JP2009239858A - 導波管スロットアレーアンテナ - Google Patents
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Abstract
【課題】 導波管スロットアレーアンテナにおいて、端部スロットと導波管短絡面との距離を1/4波長もしくは1/2波長離さなければならないため、所定の開口径に放射導波管を収めるために、端部のスロットを省略せざるを得なく、利得低下を引き起こしていた。
【解決手段】 端部スロットにおけるスロットの長さを共振長より短くし、放射インピーダンスまたは放射アドミタンスに正の虚部の値を持たせ、端部スロットから放射導波管の短絡面までの距離を従来の長さより短くすることにより、等価回路特性の虚部を打ち消す。これにより、各放射スロットとの整合のとり易さを維持したまま放射導波管を短縮することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 端部スロットにおけるスロットの長さを共振長より短くし、放射インピーダンスまたは放射アドミタンスに正の虚部の値を持たせ、端部スロットから放射導波管の短絡面までの距離を従来の長さより短くすることにより、等価回路特性の虚部を打ち消す。これにより、各放射スロットとの整合のとり易さを維持したまま放射導波管を短縮することができる。
【選択図】 図1
Description
この発明は、導波管の管壁に放射スロットを複数配列して電波を送受信する導波管スロットアレーアンテナに関するものである。
通常、導波管スロットアンテナは放射導波管の管壁に細長いスロットを切りそのスロットから電波を放射する。導波管スロットアレーアンテナは一本の放射導波管に複数のスロットを設け、更に放射導波管を複数配列している。導波管は低損失であるため高利得なアンテナが得られる。
一本の放射導波管の端部は放射スロットの等価回路特性によりスロット中心からある距離のところで導波管を短絡し、導波管内部に定在波を発生して、定在波の腹のところにスロットを配置して効率よく放射させている。また、各放射スロットはその等価回路(インピーダンス、または、アドミタンス)を純抵抗あるいは純コンダクタンスの共振状態として用いている。この動作については、非特許文献1に詳述されている。
RICHARD C. JOHNSON "ANTENNA ENGINEERING HANDBOOK THIRD EDITION" PP.9-2〜9-25
放射スロットとしては、いろいろな形状が非特許文献1に示されており、例えば導波管の管軸に沿った方向にスロットの長手方向を揃え、スロット中心を導波管幅広面において導波管幅広面の管軸からオフセットさせて配置したシャントスロットが一般的である。シャントスロットの等価回路は並列アドミタンスとなるので、以下並列スロットと呼ぶ。並列スロットを用いて構成する導波管は、端部スロットから短絡面までの距離を1/4管内波長として、端部スロットを仮想的な開放端に配置する特徴を有する。
また、シリーズスロットは、導波管の管軸に垂直の方向にスロットの長手方向を揃え、スロット中心を導波管幅広面の管軸に合わせ配置する。シリーズスロットの等価回路は直列インピーダンスとなるので、以下直列スロットと呼ぶ。直列スロットを用いて構成する導波管は、端部スロットから短絡面までの距離を1/2管内波長として、端部スロットを仮想的な短絡端に配置する特徴を有する。
円形開口の導波管スロットアレーアンテナの場合、所定の開口径からはみ出さないように導波管の短絡面の位置を定める必要がある。従い、放射スロットは所定の開口径の内側に配列することができるが、短絡面が所定の開口径からはみ出してしまうことを避けるために、結果として端部の放射スロットの数を減らさざるを得なかった。このため、放射スロットの数が減り利得が低下するという問題があった。
この端部における放射スロットの素子数の減少による問題は、並列スロットを用いた場合でも、直列スロットを用いた場合でも同様に生ずる。特に短絡面が端部素子から1/2管内波長離れる直列スロットを用いた場合には、より顕著に利得低下が発生する。
この発明は係る課題を解決するためになされたものであり、円形開口の導波管スロットアレーアンテナにおいて、端部放射スロットの素子数を減らさないで、利得低下を防ぐことを目的とする。
この発明による導波管スロットアレーアンテナは、複数の放射スロットを設けた放射導波管を、複数配列した導波管スロットアレーアンテナであって、
上記放射スロットは、等価回路が並列アドミタンスで表現され、放射導波管の管軸に沿った方向に放射スロットの長手方向を揃え、放射スロット中心を導波管幅広面において管軸に合わせて配置された並列スロットで構成され、
上記放射スロットの長さが共振長よりも短く、コンダクタンスGについて放射アドミタンスをY=G+jBとすると、端部スロットから短絡面までの距離S、伝搬定数βについて、サセプタンスがB=cot(βS)に設定されたものである。
上記放射スロットは、等価回路が並列アドミタンスで表現され、放射導波管の管軸に沿った方向に放射スロットの長手方向を揃え、放射スロット中心を導波管幅広面において管軸に合わせて配置された並列スロットで構成され、
上記放射スロットの長さが共振長よりも短く、コンダクタンスGについて放射アドミタンスをY=G+jBとすると、端部スロットから短絡面までの距離S、伝搬定数βについて、サセプタンスがB=cot(βS)に設定されたものである。
また、複数の放射スロットを設けた放射導波管を、複数配列した導波管スロットアレーアンテナであって、
上記放射スロットは、等価回路が直列インピーダンスで表現され、放射導波管の管軸に直交する向きに放射スロットの長手方向を揃えた直列スロットで構成され、
上記放射スロットの長さが共振長よりも短く、インダクタンスRについてインピーダンスをZ=R+jXとすると、端部スロットから短絡面までの距離S、伝搬定数βについて、リアクタンスがX=−tan(βS)に設定されたものである。
上記放射スロットは、等価回路が直列インピーダンスで表現され、放射導波管の管軸に直交する向きに放射スロットの長手方向を揃えた直列スロットで構成され、
上記放射スロットの長さが共振長よりも短く、インダクタンスRについてインピーダンスをZ=R+jXとすると、端部スロットから短絡面までの距離S、伝搬定数βについて、リアクタンスがX=−tan(βS)に設定されたものである。
この発明によれば、スロットアレーアンテナの整合の取り易さを維持したまま、放射導波管の端部を円形開口径端部から突出させないように、放射導波管の端部長さを短縮することが可能となる。
実施の形態1.
以下、この発明に係る実施の形態1による導波管スロットアレーアンテナについて説明する。図1は、並列スロットを用いた導波管スロットアレーアンテナの構成を示す図であり、(a)は実施の形態1による導波管スロットアレーアンテナの適用例、(b)は従来の導波管スロットアレーアンテナの適用例を示す。
以下、この発明に係る実施の形態1による導波管スロットアレーアンテナについて説明する。図1は、並列スロットを用いた導波管スロットアレーアンテナの構成を示す図であり、(a)は実施の形態1による導波管スロットアレーアンテナの適用例、(b)は従来の導波管スロットアレーアンテナの適用例を示す。
図において、この実施の形態1による導波管スロットアレーアンテナは、複数個の並列スロット1が配列された放射導波管2により構成される。放射導波管2は複数個配列して導波管スロットアレーアンテナを構成している。図中、放射導波管における端部の並列スロットを符号4で示している。また、符号3はアレーアンテナの所定の開口径を表し、符号5は導波管端部を金属壁で塞いだ短絡面を示す。各放射導波管2は、所定の開口径3を超えないように長さと短絡面5の位置を定めている。
並列スロット1および端部スロット4は、放射導波管2の管軸に沿った方向に放射スロットの長手方向を揃え、スロット中心を導波管幅広面において導波管幅広面の管軸からオフセットさせて配置したシャントスロットを構成しており、シャントスロットの等価回路は並列アドミタンスとなっている。
この実施の形態1による端部スロット4から短絡面5までの距離は1/4管内波長よりも若干短く設定されており、これにより短絡面5の位置が所定の開口径3の内側に納まっている。
この実施の形態1による端部スロット4から短絡面5までの距離は1/4管内波長よりも若干短く設定されており、これにより短絡面5の位置が所定の開口径3の内側に納まっている。
図2は図1(a)における放射導波管の端部の状態を示した図である。図に示すように、端部スロット4から短絡面5までの距離Sは1/4管内波長よりも短くなっている。また、端部スロット4の長さは共振時の長さよりも若干短くしている。
次に動作について説明する。
図3は並列スロットのアドミタンス特性を示すものであり、(a)はスロット長が共振長よりも若干短いときの並列スロットのアドミタンス特性を示し、(b)は非特許文献1に示すような従来の並列スロットのアドミタンス特性の一例を示すものである。
図3は並列スロットのアドミタンス特性を示すものであり、(a)はスロット長が共振長よりも若干短いときの並列スロットのアドミタンス特性を示し、(b)は非特許文献1に示すような従来の並列スロットのアドミタンス特性の一例を示すものである。
図3(a)において、並列スロット1の放射アドミタンスはY=G+jBと表され、特に虚部が正の値Bとなっていることを特徴とする。放射導波管2の整合を取り易くするために、このB(サセプタンス)成分を消去する。
ここで、端部スロット4から短絡面5をみた等価回路の式はYin=−jcot(βS)と表せる。ただし、βは伝搬定数であり、β=(2π/管内波長)で与えられる。Yinは虚部成分のみでありB(サセプタンス)となる。
また、Yinの式はB=−jcot(βS)と表せる。
このとき、Y=G+jB−(jB)=Gとし、サセプタンス成分を消去することで、実部のみの純コンダクタンスを得ることができる。
よって、端部スロット4から短絡面5までの距離SはB=cot(βS)の関係となる。
ここで、端部スロット4から短絡面5をみた等価回路の式はYin=−jcot(βS)と表せる。ただし、βは伝搬定数であり、β=(2π/管内波長)で与えられる。Yinは虚部成分のみでありB(サセプタンス)となる。
また、Yinの式はB=−jcot(βS)と表せる。
このとき、Y=G+jB−(jB)=Gとし、サセプタンス成分を消去することで、実部のみの純コンダクタンスを得ることができる。
よって、端部スロット4から短絡面5までの距離SはB=cot(βS)の関係となる。
これにより、従来の並列スロットと同様に整合のとり易さが維持されたまま、放射導波管2の長さを短縮する効果を得ることが可能となる。
例えば、端部スロット4の虚部B=0.1のときS=0.23×管内波長となる。従来の端部スロット4の虚部Bを0とする場合はS=0.25×管内波長であったから、8%の短縮効果が得られる。
図1(a)で説明すれば、図中の符号6で示す分だけ、短絡面5の位置が短縮されることとなり、短絡面5を所定の開口径3の内側に配置することが可能となる。このため、開口のエッジ付近まで並列スロットを配列することができ、アンテナ利得が向上する。
例えば、端部スロット4の虚部B=0.1のときS=0.23×管内波長となる。従来の端部スロット4の虚部Bを0とする場合はS=0.25×管内波長であったから、8%の短縮効果が得られる。
図1(a)で説明すれば、図中の符号6で示す分だけ、短絡面5の位置が短縮されることとなり、短絡面5を所定の開口径3の内側に配置することが可能となる。このため、開口のエッジ付近まで並列スロットを配列することができ、アンテナ利得が向上する。
これに対し、図1(b)に示すように従来の並列スロットを適用した場合は、端部スロットから短絡面5までの長さが1/4管内波長と長くなるので、所定の開口径3の内側に放射導波管2の短絡面5を収めようとすると、端部スロットを配置することができなくなる部分が生じる。
次に、このこの実施の形態1による短絡面5の短縮効果が並列スロットの素子数にどの程度寄与しているのかを示す。
この実施の形態1の導波管スロットアレーアンテナを適用すれば、開口径φ160における素子数が142素子(従来は138素子)となり、利得に換算すると0.2dB程度の改善に繋がる。
なお、並列スロットの形状は導波管の幅狭面に設けたスロット等の等価回路が並列アドミタンスで表される形状でも同様の効果が得られる。
この実施の形態1の導波管スロットアレーアンテナを適用すれば、開口径φ160における素子数が142素子(従来は138素子)となり、利得に換算すると0.2dB程度の改善に繋がる。
なお、並列スロットの形状は導波管の幅狭面に設けたスロット等の等価回路が並列アドミタンスで表される形状でも同様の効果が得られる。
参考までに、図3(b)に非特許文献1による従来の並列スロット1のアドミタンス特性の一例を示す。
この例では、放射導波管2の整合をとり易くするために、アドミタンスYが実部(コンダクタンスG)のみとなるように虚部(サセプタンスB)がゼロとなる共振状態となるように並列スロット1の長手方向の長さを定めている。ここで、図のアドミタンス特性は放射導波管2の特性アドミタンスで規格化した値である。
この例では、放射導波管2の整合をとり易くするために、アドミタンスYが実部(コンダクタンスG)のみとなるように虚部(サセプタンスB)がゼロとなる共振状態となるように並列スロット1の長手方向の長さを定めている。ここで、図のアドミタンス特性は放射導波管2の特性アドミタンスで規格化した値である。
なお、従来の導波管スロットアレーアンテナでは、端部スロット4とその手前の並列スロット1の間に1/4管内波長整合器を設ける必要があるが、この整合器は製造上非常に難しく、また、寸法誤差に弱い特徴を有している。
また、従来の導波管スロットアレーアンテナでは、各放射スロットを共振状態で用いているため、アレーアンテナの位相開口分布は均一分布となる。均一位相分布は利得が高くなる利点がある。アンテナ放射パターンをビーム成形したい場合は、位相分布をつけることが通常なされるが、従来の導波管スロットアレーアンテナでは、放射位相を制御することが原理的に困難となっていた。
また、従来の導波管スロットアレーアンテナでは、各放射スロットを共振状態で用いているため、アレーアンテナの位相開口分布は均一分布となる。均一位相分布は利得が高くなる利点がある。アンテナ放射パターンをビーム成形したい場合は、位相分布をつけることが通常なされるが、従来の導波管スロットアレーアンテナでは、放射位相を制御することが原理的に困難となっていた。
しかし、この実施の形態1による導波管スロットアレーアンテナは、図2に示すSとして適切な値を選ぶことにより、短絡面5からの反射波の位相を変化させ、端部スロット4の放射位相を変えることができる。
これにより、放射導波管2の両端に配置した端部スロット4の放射位相を変えることができるので、アレーアンテナの位相開口分布を制御することができ、アンテナ放射パターンを制御することも可能となる。
これにより、放射導波管2の両端に配置した端部スロット4の放射位相を変えることができるので、アレーアンテナの位相開口分布を制御することができ、アンテナ放射パターンを制御することも可能となる。
実施の形態2.
図4は、直列スロットを用いた導波管スロットアレーアンテナの構成を示す図であり、(a)は実施の形態2による導波管スロットアレーアンテナの適用例、(b)は従来の導波管スロットアレーアンテナの適用例を示す。
図4は、直列スロットを用いた導波管スロットアレーアンテナの構成を示す図であり、(a)は実施の形態2による導波管スロットアレーアンテナの適用例、(b)は従来の導波管スロットアレーアンテナの適用例を示す。
図において、この実施の形態1による導波管スロットアレーアンテナは、複数個の直列スロット7が配列された放射導波管2により構成される。放射導波管2は複数個配列して導波管スロットアレーアンテナを構成している。図中、放射導波管における端部の直列スロットを符号10で示している。また、符号3はアレーアンテナの所定の開口径を表し、符号5は導波管端部を金属壁で塞いだ短絡面を示す。各放射導波管2は、所定の開口径3を超えないように長さと短絡面5の位置を定めている。
直列スロット7および端部スロット10は、放射導波管2の放射導波管2の管軸に直交する向きに放射スロットの長手方向を揃えている。放射スロット中心を導波管幅広面の管軸に合わせ配置しており、シリーズスロットの等価回路は直列インピーダンスとなる直列スロットである。
図5は図4(a)における放射導波管2の端部の状態を示した図であり、端部スロット10から短絡面5までの距離Sは1/2管内波長よりも若干短くなっている。また、端部スロット10の長さは共振時の長さよりも若干短くしたことを特徴とする。これにより、放射導波管2の短絡面5の位置が所定の開口径3の内側に収まっている。
次に動作について説明する。
図6(a)はスロット長が共振長よりも若干短いときの直列スロットのインピーダンス特性を示したものである。
図において、直列スロットの放射インピーダンスはZ=R+jXと表され、特に虚部が正の値Xとなっていることを特徴とする。
ここで、整合を取り易くするために、このX(リアクタンス)成分を消去する。
端部スロット10から短絡面5をみた等価回路の式はZin=jtan(βS)と表せる。ただし、βは伝搬定数であり、β=(2π/管内波長)で与えられる。
Zinは虚部成分のみでありX(リアクタンス)となる。また、Zinの式はX=tan(βS)と表せる。
そこで、Z=R+jX−(jX)=Rとし、リアクタンス成分を消去し実部のみの純インダクタンスにする。
よって、端部スロット4から短絡面5までの距離SはX=−tan(βS)の関係となる。
図6(a)はスロット長が共振長よりも若干短いときの直列スロットのインピーダンス特性を示したものである。
図において、直列スロットの放射インピーダンスはZ=R+jXと表され、特に虚部が正の値Xとなっていることを特徴とする。
ここで、整合を取り易くするために、このX(リアクタンス)成分を消去する。
端部スロット10から短絡面5をみた等価回路の式はZin=jtan(βS)と表せる。ただし、βは伝搬定数であり、β=(2π/管内波長)で与えられる。
Zinは虚部成分のみでありX(リアクタンス)となる。また、Zinの式はX=tan(βS)と表せる。
そこで、Z=R+jX−(jX)=Rとし、リアクタンス成分を消去し実部のみの純インダクタンスにする。
よって、端部スロット4から短絡面5までの距離SはX=−tan(βS)の関係となる。
これにより、従来の導波管スロットアレーアンテナにおける整合の取り易さが維持されたまま、放射導波管2の長さを短縮する効果を得ることができる。
例えば、端部スロット10の虚部X=0.1のときS=0.48×管内波長となる。従来の端部スロット10の虚部Xを0とする場合はS=0.50×管内波長であったから、4%の短縮効果が得られる。
図4(a)で説明すれば、図中の符号6で示す分だけ、短絡面5の位置が短縮されることとなり、短絡面5を所定の開口径3の内側に配置することが可能となる。このため、開口のエッジ付近まで直列スロットを配列することができ、アンテナ利得が向上する。
例えば、端部スロット10の虚部X=0.1のときS=0.48×管内波長となる。従来の端部スロット10の虚部Xを0とする場合はS=0.50×管内波長であったから、4%の短縮効果が得られる。
図4(a)で説明すれば、図中の符号6で示す分だけ、短絡面5の位置が短縮されることとなり、短絡面5を所定の開口径3の内側に配置することが可能となる。このため、開口のエッジ付近まで直列スロットを配列することができ、アンテナ利得が向上する。
これに対し、図4(b)に示すように従来の直列スロットを適用した場合は、端部スロットから短絡面5までの長さが1/2管内波長と長くなるので、所定の開口径3の内側に放射導波管2の短絡面5を収めようとすると、端部スロットを配置することができなくなる部分が生じる。
次に、この実施の形態2による短絡面5の短縮効果が並列スロットの素子数にどの程度寄与しているのかを示す。
この実施の形態2の導波管スロットアレーアンテナを適用すれば、開口径φ160における素子数が142素子(従来は134素子)となり、利得に換算すると0.4dB程度の改善に繋がる。
なお、直列スロットの形状は十字スロットや斜めスロット等の等価回路が直列インピーダンスで表される形状でも同様の効果が得られる。
この実施の形態2の導波管スロットアレーアンテナを適用すれば、開口径φ160における素子数が142素子(従来は134素子)となり、利得に換算すると0.4dB程度の改善に繋がる。
なお、直列スロットの形状は十字スロットや斜めスロット等の等価回路が直列インピーダンスで表される形状でも同様の効果が得られる。
参考までに、図6(b)に非特許文献1による従来の直列スロットのインピーダンス特性の一例を示す。
この例では、放射導波管2の整合をとり易くするために、インピーダンスZが実部(インダクタンスR)のみとなるように虚部(リアクタンスX)がゼロとなる共振状態となるようにスロットの長さを定めている。ここで、図のインピーダンス特性は放射導波管2の特性インピーダンスで規格化した値である。
この例では、放射導波管2の整合をとり易くするために、インピーダンスZが実部(インダクタンスR)のみとなるように虚部(リアクタンスX)がゼロとなる共振状態となるようにスロットの長さを定めている。ここで、図のインピーダンス特性は放射導波管2の特性インピーダンスで規格化した値である。
1 並列スロット、2 放射導波管、4 端部スロット、5 短絡面、7 直列スロット、10 端部スロット。
Claims (2)
- 複数の放射スロットを設けた放射導波管を、複数配列した導波管スロットアレーアンテナであって、
上記放射スロットは、等価回路が並列アドミタンスで表現され、放射導波管の管軸に沿った方向に放射スロットの長手方向を揃え、放射スロット中心を導波管幅広面において管軸に合わせて配置された並列スロットで構成され、
上記放射スロットの長さが共振長よりも短く、コンダクタンスGについて放射アドミタンスをY=G+jBとすると、端部スロットから短絡面までの距離S、伝搬定数βについて、サセプタンスがB=cot(βS)に設定されたことを特徴とする導波管スロットアレーアンテナ。 - 複数の放射スロットを設けた放射導波管を、複数配列した導波管スロットアレーアンテナであって、
上記放射スロットは、等価回路が直列インピーダンスで表現され、放射導波管の管軸に直交する向きに放射スロットの長手方向を揃えた直列スロットで構成され、
上記放射スロットの長さが共振長よりも短く、インダクタンスRについてインピーダンスをZ=R+jXとすると、端部スロットから短絡面までの距離S、伝搬定数βについて、リアクタンスがX=−tan(βS)に設定されたことを特徴とする導波管スロットアレーアンテナ。
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