JP5424107B2 - 自励振動式ヒートパイプが組み込まれた超電導マグネット - Google Patents

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Description

この発明は、自励振動式ヒートパイプを超電導マグネットの冷却に利用することにより、超電導マグネットの高効率の冷却を可能にする技術、及び自励振動式ヒートパイプを超電導マグネットが運転される低温で安定に動作させるための技術に関するものである。
従来の低温超電導体を用いた超電導マグネットでは局所的擾乱に対する安定性を重視した設計が最重要課題であったのに対し、高温超電導体の発見や高安定な超電導導体の開発により、クエンチを防止する安定性の優先度は低くなっている。また、液体ヘリウムや超臨界圧ヘリウム等の冷媒を必要としない冷凍機による直接冷却方式の適用等、冷却システムを簡略化し取扱いを容易にする技術が開発されてきている。ところが、高温超電導マグネットの冷却方式として一般的に用いられる固体の熱伝導のみに頼る伝導冷却方式では、マグネット内の熱の伝わり易さを示す構成材料の熱拡散率が温度と共に減少し、運転温度の上昇に伴ってマグネットを逆に冷却し難くなる傾向にあり、マグネット内の排熱特性を考慮した設計が重要となっている。
マグネット内の排熱特性が低下すると、効率の良い運転が困難になると共に、クエンチ発生時の熱暴走等により、マグネット内で局所的な熱歪みが発生し、機械的な破損や超電導特性の劣化が起きることが懸念される。
ヒートパイプを超電導マグネットの冷却に用いるアイデアとして、ループ型のヒートパイプを超電導マグネットと冷凍機の間の冷却に用いる基礎実験の結果が非特許文献1に示されている。また、自励振動式ヒートパイプは特許文献1〜4などの技術が公開されている。非特許文献2では液体窒素温度域での使用について開示されている。
特許第1881122号 特許第1967738号 特許第2714883号 特許第2544701号
R. Chandratilleke, H. Hatakeyama, and H. Nakagome, "Development of cryogenic loop heat pipes," Cryogenics, Mar. 1998, vol. 38, p. 263-269. A. Jiao, H. Ma, and J. Critser, "Experimental investigation of cryogenic oscillating heat pipes," International Journal of Heat and Mass Transfer, Jul. 2009, vol. 52, p. 3504-3509. J. Qu, H. Wu, P. Cheng, and X. Wang, "Non-linear analyses of temperature oscillations in a closed-loop pulsating heat pipe,"International Journal of Heat and Mass Transfer, Jul. 2009, vol. 52, p. 3481-3489. R. Karunanithi, S. Jacob, G.S.V.L. Narasimham, D.S. Nadig, U. Behera, D. Kumar, J.G. Weisend, J. Barclay, S. Breon, J. Demko, M. DiPirro, J.P. Kelley, P. Kittel, A. Klebaner, A. Zeller, M. Zagarola, S. Van Sciver, A. Rowe, J. Pfotenhauer, T. Peterson, and J. Lock, "DEVELOPMENT OF CRYOGENIC LOOP HEAT PIPE," Chattanooga (Tennessee): 2008, p. 393-400. T. Davis and B. Tomlinson, "AFRL cryogenic technology development programs," Aerospace and Electronic Systems Magazine, IEEE, 2008, vol. 23, p. 18-27. W. Stautner, K. Amm, E. Laskaris, M. Xu, and X. Huang, "A New Cooling Technology for the Cooling of HTS Magnets," Applied Superconductivity, IEEE Transactions on, 2007, vol. 17, p. 2200-2203. M. Oomen, P. van Hasselt, N. Proelss, M. Leghissa, M. Kruip, S. Lister, A. Atkins, and G. Gilgrass, "A Pulsed HTS Coil Cooled by Heat Pipes as Part of a Pre-Polarizer Magnet System," Applied Superconductivity, IEEE Transactions on, 2006, vol. 16, p. 1519-1522. T.T. Hoang, T.A. O'Connell, J. Ku, C.D. Butler, and T.D. Swanson, "Performance demonstration of hydrogen advanced loop heat pipe for 20-30K cryocoolingof far infrared sensors," San Diego, CA, USA: SPIE, 2005, p. 590410-10. T.T. Hoang, T.A. O'Connell, and D.K. Khrustalev, "Development of a flexible advanced loop heat pipe for across-gimball cryocooling," San Diego, CA, USA: SPIE, 2003, p. 68-76. T.T. Hoang, T.A. O'Connell, J. Ku, C.D. Butler, T.D. Swanson, and D.K. Khrustalev, "Design optimization of a hydrogen advanced loop heat pipe for space-based IR sensor and detector cryocooling," San Diego, CA, USA: SPIE, 2003, p. 86-96. P. Blumenfeld, C. Prenger, E. Roth, and J. Stewart, "Hightemperaturesuperconducting current lead test facility with heat pipe intercepts," Applied Superconductivity, IEEE Transactions on, 1999, vol. 9, p. 527-530.
高温超電導体や安定な超電導導体の開発により、超電導マグネットの応用範囲が広がり、冷媒に代えて固体の熱伝導を利用した取り扱いの容易な直接冷却方式による超電導マグネットの普及が期待されている。しかし、超電導マグネットの運転温度の上昇に伴って超電導マグネット内の構成材料の熱拡散率が低下し、結果として固体熱伝導に頼るのみではマグネット内の発熱が、効率的に除去できなくなってきている。
ここで、高温超電導体を用いた超電導マグネットの運転温度は液体水素温度域から液体窒素温度域より低い低温領域である。この温度領域では、固体の熱伝導のみに頼る伝導冷却方式では、超電導マグネットを効率よく冷却することができない場合があり問題である。
自励振動式ヒートパイプの低温(液体窒素温度域)での使用実績が非特許文献2に示されている。しかし、水平方向のみの動作であり、設置方向による動作特性の差や液体充填率等による特性の変化、低温動作のための作動流体のハンドリング方法などの記載が十分でなく、用途や使用方法についても記載されていない。従って、低温での自励振動式ヒートパイプの使用について十分な技術情報は開示されていない。また、自励振動式ヒートパイプを超電導マグネットの冷却素子としてマグネット内に組み込むことに関しては背景技術に開示はない。
本発明では、上記背景技術に鑑み、自励振動式ヒートパイプを超電導マグネット内に組み込むことにより低温領域における超電導マグネットの効率的な冷却を可能とすることを目的とする。
本願に開示される技術に係る超電導マグネットは、環状に巻回されてなる巻線と、巻線の巻回軸方向に臨む冷却対象領域に接触して、巻回軸に直交する平面上にパイプ経路が配管される自励振動式ヒートパイプ部を備え、自励振動式ヒートパイプ部は、パイプ経路が冷却対象領域を通過して該冷却対象領域の両側に延伸されてなり、パイプ経路のうち、冷却対象領域の部位を加熱端とし、該冷却対象領域の外方両側の部位を冷却端とすることを特徴とする。
自励振動式ヒートパイプ部は、巻線の巻回軸方向に臨む冷却対象領域に接触して配置される。巻回軸に直交する平面上に展開された自励振動式ヒートパイプに備えられるパイプ経路が冷却対象領域に接触して、冷却対象領域を冷却することができる。
本願に開示される技術に係る超電導マグネットによれば、低温域において、自励振動式ヒートパイプは、固体による熱伝導を利用した場合に比して大きな熱伝導率と熱拡散率を同時に実現することができる。これにより、高排熱特性を得ることができる。また、固体による熱伝導の場合に比べて熱拡散の時定数が短く、高速な応答が可能となる。固体の熱伝導率は温度上昇に伴う比熱の上昇によって減少する傾向があるのに対して、自励振動式ヒートパイプ部では、加熱端および冷却端の温度差は両端部の距離に依存せず、熱が伝わる時間は作動流体の移送速度で決まるためである。
自励振動式ヒートパイプを備えることにより、高排熱特性と高速応答性を両立した冷却特性を備えた超電導マグネットを実現することができる。
実施形態の超電導マグネットを、内部構造を示すために構造の一部を切り欠いて図示した斜視図である。 実施形態で使用する自励振動式ヒートパイプの低温動作特性を確認するためのヒートパイプ部の構造を示す図である。 自励振動式ヒートパイプの低温動作特性を確認するための試験装置の概略図である。 設置方向の異なる2つのヒートパイプを端部の配管で連結した図である。 固体の熱伝導を利用した冷却とヒートパイプを利用した冷却との特性を比較する図である。 実施形態の自励振動式ヒートパイプ1Aの基本構成を例示する図である。 図6の構成を基本構成とした実施形態の自励振動式ヒートパイプ1Aの具体例を例示する図である。 低温バッファータンクが接続された自励振動式ヒートパイプ1Aを例示する図である。 自励振動式ヒートパイプ1Aの冷却部を冷却する構成を例示する図である。 並列接続された自励振動式ヒートパイプ内に作動流体を充填する際の配管構成例を示す図である。 自励振動式ヒートパイプの別例を示す図である。
図1に示す実施形態の超電導マグネットでは、自励振動式ヒートパイプ1Aをシート状に加工して冷却パネル1とし、超電導マグネットの冷却素子として超電導コイル巻線2の間に組み込んだ冷却構造を有している。超電導マグネット内の発熱を効率的に外部に除去できる高効率の冷却構造を有している。ここで、冷却パネル1は自励振動式ヒートパイプ1Aが一体に形成されているものである。形成方法としては、冷却パネル1に自励振動式ヒートパイプ1Aを半田により接合する、接着材等で接着するなど、冷却パネル1と自励振動式ヒートパイプ1Aとが固着する態様で形成されていることを指す。
薄いテープ状の高温超電導用テープ線材をダブルパンケーキ形状に巻回した超電導コイル巻線2が形成される。超電導コイル巻線2の巻回軸に直交する平面(以下、直交底面と称する。)には冷却パネル1が配置される。超電導コイル巻線2の間に冷却パネル1が挟み込まれている。冷却パネル1と超電導コイル巻線2とが交互に積層されている。積層された冷却パネル1と超電導コイル巻線2との巻回外周端および内周端には、自励振動式ヒートパイプ1Aを冷却する冷媒通路44、45が備えられている。また、積層された冷却パネル1と超電導コイル巻線2との巻回軸方向における最外方の直交底面はコイル端板4が配置されている。また、超電導コイル巻線2の巻回内周面はコイル内巻枠5、巻回外周面はコイル外巻枠6で囲われている。
超電導マグネットでは、交流損失やフロー抵抗による発熱、外部からの輻射や伝導による入熱、超電導状態の一部が常伝導状態に転移した場合のジュール発熱等の入熱が生じる場合がある。これらの入熱に対して自励振動式ヒートパイプ1Aを用いて超電導コイル巻線2から熱を取り出し外部に熱を輸送する。取り出された熱は、超電導マグネットの外周および内周に設置された冷媒流路44、45を流れる冷媒と熱交換し、最終的に冷凍機43(図9)で冷却される。
自励振動式ヒートパイプ1A内には、作動流体として窒素、ネオン、水素、ヘリウムなどが充填されている。これにより、低温超電導及び高温超電導を含む超電導マグネットの運転に必要な幅広い温度範囲での動作が可能である。また、超電導マグネットで用いられる巻線として、丸状の断面を有する丸線や四角状の断面を有する導体を用いた場合や、ダブルパンケーキ巻以外の様々な形状の巻線に対しても、自励振動式ヒートパイプ1Aを組み込んだ冷却パネル1の形状や配置を巻線の形状に合わせて構成することにより対応が可能である。
ここで、自励振動式ヒートパイプ1Aの低温動作特性を確認するための試験装置について説明する。図2は確認試験に使用されるヒートパイプ部10の構造を示す。図3は試験装置20である。
自励振動式ヒートパイプは、一般的に、重力の影響を受けにくく設置方向に依らず動作するとされている。しかしながら、低温域で動作する場合、自励振動式ヒートパイプは設置方法による動作特性の差が大きくなり、超電導マグネットに組み込んだ状態で安定な動作を保証することができない。超電導マグネットを冷却する場合、様々な方向にヒートパイプを設置して冷却することが必要であるからである。
図2および図3の試験装置では、設置方向による動作特性の違いを試験するためのものである。ヒートパイプ部10はステンレス製のチューブである。延伸方向の端部においてU字状に繰り返し(10回)折り返し矩形平板状に展開された構成を有するヒートパイプ11を備えている。ヒートパイプ部11の開口両端部は、ガス導入部15に接続されている。ガス導入部15は1/16インチ規格のT字継ぎ手である。ループ状のヒートパイプ11を構成すると共に、ヒートパイプ11へ作動流体を充填する導入配管23が接続される。ヒートパイプ11の外径は1.59mm (1/16インチ)であり、内径は0.78mmである。直線部の長さは160mmである。直線部の両端30mmにはパイプ位置に合わせて溝を加工した厚さ8mmの銅ブロック12、13がヒートパイプ11に半田接合されて設置されている。ヒートパイプ部11、および銅ブロック12、13は、ステンレス支持枠14に固定されている。銅ブロック12が自励振動式ヒートパイプ11の冷却端であり、銅ブロック13が加熱端である。
試験装置20について説明する。3つのヒートパイプ部10が互いに直交する3方向に設置されている。各ヒートパイプ部10は、銅ブロック12が冷却用銅ブスバー21を介してGM冷凍機22のコールドヘッドと接続され、制御された一定の温度に冷却される。一方、銅ブロック13には裏面にフォイル状のヒーター(不図示)が貼り付けられており、ヒートパイプ部10の加熱端への入熱量を制御することができる。冷却端および加熱端の銅ブロック12、13に取り付けられた抵抗温度計(不図示)を用いて、加熱端と冷却端の温度を測定しヒートパイプ11の熱輸送特性を測定する。ここで、ステンレス支持枠14は熱輸送の測定への影響がなるべく小さくなるように、厚さ2mm、幅7mmの四角い枠で構成されている。
ヒートパイプ部10は、60-80Kの輻射シールド板24に囲まれた断熱真空容器25に設置される。ヒートパイプ11の加熱端である同ブロック13は、冷却端に対して上方、下方、水平方向の3方向に設置されている。設置方向の違いによるヒートパイプ11の動作特性の差を測定することができる。ヒートパイプ11の加熱端からは作動流体の導入配管23が接続されている。導入配管23は、仕切り弁26を介してバッファータンク27に接続される。バッファータンク27および導入配管23には、圧力計28が設置されており、ヒートパイプ11への作動流体の正確な充填量の制御に使用される。また、ヒートパイプ11の自励振動発生時の圧力振動検出用のモニタとして用いられる。ヒートパイプ11の使用する温度範囲によって、窒素、ネオン、水素、ヘリウムの間で作動流体を交換する必要から、ガスボンベ29および真空ポンプ30が設置されている。
動作特性を確認するための試験手順は以下のとおりである。先ず、冷却前にヒートパイプ11、導入配管23、バッファータンク27に残留するガスを真空ポンプ30で排気する。ガス排気後、仕切り弁26を閉じた状態で試験温度に適応した作動流体のガスをバッファータンク27に充填する。次に、GM冷凍機22を起動し、ヒートパイプ11を所定の温度まで冷却する。冷却後、試験するヒートパイプ11に対応した仕切り弁26を開け、ヒートパイプ11へガスを充填する。この際、充填前のバッファータンク27の圧力と充填後のバッファータンク27の圧力の差を圧力計28で測定することにより、ヒートパイプ11への作動流体の充填量および動作温度での作動流体における液体の充填比率を知ることができる。
ヒートパイプ11の冷却端の温度を冷却用銅ブスバー21に取り付けたGM冷凍機22で調整し、ヒートパイプ11内の作動流体の状態が気液混合状態になるように設定する。この状態でヒートパイプ11の加熱端に設置されている銅ブロック13にヒーター(不図示)から入熱する。ヒートパイプ11内の圧力が上昇し、冷却端と加熱端との間に温度差が発生する。この時のヒートパイプ11で発生する温度差を測定して熱輸送特性を測定した。自励振動を最も発生し易い上側冷却−下側加熱の設置方向では、窒素、ネオン、水素共に安定な動作が観測された。ヒートパイプ11の動作温度範囲は、作動流体の飽和蒸気圧温度で冷却端の温度が規定され、ヒートパイプ11内の圧力上限で加熱端との温度差の上限が規定される。今回は試験装置20の測定上の制限からヒートパイプ11の圧力上限を0.12MPaとしているため、ヒートパイプ11内の圧力が0.12MPaになる加熱端の温度で動作温度範囲の上限とした。実際のヒートパイプ11としての動作上の上限値は気相、液相の区別がなくなる臨界圧力に対応した温度となる。
ここで、作動流体別の動作温度範囲は、窒素では67-90K、ネオンでは26-34K、水素では17-25Kである。液体充填量は17%〜95%の幅広い範囲で動作が確認された。等価的な熱伝導率は、窒素を作動流体とする場合には5,000-18,000W/m*K、ネオンを作動流体とする場合には1,000-8,000W/m*K、水素を作動流体とする場合には500-3,000W/m*Kに達する。高純度金属の低温での高熱伝導率に匹敵する高い等価熱伝導率を確認した。
しかし、上側加熱−下側冷却では作動流体の別に依らず安定な自励振動が発生せず、ヒートパイプ11として安定に動作しなかった。そこで図4に示すように設置方向の異なる2つのヒートパイプを端部の配管で連結した実験を行った。ネオン、水素を作動流体とする場合には、下側加熱−上側冷却のヒートパイプと上側加熱−下側冷却のヒートパイプとを連結することにより、上側加熱−下側冷却のヒートパイプにも自励振動を励起することができた。ただし、窒素の場合は、液体窒素の比重が水素、ネオンに比べて大きいことから、より重力の影響を受け、連結しても自励振動を誘起できなかった。ヒートパイプの配管内径をより大きくする等の最適化を行うことにより気液の密度差による自励振動の駆動力を増せば、窒素の場合でも自励振動を誘起できると考えられる。
結論として、使用する作業流体の物性値に応じて、ヒートパイプの配管径や長さ、折り返しループの本数などを最適化することにより、ヒートパイプの設置方向に依らず自励振動式ヒートパイプを動作させることが可能である。連結した下側加熱のヒートパイプにのみヒーターを入熱し、上側加熱のヒートパイプのヒーターを入熱しないと、下側加熱のヒートパイプから上側加熱のヒートパイプに液が移動し、ドライアウトが発生してヒートパイプが動作しなくなるおそれがある。上側加熱のヒートパイプにも同時にヒーターを入熱することでこの現象を回避することができる。このことから、安定なヒートパイプの動作には、連結したヒートパイプへの作動流体の液体充填率の分配を制御する仕組みが必要である。
実験結果より、設置方向の異なるヒートパイプを直列に連結し、作動流体の液体充填率が偏らない工夫をすることにより、複数の自励振動式ヒートパイプを安定に動作させ得ることが判明した。
ここで、固体の熱伝導を利用した冷却とヒートパイプを利用した冷却との特性比較を図5に示す。超電導マグネットの冷却を銅バー等の固体の熱伝導により行う場合は、銅バーと加熱端との温度差ΔThs、および銅バーと冷却端との温度差ΔTcsは小さく、大部分の温度差は銅バーの端部間に生じる。一方、ヒートパイプを利用する冷却では、作動流体とヒートパイプ内壁面との熱伝導、パイプ配管の肉厚方向の熱伝導、およびヒートパイプの外壁面と加熱端との接触熱抵抗の合算された温度差ΔThs、および作動流体とヒートパイプ内壁面との熱伝導、パイプ配管の肉厚方向の熱伝導、およびヒートパイプの外壁面と冷却端との接触熱抵抗の合算された温度差ΔTcsが支配的である。これに比してヒートパイプ内部の作動流体の端部間の温度差は小さな値である。
また、固体の熱伝導では、超電導マグネットの動作温度領域等の低温の温度領域では、温度上昇に伴い熱拡散率が減少する特性を有している。固体内に熱が拡散する時定数は、((材料の長さ)の二乗)/ (熱拡散率)で表される。長さ1mの銅バーの場合では、温度60Kでは1000秒を超える時定数となる。一方、ヒートパイプでは、熱が伝わる時間は作業流体の移送速度で決定され、1秒以下の高速で応答することが可能となる。また、物質の比熱は温度の3乗に比例して急激に小さくなる。従って、低温超電導マグネットが動作する4K付近の温度領域では、熱拡散率(熱伝導率/比熱)は極めて大きくなり熱が短時間でマグネット全体に伝わる。一方、運転温度が20K以上となる高温超電導マグネットでは、固体の熱伝導だけではマグネット内部の熱が外部に伝わるまでに数10分から数時間の長い時間が必要となる。これに対して、ヒートパイプでは、高温超電導マグネットにおいても短時間に外部に熱を伝えることができる。
ヒートパイプを利用する冷却のもう一つの利点として、時間応答が早いヒートパイプ部の温度、圧力の監視により、超電導マグネットの冷却状態の監視および安全な通電が可能となることである。固体の熱伝導のみに頼るとマグネット内での発熱による温度上昇があってもそれが外部へ伝わるまでに長い時間を必要とする。一方、ヒートパイプでの冷却によれば、数秒の時間遅れで外部に熱を伝えることができる。従って、ヒートパイプ端部の温度やヒートパイプ内の圧力を監視することにより、マグネット内部の状況を迅速にモニタすることが可能になる。
以上をまとめると、ヒートパイプによる冷却の特徴として、以下の点があげられる。第1点として、金属等の固体の熱伝導に比して高い熱伝導率が期待できるということである。例えばRRR=100(RRR: 残留抵抗比、材料の300Kと低温20K程度との電気抵抗の比)の銅の磁場1 T、温度20Kでの熱伝導率は2,000W/m*K となる。一方、作動流体にネオンを用いた自励振動式ヒートパイプでは、30Kで5,000W/m*Kを超える高い等価熱伝導率を実現することができる。
第2点として、加熱端および冷却端の温度差はヒートパイプ部の長さに依存せず、高い熱輸送特性が得られるということである。
第3点として、熱はヒートパイプ内の作動流体における気液混合体の移動で伝えられるため、固体の熱伝導のように温度上昇による熱拡散率の減少とそれに伴う応答時間の遅延が発生しないということである。これにより、高排熱特性と高速応答性を両立した理想的な超電導マグネットの冷却構造を構築することができる。
図6は実施形態の自励振動式ヒートパイプ1Aの基本構成を示す図である。試験装置20での試験結果に基づいて、下側加熱−上側冷却のヒートパイプ11Aと上側加熱−下側冷却のヒートパイプ11Bとを連結してヒートパイプ11Cを構成する。ヒートパイプ11Cでは、パイプがU字状に折り返えされている両端部を各々、冷却部とする。また、冷却部を連結するパイプの直進部(中央部)を排熱の対象となる熱を受ける加熱端とする。加熱部に冷却対象部を配置することにより、両端部にある冷却部に向かって熱が輸送される構成である。両側に冷却端を持つ1加熱2冷却方式の自励振動式ヒートパイプ構造を採る。設置方向が180度異なる2つの自励振動式ヒートパイプを連結した構成となる。最も動作特性の差が大きい垂直方向の設置の場合にも、自励振動を起こしにくい上側加熱−下側冷却と、自励振動を起こしやすい上側冷却−下側加熱とを1つのヒートパイプ内に同居させることができ、設置方向に依らない安定な動作が可能となる。低温領域において、自励振動式ヒートパイプの動作特性における設置方向依存性を相殺して、ヒートパイプの設置方向に依らず安定した冷却動作を行わせることが可能となる。
図7は実施形態の自励振動式ヒートパイプ1Aの具体例を示す図である。図6に示したヒートパイプ11Cを基本構成とし、冷却用パネル1に固着される態様で、超電導コイル巻線2の巻線に対向するように円環状に配置される。ヒートパイプ11Cの間は連結配管41で接続される構成である。冷却部と加熱部との設置方向が180度異なる2つのヒートパイプを1対とするヒートパイプ11Cが、円環状に設置方向が順次変化しながら直列に接続される構成である。個々に設置方向の異なるヒートパイプ11Cを円環状に複数備えることにより、設置方向の依存性のない自励振動式ヒートパイプ1Aを構成することができる。
図8は、図7に示した自励振動式ヒートパイプ1Aを左右に分割し、それぞれに閉路された経路を構成するものである。それぞれのパイプ経路の両端部は低温バッファータンク42A、42Bに接続されて閉路を構成する。この場合、パイプ経路の上方端は低温バッファータンク42A、42Bの下端に接続され、パイプ経路の下方端は低温バッファータンク42A、42Bの上端に接続されるように構成する。ここで、低温バッファータンク42A、42Bは、自励振動式ヒートパイプ1Aよりも若干低い温度環境に配置する。これにより、サーモサイフォン効果を奏することができる。作動流体の環流を可能にする。
図9は、自励振動式ヒートパイプ1Aにより超電導マグネットから外部へ取り出した熱を除去する構成を示す。超電導マグネットから取りだされた熱はヒートパイプ11Cの冷却部に輸送される。冷却部には、自励振動式ヒートパイプ1Aの左右それぞれに、冷凍機43から冷媒を供給する冷却配管44A、44B、45A、45Bが配管されている。冷却配管44A、44Bは外方端の冷却部に配管され、冷却配管45A、45Bは内方端の冷却部に配管されている。冷却部に輸送された熱は、冷却配管44A、44B、45A、45Bを通る冷媒によって除去される。冷却配管44A、44B、45A、45Bは、低温バッファータンク42A、42Bを介した後、自励振動式ヒートパイプ1Aの上部から下部に向かって配管されて、冷凍機43へ戻るループを形成する。冷凍配管44A、44B、45A、45Bを流れる冷媒は、低温バッファータンク42A、42B、自励振動式ヒートパイプ1Aの上部、自励振動式ヒートパイプ1Aの中間部、自励振動式ヒートパイプ1Aの下部の順に冷却し、この順番に温度が高くなる温度勾配を有する。
常温域で動作する通常のヒートパイプでは、ヒートパイプ内の作動流体は密閉されたヒートパイプ配管内に充填された封じきりの状態で使用される。しかしながら、低温動作のヒートパイプ1Aの場合には、低温では作動流体の一部が液体の状態にあり常温では全てが気体の状態にあって、両者の密度差が1000倍程度あることが一般的である。したがって、封じきりの状態ではヒートパイプの耐圧を非常に高く設定する必要がある。これでは、ヒートパイプの管壁の肉厚が厚くなり熱抵抗が大きくなってしまい、熱輸送特性の悪化を招来するおそれがある。また、冷却パネル1の厚みの増大に伴う超電導マグネットでの超電導コイル巻線2の専有率が減少して超電導マグネットとしての電流密度の低下を招いてしまうおそれがある。このため、封じ切りの状態で使用することに代えて、作動流体の温度による状態変化に応じて内圧を調整できる機構が必要とされる。
図10は、並列接続された自励振動式ヒートパイプ1A内に作動流体を充填する際の配管構成例を示す図である。自励振動式ヒートパイプ1Aを複数備えて超電導マグネットを冷却する場合である。図1に示すように冷却パネル1が複数備えられている場合に対応する。あるいは、複数の超電導マグネットを備えるシステムの場合が対応する。それぞれの自励振動式ヒートパイプ1Aは、常温バッファータンク46に並列に接続されている。そして、常温バッファータンク46と個々の自励振動式ヒートパイプ1Aに接続されている低温バッファータンク42A,43Bとの間は、各々、仕切り弁47を介してパイプ経路が開閉制御される。
各々の自励振動式ヒートパイプ1Aに作動流体を充填する手順は以下のとおりである。まず、常温において仕切り弁47を開状態として常温バッファータンク46に規定圧力の作動流体を充填する。このとき、仕切り弁47を介して低温バッファータンク42A、42B、および自励振動式ヒートパイプ1Aにも作動流体が充填される。この場合、常温であるので作動流体はガス状態である。次に、低温バッファータンク42A、42B、および自励振動式ヒートパイプ1Aを冷却する。冷却温度が液化温度よりやや高い規定温度になった状態で仕切り弁47を閉状態とする。その後、冷却部の温度の調整により、それぞれの自励振動式ヒートパイプ1Aおよび低温バッファータンク42A、42Bとを備える系内の作動流体が、規定の液体充填率となるように低温端の温度を制御する。
これにより、自励振動式ヒートパイプ1A内を常温においても過圧状態とならないように調整することができる。更に、最初に常温バッファータンク46へ充填する作動流体のガス圧を調節することにより、動作時の自励振動式ヒートパイプ1A内の作業流体の液体充填率を適切な値に制御することができる。
次に、自励振動式ヒートパイプの別例を示す。図1に図示した実施形態では、パイプ部材で構成された自励振動式ヒートパイプ1Aが冷却パネル1に固着されるとして説明した。図11に示す自励振動式ヒートパイプ1Bは、パイプ部材を備えることに代えて、冷却パネル自体に溝を加工してパイプ部を構成する場合である。アルミニウム合金等の板材に溝を加工し、別途用意したもう一枚のアルミニウム合金等の板材を蓋剤として溶接する。溝部分を配管として自励振動式ヒートパイプ1Bが一体に形成された冷却パネルを構成することができる。
ここで、超電導コイル巻線2は巻線部の一例である。低温バッファータンク42A、42Bは第1バッファータンクの一例である。常温バッファータンク46は第2バッファータンクの一例である。
以上、詳細に説明したように、本願に記載の実施形態によれば、実施形態の超電導マグネットでは、自励振動式ヒートパイプ1Aを組み込んだ冷却パネル1が超電導コイル巻線2の間にシート状に挟まれている。超電導コイル巻線2の専有率を低下させることなく超電導マグネットの電流密度を低下させることなく、自励振動式ヒートパイプ1Aを効率的に組み込むことができる。
自励振動式ヒートパイプ1Aにより冷却するので、固体の熱伝導を利用する場合に問題となる超電導マグネットの動作温度領域における冷却特性の悪化、特に、高温超電導の温度領域(20K以上)における特性悪化はない。ヒートパイプでは、熱が伝わる時間は作業流体の移送速度で決定されるため、短時間に外部に熱を伝えることができる。超電導マグネット内で発生する交流損失や、クエンチ発生時のジュール発熱を短時間で効率的に外部に取り出すことが可能となる。これにより、超電導マグネットの安定な運転を可能にすると共に、クエンチ発生時のマグネット内部のホットスポットの発生による過度の熱歪みの発生を抑制し、マグネットの機械的な破損や超電導特性の劣化を防止することができる。
また、自励振動式ヒートパイプ1Aは、両端部を冷却端とし中間部を加熱端とする1加熱2冷却方式のヒートパイプ11Cを基本構造とする。これにより、低温域において、自励振動が起きやすい上側に冷却端があり下側に加熱端があるヒートパイプ11Aと、自励振動が起き難い上側に加熱端があり下側に冷却端となるヒートパイプ11Bと、が1つのヒートパイプ11Cに同居することになり、設置方向に依存しない安定な動作が可能となる。
また、自励振動式ヒートパイプ1A(図7)は、基本構造となるヒートパイプ11Cを円環状に設置して、複数の設置方向に直列に連結する。これにより、設置角度の違いによる動作特性の相違を緩和し、全体として安定な動作を可能とすることができる。
また、上部位置にあるパイプから下部位置にあるパイプに向かって作動流体が移動する構成の場合にも上部位置にあるパイプがドライアウトしてしまうことを防止するため、自励振動式ヒートパイプ1Aの下端を低温バッファータンク42A、42Bの上側に接続し、上端を低温バッファータンク42A,42Bの下端に接続して、いわゆるサーモサイフォン効果を利用することにより、下側のパイプに溜まった作動流体をガス化して低温バッファータンク42A、42Bに戻し、低温バッファータンク42A、42Bで再液化して上部のパイプに供給することができる(図8)。作動流体の環流を実現することができ、ドライアウト等の液体充填率の偏りによる動作不良を防止することができる。
自励振動式ヒートパイプ1Aによって超電導マグネットから取り出した熱は、自励振動式ヒートパイプ1Aの冷却部に配管されている冷媒通路44、44A、44B、45、45A、45Bにより冷却される(図9)。これにより、自励振動式ヒートパイプ1Aの安定な動作を実現することができる。
並列接続された自励振動式ヒートパイプ1Aの各々を、仕切り弁7を介して常温バッファータンク46に接続することにより、各自励振動式ヒートパイプ1Aへの作動流体の液体充填率を制御することができる(図10)。自励振動式ヒートパイプ1A間の作動流体の液体充填率のばらつきを防止し動作特性のアンバランス発生を防止して、安定な動作を可能とする。
また、自励振動式ヒートパイプ1Aの温度、圧力を監視することにより、超電導マグネットの冷却状態の監視および安全な通電を可能とすることができる。ヒートパイプでの冷却によれば、短時間に外部に熱を伝えることができ、ヒートパイプの温度、圧力を監視することにより、マグネット内部の状況を迅速にモニタすることができる。
自励振動式ヒートパイプ1A内に充填する作動流体として、窒素、ネオン、水素、ヘリウムなどを選択すれば、低温超電導および高温超電導を含む超電導マグネットの運転に必要な幅広い温度範囲で自励振動式ヒートパイプ1Aを有効に動作させることができる。
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内での種々の改良、変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、自励振動式ヒートパイプ1Aは、図7に示す円環状の形状に限定されない。冷媒通路44、44A、44B、45、45A、45Bは、図8に例示した左右2経路には限定されない。作動流体として充填されるガス種は窒素、ネオン、水素、ヘリウムに限定されない。
1 冷却パネル
1A、1B 自励振動式ヒートパイプ
2 超電導コイル巻線
4 コイル端板
5 コイル内巻枠
6 コイル外巻枠
11C ヒートパイプ
20 試験装置
41 連結配管
42A、42B 低温バッファータンク
43 冷凍機
44、44A、44B、45、45A、45B 冷媒通路
46 常温バッファータンク
47 仕切り弁

Claims (7)

  1. 環状に巻回されてなる巻線と、
    前記巻線の巻回軸方向に臨む冷却対象領域に接触して、前記巻回軸に直交する平面上にパイプ経路が配管される自励振動式ヒートパイプ部とを備え
    前記自励振動式ヒートパイプ部は、前記パイプ経路が前記冷却対象領域を通過して該冷却対象領域の両側に延伸されてなり、
    前記パイプ経路のうち、前記冷却対象領域の部位を加熱端とし、該冷却対象領域の外方両側の部位を冷却端とすることを特徴とする超電導マグネット。
  2. 前記巻線が巻回されてなる巻線部と、前記自励振動式ヒートパイプ部とは、巻回軸方向に積層されてなることを特徴とする請求項に記載の超電導マグネット。
  3. 前記自励振動式ヒートパイプ部は、前記冷却対象領域を複数のパイプ経路が通過し、該冷却対象領域での通過方向は前記パイプ経路に応じて異なることを特徴とする請求項1または2に記載の超電導マグネット。
  4. 前記冷却対象領域での通過方向が互いに異なる複数のパイプ経路は、直列に接続されてなることを特徴とする請求項に記載の超電導マグネット。
  5. 前記自励振動式ヒートパイプ部と同じ環境温度に配置され、前記自励振動式ヒートパイプ部の両端に接続されて前記パイプ経路を閉路する第1バッファータンクを備えることを特徴とする請求項1乃至の少なくとも何れか1項に記載の超電導マグネット。
  6. 前記自励振動式ヒートパイプ部の下端は前記第1バッファータンクの上端に接続され、前記自励振動式ヒートパイプ部の上端は前記第1バッファータンクの下端に接続されてなることを特徴とする請求項に記載の超電導マグネット。
  7. 前記自励振動式ヒートパイプ部と前記第1バッファータンクとを複数セット備え、
    常温環境に配置される第2バッファータンクと
    前記第2バッファータンクと個々の前記第1バッファータンクとの間に介在し各々に開閉制御される仕切り弁とを備えることを特徴とする請求項またはに記載の超電導マグネット。
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