JP5443732B2 - 超音波探触子、及びその超音波探触子を用いた超音波診断装置 - Google Patents
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また、針先を見失うことは、針先を確認できなくなり、当初生検等を必要とする部位とは異なった生検等を必要としない部位への刺入を行うことになる。このため、被検者にとっては、不要な負担を強いられることになる。
また、特許文献1によっては、経験の少ない術者にとっては、穿刺針を誘導溝(穿刺用溝)に刺し通し、術者自らが親指の腹によって穿刺針を押さえるだけであるため、穿刺針の先端がブレて穿刺針を生検等を行う部位に向かって真っ直ぐに突き刺すことができないという問題点を有している。
しかも、このフリーハンドによる穿刺針の穿刺を安全かつ正確に実施するためには、穿刺針の刺し通される方向が、超音波の照射面であるスキャン面と完全に一致すること、及び穿刺針の刺入角度が変わることなく一定になるようにすることが必要である。
超音波診断装置からケーブルを介して伝達された電気信号を超音波に変換する圧電素子等からなる超音波振動子を、ハウジングケースの下部に備え、術者が探触子を保持するためのグリップ及び診断装置と超音波振動子を接続するケーブルを備える穿刺対応用の主に手術用の超音波探触子を例に説明する。
図1には、本発明に係る超音波探触子の第1の実施形態が示されている。
図1において、超音波探触子は、本体部1とケーブル2とによって構成される。この本体部1は、術者が超音波診断の際に超音波探触子を持つグリップ3と、超音波探触子を保持するハウジングケース4とからなっている。
また、ケーブル2の一端は、本体部1に接続されており、ケーブル2の他端が図示されていない超音波診断装置に接続されている。
超音波診断装置にケーブル2を介して接続されている超音波探触子は、術中のプローブを構成しており、被検体の体表に接触させて、臓器の内部を超音波診断するためのものである。
このハウジングケース4には、複数の振動素子(図示していない)が設けられている。この複数の振動素子が設けられているハウジングケース4の下面は、送受波面であり、その送受波面に沿って複数の振動素子は配列されている。この複数の振動素子によって超音波探触子が構成されている。
この複数の振動素子によって照射される超音波は、スキャン面(探触子の短軸方向の中央)5を形成している。
そして、このハウジングケース4の上面4aと、グリップ3のハウジングケース4が形成される側の前面3aには、ハウジングケース4の上面4aからグリップ3の前面3aに連続して、かつ穿刺針誘導溝6に連続する穿刺針誘導機構部が形成されている。
このため、本実施の形態によれば、高度な手技を必要とすることなく、いかなる術者であっても、安全かつ正確にフリーハンドによる穿刺針の穿刺を実施することのできる。
図2には、本発明に係る超音波探触子の第2の実施形態が示されている。
図2において、超音波探触子は、本体部1とケーブル2とによって構成される。この本体部1は、術者が超音波診断の際に超音波探触子を持つグリップ3と、超音波探触子を保持するハウジングケース4とからなっている。
他は、図1に図示の第1の実施形態と異なる点はない。
図3には、本発明に係る超音波探触子の第3の実施形態が示されている。
図3において、超音波探触子は、本体部1とケーブル2とによって構成される。この本体部1は、術者が超音波診断の際に超音波探触子を持つグリップ3と、超音波探触子を保持するハウジングケース4とからなっている。
他は、図1に図示の第1の実施形態と異なる点はない。
図4には、本発明に係る超音波探触子の第4の実施形態が示されている。
図4において、超音波探触子は、コンベックス形探触子で、本体部1とケーブル2とによって構成される。この本体部1は、術者が超音波診断の際に超音波探触子を持つグリップ3と、超音波探触子を保持するハウジングケース4とからなっている。
ハウジングケース4の一端(又は両端)には、スキャン面5に沿って、かつスキャン面5の中心に向かって穿刺針8を装着する穿刺針誘導溝6が形成されている。
他は、図1に図示の第1の実施形態と異なる点はない。
図5、図6には、本発明に係る超音波探触子の第5の実施形態が示されている。
図5において、超音波探触子は、本体部1とケーブル2とによって構成される。この本体部1は、術者が超音波診断の際に超音波探触子を持つグリップ3と、超音波探触子を保持するハウジングケース4とからなっている。
超音波診断装置にケーブル2を介して接続されている超音波探触子は、術中のプローブを構成しており、被検体の体表に接触させて、臓器の内部を超音波診断するためのものである。
このハウジングケース4には、複数の振動素子(図示していない)が設けられている。この複数の振動素子が設けられているハウジングケース4の下面は、送受波面であり、その送受波面に沿って複数の振動素子は配列されている。この複数の振動素子によって超音波探触子が構成されている。
この複数の振動素子によって照射される超音波は、スキャン面(探触子の短軸方向の中央)5を形成している。
また、このハウジングケース4の上面4aと、グリップ3のハウジングケース4が形成される側の前面3aには、ハウジングケース4の上面4aからグリップ3の前面3aに連続して、かつ穿刺針誘導溝6に連続する穿刺針誘導機構部が形成されている。
このガイドプレート31は、探触子に設けられたガイドプレート取付用のガイドプレート装着溝30に嵌込み固定する。このガイドプレート31は、穿刺針の穿刺が完了した時点で簡単に取り外すことが可能となっている。
なお、ガイドプレート装着溝30は、より正確に穿刺針をスキャン面5に沿って刺入することが可能となるように、穿刺針の刺通位置に限りなく近い箇所にガイドプレート31を設けられるように形成されている。
このため、本実施の形態によれば、高度な手技を必要とすることなく、いかなる術者であっても、安全かつ正確にフリーハンドによる穿刺針の穿刺を実施することのできる。
図7には、本発明に係る超音波探触子の第6の実施形態が示されている。
図7において、超音波探触子は、本体部1とケーブル2とによって構成される。この本体部1は、術者が超音波診断の際に超音波探触子を持つグリップ3と、超音波探触子を保持するハウジングケース4とからなっている。
このようにガイドプレート31の端面には目盛32を設けることにより、ウジングケース4の穿刺針誘導溝6に装着した穿刺針の先端が検者の体内にどの程度の深さ刺入したかを確認することができる。
他は、図5、図6に図示の第1の実施形態と異なる点はない。
図8、図9には、本発明に係る超音波探触子の第7の実施形態が示されている。
図8において、超音波探触子は、本体部1とケーブル2とによって構成される。この本体部1は、術者が超音波診断の際に超音波探触子を持つグリップ3と、超音波探触子を保持するハウジングケース4とからなっている。
超音波診断装置にケーブル2を介して接続されている超音波探触子は、術中のプローブを構成しており、被検体の体表に接触させて、臓器の内部を超音波診断するためのものである。
このハウジングケース4には、複数の振動素子(図示していない)が設けられている。この複数の振動素子が設けられているハウジングケース4の下面は、送受波面であり、その送受波面に沿って複数の振動素子は配列されている。この複数の振動素子によって超音波探触子が構成されている。
この複数の振動素子によって照射される超音波は、スキャン面(探触子の短軸方向の中央)5を形成している。
また、この複数のレーザー光放射口40の並び方向は、ハウジングケース4の端部に設けられている穿刺針誘導溝6の溝方向と同一の方向になっている。すなわち、グリップ3の前面3aに配置されたすべてのレーザ放射口40から放射されたレーザ光は、穿刺針に照射されていれば穿刺針がスキャン面に沿っていることになる。
一方、一部のレーザ放射口40から放射されたレーザ光41が穿刺針に照射されていない場合には、穿刺針がスキャン面5に沿っていないことを示している。
図10には、本発明に係る超音波探触子の第8の実施形態が示されている。この第8の実施形態は、図8、図9に図示の第7の実施形態の技術をコンベックス形探触子に適用したものである。
すなわち、図10において、超音波探触子は、コンベックス形探触子で、本体部1とケーブル2とによって構成される。この本体部1は、術者が超音波診断の際に超音波探触子を持つグリップ3と、超音波探触子を保持するハウジングケース4とからなっている。
図11には、本発明に係る超音波探触子の第9の実施形態が示されている。
図11において、超音波探触子は、本体部1とケーブル2とによって構成される。この本体部1は、術者が超音波診断の際に超音波探触子を持つグリップ3と、超音波探触子を保持するハウジングケース4とからなっている。
したがって、穿刺針誘導溝6に装着した穿刺針を生検等を行う部位に向かって真っ直ぐに突き刺すことができる。
他は、図1に図示の第1の実施形態と異なる点はない。
図12には、本発明に係る超音波探触子の第10の実施形態が示されている。この第10の実施形態は、図4に図示の第4の実施形態に図10に図示の第8の実施形態の技術を適用したものである。他は、図10に図示の第8の実施形態と異なる点はない。
図12において、超音波探触子は、コンベックス形探触子で、本体部1とケーブル2とによって構成される。この本体部1は、術者が超音波診断の際に超音波探触子を持つグリップ3と、超音波探触子を保持するハウジングケース4とからなっている。
また、この複数のレーザー光放射口40の並び方向は、ハウジングケース4の端部に設けられている穿刺針誘導溝6の溝方向と同一の方向になっている。すなわち、グリップ3の前面3aに配置されたすべてのレーザ放射口40から放射されたレーザ光は、穿刺針に照射されていれば穿刺針がスキャン面に沿っていることになる。
一方、一部のレーザ放射口40から放射されたレーザ光41が穿刺針に照射されていない場合には、穿刺針がスキャン面5に沿っていないことを示している。
そして、この穿刺針誘導溝6に装着された穿刺針8が、穿刺針誘導溝6の溝方向のズレなく装着されているか否かは、穿刺針誘導溝6に装着された穿刺針8がグリップ3の前面3aに連続して印刷されている不滅インクによるライン20上からズレていないか目視で確認することができる。
他は、図10に図示の第8の実施形態と異なる点はない。
図13は、本発明を適用した超音波診断装置の構成を示すブロック図である。
図13において、超音波診断装置101は、被検体102内に超音波を送受信し得られた反射エコー信号を用いて診断部位について2次元超音波画像あるいは3次元超音波画像を形成して表示するもので、被検体102に超音波を照射し受信する振動子素子を備えた超音波探触子103と、超音波信号を送受信する超音波送受信部104と、受信信号に基づいて2次元超音波画像(Bモード画像)あるいは3次元超音波画像を構成する超音波画像構成部105と、超音波画像構成部105において構成された超音波画像を表示する表示部106と、各要素を制御する制御部107と、制御部107に指示を与えるコントロールパネル108とを有している。
超音波探触子103は、振動子素子が超音波探触子の長軸方向に1〜mチャンネル分配列される。ここで、短軸方向にもk個に切断されて1〜kチャンネル分配列されている場合、短軸方向の各振動子素子(1〜kチャンネル)に与える遅延時間を変えることにより、短軸方向にも送波や受波のフォーカスがかけられるようになっている。
なお、この超音波探触子103は、超音波送受信部104から供給される駆動信号に重畳して印加されるバイアス電圧の大きさに応じて超音波送受信感度つまり電気機械結合係数が変化する。例えば、圧電素子やcMUT(Capacitive Micromachined Ultrasonic Transducer:IEEE Trans. Ultrason.Ferroelect. Freq. Contr. Vo145 pp.678-690 May 1998等)を適用できる。cMUTは、半導体微細加工プロセス(例えば、LPCVD:Low Pressure Chemical Vapor Deposition)により製造される超微細容量型超音波振動子である。
超音波画像構成部105は、超音波送受信部104で処理した反射エコー信号を超音波断層像に変換するもので、順次入力される反射エコー信号に基づいて超音波画像を形成するデジタルスキャンコンバータと、超音波画像を記憶する磁気ディスク装置及びRAMとからなる記憶装置とから成り、超音波送受信部104で受信した反射エコー信号を信号処理し、2次元超音波画像や3次元超音波画像、各種ドプラ画像に画像化して出力する。
そして、制御部107は、前記各構成要素の動作を制御するもので、ユーザインターフェース回路とのインターフェースを有する制御用コンピータシステムより構成されている。この制御部107は、それに含まれるユーザインターフェース及び該ユーザインターフェースからの情報等から超音波送受信部104を制御する。また、超音波送受信部104で受信した生体情報を超音波画像構成部105に転送したり、超音波画像構成部105で画像化した情報を表示制御部に伝送するなどの制御を行う。
2……………………ケーブル
3……………………グリップ
3a…………………前面
4……………………ハウジングケース
4a…………………上面
5……………………スキャン面
6……………………穿刺針誘導溝
7……………………ライン
8……………………穿刺針
10…………………ライン
15…………………突起部
20…………………ライン
30…………………ガイドプレート装着溝
31…………………ガイドプレート
32…………………目盛
40…………………レーザー光放射口
41…………………レーザー光
50…………………突部
101………………超音波診断装置
102………………被検体
103………………超音波探触子
104………………超音波送受信部
105………………超音波画像構成部
106………………表示部
107………………制御部
108………………コントロールパネル
Claims (7)
- 術者が超音波探触子を持つためのグリップと、前記グリップに連続され、照射される超音波のスキャン面を形成する複数の振動素子を保持するハウジングケースとからなる本体部と、一端が前記本体部に接続され、他端が超音波診断装置に接続されるケーブルとを具備した超音波探触子であって、
前記ハウジングケースには、前記スキャン面に沿って穿刺針を装着する穿刺針誘導溝が形成され、
前記ハウジングケースの上面から前記グリップのハウジングケースが形成される側の前面へ穿刺針誘導機構部が形成され、
前記ハウジングケースの端部に、前記スキャン面に沿って、かつ前記スキャン面の中心に向かって形成される穿刺針を装着する穿刺針誘導溝の溝方向上方に突出する突出部を設けたことを特徴とする超音波探触子。 - 前記穿刺針誘導機構部は、ライン状であって、前記穿刺針誘導溝に連続する断面凹形状又は断面凸形状の一方の形状の溝である請求項1に記載の超音波探触子。
- 前記穿刺針誘導機構部は、ライン状であって、前記ハウジングケースの上面から前記グリップの前面へ連続するように印刷されるものである請求項1に記載の超音波探触子。
- 術者が超音波探触子を持つためのグリップと、前記グリップに連続され、照射される超音波のスキャン面を形成する複数の振動素子を保持するハウジングケースとからなる本体部と、一端が前記本体部に接続され、他端が超音波診断装置に接続されるケーブルとを具備した超音波探触子であって、
前記ハウジングケースには、前記スキャン面に沿って穿刺針を装着する穿刺針誘導溝が形成され、
前記ハウジングケースの上面から前記グリップのハウジングケースが形成される側の前面へ穿刺針誘導機構部が形成され、
前記穿刺針誘導機構部は、
前記ハウジングケースの上面と、前記グリップのハウジングケースが形成される側の前面に、前記穿刺針誘導溝の溝と連続して前記ハウジングケースの上面から前記グリップの前面に連続する断面矩形状のガイドプレート装着溝が形成され,前記ガイドプレート装着溝に前記穿刺針をガイドするガイドプレートを装着してなることを特徴とする超音波探触子。 - 前記ガイドプレートは、前記ハウジングケース先端の前記穿刺針誘導溝形成側の端部に目盛を設けたものである請求項4に記載の超音波探触子。
- 術者が超音波探触子を持つためのグリップと、前記グリップに連続され、照射される超音波のスキャン面を形成する複数の振動素子を保持するハウジングケースとからなる本体部と、一端が前記本体部に接続され、他端が超音波診断装置に接続されるケーブルとを具備した超音波探触子であって、
前記ハウジングケースには、前記スキャン面に沿って穿刺針を装着する穿刺針誘導溝が形成され、
前記ハウジングケースの上面から前記グリップのハウジングケースが形成される側の前面へ穿刺針誘導機構部が形成され、
前記穿刺針誘導機構部は、前記グリップのハウジングケースが形成される側の前面に、任意の間隔でレーザー光を照射するレーザー光源が設けられている複数のレーザー光放射口を、前記グリップの長さ全体に渡って設け、前記複数のレーザー光放射口を、該複数のレーザー光放射口から照射されるレーザー光が前記穿刺針誘導溝に装着される前記穿刺針に照射するように配列したことを特徴とする記載の超音波探触子。 - 被検体に超音波を送受信する超音波探触子と、前記超音波探触子から受信される超音波画像データに基づいて超音波画像を構成する超音波画像構成部と、前記超音波画像を表示する表示部を備えた超音波診断装置において、前記超音波探触子は、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の超音波探触子であることを特徴とする超音波診断装置。
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