JP5431705B2 - 線維層切除器具 - Google Patents

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本発明は、線維層切除器具に関するものである。
従来、内視鏡による粘膜切除術においては、病変部位の粘膜下に生理食塩水、グルコースあるいはヒアルロン酸ナトリウム等を含む膨隆液を注入し、隆起した粘膜を全周にわたって切開した後、粘膜と粘膜下層との間を連結している線維層を高周波メス等によって切断する方法が知られている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
特開2007−75569号公報 特開2005−177135号公報 特開2006−334068号公報
しかしながら、高周波メスによる線維層の切断作業では、切開された粘膜をめくり上げながら行う必要があり、内視鏡を用いた手技としては煩雑で困難である。また、線維層の切断時に誤って粘膜下層を傷つけてしまい、出血や穿孔形成等の合併症が発生する虞がある。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、粘膜下層の剥離時における出血や穿孔形成等の合併症の発生を抑え、手術を簡便にし、粘膜切除術の信頼性を向上することができる線維層切除器具を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、内視鏡の挿入部に長手方向に沿って形成されたチャネルを介して挿入部の先端に導入される細長い挿入体の先端部に設けられ、粘膜に穿刺される穿刺針部材と、該穿刺針部材の半径方向外方に、少なくとも周方向に間隔をあけて突出させられる可撓性のある複数の突出部を備える切断部材と、前記粘膜と粘膜下層との間に配置される線維層において、該切断部材の前記突出部を半径方向に縮小拡大させる変形手段とを備え、前記切断部材が、穿刺針部材の先端を収容する収容位置と穿刺針部材の先端を突出させる突出位置との間で、前記穿刺針部材に対して長手方向に相対移動可能に設けられた筒状部材を備え、前記収容位置において最先端となる前記筒状部材の先端に、粘膜下の組織を保護する保護手段が設けられている線維層切除器具を提供する。
本発明に係る線維層切除器具を用いて線維層を切断するには、まず、変形手段によって切断部材の突出部を半径方向に縮小させた状態で、穿刺針部材によって、膨隆液によって隆起させられた粘膜に穿刺して、切断部材の突出部を、病変部が存在する粘膜の下層の線維層に配置する。この状態で変形手段を作動させて、切断部材の突出部を半径方向に拡大させて少なくとも周方向に間隔をあけて突出させる。そして、線維層内において切断部材を長手軸回りに回転させることにより、突出部と突出部との間に線維層を絡め取り、あるいは、突出部によって線維層にせん断力を与えて線維層を切断することができる。この後に、再度変形手段によって突出部を半径方向に縮小させた状態で、切断部材および穿刺針部材を粘膜下から抜き出し、病変部の周囲を切開する。これにより、線維層を高周波メスによって切断する作業を行うことなく、病変部が存在する粘膜を切除することができる。
すなわち、本発明によれば、穿刺針部材を長手方向に移動させて穿刺するステップ、変形手段によって突出部を突出させるステップ、切断手段を長手軸線回りに回転させるステップ、変形手段によって突出部を縮小させて粘膜下から抜去するステップ、粘膜を切開するステップによって病変部が存在する粘膜を切除できる。したがって、内視鏡下において単純なステップだけで粘膜を切除でき、手術に要する時間を短縮して患者にかかる負担を軽減することができる。また、高周波メスの使用による出血や穿孔形成等の合併症の発生を防止することができる。また、手術を簡便にすることで、術者の技量を補うことができる。
この場合においては、線維層切除器具の使用に先立って、膨隆液あるいは局注液としてpH1〜5となるように調製された酸性溶液を使用し、数分間放置することにより、コラーゲン線維からなる線維層を溶解させて、粘膜下層の結合線維の強度を低下させておくことが好ましい。これにより、より一層短時間のうちに、簡便に線維層を切除することができる。
上記発明においては、前記切断部材が、穿刺針部材の先端を収容する収容位置と穿刺針部材の先端を突出させる突出位置との間で、前記穿刺針部材に対して長手方向に相対移動可能に設けられた筒状部材を備えている。
このようにすることで、切断部材に備えられた筒状部材を穿刺針部材に対して長手方向に相対移動させるだけで、穿刺針部材の先端を収容位置と突出位置とに配置することができる。これにより、突出位置に配置した穿刺針部材によって粘膜に穿刺して切断部材を粘膜下の線維層に配置した後には、穿刺針部材を収容位置に配置して先端を筒状部材内に収容することにより、線維層の切断時に、穿刺針部材の先端によって組織が傷つけられる不都合の発生を未然に防止することができる。
また、上記発明においては、前記収容位置において最先端となる前記筒状部材の先端に、粘膜下の組織を保護する保護手段が設けられている。
保護手段によって粘膜下の組織が保護され、出血や穿孔形成等の合併症の発生をより確実に防止することができる。
保護部材としては、樹脂やゴム等の弾性部材や、球体等、組織と接触してもこれを傷つけることのない部材が採用される。
また、上記発明においては、前記穿刺針部材が、先端に開口する中空の筒状に形成され、中央の貫通孔を介して粘膜に穿刺させられた状態で粘膜下に膨隆液を供給可能に構成されていることが好ましい。
このようにすることで、穿刺針部材を粘膜に穿刺して、粘膜下に配置された先端の開口から中央の貫通孔を介して供給された膨隆液を注入することにより、粘膜を隆起させ、その後、切断部材を用いた線維層の切断作業を連続して行うことができる。これにより、穿刺回数が1回で済み、手技を簡便にすることができる。
また、本発明の参考例としての発明は、内視鏡の挿入部に長手方向に沿って形成されたチャネルを介して挿入部の先端に導入される細長い挿入体の先端部に設けられ、粘膜に穿刺される穿刺針部材と、該穿刺針部材の半径方向外方に、少なくとも周方向に間隔をあけて突出させられる可撓性のある複数の突出部を備える切断部材と、前記粘膜と粘膜下層との間に配置される線維層において、該切断部材の前記突出部を半径方向に縮小拡大させる変形手段とを備え、前記穿刺針部材が、先端に開口する中空の筒状に形成され、中央の貫通孔を介して粘膜に穿刺させられた状態で粘膜下に膨隆液を供給可能に構成されている線維層切除器具を提供する。
上記参考例としての発明においては、前記切断部材が、穿刺針部材の先端を収容する収容位置と穿刺針部材の先端を突出させる突出位置との間で、前記穿刺針部材に対して長手方向に相対移動可能に設けられた筒状部材を備えていることとしてもよい。
また、上記発明においては、前記変形手段が、前記切断部材の半径方向外方に配置され、前記突出部を湾曲させて内部に収容する収容位置と、突出部を解放して半径方向外方に突出させる突出位置との間で、長手方向に相対的に移動させられる筒状の収容部材を備えていてもよい。
このようにすることで、切断部材に対して筒状の収容部材を収容位置と突出位置との間で移動させて、切断部材の突出部を半径方向に縮小拡大させることができる。これにより、筒状の収容部材を長手方向に押し引きする簡単な操作で、切断部材を粘膜下において解放して突出させ、収容部材に収容した状態で挿入および抜去作業を容易にすることができる。
また、上記発明においては、前記切断部材の突出部が、ワイヤにより構成されていてもよい。
このようにすることで、ワイヤを変形させて、半径方向の縮小拡大を容易に行うことができる。また、ワイヤ間に結合線維を絡め取り易く、また、結合線維に対して効果的にせん断力を与えて、簡易に切断することができる。
また、上記発明においては、前記切断部材が、半径方向に放射状に延びる突出部によってブラシ状に形成されていてもよい。
本発明の参考例としての発明においては、前記切断部材の突出部が、ワイヤにより構成され、前記変形手段が、前記穿刺針部材に沿って長手方向の距離を変更可能に設けられ、前記ワイヤの両端に配置された一対のスライダを備えていてもよい。
このようにすることで、一対のスライダを、穿刺針部材に沿って長手方向に移動させて相互の距離を変更するだけで、スライダ間に配置されたワイヤからなる突出部を半径方向に容易に縮小あるいは拡大させることができる。
本発明によれば、粘膜下層の剥離時における出血や穿孔形成等の合併症の発生を抑え、手術を簡便にし、粘膜切除術の信頼性を向上することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る線維層切除器具1について、図1〜図12を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る線維層切除器具1は、図1および図2に示されるように、内視鏡の挿入部の鉗子チャネルを介して挿入部の先端まで導入されるカテーテルの先端部に設けられ、長手方向に相対移動可能に設けられた円筒状の、穿刺針部材2、切断部材3および収容部材4によって3重管状に形成されている。以下において、長手方向というときは穿刺針部材2の長手方向を指し、半径方向というときは穿刺針部材2の半径方向を指すものとする。
半径方向の最も内方に配置される穿刺針部材2の先端は、粘膜への穿刺を容易にするために尖鋭に形成されている。また、穿刺針部材2は中空の管状に形成され、中央の貫通孔2aは、尖鋭な先端に開口している。そして、基端側に接続されたシリンジ(図示略)等によって、貫通孔2aを介して膨隆液を穿刺針部材2の先端開口2bから吐出させることができるようになっている。
ここで、膨隆液としては、例えば、pH1〜5となるように調製された酸性溶液が使用される。
切断部材3は、穿刺針部材2の半径方向外方に配置され、穿刺針部材2に対して長手方向に移動可能に設けられた筒状部3aの外周面から半径方向外方に放射状に延びる多数のワイヤ3bからなる多数の突出部を備えている。
ワイヤ3bは、ポリエチレン、ポリブデン、フッ素系樹脂、ポリエステル、ナイロン、ポリウレタン等の柔軟性のある樹脂により構成されており、粘膜下の組織を傷付けることを防止できる。
また、その形状によって粘膜下の組織を傷付ける可能性が低い場合には、ワイヤ3bをステンレス、ニッケル、チタン、マグネシウム、コバルト、クロム、金または銀等の金属によって構成してもよい。
筒状部3aは、穿刺針部材2の先端を内部に収容した収容位置と、穿刺針部材2の先端を先端開口3cbから突出させた突出位置との間で、穿刺針部材2に対して相対的に長手方向に移動させられるようになっている。
ワイヤ3bは、それぞれ周方向および長手方向に間隔をあけて多数配列されている。これにより、切断部材3は、ブラシ状に形成されている。切断部材3のブラシ形状は、粘膜下における線維層の形状に略一致するように選択されるようになっている。
収容部材4は、切断部材3のブラシ状に配列された多数のワイヤ3bを内部に収容した収容位置と、切断部材3のワイヤ3bを先端開口4aから突出させた突出位置との間で、切断部材3に対して相対的に長手方向に移動させられるようになっている。
切断部材3の突出部を構成しているワイヤ3bは、それぞれ弾性変形可能であり、収容部材4が切断部材3を収容する収容位置に配置されたときには、ワイヤ3bは、図3に示されるように、弾性変形させられて折り畳まれ、半径方向に縮小させられるようになっている。一方、収容部材4が突出位置に配置されたときには、ワイヤ3bは弾性復元力によって、図2に示されるように、半径方向外方に向かう放射状に延び、半径方向に拡大させられるようになっている。すなわち、収容部材4によって、ワイヤ3bを半径方向に縮小拡大させる変形手段が構成されている。
このように構成された本実施形態に係る線維層切除器具1の作用について、以下に説明する。
本実施形態に係る線維層切除器具1を用いて粘膜切除術を行うには、まず、図3に示されるように、切断部材3に対して収容部材4を長手方向に前進させてワイヤ3bを内部に収容させた収容位置に配置する。一方、穿刺針部材2に対して切断部材3を長手方向に後退させて、穿刺針部材2の先端を突出させた突出位置に配置する。
この状態で、図4に示されるように、先端に突出した穿刺針部材2の尖鋭な先端によって、病変部Aの周辺の粘膜Bを穿刺し病変部Aの粘膜B下に膨隆液Cを注入し、数分間、例えば、5分間放置する。膨隆液Cとして、pH1〜5に調製された酸性溶液を使用することにより、粘膜B下の線維層Dが溶解して切断され易くなる。
この後に、図5に示されるように、穿刺針部材2を先端が組織に突き当たる直前位置まで前進させる。そして、図6に示されるように、穿刺針部材2に対して切断部材3および収容部材4を一体的に長手方向に前進させて、収容部材4に収容された状態の切断部材3を粘膜B下に挿入する。
切断部材3は収容部材4内に収容されているので半径方向に縮小されており、穿刺針部材2によって穿刺された孔を若干広げるだけで容易に粘膜B下に挿入することができる。また、穿刺針部材2に対して切断部材3を長手方向に前進させるので、切断部材3の筒状部3aを収容位置に配置して筒状部3a内に穿刺針部材2が収容される。
次に、図7に示されるように、切断部材3に対して収容部材4を長手方向に後退させ、切断部材3のワイヤ3bを収容部材4の先端開口4aから突出させる。これにより、ワイヤ3bは収容部材4から解放されて弾性復元力によって放射状に延び、線維層D内において筒状部3aの回りにブラシ状に形成される。
この状態で、図8に示されるように、切断部材3を長手軸線回りに回転させる。これにより、周方向に間隔をあけた複数のワイヤ3bの間に線維層Dの結合線維が絡め取られ、あるいは、ワイヤ3bによってせん断力が与えられて結合線維が容易に切断される。結合線維は、酸性溶液からなる膨隆液Cによって溶解されているので、大きな力を与えることなく容易に切断できる。また、穿刺針部材2の先端が切断部材3の筒状部3a内に収容されているので、切断部材3を回転させても、穿刺針部材2の尖鋭な先端によって粘膜B下の組織が傷つけられないように保護される。
そして、図9に示されるように、収容部材4を切断部材3に対して再度長手方向に前進させて収容位置に配置し、収容部材4内に切断部材3を収容した状態で、図10に示されるように、線維層切除器具1全体を粘膜B下から抜去する。切断部材3のワイヤ3bは収容部材4内に収容されているので半径方向に縮小されており、粘膜Bに損傷を与えることなく容易に抜去することができる。
この後に、図11に示されるように、高周波メスを用いて病変部Aの周囲の粘膜Bを切開する。既に粘膜B下の線維が切断されているので、切開された粘膜Bは、粘膜下層の線維層Dの切断作業を行うことなく取り除くことができる。これにより、図12に示されるように、病変部Aを粘膜Bとともに容易に切除することができる。
このように、本実施形態に係る線維層切除器具1によれば、3重管状に形成された穿刺針部材2、切断部材3および収容部材4を長手方向に押し引きする操作、および、切断部材3を長手軸線回りに回転させる操作という、内視鏡を用いて挿入部の基端側で簡易に行うことができる操作のみで粘膜Bの切開に先立って線維Dを簡易に切断できる。したがって、粘膜Bの切除を容易に行うことができるという利点がある。
高周波メスを用いて線維層Dを切断しないので、粘膜下組織を傷つけずに済み、出血や穿孔形成等の合併症の発生を防止することができる。
また、粘膜Bをめくり上げながら、高周波メスにより行う線維層Dの切除作業を行わずに済むので、手術時間を大幅に短縮し、また、熟練を要することなく、簡便に行うことができるという利点がある。
なお、本実施形態においては、切断部材3として、筒状部3aの外周面に半径方向に突出する多数のワイヤ3bからなるブラシ状のものを例示したが、これに限定されるものではなく、図13に示されるように、ループ状に形成した単一のワイヤ3bによって構成してもよい。このワイヤ3bは収容部材4内に収容されるときには、図13(a)に示されるように細長く形成される一方、収容部材4の先端開口4aから突出させられたときには、同図(b)に示されるように、ループ状に広がる。したがって、このワイヤ3bを長手軸線回りに回転させるだけで、ワイヤ3b間に線維層を絡め取り、あるいはせん断力を与えて切断することができる。
また、図14に示されるように、傘の骨組みのような折り畳み式のリンク3b′によって半径方向に縮小拡大される方式のものを採用してもよい。
同図(a)は、切断部材3の筒状部3aに対して収容部材4を後退させてリンクを延ばすことにより、半径方向に収縮させた状態、同図(b)は、筒状部3aに対して収容部材4を前進させてリンクを折り曲げて、半径方向外方に拡大させた状態をそれぞれ示している。
また、図15に示されるように、穿刺針部材2に対して長手方向に移動可能に設けられた2個一対のスライダ11,12と、該スライダ11,12間を連絡するように配置された螺旋状のワイヤ13とにより切断部材3を構成してもよい。同図(c)に示されるように、スライダ11,12を長手方向に移動させて、スライダ11,12間の距離を短くすることで、間のワイヤ13を湾曲させて半径方向外方に突出させ、同図(b)に示されるように、スライダ11,12間の距離を長くすることで、間のワイヤ13を伸張させて半径方向に縮小させることができる。同図(a)は、さらに、穿刺針部材2を突出させた状態を示している。
また、図15(c)に示されるように、スライダ12に対してスライダ11を近接させる方向に移動させる動作を穿刺針部材2の後退によって行うことで、ワイヤ13部分が粘膜B下に配置された状態で、穿刺針部材2を後退させるだけで、穿刺針部材2の収容とワイヤ13の突出とをワンステップで行うことができ、さらに手術を簡便にすることができる。
また、穿刺針部材2を収容した状態で最先端に配置される一方のスライダ11の先端部には、図16に示されるように、球体等からなる保護部材14を設けることにしてもよい。保護部材14は、例えば、ポリエチレン、ポリブテン、フッ素系樹脂、ポリエステル、ナイロン、ポリウレタン等により構成されている。これにより、切断部材3の回転に際して、スライダ11の先端によって粘膜下の組織が傷つけられる不都合を防止することができる。
保護部材14の形態は、円筒体、多角形等任意でよい。
また、図17(a),(b)に示されるように、穿刺針部材2が収容された後のスライダ11の先端部11aを湾曲させることで保護部材を構成することにしてもよい。
また、穿刺針部材2として、膨隆液を注入するための中央の貫通孔2aを有する中空の管状部材を採用したが、これに代えて、膨隆液の注入は別途行うこととして、穿刺針部材2として中実のワイヤ状部材を採用することにしてもよい。
また、突出部をワイヤ3b,13により構成したが、これに代えて、他の任意の突出部、例えば、棒状部材あるいは凹凸により構成してもよい。また、導電性の金属からなるワイヤ3b,13には、線維層の切断の際に電流を流して高周波焼灼を行うことにしてもよい。
本発明の一実施形態に係る線維層切除器具を示す縦断面図である。 図1の線維層切除器具を示す正面図である。 図1の線維層切除器具の切断部材を収容部材内に収容した状態を示す縦断面図である。 図1の線維層切除器具により粘膜下に膨隆液を注入する作業を説明する図である。 図2の作業により膨隆液が注入された状態の粘膜下に穿刺針部材を前進させた状態を示す図である。 図5の状態から穿刺針部材に沿って切断部材および収容部材を粘膜下に挿入した状態を示す図である。 図6の状態から切断部材に対して収容部材を後退させ、粘膜下において切断部材を露出させた状態を示す図である。 図7の状態から粘膜間おいて切断部材を軸線回りに回転させ線維層を切断する作業を説明する図である。 図8の状態から粘膜下に露出していた切断部材を収容部材内に収容する作業を説明する図である。 図9により収容部材に切断部材を収容した状態で線維層切除器具全体を粘膜下から抜去する作業を説明する図である。 図10の状態から高周波メスにより病変部の周囲の粘膜を切断する作業を示す図である。 図11により切断された粘膜ごと病変部を取り除く作業を説明する図である。 図1の線維層切除器具の第1の変形例を示す図であり、(a)ワイヤの収容状態、(b)ワイヤの突出状態をそれぞれ示す図である。 図1の線維層切除器具の第2の変形例を示す図であり、(a)突出部の縮小状態、(b)突出部の拡大状態をそれぞれ示す図である。 図1の線維層切除器具の第3の変形例を示す図であり、(a)突出部を縮小させ穿刺針部材を突出させた状態、(b)穿刺針部材を収容した状態、(c)突出部を拡大させた状態をそれぞれ示す部分的な縦断面図である。 図15のスライダの先端に設ける保護部材を示す縦断面図である。 図16の保護部材の他の例であって、(a)穿刺針部材の突出状態、(b)穿刺針部材の収容状態をそれぞれ示す縦断面図である。
符号の説明
B 粘膜
C 膨隆液
D 線維層
1 線維層切除器具
2 穿刺針部材
2a 貫通孔
3 切断部材
3a 筒状部(筒状部材)
3b,13 ワイヤ(突出部)
3b′ リンク(突出部)
4 収容部材(変形手段)
11,12 スライダ(変形部材)
11a,14 保護部材(保護手段)

Claims (5)

  1. 内視鏡の挿入部に長手方向に沿って形成されたチャネルを介して挿入部の先端に導入される細長い挿入体の先端部に設けられ、
    粘膜に穿刺される穿刺針部材と、該穿刺針部材の半径方向外方に、少なくとも周方向に間隔をあけて突出させられる可撓性のある複数の突出部を備える切断部材と、
    前記粘膜と粘膜下層との間に配置される線維層において、該切断部材の前記突出部を半径方向に縮小拡大させる変形手段とを備え、
    前記切断部材が、穿刺針部材の先端を収容する収容位置と穿刺針部材の先端を突出させる突出位置との間で、前記穿刺針部材に対して長手方向に相対移動可能に設けられた筒状部材を備え、
    前記収容位置において最先端となる前記筒状部材の先端に、粘膜下の組織を保護する保護手段が設けられている線維層切除器具。
  2. 前記穿刺針部材が、先端に開口する中空の筒状に形成され、中央の貫通孔を介して粘膜に穿刺させられた状態で粘膜下に膨隆液を供給可能に構成されている請求項1に記載の線維層切除器具。
  3. 前記変形手段が、前記切断部材の半径方向外方に配置され、前記突出部を湾曲させて内部に収容する収容位置と、突出部を解放して半径方向外方に突出させる突出位置との間で、長手方向に相対的に移動させられる筒状の収容部材を備える請求項1または請求項2に記載の線維層切除器具。
  4. 前記切断部材の突出部が、ワイヤにより構成されている請求項1から請求項3のいずれかに記載の線維層切除器具。
  5. 前記切断部材が、半径方向に放射状に延びる突出部によってブラシ状に形成されている請求項4に記載の線維層切除器具。
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