JP2015134074A - 生体測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易に口腔嚥下機能や脂肪等の生体の状態を測定することができる生体測定装置を提供する。【解決手段】嚥下筋測定装置1は、一対の電極11a,11bに電流供給部23からの交流電流を供給し、電圧測定部24が一対の電極12a,12b間の電圧を測定し、測定された電圧と電流の関係からインピーダンスを算出する。制御部35は、測定されたインピーダンスから舌圧等の嚥下筋の状態を示す指標,脂肪の状態等の生体の状態を算出する。各電極対11a,11b,12a,12bを被測定物に押し付けると、擦動部14によって各電極11a,11b,12a,12bの傾きが変更され、各電極11a,11b,12a,12bと被測定物の間の接触状態が良好に保たれる。【選択図】図1
Description
本発明は、生体の状態を測定するための生体測定装置に関する。
近年、加齢に伴って筋量の減少や筋力の低下を生じるサルコペニアが、口腔・嚥下に関わる運動機能の低下を招くと言われている。特に、食塊をまとめる力・送り込む力・飲み込む力は、舌や舌骨上筋群の機能低下の影響を大きく受ける。このため、嚥下に関わる筋の機能(口腔嚥下機能)を測定し、評価することが重要である。
このような嚥下に関わる筋の機能を評価する方法として、例えば、CTスキャナ・MRI等を用いた測定や、バルーンを口腔に含ませ、バルーン内に空気を送った際の圧力で、舌圧を測定する装置が知られている(例えば特許文献1及び2)。
しかしながら、CTスキャナ・MRI・嚥下造影検査(VF)等を用いた測定では、装置が高価で且つ大掛かりであり、測定に専門性を有するため容易に計測できるものではない。また、測定には多くの験者が必要となるため、人件費が多くかかってしまう。特に、CTスキャナやVFでは、被験者が被ばくするため、頻繁に測定できるものではない。
また、特許文献1に開示された装置では、被験者が舌に最大限の力を加える必要があり、特に高齢者では負担が大きい。また、被験者のモチベーション等の心理状態によって加える力が変化し、値が左右されてしまうことがある。さらに、口腔内に測定部位(バルーンを有するプローブ)を挿入する必要があるため、衛生面等の問題もある。また、測定部位が使い捨てのため、コストがかかってしまう。
以上の事情に鑑みて、本発明は、簡易に口腔嚥下機能や脂肪等の生体の状態を測定するという課題の解決を目的としている。また、本発明は、精確な測定を行うことを目的としている。
以上の課題を解決するために本発明が採用する手段を以下に説明する。なお、本発明の理解を容易にするために以下では図面の参照符号を便宜的に括弧書で付記するが、本発明を図示の形態に限定する趣旨ではない。
本発明に係る生体測定装置は、所定間隔(d1)で設けられた第1の電極対(12a,12b)と、該第1の電極対の内側に所定間隔(d2)で設けられた第2の電極対(11a,11b)と、前記第1の電極対又は第2の電極対のいずれか一方に交流電流を供給する電流供給部(23)と、他方の電極対の電圧を測定する電圧測定部(24)と、前記交流電流と前記電圧測定部で測定された電圧とに基づいてインピーダンスを算出するインピーダンス算出部(35)と、前記各電極対の傾きを変更する傾き変更手段と、を備える。この生体測定装置では、各電極対を被測定物に押し付けると、傾き変更手段によって各電極対の傾きが変更され、電極対を構成する電極と被測定物の間の接触状態が良好に保たれる。
[1.第1の実施形態]
<A:構成>
以下、添付図面を参照して、本発明に係る生体測定装置の第1の実施形態を詳細に説明する。本実施形態では、生体の状態の一例である嚥下筋の機能を示す指標として舌圧(あるいは筋量)等を例に説明するものとする。図1は、本実施形態に係る嚥下筋測定装置1の構成を示す図であり、図2は、嚥下筋測定装置1の外観を示す図である。
<A:構成>
以下、添付図面を参照して、本発明に係る生体測定装置の第1の実施形態を詳細に説明する。本実施形態では、生体の状態の一例である嚥下筋の機能を示す指標として舌圧(あるいは筋量)等を例に説明するものとする。図1は、本実施形態に係る嚥下筋測定装置1の構成を示す図であり、図2は、嚥下筋測定装置1の外観を示す図である。
この嚥下筋測定装置1は、間隔d1を隔てて設けられ、下顎下部に接触させて使用する一対の電極12a,12bと、これらの電極12a,12b間に、間隔d2を隔てて設けられた一対の電極11a,11b等が取り付けられた電極部10と、各電極11a,11b,12a,12bを介してインピーダンスの測定等を行う測定部20と、嚥下筋測定装置1全体の動作を制御する制御系30とを備えている。電極11aと電極11bの間の間隔d1は、例えば5〜30mm程度が好ましく、電極11aと電極12aの間隔及び電極11bと電極12bの間の間隔もこれと同程度が好ましい。
測定部20は、電極対(第2の電極対)11a,11b又は電極対(第1の電極対)12a,12bのいずれかに電流を供給する電流供給部23と、電極対11a,11b又は電極対12a,12bのいずれかの電圧を測定する電圧測定部24と、電流供給部23と各電極11a,11b,12a,12bの接続を切り替えるスイッチ21a,22aと、電圧測定部24と各電極11a,11b,12a,12bの接続を切り替えるスイッチ21b,22bと、スイッチ21a,21bを介して接続される電極11a,12aの間をショートさせるスイッチ21dと、圧力センサ16の出力から圧力を検出する圧力検出部29とを備えている。
スイッチ21a〜22bが図1中の実線で示された状態では、電極11aと電極11bが電流供給部23に接続され、電極12aと電極12bが電圧測定部24に接続される。また、スイッチ21a〜22bが図1中の破線で示された状態では、電極12aと電極12bが電流供給部23に接続され、電極11aと電極11bが電圧測定部24に接続される。これらのスイッチ21a〜22bの切り替えは、制御系30からの指示に応じて行われるようになっている。
電流供給部23は、電極11aと電極11bの間(又は電極12aと電極12bの間)に交流電流を供給し、下顎部内部の組織に流す。この電流供給部23から供給される交流電流の周波数は、例えば50kHzに設定される。この交流電流の周波数は下顎部の内部の組織に交流電流を流すことが可能な5kHz〜500kHzであれば良い。特に、40kHzを超える周波数は、効率的に下顎部の内部の組織に交流電流を供給する観点から好ましい。電圧測定部24は、電極12aと電極12bの間(又は電極11aと電極11bの間)の電圧を測定する。
圧力検出部29は、各々の電極11a〜12b毎に対応する圧力センサ16の検出出力から各電極11a〜12bの押し圧を求める。求めた押し圧は、制御系30が、インピーダンスの補正を行う際に用いる。
制御系30は、使用者からの指示等を入力する入力部31と、使用者に対する情報表示を行う表示部32と、制御プログラム、補正等のデータを保持する記憶部33と、嚥下筋測定装置1全体に電源を供給する電源部34と、嚥下筋測定装置1全体の動作を制御する制御部35とを備えている。
電源部34は、嚥下筋測定装置1の電気系統各部に電力を供給する。記憶部33は、制御部35の作業領域として機能すると共に、使用者の舌圧(筋量)等の嚥下筋の能力を示す指標を演算するための各種の演算式、計測結果の履歴等を記憶する。
制御部35は、例えばマイクロプロセッサ等の情報処理装置からなり、各種の制御処理を実行する手段である。この制御部35は、所定のプログラムを実行することにより、(嚥下筋を含む)下顎下部のインピーダンスを算出するインピーダンス算出部、求めたインピーダンスから舌圧(筋量)等の嚥下筋の能力を示す指標を生成する指標生成部等として機能する。インピーダンス算出部は、電流供給部23から供給された交流電流と電圧測定部24で測定された電圧とに基づいて下顎下部のインピーダンスを算出する。
指標生成部は、インピーダンス算出部で算出された下顎下部のインピーダンスに基づいて、舌圧(筋量)等の嚥下筋の能力を示す指標を生成する。
このように構成された嚥下筋測定装置1は、例えば図2に示すように、使用者が把持する把持部Cを有する筐体を有している。制御系30の入力部31は、把持部Cの上に設けられた測定キー31a,31b,31cと、電源キー31dとを備えている。測定キー31a〜31cは、使用者が測定開始や過去の測定結果の履歴の表示を指示するために用いられ、電源キー31dは、一連の測定のために嚥下筋測定装置1に対して電力供給を開始させるために用いられる。また、表示部32には、今回の測定結果や過去の測定結果が表示される。
また、電極部10は、例えば図3に示すように、各電極11a〜12b等を保持する保持部18と、使用時の顎の左右方向の位置を示すセンターガイド(位置決め手段)19等を備えている。各電極11a〜12bは、固定部材15の先端に設けられた擦動部14(傾き変更手段)に対して軸部Aを中心として回動自在に保持されている。この固定部材15は、圧力センサ16と弾性部材17を介して保持部18に設けられた孔に取り付けられており、弾性部材17の弾性の範囲で、保持部18の表面に対して突出収納自在に構成されている。
各電極11a〜12bは、例えば図4に示すように、平板状の電極部ACを備えている。この電極部ACの下面(使用時に非測定物(例えば下顎下部等)に接触する面の反対側の面)には、平板状の接続部AAを介して円筒状の接続部ABが設けられている。この接続部ABの両端部には、接続部ABの直径より小さい直径の円筒状の軸部Aが接続部ABから突出するように設けられている。また、擦動部14は、各々軸部Aに相対する孔を備え軸部Aの両端部を回動自在に支える円筒状の支承部(軸受け部)14aと、接続部ABの可動範囲を制限する平板状の制限部14bとを備えている。軸受け部14aには、軸部Aに相対する孔Bが形成されている。制限部14bは、軸受け部14aの周面に、直径方向から接続部AAの厚さに応じてオフセット(移動)した位置に立設されており、その平面の1つは、各電極11a〜12b最大可動範囲において接続部AAに接触する面(規制面)BAになっている。従って、図5に示すように、各電極11a〜12bの軸部Aを擦動部14の孔Bに挿入して支えることにより、例えば図6(A)〜図6(C)に示すように、制限部14bによって接続部ABの可動範囲が制限された範囲内において、各電極11a〜12bが各擦動部14に対して傾き得るようになる。なお、各電極11a〜12bと測定部20とは各々図示しない配線によって電気的に接続されている。
保持部18の前方の端には、例えば図7に示すように、顎の前後方向の位置を示す顎当て部(位置決め手段)18aが形成されている。各電極11a〜12bは、この顎当て部18aと所定の距離を隔てて、下顎の嚥下筋直下の位置に相対するように配置されている。また、例えば図8に示すように、保持部18と顎当て部18aの間は顎の形状に合わせて曲面になっている。なお、この図8では、擦動部14,固定部材15等の上下方向の長さは誇張して示している。
この嚥下筋測定装置1の使用時には、使用者が把持部Cを持ち、センターガイド19を目安に、顎Dの先端全面を顎当て部18aに合わせ、下顎下部を保持部18に押し付ける。これにより、各電極11a〜12bが下顎下部に接触した状態になる。このような状態では、例えば図9に示すように、下顎下部と各電極11a〜12bとの間の接触角度に応じて、各電極11a〜12bが上述の軸部Aを中心として傾き、下顎下部との接触状態が良好に保たれる。従って、インピーダンスの測定精度が向上し、嚥下筋の状態を精度良く測定することができる。特に、長期間継続してインピーダンスの測定を行う場合には、測定位置等の測定条件を同じにしておかないと、測定値が変動する。この実施形態では、上述のように、顎当て部18aとセンターガイド19を設けることにより、測定位置の位置決めを容易に行うことができ、測定条件を同じに保つことができるため、精度の良い測定を行うことができる。
<B:動作概要>
次に、嚥下筋測定装置1の動作の概要について説明する。
本実施形態の嚥下筋測定装置は、舌圧(筋量)等の嚥下筋の機能を示す指標を求めることが可能となっている。以下、本実施形態における嚥下筋の機能を示す指標の算出手法について説明する。
次に、嚥下筋測定装置1の動作の概要について説明する。
本実施形態の嚥下筋測定装置は、舌圧(筋量)等の嚥下筋の機能を示す指標を求めることが可能となっている。以下、本実施形態における嚥下筋の機能を示す指標の算出手法について説明する。
この嚥下筋測定装置1では、使用者が電源キー31dを押下すると、図10に示す処理が開始される。まず、制御部35は、電源部34に指示して電源を投入させ、動作状態の初期化を行い(S1)、使用者の個人ID(識別情報)が登録されているか否かを確認する(S2)。登録されていれなければ、表示部32に入力を促す画像を表示させ、性別(S3)と身長・体重(S4)を入力させる。
次に、制御部35は、上述の図1中のスイッチ21dを同図中に破線で示すように閉じ、スイッチ21a,22a,22bを同図中の実線の位置とし、スイッチ21bをどちらの接点にも接触しない状態として、電極11aの接触インピーダンスZtを測定させる(S5)。接触インピーダンスZtが所定の閾値Zoより小さいか否かを判定する(S6)。接触インピーダンスがZoより小さくなると、制御部35は、測定部20に指示してインピーダンスを測定させる(S7)。具体的には、制御部35は測定部20に指示して、スイッチ21a〜スイッチ22bを上述の図1中の実線の状態とさせ、電流供給部23からの電流を電極11aと電極11bの間に供給させる。さらに、制御部35は、電圧測定部24により、電極12aと電極12bの間の電圧を測定させ、電流と電圧の関係からインピーダンスを算出する。
制御部35は、インピーダンスの測定が終了した際に、例えば図示しないブザー等による音声表示等の報知手段で使用者にその旨を知らせる。この音声表示等により、使用者は、測定が終了したことを知ることができる。接触インピーダンスZtがZo以下にならない場合には、インピーダンスの測定(S7)に進まないため、制御部35は表示部32に「Error」を表示させる。「Error」が表示された場合、使用者が、肌を水で濡らす処理、電極部10の当て方等を調整することにより、適切な接地インピーダンスの条件下でインピーダンスの測定を行うことができる。
インピーダンスの測定が終了すると、制御部35は、舌圧(筋量)等の嚥下筋の能力を示す指標を算出する(S8)。なお、嚥下筋の能力を示す指標は、舌圧(筋量)の他に、例えば舌断面積,舌量,舌厚,舌骨上筋群断面積,舌骨上筋群量,舌骨上筋群厚,オトガイ舌骨筋断面積,オトガイ舌骨筋量,オトガイ舌骨筋厚等としてもよい。これらの値は、予め、CTスキャナ・MRI等の他の手段によって測定した値と、前記測定したインピーダンスの値との相関を回帰分析等の統計的手法によってに求め、変換式あるいは変換テーブル等として記憶部33に保持しておき、上述のように測定したインピーダンスの値に対応する値を算出する。さらに、制御部35は、嚥下筋指数,嚥下筋年齢等の嚥下筋の能力を示す指標を算出する(S9)。なお、各指標の算出方法等の詳細については後述する。
指標の算出が終了すると、制御部35は、表示部32に舌圧(筋量)を表示させ(S10)、さらに、嚥下筋指数,嚥下筋年齢等を表示させる(S11)。これにより、表示部32には、例えば図11(A)〜(C)に示す画像が表示される。
上述のように、本実施形態では、電極11a〜12bを下顎下部に接触させるだけで、簡易に嚥下筋の評価を行って口腔嚥下機能の測定を行うことができる。
<C:動作詳細>
・インピーダンスの測定原理
インピーダンスの測定原理について説明する。図12は、人体の組織の等価回路を示す図であり、図13は、交流電流と測定電圧との波形変化を示す図であり、図14は、インピーダンスの抵抗成分及びリアクタンス成分の関係を座標に表す図である。
・インピーダンスの測定原理
インピーダンスの測定原理について説明する。図12は、人体の組織の等価回路を示す図であり、図13は、交流電流と測定電圧との波形変化を示す図であり、図14は、インピーダンスの抵抗成分及びリアクタンス成分の関係を座標に表す図である。
通常、人体の一部のインピーダンスは、図12に示すような、細胞外液抵抗Re、細胞内液抵抗Ri、細胞膜容量Cmからなる集中定数による等価回路で表される。したがって、人体の一部(嚥下筋等を含む下顎部等)に交流電流が流れると、測定される測定電圧は、図13に示すように、交流電流i(t)に対して位相がずれる。
制御部35は、電圧測定部24からの測定電圧に係るアナログ信号についてサンプリング処理を実行し、これをデジタル信号に変換する。そして、インピーダンス、あるいはこれに基づく絶対値、位相差、抵抗成分値及び容量成分値等のパラメータ等は、このデジタル信号に対するDFT(Discrete Fourier Transformation)処理を通じて取得される。本実施形態では、入力電流i(t)と、出力電圧VHUMとを用い、DFT処理を行うことで、インピーダンスの容量成分(以下、リアクタンスXと言う)とインピーダンスの抵抗成分(以下、レジスタンスRと言う。)とを算出する。
また、測定されたインピーダンスベクトルは、横軸をレジスタンスR、縦軸をリアクタンスXにとる平面にプロットしていくと、そのベクトル軌跡は図14に示す円弧状の軌跡となる。この図14において、Zはインピーダンスを示し、座標交点は零地点を示し、偏角φは位相差を示している。
したがって、インピーダンスZ、及び位相差φは、リアクタンスX及びレジスタンスRを用いて各々次式(1)、(2)で求められる。
制御部35は、式(1)及び式(2)を演算することによって、交流電流及び測定電圧から(嚥下筋を含む)下顎下部のインピーダンスZ、位相差φ、リアクタンスX及びレジスタンスRを算出することができる。
制御部35は、式(1)及び式(2)を演算することによって、交流電流及び測定電圧から(嚥下筋を含む)下顎下部のインピーダンスZ、位相差φ、リアクタンスX及びレジスタンスRを算出することができる。
・舌圧(筋量)等の嚥下筋の能力を示す指標の算出
以下、一例として、インピーダンスZから筋量を求める場合について示す。
人体を構成する筋肉は、水分や電解質を多く含むため、電気を通し易く、容量成分が大きい。これに対して、脂肪は、水分をあまり含まないため、電気を通し難く、容量成分が小さい。このため、次式に従って、上述のように求めたインピーダンスZから、筋量(もしくは筋断面積)を推定することができる。
ここで、Wは筋量、Zはインピーダンス、a,bは、回帰分析等により統計的に求めた定数である。
以下、一例として、インピーダンスZから筋量を求める場合について示す。
人体を構成する筋肉は、水分や電解質を多く含むため、電気を通し易く、容量成分が大きい。これに対して、脂肪は、水分をあまり含まないため、電気を通し難く、容量成分が小さい。このため、次式に従って、上述のように求めたインピーダンスZから、筋量(もしくは筋断面積)を推定することができる。
ここで、Wは筋量、Zはインピーダンス、a,bは、回帰分析等により統計的に求めた定数である。
また、一般に筋量と筋力は比例関係にあるため、次式に従って、筋量Wから筋力(舌圧)Pを推定することができる。
ここで、Pは舌力、Wは筋量、c,dは、回帰分析等により統計的に求めた定数である。この(4)式は、以下のように変形できる。
ここで、a’ =ac、b’ = b +dである。
ここで、Pは舌力、Wは筋量、c,dは、回帰分析等により統計的に求めた定数である。この(4)式は、以下のように変形できる。
ここで、a’ =ac、b’ = b +dである。
このようにインピーダンスZから推定した舌圧と、実際に測定した舌圧の関係を示すと、例えば図15に示すようになる。
また、他の指標についても、筋量、舌圧あるいはBMI等の他のパラメータと相関がある。このため、回帰分析等の統計的な手法を用いることにより、次に示す一般式で推定することができる。
ここで、Yは指標の値、Zは上述のように測定したインピーダンス、BMIはボディマス指数(Body Mass Index)であり、e,f,gは、回帰分析等により統計的に求めた定数である。BMIは、上述の図10中のステップS4で入力した身長と体重により求めることができる。制御部35は、予め記憶部33に格納されている変換式等に応じて、指標Yを算出する。
ここで、Yは指標の値、Zは上述のように測定したインピーダンス、BMIはボディマス指数(Body Mass Index)であり、e,f,gは、回帰分析等により統計的に求めた定数である。BMIは、上述の図10中のステップS4で入力した身長と体重により求めることができる。制御部35は、予め記憶部33に格納されている変換式等に応じて、指標Yを算出する。
また、嚥下筋指数は、使用者の年代における偏差値によって算出する。
このために、年代毎の筋量(嚥下筋量)の平均値と標準偏差を記憶部33に格納しておき、使用者の年齢を入力しておく。制御部35は、上述のように筋量(嚥下筋量)を求めた後、次式によって嚥下筋指数を求める(S9)。
ここで、Gは嚥下筋指数であり、Ziは測定者の嚥下筋量(筋断面積,筋厚,舌圧)であり、Zバーは測定者の年代の嚥下筋量の平均値、σは測定者の年代の嚥下筋量の標準偏差である。
このために、年代毎の筋量(嚥下筋量)の平均値と標準偏差を記憶部33に格納しておき、使用者の年齢を入力しておく。制御部35は、上述のように筋量(嚥下筋量)を求めた後、次式によって嚥下筋指数を求める(S9)。
ここで、Gは嚥下筋指数であり、Ziは測定者の嚥下筋量(筋断面積,筋厚,舌圧)であり、Zバーは測定者の年代の嚥下筋量の平均値、σは測定者の年代の嚥下筋量の標準偏差である。
また、嚥下筋年齢は、以下のように求める。
上述の舌圧は、性別、年齢に応じて、例えば図16に示すように変化する。このため、このグラフに相当する変換式(多項式)を記憶部33に格納しておく。制御部35は、この変換式に応じて、上述のように求めた舌圧と性別に対応する値(年齢)を求め、嚥下筋年齢とする(S9)。
上述の舌圧は、性別、年齢に応じて、例えば図16に示すように変化する。このため、このグラフに相当する変換式(多項式)を記憶部33に格納しておく。制御部35は、この変換式に応じて、上述のように求めた舌圧と性別に対応する値(年齢)を求め、嚥下筋年齢とする(S9)。
・電極の切り替えによる精度向上
例えば図17に示すように、嚥下筋測定装置1の各電極11a〜電極12bを顎Dに接触させると、各電極11a〜12bは、下顎下部の嚥下筋の直下の位置に接触した状態になる。このような状態で、電極11a,11bに電流供給部23からの電流を供給した場合には、電気的な状態は、例えば図18に示すようになる。また、電極12a,12bに電流供給部23からの電流を供給した場合には、電気的な状態は、例えば図19に示すようになる。これらの図18及び図19中では、皮膚層を符号51で示し、脂肪層を符号52で示し、筋肉層を符号53で示している。また、これらの図中の破線は、等電位面を示している。
例えば図17に示すように、嚥下筋測定装置1の各電極11a〜電極12bを顎Dに接触させると、各電極11a〜12bは、下顎下部の嚥下筋の直下の位置に接触した状態になる。このような状態で、電極11a,11bに電流供給部23からの電流を供給した場合には、電気的な状態は、例えば図18に示すようになる。また、電極12a,12bに電流供給部23からの電流を供給した場合には、電気的な状態は、例えば図19に示すようになる。これらの図18及び図19中では、皮膚層を符号51で示し、脂肪層を符号52で示し、筋肉層を符号53で示している。また、これらの図中の破線は、等電位面を示している。
図19に示す状態では、図18に示す状態より電流が流れる電極間の距離が長くなるため、脂肪層52や筋肉層53に流れる電流で生じた電圧が電極11a,11b間で測定されると考えられる。一方、図18に示す状態では、脂肪層52のみに流れる電流で生じた電圧が電極12a,12b間で測定されると考えられる。このため、図18に示す状態で求めたインピーダンスZ1と図19に示す状態で求めたインピーダンスZ2の差(あるいは統計的に求めた所定の変換式により、これらのインピーダンスZ1,Z2から求めた値)に基づいて、舌圧(筋量)等の嚥下筋の能力を示す指標を算出するようにしてもよい。
このような評価を行う場合、制御部35は、上述の図10中のステップS7においてインピーダンスの測定を行う際に、まず、スイッチ21a〜22bを図1中の実線で示す状態にさせる。この状態では、電極11aと電極11bが電流供給部23に接続され、電極12aと電極12bが電圧測定部24に接続される。このような状態において、制御部35は、上述のインピーダンスZの場合と同様に、インピーダンスZ1を算出する。次に、制御部35は、スイッチ21a〜22bを図1中の破線で示す状態にさせる。この状態では、電極12aと電極12bが電流供給部23に接続され、電極11aと電極11bが電圧測定部24に接続される。このような状態において、制御部35は、同様に、インピーダンスZ2を算出する。さらに、制御部35は、次式に従って、嚥下筋の能力を示す指標を算出する。
ここで、Y’は指標の値、Z1,Z2は上述のように測定したインピーダンス、BMIはボディマス指数であり、e’,f’,g’,h’は、回帰分析等により統計的に求めた定数である。制御部35は、予め記憶部33に格納されている変換式等に応じて、指標Y’を算出する。このように、インピーダンスZ1,Z2を用いて嚥下筋の能力を示す指標を算出することにより、より正確な嚥下筋の評価を行うことができる。
ここで、Y’は指標の値、Z1,Z2は上述のように測定したインピーダンス、BMIはボディマス指数であり、e’,f’,g’,h’は、回帰分析等により統計的に求めた定数である。制御部35は、予め記憶部33に格納されている変換式等に応じて、指標Y’を算出する。このように、インピーダンスZ1,Z2を用いて嚥下筋の能力を示す指標を算出することにより、より正確な嚥下筋の評価を行うことができる。
・接触インピーダンスの測定
上述の図10中のステップS5における接触インピーダンスの測定は、スイッチ21a,22a,22bを図1中の実線で示す状態にさせ、スイッチ21bをどちらの接点にも接触しない状態とし、スイッチ21dを図1中の破線で示す状態にして行う。このような状態では、例えば図20に示すように、電流供給部23からの電流が電極11aと電極11bに供給され、電圧測定部24は電極11aと電極12bの間の電圧を測定する状態となる。このような状態では、いわゆる三点法による接地抵抗の測定方法と同様に、電流と電圧の関係から電極11aの接触インピーダンスZtを求めることができる。
上述の図10中のステップS5における接触インピーダンスの測定は、スイッチ21a,22a,22bを図1中の実線で示す状態にさせ、スイッチ21bをどちらの接点にも接触しない状態とし、スイッチ21dを図1中の破線で示す状態にして行う。このような状態では、例えば図20に示すように、電流供給部23からの電流が電極11aと電極11bに供給され、電圧測定部24は電極11aと電極12bの間の電圧を測定する状態となる。このような状態では、いわゆる三点法による接地抵抗の測定方法と同様に、電流と電圧の関係から電極11aの接触インピーダンスZtを求めることができる。
・押し圧に応じた補正
上述のインピーダンスの測定(S7)では、各電極11a〜12bと下顎下部の接触圧(押し圧)によって測定されるインピーダンスが変動する。このため、圧力センサ16の検出出力から各電極11a〜12bの押し圧を求め、求めた押し圧に応じて上述のように測定したインピーダンスZ(若しくはZ1、Z2)を補正するようにしてもよい。
上述のインピーダンスの測定(S7)では、各電極11a〜12bと下顎下部の接触圧(押し圧)によって測定されるインピーダンスが変動する。このため、圧力センサ16の検出出力から各電極11a〜12bの押し圧を求め、求めた押し圧に応じて上述のように測定したインピーダンスZ(若しくはZ1、Z2)を補正するようにしてもよい。
この場合、制御部35は、上述のインピーダンスの測定を行う際に、圧力検出部29によって各電極11a〜12bに対応する圧力センサ16の検出出力から押し圧を検出させ、これらの押し圧の平均値を求める。さらに、制御部35は、例えば図21に示す特性中の押し圧に対応する正規化インピーダンスY’に変換するための補正値Yを取得し、測定したインピーダンスZの値に除算を行い、補正を行う。この補正値は、押し圧を変化させたときのインピーダンスの変化を実験によって求め、所定の押し圧(例えば100g)のときと同様の条件のインピーダンス(正規化インピーダンス)となるように、測定したインピーダンスを補正するための値となっている。具体的には、押し圧をX[g]とし、正規化インピーダンスにするための補正値をYとすると、Y=a×X3+b×X2+c×X+d となる。ここで、a,b,c,dは、回帰分析等により統計的に求めた定数である。例えば100gの押し圧の正規化インピーダンスY’は、Y’=100/Y×Zで求めることが可能となる。このように、各電極11a〜12bの押し圧に応じて測定したインピーダンスの値を補正することにより、押し圧の違いによるインピーダンスの測定値のばらつきを抑えることができ、嚥下筋の評価の精度をさらに向上させることができる。なお、測定した押し圧が所定の範囲(例えば50〜300g)内にある場合に、補正を行い、押し圧がこの範囲外である場合には、エラーとし、直ちに報知手段により報知するか、または、測定後に再度の測定を促すようにしてもよい。これにより、精度の高い押し圧の範囲で測定を行うことができる。
また、上述の説明では、インピーダンスZを用いた例について説明したが、インピーダンスZの代わりに、インピーダンスZのリアクタンス成分X,抵抗成分Rを用いても、上述と同様に、回帰分析等の統計的手法を使って、嚥下筋の能力を示す指標を求めることができる。また、上述の説明では、生体の状態の一例として嚥下筋の機能を示す指標を例に説明したが、下顎下面のインピーダンスにより、喉部分の脂肪の状態等の生体の状態も測定することができる。この場合は、予め、生体の状態(喉部分の脂肪の状態等)との関係を回帰分析等の統計的手法によって求めておき、変換式等を求めておけば、上述のように測定したインピーダンスから生体の方法を測定することができる。
[2.第2の実施形態]
第2の実施形態では、上述の各実施形態と電極部10の構造が異なっている。
図22は、この実施形態における電極部10の構成例を示している。
この実施形態では、各電極11a〜12bの下面に、接続部Gを介して円筒状の軸部Eが形成されている。また、擦動部14には、この軸部Eに相対する溝状の嵌入部(軸受け部)Fが形成されている。軸受け部Fには、その下部に形成された各電極11a〜12bの軸部Eが挿入される断面円形状の領域が形成されており、この領域の上部(開口端)の幅L1は、軸部Eの直径L2より小さくなっている。また、軸受け部Fの上部には、軸部の回転に伴って回動する接続部の可動領域に応じた規制面(制限部)Hが形成されている。従って、図23に示すように、各電極11a〜12bの軸部Eを擦動部14の軸受け部Fに挿入することにより、例えば図24(A)〜図24(C)に示すように、接続部Gが規制面(制限部)Hに接触しない範囲で、各電極11a〜12bが各擦動部14に対して傾き得るようになる。
第2の実施形態では、上述の各実施形態と電極部10の構造が異なっている。
図22は、この実施形態における電極部10の構成例を示している。
この実施形態では、各電極11a〜12bの下面に、接続部Gを介して円筒状の軸部Eが形成されている。また、擦動部14には、この軸部Eに相対する溝状の嵌入部(軸受け部)Fが形成されている。軸受け部Fには、その下部に形成された各電極11a〜12bの軸部Eが挿入される断面円形状の領域が形成されており、この領域の上部(開口端)の幅L1は、軸部Eの直径L2より小さくなっている。また、軸受け部Fの上部には、軸部の回転に伴って回動する接続部の可動領域に応じた規制面(制限部)Hが形成されている。従って、図23に示すように、各電極11a〜12bの軸部Eを擦動部14の軸受け部Fに挿入することにより、例えば図24(A)〜図24(C)に示すように、接続部Gが規制面(制限部)Hに接触しない範囲で、各電極11a〜12bが各擦動部14に対して傾き得るようになる。
このような構成とすることにより、この実施形態では、使用時に下顎下部を保持部18に押し付けると、例えば図25に示すように、下顎下部と各電極11a〜12bとの間の接触角度に応じて、各電極11a〜12bが上述の軸部Eを中心として傾き、下顎下部との接触状態が良好に保たれる。従って、インピーダンスの測定精度が向上し、嚥下筋の状態を精度良く測定することができる。
[3.第3の実施形態]
第3の実施形態では、上述の各実施形態と電極部10の構造が異なっている。
図26は、この実施形態における電極部10の構成例を示している。
この実施形態では、各電極11a〜12bは、いわゆるジョイスティック構造により、固定部材15’に対して前後左右に傾き得るように取り付けられている。具体的には、例えば図27に示すように、各電極11a〜12bの下面(下顎下面に接触する面の反対側)には、接続部64を介して球状の球状部61が設けられており、固定部材15’の上部には、半球状の穴部62が設けられている。この穴部62には、球状部61が挿入され、この球状部61を固定部材15’の上部と挟み込むカバー63が設けられている。このカバー63には、孔(制限部)63aが設けられている。各電極11a〜12bは、例えば図28に示すように、接続部64がカバー63の孔63aに接触しない範囲で、球状部61を中心に固定部材15’に対して回動自在となる。
第3の実施形態では、上述の各実施形態と電極部10の構造が異なっている。
図26は、この実施形態における電極部10の構成例を示している。
この実施形態では、各電極11a〜12bは、いわゆるジョイスティック構造により、固定部材15’に対して前後左右に傾き得るように取り付けられている。具体的には、例えば図27に示すように、各電極11a〜12bの下面(下顎下面に接触する面の反対側)には、接続部64を介して球状の球状部61が設けられており、固定部材15’の上部には、半球状の穴部62が設けられている。この穴部62には、球状部61が挿入され、この球状部61を固定部材15’の上部と挟み込むカバー63が設けられている。このカバー63には、孔(制限部)63aが設けられている。各電極11a〜12bは、例えば図28に示すように、接続部64がカバー63の孔63aに接触しない範囲で、球状部61を中心に固定部材15’に対して回動自在となる。
なお、ジョイスティック構造は、この例に限らず、各電極11a〜12bを磁性体で構成し、固定部材15’を永久磁石とし、カバー63を設けない構造とすることもできる。さらに、例えば図29に示すように、球状部61の先端に突起部61aを設け、穴部62に制限穴(制限部)62aを設け、突起部61aが制限溝62aに接触しない範囲で回動自在となる構成とすることもできる。
このような構成とすることにより、この実施形態では、使用時に下顎下部を保持部18に押し付けると、下顎下部と各電極11a〜12bとの間の接触角度に応じて、各電極11a〜12bが上述の球状部61を中心として傾き、下顎下部との接触状態が良好に保たれる。従って、インピーダンスの測定精度が向上し、嚥下筋の状態を精度良く測定することができる。
[4.第4の実施形態]
第4の実施形態では、上述の各実施形態と電極部10の構造が異なっている。
図30は、この実施形態における電極部10の構成例を示している。
この実施形態では、各電極11a〜12bは、S字型の断面を有するS字バネ65によって固定部材15に取り付けられている。さらに具体的には、例えば図31に示すように、各電極11a〜12bは、このS字バネ65により、球66を介在して、支持部材67側に付勢されている。なお、各電極11a〜12bを支える機構はS字バネに限定されず、各電極11a〜12bを支える(導電性の)弾性部材等で構成してもよい。
第4の実施形態では、上述の各実施形態と電極部10の構造が異なっている。
図30は、この実施形態における電極部10の構成例を示している。
この実施形態では、各電極11a〜12bは、S字型の断面を有するS字バネ65によって固定部材15に取り付けられている。さらに具体的には、例えば図31に示すように、各電極11a〜12bは、このS字バネ65により、球66を介在して、支持部材67側に付勢されている。なお、各電極11a〜12bを支える機構はS字バネに限定されず、各電極11a〜12bを支える(導電性の)弾性部材等で構成してもよい。
この実施形態では、使用時に、下顎下部を保持部18に押し付けると、下顎下部と各電極11a〜12bとの間の接触角度に応じて、例えば図32(A)及び同図(B)に示すように、各電極11a〜12bが球66を中心として傾き、下顎下部との接触状態が良好に保たれる。従って、インピーダンスの測定精度が向上し、嚥下筋の状態を精度良く測定することができる。
[5.第5の実施形態]
第5の実施形態では、上述の各実施形態と電極部10の構造が異なっている。
図33は、この実施形態における電極部10の構成例を示している。
この実施形態では、各電極11a〜12bは、例えば導電性ゴム等の可穣性のある材質で構成されている。また、これらの電極11a〜12bは、例えば図34に示すように、各々2本のゴム等の弾性部材68で固定部材15に取り付けられている。
第5の実施形態では、上述の各実施形態と電極部10の構造が異なっている。
図33は、この実施形態における電極部10の構成例を示している。
この実施形態では、各電極11a〜12bは、例えば導電性ゴム等の可穣性のある材質で構成されている。また、これらの電極11a〜12bは、例えば図34に示すように、各々2本のゴム等の弾性部材68で固定部材15に取り付けられている。
この実施形態では、使用時に、下顎下部を保持部18に押し付けると、下顎下部と各電極11a〜12bとの間の接触角度に応じて、例えば図35に示すように、各電極11a〜12bが傾き、下顎下部との接触状態が良好に保たれる。従って、インピーダンスの測定精度が向上し、嚥下筋の状態を精度良く測定することができる。
[6.第6の実施形態]
上述の各実施形態では、各電極11a〜12b(及び電極13a,13b)自体の傾きを変化させる例について説明したが、この実施形態では、各電極11a〜12bが取り付けられた部材が傾くことにより、各電極11a〜12bの傾きが変化する例について説明する。
上述の各実施形態では、各電極11a〜12b(及び電極13a,13b)自体の傾きを変化させる例について説明したが、この実施形態では、各電極11a〜12bが取り付けられた部材が傾くことにより、各電極11a〜12bの傾きが変化する例について説明する。
図36は、この実施形態における電極部10の構成例を示している。
この実施形態では、各電極11a〜12bは、フレキシブル基板72に取り付けられている。このフレキシブル基板72は、その両端が支持部71に取り付けられている。支持部71は、板バネ等の弾性部材によって構成されており、不使用時には、同図中に示す状態となるように、内向きに付勢されている。また、使用時には、例えば図37に示すように、支持部71が外向きに開くようになっているが、最大でもフレキシブル基板72の開き角が90°程度以下に規制されるように、長さ、弾性等が調整されている。
この実施形態では、各電極11a〜12bは、フレキシブル基板72に取り付けられている。このフレキシブル基板72は、その両端が支持部71に取り付けられている。支持部71は、板バネ等の弾性部材によって構成されており、不使用時には、同図中に示す状態となるように、内向きに付勢されている。また、使用時には、例えば図37に示すように、支持部71が外向きに開くようになっているが、最大でもフレキシブル基板72の開き角が90°程度以下に規制されるように、長さ、弾性等が調整されている。
この実施形態では、使用時に、支持部71を開いて顎Dをフレキシブル基板72に押し付けると、例えば図37に示すように、支持部71の弾性と押し付け圧力によって、フレキシブル基板72が下顎下部に密着した状態となる。これにより、各電極11a〜12bと下顎下部との接触状態が良好に保たれる。従って、インピーダンスの測定精度が向上し、嚥下筋の状態を精度良く測定することができる。
[7.第7の実施形態]
第7の実施形態では、上述の各実施形態と電極部10の構造が異なっている。
図38は、この実施形態における電極部10の構成例を示している。
この実施形態では、電極11a,12a,13aは支持体74に取り付けられており、電極11b,12b,13bは支持体75に取り付けられている。支持体74と支持体75は、例えば図39に示すように、ヒンジ部74aとヒンジ部75aによって回動自在に取り付けられている。図40及び図41は、ヒンジ部74aとヒンジ部75aの詳細な構造を示している。ヒンジ部74aは、穴部74bを有しており、この穴部74b周面には、凹部74cが形成されている。また、ヒンジ部75aには、桿状部75bが形成されており、この桿状部75bの先端部の側面には突起75cが設けられている。この突起75cは、例えば球体で構成されており、桿状部75bの直径方向に設けられた穴部75baに挿入されたバネ75bbによって桿状部75bの側面から突出する方向に付勢されている。
第7の実施形態では、上述の各実施形態と電極部10の構造が異なっている。
図38は、この実施形態における電極部10の構成例を示している。
この実施形態では、電極11a,12a,13aは支持体74に取り付けられており、電極11b,12b,13bは支持体75に取り付けられている。支持体74と支持体75は、例えば図39に示すように、ヒンジ部74aとヒンジ部75aによって回動自在に取り付けられている。図40及び図41は、ヒンジ部74aとヒンジ部75aの詳細な構造を示している。ヒンジ部74aは、穴部74bを有しており、この穴部74b周面には、凹部74cが形成されている。また、ヒンジ部75aには、桿状部75bが形成されており、この桿状部75bの先端部の側面には突起75cが設けられている。この突起75cは、例えば球体で構成されており、桿状部75bの直径方向に設けられた穴部75baに挿入されたバネ75bbによって桿状部75bの側面から突出する方向に付勢されている。
ヒンジ部74aとヒンジ部75aは、穴部74bに桿状部75bを嵌合させることによって取り付けられている。これにより、ヒンジ部74aとヒンジ部75aは、穴部74bと桿状部75bを中心として回動自在になっているが、例えば図42(A)〜同図(C)に示すように、凹部74cに突起75cが相対する位置で固定されるようになっている。また、ヒンジ部74aとヒンジ部75aとは、図示しない規制手段(例えばヒンジ部74aとヒンジ部75aの先端部の一部を切り欠く等)によって、支持体74と支持体75の間の開き角が90°程度までしか閉じないようになっている。
この実施形態では、使用時に、顎Dを支持体74と支持体75に押し付けると、例えば図43に示すように、弾性と押し付け圧力によって、支持体74と支持体75の間の開き角が調整され、各電極11a〜12bが下顎下部に密着した状態となる。これにより、各電極11a〜12bと下顎下部との接触状態が良好に保たれる。従って、インピーダンスの測定精度が向上し、嚥下筋の状態を精度良く測定することができる。
[8.第8の実施形態]
第8の実施形態では、上述の各実施形態と電極部10の構造が異なっている。
図44は、この実施形態における電極部10の構成例を示している。
この実施形態では、各々の電極11a〜13bは、各々対応する支持体81〜86に取り付けられている。各支持体81〜86間は、例えば図45に示すように、隣接する支持体81,82等の間のヒンジ部81b,82a等で回動自在に接続されている。この回動角は、図示しない規制手段によって、隣接する支持体間の開き角が135°程度までしか閉じないようになっている。
第8の実施形態では、上述の各実施形態と電極部10の構造が異なっている。
図44は、この実施形態における電極部10の構成例を示している。
この実施形態では、各々の電極11a〜13bは、各々対応する支持体81〜86に取り付けられている。各支持体81〜86間は、例えば図45に示すように、隣接する支持体81,82等の間のヒンジ部81b,82a等で回動自在に接続されている。この回動角は、図示しない規制手段によって、隣接する支持体間の開き角が135°程度までしか閉じないようになっている。
また、隣接する支持体81〜86間は、例えば図44及び図46に示すように、バネ88によって内向きに付勢されている。このため、不使用時には、支持体81〜86が丸まっている状態になっている。
この実施形態では、使用時に、顎Dを各支持体81〜86に押し付けると、例えば図47に示すように、弾性と押し付け圧力によって、各支持体81〜86間の開き角が調整され、各電極11a〜12bが下顎下部に密着した状態となる。これにより、各電極11a〜12bと下顎下部との接触状態が良好に保たれる。従って、インピーダンスの測定精度が向上し、嚥下筋の状態を精度良く測定することができる。
[9.第9の実施形態]
第9の実施形態では、上述の各実施形態と電極部10の構造が異なっている。また、この実施形態では、電極部10は他の構成部分と別に構成されており、電極部10と測定部20とは、有線(リード線等)で接続されている。
第9の実施形態では、上述の各実施形態と電極部10の構造が異なっている。また、この実施形態では、電極部10は他の構成部分と別に構成されており、電極部10と測定部20とは、有線(リード線等)で接続されている。
図48は、この実施形態における電極部10の構成例を示している。
この実施形態では、各電極11a〜13bは、伸縮性のあるゴム等の弾性部材90を介してマスク部89に取り付けられている。マスク部89には、例えば厚さ1mm程度のポリプロピレン等の変形可能な素材が用いられている。マスク部89には、感冒マスク等に用いられているゴム等の紐89a(位置決め手段)が取り付けられている。
この実施形態では、各電極11a〜13bは、伸縮性のあるゴム等の弾性部材90を介してマスク部89に取り付けられている。マスク部89には、例えば厚さ1mm程度のポリプロピレン等の変形可能な素材が用いられている。マスク部89には、感冒マスク等に用いられているゴム等の紐89a(位置決め手段)が取り付けられている。
この実施形態では、例えば図49に示すように、各電極11a〜13bを下顎下部に当て、紐89aを耳にかけて使用する。これにより、紐89aによって各電極11a〜12bが下顎下部に密着した状態となり、各電極11a〜12bと下顎下部との接触状態が良好に保たれる。従って、インピーダンスの測定精度が向上し、嚥下筋の状態を精度良く測定することができる。
[10.第10の実施形態]
上述の各実施形態では、各電極11a〜12bの傾きを変化させる例について説明したが、この実施形態では、各電極11a〜12bの高さを変化させる例について説明する。
上述の各実施形態では、各電極11a〜12bの傾きを変化させる例について説明したが、この実施形態では、各電極11a〜12bの高さを変化させる例について説明する。
図50は、この実施形態における電極部10の構成例を示している。
この実施形態では、各電極11a〜12bは、上述の第1の実施形態等と同様に、保持部18に取り付けられている。これらの電極11a〜12bは、例えば図51に示すように、固定部材15内に設けられたモータ91によって回転駆動されるネジ92によって上下動して高さが変化するようになっている。
この実施形態では、各電極11a〜12bは、上述の第1の実施形態等と同様に、保持部18に取り付けられている。これらの電極11a〜12bは、例えば図51に示すように、固定部材15内に設けられたモータ91によって回転駆動されるネジ92によって上下動して高さが変化するようになっている。
この図51に示すように、各電極11a〜12bには、ネジ92によって上下方向に駆動される台座部93が設けられている。台座部93には、ネジ92に相対するネジ穴94が形成されている。また、台座部93の下には、固定部材15に形成されたガイド穴15aに挿入されるガイドピン95が取り付けられている。
モータ91の動作は、上述の制御部35が、圧力検出部29の検出出力に応じて制御するようになっている。使用時に、各電極11a〜12bの上面が顎Dに触れると、圧力検出部29によって検出される圧力が上昇するため、制御部35は、例えば図52に示すように、所定の圧力になるまでモータ91の駆動を行って台座部93を上下動させる。これにより、各電極11a〜12bが下顎下部に密着した状態となり、各電極11a〜12bと下顎下部との接触状態が良好に保たれる。従って、インピーダンスの測定精度が向上し、嚥下筋の状態を精度良く測定することができる。
[11.第11の実施形態]
第11の実施形態では、上述の各実施形態と電極部10の構造が異なっている。
図53は、この実施形態における電極部10の構成例を示している。
この実施形態では、例えば図54に示すように、各々の電極11a〜13bは、多数の球状の接触部96により構成されている。各々の接触部96は軸部97によって固定部材15の上面に設けられた蓋部15dに設けられた孔15eから突出収納自在に取り付けられている。具体的には、例えば図55(A)及び同図(B)にその断面図を示すように、各々の軸部97の下端には、軸部97が蓋部15dの孔15eから飛び出すことを防止する飛び出し防止片97aが形成されている。この飛び出し防止片97aの直径は、孔15eの直径より大きく、ガイド穴15bの直径より小さい値となっている。また、飛び出し防止片97aの下端には、固定部材15に形成されたガイド穴15bに挿入されたスプリング98が当接しており、このスプリング98によって蓋部15dから突出する方向に付勢されている。
第11の実施形態では、上述の各実施形態と電極部10の構造が異なっている。
図53は、この実施形態における電極部10の構成例を示している。
この実施形態では、例えば図54に示すように、各々の電極11a〜13bは、多数の球状の接触部96により構成されている。各々の接触部96は軸部97によって固定部材15の上面に設けられた蓋部15dに設けられた孔15eから突出収納自在に取り付けられている。具体的には、例えば図55(A)及び同図(B)にその断面図を示すように、各々の軸部97の下端には、軸部97が蓋部15dの孔15eから飛び出すことを防止する飛び出し防止片97aが形成されている。この飛び出し防止片97aの直径は、孔15eの直径より大きく、ガイド穴15bの直径より小さい値となっている。また、飛び出し防止片97aの下端には、固定部材15に形成されたガイド穴15bに挿入されたスプリング98が当接しており、このスプリング98によって蓋部15dから突出する方向に付勢されている。
各々の軸部97は、スプリング98によって固定部材15から突出する方向に付勢されているため、圧力がかかっていない状態では同図(A)のように固定部材15から突出した状態となっている。上面に圧力がかかると、軸部97は、同図(B)に示すように、固定部材15内に収納された状態となる。なお、各接触部96は、軸部97,スプリング98を介して測定部20に接続されている。
使用時に、各電極11a〜12bの上面が顎Dに触れると、各々の接触部96は、接触圧に応じて、固定部材15内に収納される。これにより、例えば図56に示すように、各電極11a〜12bの接触部96が下顎下部に密着した状態となり、各電極11a〜12bと下顎下部との接触状態が良好に保たれる。従って、インピーダンスの測定精度が向上し、嚥下筋の状態を精度良く測定することができる。
[12.第12の実施形態]
第12の実施形態では、上述の各実施形態と電極部10の構造が異なっている。
図57は、この実施形態における電極部10の構成例を示している。
この実施形態では、各電極11a〜13bは、エアシリンダ15cによって固定部材15から突出収納自在に構成されている。
第12の実施形態では、上述の各実施形態と電極部10の構造が異なっている。
図57は、この実施形態における電極部10の構成例を示している。
この実施形態では、各電極11a〜13bは、エアシリンダ15cによって固定部材15から突出収納自在に構成されている。
このエアシリンダ15cの駆動は、上述の圧力検出部29の検出出力に応じて制御部35が行ってもよい。あるいは、使用者が操作する空気入れ等によって操作するようにしてもよい。使用時に、エアシリンダ15cによって各電極11a〜12bが上下されると、例えば図58に示すように、各電極11a〜12bの接触部96が下顎下部に密着した状態となり、各電極11a〜12bと下顎下部との接触状態が良好に保たれる。従って、インピーダンスの測定精度が向上し、嚥下筋の状態を精度良く測定することができる。
[13.第13の実施形態]
第13の実施形態では、上述の各実施形態と電極部10の構造が異なっている。
図59及び図60は、この実施形態における電極部10の構成例を示している。
この実施形態では、図59に示すように、各電極11a〜12bは、使用時に使用者の首に巻き付ける巻き付け部99に取り付けられている。この巻き付け部99の内部には、空気を入れることができるようになっている。また、巻き付け部99の表面には空気の出し入れを行うための、空気弁99aが形成されている。この空気弁99aから空気を入れる手段としては、手動のポンプ等でも、電気ポンプ等でもよい。なお、各電極11a〜12bは、有線(リード線等)により測定部20に接続されている。
第13の実施形態では、上述の各実施形態と電極部10の構造が異なっている。
図59及び図60は、この実施形態における電極部10の構成例を示している。
この実施形態では、図59に示すように、各電極11a〜12bは、使用時に使用者の首に巻き付ける巻き付け部99に取り付けられている。この巻き付け部99の内部には、空気を入れることができるようになっている。また、巻き付け部99の表面には空気の出し入れを行うための、空気弁99aが形成されている。この空気弁99aから空気を入れる手段としては、手動のポンプ等でも、電気ポンプ等でもよい。なお、各電極11a〜12bは、有線(リード線等)により測定部20に接続されている。
この実施形態では、使用時に、例えば図60に示す面ファスナー(位置決め手段)99c,99dにより巻き付け部99を首に巻き付け、空気弁99aより空気を入れると、各電極11a〜12bの接触部96が下顎下部に密着した状態となり、各電極11a〜12bと下顎下部との接触状態が良好に保たれる。従って、インピーダンスの測定精度が向上し、嚥下筋の状態を精度良く測定することができる。
[14.第14の実施形態]
この実施形態では、各電極11a〜12bを前後に移動することができるようになっている。
図61及び図62は、この実施形態における電極部10の構成例を示している。
この実施形態では、各電極11a〜12bは、板バネ101による付勢力により、ガイド100とガイド103間の間に挟持されている。板バネ101のガイド103側に突出した突起102が設けられている。この突起102は、ガイド103側に設けられた凹部104と嵌合し得る形状となっている。凹部104は、所定間隔毎に所定数(例えば3つ)設けられており、各電極11a〜12bは、この凹部104と突起102が嵌合する位置で安定して固定される。従って、凹部104は、各電極11a〜12bの前後位置の可動範囲を制限する制限部として機能している。
この実施形態では、各電極11a〜12bを前後に移動することができるようになっている。
図61及び図62は、この実施形態における電極部10の構成例を示している。
この実施形態では、各電極11a〜12bは、板バネ101による付勢力により、ガイド100とガイド103間の間に挟持されている。板バネ101のガイド103側に突出した突起102が設けられている。この突起102は、ガイド103側に設けられた凹部104と嵌合し得る形状となっている。凹部104は、所定間隔毎に所定数(例えば3つ)設けられており、各電極11a〜12bは、この凹部104と突起102が嵌合する位置で安定して固定される。従って、凹部104は、各電極11a〜12bの前後位置の可動範囲を制限する制限部として機能している。
この実施形態では、各電極11a〜12bを保持部18に対して前後に移動させ、突起102が凹部104に嵌合させて安定させた状態で、上述のインピーダンスの測定を行うことができる。これにより、各電極11a〜12bを下顎下面の前後位置の形状に沿って密着させることができ、各電極11a〜12bと下顎下部との接触状態が良好に保たれる。従って、インピーダンスの測定精度が向上し、嚥下筋の状態を精度良く測定することができる。
[15.第15の実施形態]
この実施形態では、上述の第14の実施形態と同様に、各電極11a〜12bを前後に移動することができるようになっている。
図63及び図64は、この実施形態における電極部10の構成例を示している。
この実施形態では、各電極11a〜12bは、板バネ101の代わりに、固定部材15内に穴部106に内蔵するスプリング107によって付勢される球105を上述の凹部104に嵌合させることにより、各電極11a〜12bをガイド100とガイド103間の間に挟持させるようになっている。凹部104は、上述の第14の実施形態と同様に、所定間隔毎に所定数(例えば3つ)設けられており、各電極11a〜12bは、この凹部104と球105が嵌合する位置で安定して固定される。従って、凹部104は、各電極11a〜12bの前後位置の可動範囲を制限する制限部として機能している。
この実施形態では、上述の第14の実施形態と同様に、各電極11a〜12bを前後に移動することができるようになっている。
図63及び図64は、この実施形態における電極部10の構成例を示している。
この実施形態では、各電極11a〜12bは、板バネ101の代わりに、固定部材15内に穴部106に内蔵するスプリング107によって付勢される球105を上述の凹部104に嵌合させることにより、各電極11a〜12bをガイド100とガイド103間の間に挟持させるようになっている。凹部104は、上述の第14の実施形態と同様に、所定間隔毎に所定数(例えば3つ)設けられており、各電極11a〜12bは、この凹部104と球105が嵌合する位置で安定して固定される。従って、凹部104は、各電極11a〜12bの前後位置の可動範囲を制限する制限部として機能している。
この実施形態では、上述の第14の実施形態と同様に、各電極11a〜12bを保持部18に対して前後に移動させ、球105が凹部104に嵌合させて安定させた状態で、上述のインピーダンスの測定を行うことができる。これにより、上述の第14の実施形態と同様に、各電極11a〜12bを下顎下面の前後位置の形状に沿って密着させることができ、各電極11a〜12bと下顎下部との接触状態が良好に保たれる。従って、インピーダンスの測定精度が向上し、嚥下筋の状態を精度良く測定することができる。
[16.第16の実施形態]
この実施形態では、上述の第14及び第15の実施形態と同様に、各電極11a〜12bを前後に移動することができるようになっている。
図65〜図67は、この実施形態における電極部10の構成例を示している。
この実施形態では、保持部18に溝部110を設けている。各電極11a〜12bは、その下面に突起111を有している。溝部110には、例えば図67に示すように、突起111を挟持する板バネ112が挿入されている。このように、板バネ112によって突起111を挟持する構成とすることにより、この実施形態では、各電極11a〜12bを溝部110の前後の任意の位置で保持させることができるようになっている。この実施形態では、溝部110の間において、板バネ112によって突起111が挟持される範囲であれば、各電極11a〜12bを安定して安定して固定される。従って、この実施形態では、溝部110が各電極11a〜12bの前後位置の可動範囲を制限する制限部として機能している。
この実施形態では、上述の第14及び第15の実施形態と同様に、各電極11a〜12bを前後に移動することができるようになっている。
図65〜図67は、この実施形態における電極部10の構成例を示している。
この実施形態では、保持部18に溝部110を設けている。各電極11a〜12bは、その下面に突起111を有している。溝部110には、例えば図67に示すように、突起111を挟持する板バネ112が挿入されている。このように、板バネ112によって突起111を挟持する構成とすることにより、この実施形態では、各電極11a〜12bを溝部110の前後の任意の位置で保持させることができるようになっている。この実施形態では、溝部110の間において、板バネ112によって突起111が挟持される範囲であれば、各電極11a〜12bを安定して安定して固定される。従って、この実施形態では、溝部110が各電極11a〜12bの前後位置の可動範囲を制限する制限部として機能している。
この実施形態では、各電極11a〜12bを保持部18に対して前後に移動させ、突起111が板バネ112によって保持された状態で、上述のインピーダンスの測定を行うことができる。これにより、各電極11a〜12bを下顎下面の前後位置の形状に沿って密着させることができ、各電極11a〜12bと下顎下部との接触状態が良好に保たれる。従って、インピーダンスの測定精度が向上し、嚥下筋の状態を精度良く測定することができる。
[17.第17の実施形態]
この実施形態では、上述の第1の実施形態と第14の実施形態とを組み合わせた構成となっており、各電極11a〜12bが傾き得るようになっていると共に、前後に移動することができるようになっている。
図68及び図69に示すように、上述の図3〜図6に示す構造の各電極11a〜12bが、上述の図61及び図62に示す構造のガイド100とガイド103の間に挟持されて前後に移動できるようになっている。
この実施形態では、上述の第1の実施形態と第14の実施形態とを組み合わせた構成となっており、各電極11a〜12bが傾き得るようになっていると共に、前後に移動することができるようになっている。
図68及び図69に示すように、上述の図3〜図6に示す構造の各電極11a〜12bが、上述の図61及び図62に示す構造のガイド100とガイド103の間に挟持されて前後に移動できるようになっている。
この実施形態では、各電極11a〜12bを保持部18に対して前後に移動させ、突起102が凹部104に嵌合させて安定させた状態で、下顎下部を保持部18に押し付けて、上述のインピーダンスの測定を行う。このような状態では、上述のように、下顎下部と各電極11a〜12bとの間の接触角度に応じて、各電極11a〜12bが上述の軸部Aを中心として傾き、下顎下部との接触状態が良好に保たれる。従って、この実施形態では、各電極11a〜12bを下顎下面の前後位置の形状及び傾きに沿って密着させることができ、各電極11a〜12bと下顎下部との接触状態がさらに良好に保たれる。従って、インピーダンスの測定精度がさらに向上し、嚥下筋の状態を精度良く測定することができる。
[18.変形例]
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば、各実施形態を組み合わせた構成とすることもできる。また、上述の各実施形態では、生体の状態の一例として嚥下筋の機能を示す指標を例に説明したが、下顎下面のインピーダンスにより、喉部分の脂肪の状態等の生体の状態も測定することができる。この場合は、予め、生体の状態(喉部分の脂肪の状態等)との関係を回帰分析等の統計的手法によって求めておき、変換式等を求めておけば、上述のように測定したインピーダンスから生体の方法を測定することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば、各実施形態を組み合わせた構成とすることもできる。また、上述の各実施形態では、生体の状態の一例として嚥下筋の機能を示す指標を例に説明したが、下顎下面のインピーダンスにより、喉部分の脂肪の状態等の生体の状態も測定することができる。この場合は、予め、生体の状態(喉部分の脂肪の状態等)との関係を回帰分析等の統計的手法によって求めておき、変換式等を求めておけば、上述のように測定したインピーダンスから生体の方法を測定することができる。
1……嚥下筋測定装置、10……電極部、11a,11b,12a,12b,13a,13b……電極、14……擦動部、14a……軸受け部、14b……制限部、16……圧力センサ、20……測定部、21a,21b,21c,21a,21b,21c,21d……スイッチ、23……電流供給部、24……電圧測定部、30……制御系、31……入力部、32……表示部、33……記憶部、34……電源部、35……制御部。
Claims (13)
- 所定間隔で設けられた第1の電極対と、
該第1の電極対の内側に所定間隔で設けられた第2の電極対と、
前記第1の電極対又は第2の電極対のいずれか一方に交流電流を供給する電流供給部と、
他方の電極対の電圧を測定する電圧測定部と、
前記交流電流と前記電圧測定部で測定された電圧とに基づいてインピーダンスを算出するインピーダンス算出部と、
前記各電極対の傾きを変更する傾き変更手段と、
を備えることを特徴とする生体測定装置。 - 前記各電極対が、
被測定物に接触する接触面を有する電極部と、
該電極の接触面と反対側に設けられた軸部と、
該軸部を前記電極部に固定する接続部と、を備え、
前記傾き変更手段が、
前記軸部を回動自在に支える軸受け部と、を備える、
ことを特徴とする請求項1記載の生体測定装置。 - 前記軸受け部は、各々前記軸部の端部に相対する孔を備え当該孔前記軸部の両端部を回動自在に支える円筒状の支承部、を備える、
ことを特徴とする請求項2記載の生体測定装置。 - 前記軸受け部は、前記軸部に相当する溝状の嵌入部、を備え、
前記嵌入部は、その下部に形成された前記軸部が挿入される断面円形状の領域を有し、
前記断面円形状の領域の上部(開口端)の幅が、前記軸部の直径より小さい、
ことを特徴とする請求項2記載の生体測定装置。 - 前記各電極対が、
被測定物に接触する接触面を有する電極部と、
該電極の接触面と反対側に設けられた球状部と、
該球状部を前記電極部に固定する接続部と、を備え、
前記傾き変更手段が、
前記球状部を回動自在に支える穴部と、を備える、
ことを特徴とする請求項1記載の生体測定装置。 - 前記傾き変更手段による前記各電極対の傾きの変更を制限する傾き制限部を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の生体測定装置。
- 前記各電極対の前後位置を変更する前後変更手段
を備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の生体測定装置。 - 所定間隔で設けられた第1の電極対と、
該第1の電極対の内側に所定間隔で設けられた第2の電極対と、
前記第1の電極対又は第2の電極対のいずれか一方に交流電流を供給する電流供給部と、
他方の電極対の電圧を測定する電圧測定部と、
前記交流電流と前記電圧測定部で測定された電圧とに基づいてインピーダンスを算出するインピーダンス算出部と、
前記各電極対の前後位置を変更する前後変更手段と、
を備えることを特徴とする生体測定装置。 - 前記前後変更手段による前記各電極対の前後位置の変更の範囲を制限する制限部、
を備えることを特徴とする請求項8記載の生体測定装置。 - 算出したインピーダンスと生体の状態を示す指標との関係を記憶した記憶部と、
該記憶部に記憶された前記関係を用いて、前記インピーダンス算出部で算出された前記インピーダンスに対応する前記生体の状態を示す指標を生成する指標生成部と、
を備えることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の生体測定装置。 - 前記第1及び第2の電極対と、被測定物の位置関係を規制する位置決め手段を備える
ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の生体測定装置。 - 前記各電極対の高さ位置を変更する高さ変更手段
を備えることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の生体測定装置。 - 前記各電極対と被測定物の間の圧力を検出する圧力センサを備え、
前記インピーダンス算出部は、圧力センサの検出出力に応じてインピーダンスの補正を行う、
ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の生体測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014006742A JP2015134074A (ja) | 2014-01-17 | 2014-01-17 | 生体測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2014
- 2014-01-17 JP JP2014006742A patent/JP2015134074A/ja active Pending
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