JP5431288B2 - 排ガス処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、排ガス処理装置に関する。
従来の排ガス処理装置としては、例えば特許文献1に記載されているように、活性炭等の炭素質吸着材が充填された吸着塔を備え、NHが供給された排ガスを吸着塔に導入して当該排ガスからNOx(窒素酸化物)やSO(硫黄酸化物)を除去するものが知られている。また、例えば特許文献2には、アンモニア吸着材によって排ガス中のNHを除去する排ガス処理装置が開示されている。
特開平8−112515号公報 特開2003−117341号公報
上記特許文献1に記載の排ガス処理装置では、下式(1),(2)に示すように、SOが活性炭に吸着された後にHSO(硫酸)として活性炭に固定されると共に、NOxが活性炭の触媒効果によるNH(アンモニア)との還元反応で還元されて除去される。ここで、排ガスに供給されるNHは、NOxに比べて、活性炭に固定されたHSOと優先的に反応して消費されるという特性を有している。よって、例えば排ガスのSO濃度が高い場合においては、排ガス中のNOxを十分に除去(脱硝率を維持又は向上)すべく、NHの供給過剰率を高めることがある。
SO+1/2・O+HO → HSO …(1)
NO+NH+1/4・O → N+3/2・HO …(2)
しかしながら、NHの供給過剰率を高めると、消費しきれなかったNHが排ガス処理装置からリークするリーク量が増加してしまうおそれがある。この場合、例えば上記特許文献2に記載の排ガス処理装置によっても、排ガス中のNHを十分に除去することできないおそれがあり、リークしたNHが排ガス中のHClと反応して白煙(NHCl)が生じるおそれがある。
そこで、本発明は、NOxを十分に除去しつつNHのリーク量増加を抑制することが可能な排ガス処理装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る排ガス処理装置は、炭素質吸着材を利用して排ガスを処理する乾式の排ガス処理装置であって、炭素質吸着材が充填され、NHが供給された排ガス中のNOxを炭素質吸着材の触媒効果による還元反応によって除去すると共に、排ガス中のSOを炭素質吸着材に吸着させて除去する吸着部と、炭素質吸着材が充填され、吸着部から排出される排ガス中のNHを炭素質吸着材に吸着させて除去するNH除去部と、を備え、吸着部は、排ガスが順次流通するよう排ガス流路に沿って設けられた複数の室部を有しており、NH除去部には、複数の室部のうち排ガス流路の下流側の室部にて充填された炭素質吸着材が、移送されて供給されることを特徴とする。
この本発明の排ガス処理装置よれば、以下の理由により、NOxを十分に除去しつつNHのリーク量増加を抑制することが可能となる。すなわち、NHは、例えば下式(3),(4)に示すように、SOが固定化された炭素質吸着材(つまり、硫酸又は酸性硫安)に吸着されて除去される。この点、吸着部における排ガス流路の下流側の室部では、SOが固定化された炭素質吸着材が多く存在し易く、その中でもNHが未吸着のものが多く存在し易い。よって、本発明のように、下流側の室部にて充填された炭素質吸着材をNH除去部に移送して充填すると、NOxを十分に除去すべくNHの供給過剰率を高めた場合でも、かかるNHを炭素質吸着材に十分に吸着し除去することが可能となるためである。
NH+HSO → NHHSO(酸性硫安) …(3)
NH+NHHSO → (NHHSO(硫安) …(4)
ここで、上記作用効果を好適に奏する構成として、具体的には、吸着部は、複数の室部として、前室部、中室部及び後室部を排ガス流路の上流側からこの順に有しており、NH除去部には、中室部にて充填された炭素質吸着材、若しくは後室部にて充填された炭素質吸着材、又はこれらが混合された炭素質吸着材が移送されて供給される構成が挙げられる。
また、炭素質吸着材を加熱脱離して再生させる脱離部をさらに備え、脱離部には、NH除去部にて充填された炭素質吸着材が移送されて供給され、吸着部には、脱離部にて再生させた炭素質吸着材が移送されて供給されることが好ましい。この場合、NH除去部で炭素質吸着材に酸性硫安又は硫安として固定化されたNHは、脱離部で再生される際にアミノ基(R−NHn:n=0〜2)として残存し、かかる炭素炭素質吸着材のアミノ基は、吸着部においてNOxの還元反応に好適に寄与することとなる。よって、NOxを一層十分に除去することが可能となる。
また、吸着部は、分流された排ガスの一方及びNHが供給される第1吸着部と、分流された排ガスの他方が供給される第2吸着部と、を含んで構成されており、第2吸着部には、第1吸着部にて充填された炭素質吸着材が移送されて供給され、NH除去部には、第2吸着部における排ガス流路の下流側の室部にて充填された炭素質吸着材が移送されて供給されることが好ましい。第2吸着部における排ガス流路の下流側の室部では、SOが固定化され且つNHが未吸着の炭素質吸着材が一層多く存在し易いことから、当該炭素室吸着剤をNH除去部へ移送することにより、NH除去部においてNHを炭素質吸着材に一層十分に吸着させて除去することができ、NHのリーク量増加を一層抑制することが可能となる。
本発明によれば、NOxを十分に除去しつつNHのリーク量増加を抑制することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る排ガス処理装置を示す概略構成図である。 図1の排ガス処理装置の吸着塔を示す概略拡大図である。 図1の排ガス処理装置の吸着塔におけるSO吸着量を示すグラフである。 図1の排ガス処理装置の吸着塔におけるNH吸着量とSO吸着量との比を示すグラフである。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は本発明の一実施形態に係る排ガス処理装置を示す概略構成図、図2は図1の排ガス処理装置の吸着塔を示す概略拡大図、図3は図1の排ガス処理装置の吸着塔におけるSO吸着量を示すグラフである。図1に示すように、本実施形態の排ガス処理装置100は、例えば活性炭、活性チャー又は活性コークス等の炭素質吸着材を利用して排ガスを処理する乾式の脱硫脱硝装置である。
この排ガス処理装置100は、炭素質吸着材が充填され排ガスを脱硫及び脱硝する吸着塔(吸着部)10と、炭素質吸着材が充填され排ガス中のNHを除去するNH除去塔(NH除去部)20と、炭素質吸着材を加熱脱離して再生させる脱離塔(脱離部)30と、これらの間で炭素質吸着材を循環するよう移送する移送コンベア40と、を備えている。
吸着塔10は、排ガスR中のSOを炭素質吸着材に吸着除去すると共に、NHが供給された排ガスR中のNOxを炭素質吸着材の触媒効果で還元除去するものである。図1,2に示すように、吸着塔10は、その内部が上下に分割されて成り、上方側半分を構成する上段部(第1吸着部)11と、下方側半分を構成する下段部(第2吸着部)12と、を有している。
この吸着塔10は、分流された排ガスRの一方としての排ガスR1及びNHが上段部11に水平方向に沿って供給されると共に、分流された排ガスの他方としての排ガスR2が下段部12に水平方向に沿って供給される。また、吸着塔10は、上段部11から排ガスR1を水平方向に沿って排出してNH除去塔20へ供給すると共に、下段部12から排ガスR2を水平方向に沿って排出して煙突50から外部へ放散させる。
吸着塔10の上段部11及び下段部12のそれぞれは、排ガスRが順次流通するよう排ガス流路に沿って設けられた複数の室13を有している。ここでの上段部11及び下段部12は、前室(前室部)11a,12a、中室(中室部)11b,12b及び後室(後室部)11c,12cを、排ガス流路の上流側から下流側に向かってこの順に有している。吸着塔10において隣接する室13,13を仕切る側壁15は、多孔板により形成され、これにより、隣接する室13,13間で排ガスRが通過可能とされている。
また、吸着塔10では、前室11a,12a、中室11b,12b及び後室11c,12cの内部が上下方向に延びる細長の空間とされており、当該空間のそれぞれに上方から炭素質吸着材が供給されて充填されると共に、下方から排出される(取り出される)。具体的には、吸着塔10内では、以下のように炭素質吸着材が移動(移送)される。
すなわち、脱離塔30で再生された炭素質吸着材が、前室11a、中室11b及び後室11cの上部に移送コンベア40により供給され、その内部にて下方へ所定速度で移動された後、その下部から前室12a、中室12b及び後室12cの上部へ移動されて供給される。そして、炭素質吸着材は、前室12a、中室12b及び後室12cの内部にて下方へ所定速度で移動された後、その下部からロールフィーダ等によって排出される。その後、前室12a及び中室12bの下部から排出された炭素質吸着材は、脱離塔30へ移送コンベア40により移送される一方、後室12cの下部から排出された炭素質吸着材は、NH除去塔20へ移送コンベア40により移送される。
このような吸着塔10では、図3に示すように、下方(図中の下側)に行くに従ってSOの吸着量が多くなっている。また吸着塔10では、排ガスRの出口側へSO吸着帯(SOが吸着している層)が移動していく。
図1に戻り、NH除去塔20は、吸着塔10から排出される排ガスR中のNHを、炭素質吸着材に吸着させて除去するものである(上式(3),(4)参照)。このNH除去塔20は、吸着塔10の上段部11から排出される排ガスRが水平方向に沿って供給される。また、NH除去塔20は、排ガスRを水平方向に沿って排出し、煙突50から外部へ放散させる。
このNH除去塔20では、その内部の空間に上方から炭素質吸着材が供給されて充填されると共に、下方から排出される(取り出される)。具体的には、NH除去塔20では、吸着塔10の下段部12の後室12cから排出された炭素質吸着材が、上部に移送コンベア40により供給され、内部にて下方へ所定速度で移動された後、下部から排出される。その後、NH除去塔20の下部から排出された炭素質吸着材は、脱離塔30へ移送コンベア40により移送される。
脱離塔30は、炭素質吸着材を再利用すべく、炭素質吸着材を加熱脱離して再生させるものである。ここでの脱離塔30は、吸着塔10の下段部12における前室12a及び中室12bから排出された炭素質吸着材と、NH除去塔20から排出された炭素質吸着材とを、例えば400℃以上に加熱し再生(吸着平衡関係を崩して被吸着質を脱離)する。そして、再生させた炭素質吸着材は、例えば150℃以下まで冷却された後、移送コンベア40により吸着塔10へ移送される。なお、脱離塔30の脱離ガス(SO濃縮ガス)は、複製品回収設備へ供給されて硫酸等の複製品として回収される。
移送コンベア40は、排ガス処理装置100内において炭素質吸着材を循環移送するための移送手段である。この移送コンベア40は、脱離塔30で再生させた炭素質吸着材を吸着塔10へ移送する第1ラインL1と、吸着塔10の下段部12の後室12cから排出される炭素質吸着材をNH除去塔20へ移送する第2ラインL2と、吸着塔10の下段部12の前室12a及び中室12bから排出される炭素質吸着材を脱離塔30へ移送する第3ラインL3と、NH除去塔20から排出される炭素質吸着材を脱離塔30へ移送する第4ラインL4と、を含んで構成されている。
また、排ガス処理装置100では、炭素質吸着材の割れや磨耗により発生した炭粉等のダスト(以下、単に「ダスト」という)を篩い分けて除去する篩分け器60が、移送コンベア40の第1ラインL1上に設けられている。なお、篩分け器60により篩い分けられたダストは、ダスト処理設備へ供給されて処理される。
以上のように構成された排ガス処理装置100においては、導入された排ガスRが分流され、一方の排ガスR1が吸着塔10の上段部11に供給されると共に、他方の排ガスR2が下段部12に供給される。
ここで、上段部11の炭素質吸着材は、脱離塔30での再生直後に移送されて供給されるものであることから、SOの吸着量が少なく、NHと反応するHSOが少なくなっている。そして、所定量のNHが上段部11のみに供給されており、NHの供給過剰率を高められ、排ガスR1中のNOxとNHとの接触効率が向上されている(いわゆる半工程安注法)。これらにより、上段部11においては、排ガスR1中のNOxが炭素質吸着材の触媒効果による還元反応によって積極的に還元され、Nとして好適に除去される(上式(2)参照)。また、この上段部11では、排ガスR1中のSOが炭素質吸着材に吸着されて除去され、HSOとして炭素質吸着材に固定化される(上式(1)参照)。
一方、下段部12では、排ガスR2中のSOが炭素質吸着材に吸着されて除去され、HSOとして炭素質吸着材に固定される(上式(1)参照)。なお、これら上段部11及び下段部12では、排ガスR1,R2中のダストについても炭素質吸着材の濾過効果によって除去される。
続いて、上段部11から排出された排ガスR1は、NH除去塔20に供給され、排ガスRに含まれるNHが炭素質吸着材(SOが固定化された炭素質吸着材)に吸着されて除去される(上記(3),(4)参照)。そして、NH除去塔20から排出された排ガスR1、及び下段部12から排出された排ガスR2は、煙突50を介して外部へ放散されることとなる。
ところで、炭素質吸着材そのものは、塩基性化合物であるNHの吸着率が低く、NHを高効率に吸着させるためにはHSOを担持する必要がある。一方、吸着塔10の複数の室13のうち下流側の後室12cでは、SOが吸着反応で固定化されたHSO或いはアンモニウム塩としての炭素質吸着材が多く存在し易く、その中でもNHが未吸着のものが多く存在し易い。
この点、本実施形態では、上述したように、吸着塔10の後室12cにて充填され使用された炭素質吸着材が取り出され、この炭素質吸着材が移送コンベア40の第2ラインL2によってNH除去塔20に移送されて充填されている。よって、排ガスRのSO濃度が高い場合にNOxを十分に除去すべくNHの供給過剰率を高めても、排ガスR1中のNHをNH除去塔20にて炭素質吸着材に十分に吸着させて除去することが可能となる。
従って、本実施形態によれば、排ガスRのSO濃度が高い場合においても、NOxを十分に除去しつつNHのリーク量増加を抑制することが可能となる。その結果、NHが排ガスR中のHClと反応して白色の可視煙(NHCl)が生成されるのを抑制でき、かかる可視煙が煙突50から棚引くよう排出されるのを防止することが可能となる。すなわち、排ガス処理装置100の設置条件となり得る可視煙の程度を改善し、地域住民に対する配慮を高めることが可能となる。
なお、近年、低品位の鉄鉱石や石炭の採用等に伴い、排ガスRのSO濃度及びNOx濃度が高くなる傾向にあり、SO濃度及びNOx濃度が高くなるとNH供給過剰率も通常は高くしなければならないため、NHのリーク量増加が懸念されている。また、環境規制の強化に伴い、脱硝率の向上及びNHのリーク量の低減が要望されている。このことからも、NOxを十分に除去しつつNHのリーク量増加を抑制できる本実施形態は、特に有効なものであるといえる。
ちなみに、例えば湿度が比較的高い雰囲気環境下では、大気中の水分が多く可視煙を構成する粒子の径が大きくなることから、散乱が増大して可視煙が生じ易いため、NHのリーク量増加を抑制できるという上記作用効果は顕著となる。
また、本実施形態の排ガス処理装置100は、上述したように、半工程安注法を実施するよう構成されており、吸着塔10の上段部11のみにNHを供給するため、上段部11からのNHのリーク量が増大する一方、下段部12にはNHを供給しないため、下段部12からのリーク量は少ない。従って、本実施形態では、NHのリーク量増加を抑制するため、排ガス流路において吸着塔10の上段部11の後段にNH除去塔20が設けられることとなる。
また、本実施形態では、上述したように、NH除去塔20にて充填され使用された炭素質吸着材が第4ラインL4によって脱離塔30へ移送され、脱離塔30で再生させた炭素質吸着材が第1ラインL1によって吸着塔10へ移送されている。この場合、NH除去塔20で炭素質吸着材に酸性硫安又は硫安として固定化されたNHは、脱離塔30で再生される際にアミノ基(R−NHn:n=0〜2)として残存し、かかる炭素質吸着材のアミノ基は、吸着塔10にてNOxの還元反応に好適に寄与することとなる。つまり、本実施形態では、SCR(Selective Catalytic Reduction)とNon−SCRとの両者を実施し、NOxを一層十分に除去することが可能となる。
図4は、図1の排ガス処理装置の吸着塔におけるNH吸着量とSO吸着量との比を示すグラフである。図4に示すように、吸着塔10では、下部側に行くに従ってNH/SO比が小さくなり、下段部12(図中の吸着塔高さ0%〜50%の領域)の後室12cのNH/SO比が最も小さくなっている。よって、後室12cでは、SOが固定化され且つNHが未吸着の炭素質吸着材が特に多く存在するのがわかる。よって、本実施形態のように、下段部12の後室12cの下部からNH除去塔20へ炭素質吸着材を移送して供給すると、NH除去塔20においてNHを炭素質吸着材に一層十分に吸着させて除去でき、NHのリーク量増加を一層抑制することが可能となる。
なお、吸着塔10の最上部では、SO吸着量が低いため、NH/SO比が2を超えている。これは、HSOが濃硫酸として吸着され、硫酸吸着サイトに過剰量のNHの物質移動が起こり、過剰量のNHが硫酸吸着サイトで弱い化学結合により存在している、若しくは、硫酸中に溶解して存在していることにより、又は、HSOが吸着されていない箇所で物理的にNHが吸着されている等により、硫安を越える過剰なNHが存在しているためと推定される。
また、NH除去塔20の炭素質吸着材には、吸着塔10でSOが吸着しなかったSO未吸着部分が少なくとも存在する。よって、NH除去塔20では、当該SO未吸着部分の触媒効果による還元反応によって排ガスR1中のNOxをさらに還元でき、脱硝率をさらに高めることが可能となる。
また、本実施形態では、NH除去塔20が吸着塔10と別体に設けられているため、NH除去塔20が吸着塔10と一体に設けられている場合に比べ、炭素質吸着材の移送等に係る排ガス処理装置100の構成を簡易化することができる。さらに、この場合、NH除去塔20の構成上及び性能上の自由度が高いものとなり、例えば、供給されるNHの量や推定されるNHのリーク量に応じてNH除去塔30の容量(大きさ)を設定することが可能となる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲で変形し、又は他のものに適用したものであってもよい。
例えば、上記実施形態では、吸着塔10の上段部11のみにNHを供給する半工程安注を実施しているが、吸着塔10の上段部11及び下段部12の双方にNHを供給する全工程安注を実施してもよい。また、吸着塔10を上段部11及び下段部12に分割して構成しない場合もある。なお、半工程安注と全工程安注とでは、供給するNHの総量(mol)が互いに等しくされる、すなわち、半工程安注において上段部11に供給されるNHのmol値の半分が、全工程安注において上段部11及び下段部12のそれぞれに供給される。
また、上記実施形態では、吸着塔10の後室12cに充填された炭素質吸着材をNH除去塔20に移送し充填しているが、これに限定されるものではない。例えば、中室12bにて充填された炭素質吸着材をNH除去塔20に移送し充填してもよいし、又は、中室12bにて充填された炭素質吸着材と後室12cにて充填された炭素質吸着材とが混合された炭素質吸着材をNH除去塔20に移送し充填してもよい。
また、上記実施形態の吸着塔10では、3つの室13(前室、中室及び後室)が排ガス流路に沿って設けられているが、排ガス流路に沿って設けられる室13の数は、限定されるものでなく、2つでもよいし、4つ以上でもよい。また、NH除去塔20は、吸着塔10と一体に設けられていてもよい。
10…吸着塔(吸着部)、11…上段部(第1吸着部)、12…下段部(第2吸着部)、12a…前室(前室部)、12b…中室(中室部)、12c…後室(後室部)、13…室(室部)、20…NH除去塔(NH除去部)、30…脱離塔(脱離部)、100…排ガス処理装置、R…排ガス、R1…排ガスの一方、R2…排ガスの他方。

Claims (4)

  1. 炭素質吸着材を利用して排ガスを処理する乾式の排ガス処理装置であって、
    前記炭素質吸着材が充填され、NHが供給された排ガス中のNOxを前記炭素質吸着材の触媒効果による還元反応によって除去すると共に、排ガス中のSOを前記炭素質吸着材に吸着させて除去する吸着部と、
    前記炭素質吸着材が充填され、前記吸着部から排出される排ガス中のNHを前記炭素質吸着材に吸着させて除去するNH除去部と、を備え、
    前記吸着部は、排ガスが順次流通するよう排ガス流路に沿って設けられた複数の室部を有しており、
    前記NH除去部には、前記複数の室部のうち前記排ガス流路の下流側の室部にて充填された前記炭素質吸着材が移送されて供給されることを特徴とする排ガス処理装置。
  2. 前記吸着部は、前記複数の室部として、前室部、中室部及び後室部を前記排ガス流路の上流側からこの順に有しており、
    前記NH除去部には、前記中室部にて充填された前記炭素質吸着材、若しくは前記後室部にて充填された前記炭素質吸着材、又はこれらが混合された前記炭素質吸着材が移送されて供給されることを特徴とする請求項1記載の排ガス処理装置。
  3. 前記炭素質吸着材を加熱脱離して再生させる脱離部をさらに備え、
    前記脱離部には、前記NH除去部にて充填された前記炭素質吸着材が移送されて供給され、
    前記吸着部には、前記脱離部にて再生させた前記炭素質吸着材が移送されて供給されることを特徴とする請求項1又は2記載の排ガス処理装置。
  4. 前記吸着部は、分流された排ガスの一方及びNHが供給される第1吸着部と、分流された排ガスの他方が供給される第2吸着部と、を含んで構成されており、
    前記第2吸着部には、前記第1吸着部にて充填された前記炭素質吸着材が移送されて供給され、
    前記NH除去部には、前記第2吸着部における前記排ガス流路の下流側の室部にて充填された前記炭素質吸着材が移送されて供給されることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項記載の排ガス処理装置。
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