JP5421688B2 - 固体酸触媒 - Google Patents

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Description

本発明は、有機反応を効率良く短時間で、かつ高い反応率で進行させる固体酸触媒に関するものである。
従来より、固体酸触媒としては、ゼオライトのようなシリカ・アルミナ化合物、ヘテロポリ酸、陽イオン交換樹脂などが知られているが、陽イオン交換樹脂を除いては、水を含む系で使用した場合、著しく活性が低下したり溶解したりするため使用することができず、含水系で用いられる固体酸触媒は、そのほとんどが陽イオン交換樹脂である。
陽イオン交換樹脂の触媒活性を高めるためには、陽イオン交換樹脂の粒子径を小さくすればよいことが知られているが、反応塔に陽イオン交換樹脂を充填し被処理液を連続的に供給する場合、粒子径を小さくすると、被処理液の透過抵抗が大きくなり、大きな触媒活性を維持しつつ処理量を高めることはできない。また、反応を更に効率的に進行させる方法として、反応蒸留を用いる方法が知られているが、反応蒸留用固体酸触媒に従来の粒状の陽イオン交換樹脂を用いると、陽イオン交換樹脂の蒸留塔への充填が、原料や反応生成物からなる気体や液体の透過性を著しく阻害するため、反応蒸留への応用は困難であった。
そこで、上記欠点を解決する方法として、互いにつながっているマクロポアとマクロポアの壁内に平均径が1〜1,000μm のメソポアを有する連続気泡構造を有し、全細孔容積が1〜50ml/gであり、陽イオン交換基が均一に分布され、陽イオン交換容量が0.5mg 当量/g乾燥多孔質体以上の多孔質イオン交換体からなる固体酸触媒(特開2002−346392号公報)が提案されている。この固体酸触媒によれば、陽イオン交換基密度が高く、大きな細孔容積および比表面積を有するため、高い触媒活性を示すと共に、原料または生成物、あるいはその混合物からなる気体や液体の透過性に優れ、有機反応を効率良く短時間で、かつ高い反応率で進行させ得ることができる。なお、特開2002−306976号にはこの多孔質イオン交換体の製造方法の詳細が開示されている。
特開2002−346392号公報(特許請求の範囲) 特開2002−306976号公報 特開2003−166982号公報
しかし、特開2002−306976号の有機多孔質イオン交換体は、全細孔容積を低下させて水湿潤状態での体積当りのイオン交換容量を大きくすると共通の開口となるメソポアが著しく小さくなり、更に全細孔容積を低下させていくと共通の開口が消失するといったその構造上の制約から、実用的に要求される低い圧力損失を達成しようとすると体積当りのイオン交換容量が低下する、体積当りの交換容量を増加させていくと圧力損失が増加するといった欠点を有していた。また、特開2002−346392号公報の固体酸触媒は、触媒活性としては十分ではあるが、反応生成物に未反応物が残留し、高純度のものを得るという点では改良の余地があった。
一方、上記連続マクロポア構造を有するモノリス状有機多孔質イオン交換体の表面に、5〜800nmの凹凸が導入された多孔質イオン交換体が特開2003−166982号に開示されている。しかし、この方法で得られた多孔質イオン交換体は、細い骨格表面に凹凸が形成されているため機械的強度が低く、所望の大きさに切り出してカラムやセルに充填する際に破損しやすい等、ハンドリング性に劣るものであった。
このため、化学的に安定で機械的強度が高く、かつ体積当りのイオン交換容量が大きく、連続した空孔が大きくて水や気体等の流体を透過させた際の圧力損失が低く、更に比表面積の大きな新たな構造のモノリス状の固体酸触媒の開発が望まれていた
従って、本発明の目的は、十分に高い触媒活性を維持しつつ、未反応物の残量を抑制し、原料または生成物、あるいはそれらの混合物からなる気体や液体の透過性を顕著に改良した、新規構造を有する多孔質イオン交換体からなる固体酸触媒を提供することにある。
かかる実情において、本発明者らは鋭意検討を行った結果、特開2002−306976号公報記載の方法で得られた比較的大きな細孔容積を有するモノリス状有機多孔質体(中間体)の存在下に、ビニルモノマーと架橋剤を、特定の脂肪族アルコール中、特定の組成で静置重合すれば、開口径が大きく、連続マクロポア構造体を形成する骨格の表面層に更に多孔構造を導入したモノリスが得られること、このモノリスにイオン交換基を導入したモノリスイオン交換体は、固体酸触媒として用いれば、十分に高い触媒活性を維持しつつ、未反応物の残量を抑制し、原料または生成物、あるいはそれらの混合物からなる気体や液体の透過性を顕著に改良できることなどを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、気泡状のマクロポア同士が重なり合い、この重なる部分が水湿潤状態で平均直径20〜300μmの開口となる連続マクロポア構造体であり、該連続マクロポア構造体の骨格部の表層部が多孔構造であって、陽イオン交換容量1〜5mg当量/g乾燥多孔質体であるモノリス状有機多孔質カチオン交換体からなることを特徴とする固体酸触媒を提供するものである。
本発明の固体酸触媒によれば、骨格の表面層が多孔構造であるため、該表面層において液の浸透が速く、液とイオン交換基の接触効率がよく、高い触媒活性を示すと共に、未反応物の残量を抑制し、原料または生成物、あるいはその混合物からなる気体や液体の透過性が顕著に優れる。
実施例1で得られたモノリスのSEM画像である。 実施例2で得られたモノリスのSEM画像である。 実施例3で得られたモノリスのSEM画像である。 実施例4で得られたモノリスのSEM画像である。 実施例5で得られたモノリスのSEM画像である。 実施例6で得られたモノリスのSEM画像である。 実施例7で得られたモノリスのSEM画像である。 実施例8で得られたモノリスのSEM画像である。 実施例9で得られたモノリスのSEM画像である。 本発明のモノリスの構造を説明するための模式図である。
本発明の固体酸触媒はモノリス状有機多孔質カチオン交換体である。本明細書中、「モノリス状有機多孔質体」を単に「モノリス」と、「モノリス状有機多孔質イオン交換体」又は「モノリス状有機多孔質カチオン交換体」を単に「モノリスイオン交換体」と、「モノリス状の有機多孔質中間体」を単に「モノリス中間体」とも言う。
(モノリスイオン交換体の説明)
本発明のモノリスイオン交換体の基本構造を模式図である図10を参照して説明する。図10中、右側の四角図は、モノリスイオン交換体の壁部(骨格部)Aを拡大した模式図である。本発明のモノリスイオン交換体10は気泡状のマクロポア1同士が重なり合い、この重なる部分が共通の開口(メソポア)2となる連続マクロポア構造であり、開口2の平均直径が水湿潤状態で20〜300μm、好ましくは20〜200μm、特に20〜150μmであり、マクロポア1と開口2で形成される気泡内が流路となる。モノリスイオン交換体の開口の平均直径は、モノリスにイオン交換基を導入する際、モノリス全体が膨潤するため、モノリスの開口の平均直径よりも大となる。
なお、本発明では、乾燥状態のモノリス中間体の開口の平均直径、乾燥状態のモノリスの開口の平均直径及び乾燥状態のモノリスイオン交換体の開口の平均直径は、水銀圧入法により得られた細孔分布曲線の極大値である。また、水湿潤状態のモノリスイオン交換体の開口の平均直径は、乾燥状態のモノリスイオン交換体の開口の平均直径に、膨潤率を乗じて算出される値である。具体的には、水湿潤状態のモノリスイオン交換体の直径がx1(mm)であり、その水湿潤状態のモノリスイオン交換体を乾燥させ、得られる乾燥状態のモノリスイオン交換体の直径がy1(mm)であり、この乾燥状態のモノリスイオン交換体を水銀圧入法により測定したときの開口の平均直径がz1(μm)であったとすると、水湿潤状態のモノリスイオン交換体の開口の平均直径(μm)は、次式「水湿潤状態のモノリスイオン交換体の開口の平均直径(μm)=z1×(x1/y1)」で算出される。また、イオン交換基導入前の乾燥状態のモノリスの開口の平均直径、及びその乾燥状態のモノリスにイオン交換基導入したときの乾燥状態のモノリスに対する水湿潤状態のモノリスイオン交換体の膨潤率がわかる場合は、乾燥状態のモノリスの開口の平均直径に、膨潤率を乗じて、モノリスイオン交換体の開口の水湿潤状態の平均直径を算出することもできる。なお、本発明のモノリスイオン交換体10は骨格の表層部に多孔構造を有するが、骨格中に占める表層部の割合が小さいこと、更に多孔構造が「巣」のような非連続孔が大部分であることから、水銀圧入法によりメソポアの平均直径を求めることができる。
連続マクロポア構造は、マクロポアの大きさや開口の径が揃った均一構造のものが好適であるが、これに限定されず、均一構造中、均一なマクロポアの大きさよりも大きな不均一なマクロポアが点在するものであってもよい。水湿潤状態で開口の平均直径が20μm未満であると、流体透過時の圧力損失が大きくなってしまうため好ましくなく、開口の平均直径が大き過ぎると、流体とモノリスイオン交換体との接触が不十分となり、その結果、触媒による反応効率が低下してしまうため好ましくない。
本発明のモノリスイオン交換体10において、連続マクロポア構造体の骨格部6は内層部3と表層部4からなり、表層部4が多孔構造である。すなわち多孔構造は表層部4中に水湿潤状態で直径が0.1〜30μm、特に0.1〜15μmの細孔7が無数に存在する、表層部の断面が所謂蜂の巣に類似する構造のものである。多数の細孔7は、互いに独立のものあるいは隣接の孔同士が連通しているものもある。水湿潤状態で表層部4の厚みは概ね1〜45μmである。なお、図10中、符号5は気相(気泡)部である。骨格部6の多孔構造は、連続マクロポア構造体(乾燥体)を切断した面のSEM(走査型電子顕微鏡による二次電子像)画像で確認することができる。すなわち、本発明のモノリスイオン交換体10としては、多孔構造を構成する細孔7が外部から観察されないもの(以下、「一体型モノリスイオン交換体」とも言う。)又は骨格切断面などの端面に多孔構造を構成する細孔7が外部から観察されるもの(以下、「切断型モノリスイオン交換体」とも言う。)が挙げられる。一体型モノリスイオン交換体は反応容器から取り出し切断を施さないものであり、切断型モノリスイオン交換体は刃物等で切断した例えばサイコロ形状のものである。本発明のモノリスイオン交換体10を固体酸触媒として使用すれば、多孔構造の表面層に対する液の浸透が速く、液とイオン交換基との接触効率が高くなり、より高い触媒活性を示す。
上記連続マクロポア構造体の水湿潤状態での表層部の細孔直径は、乾燥状態のモノリスイオン交換体のSEM観察を少なくとも3回行い、得られた画像中の細孔直径を測定し、その平均値に、膨潤率を乗じて算出される値である。具体的には、水湿潤状態のモノリスイオン交換体の直径がx2(mm)であり、その水湿潤状態のモノリスイオン交換体を乾燥させ、得られる乾燥状態のモノリスイオン交換体の直径がy2(mm)であり、この乾燥状態のモノリスイオン交換体のSEM観察を少なくとも3回行い、得られた画像中の細孔直径を測定し、その平均値がz2(μm)であったとすると、モノリスイオン交換体の連続構造体の表層部の水湿潤状態での細孔直径(μm)は、次式「モノリスイオン交換体の連続マクロポア構造体の表層部の水湿潤状態での細孔直径(μm)=z2×(x2/y2)」で算出される。また、イオン交換基導入前の乾燥状態のモノリスの表層部の細孔直径、及びその乾燥状態のモノリスにイオン交換基導入したときの乾燥状態のモノリスに対する水湿潤状態のモノリスイオン交換体の膨潤率がわかる場合は、乾燥状態のモノリスの表層部の細孔直径に、膨潤率を乗じて、モノリスイオン交換体の表層部の細孔直径を算出することもできる。なお、モノリスイオン交換体の表層部の厚みも同様の方法で算出することができる。
なお、切断型モノリスイオン交換体は、骨格部の表層部の多孔構造が表面に表れるため比表面積が格段に大きく、ほとんどの場合、モノリスイオン交換体を乾燥させて測定した比表面積は20m/g〜70m/gである。切断型モノリスイオン交換体は、比表面積が大きいため、これを触媒として用いた場合、流体との接触面積が大きく、かつ流体の円滑な流通が可能となるため、優れた触媒性能が発揮できる。なお、本発明では、モノリス及びモノリスイオン交換体の比表面積は、乾燥体を水銀圧入法により測定した値である。
また、本発明のモノリスイオン交換体は、0.5〜5ml/g、好適には0.8〜4ml/gの全細孔容積を有するものである。全細孔容積が0.5ml/g未満であると、単位断面積当りの透過液量や透過気体量が小さくなり、処理能力が低下してしまうため好ましくない。一方、全細孔容積が5ml/gを越えると、触媒活性が低下してしまうため好ましくない。なお、本発明では、モノリス(モノリス中間体、モノリス、モノリスイオン交換体)の全細孔容積は、水銀圧入法により測定される値である。また、モノリス(モノリス中間体、モノリス、モノリスイオン交換体)の全細孔容積は、乾燥状態でも、水湿潤状態でも、同じである。
なお、モノリスイオン交換体に水を透過させた際の圧力損失は、多孔質体を1m充填したカラムに通水線速度(LV)1m/hで通水した際の圧力損失(以下、「差圧係数」と言う。)で示すと、0.005〜0.1MPa/m・LVの範囲、特に0.005〜0.05MPa/m・LVであることが好ましい。
本発明のモノリスイオン交換体において、連続マクロポア構造体の骨格を構成する材料、すなわち、内層部3及び表層部4の骨格部41は、架橋構造を有する有機ポリマー材料である。該ポリマー材料の架橋密度は特に限定されないが、ポリマー材料を構成する全構成単位に対して、0.1〜10モル%、好適には0.2〜5モル%の架橋構造単位を含んでいることが好ましい。架橋構造単位が0.1モル%未満であると、機械的強度が不足するため好ましくなく、一方、10モル%を越えると、連続マクロポア構造体の骨格部分への多孔構造導入が認められなくなるため好ましくない。該ポリマー材料の種類に特に制限はなく、例えば、ポリスチレン、ポリ(α-メチルスチレン)、ポリビニルトルエン、ポリビニルベンジルクロライド、ポリビニルビフェニル、ポリビニルナフタレン等の芳香族ビニルポリマー;ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン等のポリ(ハロゲン化ポリオレフィン);ポリアクリロニトリル等のニトリル系ポリマー;ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸グリシジル、ポリアクリル酸エチル等の(メタ)アクリル系ポリマー等の架橋重合体が挙げられる。上記ポリマーは、単独のビニルモノマーと架橋剤を共重合させて得られるポリマーでも、複数のビニルモノマーと架橋剤を重合させて得られるポリマーであってもよく、また、二種類以上のポリマーがブレンドされたものであってもよい。これら有機ポリマー材料の中で、連続マクロポア構造形成の容易さ、イオン交換基導入の容易性と機械的強度の高さ、および酸・アルカリに対する安定性の高さから、芳香族ビニルポリマーの架橋重合体が好ましく、特に、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体やビニルベンジルクロライド−ジビニルベンゼン共重合体が好ましい材料として挙げられる。
本発明のモノリスイオン交換体は、その厚みが1mm以上であり、膜状の多孔質体とは区別される。厚みが1mm未満であると、多孔質体一枚当りの吸着容量が極端に低下してしまうため好ましくない。該モノリスイオン交換体の厚みは、好適には3mm〜1000mmである。上記モノリスイオン交換体は固体酸触媒として使用する場合、1個単独で用いるか又は2個以上の積層体として用いればよい。
本発明のモノリスイオン交換体は、イオン交換基が多孔質体の表面及び骨格内部にまで均一に導入されており、そのイオン交換容量は1〜5mg当量/g乾燥多孔質体、好ましくは3〜5mg当量/g乾燥多孔質体である。特開2002−306976号に記載されているような本発明とは異なる連続マクロポア構造を有する従来型のモノリス状有機多孔質イオン交換体では、実用的に要求される低い圧力損失を達成するために、開口径を大きくすると、全細孔容積もそれに伴って大きくなってしまうため、体積当りのイオン交換容量が低下する、体積当りの交換容量を増加させるために全細孔容積を小さくしていくと、開口径が小さくなってしまうため圧力損失が増加するといった欠点を有していた。それに対して、本発明のモノリスイオン交換体は、開口径を更に大きくすると共に、連続マクロポア構造体の骨格を太くする(骨格の壁部を厚くする)ことができ、更に表面層に多孔構造を有するため、透過時の圧力損失を低く押さえたままで触媒活性を飛躍的に大きくすることができる。なお、イオン交換基が表面のみに導入された多孔質体のイオン交換容量は、多孔質体やイオン交換基の種類により一概には決定できないものの、せいぜい500μg当量/gである。
本発明のモノリスに導入するイオン交換基としては、スルホン酸基、カルボキシル基、イミノ二酢酸基、リン酸基、リン酸エステル基等のカチオン交換基が挙げられる。
本発明のモノリスイオン交換体において、導入されたイオン交換基は、多孔質体の表面のみならず、多孔質体の骨格内部にまで均一に分布している。ここで言う「イオン交換基が均一に分布している」とは、イオン交換基の分布が少なくともμmオーダーで表面および骨格内部に均一に分布していることを指す。イオン交換基の分布状況は、EPMA等を用いることで、比較的簡単に確認することができる。また、イオン交換基が、モノリスの表面のみならず、多孔質体の骨格内部にまで均一に分布していると、表面と内部の物理的性質及び化学的性質を均一にできるため、膨潤及び収縮に対する耐久性が向上する。
本発明のモノリスイオン交換体は、イオン交換基を含まない油溶性モノマー、界面活性剤及び水の混合物を撹拌することにより油中水滴型エマルジョンを調製し、次いで油中水滴型エマルジョンを重合させて全細孔容積が5〜16ml/gの連続マクロポア構造のモノリス状の有機多孔質中間体を得るI工程、ビニルモノマー、一分子中に少なくとも2個以上のビニル基を有する架橋剤、炭素数3〜9の脂肪族アルコール及び重合開始剤からなる混合物を調製する工程であって、ビニルモノマー、架橋剤及び脂肪族アルコール混合物中のビニルモノマー濃度(重量%)を56〜80%とするか、若しくはビニルモノマー濃度を40%以上、56%未満とし、且つビニルモノマーと架橋剤の合計量に対する該架橋剤の量を0.1〜1モル%とするII工程、II工程で得られた混合物を静置下、且つ該I工程で得られたモノリス状の有機多孔質中間体の存在下に重合を行い、有機多孔質体を得るIII工程、III工程で得られた多孔質イオン交換体にイオン交換基を導入するIV工程を行なうことにより得られる。
(モノリス中間体の製造方法)
モノリス中間体を得るI工程は、特開2002−306976号公報記載の方法に準拠して行えばよい。すなわち、I工程において、イオン交換基を含まない油溶性モノマーとしては、例えば、カルボン酸基、スルホン酸基、四級アンモニウム基等のイオン交換基を含まず、水に対する溶解性が低く、親油性のモノマーが挙げられる。これらモノマーの好適なものとしては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルベンジルクロライド、ジビニルベンゼン、エチレン、プロピレン、イソブテン、ブタジエン、エチレングリコールジメタクリレート等が挙げられる。これらモノマーは、1種単独又は2種以上を組み合わせて使用することができる。ただし、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート等の架橋性モノマーを少なくとも油溶性モノマーの一成分として選択し、その含有量を全油溶性モノマー中、0.1〜10モル%、好ましくは0.2〜5モル%とすることが、後の工程でイオン交換基量を多く導入するに際して必要な機械的強度が得られる点で好ましい。
界面活性剤は、イオン交換基を含まない油溶性モノマーと水とを混合した際に、油中水滴型(W/O)エマルジョンを形成できるものであれば特に制限はなく、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート等の非イオン界面活性剤;オレイン酸カリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム等の陰イオン界面活性剤;ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド等の陽イオン界面活性剤;ラウリルジメチルベタイン等の両性界面活性剤を用いることができる。これら界面活性剤は1種単独又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。なお、油中水滴型エマルジョンとは、油相が連続相となり、その中に水滴が分散しているエマルジョンを言う。上記界面活性剤の添加量としては、油溶性モノマーの種類および目的とするエマルジョン粒子(マクロポア)の大きさによって大幅に変動するため一概には言えないが、油溶性モノマーと界面活性剤の合計量に対して約2〜70%の範囲で選択することができる。
また、I工程では、油中水滴型エマルジョン形成の際、必要に応じて重合開始剤を使用してもよい。重合開始剤は、熱及び光照射によりラジカルを発生する化合物が好適に用いられる。重合開始剤は水溶性であっても油溶性であってもよく、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル、アゾビスシクロヘキサンニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、過酸化ベンゾイル、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素−塩化第一鉄、過硫酸ナトリウム−酸性亜硫酸ナトリウム、テトラメチルチウラムジスルフィド等が挙げられる。
イオン交換基を含まない油溶性モノマー、界面活性剤、水及び重合開始剤とを混合し、油中水滴型エマルジョンを形成させる際の混合方法としては、特に制限はなく、各成分を一括して一度に混合する方法、油溶性モノマー、界面活性剤及び油溶性重合開始剤である油溶性成分と、水や水溶性重合開始剤である水溶性成分とを別々に均一溶解させた後、それぞれの成分を混合する方法などが使用できる。エマルジョンを形成させるための混合装置についても特に制限はなく、通常のミキサーやホモジナイザー、高圧ホモジナイザー等を用いることができ、目的のエマルジョン粒径を得るのに適切な装置を選択すればよい。また、混合条件についても特に制限はなく、目的のエマルジョン粒径を得ることができる攪拌回転数や攪拌時間を、任意に設定することができる。
I工程で得られるモノリス中間体は、連続マクロポア構造を有する。これを重合系に共存させると、モノリス中間体の構造を鋳型としてモノリス中間体の骨格表面に多孔構造の表層部が形成されるため、表面層が多孔構造を有する骨太骨格を有する多孔構造が形成される。また、モノリス中間体は、架橋構造を有する有機ポリマー材料である。該ポリマー材料の架橋密度は特に限定されないが、ポリマー材料を構成する全構成単位に対して、0.1〜10モル%、好ましくは0.2〜5モル%の架橋構造単位を含んでいることが好ましい。架橋構造単位が0.1モル%未満であると、機械的強度が不足するため好ましくない。特に、全細孔容積が10〜16ml/gと大きい場合には、連続マクロポア構造を維持するため、架橋構造単位を0.2モル%以上含有していることが好ましい。一方、5モル%を越えると、連続マクロポア構造体の骨格部の表層部に多孔構造を導入することが困難となる。
モノリス中間体のポリマー材料の種類としては、特に制限はなく、前述のモノリスのポリマー材料と同じものが挙げられる。これにより、モノリス中間体の骨格に同様のポリマーを形成して、表層部に多孔構造を有する骨太の骨格構造のモノリスを得ることができる。
モノリス中間体の全細孔容積は、5〜16ml/g、好適には6〜16ml/gである。全細孔容積が小さ過ぎると、ビニルモノマーを重合させた後で得られるモノリスの全細孔容積が小さくなりすぎ、流体透過時の圧力損失が大きくなるため好ましくない。一方、全細孔容積が大き過ぎると、ビニルモノマーを重合させた後で得られるモノリスの構造が連続マクロポア構造から逸脱するため好ましくない。モノリス中間体の全細孔容積を上記数値範囲とするには、モノマーと水の比を、概ね1:5〜1:16とすればよい。
また、モノリス中間体は、マクロポアとマクロポアの重なり部分である開口(メソポア)の乾燥状態における平均直径が15〜200μmである。開口の平均直径が15μm未満であると、ビニルモノマーを重合させた後で得られるモノリスの開口径が小さくなり、流体透過時の圧力損失が大きくなってしまうため好ましくない。一方、200μmを超えると、ビニルモノマーを重合させた後で得られるモノリスの開口径が大きくなりすぎ、流体とモノリスやモノリスイオン交換体との接触が不十分となり、その結果、触媒による反応効率が低下してしまうため好ましくない。モノリス中間体は、マクロポアの大きさや開口の径が揃った均一構造のものが好適であるが、これに限定されず、均一構造中、均一なマクロポアの大きさよりも大きな不均一なマクロポアが点在するものであってもよい。
(モノリスの製造方法)
I工程とII工程の順序はなく、I工程後にII工程を行ってもよく、II工程後にI工程を行ってもよい。
II工程で用いられるビニルモノマーとしては、分子中に重合可能なビニル基を含有し、有機溶媒に対する溶解性が高い親油性のビニルモノマーであれば、特に制限はないが、上記重合系に共存させるモノリス中間体と同種類もしくは類似のポリマー材料を生成するビニルモノマーを選定することが好ましい。これらビニルモノマーの具体例としては、スチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルベンジルクロライド、ビニルビフェニル、ビニルナフタレン等の芳香族ビニルモノマー;エチレン、プロピレン、1-ブテン、イソブテン等のα-オレフィン;ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等のジエン系モノマー;塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、テトラフルオロエチレン等のハロゲン化オレフィン;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル系モノマー;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸グリシジル等の(メタ)アクリル系モノマーが挙げられる。これらモノマーは、1種単独又は2種以上を組み合わせて使用することができる。本発明で好適に用いられるビニルモノマーは、スチレン、ビニルベンジルクロライド等の芳香族ビニルモノマーである。
ビニルモノマー、架橋剤及び脂肪族アルコール混合物中のビニルモノマー濃度(重量%)が56〜80%の場合、ビニルモノマーと架橋剤の合計量に対する該架橋剤の量は、好ましくは0.1〜5モル%、更に好ましくは0.3〜4モル%である。一方、架橋剤及び脂肪族アルコール混合物中のビニルモノマー濃度が40%以上、56%未満の場合、架橋剤は0.1〜1モル%、好ましくは0.2〜1モル%である。ビニルモノマー濃度が上記範囲を逸脱すると、骨格部への多孔構造導入が認められなくなる。また、ビニルモノマー濃度が80%を超えると、重合熱の除熱が困難となり、重合反応の制御が困難になるため好ましくない。
これらビニルモノマーの添加量は、重合時に共存させるモノリス中間体に対して、重量で3〜70倍、好ましくは4〜50倍である。ビニルモノマー添加量が多孔質体に対して3倍未満であると、骨格部への多孔構造導入が困難になるため好ましくない。一方、ビニルモノマー添加量が70倍を超えると、開口径が小さくなり、流体透過時の圧力損失が大きくなってしまうため好ましくない。
II工程で用いられる架橋剤は、分子中に少なくとも2個の重合可能なビニル基を含有し、脂肪族アルコールへの溶解性が高いものが好適に用いられる。架橋剤の具体例としては、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、ジビニルビフェニル、エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ブタンジオールジアクリレート等が挙げられる。これら架橋剤は、1種単独又は2種以上を組み合わせて使用することができる。好ましい架橋剤は、機械的強度の高さと加水分解に対する安定性から、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、ジビニルビフェニル等の芳香族ポリビニル化合物である。架橋剤使用量は、ビニルモノマー、架橋剤、脂肪族アルコール混合物中のビニルモノマー濃度(重量%)により変動するが、ビニルモノマーと架橋剤の合計量に対して0.1〜10モル%、特に0.2〜5モル%であることが好ましい。架橋剤使用量が0.1モル%未満であると、モノリスの機械的強度が不足するため好ましくない。一方、5モル%を越えると、骨格部分への多孔構造導入が困難になるため好ましくない。なお、上記架橋剤使用量は、ビニルモノマー/架橋剤重合時に共存させるモノリス中間体の架橋密度とほぼ等しくなるように用いることが好ましい。両者の使用量があまりに大きくかけ離れると、生成したモノリス中で架橋密度分布の偏りが生じ、イオン交換基導入反応時にクラックが生じやすくなる。
II工程で用いられる溶媒は、炭素数3〜9の脂肪族アルコールである。該脂肪族アルコールの具体例としては、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、イソブタノール、sec-ブタノール、t-ブタノール、1-ペンタノール、1-ヘキサノール、シクロヘキサノール、1-オクタノール、2-エチルヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、グリセリン、セロソルブ、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等が挙げられる。また、上記脂肪族アルコール以外の溶媒であっても、その使用量が少ない場合には、上記脂肪族アルコールに添加して使用することができる。これら脂肪族アルコールの使用量は、上記ビニルモノマー濃度が40〜80重量%となるように用いることが好ましい。脂肪族アルコール使用量が上記範囲から逸脱してビニルモノマー濃度が40%未満となると、骨格部分への多孔構造導入が困難になるため好ましくない。一方、ビニルモノマー濃度が80重量%を超えると、重合熱の除熱が困難となり、重合反応の制御が困難になるため好ましくない。
重合開始剤としては、熱及び光照射によりラジカルを発生する化合物が好適に用いられる。重合開始剤は油溶性であるほうが好ましい。本発明で用いられる重合開始剤の具体例としては、2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2’-アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2’-アゾビスイソ酪酸ジメチル、4,4’-アゾビス(4-シアノ吉草酸)、1,1’-アゾビス(シクロヘキサン-1-カルボニトリル)、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、テトラメチルチウラムジスルフィド等が挙げられる。重合開始剤の使用量は、モノマーの種類や重合温度等によって大きく変動するが、ビニルモノマーと架橋剤の合計量に対して、約0.01〜5%の範囲で使用することができる。
III工程は、II工程で得られた混合物を静置下、且つ該I工程で得られたモノリス中間体の存在下に重合を行い、該モノリス中間体の骨格より太い骨格を有し、更に、骨格の表面層に多孔構造を有するモノリスを得る工程である。
反応容器の内容積は、モノリス中間体を反応容器中に存在させる大きさのものであれば特に制限されず、反応容器内にモノリス中間体を載置した際、平面視でモノリスの周りに隙間ができるもの、反応容器内にモノリス中間体が隙間無く入るもののいずれであってもよい。このうち、重合後の骨格中に多孔構造を有するモノリスが容器内壁から押圧を受けることなく、反応容器内に隙間無く入るものが、モノリスに歪が生じることもなく、反応原料などの無駄がなく効率的である。なお、反応容器の内容積が大きく、重合後のモノリスの周りに隙間が存在する場合であっても、ビニルモノマーや架橋剤は、モノリス中間体に吸着、分配されるため、反応容器内の隙間部分に粒子凝集構造物が生成することはない。
III工程において、反応容器中、モノリス中間体は混合物(溶液)で含浸された状態に置かれる。II工程で得られた混合物とモノリス中間体の配合比は、前述の如く、モノリス中間体に対して、ビニルモノマーの添加量が重量で3〜70倍、好ましくは4〜50倍となるように配合するのが好適である。これにより、適度な開口径を有しつつ、骨格中にも多孔構造が導入されたモノリスを得ることができる。反応容器中、混合物中のビニルモノマーと架橋剤は、静置されたモノリス中間体の骨格に吸着、分配され、モノリス中間体の骨格内で重合が進行する。この重合が進行する過程において、多孔構造が形成される理由の詳細については不明であるものの、ビニルモノマー濃度が著しく高い場合や架橋剤量が著しく少ない場合、重合の進行が不均一となり、架橋構造が偏在してしまうためと考えられる。
重合条件は、モノマーの種類、開始剤の種類により様々な条件が選択できる。例えば、開始剤として2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過硫酸カリウム等を用いたときには、不活性雰囲気下の密封容器内において、30〜100℃で1〜48時間加熱重合させればよい。加熱重合により、モノリス中間体の骨格に吸着、分配したビニルモノマーと架橋剤が該骨格内で重合し、該骨格を太らせるとともに、更に骨格中に多孔構造を形成していく。重合終了後、内容物を取り出し、未反応ビニルモノマーと有機溶媒の除去を目的に、メタノールやアセトン等の溶剤で抽出してモノリスを得る。
III工程で得られるモノリスの基本構造は、図10で示したモノリスイオン交換体と比べて、開口の直径の大きさが異なる以外、同様の構造である。すなわち、モノリスは気泡状のマクロポア1同士が重なり合い、この重なる部分が共通の開口(メソポア)2となる連続マクロポア構造であり、乾燥状態における開口2の平均直径が15〜200μm、好ましくは15〜150μm、特に15〜100μmである。また、モノリスは骨格の表層部にモノリスイオン交換体と同様の多孔構造を有する。モノリスの多孔構造は表層部4中に乾燥状態における直径が0.1〜20μm、特に0.1〜10μmの細孔7が無数に存在する、SEM断面が所謂蜂の巣に類似する構造のものである。
IV工程では、III工程で得られたモノリスにイオン交換基を導入するため、モノリスイオン交換体の多孔構造を厳密にコントロールすることができる。
上記モノリスにイオン交換基を導入する方法としては、特に制限はなく、高分子反応やグラフト重合等の公知の方法を用いることができる。例えば、スルホン酸基を導入する方法としては、モノリスがスチレン-ジビニルベンゼン共重合体等であればクロロ硫酸や濃硫酸、発煙硫酸を用いてスルホン化する方法;モノリスに均一にラジカル開始基や連鎖移動基を骨格表面及び骨格内部に導入し、スチレンスルホン酸ナトリウムやアクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸をグラフト重合する方法;同様にグリシジルメタクリレートをグラフト重合した後、官能基変換によりスルホン酸基を導入する方法等が挙げられる。これらスルホン酸基を導入する方法については、クロロ硫酸を用いてスチレン-ジビニルベンゼン共重合体にスルホン酸基を導入する方法が、イオン交換基を均一かつ定量的に導入できる点で好ましい。なお、導入するイオン交換基としては、カルボン酸基、イミノ二酢酸基、スルホン酸基、リン酸基、リン酸エステル基等のカチオン交換基が挙げられる。
本発明の固体酸触媒は、例えば、エステル化、エステルの加水分解などの有機反応に用いることができ、特に、供給した反応原料を反応蒸留塔において反応させながら、反応生成物を連続的に反応系外に沸点の差を利用して取り出す反応蒸留法で使用することが、十分に高い触媒活性を維持しつつ、原料または生成物、あるいはそれらの混合物からなる気体や液体の透過性を飛躍的に向上させることができる点で好適である。
本発明の固体酸触媒の反応塔への充填形態としては、特に制限されず、例えば、反応塔内の形状に合わせて製造したものをそのまま充填する方法、複数のブロック形状に分割し、これを積層して充填する方法、従来の粒状の陽イオン交換樹脂を使用した層を一部に組み込んで使用する方法などが挙げられる。更に、本発明の固体酸触媒と支持部材とを加工成形したものを充填することができる。この場合、反応塔内における固体酸触媒の支持強度が高まり、反応塔内における通液速度が高い場合においても使用することができる。
(実施例)
次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これは単に例示であって、本発明を制限するものではない。
実施例1
(I工程;モノリス中間体の製造)
スチレン19.9g、ジビニルベンゼン0.4g、ソルビタンモノオレエート(以下SMOと略す)1.1gおよび2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)0.26gを混合し、均一に溶解させた。次に、当該スチレン/ジビニルベンゼン/SMO/2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)混合物をTHF1.8mlを含有する180gの純水に添加し、遊星式撹拌装置である真空撹拌脱泡ミキサー(イーエムイー社製)を用いて5〜20℃の温度範囲において減圧下撹拌して、油中水滴型エマルションを得た。このエマルションを反応容器に速やかに移し、密封後静置下で60℃、24時間重合させた。重合終了後、内容物を取り出し、イソプロパノールで抽出した後、減圧乾燥して、連続マクロポア構造を有するモノリス中間体を製造した。水銀圧入法により測定した該モノリス中間体のマクロポアとマクロポアが重なる部分の開口(メソポア)の平均直径は56μm、全細孔容積は7.5ml/gであった。
(モノリスの製造)
次いで、スチレン59.4g、ジビニルベンゼン0.6g、1-オクタノール50g、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)0.5gを混合し、均一に溶解させた(II工程)。次に上記モノリス中間体を外径75mm、厚さ約20mmの円盤状に切断して、7.8g分取した。分取したモノリス中間体を内径90mmの反応容器に入れ、当該スチレン/ジビニルベンゼン/1-デカノール/2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)混合物に浸漬させ、減圧チャンバー中で脱泡した後、反応容器を密封し、静置下60℃で24時間重合させた。重合終了後、モノリス状の内容物を取り出し、アセトンでソックスレー抽出した後、85℃で一夜減圧乾燥した(III工程)。
このようにして得られたスチレン/ジビニルベンゼン共重合体よりなる架橋成分を0.6モル%含有したモノリス(乾燥体)の内部構造を、SEMにより観察した結果を図1に示す。図1のSEM画像は、モノリスを任意の位置で切断して得た表層部の切断面を含む任意の位置での画像である。図1から明らかなように、当該モノリスは連続マクロポア構造を有しており、連続マクロポア構造体を構成する骨格部にもハニカム状の多孔構造が導入されていた。モノリスの多孔構造は、表層部中に、乾燥状態で平均直径が10μmの細孔が無数に存在する、断面が所謂蜂の巣に類似する構造であった。また、表層部の厚みは概ね50μmであった。
次に、水銀圧入法を用いて当該モノリスの多孔構造を解析した。その結果、当該モノリスの開口の平均直径は34μm、全細孔容積は1.7ml/g、比表面積は55.0m/gであった。結果を表1にまとめて示す。
(モノリスカチオン交換体の製造)
上記の方法で製造したモノリスを、外径70mm、厚み約15mmの円盤状に切断した。モノリスの重量は32gであった。これにジクロロメタン1500mlを加え、35℃で1時間加熱した後、10℃以下まで冷却し、クロロ硫酸178gを徐々に加え、昇温して35℃で24時間反応させた。その後、メタノールを加え、残存するクロロ硫酸をクエンチした後、メタノールで洗浄してジクロロメタンを除き、更に純水で洗浄して連続マクロポア構造を有するモノリスカチオン交換体を得た。
得られたカチオン交換体の乾燥状態から水湿潤状態にした際の膨潤率は1.8倍であり、体積当りのイオン交換容量は、水湿潤状態で0.72mg当量/mlであった。水湿潤状態での有機多孔質イオン交換体の開口の平均直径を、乾燥状態から水湿潤状態にした際の膨潤率から見積もったところ60μmであり、全細孔容積は1.7ml/g、比表面積は55.0m/gであった。結果を表2にまとめて示す。なお、実施例及び比較例における比表面積は、カチオン交換体をサイコロ状に切断したものを乾燥させて測定したものである。また、実施例1のカチオン交換体の差圧係数は、0.015MPa/m・LVであった。特開2002−306976号記載のモノリスイオン交換体の差圧係数は、概ね0.12MPa/m・LVであり、実施例1のカチオン交換体は、気体や液体の透過性が高いことが判る。
次に、モノリスカチオン交換体中のスルホン酸基の分布状態を確認するため、EPMAにより硫黄原子の分布状態を観察した。その結果、スルホン酸基はカチオン交換体の骨格表面のみならず、骨格内部にも均一に分布しており、均一に導入されていることが確認できた。
実施例2〜9
(モノリスの製造)
スチレンの使用量、ジビニルベンゼンの使用量、脂肪族アルコールの種類と使用量、スチレン及びジビニルベンゼン含浸重合時に共存させるモノリス中間体の多孔構造、架橋密度および使用量を表1に示す配合量に変更した以外は、実施例1と同様の方法でモノリスを製造した。結果を表1に示す。また、得られたモノリス(乾燥体)の内部構造をSEMにより観察した結果を図2〜図9に示す。これらのSEM画像は、モノリスを任意の位置で切断して得た切断面の任意の位置における画像である。なお、図2の中央で傾斜して上下方向に延びる帯び状のものは内層部であり、多孔構造が表れる部分が表層部である。また、図5の3000倍のSEM画像から、切断面ではない、骨格表面には多孔構造が表れていないことが判る。表1から、実施例2〜9のモノリスは、いずれも連続マクロポア構造体の骨格部の表層部に多孔構造が導入されており、その比表面積も20m/g以上と大きな値を示した。また、実施例2〜9のモノリスの多孔構造は、いずれも表層部中に、乾燥状態で平均直径が1〜15μmの細孔が無数に存在する、断面が所謂蜂の巣に類似する構造であった。また、表層部の厚みは概ね10〜50μmであった。
(モノリスカチオン交換体の製造)
上記の方法で製造したモノリスを、それぞれ実施例1と同様の方法でクロロ硫酸と反応させ、連続マクロポア構造を有するモノリスカチオン交換体を製造した。その結果を表2に示す。実施例2〜9に示すモノリスカチオン交換体は、イオン交換基導入反応後も骨格部に導入された多孔構造を維持しており、比表面積も大きく、体積当りの交換容量も大きな値を示した。また、実施例2〜9のカチオン交換体の差圧係数は、0.014MPa/m・LV(実施例2)、0.016MPa/m・LV(実施例3)、0.013MPa/m・LV(実施例4)、0.044MPa/m・LV(実施例5)、0.03MPa/m・LV(実施例6)、0.015MPa/m・LV(実施例7)、0.018MPa/m・LV(実施例8)、0.016MPa/m・LV(実施例9)であった。
比較例1
(モノリスの製造)
脂肪族アルコールとして本発明の範囲外である1-デカノールを用い、その他のパラメーターは表1に示すように本発明の範囲内として、実施例1と同様の方法でモノリスを製造した。表1に示すように、溶媒として1−デカノールを用いると、連続マクロポア構造体の骨格部への多孔構造導入が認められなくなり、その比表面積も15.5m/gと実施例に比べて小さな値を示した。
(モノリスカチオン交換体の製造)
上記の方法で製造したモノリスを、実施例1と同様の方法でクロロ硫酸と反応させ、連続マクロポア構造を有するモノリスカチオン交換体を製造した。結果を表2に示すが、得られたモノリスカチオン交換体は骨格部への多孔構造導入がなく、比表面積も実施例に比べ小さな値であった。
比較例2
(モノリスの製造)
モノマー濃度を本発明の範囲外である38%に設定し、その他のパラメーターは表1に示すように本発明の範囲内として、実施例1と同様の方法でモノリスを製造した。表1に示すように、モノマー濃度を本発明の範囲外である38%に設定すると、連続マクロポア構造体の骨格部への多孔構造導入が認められなくなり、その比表面積も13.7m/gと実施例に比べて小さな値を示した。
(モノリスカチオン交換体の製造)
上記の方法で製造したモノリスを、実施例1と同様の方法でクロロ硫酸と反応させ、連続マクロポア構造を有するモノリスカチオン交換体を製造した。結果を表2に示すが、得られたモノリスカチオン交換体は骨格部への多孔構造導入がなく、比表面積も実施例に比べ小さな値であった。
比較例3
(モノリスの製造)
モノマー濃度と架橋剤量を本発明の範囲外に設定し、その他のパラメーターは表1に示すように本発明の範囲内として、実施例1と同様の方法でモノリスを製造した。表1に示すように、モノマー濃度と架橋剤量を本発明の範囲外に設定すると、連続マクロポア構造体の骨格部への多孔構造導入が認められなくなり、その比表面積も19.5m/gと実施例に比べて小さな値を示した。
(モノリスカチオン交換体の製造)
上記の方法で製造したモノリスを、実施例1と同様の方法でクロロ硫酸と反応させ、連続マクロポア構造を有するモノリスカチオン交換体を製造した。結果を表2に示すが、得られたモノリスカチオン交換体は骨格部への多孔構造導入がなく、比表面積も実施例に比べ小さな値であった。
比較例4
(モノリス状有機多孔質陽イオン交換体の製造(公知品))
スチレン27.7g、ジビニルベンゼン6.9g、ソルビタンモノオレエート3.8gおよびアゾビスイソブチロニトリル0.14gを混合し、均一に溶解させた。次に当該スチレン/ジビニルベンゼン/ソルビタンモノオレエート/アゾビスイソブチロニトリル混合物を450mlの純水に添加し、ホモジナイザーを用いて20,000回転/分で2分間攪拌し、油中水滴型エマルジョンを得た。乳化終了後、油中水滴型エマルジョンをオートクレーブに移し、窒素で十分置換した後密封し、静置下60℃で24時間重合させた。重合終了後、内容物を取り出し、イソプロパノールで18時間ソックスレー抽出し、未反応モノマーとソルビタンモノオレエートを除去した後、40℃で一昼夜減圧乾燥した。この様にして得られたスチレン/ジビニルベンゼン共重合体よりなる架橋成分を14モル%含有した多孔質体30gを分取し、テトラクロロエタン2リットルを加え60℃で30分加熱した後、室温まで冷却し、クロロ硫酸120gを徐々に加え、室温で4時間反応させた。その後、酢酸を加え、多量の水中に反応物を投入し、水洗、乾燥して多孔質陽イオン交換体を得た。この多孔質体のイオン交換容量は、乾燥多孔質体換算で4.0mg当量/gであり、EPMAを用いた硫黄原子のマッピングにより、スルホン酸基が多孔質体に均一に導入されていることを確認した。この多孔質体の内部構造は、SEMにより観察した結果、連続気泡構造を有しており、平均径30μm のマクロポアの大部分が重なり合い、マクロポアとマクロポアの重なりで形成されるメソポアの直径の平均値は5μm 、全細孔容積は、10.1ml/g、比表面積6.0m/gであった。また、上記多孔質体を10mmの厚みに切り出し、水透過速度および空気透過速度を測定したところ、それぞれ14,000L/分・m・MPa、3,600m/ 分・m・MPaであった。また、イオン交換帯長さは41mmであった。
<固体酸触媒の評価試験>
(反応蒸留による酢酸メチルの加水分解反応(その1)
内径25mmのジャケット付カラムを反応蒸留塔として用い、下部に直径4mmのガラス製へリックスを高さ800mmにわたって充填して回収部とし、その上部に実施例1で得られた多孔質陽イオン交換体を直径25mm、高さ800mmの大きさに切り出して固体酸触媒として充填し、反応部とした。充填量は、乾燥重量で27.5gであった。この反応蒸留塔に、酢酸メチル/ メタノール混合液(モル比1.0/0.4 )を反応部の下端から100g/時間の速度で供給し、一方、水を反応部の上端から100g/時間の速度で供給し、反応を行った。なお、供給液はいずれも65℃に加温して供給し、反応蒸留塔のジャケットには65℃の温水を循環させ、スチル中の液は85℃に加熱して全還流で運転した。反応が安定した後、加水分解率(反応率)を測定したところ、平均で99.3%の反応率が得られた。なお、実施例1のモノリスイオン交換体の水透過速度および空気透過速度を測定したところ、それぞれ110,000L/分・m・MPa、28,000L/分・m・MPaであり、良好な透過性を示した。
(反応蒸留による酢酸メチルの加水分解反応(その2))
実施例1で得られた多孔質陽イオン交換体に代えて、比較例4で得られた多孔質陽イオン交換体を使用した以外は、反応蒸留による酢酸メチルの加水分解反応(その1)と同様の方法により行なった。その結果、平均で97%の反応率が得られた。
固体酸触媒の反応において、実施例1のカチオン交換体は、多孔構造を有する表面層における液の浸透が速く、液とイオン交換基との接触効率がよい。その結果、反応率は比較例品より実施例品の方がよかった。なお、反応率97%と99.3%との差は、原料の未反応物の残存量から見ると、3%から0.7%への低減、すなわち、低減率77%であり、反応分野においては顕著な効果である。
本発明の固体酸触媒によれば、有機反応を効率良く短時間で、かつ高い反応率で進行させ得るものであり、通常の有機反応プロセスのみならず、反応蒸留用固体酸触媒として、広範な用途分野で応用することができる。

Claims (4)

  1. 気泡状のマクロポア同士が重なり合い、この重なる部分が水湿潤状態で平均直径20〜300μmの開口となる連続マクロポア構造体であり、該連続マクロポア構造体の骨格部の表層部が多孔構造であって、陽イオン交換容量1〜5mg当量/g乾燥多孔質体であるモノリス状有機多孔質カチオン交換体からなることを特徴とする固体酸触媒。
  2. 該モノリス状有機多孔質カチオン交換体を乾燥させて測定した比表面積が20〜70m/gであることを特徴とする請求項1に記載の固体酸触媒。
  3. 前記モノリス状有機多孔質カチオン交換体は、下記工程;
    イオン交換基を含まない油溶性モノマー、界面活性剤及び水の混合物を撹拌することにより油中水滴型エマルジョンを調製し、次いで油中水滴型エマルジョンを重合させて全細孔容積が5〜16ml/gの連続マクロポア構造のモノリス状の有機多孔質中間体を得るI工程、
    ビニルモノマー、一分子中に少なくとも2個以上のビニル基を有する架橋剤、炭素数3〜9の脂肪族アルコール及び重合開始剤からなる混合物を調製する工程であって、ビニルモノマー、架橋剤及び脂肪族アルコール混合物中のビニルモノマー濃度(重量%)を56〜80%とするII工程、
    II工程で得られた混合物を静置下、且つ該I工程で得られたモノリス状の有機多孔質中間体の存在下に重合を行い、有機多孔質体を得るIII工程、
    III工程で得られた有機多孔質体にイオン交換基を導入するIV工程、
    を行い得られることを特徴とする請求項1又は2に記載の固定酸触媒。
  4. 反応蒸留法に使用されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の固体酸触媒。
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