JP5422359B2 - ミクロトーム刀のホルダ装置 - Google Patents

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本発明は、ミクロトーム刀のホルダ装置に関する。
従来のミクロトーム刀のホルダ装置について説明する。図6に示すようにホルダ装置は、断面三角形をなす楔形の保持具本体10と、押さえ板20とから構成されている。保持具本体10の幅方向の略中央部には、長手方向に沿って直線状の溝11が形成されており、同溝11と平行となるように、保持具本体10の先端側には溝12が形成されている。又、溝11と溝12との間には、複数個のネジ孔13が互いに所定間隔をおいて形成されている(図6においては、1個のみ図示)。又、保持具本体10の先端10aから溝12にかけての上面は、ミクロトーム刀Hの厚さaに対応する分まで、切削又は、研磨されて平滑な載置面14が形成されている。又、溝12の内側面12aは、ミクロトーム刀の基端面が均一に当接可能に形成されている。
押さえ板20の基端部下面には、溝11に対応して突条21が突設されている。突条21は溝11に対して長手方向に摺動自在に嵌合されている。押さえ板20には、保持具本体10のネジ孔13に対応して係止段付きのビス孔22が複数個形成されている(図6においては、1個のみ図示)。
そして、各ビス孔22にビス30を貫通してネジ孔13に対し螺合することにより、押さえ板20は、保持具本体10に対して着脱自在に締め付け固定される。そして、保持具本体10に対して取り付けされた押さえ板20の先端下面と、保持具本体10の先端10a上面間にミクロトーム刀Hが挟着される。上記のような構成のものは、例えば特許文献1に開示されている。
特許文献2は、ミクロトーム刀の全部の切断エッジ域を利用し得るように、クランプ装置によってミクロトーム刀をクランプできる構成が開示されているが、本発明が課題としている刃体の厚みが異なる場合の課題の解決手段は開示されていない。
実開昭54−47983号公報 特開昭60−253950号公報
ところで、従来のミクロトーム刀は、厚さaが異なるものが用意されており、生物組織の試料作成時に必要に応じて厚さaが異なるミクロトーム刀が使い分けられている。
従来のミクロトーム刀のホルダ装置は、使用割合が高いミクロトーム刀Hの厚さa(以下、標準的なミクロトーム刀という)を基準にして、溝11の深さ及び突条21の押さえ板20からの突出量等の寸法が設定されており、前述したように長手方向に摺動自在に嵌合され、押さえ板20はビス30により保持具本体10に対して締付け固定される。
図7に示す例は標準的な厚さaを有するミクロトーム刀の挟着例である。
ミクロトーム刀Hの厚さaは、刃先以外の部分は平板状に形成されて厚さが一定となっている。従来のミクロトーム刀のホルダ装置は、この平板状の部分の刃先寄りの部位に対して、図7に示すように、押さえ板20の挟着面20aと保持具本体10の先端10aの載置面14で挟着するようにし、溝12の内側面12aに行くほど徐々に押さえ板20の挟着面20aとは離間するようにしている。このようにしているのは、ミクロトーム刀Hの刃先寄りの部位で挟着力を増すことにより確固にミクロトーム刀を保持するためである。
一方、図8(a)に示す例は、ミクロトーム刀H1の厚さa1が標準的なミクロトーム刀Hの厚さaよりも薄い場合を示している。
この場合、押さえ板20がビス30により保持具本体10に対して締付け固定されると、ミクロトーム刀H1は挟着面20aの先端側と載置面14間で挟着されるが、溝12の内側面12aに行くほど徐々に挟着面20aとの離間量は標準的なミクロトーム刀Hのときよりも大きくなる。これは、押さえ板20が、金属製で形成されて剛体から形成されていて押さえ板20の変形はなく、厚さa1が標準的なミクロトーム刀Hよりも厚さが薄いため、標準的なミクロトーム刀Hを挟む場合よりも、溝11と突条21の係合箇所を中心にして押さえ板20の先端側が保持具本体10に傾くためである。
又、図8(b)に示す例は、ミクロトーム刀H2の厚さa2が標準的なミクロトーム刀の厚さaよりも厚い場合を示している。
この場合、押さえ板20がビス30により保持具本体10に対して締付け固定されると、ミクロトーム刀H2は挟着面20aの基端側と載置面14間で挟着されるが、刃先側へ行くほど挟着面20aとミクロトーム刀H2とが離間する。これは、押さえ板20が、金属製で形成されて剛体から形成されており、厚さa2が標準的なミクロトーム刀Hの厚さaよりも厚さが厚いため、ミクロトーム刀H1の場合とは反対に、溝11と突条21の係合箇所を中心にして押さえ板20の先端側が保持具本体10とは反対側に傾くためである。
ところが、上記の図8(a)の場合、ミクロトーム刀H1の挟着面20aによって圧接される面が、図7の標準的なミクロトーム刀Hを挟着(圧接)している面積よりも実質的に少なくなり、使用時にビビリ(チャタリング)の発生の原因となっている。
又、図8(b)の場合、ミクロトーム刀H2の刃先の近位付近が挟着して固定されないため、使用時にビビリ(チャタリング)の発生の原因となっている。
本発明の目的は、ミクロトーム刀の厚みが異なってもビビリの発生がないようにミクロトーム刀を保持することができるミクロトーム刀のホルダ装置を提供することにある。
上記問題を解決するために請求項1に記載の発明は、保持具本体と、ミクロトーム刀の刃体を前記保持具本体と協働して挟圧する押さえ板を備え、前記保持具本体の先端部側に、前記刃体が載置されて、前記押さえ板と協働して前記刃体を挟圧する載置面が形成されたミクロトーム刀のホルダ装置において、前記押さえ板と前記載置面間には前記ミクロトーム刀の刃体を押圧する押圧部材が配置され、前記ミクロトーム刀の刃体の厚さに応じて前記押圧部材の前記載置面からの離間距離が変化した際、前記刃体に対する前記押圧部材の押圧姿勢を変化させず、かつ、前記押さえ板の姿勢の変化を許容する係合手段が設けられ、前記係合手段は、前記押さえ板と押圧部材のいずれか一方に形成された突部と、他方に形成されて該突部に対して移動自在に係合するとともに前記押さえ板の長手方向に沿った軸線を曲率半径の中心とした円弧状の曲面を有する凹部を含み、前記押さえ板の姿勢の変化の許容は、前記押圧部材が前記凹部の曲率半径の中心の回りで揺動自在とされているミクロトーム刀のホルダ装置を要旨とするものである。
請求項の発明は、請求項1において、前記押圧部材は、長手方向と直交する幅方向において、少なくとも一対の突条が形成されて、両突条にて前記載置面上のミクロトーム刀の刃体の先端側部位及び基端側部位を押圧することを特徴とする。
請求項の発明は、請求項又は請求項において、前記押さえ板に対する押圧部材の係合が係脱自在にされていることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項1乃至請求項のうちいずれか1項において、前記押圧部材と、前記押さえ板間には、前記押圧部材の長手方向への移動を阻止する位置決め手段が設けられていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、押圧部材は、載置面に載置されたミクロトーム刀の刃体を押圧する際、該刃体の厚みが薄いタイプのものや、厚いタイプのものに応じて、係合手段により移動することにより、ミクロトーム刀の刃体に対する押圧部材の押圧姿勢を変化させずに良好に当接して押圧する。この結果、ミクロトーム刀の厚みが異なってもビビリの発生がないようにミクロトーム刀を保持することができる。
また、請求項の発明によれば、押さえ板と押圧部材のいずれか一方に形成された突部と他方に形成された凹部とが移動自在に係合することにより、すなわち、押さえ板の姿勢の変化の許容が、前記押圧部材が前記凹部の曲率半径の中心の回りで揺動自在にされていることにより、ミクロトーム刀の厚みが異なってもビビリの発生がないようにミクロトーム刀を保持することができる。
請求項の発明によれば、押圧部材は、幅方向において、設けられた少なくとも一対の突条により、載置面上のミクロトーム刀の刃体を押圧することにより、幅方向において配置された複数の突条により、刃体が押さえ板、保持具本体との間で強固に挟圧され、ヒビリの発生が防止できる。
請求項の発明によれば、押圧部材が押さえ板に対して係脱自在になっているため、押さえ板から押圧部材から外すことにより、押さえ板と押圧部材とを洗浄する際に個別に洗浄でき、良好にメンテナンスを行うことができる。
請求項の発明によれば、押圧部材を押さえ板に対して配置する際に、位置決め手段により、長手方向の移動が阻止でき、押圧部材の押さえ板に対する配置を容易に行うことができる。
本発明を具体化した一実施形態のミクロトーム刀のホルダ装置の斜視図。 押さえ板と押圧部材の分解斜視図。 保持具本体の要部拡大図。 ミクロトーム刀のホルダ装置の側面図。 (a)は、標準的な厚みを有するミクロトーム刀を挟圧している状態のホルダ装置の側面図、(b)は標準な厚みのミクロトーム刀よりも厚みが薄いミクロトーム刀を挟圧している状態のホルダ装置の側面図、(c)は標準な厚みのミクロトーム刀よりも厚みが厚いミクロトーム刀を挟圧している状態のホルダ装置の側面図。 従来のミクロトーム刀のホルダ装置の断面図。 従来のホルダ装置における標準的な厚みを有するミクロトーム刀を挟圧している状態のホルダ装置の側面図。 (a)は標準な厚みのミクロトーム刀よりも厚みが薄いミクロトーム刀を挟圧している状態の従来のホルダ装置の側面図、(b)は標準な厚みのミクロトーム刀よりも厚みが厚いミクロトーム刀を挟圧している状態の従来のホルダ装置の側面図。
以下、本発明を具体化した、ミクロトーム刀のホルダ装置の一実施形態を図1〜5を参照して説明する。
図1、図3、図4に示すようにホルダ装置Sは、断面三角形をなす楔形の保持具本体100と、押さえ板200、押圧部材400を備えている。
保持具本体100の略中央部には、保持具本体100の長手方向に直線状の溝110が形成されており、同溝110と平行となるように、保持具本体100の先端部130側には、刃体当接用溝としての溝120が形成されている。
溝120において、溝110側の内側面120aは、ミクロトーム刀の基端面が均一に当接可能に形成されている。又、溝110と溝120との間には、複数個のネジ孔113が互いに所定間隔をおいて、保持具本体100の長手方向に向けて並ぶように設けられている(図3においては、1個のみ図示されている)。又、溝110と溝120との間において、先端部130の上面には、複数のバネ孔115(図3では1個のみ図示)が穿設され、該バネ孔115には、弾性手段としてのコイルスプリング116が収納されている。
又、保持具本体100の先端部130において、溝120からさらに先端側にかけての上面は、溝120から溝110間の上面よりも高さがb分だけ低くなるように、切削又は、研磨されて平滑な載置面114が形成されている。
押さえ板200の基端部下面には、溝110に対応して突条210が突設されている。突条210は溝110に対して摺動自在に嵌合されている。押さえ板200の中央から先端部は、上面が所定の角度で傾斜させた押圧部230が形成されている。押さえ板200の突条210を溝110に嵌合させたとき、保持具本体100の先端部130と押圧部230の先端が平行に揃うように押さえ板200の先端縁が形成されている。
押さえ板200には、保持具本体100のネジ孔113に対応して複数(本実施形態では、3個)の係止段付きのビス孔220が形成されている。そして、ビス300を各ビス孔220に貫通してネジ孔113に対して着脱自在に螺合することにより、押さえ板200は、コイルスプリング116の付勢力に抗して保持具本体100に対して着脱自在に締め付け固定される。
押さえ板200の押圧部230の下面と載置面114間には、押圧部材400が配置されている。
押圧部230の先端部下面には図2、図4に示すように突部としての係合突条232が押さえ板200の長手方向に沿って形成されている。なお、押さえ板200の長手方向と保持具本体100の長手方向とは一致する。前記突条232の下端面は本実施形態では幅方向の断面が円弧状の曲面(凹面)を有するように形成されている。なお、係合突条232の下端面は円弧状の曲面に限定されるものではなく、例えば、下端面が平面を有していても良い。
押圧部材400の上面には、凹部としての係合凹溝410が形成されている。係合凹溝410は、長手方向と直交する幅方向で断面視した場合、円弧状の曲面を有するように形成されている。そして、押圧部材400は、前記係合突条232に対し、係合凹溝410の曲面の曲率半径の中心(中心線)の回りで揺動自在、すなわち移動自在に係合されている。係合突条232及び係合凹溝410とにより係合手段が構成されている。本実施形態では、前記係合凹溝410の曲面の曲率半径の中心(中心線)が押圧部材400の長手方向に沿った軸線に相当する。
押圧部材400の下面には、複数の突条420,430が押圧部材400の長手方向に延びて平行に延出されている。なお、押圧部材400の長手方向は押さえ板200の長手方向と一致する。突条420,430の下端面は、平面を有する。
そして、押さえ板200に対して取り付けされた押圧部材400の突条420,430の下端面と、保持具本体100の載置面114間に図5(a)〜(c)に示すようにミクロトーム刀H,H1,H2が挟着される。本実施形態では、突条420,430は、下面の基端、及び先端側にそれぞれ離間して設けられている。
押圧部材400の上面において、長手方向の両端には位置決め手段としてのピン440,450が上方へ突出され、押さえ板200の長手方向の両端に穿設された位置決め孔240,250に対して着脱自在、すなわち、抜け出し可能に、遊嵌されている。この遊嵌は、後述する押さえ板200と押圧部材400との係合状態の変化を可能にするためのものである。前記ピン440,450、及び位置決め孔240,250により、位置決め手段が構成されている。
図5(a)〜(b)に示すようにミクロトーム刀H,H1,H2は、刃体として全体が長方形状に形成されている。ミクロトーム刀H,H1,H2の基端から先端縁(刃先)迄の短手方向(幅方向)長さは、押圧部材400の短手方向(幅方向)長さよりも若干長く形成されている。
又、ミクロトーム刀H,H1,H2の長手方向長さは、押さえ板200の長手方向長さよりも長く形成されている。この結果、ミクロトーム刀H,H1,H2を押さえ板200と保持具本体100との挟み込むようにして適正位置に配置した場合、押さえ板200の長手方向の両側端部から、ミクロトーム刀Hの両側端部が突出配置されるとともに、刃先が押さえ板200の押圧部230先端から突出される。なお、ここで適正位置とは、ミクロトーム刀H,H1,H2が、押さえ板200の両側端部から突出する突出量がほぼそれぞれ同じ量であり、かつ、ミクロトーム刀H,H1,H2の基端面全体が溝120の内側面120aに対して当接されたときの位置である。
なお、ミクロトーム刀H,H1,H2の厚さは、H1<H<H2となっている。
さて、上記のように構成されたホルダ装置Sの作用を説明する。
先ず、押圧部材400のピン440,450を、押さえ板200の位置決め孔240,250に嵌入させた状態で押さえ板200の突条210を溝110に対して嵌合させ、コイルスプリング116の付勢力に抗して押さえ板200を保持具本体100に対してビス300にて軽くビス止めした状態にする。この状態では、押圧部材400と保持具本体100の載置面114との間は、ミクロトーム刀H,H1,H2の厚さに対応する分、離間可能としている。
そして、ミクロトーム刀H,H1,H2の基端面全体を溝120の内側面120aに対して当接させた状態で、押圧部材400と保持具本体100との間に、ミクロトーム刀H,H1,H2を、例えば図1の左方から右方へスライドして挟み込む。
このとき、押圧部材400は、ミクロトーム刀H,H1,H2の厚さに応じて載置面114からの離間距離が変わる。
すなわち、載置面114に対する押圧部材400の離間距離が大きければ(刃体の厚さが厚ければ)、押圧部材400は、押さえ板200の押圧部230を上方に変位させる。このとき、係合突条232の姿勢(すなわち、押さえ板200の姿勢)が変化し、この変化を許容するように係合突条232が係合凹溝410の曲面に沿って摺動する。このときミクロトーム刀の刃体に対する押圧部材400の押圧姿勢には、変化がない(図5(c)参照)。
上記のようにして、押さえ板200は、刃体の厚さに応じて、突条210と溝110との係合箇所を中心にして溝110と突条210の係合箇所を中心にして押さえ板200の先端側が保持具本体100とは反対側に傾いて姿勢が変化する。
すなわち、ミクロトーム刀H、及びミクロトーム刀H2を保持具本体100と押圧部材400間にそれぞれ位置させるいずれの場合も、押圧部材400の突条420,430は、それぞれの刃体の先端側部位と基端側部位とにそれぞれ良好に当接することを意味する。又、この載置面114に対する押圧部材400の離間距離が短ければ(刃体の厚さが薄ければ)、押圧部材400は、押さえ板200の押圧部230を下方に変位させる。このとき、係合突条232の姿勢(すなわち、押さえ板200の姿勢)が変化し、この変化を許容するように係合突条232が係合凹溝410の曲面に沿って摺動する。このときミクロトーム刀の刃体に対する押圧部材400の押圧姿勢には、変化がない(図5(b)参照)。
上記のようにして、押さえ板200は、刃体の厚さに応じて、突条210と溝110との係合箇所を中心にして溝110と突条210の係合箇所を中心にして押さえ板200の先端側が保持具本体100側に傾いて姿勢が変化する。
すなわち、ミクロトーム刀H、及びミクロトーム刀H1を保持具本体100と押圧部材400間にそれぞれ位置させるいずれの場合も、押圧部材400の突条420,430は、それぞれの刃体の先端側部位と基端側部位とにそれぞれ良好に当接することを意味する。
この後、ビス300を保持具本体100に対してきつく締め付ける。
このとき、押さえ板200の係合突条232により、押圧部材400は押圧され、押圧部材400の突条420,430により、ミクロトーム刀の刃体は先端側部位及び基端側部位が押圧されて保持具本体100と押圧部材400により強固に挟着される。このようにして、ミクロトーム刀H,H1,H2は、保持具本体100と押圧部材400の突条420,430とにより、基端側部位、先端側部位がそれぞれ挟圧されて取り付けされる。
前記実施形態は下記の特有の効果を奏する。
(1) 本実施形態のミクロトーム刀のホルダ装置Sは、押さえ板200と載置面114間にミクロトーム刀H,H1,H2の刃体を押圧する押圧部材400が配置されている。又、ホルダ装置Sは、ミクロトーム刀H,H1,H2の刃体の厚さに応じて押圧部材400の載置面114からの離間距離が変化した際、刃体に対する押圧部材400の押圧姿勢を変化させず、かつ、押さえ板200の姿勢の変化を許容するように押圧部材400の長手方向に沿った軸線を中心に押圧部材400を移動する係合突条232及び係合凹溝410(係合手段)が設けられている。
この結果、押圧部材は、載置面に載置されたミクロトーム刀の刃体を押圧する際、該刃体の厚みが薄いタイプのものや、厚いタイプのものに応じて、係合手段により移動することにより、ミクロトーム刀の刃体に対する押圧部材の押圧姿勢を変化させずに良好に当接して押圧する。この結果、本実施形態のホルダ装置Sによれば、ミクロトーム刀の厚みが異なってもビビリの発生がないようにミクロトーム刀を保持することができる。
(2) 本実施形態のミクロトーム刀のホルダ装置Sは、押さえ板200の押圧部230の下面に係合突条232を突部として設け、押圧部材400の上面に係合凹溝410を凹部として設け、これらを係合手段としている。
この結果、本実施形態によれば、押さえ板200と押圧部材400のそれぞれに形成された係合突条232(突部)と係合凹溝410(凹部)とが移動自在に係合することにより、上記(1)の効果を容易に実現できる。
(3) 本実施形態のミクロトーム刀のホルダ装置Sでは、押圧部材400は、長手方向と直交する幅方向において、一対の突条420,430が形成されて、両突条420,430にて載置面114上のミクロトーム刀の刃体の先端側部位及び基端側部位を押圧するようにした。この結果、押圧部材400は、幅方向において、設けられた一対の突条420,430により、載置面114上のミクロトーム刀の刃体の先端側部位と基端側部位を押圧することにより、幅方向において配置された複数の突条420,430により、刃体が押さえ板200、保持具本体100との間で強固に挟圧され、ヒビリの発生が防止できる。
(4) 本実施形態のミクロトーム刀のホルダ装置Sにおいて、係合手段、すなわち、係合凹溝410と係合突条232との係合が係脱自在、すなわち、押さえ板200に対する押圧部材400の係合が係脱自在にされている。この結果、本実施形態によれば、押圧部材400が押さえ板200に対して係脱自在になっているため、押さえ板200から押圧部材400を外すことにより、押さえ板200と押圧部材400とを洗浄する際に個別に洗浄でき、良好にメンテナンスを行うことができる。
(5) 本実施形態のミクロトーム刀のホルダ装置Sにおいて、押圧部材400にはピン440,450を有し、押さえ板200には、位置決め孔240,250が設けられてピン440,450が位置決め孔240,250に嵌入させることにより、押圧部材400の長手方向への移動を阻止する位置決め手段が構成されている。
この結果、本実施形態のホルダ装置Sによれば、押圧部材400を押さえ板200に対して配置する際に、位置決め手段により、長手方向の移動が阻止でき、押圧部材400の押さえ板200に対する配置を容易に行うことができる。
なお、前記実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 前記実施形態では、押さえ板200の係合突条232と、押圧部材400の係合凹溝410により係合手段を構成したが、係合手段はこの構成に限定されない。例えば、押さえ板200の下面に対して係合凹溝を押さえ板200の長手方向に形成し、押圧部材400の上面に対して押圧部材400長手方向に係合突条を形成して、互いに係合突条232、係合凹溝410と同様に係合させてもよい。
・ 又、係合手段として、上記係合突条の代わりに、押さえ板200の押圧部230の下面、或いは押圧部材400の上面のいずれか一方に長手方向に沿って、突部として列状に複数の係合突起を併設し、他方に各係合突起に摺接する曲面を有する複数の凹部を形成してもよい。この場合、凹部の曲面には、長手方向と直交する幅方向に断面視した場合、該曲面の曲率半径の中心(中心線)を有し、該中心線が押圧部材400(押さえ板200)の長手方向に沿った軸線とするのが好ましい。
・ 又、押圧部材400を押さえ板200に対して押圧部材400(押さえ板200)の長手方向に沿った軸線上で揺動自在に軸支するようにしてもよい。具体的には、例えば、押さえ板200の長手方向の両端面に軸を突設し、該軸に対して押圧部材400を揺動自在に支持する構成にする。この場合、押圧部材400を押さえ板200に対して揺動自在に支持する軸が係合手段に相当する。
・ 前記実施形態では、押圧部材400の下面には、一対の突条420,430を形成したが、突条420,430を省略し、押圧部材400の下面全体と載置面114間でミクロトーム刀H,H1,H2を挟着するようにしてもよい。この場合においても、ミクロトーム刀の刃体の先端側部位と基端側部位、及び先端側部位と基端側部位間の部位に対し押圧部材400の下面全体が押圧当接することにより、保持具本体100と押圧部材400間で挟着することができる。
・ 前記実施形態では、押圧部材400の下面には一対(2つ)の突条420,430を形成したが、3つ以上であってもよい。3つ以上の場合、少なくとも1つは刃体の先端側部位を押圧し、少なくとも1つは基端側部位を押圧するように配置することが好ましい。
・前記実施形態では、ピン440,450、及び位置決め孔240,250により、位置決め手段を構成したが、ピン及び位置決め孔の数は限定されるものではない。ピン及び該ピンが挿入される位置決め孔は単数でもよく、3つ以上でもよい。
・前記実施形態では、前記位置決め手段を構成する、ピン440,450を押圧部材400に設け、位置決め孔240,250を押さえ板200側に設けたが、ピンを押さえ板200の下面に下方へ突出し、該ピンを遊嵌する位置決め孔を押圧部材400の上面に設けても良い。
・前記位置決め手段は、ピン及び位置決め孔の組合せに限定されるものではない。例えば、押さえ板200と押圧部材400の長手方向の長さを同一とし、押さえ板200、或いは押圧部材400の長手方向の両端面からそれぞれ係止突片を相手側に対して突出させて、該係止突片により、相手側の部材の両端面にそれぞれ当接するようにしてもよい。このように形成しても、係止突片が相手側の部材の長手方向の移動を規制して位置決めする。
H,H1,H2…ミクロトーム刀、S…ホルダ装置、100…保持具本体、
114…載置面、130…先端部、
200…押さえ板、240,250…位置決め孔、230…押圧部、
400…押圧部材、420,430…突条、440…ピン。

Claims (4)

  1. 保持具本体と、ミクロトーム刀の刃体を前記保持具本体と協働して挟圧する押さえ板を備え、前記保持具本体の先端部側に、前記刃体が載置されて、前記押さえ板と協働して前記刃体を挟圧する載置面が形成されたミクロトーム刀のホルダ装置において、
    前記押さえ板と前記載置面間には前記ミクロトーム刀の刃体を押圧する押圧部材が配置され、前記ミクロトーム刀の刃体の厚さに応じて前記押圧部材の前記載置面からの離間距離が変化した際、前記刃体に対する前記押圧部材の押圧姿勢を変化させず、かつ、前記押さえ板の姿勢の変化を許容する係合手段が設けられ
    前記係合手段は、前記押さえ板と押圧部材のいずれか一方に形成された突部と、他方に形成されて該突部に対して移動自在に係合するとともに前記押さえ板の長手方向に沿った軸線を曲率半径の中心とした円弧状の曲面を有する凹部を含み、
    前記押さえ板の姿勢の変化の許容は、前記押圧部材が前記凹部の曲率半径の中心の回りで揺動自在とされているミクロトーム刀のホルダ装置。
  2. 前記押圧部材は、長手方向と直交する幅方向において、少なくとも一対の突条が形成されて、両突条にて前記載置面上のミクロトーム刀の刃体の先端側部位及び基端側部位を押圧することを特徴とする請求項1に記載のミクロトーム刀のホルダ装置。
  3. 前記押さえ板に対する押圧部材の係合が係脱自在にされていることを特徴とする請求項1又は請求項2に機器載のミクロトーム刀のホルダ装置。
  4. 前記押圧部材と、前記押さえ板間には、前記押圧部材の長手方向への移動を阻止する位置決め手段が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項に記載のミクロトーム刀のホルダ装置。
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