JP5435729B2 - 脚式ロボットの歩行着地位置計画方法 - Google Patents

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Description

本発明は、脚式ロボットが歩行する際に足を着地させる位置を決定する方法に関する。
脚式ロボットでは、路面に存在する障害物を避けて足の着地予定位置を決める必要がある。障害物を検知するには、例えばレーザレンジセンサや画像センサが用いられる。脚式ロボットは、そのようなセンサで障害物を計測し、脚式ロボットのコントローラ内(コンピュータ内)に、進行方向前方の障害物をモデル化した3次元環境モデル空間を構築する。コンピュータ内の3次元環境モデルに基づいて、障害物と干渉することなく着地できるスペース(着地可能スペース)を探索する。着地するためには少なくとも足平の形状と同じだけの平坦なスペースを探索する必要がある。着地可能スペースを探索するには、CADの技術分野でよく知られている2物体の干渉チェックの手法を採用すればよい。足平の形状モデルを3次元環境モデル空間内で路面に配置し、足平の形状モデルと障害物の3次元モデルとが干渉しないスペースを探索すればよい。なお、着地可能スペースを決めるための干渉チェックは、障害物と足平の3次元モデルを路面に投影した2次元で行えばよい。従って実際には、足平の形状モデルは足平面の形状を特定する2次元モデルでよい。脚式ロボットの着地可能スペース探索における干渉チェックは、障害物の路面投影領域と足平の路面投影領域が重なるか否かを判定する処理となるのでCADにおける3次元干渉チェックとは厳密には異なるが、原理的には「干渉チェック」であることには相違ない点に留意されたい。着地可能スペースの探索における干渉チェックは2次元で行えばよいため、CADで通常に行われる3次元干渉チェックよりは計算コストが低い。しかし2次元上での干渉チェックであっても相応の計算コストがかかる。
他方、脚式ロボットでは、脚の機構的な制約から歩行において足が着地できる範囲は限られる。また、2脚で動的に歩行する脚式ロボットでは、安定に歩行することができる条件を満足するように足の着地予定位置を決めねばならない。なお、2脚で動的に歩行する脚式ロボットが安定に歩行することができる条件を満たす着地予定位置はZMP方程式から得ることができる。また、足の位置(着地予定位置)は、予め足平の特定の位置に定められた足平基準点の位置で表される。
即ち、脚式ロボットでは、安定歩行を保証するための制約、或いはロボットの機構的制約(これらを内的制約と称する)と、着地予定位置にて足平と障害物が干渉してはならないという制約(これを環境的制約と称する)の双方を満足するよう着地予定位置を定める必要がある。そのような制約下において足の着地予定位置を定める技術が例えば特許文献1や特許文献2に開示されている。
再公表2003−090982号公報 特開2008−126333号公報
3次元環境モデル空間内における干渉チェックの計算コストを抑えるためには、ZMP方程式、或いは、脚の機構的制限からまず着地予定位置を定め、3次元環境モデル空間内でその着地予定位置に足平形状モデルを配置して干渉チェックを行うのがよい。干渉チェックを行う領域が足平形状モデルのボリュームで済むからである。
最初に計画した通りの着地予定位置に足を付くことができるとは限らない。以下、最初に計画した着地予定位置を着地予定初期位置と称することがある。着地予定初期位置を計画した後、外乱などにより歩行中に体幹の位置や姿勢が目標値からずれた場合、リアルタイムに着地予定初期位置を修正する必要が生じる。当初に計画した着地予定初期位置を修正する際、新たな着地予定位置も環境的制約を満足する必要がある。新たな着地予定位置を定めるときに上記した干渉チェックをやり直すのでは高速な演算装置が必要となる。然りとて、当初の着地予定初期位置を計画する時点で広めの着地予定スペースを探索するのは着地予定初期位置を計画するまでに時間が嵩んでしまう。本発明は、上記課題に鑑みて創作された。本発明は、着地予定初期位置がリアルタイムに変更され得ることに適した着地予定位置計画方法を提供する。
本明細書が開示する着地予定位置計画方法の一実施形態は、次のステップを備える。(1)モデル構築ステップ:脚式ロボット進行方向の路面上の障害物を計測し、コンピュータ内に、計測された障害物をモデル化した3次元環境モデル空間を構築するステップ。(2)着地予定初期位置決定ステップ:足平の形状モデルを3次元環境モデル空間内で路面上に配置し、3次元環境モデル空間内でその形状モデルと障害物との干渉チェックを行い、障害物と干渉しない位置に着地予定初期位置を定めるステップ。(3)着地許容範囲探索ステップ:足平の形状モデルより足平面内方向のサイズが大きい拡大足平モデルを3次元環境モデル空間内で着地予定初期位置に配置し、3次元環境モデル空間内で拡大足平モデルと障害物との干渉チェックを行い、路面と平行な方向にて障害物と干渉しない範囲まで拡大足平モデルを狭め、狭めた拡大足平モデルを路面に投影した着地許容範囲を定めるステップ。(4)着地予定位置修正ステップ:着地予定初期位置を修正する際に、着地許容範囲内で新たな着地予定位置を決定するステップ。なお、着地許容範囲探索ステップは、予め定められた歩数分(少なくとも2歩分)の着地予定初期位置を決定した後に実行される。場合によっては、着地許容範囲探索ステップは、着地予定初期位置に沿って歩行しながら実行される。
上記の方法は、まず着地予定初期位置を決定するのに最小限の範囲(即ち足平の形状モデルで規定される範囲)で障害物との干渉チェックを行う。複数歩、例えば2〜3歩分の着地予定初期位置が決定した後、各着地予定初期位置を含み障害物と干渉せずに着地できる広めのスペース(着地許容範囲)を決定する。この方法は最小限の干渉チェックで一端着地予定初期位置を決定するので当初の着地予定位置計画に要する計算コストを抑制することができる。そして、着地予定初期位置が変更される前に着地予定初期位置を含む着地可能スペースを探索しておくので、着地予定初期位置を変更する際に改めて干渉チェックを行う必要がない。即ち、着地予定位置の変更に要する計算コストを抑えることができる。
本明細書はさらに、着地予定初期位置をリアルタイムに修正する場合、その次の一歩で着地予定初期位置へ着地することができるように着地予定位置を修正する方法も提供する。その方法は、着地予定位置修正ステップに先立って次のステップを実行することを特徴とする。到達可能範囲探索ステップ:第n歩目(第n+1歩目)の着地予定初期位置に一方の足を配置したときの他方の足の到達可能範囲を求めるステップ。着地許容範囲修正ステップ:第n−1歩目(第n歩目)の着地許容範囲と前記した到達可能範囲とが重なる領域を新たな着地許容範囲として定めるステップ。なお、この場合、着地予定位置修正ステップでは、着地許容範囲修正ステップにて定められた新たな着地許容範囲内で新たな着地予定位置を決定する。上記の方法は、n番目(第n+1番目)の着地予定初期位置に必ず到達できる条件の下でn−1歩目(第n歩目)の着地予定位置を修正する。
上記したいずれの方法も、着地予定位置をリアルタイムに(歩行中に)修正するのに適した脚式ロボット着地予定位置計画方法である。
脚式ロボットの模式図を示す。 着地許容範囲を説明する図である。 着地予定初期位置計画のフローチャートを示す。 着地許容範囲探索処理のフローチャートを示す。 到達可能範囲を考慮した着地許容範囲探索処理を説明する図である。 干渉チェックの手法の一例を説明する図である。 干渉チェックの手法(簡略化法)の一例を説明する図である。
まず、脚式ロボットが実行する歩行時の着地予定位置計画の概要を説明する。図1に、脚式ロボット10の模式図を示す。脚式ロボット10は、2本の脚で歩行する。安定に歩行するための制御アルゴリズムについては説明を省略する。脚式ロボット10はその頭部に2個のカメラ12を備えている。カメラ12によってステレオ立体視の原理で進行方向前方の各点までの距離を計測する。即ち、脚式ロボット10は、カメラ12によって、進行方向前方の路面上に存在する障害物(例えば図1の障害物W)を計測する。ここで、「障害物」とは、安定歩行のためには足を着くことができない対象を意味し、足を着くことができない高さの路面の起伏を含む。ステレオ立体視による3次元距離計測技術はよく知られているので説明を省略する。脚式ロボット10は、障害物Wを避けて目的地まで到達するための経路Pを作成する。経路Pに沿って安定して歩行できるように足の着地予定初期位置f1、f2、f3、及び、f4を決定する。脚式ロボット10は、決定した着地予定初期位置に着地するように脚各関節を駆動する。
脚式ロボット10は、1回に数歩先までの着地予定初期位置を決定する。逆にいうと、数歩先までの着地予定初期位置を計画できるということが、次の1歩が安定して歩行できることを(理論上)保証する。ここで、当初計画した着地予定初期位置に必ずしも足を着けるとは限らない。例えば、歩行中に予期せぬ外乱が加わって体幹の位置或いは姿勢が当初予定からずれると、安定した歩行を継続するために着地予定初期位置を修正する必要が生じる。外乱に対する着地位置修正のアルゴリズムについては説明を省略する。着地位置を当初の予定(着地予定初期位置)から変更する際、変更後の着地予定位置も、障害物が存在しない領域に定めなければならない。本実施例の脚式ロボット10は、着地予定初期位置を修正することが必要となることを見越して、足平が障害物と衝突しない範囲(着地許容範囲)を予め探索する。
図2を参照して着地許容範囲について概説する。図2に、着地予定初期位置を平面的に示した図を示す。脚式ロボット10は、カメラ12の画像から障害物Wの存在を認識し、障害物を避けて目的地まで到達する経路Pを決定する。次に、経路Pに沿って着地予定初期位置f1〜f8等を決定する。次に、各着地予定初期位置に足平のサイズよりも大きい拡大足平モデルa1等を3次元環境モデル内に配置する。図2では、着地予定初期位置f1に拡大足平モデルa1を配置し、位置f2に拡大足平モデルa2を配置した様子を示している。同様に、位置f4に拡大足平モデルa4を配置し、位置f8に拡大足平モデルa8を配置する。脚式ロボット10は、各拡大足平モデルと障害物(例えば障害物W)との干渉チェックを行い、障害物と干渉しない範囲まで拡大足平モデルを狭める。狭められた拡大足平モデルが占める範囲が着地許容範囲に相当する。例えば図2では、拡大足平モデルa4は、符号b4が示す部分が障害物Wと干渉する。そこで、この干渉部分b4を除外した五角形の範囲が着地許容範囲a4として定められる。同様に、拡大足平モデル8aでは、符号b8が示す部分が障害物Wと干渉する。そこでこの干渉部分b8を除外した五角形の範囲が着地許容範囲a8として定められる。脚式ロボット10は、着地予定初期位置を修正する際、定められた着地許容範囲内に新たな着地予定位置を決定する。例えば、着地予定初期位置f4を修正する際、脚式ロボット10は、五角形の着地許容範囲a4内で新たな着地予定位置を決定する。着地許容範囲a4は、足平が障害物と干渉しないことが保証された範囲であるので、新たな着地予定位置を決定する際に改めて干渉チェックを行う必要がない。
図3と図4を参照しながら、脚式ロボット10が実行する着地予定位置計画処理を詳細に説明する。図3は、着地予定初期位置を計画するための処理のフローチャートを示している。図4は、着地予定初期位置を決定した後に実行される、着地許容範囲を探索する処理のフローチャートを示している。前述したように、着地許容範囲は、各着地予定初期位置に対して定められる。
着地予定初期位置計画について説明する(図3)。なお、脚式ロボット10には目的地が予め与えられていると仮定する。脚式ロボット10は、カメラ12によって進行方向前方を撮影し、コンピュータ(コントローラ)内に路面上の障害物の位置と形状を記述した仮想モデル空間(3次元環境モデル空間)を構築する(S12、S13)。なおより詳細には、脚式ロボット10は、障害物の3次元データ(3次元環境モデル)から、障害物の形状を路面に垂直投影した2次元モデルを構築する。ただし、そのような2次元モデルは障害物の3次元形状に基づいているので、以下では垂直投影した2次元モデルの意味も含めて3次元環境モデル空間と称する。
次に脚式ロボット10は、3次元環境モデル空間内に目的地を配置し、現在地から障害物を避けて目的地へ到達できる歩行経路を決定する(S14)。次に脚式ロボット10は、歩行経路に沿って歩行ができるように着地候補位置を決定する(S15)。具体的には、着地候補位置は、ZMP方程式から決定される。ZMP方程式は、脚式ロボットの重心軌道の運動方程式に相当する。またZMP方程式よって、重心軌道とともにZMPが求まる。ZMPは脚式ロボットが受ける床反力の圧力中心に相当する。ZMPは床反力の圧力中心であるから当然に着地候補位置はZMPを含む位置に定められる。なお、より厳密には、接地している全ての足によって定まる支持多角形内にZMPが位置するように着地候補位置が定められる。脚式ロボット10は、歩行経路に沿うように重心軌道を決定するとともにZMP位置、即ち着地候補位置を決定する。
次に脚式ロボット10は、着地候補位置を3次元環境モデル空間に反映し、3次元環境モデル空間内で着地候補位置に足平の形状モデルを配置する。ここで、足平形状モデルは、実際の足平の形状よりもやや大きめに定められる。やや大きめに定めるのは、着地したときの足平の回りに障害物のないマージン領域を確保するためである。脚式ロボット10は、3次元環境モデル空間内で足平形状モデルと障害物との干渉チェックを行う(S16)。干渉チェックの結果足平形状モデルと障害物が干渉する場合(S17:YES)、脚式ロボット10は着地候補位置を修正し(S18)、再び干渉チェックを行う(S16)。脚式ロボット10は、干渉しない着地候補位置が定まるまでS16−S18のループを繰り返す。脚式ロボット10は、各着地候補位置について上記ループを繰り返す。こうして決定された干渉しない着地候補位置が着地予定初期位置として定まる(S19)。
なお、ステップS16の干渉チェックは、実際には次の様に2次元で行われる。脚式ロボット10は、足平形状モデルを着地候補位置で路面に投影し、投影された領域と、先に説明した障害物の路面投影2次元モデルとが重なるか否かをチェックする。重なる部分が存在すれ両者が干渉することが判明する。重なる部分がなければ両者が干渉しないことが判明する。干渉チェックは実際には路面の2次元平面で行われるが、もともと障害物の3次元データに基づいているので3次元干渉チェックと基本的に等価であることに留意されたい。即ち、本明細書で用いる「干渉チェック」は、路面2次元における干渉チェックを含む。もちろん、障害物の3次元モデルと足平の3次元モデルで3次元干渉チェックを行ってもよい。
脚式ロボット10は、1回の着地予定初期位置計画処理(図3の処理)にて数歩先までの着地予定初期位置を定める。脚式ロボット10は、少なくとも2歩先まで着地予定初期位置を計画する。着地予定初期位置が定まれば脚式ロボット10は歩行を開始することができる。脚式ロボット10は、歩行中に上記処理を繰り返し、次の数歩分の着地予定初期位置を求める。ここで、着地予定初期位置を定める際、ステップS16の干渉チェックは足平形状モデルで定まるボリューム内で行われるから、それより大きなボリューム(例えば後述する拡大足平モデル)に対して干渉チェックを行うよりも計算コストが抑えられる。
脚式ロボット10は、着地予定初期位置を計画した後、図4に示す着地許容範囲探索を実行する。脚式ロボット10は、足平形状モデルよりも足平面のサイズが大きい拡大足平モデルを記憶しており、3次元環境モデル空間内にて各着地予定初期位置にその拡大足平モデルを配置する(S22)。後述するように、配置された拡大足平モデルが路面上に占める範囲が、着地許容範囲の最大範囲を与える。たとえば、図2における着地許容範囲a1は、着地予定初期位置f1に配置された拡大足平モデルに相当する。
脚式ロボット10は、3次元環境モデル空間内にて、着地予定初期位置に配置された拡大足平モデルと障害物との干渉チェックを行う(S23)。干渉する場合(S24:YES)、脚式ロボット10は、路面と平行な方向に沿って障害物と干渉しない範囲まで拡大足平モデルを縮小する(S25)。例えば図2では、五角形の着地許容範囲a4は、四角形の拡大足平モデルが占める範囲から障害物との干渉部分b4を縮小した範囲に相当する。
前述したように、拡大足平モデルにおいて干渉部分が縮小された残りの範囲は、その範囲に着地しても障害物と干渉しないことが保証される範囲である。従って外乱等によって着地位置を着地予定初期位置から変更する場合、その範囲内であれば改めて干渉チェックする必要がない。
脚式ロボット10は次いで、現在注目している着地予定初期位置より一歩先の着地予定初期位置に一方の足が着地していると仮定した場合に他方の足が着地することのできる到達可能範囲を算出する(S26)。次に脚式ロボット10は、ステップS23−S24のループで求められた範囲(干渉部分が狭められた拡大足平モデルの範囲)と到達可能範囲が重複する範囲を抽出する(S27)。最後に脚式ロボット10は、抽出された範囲を最終的な着地許容範囲として決定する(S28)。脚式ロボット10は、例えば外乱を受けて体幹の位置或いは姿勢が当初の予定から外れた場合など、必要に応じて着地予定位置修正ステップを実行する。その着地予定位置修正ステップは、上記ステップS28で決定した着地許容範囲内で新たな着地予定位置を決定する。
ステップS26−S28の処理の具体例を、図5を参照しながら説明する。今、第n番目の着地予定初期位置fnに着目する。符号anは、着地予定初期位置fnに配置した拡大足平モデルから障害物との干渉部分bnを除外した範囲(着地許容範囲)を示している。この範囲anは、ステップS23−S25のループの結果で求まる。範囲raは、第n+1番目(次の一歩)の着地予定初期位置fn+1に左足が接地していると仮定したときに右足が着地することが可能な範囲(到達可能範囲)を示している。脚式ロボット10は、ステップS23−S25の結果得られた着地許容範囲anと到達可能範囲raとの重複部分new_an(図5において斜線を引いた範囲)を新たな(最終的な)着地許容範囲として決定する。
新たな(最終的な)着地許容範囲new_anは、次の利点を与える。即ち、第n歩目の着地予定位置を着地予定初期位置fnから修正しようとするとき、新たな着地予定位置を新たな着地許容範囲new_an内で定めれば、次の一歩(第n+1歩)で当初の着地予定初期位置fnへ戻れる可能性が高くなる。即ち、外乱等によって着地予定初期位置から外れた位置に着地してしまう場合でも、それに続く歩行にて、当初に予定した着地予定初期位置へ速やかに復帰することができる。
上記した着地許容範囲探索処理は、次の利点を与える。着地許容範囲探索処理は、着地予定初期位置の修正に先立って行われる。従って、着地予定初期位置を修正する必要がない場合、得られた着地許容範囲は使われない。しかしながら、着地予定初期位置を修正する必要が生じた場合、その時点では着地許容範囲が求められているので、着地予定初期位置を修正する処理において干渉チェックを行う必要がない。即ち、予め着地許容範囲探索を行うことによって、着地予定初期位置を修正する必要が生じた場合にその修正処理を迅速に行うことができる。
なお、ステップS26−S28とともに、次の処理を実行することも好適である。即ち、ステップS29として、一歩前(第n−1番目)の着地予定初期位置からの到達可能範囲を算出し、ステップS30として、ステップS28で求められた着地許容範囲とS29で求められた到達可能範囲との重複範囲を、新たな(最終的な)着地許容範囲として定める。このステップS29とS30によって得られる着地許容範囲は、一歩前の着地位置から確実に到達できる範囲を示している。従って、第n番目の着地予定初期位置を修正する場合、第n−1番目の着地予定初期位置から確実に到達できる範囲に新たな着地予定位置を定めることができる。
次に干渉チェックの手法の一例を説明する。前述したように、拡大足平モデルと障害物との干渉チェックは実質的には2次元(路面投影面)で行われる。図6に、着地予定初期位置fと拡大足平モデルが占める範囲aを模式的に示す。pxはx番目の位置を表す。着地予定初期位置は、厳密には足平の中央の一点の位置で表される。図6の場合、位置p10が、着地予定初期位置を示している。今、障害物が位置p5で検出された場合を想定する。なお、デジタル処理では計測点も離散化される。「位置p5の障害物」とは、所定の大きさを有する障害物の一点の計測位置における位置を示している。従って位置5に関する以下の処理は計測位置毎に行われる。
脚式ロボット10は、計測された障害物の位置p5から着地予定初期位置p10に置かれた足平形状モデルfまでの最近位置p7を特定する。脚式ロボット10は、位置p5とp7を結ぶベクトルAを算出する。脚式ロボット10は、路面に平行な直線であり、ベクトルAに直交し位置p5を通る直線L1を定める。次に脚式ロボット10は、障害物の位置p5を中心とする矩形p1p2p8p6を定める。この矩形の一辺の長さは、例えば3次元環境モデル空間を定間隔のグリッドで分割した場合のグリッド間隔に相当する。脚式ロボット10は、先に求めた直線L1に平行な直線であり、矩形p1p2p8p6の頂点のうち着地予定初期位置p10に最も近い頂点p8を通る直線L2を定める。脚式ロボット10は、定めた直線L2で拡大足平モデルa(即ち矩形p1p4p15p14)を直線L2でカットした範囲(多角形p3p4p15p14p13)を、拡大足平モデルが占める範囲を障害物と干渉しない範囲まで狭めた着地許容範囲として定める。以上の処理を、計測によって得られた障害物の位置毎に施す。上記の処理を行うと、着地許容範囲が凸多角形として得られる。
次に、計算コストを抑えるための工夫について説明する。着地許容範囲が凸多角形で得られるので、多角形の頂点数が少ない方が干渉チェックの計算コストを低減できる。以下、凸多角形の頂点を減らす手法の一例を説明する。図7(A)は、凸多角形の一部が4点(位置p1、p2、p3、p4)で表される場合を示している。隣接する頂点の距離が予め定められた閾距離よりも小さい場合、その2つの頂点を、2点の中点で置き換える。図7(A)の場合、位置p2と位置p3の間の距離Dが閾距離よりも小さい場合、位置p2と位置p3を、それらの2点の中間点p23で置き換える。図7(B)は、凸多角形の一部が3点(位置p1、p2、及び、p3)で表される場合を示している。隣接する2辺がなす角度θが予め定められた閾角度よりも小さい場合、その2辺の間に位置する頂点を削除する。図7(B)の場合、辺p1p2と辺p2p3のなす角度θが閾角度よりも小さい場合、頂点p2を削除し、頂点p1と頂点p3をダイレクトに結ぶ。以上の簡略化処理によって、凸多角形の頂点を減らすことができ、干渉チェックに要する計算コストを一層抑制することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。

Claims (2)

  1. 脚式ロボットの歩行着地位置計画方法であり、
    脚式ロボット進行方向の路面上の障害物を計測し、コンピュータ内に、計測された障害物をモデル化した3次元環境モデル空間を構築するモデル構築ステップと、
    足平の形状モデルを3次元環境モデル空間内で路面上に配置して障害物との干渉チェックを行い、障害物と干渉しない位置に着地予定初期位置を定める着地予定初期位置決定ステップと、
    着地予定初期位置決定ステップによって少なくとも2歩分の着地予定初期位置を求めた後に、足平の形状モデルより足平面内方向のサイズが大きい拡大足平モデルを3次元環境モデル空間内で着地予定初期位置に配置して障害物との干渉チェックを行い、路面と平行な方向にて障害物と干渉しない範囲まで拡大足平モデルを狭め、狭めた拡大足平モデルを路面に投影した着地許容範囲を定める着地許容範囲探索ステップと、
    着地予定初期位置を修正する際に、着地許容範囲内で新たな着地予定位置を決定する着地予定位置修正ステップと、
    を備えることを特徴とする歩行着地位置計画方法。
  2. 着地予定初期位置決定ステップによって第n歩目と第n+1歩目の着地予定初期位置を求めた後に実行されるステップであって、第n+1歩目の着地予定初期位置に一方の足が着地したと仮定し、その一方の足を基準として第n歩目の他方の足の到達可能範囲を求める到達可能範囲探索ステップと、
    第n歩目の着地許容範囲と前記到達可能範囲とが重なる領域を新たな着地許容範囲として定める着地許容範囲修正ステップと、
    を備えており、
    着地予定位置修正ステップでは、着地許容範囲修正ステップにて定められた新たな着地許容範囲内で新たな着地予定位置を決定することを特徴とする請求項1に記載の歩行着地位置計画方法。
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