JP5443078B2 - き電システム用の電力調整装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電気鉄道のためのき電システム用の電力調整装置に関する。
交流き電回路は、長距離や大容量の電力供給に適しているため、新幹線等の電力供給方式に用いられている。また、電気鉄道は単相負荷であるため、交流き電用変電所では、一般に電力会社などから受電した三相電力を、三相二相変換変圧器で90°位相差の1組の単相電力に変換している。この三相二相変換変圧器として、受電電圧に応じてスコット結線変圧器(受電電圧66kV〜154kV)や変形ウッドブリッジ結線変圧器(受電電圧187kV〜275kV)が用いられて、三相電源の不平衡を防止している。
更に、交流き電用変電所では、電圧変動に対処するために、静止形無効電力補償装置(SVC;Static Var Compensator)が設けられている。このSVCは、インバータを用いて無効電力を補償するとともに有効電力をも調整する。
図11(1)は、従来の交流き電用変電所のスコット結線変圧器において、き電側に設置されるSVCを含む結線図である。このSVCは通常、「電力補償装置(RPC)」と呼ばれる。R相、S相及びT相は、スコット結線変圧器の三相側の入力を示す。M座とT座はスコット結線変圧器により形成される二相を示す。電力補償装置(RPC)2aは、M座とT座の夫々のき電線4m、4tに接続されたインバータ6m、6tと、2つのインバータ6m、6tの間に接続された直流キャパシタ20とを含む。M座とT座の夫々のき電線4m、4tに供給される電力を動力源として、電車8m、8tは走行する。
スコット結線変圧器では、M座とT座の負荷が平衡すれば三相側でも平衡する。また、無効電力が小さければ電圧変動は小さくなる。そこで、電力補償装置(RPC)2aは、M座とT座とに夫々接続されるインバータ6m、6tにより無効電力を補償するとともに、二つの座の有効電力差の1/2を2つのインバータ間で融通して、M座とT座の有効電力を等しくし、三相側で平衡させる。
図11(2)は、スコット結線変圧器において、三相側に設置される場合のSVCを含む結線図である。図11(3)は、スコット結線変圧器のM座とT座を直接接続し、斜辺S座により単相き電する、不等辺スコット結線変圧器のM座とT座に各々インバータを設置し、直流回路で結合するSVCを含む結線図である。図11(2)に示すSVCは、「三相SVC」と呼ばれ、図11(3)に示すSVCは、「不平衡補償単相き電装置(SFC)」と呼ばれることもある。三相SVC202a及び不平衡補償単相き電装置(SFC)402aはいずれも、インバータ6、6m、6tと、インバータ6、6m、6tに接続する直流キャパシタ20とを含み、インバータ6、6m、6tにより無効電力を補償するとともに有効電力を調整する。
また、交流き電において、交流き電用変電所からき電区分所に至る単相回路では、き電線の線路インピーダンスの抵抗分やリアクタンス分によって電車の走行による電圧降下が発生し、そのき電線の末端で所望のき電線電圧が得られないという現象(問題)が生じることがある。この現象(問題)の解消のために、特許文献1では、き電線末端で連系変圧器を介して接続された連系コンバータ(インバータ)により、き電線末端での電圧変動を補償するためにき電線末端でのき電線電圧を調整する装置(無効電力補償装置)を開示している。このき電電圧調整装置(無効電力補償装置)は、連系コンバータ(インバータ)の直流側に、有効電力の長期的変動分を補償するバッテリと、有効電力の短期的変動分を補償する直流コンデンサとを並列接続している。
特開2000−6693号公報
上記特許文献1に示す、き電電圧調整装置を設備する構成において、き電線の末端での無効電力による電圧降下を防ぐために直流コンデンサが接続され、長期的な有効電力の変動を補償するためにバッテリが接続されているところ、直流コンデンサは、設置のために広いスペースが必要とされること、信頼性が必ずしも充分でないこと、及び、高価であること等の問題点がある。
本発明は、簡便な設備構成で、き電線回路間での有効電力の融通を行うとともに、き電線電圧を降下させない電力調整装置を提供することを目的とする。即ち、本発明はコンデンサの設置を必要とせず、廉価で、コンパクト・省スペースで、更に信頼性の高い電力調整装置を提供することを目的とする。
本発明は上記の目的を達成するために為されたものである。本発明に係るき電システム用の電力調整装置は、
交流電力回線から受電する第1の変圧器と、
上記第1の変圧器に接続された第1の交流直流変換器と、
上記第1の変圧器に上記第1の交流直流変換器と直列に接続されたニッケル水素電池と
を含み、
上記ニッケル水素電池は、上記第1の交流直流変換器における高圧側母線に接続する直流入出力端と、上記第1の交流直流変換器における低圧側母線に接続する直流入出力端との間に接続され、上記ニッケル水素電池が積層型であり、上記ニッケル水素電池の導電剤に炭素を含むことを特徴とするき電システム用の電力調整装置である。即ち、交流直流変換器の高圧側母線と低圧側母線の間にコンデンサを接続しないで、ニッケル水素電池を接続したことを特徴とする。
また、本発明に係る電力調整装置は、上記第1の変圧器が、三相交流電圧を位相が90°異なる2つの二相交流電圧に変換する変圧器であることを特徴とする。
また、本発明に係る電力調整装置は、
更に、第2の交流直流変換器を含み、
上記第1の変圧器が、三相交流電圧を二相交流電圧に変換する変圧器であり、
上記第1の交流直流変換器が、上記第1の変圧器により生成される二相電圧のうちの一方を受電するき電線に接続され、
上記第2の交流直流変換器が、上記第1の変圧器により生成される二相電圧のうちの他方を受電するき電線に接続され、
上記ニッケル水素電池が、上記第1の交流直流変換器における高圧側母線に接続する直流入出力端と、上記第1の交流直流変換器における低圧側母線に接続する直流入出力端との間に接続され、
更に、上記第2の交流直流変換器における高圧側母線に接続する直流入出力端と、上記第2の交流直流変換器における低圧側母線に接続する直流入出力端との間にも接続されることを特徴としてもよい。
また、本発明に係る電力調整装置は、
更に、第2の交流直流変換器を含み、
上記第1の変圧器が、三相交流電圧を二相交流電圧に変換する変圧器であり、
上記第1の交流直流変換器が、上記第1の変圧器により生成される二相電圧のうちの一方を受電するき電線に接続され、
上記第2の交流直流変換器が、上記第1の変圧器により生成される二相電圧のうちの他方を受電するき電線に接続され、
上記ニッケル水素電池が、上記第1の交流直流変換器における高圧側母線に接続する直流入出力端と、上記第1の交流直流変換器における低圧側母線に接続する直流入出力端との間に接続され、
更に、上記第2の交流直流変換器における高圧側母線に接続する直流入出力端と、上記第2の交流直流変換器における低圧側母線に接続する直流入出力端との間にも接続されることを特徴としてもよい。
上記ニッケル水素電池は、1つ以上の電池モジュールによって構成され、
上記電池モジュールは、
それぞれ、対向して設けられた板状の正極集電体と負極集電体と、上記正極集電体と上記負極集電体の間に配したセパレータと、上記正極集電体に接する正極セルと上記負極集電体に接する負極セルとを有する複数の単位電池が、互いに隣り合う一方の上記単位電池の正極集電体と他方の上記単位電池の負極集電体とが対向するように積層されてなり、かつ、互いに隣り合う前記単位電池の間に気体または液体からなる伝熱媒体の流通経路が設けられていることが、好ましい。
変圧器と交流直流変換器との間に、スイッチが設けられてもよい。
本発明を利用することにより、本発明の電力調整装置は、き電回路間で有効電力の融通を行うとともに、き電線電圧の変動を生じさせないように調整することができる。本発明の電力調整装置は更に、き電線電圧維持のためのコンデンサを設ける必要がない。
また、本発明の電力調整装置は、あるき電区間内で消費されない回生電力をニッケル水素電池に蓄電し再利用に向けることができる。また、本発明の電力調整装置は、ニッケル水素電池の放電によりき電線に電力を供給できき電線電圧の降下を防ぐことができる。これにより、電車負荷の急激な変動による受電側への影響を緩和できる。更に、本発明の電力調整装置を利用することにより、電力系統からの給電が停止したような場合でも、あるき電区間の途中に停車している電車をニッケル水素電池からの動力により最寄りの駅まで移動させることが可能になる。
図1(1)は、本発明の第1の実施の形態に係る電力調整装置の結線図である。図1(2)は、本発明の第1の実施の形態に係る電力調整装置のより詳細な結線図である。 ニッケル水素電池を構成する単位電池の第1の構成例の構造を示す断面図である。 図2に示す単位電池の枠形部材、第1蓋部材及び第2蓋部材の構造を示す斜視図である。 (1)一構成例の電池モジュールの横断面図と、(2)同じ一構成例の電池モジュールの一部斜視図である。(2)の斜視図では、伝熱板内の空気の流れ方向を示している。 一構成例の電池モジュールに用いられる伝熱板の斜視図である。 図6(1)は、単相交流を受電する2つの変圧器に接続する交流き電回路において、き電側に設置される第1の実施の形態に係る電力調整装置の結線図である。図6(2)は、単相交流を受電する2つの変圧器に接続するき電回路の従来例である。 本発明の第2の実施の形態に係る電力調整装置の結線図である。 本発明の第3の実施の形態に係る電力調整装置の結線図である。 図9(1)は、A変電所、B変電所、C変電所、及び、二つのき電区分所(SP)を含む交流き電回路の模式図である。図9(2)は、B変電所で受電停止の障害が生じたときの、図9(1)に示す交流き電回路の模式図である。図9(3)は、図9(1)の変電所に備わる従来のSVCの結線図である。 図9に示すような変電所障害時の速度制限という問題に対処するための、電力調整装置の応用例を含む、交流き電回路を示す。 図11(1)は、交流き電用変電所のスコット結線変圧器において、き電側に設置される電力補償装置(RPC)の結線図である。図11(2)は、スコット結線変圧器において、三相側に設置される三相SVCの結線図である。図11(3)は、スコット結線変圧器のM座とT座を直接接続し、斜辺S座により単相き電する、不等辺スコット結線変圧器において、M座とT座に各々インバータを設置し、それら2つのインバータを接続する不平衡補償単相き電装置(SFC)の結線図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
1.第1の実施の形態
図1(1)は、本発明の第1の実施の形態に係る電力調整装置2の結線図であり、図1(2)は、本発明の第1の実施の形態に係る電力調整装置2のより詳細な結線図である。第1の実施の形態における電力調整装置2はSVCであり、交流き電用変電所のスコット結線変圧器3においてき電側に設置される電力補償装置(RPC)を構成する。R相、S相及びT相は、スコット結線変圧器3の三相側の入力を示す。M座とT座はスコット結線変圧器3により形成される二相を示す。第1の実施の形態におけるSVC2は、M座とT座の夫々のき電線4m、4tに接続されたインバータ(交流直流変換器)6m、6tと、2つのインバータ6m、6tの間に接続されたニッケル水素電池10とを含む。M座とT座の夫々のき電線4m、4tに供給される電力を動力源として、電車8m、8tが走行する。
本実施の形態の電力調整装置2に設けられるインバータ6m、6tは従来技術によるものであり、複数のダイオードにより構成される整流回路と、複数のスイッチング素子により構成されるスイッチング回路と、及び、キャパシタ等とから、構成される。
ニッケル水素電池10は、インバータ6mにおける高圧側母線に接続する直流入出力端と、同インバータ6mにおける低圧側母線に接続する直流入出力端との間に接続される。更に、このニッケル水素電池10は、もう一方のインバータ6tにおける高圧側母線に接続する直流入出力端と、同じくもう一方のインバータ6tにおける低圧側母線に接続する直流入出力端との間に接続される。
以上の構成を備える電力調整装置2の動作を次に説明する。インバータ6mは、き電線4mに接続されており、交流電力を直流電力に変換して共有線7に出力する。また、インバータ6mは、共有線7側の直流電力を交流電力に逆変換してき電線4mに出力することも可能である。この場合、ニッケル水素電池10は直流電力を一時的に貯蔵する役割を果たす。これらの作用はインバータに内蔵されるスイッチ素子により実現されることは周知の通りである。インバータ6tについても同様に作用し、交直電力変換及び直交電力変換が可能となっている。
インバータ6m、6tに接続するき電線4m、4tの夫々には、電圧計5m、5tが設けられている。更に、インバータ6m、6tに対しては、電圧計5m、5tと接続する制御部9が設けられている。ニッケル水素電池10に充分な電荷の貯蔵が無くニッケル水素電池10の電圧が低ければ、き電線4m、4tにおける交流電力が、インバータ6m、6tの備える整流作用により、直流電力に変換されてニッケル水素電池10を充電するように、制御部9はインバータ6m、6t内蔵のスイッチ素子を制御する。
本実施の形態の電力調整装置2においては、き電線4mの電圧が下がり、
「電圧計5mの電圧」<「電圧計5tの電圧」
となると、制御部9は、インバータ6m内蔵のスイッチ素子を制御して逆変換を行うことにより、交流電力をき電線4mに出力して、き電線4mの電圧の降下を抑制するように動作する。一方、制御部9は、インバータ6t内蔵のスイッチ素子を制御してき電線4tからの交流電力を直流電力に変換して、インバータ6mにより交流電力に逆変換された直流電力を補う。
また、き電線4mの電圧が上がり、
「電圧計5mの電圧」>「電圧計5tの電圧」
となると、制御部9は、インバータ6m内蔵のスイッチ素子を制御して変換を行うことにより、き電線4mからの交流電力を直流電力に変換して、き電線4mの電圧の上昇を緩和するように動作する。同時に、制御部9は、インバータ6t内蔵のスイッチ素子を制御してインバータ6mにより順変換された直流電力を交流電力に逆変換してき電線4tに出力する。
き電線4tにおいて電圧が下降又は上昇した場合も同様である。電圧計5mと電圧計5tの電圧比較において、適宜ヒステリシスを設けて頻繁な切替を防ぐこともできる。
このように電力調整装置2は、き電線4mの電圧とき電線4tの電圧との差を無くすように動作して有効電力の調整を行う。
また、インバータ6m、6tは無効電力を調整して電圧変動を抑制する。つまり、制御部9は、インバータ6m、6tを制御してき電線4m、4tに生じる無効電力を調整する。具体的には、電車8m、8tが力行運転して無効電力を消費しているときは、本インバータ6m、6tから無効電力を供給するように動作する。これにより、き電線4m、4tの電圧が適正範囲に維持される。
以上のような構成を備える第1の実施の形態に係る電力調整装置2は、M座とT座とに夫々接続されるインバータ6m、6tにより無効電力を補償するとともに、二つの座の有効電力差の1/2を、ニッケル水素電池10を介してインバータ間で融通して、M座とT座の有効電力を等しくし、三相側で平衡させる。
また、発明が解決しようとする課題で説明したように、インバータ(コンバータ)に直流コンデンサを接続して配置する場合、直流コンデンサの設置のために広いスペースを用意しなければならないという問題、信頼性が必ずしも充分ではないという問題、及び高価であるという問題がある。本実施の形態では、インバータ6m、6t間に直流コンデンサを配置する代わりに、2次電池であるニッケル水素電池10を使用したことで、これらの問題を解決している。
従来のニッケル水素電池は導電剤にオキシ水酸化コバルトを使用しているところ、本実施の形態に係るニッケル水素電池は導電剤として炭素を使用している。このように炭素が電極を構成する結果、本実施の形態に係るニッケル水素電池は電気二重層キャパシタとしても作用し得る。このため大きな静電容量が得られる。加えて、後述するように本実施の形態に係るニッケル水素電池10は非常に多くの単位電池で構成されている。これらのことから、本実施の形態に係るニッケル水素電池10は、静電容量が非常に大きく、且つキャパシタとして充分に作用するので、本実施の形態の電力調整装置2は、特許文献1に示す構成のような直流コンデンサを別途備えなくとも、き電線にてき電線電圧が維持され得ない、ということがない。
以上のように、本実施の形態に係るニッケル水素電池は、導電剤に炭素を使用していること、具体的にはその正極の導電剤に炭素を使用していること、及び、非常に多数の単位電池により構成していること、具体的には積層タイプの構成としていることから、等価的な静電容量が非常に大きくなっている。
平板電極の静電容量Cは、周知のように以下の関係式(式1)で表される。
(式1) C=ε×S/d
なお、εは誘電率、Sは平板電極の面積、dは平板電極間の距離である。ここで、S(平板電極面積)は、本実施の形態に係るニッケル水素電池においてはセパレータの面積と略同視できる。後述するニッケル水素電池を構成する多数の単位電池の各々は、プリーツ型セパレータを採用しており、積層タイプの電池となっている。このため、S(平板電極面積)は容易に大きくすることができて、その結果大きな静電容量を実現することが可能となった。
また、本実施の形態に係るニッケル水素電池の静電容量は、その特性上、他の電池と比較しても大きい。まずリチウムイオン電池には、キャパシタを形成するために必要である電荷(イオン)が存在しない。つまり、C=Q/Vであるところ(Qは電荷、Vは電位)、電荷Qが極端に小さいのでリチウムイオン電池では静電容量Cは大きくなり得ず略ゼロとなる。従って、リチウムイオン電池は、本実施の形態に係るニッケル水素電池に比べて、静電容量が非常に小さい。
また、鉛蓄電池はその構造上、電極面積(S)をニッケル水素電池のように大きくすることはできず、電極間の距離(d)も大きい。このため、その静電容量は、ニッケル水素電池の10分の1以下といわれており、本実施の形態に係るニッケル水素電池に比べて極端に小さい。電気二重層キャパシタは静電容量が確かに大きいが、蓄電容量は電池に比べて小さい。そのため、電気二重層キャパシタを電力調整装置で利用しても、有効電力の調整の限界が低い。
本願の発明者は、非常に大きな静電容量を有する電池を開発し、これを電気鉄道のための交流き電システムに適用した。このような適用は、他の電池では為し得ないものである。
1.1.ニッケル水素電池について
以下、第1の実施の形態に係る電力調整装置2に使用されるニッケル水素電池10について詳細に説明する。
ニッケル水素電池10は、複数の単位電池が直列接続されてなる電池モジュールによって構成されており、単数の電池モジュールで構成されていてもよいし、複数の電池モジュールが直列接続された直列電池モジュールで構成されていてもよい。あるいは、上記単数の電池モジュールまたは上記直列電池モジュールが並列接続されて構成されていてもよい。並列接続すれば電池容量が大きくなるとともに、等価的な内部抵抗は低下する。
〔単位電池の第1の構成例〕
図2及び図3は、上述の単位電池の第1の構成例を説明するための図である。
図2は、上記単位電池Cの構造を示す断面図である。単位電池Cは、セパレータ61、正極を構成する正極板62、及び負極を構成する負極板63を含む電極体65と、電極体65を電解液と共に収容する空間を形成する矩形の枠形部材67と、第1蓋部材69と、第2蓋部材71とを備えている。なお、図2に示す単位電池Cは、水酸化ニッケルを主要な正極活物質とし、水素吸蔵合金を主要な負極活物質とし、アルカリ系水溶液を電解液とする、繰り返し充放電が可能なニッケル水素2次電池として構成している。
図3に示すように、第1蓋部材69は、枠形部材67の一方の開口67aを覆う平板状の本体部69aを有しており、本体部69aの4つの各辺において一体に形成された縁部が、枠形部材67の4つの各辺67bにほぼ沿うように折り曲げられて、枠形部材67の外周面の一部を覆う側部69bを形成している。第2蓋部材71も、第1蓋部材69と同様に、本体部71a及び側部71bを有しており、枠形部材67の他方の開口67cを覆っている。
電極体65は、図2に示すように、正極板62と負極板63とが、セパレータ61を介して所定の方向に交互に積層されて対向する積層構造を有している。より具体的にはプリーツ状に折り曲げられたセパレータを介して、正極板62と負極板63とが交互に積層されて対向するプリーツ構造を有している。図2及び図3に示す単位電池Cにおいて、電極体65は、枠形部材67の、図3の左右方向に向かい合う一組の辺67b、67bの一方から他方に向かう方向Yに積層されている。
このようなプリーツ型セパレータが単位電池に採用されることにより、多数の単位電池で構成されるニッケル水素電池においては、セパレータの面積Sは非常に大きいものとなり、その結果、ニッケル水素電池全体の静電容量も非常に大きいものとなる。
〔単位電池の第2の構成例、及び電池モジュールの一構成例〕
図4(1)は、一構成例の電池モジュールの横断面図である。図4(2)は、図4(1)の電池モジュールの一部斜視図であって、電池モジュールにおける伝熱板内の空気の流れ方向を示している(但し、図4(1)に示される絶縁板107、108が省略されている)。図5は、図4(1)(2)の電池モジュールに用いられている伝熱板の斜視図である。
この電池モジュール81は、複数の第2の構成例の単位電池を積層したものである。第2の構成例の単位電池の各々では、対向して設けられた正極集電体99と負極集電体100の間に、アルカリ電解液中で腐食など変質せず、イオンは透過するが電子を透過させない蛇腹状のセパレータ101が交互に両集電体に近接するように配置される。更に各単位電池では、蛇腹状のセパレータ101と正極集電体99とで区画される空間に電解質溶液102とともに正極活物質を含有する正極シート103が配置され、蛇腹状のセパレータ101と負極集電体100とで区画される空間に電解質溶液102とともに負極活物質を含有する負極シート104が配置され、正極シート103と負極シート104がセパレータ101を挟んで交互に組み込まれている。単位電池はセパレータ101を蛇腹状とすることにより、正極シート103、負極シート104を、多数セルとして単位電池の中に積層することができる。このことにより、単位電池の静電容量の大容量化が容易になる。また、このことにより電極面積が大きくなり、隣り合うセル間を非常に小さな抵抗で繋ぐことができるためセル間を繋ぐケーブルが不要となり、電池が全体としてコンパクトになる。
また、正極シート103は正極集電体99に接し、負極シート104は負極集電体100に接している。そして、隣り合う2個の単位電池の間には、一方の単位電池の正極集電体99ともう一方の単位電池の負極集電体100に接するように図5に示す伝熱板96が挿入されている。この伝熱板96の空気通流孔97の向きは、正極シート103と負極シート104の上下方向に一致している。各単位電池の正極集電体99と負極集電体100との間は、セパレータ101によって正極セルと負極セルとに2分割され、セパレータ101と正極集電体99とで区画され正極シート103が配置される領域が正極セルとなり、セパレータ101と負極集電体100とで区画され負極シート104が配置される領域が負極セルとなる。
図4(1)に示すように、導電性に優れるとともに熱伝導性のよい金属で構成された正極集電体99と負極集電体100が、それぞれ正極シート103及び負極シート104と直接接触し、その上、各集電体99、100が、電気的に正極集電体99と負極集電体100をつなぐ役割を果たす伝熱板96と接触している。このことにより、図4(2)の矢印で示す方向に沿って伝熱板96の空気通流孔97を流通する空気に対して、電池反応の結果発生した熱は、効率的に伝達されて外部に放出される。このようにして、電池モジュール81の温度は、電池反応をスムーズに実行することができる適正な範囲に維持される。
図4(1)に示すように、正極の端部には統括正極集電体105が設けられ、負極の端部には統括負極集電体106が設けられている。電池モジュール81の側部には、絶縁板107、108が設けられている。統括正極集電体105の中央部に接続用の正極端子(図示せず)が取り付けられ、統括負極集電体106の中央部に接続用の負極端子(図示せず)が取り付けられる。
正極シート103は、例えば、正極活物質と導電性フィラーと樹脂に溶剤を加えてペースト状にしたものを基板上に塗布して板状に成形し、硬化させたものであり、負極シート104は、例えば、負極活物質と導電性フィラーと樹脂に溶剤を加えてペースト状にしたものを基板上に塗布して板状に成形し、硬化させたものである。正極活物質および負極活物質としては、すべての公知の活物質材料を用いることができる。導電性フィラーとしては、炭素繊維、炭素繊維にニッケルメッキしたもの、炭素粒子、炭素粒子にニッケルメッキしたもの、有機繊維にニッケルメッキしたもの、繊維状ニッケル、ニッケル粒子、若しくはニッケル箔を、単独で、若しくは組み合わせて用いることができる。樹脂としては、軟化温度120℃までの熱可塑性樹脂、硬化温度が常温から120℃までの樹脂、蒸発温度120℃以下の溶剤に溶解する樹脂、水に可溶な溶剤に溶解する樹脂、若しくは、アルコールに可溶な溶剤に溶解する樹脂などを用いることができる。基板としては、ニッケル板などの電気伝導性のある金属板を用いることができる。
伝熱板96は、アルミニウムを素材としてニッケルメッキを施したもので、空気の流通経路として上下方向に貫通した通流孔97が多数設けられている。この伝熱板96を正極集電体99と負極集電体100の間に挿入して、吸気ファン(図示せず。)によって吸い込まれた空気を通流孔97に流通させることができる。伝熱板96は、正極集電体99と負極集電体100に接して正極集電体99と負極集電体100を電気的に接続するための部材でもあり、電気伝導性を有する。その点で、アルミニウムは電気抵抗が比較的低く、熱伝導率が比較的大きいので、伝熱板96として好ましい特性を有しているが、酸化しやすいという欠点を有している。そこで、アルミニウム板にニッケルメッキを施したものは、酸化を抑制するだけでなく、ニッケルメッキが施されることにより接触抵抗が低下するので、伝熱板96としてさらに好ましい。
[ニッケル水素電池の起電力及び静電容量]
本実施の形態で使用されるニッケル水素電池10、好ましくは積層タイプのニッケル水素電池の、起電力及び静電容量の具体的数値について検討する。本実施の形態に係る電力調整装置ではニッケル水素電池は様々に構成され得るが、例えば、単位電池30セルを含む電池モジュールを19個直列接続して形成される直列電池モジュールを、2列並列接続して構成される。ここで、単位電池の有する標準的な性能として、起電力1.25V、電池容量150Ah、及び、単位電池容量当たりの静電容量130F/Ahなどの数値を挙げることができる。
この場合、このニッケル水素電池の起電力は、1.25×30×19=712.5Vとなる。また、このニッケル水素電池の静電容量は、2×130×150/(30×19)=約68ファラッドとなる。このように本実施の形態に係る電力調整装置で利用されるニッケル水素電池は、非常に大きい静電容量を備えている。
以上に述べたように、本実施の形態に係るニッケル水素電池10は、等価的な静電容量が非常に大きい。当該ニッケル水素電池10を交流き電システムに適用することにより、設置のために広いスペースが必要とされる直流コンデンサの設置を省くことができる。
1.2.第1の実施の形態の変形例
図1に示す電力調整装置は、三相交流受電するスコット結線変圧器においてき電側に設置されるSVCであるが、本発明の第1の実施の形態に係る電力調整装置は、単相交流を受電する変圧器に対しても設置することができる。図6(2)は、単相交流を受電する2つの変圧器23a、23bに接続する交流き電回路の従来例であり、図6(1)は、単相交流を受電する2つの変圧器23a、23bに接続する交流き電回路において、き電側に設置される第1の実施の形態に係る電力調整装置の結線図である。
図6(1)に示す電力調整装置において、き電線には変圧器23a、23bからの通電を遮断し得る遮断器22a、22bが設けられている。また、変圧器23a、23bとインバータ6a、6bの間には、夫々スイッチ24a、24bが設けられる。スイッチ24a、24bの作用については、後述の「4.本発明の応用例について」で説明する。
図6(1)に示すように、単相交流を受電する2つの変圧器23a、23bに第1の実施の形態に係る電力調整装置を接続することにより、直流コンデンサの設置が省かれ得る。なお、単相交流は、二線式であっても三線式であってもよい。
2.第2の実施の形態
図7は、本発明の第2の実施の形態に係る電力調整装置202の結線図である。第2の実施の形態に係る電力調整装置202は、交流き電用変電所のスコット結線変圧器3において三相側に設置される三相SVCを構成する。R相、S相及びT相は、スコット結線変圧器3の三相側の入力を示す。M座とT座はスコット結線変圧器3により形成される二相を示す。第2の実施の形態に係るSVC202は、入力の三相の夫々に接続するインバータ6と、インバータ6に接続するニッケル水素電池10とを含む。
インバータ6は、上述の従来技術によるインバータと同様のものである。また、インバータ6における高圧側母線に接続する直流入出力端と、同インバータ6における低圧側母線に接続する直流入出力端との間に、ニッケル水素電池10が接続される。
第2の実施の形態における電力調整装置202では、三相側に設置されるインバータ6により無効電力を補償するとともに、有効電力の調整を行う。更にインバータ6に接続してニッケル水素電池10を設けることにより、直流コンデンサの設置を省くという課題を解決している。
つまり、ニッケル水素電池10は、非常に多数の単位電池で構成されているため静電容量が非常に大きくキャパシタとして充分に作用するので、本実施の形態の電力調整装置202は、特許文献1に示す構成のような直流コンデンサを別途備えなくとも、三相にて所望の電圧が維持され得ないということがない。
3.第3の実施の形態
図8は、本発明の第3の実施の形態に係る電力調整装置402の結線図である。第3の実施の形態に係る電力調整装置402は、不平衡補償単相き電装置(SFC)を構成する。「不平衡補償単相き電装置(SFC)」は、スコット結線変圧器3のM座とT座を直接接続して形成される斜辺S座により単相き電する、不等辺スコット結線変圧器のM座とT座に各々インバータ6m、6tを設置し、それら2つのインバータ6m、6tを接続することにより構成される。
図8において、R相、S相及びT相は、スコット結線変圧器3の三相側の入力を示す。M座とT座はスコット結線変圧器3により形成される二相を示す。第3の実施の形態に係る電力調整装置402は、M座とT座の夫々に接続されるインバータ6m、6tと、インバータ6m、6tに接続されるニッケル水素電池10とを含む。なお、インバータ6m、6tは、上述の従来技術によるインバータと同様のものである。
第3の実施の形態における電力調整装置402では、M座とT座の夫々に設けたインバータ6m、6tにより無効電力を補償するとともに、有効電力の調整を行う。更にインバータ6m、6tに接続してニッケル水素電池10を設けることにより、直流コンデンサの設置を省くという課題を解決している。
つまり、ニッケル水素電池10は、非常に多数の単位電池で構成されているため静電容量が非常に大きくキャパシタとして充分に作用するので、本実施の形態の電力調整装置402は、特許文献1に示す構成のような直流コンデンサを別途備えなくとも、き電線にてき電線電圧が維持され得ないということがない。
4.本発明の応用例について
次に、本発明の応用例について説明する。図9(1)は、A変電所、B変電所、C変電所、及び、二つのき電区分所(SP)51、52を含む交流き電回路の模式図である。夫々の変電所には、従来のSVCである電力補償装置(RPC)2aが備わっているものとする。図9(2)は、図9(1)に示す交流き電回路内のB変電所にて、受電停止の障害が生じた場合の、A変電所、B変電所、C変電所、及び、二つのき電区分所(SP)51、52を含む交流き電回路の模式図である。図9(3)は、従来の電力補償装置(RPC)2aの結線図であり、変電所にて受電停止の障害が生じた場合の様子を示す。
まず、図9(1)に示す交流き電回路内のB変電所において、仮に受電停止の障害が生じたものとする。そうすると、交流き電回路の接続状態は、図9(2)に示すようなものとなる。つまり、図9(2)に示すように、A変電所とB変電所の間のき電区分所51は、A変電所からき電区分所51までの区分と、き電区分所51からB変電所までの区分とを電気的に接続して、A変電所からB変電所までを一つの救済き電区間として、電車を走行させ続ける。この場合の救済き電区間はA変電所からのみ電力を供給される。
同様に、B変電所とC変電所の間のき電区分所52は、B変電所からき電区分所52までの区分と、き電区分所52からC変電所までの区分とを電気的に接続して、B変電所からC変電所までを一つの救済き電区間として、電車を走行させ続ける。この場合の救済き電区間はC変電所からのみ電力を供給される。
従来、B変電所の受電が停止するB変電所障害時の交流き電回路では、図9(3)に示すようにB変電所からき電線への間に設けられる遮断器22m、22tが動作し通電が遮断されていた。従って、A変電所からB変電所までの区間と、B変電所からC変電所までの区間では、電車が走行し得るものの、供給される電力が半分になるため電車の走行速度も大きく制限されていた。
図10は、図9(2)に示す交流き電回路における変電所障害時の速度制限という問題に対処するための、本発明に係る電力調整装置の応用例を含む、交流き電回路を示す。図10(1)は、A変電所、B変電所、C変電所、及び、二つのき電区分所(SP)51、52を含む交流き電回路の模式図を上部に示し、各々の変電所が備える本発明に係る電力調整装置の結線図を下部に示す。電力調整装置は、図1に示す電力補償装置(RPC)と同じものであり、M座、T座に接続されたインバータ6m、6t間に挿入されたキャパシタ20の代わりにニッケル水素電池10を備える。更に図10に示す電力調整装置は、遮断器22m、22tだけでなく、スイッチ24m、24tを含む。
更に、図10(2)の上部は、図10(1)に示す交流き電回路内のB変電所にて受電停止の障害が生じた場合のき電区間の接続の状況を示す。図10(2)の上部に示すように、A変電所とB変電所の間のき電区分所51は、A変電所からき電区分所51までの区分と、き電区分所51からB変電所までの区分とを電気的に接続する。更に、B変電所とC変電所の間のき電区分所52は、B変電所からき電区分所52までの区分と、き電区分所52からC変電所までの区分とを電気的に接続する。
図10(2)の下部は、上記のB変電所での障害発生の際の、電力調整装置の状況を示す。図10(2)の下部の電力調整装置では、スイッチ24m、24tがオフの状態に成っているが、遮断器22m、22tは動作していない(即ち、通電状態である)。従って、B変電所の左右のき電区間は、電力調整装置を挟んで繋がっており、更にニッケル水素電池10により電力を供給され得る状態となっている。よって、A変電所からB変電所までの区間と、B変電所からC変電所までの区間は、夫々き電区分所51、52の接続により救済き電区間となるが、供給される電力は全体として減少することが少ないため、それら救済き電区間を走行する電車も通常運転を続行できる。
2、202、402・・・電力調整装置、3・・・スコット結線変圧器、4m、4t・・・き電線、5m、5t・・・電圧計、6、6m、6t、6a、6b・・・インバータ、7・・・共有線、8、8m、8t・・・電車、9・・・制御部、10・・・ニッケル水素電池、20・・・キャパシタ、22a、22b、22m、22t・・・遮断器、23a、23b・・・変圧器、24a、24b、24m、24t・・・スイッチ、51、52・・・き電区分所(SP)、65・・・電極体、67・・・枠形部材、69・・・第1蓋部材、71・・・第2蓋部材。

Claims (7)

  1. 交流電力回線から受電する第1の変圧器と、
    上記第1の変圧器に接続された第1の交流直流変換器と、
    上記第1の変圧器に上記第1の交流直流変換器と直列に接続されたニッケル水素電池と
    を含み、
    上記ニッケル水素電池は、上記第1の交流直流変換器における高圧側母線に接続する直流入出力端と、上記第1の交流直流変換器における低圧側母線に接続する直流入出力端との間に接続され
    更に、上記ニッケル水素電池が積層型であり、
    上記ニッケル水素電池の導電剤に炭素を含み、これにより電気二重層キャパシタとしても作用する
    ことを特徴とする
    き電システム用の電力調整装置。
  2. 上記第1の変圧器が、三相交流電圧を位相が90°異なる2つの二相交流電圧に変換する変圧器であることを特徴とする請求項1に記載のき電システム用の電力調整装置。
  3. 更に、第2の交流直流変換器を含み、
    上記第1の変圧器が、三相交流電圧を二相交流電圧に変換する変圧器であり、
    上記第1の交流直流変換器が、上記第1の変圧器により生成される二相電圧のうちの一方を受電するき電線に接続され、
    上記第2の交流直流変換器が、上記第1の変圧器により生成される二相電圧のうちの他方を受電するき電線に接続され、
    上記ニッケル水素電池が、上記第1の交流直流変換器における高圧側母線に接続する直流入出力端と、上記第1の交流直流変換器における低圧側母線に接続する直流入出力端との間に接続され、
    更に、上記第2の交流直流変換器における高圧側母線に接続する直流入出力端と、上記第2の交流直流変換器における低圧側母線に接続する直流入出力端との間にも接続されることを特徴とする
    請求項1に記載のき電システム用の電力調整装置。
  4. 上記第1の変圧器と上記第1の交流直流変換器との間に設けられた第1のスイッチと、
    上記第1の変圧器と上記第2の交流直流変換器との間に設けられた第2のスイッチと
    を更に含むことを特徴とする請求項3に記載のき電システム用の電力調整装置。
  5. 更に、第2の変圧器と、第2の交流直流変換器とを含み、
    上記第1の変圧器と上記第2の変圧器とが、夫々、単相交流電圧を受電する変圧器であり、
    上記第1の交流直流変換器が、上記第1の変圧器により生成される交流電圧を受電するき電線に接続され、
    上記第2の交流直流変換器が、上記第2の変圧器により生成される交流電圧を受電するき電線に接続され、
    上記ニッケル水素電池が、上記第1の交流直流変換器における高圧側母線に接続する直流入出力端と、上記第1の交流直流変換器における低圧側母線に接続する直流入出力端との間に接続され、
    更に、上記第2の交流直流変換器における高圧側母線に接続する直流入出力端と、上記第2の交流直流変換器における低圧側母線に接続する直流入出力端との間にも接続されることを特徴とする
    請求項1に記載のき電システム用の電力調整装置。
  6. 上記第1の変圧器と上記第1の交流直流変換器との間に設けられた第1のスイッチと、
    上記第2の変圧器と上記第2の交流直流変換器との間に設けられた第2のスイッチと
    を更に含むことを特徴とする請求項5に記載のき電システム用の電力調整装置。
  7. 上記ニッケル水素電池は、1つ以上の電池モジュールによって構成され、
    上記電池モジュールは、
    それぞれ、対向して設けられた板状の正極集電体と負極集電体と、上記正極集電体と上記負極集電体の間に配したセパレータと、上記正極集電体に接する正極セルと上記負極集電体に接する負極セルとを有する複数の単位電池が、互いに隣り合う一方の上記単位電池の正極集電体と他方の上記単位電池の負極集電体とが対向するように積層されてなり、かつ、互いに隣り合う前記単位電池の間に気体または液体からなる伝熱媒体の流通経路が設けられたことを特徴とする請求項1乃至6のうちのいずれか一つに記載のき電システム用の電力調整装置。
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