JP5432797B2 - 芯出し取付け装置及び芯出し取付け方法 - Google Patents

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Description

本発明は、回転部材を軸部材に対して芯出しを行ないながら取付ける芯出し取付け装置及び芯出し取付け方法に関する。
従来、工具(回転部材)を回転させてワークを加工する加工装置等において、軸部材に取り付けられた工具の芯出しが十分に行われず、工具の回転軸が軸部材の軸心に一致していないと、加工中に振動が生じ、工具の寿命を縮めると共に、加工精度を上げることができない。
従来、回転部材を軸部材に対して芯出しを行いながら取り付ける芯出し取付け装置として、軸部材の先端部と、この先端部を挿入する回転部材の取付け孔との間に、ガイド本体に複数のボールを支持したボールガイドを配置するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この芯出し取付け装置では、軸部材の先端部が回転部材の取付け孔に挿入される際に、ボールガイドの複数のボールが転がりながら弾性変形するので、軸部材の軸心に対する回転部材の回転軸のずれが解消され、回転部材の芯出しが行われる。
特開平8−247143号公報
しかしながら、ボールガイドの各ボールは、ガイド本体に対し、ボールの径方向に1mm程度移動可能な状態で支持されているため、ボールガイドの中心軸が鉛直方向に設けられない際には、下部をガイド本体に支持されていないボールがその自重によってガイド本体内で鉛直方向下方に寄ることとなり、ガイド本体とボールが離間し、軸部材とボールガイドの連結時にボールが転がらずに滑りを起こす。また、上記従来の構成では、スプリング力の設定が困難なボールプランジャを利用して、ボールガイドを回転部材の回転軸側に付勢して位置決めしているため、スプリング力が強すぎるときには、ボールガイドが回転部材の回転軸方向に移動しないので、ボールは滑りながら弾性変形を起こす。一方、スプリング力が弱すぎると、軸部材の係合により、ボールガイドが回転部材の回転軸方向に移動し、取付け孔の端面に当接してその移動が規制されると、軸部材の挿嵌によりボールは滑りながら弾性変形を起こす。これらの場合、ボールや、回転部材の取付け孔、軸部材の先端部に傷が生じ、軸部材に対する回転部材の芯出しを高精度に行うことができないおそれがある。
そこで、本発明の目的は、上述した従来の技術が有する課題を解消し、芯出しを高精度に行うことが可能な芯出し取付け装置及び芯出し取付け方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、軸部材に芯出し用のボールガイドを介して回転部材を取付ける際の芯出し取付け装置であって、前記軸部材の先端部に連結して支承される装着用治具と、前記装着用治具を前記軸部材に締結する締結部材とを備え、前記装着用治具に前記ボールガイドを外嵌した際の当該ボールガイドの外径を、前記回転部材の取付け孔の内径と一致するように寸法設定したことを特徴とする。
上記構成によれば、装着用治具にボールガイドを外嵌した際のボールガイドの外径を、回転部材の取付け孔の内径と一致するように寸法設定したため、装着用治具と回転部材の取付け孔とにボールが狭持されることとなり、装着用治具に外嵌されたボールガイドのボールがボールガイドの径方向に移動することがなく、ボールガイドが回転部材の取付け孔に対し精度良く位置決めされるので、ボールの滑りがなくなりボールが転がりながら弾性変形して、軸部材の軸心に対する回転部材の回転軸のずれを解消できる。
上記構成において、前記軸部材は前記ボールガイドに対し締め代有りに設定され、前記装着用治具は前記ボールガイドに対し締め代無しに設定され、前記装着用治具に前記ボールガイドを外嵌すると共に、当該ボールガイドに前記回転部材の取付け孔を外嵌し、当該回転部材を前記軸部材側に移動することにより前記ボールガイドを前記軸部材に乗り移らせて前記軸部材に前記ボールガイドを介して前記回転部材を取付け可能としてもよい。
上記構成によれば、軸部材はボールガイドに対し締め代有りに設定され、装着用治具はボールガイドに対し締め代無しに設定され、装着用治具にボールガイドを外嵌すると共に、ボールガイドに回転部材の取付け孔を外嵌し、回転部材を軸部材側に移動することによりボールガイドを軸部材に乗り移らせて軸部材にボールガイドを介して回転部材を取付け可能としたため、ボールガイドが回転部材の取付け孔と装着用治具との間で精度良く位置決めされるので、ボールの滑りがなくなりボールが転がりながら弾性変形して、軸部材の軸心に対する回転部材の回転軸のずれを解消できる。
本発明は、軸部材に芯出し用のボールガイドを介して回転部材を取付ける際の芯出し取付け方法であって、前記軸部材の先端部に連結して支承される装着用治具と、前記装着用治具を前記軸部材に締結する締結部材とを準備し、前記装着用治具に前記ボールガイドを外嵌した際の当該ボールガイドの外径を、前記回転部材の取付け孔の内径と一致するように寸法設定し、前記装着用治具に前記ボールガイドを外嵌すると共に、当該ボールガイドに前記回転部材の取付け孔を外嵌し、当該回転部材を前記軸部材側に移動することにより前記ボールガイドを前記軸部材に乗り移らせて前記軸部材に前記ボールガイドを介して前記回転部材を取付けることを特徴とする。
上記構成によれば、装着用治具にボールガイドを外嵌した際のボールガイドの外径を、回転部材の取付け孔の内径と一致するように寸法設定し、装着用治具にボールガイドを外嵌すると共に、ボールガイドに回転部材の取付け孔を外嵌し、回転部材を軸部材側に移動することによりボールガイドを軸部材に乗り移らせて軸部材にボールガイドを介して回転部材を取付けるため、ボールガイドが回転部材の取付け孔と装着用治具との間で精度良く位置決めされるので、ボールの滑りがなくなりボールが転がりながら弾性変形して、軸部材の軸心に対する回転部材の回転軸のずれを解消できる。
本発明によれば、軸部材の先端部に連結して支承される装着用治具と、装着用治具を軸部材に締結する締結部材とを備え、装着用治具にボールガイドを外嵌した際のボールガイドの外径を、回転部材の取付け孔の内径と一致するように寸法設定したため、装着用治具と回転部材の取付け孔とにボールが狭持されることとなり、装着用治具に外嵌されたボールガイドのボールがボールガイドの径方向に移動することがなく、ボールガイドが回転部材の取付け孔に対し精度良く位置決めされるので、ボールの滑りがなくなりボールが転がりながら弾性変形して、軸部材の軸心に対する回転部材の回転軸のずれを解消でき、その結果、軸部材に対する回転部材の芯出しを高精度に行うことができる。
また、軸部材はボールガイドに対し締め代有りに設定され、装着用治具はボールガイドに対し締め代無しに設定され、装着用治具にボールガイドを外嵌すると共に、ボールガイドに回転部材の取付け孔を外嵌し、回転部材を軸部材側に移動することによりボールガイドを軸部材に乗り移らせて軸部材にボールガイドを介して回転部材を取付け可能とすれば、ボールガイドが回転部材の取付け孔と装着用治具との間で精度良く位置決めされるので、ボールの滑りがなくなりボールが転がりながら弾性変形して、軸部材の軸心に対する回転部材の回転軸のずれを解消でき、その結果、軸部材に対する回転部材の芯出しを高精度に行うことができる。
また、軸部材の先端部に連結して支承される装着用治具と、装着用治具を軸部材に締結する締結部材とを準備し、装着用治具にボールガイドを外嵌した際のボールガイドの外径を、回転部材の取付け孔の内径と一致するように寸法設定し、装着用治具にボールガイドを外嵌すると共に、ボールガイドに回転部材の取付け孔を外嵌し、回転部材を軸部材側に移動することによりボールガイドを軸部材に乗り移らせて軸部材にボールガイドを介して回転部材を取付けるため、ボールガイドが回転部材の取付け孔と装着用治具との間で精度良く位置決めされるので、ボールの滑りがなくなりボールが転がりながら弾性変形して、軸部材の軸心に対する回転部材の回転軸のずれを解消でき、その結果、軸部材に対する回転部材の芯出しを高精度に行うことができる。
本発明の実施の形態に係る芯出し取付け装置を適用した研削システムを示す斜視図である。 スピンドルに砥石を取付ける取付け構造を示す断面図である。 ボールガイドを介して装着用治具を砥石の取付け孔に挿入した状態を示す断面図である。 ボールガイドを介してスピンドルの先端部を砥石の取付け孔に挿入した状態を示す断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る芯出し取付け装置を適用した研削システムを示す斜視図である。なお、以下の説明において、前後左右といった方向は、研削システムを設置した状態でその前面側から見た場合の方向を示している。
研削システム1は、大別して、例えばエンジンバルブ等のワークWを研削する研削装置10と、研削したワークWを冷却するクーラント装置20と、研削システム1全体を制御する制御装置21とを備えて構成されている。
研削装置10は、研削システム1の前面側に固定した研削台11を備え、この研削台11上には、前後方向及び左右方向に移動可能なクロススライド12と、回転自在なスピンドル(軸部材)40とが前後に設けられている。クロススライド12は、比較的低重心に構成されており、剛性が確保されている。クロススライド12には、ワークWを保持するチャック13が、クロススライド12とスピンドル30との間に固定されている。チャック13は、クロススライド12に回転自在に固定されており、図示しない回転駆動源によって回転される。
また、研削装置10は、ワークWをチャック13に搬送するローダハンド14を備え、このローダハンド14は、図示しない移動機構によって移動される。
スピンドル30は、一端に、高速回転してワークWを研削する略円盤状の砥石(回転部材)50が取付けられており、他端がベルト15を介して駆動モータ16に連結され、駆動モータ16によって回転駆動されるように構成されている。駆動モータ16は、この駆動モータ16の熱がワークWに影響しないように、研削部から比較的離れた位置である研削台11の背面に設けられている。クロススライド12とスピンドル30及び砥石40との間であって、チャック13の下方に位置する研削台11上は、ワークWを研削した際に発生した切粉を排出するための切粉ポケット17となっている。研削台11は、研削システム1の右側に空間を空けて配置されており、この空間が砥石40を交換するための作業エリア18となる。
クーラント装置20は、研削装置10の後方に配置されており、研削装置10のメンテナンススペースを確保するため移動可能に構成されている。
制御装置21は、研削装置10の左側に配置されており、前面に操作パネル22を備えている。
図2は、スピンドル30に砥石40を取付ける取付け構造を示す断面図である。
スピンドル30と砥石40とは、芯出し取付け装置50によって、芯出しが行われながら取付けられる。
スピンドル30は、スピンドル本体31と、このスピンドル本体31より小径の先端部32とを備え、先端部32側のスピンドル本体31には、砥石40を固定するためのフランジ33が形成されている。フランジ33には、砥石40を取付けるための複数(例えば、6本)の取付けボルト23を螺合する取り付けボルトねじ孔34が形成されている。
砥石40の中心には、スピンドル30の先端部32を挿入するための取付け孔41が形成されている。また、砥石40には、取付けボルトねじ孔34に対応した位置に、取付けボルト23を貫通させる取付けボルト貫通孔42が形成され、取付け孔41の周囲には、芯出し取付け装置50を仮留めするとともに、カバー部材24(図4)を固定するためのねじ25(図4)を螺合するねじ孔43が形成されている。
芯出し取付け装置50は、スピンドル30に芯出し用のボールガイド51を介して砥石40を取付ける装置であり、スピンドル30の先端部32に連結される装着用治具52と、装着用治具52をスピンドル30の先端部32に締結する締結ボルト(締結部材)53とを備えている。
ボールガイド51は、装着用治具52又はスピンドル30の先端部32と砥石40の取付け孔41との間に配置されるガイド部材であり、円管状のガイド本体51aに複数のボール51bが転動自在に支持されて構成されている。ガイド本体51aは、外径が砥石40の取付け孔41の内径D1より小さく形成され、内径が装着用治具52の外径D2より大きく形成されている。各ボール51bは、ガイド本体51aの厚さより大きい径を有する球状に形成されている。この構成により、ボール51bがガイド本体51aの外周面及び内周面の両方から突出し、装着用治具52又はスピンドル30の先端部32と砥石40の取付け孔41とに当接する。また、各ボール51bは、ガイド本体51aに対し、ボール51bの径方向に1mm程度移動可能な状態で支持されている。ボールガイド51は、一般に軸受として使用される寸法精度が比較的高い部品である。
装着用治具52の中心には、締結ボルト53を貫通させる締結ボルト貫通孔52aが形成されている。装着用治具52は、スピンドル30の先端部32に形成された固定孔36に嵌合されるスピンドル嵌合部52bと、砥石40の取付け孔41との間にボールガイド51を配置させる治具本体52cと、砥石40の取付け孔41に嵌合される砥石嵌合部52dと、砥石40と装着用治具52とを仮留めする仮留め部52eとを備え、仮留め部52eには、ねじ孔43に対応した位置に、ねじ25を貫通させるねじ貫通孔52fが形成されている。
締結ボルト53は、装着用治具52の長さより長く形成された軸部53aを備え、この軸部53aの先端部分に、スピンドル30の先端部32に形成された締結ボルト孔35に螺合されるねじ部53bが形成されている。
装着用治具52の治具本体52cは、ボールガイド51に対し締め代無しに設定されている。ここで、締め代無しとは、治具本体52cにボールガイド51を外嵌した際に、ボール51bがほとんど弾性変形しない状態を言い、本実施の形態では、治具本体52cの外径D2がボールガイド51の内径D3に対し若干量α(例えば、20μm)だけ大きく形成されることを許容する(D2≦D3≦D2+α)。ここで、ボールガイド51の内径D3とは、各ボール51bが、その径方向に移動しておらず、ボール51bの半径方向に500μm(すなわち、径方向に1mm)程度移動可能な状態での内径を言う。
装着用治具52の治具本体52cにボールガイド51を外嵌した際のボールガイド51の外径D4は、砥石40の取付け孔41の内径D1と一致するように寸法設定されている。ここで、一致とは、治具本体52cが挿入されたボールガイド51に取付け孔41を外嵌した際に、ボール51bがほとんど弾性変形しない状態を言い、本実施の形態では、治具本体52cにボールガイド51を外嵌した際のボールガイド51の外径D4が取付け孔41の内径D1に対し若干量β(例えば、20μm)だけ大きくなることを許容する(D1≦D4≦D1+β)。
スピンドル30の先端部32は、ボールガイド51に対し締め代有りに設定されている。ここで、締め代有りとは、スピンドル30の先端部32にボールガイド51を外嵌した際に、ボール51bが弾性変形するが、滑らずに転がる状態を言い、本実施の形態では、スピンドル30の先端部32の外径D5がボールガイド51の内径D3に対し少量γ(例えば、約500μm)だけ大きく形成されている(D5=D3+γ)。したがって、少量γは、若干量α,βより大きい値に設定される。
なお、若干量α,β及び少量γは、値が小さいため、図2では図示を省略する。
次に、図2〜図4を参照し、スピンドル30への砥石40の取付け手順を説明する。
図3はボールガイド51を介して装着用治具52を砥石40の取付け孔41に挿入した状態を示す断面図であり、図4は、ボールガイド51を介してスピンドル30の先端部32を砥石40の取付け孔41に挿入した状態を示す断面図である。
図2に示すように、まず、装着用治具52の砥石嵌合部52dが砥石40の取付け孔41に嵌合するように、装着用治具52に砥石40の取付け孔41を外嵌し、砥石40と装着用治具52とをねじ25で仮留めする。
次いで、砥石40の取付け孔41と装着用治具52の治具本体52cとの間にボールガイド51を挿入する。このとき、装着用治具52の治具本体52cがボールガイド51に対し締め代無しに設定され、治具本体52cにボールガイド51を外嵌した際のボールガイド51の外径D4が砥石40の取付け孔41の内径D1と一致するため、ボールガイド51の径方向内側へのボール51bの移動が治具本体52cによって規制されるとともに、ボールガイド51の径方向外側へのボール51bの移動が砥石40の取付け孔41によって規制される。すなわち、装着用治具52の治具本体52cと砥石40の取付け孔41とにボール51bが狭持されて、ボールガイド51の径方向におけるボール51bの移動が規制されることとなる。また、装着用治具52と砥石40の取付け孔41とに狭持されたボール51bは締め代無しの状態(α+β=40μm程度の許容量)にあるので、ボール51bが弾性変形せずに滑ることなく転がり、ボールガイド51が砥石40の取付け孔41と装着用治具52との間で精度良く位置決めされる。
続いて、装着用治具52のスピンドル嵌合部52bがスピンドル30の先端部32に形成された固定孔36に嵌合するように、スピンドル30の先端部32に装着用治具52を連結させ、スピンドル30の先端部32に締結ボルト53によって装着用治具52を精度良く締結する。
次に、図3に示すように、砥石40と装着用治具52とを仮留めするねじ25を外した後、砥石40をスピンドル30側に移動することにより、ボールガイド51をスピンドル30の先端部32に乗り移らせる。このとき、ボールガイド51が砥石40の取付け孔41と装着用治具52との間で精度良く位置決めされており、装着用治具52が締結ボルト53によってスピンドル30に精度良く締結されているため、ボールガイド51のボール51bの滑りがなくなりボール51bが転がり、ボールガイド51は、装着用治具52からスピンドル30の先端部32に円滑に乗り移ることができる。
スピンドル30の先端部32がボールガイド51に対し締め代有りに設定されているため、複数のボール51bは、スピンドル30の先端部32に乗り移ると弾性変形する。これにより、スピンドル30の軸心C1に対する砥石40の回転軸C2のずれが解消されるので、スピンドル30に対する砥石40の芯出しを高精度に行うことができる。
そして、図4に示すように、スピンドル30のフランジ33に砥石40を複数(例えば、6本)の取付けボルト23で取付けた後、締結ボルト53を外して装着用治具52を取り外し、最後に、取付け孔41を塞ぐ防塵用のカバー部材24をねじ25で砥石40に固定する。
本実施の形態では、スピンドル30に対する砥石40の芯出しが高精度に行われ、取付けボルト23を借締めした状態での芯出しの微調整が不要になるので、砥石40を短時間で取付けることができる。したがって、砥石40の交換時間も短縮でき、本実施の形態では、約10分で砥石40を交換できる。
また、本実施の形態では、スピンドル30に砥石40を取付けた後に、スピンドル30及び砥石40から芯出し取付け装置50、すなわち、装着用治具52及び締結ボルト53が取り外されるが、スピンドル30の先端部32には締結ボルト53用の締結ボルト孔35が形成されているため、この締結ボルト孔35によって、芯出し取付け装置50を用いて砥石40をスピンドル30に対して芯出しを行いながら取り付けたことが目視できる。
なお、スピンドル30と砥石40とは取付けボルト23によって取付けられており、ボールガイド51はスピンドル30に対する砥石40の芯出しを行うだけであり、軸受としては機能しない。
以上説明したように、本実施の形態によれば、スピンドル30の先端部32に連結して支承される装着用治具52と、装着用治具52をスピンドル30に締結する締結ボルト53とを備え、装着用治具52にボールガイド51を外嵌した際のボールガイド51の外径D4を、砥石40の取付け孔41の内径D1と一致するように寸法設定する構成とした。この構成により、装着用治具52と砥石40の取付け孔41とにボール51bが狭持されることとなり、装着用治具52に外嵌されたボールガイド51のボール51bがボールガイド51の径方向に移動することがなく、ボールガイド51が砥石40の取付け孔41に対し精度良く位置決めされるので、ボール51bの滑りがなくなりボール51bが転がりながら弾性変形して、スピンドル30の軸心C1に対する砥石40の回転軸C2のずれを解消でき、その結果、スピンドル30に対する砥石40の芯出しを高精度に行うことができる。
また、本実施の形態によれば、スピンドル30はボールガイド51に対し締め代有りに設定され、装着用治具52はボールガイド51に対し締め代無しに設定され、装着用治具52にボールガイド51を外嵌すると共に、ボールガイド51に砥石40の取付け孔41を外嵌し、砥石40をスピンドル30側に移動することによりボールガイド51をスピンドル30に乗り移らせてスピンドル30にボールガイド51を介して砥石40を取付け可能とする構成とした。この構成により、ボールガイド51が砥石40の取付け孔41と装着用治具52との間で精度良く位置決めされるので、ボール51bの滑りがなくなりボール51bが転がりながら弾性変形して、スピンドル30の軸心C1に対する砥石40の回転軸C2のずれを解消でき、その結果、スピンドル30に対する砥石40の芯出しを高精度に行うことができる。
但し、上記実施の形態は本発明の一態様であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能であるのは勿論である。
例えば、上記実施の形態では、回転部材を砥石40として説明したが、回転部材はこれに限定されない。
30 スピンドル(軸部材)
32 先端部
40 砥石(回転部材)
41 取付け孔
50 芯出し取付け装置
51 ボールガイド
52 装着用治具
53 締結ボルト(締結部材)
D1 内径
D4 外径

Claims (3)

  1. 軸部材に芯出し用のボールガイドを介して回転部材を取付ける際の芯出し取付け装置であって、前記軸部材の先端部に連結して支承される装着用治具と、前記装着用治具を前記軸部材に締結する締結部材とを備え、前記装着用治具に前記ボールガイドを外嵌した際の当該ボールガイドの外径を、前記回転部材の取付け孔の内径と一致するように寸法設定したことを特徴とする芯出し取付け装置。
  2. 前記軸部材は前記ボールガイドに対し締め代有りに設定され、前記装着用治具は前記ボールガイドに対し締め代無しに設定され、前記装着用治具に前記ボールガイドを外嵌すると共に、当該ボールガイドに前記回転部材の取付け孔を外嵌し、当該回転部材を前記軸部材側に移動することにより前記ボールガイドを前記軸部材に乗り移らせて前記軸部材に前記ボールガイドを介して前記回転部材を取付け可能としたことを特徴とする請求項1に記載の芯出し取付け装置。
  3. 軸部材に芯出し用のボールガイドを介して回転部材を取付ける際の芯出し取付け方法であって、前記軸部材の先端部に連結して支承される装着用治具と、前記装着用治具を前記軸部材に締結する締結部材とを準備し、前記装着用治具に前記ボールガイドを外嵌した際の当該ボールガイドの外径を、前記回転部材の取付け孔の内径と一致するように寸法設定し、前記装着用治具に前記ボールガイドを外嵌すると共に、当該ボールガイドに前記回転部材の取付け孔を外嵌し、当該回転部材を前記軸部材側に移動することにより前記ボールガイドを前記軸部材に乗り移らせて前記軸部材に前記ボールガイドを介して前記回転部材を取付けることを特徴とする芯出し取付け方法。
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