JP5446307B2 - バッテリ温度制御装置、バッテリ温度制御方法及び自動車 - Google Patents
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Description
特許文献1の冷却ファンの制御装置は、車両の走行モードに応じて、蓄電機構(バッテリ)を冷却する冷却ファンの作動閾値を変更する。例えば、蓄電機構の温度が比較的上昇し易くなるスポーツモードでは、通常の走行モードよりも低い温度で冷却ファンが作動を開始するように作動閾値を設定する。これにより、各走行モードにおいて蓄電機構の温度が上昇し過ぎる前に冷却ファンを作動して冷却を行うことができる。
そこで、本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、低温化によるバッテリ電力の入出力制限がかからないようにバッテリの温度を制御するのに好適なバッテリ温度制御装置、バッテリ温度制御方法及び自動車を提供することを目的としている。
(構成)
まず、本発明に係るバッテリ温度コントローラを搭載したハイブリッド車両の概略構成を図1に基づき説明する。ここで、図1は、本発明に係るバッテリ温度コントローラを搭載したパラレルハイブリッド車両を下面側から見た概略構成図である。
モータジェネレータ2は、力行運転と発電運転とが可能なものである。
自動変速機3は、トルクコンバータを有し、制御信号に応じて変速段の切替を自動で行うものである。
インバータ5は、例えばパルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)方式のインバータであって、高電圧バッテリ4の直流電力を交流電力(PWM信号出力)に変換して、モータジェネレータ2に供給するものである。更に、モータジェネレータ2で発電した交流電力を直流電力に変換して高電圧バッテリ4に供給するものである。
このハイブリッド車両は、更に、エンジンコントローラ8と、変速機コントローラ9と、バッテリコントローラ10と、MGコントローラ11と、ハイブリッドコントローラ12とを含む構成とした。
このハイブリッド車両は、更に、冷却ユニット13と、バッテリ温度コントローラ14と、エアコンユニット15と、バッテリ用温度計16と、室内用温度計17と、走行モード設定スイッチ18と、イグニッションスイッチ19とを含む構成とした。
図2の制御システムにおいて、エンジンコントローラ8は、点火時期、燃料噴射量、スロットル開度等を制御することにより、エンジントルクやエンジン回転数を制御するものである。
バッテリコントローラ10は、高電圧バッテリ4の充電状態(以下、SOCと称す)、バッテリ電圧、バッテリ入出力可能電力を検出し、この検出結果をハイブリッドコントローラ12に出力するものである。
MGコントローラ11は、インバータ5を介してモータジェネレータ2の力行時又は発電時のMGトルク(電動機トルク)を制御するものである。ここで、MGトルクは、正の値でモータジェネレータ2の力行運転となり、負の値でモータジェネレータ2の発電運転となる。
冷却ファン13aは、ファンモータ13bから直接又は伝達機構によって間接的に伝達される回転力によって回転駆動するものである。
ここで、図4は、エアコンユニット15、冷却ユニット13及び高電圧バッテリ4の配置構成の一例と、この配置構成によって生じる空気の流れの一例を示す図である。
車室内には、更に、運転者が操舵操作をするステアリングホイール及び入力側ステアリング軸からなる操舵入力手段、運転者等の乗員が座る座席が配置してある。
エアコンユニット15は、エアコンファン15aの回転駆動によって、所定温度の空気を、車室前方側から車室内に向けて供給(送風)する。
ファンモータ13bは、バッテリ温度コントローラ14からの駆動信号(PWM信号)の供給に応じて回転駆動し、その回転力を直接又は間接的に冷却ファン13aに伝達するものである。
エアコンユニット15は、図3(b)に示すように、エアコンファン15aと、エアコンモータ15bと、エアコンコントローラ15cとを含む構成となっている。
エアコンモータ15bは、エアコンコントローラ15cからの駆動信号(PWM信号)の供給に応じて回転駆動し、その回転力を直接又は間接的にエアコンファン15aに伝達するものである。
室内用温度計17は、車室内の温度を測定して、その測定結果をバッテリ温度コントローラ14と、エアコンユニット15とにそれぞれ出力するものである。
走行モード設定スイッチ18は、ノーマルモード、エコモード、スポーツモード、スノーモードなどを含む複数種類の走行モードをユーザが設定するスイッチである。そして、走行モード設定スイッチ18は、その設定内容を示す信号を、エンジンコントローラ8、ハイブリッドコントローラ12及びバッテリ温度コントローラ14にそれぞれ出力する。
イグニッションスイッチ19は、ユーザが当該スイッチ19をオンにすることによってスタータモータ(不図示)を作動してエンジン1を始動するものである。
ここで、図5は、バッテリ温度コントローラ14の構成を示すブロック図である。
バッテリ温度コントローラ14は、図5に示すように、メモリ14aと、バッテリ温度制御部14bとを含む構成とした。
メモリ14aは、高電圧バッテリ4の温度を制御するための各種判定処理用の温度の閾値である閾温度の情報、冷却ファン13aを駆動するファンモータ13bの駆動信号のパラメータマップなど、高電圧バッテリ4の温度制御に必要な情報を記憶するものである。
バッテリ温度制御部14bは、バッテリ用温度計16で測定した温度、室内用温度計17で測定した温度、走行モード設定スイッチ18で設定した走行モード、エアコンユニット15の作動状態の情報及びメモリ14aに記憶した閾温度を入力とする。そして、これら入力情報に基づき、冷却ユニット13のファンモータ13bを制御して、高電圧バッテリ4への車室内の空気の供給、供給の停止、供給量(冷却ファン回転速度)の変更などを行って、高電圧バッテリ4の温度を制御するものである。
また、バッテリ温度制御部14bは、高電圧バッテリ4の暖機処理の実行において、上記取得したエアコンユニットの作動状態情報に応じて、冷却ユニット13の冷却ファン13aの回転速度を制御する。
また、上記マイコン、ROM及びRAMは、他のコントローラと共通のものを併用する構成としてもよい。また、専用のプログラムを記憶するROMを、メモリ14aとしてもよい。
次に、図6に基づき、バッテリ温度コントローラ14で実行されるバッテリ温度制御処理の一例を説明する。ここで、図6は、バッテリ温度コントローラ14で実行されるバッテリ温度制御処理例を示すフローチャートである。
バッテリ温度コントローラ14は、イグニッションスイッチ19がオンとなって電源が投入されると、マイコンにおいて専用のプログラムが実行され、図6に示すように、まずステップS100に移行する。
ステップS100では、バッテリ温度制御部14bにおいて、車両の制御システムが起動したことを検出して、初期化処理を実行し、ステップS102に移行する。
つまり、本実施形態において、スノーモードが設定されている場合は、車両が外気温の低い場所を走行している確率が高いので、この場合は、すぐに暖機動作用の判定処理へと移行する。更に、本実施形態では、スノーモードが設定されていない場合は、暖機動作を実行せず、冷却動作のための処理のみを実行する。これによって、暖機動作のための処理を効率よく実行することができる。
ステップS110では、バッテリ温度制御部14bにおいて、ステップS108で取得した作動状態情報に基づき、高電圧バッテリ4の暖機用の駆動信号である暖機用駆動信号を生成して、ステップS112に移行する。
例えば、エアコンユニット15が車室内に供給する空気の温度が低いうちは、暖機効率が低いので冷却ファン13aの回転速度が比較的遅くなるように暖機用駆動信号を生成する。一方、供給する温度が各設定した閾温度TpS1〜TpSNより高くなるごとに暖機効率が高くなっていくので、各閾温度より高くなるごとに冷却ファン13aの回転速度が段階的に速くなるように暖機用駆動信号を生成する。
また、エアコンユニット15が作動していないときは、車室内の温度に応じて、エアコンユニット15を自動で所定設定温度で作動するようにしてもよい。
ステップS112では、バッテリ温度制御部14bにおいて、ステップS110で生成した暖機用駆動信号を、冷却ユニット13のファンモータ13bに供給して、ステップS104に移行する。
ステップS120では、バッテリ温度制御部14bにおいて、ステップS118の比較結果から、バッテリ温度TpBが、閾温度TpH以上か否かを判定し、TpH以上であると判定した場合(Yes)は、ステップS122に移行する。一方、バッテリ温度TpBが、閾温度TpH以上ではないと判定した場合(No)は、ステップS114に移行する。
これによって、ファンモータ13bが回転駆動し、その回転力が冷却ファン13aに伝達され、冷却ファン13aが、設定されたτの期間に応じた回転速度で回転駆動する。具体的に、τの期間が長ければ長いほど冷却ファン13aの回転速度は速くなる。
ここで、モータジェネレータ2は、「モータ」に対応し、冷却ユニット13は「送風機構」に対応し、バッテリ温度コントローラ14は「バッテリ温度制御手段」に対応し、エアコンユニット15は「エア・コンディショナ」に対応する。
また、エアコンファン15aは、「エアコンファン」に対応し、エアコンモータ15bは、「第2のアクチュエータ」に対応する。
また、閾温度TpHは、「第1の所定温度」に対応し、閾温度TpLは、「予め設定された所定温度」又は「第2の所定温度」に対応し、閾温度TpS1〜TpSNは、「第3の所定温度」に対応する。
また、ステップS100〜S116は、「バッテリ温度制御ステップ」に対応する。
次に、図4及び図7〜図9に基づき、本実施形態の動作を従来例と比較しつつ説明する。
ここで、図7は、高電圧バッテリ4の温度と、ファンモータ13bに供給する駆動信号のデューティー比との関係例を示す図である。また、図8は、エアコンユニット15の供給温度に対するファンモータ13bの駆動信号のデューティー比を予め定めたマップデータの一例を示す図である。また、図9は、エアコンモータ15bの駆動信号のデューティー比に対するファンモータ13bの駆動信号のデューティー比を予め定めたマップデータの一例を示す図である。
しかしながら、従来では、寒冷地などにおいて高電圧バッテリが低温になり過ぎて正常動作に支障を来すような場合に、車室内の空気を冷却ファンによって供給するなどして高電圧バッテリを暖機する機能がない。そのため、寒冷地などを走行するときに、高電圧バッテリの低温化によって、バッテリ電力の入出力に制限がかかって、モータ走行ができなくなったり、モータ走行に制限がかかったりして、燃費が悪化する恐れがあった。
具体的には、イグニッションスイッチ19がオンとなってエンジン1が始動すると共に、バッテリ温度コントローラ14に電源が投入されると、バッテリ温度制御部14bにおいて、マイコンが専用のプログラムを実行する。これによって、車両の制御システムが起動したことを検出し、バッテリ温度制御動作が開始する(ステップS100)。
ノーマルモードが設定されているので(ステップS102の「No」の分岐)、バッテリ温度制御部14bは、次に、バッテリ用温度計16からのバッテリ温度TpBと、メモリ14aから読み出した閾温度TpHとを比較する(ステップS118)。バッテリ温度TpB(63℃)は、閾温度TpH(60℃)よりも高いので(ステップS120の「Yes」の分岐)、ファンモータ13bに冷却用駆動信号を供給する(ステップS122)。
バッテリ温度制御部14bは、エアコンユニット15から作動状態情報を取得すると、取得した作動状態情報に基づき、ファンモータ13bに供給する暖機用駆動信号を生成する(ステップS110)。
ここで、閾温度TpS1を「15℃」、TpS2を「20℃」、TpS3を「25℃」とする。
なお、図8に示すパラメータマップは、供給温度とデューティー比のマップとしたが、マップデータとしては、閾温度TpSのデータと、1周期Tのデータと、各供給温度に対応するτのデータとを有する。
また、本実施形態では、暖機効率(電流消費効率)を重視する場合は、図8のパラメータマップから取得したτ(以下、τ1)を用いて暖機用駆動信号を生成する。また、回転駆動音の除去を重視する場合は、図9のパラメータマップから取得したτ(以下、τ2)を用いて暖機用駆動信号を生成する。使用するマップデータの選択は、例えば、ユーザによる設定、走行モードの設定内容、走行環境などに基づき行う。
上記いずれかの方法を用いて暖機用駆動信号を生成すると、バッテリ温度制御部14bは、生成した暖機用駆動信号を、ファンモータ13bに供給する(ステップS118)。
なお、この暖機動作によって、バッテリ温度TpBが「−4℃」以上になると(ステップS110の「No」の分岐)、冷却動作のときと同様に、駆動中のファンモータ13bを停止する(ステップS120の「Yes」の分岐及びステップS122)。
(1)第1の温度検出手段が、車両の車輪を駆動するモータに電力を供給するバッテリ(高電圧バッテリ4)の温度を検出する。第2の温度検出手段が、前記車両の車室内の温度を検出する。バッテリ温度制御手段(バッテリ温度コントローラ14)が、バッテリの温度が、車室内の温度よりも低く、且つ予め設定された所定温度以下のときに、前記車室内の空気をバッテリに供給してバッテリの温度を制御する。
つまり、バッテリの温度が車室内の温度よりも低く且つ予め設定された所定温度(例えば、バッテリの動作に制限がかかる温度)以下のときに、車室内の空気をバッテリに供給することによってバッテリを暖機することができる。
これによって、寒冷地などにおいてバッテリの温度が低くなり過ぎて、バッテリが入出力制限を受けて、モータ走行が不能になる、又は制限がかかるなどの状況が発生するのを抑制することができるという効果が得られる。
これによって、寒冷地などにおいてバッテリの温度が低くなり過ぎて、バッテリが入出力制限を受けて、モータ走行が不能になる、又は制限がかかるなどの状況が発生するのを抑制することができるという効果が得られる。
また、車両が元々備えている冷却機構の動作を制御して暖機を行うことができるので、新たに暖機の機構を設けることなく、比較的低コストで実現することができるという効果が得られる。
これによって、バッテリの温度が、高温になり過ぎる前に冷却することができ、低温になり過ぎる前に暖機することができ、バッテリの温度を常に正常動作できる温度に制御することができるという効果が得られる。
これによって、バッテリを暖機するときに、冷却ファンの回転駆動音を、エアコンファンの回転駆動音より小さくすることができ、冷却ファンの回転駆動音がユーザに雑音と誤解される可能性を低減することができるという効果が得られる。
これによって、駆動信号の1周期Tにおける駆動電圧の供給期間τを設定することで、冷却ファンの回転速度を制御することができるので、上記作動状態に応じた回転速度の制御を容易に行うことができるという効果が得られる。
これによって、スノーモードが設定されているときのみバッテリの暖機を行うようにすることができる。スノーモードが設定されているということは、外の温度が低温であり、エア・コンディショナによって暖房を行っている可能性が高いので、このようなときに暖機を行うことで効率のよい暖機を行うことができるという効果が得られる。
つまり、バッテリの温度が車室内の温度よりも低く且つ予め設定された所定温度(例えば、バッテリの動作に制限がかかる温度)以下のときに、車室内の空気をバッテリに供給することによってバッテリを暖機することができる。
これによって、寒冷地などにおいてバッテリの温度が低くなり過ぎて、バッテリが入出力制限を受けて、モータ走行が不能になる、又は制限がかかるなどの状況が発生するのを抑制することができる自動車とすることができる。
つまり、バッテリの温度が車室内の温度よりも低く且つ予め設定された所定温度(例えば、バッテリの動作に制限がかかる温度)以下のときに、車室内の空気をバッテリに供給することによってバッテリを暖機することができる。
これによって、寒冷地などにおいてバッテリの温度が低くなり過ぎて、バッテリが入出力制限を受けて、モータ走行が不能になる、又は制限がかかるなどの状況が発生するのを抑制することができるバッテリ温度制御方法とすることができる。
(1)上記実施形態において、本発明をパラレル方式のハイブリッド車両に適用する構成としたが、この構成に限らない。例えば、シリーズ方式のハイブリッド車両、パラレル方式とシリーズ方式とを合わせたスプリット方式のハイブリッド車両、バッテリによるモータ駆動のみで走行可能な電気自動車などに適用してもよい。
(2)上記実施形態において、高電圧バッテリ4を、リチウムイオンバッテリで構成したが、この構成に限らず、鉛シールバッテリ、ニッケル水素バッテリ、キャパシタなど他の構成としてもよい。
また、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
Claims (8)
- 車両の車輪を駆動するモータに電力を供給するバッテリの温度を検出する第1の温度検出手段と、
前記車両の車室内の温度を検出する第2の温度検出手段と、
前記第1の温度検出手段で検出した前記バッテリの温度が、前記第2の温度検出手段で検出した前記車室内の温度よりも低く、且つ予め設定された所定温度以下のときに、前記車室内の空気を前記バッテリに供給して前記バッテリの温度を制御するバッテリ温度制御手段と、を備え、
前記車両は、前記バッテリに対して車室内の空気を供給する送風機構と、所定温度の空気を供給することによって車室内の温度を制御するエア・コンディショナとを備えており、
前記送風機構は、送風ファンと、前記送風ファンを回転駆動する第1のアクチュエータとを備え、前記第1のアクチュエータによって前記送風ファンを回転駆動することで、前記車室内の空気を前記バッテリに供給するようになっており、
前記バッテリ温度制御手段は、前記エア・コンディショナの供給する空気の温度状態を検出し、前記車室内の空気を前記バッテリに供給するときに、前記検出したエア・コンディショナの供給する空気の温度状態に基づき、該温度状態の示す温度が高いほど前記送風ファンの回転速度が速くなるように前記第1のアクチュエータに供給する駆動信号を制御することを特徴とするバッテリ温度制御装置。 - 前記バッテリ温度制御手段は、前記第1の温度検出手段で検出した前記バッテリの温度が予め設定された第1の所定温度以上となる第1の状態のときに、前記バッテリに対して車室内の空気を供給するように前記駆動信号を制御し、前記第1の温度検出手段で検出した前記バッテリの温度が、前記第2の温度検出手段で検出した前記車室内の温度よりも低く、且つ予め設定された前記第1の所定温度よりも低い第2の所定温度以下となる第2の状態のときに、前記車室内の空気を前記バッテリに供給するように前記駆動信号を制御することを特徴とする請求項1に記載のバッテリ温度制御装置。
- 前記バッテリ温度制御手段は、前記第2の状態において前記車室内の空気を前記バッテリに供給するときに、前記検出した温度状態の示す温度が、前記第2の所定温度よりも高く且つ前記第1の所定温度よりも低い予め設定された第3の所定温度以下のときは、前記送風ファンの回転速度が、前記検出した温度状態の示す温度が前記第3の所定温度より高いときの回転速度よりも遅くなるように前記駆動信号を制御することを特徴とする請求項2に記載のバッテリ温度制御装置。
- 前記エア・コンディショナは、エアコンファンと、前記エアコンファンを回転駆動する第2のアクチュエータとを備え、前記第2のアクチュエータによって前記エアコンファンを回転駆動することで、前記所定温度の空気を前記車室内に供給するようになっており、
前記バッテリ温度制御手段は、前記第2のアクチュエータの駆動状態を検出し、前記第2の状態において前記車室内の空気を前記バッテリに供給するときに、前記検出した前記駆動状態に基づき、前記送風ファンの回転速度が、該送風ファンの回転駆動音が前記エアコンファンの回転駆動音よりも小さくなる回転速度となるように前記駆動信号を制御することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のバッテリ温度制御装置。 - 前記駆動信号は、その1周期Tに対して、前記第1のアクチュエータに駆動電圧を供給する期間τ(τ≦T)と前記駆動電圧の供給を停止する期間(T−τ)とを設定したPWM信号であり、
前記第1のアクチュエータは、前記PWM信号によって前記送風ファンに伝達する回転力を制御可能なものであり、
前記バッテリ温度制御手段は、前記第1のアクチュエータに供給する前記PWM信号における前記τの期間を、前記検出した作動状態に基づき設定することで前記送風ファンの回転速度を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のバッテリ温度制御装置。 - 前記車両は、複数種類の走行モードが設定可能であり、
前記複数種類の走行モードは、雪路や凍結路を含む路面摩擦係数が比較的低い走行路の走行に特化した走行モードであるスノーモードを含み、
前記バッテリ温度制御手段は、前記スノーモードが設定されているときは、前記第2の状態において前記車室内の空気を前記バッテリに供給するように前記駆動信号の制御を行い、設定されていないときは、前記車室内の空気を前記バッテリに供給しないように前記駆動信号の制御を行うことを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれか1項に記載のバッテリ温度制御装置。 - 車両の車輪を駆動するモータに電力を供給するバッテリの温度を検出する第1の温度検出ステップと、
前記車両の車室内の温度を検出する第2の温度検出ステップと、
前記第1の温度検出ステップで検出した前記バッテリの温度が、前記第2の温度検出ステップで検出した前記車室内の温度よりも低く、且つ予め設定された所定温度以下のときに、前記車室内の空気を前記バッテリに供給して前記バッテリの温度を制御するバッテリ温度制御ステップと、を含み、
前記車両は、前記バッテリに対して車室内の空気を供給する送風機構と、所定温度の空気を供給することによって車室内の温度を制御するエア・コンディショナとを備えており、
前記送風機構は、送風ファンと、前記送風ファンを回転駆動する第1のアクチュエータとを備え、前記第1のアクチュエータによって前記送風ファンを回転駆動することで、前記車室内の空気を前記バッテリに供給するようになっており、
前記バッテリ温度制御ステップにおいて、前記エア・コンディショナの供給する空気の温度状態を検出し、前記車室内の空気を前記バッテリに供給するときに、前記検出したエア・コンディショナの供給する空気の温度状態に基づき、該温度状態の示す温度が高いほど前記送風ファンの回転速度が速くなるように前記第1のアクチュエータに供給する駆動信号を制御することを特徴とするバッテリ温度制御方法。 - 車体と、
車体に設置された複数の車輪と、
前記車体に設置され、運転者による操舵操作が行われる操舵入力手段と、
前記車輪を駆動するモータと、
前記モータに電力を供給するバッテリと、
前記バッテリの温度を検出する第1の温度検出手段と、
前記車室内の温度を検出する第2の温度検出手段と、
前記第1の温度検出手段で検出した前記バッテリの温度が、前記第2の温度検出手段で検出した前記車室内の温度よりも低く、且つ予め設定された所定温度以下のときに、前記車室内の空気を前記バッテリに供給するバッテリ温度制御手段と、
前記バッテリに対して車室内の空気を供給する送風機構と、
所定温度の空気を供給することによって車室内の温度を制御するエア・コンディショナと、を備え、
前記送風機構は、送風ファンと、前記送風ファンを回転駆動する第1のアクチュエータとを備え、前記第1のアクチュエータによって前記送風ファンを回転駆動することで、前記車室内の空気を前記バッテリに供給するようになっており、
前記バッテリ温度制御手段は、前記エア・コンディショナの供給する空気の温度状態を検出し、前記車室内の空気を前記バッテリに供給するときに、前記検出したエア・コンディショナの供給する空気の温度状態に基づき、該温度状態の示す温度が高いほど前記送風ファンの回転速度が速くなるように前記第1のアクチュエータに供給する駆動信号を制御することを特徴とする自動車。
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