JP5424954B2 - 導波管スロットアレーアンテナ - Google Patents
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しかしながら、この導波管スロットアレーアンテナでは、図16に示されるように、導波管短絡面から最初の放射スロット53の中心位置までの距離がλg/4−tとなり、適切に定在波で励振することができないという問題があった。
図17において、この導波管スロットアレーアンテナ56は、導波管57と、導波管57の1つの壁面に設けられた複数の放射スロット58と、放射スロット58が設けられた導波管57の壁面と対向する壁面に接続された給電導波管59とを備えている。ここで、導波管57の軸方向の両端部には、導波管57が下方(放射スロット58から給電導波管59の方向)に折り曲げられた折り曲げ構造60が形成されている。
そのため、導波管スロットアレーアンテナから放射された電磁波の放射特性に劣化が生じることを防止しながら、各放射スロット58を定在波で励振することができる。
特許文献1の導波管スロットアレーアンテナでは、導波管の軸方向の両端部に形成された折り曲げ構造が大きく下方に張り出しているので、導波管の後段に接続され、給電導波管、アンプ、増幅器等を含む給電回路の形状によっては、折り曲げ構造と干渉する恐れ、すなわち折り曲げ構造の影響によって取り付けに支障をきたす恐れがある。そのため、給電回路の設計自由度が低下するという問題がある。
そのため、放射された電磁波の放射特性に劣化が生じることを防止しながら、各放射スロットを定在波で励振することができるとともに、後段に接続される給電回路の設計自由度の低下を防止することができる。
図1は、この発明の実施の形態1に係る導波管スロットアレーアンテナ1を示す斜視図である。また、図2は、図1に示した導波管スロットアレーアンテナ1を示す平面図である。また、図3は、図2に示した導波管スロットアレーアンテナ1を、I−I線に沿って切断した断面図である。
複数の放射スロット3は、導波管2の1つの壁面に設けられている。また、各放射スロット3は、導波管2内での波長(導波管管内波長)をλgとすると、導波管外形端面(導波管2外側の軸方向端面)からλg/4離れた位置を基準として、λg/2間隔で等間隔に配置されている。また、給電導波管5(給電回路)は、放射スロット3が設けられた導波管2の壁面と対向する壁面に接続されている。
図4(a)は、この発明の実施の形態1に係る導波管スロットアレーアンテナ1において、導波管外形端面よりλg/4の位置から、導波管短絡面側を見たときの等価回路を示す回路図である。図4(a)において、T0−T0’は導波管外形端面からλg/4の位置を示し、T1−T1’は放射スロット3に近い側のインピーダンスステップ位置を示し、T2−T2’は導波管短絡面に近い側のインピーダンスステップ位置を示している。
式(1)より、各放射スロットを理想的に定在波で励振できる導波管スロットアレーアンテナにおいて、導波管短絡面よりλg/4の位置から導波管短絡面側を見たときのインピーダンスは、無限大となることが分かる。
図5は、この発明の実施の形態1に係る導波管スロットアレーアンテナ1において、導波管外形端面よりλg/4の位置から導波管短絡面側を見たときの、インピーダンス特性の算出結果を示す説明図である。図5において、インピーダンス特性内の四角点は、設計周波数におけるインピーダンス特性を示している。
そのため、導波管の軸方向の長さを等価的に長くして、放射された電磁波の放射特性に劣化が生じることを防止しながら、各放射スロットを定在波で励振することができるとともに、後段に接続される給電回路の設計自由度の低下を防止することができる。
図6は、この発明の実施の形態2に係る導波管スロットアレーアンテナ1Aを示す斜視図である。また、図7は、図6に示した導波管スロットアレーアンテナ1Aを示す平面図である。また、図8は、図7に示した導波管スロットアレーアンテナ1Aを、II−II線に沿って切断した断面図である。
複数の放射スロット3は、導波管2の1つの壁面に設けられている。また、各放射スロット3は、導波管外形端面からλg/4離れた位置を基準として、λg/2間隔で等間隔に配置されている。また、給電導波管5は、放射スロット3が設けられた導波管2の壁面と対向する壁面に接続されている。
図9は、この発明の実施の形態2に係る導波管スロットアレーアンテナ1Aにおいて、導波管外形端面よりλg/4の位置から、導波管短絡面側を見たときの等価回路を示す回路図である。
ここで、上記式(3)が無限大となれば、上記式(1)と等価となり、各放射スロット3を定在波で励振することができると考えられる。すなわち、次式(8)が成立すれば、上記式(3)が無限大となり、各放射スロット3を定在波で励振することができる。
そのため、導波管の軸方向の長さを等価的に長くして、放射された電磁波の放射特性に劣化が生じることを防止しながら、各放射スロットを定在波で励振することができるとともに、後段に接続される給電回路の設計自由度の低下を防止することができる。
これらの場合も、上記実施の形態1、2と同様の効果を得ることができる。
図10は、この発明の実施の形態3に係る導波管スロットアレーアンテナ11を示す斜視図である。また、図11は、図10に示した導波管スロットアレーアンテナ11を示す平面図である。また、図12は、図11に示した導波管スロットアレーアンテナ11を、III−III線に沿って切断した断面図である。
複数の放射スロット14は、リッジ導波管13の1つの壁面に設けられている。また、各放射スロット14は、導波管外形端面からλg/4離れた位置を基準として、λg/2間隔で等間隔に配置されている。また、給電プローブ16(給電回路)は、放射スロット14が設けられたリッジ導波管13の壁面と対向する壁面から挿入されている。
この発明の実施の形態3に係る導波管スロットアレーアンテナ11においては、インピーダンスステップ構造15の各区間における軸方向の長さおよび特性インピーダンスを、上記実施の形態1の図4(a)で示した等価回路のものと同様とすると、上記式(2)〜(6)が成立すると考えられる。
そのため、導波管の軸方向の長さを等価的に長くして、放射された電磁波の放射特性に劣化が生じることを防止しながら、各放射スロットを定在波で励振することができるとともに、後段に接続される給電回路の設計自由度の低下を防止することができる。
上記実施の形態3では、リッジ導波管の導波管外形端面からλg/4離れた位置と、導波管短絡面との間に、3段階のインピーダンスステップ構造としてリッジ高さを変化させることで、等価的に導波管長を長くした。これに対して、上記実施の形態2の場合と同様に、導波管外形端面からλg/4離れた位置と、導波管短絡面との間で、放射スロットが設けられた導波管の壁面と対向する面に、2段階のインピーダンスステップ構造としてリッジ高さを変化させることで、実施の形態3と同様の効果を得ることができる。
そのため、導波管の軸方向の長さを等価的に長くして、放射された電磁波の放射特性に劣化が生じることを防止しながら、各放射スロットを定在波で励振することができるとともに、後段に接続される給電回路の設計自由度の低下を防止することができる。
図13は、この発明の実施の形態5に係る導波管スロットアレーアンテナを示す平面図である。また、図14は、図13に示した導波管スロットアレーアンテナを、V−V線に沿って切断した断面図である。
そのため、導波管の軸方向の長さを等価的に長くして、放射された電磁波の放射特性に劣化が生じることを防止しながら、各放射スロットを定在波で励振することができるとともに、後段に接続される給電回路の設計自由度の低下を防止することができる導波管スロットアレーアンテナを得ることができる。
これらの場合にも、上記実施の形態5と同様の効果を得ることができる。
この場合にも、上記実施の形態1〜5と同様の効果を得ることができる。
この場合にも、上記実施の形態1〜5と同様の効果を得ることができる。
Claims (4)
- 導波管と、
前記導波管の1つの壁面に設けられた複数の放射スロットと、
前記導波管外側の軸方向端面から導波管管内波長の1/4波長分離れた位置と、前記導波管内側の軸方向端面との間に、前記放射スロットが設けられた前記導波管の壁面と対向する面から、前記導波管内側に張り出して形成された張り出し部を有する複数段のステップ構造と、
を備えたことを特徴とする導波管スロットアレーアンテナ。 - 前記導波管は、方形導波管であり、
前記ステップ構造は、前記方形導波管の短辺寸法をステップ状に変化させた構造を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の導波管スロットアレーアンテナ。 - 前記導波管は、内部にリッジが形成されたリッジ導波管であり、
前記ステップ構造は、前記リッジの高さをステップ状に変化させた構造を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の導波管スロットアレーアンテナ。 - 請求項1から請求項3までの何れか1項に記載された導波管スロットアレーアンテナをサブアレーとし、複数個の前記サブアレーを平面状に配列した
ことを特徴とする導波管スロットアレーアンテナ。
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