JP5426263B2 - メタルボンド砥石製造用焼結炉 - Google Patents
メタルボンド砥石製造用焼結炉 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5426263B2 JP5426263B2 JP2009170026A JP2009170026A JP5426263B2 JP 5426263 B2 JP5426263 B2 JP 5426263B2 JP 2009170026 A JP2009170026 A JP 2009170026A JP 2009170026 A JP2009170026 A JP 2009170026A JP 5426263 B2 JP5426263 B2 JP 5426263B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- furnace
- metal bond
- pressure
- grindstone
- mpa
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
Description
図5はプラトーホーニング加工が施されたシリンダの断面を拡大した模式図であり、プラトーホーニング加工が施されたシリンダ100の表面には、無数のプラトー(丘)101と、隣り合うプラトー101、101の間に形成される谷102とが形成される。プラトー101の頂面103は面粗さを小さくして摩耗を低減させ、谷102に溜めたオイルで頂面103とピストンとの間の潤滑を維持する。この結果、摺動性と潤滑性を両立させることができる。
得られたメタルボンド砥石の断面模式図は次の通りである。
この焼結炉は、冷却ジャケットを備えると共にゲージ圧で0.98MPaの内圧に耐える炉殻と、この炉殻の内部へゲージ圧で0.98MPaまでの不活性ガスを供給する不活性ガス供給源と、前記炉殻に収納され前記メタルボンド砥石素材を加熱するヒータと、このヒータと前記炉殻との間に配置されるセラミックス繊維断熱材と、前記冷却ジャケットに冷媒を供給する冷媒供給手段とを有し、
前記セラミックス繊維断熱材は、形態が成形品又はフェルトであって、厚さが10.0〜12.5mmであることを特徴とする。
加えて、焼結品と冷却ジャケットとの間に介在する断熱材を黒鉛より成形性に優れるセラミックス繊維とした。薄肉成形化、薄肉フェルト化して従来の黒鉛断熱材に比して熱伝導性を高くすることにより、焼結品の急冷が可能となる。
高い降温速度で冷却すると、脆弱な凝集塊の発生を抑制することができる。結果、砥石の寿命を延ばすことができる。
一方、フェルトは、成形品に比較して密度が小さく、蓄熱量が小さいため、焼結品の冷却速度を高めることに寄与する。
また、圧力に関しては次の表記を採用する。減圧状態には、絶対真空をゼロとした絶対圧を使用し、単位の後に(a)を記す。加圧状態には、大気圧をゼロとしたケージ圧を使用し、単位の後に(G)を記す。
図1に示されるように、メタルボンド砥石製造用焼結炉(以下、焼結炉と記す。)10は、冷却ジャケット11を備え、内圧が0.98MPa(G)まで耐える炉殻12と、この炉殻12の底から上向きに挿入された下部パンチ13と、この下部パンチ13に載せられる円筒状のダイ14と、炉殻12のトップから下向きに挿入され、ダイ14に挿入される上部パンチ15と、ダイ14の周囲に配置される黒鉛ヒータ16と、この黒鉛ヒータ16を囲う断熱室17とからなるホットプレスである。
冷却ジャケット11へは、水ポンプ22で給水される。この水はチラー23に排出され、温度調節がなされた後、水ポンプ22に戻される。
以上に説明した焼結炉10を用いて次に述べる実験を行った。
本発明に係る実験例を以下に述べる。なお、本発明は実験例に限定されるものではない。
○素材:
砥粒(平均粒径5μm):8.75体積%
コバルト:56体積%
二硫化タングステン:5.25体積%
結合材(銅合金):30体積%
上記素材を、図1のダイ14に充填した。なお、ダイ14の最大径は120mmである。
○断熱室:厚さ12.5mmのセラミックス繊維成形品
○排気:
炉内の空気を排除するために、図1の排気手段29により、炉内を20Pa(a)又はそれ以下の圧力に減圧する。これで、酸素は殆ど除去される。
図1の不活性ガス供給源31からアルゴンガスを炉内へ吹き込み、炉圧を所定の圧力に維持する。
○プレス:
図1のパンチ13、15により、素材に30MPaのプレス圧を付与する。
大気温度(25℃)から焼結温度(740℃)まで、12.5℃/分の昇温速度で加熱する。740℃で一定時間保持することにより、焼結処理がなされる。
○加熱停止:
図1の黒鉛ヒータ16を止める。これで、炉内及び素材の温度は下がる。降温の際には、炉内の不活性ガスの圧力が維持されるように、炉圧検出手段27で圧力を監視して排気手段29、及び不活性ガス供給源31を制御する。
図2に示すように、炉内圧力が0.01MPa(G)では、降温速度は11.9℃/分、0.10MPa(G)で12.8℃/分、0.49MPa(G)で16.0℃/分、0.69MPa(G)で17.5℃/分、0.80MPa(G)で18.7℃/分、0.92MPa(G)で、19.3℃/分であった。
なお、降温速度は740℃〜600℃までの所要時間を計測し、(740−600)/所要時間=降温速度の計算により求めた。
冷却とは温度が高い炉中心部から低い外周部に熱が伝わる(逃げる)事である。この仲介を果たす伝達物質が雰囲気となる。言い換えれば、熱の伝達は気体分子の衝突で行われる。
炉内圧力が0.92MPa(G)で製作した砥石の断面(模式図)は次図の通りであった。
図3に示すように、砥石40は、砥粒41とコバルト粒子42と二硫化タングステン粒子43と、これらを結合する金属系結合材44とからなると共に、小さな黒点で示すコバルト粒子42に、二硫化タングステン粒子43と砥粒41とが均等に分散されていた。
一方、炉内圧力が0.01MPa(G)で製作した砥石の断面(模式図)は、従来の技術で述べた図6とほぼ同一であり、図7のような問題点を有する。
高降温速度を得るには、焼結炉内の断熱室の断熱性能を下げることが有効である。この知見から次に追加実験を行った。
結果、比較対象の降温速度が10.8℃/分であったものが、実験01では、18.6℃/分に高まった。
結果、比較対象の降温速度が10.8℃/分であったものが、実験02では、19.0℃/分に高まった。
結果、比較対象の降温速度が10.8℃/分であったものが、実験03では、26.4℃/分に高まった。
また、砥石側もある程度の体積が摩耗する。この体積を摩耗体積と呼ぶ。
(研削体積/摩耗体積)=研削比と定義する。研削比は砥石の寿命そのものを表すので、研削比の大きな砥石、すなわち、砥石の摩耗量が少なく、ワークの研削量が大きい砥石が望まれる。
Claims (1)
- メタルボンド砥石素材を焼結するメタルボンド砥石製造用焼結炉において、
この焼結炉は、冷却ジャケットを備えると共にゲージ圧で0.98MPaの内圧に耐える炉殻と、この炉殻の内部へゲージ圧で0.98MPaまでの不活性ガスを供給する不活性ガス供給源と、前記炉殻に収納され前記メタルボンド砥石素材を加熱するヒータと、このヒータと前記炉殻との間に配置されるセラミックス繊維断熱材と、前記冷却ジャケットに冷媒を供給する冷媒供給手段とを有し、
前記セラミックス繊維断熱材は、形態が成形品又はフェルトであって、厚さが10.0〜12.5mmであることを特徴とするメタルボンド砥石製造用焼結炉。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009170026A JP5426263B2 (ja) | 2009-07-21 | 2009-07-21 | メタルボンド砥石製造用焼結炉 |
PCT/JP2010/062258 WO2011010671A1 (ja) | 2009-07-21 | 2010-07-21 | メタルボンド砥石の製造方法およびメタルボンド砥石製造用焼結炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009170026A JP5426263B2 (ja) | 2009-07-21 | 2009-07-21 | メタルボンド砥石製造用焼結炉 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011021267A JP2011021267A (ja) | 2011-02-03 |
JP5426263B2 true JP5426263B2 (ja) | 2014-02-26 |
Family
ID=43631583
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009170026A Active JP5426263B2 (ja) | 2009-07-21 | 2009-07-21 | メタルボンド砥石製造用焼結炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5426263B2 (ja) |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5954098U (ja) * | 1982-10-04 | 1984-04-09 | 株式会社神戸製鋼所 | 高能率熱間静水圧成形装置 |
JPH01127889A (ja) * | 1987-11-13 | 1989-05-19 | Nikkiso Co Ltd | たて型内熱式高温高圧装置の断熱構造体 |
JP2535408B2 (ja) * | 1989-06-08 | 1996-09-18 | 株式会社神戸製鋼所 | 熱間静水圧下加工装置および加工方法 |
JP3095707B2 (ja) * | 1996-05-01 | 2000-10-10 | 大阪ダイヤモンド工業株式会社 | ワイヤーソー用ビーズの製造方法 |
JP3380125B2 (ja) * | 1996-10-29 | 2003-02-24 | アルプス電気株式会社 | 多孔質超砥粒砥石とその製造方法 |
-
2009
- 2009-07-21 JP JP2009170026A patent/JP5426263B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011021267A (ja) | 2011-02-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Gupta et al. | Enhancing overall mechanical performance of metallic materials using two-directional microwave assisted rapid sintering | |
CN101376276B (zh) | 镁基复合材料及其制备方法 | |
JP5061018B2 (ja) | アルミニウム−黒鉛−炭化珪素質複合体及びその製造方法 | |
CN1907603A (zh) | 粉末冶金内螺旋棘轮的制造方法及模具 | |
US20140238191A1 (en) | Magnesium-based alloy powder and magnesium-based alloy molded article | |
JPWO2014157089A1 (ja) | 銅合金粉末、銅合金焼結体および高速鉄道用ブレーキライニング | |
CN104496423A (zh) | 石油钻井用99氧化铝陶瓷缸套内衬材料及其制备方法 | |
JP5265867B2 (ja) | 高密度の半製品又は構成要素を製造する方法 | |
WO2011010670A1 (ja) | メタルボンド砥石及びその製造方法 | |
JP5426263B2 (ja) | メタルボンド砥石製造用焼結炉 | |
JP5364485B2 (ja) | メタルボンド砥石の製造方法 | |
CN100543328C (zh) | 自润性轴承的制法 | |
WO2011010671A1 (ja) | メタルボンド砥石の製造方法およびメタルボンド砥石製造用焼結炉 | |
Li et al. | Research on the densification of W–40 wt.% Cu by liquid sintering and hot-hydrostatic extrusion | |
JP5514689B2 (ja) | メタルボンド砥石の製造方法 | |
JP5364486B2 (ja) | メタルボンド砥石の製造方法 | |
WO2012043660A1 (ja) | メタルボンド砥石の製造方法 | |
JP5520771B2 (ja) | メタルボンド砥石の製造方法 | |
CN108059459B (zh) | 一种MoS2陶瓷靶材的制备方法 | |
JP5551040B2 (ja) | メタルボンド砥石 | |
JP2011020242A (ja) | メタルボンド砥石 | |
CN105108163A (zh) | 一种超薄均热板用铜粉及其制作方法 | |
KR102295783B1 (ko) | 저온가압소결을 이용한 고강도 텅스텐 제조방법 | |
JP5417072B2 (ja) | メタルボンド砥石 | |
JP2011020245A (ja) | メタルボンド砥石及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20111124 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120517 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130730 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130925 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20131119 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20131128 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 5426263 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |