JP5446989B2 - 中間転写ベルト - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真式の画像形成装置に用いられる中間転写ベルトに係わり、更に詳しくは文字抜けの発生しない中間転写ベルトに関する。
従来、電子写真方式の画像形成装置がある。この画像形成装置は、一般に感光体ドラムを一様に帯電させて初期化し、この感光体ドラムに光書込みによって静電潜像を形成し、この静電潜像をトナー像化して、そのトナー像を直接または間接に用紙等の転写材に転写して定着器で定着させる。
上記の帯電や転写には古くはコロナ放電式の帯電器や転写器が使われていたがオゾン発生による使用環境の劣化の問題から、近年では接触型の帯電器や転写器が多くなっている。例えば、接触型の転写器としてはローラ型の転写器が多く用いられている。
ローラ型の転写器は、直接転写では、感光体ドラムの周面に接して用紙を搬送する搬送ベルトの裏面に接して転写電圧を搬送ベルトに印加し、感光体ドラム周面上のトナー画像を用紙に転写する。
また、近年では中間転写ベルトを用いる間接転写方式の画像形成装置も広く実用化されている。間接転写方式では、先ず、感光体ドラム周面上のトナー画像は中間転写ベルトに一次転写され、次に、その中間転写ベルトから用紙に二次転写される(例えば、特許文献1参照)。
ところで、上記のような中間転写ベルトを用いる方式では、中間転写ベルトの走行方向に平行した帯状の細長い画像を一次転写すると、往々にして細長い画像の中間部のみが転写されずに感光体ドラム側に残る現象が発生する。
つまり細長い画像の中央部が抜けて、平行した二本線状の部分のみが転写されるいわゆる「文字抜け」と称する不具合が発生する。もっとも一次転写の際に発生する不具合には他にも転写チリや転写不良、白ポチ状の画像欠陥等も発生する。
転写チリや転写不良の不具合を改善又は解消するものとしては、像担持体と中間転写体との接触部を挟んで、トナーを中間転写体側へ移動させる構成において、像担持体を、導電性基体上に感光層と表面保護層とを順に積層してなる電子写真感光体で構成し、その電子写真感光体の表面保護層が放射線架橋剤と電荷輸送物質からなり放射線架橋されているように構成する画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、白ポチ状の画像欠陥が確実に防止されるものとして、転写ローラ又は特定の絶縁層が最表層に形成されてなる転写ベルトを用い、転写ベルトを用いる場合には、転写ベルトに蓄積される電荷を除去する除電手段が設けられるように構成する画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
また、中間転写体の無端ベルトを少なくとも2層の積層構造とし、ベルト最表面層の硬度は下層の弾性層の硬度より高く且つ最表面層を複数部分に分割された構造として、2次転写効率を低下させることなく中間転写体上の静電潜像担持体からの1次転写トナー像における画像欠損を抑制できるようにした中間転写体及び画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
特開平11−095567号公報 特開2005−10692号公報 特開2004−94037号公報 特開2009−47857号公報
ところで、特許文献2又は3の従来技術では、確かに転写チリや転写不良、白ポチ状の画像欠陥等が改善されるので、多少手を加えて文字抜けにも利用できそうであるが、特許文献2又は3の技術は、いずれも感光体に特殊な加工を施すもので、感光体の製造に難度を伴うものであり価格の上昇を招くという課題がある。
また、特許文献4の従来技術は、中間転写体の無端ベルトを積層構造とするだけでなく表面層の硬度を下層の硬度より高くし且つ最表面層を複数部分に分割した構造とするという、無端ベルトの製法上極めて高度で困難な技術が要求され、価格の上昇を招くという課題がある。
また、帯状の細長い画像に発生する文字抜けは、トナーに掛る圧が原因であるとされ、転写の際のトナーの動きを円滑にするために、ステアリン酸等の滑材を用いる方法も考え出されているが、実際には文字抜けを簡単な構成で解決したという画像形成装置は未だ実現していないという課題がある。
上記の課題を解決するために、本発明の中間転写ベルトは、画像形成装置において、感光体上に形成したトナー画像を一次転写され、この一次転写されたトナー画像を二次転写部において搬送中の画像形成媒体に二次転写する中間転写ベルトであって、表面の粗面加工の筋目の方向がベルトの走行方向に対して角度40°〜140°の範囲内における異なる角度の筋目が複数混在して形成されていて、前記筋目の凹部が前記一次転写されたトナー画像を埋没させない程度に十分小さく、前記表面の粗さが、Ra≧0.08μm且つRz≧0.8μmに設定されているように構成される。
本発明は、中間転写ベルトの粗面を、粗面加工が容易な筋目立て方法で筋目の方向をベルトの走行方向に対して角度40°〜140°の範囲内に設定するだけで、文字抜けに対して安定性の高い良好な画像を得ることが出来るだけでなく、クリーニング性も安定し、且つ量産性が高くて安価な中間転写ベルトを提供できるという効果を奏する。
本発明の実施例1に係るフルカラー画像形成装置(プリンタ)の内部構成を説明する断面図である。 本発明の実施例1に係るプリンタの画像形成ユニットを示す断面図である。 (a) 〜(d) は一次転写で文字抜けが発生する原因を考察する図である。 (a) は一次転写において帯状トナー像に加わる力を模式的に示す図、(b) は文字抜けの発生において帯状トナー像の側部と中央部で著しい形態変動を生じる態様を模式的に示す図、(c) は(b) の結果として文字抜けが生じる状態を模式的に示す図である。 (a) 〜(e) は試作した中間転写ベルト5グループの各グループの中から各一枚を代表的に取り出して表面粗さをレーザー顕微鏡で測定した状態を示す図である。 (a) はベルトA、B、C、D及びFの表面粗さを測定した粗さを表す値Ra、Ry、Rz及びRMSに対するベルト5グループの平均値を示す図表、(b) はベルトA、B、C、D及びFの表面粗さ指数を表す図である。 (a) は表面粗さの質を表すRaの算出方法を示す図、(b) は表面粗さの実際量を表すRzの算出方法を示す図である。 (a),(b) は文字抜けの状態が改善される理由を説明する図である。 (a) はトナーの流動性試験の一法である三段篩振動落下試験の形態を模式的に示す図、(b) 〜(d) は3種類のトナーの三段篩振動落下試験で得られた結果と流動性指数を示す図である。 一次転写試験におけるベルトA、B、C、D及びEとトナーA、B及びCとの文字抜け評価を示す図表である。 (a) は表面粗さの筋目が中間転写ベルトの走行方向に対して平行な場合を示す図、(b) はその筋目に対する線粗さの測定角度を示す図、(c) はその測定結果を示す図表、(d) はその値をグラフ化した図である。 (a),(b),(c),(d) はそれぞれ中間転写ベルトの走行方向に対してなす角度が0°、40°、90°、140°の筋目の態様を参考のため具体的に示す模式図である。 (a) は中間転写ベルトの走行方向に対して40°から140°までの角度の範囲を示す図、(b) は40°〜140°の範囲内で角度が異なる筋目が複数混在して形成されている粗さを有するベルト表面の態様を模式的に示す図である。 (a),(b),(c) は中間転写ベルトを無端状のベルトとして作成するチューブ状引き出しタイプの製造行程の例を模式的に示す図である。 (a),(b),(c) は中間転写ベルトを無端状のベルトとして作成する遠心成形タイプの製造行程の例を模式的に示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例1に係るフルカラー画像形成装置(以下、単にプリンタという)の内部構成を説明する断面図である。図1に示すプリンタ1は、電子写真式で二次転写方式のタンデム型のカラー画像形成装置であり、画像形成部2、中間転写ベルトユニット3、給紙部4、及び両面印刷用搬送ユニット5で構成されている。
上記画像形成部2は、同図の右から左へ4個の画像形成ユニット6(6M、6C、6Y、6K)を多段式に並設した構成からなる。
上記4個の画像形成ユニット6のうち上流側(図の右側)の3個の画像形成ユニット6M、6C及び6Yは、それぞれ減法混色の三原色であるマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)の色トナーによるモノカラー画像を形成し、画像形成ユニット6Kは、主として文字や画像の暗黒部分等に用いられるブラック(K)トナーによるモノクロ画像を形成する。
上記の各画像形成ユニット6は、トナー容器(トナーカートリッジ)に収納されたトナーの色を除き全て同じ構成である。したがって、以下ブラック(K)用の画像形成ユニット6Kを例にしてその構成を説明する。
画像形成ユニット6は、最下部に感光体ドラム7を備えている。この感光体ドラム7は、その周面が例えば有機光導電性材料で構成されている。この感光体ドラム7の周面近傍を取り巻いて、クリーナ8、帯電ローラ9、光書込ヘッド11、及び現像器12の現像ローラ13が配置されている。
現像器12は、上部のトナー容器に同図にはM、C、Y、Kで示すようにマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)のいずれかの現像剤(トナー)を収容し、中間部には下部へのトナー補給機構を備えている。
また、現像器12の下部には側面開口部に上述した現像ローラ13を備え、内部にはトナー撹拌部材、現像ローラ13にトナーを供給するトナー供給ローラ、現像ローラ13上のトナー層を一定の層厚に規制するドクターブレード等を備えている。
中間転写ベルトユニット3は、本体装置のほぼ中央で図の左右のほぼ端から端まで扁平なループ状になって延在する無端状の中間転写ベルト14と、この中間転写ベルト14を掛け渡されて中間転写ベルト14を図の反時計回り方向に循環移動させるベルト駆動ローラ15と従動ローラ16を備えている。
上記の中間転写ベルト14は、トナー像を直接ベルト面に転写(一次転写)されて、そのトナー像を更に記録媒体(以下、用紙ともいう)に転写(二次転写)すべく用紙への転写位置まで搬送するので、ここではユニット全体を中間転写ベルトユニットといっている。
この中間転写ベルトユニット3は、上記扁平なループ状の中間転写ベルト14のループ内にベルト位置制御機構17を備えている。ベルト位置制御機構17は、中間転写ベルト14を介して感光体ドラム7の下部周面に押圧する導電性発泡スポンジから成る一次転写ローラ18を備えている。
ベルト位置制御機構17は、マゼンタ(M)、シアン(C)及びイエロー(Y)の3個の画像形成ユニット6M、6C及び6Yに対応する3個の一次転写ローラ18を鉤型の支持軸を中心に同一周期で回転移動させる。
そして、ベルト位置制御機構17は、ブラック(K)の画像形成ユニット6Kに対応する1個の一次転写ローラ18を上記3個の一次転写ローラ18の周期と異なる回転移動周期で回転移動させて中間転写ベルト14を感光体ドラム7から離接させる。
すなわち、ベルト位置制御機構17は、中間転写ベルトユニット3の中間転写ベルト14の位置を、フルカラーモード(4個全部の一次転写ローラ18が中間転写ベルト14に当接)、モノクロモード(画像形成ユニット6Kに対応する一次転写ローラ18のみが中間転写ベルト14に当接)、及び全非転写モード(4個全部の一次転写ローラ18が中間転写ベルト14から離れる)に切換える。
上記の中間転写ベルトユニット3には、上面部のベルト移動方向最上流側の画像形成ユニット6Mの更に上流側に、ベルトクリーニング部34が配置され、ベルト下面部には、ほぼ全面に沿い付けるように平らで薄型の廃トナー回収容器19が着脱自在に配置されている。
給紙部4は、上下2段に配置された2個の給紙カセット21を備え、2個の給紙カセット21の給紙口(図の右方)近傍には、それぞれ用紙取出ローラ22、給送ローラ23、捌きローラ24、待機搬送ローラ対25が配置されている。
待機搬送ローラ対25の用紙搬送方向(図の鉛直上方向)には、中間転写ベルト14を介して従動ローラ16に圧接する二次転写ローラ26が配設されて、用紙への二次転写部を形成している。
この二次転写部の下流(図では上方)側にはベルト式定着装置27が配置されて、ベルト式定着装置27の更に下流側には、定着後の用紙をベルト式定着装置27から搬出する搬出ローラ対28、及びその搬出される用紙を装置上面に形成されている排紙トレー29に排紙する排紙ローラ対31が配設されている。
両面印刷用搬送ユニット5は、上記搬出ローラ対28と排紙ローラ対31との中間部の搬送路から図の右横方向に分岐した開始返送路32a、それから下方に曲がる中間返送路32b、更に上記とは反対の左横方向に曲がって最終的に返送用紙を反転させる終端返送路32c、及びこれらの返送路の途中に配置された4組の返送ローラ対33a、33b、33c、33dを備えている。
上記終端返送路32cの出口は、給紙部4の下方の給紙カセット21に対応する待機搬送ローラ対25への搬送路に連絡している。また、本例において中間転写ベルトユニット3の上面部には、前述したベルトクリーニング部34が配置されている。
ベルトクリーニング部34は、中間転写ベルト14の上面に当接して廃トナーを擦り取って除去して、図示を省略したベルトクリーナユニットの一時貯留部に溜め込み、その溜め込まれた廃トナーを搬送スクリューにより落下筒内を上部まで搬送し、落下筒を介して廃トナー回収容器19に送り込んでいる。
図1に示すように、このプリンタ1は、用紙に直接トナー像を転写する方式ではなく、待機搬送ローラ対25により二次転写部まで鉛直方向に搬送される用紙に中間転写ベルト14を介してトナー像を転写する方式となっている。
図2は、画像形成ユニット6を示す断面図である。尚、図2には、図1と同一の構成部分には図1と同一の番号を付与して示している。また、画像形成ユニット6が本体装置に装着されたときに係合する光書込ヘッド11と中間転写ベルト14と一次転写ローラ18を二点鎖線の仮想線で示している。
図2に示すように、画像形成ユニット6は、トナーカートリッジ35と外装フレーム36を備えた現像部37とからなる現像器12と、外装フレーム36に組み付けられて現像器12と一体になったドラムユニット40とで構成されている。
ドラムユニット40には、図1に示した感光体ドラム7、クリーナ8、帯電ローラ9等が組み込まれており、現像器12の現像部37には、図1に示した供給ローラ19や現像ローラ13の他に、ドクターブレード41、攪拌器42等が配設されている。
一方のドラムユニット40は、クリーナ8のクリーニングブレードでクリーニングされ、帯電ローラ9で一様に初期化帯電された感光体ドラム7の周面上に、光書込ヘッド11により制御部からの画像信号にしたがった露光が行われて、初期化帯電の高電圧部と露光により減衰した低電圧部からなる静電潜像が形成される。
この静電潜像は、感光体ドラム7の矢印で示す反時計回り方向への回転に伴われて、感光体ドラム7と現像ローラ13との対向部で形成される現像位置へと移動する。
他方の現像部37には、上部のトナーカートリッジ35から供給されるトナーが常に収容されている。攪拌器42はトナーが凝固しないように攪拌し、供給ローラ19は、矢印で示すように現像ローラ13と同一方向に回転しながらトナーを現像ローラ13の周面に供給する。
現像ローラ13の周面に供給されたトナーは、現像ローラ13の搬送方向(回転方向)の下流側に配置されているドクターブレード41によって、一定の厚さに規制され、現像位置へと回転搬送される。
現像位置へと回転搬送されたトナーは、現像ローラ13と感光体ドラム7の周面の電位差により静電潜像の低電位部に転移し、これにより静電潜像の低電位部がトナーによって顕像化され、感光体ドラム7の周面に画像が現像される。
感光体ドラム7の周面に現像されたトナー画像は、中間転写ベルト14を介して一次転写ローラ18と感光体ドラム7とが対向する転写部へと回転搬送され、一次転写ローラ18から中間転写ベルト14に印加される静電潜像の低電位部とは逆極性の電荷により、中間転写ベルト14に転写される。
尚、クリーナ8は、トナー画像が中間転写ベルト14に転写された後に感光体ドラム7の周面に残留するトナーを、クリーニングブレードによって感光体ドラム7の周面から掻きとって、初期化帯電される前の感光体ドラム7の周面を一様に清掃する役目を持っている。
中間転写ベルト14に転写されたトナー画像は、図1に示した従動ローラ16と二次転写ローラ26とが対向配置されている二次転写部に搬送されて、給紙部4の給紙カセット21から二次転写部に給紙されてくる転写材(用紙)に転写される。
そして、転写されたトナー画像は、ベルト式定着装置27で用紙の紙面に定着され、トナー画像を定着された用紙は、搬出ローラ対28、排紙ローラ対31によって、排紙トレー29上に排出される。
ところで、帯状の細長い画像をベルト搬送方向に対して平行に印字されたものを1次転写する際に、往々にして細長い画像の中間部のみが転写されずに感光体ドラム側に残り、平行した二本線状の部分のみが転写されるいわゆる「文字抜け」と称する不具合が発生することは前述した。
図3(a) 〜(d) は上記の一次転写で文字抜けが発生する原因を考察する図である。図3(a) は一次転写時における感光体ドラム7と一次転写ローラ18との対向部において中間転写ベルト14上に転写されるトナー像43(感光体ドラム7の副走査方向に平行する線条画像)の状態を側面図で模式的に示している。
尚、図3(a) 〜(d) には、図2と同一の構成部分には図2と同一の番号を付与して示している。また、図3(b) は図3(a) を矢印a方向から見た図であり、細い帯状の線条画像が印字領域の全面に縦横の格子模様を形成したトナー像の例を示している。
また、図3(c) は、図3(b) の上記縦横の格子模様のうち、例えば破線T1で示す部分(格子模様の主走査方向に平行する線条画像)が感光体ドラム7と一次転写ローラ18とが対向する一次転写部で転写中の状態を示す図であり、図3(d) は、図3(b) の例えば破線T2で示す部分(格子模様の副走査方向に平行する線条画像)が、一次転写部で転写中の状態を示す図である。
尚、図3(b) に示す格子模様のトナー像には、副走査方向に平行する7本の線条画像43の内、4本の線条画像43に文字抜け45が発生している状態を示している。
一般に、一次転写にローラを採用する場合、転写性の向上のため、感光体ドラム7と一次転写ローラ18との対向部における転写ニップ幅をある程度確保するためと、中間転写ベルト14に対する従動性を持たせるために、一次転写ローラ18には発泡体やゴム等の弾性体が用いられることが多い。
つまり、一次転写ローラ18は、それ自体で駆動機構は持たず、図3(c),(d) に示すように回転軸の両端部18a及び18bを不図示の支持部材に支持され、図3(a),(c),(d) に矢印c、d、及びeで示すように、中間転写ベルト14を介して感光体ドラム7方向に付勢されているだけである。
これにより、一次転写ローラ18は、感光体ドラム7との対向部で挟持する中間転写ベルト14に突き当てられて、図3(a) の矢印f方向に循環移動する中間転写ベルト14に従動するように構成されている。
この一次転写において、図3(d) に示すように、感光体ドラム7の回転方向(中間転写ベルト14の走行方向)に対して平行な線条となるトナー像43を感光体ドラム7に現像して、中間転写ベルト14に一次転写する。
図4(a) は、図3(d) の破線丸gで囲んで示す部分の拡大図である。図4(b) は文字抜けの発生において線条画像のトナー像の側部と中央部で著しい形態変動を生じる態様を模式的に示す図であり、同図(c) は同図(b) の結果として文字抜けが生じる状態を模式的に示す図である。
上記の一次転写が行われると、図4(a) に示すように、感光体ドラム7上に中央部が山形の線条画像43を形成しているトナー像が、感光体ドラム7と中間転写ベルト14間に挟まれて、図3(a),(d) に示すように、一次転写ローラ18により中間転写ベルト14側から感光体ドラム7へと押圧される。
この押圧力は、中央部が山形の線条画像を形成しているトナー像43に対し、図4(a) に3本の矢印46で示すよう、山形の外側から中央部へと感光体ドラム7に向けて働く。すなわち、トナー像43の山形の底部(感光体ドラム7の面に密着している面)は、中央部が最も強く感光体ドラム7の面に押圧されることになる。
このように、トナー像43の中央部に圧が集中することにより、トナー像43の内部において圧縮によるトナーの凝集が発生し、像の端部と中央部において著しい形態変動を生じる。
図4(b) に示すように、激しい圧の集中した中央部のトナー塊43aは静電気的な力から解放され、図4(c) に示すように、感光体ドラム7に凝集したまま転写されず残存し、側部のトナー塊43bのみが中間転写ベルト14に転写される。このようにして、線条画像の両側部のみが転写され、あたかも2本線のような文字抜け画像が発生する。
従来、感光体ドラムの表面性と中間転写ベルトの表面性が、これらの表面の組成上の特性から、極めて類似していることが知られている。そこで、本願の発明者は、感光体ドラムの表面性を変更することは出来ないので、中間転写ベルトの表面性を変更することに着目した。そして、中間転写ベルトの表面の粗さと、トナー像に対する圧の掛りかた及びトナー像の凝集との関係を調べることにした。
先ず、表面の粗さが異なるがやや近似する4種類の中間転写ベルトを試作して第1のグループとし、それよりも表面の粗さが粗く、その粗さが異なるがやや近似する4種類の中間転写ベルトを第2のグループ、更に表面の粗さが粗く、その粗さが異なるがやや近似する4種類の第3のグループというように合計5グループ20種類の中間転写ベルトを用意した。
図5(a) 〜(e) は、試作した中間転写ベルト5グループの各グループの中から各一枚を代表的に取り出して表面粗さをレーザー顕微鏡で測定した状態を示す図である。
以下、図5(a) に示す表面の粗さが最も小さな第1のグループの中間転写ベルトを「ベルトA」、図5(b) に示す、次に表面の粗さが大きい第2のグループの中間転写ベルトを「ベルトB」とする。
更に、図5(c) に示す、より表面の粗さが大きい第3のグループの中間転写ベルトを「ベルトC」、以下、図5(d) の第4グループ、図5(e) の第5グループと、より表面の粗さが大きくなる順に「ベルトD」、「ベルトE」とする。
図6(a) は、ベルトA、B、C、D及びEの表面粗さを測定した粗さを表す値Ra、Ry、Rz及びRMSに対するベルト5グループの平均値を示す図表であり、図6(b) はベルトA、B、C、D及びEの表面粗さ指数を表す図である。
上記図6(a) の測定には、キーエンス(株)カラーレーザー顕微鏡VK8550を用い、Ra、Ry、Rz、及びRMSで表される表面粗さを測定したものである。レンズ倍率は×100、単位はμm、測定面積は12000μm^2である。
図6(b) の表面粗さ指数を表す図は、横にベルトA、B、C、D及びFを順に示し、左縦軸に粗さ指数Ry及びRzを示し、右縦軸に粗さ指数Ra及びRMSを示している。
図7(a) は表面粗さの質を表すRaの算出方法を示す図、(b) は表面粗さの実際量を表すRzの算出方法を示す図である。Raは算術的表面粗さを示し、測定範囲内における高さ(粗さ)方向の振幅平均パラメータを示す。つまり平均高さからの凹凸の平均分の距離で表される。
一方のRzは、10点平均粗さを示し、測定範囲内における平均高さより最大高さ(山方向)から5点までの平均と平均高さより最大低さ(谷方向)から5点までの平均の和で表される。すなわち「Rz=((高さ1+・・・+高さ5)+(低さ1+・・・+低さ5))/5」で算出される。
このような中間転写ベルトの表面性と文字抜けの状態との関係では、ベルトAからベルトEにかけて表面粗さを粗くしていくと文字抜けの状態が改善されていくことが実証された。
図8(a),(b) は、文字抜けの状態が改善される理由を説明する図である。ベルトの表面粗さが粗くなるほど文字抜けの状態が改善されていく理由は、図4(a) に示したように中間転写ベルト14と感光体ドラム7との押圧によって、まさにトナーの凝集が発生しようとするときに、図8(a) に示すように、ベルト表面の凹凸の凸部47がトナー塊43の中に入り込み、トナーの凝集作用を阻害して、図8(b) に示すように、文字抜けを防止しているものと考えられる。
ここで、トナーの凝集を阻害するに十分な表面粗さ(凹凸量)として、図10に示す評価が「○」、「△」、「△」であったベルトBと、評価が「◎」、「◎」、「◎」であったベルトEの中間値を、図6(b) に示す表面粗さ指数の表から求めると、Ra=0.08μm、Ry=1.1、Rz=0.8μm、及びRMS=0.11が得られる。
これにより、中間転写ベルトの文字抜け発生を防止可能な表面粗さ指数は、少なくともRa=0.08μm以上、Ry=1.1以上、Rz=0.8μm以上、及びRMS=0.11以上が望ましいことが判明する。
ところで、上記5グループのベルトA、B、C、D及びEから成る5種類の中間転写ベルトに対する転写トナーの文字抜け状態を調べるに際し、トナーにも何種類かのトナーがあるので、それらのトナーの凝集性と文字抜けとの関係も調べる必要がある。
トナー凝集性を説明するための特性値としては流動性試験がある。トナーの流動性試験には三段篩振動落下試験が適している。本例では、三段篩振動落下試験に、筒井理化学器械株式会社のミクロ形電磁振動ふるい器M−2型を用いた。
このミクロ形電磁振動ふるい器M−2型は、一定量のトナーを上篩に投入し、一定時間規定の振動で3段篩を振動させ、それぞれに残留したトナー量から流動性指数を規定しようとするものである。
図9(a) はトナーの流動性試験を行う三段篩振動落下試験機(筒井理化学器械株式会社のミクロ形電磁振動ふるい器M−2型)の形態を模式的に示す図、同図(b) 〜(d) は3種類のトナーの三段篩振動落下試験で得られた結果と流動性指数を示す図である。
図9(a) に示す三段篩振動落下試験機48は、上篩49の網目は500μm、中篩51の網目は250μm、下篩52の網目は106μmで構成されている。上篩49に試験対象のトナーをいれ、三段篩振動落下試験機48を、両方向矢印hで示すように左右に振動させる。
本例では、3種類のトナーA、B及びCを用意し、各試験ごとに、それぞれ5gのトナーを上篩49に入れ、45秒間振動させた。上篩49に入れられたトナーは、細かいものほど上中下の篩の網目を順次通過して最下方の受け皿53に落下する。
図9(b),(c),(d) には、それぞれ、3種類のトナーの上中下の篩(上篩49、中篩51、下篩52)及び受け皿53に滞留したトナー量がgで示され、その下に係数と流動値が示されている。
この方法では、10(流動性大)を上限値として下限値2(流動性小)までの間でトナーの流動性を数値化することができる。すなわち、図9(b),(c),(d) の図表の下に記載されている「流動性指数=(上篩流動値+中篩流動値+下篩流動値)」で、流動性指数が求められる。
そして、図9(b) に示すトナーAでは流動性良好で流動性指数は8.03、図9(c) に示すトナーBでは流動性劣悪で流動性指数は3.26、図9(d) に示すトナーCでは流動性有りで流動性指数は6.73というトナー特性が得られた。
図10は、一次転写試験においてベルトA、B、C、D及びEのベルト表面粗さとトナーA、B及びCのトナー流動性との組み合わせの中で判定された文字抜け評価を示す図表である。
この文字抜け評価では、抜け無しを「◎」、微小の抜けを「○」、目立たない抜けを「●」、目立つ抜けを「△」、ほとんど抜けを「×」とした。図10では、ハッチングで示す部分の組み合わせが良好と判断できる組み合わせである。
この評価結果と、ベルトA〜D、Eの表面粗さデータから、ベルト表面粗さが、少なくともRa=0.08以上、且つRz=0.8以上であれば、流動性の悪いトナーであったとしても、文字抜けは回避できることが確認された。
ところで、一般に、物の表面に後加工によって表面粗さを付与する場合は、表面に規定の表面粗さを持った回転体を被加工物の表面に一定圧であてがって、回転体と被加工物を相対的に一定方向に移動させることによって粗面加工が行われる。したがって、結果としてその被加工物の加工上がりの表面は、一定の粗さを持つようになるが、筋状の方向性(筋目)を持ったものになる。
中間転写ベルトは一般的に一次転写前にクリーニング工程を経てから一次転写を行うように設定されている。このクリーニング工程でのクリーニングは、中間転写ベルトの走行を利用し、ブレードを用いてクリーニングを行うことが非常に一般的で且つ廉価な方法である。
そこで、筋目のある表面粗さを持った中間転写ベルトの表面に対してブレードを用いたクリーニングを行うことを考えると、筋目が中間転写ベルトの搬送方向に対して平行な場合は、筋目を形成している筋状の突起は常にブレードの先端の同一箇所に当たる状態になってブレードが受ける部分的負荷が大きくなる。このブレードが受ける部分的負荷の増大を回避するには、筋目の方向に、ある程度の乱雑性を持たせる必要があると考えられる。
図11(a) は、表面粗さの筋目が中間転写ベルトの走行方向に対して平行な場合を示す図であり、図11(b) はその筋目に対する線粗さの測定角度を示す図、図11(c) はその測定結果を示す図表、図11(d) は図11(c) の値をグラフ化した図である。
図11(a) に示す中間転写ベルトの試料片56には、中間転写ベルトの走行方向に平行する表面粗さの筋目57が形成されている。この試料片56に対して、図11(b) に示すように筋目に対する測定角度を90°、45°、36.85°、22.55°、及び0°として線粗さを測定した。
この測定で得られた線粗さの角度と粗さ指標との対応値は、図11(c) に示す通りである。図11(d) は、その線粗さの角度と粗さ指標との対応値をグラフ化したものである。この図11(d) は横軸に測定角度(°)を示し、縦軸に粗さ(μm)を示している。
図11(d) には、図11(c) に示した図表の値のうち、Ra、Ry、Rzを取り出し、Raを白四角「□」のプロットで示し、Ryを白菱形「◇」のプロットで示し、Rzを白三角「△」のプロットで示している。
図11(d) を見ると、筋状粗さ(試料片56の中間転写ベルトの走行方向に平行する表面粗さの筋目57)に対する図11(b) に示す線粗さの測定角度が、0°〜40°未満では数値の変動が大きいが、40°を超えると90°まで数値は略一定で安定している。
これを各粗さ指標別に見ると、白四角「□」のプロットで示すRaは0.1μm以上の値で安定し、図6(b) に示した評価「○」のベルトCのRaの値に匹敵する。また、白三角「△」のプロットで示すRzは0.55μm以上の値で安定し、図6(b) に示した評価「△」のベルトBのRzの値を大きく超えている。そして、白菱形「◇」のプロットで示すRyは0.75μm以上の値で安定し、これも図6(b) に示した評価「△」のベルトBのRyの値を大きく超えている。
これらの観察から、方向性の一定しない筋目であっても、上記に示すように中間転写ベルトの走行方向に対してなす角度が40°〜90°(マイナス方向の回転も含めて40°〜140°)以内になっていれば、文字抜けを発生させないための粗さ成分を損なうことなく、良好な一次転写画像を形成できることが判明する。
また、筋目の角度が40°〜140°以内の角度であると、筋目によるブレードへの接触点が絶えず移動して変化するため、ブレードを傷めず、ブレードを長期にわたって良好な状態に維持することができる。
図12(a),(b),(c),(d) は、それぞれ矢印kで示す中間転写ベルトの走行方向に対してなす角度が0°、40°、90°、140°の筋目の態様を参考のため具体的に示す模式図である。図12(a) の角度0°の筋目は最も文字抜け不良を起こす筋目である。
図12(c) の角度40°から図12(d) の140°までの範囲の筋目が文字抜けの起きない筋目である。図12(b) の角度90°の筋目は、図12(c) から図12(d) まで順次変化していった場合の中間の筋目となる。
これを元に、たとえば乱雑な筋目(方向性の異なる複数の混在した筋目)を入れると、表面の状態がより通常のマット状に近づきながらも筋目による方向性からくる文字抜けの弊害を克服することが可能は中間転写ベルトを実現することができる。
図13(a) は、矢印fで示す中間転写ベルトの走行方向に対して、40°から140°までの角度の範囲を示す図であり、図13(b) は、この40°〜140°の範囲内の角度において、角度が異なる筋目が複数混在して形成されている粗さを有するベルト表面の態様を模式的に示す図である。このようにしても、文字抜け防止に対して有効に作用することは勿論である。
図14(a) は中間転写ベルトを無端状のベルトとして作成するチューブ状引き出しタイプの製造行程の例を模式的に示す図、同図(b) は同図(a) のA−A´断面矢視図、同図(c) は最終製品を示す図である。
このチューブ状引き出しタイプの製造方法では、先ず硬化前の熱可塑性のベルト材料樹脂を図14(a) に示す材料容器58に入れる。材料容器58の下部には円環状の金型59が取り付けられている。
ここで、矢印mで示すように、材料容器58の上方から圧力をかけると、硬化前の熱可塑性樹脂61がチューブ状になって金型59から押し出されてくる。これを引き出しながら硬化行程62を通すと、チューブ状の硬化樹脂63となって連続して引き出される。
この硬化後のチューブ状の樹脂を裁断行程64を通して所定の長さに裁断する。裁断されて無端状のベルトとなり、不図示のコンベアベルト上を矢印nで示すように順次搬送されて、最終製品の中間転写ベルト65が出来上がる。
図15(a),(b),(c) は中間転写ベルトを無端状のベルトとして作成する遠心成形タイプの製造行程の例を模式的に示す図である。この遠心成形タイプの製造行程では、図15(a) に示すように、円筒状の金型66が矢印pで示すように回転している。
この回転している金型66の内側に、硬化前の熱可塑性のベルト材料樹脂を塗布する。塗布の方法は、滴下ノズル67を矢印gで示すように、金型66に挿通させながら、滴下ノズル67から硬化前の熱可塑性のベルト材料樹脂を滴下する。
滴下された硬化前の熱可塑性のベルト材料樹脂は、図15(b) に示すように、金型66の回転により、遠心力で金型66の内面に均一に伸ばされて所定の厚さのチューブ状の膜68を形成する。
この後、チューブ状の膜68は硬化する。この硬化したチューブ状の膜68を金型66の内面から剥離させ、図15(c) に矢印rで示すように、チューブ状の膜68を金型66から取り出す。これにより、チューブ状の膜68が最終製品の中間転写ベルトとなる。
ところで、図12(b) 〜(d) 又は図13(b) に示した角度が異なる筋目が複数混在して形成されている粗さを有するベルト表面の加工については、表面に規定の表面粗さを持った回転体により、被加工物の表面との接触面の線角度を変えて複数回の加工を施すだけで実現できる。
表面に規定の表面粗さを持った回転体により被加工物の表面を粗面加工する方法は、微細な凹凸からなるマット状の粗面加工よりも安価で汎用性の高い方法である。
通常、筋目状の粗さは、方向性が生じるため文字抜けが発生する要素と発生しない要素との調整が困難であると従来は考えられていたが、本例のように、中間転写ベルトの走行方向に対して角度40°〜140°の範囲内に筋目の方向を角度設定することによって、文字抜けの無い安定性の高い良好な画像を得ることが出来る。また、クリーニング性も安定し且つ量産性の高い中間転写ベルトを提供することができる。
尚、本例の中間転写ベルトは、クリーニングブレードが使用可能な一般的なコンベンショナルトナーにおいても文字抜けの発生を防ぎ、均一性のある良好な一次転写画像を得ることができることが実験の結果判明している。このように、汎用性が高く、廉価な中間転写ベルトを提供することが可能となる。
本発明は、電子写真式の画像形成装置に用いられる中間転写ベルトに利用することができる。
1 画像形成装置(プリンタ)
2 画像形成部2、
3 中間転写ベルトユニット
4 給紙部
5 両面印刷用搬送ユニット
6(6M、6C、6Y、6K) 画像形成ユニット
7(7m、7c、7y、7k) 感光体ドラム
8 クリーナ
9 帯電ローラ
11 光書込ヘッド
12 現像器
13 現像ローラ
14 中間転写ベルト
15 駆動ローラ
16 従動ローラ
17 ベルト位置制御機構
18 一次転写ローラ
18a、18b 回転軸の両端部
19 供給ローラ
20 廃トナー回収容器
21 給紙カセット
22 用紙取出ローラ
23 給送ローラ
24 捌きローラ
25 待機搬送ローラ対
26 二次転写ローラ
27 ベルト式定着装置
28 搬出ローラ対
29 排紙トレー
31 排紙ローラ対
32a 開始返送路
32b 中間返送路
32c 終端返送路
33a、33b、33c、33d 返送ローラ対
34 ベルトクリーニング部
35 トナーカートリッジ
36 外装フレーム
37 現像部
40 ドラムユニット
41 ドクターブレード
42 攪拌器
43 副走査方向に平行する線条画像のトナー像
43a 中央部のトナー塊
43b 端部のトナー塊
44 主走査方向に平行する線条画像
45 文字抜け
46 集中方向を示す3本の矢印
47 ベルト表面凸部
48 三段篩振動落下試験機
49 上篩
51 中篩
52 下篩
53 受け皿
56 中間転写ベルト試料片
57 筋目
58 材料容器
59 金型
61 硬化前のチューブ状熱可塑性樹脂
62 硬化行程
63 チューブ状硬化樹脂
64 裁断行程
65 中間転写ベルト

Claims (1)

  1. 画像形成装置において、感光体上に形成したトナー画像を一次転写され、この一次転写されたトナー画像を二次転写部において搬送中の画像形成媒体に二次転写する中間転写ベルトであって、
    表面の粗面加工の筋目の方向がベルトの走行方向に対して角度40°〜140°の範囲内における異なる角度の筋目が複数混在して形成されていて、前記筋目の凹部が前記一次転写されたトナー画像を埋没させない程度に十分小さく、前記表面の粗さが、Ra≧0.08μm且つRz≧0.8μmに設定されている、ことを特徴とする中間転写ベルト。
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