹脂組成物層と金属箔パターン層とからなる多層構造を有する積層体であり、樹脂組成物層及び金属箔パターン層は各々一層であっても複数層であってもよい。導電接続材料の積層構造は特に制限されなく、樹脂組成物層と金属箔パターン層との二層構造(樹脂組成物層/金属箔パターン層)でもよいし、樹脂組成物層あるいは金属箔パターン層の何れか又は両方を複数含む三層構造又はそれ以上の多層構造でもよい。なお、樹脂組成物層又は金属箔パターン層を複数用いる場合、各層の組成は同一でもよく、異なっていてもよい。
本発明の一実施形態では、金属箔パターン層の表面酸化膜をフラックス機能を有する化合物で還元する観点から、金属箔パターン層の上下層は樹脂組成物層であることが好ましい。例えば、三層構造(樹脂組成物層/金属箔パターン層/樹脂組成物層)が好ましい。この場合、金属箔パターン層の両側にある樹脂組成物層の厚みは、同一でもよく、異なっていてもよい。樹脂組成物層の厚みは、接続しようとする端子の導体厚みなどによって適宜調整すればよい。
パターン化導電接続材料に含まれる樹脂組成物層及び金属箔パターン層ならびにパターン化導電接続材料の製造方法については、後述において詳しく説明する。
以下、本発明の接続方法の各工程について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の接続方法の一例を説明するための概略斜視図であり、ここでは基板上に半導体チップを実装する場合を例示している。図1に示されるように、本発明の接続方法においては、基板10上に設けられた端子11と、半導体チップなどの基板20上に設けられた端子(図示しない)とを、樹脂組成物層120及び金属箔パターン層110とを含むパターン化導電接続材料100を用いて電気的に接続する。なお、図1では、説明のために金属箔パターン層を図示したが、金属箔パターン層は表面に露出している必要はなく、樹脂組成物層110に挟まれていてもよいし、基板10に対向して配置されていてもよい。
本発明の接続方法では、パターン化導電接続材料を予め作製してから端子間に配置してもよいし、一方の端子配列面上で金属箔を分断してパターン化導電接続材料を作製してもよい。前者の場合を第1実施態様とし、後者の場合を第2実施態様とし、それぞれの態様について説明する。
(A)第1実施態様
まず、本発明の第1実施態様について説明する。
本発明の第1実施態様では、予め作製したパターン化導電接続材料を用いて対向する端子間を接続する。図2は、第1実施態様を説明するための概略工程図である。以下、図2を参照しながら各工程について説明する。
(1)配置工程
配置工程では、複数の端子の各端面が形成するパターンの少なくとも一部と、金属箔パターン層が有するパターンとが重なり合うように、パターン化導電接続材料を対向する端子間に配置する。図2(a)に示すように、端子11が設けられた基板10と端子21が設けられた基板20とを、端子11と端子21とが対向するように位置合わせし、これらの端子間に予め作製された金属箔パターン層110と樹脂組成物層120とを含むパターン化導電接続材料100を位置合わせして配置する。図示したとおり、金属箔パターン層の金属箔間の空隙には樹脂組成物が充填されていてもよい。
例えば、フリップチップボンダー等を用いて、複数の端子の各端面が形成するパターンの少なくとも一部と、金属箔パターン層が有するパターンとが重なり合うように位置合わせし、パターン化導電接続材料を基板に配置する。次いで、端子11と端子21とが対向するように位置合わせし、パターン化導電接続材料を対向する端子間に配置することができる。
パターン化導電接続材料100は、予め基板10又は基板20の片側、あるいは、基板10及び基板20の双方に配置されていてもよい。また、前記端子11及び21の表面には、電気的な接続を良好にするために、必要により、洗浄、研磨、めっき及び表面活性化などの処理が施されていてもよい。
(2)加熱工程
加熱工程では、配置工程において対向する端子間に配置したパターン化導電接続材料100を、金属箔パターン層110を構成する半田箔又は錫箔の融点以上で、樹脂組成物層120を構成する樹脂組成物の硬化が完了しないように加熱する。
パターン化導電接続材料100を、金属箔パターン層110を構成する半田箔又は錫箔の融点以上で加熱することで、金属箔パターン層110が溶融し、溶融した半田又は錫が軟化した樹脂組成物層120中を移動できるようになる。
本発明の好ましい態様において、樹脂組成物120がフラックス機能を有する化合物を含む場合、加熱によって該化合物が活性化し、金属箔及び端子の表面酸化膜を除去することができるので、溶融金属同士の金属結合による凝集及び溶融金属と端子との金属結合による電気的接続がさらに促進される。
なお、図2(b)に示すように、予め金属箔パターン層110を構成する半田箔又は錫箔の融点未満の温度で加熱して樹脂組成物層120を軟化させ、対向する端子間の最短離隔距離を調整してもよい。半田箔又は錫箔の融点未満の温度で対向する端子間の最短離隔距離を調整することにより、半田箔又は錫箔を溶融させたときに樹脂組成物間を移動する距離を短縮することができ、対向する端子間の電気的接続をより確実にすることができる。
加熱工程では、金属箔パターン層を構成する半田箔又は錫箔の融点以上に加熱されるので、図2(c)に示すように、金属箔パターン層110を構成する半田箔又は錫箔が溶融し、溶融金属が対向する端子間に凝集することにより、導通性領域110aが形成され、端子11と端子21とが電気的に接続される。他方、導通性領域110aの周囲には樹脂組成物が充填されて絶縁性領域120aが形成される。これにより、隣接する端子間の絶縁性が確保され、隣接する端子間のショートを防止することができる。
なお、加熱工程では、溶融した金属が樹脂中を流動できるように、樹脂組成物の硬化が完了しないようにパターン化導電接続材料を加熱する。例えば、加熱時間を短くするなど、加熱時間を調整することによって、半田又は錫が硬化性樹脂中を移動できる範囲、すなわち「樹脂組成物の硬化が完了しない」ように調整する。
加熱温度は、使用する金属箔及び樹脂組成物の組成などによって適宜選択することができるが、100℃以上が好ましく、130℃以上がより好ましく、140℃以上が特に好ましく、150℃以上が最も好ましい。接続しようとする基板などの熱劣化を防止するためには、加熱温度は260℃以下が好ましく、250℃以下がより好ましく、240℃以下が特に好ましい。
加熱工程において、対向する端子間の距離を近づけるように加圧して加熱してもよい。例えば、基板10及び20が対向する方向に公知の熱圧着装置などの手段を用いて加熱及び加圧することにより、対向する各端子間の距離を一定に制御することができ、対向する端子間の電気的な接続信頼性を高めることが可能となる。さらに、加圧又は加熱する際に超音波や電場などを加えたり、レーザーや電磁誘導などの特殊加熱を適用したりしてもよい。
(3)硬化工程
硬化工程では、樹脂組成物を硬化させることにより、加熱工程で形成された絶縁性領域120aを固定する。このように絶縁性領域を固定することで、その絶縁性領域に周囲を囲まれた導通性領域110aをも固定することができ、対向する端子間の電気的接続の熱安定性が確保される。
本発明では、金属箔の融点未満の温度で樹脂組成物を硬化させることが好ましい。そうすることによって、加熱工程で形成された導通性領域が大きく変形することを抑制し、端子間の接続信頼性を高めることができる。
樹脂組成物の硬化は、導電接続材料を加熱することなどによって実施することができる。導電接続材料の硬化温度は、樹脂組成物の組成に応じて適宜設定することができるが、前記加熱工程での加熱温度より少なくとも5℃低い温度であることが好ましく、少なくとも10℃低い温度であることが特に好ましい。具体的には、100℃以上であることが好ましく、120℃以上であることがより好ましく、130℃以上であることが特に好ましく、150℃以上であることが最も好ましい。また、300℃以下であることが好ましく、260℃以下であることがより好ましく、250℃以下であることが特に好ましく、240℃以下であることが最も好ましい。硬化温度が前記範囲内にあると、導電接続材料が熱分解せず、樹脂組成物を十分に硬化させることができる。
(B)第2実施態様
次に、本発明の第2実施態様について説明する。
本発明の第2実施態様では、一方の端子配列面上で金属箔を分断してパターン化導電接続材料を作製する。図3は、第2実施態様を説明するための概略工程図である。以下、図3を参照しながら各工程について説明する。
(1)配置工程
配置工程では、樹脂組成物層120と半田箔又は錫箔からなる金属箔層130とを含む導電接続材料200を一方の端子配列面上に配置した後、半田箔又は錫箔を分断して金属箔パターン層110を形成し、金属箔パターン層110上に他方の端子配列面を重ね合わせることにより、パターン化導電接続材料100を対向する端子間に配置する。なお、導電接続材料200は、金属箔パターン層110に代えて金属箔層130を有することを除いて、パターン化導電接続材料と同じ構成を有している。
図3(a)に示すように、まず、樹脂組成物層120と半田箔又は錫箔からなる金属箔層130とを含む導電接続材料200を対向する端子間の一方の端子11が配列した基板10上に配置する。このとき、導電接続材料200は、ロールラミネータ又はプレス等の装置を使用して、予め基板10に熱圧着されていてもよい。また、前記端子11の表面には、必要により、洗浄、研磨、めっき及び表面活性化などの処理が施されていてもよい。
次に、図3(b)に示すように、レーザー照射又は物理的な裁断によって、複数の端子の各端面が形成するパターンの少なくとも一部と重なり合うように半田箔又は錫箔をパターン状に分断して、金属箔パターン層110を形成する。レーザー照射によって金属箔層130を分断する場合は、例えば、UV−YAGレーザーや炭酸ガスレーザー等のレーザー加工機を用いて、隣接する端子間にレーザーを照射し、金属箔をパターン状に分断する。物理的な裁断としては、例えば、トムソン刃等を用いた裁断が挙げられる。レーザー照射は、微細なパターンを形成できるので好ましい。
なお、レーザー照射により、基板の一部が焼けて、回路が損傷する場合がある。しかし、レーザーの照射条件や樹脂組成物の厚みを調整したり、回路上にレジスト等の保護層を形成することで、防止することができる。
上記のようにして金属箔パターン層110を形成した後、図3(c)に示すように、この金属箔パターン層110上に他方の端子21が配列した基板20を端子11と端子21とが対向するように位置合わせすることにより、パターン化導電接続材料100を対向する端子間に配置する。
(2)加熱工程
加熱工程では、配置工程において対向する端子間に配置したパターン化導電接続材料100を、金属箔パターン層110を構成する半田箔又は錫箔の融点以上で、樹脂組成物層120を構成する樹脂組成物の硬化が完了しないように加熱する。
第1実施態様と同様、パターン化導電接続材料100を、金属箔パターン層110を構成する半田箔又は錫箔の融点以上で加熱することで、金属箔パターン層110が溶融し、溶融した半田又は錫が軟化した樹脂組成物層120中を移動できるようになる。これにより、図3(d)に示すように、金属箔パターン層を構成する半田箔又は錫箔が溶融して、溶融金属が対向する端子間に凝集することにより、導通性領域110aが形成され、端子11と端子21とが電気的に接続される。他方、導通性領域110aの周囲には樹脂組成物が充填されて絶縁性領域120aが形成される。これにより、隣接する端子間の絶縁性が確保され、隣接する端子間のショートを防止することができる。
加熱工程における加熱条件及び好ましい態様は、第1実施態様と同様であり、第1実施態様と同様に実施することができる。
(3)硬化工程
硬化工程では、樹脂組成物を硬化させることにより、加熱工程で形成された絶縁性領域120aを固定する。このように絶縁性領域を固定することで、その絶縁性領域に周囲を囲まれた導通性領域110aをも固定することができ、対向する端子間の電気的接続の熱安定性が確保される。
硬化工程における硬化条件及び好ましい態様は、第1実施態様と同様であり、第1実施態様と同様に実施することができる。
上記のようにして、対向する端子間を接続することができる。なお、第1実施態様及び第2実施態様を分けて説明したが、これらを組み合わせることもできる。例えば、配置工程において、予めパターンが形成された金属箔を含む導電接続材料を一方の端子配列面上に配置し、さらに分断して細かいパターンを形成してもよい。また、パターン化導電接続材料を一方の端子配列面上に配置し、パターン化されていない導電接続材料をもう一方の端子配列面上に配置してもよい。
本発明の接続方法は、例えば、半導体ウエハ、半導体チップ、リジッド基板、フレキシブル基板、その他の電気、電子部品に形成されている端子同士を接続する際などに有用である。
2.接続端子の製造方法
次に、本発明の接続端子の製造方法について説明する。
本発明の接続端子の製造方法は、 樹脂組成物層と、複数の電極の各端面が形成するパターンの少なくとも一部と同じパターンを有するように半田箔又は錫箔が配列されてなる金属箔パターン層とを含むパターン化導電接続材料を用いて接続端子を製造する方法であって、前記複数の電極の各端面が形成するパターンの少なくとも一部と前記金属箔パターン層が有するパターンとが重なり合うように、前記パターン化導電接続材料を電子部材の電極上に配置する配置工程と、前記金属箔パターン層を構成する半田箔又は錫箔の融点以上の温度で、前記樹脂組成物層を構成する樹脂組成物の硬化が完了しないように前記パターン化導電接続材料を加熱する加熱工程とを含む。
本発明の製造方法では、導電接続材料に含まれる金属成分を金属箔の形態で用いるものであるので、金属箔を加熱溶融したときに溶融金属が凝集しやすく、より確実に接続端子を製造することができる。また、樹脂中に金属が残存し難く、得られた接続端子を用いて端子間を接続する場合にリーク電流の発生を抑制することができる。
また、本発明においては、複数の電極の各端面が形成するパターンの少なくとも一部と同じパターンを有するように金属箔が分断されているので、溶融金属の濡れ性によって一部の電極表面にのみ溶融金属が集中することを回避することができる。さらには、複数の電極の各端面が形成するパターンの少なくとも一部と金属箔パターン層が有するパターンとが重なり合うように配置されているので、各電極表面に均等に、或いは、電極表面積に応じた必要量の溶融金属が分配され、より確実に接続端子を製造することができる。本発明の好ましい態様によれば、接続端子のサイズの大小によらず、簡便な方法で接続端子を一括で製造することができる。また、本発明の好ましい態様によれば、金属箔が分断されているので、導電接続材料を長期間保存した場合等に樹脂組成物中に吸湿された水分の放出経路を確保することができ、硬化樹脂中のボイド形成を抑制することができる。
本発明の接続端子の製造方法において、パターン化導電接続材料は、複数の電極の各端面が形成するパターンの少なくとも一部と同じパターンを有するように半田箔又は錫箔が配列されてなることを除いて、本発明の接続方法で説明したものと同じものを用いることができる。
例えば、本発明の一実施態様において、電極が被着体の接続面の周辺部に配置されるようなペリフェラル型の被着体を接続する場合、隣接する電極間に金属を残存させないという観点から、ペリフェラル型に金属箔パターン層を形成することが好ましい。また、フルグリッド型の被着体を接続する場合も、端子の位置に合わせて半田箔又は錫箔が配置されるように金属箔パターン層を形成することが好ましい。
本発明において、複数の電極の各端面が形成するパターンと、金属箔パターン層が有するパターンとが一致する面積の占有率は、複数の電極の各端面が形成するパターンの合計面積に対して10%以上が好ましく、20%以上がより好ましく、30%以上がさらに好ましく、完全に両パターンが一致していることが特に好ましい。
また、全電極数(x)に対するパターン状に分断された半田箔又は錫箔の個数(y)の比(y/x)は、0.5以上が好ましく、0.6以上がより好ましく、0.7以上がさらに好ましく、1が特に好ましい。
パターン化導電接続材料は、電子部材の電極上に配置する前に予め作製されたものでもよいし、樹脂組成物層と半田箔又は錫箔からなる金属箔層とを含む導電接続材料を電子部材の電極上に配置した後、レーザー処理又は物理的裁断等によって金属箔層をパターン状に分断することにより作製したものでもよい。
以下、本発明の接続端子の製造方法の各工程について図面を参照しながら説明する。図4は、本発明の接続端子の製造方法の一例を説明するための概略斜視図である。図4に示されるように、本発明の接続端子の製造方法においては、電子部材の基板30上に設けられた電極31が配列した面上に、樹脂組成物層120及び金属箔パターン層110を含むパターン化導電接続材料100を配置する。これを加熱することによって接続端子を製造する。なお、図4では、説明のために金属箔パターン層を図示したが、金属箔パターン層は表面に露出している必要はなく、樹脂組成物層120に挟まれていてもよいし、電極31に対向して配置されていてもよい。
本発明の接続端子の製造方法では、パターン化導電接続材料を予め作製してから電子部材の電極上に配置してもよいし、電極配列面上で金属箔を分断してパターン化導電接続材料を作製してもよい。前者の場合を第3実施態様とし、後者の場合を第4実施態様とし、それぞれの態様について説明する。
(C)第3実施態様
本発明の第3実施態様では、予め作製したパターン化導電接続材料を用いて接続端子を製造する。図5は、第3実施態様を説明するための概略工程図である。以下、図5を参照しながら各工程について説明する。
(1)配置工程
配置工程では、複数の端子の各端面が形成するパターンの少なくとも一部と、金属箔パターン層が有するパターンとが重なり合うように、パターン化導電接続材料を電子部材の電極上に配置する。図5(a)に示すように、端子31が設けられた基板30上に、予め作製された金属箔パターン層110と樹脂組成物層120とを含むパターン化導電接続材料100を複数の端子の各端面が形成するパターンの少なくとも一部と、金属箔パターン層110が有するパターンとが重なり合うように位置合わせして配置する。図示したとおり、金属箔パターン層110の金属箔間の空隙には樹脂組成物が充填されていてもよい。
例えば、フリップチップボンダー等を用いて、複数の端子の各端面が形成するパターンの少なくとも一部と、金属箔パターン層が有するパターンとが重なり合うように位置合わせすることができる。
電極31の表面には、電気的な接続を良好にするために、必要により、洗浄、研磨、めっき及び表面活性化などの処理が施されていてもよい。
(2)加熱工程
次に、加熱工程において、電子部材の電極31上に配置したパターン化導電接続材料100を、金属箔パターン層110を構成する半田箔又は錫箔の融点以上で、樹脂組成物層120を構成する樹脂組成物の硬化が完了しないように加熱する。
パターン化導電接続材料100を、金属箔パターン層110を構成する半田箔又は錫箔の融点以上で加熱することで、金属箔パターン層110が溶融し、溶融した半田又は錫が軟化した樹脂組成物層120中を移動できるようになる。
本発明の好ましい態様において、樹脂組成物120がフラックス機能を有する化合物を含む場合、加熱によって該化合物が活性化し、金属箔及び端子の表面酸化膜を除去することができるので、溶融金属同士の金属結合による凝集及び溶融金属と電極との金属結合による電気的接続がさらに促進される。
なお、図5(b)に示すように、予め金属箔パターン層110を構成する半田箔又は錫箔の融点未満の温度で加熱して樹脂組成物層120を軟化させてもよい。半田箔又は錫箔の融点未満の温度で加熱することにより、溶融した半田箔又は錫箔が樹脂組成物間を移動する距離を短縮することができ、接続端子をより確実に製造することができる。
加熱工程では、金属箔パターン層110を構成する半田箔又は錫箔の融点以上に加熱されるので、図5(c)に示すように、金属箔パターン層110を構成する半田箔又は錫箔が溶融し、溶融金属が電極上に凝集することにより、接続端子140が形成される。他方、接続端子140の周囲には樹脂組成物が充填されて絶縁性領域120aが形成される。これにより、他の電子部材の端子と接続した際に隣接する端子間の絶縁性が確保され、隣接する接続端子間のショートを防止することができる。
なお、加熱工程では、溶融した金属が樹脂中を流動できるように、樹脂組成物の硬化が完了しないようにパターン化導電接続材料100を加熱する。例えば、加熱時間を短くするなど、加熱時間を調整することによって、半田又は錫が硬化性樹脂中を移動できる範囲、すなわち「樹脂組成物の硬化が完了しない」ように調整する。
加熱温度は、使用する金属箔及び樹脂組成物の組成などによって適宜選択することができるが、100℃以上が好ましく、130℃以上がより好ましく、140℃以上が特に好ましく、150℃以上が最も好ましい。接続しようとする基板などの熱劣化を防止するためには、加熱温度は260℃以下が好ましく、250℃以下がより好ましく、240℃以下が特に好ましい。
(D)第4実施態様
次に、本発明の第4実施態様について説明する。
本発明の第4実施態様では、電子部材の電極上で金属箔を分断してパターン化導電接続材料を作製する。図6は、第4実施態様を説明するための概略工程図である。以下、図6を参照しながら各工程について説明する。
(1)配置工程
配置工程では、樹脂組成物層120と半田箔又は錫箔からなる金属箔層130とを含む導電接続材料200を電子部材の電極31が配列した基板30上に配置した後、半田箔又は錫箔を分断して金属箔パターン層110を形成し、複数の電極の各端面が形成するパターンの少なくとも一部と、金属箔パターン層110が有するパターンとが重なり合うように位置合わせして配置する。なお、導電接続材料200は、金属箔パターン層110に代えて金属箔層を有することを除いて、パターン化導電接続材料100と同じ構成を有している。
図6(a)に示すように、まず、樹脂組成物層120と半田箔又は錫箔からなる金属箔
層130とを含む導電接続材料200を電子部材の電極31が配列した基板30上に配置する。
導電接続材料200は、図6(b)に示すように、ロールラミネータ又はプレス等の装置を使用して、予め基板30に熱圧着されていてもよい。また、電極31の表面には、必要により、洗浄、研磨、めっき及び表面活性化などの処理が施されていてもよい。
次に、図6(c)に示すように、レーザー照射又は物理的な裁断によって、複数の端子の各端面が形成するパターンの少なくとも一部と重なり合うように半田箔又は錫箔をパターン状に分断して、金属箔パターン層110を形成する。レーザー照射によって金属箔層130を分断する場合は、例えば、UV−YAGレーザーや炭酸ガスレーザー等のレーザー加工機を用いて、隣接する端子間にレーザーを照射し、金属箔をパターン状に分断する。物理的な裁断としては、例えば、トムソン刃等を用いた裁断が挙げられる。レーザー照射は、微細なパターンを形成できるので好ましい。このようにして、パターン化導電接続材料100を電子部材の電極31が配列した基板30上に配置することができる。
なお、レーザー照射により、基板の一部が焼けて、回路が損傷する場合がある。しかし、レーザーの照射条件や樹脂組成物の厚みを調整したり、回路上にレジスト等の保護層を形成することで、防止することができる。
(2)加熱工程
次に、加熱工程では、配置工程において基板30上に配置したパターン化導電接続材料100を、金属箔パターン層110を構成する半田箔又は錫箔の融点以上で、樹脂組成物層120を構成する樹脂組成物の硬化が完了しないように加熱する。
第3実施態様と同様、パターン化導電接続材料100を、金属箔パターン層110を構成する半田箔又は錫箔の融点以上で加熱することで、金属箔パターン層110が溶融し、溶融した半田又は錫が軟化した樹脂組成物層120中を移動できるようになる。これにより、図6(d)に示すように、金属箔パターン層110を構成する半田箔又は錫箔が溶融し、溶融金属が電極上に凝集することにより、接続端子140が形成される。他方、接続端子140の周囲には樹脂組成物が充填されて絶縁性領域120aが形成される。これにより、他の電子部材の端子と接続した際に隣接する端子間の絶縁性が確保され、隣接する端子間のショートを防止することができる。
加熱工程における加熱条件及び好ましい態様は、第3実施態様と同様であり、第3実施態様と同様に実施することができる。
上記のようにして接続端子を製造することができる。なお、第3実施態様及び第4実施態様を分けて説明したが、これらを組み合わせることもできる。例えば、配置工程において、予めパターンが形成された金属箔を含む導電接続材料を電子部材の電極上に配置し、さらに分断して細かいパターンを形成してもよい。
本発明で得られた接続端子を用いて他の電子部材の電極と接続端子を対向させ、接続端子を構成する半田又は錫の融点以上で加熱し、硬化させることで、電子部材同士を電気的に接続することができる。本発明の接続端子の製造方法は、例えば、半導体ウエハ、半導体チップ、リジッド基板、フレキシブル基板、その他の電気、電子部品の電極上に接続端子を製造する際に有用である。
3.パターン化導電接続材料
本発明の接続方法及び接続端子の製造方法に用いられるパターン化導電接続材料について、以下に説明する。
(1)樹脂組成物
本発明に用いられるパターン化導電接続材料の樹脂組成物層を構成する樹脂組成物は、加熱または化学線を照射することにより硬化する硬化性樹脂組成物が好ましい。中でも、硬化後の線膨張率や弾性率等の機械特性に優れるという点で、熱硬化性樹脂組成物が好ましい。
本発明に用いられる樹脂組成物は、室温で液状又は固形状のいずれの形態であってもよい。ここで「室温で液状」とは、室温(25℃)で一定の形態を持たない状態を意味する。ペースト状も液状に含まれる。
本発明で用いられる樹脂組成物には、硬化性樹脂のほか、必要に応じて、フィルム形成性樹脂、硬化剤、硬化促進剤、フラックス機能を有する化合物、シランカップリング剤などが含まれる。以下、各成分について説明する。
(i)硬化性樹脂
本発明で用いられる硬化性樹脂は、通常、半導体装置製造用の接着剤成分として使用できるものであれば特に限定されない。例えば、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、シリコーン樹脂、オキセタン樹脂、フェノール樹脂、(メタ)アクリレート樹脂、ポリエステル樹脂(不飽和ポリエステル樹脂)、ジアリルフタレート樹脂、マレイミド樹脂、ポリイミド樹脂(ポリイミド前駆体樹脂)、ビスマレイミド−トリアジン樹脂などが挙げられる。特に、エポキシ樹脂、(メタ)アクリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、マレイミド樹脂、ビスマレイミド−トリアジン樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む熱硬化性樹脂を用いることが好ましい。中でも、硬化性と保存性、硬化物の耐熱性、耐湿性、耐薬品性に優れるという観点からエポキシ樹脂を用いることが好ましい。これらの硬化性樹脂は1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
硬化性樹脂の含有量は樹脂組成物の形態に応じて適宜設定することができる。
例えば、樹脂組成物が液状の場合、硬化性樹脂の含有量は、樹脂組成物の全重量に対して、10重量%以上が好ましく、15重量%以上がより好ましく、20重量%以上がさらに好ましく、25重量%以上がさらにより好ましく、30重量%以上がなお好ましく、35重量%以上が特に好ましい。また、100重量%未満が好ましく、95重量%以下がより好ましく、90重量%以下がさらに好ましく、75重量%以下がさらにより好ましく、65重量%以下がなお好ましく、55重量%以下が特に好ましい。
樹脂組成物が固形状の場合は、硬化性樹脂の含有量は、樹脂組成物の全重量に対して、5重量%以上が好ましく、10重量%以上がより好ましく、15重量%以上がさらに好ましく、20重量%以上が特に好ましい。また、90重量%以下が好ましく、85重量%以下がより好ましく、80重量%以下がさらに好ましく、75重量%以下がさらにより好ましく、65重量%以下がなお好ましく、55重量%以下が特に好ましい。
硬化性樹脂の含有量が前記範囲内にあると端子間の電気的接続強度及び機械的接着強度を十分に確保することができる。
本発明では、室温で液状及び室温で固形状のいずれのエポキシ樹脂を使用してもよい。室温で液状のエポキシ樹脂と室温で固形状のエポキシ樹脂とを併用してもよい。樹脂組成物が液状の場合には、室温で液状のエポキシ樹脂を用いることが好ましく、樹脂組成物が固形状の場合には、液状及び固形状のいずれのエポキシ樹脂を使用してもよいが、固形状のエポキシ樹脂を使用する場合はフィルム形成性樹脂を適宜併用することが好ましい。
室温(25℃)で液状のエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂などが好ましく挙げられる。ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂とを併用してもよい。
室温で液状のエポキシ樹脂のエポキシ当量は、150〜300g/eqが好ましく、160〜250g/eqがより好ましく、170〜220g/eqが特に好ましい。前記エポキシ当量が上記下限未満になると硬化物の収縮率が大きくなる傾向があり、反りが生じることがある。他方、前記上限を超えると、フィルム形成性樹脂を併用した場合に、フィルム形成性樹脂、特にポリイミド樹脂との反応性が低下する傾向にある。
室温(25℃)で固形状のエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、3官能エポキシ樹脂、4官能エポキシ樹脂などが挙げられる。中でも、固形3官能エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂などが好ましい。これらのエポキシ樹脂は1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
室温で固形状のエポキシ樹脂のエポキシ当量は、150〜3000g/eqが好ましく、160〜2500g/eqがより好ましく、170〜2000g/eqが特に好ましい。
室温で固形状のエポキシ樹脂の軟化点は、40〜120℃が好ましく、50〜110℃がより好ましく、60〜100℃が特に好ましい。前記軟化点が前記範囲内にあると、タック性を抑えることができ、容易に取り扱うことが可能となる。
(ii)フィルム形成性樹脂
固形状の樹脂組成物を使用する場合、前記硬化性樹脂とフィルム形成性樹脂とを併用することが好ましい。本発明で用いられるフィルム形成性樹脂としては、有機溶媒に可溶であり、単独で製膜性を有するものであれば特に制限はない。熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂のいずれのものも使用することができ、また、これらを併用することもできる。具体的に、フィルム形成性樹脂としては、(メタ)アクリル系樹脂、フェノキシ樹脂、ポリエステル樹脂(飽和ポリエステル樹脂)、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、シロキサン変性ポリイミド樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリプロピレン樹脂、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体、ポリアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ブチルゴム、クロロプレンゴム、ポリアミド樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−アクリル酸共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリ酢酸ビニル、ナイロンなどが挙げられる。中でも、(メタ)アクリル系樹脂、フェノキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びポリイミド樹脂が好ましい。フィルム形成性樹脂は1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル系樹脂」とは、(メタ)アクリル酸及びその誘導体の重合体、又は(メタ)アクリル酸及びその誘導体と他の単量体との共重合体を意味する。「(メタ)アクリル酸」などと表記するときは、「アクリル酸又はメタクリル酸」などを意味する。
本発明で用いられる(メタ)アクリル系樹脂としては、例えば、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリアクリル酸−2−エチルヘキシルなどのポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸ブチルなどのポリメタクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリロニトリル、ポリアクリルアミド、アクリル酸ブチル−アクリル酸エチル−アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−アクリル酸共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体、メタクリル酸メチル−アクリロニトリル共重合体、メタクリル酸メチル−α−メチルスチレン共重合体、アクリル酸ブチル−アクリル酸エチル−アクリロニトリル−2−ヒドロキシエチルメタクリレート−メタクリル酸共重合体、アクリル酸ブチル−アクリル酸エチル−アクリロニトリル−2−ヒドロキシエチルメタクリレート−アクリル酸共重合体、アクリル酸ブチル−アクリロニトリル−2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体、アクリル酸ブチル−アクリロニトリル−アクリル酸共重合体、アクリル酸ブチル−アクリル酸エチル−アクリロニトリル共重合体、アクリル酸エチル−アクリロニトリル−N,N−ジメチルアクリルアミド共重合体などが挙げられる。中でも、アクリル酸ブチル−アクリル酸エチル−アクリロニトリル共重合体、アクリル酸エチル−アクリロニトリル−N,N−ジメチルアクリルアミドが好ましい。これらの(メタ)アクリル系樹脂は1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
本発明で用いられるフェノキシ樹脂の骨格は、特に制限されないが、ビスフェノールAタイプ、ビスフェノールFタイプ、ビフェニルタイプなどが好ましく挙げられる。
本発明で用いられるポリイミド樹脂としては、繰り返し単位中にイミド結合を持つ樹脂であれば特に制限されない。例えば、ジアミンと酸二無水物を反応させ、得られたポリアミド酸を加熱、脱水閉環することにより得られるものが挙げられる。
前記ジアミンとしては、例えば、3,3'−ジメチル−4,4'ジアミノジフェニル、4,6−ジメチル−m−フェニレンジアミン、2,5−ジメチル−p−フェニレンジアミンなどの芳香族ジアミン、1,3−ビス(3−アミノプロピル)―1,1,3,3―テトラメチルジシロキサンなどのシロキサンジアミンが挙げられる。ジアミンは1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
また、前記酸二無水物としては、3,3,4,4'−ビフェニルテトラカルボン酸、ピロメリット酸二無水物、4,4'−オキシジフタル酸二無水物などが挙げられる。酸二無水物は1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
ポリイミド樹脂は、溶剤に可溶なものでも、不溶なものでもよいが、他の成分と混合する際のワニス化が容易であり、取扱性に優れている点で溶剤可溶性のものが好ましい。特に、様々な有機溶媒に溶解できる点でシロキサン変性ポリイミド樹脂を用いることが好ましい。
本発明で用いられるフィルム形成性樹脂の重量平均分子量は8,000〜1,000,000が好ましく、8,500〜950,000がより好ましく、9,000〜900,000がさらに好ましい。フィルム形成性樹脂の重量平均分子量が上記の範囲であると、製膜性を向上させることが可能で、且つ、硬化前の導電接続材料の流動性を抑制することができる。なお、フィルム形成性樹脂の重量平均分子量は、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)により測定することができる。
本発明においては、このようなフィルム形成性樹脂として市販品を使用することができる。さらに、本発明の効果を損ねない範囲で、フィルム形成性樹脂に、可塑剤、安定剤、無機フィラー、帯電防止剤、酸化防止剤及び顔料などの各種添加剤を配合したものを使用してもよい。
本発明に用いられるパターン化導電接続材料において、前記フィルム形成性樹脂の含有量は、使用する硬化性樹脂組成物の形態に応じて適宜設定することができる。
例えば、固形状の樹脂組成物の場合には、フィルム形成性樹脂の含有量は、樹脂組成物の全重量に対して、5重量%以上であることが好ましく、10重量%以上であることがより好ましく、15重量%以上であることが特に好ましい。また、50重量%以下であることが好ましく、45重量%以下であることがより好ましく、40重量%以下であることが特に好ましい。フィルム形成性樹脂の含有量が前記範囲内にあると溶融前の樹脂組成物の流動性を抑制することができ、パターン化導電接続材料を容易に取り扱うことが可能となる。
(iii)硬化剤
本発明で用いられる硬化剤としては、フェノール類、酸無水物及びアミン化合物が好ましく挙げられる。硬化剤は、硬化性樹脂の種類などに応じて適宜選択することができる。例えば、硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を使用する場合、エポキシ樹脂との良好な反応性、硬化時の低寸法変化及び硬化後の適切な物性(例えば、耐熱性、耐湿性など)が得られる点で硬化剤としてフェノール類を用いることが好ましく、硬化性樹脂の硬化後の物性が優れている点で2官能以上のフェノール類がより好ましい。また、このような硬化剤は1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
フェノール類としては、例えば、ビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールA、ジアリルビスフェノールA、ビフェノール、ビスフェノールF、ジアリルビスフェノールF、トリスフェノール、テトラキスフェノール、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂などが挙げられる。中でも、エポキシ樹脂との反応性が良好であり、硬化後の物性が優れている点でフェノールノボラック樹脂及びクレゾールノボラック樹脂が好ましい。
硬化剤の含有量は、使用する硬化性樹脂や硬化剤の種類及び後述するフラックス機能を有する化合物が硬化剤として機能する官能基を有する場合、その官能基の種類や使用量によって適宜選択することができる。
例えば、硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を用いた場合、硬化剤の含有量は樹脂組成物の全重量に対して、0.1〜50重量%が好ましく、0.2〜40重量%がより好ましく、0.5〜30重量%が特に好ましい。硬化剤の含有量が前記範囲内にあると端子間の電気的接続の信頼性及び機械的強度を十分に確保することができる。
(iv)硬化促進剤
本発明で用いられる硬化促進剤としては、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイト、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4−ジアミノ−6−[2'−メチルイミダゾリル(1')]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2'−ウンデシルイミダゾリル(1')]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2'−エチル−4−メチルイミダゾリル(1')]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2'−メチルイミダゾリル(1')]−エチル−s−トリアジンのイソシアヌル酸付加物、2−フェニルイミダゾールのイソシアヌル酸付加物、2−メチルイミダゾールのイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシジメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールなどのイミダゾール化合物が挙げられる。
硬化促進剤の含有量は、使用する硬化促進剤の種類に応じて適宜設定することができる。
例えば、イミダゾール化合物を使用する場合には、イミダゾール化合物の含有量は、樹脂組成物の全重量に対して、0.001重量%以上が好ましく、0.003重量%以上がより好ましく、0.005重量%以上が特に好ましい。また、1.0重量%以下が好ましく、0.7重量%以下がより好ましく、0.5重量%以下が特に好ましい。イミダゾール化合物の含有量が前記下限未満になると硬化促進剤としての作用が十分に発揮されず、硬化性樹脂組成物を十分に硬化できない場合がある。他方、イミダゾール化合物の含有量が前記上限を超えると、樹脂組成物の硬化が完了する前に半田又は錫が端子表面に十分に移動せず、絶縁性領域に半田又は錫が残り絶縁性が十分に確保できない場合がある。また、導電接続材料の保存安定性が低下する場合がある。
(v)フラックス機能を有する化合物
本発明の好ましい態様において用いられるフラックス機能を有する化合物は、端子及び金属箔の表面酸化膜など金属酸化膜を還元する作用を有するものである。例えば、フラックス機能を有する化合物としては、フェノール性水酸基及び/又はカルボキシル基を有する化合物が好ましい。フェノール性水酸基を有する化合物としては、例えば、フェノール、o−クレゾール、2,6−キシレノール、p−クレゾール、m−クレゾール、o−エチルフェノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、m−エチルフェノール、2,3−キシレノール、メジトール、3,5−キシレノール、p−tert−ブチルフェノール、カテコール、p−tert−アミルフェノール、レゾルシノール、p−オクチルフェノール、p−フェニルフェノール、ビスフェノールF、ビスフェノールAF、ビフェノール、ジアリルビスフェノールF、ジアリルビスフェノールA、トリスフェノール、テトラキスフェノールなどのフェノール性水酸基を含有するモノマー類、フェノールノボラック樹脂、o−クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールFノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂などのフェノール性水酸基を含有する樹脂が挙げられる。
カルボキシル基を有する化合物としては、例えば、脂肪族酸無水物、脂環式酸無水物、芳香族酸無水物、脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸などが挙げられる。前記脂肪族酸無水物としては、無水コハク酸、ポリアジピン酸無水物、ポリアゼライン酸無水物、ポリセバシン酸無水物などが挙げられる。前記脂環式酸無水物としては、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルハイミック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水物などが挙げられる。前記芳香族酸無水物としては、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、エチレングリコールビストリメリテート、グリセロールトリストリメリテートなどが挙げられる。
前記脂肪族カルボン酸としては、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ピバル酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、オレイン酸、フマル酸、マレイン酸、シュウ酸、マロン酸、琥珀酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、ピメリン酸などが挙げられる。中でも、下記式(1):
HOOC−(CH2n−COOH (1)
[式(1)中、nは1〜20の整数である。]
で表される脂肪族カルボン酸が好ましく、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸がより好ましい。
芳香族カルボン酸の構造は特に制限されないが、下記式(2)又は(3)で表される化合物が好ましい。
[式中、R1〜R5は、それぞれ独立して、1価の有機基であり、R1〜R5の少なくとも一つは水酸基である。]
[式中、R6〜R20は、それぞれ独立して、1価の有機基であり、R6〜R20の少なくとも一つは水酸基又はカルボキシル基である。]
芳香族カルボン酸としては、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ヘミメリット酸、トリメリット酸、トリメシン酸、メロファン酸、プレートニ酸、ピロメリット酸、メリット酸、キシリル酸、ヘメリト酸、メシチレン酸、プレーニチル酸、トルイル酸、ケイ皮酸、サリチル酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、ゲンチジン酸(2,5−ジヒドロキシ安息香酸)、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、浸食子酸(3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸)、4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3,5−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3,5−2−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸などのナフトエ酸誘導体;フェノールフタリン;ジフェノール酸などが挙げられる。
これらの中でも、本発明では、フラックス機能を有するだけでなく、硬化性樹脂の硬化剤として作用する化合物であることが好ましい。すなわち、金属箔及び端子などの金属の表面酸化膜を還元する作用を示し、且つ、硬化性樹脂と反応可能な官能基を有する化合物を用いることが好ましい。該官能基は、硬化性樹脂の種類によって適宜選択する。例えば、硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を用いる場合、該官能基は、カルボキシル基、水酸基及びアミノ基などのエポキシ基と反応可能な官能基が好ましい。フラックス機能を有する化合物が硬化剤として作用することで、金属箔及び端子などの金属の表面酸化膜を還元して金属表面の濡れ性を高め、導通性領域の形成を容易にすると共に、導通性領域を形成した後は、硬化性樹脂に付加して樹脂の弾性率又はTgを高めることができる。また、フラックス機能を有する化合物が硬化剤として作用することで、フラックス洗浄が不要となり、フラックス成分が残存することによるイオンマイグレーションの発生を抑制することができるといった利点がある。
このようなフラックス機能を有する化合物としては、カルボキシル基を少なくとも1つ有していることが好ましい。例えば、硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を用いる場合、該化合物としては、脂肪族ジカルボン酸又はカルボキシル基とフェノール性水酸基とを有する化合物などが挙げられる。
脂肪族ジカルボン酸としては、脂肪族炭化水素基にカルボキシル基が2個結合した化合物が好ましく挙げられる。脂肪族炭化水素基は、飽和又は不飽和の非環式であってもよいし、飽和又は不飽和の環式であってもよい。また、脂肪族炭化水素基が非環式の場合には直鎖状でも分岐状でもよい。
このような脂肪族ジカルボン酸としては、前記式(1)においてnが1〜20の整数である化合物が好ましく挙げられる。前記式(1)中のnが上記範囲内であると、フラックス機能、接着時のアウトガス、導電接続材料が硬化した後の弾性率及びガラス転移温度のバランスが良好なものとなる。特に、導電接続材料の硬化後の弾性率の増加を抑制し、被接着物との接着性を向上させることができることから、nは3以上が好ましい。また、弾性率の低下を抑制し、接続信頼性をさらに向上させることができることから、nは10以下が好ましい。
前記式(1)で示される脂肪族ジカルボン酸としては、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、オクタデカン二酸、ノナデカン二酸、エイコサン二酸などが挙げられる。中でも、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデンカン二酸が好ましく、セバシン酸が特に好ましい。
前記カルボキシル基とフェノール性水酸基とを有する化合物としては、サリチル酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、ゲンチジン酸(2,5−ジヒドロキシ安息香酸)、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、3,4−ジヒドロキシ安息香酸、浸食子酸(3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸)などの安息香酸誘導体;1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3,5−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸などのナフトエ酸誘導体;フェノールフタリン;ジフェノール酸などが挙げられる。中でも、フェノールフタリン、ゲンチジン酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸が好ましく、フェノールフタリン、ゲンチジン酸が特に好ましい。
フラックス機能を有する化合物は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。また、いずれの化合物も吸湿しやすく、ボイド発生の原因となるため、フラックス機能を有する化合物を使用前に予め乾燥させておくことが好ましい。
フラックス機能を有する化合物の含有量は、使用する樹脂組成物の形態に応じて適宜設定することができる。
例えば、樹脂組成物が液状の場合、フラックス機能を有する化合物の含有量は、樹脂組成物の全重量に対して、1重量%以上が好ましく、2重量部%以上がより好ましく、3重量%以上が特に好ましい。また、50重量%以下が好ましく、40重量%以下がより好ましく、30重量%以下がさらに好ましく、25重量%以下が特に好ましい。
固形状の樹脂組成物の場合には、フラックス機能を有する化合物の含有量は、樹脂組成物の全重量に対して、1重量%以上が好ましく、2重量%以上がより好ましく、3重量%以上が特に好ましい。また、50重量%以下が好ましく、40重量%以下がより好ましく、30重量%以下がさらに好ましく、25重量%以下が特に好ましい。
フラックス機能を有する化合物の含有量が上記範囲内であると、金属箔及び端子の表面酸化膜を電気的に接合できる程度に除去することができる。さらに、硬化時に樹脂に効率よく付加して樹脂の弾性率又はTgを高めることができる。また、未反応のフラックス機能を有する化合物に起因するイオンマイグレーションの発生を抑制することができる。
(vi)シランカップリング剤
本発明で用いられるシランカップリング剤としては、エポキシシランカップリング剤、芳香族含有アミノシランカップリング剤などが挙げられる。シランカップリング剤を添加することにより、接合部材とパターン化導電接続材料との密着性を高めることができる。シランカップリング剤は1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
シランカップリング剤の含有量は、接合部材や硬化性樹脂などの種類に応じて適宜選択することができる。例えば、シランカップリング剤の含有量は、硬化性樹脂組成物の全重量に対して、0.01重量%以上が好ましく、0.05重量%以上がより好ましく、0.1重量%以上が特に好ましく、また、2重量%以下が好ましく、1.5重量%以下がより好ましく、1重量%以下が特に好ましい。
本発明で用いられる樹脂組成物には、本発明の効果を損ねない範囲で、可塑剤、安定剤、粘着付与剤、滑剤、酸化防止剤、無機フィラー等の充填剤、帯電防止剤及び顔料などを配合してもよい。
本発明において、前記樹脂組成物は、上記各成分を混合・分散させることによって調製することができる。各成分の混合方法や分散方法は特に限定されず、従来公知の方法で混合、分散させることができる。
また、本発明においては、前記各成分を溶媒中で又は無溶媒下で混合して液状の樹脂組成物を調製してもよい。このとき用いられる溶媒としては、各成分に対して不活性なものであれば特に限定はないが、例えば、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、ジイソブチルケトン(DIBK)、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール(DAA)などのケトン類;ベンゼン、キシレン、トルエンなどの芳香族炭化水素類、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコールなどのアルコール類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのセロソルブ類、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルホルムアミド(DMF)、二塩基酸エステル(DBE)、3−エトキシプロピオン酸エチル(EEP)、ジメチルカーボネート(DMC)などが挙げられる。また、溶媒の使用量は、溶媒に混合した成分の固形分濃度が10〜60重量%となる量であることが好ましい。
本発明の好ましい形態では、樹脂組成物の全重量に対して、エポキシ樹脂10〜90重量%、硬化剤0.1〜50重量%、フィルム形成性樹脂5〜50重量%及びフラックス機能を有する化合物1〜50重量%を含むものがより好ましい。また、樹脂組成物の全重量に対して、エポキシ樹脂20〜80重量%、硬化剤0.2〜40重量%、フィルム形成性樹脂10〜45重量%及びフラックス機能を有する化合物2〜40重量%を含むものがさらに好ましい。また、樹脂組成物の全重量に対して、エポキシ樹脂35〜55重量%、硬化剤0.5〜30重量%、フィルム形成性樹脂15〜40重量%及びフラックス機能を有する化合物3〜25重量%を含むものが特に好ましい。
パターン化導電接続材料において樹脂組成物層の各々の厚みは、特に制限されないが、1μm以上が好ましく、3μm以上がより好ましく、5μm以上が特に好ましい。また、樹脂組成物層の厚みは、200μm以下が好ましく、150μm以下がより好ましく、100μm以下が特に好ましい。樹脂組成物層の厚みが前記範囲内にあると、隣接する端子間の間隙に樹脂組成物を十分に充填することができ、樹脂組成物の硬化後、固化後の機械的接着強度及び対向する端子間の電気的接続を十分に確保することができ、接続端子の製造も可能にすることができる。
パターン化導電接続材料が樹脂組成物層を複数含む場合、各樹脂組成物層の組成は同一でもよいし、用いる樹脂成分の種類や配合処方の違いなどにより異なっていてもよい。樹脂組成物層の溶融粘度や軟化温度などの物性も同一でもよいし異なっていてもよい。例えば液状の樹脂組成物層と固形状の樹脂組成物層とを組み合わせて用いてもよい。
(2)金属箔パターン層
金属箔パターン層は、半田箔又は錫箔から選ばれる金属箔で構成される層である。金属箔層は平面視で樹脂組成物層の少なくとも一部に形成されていればよく、樹脂組成物層の全面に形成されていてもよい。金属箔パターン層の形状については、既に説明したとおりである。
金属箔パターン層を構成する金属箔は、フラックス機能を有する化合物の還元作用により除去可能な表面酸化膜を有するものであれば特に制限はないが、錫(Sn)、鉛(Pb)、銀(Ag)、ビスマス(Bi)、インジウム(In)、亜鉛(Zn)、ニッケル(Ni)、アンチモン(Sb)、鉄(Fe)、アルミニウム(Al)、金(Au)、ゲルマニウム(Ge)及び銅(Cu)からなる群から選択される少なくとも2種以上の金属の合金、又は錫単体からなることが好ましい。
これらのうち、溶融温度及び機械的物性を考慮すると、金属箔は、Sn−Pbの合金、鉛フリー半田であるSn−Biの合金、Sn−Ag−Cuの合金、Sn−Inの合金、Sn−Agの合金などのSnを含む合金からなる半田箔がより好ましい。Sn−Pbの合金を用いる場合、錫の含有率は、30重量%以上100重量%未満が好ましく、35重量%以上100重量%未満がより好ましく、40重量%以上が特に好ましい。また、100重量%未満が好ましい。また、鉛フリー半田の場合の錫の含有率は、15重量%以上100重量%未満が好ましく、20重量%以上100重量%未満がより好ましく、25重量%以上100重量%未満が特に好ましい。例えば、Sn−Pbの合金としては、Sn63−Pb(融点183℃)、鉛フリー半田としては、Sn−3.0Ag−0.5Cu(融点217℃)、Sn−3.5Ag(融点221℃)、Sn−58Bi(融点139℃)、Sn−9.0Zn(融点199℃)、Sn−3.5Ag−0.5Bi−3.0In(融点193℃)、Au−20Sn(融点280℃)、等が好ましく挙げられる。
金属箔は、接続しようとする電子部材や半導体装置の耐熱性に応じて適宜選択すればよい。例えば、半導体装置における端子間接続においては、半導体装置の部材が熱履歴により損傷するのを防止するため、融点が330℃以下(より好ましくは300℃以下、特に好ましくは280℃以下、さらに好ましくは260℃以下)である金属箔を用いることが好ましい。また、端子間接続後の半導体装置の耐熱性を確保するためには、融点が100℃以上(より好ましくは110℃以上、特に好ましくは120℃以上)である金属箔を用いることが好ましい。なお、金属箔の融点は、示差走査熱量計(DSC)により測定することができる。
金属箔パターン層の厚みは、対向する端子間のギャップ、隣接する端子間の離隔距離などに応じて適宜選択することができる。例えば、半導体装置における半導体チップ、基板、半導体ウエハなどの各接続端子間の接続の場合、金属箔パターン層の厚みは、0.5μm以上が好ましく、3μm以上がより好ましく、5μm以上が特に好ましく、また、100μm以下が好ましく、50μm以下がより好ましく、20μm以下が特に好ましい。金属箔の厚みが前記下限未満になると半田又は錫不足により未接続の端子が増加する傾向にあり、他方、前記上限を超えると半田又は錫余剰により隣接端子間でブリッジを起こし、ショートしやすくなる傾向にある。
金属箔パターン層の作製方法は、予め金属箔をパターン化する場合(第1/第3実施態様)と、樹脂組成物層上で金属箔を分断してパターン化する場合(第2/第4実施態様)とで異なる。
予め金属箔をパターン化する場合、金属箔パターン層の作製方法としては、例えば、金属箔を所定のパターンに打抜く方法、エッチングなどにより所定のパターンを形成する方法、また、遮蔽板やマスクなどを使用することにより蒸着法、スパッタ法、メッキ法などを用いて形成する方法が挙げられる。金属箔パターン層を作製する方法は、回路基板分野において当業者に公知であるので、詳しくは説明しない。例えば、特開2006−49892号公報、特開2002−173767号公報、特開2002−26491号公報を参照することにより作製することができる。
他方、樹脂組成物層上で金属箔を分断する場合、金属箔パターン層の作製方法としては、例えば、導電接続材料をロールラミネータ又はプレス等の装置を使用して、予め基板に熱圧着した後、レーザー照射又は物理的な裁断によって、所定のパターンを形成する方法が挙げられる。
金属箔パターン層の含有量は、パターン化導電接続材料の全重量に対して、5重量%以上が好ましく、20重量%以上がより好ましく、30重量%以上が特に好ましい。また、100重量%未満が好ましく、80重量%以下がより好ましく、70重量%以下が特に好ましい。金属箔パターン層の含有量が上記下限未満になると半田又は錫不足により未接続の端子が増加する場合がある。他方、金属箔パターン層の含有量が上記上限を超えると半田又は錫余剰により隣接端子間でブリッジを起こしやすくなる。
あるいは、金属箔パターン層の含有量をパターン化導電接続材料に対する体積比率で定義してもよい。例えば、金属箔パターン層の含有量は、パターン化導電接続材料に対して1体積%以上が好ましく、5体積%以上がより好ましく、10体積%以上が特に好ましい。また、90体積%以下が好ましく、80体積%以下がより好ましく、70体積%以下が特に好ましい。金属箔パターン層の含有量が上記下限未満になると半田又は錫不足により未接続の端子が増加する場合がある。他方、金属箔パターン層の含有量が上記上限を超えると半田又は錫余剰により隣接端子間でブリッジを起こしやすくなる。
パターン化導電接続材料の形態は、樹脂組成物の形態などに応じて適宜選択することができる。例えば、樹脂組成物が液状の場合は、ポリエステルシート等の剥離基材上に樹脂組成物を塗布し、所定温度で半硬化(Bステージ化)等の目的で乾燥、製膜させた後に金属箔パターン層を貼り合わせてフィルム状にしたもの等をパターン化導電接続材料として供することができる。樹脂組成物が固形状の場合は、有機溶剤に溶解した樹脂組成物のワニスをポリエステルシート等の剥離基材上に塗布し、所定の温度で乾燥させた後に金属箔パターン層を張り合わせ、或いは、蒸着などの手法を使いフィルム状に形成したものをパターン化導電接続材料として供することができる。
また、パターン化導電接続材料及びこれに用いられる金属箔パターン層は、端子又は電極との接触を高めるためにエンボス加工を施したものを用いることもできる。
パターン化導電接続材料の厚みは、特に制限されないが、1μm以上が好ましく、3μm以上がより好ましく、5μm以上が特に好ましく、また、200μm以下が好ましく、150μm以下がより好ましく、100μm以下が特に好ましい。パターン化導電接続材料の厚みが前記範囲内にあると隣接する端子間の間隙に樹脂組成物を十分に充填することができる。また、樹脂成分の硬化後又は固化後の機械的接着強度及び対向する端子間の電気的接続を十分に確保することができる。また、目的や用途に応じた接続端子の製造が可能になる。
本発明で用いられる樹脂組成物が25℃で液状の場合、例えば、ポリエステルシート等の剥離基材上に塗布し、所定温度で半硬化(Bステージ化)等の目的で乾燥、製膜させてフィルム状の樹脂組成物を作製する。次に、剥離基材上に製膜させた樹脂組成物を2枚準備し金属箔パターン層を挟んで熱ロールでラミネートすることで、パターン化導電接続材料を製造することができる。樹脂組成物の厚み制御が必要な場合は、剥離基材上に塗布した液状の樹脂組成物を一定の間隙を有するバーコーターを通過させる方法や液状の樹脂組成物をスプレーコーター等により吹き付ける方法により作製することができる。
また、本発明で用いられる樹脂組成物が25℃で固形状の場合は、例えば、次のようにしてパターン化導電接続材料を製造することができる。まず、有機溶剤に溶解した樹脂組成物のワニスをポリエステルシート等の剥離基材上に塗布し、所定の温度で乾燥させ製膜させてフィルム状の樹脂組成物を作製する。次に、剥離基材上に製膜させた樹脂組成物を2枚準備し金属箔パターン層を挟んで熱ロールでラミネートすることで、金属箔パターン層の上下に樹脂組成物を配置した時、樹脂組成物層/金属箔パターン層/樹脂組成物層からなる3層のパターン化導電接続材料を作製することができる。また、上述のラミネート方式により、金属箔パターン層の片面に樹脂組成物を配置することで樹脂組成物層/金属箔パターン層からなる2層のパターン化導電接続材料を作製することができる。
また、剥離基材上に金属箔を配置し、金属箔側から金型で金属箔をハーフカットし、余分な金属箔を除去することにより金属箔パターン層を作製し、前記フィルム状の樹脂組成物を熱ロールでラミネートしてもよい。金属箔パターン層の両面に樹脂組成物層を設ける場合は、前記剥離基材を剥がし、樹脂組成物層が形成された面とは反対側の金属箔パターン層の面に、フィルム状の樹脂組成物層をさらにラミネートすればよい。
なお、本発明に用いられる導電接続材料は、金属箔パターン層に代えて金属箔層を有することを除いて、パターン化導電接続材料と同じ構成を有しており、同様の手法で作製することができる。
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は、下記の実施例に制限されるものではない。
[実施例1]
実施例1では、本発明の実施態様1で述べたように、予めパターン化導電接続材料を製造し、対向する端子間に配置して端子間接続を実施した。
(1)硬化性樹脂組成物層の作製
表1に示した各成分を、メチルエチルケトン(MEK)に溶解して樹脂固形分40重量%の樹脂組成物のワニスを得た。得られたワニスを、コンマコーターを用いて、ポリエステルシートに塗布し、90℃で5分間乾燥させてフィルム状の厚み30μmの硬化性樹脂組成物層を得た。
(2)パターン化導電接続材料の製造
得られたフィルム状の硬化性樹脂組成物層上に、蒸着により表1に示した半田箔Aを形成した後、回路形成時に使用する感光性レジスト(旭化成(株)製「AQ−2075」)で被覆し、露光、現像後に、エッチングし、感光性レジストを剥離することで、硬化性樹脂組成物層上に厚み5μmの半田箔パターン層を形成した。
次に、半田箔パターン層上の硬化性樹脂組成物層が形成された面とは反対側の面に、フィルム状の硬化性樹脂組成物層を、60℃、0.3MPa、0.3m/minの条件で、ラミネートし、厚み65μmのパターン化導電接続材料を製造した。
(3)端子間接続
次に、得られたパターン化導電接続材料を用いて端子間接続を行った。基材として、厚み0.35mm、回路層(銅回路、厚み12μm)からなり、銅回路上にNi/Auメッキ(厚み3μm)を施して形成される端子(端子径50μm、隣接する端子の中心間距離100μm)を有する半導体チップを2つ用意した。
一方の半導体チップ上に得られたパターン化導電接続材料を、フリップチップボンダー(澁谷工業(株)製「DB200」)を用いて、前記端子と前記半田箔が有するパターンが重なり合うように位置合わせし、表1に示した条件で圧着してパターン化導電接続材料付き半導体チップを得た。
次に、フリップチップボンダー(澁谷工業(株)製「DB200」)を用いて、もう一方の半導体チップと、得られたパターン化導電接続材料付き半導体チップとを、これらが備える端子同士が対向するように位置合わせし、表1に示した条件で熱圧着(基板間ギャップ30μm)を施し、端子間を接続した。その後、180℃で1時間加熱して硬化性樹脂組成物を硬化させて、積層体を得た。
[実施例2]
実施例1と同様にして硬化性樹脂組成物層を作製し、得られた厚み30μmの硬化性樹脂組成物層を表1に示した厚み5μmの半田箔Aの両面に、60℃、0.3MPa、0.3m/minの条件で、ラミネートして厚み65μmの導電接続材料を製造した。
得られた導電接続材料を実施例1と同様の方法で前記半導体チップ上に圧着し、導電接続材料付き半導体チップを得た。
次いで、UV−YAGレーザ加工機(三菱電機(株)製「ML605LDX」)を用いて、先端出力0.2mJ、ショット数5shotの加工条件で、隣接する端子間の半田箔を分断し、半田箔をパターン化し、金属箔パターン層を形成した。得られた金属箔パターン層を、デジタルマイクロスコープ((株)ハイロックス製「KH−7700」)で観察したところ、図8に示すように半田箔は矩形模様状にきれいに分断されていた。
次に、実施例1と同様の方法でもう一方の半導体チップを、得られた導電接続材料付き半導体チップ上に前記端子と前記半田箔が有するパターンが重なり合うように配置して熱圧着を施し、180℃で1時間加熱して硬化性樹脂組成物を硬化させて、積層体を得た。
[参考例1]
実施例1と同様にして硬化性樹脂組成物層を作製し、得られた厚み30μmの硬化性樹脂組成物層を表1に示した半田箔Aの両面に、60℃、0.3MPa、0.3m/minの条件で、ラミネートして厚み65μmの導電接続材料を製造した。さらに、実施例1の「(3)端子間接続」記載の方法で、得られた導電接続材料を用いて端子間接続を行った。
[比較例1]
実施例1と同様にして硬化性樹脂組成物のワニスを調製した。得られたワニスに導電性粒子(AU−205、平均粒径5μm、プラスチックコア、Ni/Auメッキ、積水化学工業(株)製)を2体積%配合し、均一に分散させた後、コンマコーターを用いて、ポリエステルシートに塗布し、90℃で5分間乾燥させて導電接続材料を製造した。さらに、実施例1の「(3)端子間接続」記載の方法で、得られた導電接続材料を用いて端子間接続を行った。
実施例、参考例及び比較例で得られた積層体において、対向する端子間の接続抵抗、導通路形成性及び導通路以外の領域に残存する半田粒子の有無をそれぞれ後述する方法により評価した。
[1]接続抵抗
接続抵抗は、積層体において対向する端子間の抵抗を4端子法(抵抗計:岩崎通信機(株)製「デジタルマルチメータVOA7510」、測定プローブ:日置電機(株)製「ピン型リード9771」)により12点測定した。その平均値が30mΩ未満の場合を「A」、30mΩ以上の場合を「B」と判定した。
[2]導通路形成性
積層体において対向する端子10組について、その端子間の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)(日本電子(株)製「JSM−7401F」)で観察し、10組全てにおいて半田により円柱状の導通路が形成されている場合を「A」、1組でも導通路が形成されていない端子が存在する場合を「B」、隣接している端子とショート接触している場合を「C」と判定した。
[3]残存半田の有無
積層体の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)(日本電子(株)製、型番「JSM−7401F」)で観察し、全ての半田が対向する端子間の導通路形成に寄与している場合を「A」、導通路形成に寄与せずに対向する端子間(導通性領域)以外の樹脂(絶縁性領域)中に半田が残存している場合を「B」と判定した。
上記[1]〜[3]の結果を表1に示す。
表1における樹脂組成物の成分及び半田箔は以下に示したものを用いた。
エポキシ樹脂:ビスフェノールA型エポキシ樹脂、大日本インキ化学工業(株)製「EPICLON−840S」、エポキシ当量185g/eq
硬化剤:フェノールノボラック、住友ベークライト(株)製「PR−53647」
フィルム形成性樹脂:変性ビフェノール型フェノキシ樹脂、ジャパンエポキシレジン(株)製「YX−6954」、重量平均分子量39,000
フラックス機能を有する化合物:セバシン酸、東京化成工業(株)製「セバシン酸」
シランカップリング剤:2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、信越化学工業(株)製「KBM−303」
イミダゾール化合物:2−フェニル−4−メチルイミダゾール、四国化成工業(株)製「キュアゾール2P4MZ」
半田箔A:Sn/Ag/Cu=96.5/3.0/0.5(融点:217℃)、厚さ5μm
導電性粒子A:プラスチックコア、Ni/Auメッキ、平均粒径5μm、積水化学工業(株)製「AU−205」
表1に示されるとおり、本願実施例では、参考例1と同様、導電接続材料の導電性成分として金属箔層を用いることにより、良好な電気的接続が得られ、絶縁性領域中に半田が残存しないことが確認された。
一方、導電性成分として従来の導電性粒子を用いた比較例1では、実施例及び参考例に対して接続抵抗の点で劣り、また、導電性粒子が樹脂組成物層中に残存することが確認された。
[4]積層体の断面構造
次に、実施例1、2及び参考例1で得られた積層体の断面構造を、走査型電子顕微鏡(SEM)(日本電子(株)製、型番「JSM−7401F」)を用いて撮影した。図9は、各実施例及び参考例で得られた積層体の断面構造の写真である。図9に示されるように、実施例1及び2で得られた積層体では、各対向する端子間における端子表面に凝集した半田量がほぼ均一であるのに対し、参考例1で得られた積層体では、接続性に問題はないものの、各対向する端子間における端子表面に凝集する半田量にバラツキが出ることがわかった。
以上の結果から、導電接続材料の導電性成分として金属箔層を用いることにより、良好な電気的接続と絶縁信頼性を高いレベルで両立できることが分かった。また、導電接続材料の導電性成分としてパターン状に分断された金属箔を用いることにより、各対向する端子間における端子表面に凝集する金属の量を制御できることが分かった。本願発明によれば、金属箔層をパターン化することにより、端子間の電気的接続をより確実に行うことができる。
本発明の端子間の接続方法は、電気、電子部品において電子部材間を電気的に接続する際に有用である。また、本発明の接続端子の製造方法は、電子部材の電極上に接続端子を製造する際に好適に用いられる。本発明は、半導体ウエハ、半導体チップ、リジッド基板、フレキシブル基板、その他の電気、電子部品において端子間を接続する際に有用である。
10、20、30 基板
11、21 端子
31 電極
100 パターン化導電接続材料
110 金属箔パターン層
120 樹脂組成物層
110a 導通性領域
120a 絶縁性領域
130 金属箔
140 接続端子
200 導電接続材料

Claims (18)

  1. 樹脂組成物層と、複数の端子の各端面が形成するパターンの少なくとも一部と同じパターンを有するように半田箔又は錫箔が配列されてなる金属箔パターン層とを含むパターン化導電接続材料を用いて対向する端子間を電気的に接続する方法であって、
    前記複数の端子の各端面が形成するパターンの少なくとも一部と前記金属箔パターン層が有するパターンとが重なり合うように、前記パターン化導電接続材料を対向する端子間に配置する配置工程と、
    前記金属箔パターン層を構成する半田箔又は錫箔の融点以上の温度で、前記樹脂組成物層を構成する樹脂組成物の硬化が完了しないように前記パターン化導電接続材料を加熱する加熱工程と、
    前記樹脂組成物を硬化させる硬化工程と、を含む方法。
  2. 前記配置工程において、予め作製された前記パターン化導電接続材料を前記対向する端子間に配置する、請求項1記載の方法。
  3. 前記金属箔パターン層が有するパターンは、メッキ法、スパッタリング法又は蒸着法により形成されたものである、請求項2記載の方法。
  4. 前記配置工程において、樹脂組成物層と半田箔又は錫箔からなる金属箔層とを含む導電接続材料を一方の端子面上に配置した後、半田箔又は錫箔を分断して前記金属箔パターン層を形成し、前記金属箔パターン層上に他方の端子面を重ね合わせることにより、前記パターン化導電接続材料を前記対向する端子間に配置する、請求項1記載の方法。
  5. 半田箔又は錫箔の分断は、レーザー照射又は物理的な裁断によって実施されるものである、請求項4記載の方法。
  6. 前記樹脂組成物は、フラックス機能を有する化合物を含むものである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記パターン化導電接続材料は、樹脂組成物層/金属箔パターン層/樹脂組成物層からなる積層構造を含むものである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記パターン化導電接続材料は、樹脂組成物層/金属箔パターン層からなる積層構造を含むものである、請求項1〜6のいずれか1項記載の方法。
  9. 樹脂組成物層と、複数の電極の各端面が形成するパターンの少なくとも一部と同じパターンを有するように半田箔又は錫箔が配列されてなる金属箔パターン層とを含むパターン化導電接続材料を用いて接続端子を製造する方法であって、
    前記複数の電極の各端面が形成するパターンの少なくとも一部と前記金属箔パターン層が有するパターンとが重なり合うように、前記パターン化導電接続材料を電子部材の電極上に配置する配置工程と、
    前記金属箔パターン層を構成する半田箔又は錫箔の融点以上の温度で、前記樹脂組成物層を構成する樹脂組成物の硬化が完了しないように前記パターン化導電接続材料を加熱する加熱工程と、を含む方法。
  10. 前記配置工程において、予め作製された前記パターン化導電接続材料を前記電子部材の電極上に配置する、請求項9記載の方法。
  11. 前記金属箔パターン層が有するパターンは、メッキ法、スパッタリング法又は蒸着法により形成されたものである、請求項10記載の方法。
  12. 前記配置工程において、樹脂組成物層と半田箔又は錫箔からなる金属箔層とを含む導電接続材料を電子部材の電極面上に配置した後、半田箔又は錫箔を分断して前記金属箔パターン層を形成することにより、前記パターン化導電接続材料を前記電子部材の電極上に配置する、請求項9記載の方法。
  13. 前記配置工程において、レーザー照射又は物理的な裁断によって半田箔又は錫箔を分断する、請求項12記載の方法。
  14. 前記樹脂組成物は、フラックス機能を有する化合物を含むものである、請求項9〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記パターン化導電接続材料は、樹脂組成物層/金属箔パターン層/樹脂組成物層からなる積層構造を含むものである、請求項9〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記パターン化導電接続材料は、樹脂組成物層/金属箔パターン層からなる積層構造を含むものである、請求項9〜14のいずれか1項に記載の方法。
  17. 電子部材間が、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法を用いて電気的に接続されてなる電子部品。
  18. 請求項9〜16のいずれか1項に記載の方法を用いて電極上に接続端子が形成されてなる電子部品。
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