JP5445039B2 - 貼り合わせ装置及び貼り合わせ方法、並びに液晶表示パネルの製造方法 - Google Patents

貼り合わせ装置及び貼り合わせ方法、並びに液晶表示パネルの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、貼り合わせ装置及び貼り合わせ方法、並びに液晶表示パネルの製造方法に関する。
液晶表示パネル(LCD:Liquid Crystal Display)は、例えば複数のTFT(薄膜トランジスタ)が形成されたアレイ基板(TFT基板)と、カラーフィルタ(赤、緑、青)や遮光膜等が形成されたカラーフィルタ基板(CF基板)とが狭い間隔(数μm程度)で対向して設けられ、それら2枚の基板間に液晶が封入されることにより製造される。TFT基板とCF基板とは接着剤として機能するシール接着剤で貼り合わされている場合が多い。
一対の基板同士の貼り合わせに際しては、基板の面内方向における位置合わせ(いわゆるアライメント処理)を精度良く行う必要がある。これに関連して、一対の基板同士がシール接着剤を介して所定の加圧力(圧縮力)で加圧されるように加圧を開始し、当該加圧と並行してアライメント処理を行う技術が知られている(例えば、特許文献1等を参照)。
特開2004−212987号公報 特開2005−352468号公報 特開平6−331993号公報 特開平11−42708号公報
しかしながら、一対の基板同士に加圧力が作用した状態でアライメント処理を行う場合、双方の基板に圧縮力が作用した状態でこれらを互いに面内方向に擦り動かすことになる。その結果、基板の貼り合わせ面に大きな摩擦力が作用し、該貼り合わせ面に形成されている電極等が損傷する虞がある。そうすると、液晶表示パネルの品質を保証できなくなり、製品の信頼性が低下することが懸念される。
本件は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、2つの貼り合わせ対象物における貼り合わせ面同士を接着剤を介して貼り合わせる際に、貼り合わせ面の損傷を抑制しつつ、精度良く位置合わせを行うことのできる技術を提供することである。
本件の一観点によれば、貼り合わせ装置は、第1及び第2の貼り合わせ対象物において互いに対向する一対の貼り合わせ面の少なくとも何れか一方に設けられた接着剤を介して該貼り合わせ面同士を貼り合わせるための装置であって、前記第1の貼り合わせ対象物を保持する上定盤と、前記第2の貼り合わせ対象物を保持する下定盤と、前記上定盤及び下定盤の少なくとも何れか一方を前記貼り合わせ面の面内方向と垂直な方向に駆動可能な第1の駆動機構と、前記上定盤及び下定盤の少なくとも何れか一方を前記貼り合わせ面の面内方向に駆動可能な第2の駆動機構と、前記貼り合わせ制御における前記第1の駆動機構の作動時に、前記貼り合わせ面同士の状態が、前記接着剤が対向する貼り合わせ面に接触して発生するメニスカス力により該貼り合わせ面同士が互いに引きつけられるメニスカス吸着状態にあるか否かを検知する検知手段と、を備え、前記制御手段は、前記検知手段に
よって前記貼り合わせ面同士の状態がメニスカス吸着状態にあると検知されているときに、前記第2の駆動機構を作動させて前記アライメント処理を実行する。
また、貼り合わせ方法は、第1及び第2の貼り合わせ対象物において互いに対向する一対の貼り合わせ面の少なくとも何れか一方に設けられた接着剤を介して該貼り合わせ面同士を貼り合わせる方法であって、前記貼り合わせ面同士を、面内方向における相対的な位置合わせであるアライメント処理を行いつつ、該面内方向と垂直な方向における該貼り合わせ面同士の間隔を狭めてゆくことで貼り合わせる貼り合わせ工程を有し、前記貼り合わせ工程における前記アライメント処理は、前記貼り合わせ面同士の状態が、前記接着剤が対向する貼り合わせ面に接触して発生するメニスカス力により該貼り合わせ面同士同士が互いに引きつけられるメニスカス吸着状態にあるときに行われる。
また、液晶表示パネルの製造方法は、第1及び第2の基板において互いに対向する一対の貼り合わせ面の少なくとも何れか一方に設けられた接着剤を介して該貼り合わせ面同士を貼り合わせることにより液晶表示パネルを製造する液晶表示パネルの製造方法であって、前記貼り合わせ面同士を、面内方向における相対的な位置合わせであるアライメント処理を行いつつ、該面内方向と垂直な方向における該貼り合わせ面同士の間隔を狭めてゆくことで貼り合わせる貼り合わせ工程を有し、前記貼り合わせ工程における前記アライメント処理は、前記貼り合わせ面同士の状態が、前記接着剤が対向する貼り合わせ面に接触して発生するメニスカス力により該貼り合わせ面同士同士が互いに引きつけられるメニスカス吸着状態にあるときに行われる。
本件によれば、2つの貼り合わせ対象物における貼り合わせ面同士を接着剤を介して貼り合わせる際に、貼り合わせ面の損傷を抑制しつつ精度良く位置合わせを行うことが可能となる。
実施例1に係る液晶表示パネルの部分平面図である。 シール接着剤によってTFT基板とCF基板16とが貼り合わされる状況を模式的に示した図である。 実施例1に係る基板貼り合わせ方法が適用される基板貼り合わせ装置の主要部を模式的に示した図である。 TFT基板及びCF基板の各々に設けられたアライメントマークを説明するための説明図である。 プレス処理の実施状況を説明するための説明図である。(A)は、プレス処理時における下定盤駆動量Zdと加圧力検出値VFpとの関係を例示した図である。(B)は、(A)の破線で囲まれた部分を拡大した図である。(C)は、(B)のa点に対応する各貼り合わせ面S1,S2及びシート接着剤19の接触状態を模式的に示した図である。(D)は、(B)のb点に対応する各貼り合わせ面S1,S2及びシート接着剤19の接触状態を模式的に示した図である。 実施例1に係る基板貼り合わせ制御ルーチンを示すフローチャートである。 実施例1に係る接着剤の塗布方法の変形例を説明する図である。 実施例1に係る貼り合わせ対象物の変形例を説明する図である。 実施例1に係るTFT基板及びCF基板に設けられたアライメント用形状を説明する図である。 実施例2に係る基板貼り合わせ制御ルーチンを示すフローチャートである。 実施例3に係る基板貼り合わせ装置の主要部を模式的に示した図である。 実施例3において貼り合わせ面同士の状態が完全非接触状態にあるときのメニスカス吸着状態検知用カメラによる撮像結果を示した図である。 実施例3において貼り合わせ面同士の状態がメニスカス吸着状態にあるときのメニスカス吸着状態検知用カメラによる撮像結果を示した図である。 実施例4に係る基板貼り合わせ装置の主要部を模式的に示した図である。 実施例4において貼り合わせ面同士の状態が完全非接触状態にあるときのメニスカス吸着状態検知用カメラによる撮像結果を示した図である。 実施例4において、貼り合わせ面同士の状態がメニスカス吸着状態にあるときのメニスカス吸着状態検知用カメラによる撮像結果を示した図である。 実施例4の変形例において貼り合わせ面同士の状態が完全非接触状態にあるときのメニスカス吸着状態検知用カメラによる撮像結果を示した図である。 実施例4の変形例において貼り合わせ面同士の状態がメニスカス吸着状態にあるときのメニスカス吸着状態検知用カメラによる撮像結果を示した図である。
以下、図面を参照して、発明を実施するための形態について説明する。本実施の形態に記載されている構成要素の寸法、材質、形状、その相対配置等は、特に特定的な記載がない限りは、その技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<実施例1>
図1は、本実施例に係る液晶表示パネル1の部分平面図である。この例では、TFT(薄膜トランジスタ)をスイッチング素子として用いたアクティブマトリクス型の液晶表示パネルをカラーフィルタ基板(CF基板)側から見た上面の一部を示している。
液晶表示パネル1は、一対の透明基板(例えば、ガラス基板、プラスチック基板等)であるTFT基板11とカラーフィルタ基板(CF基板)16とにおける互いの貼り合わせ面の少なくとも何れか一方に設けられたシール接着剤19(本件における接着剤の一例として挙げられる)を介して該貼り合わせ面同士を貼り合わせることにより製造されている。本実施例におけるTFT基板11、CF基板16は、本件に係る第1の基板、第2の基板に対応している。
液晶表示パネル1は、TFT基板11側にマトリクス状に配置された複数の画素領域12が形成され、各画素領域12内にはTFT13が形成されている。そして、複数の画素領域12で画像の表示領域14が構成されている。各画素領域12においてTFT13のゲート電極はゲート線に接続され、ドレイン電極はデータ線にそれぞれ接続され、ソース電極は画素領域12内に形成された画素電極に接続されている。複数のデータ線及びゲート線は、TFT基板11の外周囲に形成された端子部15に接続され、外部に設けられた駆動回路(図示省略)に接続されている。
カラーフィルタ基板(CF基板)16は、所定のセル厚(セルギャップ)で液晶を封止してTFT基板11に対向して設けられている。CF基板16には、図示しないコモン電極(共通電極)と共に、カラーフィルタ(図中、R(赤)、G(緑)、B(青)の文字で表している)やCr(クロム)膜などを用いた遮光膜(ブラックマトリクス:BM)17等が形成されている。遮光膜17は、表示領域14内の複数の画素領域12を画定してコントラストを確保し、且つTFT13を遮光して光リーク電流の発生を防止するために用いられる。
TFT基板11とCF基板16とは、シール接着剤19によって互いに貼り合わされる。図2に示すように、本実施例では、TFT基板11にシール接着剤19を枠状に塗布する。TFT基板11及びCF基板16を互いに対向配置させ、これらを重ね合わせた状態で所定の加圧力(圧縮力)で加圧することにより貼り付ける。なお、TFT基板11とC
F基板16との貼り合わせは、後述する基板貼り合わせ装置によって行われる。
シール接着剤19は、TFT基板11及びCF基板16間に液晶を封入する空間が形成されるようにシールする部材であり、シール機能と共にこれらを接着する接着機能を有する。シール接着剤19は、TFT基板11及びCF基板16の何れか一方、或いは双方に設けることができる。ここで「シール接着剤19を設ける」とは「シール接着剤19を塗布する」ことを含む概念である。
また、シール接着剤19を設ける方法は、ディスペンサ(図示省略)等により該シール接着剤19を塗布することに限られず、例えば、予め所定の形状に形成された接着性シール材シートを、TFT基板11やCF基板16等に貼り付けるようにしても良い。シール接着剤19は紫外線(UV)硬化型接着剤を含んで形成されており、TFT基板11及びCF基板16の貼り合わせ後に紫外線を照射して硬化させている。紫外線の照射前におけるシール接着剤19は粘着性を有する液体の形態をなす。なお、シール接着剤19には種々の材料を用いることが可能であり、例えば、熱硬化型接着剤や可視光線硬化型接着剤等を含んで形成されるようにしても良い。
図3は、本実施例に係る基板貼り合わせ方法が適用される基板貼り合わせ装置の主要部を模式的に示した図である。基板貼り合わせ装置30は、液晶表示パネル1におけるTFT基板11及びCF基板16を、シール接着剤19を介して貼り合わせるための装置であり、本件における貼り合わせ装置に対応している。すなわち、基板貼り合わせ装置30は、液晶表示パネル1の製造工程のうち、CF基板16及びTFT基板11における互いの貼り合わせ面S1,S2の貼り合わせを行う貼り合わせ工程を実施するための装置である。
基板貼り合わせ装置30は、TFT基板11及びCF基板16の何れか一方を保持する上定盤31と、他方の基板を保持する下定盤32とを備える。この図では、上定盤31にCF基板16を取り付けると共に下定盤32にTFT基板11を取り付けているが、上定盤31にTFT基板11を取り付けると共に下定盤32にCF基板16を取り付けるようにしても良い。また、上記保持に係る具体的手法については適宜の方法を採用できる。
上定盤31がCF基板16を保持する面と、下定盤32がTFT基板11を保持する面とは双方ともに水平方向となっている。そのため、上定盤31及び下定盤32に保持された状態のCF基板16とTFT基板11とは、互いの貼り合わせ面S1,S2が対向して配置されるようになっている。本実施例においては、上定盤31に保持されるCF基板16が本件に係る第1の貼り合わせ対象物に対応し、下定盤32に保持されるTFT基板11が本件に係る第2の貼り合わせ対象物に対応する。
上定盤31は、上定盤支持部材33を介してフレームの梁部34Aから懸吊支持されている。下定盤32は、フレームの土台部34Bに設けられたXYZθテーブル35に、下定盤支持部材36を介して固定されている。XYZθテーブル35は、図示しない駆動原によって作動し、下定盤32を以下に説明するX軸方向、Y軸方向、Z軸方向及びθ方向(回転方向)に駆動することができる。
X軸方向、Y軸方向、Z軸方向は、それぞれが互いに直交する軸方向である。この図において、X軸方向及びY軸方向は、水平面内(一対の貼り合わせ面S1,S2の面内)において互いに直交する。θ方向は水平面内における回転方向を示す。Z軸方向は、鉛直軸方向(一対の貼り合わせ面S1,S2の面内方向と垂直な方向)を示す。
XYZθテーブル35は、下定盤32をZ軸方向に駆動させる鉛直駆動機構部35Aと
、X軸方向、Y軸方向、及びθ方向に駆動させる水平駆動機構部35Bとを有する。鉛直駆動機構部35A及び水平駆動機構部35Bは、ボールねじ機構やリニアモータなど周知の機構やモータ等を適宜組み合わせて採用することができる。本実施例においては鉛直駆動機構部35Aが本件に係る第1の駆動機構に対応し、水平駆動機構部35Bが第2の駆動機構に対応している。符号37は、上定盤11の鉛直方向への駆動(昇降)を精度良く案内するガイド部材を表している。
基板貼り合わせ装置30は、該貼り合わせ装置30全体の制御を行う制御装置40を備える。制御装置40は、XYZθテーブル35と電気的に接続されており、XYZθテーブル35(鉛直駆動機構部35A、水平駆動機構部35B)の動作を制御する。すなわち、制御装置40は、水平駆動機構部35Bの動作を制御してCF基板16及びTFT基板11の貼り合わせ面S1,S2同士の面内方向(水平方向)における相対的な位置合わせであるアライメント処理を行いつつ、鉛直駆動機構部35Aの動作を制御して貼り合わせ面S1,S2同士を貼り合わせる基板貼り合わせ制御を実施する。本実施例においては基板貼り合わせ制御を実施する制御装置40が、本件に係る制御手段に相当する。
上記「貼り合わせ面S1,S2同士を貼り合わせる」とは、CF基板16とシール接着剤19が塗布されたTFT基板11とを、貼り合わせ面S1,S2同士が所定の間隔だけ離れて対峙(対向)するように上定盤31及び下定盤32のそれぞれにセットした後、鉛直駆動機構部35Aに下定盤32を鉛直上向きに駆動させて貼り合わせ面S1,S2同士の間隔を徐々に狭めてゆき、貼り合わせ面S1,S2同士を予め規定された規定加圧力Fpbをもって加圧する処理(以下、「プレス処理」と称する)を行うことで成される。以上のように、基板貼り合わせ制御には、プレス処理とアライメント処理とが含まれる。
基板貼り合わせ装置30は、基板貼り合わせ制御のプレス処理に際して、一方の貼り合わせ面(本実施例では、貼り合わせ面S2とする)に作用する加圧力(圧縮力)に対応する検出信号を出力するロードセル38を備える。ここで「加圧力に対応する検出信号」とは、上記加圧力の大きさ、或いは該加圧力に相関する物理量の大きさに応じた検出信号を意味する。
具体的には、ロードセル38は、下定盤32と下定盤支持部材36との間に介装されており、ロードセル38の検出部が下定盤32によって圧縮される際の圧縮力の大きさに応じた電気信号を出力する。この圧縮力には、下定盤32の重量(自重)により作用する力が含まれる。ロードセル38は制御装置40と電気的に接続されており、ロードセル38の出力信号(検出信号)が制御装置40に入力される。制御装置40は、ロードセル38から出力される検出信号に基づいて貼り合わせ面S2に作用する加圧力を算出し、取得する。本実施例においてはロードセル38が検出センサに相当する。
更に、上定盤31及び下定盤32のうち、ロードセル38による加圧力の検出対象となる方の貼り合わせ面(この例では、貼り合わせ面S2が該当する)を有する基板(この例では、TFT基板11が該当する)を保持する方の定盤(この例では、下定盤32が該当する)は、弾性支持機構39,39によって支持されている。より具体的には、下定盤32とXYZθテーブル35との間には弾性支持機構39,39が介装されており、この弾性支持機構39,39によって下定盤32の重量が相殺されるように下定盤32が支持されている。弾性支持機構39,39は、例えば、ばね機構、スプリング機構等を採用することができる。更に、弾性支持機構39,39は、XYZθテーブル35によって下定盤32が駆動される際に生じる微振動の該下定盤32への伝播を打ち消す機能を備える除振マウント機構を有している。
以上のように、ロードセル38は、弾性支持機構39,39によって支持されている方
の定盤、すなわち下定盤32を介して伝達される圧縮力に基づいて、プレス処理時における貼り合わせ面S2に作用する加圧力を検出する。そして、一般に、ロードセルの検出誤差は定格容量が大きいほど増大する。そのため、上記のように弾性支持機構39,39によって下定盤32を支持することで、ロードセル38の測定レンジを小さくすることが可能となる。すなわち、例えば定格容量のより小さなロードセルを採用することが可能となり、プレス処理に際して貼り合わせ面S2に作用する加圧力の計測精度を高めることができる。
TFT基板11及びCF基板16の各々には、図4に示すようなアライメントマークMa,Mbが、対角する2隅にそれぞれ設けられている。そして、基板貼り合わせ装置30は、基板貼り合わせ制御におけるアライメント処理に際して、CF基板16及びTFT基板11における貼り合わせ面S1,S2の面内方向(水平方向)における相対的な位置ずれ量(以下、「水平位置ずれ量」と称す)を検出する撮像装置として機能する2つの撮像カメラ(以下、「アライメント用カメラ」と称す)41,41を備えている。なお、TFT基板11及びCF基板16の各々におけるアライメントマークの配置パターンや、マークの形状自体については、適宜の変更を加え得る。
各アライメント用カメラ41,41は、CF基板16及びTFT基板11の各々に設けられたアライメントマークMa、Mbを光学的に読み取る。なお、各アライメント用カメラ41,41は、下定盤12に設けられた貫通開口を通じて、CF基板16及びTFT基板11の各々に設けられたアライメントマークMa、Mbを画像認識することができる。制御装置40は各アライメント用カメラ41,41と電気的に接続されており、各アライメント用カメラ41,41による画像認識結果が制御装置40に入力される。
基板貼り合わせ装置30は、ガイド部材37を備えるとはいえ、プレス処理における下定盤32の駆動を完全な鉛直方向とすることは容易ではなく、上定盤31に対して僅かではあるが水平方向(X軸方奥,Y軸方向,θ方向)にずれ(以下、「水平位置ずれ」と称する)が生じ得る。制御装置40は、水平位置ずれを補正するためのアライメント処理に際して、アライメント用カメラ41,41からの画像認識結果に基づき、貼り合わせ面S1,S2における水平位置ずれ量(X,Y,θ)を算出する。ここでは、貼り合わせ面S1を基準とし、これに対する貼り合わせ面S2の、X軸方向,Y軸方向及びθ方向の各ずれ量を取得する。
そして、制御装置40は、取得した水平位置ずれ量(X,Y,θ)に基づいて、XYZθテーブル35における水平駆動機構部35Bの制御量を算出し、X軸方向及びY軸方向の位置ずれとθ方向の角度ずれを補正することによりアライメント処理を行う。水平駆動機構部35Bの制御量は、水平位置ずれ量(X,Y,θ)の各成分がちょうど零となるように設定される。
次に、基板貼り合わせ制御に係る特徴的な部分について、図面を参照しつつ説明する。
上述のように、基板貼り合わせ制御のプレス処理では、XYZθテーブル35の鉛直駆動機構部35Aにより下定盤32を鉛直上向きに駆動させて、CF基板16及びTFT基板11における貼り合わせ面S1,S2同士の間隔(隙間、鉛直距離)を徐々に狭めてゆく。その際、制御装置40は、ロードセル38の検出信号をモニタリングする。そして、制御装置40は、貼り合わせ面S2に作用する加圧力の推移を、ロードセル38の出力値(以下、「加圧力検出値」という)VFpに基づいて取得する。そして、加圧力検出値VFpが規定加圧力Fpbに達した時点でプレス処理を終了することとした。
図5は、プレス処理の実施状況を説明するための説明図である。(A)は、プレス処理
時における下定盤32の鉛直上向きの駆動量(以下、単に「下定盤駆動量」という)Zdと、加圧力検出値VFpとの関係を例示した図である。(B)は、(A)の破線で囲まれた部分を拡大した図である。(C)は、(B)のa点に対応する各貼り合わせ面S1,S2及びシート接着剤19の接触状態を模式的に示した図である。(D)は、(B)のb点に対応する各貼り合わせ面S1,S2及びシート接着剤19の接触状態を模式的に示した図である。
プレス処理の開始時には、貼り合わせ面S1,S2同士が所定の間隔だけ離れて対向するように下定盤32の鉛直方向位置(以下、「下定盤初期高さ」という)が設定されている。ここでの所定の間隔とは、少なくともTFT基板11の貼り合わせ面S2に塗布されたシール接着剤19と、該シール接着剤19が対向するCF基板16の貼り合わせ面S1とが接触していない状態(非接触状態)となるように設定されている。例えば、TFT基板11に塗布されるシール接着剤19の厚さ(例えば、50μm程度)に所定のマージンを加えた距離として上記所定の間隔が設定されている。また、(A)、(B)の横軸に示した下定盤駆動量Zdは、下定盤初期高さからの下定盤32の駆動量(変位量)を指す。また、(A)、(B)の縦軸に示した符号VFpsは、プレス処理開始時(XYZθテーブル35の鉛直駆動機構部35Aの作動開始時)におけるロードセル38の出力値(加圧力検出値)に相当する初期基準値(イニシャル値)である。ここでは、初期基準値(イニシャル値)VFpsを零(0)とした場合を例として作図している。
(A)、(B)から判るように、(B)は、プレス処理の開始後、貼り合わせ面S1,S2同士が接触して加圧力Fpが増大してゆく比較的初期段階の状況を表したものである。(B)におけるa点は下定盤32の鉛直上向きへの駆動開始直後の時点である。この時点では、対応する(C)に示すように、貼り合わせ面S2(TFT基板11)に塗布されたシール接着剤19と、これに対向する貼り合わせ面S1(CF基板16)とが、未だ接触していない状態となっている。以下、(C)に示した貼り合わせ面S1,S2同士の状態(接触関係)を「完全非接触状態」と称する。
続いて、徐々に下定盤駆動量Zdを増加させてゆくと、(D)に示すように、貼り合わせ面S2に塗布されたシール接着剤19と、対向する貼り合わせ面S1とが接触する。図示のように、硬化前においては液体のシール接着剤19と、固体である貼り合わせ面S1とが接触すると、貼り合わせ面S1とS2との間にシール接着剤19の架橋が形成され、メニスカス(meniscus)力と呼ばれる吸着力が発生する。
上記のように貼り合わせ面S1,S2間にメニスカス力による吸着力が発生すると、貼り合わせ面S1,S2同士は互いに引きつけられるようになる(以下、この状態を「メニスカス吸着状態」と称する)。
(B)におけるc点は、貼り合わせ面S1,S2同士の状態が、「完全非接触状態」から「メニスカス吸着状態」に移行する時点を指す。「メニスカス吸着状態」においては、メニスカス力によって貼り合わせ面S2を介してTFT基板11が上方に引っ張られるため、ロードセル38の出力値(加圧力検出値VFp)が移行前(c点以前)に比べて減少する。したがって、加圧力検出値VFpは、c点を境に初期基準値VFpsから減少してゆき、該初期基準値VFpsよりも小さな値を示すようになる。以降、加圧力検出値VFpはd点において最小値・極小値に達するまでは下定盤駆動量Zdの増加に伴って減少する。そして、d点以降は、下定盤駆動量Zdの増加に伴って増加してゆき、e点において初期基準値VFpsに到達する。
c点〜e点において下定盤駆動量Zdに応じて加圧力検出値VFpが変化するのは、同区間においてメニスカス力の大きさが変動するためと考えられる。これは、TFT基板1
1の貼り合わせ面S2に塗布されたシール接着剤19の厚さが厳密には一様ではないことに因るものと推測される。すなわち、下定盤32を鉛直上方に駆動させていった際に、シール接着剤19が厚い部分から順に、シール接着剤19が貼り合わせ面S1に接触することになる。このようにして、貼り合わせ面の面内方向において「完全非接触状態」から「メニスカス吸着状態」へと移行するタイミングにずれが生じ、メニスカス力の変動を招いているものと考えられる。
さらに、本発明者らによる鋭意研究の結果、プレス処理実施時における貼り合わせ面S1,S2同士の水平位置ずれは、該貼り合わせ面S1,S2同士が「メニスカス吸着状態」にあるときに起こり易いとの知見が得られた。これは、貼り合わせ面S1,S2の面内方向(水平方向)において「完全非接触状態」から「メニスカス吸着状態」へと移行するタイミングにばらつきが生じると、局所的にメニスカス力が作用する箇所と作用しない箇所とが混在する結果、貼り合わせ面S1,S2を相対的に横方向(水平方向)にずらす力の成分が発生し、上記水平位置ずれが起こり易くなるのである。
一方、下定盤駆動量Zdの更なる増加によって貼り合わせ面S1,S2同士が「メニスカス吸着状態」から「完全接触状態」に移行した後は、貼り合わせ面S1,S2間には摩擦力が作用するため、これらを相対的に横方向にずらそうとしても水平位置ずれは生じない。
そこで、制御装置40は、基板貼り合わせ制御のプレス処理時(すなわち、XYZθテーブル35における鉛直駆動機構部35Aの作動時)に、貼り合わせ面S1,S2同士の状態がメニスカス吸着状態にあるか否かを検知する。本実施例においては制御装置40が本件に係る検知手段に相当する。そして、基板貼り合わせ制御に際して、制御装置40は、貼り合わせ面S1,S2同士がメニスカス吸着状態にあると検知しているときに、アライメント処理を実行することとした。
また、本実施例に係る基板貼り合わせ方法、或いは液晶表示パネルの製造方向は、貼り合わせ面S1,S2同士のアライメント処理を行いつつ貼り合わせる工程(貼り合わせ工程)を有し、貼り合わせ工程におけるアライメント処理は、貼り合わせ面S1,S2同士の状態がメニスカス吸着状態にあるときに行われることを特徴とする。
図5をふたたび参照して、アライメント処理を実行するタイミングについて説明する。制御装置40は、基板貼り合わせ制御に係るプレス処理開始後に、加圧力検出値VFp(の推移)が、初期基準値VFpsから減少して再び該初期基準値VFpsに達するまで間を推移するときに、貼り合わせ面S1,S2同士の状態がメニスカス吸着状態にあると検知する。そして、貼り合わせ面S1,S2同士の状態がメニスカス吸着状態にあると検知されているときにアライメント処理を行う。具体的には、図5の(B)においてc点を経過してからe点に至るまでの少なくとも何れかのタイミングでアライメント処理を行う。「少なくとも」とは、c点〜e点の期間内にアライメント処理を行う回数は1回であっても、複数の回数であっても良いことを意味する。
図6は、本実施例1に係る基板貼り合わせ制御ルーチンを示すフローチャートである。また、本フローチャートは、本件に係る貼り合わせ方法、及び液晶表示パネルの製造方法における貼り合わせ工程を示すものである。本ルーチンは制御装置40のROMに記憶されているプログラムであり、制御装置40によって実行される。本ルーチンの実行開始時においては、基板貼り合わせ装置30の上定盤31にCF基板16が保持され、下定盤初期高さに調節された下定盤32に対してシール接着剤19が塗布されたTFT基板11が保持されている。
ステップS101では、アライメント用カメラ41,41が、CF基板16及びTFT基板11の各々に形成されているアライメントマークMa、Mbを画像認識する(光学的に読み取る)。次に、ステップS102では、制御装置40は、アライメント用カメラ41,42の画像認識結果に基づいて、貼り合わせ面S1,S2同士の相対的な水平位置ずれ量(X,Y,θ)を算出する。
次に、ステップS103では、制御装置40は、水平位置ずれ量(X,Y,θ)に基づいて、貼り合わせ面S1,S2同士が所定の精度で位置合わせされているか否かを判定する。所定の精度で位置合わせがなされていないと判定された場合(S103;No)には、制御装置40はステップS104に進み、貼り合わせ面S1,S2間における水平位置ずれが相殺されるように、水平位置ずれ量(X,Y,θ)に基づいてXYZθテーブル35における水平駆動機構部35Bの制御量を算出すると共に、貼り合わせ面S1,S2における初期位置合わせを行う。そして、一方、ステップS103において、所定の精度で位置合わせがなされていると判定された場合(S103;Yes)には、ステップS105に進む。
ステップS105では、制御装置40は上述したプレス処理を開始する。すなわち、制御装置40は、XYZθテーブル35の鉛直駆動機構部35Aを作動させて下定盤32の鉛直上向きへの駆動を開始すると共に、ロードセル38の検出信号のモニタリング(加圧力検出値VFpの取得)を開始する。さらに、制御装置40は、プレス処理の開始と共に、初期基準値VFpsを読み込み、メモリに記憶する。
次に、ステップS106では、制御装置40は、加圧力検出値VFpが初期基準値VFpsよりも小さいか否かを判定する。なお、本ルーチンでは、ステップS105において下定盤32を駆動する速度、すなわち下定盤駆動量Zdを増加させる速度は、加圧力検出値VFpを下定盤駆動量Zdの変化に対して応答遅れなく取得できるような速度として設定されている。
ステップS106において、加圧力検出値VFpが初期基準値VFps以上であると判定された場合には(VFp≧VFps)、一定時間経過後、再び本ステップの判定が繰り返される。その間、下定盤32の鉛直上方への駆動と加圧力検出値VFpの取得が継続して行われている。そして、本ステップにおいて、加圧力検出値VFpが初期基準値VFpsよりも小さいと判定されると(VFp<VFps)、ステップS107に進む。この場合、制御装置40は、貼り合わせ面S1,S2同士の状態がメニスカス吸着状態であると検知する。
ステップS107では、制御装置40は、XYZθテーブル35の鉛直駆動機構部35Aの作動を一旦停止し(下定盤32の鉛直上向きへの駆動を一旦停止し)、この状態でアライメント処理を実施する。アライメント処理の具体的制御内容は記述のため詳しい説明は省略するが、ステップS101、S102及びS104における各処理と同様、アライメント用カメラ41,41によるアライメントマークMa、Mbの画像認識結果に基づいて貼り合わせ面S1,S2の水平位置ずれ量(X,Y,θ)を算出し、該水平位置ずれ量(X,Y,θ)の各成分が相殺されるようにXYZθテーブル35の水平駆動機構部35Bの動作を制御する。
次に、ステップS108では、ステップS105と同様な処理が行われ、下定盤32の鉛直上向きへの駆動、及び加圧力検出値VFpの取得が再開される。
次に、ステップS109では、プレス処理の終了条件が成立しているか否かが判定される。具体的には、制御装置40は、加圧力検出値VFpが規定加圧力Fpbに達していな
い場合(VFp<Fpb)には、ステップS108に戻ってプレス処理を継続する。一方、加圧力検出値VFpが規定加圧力Fpbに到達している場合(VFp≧Fpb)にはプレス処理を終了すべきと判断し、本ルーチンを一旦終了する。
上記基板貼り合わせ制御ルーチンにおいて、ロードセル38がダイレクト値から初期基準値VFp差し引いた値として加圧力検出値VFpsを出力する所謂メジャー測定を行う場合、貼り合わせ面S1,S2同士の状態が「完全非接触状態」にあるときには加圧力検出値VFpsが零(0)に維持される。そして、「完全非接触状態」から「メニスカス吸着状態」に移行すると、加圧力検出値VFpsが負(マイナス)の値を推移するようになる。
したがって、上記メジャー測定を実施する場合には、上記ステップS106において、加圧力検出値VFpが負(マイナス)の値である否かを判定し、肯定判定された場合(VFp<0)に、制御装置40は、貼り合わせ面S1,S2同士の状態がメニスカス吸着状態であることを検知する。一方、否定判定された場合(VFp≧0)に、制御装置40は、貼り合わせ面S1,S2同士の状態がメニスカス吸着状態ではなく、完全非接触状態であると検知する。なお、加圧力検出値VFpが負(マイナス)の値に移行してから、正の値に到達すると、貼り合わせ面S1,S2同士の状態はメニスカス吸着状態から完全接触状態に移行したことを示す。
以上述べた基板貼り合わせ制御によれば、貼り合わせ面S1,S2同士の状態がメニスカス吸着状態にあるときにアライメント処理が行われる。すなわち、貼り合わせ面S2に塗布されたシール接着剤19と、これに対向する貼り合わせ面S1との接触が開始されてから、貼り合わせ面S1,S2同士の接触が開始されるまでの期間に、アライメント処理が行われる。
これによれば、アライメント処理に際して、貼り合わせ面S1,S2同士に大きな摩擦力が作用することを回避できる。したがって、CF基板16及びTFT基板11に形成された電極等に損傷が生じることを抑制しつつ、貼り合わせ面S1,S2の位置合わせを精度良く行うことができる。これにより、液晶表示パネル1の品質を保証し、製品の信頼性の良好に維持することができる。
次に変形例を述べる。本実施例ではプレス処理時において貼り合わせ面S2に作用する加圧力をロードセル38の出力値に基づいて検出したが、これに限定されるものではなく、例えばプッシュプルゲージを用いても良い。また、XYZθテーブル35は下定盤32を駆動しているが、上定盤31を駆動させても良い。この場合、例えば鉛直駆動機構部35Aによって上定盤31を駆動させ、水平駆動機構部35Bによって下定盤32を駆動させても良いし、また、その逆であっても良い。鉛直駆動機構部35Aによって上定盤31を駆動させる場合、当然ながらプレス処理に際しては、上定盤31を鉛直方向下方向に駆動させると良い。
また、本実施例に係る基板貼り合わせ装置30は、下定盤32の重量を相殺するように支持する弾性支持機構39,39を備えているが、必ずしもこれを備える必要はない。しかしながら、上述の如く、弾性支持機構39,39を具備することでロードセル38の定格容量を小さくすることができるので、貼り合わせ面S2に作用する加圧力の検出精度を高めるために有効である。特に、本実施例では、ロードセル38の出力値に基づいて、プレス処理中における貼り合わせ面S1,S2同士の状態がメニスカス吸着状態にあるか否かを検知する。したがって、メニスカス吸着状態であるか否かを検知する際の精度、信頼性を向上させるためにも、弾性支持機構39,39を設けることは有益である。
本実施例では、2つの貼り合わせ対象物(TFT基板11とCF基板16)を貼り合わせるための接着剤を一方の貼り合わせ面の一部に塗布しているが、その塗布領域の大小は特に限定されるものではない。したがって、例えば図7に示すように液体の接着剤が貼り合わせ面のほぼ全面にわたって塗布される場合においても本件に係る貼り合わせ装置や貼り合わせ方法を適用することができる。図示した液体の接着剤がこれに対向する貼り合わせ面に接触することによりメニスカス力が発生し、貼り合わせ面同士が引きつけられるからである。
また、TFT基板11及びCF基板16は、第1及び第2の貼り合わせ対象物のあくまでも一例であり、シート状・パネル状ではなく、例えば図8に示すように厚さの比較的大きな対象物同士(ここでは、筒形状を例示している)を貼り合わせる際にも本件を適用することができる。また、対向する貼り合わせ面自体は平滑であることが好ましいが、その他の部位の形状等は特に限定されない。また、貼り合わせ対象物の硬さについては特に限定されない。
本実施例におけるTFT基板11及びCF基板16は透明基板であるが、不透明であっても良い。その場合、アライメントマークに関しては、同マークの近傍部位のみを透明な材質で製作し、その透明な領域に図4に示したようなアライメントマークを設けるようにしても良い。或いは、マークをアライメント用カメラ41,42により画像認識する代わりに、図9に示すように、TFT基板11及びCF基板16の各々の特定部位(ここでは、対角上の2隅角部)に設けられた特徴的なアライメント用形状(例えば、切り欠き形状)をアライメント用カメラ41,41により光学的に読み取り、双方の基板におけるアライメント用形状同士の位置合わせを行うことでアライメント処理を行っても良い。このようなアライメント用形状を採用する場合、TFT基板11及びCF基板16が不透明である場合に特に有用である。
<実施例2>
次に、第2の実施例に係る基板貼り合わせ装置を用いた基板貼り合わせ制御、基板貼り合わせ方法、液晶表示パネルの製造方法について、実施例1と相違する点を中心に説明する。基板貼り合わせ装置のハード構成については実施例1と共通する。
本実施例では、基板貼り合わせ制御に際して、アライメント処理の実行タイミングが実施例1に対してより限定的に特定される。以下、実施例2に係るアライメント処理の実行タイミングについて、図5の(B)を参照して説明することにする。
実施例1で説明した通り、プレス処理の開始後におけるアライメント処理は、貼り合わせ面S1,S2同士の状態が「メニスカス吸着状態」にある期間内、すなわち図中のc点〜e点の期間内で行われる。ところで、アライメント処理を、c点直後とe点直前の何れかに行うとすれば、e点直前のタイミングで行う方が好ましいと考えられる。
既に述べた通り、e点経過後(「完全接触状態」への移行後)は貼り合わせ面S1,S2同士の摩擦力によって水平位置ずれは発生しない。これに対して、貼り合わせ面S1,S2同士の状態が「メニスカス吸着状態」にあるときには水平位置ずれが生じ易い。そのため、「完全非接触状態」から「メニスカス吸着状態」に移行した直後(c点直後)にアライメント処理を行うと、当該アライメント処理後から「完全接触状態」に至るまでの間に水平位置ずれが再び起こる可能性がある。この場合、メニスカス吸着状態が維持されている間に再度のアライメント処理が要求され、その実行回数の増加に繋がる。そうすると、基板貼り合わせ制御に要するトータルの所要時間が長くなる要因にもなり得る。
そこで、本実施例では、e点に至る直前(貼り合わせ面S1,S2同士の状態がメニス
カス吸着状態から完全接触状態に移行する直前)、すなわち加圧力検出値VFpが初期基準値VFpsから減少した後、該初期基準値VFpsに達する間際(直前)のタイミングでアライメント処理を実行することとした。
図5の(B)に示すように、メニスカス吸着状態でのる下定盤駆動量Zdと加圧力検出値VFpとの関係は、c点〜d点の区間(以下、「メニスカス前期」と称す)と、d点〜e点の区間(以下、「メニスカス後期」と称す)とにおいて大きく転換する。メニスカス前期においては、下定盤駆動量Zdの増加に伴い、加圧力検出値VFpは最小値・極小値に向かって減少するように推移する。一方、メニスカス後期における加圧力検出値VFpは、下定盤駆動量Zdの増加に伴い、初期基準値VFpsに向かって増加するように推移する。
制御装置40は、基板貼り合わせ制御に係るプレス処理の開始後にメニスカス吸着状態を検知した後も、メニスカス前期においてはアライメント処理を実行せずにプレス処理を継続する。そして、メニスカス後期への移行後において、下定盤駆動量Zdの変化に追従して増加する加圧力検出値VFpが、初期基準値VFpsより低く、且つ該初期基準値VFps近傍の値として設定される判定基準値VFpaに到達した時点で、制御装置40はアライメント処理を実行することにした。判定基準値VFpaの具体的な値は、実験などの経験則に基づいて適切な値に設定することができる。
図10は、実施例2に係る基板貼り合わせ制御ルーチンを示すフローチャートである。本ルーチンは制御装置40のROMに記憶されているプログラムであり、制御装置40によって実行される。図6と共通する処理については同一のステップ符号を付すことで処理内容の説明は省略する。
ステップS106において、否定判定された場合(VFp≧VFps)には図6のルーチンと同様に一定時間をおいて本ステップの判定が繰り返され、肯定判定された場合(VFp<VFps)には、メニスカス吸着状態であるとの検知がなされ、ステップS201に進む。
ステップS201において、制御装置40は、加圧力検出値の最新取得値VFp(n+1)
と、一つ前に取得した値(以下、「直前取得値」と称す)VFp(n)の大小関係を比較し
、最新取得値VFp(n+1)がVFp(n)以上であるか否かを判定する。本ステップで、最新取得値VFp(n+1)が直前取得値VFp(n)より小さいと判定された場合(VFp(n+1)
VFp(n))、現在、メニスカス前期に該当すると判断され、所定の一定時間経過後、本
ステップの処理が再び実行される。なお、本ステップに係る処理を実行している間にも、下定盤駆動量Zdの増加ステップ及び加圧力検出値の取得ステップは継続して行われる。
そして、ステップS201において、VFp(n+1)がVFp(n)以上であると判定された場合(VFp(n+1)≧VFp(n))には、メニスカス前期からメニスカス後期へと既に移行したと判断され(すなわち、現在、メニスカス後期に該当すると判断され)、ステップS202に進む。
ステップS202では、制御装置40は、加圧力検出値VFp(最新取得値VFp(n+1))が、既述の判定基準値VFpa以上であるか否かを判定する。本ステップにおいて加
圧力検出値VFpが判定基準値VFpaより小さいと判定された場合(VFp<VFpa)、所定の一定時間経過後、本ステップの処理が再び実行される。ここにおいても、下定盤駆動量Zdの増加ステップ及び加圧力検出値VFpの取得ステップは継続して行われる。そして、本ステップにおいて加圧力検出値VFpが判定基準値VFpa以上であると判定された場合(VFp≧VFpa)、制御装置40はアライメント処理を実行すべきと判
断し、ステップS107に進む。ステップS107ではアライメント処理が行われ、以降の各処理は図6において説明した通りであるため説明を省略する。
本制御によれば、基板貼り合わせ制御に際して、貼り合わせ面S1,S2同士の状態が「メニスカス吸着状態」から「完全接触状態」に移行する直前にアライメント処理を行うことができる。そのため、アライメント処理を行った後に貼り合わせ面S1,S2の水平位置ずれが再び生じることを好適に回避できる。更には、アライメント処理の実行回数を1回のみとしても充分に貼り合わせ精度を保証することが可能となり、その結果、TFT基板11及びCF基板16の貼り合わせに要する所要時間を短縮することができる。
<実施例3>
次に、第3の実施例に係る基板貼り合わせ装置を用いた基板貼り合わせ制御、基板貼り合わせ方法、液晶表示パネルの製造方法について、実施例1と相違する点を中心に説明する。本実施例では、基板貼り合わせ制御のプレス処理時におけるメニスカス吸着状態の検知方法が既述の実施例と相違する。具体的には、貼り合わせ面S2に塗布されたシール接着剤19と貼り合わせ面S1が接触し、貼り合わせ面S1,S2間にシール接着剤19の架橋が形成されたかどうかを、撮像カメラによる撮像結果に基づいて検知する。
図11は、実施例3に係る基板貼り合わせ装置30Aの主要部を模式的に示した図である。ここでは、図3に示した基板貼り合わせ装置30との相違点について言及し、同等の構成部材については共通の符号を付すことで説明を省略する。
基板貼り合わせ装置30Aでは、フレームの柱部34Cに撮像装置であるカメラ(以下、「メニスカス吸着状態検知用カメラ」と称す)43が取り付けられている。このメニスカス吸着状態検知用カメラ43は、プレス処理においてXYZθテーブル35の鉛直駆動機構部35Aにより下定盤32を鉛直上向きに駆動させていった場合に、貼り合わせ面S1とシール接着剤19との接触、非接触状態がその撮像結果から判別可能なように、設置されている。具体的には、メニスカス吸着状態検知用カメラ43の光軸方向が水平となり、且つ、上定盤31にセットされたCF基板16の貼り合わせ面S1付近の高さを通るように配置されている。メニスカス吸着状態検知用カメラ43は、制御装置40と電気的に接続されており、その撮像結果が制御装置40に入力される。
基板貼り合わせ装置30Aでは、メニスカス吸着状態検知用カメラ43の撮像結果に基づいて、プレス処理実施時において貼り合わせ面S1,S2同士の状態がメニスカス吸着状態にあるか否かを検知するため、図3に示したロードセル38は設置されていない。
図12は、本実施例において貼り合わせ面S1,S2同士の状態が「完全非接触状態」にあるときのメニスカス吸着状態検知用カメラ43による撮像結果を示した図である。図13は、本実施例において貼り合わせ面S1,S2同士の状態が「メニスカス吸着状態」にあるときのメニスカス吸着状態検知用カメラ43による撮像結果を示した図である。上述のように、図12及び図13は、貼り合わせ面S1,S2及びシール接着剤19の接触状態を水平方向から撮像した結果を表す。
制御装置40は、基板貼り合わせ制御に係るプレス処理を開始すると、メニスカス吸着状態検知用カメラ43の撮像結果をモニタリングする。図12に示すような、シール接着材19が対向する貼り合わせ面S1に非接触の状態を示す撮像結果が得られる間は、貼り合わせ面S1,S2同士の状態が「完全非接触状態」にあるため、貼り合わせ面S1,S2同士の状態が「メニスカス吸着状態」にないと検知する。そして、制御装置40は、プレス処理に係る下定盤32の鉛直上向きへの駆動、及びメニスカス吸着状態検知用カメラ43の撮像結果のモニタリングを継続する。
そして、下定盤駆動量Zdが徐々に増加し、図13に示すような、貼り合わせ面S1,S2間にシール接着剤19の架橋が形成された撮像結果が得られた場合、制御装置40は貼り合わせ面S1,S2同士の状態が「メニスカス吸着状態」にあると検知する。そして、「メニスカス吸着状態」を検知した制御装置40は実施例1と同様のアライメント処理を実行する。
以上のように、プレス処理の開始後において、メニスカス吸着状態検知用カメラ43の撮像結果が図12に示した状態から図13に示した状態への切り替わりを確認することで、(貼り合わせ面S1,S2間に作用する加圧力を検出しなくても)貼り合わせ面S1,S2同士の状態がメニスカス吸着状態にあるか否かを好適に検知できる。
<実施例4>
次に、第4の実施例について説明する。本実施例においても、実施例3と同様、プレス処理実施時において貼り合わせ面S1,S2同士の状態がメニスカス吸着状態にあるか否かを、撮像カメラの撮像結果に基づいて検知する。図14は、実施例4に係る基板貼り合わせ装置30Bの主要部を模式的に示した図である。基板貼り合わせ装置30Bにおけるメニスカス吸着状態検知用カメラ43Aは、例えばフレームの梁部34Aに取り付けられており、TFT基板11の貼り合わせ面S2に塗布されたシール接着剤19を、鉛直上方から撮像するように設置されている。図14では、メニスカス吸着状態検知用カメラ43Aの光軸は鉛直方向と平行になっている。
上定盤31のうち、メニスカス吸着状態検知用カメラ43Aの鉛直下方に位置する部位には貫通開口が設けられている。メニスカス吸着状態検知用カメラ43Aは、上定盤31の貫通開口を通じて、透明なCF基板16を透過したシール接着剤19を撮像する。メニスカス吸着状態検知用カメラ43Aは制御装置40と電気的に接続されており、その撮像結果が制御装置40に入力される。
本実施例に係る液晶表示パネル1は、プレス処理時における貼り合わせ面S1,S2同士のメニスカス吸着状態を、メニスカス吸着状態検知用カメラ43Aの撮像結果に基づいて検知し易いように、メニスカス吸着状態検知用カメラ43Aの撮像領域内における貼り合わせ面S2上には、シール接着剤19が点(ドット)状に塗布されている。
図15は、本実施例において貼り合わせ面S1,S2同士が「完全非接触状態」にあるときのメニスカス吸着状態検知用カメラ43Aによる撮像結果を示した図である。図16は、本実施例において貼り合わせ面S1,S2同士が「メニスカス吸着状態」にあるときのメニスカス吸着状態検知用カメラ43Aによる撮像結果を示した図である。図15及び図16は、それぞれ図12及び図13に対応している。
基板貼り合わせ制御に係るプレス処理の開始後、制御装置40はメニスカス吸着状態検知用カメラ43Aの撮像結果をモニタリングする。メニスカス吸着状態検知用カメラ43Aは、ドット状のシール接着剤19(以下、「撮像用ドット接着剤」と称す)の撮像時には、CF基板16の貼り合わせ面S1へと焦点が合わせられている。そして、例えば貼り合わせ面S1,S2同士が「完全非接触状態」にある場合、図15に示すように、撮像用ドット接着剤の輪郭が一重円(図中、破線L1)になっている。この輪郭円L1は、下定盤32に保持されているTFT基板11の貼り合わせ面S2と撮像用ドット接着剤とが接触することで形成される輪郭円である。
これに対して、XYZθテーブル35の鉛直駆動機構部35Aによって下定盤32が更に鉛直上向きに駆動され、上定盤31に保持されているCF基板16の貼り合わせ面S1
と撮像用ドット接着剤とが接触すると、貼り合わせ面S1とS2との間に撮像用ドット接着剤の架橋が形成される。そうすると、図16に示すように、撮像用ドット接着剤の輪郭が二重円(図中、破線L1及び実線L2)となる。すなわち、上述した輪郭円L1の内側に、該輪郭円L1よりも鮮明(明瞭、シャープ)な輪郭円L2が形成される。輪郭円L2は、上定盤31に保持されているCF基板16の貼り合わせ面S1と撮像用ドット接着剤とが接触することで形成される輪郭円である。
輪郭円L2の内側領域において撮像用ドット接着剤は貼り合わせ面S1と接触しているため、その間には空気層が介在しない。一方、輪郭円L2の外側領域における撮像用ドット接着剤は、貼り合わせ面S1と非接触の状態になっており、貼り合わせ面S1との隙間に空気層が介在する。そのため、輪郭円L2は、輪郭円L1に比べてシャープ(鮮明)に撮像される。
制御装置40は、プレス処理の開始後において、図15の状態を示す撮像結果が得られる間は、貼り合わせ面S1,S2同士の状態が「完全非接触状態」にあるため、貼り合わせ面S1,S2同士の状態が「メニスカス吸着状態」にないと検知する。その場合、プレス処理に係る下定盤32の鉛直上向きへの駆動、及びメニスカス吸着状態検知用カメラ43Aの撮像結果のモニタリングを継続する。そして、図16の状態を示す撮像結果が得られた場合に、制御装置40は、貼り合わせ面S1,S2同士の状態が「メニスカス吸着状態」にあると検知し、アライメント処理を実行する。以上のように、本実施例では、プレス処理時におけるメニスカス吸着状態検知用カメラ43Aの撮像結果に基づいて、貼り合わせ面S1,S2同士の状態がメニスカス吸着状態にあるか否かを好適に検知できる。
本実施例においては、メニスカス吸着状態検知用カメラ43Aの撮像対象となるシール接着剤19をドット状に塗布したが、これに限定されるものではない。例えば、TFT基板11に塗布したシール接着剤19の一部を撮像対象にしても良い。
例えば、シール接着剤19の直線部を撮像した場合、貼り合わせ面S1,S2同士の状態が「完全非接触状態」のときには、シール接着剤19における一対の平行な輪郭線が撮像される。そして、「メニスカス吸着状態」への移行後には、上記した一対の平行な輪郭線の内側に、更に一対の平行な輪郭線が撮像されるようになる。「メニスカス吸着状態」への移行後において新たに出現する(内側の)一対の平行な輪郭線は、CF基板16の貼り合わせ面S1とシール接着剤19とが接触することで形成されるものである。また、「完全非接触状態」に該当するときから現れる(外側)の一対の平行な輪郭線は、TFT基板11の貼り合わせ面S2とシール接着剤19とが接触して形成されるものである。
次に、本実施例の変形例について説明する。本変形例では、貼り合わせ面S2における撮像用ドット接着剤が塗布される位置には、撮像用マーク(本変形例では、十字型のマークを採用しているが、これに限定されない)が設けられている。
図17は、本変形例において貼り合わせ面S1,S2同士の状態が「完全非接触状態」にあるときのメニスカス吸着状態検知用カメラ43Aの撮像結果を示した図である。図18は、本変形例において貼り合わせ面S1,S2同士の状態が「メニスカス吸着状態」にあるときのメニスカス吸着状態検知用カメラ43Aの撮像結果を示した図である。
本変形例では、貼り合わせ面S1,S2同士の状態が「完全非接触状態」、「メニスカス吸着状態」の何れにあるかを、撮像用ドット接着剤に係る輪郭円の撮像結果に併せて、以下に記すように検知用マークの撮像結果に基づいて判断する。貼り合わせ面S1,S2同士の状態が「完全非接触状態」にある場合、撮像用ドット接着剤の輪郭が一重円(図17中、L1)になると共に、撮像用ドット接着剤を透過して検知用マーク(図17中、破
線による十字模様で表す)が撮像される。なお、本変形例においては、撮像用ドット接着剤を透過した検知用マークを撮像するために該撮像用ドット接着剤は無色透明となっている。
その後、下定盤32が更に鉛直上向きに駆動されてゆき、TFT基板11の貼り合わせ面S1と撮像用ドット接着剤とが接触すると、輪郭円L2の内側領域に位置する部分の検知用マーク(図18中、実線で表す)が、輪郭円L2の外側領域に位置する部分の検知用マーク(図18中、破線で表す)に比べてシャープに撮像されるようになる。これは、輪郭円L2の内側領域は撮像用ドット接着剤と貼り合わせ面S1の間に空気層が介在しない一方、輪郭円L2の外側領域においては撮像用ドット接着剤と貼り合わせ面S1の間に空気層が介在することによる。
本変形例では、撮像用ドット接着剤の輪郭、及び検知用マークの撮像結果の変化に基づいて、貼り合わせ面S1,S2同士の状態が「完全非接触状態」、「メニスカス吸着状態」の何れにあるかについて精度よく検知することができる。なお、本変形例に係る検知用マークの形状は、十字型以外の形状を適宜採用することができる。また、プレス処理時におけるメニスカス吸着状態検知用カメラ43Aの焦点は、検知用マークが形成されている高さ、すなわち貼り合わせ面S2の高さに合わせられても良い。
1 液晶表示パネル
11 TFT基板
16 カラーフィルタ基板
19 シール接着剤
S1,S2 貼り合わせ面
30 基板貼り合わせ装置
31 上定盤
32 下定盤
35 XYZθテーブル
35A 鉛直駆動機構部
35B 水平駆動機構部
38 ロードセル
39 弾性支持機構
40 制御装置
41 アライメント用カメラ

Claims (10)

  1. 第1及び第2の貼り合わせ対象物において互いに対向する一対の貼り合わせ面の少なくとも何れか一方に設けられた接着剤であって前記貼り合わせ面間に所定の封入対象を封入する封入空間が形成されるように該貼り合わせ面間を封止する接着剤を介して該貼り合わせ面同士を貼り合わせるための装置であって、
    前記第1の貼り合わせ対象物を保持する上定盤と、
    前記第2の貼り合わせ対象物を保持する下定盤と、
    前記上定盤及び下定盤の少なくとも何れか一方を前記貼り合わせ面の面内方向と垂直な方向に駆動可能な第1の駆動機構と、
    前記上定盤及び下定盤の少なくとも何れか一方を前記貼り合わせ面の面内方向に駆動可能な第2の駆動機構と、
    前記第1及び第2の駆動機構を作動させて、前記貼り合わせ面同士を、面内方向における相対的な位置合わせであるアライメント処理を行いつつ貼り合わせる貼り合わせ制御を実施する制御手段と、
    前記貼り合わせ制御における前記第1の駆動機構の作動時に、前記貼り合わせ面同士の状態が、前記接着剤が対向する貼り合わせ面に接触して発生するメニスカス力により該貼り合わせ面同士が互いに引きつけられるメニスカス吸着状態にあるか否かを検知する検知手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記検知手段によって前記貼り合わせ面同士の状態がメニスカス吸着状態にあると検知されているときに、前記第2の駆動機構を作動させて前記アライメント処理を実行することを特徴とする貼り合わせ装置。
  2. 前記検知手段は、一方の貼り合わせ面に作用する加圧力に対応する検出信号を出力する検出センサを有し、且つ、前記貼り合わせ制御時における該検出センサの出力値が、前記第1の駆動機構の作動開始時における初期基準値から減少して再び該初期基準値に達するまでの間を推移するときに、前記貼り合わせ面同士の状態が前記メニスカス吸着状態にあると検知することを特徴とする請求項1に記載の貼り合わせ装置。
  3. 前記貼り合わせ面同士の状態が前記メニスカス吸着状態にある期間のうち、前記検出センサの出力値の推移が前記初期基準値から減少してゆくメニスカス前期を経た後、該出力値の推移が前記初期基準値に向かって増加するように推移するメニスカス後期へ移行した後のタイミングで、前記制御手段は前記アライメント処理を実行することを特徴とする請求項2に記載の貼り合わせ装置。
  4. 前記上定盤及び下定盤のうち、前記一方の貼り合わせ面を有する貼り合わせ対象物を保持する方の定盤は弾性支持機構によって支持されており、且つ、前記検出センサは該弾性支持機構によって支持されている方の定盤を介して伝達される加圧力を検出することを特徴とする請求項2又は3に記載の貼り合わせ装置。
  5. 第1及び第2の貼り合わせ対象物において互いに対向する一対の貼り合わせ面の少なくとも何れか一方に設けられた接着剤であって前記貼り合わせ面間に所定の封入対象を封入する封入空間が形成されるように該貼り合わせ面間を封止する接着剤を介して該貼り合わせ面同士を貼り合わせる方法であって、
    前記貼り合わせ面同士を、面内方向における相対的な位置合わせであるアライメント処理を行いつつ、該面内方向と垂直な方向における該貼り合わせ面同士の間隔を狭めてゆくことで貼り合わせる貼り合わせ工程を有し、
    前記貼り合わせ工程における前記アライメント処理は、前記貼り合わせ面同士の状態が、前記接着剤が対向する貼り合わせ面に接触して発生するメニスカス力により該貼り合わせ面同士が互いに引きつけられるメニスカス吸着状態にあるときに行われることを特徴とする貼り合わせ方法。
  6. 前記貼り合わせ工程において、一方の貼り合わせ面に作用する加圧力に対応する検出信号を出力する検出センサの出力値が、前記貼り合わせ面同士の間隔を狭め始めた時における初期基準値から減少して再び該初期基準値に達するまでの何れかのタイミングで前記アライメント処理が実行されることを特徴とする請求項に記載の貼り合わせ方法。
  7. 前記貼り合わせ面同士の状態が前記メニスカス吸着状態にある期間のうち、前記検出センサの出力値の推移が前記初期基準値から減少してゆくメニスカス前期を経た後、該出力値の推移が前記初期基準値に向かって増加するように推移するメニスカス後期へ移行した後のタイミングで、前記アライメント処理が実行されることを特徴とする請求項6に記載の貼り合わせ方法。
  8. 第1及び第2の基板において互いに対向する一対の貼り合わせ面の少なくとも何れか一方に設けられた接着剤であって前記貼り合わせ面間に所定の封入対象を封入する封入空間が形成されるように該貼り合わせ面間を封止する接着剤を介して該貼り合わせ面同士を貼り合わせることにより液晶表示パネルを製造する液晶表示パネルの製造方法であって、
    前記貼り合わせ面同士を、面内方向における相対的な位置合わせであるアライメント処理を行いつつ、該面内方向と垂直な方向における該貼り合わせ面同士の間隔を狭めてゆくことで貼り合わせる貼り合わせ工程を有し、
    前記貼り合わせ工程における前記アライメント処理は、前記貼り合わせ面同士が、前記接着剤が対向する貼り合わせ面に接触して発生するメニスカス力により互いに引きつけられるメニスカス吸着状態にあるときに行われることを特徴とする液晶表示パネルの製造方法。
  9. 前記貼り合わせ工程において、一方の貼り合わせ面に作用する加圧力に対応する検出信号を出力する検出センサの出力値が、前記貼り合わせ面同士の間隔を狭め始めた時における初期基準値から減少して再び該初期基準値に達するまでの何れかのタイミングで前記アライメント処理が実行されることを特徴とする請求項に記載の液晶表示パネルの製造方
    法。
  10. 前記貼り合わせ面同士の状態が前記メニスカス吸着状態にある期間のうち、前記検出センサの出力値の推移が前記初期基準値から減少してゆくメニスカス前期を経た後、該出力値の推移が前記初期基準値に向かって増加するように推移するメニスカス後期へ移行した後のタイミングで、前記アライメント処理が実行されることを特徴とする請求項9に記載の液晶表示パネルの製造方法。
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