図1は、本発明の実施の形態における遊技機、表示制御方法および表示制御プログラムを適用して構成した遊技機の装置構成図の一例であって、図2は、本発明のガラス枠を開放させた状態の遊技機1の斜視図であり、図3は、1つの遊技機1の裏面側の斜視図である。
遊技機1は、遊技店の島設備に取り付けられる外枠60と、その外枠60と回動可能に支持されたガラス枠50とが備えられている(図1、図2参照)。また、外枠60には、遊技球が流下する遊技領域6が形成された遊技盤2が設けられている。ガラス枠50には、回動操作されることにより遊技領域6に向けて遊技球を発射させる操作ハンドル3と、スピーカからなる音声出力装置32と、複数のランプを有する演出用照明装置34と、押圧操作により演出態様を変更させるための演出ボタン35とが設けられている。
なお、図33に示すように、演出ボタン35の周辺に、上下左右の十字キー35−1を設けた構成としてもよいし、図29に示すように、演出ボタンの隣に、操作レバーであるジョイスティック37を設けた構成としてもよい。この十字キー35−1とジョイスティック37は、少なくとも一方が設置されている構成であればよい。
さらに、ガラス枠50には、複数の遊技球を貯留する受け皿40が設けられており、この受け皿40は、操作ハンドル3の方向側に遊技球が流下するように下りの傾斜を有している(図2参照)。この受け皿40の下りの傾斜の端部には、遊技球を受け入れる受入口が設けられており、この受入口に受け入れられた遊技球は、玉送りソレノイド4bが駆動することにより、ガラス枠50の裏面に設けられた玉送り開口部41へ1個ずつ送り出される。
そして、玉送り開口部41へ送り出された遊技球は、打出部材4cの方向に向けて下り傾斜を有している発射レール42により、発射レール42の下り傾斜の端部に誘導される。発射レール42の下り傾斜の端部の上方には、遊技球を停留させる停止するストッパー43が設けられており、玉送り開口部41から送り出された遊技球は、発射レール42の下り傾斜の端部で1個の遊技球が停留されることになる(図2参照)。
そして、遊技者が操作ハンドル3を回動させると、操作ハンドル3に直結している発射ボリューム3bも回動し、発射ボリューム3bにより遊技球の発射強度が調整され、調整された発射強度で発射用ソレノイド4aに直結された打出部材4cが回転する。この打出部材4cが回転することで、打出部材4cにより発射レール42の下り傾斜の端部に貯留されている遊技球が打ち出され、遊技球が遊技領域6に発射されることとなる。
上記のようにして発射された遊技球は、発射レール42からレール5a、5b間を上昇して玉戻り防止片5cを超えると、遊技領域6に到達し、その後遊技領域6内を落下する。このとき、遊技領域6に設けられた複数の釘や風車によって、遊技球は予測不能に落下することとなる。
また、上記遊技領域6には、複数の一般入賞口12が設けられている。これら各一般入賞口12には、一般入賞口検出スイッチ12aが設けられており、この一般入賞口検出スイッチ12aが遊技球の入賞を検出すると、所定の賞球(例えば10個の遊技球)が払い出される。
また、上記遊技領域6の中央下側の領域には、遊技球が入球可能な始動領域を構成する第1始動口14および第2始動口15と、遊技球が入球可能な第2大入賞口17とが設けられている。
この第2始動口15は、一対の可動片15bを有しており、これら一対の可動片15bが閉状態に維持される第1の態様と、一対の可動片15bが開状態となる第2の態様とに可動制御される。なお、第2始動口15が上記第1の態様に制御されているときには、当該第2始動口15の真上に位置する第2大入賞口17の入賞部材が障害物となって、遊技球の受入れを不可能としている。
一方で、第2始動口15が上記第2の態様に制御されているときには、上記一対の可動片15bが受け皿として機能し、第2始動口15への遊技球の入賞が容易となる。つまり、第2始動口15は、第1の態様にあるときには遊技球の入賞機会がなく、第2の態様にあるときには遊技球の入賞機会が増すこととなる。
ここで、第1始動口14には遊技球の入球を検出する第1始動口検出スイッチ14aが設けられ、第2始動口15には遊技球の入球を検出する第2始動口検出スイッチ15aが設けられている。そして、第1始動口検出スイッチ14aまたは第2始動口検出スイッチ15aが遊技球の入球を検出すると、特別図柄判定用乱数値等を取得し、後述する大当たり遊技を実行する権利獲得の抽選(以下、「大当たりの抽選」という)が行われる。
また、第1始動口検出スイッチ14aまたは第2始動口検出スイッチ15aが遊技球の入球を検出した場合にも、所定の賞球(例えば3個の遊技球)が払い出される。
また、第2大入賞口17は、遊技盤2に形成された開口部から構成されている。この第2大入賞口17の下部には、遊技盤面側からガラス板52側に突出可能な第2大入賞口開閉扉17bを有しており、この第2大入賞口開閉扉17bが遊技盤面側に突出する開放状態と、遊技盤面に埋没する閉鎖状態とに可動制御される。
そして、第2大入賞口開閉扉17bが遊技盤面に突出していると、遊技球を第2大入賞口17内に導く受け皿として機能し、遊技球が第2大入賞口17に入球可能となる。この第2大入賞口17には第2大入賞口検出スイッチ17aが設けられており、この第2大入賞口検出スイッチ17aが遊技球の入球を検出すると、予め設定された賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。
さらに、上記遊技領域6の右側の領域には、遊技球が通過可能な普通領域を構成する普通図柄ゲート13と、遊技球が入球可能な第1大入賞口16とが設けられている。
このため、操作ハンドル3を大きく回動させ、強い力で打ち出された遊技球でないと、普通図柄ゲート13と第1大入賞口16とには遊技球が、通過または入賞しないように構成されている。
特に、後述する時短遊技状態に移行したとしても、遊技領域6の左側の領域に遊技球を流下させてしまうと、普通図柄ゲート13に遊技球が通過しないことから、第2始動口15にある一対の可動片15bが開状態とならず、第2始動口15に遊技球が入賞することが困難になるように構成されている。
この普通図柄ゲート13には、遊技球の通過を検出するゲート検出スイッチ13aが設けられており、このゲート検出スイッチ13aが遊技球の通過を検出すると、普通図柄判定用乱数値を取得し、後述する「普通図柄の抽選」が行われる。
第1大入賞口16は、通常は第1大入賞口開閉扉16bによって閉状態に維持されており、遊技球の入球を不可能としている。これに対して、後述する特別遊技が開始されると、第1大入賞口開閉扉16bが開放されるとともに、この第1大入賞口開閉扉16bが遊技球を第1大入賞口16内に導く受け皿として機能し、遊技球が第1大入賞口16に入球可能となる。第1大入賞口16には第1大入賞口検出スイッチ16aが設けられており、この第1大入賞口検出スイッチ16aが遊技球の入球を検出すると、予め設定された賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。
さらには、遊技領域6の最下部であって遊技領域6の最下部の領域には、一般入賞口12、第1始動口14、第2始動口15、第1大入賞口16および第2大入賞口17のいずれにも入球しなかった遊技球を排出するためのアウト口11が設けられている。
また、遊技領域6の中央には、遊技球の流下に影響を与える飾り部材7が設けられている。この飾り部材7の略中央部分には、液晶表示装置(LCD)31が設けられており、この液晶表示装置31の上方には、ベルトの形をした演出用駆動装置33が設けられている。
この液晶表示装置31は、遊技が行われていない待機中に画像を表示したり、遊技の進行に応じた画像を表示したりする。なかでも、後述する大当りの抽選結果を報知するための3個の演出図柄36が表示され、特定の演出図柄36の組合せ(例えば、777等)が停止表示されることにより、大当りの抽選結果として大当りが報知される。
より具体的には、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときには、3個の演出図柄36をそれぞれスクロール表示するとともに、所定時間経過後に当該スクロールを停止させて、演出図柄36を停止表示するものである。また、この演出図柄36の変動表示中に、さまざまな画像やキャラクタ等を表示することによって、大当たりに当選するかもしれないという高い期待感を遊技者に与えるようにもしている。
上記演出用駆動装置33は、その動作態様によって遊技者に期待感を与えるものである。演出用駆動装置33は、例えば、ベルトが下方に移動したり、ベルト中央部の回転部材が回転したりする動作を行う。これら演出用駆動装置33の動作態様によって、遊技者にさまざまな期待感を与えるようにしている。
さらに、上記の各種の演出装置に加えて、音声出力装置32は、BGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力し、サウンドによる演出を行い、演出用照明装置34は、各ランプの光の照射方向や発光色を変更して、照明による演出を行うようにしている。
また、演出ボタン35および十字キー35−1およびジョイスティック37は、例えば、上記液晶表示装置31に当該演出ボタン35および十字キー35−1およびジョイスティック37を操作するようなメッセージが表示されたときのみ有効となる。演出ボタン35には、演出ボタン検出スイッチ35aが設けられており、十字キーには、図示しない十字キー検出スイッチが設けられており、さらに、ジョイスティック37には、ジョイスティック検出スイッチ35bが設けられており、これらによって遊技者の操作を検出すると、この操作に応じてさらなる演出が実行される。
遊技領域6の右下方には、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、普通図柄表示装置22、第1特別図柄保留表示器23、第2特別図柄保留表示器24、普通図柄保留表示器25が設けられている。
上記第1特別図柄表示装置20は、第1始動口14に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選結果を報知するものであり、7セグメントのLEDで構成されている。つまり、大当たりの抽選結果に対応する特別図柄が複数設けられており、この第1特別図柄表示装置20に大当たりの抽選結果に対応する特別図柄を表示することによって、抽選結果を遊技者に報知するようにしている。例えば、大当たりに当選した場合には「7」が表示され、ハズレであった場合には「−」が表示される。このようにして表示される「7」や「−」が特別図柄となるが、この特別図柄はすぐに表示されるわけではなく、所定時間変動表示された後に、停止表示されるようにしている。
ここで、「大当たりの抽選」とは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときに、特別図柄判定用乱数値を取得し、取得した特別図柄判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか、「小当たり」に対応する乱数値であるかの判定する処理をいう。この大当たりの抽選結果は即座に遊技者に報知されるわけではなく、第1特別図柄表示装置20において特別図柄が点滅等の変動表示を行い、所定の変動時間を経過したところで、大当たりの抽選結果に対応する特別図柄が停止表示して、遊技者に抽選結果が報知されるようにしている。
なお、第2特別図柄表示装置21は、第2始動口15に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選結果を報知するためのもので、その表示態様は、上記第1特別図柄表示装置20における特別図柄の表示態様と同一である。
また、本実施形態において「大当たり」というのは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たりの抽選において、大当たり遊技を実行する権利を獲得したことをいう。「大当たり遊技」においては、第1大入賞口16または第2大入賞口17が開放されるラウンド遊技を計15回行う。各ラウンド遊技における第1大入賞口16または第2大入賞口17の最大開放時間については予め定められた時間が設定されており、この間に第1大入賞口16または第2大入賞口17に所定個数の遊技球(例えば9個)が入球すると、1回のラウンド遊技が終了となる。
つまり、「大当たり遊技」は、第1大入賞口16または第2大入賞口17に遊技球が入球するとともに、当該入球に応じた賞球を遊技者が獲得できる遊技である。
また、普通図柄表示装置22は、普通図柄ゲート13を遊技球が通過したことを契機として行われる普通図柄の抽選結果を報知するためのものである。詳しくは後述するが、この普通図柄の抽選によって当たりに当選すると普通図柄表示装置22が点灯し、その後、上記第2始動口15が所定時間、第2の態様に制御される。
ここで、「普通図柄の抽選」とは、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したときに、普通図柄判定用乱数値を取得し、取得した普通図柄判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるかどうかの判定する処理をいう。この普通図柄の抽選結果についても、普通図柄ゲート13を遊技球が通過して即座に抽選結果が報知されるわけではなく、普通図柄表示装置22において普通図柄が点滅等の変動表示を行い、所定の変動時間を経過したところで、普通図柄の抽選結果に対応する普通図柄が停止表示して、遊技者に抽選結果が報知されるようにしている。
さらに、特別図柄の変動表示中や後述する特別遊技中等、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球して、即座に大当たりの抽選が行えない場合には、一定の条件のもとで、大当たりの抽選の権利が保留される。
より詳細には、第1始動口14に遊技球が入球したときに取得された特別図柄判定用乱数値を第1保留として記憶し、第2始動口15に遊技球が入球したときに取得された特別図柄判定用乱数値を第2保留として記憶する。
これら両保留は、それぞれ上限保留個数を4個に設定し、その保留個数は、それぞれ第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24とに表示される。
なお、第1保留が1つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の左側のLEDが点灯し、第1保留が2つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の2つのLEDが点灯する。また、第1保留が3つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の左側のLEDが点滅するとともに右側のLEDが点灯し、第1保留が4つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の2つのLEDが点滅する。
また、第2特別図柄保留表示器24においても、上記と同様に第2保留の保留個数が表示される。
そして、普通図柄の上限保留個数も4個に設定されており、その保留個数が、上記第1特別図柄保留表示器23および第2特別図柄保留表示器24と同様の態様によって、普通図柄保留表示器25において表示される。
ガラス枠50は、遊技盤2の前方(遊技者側)において遊技領域6を視認可能に覆うガラス板52を支持している。なお、ガラス板52は、ガラス枠50に対して着脱可能に固定されている。
またガラス枠50は、左右方向の一端側(たとえば遊技機1に正対して左側)においてヒンジ機構部51を介して外枠60に連結されており、ヒンジ機構部51を支点として左右方向の他端側(たとえば遊技機1に正対して右側)を外枠60から開放させる方向に回動可能とされている。ガラス枠50は、ガラス板52とともに遊技盤2を覆い、ヒンジ機構部51を支点として扉のように回動することによって、遊技盤2を含む外枠60の内側部分を開放することができる。
ガラス枠50の他端側には、ガラス枠50の他端側を外枠60に固定するロック機構が設けられている。ロック機構による固定は、専用の鍵によって解除することが可能とされている。また、ガラス枠50には、ガラス枠50が外枠60から開放されているか否かを検出する扉開放スイッチ133も設けられている。
遊技機1の裏面には、図3に示すように、主制御基板110、演出制御基板120、払出制御基板130、電源基板170、遊技情報出力端子板30などが設けられている。また、電源基板170に遊技機1に電力を給電するための電源プラグ171や、図示しない電源スイッチが設けられている。
次に、図4の遊技機1全体のブロック図を用いて、遊技の進行を制御する制御手段について説明する。
主制御基板110は遊技の基本動作を制御する主制御手段であり、第1始動口検出スイッチ14a等の各種検出信号を入力して、第1特別図柄表示装置20や第1大入賞口開閉ソレノイド16c等を駆動させて遊技を制御するものである。
この主制御基板110は、メインCPU110a、メインROM110bおよびメインRAM110cから構成されるワンチップマイコン110mと、主制御用の入力ポートと出力ポート(図示せず)と少なくとも備えている。
この主制御用の入力ポートには、払出制御基板130、一般入賞口12に遊技球が入球したことを検知する一般入賞口検出スイッチ12a、普通図柄ゲート13に遊技球が入球したことを検知するゲート検出スイッチ13a、第1始動口14に遊技球が入球したことを検知する第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口15に遊技球が入球したことを検知する第2始動口検出スイッチ15a、第1大入賞口16に遊技球が入球したことを検知する第1大入賞口検出スイッチ16a、第2大入賞口17に遊技球が入球したことを検知する第2大入賞口検出スイッチ17aが接続されている。この主制御用の入力ポートによって、各種信号が主制御基板110に入力される。
また、主制御用の出力ポートには、払出制御基板130、第2始動口15の一対の可動片15bを開閉動作させる始動口開閉ソレノイド15c、第1大入賞口開閉扉16bを動作させる第1大入賞口開閉ソレノイド16c、第2大入賞口開閉扉17bを動作させる第2大入賞口開閉ソレノイド17c、特別図柄を表示する第1特別図柄表示装置20と第2特別図柄表示装置21、普通図柄を表示する普通図柄表示装置22、特別図柄の保留球数を表示する第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24、普通図柄の保留球数を表示する普通図柄保留表示器25、外部情報信号を出力する遊技情報出力端子板30が接続されている。この主制御用の出力ポートによって、各種信号が出力される。
メインCPU110aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM110bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。
このメインCPU110aでは、保留球における大当たり抽選を当該保留球における抽選処理よりも前に行い、抽選結果を先取得する(先読みする)ことも可能であって、このとき、先取得した抽選結果を演出制御基板120を介して画像制御基板150へと送出する。
主制御基板110のメインROM110bには、遊技制御用のプログラムや各種の遊技に決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。例えば、大当たり抽選に参照される大当り判定テーブル、普通図柄の抽選に参照される当り判定テーブル、特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブル、大当たり終了後の遊技状態を決定するための大当たり遊技終了時設定データテーブル、大入賞口開閉扉の開閉条件を決定する特別電動役物作動態様決定テーブル、大入賞口開放態様テーブル、特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定テーブル等がメインROM110bに記憶されている。
なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
主制御基板110のメインRAM110cは、メインCPU110aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。
例えば、メインRAM110cには、普通図柄保留数(G)記憶領域、普通図柄保留記憶領域、普通図柄データ記憶領域、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域、第1特別図柄乱数値記憶領域、第2特別図柄乱数値記憶領域、ラウンド遊技回数(R)記憶領域、開放回数(K)記憶領域、大入賞口入球数(C)記憶領域、遊技状態記憶領域(高確率遊技フラグ記憶領域と時短遊技フラグ記憶領域)、高確率遊技回数(X)カウンタ、時短回数(J)カウンタ、遊技状態バッファ、停止図柄データ記憶領域、演出用伝送データ格納領域、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタなど各種のタイマカウンタが設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
遊技情報出力端子板30は、主制御基板110において生成された外部情報信号を遊技店のホールコンピュータ等に出力するための基板である。遊技情報出力端子板30は、主制御基板110と配線接続され、外部情報を遊技店のホールコンピュータ等と接続をするためのコネクタが設けられている。
電源基板170は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機1に電源電圧を供給するとともに、遊技機1に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板110に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU110aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU110aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
演出制御基板120は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この演出制御基板120は、サブCPU120a、サブROM120b、サブRAM120cを備えており、主制御基板110に対して、当該主制御基板110から演出制御基板120への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU120aは、主制御基板110から送信されたコマンド、または、上記演出ボタン検出スイッチ35a、十字キー検出スイッチ、ジョイスティック検出スイッチ35b、タイマからの入力信号に基づいて、サブROM120bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータをランプ制御基板140または画像制御基板150に送信する。サブRAM120cは、サブCPU120aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
例えば、演出制御基板120におけるサブCPU120aは、主制御基板110から特別図柄の変動態様を示す変動パターン指定コマンドを受信すると、受信した変動パターン指定コマンドの内容を解析して、液晶表示装置31、音声出力装置32、演出用駆動装置33、演出用照明装置34に所定の演出を実行させるためのデータを生成し、かかるデータを画像制御基板150やランプ制御基板140へ送信する。
演出制御基板120のサブROM120bには、演出制御用のプログラムや各種の遊技の決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
例えば、主制御基板から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて演出パターンを決定するための演出パターン決定テーブル、停止表示する演出図柄36の組み合わせを決定するための演出図柄決定テーブル等がサブROM120bに記憶されている。
なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
演出制御基板120のサブRAM120cは、サブCPU120aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。
サブRAM120cには、遊技状態記憶領域、演出モード記憶領域、演出パターン記憶領域、演出図柄記憶領域等が設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
払出制御基板130は、遊技球の払い出し制御を行う。この払出制御基板130は、図示しない払出CPU、払出ROM、払出RAMから構成されるワンチップマイコンを備えており、主制御基板110に対して、双方向に通信可能に接続されている。払出CPUは、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数検知スイッチ132、扉開放スイッチ133、タイマからの入力信号に基づいて、払出ROMに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを主制御基板110に送信する。
また、払出制御基板130の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の遊技球を払い出すための払出装置の払出モータ131が接続されている。払出CPUは、主制御基板110から送信された払出個数指定コマンドに基づいて、払出ROMから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、払出装置の払出モータ131を制御して所定の遊技球を払い出す。
このとき、払出RAMは、払出CPUの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
ランプ制御基板140は、遊技盤2に設けられた演出用照明装置34を点灯制御したり、光の照射方向を変更するためのモータに対する駆動制御をしたりする。また、演出用駆動装置33を動作させるソレノイドやモータ等の駆動源を通電制御する。このランプ制御基板140は、演出制御基板120に接続されており、演出制御基板120から送信された各種のコマンドに基づいて、上記の各制御を行うこととなる。
画像制御基板150は、上記液晶表示装置31および音声出力装置32と接続されており、演出制御基板120から送信された各種のコマンドに基づいて、液晶表示装置31における画像の表示制御、音声出力装置32における音声の出力制御を行う。
画像制御基板150の詳しい説明は、図5の画像制御基板のブロック図を用いて以下で説明する。
次に、図5の画像制御基板150のブロック図を用いて、画像表示制御について説明する。
画像制御基板150は、液晶表示装置31の画像表示制御を行うためホストCPU150a、ホストRAM150b、ホストROM150c、CGROM151、水晶発振器152、VRAM153、VDP(Video Display Processor)2000と、音制御回路3000とを備えている。
ホストCPU150aは、演出制御基板120から受信した演出パターン指定コマンドに基づいて、VDP2000にCGROM151に記憶されている画像データを液晶表示装置31に表示させる指示を行う。かかる指示は、VDP2000における制御レジスタにおけるデータの設定、描画制御コマンド群から構成されるディスプレイリストの出力によって行われる。
また、ホストCPU150aは、VDP2000からVブランク割込信号や描画終了信号を受信すると、適宜割り込み処理を行う。
さらに、ホストCPU150aは、音声制御回路3000にも、演出制御基板120から受信した演出パターン指定コマンドに基づいて、所定の音声データを音声出力装置32に出力させる指示を行う。
ホストRAM150bは、ホストCPU150aに内蔵されており、ホストCPU150aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、ホストROM150cから読み出されたデータを一時的に記憶するものである。
また、ホストROM150cは、マスクROMで構成されており、ホストCPU150aの制御処理のプログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、演出パターンのアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報等が記憶されている。
このアニメパターンは、演出パターンのアニメーションを表示するにあたり参照され、その演出パターンに含まれるアニメシーン情報の組み合わせや各アニメシーン情報の表示順序等を記憶している。また、アニメシーン情報には、ウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライトの識別番号、転送元アドレス等)、パラメータ(スプライトの表示位置、転送先アドレス等)、描画方法等などの情報を記憶している。
CGROM151は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば、32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなる画像データ(スプライト、ムービー)等を圧縮して記憶している。なお、この画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。
また、3次元座標系を用いた3次元仮想空間の空間情報とともにこの3次元仮想空間に配置される3次元オブジェクトのオブジェクト情報(オブジェクトの形状、色彩等)を記憶している。
さらに、CGROM151には、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータを圧縮せずに記憶している。
なお、CGROM151は、全ての画像データを圧縮せずとも、一部のみ圧縮している構成でもよい。また、ムービーの圧縮方式としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
水晶発振器152は、パルス信号をVDP2000に出力し、このパルス信号を分周することで、VDP2000が制御を行うためのシステムクロック、液晶表示装置31と同期を図るための同期信号等が生成される。
VRAM153は、画像データの書込みまたは読み出しが高速なSRAMで構成されている。
また、VRAM153は、ホストCPU150aから出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するディスプレイリスト記憶領域153aと、伸長回路により伸長された画像データを記憶する展開記憶領域153bと、画像を描画または表示するための第1フレームバッファ153c、第2フレームバッファ153dとを有している。また、VRAM153には、パレットデータも記憶される。
なお、この2つのフレームバッファは、描画の開始毎に、「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とに交互に切り替わるものである。
VDP2000は、いわゆる画像プロセッサであり、ホストCPU150aからの指示に基づいて、いずれかのフレームバッファ(表示用フレームバッファ)から画像データを読み出し、読み出した画像データに基づいて、映像信号(RGB信号等)を生成して、液晶表示装置に出力するものである。
また、VDP2000は、演出制御部200のほか、図示しない制御レジスタ、CGバス I/F、CPU I/F、クロック生成回路、伸長回路、描画回路、表示回路、メモリコントローラとを備え、バスによって接続されている。この演出制御部200において行われる処理の流れを図18および図19に示し、以下で説明する。
制御レジスタは、VDP2000が描画や表示の制御を行うためレジスタであり、制御レジスタに対するデータの書き込みと読み出しで、描画の制御や表示の制御が行われる。ホストCPU150aは、CPU I/Fを介して、制御レジスタに対するデータの書き込みと読み出しを行うことができる。
この制御レジスタは、VDP2000が動作するために必要な基本的な設定を行うシステム制御レジスタと、データの転送に必要な設定をするデータ転送レジスタと、描画の制御をするための設定をする描画レジスタと、バスのアクセスに必要な設定をするバスインターフェースレジスタと、圧縮された画像の伸長に必要な設定をする伸長レジスタと、表示の制御をするための設定をする表示レジスタと、6種類のレジスタを備えている。
CGバス I/Fは、CGROM151との通信用のインターフェース回路であり、CGバス I/Fを介して、CGROM151からの画像データがVDP2000に入力される。
また、CPU I/Fは、ホストCPU150aとの通信用のインターフェース回路であり、CPU I/Fを介して、ホストCPU150aがVDP2000にディスプレイリストを出力したり、制御レジスタにアクセスしたり、VDP2000からの各種の割込信号をホストCPU150aが入力したりする。
データ転送回路は、各種デバイス間のデータ転送を行う。
具体的には、ホストCPU150aとVRAM153とのデータ転送、CGROM151とVRAM153とのデータ転送、VRAM153の各種記憶領域(フレームバッファも含む)の相互間のデータ転送を行う。
クロック生成回路は、水晶発振器152よりパルス信号を入力し、VDP2000の演算処理速度を決定するシステムクロックを生成する。また、同期信号生成用クロックを生成し、表示回路を介して同期信号を液晶表示装置31に出力する。
伸長回路は、CGROM151に圧縮された画像データを伸長するための回路であり、伸長した画像データを展開記憶領域153bに記憶させる。
描画回路は、描画制御コマンド群から構成されるディスプレイリストによるシーケンス制御を行う回路である。
表示回路は、VRAM153にある「表示用フレームバッファ」に記憶された画像データ(デジタル信号)から、映像信号として画像の色データを示すRGB信号(アナログ信号)を生成し、生成した映像信号(RGB信号)を液晶表示装置31に出力する回路である。さらに、表示回路は、液晶表示装置31と同期を図るための同期信号(垂直同期信号、水平同期信号等)も液晶表示装置31に出力する。
なお、本実施形態では、映像信号として、デジタル信号をアナログ信号に変換したRGB信号を液晶表示装置31に出力するように構成したが、デジタル信号のまま映像信号を出力してもよい。
メモリコントローラは、ホストCPU150aからフレームバッファ切換えの指示があると、「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とを切り替える制御を行うものである。
音制御回路3000には、音声データが多数格納されている音声ROMが備えられており、音制御回路が、演出制御基板120から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、音声出力装置32における音声出力制御をする。
図6は、本発明の実施の形態における遊技機、表示制御方法および表示制御プログラムを適用して構成した演出制御部の詳細な構成を示すブロック図である。
図6において、演出制御部200は、図5に示す画像制御基板150のVDP2000の一部を構成しており、受信部201、条件判断部202、条件記憶部203、演出処理制御部204、情報読込み部205、地図情報記憶部206、演出情報記憶部207、区画設定部208、レイヤー設定部209、距離算出制御部210、操作受付部211、位置情報対応付け部212、表示制御部213、報知制御部214を具備して構成される。
遊技中や待機中等の各演出を制御している演出制御基板120から所定の演出を実行させるためのデータ(演出パターン指定コマンド)を受信した画像制御基板150のホストCPU150aが、VDP2000に対してCGROM151に記憶されている画像データを液晶表示装置31に表示させる指示を行うことにより、この指示を演出制御部200の受信部201において受信する。
この受信部201では、この指示に基づくデータを条件判断部202へと送出する。
条件判断部202では、受信部201より送出されてくるデータが、3次元仮想空間に3次元オブジェクトを配置して仮想カメラにより当該3次元オブジェクトを撮像することで写像した演出画像を用いた演出における表示要求であるかを判断する。
この3次元仮想空間は、「3次元仮想環境」とも呼ばれ、バーチャルリアリティーによる「縦」、「横」、「高さ」の情報を空間上に表現し、現実空間と同じようにオブジェクトを遊技者に提示される環境である。この「縦」、「横」の情報は、「幅」、「奥行き」の情報とも称される。
この3次元仮想空間には、3次元オブジェクトが配置されることによって仮想的なリアリティー空間が再現される。
遊技者は、演出ボタン35や図33に示すような演出ボタン35とともに設けられた十字キー35−1を用いて仮想カメラを移動させることができるほか、この図33に示す十字キー35−1の代わりに図29に示すようなジョイスティック37を用いて仮想カメラを3次元仮想空間上、移動させることができる。
このときの仮想カメラは、3次元仮想空間に配置された3次元オブジェクトを演出画像として液晶表示装置31に表示する際の視点を定義するものであって、遊技者はキャラクタの視点である仮想カメラを操作することになる。このキャラクタを3次元仮想空間に当てはめたときには3次元オブジェクトとして表現されることとなることから、以下では、「キャラクタオブジェクト」と称する。
条件判断部202によって、3次元仮想空間上に配置された3次元オブジェクトを仮想カメラによって撮像して写像した演出画像の表示要求であると判断されると、条件判断部202は、演出処理制御部204に対して演出の処理要求を行うとともに、情報読込み部205に対して情報の読込みを指示し、区画設定部208に対してアイテムオブジェクトを配置する区画の設定を指示する。
まず、演出処理制御部204では、処理要求された演出に基づく演出情報を演出情報記憶部207から取得し、その演出情報に基づく演出処理を行う。
この演出処理では、演出内容を判断し、判断した演出内容に基づいた演出画像を生成するための情報を表示指示として表示制御部213へと送出する。
このとき、表示制御部213では、その表示指示に基づいてCGROM151に記憶した3次元仮想空間におけるオブジェクト情報を読み出し、3次元のワールド座標系からなる3次元仮想空間に3次元オブジェクトを配置するとともに、3次元仮想空間に配置された3次元オブジェクトを仮想カメラから撮像して写像した演出画像の表示制御を行う。
そして、操作受付部211からキャラクタオブジェクトの視点である仮想カメラの操作を受け付けると、表示制御部213は、その仮想カメラにより撮像されて写像した演出画像を描画(レンダリング)して液晶表示装置13にその演出画像を表示する。
このときの描画処理は、まず、仮想カメラにより定義される視点の決定処理を行う。これは、カメラから見える範囲を決定する処理である。この視点の決定が行われると、次に、決定した視点により表示画像が描画されたときに表示画面上の表示位置を決定する。
表示位置として、カメラの方向情報、拡縮度合い(ズーム値)、表示画面の縦横比(アスペクト比)を決定する。このときのズーム値は、3次元仮想空間におけるズーム値であることから水平方向用のズーム値(水平ズーム値)のほか、垂直方向用のズーム値(垂直ズーム値)を設定する。このときの水平ズーム値は、「X−Y平面」におけるズーム値であって、垂直ズーム値は、「X−Z平面」におけるズーム値として表すことができる。
表示画面上の表示位置が決定すると、可視対象となるオブジェクトを決定する。すなわち、カメラの視点から見えない(可視対象とならない)オブジェクトを除外する。
このようにして、表示画面に表示される表示画像を形成するパラメータ情報が決定すると、次に、可視対象のオブジェクトを構成する構成要素である幾何形状(「プリミティブ」ともいう)、例えば、ポリゴンの頂点座標を各オブジェクトのオブジェクト空間の座標系からワールド空間の座標系へと座標変換する。
続いて、ワールド空間の座標系に座標変換されたオブジェクトをカメラから見える視点のカメラ空間の座標系へと座標変換を行う。このカメラ空間は、表示画像が物語るシーンの視点(座標空間における原点)を定義するカメラによる仮想空間である。
このとき、カメラ空間の座標系におけるオブジェクトのプリミティブ(ポリゴン)の頂点座標を増減する処理を行うことも可能である。これは、例えば「ジオメトリシェーダ」等のソフトウェアによって行うことができる。
カメラ空間の座標系に座標変換されると、3次元オブジェクトを構成するポリゴン等のプリミティブのうち、カメラ空間で不要となる幾何形状を削除するカリング処理を行う。また、表示画面に表示する3次元オブジェクトだけをくり抜くクリッピング処理を行う。すなわち、このクリッピング処理によって、くり抜かれた以外の他の部分を表示しないこととなる。
このカリング処理およびクリッピング処理は、必須の処理ではなく、レンダリング処理の負担を軽減するために行われるものである。
続いて、3次元オブジェクトを構成する構成要素である幾何形状(プリミティブ)の頂点を投影し、カメラ空間における空間座標を2次元のスクリーン空間座標へ写像して、2次元区間の座標を生成する。この写像処理は、上記に示す、カリング処理やクリッピング処理を行う前に実行するような構成であってもよい。
このようにして、3次元オブジェクトが2次元空間のスクリーン空間座標へと変換されると、この座標をラスタライズ処理する。このラスタライズ処理によって、3次元オブジェクトを構成するポリゴンと表示画面の画素(ピクセル)とが対応付けられた状態となり、表示画像として表示画面に表示される状態となる。
そして、ラスタライズされた表示画像に陰影を設けるシェーディング処理(光源の設定処理)を行う。このほか、表示画像にα値を掛け合わせることで半透明な画像を複数、重ねるアルファブレンディングや、奥行き情報のメモリ領域(Zバッファ)を用いて手前にあるオブジェクトだけを描画するZバッファ処理を便宜、行うことも可能である。
このような処理によって表示画像がレンダリングされた状態となる。
レンダリング処理が行われた表示画像を、表示装置の表示画面に表示することによって、カメラの視点による画像が表示された状態となる。
このようにして、表示制御部213におけるレンダリング処理は、遊技者の演出ボタン入力や十字キー入力等の入力操作が行われるたびに処理され、すなわち、3次元オブジェクトが移動するごとに行われて表示される。
このような3次元仮想空間上を仮想カメラにより撮像するときに、2次元情報を用いて仮想カメラ(キャラクタオブジェクト)の位置情報を管理するとともに、仮想カメラによる視点を把握する処理が行われる。
この処理は、条件判断部202が、情報読込み部205に対して情報の読込みを指示し、区画設定部208に対してアイテムオブジェクトを配置する区画の設定の指示が行われることにより開始される。条件判断部202から情報の読込みが指示された情報読込み部205では、地図情報記憶部206で記憶する「2次元地図情報」を読み込むとともに、演出情報記憶部207で記憶する、仮想カメラ(キャラクタオブジェクト)の配置位置に関する情報を読み込む。
情報読込み部205によって読み込んだ情報は、区画設定部208へと送出する。
この2次元地図情報は、3次元仮想空間における縦横の2次元平面を複数の区画(「ブロック」ともいう)に分割して表しており、キャラクタオブジェクトの移動範囲を定めている。これは、「2Dマップ」とも称され、この2Dマップは、例えば、図7、図25、図26、図27のような情報である。
この区画設定部208では、条件判断部202よりアイテムオブジェクトを配置する区画の設定の指示が行われ、情報読込み部205から情報が送出されることにより、その2次元地図情報を構成する区画のうち、いずれかの区画をアイテムオブジェクトを配置する区画として設定する。このとき、区画設定部208は、情報読込み部205から送出された演出情報に基づいた区画をアイテムオブジェクトを配置する区画と設定する。
例えば、(1)通常遊技状態における演出図柄の変動により1つの演出図柄以外の他の演出図柄が所定の組合せで配列され、大当たり遊技状態となるか否かの抽選状態(リーチ状態)にあって、リーチ演出が行われているときに、演出情報にその抽選結果が指定されている場合には、その抽選結果に基づく所定の区画を、アイテムオブジェクトを配置する区画として設定する。
このときの抽選結果が、「大当たり」である場合であって大当たり遊技状態へと移行する場合には、アイテムオブジェクトを配置する区画を、そのリーチ演出中に仮想カメラ(キャラクタオブジェクト)が移動できる範囲のいずれかの区画とする。
図7には、3次元仮想空間における縦横の2次元平面を複数の区画(「ブロック」ともいう)に分割して構成した2次元地図情報の一例を示している。
この図7では、仮想カメラ(キャラクタオブジェクト)が属する区画とアイテムオブジェクトが配置された区画とを示すほか、これらの区画間の位置関係を示している。このとき、図28、図32に示すような演出ボタン35や十字キー35−1を操作すること若しくは図25に示すジョイスティック37を操作することにより仮想カメラ(キャラクタオブジェクト)を3次元仮想空間を移動させることにより当該3次元仮想空間の縦横の2次元平面に対応する区画、すなわち接する上下左右斜めの全8区画のいずれかの区画に移動することができる。
図7で示される、仮想カメラ(キャラクタオブジェクト)が属する区画とアイテムオブジェクトが配置された区画との位置関係は、仮想カメラ(キャラクタオブジェクト)が配置された区画を基準とした場合において、その区画から、右方向に2区画、縦上方向に3区画離れた区画にアイテムオブジェクトが配置された例を示している。
1変動につき、最大1区画分、上下左右斜め方向の8区画に移動できるとした場合には、最短の変動として「3変動」における移動でアイテムオブジェクトへと到達することができる状態にある。
なお、リーチ演出の時間経過とともに、仮想カメラの属する区画よりも近い区画へと再配置するような構成とし、さらに、リーチ演出の残り時間が所定時間(例えば5秒)を下回ったときには仮想カメラの属する区画と同一の区画へと再配置するような構成とする。
それに対して、抽選結果が、「大当たり」でない場合には、アイテムオブジェクトを配置する区画を、そのリーチ演出中に仮想カメラ(キャラクタオブジェクト)が移動できない範囲の区画とするような構成とする。上記同様、1変動につき、最大1区画分、上下左右斜め方向の8区画に移動できるとした場合において、図7に示す例では、仮想カメラ(キャラクタオブジェクト)が配置された区画を基準としたときにおいて、右方向に10区画、縦下方向に10区画離れた図示しない区画等に配置するようにする。
さらに、(2)始動口に遊技球が入球して演出図柄の変動が行われている状態で、別途、遊技球が始動口に入球することでこの入球に基づく演出図柄の変動が保留された状態(保留状態)にある場合、その保留状態にある変動による抽選結果を前もって取得する(先に取得する)先読み処理の先読み結果が、演出情報に指定されている場合には、その先読み結果に基づく所定の区画をアイテムオブジェクトを配置する区画として設定する。
このときの先読み結果が、表示装置の表示画面に、保留状態を示す保留画像が4つ点灯した状態にあって、4つ目の保留における変動の抽選結果に「大当たり」が含まれている場合であって大当たり遊技状態へと移行するときには、現在の変動(当該変動)を含めて5回分の変動において仮想カメラが移動できる範囲内の区画のいずれかの区画をアイテムオブジェクトを配置する区画と設定する。
また、先読み結果が、どの保留における変動の抽選結果にも「大当たり」が含まれていない場合には、仮想カメラが移動できない範囲の区画のうちのいずれかの区画をアイテムオブジェクトを配置する区画に設定するほか、仮想カメラが移動できない範囲の区画のうちのいずれかの区画をアイテムオブジェクトを配置する区画に設定する。
このようにして、アイテムオブジェクトを配置する区画が区画設定部208によって設定されると、区画設定部208は、距離算出制御部210および報知制御部214に対してキャラクタオブジェクトが属する区画の情報とともにアイテムオブジェクトを配置する区画の情報を通知する。これにより、距離算出制御部210は、キャラクタオブジェクトが属する区画とアイテムオブジェクトを配置する区画とからブロック間距離を算出する。
距離算出制御部210で算出したブロック間距離が「0(ゼロ)」となったかを判断し、すなわち、アイテムオブジェクトが配置された区画にキャラクタオブジェクトが属しているかを判断する。ブロック間距離が「0(ゼロ)」となっている場合には、レイヤー設定部209に対してアイテムオブジェクトを配置する階層(レイヤー)の設定を要求する。
これにより、レイヤー設定部209は、区画設定部208によって設定された区画を構成する階層(レイヤー)のうち、アイテムオブジェクトを配置する階層(レイヤー)を設定する。
2次元地図情報を構成する各区画には、複数の階層が設定されており、当該区画において仮想カメラ(キャラクタオブジェクト)の視点を上方向若しくは下方向に変更操作することによって、仮想カメラの仕向けられた方向がいずれかの階層へと切り替わる。
図28には、2次元地図情報を構成する各区画に設定された階層の一例を示している。
この図28では、最下位層の第1階層、中位層の第2階層、最上位層の第3階層の3つの階層からなる階層情報を示している。初期設定された仮想カメラの視点は、中位階層の第2階層に仕向けられており(第2視点)、上方向に仮想カメラによる視点(第3視点)を変更すると最上位階層の第3階層に仕向けられた状態となり、下方向に仮想カメラによる視点(第1視点)を変更すると最下位層の第1階層に仕向けられた状態となる。
このようないずれかの階層に、レイヤー設定部209によってアイテムオブジェクトが配置されると、レイヤー設定部209は、距離算出制御部210に対してアイテムオブジェクトを配置すると設定した階層の情報を送出し、距離算出制御部210は図示しない記憶領域にアイテムオブジェクトが配置された区画の情報とともにアイテムオブジェクトが配置された階層の情報を記憶する。
また、報知制御部214は、区画設定部208から、キャラクタオブジェクトが属する区画の情報とともにアイテムオブジェクトを配置する区画の情報が通知されることにより、予め設定された報知方法による報知を制御する。この予め設定された報知方法として、表示装置31を用いて報知する方法のほか、音声出力装置32により音出力することにより報知する方法がある。
この報知制御部214では、区画設定部208から受信したキャラクタオブジェクトが属する区画の情報およびアイテムオブジェクトを配置する区画の情報を距離算出制御部210へと送出してキャラクタオブジェクトが属する区画とアイテムオブジェクトを配置する区画とのブロック間距離の算出を指示し、その応答によるブロック間距離に基づく報知の制御を行う。
さらに、この報知制御部214では、ブロック間距離に基づく報知制御による報知を行ってからの経過時間を計時し、予め指定された報知間隔の時間を経過した場合に、区画設定部208に対して新たな区画にアイテムオブジェクトを配置することを指示する。これによって、区画設定部208は、アイテムオブジェクトが配置されている区画よりもさらにキャラクタオブジェクトの属する区画に近い区画にアイテムオブジェクトを配置する。この場合の配置は、アイテムオブジェクトを追加配置するような構成であってもよい。
このように、区画設定部208によって新たな区画にアイテムオブジェクトが配置され、ブロック間距離が「0(ゼロ)」となっていないときには再度、報知制御を行うことによって報知する。このときの再報知は、直前の報知方法と同一の方法で行うほか、異なる他の報知方法にて行うことも可能である。すなわち、1の報知方法で報知を行ったにもかかわらずブロック間距離が「0(ゼロ)」とはならないことから、別の報知方法で報知を行うことにより解りやすく距離を報知する。
この報知制御部214によって行われる報知制御では、キャラクタオブジェクト(仮想カメラ)を上下に跳ね上がらせる演出を行うことによってキャラクタオブジェクトの属する区画とアイテムオブジェクトが配置された区画との距離を報知するほか、キャラクタオブジェクトの視点による背景を揺らすことによって報知する。さらに、音声を出力することによって報知する。この報知制御部214の詳細な構成を図8に示し、以下で説明する。
アイテムオブジェクトを配置する区画が設定された状態で、操作受付部211により仮想カメラ(キャラクタオブジェクト)の移動操作を受け付けると、受け付けた移動操作による移動後の3次元仮想空間上の3次元空間位置を特定し、その3次元空間位置に対応する2次元地図情報の区画を特定するマッピング処理を位置情報対応付け部212によって行う。
より具体的には、3次元座標のうちの横方向、縦方向のX−Y平面の座標を元に2次元地図情報の区画を特定する。
これにより、3次元仮想空間上の空間位置と2次元地図情報の区画とが対応付けられた状態となり、このときの2次元地図情報のキャラクタオブジェクトが属する区画の情報を距離算出制御部210へと送出する。
このとき距離算出制御部210では、位置情報対応付け部212により受信したキャラクタオブジェクトが属する区画とアイテムオブジェクトを配置した区画との距離(ブロック間距離)を算出する。
そして、この場合においても上記同様、距離算出制御部210では、算出したブロック間距離が「0(ゼロ)」となったかを判断し、すなわち、アイテムオブジェクトが配置された区画にキャラクタオブジェクトが属しているかを判断し、そのブロック間距離の情報を報知制御部214へと送出する。この判断において、ブロック間距離が「0(ゼロ)」となっている場合には、レイヤー設定部209に対してアイテムオブジェクトを配置する階層(レイヤー)の設定を要求する。
これにより、レイヤー設定部209は、区画設定部208によって設定された区画を構成する階層(レイヤー)のうち、アイテムオブジェクトを配置する階層(レイヤー)を設定する。
このとき、操作受付部211において、仮想カメラの視点の変更操作が行われると、変更操作後の階層の情報を距離算出制御部210へと送出し、距離算出制御部210は、変更操作後の視点が仕向けられた階層とアイテムオブジェクトが配置されている階層との「階層間距離」を算出する。
そして、距離算出制御部210は、算出した距離の情報を演出処理制御部204へと送出する。
この距離算出制御部210によってブロック間距離が「0(ゼロ)」、すなわち[縦0、横0]と算出され、仮想カメラの視点となる階層とアイテムオブジェクトの配置された階層とが「0(ゼロ)」となった場合には、その旨を演出処理制御部204へと送出する。
これによって、演出処理制御部204は、キャラクタオブジェクト(仮想カメラ)がアイテムオブジェクトを獲得した状態として、この状態における演出処理を行う。例えば、発展的な大当たり演出を行う。
この演出処理により表示制御部213は、当該演出処理に基づく演出画像、3次元仮想空間上の3次元オブジェクト(キャラクタオブジェクト、アイテムオブジェクト、背景オブジェクト等)を取得して、演出画像を描画して液晶表示装置へと表示させる。
図8は、図6に示す報知制御部214の詳細な構成を示すブロック図である。
図8において、報知制御部214は、区画情報入力部214−1、報知処理制御部214−2、報知情報記憶部214−3、距離算出要求部214−4、距離情報入力部214−5、報知要求部214−6を具備して構成される。
区画設定部208によって送出された、キャラクタオブジェクトが属する区画の情報およびアイテムオブジェクトを配置する区画の情報を区画情報入力部214−1に入力されると、区画情報入力部214−1は、報知処理制御部214−2へとこれらの情報を報知する。このとき、報知処理制御部214−2では、図示しない記憶領域にこれらの情報を記憶する。
続いて、報知処理制御部214−2は、報知情報記憶部214−3で記憶している報知情報を取得する。
この報知情報は、ブロック間距離に対応付けて報知方法が設定された情報であって、報知方法として、キャラクタオブジェクト(仮想カメラ)の跳ね上がり演出により報知する場合、報知情報には、その跳ね上がり高さが指定された「跳ね上がり高さ情報」が含まれる。また、報知方法として、キャラクタオブジェクトの視点から見える対象オブジェクトが揺れる演出により報知する場合、報知情報には、その揺れ度合いが指定された「揺れ度合い情報」が含まれる。さらに、報知方法として、キャラクタオブジェクトの視点から見える対象オブジェクトが音出力による演出により報知する場合、報知情報には、そのときに出力する音が指定された「音情報」が含まれる。
このような報知情報を取得した報知処理制御部214−2では、距離算出要求部214−4に対して、キャラクタオブジェクトが属する区画の情報およびアイテムオブジェクトを配置する区画の情報を送出し、距離算出要求部214−4は、これらの情報を距離算出制御部210に対して送出することで距離の算出要求を行う。
このとき、距離情報入力部214−5に、距離算出制御部210からブロック間距離の情報が入力されるまで待機する。
距離情報入力部214−5にブロック間距離の情報が入力されると、距離情報入力部214−5は、報知処理制御部214−2に対して、このブロック間距離の情報を送出する。
これにより、報知処理制御部214−2は、そのブロック間距離に対応付けて、報知情報により指定された報知方法により報知が行われるように報知制御を行う報知要求情報を作成し、報知要求部214−6へと送出することで、報知要求部214−6は、その報知要求情報で要求された報知を行う表示制御部213若しくは音制御回路3000へと報知要求情報を送出する。
このとき、表示制御部213は、報知要求情報でキャラクタオブジェクトの跳ね上がり高さが指定されている場合には、演出処理制御部204により指示された演出処理に基づく演出画像の描画に際して、その跳ね上がり高さの情報に基づいて演出画像が揺れた演出となる演出画像を描画する。また、報知要求情報でキャラクタオブジェクトの揺れ度合いが指定されている場合には、演出処理制御部204により指示された演出処理に基づく演出画像の描画に際して、その揺れ度合いに基づいて演出画像が揺れた演出となる演出画像を描画する。
また、音制御回路3000は、報知要求情報でキャラクタオブジェクトの音が指定されている場合には、演出処理制御部204により指示された演出処理に基づく演出画像の表示際してその音を出力する。
次に、遊技機1における遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
図9を用いて、主制御基板110のメイン処理を説明する。
電源基板170により電源が供給されると、メインCPU110aにシステムリセットが発生し、メインCPU110aは、以下のメイン処理を行う。
まず、ステップS10において、メインCPU110aは、初期化処理を行う。この処理において、メインCPU110aは、電源投入に応じて、メインROM110bから起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM110cに記憶されるフラグなどを初期化する処理を行う。
ステップS20において、メインCPU110aは、特別図柄の変動態様(変動時間)を決定するためのリーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値の更新を行う演出用乱数値更新処理を行う。
ステップS30において、メインCPU110aは、特別図柄判定用初期乱数値、大当たり図柄用初期乱数値、小当たり図柄用初期値乱数値、普通図柄判定用初期乱数値の更新を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS20とステップS30との処理を繰り返し行う。
図10を用いて、主制御基板110のタイマ割込処理を説明する。
主制御基板110に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下に述べるタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS100において、メインCPU110aは、メインCPU110aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS110において、メインCPU110aは、特別図柄時間カウンタの更新処理、特別電動役物の開放時間等などの特別遊技タイマカウンタの更新処理、普通図柄時間カウンタの更新処理、普電開放時間カウンタの更新処理等の各種タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。具体的には、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、普通図柄時間カウンタ、普電開放時間カウンタから1を減算する処理を行う。
ステップS120において、メインCPU110aは、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、普通図柄判定用乱数値の乱数更新処理を行う。
具体的には、それぞれの乱数値及び乱数カウンタを+1加算して更新する。なお、加算した乱数カウンタが乱数範囲の最大値を超えた場合(乱数カウンタが1周した場合)には、乱数カウンタを0に戻し、その時の初期乱数値からそれぞれの乱数値を新たに更新する。
ステップS130において、メインCPU110aは、ステップS30と同様に、特別図柄判定用初期乱数値、大当たり図柄用初期乱数値、小当たり図柄用初期値乱数値、普通図柄判定用初期乱数値を更新する初期乱数値更新処理を行う。
ステップS200において、メインCPU110aは、入力制御処理を行う。
この処理において、メインCPU110aは、一般入賞口検出スイッチ12a、第1大入賞口検出スイッチ16a、第2大入賞口検出スイッチ17a、第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口検出スイッチ15a、ゲート検出スイッチ13aの各スイッチに入力があったか否か判定する入力処理を行う。
具体的には、一般入賞口検出スイッチ12a、第1大入賞口検出スイッチ16a、第2大入賞口検出スイッチ17a、第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口検出スイッチ15aからの各種検出信号を入力した場合には、ぞれぞれの入賞口毎に設けられた賞球のために用いる賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する。
さらに、第1始動口検出スイッチ14aから検出信号を入力した場合には、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満であれば、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に1を加算し、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値を取得して、取得した各種乱数値を第1特別図柄乱数値記憶領域にある所定の記憶部(第0記憶部〜第4記憶部)に記憶する。
同様に、第2始動口検出スイッチ15aから検出信号を入力した場合には、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域にセットされているデータが4未満であれば、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1を加算し、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値を取得して、取得した各種乱数値を第2特別図柄乱数値記憶領域にある所定の記憶部(第0記憶部〜第4記憶部)に記憶する。
また、ゲート検出スイッチ13aから検出信号を入力した場合には、普通図柄保留数(G)記憶領域にセットされているデータが4未満であれば、普通図柄保留数(G)記憶領域に1を加算し、普通図柄判定用乱数値を取得して、取得した普通図柄判定用乱数値を普通図柄保留記憶領域にある所定の記憶部(第0記憶部〜第4記憶部)に記憶する。
さらに、第1大入賞口検出スイッチ16aまたは第2大入賞口検出スイッチ17aからの検出信号を入力した場合には、第1大入賞口16または第2大入賞口17に入賞した遊技球を計数するための大入賞口入球数(C)記憶領域に1を加算して更新する。
ステップS300において、メインCPU110aは、大当たりの抽選、特別電動役物、遊技状態の制御を行うための特図特電制御処理を行う。
ステップS400において、メインCPU110aは、普通図柄の抽選、普通電動役物の制御を行うための普図普電制御処理を行う。
具体的には、まず普通図柄保留数(G)記憶領域に1以上のデータがセットされているか否かを判定し、普通図柄保留数(G)記憶領域に1以上のデータがセットされていなければ、今回の普図普電制御処理を終了する。
普通図柄保留数(G)記憶領域に1以上のデータがセットされていれば、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶されている値から1を減算した後、普通図柄保留記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された普通図柄判定用乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせる。このとき、既に第0記憶部に書き込まれていた普通図柄判定用乱数値は上書きされて消去されることとなる。
そして、普通図柄保留記憶領域の第0記憶部に記憶された普通図柄判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるかどうかの判定する処理を行う。その後、普通図柄表示装置22において普通図柄の変動表示を行って、普通図柄の変動時間が経過すると普通図柄の抽選の結果に対応する普通図柄の停止表示を行う。そして、参照した普通図柄判定用乱数値が「当たり」のものであれば、始動口開閉ソレノイド15cを駆動させ、第2始動口15を所定の開放時間、第2の態様に制御する。
ここで、非時短遊技状態であれば、普通図柄の変動時間を29秒に設定し、「当たり」であると第2始動口15を0.2秒間、第2の態様に制御する。これに対して、時短遊技状態であれば、普通図柄の変動時間を0.2秒に設定し、「当たり」であると第2始動口15を3.5秒間、第2の態様に制御する。
ステップS500において、メインCPU110aは、払出制御処理を行う。
この払出制御処理において、メインCPU110aは、ぞれぞれの賞球カウンタを参照し、各種入賞口に対応する払出個数指定コマンドを生成して、生成した払出個数指定コマンドを払出制御基板130に送信する。
ステップS600において、メインCPU110aは、外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、第1大入賞口開閉ソレノイドデータ、第2大入賞口開閉ソレノイドデータ、特別図柄表示装置データ、普通図柄表示装置データ、記憶数指定コマンドのデータ作成処理を行う。
ステップS700において、メインCPU110aは、出力制御処理を行う。この処理において、上記S600で作成した外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、第1大入賞口開閉ソレノイドデータ、第2大入賞口開閉ソレノイドデータの信号を出力させるポート出力処理を行う。
また、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21および普通図柄表示装置22の各LEDを点灯させるために、上記S600で作成した特別図柄表示装置データと普通図柄表示装置データとを出力する表示装置出力処理を行う。
さらに、メインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを演出制御基板120に送信するコマンド送信処理も行う。
ステップS800において、メインCPU110aは、ステップS100で退避した情報をメインCPU110aのレジスタに復帰させる。
図11を用いて、主制御基板110の特図特電制御処理を説明する。
まず、ステップS301において特図特電処理データの値をロードし、ステップS302においてロードした特図特電処理データから分岐アドレスを参照し、特図特電処理データ=0であれば特別図柄記憶判定処理(ステップS310)に処理を移し、特図特電処理データ=1であれば特別図柄変動処理(ステップS320)に処理を移し、特図特電処理データ=2であれば特別図柄停止処理(ステップS330)に処理を移し、特図特電処理データ=3であれば大当たり遊技処理(ステップS340)に処理を移し、特図特電処理データ=4であれば大当り遊技終了処理(ステップS350)に処理を移し、特図特電処理データ=5であれば小当り遊技終了処理(ステップS360)に処理を移す。
この「特図特電処理データ」は、特図特電制御処理の各サブルーチンの中で必要に応じてセットされていくので、その遊技において必要なサブルーチンが適宜処理されていくことになる。
ステップS310の特別図柄記憶判定処理においては、メインCPU110aは、大当たり判定処理、停止表示する特別図柄の決定をする特別図柄決定処理、特別図柄の変動時間を決定する変動時間決定処理等を行う。ここで、図12を用いて、特別図柄記憶判定処理の具体的な内容を説明する。
図12は、主制御基板110の特別図柄記憶判定処理を示す図である。
まず、ステップS311において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域または第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1以上のデータがセットされているか否かを判定する。
そして、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域または第2特別図柄保留数(U2)記憶領域のいずれの記憶領域にも1以上のデータがセットされていなければ、特図特電処理データ=0を保持したまま、今回の特別図柄変動処理を終了する。
一方、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域または第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1以上のデータがセットされていれば、ステップS312に処理を移す。
ステップS312において、メインCPU110aは、大当たり判定処理を行う。
具体的には、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1以上のデータがセットされている場合には、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている値から1を減算した後、第2特別図柄乱数値記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各種乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせる。このとき、既に第0記憶部に書き込まれていた各種乱数値は上書きされて消去されることとなる。そして、第2特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶された特別図柄判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか、「小当たり」に対応する乱数値であるかの判定を行う。
また、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1以上のデータがセットされておらず、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に1以上のデータがセットされている場合には、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている値から1を減算した後、第1特別図柄乱数値記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各種乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせる。このときにも、既に第0記憶部に書き込まれていた各種乱数値は上書きされて消去されることとなる。そして、第1特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶された特別図柄判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか、「小当たり」に対応する乱数値であるかの判定を行う。
本実施形態では、第1特別図柄乱数値記憶領域よりも第2特別図柄乱数値記憶領域に記憶された乱数値が優先してシフト(消化)されることになる。
これに限定されることなく、始動口に入賞した順序で、第1特別図柄記憶領域または第2特別図柄記憶領域をシフトさせてもよいし、第1特別図柄記憶領域を第2特別図柄記憶領域よりも優先させてシフトさせてもよい。
ステップS313において、メインCPU110aは、停止表示する特別図柄の種類を決定するための特別図柄決定処理を行う。
この特別図柄決定処理では、上記大当り判定処理(ステップS312)において「大当たり」と判定された場合には、第1特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶された大当たり図柄用乱数値に基づいて大当たり図柄を決定する。また、上記大当り判定処理(ステップS312)において「小当たり」と判定された場合には、第1特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶された小当たり図柄用乱数値に基づいて小当たり図柄を決定する。また、上記大当り判定処理(ステップS312)において「ハズレ」と判定された場合には、ハズレ図柄を決定する。
そして、決定した特別図柄に対応する停止図柄データを停止図柄データ記憶領域に記憶する。
ステップS314において、メインCPU110aは、特別図柄の変動時間決定処理を行う。
具体的には、第1特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶されたリーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値に基づいて、特別図柄の変動パターンを決定する。その後、決定した特別図柄の変動パターンに対応する特別図柄の変動時間を決定する。そして、決定した特別図柄の変動時間に対応するカウンタを特別図柄時間カウンタにセットする処理を行う。
ステップS315において、メインCPU110aは、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に特別図柄の変動表示(LEDの点滅)を行わせるための変動表示データを所定の処理領域にセットする。これにより、所定の処理領域に変動表示データがセットされていると、上記ステップS600でLEDの点灯または消灯のデータが適宜作成され、作成されたデータがステップS700において出力されることで、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21の変動表示が行われる。
さらに、メインCPU110aは、特別図柄の変動表示が開始されるときに、上記ステップS314で決定された特別図柄の変動パターンに対応する特別図柄の変動パターン指定コマンド(第1特別図柄用変動パターン指定コマンドまたは第2特別図柄用変動パターン指定コマンド)をメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS316において、メインCPU110aは、「特図特電処理データ=0」から「特図特電処理データ=1」にセットして、特別図柄変動処理のサブルーチンに移す準備を行い、特別図柄記憶判定処理を終了する。
図13を用いて、演出制御基板120のメイン処理を説明する。
ステップS1000において、サブCPU120aは、初期化処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、電源投入に応じて、サブROM120bからメイン処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM120cに記憶されるフラグなどを初期化し、設定する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1400に処理を移す。
ステップS1100において、サブCPU120aは、演出用乱数更新処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、サブRAM120cに記憶される乱数(演出用乱数値1、演出用乱数値2、演出図柄決定用乱数値、演出モード決定用乱数値等)を更新する処理を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、上記ステップS1100の処理を繰り返し行う。
図14を用いて、演出制御基板120のタイマ割込処理を説明する。
図示はしないが、演出制御基板120に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(2ミリ秒)毎にクロックパルスが発生され、タイマ割込処理プログラムを読み込み、演出制御基板のタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS1400において、サブCPU120aは、サブCPU120aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS1500において、サブCPU120aは、演出制御基板120で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う。
ステップS1600において、サブCPU120aは、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、サブRAM120cの受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。コマンド解析処理の具体的な説明は、図15および図16を用いて後述する。なお、演出制御基板120は、主制御基板110から送信されたコマンドを受信すると、図示しない演出制御基板120のコマンド受信割込処理が発生し、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、本ステップS1600において受信したコマンドの解析処理が行われる。
ステップS1700において、サブCPU120aは、演出ボタン検出スイッチ35aの信号のチェックを行い、演出ボタン35に関する演出入力制御処理を行う。
ステップS1800において、サブCPU120aは、サブRAM120cの送信バッファにセットされている各種のコマンドをランプ制御基板140や画像制御基板150へ送信するデータ出力処理を行う。
ステップS1900において、サブCPU120aは、ステップS1810で退避した情報をサブCPU120aのレジスタに復帰させる。
図15および図16を用いて、演出制御基板120のコマンド解析処理を説明する。なお、図16のコマンド解析処理2は、図15のコマンド解析処理1に引き続いて行われるものである。
ステップS1601において、サブCPU120aは、受信バッファにコマンドが有るか否かを確認して、コマンドを受信したかを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファにコマンドがなければコマンド解析処理を終了し、受信バッファにコマンドがあればステップS1610に処理を移す。
ステップS1610において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、デモ指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがデモ指定コマンドであれば、ステップS1611に処理を移し、デモ指定コマンドでなければステップS1620に処理を移す。
ステップS1611において、サブCPU120aは、デモ演出パターンを決定するデモ演出パターン決定処理を行う。
具体的には、デモ演出パターンを決定し、決定したデモ演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定したデモ演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定したデモ演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1620において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、特別図柄記憶指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが特別図柄記憶指定コマンドであれば、ステップS1621に処理を移し、特別図柄記憶指定コマンドでなければステップS1630に処理を移す。
ステップS1621において、サブCPU120aは、特別図柄記憶指定コマンドを解析して、液晶表示装置31に表示させる特図保留画像の表示個数を決定するとともに、決定した特図保留画像の表示個数に対応する特図表示個数指定コマンドを画像制御基板150とランプ制御基板140に送信する特別図柄記憶数決定処理を行う。
ステップS1630において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、演出図柄指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄指定コマンドであれば、ステップS1631に処理を移し、演出図柄指定コマンドでなければステップS1640に処理を移す。
ステップS1631において、サブCPU120aは、受信した演出図柄指定コマンドの内容に基づいて、液晶表示装置31に停止表示させる演出図柄36を決定する演出図柄決定処理を行う。
具体的には、演出図柄指定コマンドを解析して、大当たりの有無、大当たりの種別に応じて演出図柄36の組み合わせを構成する演出図柄データを決定し、決定された演出図柄データを演出図柄記憶領域にセットするとともに、演出図柄データを画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、演出図柄データ示す停止図柄指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1632において、サブCPU120aは、上記ステップ1100において更新されている演出モード決定用乱数値から1つの乱数値を取得し、取得した演出モード決定用乱数値と受信した演出図柄指定コマンドに基づいて、複数の演出モード(例えば、ノーマル演出モードやチャンス演出モード)の中から1つの演出モードを決定する演出モード決定処理を行う。また、決定した演出モードは、演出モード記憶領域にセットされる。
ステップS1640において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、変動パターン指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが変動パターン指定コマンドであれば、ステップS1641に処理を移し、変動パターン指定コマンドでなければステップS1650に処理を移す。
ステップS1641において、サブCPU120aは、上記ステップ1100において更新されている演出用乱数値1から1つの乱数値を取得し、取得した演出用乱数値1、受信した変動パターン指定コマンド及び演出モード記憶領域にセットされている演出モードに基づいて、複数の変動演出パターンの中から1つの変動演出パターンを決定する変動演出パターン決定処理を行う。
その後、かかる演出パターンに基づいて、液晶表示装置31、音声出力装置32、演出用駆動装置33、演出用照明装置34が制御されることになる。なお、ここで決定した変動演出パターンに基づいて、演出図柄36の変動態様が決定されることとなる。
ステップS1650において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、図柄確定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが図柄確定コマンドであれば、ステップS1651に処理を移し、図柄確定コマンドでなければステップS1660に処理を移す。
ステップS1651において、サブCPU120aは、演出図柄36を停止表示させるために、演出図柄を停止表示させるための停止指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする演出図柄停止表示処理を行う。
ステップS1660において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドであればステップS1661に処理を移し、遊技状態指定コマンドでなければステップS1670に処理を移す。
ステップS1661において、サブCPU120aは、受信した遊技状態指定コマンドに基づいた遊技状態を示すデータをサブRAM120cにある遊技状態記憶領域にセットする。
ステップS1670において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、オープニングコマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがオープニングコマンドであればステップS1671に処理を移し、オープニングコマンドでなければステップS1680に処理を移す。
ステップS1671において、サブCPU120aは、当たり開始演出パターンを決定する当たり開始演出パターン決定処理を行う。
具体的には、オープニングコマンドに基づいて当たり開始演出パターンを決定し、決定した当たり開始演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した当たり開始演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した当たり開始演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1680において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、大入賞口開放指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが大入賞口開放指定コマンドであればステップS1681に処理を移し、大入賞口開放指定コマンドでなければステップS1690に処理を移す。
ステップS1681において、サブCPU120aは、大当たり演出パターンを決定する大当たり演出パターン決定処理を行う。
具体的には、大入賞口開放指定コマンドに基づいて大当たり演出パターンを決定し、決定した大当たり演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した大当たり演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した大当たり演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1690において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、エンディングコマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがエンディングコマンドであればステップS1691に処理を移し、エンディングコマンドでなければコマンド解析処理を終了する。
ステップS1691において、サブCPU120aは、当たり終了演出パターンを決定する当たり終了演出パターン決定処理を行う。
具体的には、エンディングコマンドに基づいて当たり終了演出パターンを決定し、決定した当たり終了演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した当たり終了演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した当たり終了演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。本処理を終了すると、コマンド解析処理が終了する。
図17を用いて、画像制御基板150のメイン処理を説明する。
電源基板170により電源が供給されると、ホストCPU150aにシステムリセットが発生し、ホストCPU150aは、以下のメイン処理を行う。
ステップS1710において、ホストCPU150aは、初期化処理を行う。この処理において、ホストCPU150aは、電源投入に応じて、ホストROM150cからメイン処理プログラムを読み込むとともに、ホストCPU150aの各種モジュールやVDP2000の初期設定を指示する。
ここで、ホストCPU150aは、VDP2000の初期設定の指示として、
(1)表示回路に映像信号を作成して出力させることを指示するため、映像信号作成の指示をしたり(表示レジスタの0bit目に1をセットしたり)、
(2)伸長回路に使用頻度の高い画像データ(演出図柄36等の画像データ)をVRAM153の展開記憶領域153bに伸長させて展開させるために、伸長レジスタに所定の初期値データをセットしたり、
(3)描画回路に初期値画像データ(「電源投入中」という文字画像等)を描画させるため、初期値ディスプレイリストを出力したりする。
ステップS1720において、ホストCPU150aは、描画実行開始処理を行う。この処理において、既に出力したディスプレイリストに対する描画の実行をVDP2000に指示するため、描画レジスタに描画実行開始データをセットする。
すなわち、電源投入開始時には上記ステップS1710で出力された初期値ディスプレイリストに対する描画の実行が指示され、通常のルーチン処理時には後述するS1750で出力されたディスプレイリストに対する描画の実行が指示されることになる。
ステップS1730において、ホストCPU150aは、演出制御基板120から送信された演出指示コマンド(ホストRAM150bの受信バッファに格納されているコマンド)を解析する演出指示コマンド解析処理を行う。
なお、画像制御基板150は、演出制御基板120から送信されたコマンドを受信すると、図示しない画像制御基板150のコマンド受信割込処理が発生し、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、本ステップS1730において受信したコマンドの解析処理が行われる。
演出指示コマンド解析処理は、受信バッファに演出指示コマンドが記憶されているか否かを確認する。受信バッファに演出指示コマンドが記憶されていなければ、そのままステップS1740に処理を移す。
受信バッファに演出指示コマンドが記憶されていれば、新たな演出指示コマンドを読み込み、読み込んだ演出指示コマンドに基づいて、実行する1つまたは複数のアニメグループを決定するとともに、それぞれのアニメグループからアニメパターンを決定する。そして、アニメパターンを決定すると、読み込んだ演出指示コマンドを送信バッファから消去する。
ステップS1740において、ホストCPU150aは、アニメーション制御処理を行う。この処理において、後述するステップS2210において更新される上記「シーン切換えカウンタ」、上記「ウェイトフレーム」、上記「フレームカウンタ」と、上記ステップS1730で決定されたアニメパターンとに基づいて、各種アニメシーンのアドレスを更新する。
ステップS1750において、ホストCPU150aは、アニメシーンが属するアニメグループの優先順位(描画順序)に従って、更新したアドレスにあるアニメシーンの1フレームの表示情報(スプライトの識別番号、表示位置等)から、ディスプレイリストを生成していく。
そして、ディスプレイリストの生成が完了すると、ホストCPU150aはディスプレイリストをVDP2000に出力する。
なお、ここで出力されたディスプレイリストは、VDP2000におけるCPU I/Fを介して、VRAM153のディスプレイリスト記憶領域153aに記憶される。
ステップS1760において、ホストCPU150aは、「FB切換えフラグ=01」であるか否かを判定する。
ここで、FB切換えフラグは、1/60秒(約16.6ms)毎のVブランク割込みにおいて、前回のディスプレイリストの描画が完了していれば、FB切換えフラグ=01になる。すなわち、ステップS1760では、前回の描画が完了したか否かを判定することになる。
ホストCPU150aは、「FB切換えフラグ=01」であれば、ステップS1770に処理を移し、「FB切換えフラグ=00」であれば、「FB切換えフラグ=01」になるまで待機をする。
ステップS1770において、ホストCPU150aは、「FB切換えフラグ=00」をセットして(FB切換えフラグを「オフ」にして)、ステップS1720に処理を移す。
以降は、所定の割り込みが発生するまで、ステップS1720〜ステップS1770の処理を繰り返し行う。
図18は、本発明の実施の形態における遊技機、表示制御方法および表示制御プログラムを適用して構成した遊技機の演出制御部によって行われる演出制御処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
図18において、3次元仮想空間に配置された3次元オブジェクトを仮想カメラの視点から撮像することにより写像した演出画像の3次元画像を用いた演出を行う表示要求を受信したかを判断する(S1801)。
このときの仮想カメラの視点は、操作対象の目線であって、例えば、キャラクタオブジェクトを操作するような演出の場合にはそのキャラクタオブジェクトの目線となるものであって、そのキャラクタオブジェクトから視認できるものを「3次元オブジェクト」と称している。
この3次元画像の表示要求ではなく、他の表示要求を受信した場合(S1801でNO)には、その表示要求に基づく演出画像の描画を行い、表示装置にその演出画像を表示する表示処理を行う(S1802)。
それに対して、この3次元画像の表示要求を受信した場合(S1801でYES)には、3次元仮想空間上の仮想カメラによる視点のキャラクタオブジェクトが3次元仮想空間を移動するときの縦横2次元平面の移動範囲を表した「2次元地図情報」(以下、「2Dマップ」ともいう)を読み出す(S1803)。
この2次元地図情報は、例えば、図7、図23、図24、図25に示されるような地図情報であって、3次元仮想空間における縦横の2次元平面を複数の区画(「ブロック」ともいう)に分割して構成した地図情報である。
このようにして、2次元地図情報が読み込まれると、続いて、キャラクタオブジェクトの視点となる仮想カメラが設置された位置情報を読み込む(S1804)。
このときの仮想カメラの位置情報は、予め初期設定された位置情報のほか、他の表示要求において仮想カメラが移動操作された後に記憶した位置情報であって、3次元仮想空間の3次元座標で指定されるほか、仮想カメラが属する2次元地図情報のいずれかの区画によって指定される。
この仮想カメラの位置情報を3次元座標で指定した場合には、例えば、「座標(X、Y、Z)」のように表され、2次元地図情報の区画によって指定した場合には、区画を識別する「区画番号」によって表される。
次に、アイテムオブジェクトを2次元地図情報を構成するいずれかの区画に配置する(S1805)。この設定処理の詳細な処理の流れを図19および図20に示し、以下で説明する。
このようにして、アイテムオブジェクトを配置する区画が設定されると、仮想カメラ(キャラクタオブジェクト)の操作を受け付け可能に設定する(S1806)。
仮想カメラの操作が可能に設定されると、続いて、遊技者によってカメラ操作が行われたかを判断する(S1807)。
仮想カメラの操作が行われた場合(S1807でYES)には、この操作によって仮想カメラが移動することで移動した後に属する区画と、アイテムオブジェクトが配置された区画との「ブロック間距離」を算出する(S1808)。
このときの「ブロック間距離」は、2次元地図情報における縦方向の距離と横方向の距離とを用いて表すことができ、例えば、ブロック間距離が、[縦2、横3]と表される場合にはアイテムオブジェクトの区画と仮想カメラの属する区画とが縦上方向に2区画の距離を有し、さらに横方向に3区画の距離を有していることを表している。
「ブロック間距離」が算出されると、キャラクタオブジェクトが属する区画とアイテムオブジェクトが配置された区画との位置関係および算出された「ブロック間距離」に基づいて、アイテムオブジェクトが配置された位置を報知する(S1809)。この報知処理の詳細な流れを図21、図22、図23に示し、以下で説明する。
続いて、算出した「ブロック間距離」が「0(ゼロ)」となったかを判断し(S1810)、「ブロック間距離」が「0(ゼロ)」となった場合(1810でYES)、すなわち縦方向および横方向によってブロック間距離が表されるときに[縦0、横0]となった場合には、その区画を構成する階層のうち、アイテムオブジェクトを配置する階層(レイヤー)を設定する(S1811)。
このとき、ランダムにアイテムオブジェクトを配置する階層を選択して設定するほか、予め指定された階層をアイテムオブジェクトの配置する階層に設定することができる。
続いて、その仮想カメラによる視点のある階層とアイテムオブジェクトが配置された階層との「階層間距離」を算出する(S1812)。
この階層間距離が「0(ゼロ)」であるかを判断し(S1813)、仮想カメラによる視点がアイテムオブジェクトが配置された階層に変更されることによって階層間距離が「0(ゼロ)」となった場合(S1813でYES)、すなわち、仮想カメラによる視点がアイテムオブジェクトの配置された階層へと変更された場合には、その仮想カメラからの視点を有するキャラクタオブジェクトがアイテムオブジェクトを獲得した状態とする(S1814)。
これにより、そのアイテムオブジェクトを獲得したことで「特別演出」を行うことが設定されているかを判断し(S1815)、「特別演出」を行うことが設定されていると判断する場合(S1815でYES)には、その「特別演出」における演出画像を表示する(S1816)。
また、「特別演出」を行うことが設定されていない場合(S1815でNO)には、通常演出を行う。
これらの演出が終了すると、仮想カメラの操作を無効として(S1817)本フローチャートの処理を終了する。
次に、仮想カメラ(キャラクタオブジェクト)のカメラ操作を可能に設定して当該仮想カメラの操作を受け付けたかの判断(S1807)によって、仮想カメラの操作を受け付けていない場合(S1807でNO)、および、仮想カメラのカメラ操作を受け付けたがそのカメラ操作による移動後の仮想カメラが属する区画とアイテムオブジェクトが配置された区画との「ブロック間距離」が「0(ゼロ)」でない場合(S1810でNO)、および、「ブロック間距離」が「0(ゼロ)」とはなったが「階層間距離」が「0(ゼロ)」となっていない場合(S1813でNO)には、続いて、表示要求に基づく演出が継続した状態にあるかを判断する(S1818)。
表示要求に基づく演出が継続して行われていると判断する場合(S1818でYES)には、続いて、継続して行われている演出が、特定演出であるかを判断する(S1822)。この特定演出とは、アイテムオブジェクトをキャラクタオブジェクトが獲得することによって行われる「発展的な大当たり演出」等の演出が行われる前のリーチ演出であって、このリーチ演出が継続して行われているかを判断する。
また、表示要求に基づく演出が継続して行われていると判断しない場合(S1818でNO)には、表示要求に基づく演出の終了条件を満たすかを判断する(S1819)。この終了条件は、遊技を終了する場合などであって、遊技を終了する場合(S1819でYES)には、カメラ操作を無効に設定して(S1817)、本フローチャートの処理を終了する。
この終了条件を満たさない場合(S1819でNO)には、仮想カメラの位置情報を記憶し(S1820)、仮想カメラの視点位置を初期の位置へと初期化して(S1821)本フローチャートの処理を終了する。
また、特定演出が継続して行われているかの判断(S1822)において、特定演出が継続して行われていると判断する場合(S1822でYES)には、続いて、特定演出が終了するまでの残り時間が予め指定した所定時間以下であるかを判断する(S1823)。
この判断結果が、所定時間以下でない場合(S1823でNO)、すなわち所定時間以上の残り時間を有し、仮想カメラの操作によりキャラクタオブジェクトがアイテムオブジェクトを獲得することができる場合、および、特定演出が継続中であるかの判断(S1822)で、特定演出が継続して行われていないと判断する場合(S1822でNO)には、上記の処理によってアイテムオブジェクトをいずれかの区画に配置してその位置を報知してから予め定めた報知間隔の所定時間を経過したかを判断する(S1826)。
報知間隔となる所定時間を経過していない場合(S1826でNO)、仮想カメラの操作を受け付けたかの判断処理(S1807)以降を繰り返して行う。
それに対して、報知間隔となる所定時間を経過している場合(S1826でYES)には、上記の処理において配置したアイテムオブジェクトを、仮想カメラの属する区画とより近い区画に再設定する(S1827)。
このアイテムオブジェクトの区画の再設定における詳細な処理の流れを図24に示し、以下で説明する。
次に、特定演出が終了するまでの残り時間が予め指定した所定時間以下であるかの判断(S1823)において、残り時間が所定時間以下である場合(S1823でYES)には、特定演出後の演出を行うためにアイテムオブジェクトの獲得が必要であるかを判断する(S1824)。
アイテムオブジェクトの獲得が必要であると設定されている場合(S1824でYES)、すなわち、キャラクタオブジェクトがアイテムオブジェクトを獲得することによって特定演出後の演出が行われるような場合には、そのキャラクタオブジェクトの視点となる仮想カメラをアイテムオブジェクトの配置された区画へと移動させ、アイテムオブジェクトの配置された階層に仮想カメラによる視点を変更する(S1825)。
これによって、キャラクタオブジェクトがアイテムオブジェクトを獲得した状態となる(S1814)。その後、アイテムオブジェクトを獲得した状態となることによって行われる演出を行う。
また、アイテムオブジェクトの獲得が必要であると判断されない場合(S1824でNO)には、「特別演出」による演出画像の表示を行う(S1816)。
図19は、図18に示す演出制御処理で行われる、アイテムオブジェクトを2次元地図情報が構成するいずれかの区画に配置する処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
図19において、表示要求が、リーチ演出中におけるものであるかを判断し(S1901)、リーチ演出中における表示要求でない場合(S1901でNO)には、予め指定されている区画のうちからいずれかの区画を選択する(S1902)。
それに対して、リーチ演出中における表示要求である場合(S1901でYES)には、リーチ演出における抽選処理の抽選結果を取得する(S1903)。
その抽選結果が、「大当たり」であるか否かを判断し(S1904)、「大当たり」である場合(S1904でYES)には、遊技者による仮想カメラの操作によって移動できる範囲の区画のいずれかの区画を選択する(S1905)。
反対に、抽選結果が「大当たり」ではない場合(S1904でNO)には、仮想カメラの操作によって移動できない範囲の区画のいずれかを選択する(S1906)。
すなわち、仮想カメラ(キャラクタオブジェクト)の移動によってもそのアイテムオブジェクトを獲得できない状態とする。
図20は、図18に示す演出制御処理で行われる、アイテムオブジェクトを2次元地図情報の構成するいずれかの区画に配置する処理の詳細な流れを示すフローチャートであって、図19に示す処理とは異なる他の例である。
図20では、始動口に入球することでその入球による演出図柄の組み合わせ抽選処理を行うことを保留している場合(保留状態)に、その保留した組み合わせ抽選処理を前もって行うことで抽選結果を先読みする先読み処理を行う場合の流れについて示している。
図20において、まず、保留した組み合わせ抽選の抽選結果を先読みして(S2101)、その先読みしたときの抽選結果に「大当たり」が含まれるかを判断する(S2102)。
この判断の結果、先読みにおける組み合わせ抽選の抽選結果に「大当たり」が含まれている場合(S2102でYES)には、この「大当たり」の抽選結果とする保留状態を示す保留情報を取得する(S2103)。この保留情報には、始動口に入球して組合せ抽選が保留された全保留数のうち、何番目の保留数における組み合わせ抽選が大当たりの抽選結果となるかを示す情報が含まれる。
続いて、遊技者が仮想カメラ(キャラクタオブジェクト)を操作したときに、その保留情報の保留数における操作の際にキャラクタオブジェクトがたどり着ける位置の区画をアイテムオブジェクトの配置する区画と決定する(S2104)。
また、先読みによる抽選の結果、いずれの保留数において「大当たり」の抽選結果が含まれない場合(S2102でNO)には、予め指定されている複数の区画のうち、いずれかの区画を選択する(S2105)。
図21は、図18に示す仮想カメラの属する区画とアイテムオブジェクトが配置された区画との位置関係を報知する処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
図21において、2次元地図情報のいずれかの区画にアイテムオブジェクトが配置され、仮想カメラの属する区画が設定されてこれらのブロック間距離が算出されると処理が開始される。
ブロック間距離に対応付けて報知方法が設定された報知情報に含まれる、その報知方法がキャラクタオブジェクトを跳ね上がる演出により報知する場合の「跳ね上がり高さ情報」を取得する(S2201)。
この跳ね上がり高さ情報は、ブロック間距離に応じてその高さが指定されている情報である。
続いて、算出されているブロック間距離が、演出図柄の1変動中にキャラクタオブジェクトが移動できる範囲内の距離であるかを判断し(S2202)、そのブロック間距離が、1変動中にキャラクタオブジェクトが移動できる距離である場合(S2202でYES)には、跳ね上がり高さ情報で指定された、1変動中にキャラクタが移動できる範囲内に対する「跳ね上がり高さ」分だけキャラクタオブジェクトを跳ね上げる演出を行うことで位置関係を報知する(S2203)。
それに対して、そのブロック間距離が、1変動中にキャラクタオブジェクトが移動できる距離でない場合(S2202でNO)には、続いて、算出した「ブロック間距離」が、1変動超過2変動以下でキャラクタオブジェクトが移動できる範囲内の距離であるかを判断する(S2204)。
ブロック間距離が、1変動超過2変動以下でキャラクタオブジェクトが移動できる範囲内の距離である場合(S2204でYES)には、跳ね上がり高さ情報で指定された、2変動以上でキャラクタが移動できる範囲内に対する「跳ね上がり高さ」分だけキャラクタオブジェクトを跳ね上げる演出を行うことで位置関係を報知する(S2205)。
また、ブロック間距離が、1変動超過2変動以下でキャラクタオブジェクトが移動できる範囲内の距離でない場合、すなわち、ブロック間距離が、2変動以上必要とする距離である場合(S2204でNO)には、跳ね上がり高さ情報で指定された、1変動超過2変動以下でキャラクタオブジェクトが移動できる範囲内に対する「跳ね上がり高さ」分だけキャラクタを跳ね上げる演出を行うことで位置関係を報知する(S2206)。
図22は、図18に示す仮想カメラの属する区画とアイテムオブジェクトが配置された区画との位置関係を報知する処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
図22において、2次元地図情報のいずれかの区画にアイテムオブジェクトが配置され、仮想カメラの属する区画が設定されてこれらのブロック間距離が算出されると処理が開始される。
ブロック間距離に対応付けて報知方法が設定された報知情報に含まれる、その報知方法がキャラクタオブジェクトの揺れ演出により報知する場合の「揺れ度合い情報」を取得する(S2301)。
この揺れ度合い情報は、ブロック間距離に応じてその揺れ度合いが指定されている情報である。
続いて、算出されているブロック間距離が、演出図柄の1変動中にキャラクタオブジェクトが移動できる範囲内の距離であるかを判断し(S2302)、そのブロック間距離が、1変動中にキャラクタオブジェクトが移動できる距離である場合(S2302でYES)には、揺れ度合い情報で指定された、1変動中にキャラクタが移動できる範囲内に対する「揺れ度合い」分だけキャラクタオブジェクトを揺らす演出を行うことで位置関係を報知する(S2303)。
それに対して、そのブロック間距離が、1変動中にキャラクタオブジェクトが移動できる距離でない場合(S2302でNO)には、続いて、算出した「ブロック間距離」が、1変動超過2変動以下でキャラクタオブジェクトが移動できる範囲内の距離であるかを判断する(S2304)。
ブロック間距離が、1変動超過2変動以下でキャラクタオブジェクトが移動できる範囲内の距離である場合(S2304でYES)には、揺れ度合い情報で指定された、2変動以上でキャラクタが移動できる範囲内に対する「揺れ度合い」分だけキャラクタオブジェクトを揺らす演出を行うことで位置関係を報知する(S2305)。
また、ブロック間距離が、1変動超過2変動以下でキャラクタオブジェクトが移動できる範囲内の距離でない場合、すなわち、ブロック間距離が、2変動以上必要とする距離である場合(S2304でNO)には、揺れ度合い情報で指定された、1変動超過2変動以下でキャラクタオブジェクトが移動できる範囲内に対する「揺れ度合い」分だけキャラクタを揺らす演出を行うことで位置関係を報知する(S2306)。
図23は、図18に示す仮想カメラの属する区画とアイテムオブジェクトが配置された区画との位置関係を報知する処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
図23において、2次元地図情報のいずれかの区画にアイテムオブジェクトが配置され、仮想カメラの属する区画が設定されてこれらのブロック間距離が算出されると処理が開始される。
ブロック間距離に対応付けて報知方法が設定された報知情報に含まれる、その報知方法がキャラクタオブジェクトを跳ね上がる演出により報知する場合の「音情報」を取得する(S2401)。
この音情報は、ブロック間距離に応じてその音量が指定されている情報である。
続いて、算出されているブロック間距離が、演出図柄の1変動中にキャラクタオブジェクトが移動できる範囲内の距離であるかを判断し(S2402)、そのブロック間距離が、1変動中にキャラクタオブジェクトが移動できる距離である場合(S2402でYES)には、音情報で指定された、1変動中にキャラクタが移動できる範囲内に対する「音量」の音を演出画像とともに出力することで位置関係を報知する(S2403)。
それに対して、そのブロック間距離が、1変動中にキャラクタオブジェクトが移動できる距離でない場合(S2402でNO)には、続いて、算出した「ブロック間距離」が、1変動超過2変動以下でキャラクタオブジェクトが移動できる範囲内の距離であるかを判断する(S2404)。
ブロック間距離が、1変動超過2変動以下でキャラクタオブジェクトが移動できる範囲内の距離である場合(S2404でYES)には、音情報で指定された、2変動以上でキャラクタが移動できる範囲内に対する「音量」の音を演出画像とともに出力することで位置関係を報知する(S2405)。
また、ブロック間距離が、1変動超過2変動以下でキャラクタオブジェクトが移動できる範囲内の距離でない場合、すなわち、ブロック間距離が、2変動以上必要とする距離である場合(S2404でNO)には、音情報で指定された、1変動超過2変動以下でキャラクタオブジェクトが移動できる範囲内に対する「音量」の音を演出画像とともに出力することで位置関係を報知する(S2406)。
図30(a)は、図25、図26、図27に示す2次元地図情報上のいずれかの区画に、宝箱からなるアイテムオブジェクトを落下させた演出を行ってそのアイテムオブジェクトの配置された区画を報知する例を示す図である。
この落下演出によって仮想カメラ(キャラクタオブジェクト3001)は、アイテムオブジェクト3002の落下により揺れが生じることがあって、キャラクタオブジェクト3001がこの揺れを感じた状態を図30(b)に示している。図30(b)では、キャラクタオブジェクト3001が属する区画とアイテムオブジェクトを落下させた区画との距離(ブロック間距離)が、図30(a)に示すように「距離A」である場合、例えば、揺れ幅を「1」で揺らす。
また、図31(a)は、図30と同様に、2次元地図情報上のいずれかの区画に宝箱からなるアイテムオブジェクトを落下させた演出を行うことによって、そのアイテムオブジェクトの配置された区画を報知する例を示す図である。
さらに、図31(b)は、図31(a)に示すようなアイテムオブジェクト3002の落下によってキャラクタオブジェクト3001が感じる揺れ状態を示す図である。
図31(a)は、図30(a)に比べてキャラクタオブジェクト3001のより近くにアイテムオブジェクト3002を落下させた状態を示している。
この図31(a)は、キャラクタオブジェクト3001と、アイテムオブジェクト3002とのブロック間距離が「距離B」であることを示し、すなわち、この「距離B」は、図30に示す「距離A」と比べて短いことから、揺れ幅は「距離A」の地点に落下させたときよりも大きいものとなる。
図32は、宝箱のアイテムオブジェクトをいずれかの区画に配置したときに、そのアイテムオブジェクトから音楽が出力されたような演出を行うことにより報知する例を示す図である。
このとき、キャラクタオブジェクト3001と、アイテムオブジェクト3002との「ブロック間距離」に応じて出力される音量を変化させて報知する。
例えば、図32(a)では、キャラクタオブジェクト3001と、アイテムオブジェクト3002とのブロック間距離が「距離A」であって、この「距離A」における音量を「1」としたとき、図31(a)に示すようにこのブロック間距離を「距離A」よりも短い「距離B」とした場合には、「距離A」のときの音量よりも大きな音量「5」によって報知される状態を示している。
図24は、図18に示すアイテムオブジェクトを配置する区画を新たな区画に再設定する処理の流れを示すフローチャートである。
図24では、図18の「アイテムオブジェクトをいずれかの区画に配置してその位置を報知してから予め定めた報知間隔の所定時間を経過したかの判断処理」で所定の時間を経過した場合に処理が開始される。
まず、アイテムオブジェクトが配置されている区画を特定し(S2501)、また、仮想カメラが属する区画を特定する(S2502)。
さらに、大当たりの抽選結果を取得する(S2503)。
この取得した大当たりの抽選結果が、「大当たり」であるかを判断し(S2504)、抽選結果が「大当たり」でない場合(S2504でNO)には、本フローチャートにおける処理を終了する。すなわち、アイテムオブジェクトの再配置は行われないことを示している。もちろん、この場合においても再配置を行うような構成としてもよく、このときにはそのアイテムオブジェクトを獲得できない位置となる区画へ再配置することとなる。
それに対して、この取得した大当たりの抽選結果が、「大当たり」である場合(S2504でYES)には、特定したアイテムオブジェクトが配置されている区画よりも、仮想カメラの属する区画により近い区画にそのアイテムオブジェクトを再配置する(S2505)。
この再配置にあたり、先に配置したアイテムオブジェクトを消去することはなく、同じアイテムオブジェクトを新たに配置するような構成としてもよい。すなわち、この再配置の処理が行われた回数分、アイテムオブジェクトが配置された状態となるようにしてもよい。
図25、図26、図27は、3次元仮想空間上の仮想カメラによる視点のキャラクタオブジェクトが3次元仮想空間を移動するときの縦横の2次元平面と複数の区画に分割した2次元地図情報とを重ね合わせた地図情報である。
これらの図において、斜線が引かれた部分は3次元仮想空間において、例えば建物オブジェクトを示しており、キャラクタは3次元仮想空間において、仮想カメラ(キャラクタオブジェクト)を示している。すなわち、3次元仮想空間において仮想カメラが移動すると、この地図情報上ではキャラクタが移動することを示しており、建物オブジェクトが設けられていない部分へと移動することが可能であることを示している。
例えば、図25では、キャラクタオブジェクトが移動する経路として、「経路1−1」、「経路1−2」、「経路1−3」、「経路1−4」、「経路1−5」の5つの経路が示されており、「経路1−1」は、2次元地図情報の区画において縦上方向の区画への移動経路を示しており、「経路1−2」は、2次元地図情報の区画において縦上右斜め方向の区画への移動経路を示しており、「経路1−3」は、2次元地図情報の区画において横右方向の区画への移動経路を示しており、「経路1−4」は、2次元地図情報の区画において縦下右斜め方向の区画への移動経路を示しており、「経路1−5」は、2次元地図情報の区画において縦下方向の区画への移動経路を示している。
図26では、図25の経路として、「経路1−2」の経路が選択されたときの状態を示しており、これにより、図25のキャラクタオブジェクトが属する区画から右方向に1区画、縦上方向に1区画移動した状態を示している。
この図26に示す状態においても、図25と同様、キャラクタオブジェクトが移動する経路として、「経路2−1」、「経路2−2」、「経路2−3」、「経路2−4」、「経路2−5」、「経路2−6」の6つの経路を示している。
図27では、図26の経路として、「経路2−1」の経路が選択されたときの状態を示しており、これにより、図26のキャラクタオブジェクトが属する区画から縦上方向に1区画移動した状態を示している。
そして、図27においても、図25および図26と同様、キャラクタオブジェクトが移動する経路として、「経路3−1」、「経路3−2」、「経路3−3」、「経路3−4」、「経路3−5」の5つの経路を示している。
この5つの経路のうち、「経路3−2」の経路を移動すると、アイテムオブジェクトが配置された区画へと移動することとなる。
以上に示す、図25、図26、図27の2次元地図情報を構成する各区画には、図28に示すような階層が設定されており、これらの階層によって、3次元仮想空間において仮想カメラの視点を上方向に移動するほか、下方向に移動したときに、その仮想カメラの視点位置を示している。
図28では、一例として、図25、図26、図27のアイテムオブジェクトが配置された区画に設定された階層を示しており、最下段の第1階層、中段の第2階層、最上段の第3階層の3つの階層から構成されている。
仮想カメラは初期設定として、正面の第2階層が設定されており、各区画において図29および図33に示す演出ボタン35を押下することによって、仮想カメラの視点となる階層が変更される。視点が第2階層に設定された状態において、演出ボタン35が押下されると、まず、第1階層を視認する第1視点へと変更され、続いて、演出ボタン35が押下されると、第2階層を視認する第2視点へと変更される。さらに、続いて、演出ボタン35が押下されると、第3階層を視認する第3視点へと変更され、さらに押下されると第2階層を視認する第3視点へと変更される。
すなわち、「第2階層→第1階層→第2階層→第3階層→第2階層→第1階層→第2階層→第3階層→第2階層→第1階層→・・・」のように連続的に階層が変更される。
このとき、アイテムオブジェクトは第3階層に配置されていることから、図27に示す状態から「経路3−2」の経路で移動することによって属する区画で「3回」連続して演出ボタン35を押下することにより、仮想カメラの視点が第1階層へと変更される。
これにより、仮想カメラ(キャラクタオブジェクト)はアイテムオブジェクトを獲得した状態となり、アイテムオブジェクトに基づく演出が行われることとなる。
以上に示す実施の形態は、本発明の実施の一形態であって、これらの実施例に限定することなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形して実施できるものである。
なお、本発明は、上述の手段を構成させるためのプログラムを格納した記録媒体(CD−ROM、DVD−ROM等)から該プログラムをコンピュータにインストールし、これを実行させることにより、上述の処理を実行するコンピュータを構成することも可能である。このときのコンピュータには、システムバスを介してCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクが接続され、CPUは、ROMまたはハードディスクに記憶されているプログラムに従い、RAMを作業領域にして処理を行う。
また、プログラムを供給するための媒体は、通信媒体(通信回線、通信システムのように一時的または流動的にプログラムを保持する媒体)でもよい。例えば、通信ネットワークの電子掲示板(BBS:Bulletin Board Service)に該プログラムを掲示し、これを通信回線を介して配信するようにしてもよい。