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Abstract
【解決手段】表示装置を、電力網及び情報通信・放送網に接続すると共に、道路上の複数の構造物を利用して設置するステップ(S1)と、各表示装置に、固有の識別情報を与えるステップ(S2)と、制御装置を、周囲の状態についての情報を有する外部組織に接続するステップ(S4)と、制御装置が、各外部組織から周囲の状態に関する情報を時間毎に受信するステップ(S5)と、制御装置が、受信した各情報に基づいて、各表示装置に対して、各識別情報毎に表示画像を変更させる指示を送信するステップ(S10)と、各表示装置が、制御装置から受信した前記各識別情報毎の指示に基づいて、表示画像を変更するステップ(S11)を有する。
【選択図】図4
Description
例えば東京都等の都市部では、電柱等の地上に架設された電線類を歩道等の地下に収容する無電柱化を推進している。これは電柱があることによって、都市景観を損ねる問題と、歩道の道幅を狭めて歩行者や車いすあるいはベビーカー等の通行の妨げとなる問題があるが、さらに災害時等には電柱が倒壊したり電線が切れて非難や救助活動及び物資輸送に支障が生じて復旧を遅らせてしまい、電力及び電話/通信回線等の通信サービスの安定供給が妨げられるという問題を抑制するためである。
また、世界的な電力網の方向性として、スマートグリッド、スマートシティ、電力計のスマートメーター化等の電力網のインテリジェント化構想があり、電力網の端末においても、電力網と情報通信・放送網の結びつきは増加している。例えば政府は2016年までに日本全体の電力の8割をスマートメーターで対応できるようにする方針を打ち出している。また、HEMS(home energy management system)やBEMS(building and energy management system)等のエネルギー管理システム(EMS)との連係も進められている。従来の電力網に情報通信・放送網を結びつける目的は、電力網における故障検知/復旧自動化等の電力品質の向上と、電力網の連係による電力消費の最適化と、比較的新たな再生可能エネルギーと既存電力網との連係である。そして、電力網と情報通信・放送網とを結びつけた結果として、地域全体でのエネルギー利用を最適化したり省エネできることが知られている。従って電力網は、単独で構築されるのではなく、情報通信・放送網と組み合わせるか、近傍に情報通信・放送網を並設させて両方の網を使用可能に構築される場合が増加している。
一般的に送配電の電線(幹線)は、電力の輸送効率を高くするために22000V(特別高圧)6600V(高圧)等の高電圧で供給されており、降圧トランス(変圧器)によりその高電圧を200V/100Vの低電圧に降圧させて引き込み線により各需要家に供給される。従来のように電信柱で送配電する場合には柱上に降圧トランス(柱上トランス)が設置されて需要家向けの低圧に降圧されて配電されるが、無電柱化して電線類を地中化する場合には、トランス等についてはメンテナンス等の利便性から地下に設置できず、地上に設置される。地上に設置されるトランス(地上用変圧器)の他には、低圧分岐装置、多回路開閉器等が地上に設置される。その場合のトランス等は、共同溝等の直上の地上部又は共同溝に隣接した地上部に設置された蓋付きの箱状の筐体に収容される。トランス等を収容した箱状の筐体を、電力用地上機器、又は、単に地上機器と称する。地上機器は、例えば、共同溝が歩行者用の歩道部分に埋設される場合には、一般的に歩道における車道寄り等に設置される。地上機器は、無電柱化が一般的に駅近傍や商業地等の需要者が密に配置されて流動人口が多い地域を優先して実施されていることから、駅近傍や商業地等に設置されることが多くなっており、またそのような地域は需要者が密に配置されていることから隣の地上機器との間隔が狭く密に設置されている。
一方で、近年になり、商業施設/交通手段の入り口近傍/通路等の比較的、流動する人口密度が高くなるエリアに大型の電子画像表示パネル(例えば液晶方式又はプラズマ方式等の画像表示パネル)を配置して、広告主の希望する静止画又は動画を時間管理して配信するデジタルサイネージ(電子看板)が普及しつつある。そこで使用されている電子画像表示パネルは、基本的にテレビジョン放送の受像器やパソコン等のディスプレイと同様な構成なので、テレビジョン放送しているニュース、天気予報、株価等の情報、スポーツ、ドラマ等の番組/イベントをコンテンツとして表示させることもできるし、商店内の商品の機能/使用方法説明、駅/空港/ホテル等でチケットの買い方/チェックインの方法説明等を表示するようにも使用可能である。また、一部の電子画像表示パネルはタッチパネルになっていたり、別途の入力手段を有して、使用者の文字入力や選択入力を可能にしているものもある。
無電柱化、電線類の共同溝による地中化は、震災時の電柱の倒壊等により交通が妨害されて避難の遅れや救助活動の遅れになったこと等で防災意識の高まったことや、数年以内に別の大地震の発生が予想されて、その発生確率の予想値が非常に高率なこともあり、電柱地区の電線類を可能な限り早く地中化することが自治体にとっての急務になっている。しかし、様々な理由から電線類の地中化は遅れており、特に、電線類の地中化が必要な各地域自治体(市や区)における新設/改修の資金不足が障害となって地中化が遅延している。また、仮に地中化エリアが広がれば建設コストも増大して、その点でも資金不足が予想されて設置を困難にしている。
また、震災時に電柱が倒壊して電力供給が途絶えた場合には、交通信号や道路表示装置等の電動の交通標示装置が表示不可能になって、車両の誘導が不可能になる事態があり、震災に強く電源線及び通信線が地中化されている表示設備への切り替えや新設が要望されている。特に、震災時には多くの帰宅困難者が自動車やバス等の車両で帰る事態となったが、その際の車両の誘導は、電源の途絶えた地域の信号や道路表示装置ではできなかった。鉄道網が停止したことから歩いて自宅に帰る避難者も多かったが、そのような災害時の歩行者用の案内表示は無く、従って、車両用の交通表示装置の切り替えや新設と共に歩行者用の案内表示の設置も上記と同様に急務である。しかし、上記と同様な理由、特に資金不足と、歩行者の新たな障害になることが少なく歩行者が見やすい設置場所(被設置構造物)の確保が煩雑であるということが障害となって遅延している。
また、日本の産業構造が変化し、製造業からサービス産業へのシフトと共に観光立国が国内の自治体や産業界等には求められており、徐々に観光地の表示板は英語だけでなく中国語や韓国語等の多言語化が進んではいる。また、外国人観光客の増加に従い、従来の観光地以外の場所にも多言語の案内板の設置の必要性が増加しているが、充分とは言えない状況である。例えば、外国人観光客が、国内のある著名ではないイベント場所(イベント施設)に行こうとした場合には、まだ日本語の住所表示や案内表示のみしかない場合が多く、目的地への到着を困難にしている。そのため、未だに都市部の街角の交差点等では、頻繁に、外国人が地図を広げて進行方向を検討している事態が数多く見受けられる。また、著名な観光地であっても英語、中国語、韓国語以外の言語地域からの観光客には対応できていない場合があり、さらに多くの言語の案内表示装置が求められている。この観光用案内板の切り替えや新設もなるべく早く実施することが求められているが、やはり上記と同様な理由、特に資金不足と、歩行者の新たな障害になることが少なく歩行者が見やすい設置場所の確保が煩雑であるということが障害となって遅延が発生している。
特に、スポーツ等のイベント、例えば、今後の招致が予想される2020年のオリンピック等が開催された場合には、日本人も一時的にイベント施設に集中するが、さらに多様な言語の多数の外国人観光客の一時的な来日が予想される。そのような多様な言語の多数の外国人観光客の集中的な来日に対応するためのイベント用案内表示板の不足が懸念されており、新規にイベント用案内表示板を多数設置する必要があると予想される。例えば、オリンピックの招致が決まった場合には、かなり広域にわたり多言語のイベント用案内表示板を新設する必要があるので、何年か前から徐々に案内板の変更や新設を行う必要がある。従って、少なくともオリンピックに関係して外国人の来訪が予想される地域にとってはこの作業も急ぐ必要がある。このイベント用案内板の新設もなるべく早く実施することが求められているが、やはり上記と同様な理由、特に資金不足と、歩行者の新たな障害になることが少なく歩行者が見やすい設置場所の確保が煩雑であるということが障害となって遅延が発生している。しかも、そのようなイベント用案内板は、オリンピックの際には役に立っても、その後に過剰な案内表示や実情と合わない案内表示となった場合には撤去しなければならない懸念がある。
しかも、交通誘導や観光案内を目的とする案内板を新設することは、道路や設置場所(被設置構造物)の占有料/使用料が新規に発生する。また、固定表示内容の案内板を増設する場合には、上記のオリンピックの例でも説明したように、イベント時に充分な数を供給すると、イベントの終了後には、過剰な数量や実情に合わない表示になる可能性が有るので、表示効果を見込める最小限の数量しか供給できない可能性が有る。それを避けるために、例えば電気的に表示内容を変更できる電動の案内板にすることは、設置時の案内板に関係する設備単価が増大するだけでなく、設置後の電気料金や制御施設の維持管理費用等まで発生することから資金不足になり実施がさらに困難であることが予想される。
従来のデジタルサイネージは、一般的に商業施設/地下道等の壁面やショーウインドウ、屋上壁面等に設置場所が限定されており、観光場所や商店街の入り口等の路上にピンポイント的な設置が提案され、バス停等にも設置が提案されている。広告価値が視聴者数×購買誘発率であることからデジタルサイネージの数を増加させれば広告効果も増加すると予想できるが、従来の路上における表示装置の数は様々な制約等により限られているので広告効果も限定的である。また、上記したようにセンサデータを活用することや、表示装置に予め設定されたデータや、使用者の入力を受け付ける場合の入力データの使用により使用者に適したデジタルサイネージを表示させて広告効率を高めることも提案されているが、やはり表示装置の数が限られているので広告効果も限定的である。また、センサや表示装置に格納された過去の人口流動データ等の使用により、ある程度は広告効果を向上させることは見込めるが、例えば、センサ入力が同じ混雑を示す値であっても、イベントや交通事故等の外部要因により周囲状態が異なる場合には広告効果が得られない場合もあり、その点でも広告効果が限定的となる。
本態様の表示方法によれば、制御装置は、センサ等の検出装置からの各表示装置の周囲又は近傍の状態に関する情報により、外部組織から受信した情報に付加情報を加えたり、受信した情報の確度を高めたりすることができる。これにより、より現状に適応させて、より正確に、各表示装置に対して各識別情報毎に表示画像を変更させる指示を送信することができる。
本態様の表示方法によれば、広告主は、広告効率の良い時間帯、広告効率の良い場所、広告効率の良い予想される周囲の状態を選択して、広告表示権を得るための競売に参加できるので、広告画像の広告効率を高めることができる。
本態様の表示方法によれば、各表示装置が画面の分割が可能であるか、マルチ画面を有するので、例えば各画面毎に競売処理を実施することができ、同一時間帯の同一表示装置について、複数の広告主の表示画像を表示させることができる。各表示装置の使用効率を高め、広告主にとっても競売で希望時間帯に希望の表示装置に表示させることができる確率が高まり、好ましいデジタルサイネージを提供できる。
本態様の表示方法によれば、各外部組織からの情報に優先順を付けることができ、優先順の高い表示画像を表示装置に表示させることができるので、例えば重要度の高い画像及び/又は需要の多い画像を優先的に表示させ、通行人の便宜を図ることができる。あるいはイベント開催時には、イベント関係の案内を表示することで、イベント参加者に便宜を図ることができる。
本態様の表示方法によれば、各外部組織からの情報の優先順の判定で緊急事態の情報を判定して、表示装置に緊急時の表示画像を表示させることができるので、例えば災害発生時には、避難経路等の画像を優先的に表示させ、被災者を減少させることができる。
<第1実施形態>
図1において第1実施形態の表示装置1は、歩道900上の地上機器71に、支持装置19により取り付けられる。支持装置19は、図1では地上機器71の上部に引っ掛ける形状になっているが、これに限られるわけではなく、地上機器71の上部等をネジ等とプレートで挟み込んだり、タッピングネジで地上機器71の上部等に固定する形状やタイプであってもよい。表示装置1は、液晶(LED)パネル、有機ELパネル等の平面ディスプレイが用いられ、電力線81と情報通信線91により、地上機器71を経由して地中の電力網501、情報通信・放送網100と接続される。電力網501は電力会社の送配電網であり、情報通信・放送網100は電話回線や有線放送回線の回線網であってインターネット網にも接続される。地上機器71は、前記したようにトランス(地上用変圧器)、低圧分岐装置、多回路開閉器等を、共同溝等の直上の地上部又は共同溝に隣接した地上部に設置された蓋付きの箱状の筐体に収容したものである。
電力サービス組織309は、例えば情報通信・放送網100と接続された各電力会社である。災害時、非常時の電力供給情報を伝達(広報)する。
イベント運営/情報サービス組織310は、情報通信・放送網100と接続されており、民間のスポーツイベント、音楽イベント等の企画/運営を行い、情報サービスとして一般の人々へ情報等を伝達(広報)する。
制御装置210は、通信部201を介して外部組織300及び広告管理組織351からの情報を受信し、記憶部220に格納し、広告管理組織351から指示された時間の指示された表示装置1に指示された広告を表示させる。あるいは、広告管理組織351の管理する装置使用費用/コストの制約の中で、外部組織300からの情報に基づいて、最も広告効率の上がる地域の表示装置と時間帯を選択して、指示された広告を表示させる。あるいは、災害警報等の優先順位の高い入力が有った場合には、避難/誘導情報等を表示させる。
本実施形態の表示システムによれば、複数の外部組織300から受信した情報について優先順位を判断することができる。例えば当該自治体302からの災害避難情報は、最優先で表示させることができるので、災害発生時に被災者を減少させることができる。
本実施形態の表示システムによれば、複数の分割領域画面毎に表示画面を変更させることができるので、必要に応じて、デジタルサイネージの広告領域を小分けしたり、広告と案内板を同時表示したり、多言語表示を同時に行ったりすることができる。これにより、表示の柔軟性/実用性を向上させることができる。
本実施形態の表示システムによれば、例えばデジタルサイネージを表示しない時間に案内板を表示させることができるので、無駄な時間が無くなる。また、何も表示しない時間を無くすことで、通行者に表示板が動作していないか故障していると誤解されないようにできる。
本実施形態の表示システムによれば、時刻に応じて表示画像を変更できるので、複数の広告主の指定した表示画像を指定時刻に開始し、表示時間を管理して、変更することができる。
本実施形態の表示システムによれば、各表示装置1の位置情報により、地図上の各表示装置1の位置を判断し、最適位置の表示装置1の表示画像を変更できる。これにより、デジタルサイネージの広告画像の広告効率をより高めることができる。
本実施形態の表示システムによれば、最新の画像に変更することが容易であり、画像メモリの容量が少なくても画素が高密度の動画を表示させることができる。
本実施形態の表示システムによれば、情報通信・放送網100の回線通信容量が小さくても、通信速度が遅くても、表示画像を一旦記憶手段に記憶させることで、最新の画像に変更することができ、画素が高密度の動画を表示させることができる。
本実施形態の表示システムによれば、通行人が表示装置1の使用者になって指示入力手段(例えばタッチパネルの第1表示部705)から指示を入力し、使用者の指示入力内容に対応する表示画像を表示させることができるので、例えば案内板等の通行人に必要な表示画像を表示させることができる。また、デジタルサイネージについても、使用者の希望する広告画像を表示させることができるので、広告画像の広告効率をより高めることができる。
本実施形態の表示システムによれば、通行人が表示装置1の使用者になって指示を入力し、使用者の指示入力内容を制御装置210に送信し、制御装置210で指示入力内容に対応する表示画像を表示させることができるので、通行人に必要な最新の表示画像を表示させることができる。また、デジタルサイネージについても、使用者の希望する最新の広告画像を表示させることができるので、広告画像の広告効率をより高めることができる。
本実施形態の表示システムによれば、情報通信・放送網100の回線通信容量が小さくても、通信速度が遅くても、表示画像を一旦記憶手段に記憶させることで、通行人に必要な表示画像を表示させることができる。また、デジタルサイネージについても、情報通信・放送網100の回線通信容量が小さくても、通信速度が遅くても、使用者の希望する広告画像を表示させることができるので、広告画像の広告効率をより高めることができる。
本実施形態の表示システムによれば、例えば共同溝401又は管路550/650で搬送される電力を変換するトランスを格納する地上機器71のような構造物に、各表示装置1を後付けで設置するので、歩行者の新たな障害になることが少なく歩行者が見やすい場所に容易に確保でき、表示装置1を新設する場合の資金不足を抑制できる。
本実施形態の表示システムによれば、地上の構造物(地上機器71)の形状/寸法が可変しても、支持装置19の寸法を可変させることで、表示装置1を構造物の周囲に容易に設置できる。
本実施形態の表示方法によれば、制御装置210は、センサ等の検出装置からの各表示装置1の周囲又は近傍の状態に関する情報により、外部組織300から受信した情報に付加情報を加えたり、受信した情報の確度を高めたりすることができる。これにより、より現状に適応させて、より正確に、各表示装置1に対して各識別情報毎に表示画像を変更させる指示を送信することができる。
本実施形態の表示方法によれば、広告主は、広告効率の良い時間帯、広告効率の良い場所、広告効率の良い予想される周囲の状態を選択して、広告表示権を得るための競売に参加できるので、広告画像の広告効率を高めることができる。
場合に、制御装置210は、各表示装置1の各領域に対する情報を広告主に提示するステップ(S21、S22)と、競売処理を実施するステップ(S23)を、各表示装置1の各領域毎に実施する。
本実施形態の表示方法によれば、各表示装置1が画面の分割が可能であるので、例えば各画面の領域毎に競売処理を実施することができ、同一時間帯の同一表示装置1について、複数の広告主の表示画像を表示させることができる。各表示装置1の使用効率を高め、広告主にとっても競売で希望時間帯に希望の表示装置1に表示させることができる確率が高まり、好ましいデジタルサイネージを提供できる。
本実施形態の表示方法によれば、各外部組織300からの情報に優先順を付けることができ、優先順の高い表示画像を表示装置1に表示させることができるので、例えば重要度の高い画像及び/又は需要の多い画像を優先的に表示させ、通行人の便宜を図ることができる。あるいはイベント開催時には、イベント関係の案内を表示することで、イベント参加者に便宜を図ることができる。
本実施形態の表示方法によれば、各外部組織300からの情報の優先順の判定で緊急事態の情報を判定して、表示装置1に緊急時の表示画像を表示させることができるので、例えば災害発生時には、避難経路等の画像を優先的に表示させ、被災者を減少させることができる。
図1に示した本発明の第2実施形態に係る表示システムでは、地上機器71の観音開きの左右2枚の蓋73に、各々表示装置2aと2bが、支持装置29により取り付けられる。支持装置29は、図1では地上機器71の蓋73に引っ掛ける形状になっているが、これに限られるわけではなく、蓋73をネジ等とプレートで挟み込んだり、タッピングネジで蓋73に固定する形状やタイプであってもよい。その他の表示システム構成/表示方法は第1実施形態と同様である。
本実施形態の表示システムによれば、複数のマルチ画面毎に表示画面を変更させることができるので、必要に応じて、デジタルサイネージの広告領域を小分けしたり、広告と案内板を同時表示したり、多言語表示を同時に行ったりすることができる。これにより、表示の柔軟性/実用性を向上させることができる。
本実施形態の表示方法によれば、各表示装置1がマルチ画面を有するので、例えば各画面毎に競売処理を実施することができ、同一時間帯の同一表示装置2aと2bについて、複数の広告主の表示画像を表示させることができる。各表示装置2aと2bの使用効率を高め、広告主にとっても競売で希望時間帯に希望の表示装置2aと2bに表示させることができる確率が高まり、好ましいデジタルサイネージを提供できる。
図5に示した本発明の第3実施形態に係る表示システムでは、地上機器71の上部に支持装置39が固定され、その支持装置39の垂直な前面側に表示装置3が取り付けられる。支持装置39は、図5では地上機器71の上部に載置して、地上機器71の両側面をプレートで挟み込むことで固定する形状になっているが、これに限られるわけではなく、地上機器71の上部をネジ等とプレートで挟み込んだり、タッピングネジで地上機器71の上部に固定する形状やタイプであってもよい。その他の表示システム構成/表示方法は第1実施形態と同様である。
図5に示した本発明の第4実施形態に係る表示システムでは、地上機器71の上部に支持装置49が固定され、その支持装置49の斜め上向きな前面側に表示装置4aが取り付けられる。支持装置49は、図5では地上機器71の上部に載置して、地上機器71の両側面をプレートで挟み込むことで固定する形状になっている。本実施形態では、その両側面のプレートにも表示装置4b及び4cが取り付けられる。支持装置49は、図5の形状に限られるわけではなく、地上機器71の上部をネジ等とプレートで挟み込んだり、タッピングネジで地上機器71の上部に固定する形状やタイプであってもよい。その他の表示システム構成/表示方法は第3実施形態と同様である。
図6に示した本発明の第5実施形態に係る表示システムでは、地上機器71を設置ベースとして利用するのではなく、単に位置基準として利用し、地上機器71の周囲に自立型の表示システムを形成する。支持装置59は、地上機器71の垂直方向の各四辺に平行に、歩道900上に立設される支持柱タイプの支持装置である。表示装置5aは、地上機器71の前面側の2本の支持装置59の間に設置される。表示装置5b、5cは、各々地上機器71の両側面の各2本の支持装置59の間に設置される。表示装置5aは、地上機器71の蓋73が開閉可能であるように、上機器71の前面側の左右何れか1本の支持装置59に、蝶番により開平可能であるように取り付けられても良い。その他の表示システム構成/表示方法は第3実施形態と同様である。
図7に示した本発明の第6実施形態に係る表示システムでは、表示装置自体は第3実施形態の表示装置3と同様であり、支持装置39も同様であるが、地上機器71上にカメラ61、マイクロフォン63、照度センサ65、光学センサ(可視光、又は赤外線センサ)67と、通信装置69が追加されている。
本実施形態の表示システムによれば、制御装置210は、センサ等の検出装置からの各表示装置3の周囲又は近傍の状態に関する情報により、外部組織300から受信した情報に付加情報を加えたり、受信した情報の確度を高めたりすることができる。これにより、より現状に適応させて、より正確に、各表示装置3に対して各識別情報毎に表示画像を変更させる指示を送信することができる。
本実施形態の表示システムによれば、検出装置がカメラの場合は、歩行者の数や進行方向を判断したり車両の数や進行方向を判断することができる。検出装置がマイクロホンの場合は、歩行者の話し声、騒音レベルや雨音等を確認できる。検出装置が温度計、湿度計、照度計の場合は、表示装置3の周囲におけるピンポイントの温度、湿度、照度を測定できる。検出装置が加速度計の場合は、表示装置3の周囲における振動を測定できる。検出装置が降雨計の場合は、表示装置3の周囲におけるピンポイントの降雨量を測定できる。検出装置が放射線線量計の場合は、表示装置3の周囲におけるピンポイントの放射線の線量を測定できる。検出装置が風速計の場合は、表示装置3の周囲におけるピンポイントの風速を測定できる。検出装置が光学センサの場合は、表示装置3の周囲におけるピンポイントの人及び/又は車両等の可動物又は発熱物を検出できる。検出装置が超音波センサの場合は、表示装置3の周囲におけるピンポイントの人及び/又は車両等の可動物を検出できる。これにより、より現状に適応させて、より正確に、各表示装置3に対して各識別情報毎に表示画像を変更させる指示を送信することができる。
本実施形態の表示システムによれば、制御装置210は、カメラの撮像画像における人の肌の色や髪の毛の色彩から、歩行者の属性(年齢、性別等)を推察できる。これにより、より現状の歩行者又は通行人に適応させて、より正確に、各表示装置3に対して各識別情報毎に表示画像を変更させる指示を送信することができる。
本実施形態の表示システムによれば、各検出装置を表示装置3から離れた場所に設置し、各検出装置からの情報を通信手段で受信することができる。また、検出装置の数を容易に増加させることができる。例えば、検出装置がカメラの場合であれば、多方向から撮像できれば、通行人の顔の肌及び髪の色彩を得やすくできる。また、検出装置がマイクロホンの場合であれば、多地点で検出できれば、音声の発生源の移動方向を明確にすることができる。
11、21、31、41、79 支持装置、
61 カメラ、
63 マイクロフォン、
65 照度センサ、
67 光学センサ(可視光センサ又は赤外線センサ)、
71 地上機器、
81 電力線、
91 情報通信線、
100 情報通信・放送網、
200 管理/運営組織、
201 通信部、
210 制御装置(サーバー)、
220 記憶部、
230 表示画像データ記憶部、
231 A社広告データ記憶部、
232 B社広告データ記憶部、
233 イベント時案内データ記憶部、
240 優先順位判断テーブル記憶部、
250 地上機器位置データ記憶部、
260 地図データ記憶部、
300 外部組織、
301 公官庁、
302 当該地域の自治体、
303 警備・交通案内組織、
304 交通情報サービス組織、
305 気象情報サービス組織、
306 地図情報サービス組織、
307 防災情報サービス組織、
308 情報通信サービス組織、
309 電力サービス組織、
310 イベント運営/情報サービス組織、
311 当該地域内に複数店舗を有する事業者の管理部門、
351 広告管理組織、
401 電線共同溝、
501 電力系管路、
601 情報通信・放送系管路、
701、705 第1表示部、
702、706 第2表示部、
703、707 第3表示部、
704 第4表示部、
708 無線通信部、
709 光学通信部、
710 電源部、
720 通信部、
730 表示制御部、
740 記憶部、
750 タイマー部、
900 歩道。
Claims (6)
- 外部から入力する指示により表示画像を設定可能である表示装置の表示画像を、制御装置で制御する表示方法であって、
前記表示装置が、道路の地下の共同溝又は管路に敷設された電力網及び情報通信・放送網に接続されると共に、前記共同溝又は管路が敷設された道路上の複数の構造物を利用して設置され、固有の識別情報を有し、
前記制御装置が、前記情報通信・放送網に接続されると共に、前記各表示装置の周囲の状態について、前記表示装置が設置された道路上の少なくとも人の通行量の増減及び/又は人の進行方向の変化を間接的に示す情報を有する少なくとも一つの外部組織に接続され、
前記制御装置が、前記各外部組織から前記周囲の状態に関する情報を時間毎に受信するステップと、
前記制御装置が、前記受信した各情報に基づいて、前記道路上の人の通行量の増減及び/又は道路上の人の進行方向の変化を予想し、前記各表示装置に対して、前記各識別情報毎に表示画像を前記増減及び/又は変化が予想される道路上の人に適した商品/サービスに変更させる指示を送信するステップと、
前記各表示装置が、前記制御装置から受信した前記各識別情報毎の指示に基づいて、表示画像を変更するステップ
を有することを特徴とする表示方法。 - 前記制御装置が、前記周囲の状態に関する情報を時間毎に検出する少なくとも一つの検出装置から情報を受信するステップ、
をさらに含み、
前記各識別情報毎に表示画像を変更させる指示を送信するステップでは、前記制御装置が、前記各外部組織から受信した各情報と、前記各検出装置から受信した情報に基づいて、前記道路上の人の通行量の増減及び/又は道路上の人の進行方向の変化を予想し、前記各表示装置に対して、前記各識別情報毎に表示画像を変更させる指示を送信する
ことを特徴とする請求項1に記載の表示方法。 - 前記制御装置が、前記各識別情報毎の前記各表示装置に対して、地図上の前記各識別情報に基づく位置情報と、前記外部組織及び前記検出装置からの過去の前記周囲の状態に関する時間毎の情報、外部組織及び検出装置からの予想される前記周囲の状態に関する時間毎の情報、のうちの少なくとも一つを前記情報通信・放送網を介して複数の広告主に提示するステップと、
前記制御装置が、前記各広告主により、前記各表示装置の時間毎の広告表示権を得るための競売処理を実施するステップと、
前記制御装置が、前記競売で落札した広告主に対して落札を通知するステップと、
前記制御装置が、前記落札した広告主の表示画像が、前記各識別情報毎の前記各表示装置に対する所定時間の表示画像となるように変更させる指示をするステップステップ
を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の表示方法。 - 前記各表示装置が、各々複数の表示画像を表示するために複数の領域に画面の分割が可能であるか、又は複数の画面を組み合わせるマルチ画面を有する場合に、
前記制御装置は、前記各表示装置に対する情報を前記広告主に提示するステップと、前記競売処理を実施するステップを、前記各表示装置の前記各領域毎又は各画面毎に実施する
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の表示方法。 - 前記制御装置が、前記各外部組織から前記周囲の状態に関する情報を時間毎に受信するステップでは、前記各外部組織から受信した情報の優先順位を判断して、
前記各識別情報毎に表示画像を変更させる指示を送信するステップでは、優先順位の高い情報については、他の情報よりも優先して、前記各表示装置に対して表示画像を変更させる指示を送信する
ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の表示方法。 - 前記制御装置が、前記各外部組織から前記周囲の状態に関する情報を時間毎に受信するステップで、前記各外部組織から受信した情報の優先順位の判定で、緊急事態の情報である場合、
前記各識別情報毎に表示画像を変更させる指示を送信するステップでは、当該緊急事態の情報については、最優先として、前記各表示装置に対して表示画像を変更させる指示を送信する
ことを特徴とする請求項5に記載の表示方法。
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