(3) 前記特別遊技状態が終了してから所定の終了表示結果(2枚役(1)の「ベル−ベル−バナナ」、2枚役(2)の「ベル−ベル−青7」)が前記可変表示装置に所定回数(1回)導出されるまで、前記特別遊技状態と異なる遊技者にとって有利な有利状態(RT2)に制御する有利状態制御手段(払出処理)を備え、
前記導出制御手段は、所定の終了導出条件が成立しているときに、所定の終了用手順で前記導出操作手段の操作がなされたとき(2枚役(1)および2枚役(2)のうちいずれかに当選しておりかつ当選している2枚役を入賞させる操作手順で操作されたとき)に前記終了表示結果を前記可変表示装置に導出させる制御を行ない、
前記報知期間制御手段は、前記報知期間に制御することにより、前記有利状態制御手段により前記有利状態に制御されているときであって前記終了導出条件が成立したゲームにおいて所定の終了条件成立時演出(ナビ演出)を実行する(図15のタイミング9参照)。
このような構成によれば、有利状態に制御されているときであって、終了表示結果の導出条件となる終了導出条件が成立したゲームにおいて、終了条件成立時演出が実行される。このため、終了条件成立時演出が実行されたときに、終了用手順以外の手順で導出操作手段を操作することにより終了表示結果が導出されることを回避することができ、有利状態を継続させることができる。その結果、報知期間に制御することにより、終了条件成立時演出が実行されることにより、遊技の興趣を向上させることができる。
上記の有利状態制御手段は、前記有利状態として、前記複数種類の入賞のうち前記遊技用価値を用いることなく次のゲームを行なうことが可能な再ゲーム入賞の発生を許容する旨の決定が前記事前決定手段によりなされる確率が前記通常遊技状態よりも高い状態(RT2)に制御するものであってもよい。これにより、有利状態に制御されている間のゲームに用いる遊技用価値を低減することができる。
(4) 前記事前決定手段は、前記特定入賞の発生を許容する旨を決定する単独決定手段(図14(a)の、2枚役(2))と、前記特別入賞の発生を許容する旨と前記特定入賞の発生を許容する旨とを同時に決定する同時決定手段(図14(a)のビッグボーナス(1)+2枚役(2)、ビッグボーナス(2)+2枚役(2)等)とを含む。
このような構成によれば、特別入賞の発生を許容する旨と特定入賞の発生を許容する旨とが同時に決定されたゲームにおいて、特別入賞表示結果を導出させることができれば、以降のゲームにおいて特定入賞の発生を許容する旨が決定されるのを待つことを要することなく、報知期間に制御される。このため、遊技の興趣を向上させることができる。
このような構成によれば、遊技者は、第1の演出が実行されることにより特別入賞の発生が許容されていることを報知することができ、かつその後の第2の演出が実行されることにより特別入賞を発生させ易いことを報知することができ、さらに第3の演出が実行されることにより報知期間に制御させるための態様で特別入賞を発生可能であることを報知することができる。その結果、効率よく特別入賞を発生させかつ特別な演出を実行させることができる。
前述したスロットマシンは、複数の入賞役(たとえば、特別入賞と所定の入賞、特別入賞と特定入賞)の発生が許容されているときに、前記導出制御手段は、該複数の入賞役のうち予め定められた入賞役(たとえば、特別入賞と所定の入賞との場合には所定の入賞、特別入賞と特定入賞との場合には特別入賞)に対応する入賞表示結果を、他の入賞役に対応する入賞表示結果よりも優先して導出させる制御を行なう構成を備えている。
この構成は、より具体的には、発生が許容されている複数の入賞役に対応する入賞表示結果各々を前記可変表示装置に導出させる為の操作手順として複数の入賞役毎に予め定められた操作手順に重複する操作手順(共通の操作手順)が存在する場合であって、
複数の入賞役の発生が許容されているときであって、前記重複する操作手順で、前記可変表示装置の表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段の操作がなされたときに、前記導出制御手段は、前記予め定められた入賞役に対応する入賞表示結果を導出させる制御を行ない、
複数の入賞役の発生が許容されているときであって、前記重複する操作手順と異なる操作手順で前記導出操作手段の操作がなされたときに、前記導出制御手段は、操作手順に応じた表示結果を導出させる制御を行なうものであってもよい。すなわち、“優先して導出させる”とは、重複する操作手順で操作がなされたときに予め定められた入賞表示結果を導出させることであってもよい。これにより、重複する操作手順で操作されたときに、予め定められた入賞役に対応する入賞表示結果を導出させることができ、共通の操作手順で操作されたときにいずれの入賞表示結果を導出させるか決定する処理などを行なう必要が無く、処理負担を軽減することができる。
このような構成によれば、特別入賞の発生が許容されているときであってさらに所定数の賭数よりも多い遊技用価値の付与を伴う通常入賞の発生が許容されているゲームにおいては、通常入賞に対応する通常入賞表示結果を優先して導出させ、その後のゲームにおいて特別入賞に対応する特別入賞表示結果を導出させることができる。これに対し、特別入賞の発生が許容されているときであってさらに所定数の賭数よりも少ない遊技用価値の付与を伴う特定入賞の発生が許容されているゲームにおいては、特定入賞に対応する特定入賞表示結果よりも特別入賞に対応する特別入賞表示結果を優先して導出させることができる。これにより、通常入賞の発生が特別入賞により阻害されることがなく、特別入賞発生前に通常入賞を発生させて遊技者所有の遊技用価値を増加させ易くすることができる。また、発生したとしても賭数に満たない遊技用価値しか付与されず遊技者所有の遊技用価値が減少することになる特定入賞よりも優先して特別入賞を発生させることができる。その結果、遊技者にとって不利なゲーム結果となる表示結果が導出される可能性を極力低減することができ、遊技者にとって有利なゲーム結果となる表示結果を優先的に導出される可能性を向上させることができる。
なお、ゲームを開始させる所定数の賭数とは、少なくとも1以上であればよい。たとえば、1から所定の最大賭数(たとえば3)の範囲内で賭数を設定することによりゲームを開始させることが可能なスロットマシンにおいて、前記通常入賞は前記所定の最大賭数よりも多い遊技用価値の付与を伴う入賞をいい、前記特定入賞は前記所定の最大賭数よりも少ない遊技用価値の付与を伴う入賞をいうものであってもよい。これにより、最大賭数を設定してゲームを開始させたにも関わらず、遊技者にとって不利なゲーム結果となる表示結果が導出されてしまうといった不都合の発生を防止でき、その結果、遊技者にとって不利なゲーム結果となる表示結果が導出されることを極力低減しつつ、遊技者にとって有利なゲーム結果となる表示結果を優先的に導出させることができる。
このような構成によれば、演出制御情報格納手段は、遊技制御情報格納手段が有する格納領域よりも多くの格納領域を有している。これにより、開発中や出荷前に演出制御手段が正常に動作するか否かを検査するために、動作試験用の遊技制御手段を演出制御手段に接続して動作試験を行なう場合において、当該動作試験の効率を十分に高めることができないといった問題を解決することができる。すなわち、動作試験用の遊技制御手段から制御情報を連続して送信する場合にも、一度に送信できる制御情報の数や送信間隔が、遊技制御情報格納手段の格納領域、すなわち通常の遊技を想定してオーバーフローしない程度の数分割り当てられた格納領域の数に応じて制限されることがなく、演出制御情報格納手段の格納領域の限界まで大量の制御情報を連続して送信することが可能となるため、動作試験の効率を効果的に高めることができる。
このような構成によれば、スロットマシンに対して不正行為を行なうには第2の枠の開放を必要とすることが多いが、第2の枠が開放されると、その旨が報知されるため、スロットマシンに対する不正を効果的に防止できる。また、遊技制御手段は、開閉状態検出手段の検出状態を監視し、その検出状態に変化があったときに、変化後の検出状態を示す開閉状態検出情報を制御情報として演出制御手段に対して送信するのみで、演出制御手段が、遊技制御手段から送信された開閉状態検出情報が示す開閉状態検出手段の検出状態に基づいて第2の枠が開放しているか否かを判定し、その判定結果に基づいて第2の枠の開放を報知することができる。このため、遊技制御手段は、第2の枠の開放を報知するにあたって、開閉状態検出手段の検出状態から第2の枠が開放しているか否かの判定を行なう必要がなく、遊技制御手段の制御負荷を軽減することができる。
(C) 異常(たとえば、ドア開放エラー、設定変更エラー、投入エラー、払出エラー等)が発生したか否かを判定し、発生した異常の種類を特定するための信号をパラレル信号方式で送信する信号送信手段(メイン制御部41)と、
前記信号送信手段からの信号を前記発生した異常の種類を特定可能なシリアル信号方式に変換してスロットマシンの外部に出力するための出力部を有する変換出力手段(外部出力基板1000、パラレル・シリアル変換回路1002)とを備える。
このような構成によれば、発生した異常の種類を特定するための信号を1の出力部から出力することができ、従来のように異常の種類毎に出力部を設けて信号を複数の出力部から出力するものと比較して、必要以上に多くの出力部を設ける必要がなくなる。
(D) 前記所定期間において、遊技用価値を用いることなく次のゲームを行なうことが可能な再ゲーム入賞を前記所定期間でないときよりも高い確率で導出させる制御を行なう高確率状態(RT2)に制御する高確率状態制御手段を備え、
前記高確率状態制御手段は、再ゲーム入賞の発生を許容する旨の決定がなされる確率が異なる複数種類の状態のうちいずれかに制御するものであってもよい(変形例(10)参照)。これにより、どの種類の状態に制御されるかに遊技者を注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
このような構成によれば、第1高確率状態へ制御されたときに第2高確率状態へ制御されることに対する期待感を抱かせるとともに、不利な状態に制御されることに対する不安感を抱かせることができ、第2高確率状態や不利な状態に制御されないスロットマシンと比較して、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、上記のように構成した場合であって、前記特別入賞は複数種類設けられており、発生した特別入賞の種類に応じた特別遊技状態に制御する場合には、前記高確率状態制御手段は、前記事前決定手段により前記第1の再ゲーム入賞の発生を許容する旨の決定がされる確率および前記事前決定手段により前記第2の再ゲーム入賞の発生を許容する旨の決定がされる確率のうち少なくとも一方の確率が異なる複数種類の第1高確率状態に制御可能であって、終了した特別遊技状態の種類に応じた第1高確率状態(RT2、RT2’、RT2”)に制御するように構成してもよい(変形例(10)参照)。
このような構成によれば、ビッグボーナスが終了することやRT図柄が導出されること、すなわち一定確率にしたがって高確率状態に制御される従来のスロットマシンと比較して以下の効果を奏する。どの種類の特別入賞が発生するか、すなわち第1の再ゲーム入賞の発生を許容する旨の決定がされる確率が高い種類の第1高確率状態へ制御される種類の特別入賞が発生するかに対し遊技者を注目させることができる。また、制御される特別遊技状態の種類に応じてより有利な第2高確率状態に制御されることに対し遊技者が抱く期待感を異ならせてメリハリをつけることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
このような構成によれば、表示結果から、発生した特別入賞の種類が遊技者にとって識別しづらくなり、どの種類の特別遊技状態に制御されているか遊技者に気づかせにくくすることができる。このため、表示結果から特別入賞の種類が特定される従来のスロットマシンと比較して、高確率状態に制御されるゲーム数が分かりにくくなるため、連続演出や持越演出に遊技者を注目させることができ効果的に遊技の興趣を向上させることができる。
このような構成によれば、高確率状態であって報知期間内であるときに付与される遊技用価値の量の期待値は、報知された情報から特定される手順で操作することにより賭数の設定に用いられる遊技用価値の量よりも多くなる。また、高確率状態は、少なくとも特別入賞が発生されない限り継続される。このため、遊技者が特別入賞を導出させない手順で停止操作することにより、報知期間が経過するまでに高確率状態が終了してしまうといった不都合の発生を防止できる。その結果、遊技者は、特別入賞を発生させずかつ報知された情報から特定される手順で停止操作することにより、高確率状態であって報知期間内であるときに付与されるべき量の遊技用価値を獲得することができる。また、報知期間が経過した後に、特別入賞を発生させて特別遊技状態に制御させるといった面白みを付加することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
このような構成によれば、開発中や出荷前に演出制御手段が正常に動作するか否かを検査するために、動作試験用の遊技制御手段を演出制御手段に接続して動作試験を行なう場合において、演出制御手段が演出用操作手段の試験用制御情報を受信した場合には、その後、演出用操作手段の操作が検出されるまでは新たな制御情報の受信に基づく制御が禁止されるため、演出用操作手段の操作の検出状況の検査を行なわなければ、新たな制御情報の受信に基づく動作に移行しないので、例えば、演出制御手段が演出用操作手段の試験用制御情報を受信した後、演出操作手段の操作が検出される前に新たに次の試験用制御情報を誤って送信した場合にも、演出用操作手段の操作の検出状況の検査を正常に行なうことができる。
なお、制御情報とは、遊技制御手段の制御状態を示す情報であってもよいし、演出制御の指定や指示を示す情報であってもよい。また、検査中制御禁止手段が、新たな制御情報の受信に基づく制御を禁止するとは、新たな制御情報の受信自体しないものであってもよいし、受信はするが、受信した新たな制御情報に基づく制御を行なわないものであってもよい。
(H) (G)のスロットマシンにおいて、前記演出用操作手段は、複数のセンサ(受光装置56a、56b)の検出状態に基づき所定の領域内に対する操作を検出し、該操作された位置を特定するタッチパネルを含み、
前記演出制御手段(サブ制御部91)は、前記複数のセンサのうちいずれかのセンサ(受光装置56a、56b)の検出時間が所定時間を超えたときに、該検出時間が所定時間を超えたセンサ(受光装置56a、56b)の検出を無効化する異常センサ無効化手段を含む。
このような構成によれば、いずれかのセンサの検出時間が所定時間を超えた場合には、そのセンサの検出が無効化されるため、一部のセンサが故障した場合でも、故障したセンサのみ無効化されるため、正常なセンサによって遊技者の操作を検出することができるにも関わらず、タッチパネルが使用できなくなってしまうことを防止できる。
なお、異常センサ無効化手段は、検出時間が所定時間を超えたセンサの検出を無効化した後、無効化されたセンサをその後用いないようにしてもよいし、定期的に無効化されたセンサの状況を確認し、正常な状態(非検出状態)が確認されることに伴い無効化を解除するようにしてもよいし、再起動に伴って正常な状態が確認されることに伴い無効化を解除するようにしてもよい。
(I) 前記遊技用価値を用いることなく次のゲームを行なうことが可能な入賞を前記所定期間でないときよりも高い確率で導出させる制御を行なう高確率状態が開始された後、消化したゲーム数が予め定められた規定ゲーム数に到達する前に前記事前決定手段が前記特別入賞(ビッグボーナス)の発生を許容する旨を決定した場合には当該高確率状態を終了させず、前記特別入賞が発生したとき、または前記特別入賞が発生されずに消化したゲーム数が前記規定ゲーム数に到達したときに当該高確率状態を終了させるように構成してもよい(変形例(11)参照)。
このような構成によれば、高確率状態が開始された後、規定ゲーム数に到達する前に特別入賞の発生を許容する旨が決定されても、該決定により許容された特別入賞が発生しなければ、当該決定をもって当該高確率状態が終了することがなく、規定ゲーム数に到達するまで当該高確率状態に継続して制御することが可能となる。このため、高確率状態において特別入賞の発生を許容する旨が決定されても、該決定により許容された特別入賞が発生しなければ当該高確率状態を規定ゲーム数に到達するまで消化することが可能となり、高確率状態が特別入賞の発生が許容されたことにより高確率状態が終了する従来のスロットマシンと比較して、高確率状態に制御されているときに遊技者に対して損失感を与えてしまうことがない。また、持越手段により特別入賞の発生を許容する旨の決定が次ゲーム以降に持ち越されるため、高確率状態に制御されている間に特別入賞の発生を許容する旨が決定されていることに対して期待感を抱かせることができる。
(J) 前記可変表示装置は、前記複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領域(リール2L、2C、2R)を有し、該複数の可変表示領域のそれぞれに識別情報を導出させることが可能であり、
前記複数の可変表示領域(リール2L、2C、2Rの表示領域)の全てに表示結果が導出表示されたことにより1ゲームが終了し、前記複数の可変表示領域に導出表示された表示結果として複数の入賞ライン(入賞ラインL1〜L5)のうちいずれかの入賞ライン上に導出表示された図柄の組合せに応じて入賞が発生可能とされ、
前記複数種類の入賞は、前記特別入賞(ビッグボーナス(A)、(B))以外の一般入賞(小役、再遊技役)を含み、
前記可変表示領域(リール2L、2C、2Rの表示領域)の表示結果を導出させる際に操作される停止操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)をさらに備え、
前記導出制御手段は、
前記一般入賞(小役、再遊技役)のうちの特定一般入賞(オレンジ、プラム)の発生を許容する旨が決定されており、特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せ(オレンジ−オレンジ−オレンジ、プラム−プラム−プラム)を構成する特定一般入賞図柄(オレンジ、プラム)を引き込み可能なタイミング(引込範囲内)で前記停止操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)が操作されたときに、前記複数の入賞ライン(入賞ラインL1〜L5)のうちいずれかの入賞ライン上に前記特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せ(オレンジ−オレンジ−オレンジ、プラム−プラム−プラム)を導出させる制御を行ない、前記特定一般入賞(オレンジ、プラム)の発生を許容する旨が決定されており、前記特定一般入賞図柄(オレンジ、プラム)を引き込み可能なタイミング以外(引込範囲外)で前記停止操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)が操作されたときに、前記複数の入賞ライン(入賞ラインL1〜L5)のいずれにも前記特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せ(オレンジ−オレンジ−オレンジ、プラム−プラム−プラム)を導出させない制御を行ない、
既に表示結果が導出された可変表示領域(停止済みのリール)において前記特定一般入賞図柄(オレンジ、プラム)がいずれの入賞ラインにも停止しておらず、かつ1以上の可変表示領域に未だ表示結果が導出されていない状態(いずれかのリールが変動中の状態)において、該未だ表示結果が導出されていない可変表示領域(変動中のリール)について前記特定一般入賞図柄(オレンジ、プラム)を引き込み可能なタイミング(引込範囲内)で前記停止操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)が操作されたときに、前記複数の入賞ライン(入賞ラインL1〜L5)のうちいずれか一の入賞ライン上に該特定一般入賞図柄(オレンジ、プラム)を導出させる制御を行なうように構成してもよい(変形例(8−1)参照)。
このような構成によれば、従来のスロットマシンにおいて、内部抽選で特定の入賞が当選し、かつ当選した特定の入賞を取りこぼした際に、特定の表示態様が停止することで、当選した入賞を取りこぼしたことをある程度判別できるが、取りこぼした際に停止する特定の表示態様を知らなければ、当選した入賞を取りこぼしたことを知ることできず、このような場合に単に入賞が当選していなかったのか、当選した入賞を取りこぼしたのか、を判別することが困難であった課題を解決することができる。すなわち、特定一般入賞の発生を許容する旨が決定されており、既に表示結果が導出された可変表示領域において特定一般入賞図柄がいずれの入賞ラインにも停止しておらず、かつ1以上の可変表示領域に未だ表示結果が導出されていない状態、すなわち変動中の可変表示領域を残して既に許容された特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せを導出させることができない状態であっても、残りの可変表示領域について特定一般入賞図柄を引き込み可能なタイミングで停止操作手段が操作されると、特定一般入賞図柄が複数の入賞ラインのうちいずれか一の入賞ライン上に導出されるので、特定一般入賞の発生を許容する旨が決定され、変動中の可変表示領域を残して既に許容された特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せを導出させることができない状態であっても一の入賞ライン上に特定一般入賞図柄が導出されるか否かによって、特定一般入賞を取りこぼしたのか否かを容易に判別することができる。
(K) 前記可変表示装置は、前記複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領域(リール2L、2C、2R)を有し、該複数の可変表示領域のそれぞれに識別情報を導出させることが可能であり、
前記複数の可変表示領域(リール2L、2C、2Rの表示領域)の全てに表示結果が導出表示されたことにより1ゲームが終了し、前記複数の可変表示領域に導出表示された表示結果として複数の入賞ライン(入賞ラインL1〜L5)のうちいずれかの入賞ライン上に導出表示された図柄の組合せに応じて入賞が発生可能とされ、
前記複数種類の入賞は、前記特別入賞(ビッグボーナス(A)、(B))以外の一般入賞(小役、再遊技役)を含み、
前記可変表示領域(リール2L、2C、2Rの表示領域)の表示結果を導出させる際に操作される停止操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)をさらに備え、
前記導出制御手段は、
前記一般入賞(小役、再遊技役)のうちの特定一般入賞(オレンジ、プラム)の発生を許容する旨が決定されており、特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せ(オレンジ−オレンジ−オレンジ、プラム−プラム−プラム)を構成する特定一般入賞図柄(オレンジ、プラム)を引き込み可能なタイミング(引込範囲内)で前記停止操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)が操作されたときに、前記複数の入賞ライン(入賞ラインL1〜L5)のうちいずれかの入賞ライン上に前記特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せ(オレンジ−オレンジ−オレンジ、プラム−プラム−プラム)を導出させる制御を行ない、前記特定一般入賞(オレンジ、プラム)の発生を許容する旨が決定されており、前記特定一般入賞図柄(オレンジ、プラム)を引き込み可能なタイミング以外(引込範囲外)で前記停止操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)が操作されたときに、前記複数の入賞ライン(入賞ラインL1〜L5)のいずれにも前記特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せ(オレンジ−オレンジ−オレンジ、プラム−プラム−プラム)を導出させない制御を行ない、
既に表示結果が導出された2つ以上の可変表示領域(停止済みのリール)のうち1つ以上の可変表示領域(停止済みのリール)には前記特定一般入賞図柄(オレンジ、プラム)が前記複数の入賞ライン(入賞ラインL1〜L5)のうちいずれか一の入賞ライン上に停止しており、前記既に表示結果が導出された2つ以上の可変表示領域(停止済みのリール)のうち残りの可変表示領域(停止済みのリール)には前記特定一般入賞図柄(オレンジ、プラム)が前記一の入賞ライン上に停止しておらず、かつ1以上の可変表示領域に未だ表示結果が導出されていない状態(いずれかのリールが変動中の状態)において、該未だ表示結果が導出されていない可変表示領域(変動中のリール)について前記特定一般入賞図柄(オレンジ、プラム)を引き込み可能なタイミング(引込範囲内)で前記停止操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)が操作されたときに、前記一の入賞ライン上に該特定一般入賞図柄(オレンジ、プラム)を導出させる制御を行なうように構成してもよい(変形例(8−1)参照)。
このような構成によれば、従来のスロットマシンでは、内部抽選で特定の入賞が当選し、かつ当選した特定の入賞を取りこぼした際に、特定の表示態様が停止することで、当選した入賞を取りこぼしたことをある程度判別できるが、取りこぼした際に停止する特定の表示態様を知らなければ、当選した入賞を取りこぼしたことを知ることできず、このような場合に単に入賞が当選していなかったのか、当選した入賞を取りこぼしたのか、を判別することが困難であった課題を解決することができる。すなわち、特定一般入賞の発生を許容する旨が決定されており、既に表示結果が導出された2つ以上の可変表示領域のうち1つ以上の可変表示領域には特定一般入賞図柄がいずれか一の入賞ライン上に停止しており、既に表示結果が導出された2つ以上の可変表示領域のうち残りの可変表示領域には特定一般入賞図柄が一の入賞ライン上に停止しておらず、かつ1以上の可変表示領域に未だ表示結果が導出されていない状態、すなわち変動中の可変表示領域を残して既に許容された特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せを導出させることができない状態であっても、残りの可変表示領域について特定一般入賞図柄を引き込み可能なタイミングで停止操作手段が操作されると、既に特定一般入賞図柄が停止している一の入賞ライン上に特定一般入賞図柄が導出されるので、特定一般入賞の発生を許容する旨が決定され、変動中の可変表示領域を残して既に許容された特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せを導出させることができない状態であっても一の入賞ライン上に特定一般入賞図柄が導出されるか否かによって、特定一般入賞を取りこぼしたのか否かを容易に判別することができる。
また、特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せを構成する特定一般入賞図柄は同種の図柄であってもよいし、異なる図柄であってもよい。すなわち特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せは、同種の図柄同士の組合せであってもよいし、異なる図柄を含んでいてもよい。
また、特定一般入賞の発生を許容する旨が決定された場合に、特定一般入賞の発生が許容されている可能性を報知する報知手段を備えることが好ましく、これにより変動中の可変表示領域を残して既に許容された特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せを導出させることができない段階で、特定一般入賞の発生が許容されている可能性が報知されていれば、残りの可変表示領域について特定一般入賞図柄を引き込み可能なタイミングで停止操作手段を操作し、特定一般入賞図柄が複数の入賞ラインのうちいずれか一の入賞ライン上に導出されるか、既に特定一般入賞図柄が停止している一の入賞ライン上に特定一般入賞図柄が導出されるか否かによって、特定一般入賞を取りこぼしたか否かを判別することが可能となり、特に特定一般入賞が複数ある場合においては、どの特定一般入賞を取りこぼしたのかを正確に判別することができる。
(L) 前記可変表示装置は、前記複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領域(リール2L、2C、2R)を有し、該複数の可変表示領域のそれぞれに識別情報を導出させることが可能であり、
前記複数の可変表示領域(リール2L、2C、2Rの表示領域)の全てに表示結果が導出表示されたことにより1ゲームが終了し、前記複数の可変表示領域に導出表示された表示結果として複数の入賞ライン(入賞ラインL1〜L5)のうちいずれかの入賞ライン上に導出表示された図柄の組合せに応じて入賞が発生可能とされ、
前記複数種類の入賞は、前記特別入賞(ビッグボーナス(A)、(B))以外の一般入賞(小役、再遊技役)を含み、
前記導出制御手段は、
前記一般入賞(小役、再遊技役)のうちの特定一般入賞(オレンジ、プラム)の発生を許容する旨が決定されていることに応じて、前記複数の可変表示領域の表示結果として前記複数の入賞ライン(入賞ラインL1〜L5)のうちの第1の入賞ライン(入賞ラインL1、L2、L3)上または第2の入賞ライン(入賞ラインL4、L5)上に特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せの組合せ(オレンジ−オレンジ−オレンジ、プラム−プラム−プラム)を導出させる制御を行ない、
前記事前決定手段は、
前記特定一般入賞の発生を許容する旨を単独で決定する第1の決定(オレンジ、プラム)、前記特定一般入賞の発生を許容する旨および前記特定一般入賞と異なる特別一般入賞の発生を許容する旨を同時に決定する第2の決定(オレンジ+1枚(1)、プラム+1枚(2))、前記特定一般入賞の発生を許容する旨および前記特別入賞の発生を許容する旨を同時に決定する第3の決定(オレンジ+BB(1)、プラム+BB(2))、前記特定一般入賞の発生を許容する旨、前記特別一般入賞の発生を許容する旨および前記特別入賞の発生を許容する旨を同時に決定する第4の決定(オレンジ+1枚(1)+BB(1)、プラム+1枚(2)+BB(2))を行なうことが可能であり、
前記第1の決定(オレンジ、プラム)がなされる確率と前記第3の決定(オレンジ+BB(1)、プラム+BB(2))がなされる確率との合算確率に占める前記第3の決定がなされる確率の比率と、前記第2の決定(オレンジ+1枚(1)、プラム+1枚(2))がなされる確率と前記第4の決定(オレンジ+1枚(1)+BB(1)、プラム+1枚(2)+BB(2))がなされる確率との合算確率に占める前記第4の決定がなされる確率の比率と、が異なる確率で前記第1〜4の決定を行ない、
前記導出制御手段は、
前記第1の決定(オレンジ、プラム)または前記第3の決定(オレンジ+BB(1)、プラム+BB(2))がなされた第1の条件が成立したときに、前記第1の入賞ライン(入賞ラインL1、L2、L3)に、前記第2の入賞ライン(入賞ラインL4、L5)よりも高い割合で前記特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せ(オレンジ−オレンジ−オレンジ、プラム−プラム−プラム)を導出させる制御を行ない、
前記第2の決定(オレンジ+1枚(1)、プラム+1枚(2))または前記第4の決定(オレンジ+1枚(1)+BB(1)、プラム+1枚(2)+BB(2))がなされた第2の条件が成立したときに、前記第2の入賞ライン(入賞ラインL4、L5)に、前記第1の入賞ライン(入賞ラインL1、L2、L3)よりも高い割合で前記特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せ(オレンジ−オレンジ−オレンジ、プラム−プラム−プラム)を導出させる制御を行なうように構成してもよい(変形例(8−2)参照)。
このような構成によれば、従来のスロットマシンにおいて、小役の単独当選、小役と特別役の同時当選を可能とし、小役の単独当選時に用いるリールの停止制御と、小役と特別役の同時当選時に用いる停止制御と、を異なるものとすることで、リールの停止態様に応じて特別役の当選を期待させることができるが、小役の単独当選時の停止態様と、小役と特別役の同時当選時の停止態様と、が異なるため、その停止態様に応じて特別役に当選しているか否かを遊技者から判別できてしまうため、特別役に当選していない場合には、期待感が損なわれてしまうという課題を解決することができる。すなわち、第1の決定または第3の決定がなされている場合には、第1の入賞ラインに特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せが導出される可能性が高く、第2の決定または第4の決定がなされている場合には、第2の入賞ラインに特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せが導出される可能性が高い。すなわち第1の決定または第3の決定がなされている場合に特定一般入賞が発生した場合と、第2の決定または第4の決定がなされている場合に特定一般入賞が発生した場合と、で特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せが導出されやすい入賞ラインが異なる。そして、第1の決定がなされる確率と第3の決定がなされる確率との合算確率に占める第3の決定がなされる確率の比率と、第2の決定がなされる確率と第4の決定がなされる確率との合算確率に占める第4の決定がなされる確率の比率と、が異なるため、特定一般入賞が発生した際に、特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せが導出された入賞ラインによって特別入賞の発生が許容されていることに対する期待度に変化を持たせることができる。さらに、第1の入賞ラインに特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せが導出された場合にも、第2の入賞ラインに特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せが導出された場合にも、ともに特別入賞の発生が許容されている可能性が示唆されるが、特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せが導出された入賞ラインから特別入賞の発生が許容されているか否かを判別することは不可能であり、特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せがいずれの入賞ラインに導出された場合でも、特別入賞の発生が許容されていることに対する遊技者の期待感が損なわれてしまうことがない。
(M) 前記可変表示装置は、前記複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領域(リール2L、2C、2R)を有し、該複数の可変表示領域のそれぞれに識別情報を導出させることが可能であり、
前記複数の可変表示領域(リール2L、2C、2Rの表示領域)の全てに表示結果が導出表示されたことにより1ゲームが終了し、前記複数の可変表示領域に導出表示された表示結果として複数の入賞ライン(入賞ラインL1〜L5)のうちいずれかの入賞ライン上に導出表示された図柄の組合せに応じて入賞が発生可能とされ、
前記複数種類の入賞は、前記特別入賞(ビッグボーナス(A)、(B))以外の一般入賞(小役、再遊技役)を含み、
前記導出制御手段は、
前記一般入賞(小役、再遊技役)のうちの特定一般入賞(オレンジ、プラム)の発生を許容する旨が決定されていることに応じて、前記複数の可変表示領域の表示結果として前記複数の入賞ライン(入賞ラインL1〜L5)のうちの第1の入賞ライン(入賞ラインL1、L2、L3)上または第2の入賞ライン(入賞ラインL4、L5)上に特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せ(オレンジ−オレンジ−オレンジ、プラム−プラム−プラム)を導出させる制御を行ない、
前記事前決定手段は、
前記特定一般入賞の発生を許容する旨を単独で決定する第1の決定(オレンジ、プラム)、前記特定一般入賞の発生を許容する旨および前記特定一般入賞と異なる特別一般入賞の発生を許容する旨を同時に決定する第2の決定(オレンジ+1枚(1)、プラム+1枚(2))、前記特定一般入賞の発生を許容する旨および前記特別入賞の発生を許容する旨を同時に決定する第3の決定(オレンジ+BB(1)、プラム+BB(2))、前記特定一般入賞の発生を許容する旨、前記特別一般入賞の発生を許容する旨および前記特別入賞の発生を許容する旨を同時に決定する第4の決定(オレンジ+1枚(1)+BB(1)、プラム+1枚(2)+BB(2))を行なうことが可能であり、
前記第1の決定(オレンジ、プラム)がなされる確率と前記第4の決定(オレンジ+1枚(1)+BB(1)、プラム+1枚(2)+BB(2))がなされる確率との合算確率に占める前記第4の決定がなされる確率の比率と、前記第2の決定(オレンジ+1枚(1)、プラム+1枚(2))がなされる確率と前記第3の決定(オレンジ+BB(1)、プラム+BB(2))がなされる確率との合算確率に占める前記第3の決定がなされる確率の比率と、が異なる確率で前記第1〜4の決定を行ない、
前記導出制御手段は、
前記第1の決定(オレンジ、プラム)または前記第4の決定(オレンジ+1枚(1)+BB(1)、プラム+1枚(2)+BB(2))がなされた第1の条件が成立したときに、前記第1の入賞ライン(入賞ラインL1、L2、L3)に、前記第2の入賞ライン(入賞ラインL4、L5)よりも高い割合で前記特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せ(オレンジ−オレンジ−オレンジ、プラム−プラム−プラム)を導出させる制御を行ない、
前記第2の決定(オレンジ+1枚(1)、プラム+1枚(2))および前記第3の決定(オレンジ+BB(1)、プラム+BB(2))がなされた第2の条件が成立したときに、前記第2の入賞ライン(入賞ラインL4、L5)に、前記第1の入賞ライン(入賞ラインL1、L2、L3)よりも高い割合で前記特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せ(オレンジ−オレンジ−オレンジ、プラム−プラム−プラム)を導出させる制御を行なうように構成してもよい(変形例(8−2)参照)。
このような構成によれば、第1の決定または第4の決定がなされている場合には、第1の入賞ラインに特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せが導出される可能性が高く、第2の決定または第3の決定がなされている場合には、第2の入賞ラインに特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せが導出される可能性が高い。すなわち第1の決定または第4の決定がなされている場合に特定一般入賞が発生した場合と、第2の決定または第3の決定がなされている場合に特定一般入賞が発生した場合と、で特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せが導出されやすい入賞ラインが異なる。そして、第1の決定がなされる確率と第4の決定がなされる確率との合算確率に占める第4の決定がなされる確率の比率と、第2の決定がなされる確率と第3の決定がなされる確率との合算確率に占める第3の決定がなされる確率の比率と、が異なるため、特定一般入賞が発生した際に、特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せが導出された入賞ラインによって特別入賞の発生が許容されていることに対する期待度に変化を持たせることができる。さらに、第1の入賞ラインに特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せが導出された場合にも、第2の入賞ラインに特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せが導出された場合にも、ともに特別入賞の発生が許容されている可能性が示唆されるが、特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せが導出された入賞ラインから特別入賞の発生が許容されているか否かを判別することは不可能であり、特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せがいずれの入賞ラインに導出された場合でも、特別入賞の発生が許容されていることに対する遊技者の期待感が損なわれてしまうことがない。
なお、第1の入賞ラインに、第2の入賞ラインよりも高い割合で前記特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せを導出させる制御とは、第1の入賞ラインに100%の割合で前記特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せを導出させる制御を含む。また、第2の入賞ラインに、第1の入賞ラインよりも高い割合で前記特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せを導出させる制御とは、第2の入賞ラインに100%の割合で前記特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せを導出させる制御を含む。
また、特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せを構成する図柄は同種の図柄であってもよいし、異なる図柄であってもよい。すなわち特定一般入賞を発生させるための図柄の組合せは、同種の図柄同士の組合せであってもよいし、異なる図柄を含んでいてもよい。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は、この実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図である。スロットマシン1は、前面が開口する筐体1a(図示略)と、この筺体の側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施の形態のスロットマシン1の筐体1a内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ「バナナ」、「星」、「赤7」、「リプレイ」、「ベル」、「青7」、「BAR」、「チェリー」、「ブドウ」、といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。また、リール2L、2C、2Rの図柄が描かれた部分以外は白色であり、高い透過率で光を透過するようになっており、図柄が描かれた部分についても、その図柄の色彩に応じて光を透過するようになっている。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から白色光で照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する9つのLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
また、前面扉1bの各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(図4参照)の表示領域51aが配置されている。液晶表示器51は、液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で、透過性を有するノーマリーホワイトタイプの液晶パネルを有しており、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51bおよび透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。また、液晶表示器には、液晶パネルの表面にノングレア加工を施したノングレアタイプの液晶表示器と、グレア加工(光沢加工)を施したグレアタイプの液晶表示器と、があるが、本実施の形態では、表示領域51aの表面にグレア加工が施されたグレアタイプの液晶表示器を用いている。また、表示領域51aの透過領域51bを除く領域の裏面には、背後から表示領域51aを照射するバックライト(図示略)が設けられているとともに、更にその裏面には、内部を隠蔽する隠蔽部材(図示略)が設けられている。
液晶表示器51の前面側(図1においては手前側)には、表示面に対する遊技者からの指示(たとえば、タッチ操作)を検出し、当該位置(たとえば、タッチ操作された位置)を特定するためのタッチパネルを構成する発光装置56a、56bと、受光装置57a、57bと、が設置されている。発光装置56a、56bは、赤外線の発光素子(たとえば、LED)を複数備えている。受光装置57a、57bは、赤外線の受光素子(たとえば、フォトトランジスター)を複数備えている。
発光装置56aと受光装置57aとは、液晶表示器51の表示面を挟んで、水平方向に対に設置されている。発光装置56aと受光装置57aとは、発光装置56aが備える複数の発光素子から放射される赤外線を、受光装置57aが備える複数の受光素子により受光可能に設置されている。同様に、発光装置56bと受光装置57bとは、液晶表示器51の表示領域を挟んで、垂直方向に対に設置されている。発光装置56bと受光装置57bとは、発光装置56bが備える複数の発光素子から放射される赤外線を、受光装置57bが備える複数の受光素子により受光可能に設置されている。
本実施例では、発光装置56a、56bから赤外線を放射することにより、液晶表示器51の表示面に沿って赤外線のグリッドが形成される。そして、表示面に対して遊技者によりタッチ操作が行なわれると、受光装置57a、57bは、赤外線の遮光を検出し、この検出された受光素子が配置されている位置を特定するための信号を、後述するタッチパネルコントローラ99に出力する。タッチパネルコントローラ99は、受光装置57a、57bからの信号に基づき、液晶表示器51の表示面に対してタッチ操作された位置を特定することができるようになっており、これらによってタッチパネルが形成されている。
タッチパネルを構成する発光装置56a、56bは、液晶表示器51の表示面の左辺および下辺に設置され、受光装置57a、57bは、液晶表示器51の表示面の右辺および上辺に設置されている。タッチパネルは、発光装置56a、56bおよび受光装置57a、57bにより囲まれた領域内のタッチ操作を検出し、タッチ操作された位置を特定することができるようになっている。
また、前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いてメダル1枚分の賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5、クレジットを用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数(本実施の形態では後述の通常遊技状態(初期遊技状態ともいう)、リプレイの当選確率を向上させるRT(Replay Time)、およびレギュラーボーナスのいずれにおいても3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、後述するビッグボーナス中、レギュラーボーナス中、および後述するRT中のメダルの獲得枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、入賞の発生により払い出されたメダル枚数が表示されるペイアウト表示器13が設けられている。
また、前面扉1bには、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられている。
また、MAXBETスイッチ6の内部には、1枚BETスイッチ5およびMAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するRAM異常エラーを除くエラー状態および後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
筐体1a内部には、図2に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)、リールLED55からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、後述のビッグボーナス終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述のビッグボーナス終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、起動時に設定変更モードに切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはRAM異常エラーを除くエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更モードにおいては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
本実施の形態のスロットマシン1においてゲームを行なう場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するには1枚BETスイッチ5、またはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L5(図1参照)のうち遊技状態に応じて定められた入賞ラインが有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。遊技状態に対応する規定数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施の形態では、図1に示すように、各リール2L、2C、2Rの中段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL1、各リール2L、2C、2Rの上段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL2、各リール2L、2C、2Rの下段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL4、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL5の5種類が入賞ラインとして定められており、通常遊技状態、RT、ビッグボーナス、レギュラーボーナスにおいては規定数の賭数が設定されると入賞ラインL1〜L5の全てが有効となる。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化されたいずれかの入賞ラインL1〜L5上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施の形態では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。なお、有効化された複数の入賞ライン上にメダルの払出を伴う図柄の組合せが揃った場合には、有効化された入賞ラインに揃った図柄の組合せそれぞれに対して定められた払出枚数を合計し、合計した枚数のメダルが遊技者に対して付与されることとなる。ただし、1ゲームで付与されるメダルの払出枚数には、上限(本実施の形態では、15枚)が定められており、合計した払出枚数が上限を超える場合には、上限枚数のメダルが付与されることとなる。また、有効化されたいずれかの入賞ラインL1〜L5上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
また、本実施の形態におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、その結果として当該図柄から6コマ先までの図柄を上段に表示させることができる。すなわち、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を含めて7コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40および遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述した1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED10、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メインCPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行なうメイン制御部41、所定範囲(本実施の形態では0〜65535)の乱数を発生させる乱数発生回路42、乱数発生回路から乱数を取得するサンプリング回路43、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行なうモータ駆動回路45、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行なうソレノイド駆動回路46、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行なうLED駆動回路47、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48、電源投入時またはメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間の電気的な接続状態及び遊技制御基板40と演出制御基板90との間の電気的な接続状態を監視する断線監視IC50、その他各種デバイス、回路が搭載されている。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行なうととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶する。RAM41cは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域等として使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
また、メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、メインCPU41aによりリフレッシュ動作が行なわれてRAM41cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
乱数発生回路42は、後述するように所定数のパルスを発生する度にカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、サンプリング回路43は、乱数発生回路42がカウントしている数値を取得する。乱数発生回路42は、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められており、本実施の形態では、その範囲として0〜65535が定められている。メインCPU41aは、その処理に応じてサンプリング回路43に指示を送ることで、乱数発生回路42が示している数値を乱数として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。後述する内部抽選用の乱数は、ハードウェア乱数機能により抽出した乱数をそのまま使用するのではなく、ソフトウェアにより加工して使用する。また、メインCPU41aは、前述のタイマ割込処理(メイン)により、特定のレジスタの数値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。
電断検出回路48は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧の低下を検出(たとえば、所定電圧以下になったか否か判定)したときに、電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する回路である。メイン制御部41は、特に図示はしないが、割込入力端子を備えており、この割込入力端子に電圧低下信号が入力されることで外部割込が発生し、メイン制御部41のメインCPU41aは外部割込に応じて電断割込処理を実行する。また、メインCPU41aは、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理を実行する。
電断割込処理においては、当該処理の開始にともなってその他の割込処理の実行を禁止する。そして、使用している可能性がある全てのレジスタをRAMに退避させる処理が行なわれる。これにより、電断復旧時に、元の処理に復帰できるようにする。
次いで、全出力ポートを初期化した後、RAMに記憶されている全てのデータに基づいてRAMパリティを計算して所定のパリティ格納領域にセットし、RAMアクセスを禁止する。そして何らの処理も行なわないループ処理に入る。すなわち、そのまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にメイン制御部41は動作停止する。
このように電断割込処理においては、その時点のRAMパリティを計算してパリティ格納領域に格納されるようになっており、次回起動時において計算したRAMパリティと比較することで、RAMに格納されているデータが正常か否かを確認できるようになっている。
次に、リセット回路49は、電源投入時においてメイン制御部41が起動可能なレベルまで電圧が上昇したときにメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を起動させるとともに、メイン制御部41から定期的に出力される信号に基づいてリセットカウンタの値がクリアされずにカウントアップした場合、すなわちメイン制御部41が一定時間動作を行なわなかった場合にメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を再起動させる回路である。
メインCPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に、各種のコマンドを送信する。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドの伝送ラインは、ストローブ(INT)信号ライン、データ伝送ライン、グラウンドラインから構成されているとともに、演出中継基板80を介して接続されており、遊技制御基板40と演出制御基板90とが直接接続されない構成とされている。
演出制御基板90には、前述したタッチパネルを構成する受光装置57a、57bが接続されており、これら接続された受光装置57a、57bの検出信号がタッチパネルコントローラ99に入力されるようになっている。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の電気部品が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。また、演出制御基板90には、前述したタッチパネルを構成する発光装置56a、56bが接続されており、発光装置56a、56bは、演出制御基板90に搭載された後述のタッチパネルコントローラ99による制御に基づいて駆動されるようになっている。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にサブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行なうサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行なう表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行なうLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行なう音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報および時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブ制御部91に対して出力する電断検出回路98、受光装置56b、57bからの信号に基づき、液晶表示器51の表示面に対してタッチ操作された位置を特定する処理などを行なうタッチパネルコントローラ99、その他の回路等、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンド、タッチパネルコントローラ99からの出力情報を受けて、演出を行なうための各種の制御を行なうとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブCPU91aは、メインCPU41aと同様に、割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。サブCPU91aは、メイン制御部41がコマンドを送信する際に出力するストローブ(INT)信号の入力に基づいてメイン制御部41からのコマンドを取得し、受信用バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブCPU91aは、一定間隔毎に割込を発生させてタイマ割込処理を実行する。また、サブCPU91aは、電断検出回路98から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理を実行する。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施の形態のスロットマシン1においては、可変表示装置2のいずれかの入賞ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、ビッグボーナス、レギュラーボーナスへの移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役とがある。なお、ビッグボーナスをBBと示し、レギュラーボーナスをRBと示す場合がある。また、ビッグボーナス、レギュラーボーナスを単にボーナスという場合もある。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
本実施の形態のスロットマシン1は、遊技状態やエラーの発生状況などを示す外部出力信号を出力する。
これら外部出力信号は、図5に示すように、メインCPU41aの制御により遊技制御基板40より出力され、外部出力基板1000、スロットマシン1が設置される遊技店(ホール)の情報提供端子板1010を介してホールコンピュータなどのホール機器に出力されるようになっている。
遊技制御基板40から外部出力基板1000に対しては、賭数の設定に用いられたメダル数を示すメダルIN信号、入賞の発生により遊技者に付与されたメダル数を示すメダルOUT信号、遊技状態がRB中の旨を示すRB中信号、遊技状態がBB中の旨を示すBB中信号、前面扉1bが開放中の旨を示すドア開放信号、後述する設定変更モードに移行している旨を示す設定変更信号、メダルセレクタの異常を示す投入エラー信号、ホッパーユニット34の異常を示す払出エラー信号がそれぞれ出力される。
なお、本実施の形態では、チャレンジタイム(リールの滑りコマ数が制限されるものの、全ての小役について入賞が許容される遊技状態)や、チャレンジタイムが高確率となるチャレンジボーナスを搭載していないが、これらの遊技状態を搭載したスロットマシンとの共通化を図るため、遊技制御基板40と外部出力基板1000との間には、上記の信号を出力する信号線に加えて、遊技状態がチャレンジタイム中の旨を示すCT中信号、遊技状態がチャレンジボーナス中の旨を示すCB中信号を出力する信号線が接続されており、さらに将来拡張する可能性のあるエラー出力用の信号線が接続されている。
外部出力基板1000には、リレー回路1001、パラレル・シリアル変換回路1002、出力信号毎の端子が設けられ、情報提供端子板1010の回路と電気的に接続するためのコネクタ1003が設けられている。
遊技制御基板40から出力された信号のうち、メダルIN信号、メダルOUT信号、RB中信号、BB中信号、(CT中信号)、(CB中信号)は、リレー回路1001を介して、そのままパルス信号として情報提供端子板1010に出力される。
これに対してドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号、(予備信号)は、パラレル・シリアル変換回路1002にて、これらの信号を個別に識別可能なシリアル信号であるセキュリティ信号に変換して情報提供端子板1010に出力される。
これら外部出力基板1000から出力されたメダルIN信号、メダルOUT信号、RB中信号、BB中信号、(CT中信号)、(CB中信号)は、情報提供端子板1010を介してホール機器へ出力される。一方、外部出力基板1000から出力されたセキュリティ信号は、情報提供端子板1010にて再度、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号、予備信号に再変換されてホール機器へ出力されることとなる。
外部出力信号は、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を含むが、これらドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号は、頻繁に出力される信号ではないため、これらの信号に対して個々に外部出力用の端子を設ける必要性は低い。
このため本実施の形態では、上述のように遊技制御基板40から出力された外部出力信号を、外部出力基板1000を介して、ホール機器に出力するとともに、これら外部出力信号のうちドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を、外部出力基板1000に搭載されたパラレル・シリアル変換回路1002によって、これらの信号を個別に識別可能なシリアル信号であるセキュリティ信号に変換して外部に出力するようになっており、これらドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を1本の端子から出力することが可能となり、必要以上に多くの端子を設ける必要がなくなる。
また、現時点では使用されていないが、将来的に使用する可能性のある予備信号線を備えた場合でも、予備信号線から出力される信号を含めて1本の端子にて個々の信号を識別可能に出力可能になるとともに、使用されていない予備信号線の端子が、空き端子となってしまうことがない。
なお、本実施の形態では、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を、外部出力基板1000に搭載されたパラレル・シリアル変換回路1002によって、これらの信号を個別に識別可能なシリアル信号であるセキュリティ信号に変換して外部に出力するようになっているが、たとえば、AND回路などによって、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号のいずれか1つの信号でも出力されている場合に、エラー信号を1本の端子にて外部に出力するようにしてもよく、このようにした場合でも、外部の機器でエラーの発生中、ドア開放中、設定変更中のいずれかが発生中であることを特定することが可能であり、必要以上に多くの端子を設ける必要がなくなる。また、この場合には、複数の信号をシリアル信号に変換せずとも1本の端子にて外部に出力できるため、製造コストも軽減できる。
本実施の形態では、ホールコンピュータで売り上げの管理を行なうためなどに、メインCPU41aが、前述のように外部出力信号として賭数を設定するために用いられたメダル(クレジット)数を示すメダルIN信号や入賞の発生により遊技者に付与されたメダル(クレジット)の数を示すメダルOUT信号を外部出力信号として外部機器に対して出力するための制御を行なう。
メダルIN信号の出力方法として賭数が設定される毎に出力する方法が考えられるが、この方法においては、賭数が設定された後、賭数がキャンセルされた場合には、メダルIN信号を出力したことを取り消す制御を行なわなければならないという問題がある。また、メダルとクレジットの双方を用いて賭数を設定することが可能な場合には、メダルを投入して賭数を設定したときにメダルIN信号を出力するプログラムとクレジットを用いて賭数を設定したときにメダルIN信号を出力するプログラムとを各々別個に設ける必要がある。
このため本実施の形態のメインCPU41aは、図6(a)に示すように、スタートスイッチ7の操作が有効に検出された時点、すなわち当該ゲームに用いられる賭数が確定した時点で、メインCPU41aは設定された賭数分のメダルIN信号をまとめて出力する。
詳しくは、規定数の賭数が未だ設定されておらず、メダルの投入が許可された状態においてメダルの投入が検出されると、メダルの投入が投入メダルセンサ31により1枚検出される毎に賭数が1ずつ加算される。そして、規定数の賭数が設定されると、スタートスイッチ7の操作が有効化される。その後、スタートスイッチ7の操作が検出された時点、すなわち当該ゲームに用いられる賭数が確定した時点で、メインCPU41aは設定された賭数分のメダルIN信号をまとめて出力する。また、規定数の賭数の全部または一部をクレジットを用いて賭数が設定された場合にも、規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7の操作が検出された時点で、メインCPU41aが設定された賭数分のメダルIN信号をまとめて出力する。
このように本実施の形態では、ゲームが開始したとき、すなわち、賭数の設定に用いられたメダル数が確定した時点で賭数の設定に用いられたメダル数を示すメダルIN信号をまとめて外部に出力するようになっており、賭数のキャンセルに伴って、出力したメダルIN信号を取り消す制御を省くことが可能となり、メダルIN信号の出力に係る制御を簡素化することができる。
また、賭数の設定に用いられたメダル数が確定した時点で賭数の設定に用いられたメダル数を示すメダルIN信号をまとめて出力されるので、メダルの投入により賭数が設定されたときにメダルIN信号を出力するプログラムとクレジットを用いて賭数が設定されたときにメダルIN信号を出力するプログラムとを各々別個に設ける必要がなく、メダルIN信号を出力するプログラムを共通化することができるため、メダルIN信号を出力するためのプログラム容量を削減することができる。
一方、メダルOUT信号の出力方法としては、メダル払出開始時にメダルの払出枚数に応じてメダルOUT信号をまとめて出力する方法やメダル払出終了時にメダルOUT信号をまとめて出力する方法が考えられるが、前者の場合には、メダルが払い出されている最中にメダル切れエラーが発生してメダルの払出が中断されると、メダルOUT信号が示すメダル数と実際に払い出されたメダル数とに誤差が生じてしまい、外部機器でその時点における正確な払出枚数を特定することができないという問題がある。また、後者の場合には、メダルの払出が終了した後、メダルOUT信号の出力が終了するまで、次のゲームを開始することができないため、ゲームの進行が滞ってしまうという問題がある。
このため本実施の形態のメインCPU41aは、ホッパーユニット34からの物理的なメダルの払出によりメダルが払い出される場合に、メダルが1枚払い出される毎に1枚のメダルが付与された旨を示すメダルOUT信号を出力する。
詳しくは、メダルの払出を伴う入賞が発生し、クレジットに加算される場合には、クレジットに1加算される毎に、メインCPU41aはメダル1枚の払出を示す1パルスのメダルOUT信号を出力し、ホッパーユニット34からメダルが払い出される場合には、図6(b)に示すように、メダルが1枚払い出され、払出センサ34cにより検出される毎にメインCPU41aはメダル1枚の払出を示す1パルスのメダルOUT信号を出力する。このため、図6(b)に示すように、メダルの払出中に最後にメダルの払出が検出されてから予め定められた払出メダルなし時間が経過してメダル切れと判定されたり、メダルの連続検出時間が予め定められたメダル詰まり時間を超えてメダル詰まりと判定され、払出エラー状態となって払出動作が停止した場合には、払出動作の停止前に、実際に払い出された枚数分のメダルOUT信号のみが出力され、払出エラーが解除され、残りの払出が再開して残りのメダルが払い出されて払出センサ34cに検出される毎に残りのメダルの払出に伴うメダルOUT信号が出力されることとなる。そして、最後のメダルの払出が検出され、メダルOUT信号の出力が完了した時点で1ゲームの制御が終了し、この時点でメダルの投入が許可される。
このように本実施の形態では、ホッパーユニット34からの物理的なメダルの払出によりメダルが払い出される場合には、メダルが1枚払い出される毎に1枚のメダルが付与された旨を示すメダルOUT信号を出力するようになっており、メダルが払い出されている最中にメダル切れとなって払出エラーが発生し、メダルの払出が中断されても、メダルOUT信号が示すメダル数と実際に払い出されたメダル数とが一致するため、払い出されたメダル数を正確に外部に出力することができる。
また、メダル払出開始時にメダルの払出枚数に応じてメダルOUT信号をまとめて出力する方法やメダル払出終了時にメダルOUT信号をまとめて出力する方法では、本来払い出されるメダル数よりも多くのメダルを強制的に払い出させる不正行為がなされた場合に、ホールコンピュータなどの外部機器で発見することが困難であるが、メダルが1枚払い出される毎に1枚のメダルが付与された旨を示すメダルOUT信号が出力されることにより、外部機器で小役の入賞により払い出されたメダル数をリアルタイムにかつ正確に把握することが可能となるため、上記のような不正がなされた場合でも、早期に発見することが可能となり、このような不正行為を効果的に防止することができる。
また、メダルが1枚払い出される毎に1枚のメダルが付与された旨を示すメダルOUT信号が出力されることから、メダルの払出が終了した後、すぐに賭数の設定操作が許可されるため、次のゲームを開始することができるので、スムーズにゲームを進行させることができる。
図7は、リールモータ32L、32C、32Rの構成を示す図である。リールモータ32L、32C、32Rは、たとえば、ハイブリッド型ステッピングモータであり、ステータ32bと、これに対向するロータ32aとで構成されている。なお、ロータ32aは、図示しない多数の歯車状突極を有し、これに回転軸と同方向に磁化された永久磁石が組み込まれている。これらリールモータ32L、32C、32Rは、メインCPU41aの制御に基づきモータ駆動回路45から出力されるパルス信号を受け、ステータ32bの各励磁相φ1〜φ4が所定の手順に従って励磁されることにより、1パルスを受信する度に所定の角度(1ステップ)ずつロータ32aを回転させる。
図8(a)は、リールモータ32L、32C、32Rの始動時の制御方法を示すタイミングチャートである。図において、φ1〜φ4は、各励磁相を示し、「ON」は励磁状態を、「OFF」は消磁状態を、各々示す。メインCPU41aは、リールモータ32L、32C、32Rの始動時において、停止相のみが励磁された状態から停止相を始点として後述する1−2相励磁方式にて回転方向に励磁を開始する。詳しくは、たとえば停止相が(φ3)の場合には、(φ3)のみが励磁された状態から、(φ3、φ4)、(φ4)、(φ4、φ1)…の順で、φ1〜φ4を2相、1相、2相と交互に励磁する。
仮に停止相とは異なる相を始点として励磁を開始した場合には、急激にロータ32aの永久磁石が励磁相に吸引されることとなり、回転の開始時にリールが振動してしまうこととなるが、本実施の形態では、停止相を始点として励磁を開始するので、ロータ32aと一体的に結合されているリールが滑らかに始動するようになる。
図8(b)は、リールモータ32L、32C、32Rの回転中および停止時の制御方法を示すタイミングチャートである。
まず、回転中、すなわちリールを停止させる条件が成立するまでの間は、1−2相励磁方式でリールモータを駆動して各リール2L、2C、2Rを回転させる。たとえば、φ1〜φ4を励磁する旨を示すパルス信号を図8(b)に示すタイミングでON/OFFし、ロータ32aの回転方向に沿って、(φ4、φ1)、(φ1)、(φ1、φ2)、(φ2)、(φ2、φ3)、(φ3)、(φ3、φ4)、(φ4)、(φ4、φ1)…の順で、2相、1相、2相、1相、2相と1ステップごとに交互にφ1〜φ4を励磁して、ロータ32aを回転させることにより、リール2L、2C、2Rを回転させる。
次に、回転中のリールを停止させる条件が成立した場合、すなわち、ロータ32aが後述するオーバーシュート量だけ脱調することにより、停止操作により選択された図柄(目標図柄)を導出表示可能な角度位置(目標停止角度位置)に到達する角度位置となった場合には、2相が励磁された状態からリールの停止制御に移行する。たとえば、リールを停止させる条件が、停止条件成立ステップとして図8(b)に示す期間に成立した場合には、2相が励磁される状態に移行する時点Taまで待って、停止制御に移行する。
リールの停止制御は、図8(b)のT1、T2に示されるように、2段階で行なわれる。T1で行なわれる制御を2相励磁停止制御と呼び、T2で行なわれる制御を3相励磁停止制御と呼ぶ。
2相励磁停止制御は、1−2相励磁方式でリールモータが駆動されている場合において、1相を励磁した状態から2相を励磁する状態に移行する時点Taから開始され、その2相を励磁する状態を所定のホールド時間T1だけ保持する制御である。たとえば、図8(b)に示すように、(φ1)を励磁した状態から(φ1、φ2)を励磁する状態に移行する時点から、(φ1、φ2)を励磁した状態をホールド時間T1だけ保持する。これにより、高速回転していた各リールモータのロータ32aは急制動がかけられる。
なお、ホールド時間T1は脱調を引起すことになるオーバーシュート量に応じて定められ、リールモータのホールディングトルクの大きさやロータ32aのイナーシャ、バネ常数等によって異なる。本実施の形態では、オーバーシュート量がステッピングモータの4ステップ分であるものとし、ホールド時間T1は、リールモータが3ステップ分駆動するのに必要な時間として設定する。そして、ロータ32aの目標停止角度位置を、ホールド時間T1に合せて、2相励磁停止制御が開始された段階から3ステップ先に設定する。
このため、ホールド時間T1が経過した時点Tbでは、ロータ32aが目標停止角度位置の直前の位置にあり、かつ、その回転速度が制動された状態にある。そこで、Tbの時点で励磁パターンを切り替えて3相励磁停止制御を開始する。すなわち、φ1を消磁し、目標停止角度位置に対応する停止相φ3と、当該停止相を挟んで相反する位置にある2つのブレーキ相φ2、φ4とを所定の時間T2だけ励磁する。これにより、ブレーキ相φ2、φ4によるブレーキを得ながら停止相φ3のホールディングトルク安定点、すなわち目標停止角度位置でロータ32aが停止する。その結果、ロータ32aと一体的に結合されているリールは、目標図柄を導出表示可能な目標停止位置に、正確かつ振動することなく停止する。
3相励磁停止制御がT2の間実行された後(Tc)、ブレーキ相φ2、φ4を消磁し、停止相φ3の励磁状態を維持したまま、モータ電圧をHからLにする。ロータ32aの停止後も、停止相φ3の励磁状態を維持するのは、ホールディングトルクとディテントトルクとの位相差や摩擦の影響によるずれによって、ロータ32aが停止相φ3のホールディングトルク安定点から外れることを防止するためである。これにより、リールが一旦停止した後に微動すること、および、次回リールモータを始動させる時のロータ32aの角度位置が、停止時の角度位置とずれてしまうことを防止できる。
ロータ32aの停止後も維持されている停止相φ3の励磁状態は、次ゲームの開始操作が行なわれることなく所定時間(本実施の形態では30秒であり、待機状態(デモ演出)へ移行するのと同じタイミング)が経過した場合(Td)に解除される。すなわち、ロータ32aの停止後、次ゲームの開始操作が行なわれることなく所定時間が経過した場合には、φ1〜φ4が全て消磁されることになる。このため、たとえば、励磁相が長時間継続して励磁されることによる発熱に伴って、ステッピングモータを構成する部品等に負担がかかることがないので、これら部品の劣化を防止することができる。また、本実施の形態では、次ゲームの開始操作が行なわれない状態が所定時間継続して待機状態(デモ演出)へ移行するタイミングで励磁状態が解除されるので、遊技客が遊技している間は、リールに配置された図柄がずれにくい状態を保つことができる一方、遊技客が遊技している可能性の低い状態では、ステッピングモータの構成部品にかかる負荷を軽減できるようになる。
前述したようにリールを滑らかに回転開始させるために、リールモータの回転開始時にはロータ32aの正確な停止位置を特定しておく必要があるが、本実施の形態では、2相励磁停止制御と3相励磁停止制御とを併用してリールモータの停止制御を行なうことで、2相励磁停止制御によってロータ32aの回転が急速に制動されつつ目標停止角度位置に誘導され、その後、3相励磁停止制御によって、目標停止角度位置の停止相を挟んで相反する位置にある2つのブレーキ相の励磁によりブレーキを得ながら、停止相の励磁により目標停止角度位置にロータ32aが停止することとなるため、回転中のロータ32aを振動させることなく目標停止角度位置に停止させることができる。更に、ロータ32aは目標停止角度位置に停止することから、ロータ32aの正確な停止位置が特定されるため、回転開始時にリールを滑らかに回転させることができる。
本実施の形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24に設定値の初期値として1が表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更モードに移行する。設定変更モードにおいて、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された設定値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると設定値が確定し、確定した設定値がメイン制御部41のRAM41cに格納される。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、遊技の進行が可能な状態に移行する。
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、停止相ワーク、非保存ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oポート41dの入出力データ、遊技時間の計時カウンタ等、BB終了時に初期化すると不都合があるデータが格納されるワークである。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、BB中のメダル払出総数等、BB終了時に初期化可能なデータ、各ゲームの終了時において初期化される当選フラグ(小役、リプレイ)および入賞フラグが格納されるワークである。特別ワークは、演出制御基板90へコマンドを送信するためのデータ、各種ソフトウェア乱数等、設定開始前にのみ初期化されるデータ、各ゲームの終了時においてクリアされることはなく入賞時に初期化される当選フラグ(ビッグボーナス、レギュラーボーナス)、次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグが格納されるワークである。設定値ワークは、内部抽選処理で抽選を行なう際に用いる設定値が格納されるワークであり、設定開始前(設定変更モードへの移行前)の初期化において0が格納された後、1に補正され、設定終了時(設定変更モードへの終了時)に新たに設定された設定値が格納されることとなる。停止相ワークは、リールモータ32L、32C、32Rの停止相を示すデータが格納されるワークであり、リールモータ32L、32C、32Rが停止状態となった際にその停止相を示すデータが格納されることとなる。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM41cのデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。未使用領域は、RAM41cの格納領域のうち使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなる。スタック領域は、メインCPU41aのレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施の形態においてメインCPU41aは、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37のみがONの状態での起動時、BB終了時、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態での起動時においてRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の6つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる5種類の初期化を行なう。
初期化0は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態であり、設定変更モードへ移行する場合において、その前に行なう初期化、またはRAM異常エラー発生時に行なう初期化であり、初期化0では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての領域(未使用領域および未使用スタック領域を含む)が初期化される。初期化1は、起動時において設定キースイッチ37のみがONの状態であり、設定変更モードへ移行する場合において、その前に行なう初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域および停止相ワークを除く全ての領域(未使用領域および未使用スタック領域を含む)が初期化される。初期化2は、BB終了時に行なう初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行なう初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行なう初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。
なお、本実施の形態では、初期化0、初期化1を設定変更モードの移行前に行なっているが、設定変更モードの終了時、すなわち設定が確定した後に行なうようにしてもよい。この場合、設定値ワークを初期化してしまうと確定した設定値が失われてしまうこととなるので、設定値ワークの初期化は行なわれない。
前述のようにリールを滑らかに回転開始させるためには、リールモータの回転開始時にロータ32aの正確な停止位置を特定しておく必要があるが、従来のように設定変更に伴ってリールモータの停止相を示すデータを含むRAM41cのデータを初期化してしまうと、設定変更後、ロータ32aの正確な停止位置を特定することが不可能であり、最初にリールモータを回転させる場合には、急激にロータ32aの永久磁石が励磁相に吸引されてしまい、回転の開始時にリールが振動してしまうため、リールの回転態様が見苦しくなってしまうとともに、遊技者から設定変更されたことが見抜かれてしまうという問題がある。
これに対して本実施の形態では、リールモータ32L、32C、32Rの停止時における停止相を示すデータ(0、1、2、3がそれぞれφ1、φ2、φ3、φ4を示す)がRAM41cに割り当てられた停止相ワークに設定されることで、ロータ32aの正確な停止位置を特定可能とする。そして起動時において設定キースイッチ37のみがONの状態であり、設定変更モードへ移行する場合においては、RAM41cが初期化されるが、停止相ワークは初期化されないようになっており、設定変更後の遊技状態においても停止相ワークに格納されたリールモータ32L、32C、32Rの停止相を示すデータが維持されるようになっている。このため、設定変更後、最初にリールモータ32L、32C、32Rを回転させる場合にも、これらのロータ32aの正確な停止位置を特定することが可能となり、このような状況であってもリールを滑らかに回転開始させることが可能となる。これにより設定変更後、最初にリールを回転させる際にリールが振動してしまうことがなく、遊技者から設定変更されたことが見抜かれてしまうことを防止できる。
また、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態であり、設定変更モードへ移行する場合においては、停止相ワークも含めてRAM41cを初期化することが可能となるため、起動時において設定変更モードへ移行させる際の操作方法によって、停止相ワークを初期化させるか否かを選択できるようになっている。これにより、停止相ワークも含めてRAM41cを初期化することが可能となるため、ステッピングモータの励磁相を記憶するために割り当てられた停止相ワークを利用して不正プログラムなどが常駐してしまうことを防止できる。
なお、本実施の形態では、設定キースイッチ37のみがONの状態で起動し、設定変更モードへ移行させる場合において、RAM41cが初期化されるが、この際、停止相ワークを初期化しないことにより、設定変更後の遊技状態においても停止相ワークに格納されたリールモータ32L、32C、32Rの停止相を示すデータを維持することで、設定変更後、最初にリールモータ32L、32C、32Rを回転させる場合にも、これらの停止相を特定することができるようになっているが、設定値の変更に伴ってRAM41cのデータがクリアされる場合にも、特定の初期励磁相を停止相ワークに設定し、停止相ワークに設定したデータが示す励磁相を、設定変更後、ゲームが開始可能となる前に励磁することで、設定変更後、最初にリールモータ32L、32C、32Rを回転させる場合に、これらの停止相を特定することができるようにしてもよい。
具体的には、設定値の変更に伴ってRAM41cのデータがクリアされることにより、停止相ワークには、初期励磁相であるφ1を示す0が設定されることとなる。そして、初期励磁相φ1を示すデータが停止相ワークに設定された後、ゲームが開始可能となる前に、停止相ワークに設定されているデータが示す励磁相、すなわち初期励磁相φ1を励磁する。なお、RAM41cの停止相ワークをクリアすることで停止相ワークに初期励磁相を示すデータが設定されるようになっているが、停止相ワークに設定されているデータを初期励磁相を示すデータに更新することで、停止相ワークに初期励磁相を示すデータを設定するようにしてもよい。
これにより、設定値の変更に伴ってRAM41cのデータがクリアされた場合にも、ゲームが開始可能となる前にロータ32aの永久磁石が初期励磁相であるφ1に吸引され、ロータ32aの角度位置と停止相ワークに設定したデータが示す励磁相とを一致させることが可能となり、その後、最初のゲームにおいてリールモータを始動させる時に、ロータ32aの角度位置が停止相ワークに設定されているデータが示す励磁相と一致した状態で励磁を開始させるので、ロータ32aと一体的に結合されているリールを滑らかに始動させることができる。よって、設定変更後、最初にリールを回転させる際にリールが振動してしまうことがなく、遊技者から設定変更されたことが見抜かれてしまうことを防止できる。
また、メインCPU41aの起動時に、電断前の状態に復帰する場合にも、特定の初期励磁相を停止相ワークに設定し、停止相ワークに設定したデータが示す励磁相を、設定変更後、ゲームが開始可能となる前に励磁することが好ましく、これにより、たとえば、リールを手動で動かしたことによりロータ32aの角度位置と停止相ワークに設定されているデータが示す停止相との対応がとれなくなった場合でも、電源投入時にロータ32aの永久磁石が初期励磁相であるφ1に吸引され、ロータ32aの角度位置と停止相ワークに設定したデータが示す励磁相とを一致させることが可能となり、その後、最初のゲームにおいてリールモータを始動させる時に、ロータ32aの角度位置が停止相ワークに設定されているデータが示す励磁相と一致した状態で励磁を開始させるので、ロータ32aと一体的に結合されているリールを滑らかに始動させることができる。
また、初期励磁相の励磁状態は、ロータ32aの停止後に維持されている停止相の励磁状態と同様に、ゲームの開始操作が行なわれることなく所定時間(本実施の形態では30秒であり、待機状態(デモ演出)へ移行するのと同じタイミング)が経過した場合に解除されることが好ましく、このようにすることでステッピングモータを構成する部品等に負担がかかることがないので、これら部品の劣化を防止することができる。
本実施の形態においてメインCPU41aは、満タンセンサ35aの検出状態に基づいてオーバーフロータンク35が満タン状態か否かを判定し、満タン状態と判定された場合に、リセット操作(リセットスイッチ23、またはリセット/設定スイッチ38の操作)がなされるまでゲームの進行を不能動化する満タンエラー状態に制御する。
なお、本実施の形態では、外部から投入されたメダルはまずホッパータンク34aに貯留され、ホッパータンク34aが満タンとなって溢れたメダルがオーバーフロータンク35に貯留されるようになっており、このオーバーフロータンク35の満タン状態が満タンセンサ35aによって検出され、満タン状態が判定されるようになっているが、オーバーフロータンク35を設けず、ホッパータンク34aの貯留量が一定量以上となったか否かを検出する満タンセンサを設け、ホッパータンク34aの満タン状態を満タンセンサによって検出し、満タン状態を判定するようにしてもよい。また、ホッパータンク34aの貯留量が一定量以上か否かを検出する第1の満タンセンサを設け、第1の満タンセンサがホッパータンク34aの満タンを検出した場合に、投入メダルの流路をオーバーフロータンク35側に切り替えるとともに、オーバーフロータンク35の満タン状態を検出する第2の満タンセンサを設け、第1の満タンセンサおよび第2の満タンセンサの一方または双方の検出に基づいて満タン状態を判定するようにしてもよい。たとえば、第2の満タンセンサが満タン状態を検出している場合でも、ホッパータンク34aに貯留されたメダルが払い出されて第1の満タンセンサが満タン状態を検出しない場合があり、この場合には再度投入メダルの流路をホッパータンク34a側に切り替えることで、双方のタンクが満タン状態となるまでメダルを貯留することができる。さらにこのような場合には、第2の満タンセンサのみが満タン状態を検出していても満タン状態とは判定せず、第1の満タンセンサおよび第2の満タンセンサの双方が満タン状態を検出したときに満タン状態と判定することで、満タン状態と判定される頻度を一層低減することが可能となる。
メインCPU41aは、満タンセンサ35aから出力される検出信号の出力状況をタイマ割込処理において2.24ms毎に行なうスイッチ入力判定処理において監視している。スイッチ入力判定処理においては、他のスイッチ類(スタートスイッチ7やストップスイッチ8L、8C、8Rなど)の入力判定を行なう場合には、offの状態からonの状態に切り替わり、連続して一定期間(スイッチの種類毎に割り当てられた回数)スイッチのonが判定されたことを条件に、該スイッチのon状態を判定し、当該スイッチの検出フラグをRAM41cに設定するようになっているが、満タンセンサ35aについては、offの状態からonの状態に切り替わるのみで、満タンセンサ35aのon状態を判定し、当該センサの検出フラグをRAM41cに設定するようになっている。これは、満タンセンサ35aが他のスイッチ類よりも高い電圧で駆動されており、ノイズなどが発生しても電圧のブレが少なく、誤検出が発生しにくいからである。このようにスイッチ入力判定処理において、満タンセンサ35aの検出信号がoffからonに変化するのみで満タンセンサ35aのon状態を判定するようになっており、offからonに変化してからの継続時間などを計時する必要がなく、満タンセンサ35aの検出状態の判定に係る制御を簡素化することができる。
メインCPU41aは、ゲーム制御の終了後、最初にメダルの投入が検出されたタイミングにおいて1ゲームにつき1回のみ、満タンセンサ35aの検出状態(検出フラグの有無)に基づいて満タン状態か否かを判定し、満タンセンサ35aがonの状態であれば満タン状態と判定し、満タン状態を示す満タンフラグをRAM41cに設定するが、再遊技役が入賞した次のゲームにおいては、そのゲームが終了するまでメダルの投入を許可しないようになっており、メダルの投入が有効に検出されることはなく、再遊技役が入賞した次のゲームにおいては、満タン状態か否かの判定は省略され、満タンセンサ35aが検出されていても満タン状態と判定されることはなく、満タンフラグが設定されないようになっている。また、メインCPU41aは、メダルの投入が許可されていない状態であっても投入メダルセンサ31の検出自体を行なうが、仮にリプレイゲーム中にメダルの投入が検出されたとしても、有効なメダルの投入とは判定せず、この場合にも満タン状態か否かの判定は省略される。また、メインCPU41aは、ゲーム制御終了後、メダルの投入が可能な状態であっても、クレジットを用いて賭数が設定され、メダルが投入されずにゲームが開始した場合にも、メダルの投入を検出しないので、このような場合にも、満タン状態か否かの判定は省略され、満タンセンサ35aが検出されていても満タン状態と判定されることはなく、満タンフラグが設定されることもない。
また、メインCPU41aは、ゲーム制御終了後、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タンフラグが設定されているか否か、すなわち満タン状態と判定されたか否かを判定し、満タンフラグが設定されている場合には、ゲームの進行を不能動化し、リセット操作がなされるまで満タンエラー状態に制御する。なお、メインCPU41aは、ゲーム制御終了後、満タンフラグが設定されているか否かの判定を行なう前に、リプレイゲーム中フラグがRAM41cに設定されているか否か、すなわち当該ゲームがリプレイゲームであるか否かを判定し、リプレイゲームであれば満タンフラグが設定されているか否かの判定を省略するようになっており、このような場合には、満タンフラグが設定されていても満タンエラー状態には制御せず、そのリプレイゲームが終了し、リプレイゲームでなければ、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タンフラグが判定され、満タンエラー状態に制御されることとなる。
たとえば、図9に示すように、ゲーム制御の終了後、最初にメダルの投入が検出された時点で、満タンセンサ35aの検出状態に基づいて満タン状態か否かを判定し、満タンセンサ35aがonであれば、満タン状態と判定し、満タンフラグをRAM41cに設定する。その後当該ゲームにおいて再遊技役が入賞していなければ、当該ゲームの制御終了後、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タンエラー状態に制御する。一方、当該ゲームで再遊技役が入賞し、リプレイゲーム中フラグが設定された場合(図示略)には、当該ゲームの終了後に満タンエラー状態に制御することはなく、次のゲーム(リプレイゲーム)の終了後、さらにその次のゲーム(その次のゲームもリプレイゲームであれば、さらにその次のゲーム)のメダルが投入可能となる前のタイミングで満タンエラー状態に制御する。すなわち再遊技役が入賞したゲームの次のゲームでは、満タンエラー状態に制御されることはない。
また、図10に示すように、再遊技役が入賞したゲームの次のゲームにおいては、メダルの投入が許可されることがなく、メダルの投入も有効に検出されることはなく、このような状態で満タンセンサ35aが検出されていても満タン状態と判定されることはなく、満タンフラグが設定されることもない。そして、当該ゲームの制御終了後、当該ゲームで再遊技役が入賞せず、メダルが投入可能な状態となって、最初にメダルの投入が検出された時点で、満タン状態と判定し、満タンフラグをRAM41cに設定し、そのゲームにおいて再遊技役が入賞していなければ、当該ゲームの制御終了後、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タンエラー状態に制御する。
また、特に図示しないが、ゲーム制御終了後、メダルの投入が可能な状態であっても、クレジットを用いて賭数が設定され、メダルが投入されずにゲームが開始した場合には、メダルの投入が検出されることはなく、このような状態で満タンセンサ35aが検出されていても満タン状態と判定されることはなく、満タンフラグが設定されることもない。そして、当該ゲームの制御終了後、メダルが投入可能な状態となって、最初にメダルの投入が検出された時点で、満タン状態と判定し、満タンフラグをRAM41cに設定することとなる。すなわちクレジットを用いて賭数が設定されることによりゲームが行なわれ、その間メダルの投入がなければ、次回メダルが投入されるゲームまで、満タン状態の判定が行なわれることがなく、満タンエラー状態に制御されることもない。
本実施の形態では、前述のようにゲーム制御終了後、最初にメダルの投入が検出されたタイミングにおいて1ゲームにつき1回のみ、満タンセンサ35aの検出状態に基づいてオーバーフロータンク35に貯留されたメダルの貯留量が満タン状態か否かを判定し、満タン状態と判定された場合に、ゲームの進行を不能動化し、リセット操作がなされるまで満タンエラー状態に制御するようになっているが、たとえばリプレイゲームやクレジットを用いた場合等、メダルが外部から投入されることのないゲームにおいてもオーバーフロータンク35に貯留されたメダルの貯留量が満タン状態となったか否かの監視を行なうと、メダルの貯留量が増えることがないのにもかかわらず、オーバーフロータンク35に貯留された遊技媒体の貯留量が満タン状態となったか否かの監視が無駄に行なわれてしまうばかりか、必要以上の頻度で満タンエラーに制御されてしまい遊技者に対して煩わしさを与えてしまう一方、遊技場の店員の労力も増加してしまうという問題がある。
これに対して本実施の形態では、上述のように再遊技役が入賞した次のリプレイゲームにおいて、そのゲームが終了するまでメダルの投入が許可されることがないので、メダルの投入が有効に検出されることはなく、満タン状態か否かの判定が省略されるようになっており、満タンエラーか否かの判定が無駄に行なわれることがなく、満タン状態を効率よく監視でき、満タン状態の判定にかかる制御負荷を軽減できるとともに、満タンエラーの頻度を極力少なくすることができるので、遊技者に煩わしい思いをさせたり、店員が満タン状態を解消するための労力を軽減することが可能となる。
また、メダルの投入が検出されたことを契機に満タン状態の判定を行なっているので、メダルの投入が禁止されるリプレイゲームにおいては、必然的に満タン状態か否かの判定が省略されるようになっており、リプレイゲームにおいて満タン状態か否かの判定を省略する制御を行なうにあたり、特にリプレイゲームか否かの判定などを行なう必要がない。
また、ゲーム制御の終了後、次のゲームのメダルが投入可能な状態において最初にメダルの投入が検出されたタイミング、すなわちオーバーフロータンク35に貯留されたメダルが増加するタイミングで満タンエラーか否かの判定が行なわれるため、効率のよいタイミングで満タン状態を判定できる。
また、ゲーム制御の終了後、次のゲームのメダルが投入可能な状態において2枚目のメダルや3枚目のメダルの投入が検出されたタイミングとすると、クレジットを用いて賭数を設定した後、賭数の不足分をメダルの投入によって設定する場合もあるが、このような場合に、オーバーフロータンク35の貯留量が増加しているにもかかわらず、そのゲームにおいては、満タン状態の判定が行なわれないこととなってしまうが、本実施の形態では、ゲーム制御の終了後、次のゲームのメダルが投入可能な状態において最初にメダルの投入が検出されたタイミングで満タン状態の検出が行なわれるため、オーバーフロータンク35の貯留量が増加するゲームにおいては、確実に満タン状態の検出を行なうことが可能となる。
また、本実施の形態では、ゲーム制御終了後、メダルの投入が可能な状態であっても、クレジットを用いて賭数が設定され、メダルが投入されずにゲームが開始した場合には、満タン状態か否かの判定は省略されるようになっており、メダルが投入されることがなく、オーバーフロータンク35の貯留量が増えることがないゲームにおいては、満タンエラーか否かの判定が無駄に行なわれることがなく、満タン状態を効率よく監視でき、満タン状態の判定にかかる制御負荷を軽減できるとともに、満タンエラーの頻度を極力少なくすることができるので、遊技者に煩わしい思いをさせたり、店員が満タン状態を解消するための労力を軽減することが可能となる。
また、メダルの投入が検出されたことを契機に満タン状態の判定を行なっているので、クレジットを用いて賭数が設定され、メダルが投入されずにゲームが開始した場合においては、必然的に満タン状態か否かの判定が省略されるようになっており、クレジットを用いて賭数が設定され、メダルが投入されずにゲームが開始した場合において満タン状態か否かの判定を行なわない制御を行なうにあたり、特にクレジットを用いたか否かの判定などを行なう必要がない。
また、本実施の形態では、ゲーム制御終了後、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タンフラグが設定されているか否かを判定し、満タンフラグが設定されている場合には、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タンエラー状態に制御するようになっている。このため、ゲーム開始から当該ゲームの制御が終了するまでの間に、満タンエラー状態に制御されることによって、たとえばリール2L、2C、2Rが回転している状態で一度リール2L、2C、2Rの回転状態を停止させ、満タンエラー状態に制御し、その後満タンエラー状態が解除された際に、リール2L、2C、2Rの回転を再開させたり、ホッパーモータ34bの駆動によりメダルの払出動作がなされている状態でメダルの払出動作を一度停止させ、満タンエラー状態に制御し、その後満タンエラー状態が解除された際に、メダルの払出動作を再開させたりするといった複雑な制御を行なう必要がない。すなわち、ゲームの制御を一度中断してその後ゲームの制御を再開する等の制御を行なう必要がなく、ゲームの進行に係る制御が複雑化してしまうことを防止できる。
なお、本実施の形態では、ゲーム制御終了後、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タンフラグが設定されているか否かを判定するようになっているが、ゲーム制御の最後に満タンフラグが設定されているか否かを判定し、満タンフラグが設定されている場合には、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タンエラー状態に制御するようにしてもよく、この場合でも上記と同様の効果が得られる。
また、ゲーム制御終了後、満タン状態が判定されており、満タンフラグが設定されている場合でも、前のゲームにおいて再遊技役が入賞しており、次のゲームがリプレイゲームであれば、満タンエラー状態に制御されないようになっており、満タンエラーの頻度をさらに少なくすることができるので、遊技者に煩わしい思いをさせたり、店員が満タン状態を解消するための労力を軽減することが可能となる。
また、本実施の形態では、満タン状態か否かの判定を、ゲーム制御終了後、最初にメダルの投入が検出されたタイミングで行なっているが、少なくとも1ゲームに1回のみ満タン状態か否かの判定を行なう構成であればよく、たとえば、ゲーム制御終了後、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タン状態か否かの判定を行なうようにしたり、ゲームの開始操作が検出された時点やゲーム制御の終了時点で満タン状態か否かの判定を行なうようにしてもよい。
ここで、満タンエラー状態の制御の変形例について説明する。この変形例においてメインCPU41aは、ゲーム制御の終了後、次のゲームのメダルの投入が許可される前のタイミングにおいて1ゲームにつき1回のみ、満タンセンサ35aの検出状態に基づいて満タン状態か否かを判定するが、メインCPU41aは、満タン状態か否かの判定を行なう前に、リプレイゲーム中フラグに基づいて次のゲームがリプレイゲームか否かを判定し、リプレイゲームであると判定した場合には、さらにメダル投入フラグが設定されているか否か、すなわち前のゲームにおいてメダルが投入されたか否かを判定し、メダル投入フラグが設定されていると判定した場合においてのみ、満タン状態か否かの判定を行なうようになっている。このため、前のゲームにおいて再遊技役が入賞し、当該ゲームにおいてメダルの投入が必要ない場合(当該ゲームがリプレイゲームの場合)や、前のゲームにおいてクレジットを用いて賭数が設定され、メダルが投入されずにゲームが開始した場合には、満タンセンサ35aが検出されていても満タン状態か否かの判定は省略され、満タン状態と判定されることはない。
また、メインCPU41aは、満タン状態であると判定した場合に、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングでゲームの進行を不能動化し、リセット操作がなされるまで満タンエラー状態に制御する。なお、メインCPU41aは、ゲーム制御終了後、満タン状態か否かの判定を行なう前に、次のゲームがリプレイゲームであるか否かを判定し、リプレイゲームであれば満タン状態か否かの判定を省略するようになっており、このような場合には、満タンセンサ35aが検出されていても満タンエラー状態には制御しない。一方、リプレイゲームでなければ、前のゲームにおいてメダルが投入されたか否かを判定し、前のゲームにおいてメダルが投入されていなければ満タン状態か否かの判定を省略するようになっており、このような場合には、満タンセンサ35aが検出されていても満タンエラー状態には制御せず、前のゲームにおいてメダルが投入されていれば次のゲーム以降のゲーム制御終了後、さらにその次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タン状態か否かが判定され、満タンエラー状態に制御されることとなる。
たとえば、図11に示すように、ゲームの制御終了後、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで、次のゲームがリプレイゲームか否かを判定し、次のゲームがリプレイゲームでなければ、さらに前のゲームにおいてメダルが投入されたか否かを判定し、前のゲームにおいてメダルが投入されていれば、満タンセンサ35aの検出状態に基づいて満タン状態か否かを判定する。そして、満タン状態と判定した場合には、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タンエラー状態に制御する。
また、図12に示すように、ゲーム制御終了後、メダル投入フラグが設定されていない場合、すなわち前のゲームにおいてクレジットを用いて賭数が設定され、メダルが投入されずにゲームが開始した場合には、満タン状態か否かが判定されることはなく、このような状態で満タンセンサ35aにより満タン状態が検出されていても当該ゲームのゲーム制御終了後、満タンエラー状態に制御されることはない。そして、次のゲーム以降メダルが投入されたゲーム(リプレイゲームは除く)の制御終了後、満タン状態と判定され、メダルが投入可能となる前のタイミングで満タンエラー状態に制御される。
また、図13に示すように、ゲーム制御終了後、次のゲームがリプレイゲームである場合、すなわち前のゲームにおいて再遊技役が入賞し、当該ゲームにおいてメダルの投入が必要ない場合には、満タン状態か否かが判定されることはなく、このような状態で満タンセンサ35aにより満タン状態が検出されていても当該ゲームのゲーム制御終了後、満タンエラー状態に制御されることはない。そして、次のゲーム以降メダルが投入されたゲーム(リプレイゲームは除く)の制御終了後、満タン状態と判定され、メダルが投入可能となる前のタイミングで満タンエラー状態に制御される。
この変形例では、上述のようにゲーム制御の終了後、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングにおいて1ゲームにつき1回のみ、満タンセンサ35aの検出状態に基づいて満タン状態か否かを判定し、満タン状態と判定された場合に、ゲームの進行を不能動化し、リセット操作がなされるまで満タンエラー状態に制御するものであるが、満タン状態か否かの判定を行なう前に、次のゲームがリプレイゲームか否かを判定し、リプレイゲームであれば満タン状態か否かの判定は省略されるようになっており、満タンエラーか否かの判定が無駄に行なわれることがなく、満タン状態を効率よく監視でき、満タン状態の判定にかかる制御負荷を軽減できるとともに、満タンエラーの頻度を極力少なくすることができるので、遊技者に煩わしい思いをさせたり、店員が満タン状態を解消するための労力を軽減することが可能となる。
また、変形例では、クレジットを用いて賭数が設定され、メダルが投入されずにゲームが開始した場合には、そのゲーム制御終了後、満タン状態か否かの判定が省略されるようになっており、メダルが投入されることがなく、オーバーフロータンク35の貯留量が増えることがない場合には、満タンエラーか否かの判定が無駄に行なわれることがなく、満タン状態を効率よく監視でき、満タン状態の判定にかかる制御負荷を軽減できるとともに、満タンエラーの頻度を極力少なくすることができるので、遊技者に煩わしい思いをさせたり、店員が満タン状態を解消するための労力を軽減することが可能となる。
また、変形例では、ゲーム制御の終了後、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タン状態か否かが判定されるようになっており、ゲームの終了後、オーバーフロータンク35にメダルが増える前の段階で満タン状態を判定できる。また、満タン状態が判定されると、次のゲームのメダルが投入可能となる前に満タンエラー状態にされるため、オーバーフロータンク35にメダルが増える前の段階でゲームの進行を不能動化し、それ以上オーバーフロータンク35の貯留量が増加してしまうことがないうえに、ゲーム開始から当該ゲームの制御が終了するまでの間に、満タンエラー状態に制御されることによって、たとえばリール2L、2C、2Rが回転している状態で一度リール2L、2C、2Rの回転状態を停止させ、満タンエラー状態に制御し、その後満タンエラー状態が解除された際に、リール2L、2C、2Rの回転を再開させたり、ホッパーモータ34bの駆動によりメダルの払出動作がなされている状態でメダルの払出動作を一度停止させ、満タンエラー状態に制御し、その後満タンエラー状態が解除された際に、メダルの払出動作を再開させたりするといった複雑な制御を行なう必要がない。すなわち、ゲームの制御を一度中断してその後ゲームの制御を再開する等の制御を行なう必要がなく、ゲームの進行に係る制御が複雑化してしまうことを防止できる。また、満タン状態の判定と、それに伴う満タンエラー状態の制御がほぼ同時に行なわれるため、満タン状態が判定された旨を示す情報を保持しておく必要もない。
なお、変形例では、ゲーム制御終了後、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タン状態か否かを判定するようになっているが、ゲーム制御の最後に満タン状態か否かを判定するようにしても、ゲームの終了後、オーバーフロータンク35にメダルが増える前の段階で満タン状態を判定できる。
また、この場合には、満タン状態が判定された場合に次のゲームに移行する前に満タンエラー状態に制御するようにしてもよく、この場合でも、ゲームの制御を一度中断してその後ゲームの制御を再開する等の制御を行なう必要がなく、ゲームの進行に係る制御が複雑化してしまうことを防止できる。また、満タン状態の判定と、それに伴う満タンエラー状態の制御がほぼ同時に行なわれるため、満タン状態が判定された旨を示す情報を保持しておく必要もない。
次に、メインCPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施の形態では、メインCPU41aが演出制御基板90に対して、BETコマンド、内部当選コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、初期化コマンド、設定終了コマンド、設定値コマンド、電源投入コマンド、操作検出コマンド、ドアコマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
BETコマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、メダル投入時、1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグの種類を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止制御が行なわれる毎に送信される。
入賞判定コマンドは、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行なわれた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞およびクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態(初期遊技状態であるか、ボーナス当選から入賞までのRT1中であるか、ビッグボーナス終了後のRT2中であるか、ビッグボーナス中であるか、レギュラーボーナス中であるか等)およびRT2の残りゲーム数、現在設定されている設定値を特定可能なコマンドであり、後述する設定終了コマンドの送信後およびゲームの終了時に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
初期化コマンドは、遊技状態が初期化された旨および設定変更モードの開始を示すコマンドであり、RAM41cが初期化され、設定変更モードに移行した時点で送信される。
設定終了コマンドは、設定変更モードの終了を示すコマンドであり、設定終了時、すなわち設定変更モードの終了時に送信される。
設定値コマンドは、現在設定されている設定値を示すコマンドであり、設定変更されたときおよび電源投入されたときに送信される。
電源投入コマンドは、電源投入時にいずれかの特別役に当選しているか否かを示すコマンドであり、起動時に電断前の状態に復帰することが可能な場合に、電断前の状態に復帰するときに送信される。
ドアコマンドは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態、すなわちON(開放状態)/OFF(閉状態)を示すコマンドであり、電源投入時、1ゲーム終了時(ゲーム終了後、次のゲームの賭数の設定が開始可能となる前までの時点)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化(ONからOFF、OFFからON)した時に送信される。
操作検出コマンドは、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10の検出状態、すなわちON/OFF、これらスイッチが遊技の進行上有効な状態であるか、無効な状態であるか(1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6の操作の受付は、賭数の設定が可能な状態で、かつ規定数の賭数が未だ設定されたおらず、さらにクレジットが残っている状態で有効となりそれ以外では無効となる。スタートスイッチ7の操作の受付は、規定数の賭数が設定された後、スタートスイッチ7が操作されるまで有効となり、それ以外では無効となる。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作の受付は、リールが定速回転となり、リールの停止準備ができた後、それぞれの停止操作が検出されるまで有効となり、それ以外では無効となる。精算スイッチ10は、ゲーム終了後、次ゲームが開始されるまでの期間においてクレジットが残存するか、賭数が設定されている場合に有効となり、それ以外は無効となる。)、を示すコマンドであり、これらスイッチの検出状態が変化したときに、その操作の受付が遊技の進行上、有効な期間であるか、無効な期間であるか、に関わらず送信される。
これらコマンドのうちドアコマンドおよび操作検出コマンドを除くコマンドは、後述する起動処理およびゲーム処理において生成され、RAM41cの特別ワークに設けられた通常コマンド用送信バッファに一時格納され、前述したタイマ割込処理(メイン)において送信される。
通常コマンド送信用バッファには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
ドアコマンドは、前述したタイマ割込処理(メイン)中のドア監視処理においてRAM41cの特別ワークに設けられたドアコマンド送信用バッファに格納され、前述したタイマ割込処理(メイン)において送信される。
ドアコマンド送信用バッファは、通常コマンド送信用バッファとは別個に設けられており、ドアコマンドを1個のみ格納可能な領域が割り当てられている。ドアコマンド送信用バッファには、電源投入時または1ゲーム終了時にその時点のドア開放検出スイッチ25の検出状態を示すドアコマンドが格納され、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化した時にその変化後の検出状態を示すドアコマンドが格納される。また、ドアコマンド送信用バッファに格納されたドアコマンドは、当該ドアコマンドが送信された後もクリアされることがなく、その後、新たに格納されるドアコマンドによって上書きされるようになっている。なお、電源投入時または1ゲーム終了時には、ドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドの送信を要求するドアコマンド送信要求1が設定され、ドアコマンド送信要求1が設定されているか、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化したときに、ドアコマンド送信要求2が設定されるようになっており、このドアコマンド送信要求2が設定されることによりドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドの送信が命令されるようになっている。
操作検出コマンドは、前述したタイマ割込処理(メイン)中のスイッチ監視処理においてRAM41cの特別ワークに設けられた操作検出コマンド送信用バッファに格納され、前述したタイマ割込処理(メイン)において送信される。
操作検出コマンド送信用バッファは、通常コマンド送信用バッファおよびドアコマンド送信用バッファとは別個に設けられており、操作検出コマンドを1個のみ格納可能な領域が割り当てられている。操作検出コマンド送信用バッファには、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10の検出状態が変化した時にその変化後の検出状態、およびその時点の各スイッチの有効/無効を示す操作検出コマンドが格納される。また、操作検出コマンド送信用バッファに格納された操作検出コマンドは、当該操作検出コマンドが送信された後もクリアされることがなく、その後、新たに格納される操作検出コマンドによって上書きされるようになっている。なお、これらスイッチのうちいずれかの検出状態が変化したときに、操作検出コマンド送信要求が設定されるようになっており、この操作検出コマンド送信要求が設定されることにより操作検出コマンド送信用バッファに格納されている操作検出コマンドの送信が命令されるようになっている。
本実施の形態においてメインCPU41aは、0.56msの間隔でタイマ割込処理を実行する。また、タイマ割込処理では、タイマ割込1〜4が繰り返し行なわれるようになっており、これらタイマ割込1〜4に固有な処理が2.24msの間隔で行なわれることとなる。そして、通常コマンド送信用バッファに格納されたコマンド、ドアコマンド送信用バッファに格納されたドアコマンド、および操作検出コマンド送信用バッファに格納された操作検出コマンドの送信を行なうコマンド送信処理は、タイマ割込2で実行されるので、コマンド送信処理も2.24msの間隔で実行されることとなる。
一方、サブCPU91aでは、後述する受信用バッファにバッファしたコマンドを1.12msの間隔で実行するタイマ割込処理(サブ)において取得する。このため、メインCPU41aがタイマ割込処理を実行する毎、すなわち0.56msの間隔でコマンドの送信処理を行った場合には、サブ制御部91側でコマンドを正常に受信できない可能性がある。
しかしながら、本実施の形態では、前述のようにメインCPU41aがタイマ割込処理4回につき1回の割合、すなわち2.24msの間隔でコマンド送信処理を実行するとともに1回のコマンド送信処理では、通常コマンド送信用バッファに格納されたコマンド、ドアコマンド送信用バッファに格納されたドアコマンド、および操作検出コマンド送信用バッファに格納された操作検出コマンドのうちの1つのみ送信することで、複数のコマンドが連続して送信される場合でも、最低2.24msの間隔をあけて送信されることとなり、サブ制御部91側でこれら連続して送信されるコマンドを確実に取得することができる。
本実施の形態では、起動処理またはゲーム処理においてゲームの進行に応じてドアコマンドおよび操作検出コマンド以外のコマンドを生成し、通常コマンド送信用バッファに格納する。ドアコマンドは、起動処理またはゲーム処理においてドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドの送信を要求するドアコマンド送信要求1が設定された場合、またはドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化した場合に、ドアコマンド送信用バッファに格納される。操作検出コマンドは、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10のいずれかの検出状態が変化した場合に、操作検出コマンド送信用バッファに格納される。
タイマ割込2内のコマンド送信処理において通常コマンド送信用バッファに格納された未送信のコマンド、ドアコマンド送信用バッファに格納された未送信のドアコマンドの送信要求、または操作検出コマンド送信用バッファに格納された操作検出コマンドの送信要求が検知されると、遅延時間が設定され、設定した遅延時間が経過した時点で、通常コマンド送信用バッファに格納された未送信のコマンド、ドアコマンド送信用バッファに格納されたドアコマンド、または操作検出コマンド送信用バッファに格納された操作検出コマンドが送信される。
具体的には、コマンド送信処理において通常コマンド送信用バッファに格納された未送信のコマンド、ドアコマンド送信用バッファに格納されたドアコマンド、または操作検出コマンド送信用バッファに格納された操作検出コマンドを検知すると、0〜17の範囲に設定された遅延用乱数値を取得し、RAM41cの特別ワークに設けられた遅延カウンタに設定する。
この際、当該遅延カウンタ値を設定したコマンド送信処理およびその後のタイマ割込2内において実行するコマンド送信処理において遅延カウンタ値を1ずつ減算していき、遅延カウンタ値が0となった時点で、通常コマンド送信用バッファに格納された未送信のコマンド、ドアコマンド送信用バッファに格納されたドアコマンド、または操作検出コマンド送信用バッファに格納された操作検出コマンドを送信する。
すなわち、コマンド送信処理において検知されたコマンドは、コマンド送信処理の実行間隔(2.24ms)の倍数に相当する時間、詳しくはその際取得した遅延カウンタの値から1を減算した値にコマンド送信処理の実行間隔(2.24ms)を乗じた時間{遅延カウンタの値は0〜17の値なので0〜35.84ms}が経過した後、送信されることとなる。
なお、通常コマンド送信用バッファに格納されたコマンド、ドアコマンド送信用バッファに格納されたドアコマンドおよび操作検出コマンド送信用バッファに格納された操作検出コマンドは、基本処理に割り込んで行なうタイマ割込処理(メイン)内で行なわれるため、コマンドの遅延により処理が滞ってしまうことがない。
また、本実施の形態では、通常コマンド送信用バッファに複数のコマンドを格納可能な領域が設けられており、通常コマンド送信用バッファに格納されたコマンド、ドアコマンド送信用バッファに格納されたドアコマンド、または操作検出コマンド送信用バッファに格納された操作検出コマンドの送信を待たずに、新たに生成したコマンドを通常コマンド送信用バッファの空き領域に格納することが可能とされている。すなわち通常コマンド送信用バッファには複数のコマンドを蓄積できるようになっている。このため、コマンドの送信が遅延されることに伴ってゲームの進行が停止してしまうことを回避できる。なお、通常コマンド送信用バッファが未送信のコマンドで満タンの場合はこの限りでない。
また、コマンド格納処理では、通常コマンド送信用バッファに複数のコマンドを格納する際にこれらコマンドをその生成順に格納するとともに、コマンド送信処理では通常コマンド送信用バッファに格納された順番でコマンドを送信するようになっている。すなわち通常コマンド送信用バッファに格納されたコマンドは、生成された順番で送信されるようになっている。
なお、電源投入コマンドおよび初期化コマンドについては、最優先で送信されるようになっており、電源投入コマンドまたは初期化コマンドが通常コマンド送信用バッファに格納されるよりも前に他の通常コマンド(以下、ドアコマンド、操作検出コマンド、電源投入コマンドおよび初期化コマンド以外のコマンドを通常コマンドと呼ぶ)が既に格納されている場合(初期化コマンドの場合、その前に通常コマンド送信用バッファ内の格納データもクリアされるため、既に通常コマンドが格納されていることはない)であっても、電源投入コマンドまたは初期化コマンドが優先して送信される。
また、通常コマンド送信用バッファに通常コマンドが格納されている状態で、ドアコマンドの送信が要求された場合(ドアコマンド送信要求2が設定されている場合)には、原則として通常コマンド送信用バッファに格納されているコマンドよりもドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドを優先して送信するようになっている。
なお、通常コマンド送信用バッファに格納されているコマンドが電源投入コマンド、初期化コマンドである場合、または通常コマンド送信用バッファに格納されている通常コマンドの送信待ち(遅延中)の状態でドアコマンドの送信が要求された場合にはこの限りではなく、電源投入コマンド、初期化コマンド、または送信待ちの通常コマンドを優先して送信し、電源投入コマンド、初期化コマンド、または送信待ちの通常コマンドが送信された後、ドアコマンドを送信する。送信待ちの通常コマンドを送信した後、通常コマンド送信用バッファに未送信の通常コマンドが残っている場合には、ドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドを優先して送信する。
また、通常コマンド送信用バッファに通常コマンドが格納されている状態で、操作検出コマンドの送信が要求された場合(操作検出コマンド送信要求が設定されている場合)、またはドアコマンドの送信と操作検出コマンドの送信が同時に要求された場合には、原則として操作検出コマンド送信用バッファに格納されている操作検出コマンドよりも通常コマンド送信用バッファに格納されているコマンド、またはドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドを優先して送信するようになっている。
なお、操作検出コマンド送信用バッファに格納されている操作検出コマンドの送信待ち(遅延中)の状態で通常コマンド送信用バッファに通常コマンドが格納された場合、またはドアコマンドの送信が要求された場合にはこの限りではなく、送信待ちの操作検出コマンドを優先して送信し、送信待ちの操作検出コマンドが送信された後、通常コマンドまたはドアコマンドを送信する。
メインCPU41aは、約100ms毎にドア開放検出スイッチ25の検出状態を監視する。詳しくは、タイマ割込処理(メイン)のタイマ割込1〜4のいずれでも行なう、すなわち0.56ms毎に行なうポート入力処理においてドア開放検出スイッチ25からの検出信号を正論理化した入力状態(ドア開放検出スイッチ25ON=1(ドア開放状態)、ドア開放検出スイッチ25OFF=0(ドア閉塞状態))を取得し、タイマ割込処理(メイン)のタイマ割込2で行なう、すなわち2.24ms毎に行なうドア監視処理において、前述のポート入力処理において取得したドア開放検出スイッチ25の検出信号の確定状態(2回連続同一となった入力状態)を、約100ms(ドア監視処理45回)論理和し続け、その結果を使用してドア開放検出スイッチ25の検出状態を判定する。そして、約100msが経過した時点で算出結果が1の場合、すなわちその間に1回でもドア開放検出スイッチ25のON(開放状態)が検出された場合には、ドア開放検出スイッチ25のONと判定し、算出結果が0の場合、すなわちその間に1回もドア開放検出スイッチ25のON(開放状態)が検出されていない場合には、ドア開放検出スイッチ25のOFFと判定する。この判定の結果と、ドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドが示すドア開放検出スイッチ25の検出状態と、が一致すればドア開放検出スイッチ25の検出状態に変化なしと判定し、一致しなければドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化したと判定し、ドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドを、変化後の検出状態を示すドアコマンドに更新し、ドアコマンド送信要求2を設定して当該ドアコマンドの送信を命令する。また、メインCPU41aは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化したと判定した場合に、ドアコマンドの送信命令に加えて、外部出力基板1000に対するドア開放信号の出力状態の更新を要求する。
また、メインCPU41aは、電源投入時または1ゲーム終了時に、起動処理またはゲーム処理においてドアコマンド送信要求1を設定し、ドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドの送信を要求する。一方ドア監視処理においては、ドアコマンド送信要求1が設定されているか否かを判定し、ドアコマンド送信要求1が設定されている場合には、ドアコマンドの送信要求ありと判定し、ドアコマンド送信要求2を設定してドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドの送信を命令する。また、メインCPU41aは、ドアコマンド送信要求1が設定されている場合に、ドアコマンドの送信命令に加えて、外部出力基板1000に対するドア開放信号の出力状態の更新を要求する。
このようにドアコマンドの送信を命令する場合には、併せて外部出力基板1000に対するドア開放信号の出力状態の更新も要求されるため、ドア開放信号の出力状態は、ドアコマンドの送信命令にリンクして更新されるようになっている。
本実施の形態では、前述のようにドアコマンドを通常コマンドよりも優先して行なうとともに、ドアコマンドについても他のコマンドと同様にランダムに決定された遅延時間が経過した後に送信される。一方、コマンドの遅延時間の最大が35.84msであるので、通常コマンド送信用バッファに通常コマンドが格納されている状態でドアコマンドの送信が要求された場合には、ドアコマンドを送信した後、さらに通常コマンド送信用バッファに格納されている通常コマンドを送信するまでに約72ms必要とするが、ドア開放検出スイッチ25の監視間隔がドアコマンドを送信した後、さらに通常コマンド送信用バッファに格納されている通常コマンドを送信するまでに要する約72msよりも短いと、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が連続して変化した場合に、その変化し続けている間は、通常コマンド送信用バッファに格納されている通常コマンドが送信されないこととなるため、通常コマンド送信用バッファがオーバーフローしてしまう可能性がある。このため、本実施の形態では、ドア開放検出スイッチ25の監視間隔が、ドアコマンドを送信した後、さらに通常コマンド送信用バッファに格納されている通常コマンドを送信するまでに要する約72msよりも長い約100msに設定されており、これにより、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が連続して変化した場合でも、ドアコマンドが送信された後、次のドアコマンドが送信されるまでの間に、通常コマンド送信用バッファに格納されている通常コマンドを少なくとも1つ以上送信することが可能となり、通常コマンド送信用バッファがオーバーフローしないようになっている。
メインCPU41aは、約10ms毎に1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10の検出状態を監視する。詳しくは、0.56ms毎に行なう前述のポート入力処理において1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10からの検出信号を正論理化した入力状態(ON=1、OFF=0)をそれぞれ取得し、タイマ割込処理(メイン)のタイマ割込2で行なう、すなわち2.24ms毎に行なうスイッチ監視処理において、前述のポート入力処理において取得した1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10の検出信号の確定状態(2回連続同一となった入力状態)を、約10ms(ドア監視処理5回)それぞれ別個に論理和し続け、その結果を使用して1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10の検出状態を判定する。そして、約10msが経過した時点で算出結果が1の場合、すなわちその間に1回でもONが検出された場合には、該当するスイッチのONと判定し、算出結果が0の場合、すなわちその間に1回もONが検出されていない場合には、該当するスイッチのOFFと判定する。この判定の結果と、操作検出コマンド送信用バッファに格納されている操作検出コマンドが示す各スイッチの検出状態と、が一致すれば検出状態に変化なしと判定し、一致しなければいずれかのスイッチの検出状態が変化したと判定し、操作検出コマンド送信用バッファに格納されている操作検出コマンドを、変化後の検出状態を示すとともに、その時点の各スイッチの有効/無効を示す操作検出コマンドに更新し、操作検出コマンド送信要求を設定して当該操作検出コマンドの送信を命令する。
次に、メインCPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブCPU91aは、メインCPU41aからのコマンドの送信を示すストローブ信号を入力した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
受信用バッファには、最大で128個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
サブCPU91aは、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の制御を行なう。
なお、本実施の形態では、サブCPU91aがタイマ割込処理(サブ)を行なう時間間隔(1.12ms)が、メインCPU41aがコマンドを送信する時間間隔(2.24ms)よりも短い間隔であるため、通常のゲームに伴う動作が行なわれていれば、メインCPU41aから連続してコマンドが送信される場合であっても受信用バッファに格納された未処理のコマンドは、次のコマンドを受信するまでにタイマ割込処理(サブ)によって読み出されることとなり、受信用バッファに未処理のコマンドが複数蓄積されることはなく、メインCPU41aから送信されたコマンドを受信すると、その後最初に行なわれるタイマ割込処理(サブ)によって受信したコマンドは読み出され、コマンドに対応する処理が行なわれる。
制御パターンテーブルには、キャラクタや背景による演出の態様を特定するための複数種類のステージ(たとえば、後述する第1ステージ〜第3ステージ)毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLEDの点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されている。サブCPU91aは、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されているステージに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の制御を行なう。すなわち、サブCPU91aは、受信したコマンドに応じた演出を設定されているステージの種類から特定される態様で実行するように、演出装置の制御を行なうこととなる。本実施の形態における複数種類のステージは、液晶表示器51に表示される背景画像や出現するキャラクタ、スピーカ53、54から出音される効果音・遊技音、演出効果LED52の点灯パターン等のうち少なくともいずれかの態様が異なるように設定されている。
なお、サブCPU91aは、あるコマンドの受信を契機とする演出(後述する連続演出を除く)の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
特に、本実施の形態では、演出の実行中に賭数の設定操作がなされたとき、すなわちサブCPU91aが、賭数が設定された旨を示すBETコマンドを受信したときに、実行中の演出を中止するようになっている。このため、遊技者が、演出を最後まで見るよりも次のゲームを進めたい場合には、演出がキャンセルされ、次のゲームを開始できるので、このような遊技者に対して煩わしい思いをさせることがない。また、演出の実行中にクレジットまたは賭数の精算操作がなされたとき、すなわちサブCPU91aが、ゲームの終了を示す遊技状態コマンドを受信した後、ゲームの開始を示す内部当選コマンドを受信する前に、払出開始コマンドを受信した場合には、実行中の演出を中止するようになっている。クレジットや賭数の精算を行なうのは、遊技を終了する場合であり、このような場合に実行中の演出を終了させることで、遊技を終了する意志があるのに、不要に演出が継続してしまわないようになっている。
ステージは、所定ゲーム数消化する毎に所定の振分率にしたがってステージが選択されて、RAM91cに設定される。振分率は、たとえば、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選していないときよりも当選しているときの方が特定ステージ(たとえば、第1ステージ)を選択する確率が高くなるように設定されているものであってもよい。これにより、ステージの種類からビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選しているか否かを予測することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
制御パターンテーブルには、特定のコマンド(待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、初期化コマンド、設定終了コマンド、特別役の当選を示す電源投入コマンド等)を受信した際に参照される特定の制御パターンが格納されており、サブCPU91aは、これら特定のコマンドを受信した場合には、当該ゲームにおいて設定されているステージに関わらず、当該コマンドに対応する特定の制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の制御を行なう。
待機コマンドを受信した場合には、デモ演出(デモンストレーション演出)を実行するためのデモパターンが制御パターンとして参照される。なお、特別役の当選を報知するボーナス確定演出が実行されている場合には、デモ演出の実行が禁止されるようになっており、このような状態で待機コマンドを受信してもデモパターンが制御パターンとして参照されることはなく、デモ演出が実行されることもない。
打止状態の発生を示す打止コマンドを受信した場合には、打止状態である旨を報知するための打止報知パターンが制御パターンとして参照される。また、打止状態の解除を示す打止コマンドを受信した場合には、前述したデモパターンが制御パターンとして参照される。すなわち打止状態が解除されるとデモ演出が実行されることとなる。
エラー状態の発生を示すエラーコマンドを受信した場合には、エラー状態である旨およびその種類を報知するためのエラー報知パターンが制御パターンとして参照される。また、エラー状態の解除を示すエラーコマンドを受信した場合には、エラー発生時に実行していた制御パターンが参照される。すなわちエラー発生時の演出が最初から実行されることとなる。
初期化コマンドを受信した場合には、設定変更中である旨を報知するための設定中報知パターンが参照される。また、設定終了コマンドを受信した場合には、前述したデモパターンが制御パターンとして参照される。すなわち初期化コマンドを受信すると設定変更中報知が実行され、その後、設定終了コマンドを受信するとデモ演出が実行されることとなる。
特別役の当選を示す電源投入コマンドを受信した場合には、特別役の当選を報知するための特別役告知パターンが参照される。すなわち、特別役の当選を示す電源投入コマンドを受信すると特別役の当選を報知する告知演出が実行されることとなる。なお、特別役の当選を報知する告知演出は、一度実行されると、当該特別役が入賞した旨を示す入賞判定コマンドを受信するまで継続するようになっている。
サブCPU91aは、その起動時にRAM91cに記憶されているデータに基づいて電断前の演出状態に復帰可能か否かに関わらず、実際に演出を開始する前に、初期化コマンドまたは電源投入コマンドのいずれかを受信するまで待機する。そしてこの状態で初期化コマンドを受信した場合には、RAM91cのデータをクリアする。また、この状態で特別役の当選を示す電源投入コマンドを受信した場合には、特別役の当選を示す告知演出を実行し、特別役の非当選を示す電源投入コマンドを受信した場合には、電断前の演出状態に復帰可能であれば復帰し、復帰不能であればデモ演出を実行する。また、初期化コマンドまたは電源投入コマンドの受信待ちの状態では、コマンドの受信に基づき演出を実行するタイマ割込処理の実行は許可されないようになっており、他のコマンドを受信した場合でも、受信したコマンドに基づく演出が行なわれることはなく、起動後、初期化コマンドまたは電源投入コマンドを受信して、タイマ割込処理の実行が許可されるまでは、何らの演出も行なわれることはない。
このため、電源投入時にメイン制御部41とサブ制御部91のコマンド送信ラインを非接続とし、その後メイン制御部41とサブ制御部91とを接続しても、サブ制御部91は、電源投入コマンドや初期化コマンドを受信していないため、演出の制御が行なわれることはなく、起動時にメイン制御部41とサブ制御部91のコマンド送信ラインを非接続としても、サブ制御部91側で電源投入コマンドの受信を回避し、特別役の当選を示す告知演出の実行を回避することは不可能であり、このようにメイン制御部41の起動時に電断前の状態に復帰し、かつ電断前から特別役が当選している場合には、必ず特別役の当選が報知されることとなる。
一方、打ち込み器具などの不正器具を接続するには、一度電源を切る必要がある(電源を切らずにコネクタを外すと故障の原因となる)が、無理矢理コネクタの接続を解除して打ち込み器具を使用し、不正に特別役の当選を設定しても、メイン制御部41を再起動させた際に、特別役に当選していることが外部から容易に判別できてしまうので、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態に設定したスロットマシンを、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業を効果的に抑止することができる。
また、告知演出は特別役の入賞を示す入賞判定コマンドを受信するまで、すなわち当選した特別役が入賞するまで継続して実行されるようになっている。このため、特別役が入賞すること、すなわち特別役の当選フラグがクリアされるまでは告知演出が停止することはなく、遊技店によって特別役の当選を維持したまま告知演出を解除することが不可能となるため、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態に設定したスロットマシン1を、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業をより一層効果的に抑止することができる。
また、本実施の形態では、メイン制御部41の起動時に電断前の状態に復帰し、かつ電断前から特別役が当選している場合には、メインCPU41aが特別役の当選を示す電源投入コマンドを送信し、特別役の当選を示す電源投入コマンドをサブ制御部91が受信することで、特別役の当選を示す告知演出を、サブ制御部91が制御する液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置にて実行するようになっており、不正に特別役の当選を設定しても、メイン制御部41を再起動させた際に、特別役に当選していることが演出装置で報知され、一層判別しやすい状態となるので、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態に設定したスロットマシンを、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業を一層確実に防止することができる。
なお、本実施の形態では、サブ制御部91が制御する演出装置にて特別役の当選が報知されるようになっているが、メイン制御部41の起動時に電断前の状態に復帰し、かつ電断前から特別役が当選している場合に、メイン制御部41が直接制御するクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13にて特別役の当選を報知するようにしてもよい。また、メイン制御部41が直接制御する電子部品として特別役の当選を報知する告知LEDを設け、メイン制御部41の起動時に電断前の状態に復帰し、かつ電断前から特別役が当選している場合に、告知LEDを用いて特別役の当選を報知するようにしてもよい。
サブCPU91aは、ドアコマンドの受信に基づき、前面扉1bが開放されている旨を示すドア開放報知を行なう。詳しくは、サブCPU91aがドアコマンドを受信したときに、その後、100ms経過しても新たにドアコマンドを受信しなかった場合に、受信したドアコマンドが示すドア開放検出スイッチ25の検出状態を確定検出状態とし、確定検出状態がON(ドア開放)であれば、ドア開放報知を行なう。ドア開放報知では、演出効果LED52を点滅させ、液晶表示器51にドア開放報知画面を表示させるとともに、エラー警告音を出力する。そして、その後ドアコマンドを受信し、100ms経過しても新たにドアコマンドを受信せずにドアコマンドが示す検出状態が確定検出状態となり、確定検出状態がOFF(ドア閉塞)であれば、ドア開放報知を停止し、もとの演出に復帰する。
また、最後にドアコマンドを受信してから、100ms経過しないうちに新たにドアコマンドを受信したときは、その前に受信したコマンドが示すドア開放検出スイッチ25の検出状態を確定検出状態とせず、新たなドアコマンドの受信後、100ms経過してもさらにドアコマンドを受信しなかった場合に、最後に受信したドアコマンドが示すドア開放検出スイッチ25の検出状態と確定検出状態とし、確定検出状態がON(ドア開放)であれば、ドア開放報知を行ない、確定検出状態がOFF(ドア閉塞)であれば、ドア開放報知を停止する。
このため、ドア開放報知を行なっていない状態で、ドア開放検出スイッチ25のON(ドア開放)を示すドアコマンドを受信しても、その後100ms以内にドア開放検出スイッチ25のOFF(ドア閉塞)を示すドアコマンドを受信した場合には、ドア開放報知は行なわれず、ドア開放報知を行なっている状態で、ドア開放検出スイッチ25のOFF(ドア閉塞)を示すドアコマンドを受信しても、その後100ms以内にドア開放検出スイッチ25のON(ドア開放)を示すドアコマンドを受信した場合には、ドア開放報知を停止しない。
また、ドアコマンドを受信した後、100ms以内に新たにドアコマンドを受信し、さらにその後100ms以内に新たにドアコマンドを受信した場合など、100ms以内の間隔で連続してドアコマンドを受信した場合には、その間、ドア開放報知の状態は維持し(ドア開放報知を行なっていない状態であれば、ドア開放報知を開始することがなく、ドア開放報知を行なっている状態であれば継続する)、最後に受信したドアコマンドの後、100ms経過した時点で確定した検出状態に基づきドア開放報知の状態を決定し、それまでドア開放報知が行なわれており、かつ確定した検出状態がON(ドア開放)であれば、ドア開放報知を継続し、確定した検出状態がOFF(ドア閉塞)であれば、ドア開放報知を停止する一方、それまでドア開放報知が行なわれておらず、かつ確定した検出状態がOFF(ドア閉塞)であれば、ドア開放報知は行なわず、確定した検出状態がON(ドア開放)であれば、ドア開放報知を開始する。
このように本実施の形態では、メインCPU41aは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態を示すドアコマンドを送信するのみで、ドア開放検出スイッチ25の検出状態から前面扉1bが開放されているか否かの判定は行なわず、サブCPU91aが、メインCPU41aから受信したドアコマンドが示すドア開放検出スイッチ25の検出状態に基づいて前面扉1bが開放されているか否かの判定を行ない、その判定結果に基づいてドア開放報知を行なうようになっている。
遊技制御基板40などのスロットマシン1の内部の部品に対して何らかの不正行為を行なうには前面扉1bを開放する必要があるが、本実施の形態では、前面扉1bが開放されると、その旨が報知されるため、このような不正を効果的に防止できるとともに、不正がなされても早期に発見することができる。
従来、前面扉の開放を報知するものにおいては、遊技制御手段の制御負荷を軽減するために演出制御手段がエラー報知を行なうにも関わらず、遊技制御手段に入力された信号に基づいて遊技制御手段が前面扉が開放したか否かを判定する必要があり、遊技制御手段の制御負荷を十分に軽減することができない。
これに対して本実施の形態では、メインCPU41aがドア開放検出スイッチ25の検出状態を約100ms毎に監視し、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化した際に、変化後の検出状態を示すドアコマンドを送信するのみで、ドア開放検出スイッチ25の検出状態から前面扉1bが開放されているか否かの判定は行なわず、サブCPU91aが、メインCPU41aから受信したドアコマンドが示すドア開放検出スイッチ25の検出状態に基づいて前面扉1bが開放されているか否かの判定を行ない、その判定結果に基づいてドア開放報知を行なうようになっているため、メインCPU41aは、前面扉1bの開放を報知するにあたって、ドア開放検出スイッチ25の検出状態から前面扉1bが開放しているか否かの判定(ドア開放検出スイッチ25のチャタリング防止判定など)を行なう必要がなく、メインCPU41aの制御負荷を軽減することができる。
また、メインCPU41aは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化していない場合でも、メインCPU41aの起動時および1ゲーム終了時には、その時点のドア開放検出スイッチ25の検出状態を示すドアコマンドを送信するので、サブCPU91aが変化時のドアコマンドを取りこぼした場合であっても、起動時および1ゲーム終了時には必ずドア開放検出スイッチ25の検出状態を取得できるため、このように変化時のドアコマンドを取りこぼした後、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化しない場合でも、ドア開放検出スイッチ25の検出状態の変化がドア開放報知に反映されない状態が継続してしまうことを防止できる。
また、メインCPU41aは、通常コマンド送信用バッファに通常コマンドが格納されている状態で、ドアコマンドの送信が要求された場合(ドアコマンド送信要求2が設定されている場合)には、原則として通常コマンド送信用バッファに格納されているコマンドよりもドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドを優先して送信するようになっており、ドア開放検出スイッチ25の監視間隔と、ドアコマンドの送信間隔と、の誤差を極力抑えられるようになっている。
なお、通常コマンド送信用バッファに格納されている通常コマンドの送信待ち(遅延中)の状態では、ドアコマンドよりも遅延中の通常コマンドを優先して送信するようになっており、既に遅延時間の計時を開始しているにも関わらず、それに割り込むことによって遅延制御が複雑化してしまうことがない。また、電源投入コマンドおよび初期化コマンドについては、ドアコマンドを含む全てのコマンドよりも優先して送信するようになっており、他のコマンドを先に送信することによりサブCPU91aの復帰が遅れてしまうことがない。
また、本実施の形態では、ドアコマンドの送信を命令するドアコマンド送信要求2が一度設定されると、当該命令に基づくドアコマンドが送信されるまで、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化してもドアコマンドが更新されないようになっており、電源投入コマンドまたは初期化コマンドの送信待ちの状態においてドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化した場合にも、ドアコマンドが未送信のまま上書きされてしまうことを防止できる。
また、本実施の形態では、通常コマンド送信用バッファとは別個にドアコマンド送信用バッファが設けられており、ドアコマンドを通常コマンドよりも優先して送信する場合に、その送信管理が煩雑となってしまうことがない。
また、本実施の形態では、ドアコマンドを基本処理に定期的に割り込んで実行するタイマ割込処理(メイン)内で送信用バッファに格納するのに対して、通常コマンドは、基本処理において送信用バッファに格納する構成であるため、ドアコマンドと通常コマンドとを同一の送信用バッファに格納する場合には、通常コマンドを送信用バッファに格納する際に割込を禁止する必要があり(通常コマンドを送信用バッファに格納している最中に割り込んでドアコマンドが格納されると、処理中の通常用コマンドが上書きされてしまううえに、復帰後にさらにドアコマンドが部分的に上書きされてしまうなどの不具合がある)、このような構成とした場合には、通常コマンドを格納する毎に割込が禁止され、リールの回転のブレやメダルの払出時のブレが発生するなど、他の制御に影響を及ぼす虞があるが、上記のように通常コマンド送信用バッファとは別個にドアコマンド送信用バッファが設けられることで、ドアコマンドを基本処理に定期的に割り込んで実行するタイマ割込処理(メイン)内で送信用バッファに格納し、通常コマンドを基本処理において送信用バッファに格納する構成としても、通常コマンドを格納する際に割込を禁止する必要がなくなり、上記のような不具合を解消することができる。
また、本実施の形態では、ドア開放検出スイッチ25の監視間隔がドア開放検出スイッチ25の監視間隔が、ドアコマンドを送信した後、さらに通常コマンド送信用バッファに格納されている通常コマンドを送信するまでに要する約72msよりも長い約100msに設定されており、これにより、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が連続して変化した場合でも、ドアコマンドが送信された後、次のドアコマンドが送信されるまでの間に、通常コマンド送信用バッファに格納されている通常コマンドを少なくとも1つ以上送信することが可能となり、通常コマンド送信用バッファがオーバーフローしないようになっている。
サブCPU91aは、操作検出コマンドの受信に基づいて1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10の操作がなされたか否かを判定する。詳しくは、サブCPU91aが操作検出コマンドを受信したときに、その後、100ms経過しても新たに操作検出コマンドを受信しなかった場合に、受信した操作検出コマンドが示す各スイッチの検出状態を確定検出状態とし、前回の確定検出状態と比較していずれかのスイッチがOFFの状態からONの状態に変化していれば、該当するスイッチが操作された旨を判定し、いずれかのスイッチがOFFの状態からONの状態に変化していれば、該当するスイッチの操作が解除された旨を判定する。
このため、操作検出コマンドを受信し、いずれかのスイッチの検出状態が変化している場合でも、その後100ms以内に、変化前と同じ検出状態を示す操作検出コマンドを受信した場合には、スイッチの操作またはその操作の解除は判定されない。
このように本実施の形態では、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10の検出状態、すなわちON/OFF、これらスイッチが遊技の進行上、有効な状態であるか、無効な状態であるか、を示す操作検出コマンドが、これらスイッチの検出状態が変化したときに、これらスイッチの操作の受付が遊技の進行上、有効な期間であるか、無効な期間であるか、に関わらず送信されるようになっており、サブCPU91aもメインCPU41aが検出した操作を、その操作が有効に操作されたか否かに関わらず特定できるので、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10の操作が有効になされて遊技の制御が進行するタイミングと一致するタイミングに加えて、これらのスイッチの操作が無効な状態で操作された場合、すなわち遊技の進行の制御に直接関わらないタイミングで演出を実行することが可能となる。
すなわち演出用の操作を行なうために、新たな検出手段を搭載せずとも、本来であればゲームを進行させるために搭載され、メインCPU41aが検出する操作手段を用いて、これら操作手段がゲームの進行上は無効化されている状態であっても演出用の操作を行なうことが可能となり、サブCPU91aは、これら操作手段の操作を利用して演出を実行できるので、演出のタイミングに多様性を持たせることができる。
また、操作検出コマンドから各スイッチの操作が有効な状態であるか、無効な状態であるか、を特定できるようになっており、サブCPU91aは、操作検出コマンドを受信した際に、スイッチの操作の受付が有効な期間にされているか否かに応じて適切な演出を実行することができる。
また、メインCPU41aは、操作検出コマンドを送信するにあたり、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10の検出状態を示す操作検出コマンドを送信するのみで、その検出状態からスイッチが操作されているか否かの判定は行なわず、サブCPU91aが、メインCPU41aから受信した操作検出コマンドが示す検出状態に基づいて1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10が操作されているか否かの判定を行ない、その判定結果に基づいてこれらスイッチの操作状況を把握できるようになっているため、メインCPU41aは、操作検出コマンドを送信するにあたって、無効な期間にあるスイッチ、すなわち遊技の進行制御上は関係のないスイッチについてまで操作されているか否かの判定(チャタリング防止判定など)を行なう必要がなく、メインCPU41aの制御負荷を軽減することができる。
また、メインCPU41aは、通常コマンド送信用バッファに通常コマンドが格納されている状態で、操作検出コマンドの送信が要求された場合(操作検出コマンド送信要求が設定されている場合)、またはドアコマンドの送信と操作検出コマンドの送信が同時に要求された場合には、原則として操作検出コマンド送信用バッファに格納されている操作検出コマンドよりも通常コマンド送信用バッファに格納されているコマンド、またはドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドを優先して送信するようになっており、操作検出コマンドの送信によって通常コマンドやドアコマンドの送信が遅れてしまうことがない。
なお、操作検出コマンド送信用バッファに格納されている操作検出コマンドの送信待ち(遅延中)の状態で通常コマンド送信用バッファに通常コマンドが格納された場合、またはドアコマンドの送信が要求された場合には、遅延中の操作検出コマンドを優先して送信するようになっており、既に遅延時間の計時を開始しているにも関わらず、それに割り込むことによって遅延制御が複雑化してしまうことがない。
また、本実施の形態では、操作検出コマンドの送信を命令する操作検出コマンド送信要求が一度設定されると、当該命令に基づく操作検出コマンドが送信されるまで、いずれかのスイッチの検出状態が変化しても操作検出コマンドが更新されないようになっており、操作検出コマンドが未送信のまま上書きされてしまうことを防止できる。
また、本実施の形態では、通常コマンド送信用バッファおよびドアコマンド送信用バッファとは別個に操作検出コマンド送信用バッファが設けられており、通常コマンドやドアコマンドを操作検出コマンドよりも優先して送信する場合に、その送信管理が煩雑となってしまうことがない。
また、本実施の形態では、操作検出コマンドを基本処理に定期的に割り込んで実行するタイマ割込処理(メイン)内で送信用バッファに格納するのに対して、通常コマンドは、基本処理において送信用バッファに格納する構成であるため、操作検出コマンドと通常コマンドとを同一の送信用バッファに格納する場合には、通常コマンドを送信用バッファに格納する際に割込を禁止する必要があり(通常コマンドを送信用バッファに格納している最中に割り込んで操作検出コマンドが格納されると、処理中の通常用コマンドが上書きされてしまううえに、復帰後にさらに操作検出コマンドが部分的に上書きされてしまうなどの不具合がある)、このような構成とした場合には、通常コマンドを格納する毎に割込が禁止され、リールの回転のブレやメダルの払出時のブレが発生するなど、他の制御に影響を及ぼす虞があるが、上記のように通常コマンド送信用バッファとは別個に操作検出コマンド送信用バッファが設けられることで、操作検出コマンドを基本処理に定期的に割り込んで実行するタイマ割込処理(メイン)内で送信用バッファに格納し、通常コマンドを基本処理において送信用バッファに格納する構成としても、通常コマンドを格納する際に割込を禁止する必要がなくなり、上記のような不具合を解消することができる。
サブCPU91aとタッチパネルコントローラ99とは、シリアル通信にてデータの送受が可能に接続されている。
サブCPU91aは、起動時にタッチパネルコントローラ99に対してハードウェアリセットを命令して、タッチパネルコントローラ99を初期化させるとともに、初期化の終了に伴いタッチパネルコントローラ99から送信されたステータスレポートを解析し、異常がなければシステムオンコマンドを送信し、タッチパネルコントローラ99のシステムを起動させる。これに伴い、タッチパネルコントローラ99は、タッチ操作を検出可能な状態に移行する。
また、サブCPU91aは、起動時以外でも、タッチパネルコントローラ99に対して送信したコマンドに対する応答が一定時間経過しても返信されない場合に、起動時と同様にハードウェアリセットを命令してタッチパネルコントローラ99のシステムを再起動させるようになっている。
タッチパネルコントローラ99は、受光装置57a、57bからの信号に基づき、60秒間連続して発光装置56a、56bからのいずれかのビームが遮蔽されたときに、該当するビーム座標を不良ビームと判定し、それ以後、不良ビームとして判定したビーム座標でのタッチ操作の検出を無効化し、有効化されているビームのみでタッチ操作の検出を行なうようになっている。その後、発光装置56a、56bからの遮蔽状態が解除された場合には、無効化されたビーム座標でのタッチ操作の検出を再び有効化するようになっている。
このようにタッチパネルコントローラ99では、60秒間連続して発光装置56a、56bからのいずれかのビームが遮蔽された場合に不良ビームと判定し、該当するビーム座標を無効化するようになっており、受光装置57a、57bや発光装置56a、56bが破損している場合、固形物が付着している場合、物が置かれている場合などによって不良ビームが生じても、不良ビームのみ無効化され、有効なビームによってタッチ操作を検出できるため、不良ビームが生じてもタッチパネルを正常に機能させることが可能であり、正常なビームによってタッチ操作を検出することができるにも関わらず、タッチパネルが使用できなくなってしまうことを防止できる。
なお、本実施の形態では、不良ビームと判定され、無効化されたビーム座標は、発光装置56a、56bからの遮蔽状態が解除された場合に有効化され、自動的に復旧するようになっているが、たとえば、タッチパネルコントローラ99のハードウェアリセットなどを契機に復旧させるようにしてもよい。
また、サブCPU91aは、1秒毎に不良ビーム解析要求コマンドを送信する。タッチパネルコントローラ99は、不良ビーム解析要求コマンドを受信すると、発光装置56a、56bからのビームのうち遮蔽されているビームおよびその遮蔽時間を示すレポートを返信する。そして、サブCPU91aは、タッチパネルコントローラ99から返信されたレポートが、10秒以上遮蔽されている連続する2本以上のビームが存在する旨を示す場合に、液晶表示器51に、「ものをどけてください」と表示し、タッチパネル上の物の除去を促す報知を行なう。
このように発光装置56a、56bからのビームのうち一定時間以上遮蔽されている連続する2本以上のビームが存在する場合、すなわち何らかの物体がタッチパネル上に位置する可能性がある場合に、物の除去を促す報知が行なわれるため、これら物が置かれていることなどによる不良ビームを早期に発見し解消することができる。
また、不良ビームに伴うビーム座標が無効化されるまでの時間よりも早い段階で物の除去を促す報知が行なわれるので、ビーム座標が無効化される前に、不良ビームの原因を取り除くことが可能となる。
なお、サブCPU91aは、物の除去を促す報知を行った後、10秒以上遮蔽されている連続する2本以上のビームが存在しない旨を示すレポートをタッチパネルコントローラ99から返信されたとき、すなわち物が除去されて不良ビームが解消された場合、または一定時間(30秒)経過したとき、すなわち物が置かれっぱなしの場合や受光装置57a、57bや発光装置56a、56bが破損している場合には、報知を停止する。
本実施の形態の演出制御基板90は、出荷前にコマンドシミュレータ(試験用の遊技制御基板)を接続することにより、演出制御基板90に搭載された各部の動作試験を行なえるようになっている。
動作試験では、コマンドシミュレータにて動作させる部品およびその動作態様を指定した検査コマンドを送信する。
本実施の形態のスロットマシン1には、サブ制御部91が制御するLED、ランプ、冷陰極管などの電飾部品、スピーカ、液晶表示器51、タッチパネルが搭載されており、出力ポートとその出力ポートに対応する部品およびその動作態様を検査コマンドにて指定することで、指定された部品の動作を検査することが可能である。検査コマンドは2バイトから構成されており、1バイト目で出力ポートを指定し、2バイト目で動作させる部品およびその動作態様を指定する。
電飾部品の動作を検査する検査コマンドでは、動作態様として点灯、消灯を指定するとともに、さらに電飾部品が複数色の点灯が可能な部品であれば、さらにその点灯色も指定することが可能である。
スピーカの動作を検査する検査コマンドでは、動作態様として左のみ、右のみ左右両方からの出力、出力される音の種類、音声ROM(スピーカから出力される音声データが格納されるROM)のROMチェックを指定することが可能である。
液晶表示器51の動作を検査する検査コマンドでは、動作態様としてカラーバーの表示、赤表示、緑表示、青表示、白表示、黒表示、静電試験用画面の表示、CGROM(液晶表示器51に表示される画像データ(CGデータ)が格納されるROM)のROMチェック、液晶表示器51の表示領域チェック、CGROMに格納された画像データA〜Dの表示、VRAMのチェックを指定することが可能である。
タッチパネルの動作を検査する検査コマンドでは、動作態様としてタッチパネルの不良ビームのチェック、タッチパネルの動作チェックを指定することが可能である。なお、タッチパネルの不良チェックを指定した場合には、同時に音声ROMおよびCGROMのROMチェックも同時に指定される。
その他の検査コマンドとしてボーナス演出のバックアップを確認するための検査コマンドがあり、この検査コマンドでは、ボーナス中画面の表示、ボーナス中の電飾部品の動作、ボーナス中のBGM出力が指定される。
1つの検査コマンドでは、1つの出力ポートとその出力ポートに対応する部品および動作態様のみを指定することが可能であり、出力ポートの異なる部品を同時に動作させて検査する場合には、それぞれの出力ポートを指定した検査コマンドを連続して送信する。このため、全ての電飾部品を動作させる試験を行なうだけでも、本実施の形態では、40の検査コマンドを連続して送信する必要があり、さらに電飾部品以外の部品の動作も同時に試験を行なう場合には、その組合せに応じて最大128の検査コマンドを連続して送信する必要がある。
なお、コマンドシミュレータでは、複数の電飾部品の動作を指定する検査コマンド、電飾部品の動作を指定する検査コマンドとスピーカの動作を指定する検査コマンド、液晶表示器51の動作を指定する検査コマンド、スピーカの動作を指定する検査コマンドと液晶表示器51の動作を指定する検査コマンドをそれぞれ同時に送信することはできるが、液晶表示器51の動作を指定する検査コマンドとそれとは異なる液晶表示器51の動作を指定する検査コマンド、液晶表示器51の動作を指定する検査コマンドとタッチパネルの動作を指定する検査コマンドなど、同時に実施することができない動作を指定する動作コマンドを同時に送信することはできないようになっている。
前述のように通常のゲームに伴う動作が行なわれていれば、メインCPU41aから連続してコマンドが送信される場合であっても受信用バッファに格納された未処理のコマンドは、次のコマンドを受信するまでにタイマ割込処理(サブ)によって読み出されるので、受信用バッファに未処理のコマンドが複数蓄積されることはないが、コマンドシミュレータによる動作試験では、最大128の検査コマンドが連続して送信される可能性があるため、RAM91cの受信バッファには、128個のコマンドを格納可能な領域が設けられている。
サブCPU91aは、タイマ割込処理(サブ)において受信バッファに未処理のコマンドが格納されているか否か判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、受信バッファから最も早い段階で受信したコマンドを読み出し、読み出したコマンドが検査コマンドであるか否かを判定する。この結果、読み出したコマンドが検査コマンドである場合には、検査コマンドが指定する部品およびその動作態様を特定し、特定した部品を特定した動作態様にて動作させる。これによりコマンドシミュレータから送信した検査コマンドに基づく動作状況を外部から確認できるようになっている。
サブCPU91aは、電飾部品の動作を検査する検査コマンドを受信した場合に、検査コマンドが指定する電飾部品およびその点灯、消灯、点灯色など動作態様を特定し、該当する電飾部品を指定された動作態様にて動作させる。
また、サブCPU91aは、スピーカの動作を検査する検査コマンドを受信した場合に、左のみ、右のみ左右両方からの出力、出力される音の種類、音声ROMのROMチェックなど検査コマンドが指定する動作態様を特定し、スピーカを指定された動作態様にて動作させる。特に、音声ROMのROMチェックが指定された場合には、音声ROMに格納されている確認用データとROM91bに格納されているデータとを照合し、一致するか否かの結果を液晶表示器51に表示させる。
また、サブCPU91aは、液晶表示器51の動作を検査する検査コマンドを受信した場合に、カラーバーの表示、赤表示、緑表示、青表示、白表示、黒表示、静電試験用画面の表示、CGROMのROMチェック、液晶表示器51の表示領域チェック、CGROMに格納された画像データA〜Dの表示、VRAMのチェックなど検査コマンドが指定する動作態様を特定し、液晶表示器51を指定された動作態様にて動作させる。特に、CGROMのROMチェックが指定された場合には、音声ROMのROMチェックと同様に、CGROMに格納されている確認用データとROM91bに格納されている格納されているデータとを照合し、一致するか否かの結果を液晶表示器51に表示させる。また、液晶表示器51の表示領域チェックが指定された場合には、表示可能領域を示す画像を液晶表示器51に表示させる。また、VRAMチェックが指定された場合には、メモリ領域にVRAMを展開し、VRAMチェック用の画像を液晶表示器51に表示させる。
また、サブCPU91aは、タッチパネルの動作を検査する検査コマンドを受信した場合に、タッチパネルの不良ビームのチェック、タッチパネルの動作チェックなど検査コマンドが指定する動作態様を特定し、タッチパネルおよび液晶表示器51を指定された動作態様にて動作させる。特に、タッチパネルの不良ビームのチェックが指定された場合には、タッチパネルコントローラ99に対して不良ビーム解析要求コマンドを送信し、返信されたレポートに基づいて60秒以上遮蔽されているビームが存在するか否かを判定し、60秒以上遮蔽されているビームが存在する場合には、遮蔽されているビームに対応させて液晶表示器51に赤いラインを表示させる。また、タッチパネルの不良ビームのチェックが指定された場合には、併せて音声ROMおよびCGROMのROMチェックも行なう。また、タッチパネルの動作チェックには2種類あり、動作チェック1が指定された場合には、タッチパネルを全面有効にし、液晶表示器51に「触れてください」というテロップを表示させるとともに、タッチ操作が検出されるまで新たなコマンドの受信を禁止する。動作チェック2が指定された場合には、タッチパネルを全面有効にし、液晶表示器51には64分割した画面を表示し、タッチ操作が検出されたコマの色を変化させる。この場合も、タッチ操作が検出されるまで新たなコマンドの受信を禁止する。
また、サブCPU91aは、ボーナス演出のバックアップを検査する検査コマンドを受信した場合に、検査コマンドが指定する部品および動作態様を特定し、液晶表示器51、スピーカ、電飾部品を指定された動作態様にて動作させる。
このように、サブCPU91aは、検査コマンドの受信に基づき、検査コマンドが指定する部品およびその動作態様を特定し、特定した部品を特定した動作態様にて動作させるようになっており、これによりコマンドシミュレータから送信した検査コマンドに基づく動作状況を外部から確認できるようになっている。
一般的に演出制御手段は、遊技制御手段の送信バッファと同数の受信バッファを有しており、かつ送信バッファの数と受信バッファの数は、通常の遊技を想定してオーバーフローしない程度の数とされているため、通常に遊技を行なっている分には、受信バッファ以上の数のコマンドが連続して送信されるようなことはなく、遊技制御手段から送信されたコマンドがオーバーフローしてしまうことはない。しかしながら、前述のような開発中や出荷前に演出制御手段が正常に動作するか否かを検査するための動作試験においては、試験用の遊技制御手段を演出制御手段に接続して大量のコマンドを連続して送信することで、動作試験の効率を高めることが可能となるが、上記のように受信バッファの数が送信バッファの数と同数であると、動作試験時に大量のコマンドを送信すると、受信バッファがオーバーフローしてしまい、正確に動作試験を行なえなくなってしまう虞がある。このため、動作試験時に連続して送信されるコマンドの数または送信間隔を多く取る必要があり、その結果、動作試験の効率を十分に高めることができないという問題が生じる。
これに対して本実施の形態では、サブ制御部91がメイン制御部41より受信したコマンドを格納する受信用バッファに、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドが格納される通常コマンド送信用バッファが有するコマンドの格納領域よりも多くの数のコマンドを格納可能な格納領域が設けられている。これにより、コマンドシミュレータなどの動作試験用基板を演出制御基板90に接続して動作試験を行なう場合において、連続して検査コマンドを送信する場合にも、一度に送信できる検査コマンドの数や送信間隔が、メイン制御部41に設けられた通常コマンド送信用バッファの格納領域、すなわち通常のゲームを想定してオーバーフローしない程度の数分割り当てられた格納領域の数(本実施の形態では16個のコマンド)に応じて制限されることがなく、受信用バッファの格納領域の限界(本実施の形態では128個のコマンド)まで大量の検査コマンドを連続して送信することが可能となるため、動作試験の効率を効果的に高めることができる。
また、本実施の形態では、検査コマンド毎に、複数ある電飾部品、液晶表示器51、タッチパネルなどの演出用部品を個別に指定して動作試験を行なうことができるようになっており、これら複数ある電飾部品、液晶表示器51、タッチパネルなどの演出用部品をそれぞれ指定する検査コマンドを送信することで、それぞれの演出用部品が正常に動作するか否かを正確に検査することができる。
また、本実施の形態では、スロットマシン1で動作試験を行なう場合に、1つの検査コマンドで、1つの出力ポートとその出力ポートに対応する演出用部品およびその動作態様のみを指定することが可能であるため、出力ポートの数を基準にしてそれよりも多い数のコマンドを格納可能な格納領域が受信用バッファの格納領域に設けられており、全ての演出用部品の動作試験を一括して行なう場合に、それぞれの出力ポートに対応する検査コマンドを連続して送信した場合でも、受信用バッファがオーバーフローすることがないため、一層効率的に動作試験を行なうことができる。
なお、本実施の形態では、1つの検査コマンドで、1つの出力ポートとその出力ポートに対応する演出用部品およびその動作態様のみを指定することが可能となっているが、1つの検査コマンドで、1つの演出用部品およびその動作対応のみを指定可能としてもよく、この場合には、演出用部品の数よりも多い数のコマンドを格納可能な格納領域を受信用バッファに設けることで、全ての演出用部品の動作試験を一括して行なう場合に、それぞれの演出用部品に対応する検査コマンドを連続して送信した場合でも、受信用バッファがオーバーフローすることがないため、一層効率的に動作試験を行なうことができる。
また、本実施の形態のようにタッチパネルなど演出用の操作手段の操作に応じて演出制御手段が演出の制御を行なう遊技機において、演出用の操作手段の操作の検出状況を検査する必要がある場合には、操作が検出される前に誤って次の検査コマンドを送信してしまうと、演出用の操作手段の操作の検出を待たずに、次の検査コマンドを受信して、次の動作試験に移行してしまい、演出用の操作手段の操作の検出状況の検査を正常に行なえなくなってしまうという問題が生じる。
これに対して本実施の形態のサブCPU91aは、タッチパネルの動作チェックを指定する検査コマンドを受信して、タッチパネルの動作チェックを行なう場合には、コマンド受信割込処理を、タッチ操作が検出されるまでの間禁止し、この間は、新たなコマンドを受信しないようになっており、この間に新たなコマンドが送信された場合でも、タッチ操作が検出され、動作チェックが完了するまでは、新たなコマンドは受信されず、当該コマンドに基づく処理が行なわれないようになっている。このため、タッチパネルの動作チェックの完了を待たずに誤って検査コマンドを送信した場合にも、タッチパネルの動作チェックを検査を正常に行なうことができる。
また、サブCPU91aは、タッチパネルの動作チェックを指定する検査コマンドを受信した後、タッチ操作が検出されるまでの間は、コマンド受信割り込み処理が禁止されるのみならず、受信用バッファに格納されているコマンドの読み出しも行なわないようになっており、既にコマンドを受信し、受信したコマンドが受信用バッファに格納されている場合であっても、タッチ操作が検出され、動作チェックが完了するまでは、受信用バッファに格納されているコマンドに基づく処理も行なわれないようになっている。このため、タッチパネルの動作チェックを指定する検査コマンドと連続して他の検査コマンドが送信された場合にも、タッチパネルの動作チェックの検査を正常に行なうことができる。
なお、本実施の形態では、演出操作手段としてタッチパネルを適用しているが、タッチパネル以外の演出操作手段、たとえば、ボタンやダイアルなどを適用してもよく、タッチパネル以外の演出操作手段以外の動作チェックを行なう場合にも、上記と同様に演出操作手段の操作が検出されるまでコマンドの受信を禁止することで、動作チェックの完了を待たずに誤って検査コマンドを送信した場合にも、動作チェックを検査を正常に行なうことができるし、演出操作手段の操作が検出されるまで受信用バッファに格納されているコマンドの読み出しを行なわないことで、動作チェックを指定する検査コマンドと連続して他の検査コマンドが送信された場合にも、動作チェックの検査を正常に行なうことができる。
図14(a)は、入賞役の種類、可変表示装置2における図柄の組合せ、抽選対象役として読み出される遊技状態、リール制御における引込優先順位、およびその他の情報について説明するための図である。本実施の形態におけるRTの種類としては、再遊技役に当選する確率が各々異なるRT1〜RT2が設けられている。なお、RT1〜RT2に制御されている遊技状態を単にRTという場合もある。
ビッグボーナス(1)は、入賞ラインのいずれかに「赤7−赤7−赤7」の組合せが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(1)に入賞すると、遊技状態がビッグボーナス(1)に移行する。ビッグボーナス(2)は、入賞ラインのいずれかに「青7−青7−青7」の組合せが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(2)は、図3で示すように、左リール2Lの領域番号9および10の「青7」が上中段または中下段に停止し、右リール2Rの領域番号2および3の「青7」が中下段または上中段に停止し、中リール2Cの領域番号10の「青7」が中段に停止した場合に、入賞ラインL1およびL4または入賞ラインL1およびL5のように、2ライン入賞可能である。また、ビッグボーナス(2)に入賞すると、1ライン入賞か2ライン入賞かに関わらず、内部抽選確率や終了条件などが同じ共通のビッグボーナス(2)に移行する。
ビッグボーナス(1)または(2)に制御されているときには、当該ビッグボーナスが終了するまで、レギュラーボーナスに繰り返し制御される。遊技状態がビッグボーナスにある間は、それぞれ対応するビッグボーナス中フラグがRAM41cに設定される。また、レギュラーボーナスにある間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。すなわち、ビッグボーナス中フラグがON状態に設定されている間は、ゲームが開始されるときにレギュラーボーナス中フラグがON状態に設定されていないときに、繰り返しレギュラーボーナス中フラグがON状態に設定される。
ビッグボーナス(1)は、遊技者に払い出したメダルの枚数が270枚以上になったことを条件として終了する。また、ビッグボーナス(2)は、遊技者に払い出したメダルの枚数が200枚以上になったことを条件として終了する。ビッグボーナス(1)および(2)のいずれかに内部当選してから、該当選したビッグボーナスが入賞するまでの間、RT1に遊技状態が制御される。RT1では、リプレイに当選する確率が初期遊技状態であるときよりも高確率となる。
また、ビッグボーナスが入賞したとき、ビッグボーナスが終了した後には、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となるフリーズ状態に一定期間制御される。また、打止機能が有効に設定されている場合にビッグボーナスが終了したときには、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となる打止状態にリセット/設定スイッチ38が操作されるまで制御される。
また、ビッグボーナス(1)または(2)が終了した後は、予め定められた終了条件が成立するまでRT2に遊技状態が制御される。RT2では、リプレイに当選する確率がRT1であるときよりも高確率となる。RT2の終了条件は、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに当選すること、規定数ゲームが行なわれること(ビッグボーナス(1)終了後は100回、入賞ライン数に関わらずビッグボーナス(2)終了後は200回)、または予め定められているRT終了図柄の組合せ(たとえば、後述する2枚役(1)の「ベル−ベル−バナナ」、2枚役(2)の「ベル−ベル−青7」、特殊図柄の「ベル−ベル−星」等)が入賞ライン上に停止することにより成立する。
本実施の形態においては、後述するように、RT2中であるときであって、上記RT終了図柄の組合せのうち2枚役(1)および2枚役(2)に当選したときに、当該当選を報知するナビ演出を実行する。ナビ演出は、終了したビッグボーナスの種類などに応じて設定される実行可能回数であるナビ演出回数が残存していることを条件として実行される。
ビッグボーナス(1)が終了したときには、ナビ演出回数として5回が設定される。2ライン入賞により開始されたビッグボーナス(2)が終了したときには、ナビ演出回数として20回が設定される。一方、1ライン入賞により開始されたビッグボーナス(2)が終了したときには、ナビ演出回数として0回が設定されるため、1ライン入賞により開始されたビッグボーナス終了後には、ナビ演出が行なわれない。
レギュラーボーナスは、入賞ラインのいずれかに「青7−青7−赤7」の組合せが揃ったときに入賞となる。レギュラーボーナスが入賞すると、遊技状態がレギュラーボーナスに移行する。
レギュラーボーナスに入賞したときには、遊技者に払い出したメダルの枚数が70枚以上になるまで、レギュラーボーナスに繰り返し制御される。遊技状態がレギュラーボーナスにある間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。
レギュラーボーナスに内部当選してから、該当選したレギュラーボーナスが入賞するまでの間、前述したRT1に遊技状態が制御される。
また、レギュラーボーナスが入賞したとき、レギュラーボーナスが終了した後には、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となるフリーズ状態に一定期間制御される。また、打止機能が有効に設定されている場合にレギュラーボーナスが終了したときには、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となる打止状態にリセット/設定スイッチ38が操作されるまで制御される。
後述する内部抽選においてビッグボーナスおよびレギュラーボーナスのうちいずれかに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、これらの役に入賞することはない。ビッグボーナスやレギュラーボーナスを構成する図柄(「青7」、「赤7」)は、各々、リール2L、2C、2R各々において5コマ以内に配置されていない箇所が存在するためである。これらの役に当選しているが適正なタイミングで操作されなかったために入賞しなかった場合には、所定のチャンス目(入賞の観点で言うと、はずれ)が導出されることがある。
次に、小役について説明する。小役には、ボーナス小役、ベル、チェリー、2枚役(1)、および2枚役(2)が含まれる。ボーナス小役は、ビッグボーナス中やレギュラーボーナス中であるときに当選し得る役であって、入賞ラインのいずれかに「青7−リプレイ−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となる。入賞となると、15枚のメダルが払い出される。
ボーナス小役を構成する左図柄(「青7」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていない。よって、ボーナス小役については、ボーナス小役を構成する図柄を引き込み可能な適正なタイミングでストップスイッチ8Lを操作しなければ当選していても入賞しない役といえる。
ベルは、いずれかの入賞ラインに「ベル−ベル−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となり、9枚のメダルが払い出される。チェリーは、リール2Rについて入賞ラインのいずれかに「チェリー」の図柄が導出されることにより入賞となり、3枚のメダルが払い出される。なお、「チェリー」の図柄が右リール2Rの上段または下段に停止した場合には、入賞ラインL2、L5または入賞ラインL3、L4の2本の入賞ラインにチェリーが揃うこととなり、2本の入賞ライン上でチェリーに入賞したこととなるので、6枚のメダルが払い出される。
チェリーを構成するリール2Rの図柄(「チェリー」)は、リール2Rにおいて7コマ以内に配置されていないため、「チェリー」を引き込み可能な適正なタイミングでストップスイッチ8Rを操作しなければ当選していても入賞しない役といえる。
2枚役(1)は、入賞ラインのいずれかに「ベル−ベル−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。また、2枚役(2)は、入賞ラインのいずれかに「ベル−ベル−青7」の組合せが揃ったときに入賞となる。入賞となると、2枚のメダルが払い出される。
また、RT2中である場合に2枚役(1)または(2)に入賞した場合には、当該RT2を終了する。しかし、2枚役を構成する右図柄(「バナナ」「青7」)は、右リール2Rにおいて5コマ以内に配置されていない。このため、2枚役(1)は、少なくとも右リール2Rにおいて、領域番号6〜12の図柄が下段に位置するタイミングで停止操作が行なわれた場合に、領域番号12の「バナナ」の図柄を入賞ライン上に引き込んで停止させるリール制御が行なわれるため、入賞可能な状態になり、領域番号6〜12以外の領域番号0〜5および13〜20で停止操作が行なわれた場合には入賞不可能な状態になる。また、2枚役(2)は、少なくとも右リール2Rにおいて、領域番号0〜3および17〜20の図柄が下段に位置するタイミングで停止操作が行なわれた場合に、領域番号2および3の少なくとも一方の「青7」の図柄を入賞ライン上に引き込んで停止させるリール制御が行なわれるため、入賞可能な状態になり、領域番号0〜3および17〜20以外の領域番号4〜16で停止操作が行なわれた場合には入賞不可能な状態になる。
よって、2枚役については、当選している2枚役を構成する図柄を引き込み可能な適正なタイミング以外の2枚役を入賞させない操作手順(たとえば、領域番号4、5、および13〜16の図柄が下段に位置するタイミング)でストップスイッチ8Rを操作すれば当選していても入賞しない役といえ、RT2中であるときには2枚役を入賞させない操作手順でストップスイッチ8Rを操作することにより2枚役入賞を回避してRT2が途中で終了することを回避することができる。
本実施の形態においては、RT2中であるときであってナビ演出回数が残存しているときには、ナビ演出が実行される。このため、当該ナビ演出に基づいて、2枚役を入賞させない操作手順でストップスイッチ8Rを操作することにより、効率よくRT2が途中で終了することを回避することができる。なお、RT2中であるときであってナビ演出回数が残存していないときにも、上記の2枚役を入賞させない操作手順でストップスイッチ8Rを操作することが考えられるが、その場合には、後述するように特殊図柄が導出されてRT2が終了するように構成されている。
また、2枚役は、抽選対象役としてビッグボーナスやレギュラーボーナスと同時に読出されて、重複して当選し得る。図14(a)においては、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。たとえば、ビッグボーナス(1)+2枚役(2)と表記されている場合は、内部抽選においてビッグボーナス(1)と2枚役(2)とが同時に抽選対象役として読み出されることを示す。また、ビッグボーナス(2)+2枚役(1)と表記されている場合は、内部抽選においてビッグボーナス(2)と2枚役(1)とが同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
本実施の形態における2枚役(1)は、抽選対象役としてビッグボーナス(2)と同時に読出されて、重複して当選し得る。また、2枚役(2)は、抽選対象役としてビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)およびレギュラーボーナス各々と同時に読出されて、重複して当選し得る。
また、遊技状態が初期遊技状態中であるときに2枚役(1)や2枚役(2)に当選したときには、後述するように、所定の連続演出が実行される。このため、連続演出が行なわれたときには、2枚役(1)または2枚役(2)当選と同時に、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選していることに対する期待感を抱かせることができる。
リプレイは、入賞ラインのいずれかに「リプレイ−リプレイ−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイは、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rを操作したタイミングに関わらず、入賞可能なものとなっている。リプレイに入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数3に対応した3枚のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
図14(b)は、導出されることによりRT2を終了させる特殊図柄の組合せを示す図である。特殊図柄は、少なくとも2枚役(1)および2枚役(2)のいずれも当選しておらず、かつ当該2枚役(1)および2枚役(2)を入賞させない操作手順(たとえば、右リール2Rについて、領域番号4、5、および13〜16の図柄が下段に位置するタイミング)で操作されたときにのみ、導出される図柄である。特殊図柄は、「ベル−ベル−星」の組合せから構成されている。
前述したように、RT2中であるときであってナビ演出回数が残存していないときにも、2枚役を入賞させない操作手順でストップスイッチ8Rを操作することが考えられる。この場合には、2枚役(1)および2枚役(2)のいずれも当選していないゲームにおいて、2枚役を入賞させない操作手順でストップスイッチ8Rが操作されたことを条件として、特殊図柄が導出されてRT2が終了する。
一方、ナビ演出回数が残存しておりナビ演出が実行可能なときには、2枚役(1)および2枚役(2)についての当選が報知される。このため、ナビ演出に従って、2枚役(1)および2枚役(2)のいずれかが当選しているゲームにおいてのみ2枚役を入賞させない操作手順で操作を行なうことにより2枚役が入賞することを回避でき、かつ2枚役(1)および2枚役(2)のいずれにも当選していないゲームにおいて2枚役を入賞させない操作手順以外の操作手順で操作を行なうことにより特殊図柄の組合せが導出されることを回避できる。
その結果、ナビ演出回数が残存する間、2枚役を入賞させない操作手順で操作すべきか否かを判断できるため、実質的にRT2を継続させることができる。なお、ナビ演出回数が0になると、ナビ演出が実行されなくなり、2枚役を入賞させない操作手順で操作すべきか否かを判断できなくなるため、RT2を継続させることが困難となる。
本実施の形態では、図14(a)に示すように、遊技状態が、初期遊技状態、RT1、RT2、RBのいずれであるかによって抽選の対象となる役および役の組合せが異なる。
遊技状態が初期遊技状態またはRT2では、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)+2枚役(2)、ビッグボーナス(2)+2枚役(1)、ビッグボーナス(2)+2枚役(2)、レギュラーボーナス+2枚役(2)、ボーナス小役、ベル、チェリー、2枚役(1)、2枚役(2)、リプレイが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読み出される。
遊技状態がRT1では、ビッグボーナス(1)+2枚役(2)、ビッグボーナス(2)+2枚役(1)、ビッグボーナス(2)+2枚役(2)、レギュラーボーナス+2枚役(2)、ボーナス小役、ベル、チェリー、2枚役(1)、2枚役(2)、リプレイが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読み出される。
なお、ボーナス小役については、後述するように遊技状態が初期遊技状態、RT1、およびRT2のいずれかであるときであっても、抽選対象役として読み出されないように構成してもよい。
また、遊技状態がレギュラーボーナスであるときには、ビッグボーナス(1)+2枚役(2)、ビッグボーナス(2)+2枚役(1)、ビッグボーナス(2)+2枚役(2)、レギュラーボーナス+2枚役(2)、ボーナス小役、ベル、チェリー、2枚役(1)、2枚役(2)が内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読み出される。
なお、遊技状態がRT1あるいはレギュラーボーナスであるときであって、ビッグボーナスやレギュラーボーナスと2枚役とが同時に読み出されて当選したときには、読み出された2枚役の当選フラグのみが設定され、ビッグボーナスやレギュラーボーナスの当選フラグが設定されない。
次に、内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞(入賞表示結果の導出)を許容するかどうかを、可変表示装置2の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7操作時に)、決定するものである。内部抽選では、乱数発生回路42から内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)が取得される。そして、遊技状態および賭数に応じて定められた各役および役の組合せについて、取得した内部抽選用の乱数と、遊技状態、賭数および設定値に応じて定められた各役および役の組合せの判定値数に応じて行なわれる。本実施の形態においては、各役および役の組合せの判定値数から、小役や再遊技役などの一般役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲と、一般役のいずれかと特別役とが重複して当選する判定値の範囲と、が特定されるようになっており、内部抽選における当選は、排他的なものではなく、1ゲームにおいて一般役と特別役とが同時に当選することがあり得る。ただし、種類の異なる特別役については、重複して当選する判定値の範囲が特定されることがなく、種類の異なる特別役については、排他的に抽選を行なうものである。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役または役の組合せおよび現在の遊技状態について定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役または役の組合せに当選したものと判定される。
ボーナスの内部抽選において取得される判定値数は、設定値が大きいほど大きくなっている。これにより、設定値が大きいほど、内部抽選において特別役に当選する確率を高くすることができる。
また、リプレイに当選する確率は、初期遊技状態であるときよりもRTであるときの方が高くなるように設定されている。たとえば、リプレイの判定値数として、初期遊技状態であるときに「9000」が、RT1であるときに「20000」が、RT2であるときに「38000」が設定されている。
本実施の形態においてメインCPU41aは、ビッグボーナス(1)の終了後、特別役および小役の抽選確率は初期遊技状態と同一であるが、リプレイの当選確率が初期遊技状態よりも高確率となるRT2に制御する。RT2は、1ゲームあたりのメダルの払出率(対象となる役の当選確率×払出枚数の合計値/1ゲームに必要な賭数)が1を超えるような遊技状態であってもよい。そして、RT2は、規定ゲーム数(100または200ゲーム)に到達すること、ビッグボーナスのいずれかに入賞すること、あるいはRT終了図柄が導出されることのいずれかが成立することにより終了するようになっている。
いずれかの役または役の組合せの当選が判定された場合には、当選が判定された役または役の組合せに対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、特別役+一般役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。なお、いずれの役および役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
メインCPU41aは、リールの回転が開始したときおよび、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの引込コマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行なう。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。なお、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた引込コマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。なお、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行なわれたタイミング別の引込コマ数を特定可能なデータである。本実施の形態では、リールモータ32L、32C、32Rに、168ステップ(0〜167)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを168ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して8ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20(図3参照)の領域番号が割り当てられている。
一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の領域番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の引込コマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の引込コマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の引込コマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリールおよび当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メインCPU41aがストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明する。
ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する引込コマ数を取得する。そして、取得した引込コマ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した引込コマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から引込コマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施の形態のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行なわれることとなる。
また、本実施の形態では、引込コマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施の形態では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で、入賞により払出されるメダルの枚数が賭数3以上の小役(ベル、チェリーなど、以下では通常小役ともいう)に当選した場合などでは、当選した通常小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められているとともに、当選した通常小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している通常小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している通常小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも通常小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、通常小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。その結果、通常小役を優先的に入賞させた後に特別役を入賞させることにより、通常小役よりも特別役を優先的に入賞させるものと比較して、通常小役を入賞させてメダルを獲得した後に特別役を入賞させることができるため、特別役入賞前に遊技者のメダルを極力増加させるようにすることができ、遊技者にとって有利なリール制御が行なわれる。
たとえば、特別役と払出枚数が賭数3より多いベルとが当選しているときには、特別役入賞前にベル入賞により6枚純増するリール制御が優先的に行なわれるため、遊技者にとって有利といえる。また、特別役と払出枚数が賭数の3と同じチェリーとが当選しているときには、チェリーが2ライン入賞した場合には特別役入賞前に3枚純増するリール制御、あるいは、チェリーが1ライン入賞した場合には特別役入賞前に純増枚数が0になるものの次のゲームにおいてベルに当選して前述したように6枚純増する可能性を有するリール制御が行なわれるため、遊技者にとって有利といえる。
なお、特別役と通常小役とを同時に引き込める場合には、通常小役のみを引き込み、通常小役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
これに対して、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で、入賞により払出されるメダルの枚数が賭数3より少ない小役(2枚役(1)、2枚役(2)など、以下では特定小役ともいう)に当選した場合や、特別役と特定小役とが同時当選した場合(ビッグボーナス(1)+2枚役(2)、ビッグボーナス(2)+2枚役(1))には、特定小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、特定小役を入賞させるように、リールの停止制御が行なわれる。すなわち、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められているとともに、当選した特別役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特定小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。
これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特定小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。すなわちこのような場合には、特定小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、特定小役を入賞させることが可能となる。その結果、特定小役よりも特別役を優先的に入賞させることにより、特定小役についても通常小役と同じように特別役よりも優先的に入賞させるものと比較して、特定小役に当選したゲームにおいて特定小役が入賞して賭数に満たないメダル数が払い出されるよりも当該ゲームにおいて特別役を入賞させ易くなるために、特別役入賞前に遊技者のメダルを極力減少させないようにすることができ、遊技者にとって有利なリール制御が行なわれる。なお、特別役と特定小役を同時に引き込める場合には、特別役のみを引き込み、特別役と同時に特定小役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
次に、ビッグボーナス(2)に当選しているときのリール制御について説明する。ビッグボーナス(2)に当選しているときには、さらに2枚役(2)に当選しているか否かによって異なるリール制御が行なわれる。
まず、ビッグボーナス(2)に当選しているときであって、2枚役(2)に当選していないときには、ビッグボーナス(2)を入賞可能とする適正なタイミングのうちビッグボーナス(2)の図柄組合せを2ラインに停止可能なタイミングで操作された場合であっても、ビッグボーナス(2)の図柄組合せを2ラインに停止させるリール制御を行なわず、1ラインにしか停止させないようにリール制御が行なわれる。
ビッグボーナス(2)を入賞可能とする適正なタイミングのうちビッグボーナス(2)の図柄組合せを2ラインに停止可能なタイミングとは、ビッグボーナス(2)を入賞可能とする適正なタイミングであって、左リール2Lの領域番号9および10の「青7」、右リール2Rの領域番号2および3の「青7」を入賞ライン上に停止させることができ、かつ中リール2Cの領域番号10の「青7」を中段に停止させることができるタイミングをいう。
また、ビッグボーナス(2)の図柄組合せを2ラインに停止させるリール制御とは、たとえば、左リール2Lの領域番号9および10の「青7」を上中段に停止し、中リール2Cの領域番号10の「青7」を中段に停止し、右リール2Rの領域番号2および3の「青7」を中下段に停止するようなリール制御や、左リール2Lの領域番号9および10の「青7」を中下段に停止し、中リール2Cの領域番号10の「青7」を中段に停止し、右リール2Rの領域番号2および3の「青7」が上中段に停止するようなリール制御などをいう。
ビッグボーナス(2)の図柄組合せを1ラインに停止させるリール制御とは、ビッグボーナスの図柄組合せを入賞ライン上に停止させるリール制御であって、上記ビッグボーナス(2)の図柄組合せを2ラインに停止させるリール制御以外のリール制御をいう。たとえば、左リール2Lの領域番号9および10の「青7」を上中段に停止し、中リール2Cの領域番号10の「青7」を上段または中段に停止し、右リール2Rの領域番号2および3の「青7」を上中段に停止するようなリール制御、左リール2Lの領域番号9および10の「青7」を上中段に停止し、中リール2Cの領域番号10の「青7」を中段に停止し、右リール2Rの領域番号3の「青7」を下段に停止したりするようなリール制御などをいう。
これに対し、ビッグボーナス(2)に当選しているときであって、さらに2枚役(2)に当選しているときには、ビッグボーナス(2)を入賞可能とする適正なタイミングのうちビッグボーナス(2)の図柄組合せを2ラインに停止可能なタイミングで操作された場合に、ビッグボーナス(2)の図柄組合せを2ラインに停止させるリール制御が行なわれる。これにより、ビッグボーナス(2)に当選しているときであって、さらに2枚役(2)に当選しているときにのみ、ビッグボーナス(2)の図柄組合せを、入賞ラインL1およびL4または入賞ラインL1およびL5の2ラインに入賞させることができる。
このように、ビッグボーナス(2)に当選しているときには、さらに2枚役(2)に当選しているか否かによって異なるリール制御が行なわれ、2枚役(2)に当選していないときにはビッグボーナス(2)の図柄組合せが1ラインにしか停止しないようにリール制御が行なわれ、2枚役(2)に当選しているときにはビッグボーナス(2)の図柄組合せが2ラインに停止可能にリール制御が行なわれる。その結果、2枚役(2)に当選していないときにビッグボーナス(2)に入賞したときには、当該ビッグボーナス終了後のナビ演出回数として0回が設定され、2枚役(2)に当選しているときにビッグボーナス(2)に入賞したときには、当該ビッグボーナス終了後のナビ演出回数として20回が設定される。
前述したように、ビッグボーナスやレギュラーボーナスと2枚役とが同時に当選しているときには、2枚役よりもビッグボーナスやレギュラーボーナスが優先的に入賞するようにリール制御が行なわれる。このため、2枚役が入賞したときには、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選していることに対する期待感を低下させてしまう虞がある。しかし、本実施の形態においては、ビッグボーナスやレギュラーボーナスと2枚役とが同時に読み出されて当選する組合せを調整することにより、2枚役が入賞した場合でもビッグボーナスに当選していることに対する期待感を持続させるように構成されている。
まず、2枚役(1)は、図14(a)で示したように、ビッグボーナス(1)と同時に読み出されることなく、ビッグボーナス(2)と同時に読み出されるように構成されている。
2枚役(1)は、少なくとも右リール2Rにおいて、領域番号6〜12の図柄が下段に位置するタイミングで停止操作が行なわれた場合に、領域番号12の「バナナ」の図柄を入賞ライン上に引き込んで停止させるリール制御が行なわれるため、入賞可能な状態になり、領域番号6〜12以外で停止操作が行なわれた場合には入賞不可能な状態になる。
一方、ビッグボーナス(2)は、少なくとも右リール2Rにおいて、領域番号17〜20および0〜3の図柄が下段に位置するタイミングで停止操作が行なわれた場合に、領域番号2および3の少なくとも一方の「青7」の図柄を入賞ライン上に引き込んで停止させるリール制御が行なわれるため、入賞可能な状態になり、領域番号17〜20および0〜3以外で停止操作が行なわれた場合には入賞不可能な状態になる。
これにより、同時当選し得る2枚役(1)およびビッグボーナス(2)各々を入賞させるための操作手順を異ならせることができる。すなわち、ビッグボーナス(2)を入賞させるための操作手順で右リール2Rを停止させた場合には、2枚役(1)を入賞させることが不能となり、2枚役(1)を入賞させるための操作手順で右リール2Rを停止させた場合には、ビッグボーナス(2)を入賞させることが不能となる。
その結果、同時当選する2枚役(1)とビッグボーナス(2)とで共通の操作手順が存在しないために、2枚役(1)に入賞した場合であっても、ビッグボーナス(2)に当選していることに対する期待感を持続させることができる。
また、2枚役(2)は、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、およびレギュラーボーナス各々と同時に読み出されるように構成されている。また、2枚役(2)とビッグボーナス(2)とを構成する右図柄は、ともに「青7」である。このため、たとえば、ビッグボーナス(1)およびレギュラーボーナス各々を構成する右図柄である「赤7」を狙って停止操作して「青7」が停止した場合には、ビッグボーナス(2)に対する期待感を遊技者に抱かせることができる。また、2枚役(2)を構成する右図柄である「青7」を狙って停止操作して「青7」が停止して2枚役(2)に入賞した場合には、ビッグボーナス(1)やレギュラーボーナスに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
次に、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合(ビッグボーナス(1)+リプレイなど)には、当選した再遊技役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行なわれる。なお、再遊技役を構成する左図柄および中図柄の「リプレイ」および再遊技役を構成する右図柄の「ベル」は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。なお、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
以上のように、特別役が当選しているときであっても、さらに再遊技役や通常小役が当選しているときには、当該再遊技役や通常小役が優先的に入賞ラインに揃えるようにリール制御が行なわれる。また、特別役が当選しているときであっても、さらに特定小役が当選しているときには、特定小役よりも特別役が優先的に入賞ラインに揃えるようにリール制御が行なわれる。このため、リール制御の優先順位は、図14(a)に示すように、再遊技役および通常小役が最も高く、その次に特別役が優先され、特定小役が最も低いといえる。
遊技制御基板40の側においては、前述したように内部抽選が行なわれ、その結果とストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングとに従ってリール2L、2C、2Rの回転が停止し、入賞が発生するものとなる。入賞の発生により、配当としてメダルの払い出しや遊技状態の移行が与えられるが、このように遊技制御基板40の側における遊技の進行状況に応じて、演出制御基板90の側で独自の演出が行なわれる。このような演出を行なうためには、演出制御基板90のサブCPU91aは、遊技制御基板40の側における遊技の進行状況を認識できなければならないが、遊技制御基板40のメインCPU41aから送られてくる前述した遊技の進行状況に関するコマンドに基づいて、各種の演出を行なうものとしている。
演出を行なうために、サブ制御部91のRAM91cには、各種カウンタと、各種フラグを設定する領域と、遊技状態コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、および内部当選コマンドに基づいて、各役の当選状況、リール2L、2C、2Rに導出された表示結果の組合せ、入賞の発生の有無を示す情報、遊技制御基板40の側で進行しているゲームにおいて適用される遊技状態を保存する領域(当選状況および遊技状態については、2回分)もRAM91cに設けられている。
サブ制御部91の制御により実行される演出のうちで、表示制御回路92に出力する指令に基づいて液晶表示器51に画像を表示することによる演出として、遊技状態および前述したステージに応じた遊技演出がある。
遊技演出は、前述したデモ演出、ボーナスに当選しているか否かに関わる情報を報知する連続演出、ボーナスに当選していることが報知された後であってリプレイや通常小役に当選しておらずボーナスを入賞させ易い内部当選状況であることを報知するチャンス演出、遊技状態がボーナスに入賞してから終了するまで実行されるボーナス演出、遊技状態がRT2に制御されているときに実行されるRT演出、遊技状態がRT2に制御されているときに2枚役(1)や2枚役(2)に当選したことを報知するナビ演出、初期遊技状態において行なわれる通常演出を含む。なお、遊技演出を行なうための画像の要素データや動画像データは、CGROMに記憶されている。
サブ制御部91は、メイン制御部41からの遊技状態コマンドに基づき、RT演出を実行する。RT演出は、通常演出と異なる態様(液晶表示器51に表示される背景画像の色や出現するキャラクタ、スピーカ53、54から出音される効果音・遊技音、演出効果LED52の点灯パターン等が異なる)で行なわれる。これにより、RT2に制御されていることを遊技者に認識させやすくすることができる。RT演出は、RT2への制御が開始された旨を報知するRT開始演出、およびRT2への制御が終了した旨を報知するRT終了演出が含まれる。
サブ制御部91は、遊技状態コマンドからRT2であることが特定されたときに、RT2が開始された旨を報知するRT開始演出を行なう。また、サブ制御部91は、遊技状態コマンドからRT2であることが特定されなくなったことを条件として、RT2が終了した旨を報知するRT終了演出を実行する。
また、サブ制御部91は、メイン制御部41から受信した内部当選コマンドおよび遊技状態コマンドに基づき、連続演出、チャンス演出、およびナビ演出を実行する。
連続演出は、初期遊技状態、RT1、およびRT2中であるときに、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、および2枚役のうち少なくともいずれかに当選したことを条件として開始し、3ゲームにわたり一連の物語を展開する演出を行なった後に、物語の結末としてボーナス当選の有無および種類を報知するボーナス当選報知を行なう演出である。本実施の形態においては、連続演出を開始するタイミングが、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、2枚役のいずれかに当選したときに連続演出を開始する例について説明するが、連続演出はビッグボーナス、レギュラーボーナス、2枚役のいずれかに当選したことを契機として開始されるタイミングであれば、どのようなタイミングであったもよい。たとえば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、2枚役のいずれかに当選したゲームが終了したときであってもよく、また、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、2枚役のいずれかに当選したゲーム以降のゲームが開始されたときであってもよい。これにより、ゲーム終了時以降に連続演出が開始されることに期待感を抱かせることができる。
連続演出としては、たとえば、遊技者側キャラクタと敵キャラクタとが戦闘する物語を展開し、結末として遊技者側キャラクタが勝利するか敗退するか等を報知することによりボーナス当選の有無を報知し、遊技者側キャラクタが勝利した場合には当選しているボーナスに対応するキャラクタを出現させて当選しているボーナスの種類を報知するものであってもよい。連続演出としては、演出態様が複数種類設けられている。連続演出の演出態様は、たとえば、液晶表示器51に表示される背景画像や出現するキャラクタ、スピーカ53、54から出音される効果音・遊技音、演出効果LED52の点灯パターン等のうち少なくともいずれかの態様が異なるように設定されている。連続演出は、後述するように、サブ制御部91により、演出態様が決定されて当該演出態様で実行される。
また、チャンス演出は、連続演出によりボーナスに当選していることが報知された後であってリール制御においてボーナスよりも優先的に引き込まれる通常小役やリプレイのいずれにも当選していないゲームにおいて、ボーナスを入賞させ易い内部当選状況であることを報知する演出である。チャンス演出としては、たとえば、当選しているボーナスに対応するキャラクタを出現させることにより報知するものであってもよい。
本実施の形態においては、前述したように、ビッグボーナス(2)に当選しているときには、さらに2枚役(2)に当選しているときにのみ2ラインに入賞可能となり、2ライン入賞の場合にはナビ演出回数として20回が設定されるのに対し、1ライン入賞の場合にはナビ演出回数が設定されない。このため、ビッグボーナス(2)のチャンス演出としては、特に2枚役(2)に当選しているか否かに応じて異なるキャラクタを出現させることにより、2枚役(2)に当選しているか否かを報知するようにしてもよい。たとえば、ビッグボーナス(2)のチャンス演出としては、2枚役(2)に当選していない場合にビッグボーナス(2)に対応する通常のキャラクタを出現させてチャンス演出を実行し、2枚役(2)に当選している場合に通常のキャラクタと異なる特別のキャラクタを出現させることによる特別チャンス演出を実行するように構成してもよい。これにより、遊技者は、特別チャンス演出が実行されたときに、ビッグボーナス(2)を2ラインに入賞することができるタイミングであることを認識することができる。
ナビ演出は、RT2中であるときであって当選した2枚役を報知する演出をいう。ナビ演出としては、たとえば、当選した2枚役の種類に応じたキャラクタを出現させることにより、当選した2枚役の種類を報知するものであってもよい。RT2中であるときには、当該ナビ演出にしたがって、2枚役(1)および2枚役(2)のいずれかが当選しているゲームにおいてのみ2枚役を入賞させない操作手順で操作を行なうことにより2枚役が入賞することを回避でき、2枚役(1)および2枚役(2)のいずれにも当選していないゲームにおいて2枚役を入賞させない操作手順以外の操作手順で操作を行なうことにより特殊図柄の組合せが導出されることを回避できる。このため、設定されるナビ演出回数が多いほど、RT2を長く継続させることができるため、遊技者にとって有利となる。
また、演出制御基板90のサブCPU91aは、遊技者のタッチパネルへの操作に基づいてRAM91cに記憶された所定の遊技履歴を液晶表示器51に表示させる履歴表示演出を行なうものとしている。履歴表示演出は、単に遊技履歴を情報として表示するだけではなく、サブCPU91aは、さらに所定期間以上に亘って継続して遊技の進行のための操作が行なわれていないときに(ただし、リール2L、2C、2Rの回転開始から停止までのゲーム中である場合を除く)、液晶表示器51において所定のデモ演出を行なうものとしている。履歴表示演出もデモ演出も、リール2L、2C、2Rの回転が停止しているゲーム中でない期間において行なわれる。
これらの演出は、表示制御回路92に演出データの書込指令や演出の開始指令、終了指令などを出力することにより、表示制御回路92のVDP141により制御されて実行される。VDP141は、演出データの書込指令を受け取ると、該指令に対応した演出データをCGROM142から読み出し、一時記憶メモリ155の演出データ領域に書き込む。演出の開始指令を受け取ると、一時記憶メモリ155の演出データ領域に演出データが書き込まれていれば、演出の終了指令を受け取るまでの各フレーム期間において、1フレーム毎に描画回路154により書き込まれている演出データに対応した画像データをフレームバッファメモリ156に展開して、表示回路157により液晶表示器51に出力させるものとしている。
このようなVDP141の制御により液晶表示器51に演出用の画像を表示させるためのデータは、演出データとして予めCGROMに格納されている。これらの演出データは、複数種類のステージ毎に用意されており、サブ制御部91からの書込指令に基づいて一時記憶メモリ155の演出データ領域に書き込まれる演出データは、そのときのステージに対応したものとなる。また、履歴表示演出の演出データもデモ演出の演出データも予めCGROMに格納されている。
また、演出制御基板90においては、リール停止コマンドに基づいて可変表示装置2の表示結果を判断するための停止図柄テーブルがRAM91cに設けられている。もっとも、リール停止コマンドは、停止したリールの種類と中段に停止した図柄の番号しか情報として含んでいないので、これだけではどのような図柄が停止しているかどうかが判断できない。このため、ROM91bには、リール2L、2C、2Rに配置された全ての図柄を示すテーブルが予め記憶されており、このテーブルを参照して停止図柄テーブルにリール2L、2C、2Rに停止されている図柄が登録される。サブ制御部91は、停止図柄テーブルの登録情報に基づき、演出を行なう。
次に、本実施の形態にかかるスロットマシン1におけるメイン制御部41により実行される処理およびサブ制御部91により実行される処理について説明する。まず、メイン制御部41により実行される処理について説明する。スロットマシン1においては、ゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることで遊技が進行されるものであるが、そのためには、まず、遊技の進行が可能な状態となっていなければならない。遊技の進行が可能な状態であるためには、たとえば、メインCPU41aを含むメイン制御部41が起動された状態で正常範囲の設定値が設定値ワークに格納されており、RAM41cに格納されたデータに異常がないことが条件となる。そして、遊技の進行が可能な状態となると、スロットマシン1においてゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることとなる。以下、スロットマシン1における各ゲームについて説明する。なお、スロットマシン1における“ゲーム”とは、狭義には、スタートスイッチ7が操作されてからリール2L、2C、2Rが停止するまでをいうものであるが、ゲームを行なう際には、スタートスイッチ7の操作前の賭数の設定や、リール2L、2C、2Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行なわれるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれるものとする。
ゲーム制御処理は、電源を投入し、所定のブート処理を行なった後、またはリセット/設定スイッチ38の操作により設定変更を行なった直後にも実行される。1ゲームの処理が開始すると、まず、1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6を操作することにより、あるいはメダル投入口4からメダルを投入することにより賭数を設定し、スタートスイッチ7を操作することにより当該ゲームの実質的な開始を指示するBET処理を行なう。前のゲームでリプレイ入賞していた場合には、リプレイゲーム中フラグにより前のゲームと同じ賭数(この実施の形態では3)が自動設定される(この段階でリプレイゲーム中フラグが消去される)。
BET処理により賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作されると、内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて遊技状態に応じて定められた各役への入賞を許容するかどうかを決定する抽選処理を行なう。抽選処理では、RAM41cにおける当選フラグの設定状況を示す内部当選コマンドが演出制御基板90に送信される。また、抽選処理においては、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選すると、RT1に制御するための処理が行なわれる。
抽選処理が終了すると、次にリール回転処理が行なわれる。リール回転処理では、前回のゲームでのリール2L、2C、2Rの回転開始から1ゲームタイマが計時する時間が所定時間(たとえば、4.1秒)経過していることを条件に、リールモータ32L、32C、32Rを駆動させ、左、中、右の全てのリール2L、2C、2Rを回転開始させる。リール2L、2C、2Rの回転開始から所定の条件(回転速度が一定速度に達した後、リールセンサ333SL、33SC、33SRにより基準位置を検出すること)が成立すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rを操作有効とする。その後、ストップスイッチ8L、8C、8Rが遊技者によって操作されることにより、リールモータ32L、32C、32Rを駆動停止させ、リール2L、2C、2Rの回転を停止させる。リール2L、2C、2Rの回転開始時、および回転停止時に、それぞれリール回転コマンド、リール停止コマンドが演出制御基板90に送信される。
リール2L、2C、2Rの駆動がそれぞれ停止すると、その停止時における表示結果において、入賞ライン上に上記したいずれかの役図柄が導出表示されたかどうかを判定する入賞判定処理が行なわれる。この入賞判定処理でいずれかの役に入賞したと判定されると、遊技制御基板40において発生した入賞に応じた各種の処理が行なわれる。ここで、入賞の判定結果を示す入賞判定コマンドが演出制御基板90に送られる。
また、入賞判定処理において、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに入賞したと判断されたときには、RT1を終了させて、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに制御される。
入賞判定処理が終了すると、払出処理が行なわれる。払出処理では、入賞判定処理において設定した払い出し予定数だけメダルの払出しまたはクレジット加算させる。ただし、データとして蓄積されているクレジットの数が50に達した場合は、ホッパーモータ34bを駆動させることにより、超過した枚数のメダルをメダル払出口9から払い出させる。
また、入賞に関わらない各種の処理も行なわれる。たとえば、払出処理においては、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに制御されているときに小役入賞が発生して払い出された枚数を計数するための処理、当該計数された枚数が終了条件を成立させる予め定められた枚数を超えているか否かを判定し超えている場合にビッグボーナスやレギュラーボーナスの終了制御に関する処理が行なわれる。また、払出処理においては、特別ワークに格納されている特別役の当選フラグを、当該特別役が入賞するまで持ち越す処理が行なわれる。
払出処理においてビッグボーナスが終了したと判断されたときには、規定ゲーム数をRT2カウンタに設定することによりRT2に制御する。また、RT2中であるときには、払出処理においてRT2の残りゲーム数を1減算させ、0になれば当該RT2を終了させる処理が行なわれる。また、RT2中であるときには、払出処理において、2枚役(1)あるいは2枚役(2)が発生したか、また、特殊図柄の組合せが導出されたか、すなわちRT終了図柄が導出されたか否かについて判定し、RT終了図柄が導出されたときにはRT2の残りゲーム数に関わらず当該RT2を終了させる処理が行なわれる。払出処理の最後、すなわち1ゲームの最後で次のゲームの遊技状態を示す遊技状態コマンドが演出制御基板90に送られる。そして、1ゲーム分の処理が終了し、次の1ゲーム分の処理が開始する。
以上のようなゲームの繰り返しにおいて、遊技制御基板40のメイン制御部41は、初期遊技状態、RT1、RT2、ビッグボーナス、レギュラーボーナスの間で遊技状態の移行を行なっており、遊技の進行状況に応じてコマンドを演出制御基板90に送信している。これに対して、演出制御基板90のサブ制御部91は、遊技制御基板40から受信したコマンドに基づいて、独自の演出を行なっている。
次に、サブ制御部91により実行される処理について説明する。サブ制御部91は、まず、所定の演出初期設定処理を実行し、演出制御基板90における制御状態を電力供給停止時の状態に復旧させるための演出制御復旧処理を実行した後、演出側乱数値更新処理を繰り返して実行する。
また、サブ制御部91では、所定の時間間隔(たとえば、2ms)で演出の進行を制御するための割り込みが発生し、リセット/割込コントローラによりRAM91cのタイマ割込フラグがON状態にセットされ、演出制御割り込み処理が実行される。演出制御割り込み処理では、内部レジスタの内容を退避し、演出バックアップ処理を実行して、サブ制御部91が再起動された場合に再起動の以前における制御状態を復旧させるために必要なデータのバックアップが行なわれる。また、遊技制御基板40から送信された各種コマンドを解析するためのコマンド解析処理を実行し、所定の演出制御処理を実行する。この演出制御処理により、スロットマシン1における遊技の進行状況に応じて、液晶表示器51に画像を表示させるとともに、スピーカ53、54から音を発生させるなどによる各種演出が行なわれる。また、演出制御基板90の側にて乱数回路(図示略)等によりカウントされる各種の乱数値が更新され、その後、退避したレジスタの内容を復帰させてから、演出制御割り込み処理を終了する。演出制御割り込み処理において実行される演出制御処理では、サブ制御部91により、遊技状態等に応じて前述した遊技演出を実行するための遊技演出実行処理が行なわれる。
図15は、ゲーム状況および遊技状態に対応させて遊技演出を具体的に説明するためのタイミングチャートである。図15においては、横軸により時間の経過が示され、縦軸の上から、(a)欄ではゲーム状況が示され、(b)欄では遊技状態が示され、(c)欄で遊技演出が示されている。なお、図15中の下欄に示す丸付き数字は、(a)〜(c)のそれぞれにおけるタイミングを示している。以下、単に数字で、タイミング1〜タイミング9と表示する。
タイミング1は、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、および2枚役のうち少なくともいずれかに当選したタイミングを示している。サブ制御部91は、内部当選コマンドに基づいて、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、および2枚役のうち少なくともいずれかに当選したか否かを判定し、いずれかに当選していると判定したときに(c)欄で示すように前述した連続演出を開始する処理を行なう。なお、図15のタイミング1においては、(a)欄で示すように、ビッグボーナス(2)+2枚役(2)に当選した場合を例示する。ビッグボーナスに当選しているため、(b)欄で示すように、遊技状態がRT1に制御されている。
サブ制御部91は、連続演出を開始する際に、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、および2枚役のうちいずれに当選しているかに応じて連続演出の演出態様を決定し、当該演出態様の連続演出を実行する。これにより、実行された連続演出の演出態様から、当選している役がビッグボーナスであるのか、レギュラーボーナスであるのか、または2枚役であるのかを予測することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
特に、連続演出の演出態様としては、ビッグボーナス(2)と2枚役(2)とが同時に当選した状況であるときに、それ以外の当選状況であるときよりも、特定の演出態様を決定する割合が高くなるように構成してもよい。これにより、連続演出が特定の演出態様で開始されたときには、当該ゲームにおいてビッグボーナス(2)と2枚役(2)とに同時に当選している可能性が高いために、当該ゲームにおいてビッグボーナス(2)を2ライン入賞させることができるかもしれないといった期待感を遊技者に抱かせることができる。
なお、ビッグボーナス(2)と2枚役(2)とが同時に当選した状況であるときには、それ以外の当選状況であるときよりも、連続演出を実行する前に所定の演出を実行する割合が高くなるように構成してもよい。このような所定の演出を実行する際には、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始されるときに遊技の進行が不能となるフリーズ状態に一定期間制御し、当該フリーズ状態中に所定の演出を実行するように構成してもよい。これにより、ゲームにおいてビッグボーナス(2)と2枚役(2)とに同時に当選している可能性が高いことを報知した後に、遊技の進行が再開されてストップスイッチ8L〜8Rなどの操作を行なわせることができ、演出効果を高めることができる。
また、サブ制御部91は、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選しておらず2枚役に単独で当選したことにより連続演出を実行している間、すなわち初期遊技状態において連続演出を実行している間であって、内部当選コマンドに基いてビッグボーナス、レギュラーボーナス、および2枚役のうち少なくともいずれかに再度当選したことを特定したときに、現在実行している連続演出と連続性が保たれるように予め設定されている連続演出に切り換える切換処理(更新処理)を行なう。このように連続演出が更新されることにより、改めてビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選していることに対する期待感を抱かせることができる。
なお、サブ制御部91は、更新される連続演出の演出態様についても、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、および2枚役のうちいずれに当選しているかに応じて連続演出の演出態様を決定するように構成してもよい。これにより、更新された連続演出の演出態様から、当選している役がビッグボーナスであるのか、レギュラーボーナスであるのか、または2枚役であるのかを予測することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
タイミング2は、タイミング1で連続演出が開始されてから3ゲーム消化したタイミングを示している。タイミング1〜タイミング2の間において、前述した一連の物語を展開する演出が行なわれる。また、タイミング2においては、(c)欄で示すように、ビッグボーナス(2)に対応するキャラクタが出現するなどにより、ボーナス当選報知としてビッグボーナス(2)に当選していることが報知されている。
タイミング3は、ボーナス当選報知が行なわれた以降のゲームであってリプレイに当選しているゲームが開始されたタイミングを示しており、タイミング4は、ボーナス当選報知が行なわれた以降のゲームであって通常小役に当選しているゲームが開始されたタイミングを示している。タイミング3およびタイミング4各々で開始されたゲームにおいては、ビッグボーナス(2)がリプレイまたは通常小役と当選しており、ビッグボーナス(2)よりもリプレイまたは通常小役を優先的に入賞させるリール制御が行なわれる。このため、タイミング3およびタイミング4各々で開始されたゲームにおいては、(c)欄に示すように、ビッグボーナス(2)を入賞させ易い内部当選状況とはいえないため、前述したチャンス演出が実行されていない。
タイミング5は、ボーナス当選報知が行なわれた以降のゲームであってリプレイや通常小役を含むいずれの役にも当選していないハズレゲームが開始されたタイミングを示している。タイミング5で開始されたゲームにおいては、ビッグボーナス(2)のみに当選しており、適正なタイミングで停止操作を行なうことによりビッグボーナス(2)を入賞させるリール制御が行なわれる。このため、タイミング5で開始されるゲームにおいては、(c)欄に示すように、前述したチャンス演出が実行されている。
タイミング6は、ボーナス当選報知が行なわれた以降のゲームであって2枚役(2)に当選しているゲームが開始されたタイミングを示している。タイミング6で開始されたゲームにおいては、ビッグボーナス(2)が2枚役(2)と当選しているため、ビッグボーナス(2)を入賞可能とする適正なタイミングのうちビッグボーナス(2)の図柄組合せを2ラインに停止可能なタイミングで操作された場合に、ビッグボーナス(2)の図柄組合せを2ラインに停止させるリール制御が行なわれる。このため、タイミング6で開始されるゲームにおいては、(c)欄に示すように、前述した特別チャンス演出が実行されている。
図15では、タイミング7の(a)欄で示すように、タイミング6で開始されたゲームにおいて、ビッグボーナス(2)の図柄組合せを2ラインに停止させた場合を例示する。このため、タイミング7の(b)欄に示すように遊技状態がRT1からビッグボーナス(2)に移行され、(c)欄に示すように遊技演出としてボーナス演出が開始されている。
なお、ビッグボーナス(2)の図柄組合せが2ラインに停止したか否かは、サブ制御部91により前述した停止図柄テーブルの登録情報に基づき判断される。2ラインに停止したと判断されたときには、さらにサブ制御部91により、ビッグボーナス(2)が2ライン入賞により発生した旨を示すフラグを設定する処理を行なう。一方、1ラインに停止したと判断されたときには、さらにサブ制御部91により、ビッグボーナス(2)が1ライン入賞により発生した旨を示すフラグが設定される。なお、ビッグボーナス(1)が入賞したときには、サブ制御部91により、ビッグボーナス(1)が発生した旨を示すフラグが設定される。これらのフラグは、RAM91cの所定の記憶領域に格納される。
タイミング8は、タイミング7で開始されたビッグボーナスが終了したタイミングを示している。サブ制御部91は、前述したRAM91cの所定の記憶領域に格納されているフラグに基づき、終了したビッグボーナスの種類やライン数を判断して、対応するナビ演出回数を設定する処理を行なう。タイミング8では、ビッグボーナス(2)が2ライン入賞により発生した旨が特定されるため、ナビ演出回数として20回が設定される。また、タイミング8では、(b)欄に示すように遊技状態がビッグボーナス(2)からRT2に移行され、(c)欄に示すように遊技演出がボーナス演出からRT演出に変更されている。
タイミング9は、RT2中であってかつナビ演出回数が残存しているときに、2枚役に当選したタイミングを示している。タイミング9で開始されたゲームにおいては、(a)欄に示すように2枚役(1)に当選しているため、(c)欄に示すように2枚役(1)に当選している旨を報知するナビ演出が実行されている。これにより、遊技者は、RT2を継続させるために、2枚役を入賞させない操作手順で操作することにより、2枚役入賞を回避することができる。サブ制御部91は、ナビ演出を実行したときに、ナビ演出回数を1減算する処理を行なう。
なお、RT2中でかつナビ演出回数が残存しているときであって、ナビ演出が実行されていないときは、2枚役が当選していないときである。このため、遊技者は、RT2を継続させるために、2枚役を入賞させない操作手順以外の操作手順で操作することにより、特殊図柄の組合せが導出されることを回避することができる。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1−1) 前述した実施の形態においては、ビッグボーナスやレギュラーボーナスが当選しているときであってさらに賭数3以上のメダルの払出を伴う通常小役が当選しているゲームにおいては、当該通常小役に対応する図柄組合せを優先して導出させ、その後のゲームにおいてビッグボーナスやレギュラーボーナスに対応する図柄組合せを導出させるリール制御を行なうことができる。これに対し、ビッグボーナスやレギュラーボーナスが当選しているときであってさらに賭数3よりも少ないメダルの払出を伴う特定小役が当選しているゲームにおいては、特定小役に対応する図柄組合せよりもビッグボーナスやレギュラーボーナスに対応する図柄組合せを優先して導出させるリール制御を行なうことができる。これにより、通常小役の入賞がビッグボーナスやレギュラーボーナスにより阻害されることがなく、ビッグボーナスやレギュラーボーナス入賞前に通常小役に入賞させて遊技者所有のメダルを増加させ易くすることができる。また、入賞したとしても賭数に満たないメダルしか払出されず遊技者所有のメダルが減少することになる特定小役よりも優先してビッグボーナスやレギュラーボーナスを入賞させることができる。その結果、遊技者にとって不利なゲーム結果となる図柄組合せが優先的に導出されてしまうことを極力低減することができ、遊技者にとって有利なゲーム結果となる図柄組合せが優先的に導出させることができる。
また、前述した実施の形態においては、特定小役がビッグボーナスやレギュラーボーナスと同時に当選し得るため、仮に特定小役に入賞して遊技者所有のメダルが減少することになったとしても、ビッグボーナスやレギュラーボーナスが同時に当選していることに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
(1−2) 前述した実施の形態においては、ビッグボーナス(2)に当選しており当該ビッグボーナス(2)に対応する図柄組合せを導出させる際に、特定小役のうちの2枚役(2)に当選しているか否かに応じて、ビッグボーナス(2)に対応する図柄組合せを導出するライン数が異なるように、リール制御が行なわれる。すなわち、特定小役のうちの2枚役(2)に当選していないときには、ビッグボーナス(2)に対応する図柄組合せを1ラインに導出させるリール制御が行なわれ、特定小役のうちの2枚役(2)に当選しているときには、ビッグボーナス(2)に対応する図柄組合せを2ラインに導出させるリール制御が行なわれる。そして、ビッグボーナス(2)に対応する図柄組合せが導出された入賞ライン数に関わらず共通のビッグボーナスに制御され、入賞ライン数に応じてビッグボーナス終了後におけるナビ演出回数として異なる回数が設定される。これにより、遊技者の遊技技量とは無関係に内部抽選において抽選された結果が2枚役(2)に当選するものであったか否かに応じて、ビッグボーナス(2)に対応する図柄組合せが導出される入賞ライン数を変化させることができ、2ライン入賞したことに応じてビッグボーナス終了後にナビ演出を実行することができる。その結果、ビッグボーナス(2)に対応する図柄組合せが導出される入賞ライン数に遊技者を注目させかつ2ライン入賞することに期待感を抱かせることができるとともに、遊技技量がさまざまな遊技者に対して、特別な演出としてナビ演出が実行されることに期待感を抱かせかつ遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 前述した実施の形態においては、図15のタイミング2で示すように、連続演出を行なってボーナス当選報知が行なわれるため、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選していることおよびその種類を報知することができる。また、ボーナス当選報知が行なわれた後において、図15のタイミング5で示すように、ビッグボーナスやレギュラーボーナスよりも優先的に導出されるリプレイや通常小役のいずれも当選していないハズレゲームであるときに、チャンス演出が行なわれるため、ビッグボーナスやレギュラーボーナスを発生させ易いタイミングであることを報知することができる。さらに、ボーナス当選報知が行なわれた後において、図15のタイミング6で示すように、ビッグボーナスやレギュラーボーナスよりも優先的に導出されるリプレイや通常小役のいずれも当選しておらず特定小役のうち2枚役(2)にのみ当選しているゲームであるときに、特別チャンス演出が行なわれるため、ビッグボーナス(2)を発生させ易くかつ2ラインに入賞させることができるタイミングであることを報知することができる。その結果、効率よくビッグボーナスやレギュラーボーナスを発生させることができるとともに、ビッグボーナス(2)については効率よく2ラインに入賞させることができる。
(3) 前述した実施の形態における、2枚役(1)を導出させるための操作手順と、当該2枚役(1)と抽選対象役として同時に読出されるビッグボーナス(2)を導出させるための操作手順とでは、右リール2Rの図柄配列上、共通の操作手順が存在しない。すなわち、2枚役(1)を導出させるための操作手順とビッグボーナス(2)を導出させるための操作手順とでは、重複する操作手順が存在しない。このため、ビッグボーナス(2)よりも優先されない2枚役(1)に入賞したときであっても、ビッグボーナス(2)が当選していることに対する期待感を持続させることができる。
(4) 前述した実施の形態においては、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、およびこれらのボーナスと同時当選し得る特定小役のいずれかに当選したことにより、連続演出が実行される。これにより、連続演出が開始されたことによりビッグボーナスやレギュラーボーナスが当選していることに対する期待感を遊技者に抱かせ、かつ連続演出が実行されている間に当該期待感を向上させることができる。
(5) 前述した実施の形態においては、特定小役にのみ当選したことによって開始された連続演出実行中に、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、および特定小役のうちいずれかに再度当選したことを条件として、連続演出が更新される。これにより、連続演出が更新されることにより、改めてビッグボーナスやレギュラーボーナスが当選していることに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
(6) 前述した実施の形態においては、RT2に制御されているときであって、当該RT2を終了させることとなる特定小役に当選したゲームにおいて、ナビ演出が実行される。このため、ナビ演出にしたがって、特定小役を入賞させない操作手順で操作することにより特定小役に入賞することを回避することができ、RT2を継続させることができる。また、RT2に制御されておりナビ演出回数が残存しているときであって、ナビ演出が実行されていないゲームにおいては、特定小役が当選していないゲームであるため、特定小役を入賞させない操作手順以外の操作手順で操作することにより、RT2を終了させることとなる特殊図柄の組合せが導出されることを回避することができ、RT2を継続させることができる。その結果、ナビ演出が行なわれることにより、遊技の興趣を向上させることができる。
(7) 前述した実施の形態においては、ビッグボーナス(2)と2枚役(2)とが抽選対象役として同時に読出されて当選し得る。このため、ビッグボーナス(2)と2枚役(2)とが同時当選ゲームにおいては、当該ビッグボーナス(2)の図柄組合せを導出させることができれば、2ラインに入賞させることができる。また、ビッグボーナス(2)と2枚役(2)とが同時当選したときには、その他の当選状況のときよりも高い割合で、連続演出の演出態様として特定の演出態様が決定される。このため、特定の演出態様での連続演出が実行されたときに、当該ゲームにおいてビッグボーナス(2)を2ライン入賞させることができるかもしれないといった期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
(1) 前述した実施の形態では、特別な演出としてナビ演出を実行する例について説明した。しかし、特別な演出としてはこれに限らず、遊技の興趣を向上させる演出や、遊技者にとって有利な情報を報知する演出であればどのような演出であってもよい。また、特別な演出としては、ビッグボーナス終了後に行なうものに限らず、ビッグボーナス中に行なうものであってもよい。遊技の興趣を向上させる演出としては、たとえば、ボーナス演出やボーナス終了後のRT演出や通常演出などを特別な態様(液晶表示器51に表示される背景画像や出現するキャラクタ、スピーカ53、54から出音される効果音・遊技音、演出効果LED52の点灯パターンの態様が特別なもの)で実行するものであってもよい。また、遊技者にとって有利な情報を報知する演出としては、ビッグボーナス中やビッグボーナス終了後の内部当選状況を報知する演出であってもよい。このような演出が特別な演出として実行されたときであっても、前述した効果と同様の効果を奏する。
また、前述した実施の形態では、ビッグボーナス(2)が2ライン入賞したときにナビ演出を実行し、1ライン入賞したときにナビ演出を実行しない例について説明した。しかし、1ライン入賞したときであってもナビ演出を実行するように構成してもよい。その場合には、たとえば、ビッグボーナス(2)が2ライン入賞したときの方が、1ライン入賞したときよりも多い回数がナビ演出回数として設定されるように構成してもよい。また、2枚役に当選したときにナビ演出を実行するか否か所定の確率で抽選して当選したときにナビ演出を実行するように構成した場合には、ビッグボーナス(2)が2ライン入賞したときの方が、1ライン入賞したときよりも高い当選確率でナビ演出の抽選を行なうように構成してもよい。すなわち、ライン数に応じて遊技者にとっての有利度合いを異ならせるように構成してもよい。このように構成した場合であっても、前述した効果と同様の効果を奏する。
なお、ビッグボーナス(2)が1ライン入賞したときの方が、2ライン入賞したときよりも遊技者にとっての有利度合いが高くなるように構成してもよい。これにより、ビッグボーナス(2)が1ライン入賞することに期待感を抱かせることができる。
(2−1) 前述した実施の形態では、内部当選状況に応じて、ビッグボーナスに対応する図柄組合せを導出するライン数が異なるようにリール制御を行なう例について説明した。しかし、内部当選状況に応じて、導出するライン数を異ならせるものに限らず、たとえば、導出する図柄組合せを異ならせるように構成してもよい。たとえば、ビッグボーナスに当選したときには、図14(a)で示すビッグボーナス(1)の図柄組合せも、ビッグボーナス(2)の図柄組合せも導出可能とし、内部当選状況に応じて、導出する図柄組合せの種類を異ならせるようにリール制御を行なうように構成してもよい。より具体的には、ビッグボーナスに当選しており当該ビッグボーナスに対応する図柄組合せを導出させる際に、2枚役(2)に当選しているか否かに応じて、2枚役(2)に当選していないときにビッグボーナス(1)の図柄組合せである「赤7−赤7−赤7」を導出可能なリール制御を行ない、2枚役(2)に当選しているときにビッグボーナス(2)の図柄組合せである「青7−青7−青7」を導出可能なリール制御を行なうように構成してもよい。この場合、導出されたビッグボーナスの図柄組合せの種類がビッグボーナス(1)であるかビッグボーナス(2)であるかに関わらず共通のビッグボーナス(たとえば、当選確率、終了条件が同じ)に制御し、導出されたビッグボーナスの図柄組合せの種類に応じて、前述した特別な演出を実行または有利度合いを異ならせるように構成してもよい。たとえば、導出されたビッグボーナスの図柄組合せの種類が、ビッグボーナス(1)であったときにはナビ演出回数として0回が設定されてナビ演出が行なわれず、ビッグボーナス(2)であったときにはナビ演出回数として20回が設定されてナビ演出が行なわれるように構成してもよい。その結果、ビッグボーナスに対応する図柄組合せとして導出される種類に遊技者を注目させることができるとともに、遊技技量がさまざまな遊技者に対して、特別な演出が実行されることに期待感を抱かせかつ遊技の興趣を向上させることができる。
(2−2) また、内部当選状況に応じて、導出するライン数を異ならせるものに限らず、たとえば、導出する入賞ラインを異ならせるように構成してもよい。たとえば、ビッグボーナス(2)に当選しており当該ビッグボーナス(2)に対応する図柄組合せを導出させる際に、2枚役(2)に当選しているか否かに応じて、2枚役(2)に当選していないときにビッグボーナス(2)の図柄組合せを入賞ラインL1〜L3のいずれかに導出可能なリール制御を行ない、2枚役(2)に当選しているときにビッグボーナス(2)の図柄組合せを入賞ラインL4またはL5のいずれかに導出可能なリール制御を行なうように構成してもよい。この場合、ビッグボーナスの図柄組合せが導出された入賞ラインの種類に関わらず共通のビッグボーナス(たとえば、当選確率、終了条件が同じ)に制御し、ビッグボーナスの図柄組合せが導出された入賞ラインの種類に応じて、前述した特別な演出を実行または有利度合いを異ならせるように構成してもよい。たとえば、ビッグボーナスに対応する図柄組合せが導出される入賞ラインが、入賞ラインL1〜L3のいずれかであったときにはナビ演出回数として0回が設定されてナビ演出が行なわれず、入賞ラインL4またはL5のいずれかであったときにはナビ演出回数として20回が設定されてナビ演出が行なわれるように構成してもよい。その結果、ビッグボーナスに対応する図柄組合せが導出される入賞ラインの種類に遊技者を注目させることができるとともに、遊技技量がさまざまな遊技者に対して、特別な演出が実行されることに期待感を抱かせかつ遊技の興趣を向上させることができる。
(3) 前述した実施の形態においては、メダルの払出枚数が賭数と同じチェリーの同等小役と、ビッグボーナスやレギュラーボーナスの特別役とが当選しているときに、特別役よりも同等小役を優先的に入賞させるリール制御を行なう例について説明した。しかし、同等小役と特別役とが当選しているときには、同等小役よりも特別役を優先的に入賞させるリール制御を行なうように構成してもよい。これにより、特別役を入賞させるまでに要するゲーム数およびメダル数を低減させることができる。
また、チェリーのように入賞ライン数に応じてメダルの払出枚数が賭数以下となるときと多くなるときとがあり得る特殊小役と、特別役とが当選しているときには、払出枚数が賭数より多くなるように特殊小役を入賞させることが可能な操作手順で操作されたときに、特別役よりも特殊小役を優先的に入賞させるようにリール制御を行ない、払出枚数が賭数以下となるようにしか特殊小役を入賞させることができない操作手順で操作されたときに、特殊小役よりも特別役を優先的に入賞させるようにリール制御を行なうように構成してもよい。これにより、操作手順をも考慮して、遊技者にとって不利なゲーム結果となる表示結果が導出されることを極力低減することができ、遊技者にとって有利なゲーム結果となる表示結果を優先的に導出させることができる。
(4) 前述した実施の形態における通常小役と特定小役とを抽選対象役として同時に読出して抽選するように構成してもよい。このように構成した場合には、たとえば、特別役の当選が持ち越されている状態で、通常小役と特定小役とが当選した場合には、特別役、通常小役、および特定小役に同時に当選している状況になる。この場合には、特別役および特定小役よりも通常小役を優先的に入賞させるリール制御を行ない、通常小役を入賞させることができないときに特定小役よりも特別役を優先的に入賞させるリール制御を行ない、通常小役および特別役を入賞させることができないときに特定小役を入賞させるリール制御を行なうように構成してもよい。これにより、通常小役と特定小役とが同時に当選した場合であっても、遊技者にとって不利なゲーム結果となる表示結果が導出されることを極力低減することができ、遊技者にとって有利なゲーム結果となる表示結果を優先的に導出させることができる。
(5) 以下に説明するように、複数種類のボーナス各々を導出させるための操作手順の数と、ボーナスに当選しているか否かに関わる情報を報知する連続演出を実行するゲーム数と、当該連続演出を実行している間にボーナスよりも優先的に導出されるリプレイや特定小役に当選する設計上のゲーム数とを調整することにより、連続演出が実行されている間に、当選しているボーナスが入賞されてしまう割合が極力低くなるようにしてもよい。
たとえば、前述した実施の形態では、ボーナスとしてビッグボーナス(1)、(2)、およびレギュラーボーナスの3種類を設けかつ当該3種類のうち入賞となる図柄の組合せを停止させる為の操作手順が互いに重複しない種類として、ビッグボーナス(1)と、ビッグボーナス(2)・レギュラーボーナスとの2種類が設定されている。このため、前述した実施の形態では、リプレイや特定小役に当選することを無視すると、2ゲームあれば当選しているボーナスに入賞させることが理論上可能となるといえる。
また、前述した実施の形態では、連続演出を実行するゲーム数として3が設定されている。このため、前述した実施の形態では、リプレイや特定小役に当選することを無視すると、連続演出を実行している間に当選しているボーナスを入賞させることが理論上可能となるといえる。
また、前述した実施の形態では、連続演出を実行している間であっても、所定の確率でリプレイや特定小役に当選し、かつボーナスよりも当該リプレイや特定小役が優先的に導出されるようにリール制御が行なわれる。たとえば、連続演出を実行している間にリプレイや特定小役に当選する設計上の当選ゲーム数が1.2となるようにリプレイの当選確率および特定小役の当選確率を設定した場合、連続演出が実行されている間にリプレイや特定小役に当選しておらずボーナスを優先的に導出させるリール制御が行なわれるゲーム数が(連続演出のゲーム数)−(設計上の当選ゲーム数)=1.8ゲームとなり、操作手順が互いに重複しないボーナスの種類である2よりも小さくなる。よって、設計上の当選ゲーム数が1.2に設定されている場合には、連続演出が実行されている間にボーナスに入賞する確率が、1.8/2≒90%になる。
また、たとえば、連続演出を実行している間にリプレイや特定小役に当選する設計上の当選ゲーム数が1.5となるようにリプレイの当選確率および特定小役の当選確率を設定した場合、連続演出が実行されている間にリプレイや特定小役に当選していないゲーム数が(連続演出のゲーム数)−(設計上の当選ゲーム数)=1.5ゲームとなる。よって、設計上の当選ゲーム数が1.5に設定されている場合には、連続演出が実行されている間にボーナスに入賞する確率が、1.5/2≒75%に低減される。これにより、連続演出が実行されている間に、当選しているボーナスが入賞されてしまう割合を低減することができる。
以上、連続演出を実行している間にリプレイや特定小役に当選する設計上の当選ゲーム数を調整することにより、連続演出が実行されている間に、当選しているボーナスが入賞されてしまう割合を低減することができる例について説明した。しかし、連続演出が実行されている間に、当選しているボーナスが入賞されてしまう割合を低減する方法はこれに限らず、たとえば、操作手順が互いに重複しないボーナスの種類数を増加させるなどしてボーナスを導出するための操作手順の数を増加させることにより前述した割合を低減するものであってもよく、連続演出を実行するゲーム数を少なくすることにより前述した割合を低減するものであってもよい。
なお、操作手順が互いに重複しないボーナスの種類数を増加させる例として、たとえば、前述した実施の形態におけるレギュラーボーナスの構成図柄のうち左図柄を「赤7」にすることにより、ビッグボーナス(2)およびレギュラーボーナス各々の操作手順を重複させないようにすることができる。その結果、操作手順が互いに重複しないボーナスの種類数を3にすることができる。この場合において、設計上の当選ゲーム数が1.2に設定されている場合には、連続演出が実行されている間にボーナスに入賞する確率が、1.8/3=60%に低減される。また、設計上の当選ゲーム数が1.5に設定されている場合には、連続演出が実行されている間にボーナスに入賞する確率が、1.5/3=50%に低減される。
少なくとも、操作手順が互いに重複しないボーナスの種類数が、(連続演出のゲーム数)−(設計上の当選ゲーム数)であるボーナスを優先的に導出させるリール制御が行なわれるゲーム数よりも大きくなるように、操作手順が互いに重複しないボーナスの種類数と、ボーナスに当選しているか否かに関わる情報を報知する連続演出を実行するゲーム数と、当該連続演出を実行している間にボーナスよりも優先的に導出されるリプレイや特定小役に当選する設計上のゲーム数とが調整されているものであればどのようなものであってもよい。これにより、操作手順が互いに重複しないボーナスの種類数が、(連続演出のゲーム数)−(設計上の当選ゲーム数)であるボーナスを優先的に導出させるリール制御が行なわれるゲーム数よりも小さくなるように設定されているスロットマシンと比較して、連続演出が実行されている間に当選しているボーナスが入賞してしまう可能性を低くすることができる。その結果、連続演出が実行されている間、ボーナス当選に対する期待感を長く持続させることができる。
また、前述した実施の形態においては、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選して開始された連続演出中であるときには、前述したRT1に制御されておりリプレイの当選確率が向上している。このため、連続演出中にボーナスが入賞される可能性のあるボーナスに当選している内部当選状況においては、ボーナスに当選していない内部当選状況であるときと比較して、設計上の当選ゲーム数をより一層増加させることができる。このため、連続演出が実行されている間のボーナス当選に対する期待感をより一層長く持続させることができる。
なお、連続演出を実行する契機となる2枚役(1)や2枚役(2)に当選したときにも、リプレイ当選確率がRT1と同程度のRTに連続演出ゲーム数に対応するゲーム数だけ制御するように構成してもよい。これにより、連続演出が実行されているときのリプレイ当選確率から、ボーナスに当選しているか否かが推測されることを防止することができる。
(6) 前述した実施の形態においては、ビッグボーナス(2)に当選しているときであっても、さらに2枚役(2)に当選しているか否かに応じて、ビッグボーナスに対応する図柄組合せを導出するライン数が異なるようにリール制御を行ない、ライン数に応じて特別な演出を実行する例について説明した。このようなスロットマシンにおいて、遊技者は、ボーナス報知演出などによりビッグボーナス(2)に当選していることを認識したときに、2枚役(2)当選を待たずにすぐに当該ビッグボーナス(2)を入賞させるか、または2枚役(2)当選を待ってビッグボーナス(2)を入賞させるか、遊技の進め方を選択できる。
たとえば、遊技者は、特別な演出が行なわれなかった場合と比較して特別な演出が行なわれることにより増加するメダル数と、2枚役(2)を当選させるまでに要する平均ゲーム数および当該ゲームに費やすメダル数とを比較考量して、遊技の進め方を選択することができる。特別な演出が行なわれなかった場合と比較して特別な演出が行なわれることにより増加するメダル数が、2枚役(2)を当選させるまでに要する平均ゲーム数および当該ゲームに費やすメダル数を考慮したとしても遊技者にとっての有利度合いが極端に大きくなることが予測できる場合には、遊技者は、2枚役(2)当選を待ってビッグボーナス(2)を入賞させることを選択することが考えられる。特別な演出が行なわれなかった場合と比較して特別な演出が行なわれることにより増加するメダル数が、2枚役(2)を当選させるまでに要する平均ゲーム数および当該ゲームに費やすメダル数を考慮すると遊技者にとっての有利度合いがさほど大きなものではない場合には、遊技者は、2枚役(2)当選を待たずにビッグボーナス(2)を入賞させることを選択することが考えられる。このように、スロットマシンの設計値から特定される判断材料をもとにして、上記のような選択を行なうことができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
(7) 前述した実施の形態においては、ナビ演出により、当選した役の種類が報知される例について説明した。しかし、ナビ演出により報知される内容は、これに限らず、当該役を入賞させるあるいは入賞させないためのリール停止順序や操作タイミングを報知するものであってもよい。これにより、ナビ演出の種類を豊富にすることができる。
(8) 前述した実施の形態においては、特別役と小役とが同時に当選する例について説明した。特別役と小役とが同時に当選する組合せについて次のようなものであってもよい。ここでは、特別役として、ビッグボーナス(A)とビッグボーナス(B)を例示し、このビッグボーナス(A)および(B)は、各々、所定のオレンジ(構成図柄の組合せ:オレンジ−オレンジ−オレンジ)またはプラム(構成図柄の組合せ:プラム−プラム−プラム)といった15枚払出の小役のいずれかと1枚(1)または1枚(2)といった1枚払出の小役のいずれかとが内部抽選において同時に抽選対象役として読み出され、同時に読み出されたビッグボーナスと小役とが重複して当選し得るように構成される例について説明する。抽選対象役として読み出される組合せは、オレンジ、ビッグボーナス(A)+オレンジ、オレンジ+1枚(1)、ビッグボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)、プラム、ビッグボーナス(B)+プラム、プラム+1枚(2)、ビッグボーナス(B)+プラム+1枚(2)が含まれる。
これらビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、オレンジ、プラム、1枚(1)、1枚(2)各々の役を構成する図柄(図柄の組合せ)は、リール2L、2C、2R各々において5コマ以内に配置されておらず、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、入賞させることができない組合せが設定されている。
さらに、ビッグボーナス(A)と、当該ビッグボーナス(A)と同時当選し得るオレンジと、1枚(1)各々の役を構成する図柄(図柄の組合せ)は、所定のリールにおいて最大引込範囲である4コマを超えて配列されている。その結果、ビッグボーナス(A)と、当該ビッグボーナス(A)と同時当選し得るオレンジと1枚(1)各々の役は、同時に狙える停止操作位置が存在しないように構成されている。
また、ビッグボーナス(B)と、当該ビッグボーナス(B)と同時当選し得るプラムと、1枚(2)各々の役を構成する図柄(図柄の組合せ)は、所定のリールにおいて最大引込範囲である4コマを超えて配列されている。その結果、ビッグボーナス(B)と、当該ビッグボーナス(B)と同時当選し得るプラムと1枚(2)各々の役は、同時に狙える停止操作位置が存在しないように構成されている。
さらに、オレンジと、1枚(1)と、プラムと、1枚(2)各々の役を構成する図柄(図柄の組合せ)は、所定のリールにおいて最大引込範囲である4コマを超えて配列されているために、同時に狙える停止操作位置が存在しないように構成されている。
入賞役として、このようなビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、オレンジ、プラム、1枚(1)、1枚(2)を含むスロットマシンにおいては、さらに以下のような構成を備えるものであってもよい。
(8−1) 従来のスロットマシンでは、取りこぼす可能性のある特定役の当選時に用いるリールの停止制御パターンと、いずれの役も当選していない場合に用いるリールの停止制御パターンと、を異なるものとし、特定役を取りこぼした際に、いずれの役も当選していない場合には停止することのない特定の停止態様を停止させることで特定役の取りこぼしを示唆するものがあるが、特定役を取りこぼした際に停止する特定の停止態様を遊技者が知らなければ、当選した特定役を取りこぼしたことを知ることできず、このような場合に単に特定役が当選していなかったのか、当選した特定役を取りこぼしたのか、を判別することが困難である。そこで、次のように構成してもよい。
オレンジ、ビッグボーナス(A)+オレンジ、オレンジ+1枚(1)、ビッグボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)が当選し、第1停止時(全てのリールが変動中においていずれかのリールの停止操作がなされたとき)においてオレンジ役の構成図柄を入賞ラインに引き込めない停止操作位置で停止操作がなされた場合に、プラム役の構成図柄を入賞ラインのいずれかに引き込む制御を行ない、残りのリールにおいてプラム役の構成図柄の停止した入賞ラインにオレンジ役の構成図柄を引き込み可能な停止操作位置で停止操作が行なわれた場合に、プラム役の構成図柄の停止した入賞ラインにオレンジ役の構成図柄を引き込む制御を行なう。
また、オレンジ、ビッグボーナス(A)+オレンジ、オレンジ+1枚(1)、ビッグボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)が当選し、第1停止時にいずれかの入賞ラインにオレンジ役の構成図柄が停止したが、第2停止時(いずれか2つのリールが変動中において一方のリールの停止操作がなされたとき)においてオレンジ役の構成図柄を第1停止時にオレンジ役の構成図柄が停止した入賞ラインに引き込めない停止操作位置で停止操作がなされたために、第2停止時点において、オレンジ役の構成図柄が停止している入賞ラインに停止させることができなかった場合でも、第3停止時(いずれか1つのリールが変動中において最後のリールの停止操作がなされたとき)において、第1停止時にオレンジ役の構成図柄の停止した入賞ラインにオレンジ役の構成図柄を引き込み可能な停止操作位置で停止操作が行なわれた場合に、第1停止時にオレンジ役の構成図柄の停止した入賞ラインにオレンジ役の構成図柄を引き込む制御を行なうようになっている。
すなわち第1停止時、第2停止時においてオレンジを取りこぼした場合でも、残りのリールについてオレンジ役の構成図柄を入賞ラインに引き込み可能な停止操作位置で停止操作が行なわれた場合に、オレンジ役の組合せの一部を入賞ラインに揃える制御を行なうようになっている。
また、プラム、ビッグボーナス(B)+プラム、プラム+1枚(2)、ビッグボーナス(B)+プラム+1枚(2)が当選し、第1停止時、第2停止時においてプラムを取りこぼした場合にも同様の制御を行なうようになっている。
このため、オレンジ、ビッグボーナス(A)+オレンジ、オレンジ+1枚(1)、ビッグボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)が当選し、第1停止時、第2停止時においてオレンジを取りこぼした場合でも、残りのリールについてオレンジ役の構成図柄を入賞ラインに引き込み可能な停止操作位置で停止操作が行なわれた場合に、オレンジ役の組合せの一部が入賞ラインに揃うので、第1停止時、第2停止時においてオレンジを取りこぼした場合であっても、オレンジ役の組合せの一部が入賞ラインに揃うか否かによって、オレンジを取りこぼしたか否かを容易に判別することができる。また、プラム、ビッグボーナス(B)+プラム、プラム+1枚(2)、ビッグボーナス(B)+プラム+1枚(2)が当選し、第1停止時、第2停止時においてプラムを取りこぼした場合にも同様の効果を有する。
また、この例では、オレンジ、ビッグボーナス(A)+オレンジ、オレンジ+1枚(1)、ビッグボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)が当選し、第1停止時、第2停止時においてオレンジを取りこぼした場合に、指標となる図柄(第1停止時に取りこぼした場合には、プラム役の構成図柄、第2停止時に取りこぼした場合には第1停止時に停止したオレンジ役の構成図柄)をオレンジ役の構成図柄が止まった停止位置とみなし、オレンジを取りこぼしていない場合に用いる停止制御テーブルを用いて停止制御を行なう。このため、オレンジ役の組合せを入賞ラインに停止させるための停止制御テーブルと、第1停止時、第2停止時においてオレンジを取りこぼした場合にオレンジ役の組合せの一部を入賞ラインに停止させる停止制御テーブルと、を別個に用意する必要がなくなるので、第1停止時、第2停止時においてオレンジを取りこぼした場合にオレンジ役の組合せの一部を入賞ラインに揃える制御を行なう場合でも停止制御テーブルの格納容量を削減できる。また、プラム、ビッグボーナス(B)+プラム、プラム+1枚(2)、ビッグボーナス(B)+プラム+1枚(2)が当選した場合も同様である。
(8−2) 従来のスロットマシンでは、小役の単独当選時に用いるリールの停止制御パターンと、小役と特別役の同時当選時に用いるリールの停止制御パターンと、を異なるものとすることでリールの停止態様に応じて特別役の当選に期待を持たせていたが、小役の単独当選時の停止態様と、小役と特別役の同時当選時の停止態様と、が異なるため、その停止態様に応じて特別役に当選しているか否かを遊技者から判別できてしまい、期待感が損なわれてしまうという問題がある。そこで、次のように構成してもよい。
オレンジ、ビッグボーナス(A)+オレンジ、オレンジ+1枚(1)、ビッグボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)が当選しており、オレンジ役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、入賞ラインにオレンジ役の組合せを揃える制御を行なう。
そのうち、オレンジ、ビッグボーナス(A)+オレンジが当選している場合には、オレンジ役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置のうち、オレンジ役の組合せを入賞ラインL1、L2、L3にのみ揃えることが可能な停止操作位置および入賞ラインL1〜L5のいずれにも揃えることが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合には、オレンジ役の組合せを入賞ラインL1、L2、L3に揃える制御を行ない、オレンジ役の組合せを入賞ラインL4、L5にのみ揃えることが可能であり、入賞ラインL1、L2、L3に揃えることができない停止操作位置で停止操作がなされたときのみオレンジ役の組合せを入賞ラインL4、L5に揃える制御を行なう。
これに対して、オレンジ+1枚(1)、ビッグボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)が当選している場合には、オレンジ役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置のうち、オレンジ役の組合せを入賞ラインL4、L5にのみ揃えることが可能な停止操作位置および入賞ラインL1〜L5のいずれにも揃えることが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合には、オレンジ役の組合せを入賞ラインL4、L5に揃える制御を行ない、オレンジ役の組合せを入賞ラインL1、L2、L3にのみ揃えることが可能であり、入賞ラインL4、L5に揃えることができない停止操作位置で停止操作がなされたときのみオレンジ役の組合せを入賞ラインL1、L2、L3に揃える制御を行なう。
すなわち、オレンジ、ビッグボーナス(A)+オレンジが当選しており、オレンジ役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、オレンジ役の組合せを入賞ラインL4、L5よりも入賞ラインL1、L2、L3に優先して揃える制御を行ない、オレンジ+1枚(1)、ビッグボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)が当選しており、オレンジ役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、オレンジ役の組合せを入賞ラインL1、L2、L3よりも入賞ラインL4、L5に優先して揃える制御を行なう。
同様にプラム、ビッグボーナス(B)+プラムが当選しており、プラム役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、プラム役の組合せを入賞ラインL4、L5よりも入賞ラインL1、L2、L3に優先して揃える制御を行ない、プラム+1枚(2)、ビッグボーナス(B)+プラム+1枚(2)が当選しており、プラム役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、プラム役の組合せを入賞ラインL1、L2、L3よりも入賞ラインL4、L5に優先して揃える制御を行なう。
このような構成により、オレンジ、ビッグボーナス(A)+オレンジ、プラム、ビッグボーナス(B)+プラム、が当選している場合には、オレンジ役またはプラム役の組合せが入賞ラインL1、L2、L3に揃う可能性が高く、オレンジ+1枚(1)、ビッグボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)、プラム+1枚(2)、ビッグボーナス(B)+プラム+1枚(2)が当選している場合には、オレンジ役またはプラム役の組合せが入賞ラインL4、L5に揃う可能性が高い。すなわちオレンジ、ビッグボーナス(A)+オレンジ、プラム、ビッグボーナス(B)+プラムが当選している場合にオレンジ、プラムが入賞した場合と、オレンジ+1枚(1)、ビッグボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)、プラム+1枚(2)、ビッグボーナス(B)+プラム+1枚(2)が当選している場合にオレンジ、プラムが入賞した場合と、でオレンジ役またはプラム役の組合せが揃いやすい入賞ラインが異なる。
以上のようなリール制御を行なうように構成した上で、さらに内部抽選においてオレンジ、ビッグボーナス(A)+オレンジの当選確率の合計値に占めるビッグボーナス(A)+オレンジの当選確率の比率よりもオレンジ+1枚(1)、ビッグボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)の当選確率の合計値に占めるビッグボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)の当選確率の比率が高くなる確率にてオレンジ、ビッグボーナス(A)+オレンジ、オレンジ+1枚(1)、ビッグボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)の抽選を行なう。同様にプラム、ビッグボーナス(B)+プラムの当選確率の合計値に占めるビッグボーナス(B)+プラムの当選確率の比率よりもプラム+1枚(2)、ビッグボーナス(B)+プラム+1枚(2)の当選確率の合計値に占めるビッグボーナス(B)+プラム+1枚(2)の当選確率の比率が高くなる確率にてプラム、ビッグボーナス(B)+プラム、プラム+1枚(2)、ビッグボーナス(B)+プラム+1枚(2)の抽選を行なう。
これにより、オレンジと1枚(1)のうちオレンジが単独で当選している場合よりもオレンジと1枚(1)が同時に当選している場合の方がビッグボーナス(A)と同時に当選している割合が高まり、プラムと1枚(2)のうちプラムが単独で当選している場合よりもプラムと1枚(2)が同時に当選している場合の方がビッグボーナス(B)と同時に当選している割合が高まることとなるため、オレンジ役またはプラム役の組合せが揃った入賞ラインが、入賞ラインL1、L2、L3であるか、入賞ラインL4、L5であるか、によって特別役の当選に対する遊技者の期待度に変化を持たせることができる。
さらに、オレンジ役またはプラム役の組合せが揃った入賞ラインが、入賞ラインL1、L2、L3であっても、入賞ラインL4、L5であっても、ともに特別役が当選している可能性が示唆されるが、役が揃った入賞ラインから特別役が当選しているか否かを判別することは不可能であり、役がいずれの入賞ラインに揃った場合でも、特別役が当選していることに対する遊技者の期待感が損なわれてしまうことがない。
なお、この例では、オレンジ、ビッグボーナス(A)+オレンジ、プラム、ビッグボーナス(B)+プラムが当選しており、オレンジ役またはプラム役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、オレンジ役またはプラム役の組合せを入賞ラインL4、L5よりも高い割合で入賞ラインL1、L2、L3に揃える制御を行ない、オレンジ+1枚(1)、ビッグボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)、プラム+1枚(2)、ビッグボーナス(B)+プラム+1枚(2)が当選しており、オレンジ役またはプラム役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、オレンジ役またはプラム役の組合せを入賞ラインL1、L2、L3よりも高い割合で入賞ラインL4、L5に揃える制御を行なうようになっているが、オレンジ、ビッグボーナス(A)+オレンジ、プラム、ビッグボーナス(B)+プラムが当選しており、オレンジ役またはプラム役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、オレンジ役またはプラム役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、オレンジ役またはプラム役の組合せを入賞ラインL1、L2、L3のみに揃える制御を行ない、オレンジ+1枚(1)、ビッグボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)、プラム+1枚(2)、ビッグボーナス(B)+プラム+1枚(2)が当選しており、オレンジ役またはプラム役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、オレンジ役またはプラム役の組合せを入賞ラインL4、L5のみに揃える制御を行なうようにしてもよい。
また、この例では、内部抽選においてオレンジ、ビッグボーナス(A)+オレンジの当選確率の合計値に占めるビッグボーナス(A)+オレンジの当選確率の比率と、オレンジ+1枚(1)、ビッグボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)の当選確率の合計値に占めるビッグボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)の当選確率の比率と、が異なる確率にてオレンジ、ビッグボーナス(A)+オレンジ、オレンジ+1枚(1)、ビッグボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)の抽選を行ない、オレンジ、ビッグボーナス(A)+オレンジが当選しており、オレンジ役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、オレンジ+1枚(1)、ビッグボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)が当選しており、オレンジ役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、で優先して揃える入賞ラインが異なるように制御することで、オレンジ役の組合せが揃った入賞ラインの違いによって特別役の当選に対する遊技者の期待度に変化を持たせることができるようになっているが、内部抽選においてオレンジ、ビッグボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)の当選確率の合計値に占めるビッグボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)の当選確率の比率と、オレンジ+1枚(1)、ビッグボーナス(A)+オレンジの当選確率の合計値に占めるビッグボーナス(A)+オレンジの当選確率の比率と、が異なる確率にてオレンジ、ビッグボーナス(A)+オレンジ、オレンジ+1枚(1)、ビッグボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)の抽選を行ない、オレンジ、ビッグボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)が当選しており、オレンジ役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、オレンジ+1枚(1)、ビッグボーナス(A)+オレンジが当選しており、オレンジ役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、で優先して揃える入賞ラインが異なるように制御することで、オレンジ役の組合せが揃った入賞ラインの違いによって特別役の当選に対する遊技者の期待度に変化を持たせるようにしてもよい。プラム、ビッグボーナス(B)+プラム、プラム+1枚(2)、ビッグボーナス(B)+プラム+1枚(2)の場合についても同様である。
(8−3) 従来のスロットマシンでは、取りこぼす可能性のある特定役の当選時に用いるリールの停止制御パターンと、いずれの役も当選していない場合に用いるリールの停止制御パターンと、を異なるものとし、特定役を取りこぼした際に、いずれの役も当選していない場合には停止することのない特定の停止態様を停止させることによって、リールの停止態様に変化を持たせるものがあるが、同じタイミングで停止操作を行なって特定役を取りこぼした際に停止する特定の停止態様が1種類しかなく、リールの停止態様が単調となってしまうという問題がある。そこで、次のように構成してもよい。
オレンジ、ビッグボーナス(A)+オレンジが当選しており、オレンジ役の組合せを入賞ラインに引き込めない停止操作位置で停止操作がなされた場合に、オレンジ役またはプラム役を除く所定のチャンス目を入賞ラインL4、L5よりも入賞ラインL1、L2、L3に優先して揃える制御を行ない、オレンジ+1枚(1)、ビッグボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)が当選しており、オレンジ役の組合せを入賞ラインに引き込めない停止操作位置で停止操作がなされた場合に、チャンス目を入賞ラインL1、L2、L3よりも入賞ラインL4、L5に優先して揃える制御を行なう。
同様にプラム、ビッグボーナス(B)+プラムが当選しており、プラム役の組合せを入賞ラインに引き込めない停止操作位置で停止操作がなされた場合に、チャンス目を入賞ラインL4、L5よりも入賞ラインL1、L2、L3に優先して揃える制御を行ない、プラム+1枚(2)、ビッグボーナス(B)+プラム+1枚(2)が当選しており、プラム役の組合せを入賞ラインに引き込めない停止操作位置で停止操作がなされた場合に、チャンス目を入賞ラインL1、L2、L3よりも入賞ラインL4、L5に優先して揃える制御を行なう。
これにより、オレンジ、ビッグボーナス(A)+オレンジが当選している場合にも、オレンジ+1枚(1)、ビッグボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)が当選している場合にも、オレンジ役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合には、ともにオレンジ役の組合せが入賞ラインに揃うが、オレンジ、ビッグボーナス(A)+オレンジが当選している場合、すなわちオレンジ、1枚(1)のうちオレンジのみが単独で当選してオレンジを取りこぼした場合には、チャンス目が入賞ラインL1、L2、L3に揃う可能性が高く、オレンジ+1枚(1)、ビッグボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)が当選している場合、すなわちオレンジ、1枚(1)の双方が同時に当選してオレンジを取りこぼした場合には、チャンス目が入賞ラインL4、L5に揃う可能性が高い。同様に、プラム、ビッグボーナス(B)+プラムが当選している場合にも、プラム+1枚(2)、ビッグボーナス(B)+プラム+1枚(2)が当選している場合にも、プラム役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合には、ともにプラム役の組合せが入賞ラインに揃うが、プラム、ビッグボーナス(B)+プラムが当選している場合、すなわちプラム、1枚(2)のうちプラムのみが単独で当選してプラムを取りこぼした場合には、チャンス目が入賞ラインL1、L2、L3に揃う可能性が高く、プラム+1枚(2)、ビッグボーナス(B)+プラム+1枚(2)が当選している場合、すなわちプラム、1枚(2)の双方が同時に当選してプラムを取りこぼした場合には、チャンス目が入賞ラインL4、L5に揃う可能性が高い。
これにより、オレンジ、ビッグボーナス(A)+オレンジ、プラム、ビッグボーナス(B)+プラムが当選してオレンジ、プラムを取りこぼした場合と、オレンジ+1枚(1)、ビッグボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)、プラム+1枚(2)、ビッグボーナス(B)+プラム+1枚(2)が当選してオレンジ、プラムを取りこぼした場合と、でチャンス目が揃いやすい入賞ラインが異なるため、オレンジ、プラムを取りこぼした際のリールの停止態様を多様化することができる。
なお、チャンス目は、オレンジ、ビッグボーナス(A)+オレンジ、プラム、ビッグボーナス(B)+プラムが当選してオレンジ、プラムを取りこぼしたこと、オレンジ+1枚(1)、ビッグボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)、プラム+1枚(2)、ビッグボーナス(B)+プラム+1枚(2)が当選してオレンジ、プラムを取りこぼしたことを条件としていずれかの入賞ラインに揃うように制御され、これらの役または役の組合せが当選していない場合には、チャンス目がいずれの入賞ラインにも揃わないようになっている。このため、チャンス目がいずれかの入賞ラインに揃うことで、特別役に当選している可能性が確実に示唆される。
また、この例では、前述のようにオレンジと1枚(1)のうちオレンジが単独で当選している場合よりもオレンジと1枚(1)が同時に当選している場合の方がビッグボーナス(A)と同時に当選している割合が高まり、プラムと1枚(2)のうちプラムが単独で当選している場合よりもプラムと1枚(2)が同時に当選している場合の方がビッグボーナス(B)と同時に当選している割合が高まることとなるため、チャンス目が揃った入賞ラインが、入賞ラインL1、L2、L3であるか、入賞ラインL4、L5であるか、によって特別役の当選に対する遊技者の期待度に変化を持たせることができる。
さらに、チャンス目が揃った入賞ラインが、入賞ラインL1、L2、L3であっても、入賞ラインL4、L5であっても、ともに特別役が当選している可能性が示唆されるが、チャンス目が揃った入賞ラインから特別役が当選しているか否かを判別することは不可能であり、チャンス目がいずれの入賞ラインに揃った場合でも、特別役が当選していることに対する遊技者の期待感が損なわれてしまうことがない。
なお、この例では、オレンジ、ビッグボーナス(A)+オレンジ、プラム、ビッグボーナス(B)+プラムが当選してオレンジ、プラムを取りこぼした場合と、オレンジ+1枚(1)、ビッグボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)、プラム+1枚(2)、ビッグボーナス(B)+プラム+1枚(2)が当選してオレンジ、プラムを取りこぼした場合と、でチャンス目が揃いやすい入賞ラインが変化するようになっているが、表示態様の異なるチャンス目1とチャンス目2を定め、オレンジ、ビッグボーナス(A)+オレンジ、プラム、ビッグボーナス(B)+プラムが当選してオレンジ、プラムを取りこぼした場合と、オレンジ+1枚(1)、ビッグボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)、プラム+1枚(2)、ビッグボーナス(B)+プラム+1枚(2)が当選してオレンジ、プラムを取りこぼした場合と、で出現しやすいチャンス目の種類が変化するようにしてもよい。
また、この例では、オレンジ、ビッグボーナス(A)+オレンジ、プラム、ビッグボーナス(B)+プラムが当選してオレンジ、プラムを取りこぼした場合に、チャンス目を入賞ラインL4、L5よりも高い割合で入賞ラインL1、L2、L3に揃える制御を行ない、オレンジ+1枚(1)、ビッグボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)、プラム+1枚(2)、ビッグボーナス(B)+プラム+1枚(2)が当選してオレンジ、プラムを取りこぼした場合に、チャンス目を入賞ラインL1、L2、L3よりも高い割合で入賞ラインL4、L5に揃える制御を行なうようになっているが、オレンジ、ビッグボーナス(A)+オレンジ、プラム、ビッグボーナス(B)+プラムが当選してオレンジ、プラムを取りこぼした場合に、チャンス目を入賞ラインL1、L2、L3のみに揃える制御を行ない、オレンジ+1枚(1)、ビッグボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)、プラム+1枚(2)、ビッグボーナス(B)+プラム+1枚(2)が当選してオレンジ、プラムを取りこぼした場合に、チャンス目を入賞ラインL4、L5のみに揃える制御を行なうようにしてもよい。
また、この例では、オレンジと1枚(1)のうちオレンジが単独で当選している場合よりもオレンジと1枚(1)が同時に当選している場合の方がビッグボーナス(A)と同時に当選している割合が高く、プラムと1枚(2)のうちプラムが単独で当選している場合よりもプラムと1枚(2)が同時に当選している場合の方がビッグボーナス(B)と同時に当選している割合が高くすることで、チャンス目が揃った入賞ラインが、入賞ラインL1、L2、L3であるか、入賞ラインL4、L5であるか、によって特別役の当選に対する遊技者の期待度に変化を持たせるようにしているが、例えば、チャンス目がいずれかの入賞ラインに揃ったときに、後述するRTへ移行するとともに、チャンス目が入賞ラインL1、L2、L3に揃ったときに第1のRTへ移行し、チャンス目が入賞ラインL4、L5に揃ったときに第1のRTとは有利度(RTの終了条件、再遊技役の当選確率、当選役の種類報知の有無または報知割合など)が異なる第2のRTへ移行する構成としてもよく、このような構成とすることで、オレンジ、プラムを取りこぼした際に、リールの表示態様が多様化するばかりでなく、同じチャンス目が入賞ラインに揃う表示態様であっても、オレンジ、プラムが単独で当選している場合においてオレンジ、プラムを取りこぼした際に移行する可能性のあるRTと、オレンジ+1枚(1)、プラム+1枚(2)が当選している場合においてオレンジ、プラムを取りこぼした際に移行する可能性のあるRTと、で有利度を変化させることができる。
なお、上記(8)、および(8−1)〜(8−3)で示したビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、オレンジ、プラム、1枚(1)、1枚(2)各々の役について、さらに前述した実施の形態において説明した技術事項を適用してもよい。
たとえば、ビッグボーナス(A)や(B)が当選しているときであってさらに賭数3以上のメダルの払出を伴うオレンジやプラムが当選しているゲームにおいては、当該オレンジやプラムに対応する図柄組合せを優先して導出させ、その後のゲームにおいてビッグボーナス(A)や(B)に対応する図柄組合せを導出させるリール制御を行ない、ビッグボーナス(A)や(B)が当選しているときであってさらに賭数3よりも少ないメダルの払出を伴う1枚(1)や1枚(2)が当選しているゲームにおいては、1枚(1)や1枚(2)に対応する図柄組合せよりもビッグボーナス(A)や(B)に対応する図柄組合せを優先して導出させるリール制御を行なうように構成してもよい。これにより、遊技者にとって不利なゲーム結果となる図柄組合せが優先的に導出されてしまうことを極力低減することができ、遊技者にとって有利なゲーム結果となる図柄組合せが優先的に導出させることができる。
また、ビッグボーナス(A)に当選しているときであって、さらに1枚(1)に当選しているか否かに応じて、ビッグボーナス(A)に対応する図柄組合せを導出するライン数が異なるようにリール制御を行なうように構成してもよい。そして、ビッグボーナス(A)に対応する図柄組合せが導出された入賞ライン数に関わらず共通のビッグボーナスに制御され、入賞ライン数に応じて前述した特別な演出を実行または有利度合いを異ならせるように構成してもよい。これにより、ビッグボーナス(A)に対応する図柄組合せが導出されるライン数に遊技者を注目させることができるとともに、遊技技量がさまざまな遊技者に対して、特別な演出が実行されることに期待感を抱かせかつ遊技の興趣を向上させることができる。
また、ビッグボーナス(A)に当選しているときであって、さらに1枚(1)に当選しているか否かに応じて、ビッグボーナス(A)に対応して予め複数種類定められた図柄組合せのうち導出する図柄組合せの種類が異なるようにリール制御を行なうように構成してもよい。そして、導出された図柄組合せの種類に関わらず共通のビッグボーナスに制御され、導出された図柄組合せの種類に応じて前述した特別な演出を実行または有利度合いを異ならせるように構成してもよい。これにより、ビッグボーナス(A)に対応する図柄組合せとして導出される種類に遊技者を注目させることができるとともに、遊技技量がさまざまな遊技者に対して、特別な演出が実行されることに期待感を抱かせかつ遊技の興趣を向上させることができる。
また、ビッグボーナス(A)に当選しているときであって、さらに1枚(1)に当選しているか否かに応じて、ビッグボーナス(A)に対応する図柄組合せを導出するラインが異なるようにリール制御を行なうように構成してもよい。そして、ビッグボーナス(A)に対応する図柄組合せが導出された入賞ラインに関わらず共通のビッグボーナスに制御され、入賞ラインに応じて前述した特別な演出を実行または有利度合いを異ならせるように構成してもよい。これにより、ビッグボーナス(A)に対応する図柄組合せが導出されるラインの種類に遊技者を注目させることができるとともに、遊技技量がさまざまな遊技者に対して、特別な演出が実行されることに期待感を抱かせかつ遊技の興趣を向上させることができる。
(9) RTとしては、前述した実施の形態で示した種類に限らず、再遊技役に当選する確率や規定ゲーム数が異なる複数種類のRTに制御可能なものであってもよい。たとえば、ビッグボーナス(2)が終了した後には、ビッグボーナス(1)が終了したときと異なるRTに制御されるように構成してもよい。これにより、どのRTに制御されるかに遊技者を注目させることができ遊技の興趣を向上させることができる。
このようにビッグボーナスの種類に応じたRTに制御されるように構成した場合、RTへの制御の契機となるビッグボーナスの組合せは、左リール・中リール・右リール毎に異なる図柄から構成されるものであってもよい。たとえば、ビッグボーナス(1)が「赤7−ブドウ−メロン」、ビッグボーナス(2)が「ブドウ−白7−黒BAR」等であってもよい。これにより、ビッグボーナス入賞したときに、いずれのビッグボーナスに入賞したのかを分かりにくくすることができる。その結果、どの種類のRTに制御されるかを分かりにくくすることができる。
また、このように構成した場合、ビッグボーナス演出は、ビッグボーナスの種類に関わらず同一内容の演出を行なうことにより、制御されているビッグボーナスの種類を遊技者が特定できないようにしてもよい。これにより、ゲーム終了時の図柄の組合せから、ビッグボーナスの種類が遊技者にとって識別しづらくなり、どの種類のビッグボーナスに制御されているか遊技者に気づかせにくくすることができる。このため、ビッグボーナス終了後に制御されるRTの種類を特定困難にすることができる。
また、このように構成した場合、液晶表示器51の表示画面を、可変表示装置2の透視窓3の領域よりも大きく、かつ遊技者の目線の高さに近くして可変表示装置2の透視窓3よりも視認しやすい位置に設置してもよい。そして、液晶表示器51の表示画面において、可変表示装置2の表示状態に対応させて図柄をスクロール表示させる仮想リールを表示させ、かつ可変表示装置2の表示結果に対応する演出用図柄を変動表示させる仮想リールの入賞ライン上に表示させるように構成してもよい。具体的に、可変表示装置2においてベルの組合せが導出されたときには、液晶表示器51の表示画面における入賞ライン上に「ベル−ベル−ベル」が停止表示されるように構成してもよい。これにより、遊技者は、仮想リールの表示によって可変表示装置2をほとんど見なくてもゲームを進められるようになる。このようなスロットマシンにおいて、上記のRTへの制御の契機となるビッグボーナスのいずれかが入賞したときには、入賞したビッグボーナスの種類に関わらず、液晶表示器51の表示画面における入賞ライン上に共通の「7−7−7」が停止表示されるように構成してもよい。これにより、液晶表示器51を視認してゲームを進行する遊技者にとっては、どの種類のビッグボーナスに入賞したのか特定困難となる。その結果、どの種類のRTに制御されるかを分かりにくくすることができる。
(10) 前述した実施の形態においては、リプレイが1種類である例について説明した。しかし、抽選対象となるリプレイは、複数種類(たとえば、リプレイa〜リプレイc)設けてもよい。そして、特に、RT2中においては、リプレイa〜リプレイcのうち少なくともリプレイbおよびリプレイcに当選する確率が初期遊技状態であるときよりも高くなるように判定値数が設定されるように構成してもよい。これにより、RT2に制御されているときには、リプレイbおよびリプレイcに当選する確率が向上する。なお、リプレイbおよびリプレイcは、RT2のときにだけ当選可能で、当該RT2以外の遊技状態では当選しないもの(抽選対象役として読み出されないもの、判定値数が0のものを含む)であってもよい。このようなRT2に制御されているときであって、前述した実施の形態と同様に、ナビ演出回数に基づき、当該RT2を終了させることとなる特定小役に当選したゲームにおいてナビ演出を実行するように構成してもよい。これにより、ナビ演出にしたがって、特定小役を入賞させない操作手順で操作することにより特定小役に入賞することを回避することができ、RT2を継続させることができる。
さらに、RT2であるときにリプレイbに入賞したときには、リプレイaに当選する確率が、RT2であるときよりも高い遊技者にとって有利なRT(ここではRT3とする)に制御し、RT2であるときにリプレイcに入賞したときには、リプレイaに当選する確率がRT3であるときよりも低くリプレイb入賞したときであってもRT3に制御されない遊技者にとって不利なRT(ここではRT4とする)に制御するように構成してもよい。これにより、RT2へ制御されたときにリプレイbに入賞してRT3へ制御されることに対する期待感を抱かせるとともに、リプレイcに入賞してRT4へ制御されることに対する不安感を抱かせることができ、RT3やRT4に制御されないスロットマシンと比較して、遊技の興趣を向上させることができる。
また、RT2は、リプレイbに当選する確率およびリプレイcに当選する確率のうち少なくとも一方の確率が異なる複数種類のRTを含み、終了したボーナスの種類に応じて予め定められているRT(ビッグボーナス(1)終了時にはRT2、ビッグボーナス(2)終了時にはRT2’等)に制御するように構成してもよい。これにより、どの種類のボーナスに制御されるか、すなわちリプレイbに当選する確率が高い種類のRT2へ制御されるボーナスに制御されるかに対し遊技者を注目させることができる。また、制御されるボーナスの種類に応じてより有利なRT2(リプレイbに当選する確率が高いRT)に制御されることに対し遊技者が抱く期待感を異ならせてメリハリをつけることができ、ボーナスの種類に関わらず同一のRTに制御されるものと比較して、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、上記のように構成した場合であって変形例(9)で説明したように、液晶表示器51の表示画面を、可変表示装置2の透視窓3の領域よりも大きく、かつ遊技者の目線の高さに近くして可変表示装置2の透視窓3よりも視認しやすい位置に設置した場合には、リプレイa〜リプレイcのいずれかが入賞したときには、入賞したリプレイの種類に関わらず、液晶表示器51の表示画面における入賞ライン上に共通の「リプレイ−リプレイ−リプレイ」が停止表示されるように構成してもよい。これにより、液晶表示器51を視認してゲームを進行する遊技者にとっては、どの種類のリプレイに入賞したのか特定困難となる。その結果、どの種類のRT3に制御されるかを分かりにくくすることができる。
また、RT3への制御の契機となる図柄の組合せは、RT中であるときに当選確率が向上する入賞役の図柄の組合せに限らず、複数の所定の入賞役の図柄の組合せであってもよく、また、所定の入賞役が当選しているときにのみ入賞ライン上に停止表示される複数の特定はずれ図柄の組合せであってもよい。複数の所定の入賞役のうちいずれに入賞するか、または複数の特定はずれ図柄の組合せのうちいずれが停止するかによって、規定ゲーム数が異なるRTに制御されるように構成してもよい。
複数の所定の入賞役としては、たとえば、シングルボーナス入賞して次の1ゲームだけ移行される遊技者にとって有利なシングルボーナス中に当選確率が高まる複数の入賞役であってもよい。この場合、シングルボーナスおよび所定の入賞役各々の図柄の組合せは、左リール・中リール・右リール毎に異なる図柄から構成されるものであってもよい。たとえば、「ベル−リプレイ−オレンジ」、「リプレイ−ベル−ベル」等であってもよい。これにより、シングルボーナス入賞したこと、および所定の入賞役に入賞したことを遊技者にとって分かりにくくすることができる。その結果、どの種類のRTに制御されるかを分かりにくくすることができる。
(11) 前述した実施の形態におけるRT2の終了条件としては、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに当選すること、規定数ゲームが行なわれること、予め定められているRT終了図柄の組合せが入賞ライン上に停止することにより成立する例について説明した。しかし、RT2の終了条件としては、これに限らず、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに当選することにより成立せず、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに入賞することにより成立するように構成してもよい。これにより、予め定められたゲーム数消化するまでにビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選してしまったためRT2が終了してしまうことにより遊技者に対して損失感を与えてしまうことを回避することができる。また、特にRT2中では、ボーナスを狙って停止操作を行なっても、リプレイが非常に高確率で当選しているうえに、リプレイが揃う制御がボーナスが揃う制御よりも優先されるため、ボーナスに当選しているか否かを判別することが困難となる。また、ボーナスの当選フラグは、入賞するまで次ゲーム以降に持ち越されるため、RT2が予め定められたゲーム数に到達することによって終了した後に、その間に当選したボーナスを入賞させることが可能となるので、RT2の終了時にボーナスの当選に対する遊技者の期待感を高めることができる。
たとえば、再ゲーム高確率状態が開始された後、消化したゲーム数が予め定められた規定ゲーム数に到達する前に前記事前決定手段が前記特別入賞の発生を許容する旨を決定した場合には当該再ゲーム高確率状態を終了させず、前記特別入賞表示結果が導出されたとき、または前記特別入賞表示結果が導出されずに消化したゲーム数が前記規定ゲーム数に到達したときに当該再ゲーム高確率状態を終了させるように構成してもよい。
(12) 前述した実施の形態におけるRT1は、リプレイの当選確率が初期遊技状態よりも向上するものの初期遊技状態中であるときと同様に獲得するメダルが少なくなる可能性が高いRT、すなわち1ゲームあたりに獲得するメダル数の期待値が賭数の設定に用いたメダル数よりも小さくなるRTであってもよい。1ゲームあたりに獲得するメダル数の期待値とは、たとえば、ある遊技状態において所定回数(たとえば、1万回、10万回)ゲームを行なったときに獲得するメダル枚数を、前記所定回数からリプレイ入賞する回数を差引いた回数で除した値(理論値)をいう。
このように構成した場合であって、ボーナスに当選した(さらに所定の報知条件(特定の役当選、特定の図柄組合せ導出等)が成立したことを条件としてもよい)場合には、たとえば事前決定手段により導出を許容する旨が決定された付与入賞(小役)の種類または該付与入賞を発生させるための操作手順(操作タイミング、操作順序等)を報知する手順報知遊技状態(以下、ナビ演出を行なう状態、ATという)に制御するか否かの決定およびATに制御する場合にはATに制御するAT継続ゲーム数の決定を行ない、ATに制御すると決定されたときに、AT継続ゲーム数消化するかボーナス入賞してRTが終了するまで、RT+ATに制御するように構成してもよい。そして、RT+AT中には、ナビ演出にしたがって当選した小役を取りこぼさずに入賞させることにより、1ゲームあたりに獲得するメダル数の期待値を賭数設定に用いるメダル数よりも大きくして、遊技者所有のメダル数が増加するように構成してもよい。また、RT中にさらにATに制御された場合には、ボーナスに当選しているかもしれないといった期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。さらに、ボーナスに当選していない場合であっても前述した所定の報知条件が成立したときにRT+ATに制御されるため、遊技者に期待感を抱かせることができる。
(13) 上記の実施の形態では、賭数の設定や入賞に伴う遊技用価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかしながら、本発明を具現化するスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシン(いわゆるパロット)であってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記の実施の形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
(14) 上記の実施の形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。
さらに、流路切替ソレノイド30や投入メダルセンサ31など、メダルの投入機構に加えて、遊技球の取込を行なう球取込装置、球取込装置により取り込まれた遊技球を検出する取込球検出スイッチを設けるとともに、ホッパーモータ34bや払出センサ34cなど、メダルの払出機構に加えて、遊技球の払出を行なう球払出装置、球払出装置により払い出された遊技球を検出する払出球検出スイッチを設け、メダルおよび遊技球の双方を用いて賭数を設定してゲームを行なうことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球が払い出されるスロットマシンに適用してもよい。
(15) なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 スロットマシン、2L,2C,2R リール、8L,8C,8R ストップスイッチ、40 遊技制御基板、41 メイン制御部、41a メインCPU、41b ROM、41c RAM、42 乱数発生回路、43 サンプリング回路、51 液晶表示器、90 演出制御基板、91 サブ制御部、91a サブCPU、91b ROM、91c RAM、92 表示制御回路、141 VDP、142 CGROM、155 一時記憶メモリ、156 フレームバッファメモリ。