前記体重計に内蔵のタイプの体脂肪測定装置では、たとえば両脚間や手足の間の長距離に亘ってインピーダンスが測定されるので、その測定インピーダンスは、たとえば数百Ωにもなる。これに対して、上述のような腹部インピーダンスから体脂肪量を測定する装置では、体側部(脇腹)の僅かな距離を隔てて、その間のインピーダンスを測定することになり、インピーダンスは体重計の場合に比べて、数百分の1、測定電圧は数mVにしかならない。したがって、前記腹部インピーダンス、したがって体脂肪量の測定精度が低いという問題がある。また、電極外れなどが生じると、一層精度が低下するという問題がある。
本発明の目的は、体脂肪量の測定精度を高めることができるとともに、電極外れなどを検知して、精度の高い測定を行うことができる体脂肪測定装置を提供することである。
本発明の体脂肪測定装置は、被験者の腹部に巻き付けられるベルトに配設され、前記被験者の体表面に接触する複数の電極と、前記複数の電極の内の一対の電極間に予め定める電流を通過させる電流印加手段と、前記電流印加手段によって電流が通過している間に、前記複数の電極の内の他の対の電極を用いて、その電極間の電圧を測定する第1の測定手段と、前記第1の測定手段で測定された電圧から被験者のインピーダンスを求め、体脂肪量を算出する演算手段とを含み、前記電流印加手段は、前記一対の電極間に相互に逆方向となる電流を順次通過させ、前記演算手段は、前記電流方向の切換えに対する前記第1の測定手段による複数回の測定結果の平均値から、前記インピーダンスを求めるものであり、前記第1の測定手段による測定結果に基づき、前記電極が前記被験者の体表面に接触しているか否かを所定のアルゴリズムを用いて判定する判定手段を含み、前記電極の少なくとも一部に関して、該電極と被験者の体表面との接触抵抗のばらつきを抑制する手段をさらに備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、被験者の体表面に接触する複数の電極と、前記複数の電極の内、前記被験者の腹部中央(臍)および背部中央(背骨の位置)などの一対の電極間に予め定める電流(高周波のパルス電流)を通過させる電流印加手段と、前記電流印加手段による電流が通過している間に、前記複数の電極の内、前記被験者の体側部(脇腹)の前後などに設けられる他の対の電極を用いて、その電極間の電圧を測定する第1の測定手段と、前記第1の測定手段で測定された電圧から被験者のインピーダンスを求め、そのインピーダンスから、体脂肪量を算出する演算手段とを備えて構成される体脂肪測定装置において、前記電流印加手段が、臍側から背中側およびその反対の背中側から臍側などのように相互に逆方向となる電流を順次流して、前記第1の測定手段は、その複数回の電流通過時の電圧測定を行い、前記演算手段は、その複数回の測定結果の平均値から、前記腹部インピーダンスを求める一方、前記電極の少なくとも一部に関して、該電極と被験者の体表面との接触抵抗のばらつきを抑制する手段をさらに設ける。
したがって、前記インピーダンス、したがって体脂肪量の測定精度を高めることができるとともに、電極外れなどを検知して、精度の高い測定を行うことができる。
また、本発明の体脂肪測定装置では、前記判定手段は、前記第1の測定手段による複数回の測定結果の平均値が予め定める第1の閾値より小さい場合には、前記他の対の電極の両方が浮いていると判定する第1の判定手段を備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、上述のように電流印加手段が電流を流す方向を切換え、これに対応して第1の測定手段が複数回の電圧測定を行い、その複数回の測定結果の平均値から、前記ばらつきの抑制手段が備える第1の判定手段は、前記他の対の電極、すなわち電圧検出用電極と体表面との間の接触抵抗の状態を推定する。そして、平均値が異常に小さいと、前記電圧検出用電極の両方が浮いていると判定する。
したがって、電圧検出電極が外れかかっている等、それに応じた対応をすることが可能になる。
さらにまた、本発明の体脂肪測定装置では、前記判定手段は、前記第1の測定手段による複数回の測定結果の平均値が予め定める第2の閾値より大きい場合には、前記他の対の電極の一方が充分接触していないと判定する第2の判定手段を備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、上述のように複数回の測定結果の平均値が異常に小さいと、前記電圧検出用電極の両方が浮いていると判定できるのに対して、第2の判定手段は、異常に大きい場合には、前記電圧検出用電極の一方が充分接触していないか、または断線しているか肌が乾燥していると判定する。
また、本発明の体脂肪測定装置では、前記判定手段は、前記第1の測定手段による複数回の測定結果の一方が前記予め定める第1の閾値より小さく、かつ他方が前記予め定める第2の閾値よりも大きい場合に、電流供給側となった電極が体表面に充分接していないと判定する第3の判定手段を備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、上述のように複数回の測定を行い、その複数回の測定結果がばらついて、一方が前記予め定める第1の閾値より小さく、かつ他方が前記予め定める第2の閾値よりも大きくなると、第3の判定手段は、電流供給側となった電極が体表面に充分接していないと判定する。
さらにまた、本発明の体脂肪測定装置では、前記判定手段は、前記第1の測定手段による複数回の測定結果の差が予め定める第3の閾値より大きい場合に、前記他の対の電極のバランスが悪いと判定する第4の判定手段を備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、上述のように複数回の測定を行い、その複数回の測定結果がばらついて、それらの差が、予め定める第3の閾値よりも大きかった場合に、第4の判定手段は、前記他の対の電極、すなわち電圧検出電極の体表面との接し方のバランスが悪い、たとえば片方が外れていると判定する。
また、本発明の体脂肪測定装置では、前記判定手段は、前記第1の測定手段による複数回の測定結果の平均値の複数のサンプルの内、最大値と最小値との差が予め定める第4の閾値より大きい場合に、呼吸の乱れまたは体動等によるデータ乱れと判定する第5の判定手段を備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、複数回サンプリングを行って、微小なインピーダンスの測定精度を上げるにあたって、最大値と最小値との差が異常に離れている場合には、第5の判定手段は、呼吸の乱れまたは体動等によるデータ乱れと判定する。
さらにまた、本発明の体脂肪測定装置では、前記ばらつきの抑制手段は、異常が判定されると、警報を発する警報発生手段をさらに備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、前記ばらつきの抑制手段では、前記第1〜第5の判定手段で電極の体表面との接触状態に異常があると判定した場合に、警報発生手段が警報を発する。
したがって、その異常を被験者や検査担当者に報知することができ、電極を着け直させるなどして、確実に正確な測定を行うことができる。
また、本発明の体脂肪測定装置では、前記ばらつきの抑制手段は、前記電極に直列に接続される可変抵抗と、その抵抗値の調整手段とを備え、前記調整手段は、前記電極が前記体表面と充分接していないと判定されると、その電極の可変抵抗を調整することを特徴とする。
上記の構成によれば、前記ばらつきの抑制手段では、前記第1〜第5の判定手段で電極の体表面との接触状態に異常があると判定した場合に、調整手段が、その異常があると判定された電極に直列に接続されている可変抵抗の抵抗値を調整する。
したがって、接触抵抗に問題があった場合に、可変抵抗を調節することで、その接触抵抗を補正し、ばらつきを抑えることができる。これによって、被験者が電極を装着し直すことなく、正確な測定を行うことができる。
さらにまた、本発明の体脂肪測定装置では、前記ばらつきの抑制手段は、前記電極に設けられるアクチュエータと、そのアクチュエータを駆動する駆動手段とを備え、前記駆動手段は、前記電極が前記体表面と充分接していないと判定されると、その電極のアクチュエータを駆動して、前記接触状態を調整することを特徴とする。
上記の構成によれば、前記ばらつきの抑制手段では、前記第1〜第5の判定手段で電極の体表面との接触状態に異常があると判定した場合に、駆動手段が、その異常があると判定された電極に設けられているアクチュエータを駆動して、たとえば電極を押し引きして、前記接触抵抗を調整する。
したがって、接触抵抗に問題があった場合に、アクチュエータを駆動することで、電極の体表面との接触の仕方を調整し、ばらつきを抑えることができる。
本発明の体脂肪測定装置は、以上のように、被験者の体表面に複数の電極を接触させ、それらの電極の内、被験者の腹部中央(臍)および背部中央(背骨の位置)などの一対の電極間に電流印加手段によって予め定める電流を流し、第1の測定手段でそのときの体側部(脇腹)の前後などに発生した電圧を測定し、演算手段が、その測定結果からインピーダンスを求め、そのインピーダンスから体脂肪量を算出するようにした体脂肪測定装置において、前記電流印加手段が、臍側から背中側およびその反対の背中側から臍側などのように相互に逆方向となる電流を順次流して、前記第1の測定手段は、その複数回の電流通過時の電圧測定を行い、前記演算手段は、その複数回の測定結果の平均値から、前記腹部インピーダンスを求める一方、前記電極の少なくとも一部に関して、該電極と被験者の体表面との接触抵抗のばらつきを抑制する手段をさらに設ける。
それゆえ、前記インピーダンス、したがって体脂肪量の測定精度を高めることができるとともに、電極外れなどを検知して、精度の高い測定を行うことができる。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の一形態に係るベルト式の体脂肪測定装置1の斜視図であり、図2は、その使用状態を示す斜視図である。この体脂肪測定装置1は、大略的に、被験者2の腹部2aに巻付けられるベルト3と、前記ベルト3に配設され、前記被験者2の腹部2aの体表面2bに接触する複数の電極11〜14と、前記ベルト3に取付けられる腹囲計4と、集線器5と、前記ベルト3から離間して配設される本体6とを備えて構成される。この体脂肪測定装置1は、健康診断などの際に用いられ、被験者2の体脂肪量を腹部インピーダンス法を用いて測定するもので、共通の本体6に対して、ウエストサイズに応じて、たとえばS,M,Lの3種類のベルト3およびそれに取付けられる器具(腹囲計4、集線器5等)を備えて構成される。
図3は、前記腹部インピーダンス法による体脂肪の測定原理を説明するための図である。簡単に示すと、人(被験者2)の腹部2aの軸直角断面は、この図3のように示すことができる。すなわち、皮下脂肪2Aの中に筋肉組織2Bがあり、その中に内臓脂肪2Cが溜め込まれる。ここで、被験者2の腹部中央(臍)2cおよび背部中央(背骨の位置)2dに一対の電流印加電極11,12を設け、それらの間に予め定める電流を通過させると、その電流通過によって、腹部2aには、ほぼ前後対称に、図3において破線で示すように、等電位曲線が現れる。このとき、被験者2の体側部(脇腹)2eの前後には、前記内臓脂肪2Cの部分の電位差が現れ、電圧検出電極13,14で検出することができる。
そして、概略的には、検出電圧Vに、腹部2aの全断面積を乗算すると、内臓脂肪面積に比例することが知られている。実際には、流した定電流をI、検出電圧をVとすると、内臓脂肪2Cの抵抗(インピーダンス)Rは、R=V/Iから求めることができる。この内臓脂肪2Cの抵抗(インピーダンス)Rに、好ましくは、性別、体重、腹囲などの他のパラメータと合わせて、予め作成されているテーブルを読出し、適宜補間演算などを行うことで、体脂肪量を算出するようになっている。
図1および図2に戻って、このため、前記ベルト3は、その基端側のバックル31と、それに連なるスリット部分32と、それに連なる帯状部33とを備えて構成される。前記バックル31の前面には面ファスナー(例えばフック部)31aが取付けられており、帯状部33の遊端部33aの裏面には相手となる面ファスナー(例えばループ部)33bが取付けられており、それらを強く圧迫することで、任意の周長の被験者2の腹部2aに、該ベルト3を密着して巻付けることができる。ここで、面ファスナー31a,33bとは、前記フック部とループ部とが対を成しており、両者を強く圧迫するとフック部がループ部に絡み付いて相互に外れにくくなり、強く引き剥がすと、前記絡みが外れて引き剥がすことができるものを言い、メカニカルファスナーとも呼ばれている。
そして、図2のように、バックル31を被験者2の体表面2bにおける腹部中央(臍)2cの位置に宛い、ベルト3を時計回りに巻付けながら、遊端部33aの面ファスナー(ループ部)33bをバックル31の面ファスナー(フック部)31aに貼り付ける。こうして、図2および図4のように、ベルト3を被験者2の腹部2aに固定することができる。またこれによって、前記バックル31の裏面に設けられている第1の電流印加電極11は、被験者2の体表面2bにおける腹部中央(臍)2cの位置に接触する。
前記バックル31には、スリット部分32が連なり、その開口32a内で、前記被験者2の体側部(脇腹)2eに対応する部分には、電極シート35が貼付けられる。この電極シート35は、粘着剤が塗布された可撓性のプラスチック板に、ゲル電極から成る前記電圧検出電極13,14が取付けられて構成される。したがって、この電圧検出電極13,14がベルト3側に固定でないことから、被験者2の腹囲の違いに対しても、正確に体側部2eに該電圧検出電極13,14を設けることができるとともに、そのようにベルト3で被験者2に押付けないようにしても、一定の粘着力で該電圧検出電極13,14は被験者2に貼付き、安定した検出を行うことができる。
前記スリット部分32に連なる帯状部33において、その基端33c側には、前記腹囲計4が嵌め込まれている。この腹囲計4の裏面には、前記第1の電流印加電極11に対向する第2の電流印加電極12が設けられており、上述のようにベルト3を巻付けた後に、図4で示すように、この腹囲計4が背部中央の位置にスライド変位されて位置合せが行われる。これによって、被験者2の腹部中央(臍)2cの位置と、背部中央(背骨の位置)2dとで対向して、第1および第2の電流印加電極11,12を設けることができる。
また、前記帯状部33において、その基端33c側には、磁気ストライプやスリットなどによって、前記腹囲の指標が埋込まれており、それをこの腹囲計4に内蔵の計測部16が読取ることで、腹囲が計測される。具体的には、上述のように背部中央(背骨の位置)2dの位置に第2の電流印加電極12の位置合せが行われると、前記スリット部分32を経て、バックル31に埋込まれている第1の電流印加電極11からこの第2の電流印加電極12までの長さが定まり、それを前記計測部16が読取り、2倍することで腹囲を求めることができる。
さらに図1や図4で示すように、使用者(検査技師など)が直接測定を行えるよう、前記帯状部33には、腹囲の指標33dが、その帯状部33が通る腹囲計4の開口4a部分には、指針4bが設けられている。これに対応して、図5で拡大して示すように、前記スリット部分32にも、腹囲の指標32bが形成されている。この指標32bの中で、前記腹囲計4の指針4bで読取られた値の位置に、前記電極シート35に付された指標35aを合わせて該電極シート35を貼付けることで、前記電圧検出電極13,14を被験者2の体側部(脇腹)2eの所定の位置、すなわち前記電極13,14間の中心が、第1の電流印加電極11から第2の電流印加電極12までの長さの1/2の位置となるように、簡単に位置合せを行えるようになっている。
一方、前記スリット部分32には、集線器5が、吊り紐5aによって吊り下げられている。この集線器5には、第1の電流印加電極11、ならびに2つの電圧検出電極13,14からの単芯のリード線21,22,23および腹囲計4からの5芯のリード線24,25,26,27,28がコネクタなどで接続され、それらを同一の絶縁被覆のケーブル29に集約して前記本体6に接続する。こうして、リード線21〜28を単一のケーブル29に統合することで、使い勝手が良くなり、またコストを削減することができるようになっている。
図6は、体脂肪測定装置1の電気的構成を示すブロック図である。本体6は、メインボード61と、動作制御用のボード62と、前記S,M,Lの3種類のベルト選択用のボード63と、表示パネル64と、USBインタフェイスボード65とを備えて構成される。前記USBインタフェイスボード65を介して、前記メインボード61は外部のパーソナルコンピュータ7などと接続され、該パーソナルコンピュータ7での測定結果の集計・記録や、パーソナルコンピュータ7から該メインボード61側の詳細設定などが可能となっている。
前記動作制御用のボード62には、電源キー621、内臓脂肪測定キー622、腹囲測定キー623、および男女の選択キー624,625が設けられるとともに、各キー621〜625の操作にそれぞれ応答して点灯するインジケータ(LED)626〜630が設けられている。同様に、ベルト選択用のボード63には、測定に使用されるのは前記S,M,Lの3種類の各ベルトの何れであるのかを選択するためのキー631〜633が設けられるとともに、その操作にそれぞれ応答して点灯するインジケータ(LED)634〜636が設けられる。前記表示パネル64は、液晶表示装置などから成る。
前記メインボード61は、制御マイコン611と、電流印加ブロック612と、電圧測定ブロック613と、ベルト通信ブロック614と、メモリ615と、ブザー616と、可変抵抗RS1,RS2;RM1,RM2;RL1,RL2と、ダミーの内部抵抗R0と、コネクタ61S,61M,61Lとを備えて構成される。
前記コネクタ61S,61M,61Lは、前記S,M,Lの3種類のベルト3にそれぞれ対応して設けられるものであり、各ベルト3の集線器5からのケーブル29の端部に設けられるコネクタ30が、それぞれ嵌着される。前記コネクタ61S,61M,61Lとコネクタ30との間は、構造的に、対応するもの同士でしか嵌らないように形成されていてもよい。ここで、前記健康診断などでは、多くの被験者の診断を行うので、3つのサイズのベルト3のコネクタ30を、それぞれ対応するコネクタ61S,61M,61Lに嵌着したままとし、キー631〜633で選択可能とすることで、診断効率をアップすることができる。
前記コネクタ61S,61M,61Lおよびコネクタ30は、前記集線器5からのケーブル29に対応して、少なくとも8ピン構成であり、先ず電流印加電極11,12への前記リード線21,24のラインの何れかに、可変抵抗RS1,RM1,RL1が設けられ、同様に、電圧検出電極13,14からの前記リード線22,23のラインの何れかに、可変抵抗RS2,RM2,RL2が設けられている。
一方、電流印加手段である電流印加ブロック612は、周波数発生回路6121と、定電流回路6122と、マルチプレクサ6123,6124とを備えて構成される。前記制御マイコン611は、内臓脂肪測定動作を開始すると、周波数発生回路6121を起動させ、たとえば100kHzのパルス波を発生させる。そのパルス波に応答して、定電流回路6122は、対応した交流の定電流、たとえば1mAのパルスを発生する。この定電流パルスは、マルチプレクサ6123で電流方向(電極11から12または12から11の切換え)が正方向または逆方向に選択され、さらにマルチプレクサ6124によって、前記S,M,Lの何れかのベルトへ向けて出力され、可変抵抗RS1,RM1,RL1からコネクタ61S,61M,61Lおよびコネクタ30ならびにリード線21,24を介して、そのベルトの第1および第2の電流印加電極11,12間に与えられる。
また、第1の測定手段である電圧測定ブロック613は、マルチプレクサ6131と、差動増幅回路6132と、半波整流回路6133と、増幅回路6134と、アナログ/デジタル変換器6135とを備えて構成される。前記ベルト3の電圧検出電極13,14間で検出された電圧は、前記リード線22,23ならびにコネクタ30およびコネクタ61S,61M,61Lから可変抵抗RS2,RM2,RL2を介してマルチプレクサ6131に入力され、測定対象のベルトの電圧出力が選択される。その選択された検出電圧は、差動増幅回路6132で増幅され、半波整流回路6133で波形整形された後、増幅回路6134で増幅されて、アナログ/デジタル変換器6135でデジタルデータに変換されて前記制御マイコン611に取込まれ、体脂肪量の演算が可能になる。
さらにまた、前記ベルト通信ブロック614は、マルチプレクサ6141と、スイッチ6142とを備えて構成され、前記マルチプレクサ6141の切換え動作によって、前記コネクタ61S,61M,61Lおよびコネクタ30ならびに前記リード線25〜28を介して、前記制御マイコン611と計測部16の制御マイコン161とを通信可能とする。前記リード線25〜28の内、2本は制御マイコン611,161間の信号線となり、1本は電源線、残りの1本はGND線となる。そして、前記スイッチ6142は、切離し手段として機能し、前記各リード線25〜28に対応した電源線および信号線に直列に挿入されるトランジスタから成り、前記制御マイコン611によってON/OFF制御される。
上述のような電流印加ブロック612、電圧測定ブロック613およびベルト通信ブロック614と、各リード線21〜28との関係を、図7で模式的に示す。なお、この図7では、図面の簡略化のために、マルチプレクサ6123,6124,6131,6141、可変抵抗RS1,RS2;RM1,RM2;RL1,RL2などは省略している。
前記スイッチ6142は、半導体素子などの電気的スイッチに限らず、リレーなどの機械的スイッチであってもよい。電気的スイッチの場合は、被験者が意識することなく、リード線25〜28の遮断を自動で行うことができる。また、機械的スイッチの場合は、低コストでリード線25〜28の遮断を行うことができる。
前記計測部16は、前記本体6側からの電源供給によって、前述のような磁気ストライプやスリットの読取りなどで腹囲測定を行うセンサ162と、その動作を制御する前記制御マイコン161と、その演算処理用のメモリ163とを備えて構成される。そして、制御マイコン161は、制御マイコン611と、シリアルで通信を行う。
上述のように構成される体脂肪測定装置1において、前記動作制御用のボード62から、電源キー621の操作で電源が投入され、男女の選択キー624,625の操作で男女選択が行われ、内臓脂肪測定キー622が操作されると、演算手段である前記制御マイコン611は、対応するインジケータ(LED)626;629,630;627を点灯させるとともに、不揮発性のEEPROMなどから成るメモリ615に記憶されているアルゴリズムに従って、マルチプレクサ6124,6131を、前記キー631〜633で選択されたベルトに対応したコネクタ61S,61M,61Lに切換え、上述のようにして電流印加ブロック612および電圧測定ブロック613を駆動し、腹部インピーダンスの測定を行う。
その測定は、測定期間を、呼吸を止めて測定可能な期間、たとえば6秒とし、測定周期を500msecとして、12回分設定される。その内、最初の2回は、スパイクノイズ等を静定するための待機期間とし、残りの10回で実際の測定を行う。そして、1回の測定で、制御マイコン611は、マルチプレクサ6123を駆動して、電流印加方向を切換えて2回の測定を順次行い、その平均値を測定値とする。こうして得られた10個の平均値データの内、最大値および最小値の2つずつが除外され、残りの6個のデータの平均値が実際の測定値とされる。
一方、内臓脂肪測定キー622の操作の際、腹囲測定キー623が操作されていると、制御マイコン611は、上述のような腹部インピーダンスの測定の後、マルチプレクサ6141を、選択されているベルトに対応したコネクタ61S,61M,61Lに切換え、計測部16の制御マイコン161と通信を行い、腹囲の測定結果を得る。
こうして測定動作が終了すると、制御マイコン611は、マルチプレクサ6124,6131をダミーの内部抵抗R0側に切換え、基準となるその抵抗値(たとえば1Ω)を測定する。その測定は、たとえば1秒以内で行われ、前記のように500msec間隔で2回行われた測定値は、最初の1回が前記スパイクノイズ等の除去のために破棄され、2回目のデータが内部抵抗値として使用される。こうして測定されたインピーダンス値は、前記メモリ615に記憶されている出荷時の測定値と比較され、その差が補正値に設定される。
そして、制御マイコン611は、上述のようにして実測された腹部インピーダンス(抵抗値)の平均値に、上述のようにして求められた補正値を加減算することで、温度による測定値の変動を補償した腹部インピーダンス(抵抗値)を求める。その後、この腹部インピーダンス(抵抗値)に、前記制御マイコン611は、前記男女の選択キー624,625の選択や、パーソナルコンピュータ7から前記身長や体重のデータが入力されているときにはそれらのデータも用いて、メモリ615に格納されているテーブルを参照し、体脂肪量を算出する。さらに、上述のようにして腹囲が測定された場合には、その測定値で体脂肪量が補正される。こうして得られた算出結果は、表示パネル64に表示されるとともに、パーソナルコンピュータ7に送信される。このような測定の間は、後に詳述するようなエラー判定動作も行われ、エラーが判定されなかった場合に、上記測定値は有効となる。
注目すべきは、この体脂肪測定装置1では、前記制御マイコン611は、前記電流印加ブロック612および電圧測定ブロック613を使用しての上述のような腹部インピーダンスの測定時には、前記スイッチ6142をOFFし、これによって腹囲測定を行う測定部16のためのリード線25〜28を、本体6側から切離すことである。なお、サイズ外のコネクタ30が装着されない場合には、マルチプレクサ6141をその測定対象のベルト以外のコネクタ側に切換えることで、前記切離し手段としての機能を実現し、前記スイッチ6142を省略するようにしてもよい。
このように構成することで、被験者の腹部インピーダンスに、好ましくは、性別、体重、腹囲などの他のパラメータも考慮して、体脂肪量を算出するようにしたベルト式の体脂肪測定装置1において、ベルト3に、前記腹部インピーダンスとは異なるパラメータで、前記体脂肪量の算出を支援可能な他のパラメータ、上記では腹囲を測定することができるようになる。そして、その腹囲の測定を行う第2の測定手段としての計測部16を設けるにあたって、使い勝手やコストなどのために、電流印加ブロック612および第1の測定手段である電圧検出ブロック613と、対応する一対の電極11,12;13,14とをそれぞれ接続する第1の芯線であるリード線21,24;22,23と、前記計測部16の制御マイコン161と、その測定結果が入力される制御マイコン611とを接続する第2の芯線であるリード線25〜28とが、同じ絶縁被覆内に配設される(一体に形成される)ケーブル29を用いても、前記リード線25〜28と制御マイコン611との間にスイッチ6142を設け、腹部インピーダンスの測定時には、そのスイッチ6142によって、リード線25〜28の線間容量を切離している。
したがって、同じベルト3に、前記腹部インピーダンスとは異なり、前記体脂肪量の算出を支援可能な他のパラメータを測定することができる他の測定手段を設けても、前記腹部インピーダンスの測定、すなわち微小な電圧の測定精度の低下を抑えることができる。
一方、第2の測定手段としての計測部16による腹囲の測定は、ベルト3側で完結して、すなわちリード線25〜28を介して本体6側が関与することなく行うことができる。しかしながら、この第2の測定手段による測定時に、前記の腹部インピーダンスを測定するための電流印加ブロック612および電圧測定ブロック613と、対応する電極11,12;13,14とを接続する前記リード線21,24;22,23の線間容量が影響を与える場合には、同様に、これらの電流印加ブロック612および電圧測定ブロック613と電極11,12;13,14との間を遮断する切離し手段を設ければよい。
また、前記第2の測定手段として、計測部16が、前記腹部インピーダンスとは異なるパラメータとして、前記ベルト3において、被験者の体表面2bに接触している長さである腹囲を測定することで、正確な体脂肪量の算出に非常に重要な腹囲を、ベルト3を装着するだけで、容易に測定することができる。
さらにまた、2つの対の電極11,12;13,14の内、前記電流印加を行う一対の電極11,12が、被験者2の腹部中央(臍)2cおよび背部中央(背骨の位置)2dに設けられ、ベルト3によって被験者2の体表面2bに押付けられる金属電極から成る一方、微弱な電圧を検出する他の対の電極13,14を、前記ベルト3に形成された開口部32aから被験者2の体側部(脇腹)2eの前後に貼付けられるゲル電極とすることで、他の対の電極13,14の位置の微調整を容易に行うことができるとともに、押圧力の差によるむらを無くし、測定条件を毎回一定に保持することができる。
また、前記電流印加ブロック612において、マルチプレクサ613によって電流の流れる方向を切換え、前記一対の電極11,12間で、臍側から背中側およびその反対の背中側から臍側に電流を流し、前記制御マイコン611が、前記電圧検出ブロック613によるその2回の測定結果の平均値から前記腹部インピーダンスを求めることで、前記腹部インピーダンス、したがって体脂肪量の測定精度を高めることができる。
また、前記制御マイコン611は、前述のような腹部インピーダンスの測定の際に、その測定結果から、電極11〜14と被験者2の体表面2bとの接触抵抗のばらつき、すなわち電極11〜14が被験者2の体表面2bに上手く接触しているか否かを判定する判定手段としての複数のアルゴリズムを備えている(メモリ615内に記憶されている制御プログラムに格納されている)。そして、ばらつきの抑制手段としてのメインボード61には、警報発生手段としてブザー616が実装されており、前記制御マイコン611は、異常を判定すると、前記ブザー616を鳴動させるとともに、表示パネル64にエラーモード(異常がどういう状況であるのか)を表示する。また、パーソナルコンピュータ7にもエラーモードを表示するようにしてもよい。以下に、複数の各エラーモードを詳述する。
先ず、第1の判定手段(エラーモード1)として、前記制御マイコン611は、電流印加ブロック612による正逆両方向の電流印加に対する電圧測定ブロック613による2回の測定結果Z1,Z2の平均値Zから、電圧検出用電極13,14と体表面2bとの間の接触抵抗の状態を推定する。そして、平均値Zが予め定める第1の閾値TH1よりかなり小さい場合には、前記電圧検出用電極13,14の両方が浮いていると判定する。前記閾値TH1は、たとえば、検出電圧の場合には2.7Vであり、腹部インピーダンスの場合には0.4Ωである。そして、前記正逆両方向の電流印加で1回とすると、前述のように10回の計測を行う間に、1回でも前記条件が満足されれば、異常と判定する。これによって、電圧検出電極13,14が外れかかっている等、それに応じた対応をすることが可能になる。この両電圧検出電極13,14に浮きが生じている際の前記検出電圧の波形を図9で示し、何れの電極11〜14も正常に取付けられている際の前記検出電圧の波形を図8で示す。図9から明らかなように、両電圧検出電極13,14に浮きが生じている場合、2回の測定結果Z1,Z2は、ノイズフロアのように現れる。
次に、第2の判定手段(エラーモード2)として、前記制御マイコン611は、前記2回の測定結果Z1,Z2の平均値Zから、該平均値Zが予め定める第2の閾値TH2よりかなり大きい場合には、前記電圧検出用電極13,14の一方が充分接触していないか、または断線しているか肌が乾燥していると判定する。前記閾値TH2は、たとえば、検出電圧の場合には4.5Vであり、腹部インピーダンスの場合には4.3Ωである。そして、10回の計測を行う間に、1回でも前記条件が満足されれば、異常と判定する。これによって、電圧検出電極13,14の片方外れも判定することができる。この電圧検出用電極13,14の一方が充分接触していない状態での前記検出電圧の波形を図10で示す。図10から明らかなように、電圧検出用電極13,14の一方が充分接触していない場合、2回の測定結果Z1,Z2が共に極端に大きくなる。
さらにまた、第3の判定手段(エラーモード3)として、前記制御マイコン611は、前記2回の測定結果Z1,Z2の一方が第1の閾値TH1’より小さく、かつ他方が第2の閾値TH2’よりも大きい場合に、電流供給側となった電極が体表面2bに充分接していないと判定する。詳しくは、前述のように腹部中央(臍)2cに第1の電流印加電極11を、背部中央(背骨の位置)2dに第2の電流印加12を接触させた状態で、制御マイコン611は、マルチプレクサ6123に、2回の測定の内、先に腹部中央(臍)2c側の第1の電流印加電極11をハイレベルとする定電流パルスを与えて、前記測定結果Z1を得る。その後、背部中央(背骨の位置)2d側の第2の電流印加電極12をハイレベルとする定電流パルスを与えて、前記測定結果Z2を得る。そして、前記制御マイコン611は、Z1<TH1’かつZ2>TH2’である場合には、腹部中央(臍)2c側の第1の電流印加電極11が充分に接触していないと判定し(エラーモード3−1)、Z1>TH2’かつZ2<TH1’である場合には、背部中央(背骨の位置)2d側の第2の電流印加電極12が充分に接触していないと判定する(エラーモード3−2)。前記閾値TH1’,TH2’は、たとえば、検出電圧の差の場合には3.0Vおよび前記4.5Vであり、インピーダンスの場合には1.1Ωおよび前記4.3Ωである。そして、10回の計測を行う間に、1回でも前記条件が満足されれば、異常と判定する。これによって、電流印加電極11,12の外れも判定することができる。この際の前記検出電圧の波形を図11(エラーモード3−1)および図12(エラーモード3−2)で示す。これらの図11および図12から明らかなように、電流印加電極11,12が充分に接触していないと、2回の測定結果Z1,Z2に極端な差が現れる。
また、第4の判定手段(エラーモード4)として、前記制御マイコン611は、前記2回の測定結果Z1,Z2の差|Z1−Z2|から、電圧検出電極13,14の接触バランスを判定する。詳しくは、前記差|Z1−Z2|が、予め定める第3の閾値TH3より大きい場合には、前記電圧検出電極13,14の接触バランスが悪いと判定する。前記閾値TH3は、たとえば、検出電圧の差の場合には0.5Vであり、インピーダンスの場合には1.1Ωである。そして、10回の計測を行う間に、5回以上前記条件が満足されれば、異常と判定する。これによって、電圧検出電極13,14の体表面2bとの接し方のバランスが悪い、たとえば片方が外れていることを判定することができる。この際の前記検出電圧の波形を図13で示す。図13から明らかなように、電圧検出電極13,14の接触バランスが悪いと、2回の測定結果Z1,Z2に差が現れる。
さらにまた、第5の判定手段(エラーモード5)として、前記制御マイコン611は、前記2回の測定結果Z1,Z2の平均値Zを1サンプルとして、10回のサンプルの内、前述のようにして最大値および最小値の2サンプルずつ除いた6サンプルの中で、さらに最大値と最小値との差が予め定める第4の閾値TH4より大きく、異常に離れている場合には、呼吸の乱れまたは体動等によるデータ乱れと判定する。たとえば、前記第4の閾値TH4は、200Ωである。
以上の各エラーモードの判定方法を、以下の表1に纏めて示す。
以上のようにして、制御マイコン611は、各電極11〜14と、被験者2の体表面2bとの接触状態を判定し、前述のようにして異常の報知を行う。こうして異常を被験者や検査担当者に報知し、再測定を促すことで、ベルト3や電極11〜14の調整を行わせ、確実に正確な測定を行うことができる。
或いは、前記異常の報知中に、再度測定キー622が操作されると、電流印加電極11,12の接触が悪い場合(前記モード3−1,3−2)および電圧検出電極13,14間の接触バランスが悪い場合(前記モード4)には、前記電圧検出ブロック613側の可変抵抗RS2,RM2,RL2が調整されて、電圧検出電極13,14を介する電流経路のインピーダンスが、前回検出された接触抵抗の大きさに応じた高目の値に調整され、通常測定が可能になる。また、電圧検出電極13,14の一方の接触が悪い場合(前記モード2)には、前記電流印加ブロック612側の可変抵抗RS1,RM1,RL1が調整されて、電流印加電極11,12を介する電流経路のインピーダンスが高目に調整され、通常測定が可能になる。
このような電極11〜14の接触が不十分な場合は、前記可変抵抗RS1,RM1,RL1;RS2,RM2,RL2によるばらつき補償が可能になるが、電極外れの場合(モード1)には、警報が継続するとともに、表示パネル64やパーソナルコンピュータ7でばらつき補償が不可能であることが報知される。また、測定の失敗の場合(モード5)には、調整無しで、再度の測定が可能になる。
このように構成することで、接触抵抗に問題があった場合に、可変抵抗RS1,RM1,RL1;RS2,RM2,RL2を調節することで、その接触抵抗を補正し、ばらつきを抑えることができる。これによって、被験者が電極を装着し直すことなく、正確な測定を行うことができる。
(実施の形態2)
図14は本発明の実施の他の形態に係るベルト式の体脂肪測定装置1’の電気的構成を示すブロック図である。この体脂肪測定装置1’は、前述の体脂肪測定装置1’に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して示し、その説明を省略する。注目すべきは、この体脂肪測定装置1’では、本体6’のメインボード61’において、前述の電流印加ブロック612に対応した可変抵抗RS1,RM1,RL1が設けられておらず、代わりに、アクチュエータ駆動ブロック617が設けられていることである。これに対応して、ベルト3’において、電流印加電極11,12には、アクチュエータA1,A2が設けられている。
前記アクチュエータA1,A2は、前記バックル31および腹囲計4にそれぞれ埋込まれている電流印加電極11,12を、被験者2側へ押出すモータおよび駆動機構を備えて構成される。或いは、前記電圧検出電極13,14が、ベルト3に可動の金属電極から成る場合には、その電圧検出電極13,14に対しても前記アクチュエータA1,A2が設けられてもよい。一方、前記アクチュエータ駆動ブロック617は、制御マイコン611’からの駆動信号に応答して、前記モータを駆動する駆動回路6171に、前記ベルト3’のサイズ切換えを行うマルチプレクサ6172を備えて構成される。
前記制御マイコン611’は、前記モード3−1,3−2の電流印加電極11,12の浮きによって、それらの電極11,12が前記体表面2bと充分接していないと判定すると、その電極11,12側のアクチュエータA1,A2を駆動して、前記接触状態を調整する。このようにしてもまた、電極11,12の体表面2bとの接触の仕方を調整し、ばらつきを抑えることができる。