JP5426060B2 - 金属部品のパルスプラズマ強化方法 - Google Patents

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Description

この発明は、金属部品のパルスプラズマ強化方法及び装置に関する。
ガスタービンの部品は振動負荷を受けやすく、また機械的、流体力学的あるいは侵食性の摩耗に曝されている。耐用年数を延ばすために、ショットピーニング又はパルスレーザー強化によって、内部圧縮応力が部品内へ導入される。ショットピーニングは、部品の表面がショットの衝撃で粗さの点で悪影響を受けるという難点がある。パルスレーザー強化法の欠点は、レーザーの効率が非常に乏しいという点に加えて、強化しようとする部品表面上における、レーザーの焦点区域に局所的に制限されるレーザーパルスの作用範囲が点状となることにある。
本発明の目的は、強化しようとする表面上で単に点状に作用するのではなく、また表面の粗さに悪影響を及ぼさないような、金属部品の強化方法を提供することである。また、それに対応する金属部品の強化装置を提供することも意図するものである。
方法に関しては、本発明によれば、解決手段は次のステップにより特徴づけられる:金属部品を供給し、該金属部品の表面部分に昇華性の材料を塗布し、前記材料が昇華しその結果、表面部分から部品内へ達する区域において残留圧縮応力を形成すべく衝撃波が部品内に導入されるように、前記表面部分にパルスプラズマジェットを噴射により当てる。
その方法では、部品は表面及び表面に近接した区域において、特にガスタービンの部品にとっては空気力学及び強度の点から好ましくない部品の粗さを増すことなく、強化される。部品表面は、パルスプラズマ強化によっては損傷を受けない。その上、電子とプラスに帯電した原子核(イオン)との混合物から構成され、それゆえに物質を含むプラズマジェットは、部品の表面で、レーザービームの焦点領域よりもはるかに広範囲に作用し、その結果、本方法はより迅速且つ経済的に実施することができる。強化しようとする部品の表面に塗布するために用いられる材料は、プラズマパルスの熱エネルギーと運動エネルギーの変換による短い高エネルギーパルスのなかで、昇華する。この昇華爆発衝撃を衝撃波の形で部品に導入することが、後者の表面及び表面に近接する約2mmの浸透深度まで下がった領域における、ミクロ構造的変化による強化あるいは硬化をもたらす。
レーザーパルスの純粋な光ビームと違って、プラズマジェットは、物質の標的化されたジェットであり、そのエネルギーは運動成分と熱成分とから構成される。これらの成分は、通常、各々およそ50%ずつにのぼる。運動エネルギー成分は、プラズマジェットを昇華性材料の層へ貫入させ、エネルギー或いは電力の高度に効率的な導入を確実にする。この層の昇華及びその結果としての衝撃波は次いでプラズマジェットの総合的なエネルギーの変換を通して生み出される。運動効果、すなわちプラズマジェットの極めて高度に加速された粒子の減速は、昇華性材料層及び部品自体に高圧を与える結果となり、昇華ガスが早期に逃げるのを防ぎ、部品への衝撃波の導入を向上させることができる。レーザーパルスで必要とされる被覆層やミストとして知られているものの使用は、不要である。
特定のプラズマジェットでは、永久圧縮応力を表面部分から部品内へ達する領域へ導入することは、純粋に運動効果を用いることによって可能となる。
永久圧縮応力によって、振動負荷を受ける部品の壁面厚み、及び従ってこれらの部品の重量を、減らすことができる。本体に入る衝撃波は、昇華性材料上におけるパルスプラズマジェットの作用及びそれに伴う爆発(デトネーション)のような昇華の結果として、部品の表面で生成される。
本方法は、Tiを主体とする合金からなるタービン翼、ベーン、あるいは円板などの圧縮機部品、及び、同様にFeまたはNiまたはCoを主体とする合金からなる部品の、表面に近接する領域における強化及び硬化に用いることができる。
パルスプラズマ強化がなされた領域は、表面に近接する領域において永久圧縮応力が形成されるために、振動負荷を受ける部品の疲労強度を格段に増すことができる。プラズマパルス強化方法を用いた部品への圧縮応力の導入は、また、振動負荷を受けるガスタービンの圧縮機又はタービンのタービン翼、ベーン、及び円板の耐用年数に影響を与える。さらに、表面に近接した領域のパルスプラズマ強化は、翼底と円板の受入溝との接点で起こる、フレッチングとして知られる摩擦による侵食に関し、積極的な、延命効果がある。
昇華性材料は、好ましくは有機物質、例えばPVC、PE、PPのような熱可塑性物質であり、エネルギー伝達媒体として作用する。これによって、パルスプラズマジェットが衝突した時に形成される昇華爆発衝撃が衝撃波として部品に導入される。
プラズマジェットは部品の表面部分に面的に当てられ、プラズマジェットがプラズマパルスごとに約10cm2及びそれ以上の面積で作用することを可能にする。この値は、出力データや使用するパルスプラズマ源の幾何学構造によって変化しうるものであり、強化しようとする表面部分の幾何学的構造に適合させられる。
エネルギー及びパルスの昇華性材料層への高度に効果的な導入によって、部品は、衝撃波によってもたらされるミクロ構造的変化の結果として、約2mmの浸透深度まで下がって強化あるいは硬化されうる。
表面部分は、プラズマジェットの粒子が昇華性材料層内に貫入し且つ跳ね返らないように、約150km/sの速度のプラズマジェットに曝すことができる。
パルスプラズマジェットは、パルス化された高電流のアーク放電に基づいて生成される。この場合、アークによりイオン化されたHeあるいはArなどの作動ガスは、パルスプラズマ源から爆発のようなプラズマジェットの形で発生する。
本方法は、エネルギーのプラズマジェットからの損失及びそれゆえの効率の低下を回避するために、好ましくは10-7バールの範囲の真空下で行われる。
本パルスプラズマ強化方法は、また、クラックやノッチの形で、既に作動中における損傷を受けているガスタービン等の部品に対しても、有効に用いることができる。このタイプの部品については、永久圧縮応力が該部品に導入され、その結果、さらなるクラックの伝搬が防止され、該部品の残りの耐用年数が新しい部品の水準にまで延長しうるように、損傷した領域に位置する表面部分がプラズマジェットに曝される。
装置に関しては、本発明によれば、その解決手段は、作動ガスを保持する収容部(volume)と金属基材の方へ向いたノズルとを有するパルスプラズマ源、該パルスプラズマ源及び基材の保持及び位置決め手段、基材に昇華性材料を塗布する手段、収容部へ作動ガスを不連続的に供給する手段、及び爆発の形で発生するパルスプラズマジェットを生成するために極めて高い電力をプラズマガスに導入する手段によって、特徴付けられる。この場合、プラズマジェットの粒子は超音速に加速される。
パルスプラズマ源からのプラズマの爆発のような発生のために、10GWもの大規模な電力の極めて高い導入をもたらすべく、エネルギーは高電流アーク放電の手段で導入されるのが好ましい。
不連続的に作動ガスを収容部へ供給する手段は、好ましくは、少なくとも一つのバルブを含み、プラズマガスの爆発のような発生後、直ちに新しい作動ガスが補充されるように、制御される。
パルスプラズマジェットは、コンデンサ充電装置及びバルブに応じて、1−10Hzの範囲の周波数で発生させても良い。
本発明のさらなる構成が、従属項に記載されている。
以下の本文には、実施例に基づいて及び図面を参考に、本発明がより詳細に説明されている。
図1は、ガスタービンの翼又はベーンを表しており、全体を1の印で示してある。そして、その表面あるいは表面に近接する領域は、永久圧縮応力が導入されるように、少なくとも部分的にパルスプラズマにより強化及び硬化されている。パルスプラズマ強化方法は、圧縮機及びタービンの翼又はベーン1の両方に用いることができる。ガスタービンが作動しているときは、翼又はベーン1は、内側の基台3から翼片2あるいは翼底4ヘ移行するところで特に高い振動負荷を受ける。加えて、翼底4はまた、摩擦による侵食又はフレッチングを受ける。
さらに、フローダクト内のガスタービン部品の表面は、粒子状物、汚染物質などによる流体力学的摩耗又は腐食に曝され、翼又はベーン1の前縁5の部位において損傷の可能性が最も高い。翼又はベーン1のガスタービン筺体を掃引して通過する部位、例えば翼又はベーンの先端6、あるいはカバーストリップを有する翼又はベーンのシーリングの先端もしくはシーリングフィン(表示せず)は、機械的摩耗に曝され、補強のために同様にパルスプラズマ強化による処理を行うことができる。
例として、表面部分7は、翼又はベーン1の前縁5の部位において点線で示してあり、表面部分7から部品1内へ達する領域に永久圧縮応力を導入し、それによって部品1を強化するために、本発明による方法の模範的な実施態様に従ってパルスプラズマ強化を行うことができる。翼又はベーンの先端6の部位にあり同様に点線で示した更なる表面部分7’は、翼又はベーンをその位置で機械的に補強し、ストリッピング中の摩耗に対して保護するために、本発明による方法の模範的な実施態様に従ってパルスプラズマ強化を行うことができる。
このタイプの取り外し可能な翼又はベーン1は、多数の縦溝あるいは一つの渦巻き状の円周溝を有する円板に、確実に固定する方法で保持されている。翼又はベーン1の根底部4のように、円板におけるこのタイプの溝(表示せず)は、応力の点からクリティカルな部位であって破砕の危険性があり、耐用年数を増すためにパルスプラズマ強化を行うことができる。
パルスプラズマ強化方法においては、翼又はベーン1は、図3に部品18について図式で示したように、パルスプラズマ源14がパルスプラズマジェット20を強化しようとする表面部分7,7’へ当てることが可能となるように保持及び位置決め手段により固定されている。この前に、表面部分7,7’は、例えばPVC等の熱可塑性物質のような昇華性材料の適切な厚さの層22により塗布される。層22の厚さは、とりわけ部品1,8,18の材質に依存する。
そして、例えばHe、H2、あるいはArといった作動ガスがパルスプラズマ源14の収容部17に供給され、極めて短時間内に、高電流アーク放電15,16のように、10GWの領域の非常に高い電力を導入する手段によって、電力がこの作動ガスに供給される。その結果、パルスプラズマ源14のノズル21から爆発のような状態で発生するパルスプラズマビーム20が形成され、表面部分7,7’を被覆している昇華性材料22内へ貫入する。そして、そのプラズマビームの熱成分と運動成分とを含む全エネルギーは、前記材料22を昇華させて短い高エネルギーパルスとする。プラズマジェット20の極めて高速に加速された粒子の減速に起因して層上が高圧となるため、この昇華爆発衝撃は、部品1に直接的に導入されて衝撃波となり、その結果として該部品は、ミクロ構造的変化によって、約2mmの浸透深度まで下がって強化及び硬化される。初期の衝撃波に加えて、反射衝撃波も発生する。
昇華性材料22により塗布された表面部分7,7’上におけるプラズマジェット20の作用範囲は広く、約10cm2あるいはそれ以上の広さにのぼるため、パルスプラズマ強化は極めて経済的な方法であることが分かる。たとえ狭いかあるいは接近が困難な表面部分7,7’であっても、パルスプラズマ源14と基材1,18のための保持及び位置決め手段を適切に選択することによって、パルスプラズマ強化が可能となる。
図2は、一体化した翼付きローターを表す。これは、全体を8で示し、実質的にハブ10を有する円板9と、円周部の表面11と、実質的に放射状に伸びた翼12とを含む。一体化した翼付きローター8の翼12は、図1において図解した翼又はベーン1に関して既に説明したクリティカルな領域のみならず、特に円板9の翼片から円周部表面11へ移行する部位において、動的な負荷を受ける。円板9において、ハブ10の穴部位は、遠心力に起因する高い引張応力のため、特に高い負荷を受ける。
円板9の翼12と円周部表面11との間の移行部位及びハブ10の穴部位におけるローター8のクリティカルな表面部分は、実質的に図1で示した翼又はベーン1に関して既に説明した方法のステップに従って、パルスプラズマ強化が行われる。まず最初に、昇華性の、そして一般的には例えば熱可塑性物質などの有機物質の材料からなる層22が、図1の7,7’に相当する強化しようとする表面部分に被覆される。各々のプラズマジェット20に対し、Ar等の作動ガスがパルスプラズマ源14に供給され、そのノズル21が強化しようとする表面部分に向けられる。そして、電子とプラスに帯電した原子核(イオン)とを含みそれゆえに物質を内包するプラズマジェット20を発生させるために、高電流アーク放電等の手段15,16が、作動ガスに極めて高い電力を供給するために用いられる。パルスプラズマ源14は、プラズマジェット20がパルスプラズマ源14から爆発状態で発生し、しかして昇華性材料の層22に衝突し貫入するように、1−10Hzの範囲の周波数で作動する。
昇華性材料の層22は、短い高エネルギーパルス中における昇華の結果生じる昇華爆発衝撃が、強化しようとするローター8の部位に直接的に導入されることによって、エネルギー伝達媒体の役目を果たす。そこでは衝撃波が形成され、ローター8の前記部位をミクロ構造の変化により強化及び硬化させる。
パルスプラズマ源14とローター8の保持及び位置決め手段を適切に選択することにより、高い負荷を受けるローター8のハブ10の穴部位のような内部空間に対しても、説明した方法を用いることにより難なくパルスプラズマ強化を行うことができる。
例えば、図1に示した翼又はベーン1、図2に示した一体化した翼付きローター8、又はトルク伝達シャフトなどはノッチ、クラック、あるいはフレッチングの形で摩耗を生じるが、これらのように、既に作動中に損傷を受けた部品は、損傷部位に位置する表面部分のパルスプラズマ強化によって、残りの耐用年数を、損傷を受けていない新しい部品の水準にまで延長することができる。特に、クラック又はノッチの場合、パルスプラズマ強化により表面部位に導入され約2mmの浸透深度まで下がって部品中に達する永久圧縮応力によって、損傷の伝搬を防止することができる。
クラック等による損傷を受けた部品の場合、強化しようとしそのために昇華性材料の層22を被覆すべき表面部分7,7’は、この損傷の周囲に位置する。それに続くプラズマジェット20の作用は、例えば翼又はベーン1といった部品へ導入された衝撃波により、さらなるクラックの伝搬を防止する永久圧縮応力を導入する。
図3は、金属部品18のパルスプラズマ強化方法を実施するための装置の概略図を示す。これは、実質的に、特定の用途に適応可能なようにパルスエネルギー、パルス幅、及びパルスシーケンス周波数が変化可能なパルス高電流アーク放電に基づく、全体を14で示したパルスプラズマ源を含む。本方法は、複数のパルスプラズマジェット20を用いて不連続的に実施される。強化しようとする部品18の部位の範囲が部品表面のプラズマジェット20の作用範囲よりも広い場合は、パルスプラズマ源14及び部品18は、所望する表面部分全体をパルスプラズマジェット20に曝すことができるように、本方法の実施中に相互に移動する。
特に強化しようとする表面部分7,7’がかなり広い場合は、さらに加えて、磁気ノズルとして知られているものを用いることができる。そこでは、均一なエネルギー密度を達成するために、磁場を用いてプラズマジェット20の制御、方向転換、または方向付けが行われる。このようにして、例えば円板のパルスプラズマ強化のために、例えば環状のプラズマジェット20を発生させることも可能である。
パルスプラズマ源14は2つの冷却電極15,16を含み、その間で極めて高いエネルギー密度のアーク放電が発生する。用いられる作動ガスは、例えばHe、H2、あるいはArなどの希ガスまたは化学的反応性ガス(chemisch reaktives Gas)である。作動ガスはバルブ19を経由して、少なくとも部分的にパルスプラズマ強化しようとする金属部品18へ向かって開けられているパルスプラズマ源14の収容部17へ供給される。特定の用途に応じて、部品18は、パルスプラズマ源14から20cm〜1mの範囲の距離で配置される。
発生するアークは作動ガスへ向けて熱を放射する。作動ガスは、プラズマを形成すべくイオン化され、矢印によって示した極めて高温且つ高速のパルスプラズマジェット20の形で、爆発状態でノズル29からパルスプラズマ源14を離れる。プラズマジェット20は電子とプラスに帯電した原子核(イオン)の混合物であり、約50%の運動エネルギーと50%の熱エネルギーとを含む。プラズマジェット20が、プラズマパルスによって強化しようとする部品18の例えば7,7’の表面部分にあてがわれた熱可塑性材料の層22に衝突し、貫入するとき、該可塑性材料は短い高エネルギーパルスの形で昇華し、昇華爆発衝撃を衝撃波の形で部品18内へ伝達する。層22は従って、昇華爆発衝撃を部品18内へ導入するためのエネルギー伝達媒体の役割を果たす。
プラズマガス20パルスプラズマ源14から爆発状に発生した後直ちに、さらなる作動ガスがバルブ19を経由してパルスプラズマ源14へ供給される。そして、このガスは次々に陽極と陰極、それぞれ14及び15、の間のアークによって加熱され、爆発状態でノズル21から部品18へ向かって発生する。周波数は1−10Hzの範囲である。
パルスプラズマ源14のアークは、部品18へ伝達されないので、特定の用途によってはパルスプラズマ源14のノズル21から短い距離でしか配置できない場合であっても、本発明の実施中に部品が比較的低温の状態で維持される。
パルスプラズマ強化の方法及び装置は、表面から部品内部へ達する領域で永久圧縮応力を導入することにより強化又は硬化を意図する他の発熱機械、動力機械、工作機械等の金属部品にも同様に適用することができる。
ガスタービンの翼又はベーンの斜視図を表しており、その表面は、少なくとも部分的に、本発明による方法を用いてパルスプラズマ強化がなされうる。 ガスタービンのローターの斜視図を表しており、実質的にハブ及び翼を備えた円板を含んでいる。 パルスプラズマ源を有する装置を図式的に表現したものである。

Claims (14)

  1. 以下のステップを含む金属部品のパルスプラズマ強化方法:
    金属部品(1,8,18)を供給し、
    該金属部品(1,8,18)の表面部分(7,7’)に昇華性材料(22)を塗布し、
    パルスプラズマ源(14)からのプラズマジェット(20)を該表面部分(7,7’)に面的に当てることで、前記材料が昇華してその結果、衝撃波が部品(1,8,18)内に導入されて表面部分(7,7’)から部品(1,8,18)内へ達する領域において残留圧縮応力を形成する、方法。
  2. 部品(1,8,18)がTiまたはFeまたはNiまたはCoを主体とした合金からなることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 振動負荷を受けるガスタービンの部品(1,8,18)が供給されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 圧縮機又はタービンの翼又はベーン(1)あるいは円板(9)が供給されることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  5. 昇華性材料が有機物質であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一つに記載の方法。
  6. 昇華性材料が可塑性物質であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一つに記載の方法。
  7. 表面部分(7,7’)におけるプラズマジェット(20)が、プラズマパルスごとに少なくとも10cmの面積で作用することを特徴とする、請求項に記載の方法。
  8. 残留圧縮応力が、表面部分(7,7’)から2mmのところまで部品(1,8,18)内へ達する領域に導入されることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一つに記載の方法。
  9. パルスプラズマジェット(20)は、高周波磁場を用いてあるいはパルス化された高電流アーク放電に基づいて生成されることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一つに記載の方法。
  10. 表面部分(7,7’)が、熱エネルギー及び運動エネルギーを有するパルスプラズマジェット(20)に曝されることを特徴とする、請求項に記載の方法。
  11. 表面部分(7,7’)が、1−10Hzの範囲の周波数でパルス化されたパルスプラズマジェット(20)に曝されることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一つに記載の方法。
  12. 表面部分(7,7’)が、少なくとも150km/sの速度のパルスプラズマジェット(20)に曝されることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一つに記載の方法。
  13. 表面部分(7,7’)が、真空下でパルスプラズマジェット(20)に曝されることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一つに記載の方法。
  14. 損傷を受けた金属部品(1,8,18)が供給され、該損傷部に位置する表面部分(7,7’)をパルスプラズマジェット(20)に曝すことを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一つに記載の方法。
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