JP5447007B2 - マスキング治具 - Google Patents
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Description
また、シリンダボア部の内周面は、ピストンの摺動面となることから耐摩耗性が要求され、ニッケルなどのめっき処理が施される。このようなめっき処理を施す際にも、マスキング治具を用いてシリンダボア部の開口部を閉塞し、シリンダボア部の内部に封入された処理液が該シリンダボア部の外部へ漏出しないようにすることとしている。
このような複数のシリンダボア部について、該シリンダボア部の内周面を防錆し、あるいは該シリンダボア部の内周面に表面処理を施すべく、該シリンダボア部の開口部を閉塞するために用いられるマスキング治具としては、例えば、以下に示される構成からなるものが知られている。
即ち、マスキング治具は、シリンダブロックの上端部全体に渡って当接されるプレートと、各シリンダボア部におけるクランク室との連通箇所に係止される複数の係止板と、これら係止板の下方に位置する複数のシール押え板と、各シリンダボア部の内径寸法に応じた所定の外形寸法を有して形成され、前記係止板の外周部と前記シール押え板の外周部との間に挟持される複数のOリングと、前記プレートと前記シール押え板とを連結する複数のロッドと、を有して構成される(例えば「特許文献1」を参照。)。
そして、各シリンダボア部の内周部に、これら係止板やシール押え板やOリングが内装された後、ロッド部を介してシール押え板が上方に引き上げられることで、シリンダボア部の上端部(シリンダボア部において、クランク室と連通される側の端部)に係止される係止板と、シール押え板とによってOリングが上下方向(軸心方向)に圧縮される。これにともなって、該Oリングは外周方向に膨出し、シリンダボア部の内周面に圧接される。
つまり、シリンダボア部は、クランク室に邪魔されることなく、一方の端部においては、これら係止板やシール押え板やOリングによって、また、他方の端部においては、前記支持ブロックによって、開口部が閉塞されるのである。
即ち、従来のマスキング治具は、各シリンダボア部に内装される係止板や、シール押え板や、Oリングの位置を固定保持するための機構として、シリンダブロックを搭載する支持ブロックや、該シリンダブロックの上端部全体に渡って当接されるプレートなどを有している。
つまり、これら係止板や、シール押え板や、Oリングによるシリンダボア部内のシール位置を確保するためには、シリンダブロックの外部より、支持ブロックやプレートなどからなる固定保持機構を設ける必要がある。
従って、マスキング治具全体として構造が大型化し、経済的にも不利なものとなっていた。
よって、各シリンダボア部に係止板や、シール押え板とともにOリングを内装する際、該Oリングは、その外周部をシリンダボア部の内周面に摺接しながら、該シリンダボア部内に挿入されることとなる。
従って、これら係止板や、シール押え板や、Oリングを各シリンダボア部内に挿入する際に、Oリングが破損したり、あるいは、Oリングの材質が硬質のものである場合にはシリンダボア部の内周面を傷付けたりすることがあった。
即ち、本発明におけるマスキング治具に拠れば、筒状のシリンダボア部の開口部を閉塞するためのマスキング治具であって、コンパクトな構成からなり、シリンダボア部の内周面を傷付けることもなく、該シリンダボア部への着脱作業を容易におこなうことができるマスキング治具を提供することができる。
本実施例におけるマスキング治具1の構成について、図1を用いて説明する。
マスキング治具1は、エンジンのシリンダブロック51に複数備えられる筒状のシリンダボア部52・52・・・(図1においては、一部のみ記載)の開口部52a・52a・・・を各々単独に閉塞するための治具であり、マスキング治具1により開口部52a・52a・・・閉塞することで、例えばエンジンのシリンダブロック51に対して表面処理を施す場合の前処理工程において、シリンダブロック51の洗浄液や脱脂用処理液(温水)が、シリンダボア部52・52・・・の内部へ流入することを防止して、シリンダボア部52・52・・・に錆びが発生することを抑制するものである。
マスキング治具1は、主に閉塞板2や、Oリング3や、拡径機構4などを有して構成される。
閉塞板2は、各シリンダボア部52において、開口部52aの縁部に係止され、該開口部52aを閉塞するための部位である。
閉塞板2は、円盤状の基部2Aと、該基部2Aの一方の平面部(以下、「裏面部」と記す)より突設される第一ボス部2Bと、該第一ボス部2Bの突出面よりさらに突設される第二ボス部2Cとにより形成される。
なお、基部2Aの他方の平面部(以下「表面部」と記す)には、後述する拡径機構4の可動装置43が着脱可能に固設されている。
また、第一ボス部2Bの外径寸法は、前記開口部52aの内径寸法と略同程度に形成される。
さらに、第二ボス部2Cの外径寸法は、前記開口部52aの内径寸法に対して小さく形成される。
そして、閉塞板2を開口部52aに嵌装する際に、開口部52aの縁部と基部2AとによりOリング7が圧縮され、開口部52aと第一ボス部2Bとの嵌合部の機密性が保持されるようになっている。
また、貫通孔2bの内径寸法は、後述する移動板42が有する円柱形状の部分であるシャフト部42Bの外径寸法と略同程度に形成される。
また、シャフト部42Bの端部が貫通孔2bの内周部に挿入されることで、移動板42は、貫通孔2bの内周面に沿って軸心方向に摺動移動可能に支持される。
そして、後述するように、これら複数の螺子孔2c・2c・・・には、移動板42の移動範囲を規制するためのストッパーピン5や、凹部2aからのガイド部41Bの脱落を防止するための固定螺子6が螺挿される。
Oリング3は、マスキング治具1によりシリンダボア部52の開口部52aを閉塞する際に、シリンダボア部52に内挿され、該シリンダボア部52の開口部52aより閉塞板2が脱落しないように該閉塞板2を固定保持するための部材である。
Oリング3は環状のシール部材であり、弾性部材から形成される。また、Oリング3の外径寸法は、シリンダボア部52の内径寸法に比べてやや小さくなるように形成される。
つまり、前記圧接面の抵抗によって、Oリング3は軸心方向の移動を規制され、Oリング3に内設される移動板42を介して、閉塞板2は、シリンダボア部52の開口部52aの縁部に固定保持されるのである。
拡径機構4は、閉塞板2とOリング3とを連結するとともに、Oリング3の外径寸法を拡径するための拡径手段として設けられる機構である。
拡径機構4は、押え板41や移動板42や可動装置43などにより構成される。
押え板41は、略円盤状の第一板状部41Aと、該第一板状部41Aの一方の平面部から軸方向へ向かって、該第一板状部41Aと同軸上に延設される筒状のガイド部41Bとを備えており、第一板状部41Aとガイド部41Bとは一体的に形成されている。
また、第一板状部41Aの平面視中央部には、軸心方向に貫通する貫通孔41bが形成され、該貫通孔41bは、ガイド部41Bの内周部と連通される。
つまり、貫通孔41bは、移動板42が有するシャフト部42Bの外径寸法と同程度の内径寸法を有しており、ガイド部41Bの内周部は、シャフト部42Bの外径寸法に対してやや大きな内径寸法を有している。
また、螺子孔41cは、ガイド部41Bの延出端が前記凹部2aに挿嵌された状態において、一部の螺子孔2cと同軸上に配設されるようになっている。
そして、これら螺子孔2c・41cには、ストッパーピン5が、ガイド部41Bの内周部に向かって突出するように挿嵌(螺挿)される。
移動板42は、略円盤状の第二板状部42Aと、該第二板状部42Aの一方の平面部から軸方向へ向かって、該第二板状部42Aと同軸上に延設される円柱状のシャフト部42Bとを備えており、第二板状部42Aとシャフト部42Bとは一体的に形成されている。
前記テーパー面42aは、第二板状部42Aの外周面において、シャフト部42B側へ向かうにつれて縮径する、即ち、内側(第二板状部42Aの外周側から中心側へ向かって)へ傾斜する面に形成される。つまり、第二板状部42Aのテーパー面42aが構成されている部分は、シャフト部42B(移動板42)側へ向かうに従って縮径するように形成されている。
一方、第二板状部42Aのテーパー面42a上において、シャフト部42B側にOリング3が位置する場合、Oリング3は自然状態にあって、該Oリング3の外径寸法は、シリンダボア部52の内径寸法に比べて小さくなっている。
即ち、閉塞板2に連結される押え板41において、移動板42のシャフト部42Bは、該押え板41の貫通孔41bを介して、ガイド部41Bの内部に同軸上に挿入される。
そして、ガイド部41Bに挿入されたシャフト部42Bの延出端部は、ガイド部41Bの内周部を貫通し、閉塞板2の貫通孔2bに挿入される。
つまり、移動板42は、シャフト部42Bを押え板41の貫通孔41bおよび閉塞板2の貫通孔2bに摺動自在に挿入することで、押え板41および閉塞板2に対して、軸心方向へ摺動可能に支持されるのである。
また、第二板状部42Aの外周面に形成されるテーパー面42aは、閉塞板2側に向かうにつれて縮径する、即ち内側へ傾斜する形状に構成されている。
そして、Oリング3は、前記テーパー面42aに面して環装されることで、閉塞板2に対して直交する方向の軸心と同軸上に、且つ該閉塞板2に対して該閉塞板2の厚み方向に離間して配設されるとともに、拡径機構4の有する移動板42により閉塞板2と連結されることとなる。
そして、第一板状部41Aの凸部41aは、第二板状部42A側に突出しつつ、軸心方向視において、第二板状部42Aの外周面(より詳しくは、テーパー面42a)に沿って環装されるOリング3と重なるように形成される。
従って、移動板42が軸心方向の閉塞板2側に摺動移動しても、Oリング3は、押え板41の凸部41aに当接され、移動板42の第二板状部42Aに追従して閉塞板2側に移動することなく、前記テーパー面42aに沿って拡径されるのである。
そして、後述する可動装置43のロッド部43Bが前記螺子穴42bに螺着されることで、移動板42は可動装置43と連結される。
そして、シャフト部42Bの延出端部が閉塞板2の貫通孔2bに挿入された状態において、第二ボス部2Cの螺子孔2cにストッパーピン5を螺挿すると、閉塞板2の軸心に向かって突出する該ストッパーピン5の突出端部は、前記凹部42c内に挿嵌される。
即ち、ストッパーピン5は、閉塞板2に対して固定保持される一方、移動板42は、閉塞板2に対して軸心方向に摺動移動可能となっている。
そして、シャフト部42Bが軸心方向に摺動移動すると、ストッパーピン5の突出端部は、前記凹部42cの軸心方向両側面部に当接されることとなり、移動板42の軸心方向への移動は規制されるのである。
可動装置43は、摘み部43Aやロッド部43Bや鍔部43Cなどにより構成される。
なお、ロッド部43Bの側面部には螺子山が形成され、該ロッド部43Bは、移動板42のシャフト部42Bに形成される螺子穴42bと螺着可能となっている。
この際、鍔部43Cにおいて、ロッド部43B側の平面部は、基部2Aの表面部に当接されることとなり、図示せぬボルトや螺子などの締結部材を用いて、鍔部43Cが基部2Aの表面部に締結されることで、可動装置43は閉塞板2に着脱可能に固設される。
そして、鍔部43Cが基部2Aの表面部に締結されることで、Oリング8は、基部2Aの表面部と、鍔部43Cのロッド部43B側の平面部とにより圧縮され、基部2Aと鍔部43Cとの締結部の機密性が保持されるようになっている。
次に、本実施例におけるマスキング治具1の使用方法について、図1、および図2を用いて説明する。
マスキング治具1は、閉塞板2によってシリンダボア部52の開口部52aを閉塞するための治具であって、拡径機構4の押え板41、および移動板42とともにOリング3をシリンダボア部52に内挿し、その後、これら押え板41、および移動板42によってOリング3の外径寸法を拡径することで、閉塞板2を開口部52aの縁部に固定保持するものである。
このような構成からなるマスキング治具1を用いて、シリンダボア部52の開口部52aを閉塞する際には、先ず、可動装置43を用いて移動板42を操作し、Oリング3の外径寸法を、シリンダボア部52の内径寸法よりも小さい寸法に縮径する。
摘み部43Aが回転されると、移動板42は、閉塞板2と押え板41の内部において、軸心方向に沿って、閉塞板2と離間する側に向かって摺動移動される。
換言すれば、前記凹部42cの内部において、ストッパーピン5の突出端部は、移動板42の軸心方向の閉塞板2側に向かって摺動移動されることなる。
この際、マスキング治具1は、押え板41の第一板状部41A、および移動板42の第
二板状部42AとともにOリング3をシリンダボア部52の開口部52a側に向けつつ、該シリンダボア部52と同軸上となる姿勢を維持しながら、該シリンダボア部52に徐々に挿入される。
即ち、アンダーカット面52bは、シリンダボア部52の内周面における奥側(開口部52aと軸心方向に対向する側)端部に形成される。また、軸心方向視においてアンダーカット面52bの内径寸法は、シリンダボア部52の内周面における他の領域の内径寸法に比べて、やや大きくなるように形成される。
一方、図2(a)に示すように、Oリング3の挿入位置は、アンダーカット面52bが形成される位置にまで到達し、Oリング3は、第二板状部42Aの外周面に面して環装されつつ、シリンダボア部52と同軸上に保持される。
摘み部43Aが回転されると、移動板42は、閉塞板2と押え板41の内部において、軸心方向に沿って、閉塞板2と近接する側に向かって摺動移動される。
換言すれば、前記凹部42cの内部において、ストッパーピン5の突出端部は、移動板42の軸心方向の第二板状部42A側に向かって摺動移動されることなる。
これにより、シリンダボア部52におけるマスキング治具1の挿着位置は固定され、シリンダボア部52へのマスキング治具1の挿着作業は完了するのである。
具体的には、先ず、可動装置43を用いて移動板42が操作され、Oリング3の外径寸法が縮径される。
そして、Oリング3の外径寸法に関する縮径作業が完了すれば、マスキング治具1は、軸心方向の可動装置43側に向かって、シリンダボア部52より引き抜かれ、押え板41の第一板状部41A、および移動板42の第二板状部42AとともにOリング3が開口部52aより抜け出た時点で、シリンダボア部52からのマスキング治具1の離脱作業は完了するのである。
次に、別実施例におけるマスキング治具101の構成について、図3を用いて説明する。
マスキング治具101は、主な構成を前述のマスキング治具1と同じくし、閉塞板102にノズル110の一端部が挿嵌される点について、前記マスキング治具1と相違する。
また以下の説明については、主に前記マスキング治具1との相違点である、閉塞板102の構成について詳述する。
また、第二ボス部102Cの突出面中央部には、軸心方向断面視円形状の凹部102aが形成され、該凹部102aの底面中央部には、閉塞板102を軸心方向に貫通する軸心方向断面視円形状の貫通孔102bが形成される。
シリンダボア部52にマスキング治具101が挿着されれば、シリンダボア部52の内周部は、完全に密封された状態となる。
また、シリンダボア部52の内周面における奥側(開口部52aと軸心方向に対向する側)については、移動板42の第二板状部42Aと、該第二板状部42Aに環装されるOリング3と、によって閉塞されることとなり、前記内周面に形成されるアンダーカット面52bと、第二板状部42Aに形成されるテーパー面42aと、によってOリング3が圧縮されることで、前記閉塞部の機密性が保持される。
よって、マスキング治具1(101)全体として、コンパクト化を図ることができる。
よって、Oリング3をシリンダボア部52の内部に挿入する際、該Oリング3の外周部がシリンダボア部52の内周面を摺ることもなく、シリンダボア部52の内周面を傷付ける心配もない。
よって、従来のマスキング治具のような大掛かりな固定保持機構を用いる場合と比べて、各シリンダボア部52内へのマスキング治具1(101)の着脱作業は、容易におこなうことができ、組み付け工数の低減化が図られ、経済的である。
よって、Oリング3の外径寸法は、シリンダボア部52の内径寸法に比べて、予め大きく設定される必要もない。
従って、Oリング3をシリンダボア部52の内部に挿入する際、該Oリング3の外周部がシリンダボア部52の内周面を摺ることもなく、シリンダボア部52の内周面が、Oリング3によって傷付けられる心配もない。
よって、Oリング3の拡径操作は、移動板42の移動によって確実に行われることとなる。
よって、他に別途、アクチュエータなどを設ける場合に比べて、可動装置43は、コンパクトに構成され、部品点数も少なく、経済的である。
よって、可動装置43のロッド部43Bが過度に回転され、該ロッド部43Bがシャフト部42Bの螺子穴から抜脱され、あるいはOリング3が移動板42によって過度に拡径されるのを防止することができる。
2 閉塞板
3 Oリング(シール部材)
4 拡径機構(拡径手段)
5 ストッパーピン
41 押え板(固定板)
41A 第一板状部
41B ガイド部
41a 凸部
42 移動板
42A 第二板状部
42B シャフト部
42a テーパー面
42b 螺子穴
42c 凹部
43 可動装置(可動手段)
43B ロッド部
52 シリンダボア部
52a 開口部
101 マスキング治具
102 閉塞板
Claims (5)
- 筒状のシリンダボア部の開口部を閉塞するためのマスキング治具であって、
前記開口部を塞ぐ閉塞板と、
該閉塞板に対する直交方向の軸心と同軸上、且つ該閉塞板に対して該閉塞板の厚み方向に離間して配設され、弾性部材にて構成される環状のシール部材と、
前記閉塞板および前記シール部材を連結し、前記シール部材の外径寸法を拡径可能な拡径手段と、
を有し、
前記シール部材の外径寸法は、前記シリンダボア部の内径寸法に比べて小さく形成され、
前記シリンダボア部の内部において、
前記シール部材を前記シリンダボア部と同軸上に配設するとともに、前記拡径手段によって前記シール部材の外径寸法を拡径して、前記シール部材を前記シリンダボア部の内周面に圧接させることで、前記閉塞板が前記開口部の縁部に固定保持され、
前記拡径手段は、
前記閉塞板の軸心方向へ移動可能な円盤状の移動板を備え、
前記移動板の外周面には、外周側から中心側へ向かって傾斜するテーパー面が形成され、
前記シール部材は、前記テーパー面に面して前記移動板に環装され、
前記移動板が前記軸心方向へ移動することにより、前記テーパー面に沿って拡径される、
ことを特徴とするマスキング治具。 - 前記拡径手段は、
前記閉塞板に対する直交方向の軸心と同軸上に配設され、前記閉塞板に対して前記軸心方向へ移動可能な円盤状の移動板と、
該移動板に対して、前記閉塞板側に対向して配設される固定板と、
前記閉塞板に対して、前記移動板を軸心方向に移動させる可動手段と、
を有し、
前記移動板の外周面には、前記閉塞板側へ向かうにつれて縮径するテーパー面が形成されるとともに、該テーパー面に面して、前記シール部材が環装され、
前記固定板には、前記移動板側に突出しつつ、軸心方向視において、前記シール部材と重なるように設けられる凸部が形成され、
前記可動手段によって、前記移動板を前記閉塞板側に向かって移動させることで、前記シール部材の外径寸法は、前記テーパー面に沿って拡大される、
ことを特徴とする請求項1に記載のマスキング治具。 - 前記固定板は、前記閉塞板側に向かって延出する筒状のガイド部を有し、
前記移動板は、前記閉塞板側に向かって延出する棒状のシャフト部を有し、
前記ガイド部の延出端部は、前記閉塞板に挿嵌され、
前記シャフト部は、
前記ガイド部の内周部において、前記ガイド部と同軸上に配設されるとともに、軸心方向に向かって摺動移動可能に設けられる、
ことを特徴とする、請求項2に記載のマスキング治具。 - 前記可動手段は、
前記シャフト部の軸心と同軸上に配設されるとともに、前記閉塞板に回転可能に軸支されるロッド部を有し、
前記シャフト部の延出端面には、螺子穴が形成され、
前記ロッド部の延出端部には、螺子山が形成され、
前記ロッド部の延出端部を、前記シャフト部の延出端面に螺挿することで、前記シャフト部は、軸心方向の前記ロッド部側に向かって移動される、
ことを特徴とする、請求項3に記載のマスキング治具。 - 前記ガイド部には、内周部に突出するストッパーピンが挿嵌され、
前記シャフト部の側面部には、軸心方向に延出する凹部が形成され、
前記ストッパーピンの突出端部は、前記凹部に対して前記シャフト部の軸心方向へ摺動移動可能に挿嵌される、
ことを特徴とする、請求項3、または請求項4に記載のマスキング治具。
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