JP5424286B2 - 酸素分圧制御装置および酸素分圧測定器 - Google Patents

酸素分圧制御装置および酸素分圧測定器 Download PDF

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Description

本発明は、一般的な還元作用が必要なプロセス全般に利用することができる酸素分圧制御装置及び酸素分圧測定器に関する。本発明は、特に、アルミニウム、鉄等の規模の大きな精錬プロセスまたは酸化されやすい金属同士の接合プロセス等に適用される酸素分圧制御装置、及びこの酸素分圧制御装置を逆プロセスで用いる酸素分圧測定器に関する。
本発明者らは、極低酸素分圧状態に制御して所望の機能性酸化物等の試料を作成するプロセスに適用可能な、試料作成方法および試料作成装置に係る発明を、特許3921520号公報(特許文献1)及び特許3749918号公報(特許文献2)にて提案している。
特許文献1、2では、酸化物イオン伝導体からなる固体電解質を備えた酸素ポンプを利用し、試料作製のプロセスに使用する不活性ガス中の酸素分圧を10-30atmまで制御可能になることを示した。
また、特許文献1、2において、プロセスに使用した不活性ガスを上記酸素ポンプへリターンして再利用することによって、不活性ガス中の酸素分圧を制御する際の上記酸素ポンプに掛かる負荷を低減できることも示した。
ここで、上記酸素ポンプは、具体的には、円柱状の密閉容器の周面部に酸化物イオン伝導性を有する固体電解質を配置し、この固体電解質の内外両面に白金よりなるネット状の電極を設けて、密閉容器内に不活性ガスを供給するように構成したものである。
上記酸素ポンプは、上記電極間に直流電源から電流を流すことにより、密閉容器内に存在する酸素分子を酸素イオンの形で、電場によるイオン伝導にて固体電解質内を移動させ、最終的に酸素分子として密閉容器の外部に放出する機能を有する。このようにして、上記密閉容器内の不活性ガス中の酸素分子が除去され、不活性ガス中の酸素分圧が、所望の分圧に制御される。上記の固体電解質として、例えば、一般式(ZrO21-x-y(In23x(Y23y(0<x<0.20;0<y<0.20;0.08<x+y<0.20)で表されるジルコニア系を利用することができる。
しかし、上記の酸素ポンプでは、酸素イオン伝導体の厚みが少なくともミリメートル単位であって、この厚みのために、酸素イオン伝導体の電気抵抗が大きいという問題があることが分かってきた。この問題に起因して、酸素イオンを移動させるための電流が大きくなり、エネルギー効率に改善の余地があった。また、酸素イオン伝導体の厚みにより、酸素イオンの移動距離が長くなるので、酸素イオンを引き出す電界が小さくなり、酸素の排気速度の改善が難しいという問題も生じていた。
さらに、上記の酸素イオン伝導体は、酸素イオン伝導性を高めるべく、例えばジルコニア系では、周辺環境を600℃〜700℃という高温にする必要があり、エネルギー的に不利であるという問題がある。このような外部から制御された高温環境は、酸素イオン伝導体に熱分布を発生させ、歪みを生じさせるので、酸素イオン伝導体の一部に欠損が生じる恐れがあるという問題もあった。そして、酸素イオン伝導体の一部に欠損が生じると、密閉性が担保できず、所望の酸素分圧制御が困難になる。
特許3921520号公報 特許3749918号公報
上記の通り、従来の酸素ポンプでは、酸素イオン伝導体の抵抗が大きいためにエネルギー効率に改善の余地があるほか、酸素排気速度を改善することが難しいという問題があった。また、酸素イオン伝導性を高めるために高温環境にする必要があり、エネルギー的に不利で、酸素イオン伝導体に熱分布が発生して歪みが生ずると、その一部に欠損が生じる恐れがあるという問題もあった。
本発明は前述した事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、エネルギー効率及び酸素排気速度を改善した酸素ポンプを備えた酸素分圧制御装置と、該酸素ポンプを構成する酸素イオン伝導体に大きな温度分布を発生させない酸素分圧制御装置を提供することを目的とする。更に、本発明は、2つの空間の酸素分圧差を検知することが可能な酸素分圧測定器を提供することを目的とする。
本発明は、抵抗が低く且つ絶縁破壊が生じない程度の厚さを有し、酸素イオンの移動距離の短い薄膜形状を有し、酸素イオンを引き出す電界を発生する酸素イオン伝導体からなる酸素ポンプを利用したことを特徴としている。
(1)すなわち、上記目的を達成するために、本発明に係る酸素分圧制御装置は、酸素分子が自由に電極薄膜に接触可能となる気孔率をもつ多孔質基板上に、第1電極薄膜と、0.01μmから1mmの厚さを有する酸素イオン伝導体薄膜と、第2電極薄膜とが、この順に積層されて構成された酸素ポンプと、所定の直流電圧を前記第1電極薄膜と前記第2電極薄膜に印加する直流電源とを備え、前記酸素イオン伝導体薄膜の膜面と平行となる交流電流を、前記酸素イオン伝導体薄膜に流す交流電源を備え、前記多孔質基板が円筒形状に形成され、前記酸素ポンプが、前記酸素イオン伝導体薄膜にて仕切られた二つの空間の一方の酸素分圧を1×10 -35 atmの極低酸素分圧状態にまで制御可能であることを特徴とする。
(2)また、本発明に係る酸素分圧測定器は、酸素分子が自由に電極薄膜に接触可能となる気孔率をもつ多孔質基板上に、第1電極薄膜と、0.01μmから1mmの厚さを有する酸素イオン伝導体薄膜と、第2電極薄膜とが、この順に積層されて構成された酸素ポンプと、所定の直流電圧を前記第1電極薄膜と前記第2電極薄膜に印加する直流電源と、前記第1電極薄膜及び第2電極薄膜間の起電力を検知する電圧計を備え、前記酸素イオン伝導体薄膜の膜面と平行となる交流電流を、前記酸素イオン伝導体薄膜に流す交流電源を備え、前記多孔質基板が円筒形状に形成され、前記酸素イオン伝導体薄膜にて仕切られた二つの空間の間の酸素分圧差を前記電圧計が検知する起電力によってモニタ可能であり、このモニタした結果に基づいて前記酸素ポンプが、前記酸素イオン伝導体薄膜にて仕切られた二つの空間の一方の酸素分圧を1×10 -35 atmの極低酸素分圧状態にまで制御可能であることを特徴とする。
本発明では、円筒形状に形成され、酸素分子が自由に電極薄膜に接触可能となる気孔率をもつ多孔質基板上に、第1電極薄膜、0.01μmから1mmの絶縁破壊が生じない厚さを有する酸素イオン伝導体薄膜、第2電極薄膜を、その順に積層するとともに、所定の直流電圧を第1電極薄膜と第2極薄膜に印加することにより、酸素イオン伝導体薄膜にて仕切られた2つの空間の一方の酸素分圧を1×10-35 atmの極低酸素分圧状態にまで制御する酸素ポンプを用いて酸素分圧制御装置を構成した。
上記構成により、まず、酸素イオン伝導体薄膜にて仕切られた2つの空間の一方の酸素分圧を1×10-35 atmの極低酸素分圧状態にまで制御することができる。さらに、酸素イオン伝導体が、絶縁破壊が生じない程度の厚さの薄膜形状であるので、薄膜の厚さ方向に電流を通電したときの電気抵抗が小さくなり、エネルギー効率を改善することができる。また、酸素イオンの移動距離が短くなるので、酸素イオンを引き出す電界が大きくなって、酸素排気速度を改善することもできる。なお、酸素イオンを引き出す電界が大きくなったことは、2つの空間の一方を1×10-35atmという極低酸素分圧状態に制御できる機能を与える要因でもある。なお、酸素ポンプが多孔質材料基板上に構成された場合にも、同様な効果を得ることができる。
特に、上記酸素分圧制御装置の作動時に、酸素イオン伝導体薄膜の膜面と平行となる交流電流を、酸素イオン伝導体薄膜に流すように構成すると、酸素イオン伝導体薄膜がジュール発熱する。この構成によれば、酸素イオン伝導体の酸素イオン伝導性を高めるために従来必要だった600℃〜700℃という外部からの高温環境が不要となってエネルギー的に有利となる。さらに、酸素イオン伝導体に大きな温度分布が発生しにくくなるので、その一部に欠損が生じるような恐れをなくすことができる。また、酸素イオン伝導体に欠損を生じにくくさせたことは、酸素イオン伝導体薄膜にて仕切られた2つの空間の一方を、1×10-35atmという極低酸素分圧状態に制御することができる要因でもある。
また、本発明では、第1電極薄膜、0.01μmから1mmの厚さを有する酸素イオン伝導体薄膜、第2電極薄膜を、この順に積層するとともに、酸素イオン伝導体薄膜にて仕切られた二つの空間の酸素分圧比の対数に比例して、酸素イオン伝導体薄膜両面の電極間に起電力が生じる機構を備え、さらに、起電力を検知する電圧計を備えて酸素分圧測定器を構成した。このため、酸素分圧の異なるガスが酸素イオン伝導体薄膜にて仕切られた2つの空間に存在した場合に、ネルンストの式に基づいて、酸素分圧比の対数に比例する起電力が酸素イオン伝導体薄膜両面の電極間に生じるので、この起電力を電圧計にて検知する酸素分圧測定器として適用することができる。
そして、上記酸素分圧測定器の作動時に、酸素イオン伝導体の薄膜の膜面と平行となる交流電流を、酸素イオン伝導体薄膜に流す構成にすれば、酸素イオン伝導体薄膜がジュール発熱する。この構成によって、酸素イオン伝導体が酸素イオン導電性を発揮するための600℃〜700℃という従来必要だった外部からの高温環境が不要となってエネルギー的に有利となる。さらに、酸素イオン伝導体に大きな温度分布が発生しにくくなるので、その一部に欠損が生じるような恐れをなくすことができる。なお、上記機構が多孔質材料基板上に構成された場合にも、同様な効果を得ることができる。
図1は、本発明に係る酸素分圧制御装置を示す概略構成図である。 図2は、本発明に係る酸素分圧測定器を示す概略構成図である。 図3は、本発明に係る実施例3の酸素ポンプ1を従来例と対比させて説明した概略縦断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明に係る酸素分圧制御装置を具体化した第1の実施の形態を示す概略構成図である。
図1において、本発明の第1の実施形態としての酸素分圧制御装置は、酸素ポンプ1と、直流電流を該酸素ポンプ1に供給する直流電源3と、交流電流を該酸素ポンプに供給する交流電源4とを備えている。
上記の酸素ポンプ1は、図1に示すように、多孔質材料基板としての多孔質アルミナ基板12上に、第1電極薄膜としての負極側の白金電極薄膜13と、酸素イオン伝導体薄膜としてのイットリア安定化ジルコニア薄膜14と、第2電極薄膜としての正極側の白金電極薄膜15とが、この順に積層されて構成されている。
上記の酸素ポンプ1は、所定の直流電圧を負極側の白金電極薄膜13と正極側の白金電極薄膜15に印加することにより、多孔質アルミナ基板12にて仕切られた2つの空間の一方の酸素分圧を1×10-35〜1atmまでの範囲に制御するのに機能する。
上記の酸素ポンプ1の機能は、以下の原理によって発揮される。まず、白金電極薄膜13及び15の電極間に、直流電源3から所定の直流電圧VDC(例えば、0ボルト<VDC≦3ボルトの範囲)を印加して直流電流IDCを流す。直流電流IDCがイットリア安定化ジルコニア薄膜14を垂直方向に通電している状態において、不活性ガス制御室16内の酸素分子O2は、酸素イオンの状態でイットリア安定化ジルコニア薄膜14を通して負極の電極13から正極の白金電極薄膜15へ電場によって移動する。この酸素イオンは、正極の白金電極薄膜15にて再び酸素分子O2として外部(正極15側の空間)に排気される。このようにして、多孔質アルミナ基板12にて仕切られた2つの空間の一方である該基板12側の空間16内の酸素分圧を、1×10-35〜1atmまでの範囲に制御できる。なお、本発明に係る酸素分圧制御装置の適用用途を鑑みれば、多孔質アルミナ基板12側の空間16の酸素分圧は、10-35〜10-20atmの範囲に制御することが、より好ましい。
第1の実施の形態としての本発明に係る酸素分圧制御装置は、その作動時に、交流電源4が、イットリア安定化ジルコニア薄膜14の上表面に対して平行な方向に、交流電流IACを該薄膜14に供給する構成になっている。尚、交流電流IACが通電する方向は、直流電流IDCが通電する方向に対して垂直である。この構成によって、イットリア安定化ジルコニア薄膜14が、その作動時にジュール発熱するため、酸素イオン伝導性が良好に機能する600℃〜700℃という高温を、該薄膜14の外側の周辺に作り出す構成を省略できる。
尚、図1に示すように、直流電源3が酸素ポンプ1に直流電流を供給する経路上に、酸素分圧設定部5を設けて、供給する直流電流の大きさ或いは電極13及び15間に印加する直流電圧を制御する構成にすることもできる。酸素分圧設定部5は、不活性ガス制御室16内の酸素分圧が所望の大きさになるように、酸素ポンプ1を作動させるための直流電流を供給、或いは電極13及び15間に直流電圧を印加する制御信号を直流電源3へ発信する。酸素分圧設定部5は、図1に示すように電極13及び15間に設けられる以外に、直流電源3と一体化された構造にすることができる。
上記の酸素ポンプ1を構成する酸素イオン伝導体薄膜であるイットリア安定化ジルコニア薄膜14は、絶縁破壊が生じない程度の厚さである0.01μmから1mm、例えば、0.1mmの厚さを有する酸素イオン伝導体薄膜として形成されている。上記薄膜14は、その厚さ方向の直流電流の電気抵抗が小さいので、第1の実施の形態を構成する酸素ポンプ1は、エネルギー効率が大幅に改善している。
また、酸素イオンの移動距離が短くなるので、酸素イオンを引き出すために有効な電界が大きくなり、酸素排気速度も改善する。酸素イオンを引き出す実効的な電界が大きくなったということは、2つの空間の一方を10-35atmの極低酸素分圧状態に制御できる要因でもある。さらに、交流電流IACを、イットリア安定化ジルコニア薄膜14内を該薄膜14の上表面に対して平行に通電することによって、該薄膜14自体をジュール発熱させているので、薄膜14内部に熱分布が生じにくい。従って、第1の実施の形態の構造は、薄膜14は歪みや欠損が生じにくくなり、多孔質材料基板にて仕切られた2つの空間の一方を、10-35atmの極低酸素分圧状態に制御する機能を確実にする。
なお、本発明における多孔質材料基板として、多孔質アルミナ基板12のほか、酸素分子が自由に負極側の白金電極薄膜13に接触可能な気孔率をもつ多孔質材料である限り、適宜採用することが可能である。また、同等の機能をもつ電極で代用することができれば、多孔質材料基板は不要となる。
また、酸素イオン伝導体薄膜は、イットリア安定化ジルコニア薄膜14のほか、例えば、BaおよびInを含む複合酸化物であって、この複合酸化物のBaの一部をLaで固溶置換したものをはじめ、Inの一部をGaで置換したもの、一般式{Ln1-xSrxGa1-(y+z)MgyCoz3、ただし、Ln=La,Ndの1種または2種、x=0.05〜0.3、y=0〜0.29、z=0.01〜0.3、y+z=0.025〜0.3}で示される酸化物を使用することができる。
或いは、上記酸化物以外に、上記の酸化イオン伝導体薄膜として、一般式{Ln(1-x)xGa1-(y+z)B1yB2z3-d、ただし、Ln=La,Ce,Pr,Nd,Smの1種または2種以上、A=Sr,Ca,Baの1種または2種以上、B1=Mg,Al,Inの1種または2種以上、B2=Co,Fe,Ni,Cuの1種または2種以上}で示される酸化物を使用することができる。
また、或いは、上記酸化物以外に、上記の酸化イオン伝導体薄膜として、一般式{Ln2-xxGe1-yy5、ただし、Ln=La,Ce,Pr,Sm,Nd,Gd,Yd,Y,Sc、M=Li,Na,K,Rb,Ca,Sr,Baの1種もしくは2種以上、L=Mg,Al,Ga,In,Mn,Cr,Cu,Znの1種もしくは2種以上}で示される酸化物を使用することができる。
また、或いは、上記酸化物以外に、上記の酸化イオン伝導体薄膜として、一般式{La(1-x)SrxGa1-(y+z)MgyAl23、ただし、0<x≦0.2、0<y≦0.2、0<z<0.4}で示される酸化物を使用することができる。
また、或いは、上記酸化物以外に、上記の酸化イオン伝導体薄膜として、一般式{La(1-x)xGa1-(y+z)B1yB2z3、ただし、Ln=La,Ce,Pr,Sm,Ndの1種もしくは2種以上、A=Sr,Ca,Baの1種もしくは2種以上、B1=Mg,Al,Inの1種もしくは2種以上、B2=Co,Fe,Ni,Cuの1種もしくは2種以上、x=0.05〜0.3、y=0〜0.29、z=0.01〜0.3、y+z=0.025〜0.3}で示される酸化物を使用することができる。
上記した酸化物は、いずれも高い酸素イオン伝導率を示す材料である。従って、上記した酸化物の1種または2種以上を選択し、該選択された酸化物を絶縁破壊が生じない厚さに薄膜状に成形することによって、上記の酸素イオン伝導体薄膜及び酸素ポンプ1を作成することができる。
酸素イオン伝導体薄膜、例えば、イットリア安定化ジルコニア薄膜14における実施可能な膜厚の範囲は、0.01μm以上である。また、その膜厚の好ましい範囲は、0.1μmから1mmであり、最適なその膜厚の範囲は、0.1μmから0.1mmである。0.01μmよりも薄膜化すると、絶縁破壊が生じる恐れがあるため好ましくなく、1mmよりも厚くすると、イットリア安定化ジルコニア薄膜14の酸素イオン伝導性がジュール発熱によって低減され、エネルギー的な優位性が低減するため好ましくない。
第1電極薄膜13及び第2電極薄膜15は、白金のほか、例えば、ニッケル、ランタン・ストロンチウムマンガン酸化物等、電極として有用な物性を示す各種材料から形成することができる。これらの電極材料から少なくとも1種選択して、該選択された材料を、例えば、厚さ1μmの薄膜状に形成し、該形成された薄膜体を上記の第1電極薄膜及び第2電極薄膜として利用できる。なお、上記の白金電極薄膜13及び15は、短絡しないように直流電源3の負極側及び正極側にそれぞれ接続される。
ここで、上記酸素ポンプ1の作製方法を簡単に説明する。なお、この説明は例示であって、その他の製造方法により酸素ポンプ1を作製して本発明を構成してもよい。
第1の作製方法は、第1電極薄膜を積層し、さらに酸素イオン伝導体を配置したものを、切削技術を用いて薄くする方法である。このとき、酸素イオン伝導体の膜厚を、0.01μmから1mmにすればよい。そして、これに必要な部品を配置し、第2電極薄膜を積層して酸素ポンプを構成する。第1の方法の場合、多孔質材料基板は不要である。また、第1電極薄膜、第2電極薄膜のどちらを負極にしても構わない構成にすることができる。
第2の作製方法は、電極サポートセルを利用して作製する方法であり、コーティングによって酸素イオン伝導体の膜厚を0.01μmから1mmにする方法である。具体的には、まず、酸化ニッケルと酸素イオン伝導体との混合物を焼結し、母材となる多孔質材を作製する。そして、この多孔質材上に第1電極薄膜を積層し、該第1電極薄膜上に酸素イオン伝導体をコーティングして焼成する。次いで、焼成された酸素イオン伝導体上に、第2電極薄膜用の電極材料をコーティングした後に全体を焼成することによって、酸素ポンプを作製する。
(実施の形態2)
図2は、本発明に係る酸素分圧測定器を具体化した第2の実施の形態を示す概略構成図である。
第2の実施の形態としての本発明に係る酸素分圧測定器は、図2に示すように、上記酸素分圧制御装置における酸素ポンプ1と同じ構成の酸素分圧センサー2を備え、さらに、酸素イオン伝導体薄膜で生じる起電力Efを検知する電圧計6を備えて構成されている。
起電力Efは、ネルンストの式に従って、多孔質アルミナ基板22にて仕切られた二つの空間の酸素分圧比の対数に比例して、イットリア安定化ジルコニア薄膜24両面の白金電極薄膜23,25間に生じる。この起電力Efを電圧計6にて検知し、検知した起電力Ef酸素分圧に換算することによって、第1の空間26に存在する被測定ガスの酸素分圧を測定することができる。なお、酸素分圧センサー2においては、酸素分圧制御装置における酸素ポンプ1と異なり、電圧をかけることがないので、絶縁破壊を考慮せずに構成することが可能であることに留意する。
第2の実施の形態の酸素分圧測定器も、第1の実施の形態の酸素分圧制御装置と同様に、その作動時に、イットリア安定化ジルコニア薄膜24の上表面に対して平行な方向へ交流電流IACを該薄膜24へ供給する構造を有する。この構造によって、該薄膜24をジュール発熱させることができるので、酸素イオン伝導性が良好に機能する600℃〜700℃という高温をイットリア安定化ジルコニア薄膜4の周辺環境に作り出す構造を省略できる。
[実施例1]
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る酸素分圧制御装置の実施形態を更に詳細に説明する。実施例1の酸素分圧制御装置は、外部との境界に酸素ポンプ1を備えさせた不活性ガス制御室16と、所望の酸素分圧が設定されると制御信号を発信し、酸素ポンプ1を作動させる酸素分圧設定部5と、を備えている。
まず、所定の電流値とした交流電流IACをイットリア安定化ジルコニア薄膜14の膜面と平行に流すスイッチをオンし、イットリア安定化ジルコニア薄膜14にジュール発熱させる。これと併行して、不活性ガスを、酸素ポンプ1を備える不活性ガス制御室16内に供給する。酸素分圧設定部5は、所望の酸素分圧、例えば、10-35atmの酸素分圧が設定されており、該設定値に基づく所定の制御信号を、酸素分圧設定部5から不活性ガス制御室16の酸素ポンプ1に送る。
制御信号によって白金電極薄膜13、15の電極間に、最大直流電圧3ボルトで印加された直流電源3からの電流IDCが流れる。電流IDCによって、不活性ガス制御室16内の不活性ガス中の酸素分子O2は、イットリア安定化ジルコニア薄膜14によって電気的にイオン化して第2電極薄膜である正極の白金電極薄膜15側に移動する。そして、酸素イオンは、再び酸素分子O2の状態として、外部(酸素ポンプ1における正極の白金電極薄膜15側の空間)に排気される。
そして最終的に、不活性ガス制御室16内の不活性ガスの酸素分圧が、酸素分圧設定部5に設定された10-35atmになるまで、酸素ポンプ1を作動させる。
実施例1に係る酸素分圧制御装置は、多孔質アルミナ基板12上に、負極であり、厚さ1μmである白金電極薄膜13と、0.1μmの厚さを有するイットリア安定化ジルコニア薄膜14と、正極であり、厚さ1μmである白金電極薄膜15とが、その順に積層されて構成された薄膜型の酸素ポンプ1を備えている。この酸素ポンプ1の白金薄膜13,15の電極間に、最大直流電圧3ボルトが印加されることにより、多孔質アルミナ基板12にて仕切られた2つの空間の一方の酸素分圧を10-35〜1atmまでの範囲に制御することが可能になる。
特に、イットリア安定化ジルコニア薄膜14は、絶縁破壊されない程度の厚さに成形されているので、その厚さ方向の直流電流の電気抵抗は低減され、結果的にエネルギー効率を改善できる。さらに、イットリア安定化ジルコニア薄膜14が薄膜形状であるので、酸素イオンの移動距離が短くなり、酸素イオンを引き出す実効的な電界が大きくなって、酸素排気速度も改善する。
また、実施例1に係る酸素分圧制御装置の作動時には、酸素ポンプ1におけるイットリア安定化ジルコニア薄膜14の上表面に対して平行に、交流電流IACを該薄膜14に流すことで、該薄膜14をジュール発熱させて、酸素イオン伝導体として機能することを担保している。この構成によって、600℃〜700℃という高温環境を、酸素ポンプ1と別個に外部から設置する必要がなくなり、エネルギー的に有利にすることができる。また、イットリア安定化ジルコニア薄膜14に熱分布を発生させないので、該薄膜14の一部に欠損が生じる恐れも解消することができる。
[実施例2]
次に、図面を参照しつつ、本発明に係る酸素分圧測定器の実施形態を更に詳細に説明する。実施例2の酸素分圧測定器は、実施例1の酸素分圧制御装置にて10-35atmの酸素分圧に制御された不活性ガス(酸素分圧被測定ガス)が、本発明に係る酸素分圧測定器のプロセス室に供給された場合の具体的な実施形態である。
実施例2の酸素分圧測定器におけるプロセス室には、上記酸素分圧制御装置における酸素ポンプ1と同じ構成である酸素分圧センサー2が備えられ、この酸素分圧センサー2によって多孔質アルミナ基板22にて仕切られた二つの空間(第1の空間26及び第2の空間27)が設けられている。その一方の空間、すなわち、第2の空間27には、酸素分圧が既知の標準ガスが配置される。上記不活性ガスとしての酸素分圧被測定ガスが供給されるのは、多孔質アルミナ基板22によって仕切られたプロセス室の二つの空間のうちの他方の空間(第1の空間26)である。なお、プロセス室の二つの空間は、第2の空間27側に第2電極薄膜25が配置され、第1の空間26側に第1電極薄膜23が位置するように多孔質アルミナ基板22によって仕切られている。イットリア安定化ジルコニア薄膜24の一方の面及び他方の面に、白金電極薄膜23及び25がそれぞれ設けられている。
実施例2の酸素分圧測定器は、実施例1の酸素分圧制御装置と協働するように、更に、次のように構成することができる。
まず、実施例1に係る酸素ポンプ1によって10-35atmの酸素分圧に制御された酸素分圧被測定ガスを、プロセス室の第1の空間26内に供給する。第1の空間26内に供給された不活性ガスが10-35atmの酸素分圧に制御されていなかった場合、第2の空間27内に酸素分圧が既知の標準ガスが配置されているので、ネルンストの式に従った起電力Efが、白金電極薄膜23、25間に発生する。この起電力Efは、ネルンストの式に従って、多孔質アルミナ基板22にて仕切られた第1の空間26及び第2の空間27の酸素分圧比の対数に比例して電極薄膜23、25間に発生しており、電圧計6にてモニタされる。この構成によって、不活性ガスとしての酸素分圧被測定ガスが、実施例1における酸素分圧設定部5で設定したとおりの酸素分圧に制御されていたか否かを確認することができる。
不活性ガスが実施例1における酸素分圧設定部5で設定した酸素分圧に制御されていなかった場合、実施例2の酸素分圧測定器では、第2の制御信号として、「酸素分圧が設定通りになっていない」旨の信号が、実施例1の酸素分圧制御装置へ送られる。そうすると、実施例1の酸素分圧制御装置は、酸素分圧設定部5から不活性ガス制御室16の酸素ポンプ1に制御信号を出力し、白金電極薄膜13、15の電極間の電圧を調整する。すなわち、実施例1の酸素分圧制御装置は、不活性ガス制御室16から、実施例2に係る酸素分圧測定器のプロセス室へ送られる不活性ガスが、設定された酸素分圧になるようにフィードバック制御される。このようにして、実施例2に係る酸素分圧測定器のプロセス室に、酸素分圧が10-35atmに制御された不活性ガスが供給されるようになり、プロセス室の特に第1の空間にて、この不活性ガスの雰囲気下で目的とするプロセスが行われる。
このように、実施例2に係る酸素分圧測定器は、酸素分圧センサー2において、酸素分圧の異なるガスが多孔質アルミナ基板22にて仕切られた2つの空間に存在すると、ネルンストの式に従って、酸素分圧比の対数に比例する起電力Efがイットリア安定化ジルコニア薄膜24両面の白金電極薄膜23,25間に生じる。この起電力Efを電圧計6にて測定することによって、酸素分圧測定器として適用することができる。
[実施例3]
実施例3では、上記酸素ポンプ1の第2の作製方法を利用して、円筒形状の酸素ポンプを作製する手順を説明する。作製された円筒形状の酸素ポンプは、実施例1に係る酸素分圧制御装置を構成する酸素ポンプ1として、或いは実施例2の酸素分圧測定器を構成する酸素分圧センサー2として、利用することができる。
まず、イットリア安定化ジルコニアと酸化ニッケルとを重量比6:4で乾式混合した後、分散剤としてビニゾールDD72を外割重量比0.3%、水を外割重量比30%加え、ボールミル(樹脂ポット、YTZ(登録商標):直径10mm)で3時間混合する。さらに、石膏型を用いたドレインキャスティング法にて円筒形状に成形してから、シリコンカーバイド発熱体の電気炉で仮焼して、母材となる多孔質材を作製する。なお、焼結の雰囲気は大気である。仮焼温度は、600〜1200℃であり、800〜1000℃とすれば母材の取り扱いやすさの観点で好ましい温度になる。また、仮焼時間は、30分前後である。このほか、母材への添加物として、酸化鉛、酸化銀等を適宜添加してもよい。母材の気孔率増加が見込めるからである。
次に、この多孔質材に第1電極薄膜33を積層し、イットリア安定化ジルコニア膜34を薄膜状にスラリーコーティングし、さらに1350℃にて焼成する。その後、正極側の電極材料として、例えば、ランタン・ストロンチウムマンガン酸化物を薄膜状にコーティングした後に焼成して、第2電極薄膜35を形成することによって、酸素ポンプ1を作製する。
上述のようにして酸素ポンプ1を構成すれば、図3に示すように、イットリア安定化ジルコニア膜34の膜厚は、およそ0.01μm〜0.1mmの範囲(図3では、20μm)であって、従来例の酸素ポンプ41のイットリア安定化ジルコニア膜44に比べて薄く積層される。実施例3に係る酸素ポンプ1を構成するイットリア安定化ジルコニア膜34の膜厚は、実施例1に係る酸素ポンプ1のイットリア安定化ジルコニア薄膜14と同様に、電極薄膜33或いは35よりも格段に薄く形成することができる。
以上、本発明の実施形態及び実施例を詳述したが、本発明は上記実施形態或いは実施例に限定されるものではない。そして本発明は、特許請求の範囲に記載された事項を逸脱することがなければ、種々の設計変更を行うことが可能である。例えば、実施例3にて,円筒形状の酸素ポンプを成形する例を説明したが、不活性ガスを密閉することができる空間を有する形状であれば、適宜の形状の酸素ポンプ或いは酸素分圧センサーを構成することができる。
このほか、本発明に用いられる酸素ポンプ或いは酸素分圧センサーは、多孔質材料基板を省略して構成することも可能である。多孔質材料基板を省略した場合、第1電極薄膜、第2電極薄膜のどちらを負極にしても構わない。尚、この場合、上記実施形態と異なり、第2電極薄膜を負極として利用できる構成となる。
図3は、実施例3の酸素ポンプ1から多孔質材料基板が省略された構造と、多孔質材料基板が省略された構造の従来例の酸素ポンプ41を示す。従来例の酸素ポンプ41は、イットリア安定化ジルコニア膜44が第1電極薄膜43及び第2電極薄膜45に比べて厚くなるように構成されている。これに対して、実施例3の酸素ポンプ1を構成するイットリア安定化ジルコニア膜34は、電極薄膜33或いは35よりも格段に薄く形成される。
本発明に係る酸素分圧制御装置は、酸素ポンプにより、多孔質材料基板にて仕切られた2つの空間の一方の酸素分圧を10-35〜1atmまでの範囲に制御しつつ、酸素イオン伝導体の抵抗を十分に小さくすることができ、エネルギー効率を改善することができて、酸素排気速度も改善することができる。
また、本発明に係る酸素分圧測定器は、酸素分圧センサーにより、多孔質材料基板にて仕切られた2つの空間の酸素分圧比の対数に比例して起電力を生じ、これを電圧計にて検知することができる。このため、一般的な還元作用を利用することが必要なプロセス全般、特に、アルミニウム、鉄等の規模の大きな精錬プロセスまたは酸化されやすい金属同士の接合プロセス等に適用することができる。さらに、新物質の開発等に適用することも可能である。
例えば、当該装置を3つ、具体的には、本発明に係る酸素分圧制御装置の酸素ポンプを1つと、この装置へ不活性ガスを導入する導入口および排出する排出口にそれぞれ、本発明に係る酸素分圧測定器の酸素分圧センサーを1つずつ配置する。この構成によって、エネルギー効率の改善、酸素排気速度の改善及び酸素分圧センサーを外部から加温する装置の省略という各種の効果を得ながら不活性ガスの常時測定をしつつ、アルミニウム、鉄等の規模の大きな精錬プロセスまたは酸化されやすい金属同士の接合プロセス等を実行することができる。
1・・・・・酸素ポンプ
2・・・・・酸素分圧センサー
3・・・・・直流電源
4・・・・・交流電源
5・・・・・酸素分圧設定部
6・・・・・電圧計
12,22・多孔質アルミナ基板(多孔質材料基板)
13,23・負極の白金電極薄膜(第1電極薄膜)
14,24・イットリア安定化ジルコニア膜(酸素イオン伝導体薄膜)
15,25・正極の白金電極薄膜(第2電極薄膜)
16・・・・不活性ガス制御室
26・・・・第1の空間
27・・・・第2の空間
33・・・・第1電極薄膜
34・・・・イットリア安定化ジルコニア膜
35・・・・第2電極薄膜
41・・・・酸素ポンプ
43・・・・第1電極薄膜
44・・・・イットリア安定化ジルコニア膜
45・・・・第2電極薄膜

Claims (2)

  1. 酸素分子が自由に電極薄膜に接触可能となる気孔率をもつ多孔質基板上に、第1電極薄膜と、0.01μmから1mmの厚さを有する酸素イオン伝導体薄膜と、第2電極薄膜とが、この順に積層されて構成された酸素ポンプと、所定の直流電圧を前記第1電極薄膜と前記第2電極薄膜に印加する直流電源とを備え、
    前記酸素イオン伝導体薄膜の膜面と平行となる交流電流を、前記酸素イオン伝導体薄膜に流す交流電源を備え、
    前記多孔質基板が円筒形状に形成され、
    前記酸素ポンプが、前記酸素イオン伝導体薄膜にて仕切られた二つの空間の一方の酸素分圧を1×10 -35 atmの極低酸素分圧状態にまで制御可能であることを特徴とする、
    酸素分圧制御装置。
  2. 酸素分子が自由に電極薄膜に接触可能となる気孔率をもつ多孔質基板上に、第1電極薄膜と、0.01μmから1mmの厚さを有する酸素イオン伝導体薄膜と、第2電極薄膜とが、この順に積層されて構成された酸素ポンプと、所定の直流電圧を前記第1電極薄膜と前記第2電極薄膜に印加する直流電源と、前記第1電極薄膜及び第2電極薄膜間の起電力を検知する電圧計を備え、
    前記酸素イオン伝導体薄膜の膜面と平行となる交流電流を、前記酸素イオン伝導体薄膜に流す交流電源を備え、
    前記多孔質基板が円筒形状に形成され、
    前記酸素イオン伝導体薄膜にて仕切られた二つの空間の間の酸素分圧差を前記電圧計が検知する起電力によってモニタ可能であり、このモニタした結果に基づいて前記酸素ポンプが、前記酸素イオン伝導体薄膜にて仕切られた二つの空間の一方の酸素分圧を1×10 -35 atmの極低酸素分圧状態にまで制御可能であることを特徴とする、
    酸素分圧測定器。
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