JP5423742B2 - ヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ウインドシールド等の表示部材に表示画像を投影することにより、当該表示画像の虚像を視認可能とするヘッドアップディスプレイ装置に関する。
従来から、可干渉光、例えば、レーザ光を用いたディスプレイ装置において、当該レーザ光をスクリーン部材に入射させると、スクリーン部材で拡散した拡散光同士が干渉することによりスペックルノイズが発生することがあるという問題に対して、偏光方向が直交する2つのレーザ光を重畳して、スクリーン部材に入射させるという技術が知られている(特許文献1を参照)。
この技術は、偏光方向が異なる光同士は互いに干渉しないという現象を利用したものであり、偏光方向が異なる光を重畳させてスクリーン部材に入射させることにより、スペックルノイズを低減させている。ただし、視認者によるスペックルノイズの低減の認識は、偏光方向を2つ有する光において、各偏光方向の光に対応するスクリーン部材での拡散光の両方が、共に視認者の眼に届いたときに認識されるものである。
特開2010−26483号公報
上述したように、スペックルノイズが低減したと視認者が認識できるのは、偏光方向を2つ有する光において各偏光方向の光に対応するスクリーン部材での拡散光の両方が共に視認者の眼に届くからである。また、それぞれの偏光方向の光に対応する拡散光の強度差が大きいと、スペックルノイズの低減効果が低下することもある。
ここで、特許文献1に記載の技術を、スクリーン部材で結像した表示画像をウインドシールド等の表示部材に投影することにより、当該表示画像の虚像を視認可能とするヘッドアップディプレイ装置に適用すると、スクリーン部材において発生するスペックルノイズの低減効果が低下する場合がある。
スペックルノイズの低減効果の低下は、偏光方向を2つ有する光において各偏光方向の光に対応するスクリーン部材での拡散光の偏光方向のいずれか一方が、ウインドシールドの入射面におけるP偏光の偏光方向と一致している場合に発生し易い。これは、P偏光の反射率は、S偏光の反射率に比べ低いため、P偏光の偏光方向と一致した方の拡散光が視認者の眼に届き難くなるからと考えられる。この結果、たとえ、スペックルノイズ低減のために、偏光方向を2つ有する光をスクリーン部材に入射させたとしても、視認者の眼に届く一方の拡散光の強度が他方の拡散光に比べ小さくなり、スペックルノイズの低減効果が低下するおそれがある。特に、拡散光のウインドシールドへの入射角がブリュースター角付近となっている場合では、P偏光の偏光方向と一致した方の光の強度が非常に小さくなり、スペックルノイズの低減効果が極端に低下するおそれがある。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、表示部材の投影面に表示画像を投影することにより、当該表示画像の虚像を視認可能とするヘッドアップディスプレイ装置において、スペックルノイズの低減効果の低下を抑制することができるヘッドアップディスプレイ装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、車両に搭載された表示部材に形成される投影面に表示画像を投影することにより、車両の室内から表示画像の虚像を視認可能なヘッドアップディスプレイ装置であって、表示画像となる可干渉光を投射する光源手段と、光源手段からの可干渉光が通過する光路上に設けられ、光源手段からの可干渉光を受けることにより、偏光方向が互いに異なる2つの光のみを投射する偏光手段と、偏光手段からの入射する光を投影面に向けて拡散し、偏光方向の異なる2つの光を拡散光として投影面に入射させることにより、表示画像が結像するスクリーン手段と、偏光手段が投射する光の走査によって、スクリーン手段に表示画像を描画するスキャナと、を備え、光源手段は、偏光方向の異なる2つの光のうちの一方となる可干渉光を投射する第1光源と、偏光方向の異なる2つの光のうちの他方となる可干渉光を投射する第2光源とを有し、偏光手段は、一方の面に入射する光を反射するとともに他方の面に透過し、他方の面に入射する光を反射するとともに一方の面に透過するフィルター部を有する偏光ビームスプリッタであって、投影面に入射する際の拡散光における2つの偏光方向を、投影面での拡散光に対応する入射面に対して平行となるP偏光の偏光方向及び入射面に対して垂直となるS偏光の偏光方向のそれぞれに対して対称となるように光路上に設置され、フィルター部は、第1光源からの可干渉光を一方の面に入射させ、第2光源からの可干渉光を他方の面に入射させ、一方の面で反射した第1光源からの可干渉光の一部と他方の面に入射し一方の面に透過した第2光源からの可干渉光の一部とを組み合わせて、偏光方向が互いに異なる2つの光として投射することを特徴としている
また請求項3の発明は、車両に搭載された表示部材に形成される投影面に表示画像を投影することにより、車両の室内から表示画像の虚像を視認可能なヘッドアップディスプレイ装置であって、表示画像となる可干渉光を投射する光源手段と、光源手段からの可干渉光が通過する光路上に設けられ、光源手段からの可干渉光を受けることにより、偏光方向が互いに異なる2つの光のみを投射する偏光手段と、偏光手段から入射する光を投影面に向けて拡散し、偏光方向の異なる2つの光を拡散光として投影面に入射させることにより、表示画像が結像するスクリーン手段と、偏光手段が投射する光の走査によって、スクリーン手段に表示画像を描画するスキャナと、を備え、光源手段は、所定の偏光方向の可干渉光を投射する一つの光源であって、偏光手段は、通電及び非通電を切り替えることにより液晶分子の配向方向を変化させることにより、透過する光の偏光方向を変化させる液晶セルであり、投影面に入射する際の拡散光における2つの偏光方向を、投影面での拡散光に対応する入射面に対して平行となるP偏光の偏光方向及び入射面に対して垂直となるS偏光の偏光方向のそれぞれに対して対称となるように、光路上に設置され、液晶セルへの通電及び非通電を所定時間毎に繰り返す制御部を更に備えることを特徴としている。
れらの発明によれば、偏光手段は、偏光方向が互いに異なる2つの光のみを投射する。そして、この偏光方向の異なる2つの光は、スクリーン手段によって拡散する。一般的には、スクリーン手段によって拡散した拡散光同士が干渉し、スペックルノイズが発生するが、これらの発明では、スクリーン手段に偏光方向の異なる2つの光が入射されるので、拡散光同士の干渉が抑えられ、その結果、スペックルノイズが低減される。
しかし、これらの発明では、スクリーン手段によって拡散された拡散光は、投影面に投影されるようになっているため、直接、視認者の眼に届かない。このため、偏光方向の異なる2つの光において各偏光方向に対応するスクリーン手段での拡散光のいずれかが、投影面によって、視認者の眼に届き難くなるおそれがある。例えば、2つの拡散光の偏光方向が投影面での入射面に対して平行となるP偏光の偏光方向と一致していると、当該拡散光のうち、P偏光の偏光方向と一致した方の拡散光が視認者の眼に届き難くなる。そうすると、偏光方向の異なる2つの光をスクリーン手段に入射させたとしても、視認者の眼に届く一方の拡散光の強度が他方の拡散光に比べ小さくなり、スペックルノイズの低減効果が低下するおそれがある。また、拡散光の投影面に対する入射角がブリュースター角付近となっている場合では、P偏光の偏光方向と一致した方の拡散光の強度は非常に小さくなり、スペックルノイズの低減効果が極端に低下するおそれがある。
そこで、これらの発明では、偏光手段を、偏光方向の異なる2つの光において各偏光方向の光に対応するスクリーン手段で拡散した拡散光の投影面に入射する際の偏光方向が、投影面でのP偏光の偏光方向と異なるように、光源手段からの可干渉光が通過する光路上に設置している。このように偏光手段を設置することによれば、それぞれの拡散光の偏光方向は、投影面でのP偏光の偏光方向と異なるので、投影面での拡散光の強度低下を抑えることができ、拡散光の強度差の増大を抑制することができる。その結果、スペックルノイズの低減効果の低下を抑制することができる。
なお、これらの発明において入射面とは、投影面における拡散光の入射点と、当該拡散光の光軸と、当該入射点における投影面の法線とを含む平面のことである。
表示部材の投影面で反射した拡散光の強度は、投影面に入射する光(入射光)の偏光方向によって変化することが知られている。例えば、拡散光の強度は、入射光の偏光方向がS偏光の偏光方向で最大となる。即ち、一方の拡散光の偏光方向がS偏光の偏光方向と一致してしまうと、他の拡散光の偏光方向はS偏光の偏光方向とは異なり、投影面での拡散光の強度は必ず異なってしまい、拡散光の強度に差が発生することとなる。
そこで、偏光手段は、偏光方向の異なる2つ光において各偏光方向の光に対応するスクリーン手段で拡散した拡散光の投影面に入射する際の偏光方向が、投影面での拡散光に対応する入射面に対して垂直となるS偏光の偏光方向と異なるように、光路上に設置されているという構成を採用している。
れらの発明によれば、2つの拡散光のいずれもが、S偏光の偏光方向と異なる偏光方向となるので、投影面で反射した拡散光の強度が必ず異なってしまうということを抑制することができる。その結果、投影面で反射した拡散光の強度差によるスペックルノイズの低減効果の低下を抑制することができる。
表示部材の投影面で反射した拡散光の強度は、投影面に入射する光(入射光)の偏光方向によって変化することが知られている。
そこで、これらの発明の偏光手段は、投影面に入射する際の拡散光における2つの偏光方向が、P偏光の偏光方向に対して対称となるように、光路上に設置されているという構成を採用している。
れらの発明によれば、それぞれの拡散光のP偏光成分及びS偏光成分の大きさがほぼ同じとなる。よって、投影面で反射した拡散光の強度はほぼ等しくなるので、スペックルノイズの低減効果の低下が抑制される。
加えて請求項1の発明では、第1光源からの可干渉光は、フィルター部の一方の面に入射する。そして、第2光源からの可干渉光は、フィルター部の他方の面に入射する。フィルター部の一方の面に入射した第1光源の可干渉光の一部は反射し、他方の面に入射した第2光源の可干渉光の一部は一方の面に透過する。そして、一方の面で反射した第1光源の可干渉光の一部と、他方の面を透過した第2光源の可干渉光の一部とが組み合わされる。その後、その組み合わされた光は、偏光方向の異なる2つの光として投射される。偏光手段は、このようなフィルター部を備えることにより、偏光方向が異なる2つの光のみを投射することができる。
さらに請求項の発明では、所定の偏光方向を有する可干渉光は、液晶セルに入射する。液晶セルは、通電及び非通電が切り替わることにより液晶分子の配向方向が変化するので、透過する可干渉光の偏光方向が異なることとなる。したがって、液晶セルからは偏光方向が異なる光が投射される。制御部は、通電及び非通電を所定時間毎に繰り返す。これによれば、液晶セルからは所定時間毎に偏光方向が変化する光が投射される。即ち、このような偏光手段によれば、一つの光源を使用して、偏光方向の異なる2つの光のみを投射することができる。
なお、ここでいう所定時間は下記の考え方に基づいている。人間は、ある時間よりも短い時間で変化する視覚的刺激を認めることができない。請求項6の所定時間は、人間が視覚的刺激を認めることができる時間よりも短い時間となっている。
請求項の発明では、フィルター部において一方の面及び他方の面のそれぞれは、入射する光のS偏光及びP偏光の一方を反射するとともに、S偏光及びP偏光の他方を透過することを特徴としている。
この発明によれば、一方の面に入射された第1光源の可干渉光の反射光は、S偏光又はP偏光の一方の成分を有した光となる。そして、他方の面に入射された第2光源の可干渉光の透過光は、S偏光又はP偏光の他方の成分を有した光となる。故に、偏光手段より投射される光は、S偏光及びP偏光の偏光方向を有した光となる。したがって、第1光源及び第2光源の可干渉光の偏光方向を予め設定しておかなくとも、偏光手段からは偏光方向の異なる2つのみが投射される。しかも、偏光方向は直交することとなる。よって、スペックルノイズの低減効果を最も高くすることができる。
スクリーン部材に入射させる2つの光の偏光方向を直交させると、スペックルノイズの低減効果を最も高くすることができることが知られている。そこで、請求項の発明では、偏光手段によって投射される2つの光は、それぞれの偏光方向が直交している。このことによれば、スペックルノイズの低減効果を最大のものとすることができる。
本発明の第1実施形態によるヘッドアップディスプレイ装置の車両における配置を説明するための図である。 レーザスキャナの構成及び作動を詳しく説明するための図である。 レーザ投射部の概略構成を示す構成図である。 ウインドシールドの投影面での拡散光の入射と、反射の様子を説明するための図である。 投影面に入射する拡散光の偏光方向と、投影面で反射した拡散光の偏光方向の様子を説明するための図である。 投影面でのS偏光及びP偏光の入射角と反射率との関係を示した図である。 本発明の第2実施形態によるヘッドアップディスプレイ装置のレーザ投射部の概略構成を示す構成図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態によるヘッドアップディスプレイ装置の車両における配置を説明するための図である。図2は、レーザスキャナの構成及び作動を詳しく説明するための図である。
(基本構成)
本発明の第1実施形態によるヘッドアップディスプレイ装置100は、例えば車両のインストルメントパネル内に収容されている。ヘッドアップディスプレイ装置100は、車両のウインドシールド90等の表示部材に表示画像71を投影することにより、予め想定されたアイボックス60から表示画像71の虚像70を視認可能とする。ウインドシールド90の車室側の面に形成され、ヘッドアップディスプレイ装置100によって表示画像71の投影される投影面91は、凹面状に湾曲している。投影面91に投影された表示画像71の光束は、当該投影面91によってアイボックス60に向けて反射して、視認者のアイポイント61に到達する。この表示画像71の光束を知覚する視認者は、ウインドシールド90の前方に結像された当該表示画像71の虚像70を視認できる。なお、表示画像71には、例えば、ヘッドアップディスプレイ装置100が搭載されている車両の走行速度、ナビゲーションシステムによる進行方向の指示、及び車両のウォーニング等を示す画像などが挙げられる。
視認者による虚像70の視認は、アイポイント61がアイボックス60に位置しているときに限られる。アイポイント61がアイボックス60から外れている場合、視認者による虚像70の視認は、困難となる。
アイボックス60は、視認者が運転席に着座して運転姿勢をとったときのアイポイント61の存在する可能性が非常に高い領域であり、鉛直方向よりも水平方向に長い矩形形状をなしている。アイボックス60が横長に設定されているのは、着座した視認者の頭部の移動が、車両の水平方向に移動し易いためである。
まず、ヘッドアップディスプレイ装置100の構成を、図1及び図2に基づいて説明する。ヘッドアップディスプレイ装置100は、レーザスキャナ10、スクリーン30、及び凹面鏡40を備えている。なお、以下の説明では、視認者に視認される虚像70の水平方向をx軸方向、鉛直方向をy軸方向とする。そして、各構成において投射、結像、及び投影される表示画像71のx軸方向を水平方向とし、y軸方向を各構成における鉛直方向とする。
レーザスキャナ10は、光源部13、光学部20、微小電気機械システム(Micro Electro Mechanical Systems;MEMS)26、及びコントローラ11を有している。
光源部13は、三つのレーザ投射部14、15、16等によって構成されている。各レーザ投射部14、15、16は、互いに異なる周波数、即ち異なる色相のレーザ光(可干渉光)を投射する。具体的には、レーザ投射部14は、赤色のレーザ光を投射する。レーザ投射部15は、青色のレーザ光を投射する。レーザ投射部16は、緑色のレーザ光を投射する。以上のように、異なる色相のレーザ光を加色混合することにより、種々の色が再現可能とされている。各レーザ投射部14、15、16は、コントローラ11と接続されている。各レーザ投射部14、15、16は、コントローラ11からの制御信号に基づいて、各色相のレーザ光を投射する。
光学部20は、三つのコリメートレンズ21、ダイクロイックフィルタ22、23、24、及び集光レンズ25等によって構成されている。各コリメートレンズ21は、各レーザ投射部14、15、16のレーザ光の投射方向に、それぞれ配置されている。コリメートレンズ21は、レーザ光を屈折させることにより、平行光を生成する。
各ダイクロイックフィルタ22、23、24は、各コリメートレンズ21を挟んで各レーザ投射部14、15、16の投射方向に、それぞれ配置されている。ダイクロイックフィルタ22、23、24は、特定の周波数の光を反射し、それ以外の周波数の光を透過する。具体的には、レーザ投射部14の投射方向に配置されるダイクロイックフィルタ22は、赤色を示す周波数の光を反射し、それ以外の周波数の光を透過する。レーザ投射部15の投射方向に配置されるダイクロイックフィルタ23は、青色を示す周波数の光を反射し、それ以外の周波数の光を透過する。レーザ投射部16の投射方向に配置されるダイクロイックフィルタ24は、緑色を示す周波数の光を反射し、それ以外の周波数の光を透過する。各ダイクロイックフィルタ22、23、24は、集光レンズ25に向けてレーザ光を反射する。
集光レンズ25は、平面状の入射面及び凸面状の出射面を有する平凸レンズである。集光レンズ25は、入射面に入射するレーザ光を屈折させることにより、収束させる。これにより集光レンズ25を通過したレーザ光は、スクリーン30の後述する結像面31に集まる。
MEMS26は、水平スキャナ27及び鉛直スキャナ28等によって構成され、コントローラ11に接続されている。水平スキャナ27の光学部20と対向する表面には、光の反射を実現するために、アルミニウム等を蒸着させた金属薄膜が形成されている。水平スキャナ27は、鉛直方向に延伸する回転軸27aに支持され、回転軸27aまわりに回転変位可能となっている。なお、回転軸27aは、レーザスキャナ10の筐体等によって固定されている。また、MEMS26には回転軸27aを回転させる駆動部が設けられている。駆動部はコントローラ11によって出力される駆動信号に基づいて作動し、水平スキャナ27を回転軸27aまわりに回転変位させる。
一方、鉛直スキャナ28の水平スキャナ27と対向する表面には、光の反射を実現するために、アルミニウム等を蒸着させた金属薄膜が形成されている。鉛直スキャナ28は、水平方向に延伸する回転軸28aに支持され、回転軸28aまわりに回転変位可能となっている。なお、回転軸28aは、レーザスキャナ10の筐体等によって固定されている。また、MEMS26には回転軸28aを回転させる駆動部が設けられている。駆動部はコントローラ11によって出力される駆動信号に基づいて作動し、鉛直スキャナ28を回転軸28aまわりに回転変位させる。
以上の構成によるMEMS26は、コントローラ11からの駆動信号に基づいて、水平スキャナ27及び鉛直スキャナ28をそれぞれ作動させる。これにより、水平スキャナ27は、回転軸27aまわりに回転し、鉛直スキャナ28は、回転軸28aまわりに回転する。
コントローラ11は、プロセッサ等によって構成される制御装置であって、各レーザ投射部14、15、16に制御信号を出力することにより、レーザ光を断続的にパルス点灯させる。加えて、コントローラ11は、MEMS26に駆動信号を出力することにより、水平スキャナ27及び鉛直スキャナ28によって反射されるレーザ光の方向を、図2に示される走査線SLのように制御する。
レーザスキャナ10は、上述したコントローラ11の制御により、スクリーン30の後述する結像面31にて表示画像71として結像される光を投射する。具体的には、投射されるレーザ光による点状の発光の走査により、当該点状の発光を一つの画素として組み立てられる表示画像71が、スクリーン30の結像面31に描画される。このようなレーザスキャナ10の走査によって描画される表示画像71は、例えば、毎秒60フレームの画像であって、水平(x軸)方向及び鉛直(y軸)方向にそれぞれ480画素及び240画素を有する画像である。
スクリーン30は、ガラス等の基材の表面にアルミニウム等を蒸着させることにより形成される反射型のスクリーンであり、入射する光を所定の角度で反射して拡散する。スクリーン30は、車両の鉛直方向においてレーザスキャナ10の上方に配置されている(図1参照)。スクリーン30は、結像面31を有している。結像面31は、スクリーン30に蒸着されたアルミニウム等による金属薄膜によって形成されている。結像面31には、レーザスキャナ10からyz面(図2及び図3参照)に沿ってレーザ光が投射されることにより、表示画像71が結像される。結像面31には、レーザ光を拡散するための微小な凹凸が形成されている。結像面31は、表示画像71を形成するレーザ光であって当該結像面31に入射するレーザ光を、凹面鏡40に向けて拡散する。
凹面鏡40は、ガラス等の基材の表面にアルミニウム等を蒸着させることにより形成されている。凹面鏡40は、スクリーン30の結像面31によって反射された光をウインドシールド90の投影面91に反射させる反射面41を有している。反射面41は、中央部が結像面31及び投影面91から遠ざかる方向に凹む凹面状であって、滑らかに形成されている。反射面41は、結像面31によって反射された表示画像71を拡大しつつ反射させることにより、投影面91に当該表示画像71を投影する。
(特徴部分)
次に、本発明の第1実施形態によるヘッドアップディスプレイ装置100の特徴部分について説明する。まず、レーザ投射部14、15、16の構成から説明する。図3は、レーザ投射部14の概略構成を示す構成図である。なお、図3には、レーザ投射部14のみが示されているが、レーザ投射部15、16の構造はレーザ投射部14と同じであるため、ここでの説明は省略する。
図3に示されるようにレーザ投射部14は、第1レーザ光源14a、第2レーザ光源14b、及び偏光ビームスプリッター17等によって構成されている。第1レーザ光源14a及び第2レーザ光源14bは、コントローラ11に接続されており、コントローラ11からの制御信号によりレーザ光を投射する。第1レーザ光源14a及び第2レーザ光源14bから投射されるレーザ光は、所定の偏光方向の光であり、偏光ビームスプリッター17に入射される。なお、第1レーザ光源14a及び第2レーザ光源14bは、偏光ビームスプリッター17に対して、第1レーザ光源14aのレーザ光と第2レーザ光源14bのレーザ光とがほぼ直交するような位置関係で配置されている。
偏光ビームスプリッター17は、第1レーザ光源14a及び第2レーザ光源14bからのレーザ光が通る光路上に設置されている。偏光ビームスプリッター17は、第1レーザ光源14a及び第2レーザ光源14bからのレーザ光が入射されることにより、入射された各レーザ光のP偏光及びS偏光を混合して投射する。これにより、偏光ビームスプリッター17からは、偏光方向が直交する光が投射される。偏光ビームスプリッター17より投射される光は、スクリーン30に入射される。
偏光ビームスプリッター17について詳細に説明する。偏光ビームスプリッター17は、ガラス等からなり、立方体状に形成されている。偏光ビームスプリッター17は、中央部にフィルター部18を有している。フィルター部18は、誘電体多層膜からなっており、入射する光をP偏光とS偏光とに分離する。このフィルター部18は一方の面18aに入射した光のS偏光成分を反射し、P偏光成分を他方の面18bに向けて透過する。また、フィルター部18は、他方の面18bに入射した光のS偏光成分を反射し、P偏光成分を一方の面18aに向けて透過する。
フィルター部18の一方の面18aには、第1レーザ光源14aからのレーザ光が入射し、他方の面18bには、第2レーザ光源14bからのレーザ光が入射する。これにより、第1レーザ光源14aからのレーザ光は一方の面18aで反射して、S偏光が投射面18cに向かって進行する。また、第2レーザ光源14bからのレーザ光は他方の面18bを透過して、P偏光が投射面18cに向かって進行する。投射面18cからは、S偏光とP偏光の光が組み合わされ、ほぼ同一の光軸上に沿って投射される。この投射面18cから投射される光は、偏光方向が直交する光となって、スクリーン30に入射される。なお、S偏光及びP偏光の光の強度(出力)は、ほぼ同じ大きさとなっている。これらS偏光及びP偏光は、偏光方向が直交しているため、互いに干渉しない光である。
偏光ビームスプリッター17から投射された、偏光方向が直交する光は、スクリーン30に入射し、拡散する。スクリーン30の結像面31で拡散した光(拡散光)は、偏光方向が維持されたまま凹面鏡40の反射面41に入射する。反射面41で反射した拡散光は、偏光方向が維持されたままウインドシールド90の投影面91に入射する。その後、投影面91に入射した拡散光の一部は、反射し、視認者のアイポイント61に到達する。
このように、偏光方向が直交する光がスクリーン30の結像面31で拡散するとき、これらの光は元々互いに干渉し合わない光であるため、偏光方向が直交する光において各偏光方向の光に対応する結像面31で拡散するそれぞれの拡散光によって、スペックルノイズが低減する。ただし、このスペックルノイズの低減効果は、それぞれの拡散光が、視認者の眼(アイポイント61)に届いた場合に発揮されるものであって、いずれかの拡散光がアイポイント61に届かない場合には発揮されない。また、アイポイント61に到達する各拡散光の強度の差が大きいほど、スペックルノイズの低減効果は低下する。
本実施形態では、スクリーン30での拡散光のアイポイント61への到達を阻害する要素が存在する。具体的には、ウインドシールド90の投影面91がその阻害の要因となる可能性がある。以下、そのことについて詳細に説明する。
まず、ウインドシールド90の投影面91での拡散光の入射と、反射について詳細に説明する。図4は、ウインドシールド90の投影面91での拡散光の入射と、反射の様子を説明するための図である。図5は、投影面91に入射する拡散光の偏光方向と、投影面91で反射した拡散光の偏光方向の様子を説明するための図である。図6は、投影面91でのS偏光及びP偏光の入射角と反射率との関係を示した図である。
図4に示されるように、凹面鏡40にて反射した拡散光は、投影面91の点Aに所定の入射角で入射し、その後、アイポイント61に向かって反射する。なお、投影面91に入射する拡散光及び投影面91で反射する拡散光は、一点鎖線で示される入射面92上を進行する。なお、入射面92は、投影面91における拡散光の入射点(点A)と、当該拡散光の光軸と、当該入射点における投影面91の法線とを含む平面である。また、図4に示されるP偏光は、偏光方向が入射面92に対して平行となっている光であり、S偏光は、偏光方向が入射面92に対して垂直な光である。
投影面91の点Aに拡散光が入射すると、図6の入射角と反射率との関係を示したグラフに基づいて、投影面91で反射される光の強度が決定される。例えば、入射角がブリュースター角(約56度)となっている場合、P偏光は、ウインドシールド90を透過し、S偏光のみが反射する。S偏光の強度は、図6に示される反射率に応じたものとなる。
本実施形態では、偏光方向が直交する光において各偏光方向の光に対応する拡散光の投影面91に入射する際の偏光方向は、互いに直交しており、かつ入射面92を進行する光のP偏光及びS偏光の偏光方向に対して、約45度回転させた位置となっている(図5の一点鎖線の矢印を参照)。なお、図5で示す矢印の向きは、光の偏光方向の向きを示し、矢印の長さは、光の振幅を示している。光の振幅の二乗に比例する値が、その光の強度となる。したがって、矢印の長さが長いほどその光の強度が大きくなる。
拡散光が投影面91にブリュースター角で入射すると、P偏光の反射率はほぼゼロであるので(図6を参照)、投影面91で反射した拡散光のそれぞれの偏光方向は、投影面91の入射面92におけるS偏光の偏光方向にほぼ沿ったものとなる(図5の実線矢印を参照)。投影面91で反射した拡散光のそれぞれは、アイポイント61に到達することとなる。投影面91で反射した拡散光のそれぞれの強度は、図6に示されるS偏光の反射率に応じたものとなる。
このように、偏光方向が直交する光において各偏光方向の光に対応する拡散光は、投影面91で反射してもなお、当該拡散光のそれぞれがアイポイント61に到達するので、スペックルノイズの低減効果の低下を抑制することができる。また、この実施形態では、図5に示されるように、投影面91で反射した拡散光の強度がほぼ同じとなり強度差がほとんどないため、強度差が発生することによるスペックルノイズの低減効果の低下を抑制することができる。
また、本実施形態では、図5に示すように、偏光方向が直交する光において各偏光方向の光に対応する拡散光の偏光方向は、反射率のS偏光に比べ低いP偏光の偏光方向とは異なるものとなっているため、投影面91で反射した拡散光の強度差が大きくなるのを抑制することができる。例えば、本実施形態のように、拡散光の入射角がブリュースター角であって、拡散光の偏光方向のいずれかがP偏光の偏光方向と一致している場合などは、P偏光の偏光方向と一致した方の拡散光は、アイポイント61にほとんど届かなくなる。このため、アイポイント61に届く拡散光の強度差が非常に大きくなり、スペックルノイズの低減効果が著しく低下する。投影面91に入射する際の拡散光の偏光方向をP偏光の偏光方向と異ならせることによれば、このように拡散光の強度差が大きくなりスペックルノイズの低減効果が低下するのを抑制することができる。
投影面91で反射した拡散光の強度は、投影面91に入射する拡散光の偏光方向によって変化するのは、図6のグラフから分かる。また、図6のグラフに示すように、S偏光の反射率は、P偏光の反射率よりも高い。したがって、投影面91で反射した拡散光の強度は、当該拡散光の偏光方向がS偏光の偏光方向に一致したときに最大となる。仮に、投影面91に入射する拡散光の一方の拡散光の偏光方向がS偏光の偏光方向と一致していると、他の拡散光の偏光方向はS偏光の偏光方向と異なる。その結果、投影面91で反射した拡散光の強度は必ず異なってしまい、拡散光の強度に差が発生することとなる。
本実施形態では、投影面91に入射する際の拡散光の偏光方向はいずれも、P偏光の偏光方向だけでなく、S偏光の偏光方向とも異なっている。このため、投影面91で反射した拡散光の強度が必ず異なってしまうということを抑制することができる。その結果、投影面91で反射した拡散光の強度差によるスペックルノイズの低減効果の低下を抑制することができる。
また、本実施形態では、拡散光において投影面91に入射する際の偏光方向が、P偏光の偏光方向に対して対称となっている。このように拡散光の偏光方向が設定されることによれば、それぞれの拡散光のP偏光成分及びS偏光成分の大きさがほぼ同じとなる。よって、投影面91で反射した拡散光の強度はほぼ等しくなるので、スペックルノイズの低減効果の低下が抑制される。
ここで、スクリーン30に入射させる偏光方向を直交させることにより、偏光方向を最も離れた位置関係とすることができるので、スペックルノイズの低減効果が最も高くすることができる。本実施形態では、偏光ビームスプリッター17から投射される2つの偏光方向を、直交させ、その光をスクリーン30の結像面31に入射させるようにしている。このことによれば、スペックルノイズの低減効果を最大のものとすることができる。
また、本実施形態では、偏光方向が直交する光は、偏光ビームスプリッター17のフィルター部18の光の分離機能により生成される。このフィルター部18は、第1レーザ光源14aのレーザ光からS偏光を分離し、第2レーザ光源14bのレーザ光からP偏光を分離する。そして、偏光ビームスプリッター17は、フィルター部18で分離したこれらS偏光及びP偏光を組み合わせて投射面18cより投射している。このようにして偏光方向が直交する光が生成される。また、偏光ビームスプリッター17に入射する第1レーザ光源14a及び第2レーザ光源14bのレーザ光の偏光方向がどのような方向を向いていても、投射面18cから投射される光の偏光方向は直交する。
なお、本実施形態において、第1レーザ光源14a及び第2レーザ光源14bが特許請求の範囲に記載の「光源手段」に相当する。さらに、第1レーザ光源14aが特許請求の範囲に記載の「第1光源」に相当し、第2レーザ光源14bが特許請求の範囲に記載の「第2光源」に相当する。そして、スクリーン30が特許請求の範囲に記載の「スクリーン手段」に相当する。また、偏光ビームスプリッター17が特許請求の範囲に記載の「偏光手段」に相当し、フィルター部18が特許請求の範囲に記載の「フィルター部」に相当する。
(第2実施形態)
第1実施形態では、偏光手段として偏光ビームスプリッター17を使用したが、液晶セル117を使用しても良い。以下、図7に基づいて、具体的に説明する。図7は、本発明の第2実施形態によるヘッドアップディスプレイ装置のレーザ投射部の概略構成を示す構成図である。
第2実施形態による偏光手段は、レーザ光源114a、液晶セル117及びコントローラ11等からなる。レーザ光源114aは、所定の偏光方向の光を液晶セル117に向けて投射する。液晶セル117は、向かい合う2枚のガラス基板の間に液晶分子を封入したものであり、所謂TN(Twisted Nematic;ツイステッド・ネマチック)モードの液晶セルである。TNモードの液晶セル117では、両ガラス基板間への通電をせず、しきい電圧以下となる場合、液晶分子の配向方向が両ガラス基板間で90度の角度でねじれた状態となり、両ガラス基板間に通電し、しきい電圧以上となる場合、液晶分子の配向方向のねじれが消失する状態となる。液晶セル117への通電、非通電の制御は、コントローラ11によって行われる。
したがって、コントローラ11からの指令信号により、液晶セル117が通電されると、ガラス基板に入射するレーザ光源114aからのレーザ光は、そのままの偏光方向で液晶セル117を透過する。また、コントローラ11からの指令信号により、液晶セル117が非通電となると、ガラス基板に入射するレーザ光源114aからのレーザ光は、偏光方向が90度の角度回転して液晶セル117を透過する。これによれば、液晶セル117の通電、非通電を繰り返し行うことにより、液晶セル117からは、偏光方向が直交する光を投射することができる。即ち、この液晶セル117を用いることによれば、一つのレーザ光源114aによって偏光方向が直交する光を投射することができる。
なお、本実施形態では、コントローラ11による液晶セル117の通電、非通電を所定時間毎に行っている。人間は、ある時間よりも短い時間で変化する視覚的刺激を認めることができない。この所定時間は、人間が視覚的刺激を認めることができる時間よりも短い時間に設定されている。例えば、所定時間は、1/20秒以下に設定されている。所定時間をこのような考えのもとに設定することにより、時分割的に光の偏光方向を異ならせても、視認者は同一光軸上に偏光方向が直交する光が投射されたと認識する。
(その他の実施形態)
以上、本発明による第1、第2実施形態について説明したが、本発明は、上記先の実施形態に限定して解釈されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
先の二つの実施形態では、偏光ビームスプリッター17から投射される光は、偏光方向が直交する光であるが、偏光方向は直交でなくても良く、偏光方向が異なっていれば良い。
第1実施形態では、偏光手段として偏光ビームスプリッター17を使用して、偏光方向を2つ有する光を生成していたが、偏光手段として入射したレーザ光の偏光方向をそのまま投射面に投射する無偏光ビームスプリッターを使用しても良い。この場合、無偏光ビームスプリッターへ入射する第1レーザ光源及び第2レーザ光源からのレーザ光の偏光方向を適宜異ならせる必要がある。
先の二つの実施形態では、レーザスキャナ10から投射されるレーザ光の偏光方向は、スクリーン30及び凹面鏡40を介しても変化せず、そのままの状態で投影面91に入射するようになっているが、レーザスキャナから投影面91までの光路途中に光の偏光方向を偏光する光学素子を設置しても良い。このようにすれば、偏光方向を設定すべく、体格の比較的大きいレーザスキャナ等の設置角度等を調整することなく、偏光方向を自由に設定することができる。
10 レーザスキャナ、11 コントローラ、13 光源部、14、15、16 レーザ投射部(光源手段)、14a 第1レーザ光源(光源手段)、14b 第2レーザ光源(光源手段)、17 偏光ビームスプリッター(偏光手段)、18 フィルター部(フィルター部)、18a 一方の面、18b 他方の面、18c 投射面、20 光学部、21 コリメートレンズ、22、23、24 ダイクロイックフィルタ、25 集光レンズ、26 微小電気機械システム(MEMS)、27 水平スキャナ、28 鉛直スキャナ、30 スクリーン(スクリーン手段)、31 結像面、40 凹面鏡、41 反射面、60 アイボックス、61 アイポイント、70 虚像、71 表示画像、90 ウインドシールド、91 投影面、92 入射面、100 ヘッドアップディスプレイ装置

Claims (4)

  1. 車両に搭載された表示部材に形成される投影面に表示画像を投影することにより、前記車両の室内から前記表示画像の虚像を視認可能なヘッドアップディスプレイ装置であって、
    前記表示画像となる可干渉光を投射する光源手段と、
    前記光源手段からの可干渉光が通過する光路上に設けられ、前記光源手段からの可干渉光を受けることにより、偏光方向が互いに異なる2つの光のみを投射する偏光手段と、
    前記偏光手段から入射する光を前記投影面に向けて拡散し、偏光方向の異なる2つの光を拡散光として前記投影面に入射させることにより、前記表示画像が結像するスクリーン手段と
    前記偏光手段が投射する光の走査によって、前記スクリーン手段に前記表示画像を描画するスキャナと、を備え
    前記光源手段は、偏光方向の異なる2つの光のうちの一方となる可干渉光を投射する第1光源と、偏光方向の異なる2つの光のうちの他方となる可干渉光を投射する第2光源とを有し、
    前記偏光手段は、一方の面に入射する光を反射するとともに他方の面に透過し、前記他方の面に入射する光を反射するとともに前記一方の面に透過するフィルター部を有する偏光ビームスプリッタであって、前記投影面に入射する際の前記拡散光における2つの偏光方向を、前記投影面での前記拡散光に対応する入射面に対して平行となるP偏光の偏光方向及び前記入射面に対して垂直となるS偏光の偏光方向のそれぞれに対して対称となるように、前記光路上に設置され
    前記フィルター部は、前記第1光源からの可干渉光を前記一方の面に入射させ、前記第2光源からの可干渉光を他方の面に入射させ、前記一方の面で反射した前記第1光源からの可干渉光の一部と前記他方の面に入射し前記一方の面に透過した前記第2光源からの可干渉光の一部とを組み合わせて、偏光方向が互いに異なる2つの光として投射することを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
  2. 前記フィルター部において前記一方の面及び前記他方の面のそれぞれは、入射する光のS偏光及びP偏光の一方を反射するとともに、S偏光及びP偏光の他方を透過することを特徴とする請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  3. 車両に搭載された表示部材に形成される投影面に表示画像を投影することにより、前記車両の室内から前記表示画像の虚像を視認可能なヘッドアップディスプレイ装置であって、
    前記表示画像となる可干渉光を投射する光源手段と、
    前記光源手段からの可干渉光が通過する光路上に設けられ、前記光源手段からの可干渉光を受けることにより、偏光方向が互いに異なる2つの光のみを投射する偏光手段と、
    前記偏光手段から入射する光を前記投影面に向けて拡散し、偏光方向の異なる2つの光を拡散光として前記投影面に入射させることにより、前記表示画像が結像するスクリーン手段と、
    前記偏光手段が投射する光の走査によって、前記スクリーン手段に前記表示画像を描画するスキャナと、を備え、
    前記光源手段は、所定の偏光方向の可干渉光を投射する一つの光源であって、
    前記偏光手段は、通電及び非通電を切り替えることにより液晶分子の配向方向を変化させることにより、透過する光の偏光方向を変化させる液晶セルであって、前記投影面に入射する際の前記拡散光における2つの偏光方向を、前記投影面での前記拡散光に対応する入射面に対して平行となるP偏光の偏光方向及び前記入射面に対して垂直となるS偏光の偏光方向のそれぞれに対して対称となるように、前記光路上に設置され、
    前記液晶セルへの通電及び非通電を所定時間毎に繰り返す制御部を更に備えることを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
  4. 前記偏光手段によって投射される2つの光は、それぞれの偏光方向が直交していることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のヘッドアップディスプレイ装置
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