JP5445915B2 - 双方向dc−dcコンバータ - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、直流電源である太陽電池をパワーコンディショナにより商用系統と連系させた太陽光発電システム等の分散電源システムにおいて、前記パワーコンディショナに組み込まれ、高周波トランスを備えた絶縁型でその高周波トランスの一次側と二次側との間で双方向の電力変換を可能にした双方向DC−DCコンバータに関する。
例えば、太陽光発電システム等の分散電源システムの導入拡大にあたり、蓄電池を備えた太陽光発電システムの利用が促進されている。この種の太陽光発電システム21は、図21に示すように直流電源である太陽電池22をパワーコンディショナ23により商用系統24と連系させた構成を具備する。このパワーコンディショナ23は、太陽電池22が接続されたDC−DCコンバータ25と、商用系統24に接続されたDC−ACインバータ26と、一次側がDC−DCコンバータ25とDC−ACインバータ26の接続点に接続され、二次側が蓄電池27に接続された双方向DC−DCコンバータ28とで構成されている。
図21に示す太陽光発電システム21では、昼間に太陽電池22で発電した余剰電力を売電し、夜間に商用系統24の安価な電力を蓄電池27に充電する。朝夕の電力使用ピーク時には太陽電池22で発電した電力と蓄電池27からの電力を負荷29に供給するようにしている。これにより、夜間に貯蔵した安価な電力を朝夕に使用することができると共に、商用系統24から見た場合、負荷29の平準化を実現している。
一方、パワーコンディショナ23を構成する双方向DC−DCコンバータ28では、その一次側にDC−DCコンバータ25を介して太陽電池22が接続され、二次側に蓄電池27が接続されていることから、太陽電池22からの電力を蓄電池27に充電すると共にその蓄電池27の貯蔵電力を負荷29に放電する充放電動作を制御するための回路を必要とする。このような太陽光発電システム21では、高圧側である一次側と低圧側である二次側との間での電力変換に、高い昇降圧比に適した双方向DC−DCコンバータ28が求められている。また、蓄電池27の高性能化に伴い、低圧かつ大電流の充放電に適した特性を有する双方向DC−DCコンバータ28が要望されている。
この種の双方向DC−DCコンバータ28として非特許文献1,2に開示されたものがある。これら二つの絶縁型の双方向DC−DCコンバータ28は、図22(非特許文献1)および図23(非特許文献2)に示すように高周波トランス31の一次側をハーフブリッジ回路で構成した一次側変換回路部32と、高周波トランス31の二次側を電流形プッシュプル回路で構成した二次側変換回路部33とで構成されている。
この双方向DC−DCコンバータ28における充電時では、一次側変換回路部32のハーフブリッジ回路を常時最大デューティで駆動し、二次側変換回路部33の電流形プッシュプル回路を高周波トランス31の二次電圧に同期させてMOSFETによる同期整流動作を行っている。これにより、スイッチ導通損失の低減と共にダイオードリカバリ損失レスを実現している。また、放電時では、二次側変換回路部33の電流形プッシュプル回路のMOSFETのオーバーラップ・オン期間を調整するデューティ制御を行っている。
学術論文「スーパーキャパシタエネルギー貯蔵システム対応 双方向形DC−DCコンバータ」(社団法人 電子情報通信学会、信学技報EE2005−35(2005−9)、p19−24) 学術論文「次世代自動車用スーパーキャパシタインターフェース 双方向DC−DCコンバータ」(電学論D、126巻4号、2006年、p529−530)
ところで、非特許文献1(図22参照)に開示された双方向DC−DCコンバータ28において、充電時には、二次側変換回路部33の電流形プッシュプル回路のMOSFETの寄生キャパシタと高周波トランス31の二次側漏れインダクタンスとの間で共振現象が発生し、放電時には、二次側変換回路部33の電流プッシュプル回路のMOSFETのターンオフ時にサージ電圧が発生する。これにより、MOSFETの耐圧を高くする必要があり、双方向DC−DCコンバータの変換効率を低下させる。
そこで、非特許文献2(図23参照)に開示された双方向DC−DCコンバータ28では、二次側変換回路部33において、充電時での電流形プッシュプル回路のMOSFETの寄生キャパシタと高周波トランス31の二次側漏れインダクタンスとによる共振現象を抑制すると共に、放電時での電流形プッシュプル回路のMOSFETのターンオフ時に発生するサージ電圧を抑制するため、小容量のRCDスナバ回路34,35を設けている。このようなRCDスナバ回路34,35を設けることにより、共振現象およびサージ電圧を抑制してMOSFETの耐圧を低減している。
しかしながら、充電時でのMOSFETの寄生キャパシタと高周波トランス31の二次側漏れインダクタンスとによる共振現象を抑制すると共に、放電時でのMOSFETのターンオフ時に発生したサージ電圧を抑制するためにRCDスナバ回路34,35に吸収されたエネルギーは、そのRCDスナバ回路34,35の抵抗Rで熱として消費されることから、双方向DC−DCコンバータ28の変換効率を低下させることになる。加えて、充電時にはRCDスナバ回路34,35の抵抗Rを通じて電流が流れ、損失を生じることからも、双方向DC−DCコンバータ28の変換効率を低下させる。また、放電時でのMOSFETのターンオン時には、RCDスナバ回路34,35の寄生キャパシタCを放電するハードスイッチングとなって双方向DC−DCコンバータ28の変換効率を低下させる。
一方、太陽光発電システム21に使用される双方向DC−DCコンバータ28では、前述したように、高圧側である一次側と低圧側である二次側との間での電力変換に高い昇降圧比が求められ、また、蓄電池27の高性能化に伴い、低圧かつ大電流の充放電に適した特性を有する双方向DC−DCコンバータ28が要望されているのが現状であった。
そこで、本発明は前述の問題点に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、高い昇降圧比を持ち、低圧大電流の充放電に適した特性を有する高効率の双方向DC−DCコンバータを提供することにある。
前述の目的を達成するための技術的手段として、本発明は、高周波トランスの一次側に設けられ、対をなすスイッチング素子により直流電源の電源電圧を交流に変換する高圧の一次側変換回路部と、高周波トランスの二次側に設けられ、一次側変換回路部の出力電圧を直流に変換してエネルギー蓄積要素に充電すると共にエネルギー蓄積要素に貯蔵された電力を放電する低圧の二次側変換回路部とを備え、二次側変換回路部は、逆並列ダイオードおよび並列キャパシタを持つ一組のスイッチング素子を高周波トランスの二次側に接続すると共に高周波トランスのセンタータップにエネルギー蓄積要素を接続した構成を備え、一次側変換回路部と二次側変換回路部との間の双方向で電力を変換する双方向DC−DCコンバータであって、高周波トランスと二次側変換回路部のスイッチング素子との間に、逆並列ダイオードを持つスイッチング素子とキャパシタとからなる一組の直列回路を相互に逆極性で並列接続した電圧クランプ回路を設けたことを特徴とする。
本発明では、高周波トランスと二次側変換回路部のスイッチング素子との間に、逆並列ダイオードを持つスイッチング素子とキャパシタとからなる一組の直列回路を相互に逆極性で並列接続した電圧クランプ回路を設けたことにより、二次側変換回路部において、充電時、高周波トランスの二次側漏れインダクタンスと並列キャパシタとによる共振現象を抑制すると共に、放電時、高周波トランスの二次側漏れインダクタンスによりスイッチング素子のターンオフ時に発生するサージ電圧を抑制することができる。
つまり、共振現象およびサージ電圧の発生によるエネルギーを電圧クランプ回路のキャパシタに吸収させることにより、それら共振現象およびサージ電圧の発生を未然に防止する。また、その電圧クランプ回路のキャパシタに貯蔵されたエネルギーは、スイッチング素子のターンオンおよびオン期間を制御することで負荷に放出されることから、双方向DC−DCコンバータの高効率化が図れる。
本発明における一次側変換回路部は、スイッチング素子をハーフブリッジ構成とすることが望ましい。このようにすれば、スイッチング素子の電圧ストレスを抑制することができる。このハーフブリッジ構成には、変形タイプ(非対称形)のものと標準タイプ(対称形)のものがあり、特に、変形タイプ(非対称形)のハーフブリッジ構成の場合、スイッチング損失を低減するためのZVS(Zero Voltage Switching)が実現容易となる。なお、本発明では、一次側変換回路部をハーフブリッジ構成とする以外にアクティブクランプフォワード構成やフルブリッジ構成とすることも可能である。
なお、高周波トランスを用いることで、一次側変換回路部と二次側変換回路部との絶縁性を確保すると共に高い昇降圧比を得ることができる。また、一次側変換回路部をハーフブリッジ構成とし、二次側変換回路部をセンタータップ方式とすることにより、素子数の低減を図ることで素子による導通損失が少なく、低圧大電流の充放電特性に適した回路構成とすることができる。
本発明における一次側変換回路部のスイッチング素子と電圧クランプ回路のスイッチング素子をIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)とすることが望ましい。このように一次側変換回路部のスイッチング素子としてIGBTを用いれば、一次側変換回路部において導通損失の低減化を図ることができ、電圧クランプ回路のスイッチング素子にも同じくIGBTを用いれば、電圧クランプ回路のスイッチング素子の並列キャパシタンスを低減でき、その結果、二次側変換回路部においてスイッチング素子のZVS動作の範囲拡大が図れる。また、二次側変換回路部のスイッチング素子をMOSFETとすることが望ましい。このように二次側変換回路部のスイッチング素子としてMOSFETのようにダイオードと比較してオン抵抗が小さい素子を用いれば、導通損失の低減化が図れる。
本発明によれば、高周波トランスと二次側変換回路部のスイッチング素子との間に、逆並列ダイオードを持つスイッチング素子とキャパシタとからなる一組の直列回路を相互に逆極性で並列接続した電圧クランプ回路を設けたことにより、二次側変換回路部において、充電時、高周波トランスの二次側漏れインダクタンスと並列キャパシタとによる共振現象を抑制すると共に、放電時、高周波トランスの二次側漏れインダクタンスによりスイッチング素子のターンオフ時に発生するサージ電圧を抑制できる。加えて、一次側変換回路部のスイッチング素子としてIGBTを用いることで、一次側変換回路部において導通損失の低減化を図ることができる。また、電圧クランプ回路のスイッチング素子としてIGBTを用いることで、電圧クランプ回路のスイッチング素子の並列キャパシタンスを低減でき、その結果、二次側変換回路部においてスイッチング素子のZVS動作の範囲拡大を実現できる。
このように、共振現象およびサージ電圧の発生によるエネルギーを電圧クランプ回路のキャパシタに吸収させることにより、それら共振現象およびサージ電圧の発生を未然に防止し、スイッチング素子の耐圧を低減できると共に、その電圧クランプ回路のキャパシタに貯蔵されたエネルギーは、スイッチング素子のターンオンおよびオン期間を制御することで負荷に放出されることから、DC−DCコンバータの高効率化が図れる。その結果、高い昇降圧比を持ち、低圧大電流の充放電に適した特性を有する高効率の双方向DC−DCコンバータを容易に提供することができる。
本発明の実施形態で、双方向DC−DCコンバータの具体的回路構成を示す回路図である。 図1の双方向DC−DCコンバータを適用した太陽光発電システムを示す概略構成図である。 図1の高周波トランスの一次側インダクタンスの位置を変更した回路図である。 本発明の他の実施形態で、一次側変換回路部をアクティブクランプフォワード構成とした回路図である。 本発明の他の実施形態で、一次側変換回路部を標準タイプ(対称形)のハーフブリッジ構成とした回路図である。 本発明の他の実施形態で、一次側変換回路部をフルブリッジ構成とした回路図である。 図1の双方向DC−DCコンバータの回路動作で、充電時のstate1でのタイミングチャートおよび回路動作状態図である。 図1の双方向DC−DCコンバータの回路動作で、充電時のstate2でのタイミングチャートおよび回路動作状態図である。 図1の双方向DC−DCコンバータの回路動作で、充電時のstate3でのタイミングチャートおよび回路動作状態図である。 図1の双方向DC−DCコンバータの回路動作で、充電時のstate4でのタイミングチャートおよび回路動作状態図である。 図1の双方向DC−DCコンバータの回路動作で、充電時のstate5でのタイミングチャートおよび回路動作状態図である。 図1の双方向DC−DCコンバータの回路動作で、充電時のstate6でのタイミングチャートおよび回路動作状態図である。 (a)は電圧クランプ回路がない場合に共振現象が発生した状態を示すタイミングチャート、(b)は電圧クランプ回路がある場合に共振現象が発生しない状態を示すタイミングチャートである。 図1の双方向DC−DCコンバータの回路動作で、放電時のstate1でのタイミングチャートおよび回路動作状態図である。 図1の双方向DC−DCコンバータの回路動作で、放電時のstate2でのタイミングチャートおよび回路動作状態図である。 図1の双方向DC−DCコンバータの回路動作で、放電時のstate3でのタイミングチャートおよび回路動作状態図である。 図1の双方向DC−DCコンバータの回路動作で、放電時のstate4でのタイミングチャートおよび回路動作状態図である。 図1の双方向DC−DCコンバータの回路動作で、放電時のstate5でのタイミングチャートおよび回路動作状態図である。 図1の双方向DC−DCコンバータの回路動作で、放電時のstate6でのタイミングチャートおよび回路動作状態図である。 (a)は電圧クランプ回路がない場合にサージ電圧が発生した状態を示すタイミングチャート、(b)は電圧クランプ回路がある場合にサージ電圧が発生しない状態を示すタイミングチャートである。 太陽光発電システムの一例を示す概略構成図である。 従来の双方向DC−DCコンバータの具体的回路構成の一例を示す回路図である。 従来の双方向DC−DCコンバータの具体的回路構成の他例を示す回路図である。
本発明に係る双方向DC−DCコンバータの実施形態を以下に詳述する。以下の実施形態における双方向DC−DCコンバータは、例えば、図2に示す太陽光発電システム1に利用される。この太陽光発電システム1は、直流電源である太陽電池2をパワーコンディショナ3により商用系統4と連系させた構成を具備する。このパワーコンディショナ3は、太陽電池2が接続されたDC−DCコンバータ5と、商用系統4に接続されたDC−ACインバータ6と、一次側がDC−DCコンバータ5とDC−ACインバータ6の接続点に接続され、二次側が蓄電池7に接続された本発明の双方向DC−DCコンバータ8とで構成されている。
一方、パワーコンディショナ3を構成する双方向DC−DCコンバータ8では、その一次側にDC−DCコンバータ5を介して太陽電池2が接続され、二次側に蓄電池7が接続されていることから、太陽電池2からの電力を蓄電池7に充電すると共にその蓄電池7の貯蔵電力を負荷9に放電する充放電動作を制御するための回路を必要とする。このような太陽光発電システム1では、高圧側である一次側と低圧側である二次側との間での電力変換に、高い昇降圧比に適した双方向DC−DCコンバータ8が求められている。また、蓄電池7の高性能化に伴い、低圧かつ大電流の充放電に適した特性を有する双方向DC−DCコンバータ8が要望されている。
この双方向DC−DCコンバータ8の具体的回路構成を図1に示す。双方向DC−DCコンバータ8は、高周波トランスTの一次側に設けられ、対をなすスイッチング素子Q1,Q2により直流電源である太陽電池2(図2参照)に基づく電源電圧Vinを交流に変換する高圧側の一次側変換回路部11と、高周波トランスTの二次側に設けられ、一次側変換回路部11の出力電圧を直流に変換してエネルギー蓄積要素である蓄電池7に充電すると共に蓄電池7に貯蔵された電力を放電する低圧大電流側の二次側変換回路部12とを備えている。この双方向DC−DCコンバータ8では、一次側変換回路部11と二次側変換回路部12との間の双方向で電力を変換する。なお、エネルギー蓄積要素としては、電気二重層キャパシタやリチウムイオン電池、ニッケル水素電池などの蓄電池が適用可能である。
一次側変換回路部11は、対をなす二つのスイッチング素子Q1,Q2からなる変形タイプ(非対称形)のハーフブリッジ構成をなす。このようなハーフブリッジ構成をなすことにより、スイッチング素子Q1,Q2の電圧ストレスを抑制することができると共に、スイッチング損失を低減するためのZVS(Zero Voltage Switching)が実現容易となる。このスイッチング素子Q1,Q2としては、逆並列ダイオードD1,D2を持つIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を用い、部分共振用としての並列キャパシタC1,C2を設けている。このようなIGBTを用いることにより、低損失化を図っている。高周波トランスTはその一次側に大容量の直流阻止キャパシタCsが設けられ、その高周波トランスTの一次側漏れインダクタンスをLrpとしている。この一次側変換回路部11では、ZVS−PWMコンバータ動作が行われる。
二次側変換回路部12は、充電時にセンタータップ整流回路として動作し、逆並列ダイオードD3,D4および並列キャパシタC3,C4を持つスイッチング素子Q3,Q4を高周波トランスTの二次側に接続すると共に高周波トランスTのセンタータップに蓄電池7を接続した構成を備えている。その高周波トランスTの二次側漏れインダクタンスをLrs1,Lrs2としている。逆並列ダイオードD3,D4および並列キャパシタC3,C4を持つスイッチング素子Q3,Q4としては、低耐圧のMOSFETを用いている。このスイッチング素子Q3,Q4としてMOSFETのようにダイオードと比較してオン抵抗が小さい素子を用いることにより、導通損失の低減化を図っている。また、MOSFETを用いることで、逆並列ダイオードD3,D4には寄生ダイオードを、並列キャパシタC3,C4には寄生キャパシタを利用することができる。なお、図中のLbは平滑インダクタである。
このように、双方向DC−DCコンバータ8では、高周波トランスTを用いることで、一次側変換回路部11と二次側変換回路部12との絶縁性を確保すると共に高い昇降圧比を得ることができる。また、一次側変換回路部11をハーフブリッジ構成とし、二次側変換回路部12をセンタータップ方式とすることで、低圧大電流の充放電特性に適した回路構成としている。
なお、図1に示す一次側変換回路部11は、高周波トランスTの一次側漏れインダクタンスLrpを図3の等価回路としても同様である。また、図1に示す実施形態の一次側変換回路部11は、変形タイプ(非対称形)のハーフブリッジ構成としているが、他の実施形態として、図4に示すようなアクティブクランプフォワード構成とした一次側変換回路部11a、図5に示すような標準タイプ(対称形)のハーフブリッジ構成とした一次側変換回路部11b、図6に示すようなフルブリッジ構成とした一次側変換回路部11cを採用することも可能である。
以下では、図1に示すような変形タイプ(非対称形)のハーフブリッジ構成とした一次側変換回路部11を持つ双方向DC−DCコンバータ8について動作説明する。他の実施形態としてのアクティブクランプフォワード構成、標準タイプ(対称形)のハーフブリッジ構成あるいはフルブリッジ構成の一次側変換回路部11a,11b,11cについては重複説明を省略する。
前述の構成を具備した一次側変換回路部11および二次側変換回路部12からなる双方向DC−DCコンバータ8では以下の基本動作を実行する。つまり、高圧側の電源電圧Vinを一次側変換回路部11で交流に変換し、高周波トランスTで降圧し、その高周波トランスTの二次側に現出した一次側変換回路部11の出力電圧を二次側変換回路部12で直流に変換して蓄電池7に充電する。また、この充電により蓄電池7に貯蔵された電力を放電して負荷9に供給する。つまり、蓄電池7の貯蔵電圧Vbを高周波トランスTで昇圧し、その高周波トランスTの一次側へ放出する。
このようにして、一次側変換回路部11から高周波トランスTを介して二次側変換回路部12へ電力が流れる充電時、一次側変換回路部11では、スイッチング素子Q1,Q2のゲート信号の時比率D(デューディ比)を変えてスイッチング素子Q1とQ2でゲートオン時間を異ならせる。このようにスイッチング素子Q1,Q2を非対称制御することで、つまり、スイッチング素子Q1のゲートオン時間とスイッチング素子Q2のゲートオン時間を異ならせる(時比率D≠0.5)ことにより、高周波トランスTの二次側に現出する出力電圧を調整することができる。なお、スイッチング素子Q1のゲートオン時間とスイッチング素子Q2のゲートオン時間が等しい場合(時比率D=0.5)に出力電圧が最大となる。このスイッチング素子Q1,Q2の非対称制御により、時比率Dの広い範囲でZVSを実現容易としている。なお、二次側変換回路部12では、ダイオードに代えてMOSFETによる同期整流動作を行うことにより導通損失を低減させている。
また、二次側変換回路部12から高周波トランスTを介して一次側変換回路部11へ電力が流れる放電時、二次側変換回路部12では、スイッチング素子Q3,Q4のゲート信号のオン時間をそのスイッチング素子Q3とQ4でオーバーラップさせる。このようにスイッチング素子Q3,Q4をオーバーラップ制御することで、スイッチング素子Q3,Q4のオーバーラップ期間を変えれば、高周波トランスTの一次側に現出する出力電圧を調整することができる。例えば、スイッチング素子Q3とQ4のオーバーラップ時間を長くすれば、高周波トランスTの一次側に現出する出力電圧を増大させることができる。なお、一次側変換回路部11では、スイッチング素子Q1,Q2を制御することなく、逆並列ダイオードD1,D2のみを使用することにより、制御の簡略化を図っている。
この実施形態の双方向DC−DCコンバータ8では、高周波トランスTと二次側変換回路部12のスイッチング素子Q3,Q4との間に、逆並列ダイオードD5,D6を持つスイッチング素子Q5,Q6とキャパシタCr1,Cr2とからなる一組の直列回路を相互に逆極性で並列接続した電圧クランプ回路13を設けている。このスイッチング素子Q5,Q6としては、逆並列ダイオードD5,D6を持つIGBTを用いている。このようにIGBTを用いることにより、電圧クランプ回路13のスイッチング素子Q5,Q6の並列キャパシタンスを低減でき、その結果、二次側変換回路部12においてスイッチング素子Q3〜Q6のZVS動作の範囲拡大を実現できる。
次に、前述した一次側変換回路部11と、電圧クランプ回路13が設けられた二次側変換回路部12とで構成された双方向DC−DCコンバータ8の回路動作を図7〜図20を参照しながら詳述する。
図7〜図12は、一次側変換回路部11から高周波トランスTを介して二次側変換回路部12へ電力が流れる充電時を示し、図14〜図19は、二次側変換回路部12から高周波トランスTを介して一次側変換回路部11へ電力が流れる放電時を示す。各図では、一次側変換回路部11のスイッチング素子Q1,Q2および二次側変換回路部12のスイッチング素子Q3,Q4と電圧クランプ回路13のスイッチング素子Q5,Q6のスイッチングタイミングにより一周期をstate1〜state12に12分割したタイミングチャートと、各stateで動作状態にある素子を実線で非動作状態にある素子を破線で表した回路動作状態図と、各stateでの各スイッチング素子Q1〜Q6のオンオフ状態を示している。
図7〜図12では充電時におけるstate1〜state6で一次側変換回路部11のスイッチング素子Q1を駆動する場合を示す。なお、図9のstate3と図10のstate4は、各スイッチング素子Q1〜Q6のオンオフ状態が同一であるが、動作説明の都合上、二つのstateに分けて説明する。また同様に、図14〜図19では放電時におけるstate1〜state6で二次側変換回路部12のスイッチング素子Q3を駆動する場合を示す。なお、図16のstate3と図17のstate4は、各スイッチング素子Q1〜Q6のオンオフ状態が同一であるが、動作説明の都合上、二つのstateに分けて説明する。
なお、図13(a)(b)は充電時におけるタイミングチャートで、同図(a)は電圧クランプ回路を設けない場合、同図(b)は実施形態のように電圧クランプ回路を設けた場合をそれぞれ示し、二次側変換回路部12のスイッチング素子Q3,Q4のドレイン・ソース間電圧Vds3,Vds4(図1参照)を比較したものである。また、図20(a)(b)は放電時におけるタイミングチャートで、同図(a)は電圧クランプ回路を設けない場合、同図(b)は実施形態のように電圧クランプ回路を設けた場合をそれぞれ示し、二次側変換回路部12のスイッチング素子Q3,Q4のドレイン・ソース間電圧Vds3,Vds4(図1参照)を比較したものである。
この双方向DC−DCコンバータ8の充電動作は、図7〜図12に示すタイミングチャートのとおりである。つまり、一次側変換回路部11のスイッチング素子Q1,Q2は、両スイッチング素子Q1,Q2がオフとなる短いデットタイムを挟んで交互にオンオフしてZVS動作を行う(スイッチング素子Q1,Q2のゲート・エミッタ間電圧Vge1,Vge2参照)。この一次側変換回路部11ではスイッチング素子Q1,Q2の時比率Dを非対称に制御することにより定電流制御を行う。また、二次側変換回路部12ではスイッチング素子Q3,Q4による同時整流動作を行う。電圧クランプ回路13のスイッチング素子Q5,Q6は、二次側変換回路部12のスイッチング素子Q3,Q4と短いデットタイムを挟んで交互にオンオフしてZVS動作を行う(スイッチング素子Q3のゲート・ソース間電圧Vgs3とスイッチング素子Q5のゲート・エミッタ間電圧Vge5,スイッチング素子Q4のゲート・ソース間電圧Vgs4とスイッチング素子Q6のゲート・エミッタ間電圧Vge6参照)。
(1)図7に示すstate1(t1≦t≦t2)では、時刻t1において、一次側変換回路部11のスイッチング素子Q1および二次側変換回路部12のスイッチング素子Q3,Q4がオンしている状態にある(スイッチング素子Q1のゲート・エミッタ間電圧Vge1,スイッチング素子Q3,Q4のゲート・ソース間電圧Vgs3,Vgs4参照)。一次側変換回路部11では、スイッチング素子Q1に流れる電流iQ1(図1参照)が定常値となるまで線形的に増加する。一方、二次側変換回路部12では、スイッチング素子Q3に流れる電流iQ3(図1参照)が増加し、スイッチング素子Q4に流れる電流iQ4(図1参照)が減少する。
(2)図8に示すstate2(t2≦t≦t3)では、時刻t2において、二次側変換回路部12のスイッチング素子Q4がターンオフすると(スイッチング素子Q4のゲート・ソース間電圧Vgs4参照)、高周波トランスTの二次側漏れインダクタンスLrs2(図1参照)と並列キャパシタC4が共振し、並列キャパシタC4は充電され、スイッチング素子Q4のドレイン・ソース間電圧Vds4(図1参照)は上昇する。
(3)図9に示すstate3(t3≦t≦t4)では、時刻t3において、二次側変換回路部12のスイッチング素子Q4のドレイン・ソース間電圧Vds4(図1参照)が高周波トランスTの二次側合計電圧Vs1+Vs2(高周波トランスTの二次側のセンタータップで分けられる一方の巻線に発生する電圧Vs1と他方の巻線に発生する電圧Vs2との合計)と同電圧になると逆並列ダイオードD6が導通する。この期間に電圧クランプ回路13のスイッチング素子Q6をターンオンすることによりZVS動作が行われる(スイッチング素子Q6のゲート・エミッタ間電圧Vge6参照)。その後、スイッチング素子Q6に流れる電流iQ6(図1参照)は線形的に増加する。これにより、一次側よりエネルギーが伝達する状態となり、平滑インダクタLbにエネルギーが蓄積され、蓄電池7に流れる電流ib(図1参照)は線形的に上昇する。
(4)図10に示すstate4(t4≦t≦t5)では、時刻t4において、電圧クランプ回路13のスイッチング素子Q6をターンオンした状態のままで(スイッチング素子Q6のゲート・エミッタ間電圧Vge6参照)、高周波トランスTの二次側漏れインダクタンスLrs2(図1参照)と並列キャパシタC4の共振動作により、スイッチング素子Q6に流れる電流iQ6(図1参照)の向きが反転する。
(5)図11に示すstate5(t5≦t≦t6)では、時刻t5において、一次側変換回路部11のスイッチング素子Q1がターンオフすると(スイッチング素子Q1のゲート・エミッタ間電圧Vge1参照)、高周波トランスTの一次側漏れインダクタンスLrp(図1参照)と並列キャパシタC1,C2が共振し、並列キャパシタC1は充電され、スイッチング素子Q1のコレクタ・エミッタ間電圧Vce1(図1参照)は上昇する一方で、並列キャパシタC2は放電され、スイッチング素子Q2のコレクタ・エミッタ間電圧Vce2(図1参照)は減少する。また、二次側変換回路部12では、電圧クランプ回路13のスイッチング素子Q6がターンオフすると(スイッチング素子Q6のゲート・エミッタ間電圧Vge6参照)、高周波トランスTの二次側漏れインダクタンスLrp2(図1参照)と並列キャパシタC4が共振し、並列キャパシタC4は放電され、スイッチング素子Q4のドレイン・ソース間電圧Vds4(図1参照)は減少する。
(6)図12に示すstate6(t6≦t≦t7)では、時刻t6において、一次側変換回路部11のスイッチング素子Q1のコレクタ・エミッタ間電圧Vce1(図1参照)が高圧側の電源電圧Vin(図1参照)に、すなわち、スイッチング素子Q2のコレクタ・エミッタ間電圧Vce2(図1参照)が零になると、逆並列ダイオードD2が導通する。この期間にスイッチング素子Q2をターンオンすることによりZVS動作が行われる(スイッチング素子Q2のゲート・エミッタ間電圧Vge2参照)。また、二次側変換回路部12では、スイッチング素子Q4のドレイン・ソース間電圧Vds4(図1参照)が零になると、逆並列ダイオードD4が導通する。この期間にスイッチング素子Q4をターンオンすることでZVS動作が行われる(スイッチング素子Q4のゲート・ソース間電圧Vgs4参照)。この二次側変換回路部12のスイッチング素子Q3,Q4が共にオンしている状態となり(スイッチング素子Q3,Q4のゲート・ソース間電圧Vgs3,Vgs4参照)、平滑インダクタLbを介してエネルギーが蓄電池7へ送られる。このため、蓄電池7に流れる電流ib(図1参照)は線形的に減少する。
なお、タイミングチャートのstate7〜state12については、一次側変換回路部11のスイッチング素子Q2を駆動する場合で、state1〜state6と同様の回路動作であるために重複説明は省略する。
この双方向DC−DCコンバータ8の充電時、前述したようにstate2で高周波トランスTの二次側漏れインダクタンスLrs2(図1参照)と並列キャパシタC4が共振し、state8で高周波トランスTの二次側漏れインダクタンスLrs1(図1参照)と並列キャパシタC3が共振する。ここで、電圧クランプ回路13がない場合、図13(a)に示すように二次側変換回路部12のスイッチング素子Q3,Q4のドレイン・ソース間電圧Vds3,Vds4(図1参照)で共振現象が現出することになる〔図13(a)の破線で囲まれた部分参照〕。
そこで、この実施形態における双方向DC−DCコンバータ8では、二次側変換回路部12に電圧クランプ回路13を設けたことにより、この充電時、高周波トランスTの二次側漏れインダクタンスLrs1,Lrs2(図1参照)と並列キャパシタC3,C4とによる共振現象を抑制し、かつ、二次側変換回路部12のスイッチング素子Q3,Q4でZVS動作を実現することができる。つまり、state3およびstate4で前述の共振現象の発生によるエネルギーを電圧クランプ回路13のキャパシタCr1,Cr2に吸収させることにより、図13(b)に示すように二次側変換回路部12のスイッチング素子Q3,Q4のドレイン・ソース間電圧Vds3,Vds4(図1参照)における共振現象の発生を未然に防止する〔図13(b)の破線で囲まれた部分参照〕。また、その電圧クランプ回路13のキャパシタCr1,Cr2にstate3で貯蔵されたエネルギーは、state4で負荷9に放出され、さらに電圧クランプ回路13のスイッチング素子Q5,Q6のオンオフがZVS動作で行われることから、双方向DC−DCコンバータ8の高効率化が図れる。
次に、双方向DC−DCコンバータ8の放電動作は、図14〜図19に示すタイミングチャートのとおりである。つまり、二次側変換回路部12のスイッチング素子Q3,Q4のオン時間をオーバーラップ制御により重ねることにより昇圧動作を行い(スイッチング素子Q3,Q4のゲート・ソース間電圧Vgs3,Vgs4参照)、時比率Dを制御することにより一次側電圧の定電圧制御を行う。電圧クランプ回路13のスイッチング素子Q5,Q6はそれぞれ二次側変換回路部12のスイッチング素子Q3,Q4と短いデットタイムを挟んで交互にオンオフし、ZVS動作を行う(スイッチング素子Q3のゲート・ソース間電圧Vgs3とスイッチング素子Q5のゲート・エミッタ間電圧Vge5,スイッチング素子Q4のゲート・ソース間電圧Vgs4とスイッチング素子Q6のゲート・エミッタ間電圧Vge6参照)。この時、一次側変換回路部11では、制御の簡略化のため、逆並列ダイオードD1,D2を用いて整流動作を行う。
(1)図14に示すstate1(t1≦t≦t2)では、時刻t1において、二次側変換回路部12のスイッチング素子Q3,Q4はオンしている状態にある(スイッチング素子Q3,Q4のゲート・ソース間電圧Vgs3,Vgs4参照)。この期間、二次側変換回路部12は平滑インダクタLbを介して蓄電池7を短絡した状態になり、平滑インダクタLbにエネルギーが蓄積され、蓄電池7に流れる電流ib(図1参照)は線形的に上昇する。また、その蓄電池7に流れる電流ibは、スイッチング素子Q3に流れる電流iQ3(図1参照)とスイッチング素子Q4に流れるiQ4(図1参照)とに分流される。
(2)図15に示すstate2(t2≦t≦t3)では、時刻t2において、二次側変換回路部12のスイッチング素子Q4をターンオフすると(スイッチング素子Q4のゲート・ソース間電圧Vgs4参照)、高周波トランスTの二次側漏れインダクタンスLrs2(図1参照)と並列キャパシタC4が共振し、その並列キャパシタC4は充電され、スイッチング素子Q4のドレイン・ソース間電圧Vds4(図1参照)は上昇する。
(3)図16に示すstate3(t3≦t≦t4)では、時刻t3において、二次側変換回路部12のスイッチング素子Q4のドレイン・ソース間電圧Vds4(図1参照)が高周波トランスTの二次側合計電圧Vs1+Vs2と同電圧になると逆並列ダイオードD6が導通する。この期間に電圧クランプ回路13のスイッチング素子Q6をターンオンすることによりZVS動作が行われる(スイッチング素子Q6のゲート・エミッタ間電圧Vge6参照)。また、高周波トランスTの二次側電圧Vs1(図1参照)および一次側電圧Vp(図1参照)が加わり、平滑インダクタLbに蓄積されたエネルギーは、二次側変換回路部12のスイッチング素子Q3と高周波トランスTを介して一次側変換回路部11へ放出される。
(4)図17に示すstate4(t4≦t≦t5)では、時刻t4において、電圧クランプ回路13のスイッチング素子Q6をターンオンした状態のままで(スイッチング素子Q6のゲート・エミッタ間電圧Vge6参照)、高周波トランスTの二次側漏れインダクタンスLrs2(図1参照)と並列キャパシタC4の共振動作により、スイッチング素子Q6に流れる電流iQ6(図1参照)の向きが反転する。
(5)図18に示すstate5(t5≦t≦t6)では、時刻t5において、電圧クランプ回路13のスイッチング素子Q6がターンオフすると(スイッチング素子Q6のゲート・エミッタ間電圧Vge6参照)、高周波トランスTの二次側漏れインダクタンスLrs2(図1参照)と並列キャパシタC4が共振し、並列キャパシタC4は放電され、二次側変換回路部12のスイッチング素子Q4のドレイン・ソース間電圧Vds4(図1参照)は減少する。
(6)図19に示すstate6(t6≦t≦t7)では、時刻t6において、二次側変換回路部12のスイッチング素子Q4のドレイン・ソース間電圧Vds4(図1参照)が零になると、逆並列ダイオードD4が導通する。この期間にスイッチング素子Q4をターンオンすることでZVS動作が行われる(スイッチング素子Q4のゲート・ソース間電圧Vgs4参照)。スイッチング素子Q3,Q4が共にオンしている状態となり(スイッチング素子Q3,Q4のゲート・ソース間電圧Vgs3,Vgs4参照)、二次側変換回路部12では短絡状態となる。このため、スイッチング素子Q3に流れる電流iQ3(図1参照)は減少し、スイッチング素子Q4に流れる電流iQ4(図1参照)は増加する。一次側変換回路部11では高周波トランスTの一次側漏れインダクタンスLrp(図1参照)の影響によりスイッチング素子Q1に流れる電流iQ1(図1参照)は線形的に減少する。
なお、タイミングチャートのstate7〜state12については、二次側変換回路部12のスイッチング素子Q4を駆動する場合で、state1〜state6と同様の回路動作であるために重複説明は省略する。
この双方向DC−DCコンバータ8の放電時、前述したようにstate2で高周波トランスTの二次側漏れインダクタンスLrs2(図1参照)により二次側変換回路部12のスイッチング素子Q4のターンオフでサージ電圧が発生し、state8で高周波トランスTの二次側漏れインダクタンスLrs1(図1参照)によりスイッチング素子Q3のターンオフでサージ電圧が発生する。ここで、電圧クランプ回路13がない場合、図20(a)に示すようにスイッチング素子Q3,Q4のドレイン・ソース間電圧Vds3,Vds4(図1参照)でサージ電圧が現出することになる〔図20(a)の破線で囲まれた部分参照〕。
そこで、この実施形態における双方向DC−DCコンバータ8では、二次側変換回路部12に電圧クランプ回路13を設けたことにより、この放電時、高周波トランスTの漏れインダクタンスLrs1,Lrs2(図1参照)によるサージ電圧を抑制し、かつ、二次側変換回路部12のスイッチング素子Q3,Q4でZVS動作を実現することができる。つまり、state3およびstate4で前述のサージ電圧の発生によるエネルギーを電圧クランプ回路13のキャパシタCr1,Cr2に吸収させることにより、図20(b)に示すようにスイッチング素子Q3,Q4のドレイン・ソース間電圧Vds3,Vds4(図1参照)におけるサージ電圧の発生を未然に防止する〔図20(b)の破線で囲まれた部分参照〕。また、その電圧クランプ回路13のキャパシタCr1,Cr2にstate3で貯蔵されたエネルギーは、state4で負荷9に放出され、さらに電圧クランプ回路13のスイッチング素子Q5,Q6のオンオフがZVS動作で行われることから、双方向DC−DCコンバータ8の高効率化が図れる。
本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
2 直流電源(太陽電池)
7 エネルギー蓄積要素(蓄電池)
8 双方向DC−DCコンバータ
11 一次側変換回路部
12 二次側変換回路部
13 電圧クランプ回路
3,C4 並列キャパシタ
Cr1,Cr2 キャパシタ
3〜D6 逆並列ダイオード
1〜Q6 スイッチング素子
T 高周波トランス

Claims (3)

  1. 高周波トランスの一次側に設けられ、対をなすスイッチング素子により直流電源の電源電圧を交流に変換する高圧の一次側変換回路部と、前記高周波トランスの二次側に設けられ、前記一次側変換回路部の出力電圧を直流に変換してエネルギー蓄積要素に充電すると共に前記エネルギー蓄積要素に貯蔵された電力を放電する低圧の二次側変換回路部とを備え、前記二次側変換回路部は、逆並列ダイオードおよび並列キャパシタを持つ一組のスイッチング素子を前記高周波トランスの二次側に接続すると共に前記高周波トランスのセンタータップに前記エネルギー蓄積要素を接続した構成を備え、前記一次側変換回路部と前記二次側変換回路部との間の双方向で電力を変換する双方向DC−DCコンバータであって、
    前記高周波トランスと二次側変換回路部のスイッチング素子との間に、逆並列ダイオードを持つスイッチング素子とキャパシタとからなる一組の直列回路を相互に逆極性で並列接続した電圧クランプ回路を設け、前記電圧クランプ回路は、二次側変換回路部において、充電時、高周波トランスの二次側漏れインダクタンスと並列キャパシタとによる共振現象を抑制すると共に、放電時、高周波トランスの二次側漏れインダクタンスによりスイッチング素子のターンオフ時に発生するサージ電圧を抑制することを特徴とする双方向DC−DCコンバータ。
  2. 前記一次側変換回路部のスイッチング素子をハーフブリッジ構成とした請求項1に記載の双方向DC−DCコンバータ。
  3. 前記一次側変換回路部のスイッチング素子と前記電圧クランプ回路のクランプ用スイッチング素子をIGBTとし、前記二次側変換回路部のスイッチング素子をMOSFETとした請求項1又は2に記載の双方向DC−DCコンバータ。
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