JP5431197B2 - 電気式脱イオン液製造装置 - Google Patents
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Description
該脱塩領域のイオン排除側に隣接して配設される被処理液の一部が透過する第2イオン交換体が充填された液透過領域と、
該脱塩領域と該液透過領域の両側に配設される電極と、
被処理液を通液する被処理液流入管と、
該液透過領域から透過した液を排出する電極室又は濃縮室と、
該脱塩領域から脱塩液を排出する脱塩液流出管と、を備えるものであって、 該第1イオン交換体が、気泡状のマクロポア同士が重なり合い、この重なる部分が水湿潤状態で平均直径30〜300μmの開口となる連続マクロポア構造体であり、全細孔容積0.5〜5ml/g、水湿潤状態での体積当りのイオン交換容量0.4〜5mg当量/mlであり、イオン交換基が該多孔質イオン交換体中に均一に分布しており、且つ該連続マクロポア構造体(乾燥体)の切断面のSEM画像において、断面に表れる骨格部面積が、画像領域中25〜50%の有機多孔質イオン交換体であるか、又は該有機多孔質イオン交換体と粒状イオン交換樹脂との混合イオン交換体であり、該第2イオン交換体の通水抵抗が、該第1イオン交換体の通水抵抗より大であることを特徴とする電気式脱イオン液製造装置を提供するものである。
該脱塩領域のイオン排除側に隣接して配設される被処理液の一部が透過する第2イオン交換体が充填された液透過領域と、
該脱塩領域と該液透過領域の両側に配設される電極と、
被処理液を通液する被処理液流入管と、
該液透過領域から透過した液を排出する電極室又は濃縮室と、
該脱塩領域から脱塩液を排出する脱塩液流出管と、を備えるものであって、 該第1イオン交換体が、イオン交換基が導入された全構成単位中、架橋構造単位を0.3〜5.0モル%含有する芳香族ビニルポリマーからなる太さが1〜60μmの三次元的に連続した骨格と、その骨格間に直径が10〜100μmの三次元的に連続した空孔とからなる共連続構造体であって、全細孔容積が0.5〜5ml/gであり、水湿潤状態での体積当りのイオン交換容量0.3〜5mg当量/mlであり、イオン交換基が該多孔質イオン交換体中に均一に分布する有機多孔質イオン交換体であるか、又は該有機多孔質イオン交換体と粒状イオン交換樹脂との混合イオン交換体であり、該第2イオン交換体の通水抵抗が、該第1イオン交換体の通水抵抗より大であることを特徴とする電気式脱イオン液製造装置を提供するものである。
該脱塩領域のイオン排除側に隣接して配設される被処理液の一部が透過する第2イオン交換体が充填された液透過領域と、
該脱塩領域と該液透過領域の両側に配設される電極と、
被処理液を通液する被処理液流入管と、
該液透過領域から透過した液を排出する電極室又は濃縮室と、
該脱塩領域から脱塩液を排出する脱塩液流出管と、を備えるものであって、
該第2イオン交換体が、気泡状のマクロポア同士が重なり合い、この重なる部分が水湿潤状態で平均直径0.01〜300μmの開口となる連続マクロポア構造体であり、全細孔容積0.5〜5ml/g、水湿潤状態での体積当りのイオン交換容量0.4〜5mg当量/mlであり、イオン交換基が該多孔質イオン交換体中に均一に分布しており、且つ該連続マクロポア構造体(乾燥体)の切断面のSEM画像において、断面に表れる骨格部面積が、画像領域中25〜50%の有機多孔質イオン交換体であり、該第1イオン交換体の通水抵抗が、該第2イオン交換体の通水抵抗より小であることを特徴とする電気式脱イオン液製造装置を提供するものである。
該脱塩領域のイオン排除側に隣接して配設される被処理液の一部が透過する第2イオン交換体が充填された液透過領域と、
該脱塩領域と該液透過領域の両側に配設される電極と、
被処理液を通液する被処理液流入管と、
該液透過領域から透過した液を排出する電極室又は濃縮室と、
該脱塩領域から脱塩液を排出する脱塩液流出管と、を備えるものであって、
該第2イオン交換体が、イオン交換基が導入された全構成単位中、架橋構造単位を0.3〜5.0モル%含有する芳香族ビニルポリマーからなる太さが1〜60μmの三次元的に連続した骨格と、その骨格間に直径が0.01〜100μmの三次元的に連続した空孔とからなる共連続構造体であって、全細孔容積が0.5〜5ml/gであり、水湿潤状態での体積当りのイオン交換容量0.3〜5mg当量/mlであり、イオン交換基が該多孔質イオン交換体中に均一に分布する有機多孔質イオン交換体であり、該第1イオン交換体の通水抵抗が、該第2イオン交換体の通水抵抗より小であることを特徴とする電気式脱イオン液製造装置を提供するものである。
該脱塩領域のイオン排除側に隣接して配設される被処理液の一部が透過する第2イオン交換体が充填された液透過領域と、
該脱塩領域と該液透過領域の両側に配設される電極と、
被処理液を通液する被処理液流入管と、
該液透過領域から透過した液を排出する電極室又は濃縮室と、
該脱塩領域から脱塩液を排出する脱塩液流出管と、を備えるものであって、
該第1イオン交換体と該第2イオン交換体は同じで、該脱塩領域と該液透過領域は単一のモノリスで形成され、且つ前記液透過領域から透過した流出液の流路に、流量調節手段を配設するものであり、該単一のモノリスが、気泡状のマクロポア同士が重なり合い、この重なる部分が水湿潤状態で平均直径30〜300μmの開口となる連続マクロポア構造体であり、全細孔容積0.5〜5ml/g、水湿潤状態での体積当りのイオン交換容量0.4〜5mg当量/mlであり、イオン交換基が該多孔質イオン交換体中に均一に分布しており、且つ該連続マクロポア構造体(乾燥体)の切断面のSEM画像において、断面に表れる骨格部面積が、画像領域中25〜50%の有機多孔質イオン交換体であることを特徴とする電気式脱イオン液製造装置を提供するものである。
該脱塩領域のイオン排除側に隣接して配設される被処理液の一部が透過する第2イオン交換体が充填された液透過領域と、
該脱塩領域と該液透過領域の両側に配設される電極と、
被処理液を通液する被処理液流入管と、
該液透過領域から透過した液を排出する電極室又は濃縮室と、
該脱塩領域から脱塩液を排出する脱塩液流出管と、を備えるものであって、
該第1イオン交換体と該第2イオン交換体は同じで、該脱塩領域と該液透過領域は単一のモノリスで形成され、且つ前記液透過領域から透過した流出液の流路に、流量調節手段を配設するものであり、該単一のモノリスが、イオン交換基が導入された全構成単位中、架橋構造単位を0.3〜5.0モル%含有する芳香族ビニルポリマーからなる太さが1〜60μmの三次元的に連続した骨格と、その骨格間に直径が10〜100μmの三次元的に連続した空孔とからなる共連続構造体であって、全細孔容積が0.5〜5ml/gであり、水湿潤状態での体積当りのイオン交換容量0.3〜5mg当量/mlであり、イオン交換基が該多孔質イオン交換体中に均一に分布する有機多孔質イオン交換体であることを特徴とする電気式脱イオン液製造装置を提供するものである。
第1の発明のEDIにおいて、脱塩領域に充填される第1イオン交換体は、後述する第1のモノリスイオン交換体または第2のモノリスイオン交換体であるか、又は第1のモノリスイオン交換体または第2のモノリスイオン交換体と、粒状イオン交換樹脂との混合イオン交換体である。粒状イオン交換樹脂は、公知のものが使用できる。また、混合イオン交換体の場合、モノリスイオン交換体と粒状イオン交換樹脂の混合割合(体積比率)は、1:0.1〜1:10、好ましくは1:0.2〜1:5である。また、第1イオン交換体の通液抵抗は、液透過領域に充填される第2イオン交換体の通液抵抗より小さくする。これにより、液透過領域に装填される第2イオン交換体に対して脱塩領域の通液抵抗を低減させることが容易であり、別途の特段の流路分配手段を設けるまでもなく、脱塩領域に流入した被処理液の大部分が脱塩領域から脱イオン液として脱塩領域から流出し、被処理液の一部が液透過領域に透過する点で好ましい。
次に、第2の発明について、第1の発明と異なる点について主に説明する。第2の発明のEDIにおいて、透過領域に充填される第2イオン交換体は、第1のモノリスイオン交換体または第2のモノリスイオン交換体である。また、第2イオン交換体の通液抵抗は、脱塩領域に充填される第1イオン交換体の通液抵抗より大きくする。これにより、液透過領域に装填される第2イオン交換体に対して脱塩領域の通液抵抗を低減させることが容易であり、別途の特段の流路分配手段を設けるまでもなく、被処理液のほとんどを脱塩領域に流すことができる。
第1のモノリスイオン交換体は、モノリスにイオン交換基を導入することで得られるものであり、気泡状のマクロポア同士が重なり合い、この重なる部分が水湿潤状態で平均直径30〜300μm、好ましくは30〜200μm、特に35〜150μmの開口(メソポア)となる連続マクロポア構造体である。モノリスイオン交換体の開口の平均直径は、モノリスにイオン交換基を導入する際、モノリス全体が膨潤するため、モノリスの開口の平均直径よりも大となる。開口の平均直径が30μm未満であると、通水時の圧力損失が大きくなってしまうため好ましくなく、開口の平均直径が大き過ぎると、流体とモノリスイオン交換体との接触が不十分となり、その結果イオン交換特性が低下してしまうため好ましくない。なお、液透過領域に用いる場合、水湿潤状態で平均直径0.01〜300μm、好ましくは0.1〜100μm、特に好ましくは0.1〜50μmの開口(メソポア)となる連続マクロポア構造体を用いることができる。液透過領域において開口径が小さいものを用いれば通水抵抗を高めることができる。
ン交換容量は、多孔質体やイオン交換基の種類により一概には決定できないものの、せいぜい500μg当量/gである。
第1のモノリスイオン交換体は、イオン交換基を含まない油溶性モノマー、界面活性剤及び水の混合物を撹拌することにより油中水滴型エマルジョンを調製し、次いで油中水滴型エマルジョンを重合させて全細孔容積が5〜16ml/gの連続マクロポア構造のモノリス状の有機多孔質中間体を得るI工程、ビニルモノマー、一分子中に少なくとも2個以上のビニル基を有する架橋剤、ビニルモノマーや架橋剤は溶解するがビニルモノマーが重合して生成するポリマーは溶解しない有機溶媒及び重合開始剤からなる混合物を調製するII工程、II工程で得られた混合物を静置下、且つ該I工程で得られたモノリス状の有機多孔質中間体の存在下に重合を行い、該有機多孔質中間体の骨格より太い骨格を有する骨太有機多孔質体を得るIII工程、該III工程で得られた骨太有機多孔質体にイオン交換基を導入するIV工程、を行なうことにより得られる。
第2のモノリスイオン交換体は、イオン交換基が導入された全構成単位中、架橋構造単位を0.3〜5.0モル%含有する芳香族ビニルポリマーからなる平均太さが水湿潤状態で1〜60μm、好ましくは3〜58μmの三次元的に連続した骨格と、その骨格間に平均直径が水湿潤状態で10〜100μmの三次元的に連続した空孔とからなる共連続構造体であって、全細孔容積が0.5〜5ml/gであり、水湿潤状態での体積当りのイオン交換容量が0.3〜5mg当量/mlであり、イオン交換基が該多孔質イオン交換体中に均一に分布している。
第2のモノリスイオン交換体は、イオン交換基を含まない油溶性モノマー、界面活性剤及び水の混合物を撹拌することにより油中水滴型エマルジョンを調製し、次いで油中水滴型エマルジョンを重合させて全細孔容積が16ml/gを超え、30ml/g以下の連続マクロポア構造のモノリス状の有機多孔質中間体を得るI工程、芳香族ビニルモノマー、一分子中に少なくとも2個以上のビニル基を有する全油溶性モノマー中、0.3〜5モル%の架橋剤、芳香族ビニルモノマーや架橋剤は溶解するが芳香族ビニルモノマーが重合して生成するポリマーは溶解しない有機溶媒及び重合開始剤からなる混合物を調製するII工程、II工程で得られた混合物を静置下、且つI工程で得られたモノリス状の有機多孔質中間体の存在下に重合を行い、共連続構造体を得るIII工程、該III工程で得られた共連続構造体にイオン交換基を導入するIV工程を行うことで得られる。
(I工程;モノリス中間体の製造)
スチレン19.2g、ジビニルベンゼン1.0g、ソルビタンモノオレエート(以下SMOと略す)1.0gおよび2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)0.26gを混合し、均一に溶解させた。次に,当該スチレン/ジビニルベンゼン/SMO/2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)混合物をTHF1.8mlを含有する180gの純水に添加し、遊星式撹拌装置である真空撹拌脱泡ミキサー(イーエムイー社製)を用いて5〜20℃の温度範囲において減圧下撹拌して、油中水滴型エマルションを得た。このエマルションを反応容器に速やかに移し、密封後静置下で60℃、24時間重合させた。重合終了後、内容物を取り出し、イソプロパノールで抽出した後、減圧乾燥して、連続マクロポア構造を有するモノリス中間体を製造した。該モノリス中間体のマクロポアとマクロポアが重なる部分の開口(メソポア)の水銀圧入法により測定した平均直径は56μm、全細孔容積は7.5ml/gであった。
次いで、スチレン49.0g、ジビニルベンゼン1.0g、1-デカノール50g、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)0.5gを混合し、均一に溶解させた(II工程)。次に上記モノリス中間体を外径70mm、厚さ約20mmの円盤状に切断して、7.6g分取した。分取したモノリス中間体を内径90mmの反応容器に入れ、当該スチレン/ジビニルベンゼン/1-デカノール/2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)混合物に浸漬させ、減圧チャンバー中で脱泡した後、反応容器を密封し、静置下60℃で24時間重合させた。重合終了後、厚さ約30mmのモノリス状の内容物を取り出し、アセトンでソックスレー抽出した後、85℃で一夜減圧乾燥した(III工程)。
上記の方法で製造したモノリスを、外径70mm、厚み約15mmの円盤状に切断した。モノリスの重量は27gであった。これにジクロロメタン1500mlを加え、35℃で1時間加熱した後、10℃以下まで冷却し、クロロ硫酸145gを徐々に加え、昇温して35℃で24時間反応させた。その後、メタノールを加え、残存するクロロ硫酸をクエンチした後、メタノールで洗浄してジクロロメタンを除き、更に純水で洗浄して連続マクロポア構造を有するモノリスカチオン交換体を得た。
(モノリスの製造)
スチレンの使用量、架橋剤の種類と使用量、有機溶媒の種類と使用量、スチレン及びジビニルベンゼン含浸重合時に共存させるモノリス中間体の多孔構造、架橋密度および使用量を表1に示す配合量に変更した以外は、参考例1と同様の方法でモノリスを製造した。その結果を表1及び表2に示す。なお、参考例2〜11のSEM画像(不図示)及び表2から、参考例2〜11のモノリスの開口の平均直径は22〜70μmと大きく、骨格を構成する壁部の平均厚みも25〜50μmと厚く、骨格部面積はSEM画像領域中26〜44%と骨太のモノリスであった。
上記の方法で製造したモノリスを、それぞれ参考例1と同様の方法でクロロ硫酸と反応させ、連続マクロポア構造を有するモノリスカチオン交換体を製造した。その結果を表2に示す。参考例2〜11のモノリスカチオン交換体の開口の平均直径は46〜138μmであり、骨格を構成する壁部の平均厚みも45〜110μmと厚く、骨格部面積はSEM画像領域中26〜44%であり、イオン交換帯長さも従来のものよりも短く、差圧係数も低い値を示した。また、体積当りの交換容量も大きな値を示した。また、参考例8のモノリスカチオン交換体については、機械的特性の評価も行なった。
参考例8で得られたモノリスカチオン交換体を、水湿潤状態で4mm×5mm×10mmの短冊状に切り出し、引張強度試験の試験片とした。この試験片を引張試験機に取り付け、ヘッドスピードを0.5mm/分に設定し、水中、25℃にて試験を行った。その結果、引張強度、引張弾性率はそれぞれ45kPa、50kPaであり、従来のモノリスカチオン交換体に比べて格段に大きな値を示した。また、引張破断伸びは25%であり、従来のモノリスカチオン交換体よりも大きな値であった。
(モノリスの製造)
スチレンの使用量、架橋剤の使用量、有機溶媒の使用量を表1に示す配合量に変更した以外は、参考例1と同様の方法で参考例4と同じ組成・構造のモノリスを製造した。なお、参考例13は内径75mmの反応容器に代えて、内径110mmの反応容器を用いた以外は、参考例12と同様の方法で行ったものである。その結果を表1及び表2に示す。
上記の方法で製造したモノリスを、外径70mm、厚み約15mmの円盤状に切断した。これにジメトキシメタン1400ml、四塩化スズ20mlを加え、氷冷下クロロ硫酸560mlを滴下した。滴下終了後、昇温して35℃、5時間反応させ、クロロメチル基を導入した。反応終了後、母液をサイフォンで抜き出し、THF/水=2/1の混合溶媒で洗浄した後、更にTHFで洗浄した。このクロロメチル化モノリス状有機多孔質体にTHF1000mlとトリメチルアミン30%水溶液600mlを加え、60℃、6時間反応させた。反応終了後、生成物をメタノール/水混合溶媒で洗浄し、次いで純水で洗浄して単離した。
(I工程;モノリス中間体の製造)
スチレン5.4g、ジビニルベンゼン0.17g、ソルビタンモノオレエート(以下SMOと略す)1.4gおよび2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)0.26gを混合し、均一に溶解させた。次に、当該スチレン/ジビニルベンゼン/SMO/2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)混合物を180gの純水に添加し、遊星式撹拌装置である真空撹拌脱泡ミキサー(イーエムイー社製)を用いて5〜20℃の温度範囲において減圧下撹拌して、油中水滴型エマルションを得た。このエマルションを速やかに反応容器に移し、密封後静置下で60℃、24時間重合させた。重合終了後、内容物を取り出し、メタノールで抽出した後、減圧乾燥して、連続マクロポア構造を有するモノリス中間体を製造した。このようにして得られたモノリス中間体(乾燥体)の内部構造をSEM画像(図7)により観察したところ、隣接する2つのマクロポアを区画する壁部は極めて細く棒状であるものの、連続気泡構造を有しており、水銀圧入法により測定したマクロポアとマクロポアが重なる部分の開口(メソポア)の平均直径は70μm、全細孔容積は21.0ml/gであった。
次いで、スチレン76.0g、ジビニルベンゼン4.0g、1-デカノール120g、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)0.8gを混合し、均一に溶解させた(II工程)。次に上記モノリス中間体を直径70mm、厚さ約40mmの円盤状に切断して4.1gを分取した。分取したモノリス中間体を内径75mmの反応容器に入れ、当該スチレン/ジビニルベンゼン/1-デカノール/2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)混合物に浸漬させ、減圧チャンバー中で脱泡した後、反応容器を密封し、静置下60℃で24時間重合させた。重合終了後、厚さ約60mmのモノリス状の内容物を取り出し、アセトンでソックスレー抽出した後、85℃で一夜減圧乾燥した(III工程)。
上記の方法で製造したモノリスを、直径75mm、厚み約15mmの円盤状に切断した。モノリスの重量は18gであった。これにジクロロメタン1500mlを加え、35℃で1時間加熱した後、10℃以下まで冷却し、クロロ硫酸99gを徐々に加え、昇温して35℃で24時間反応させた。その後、メタノールを加え、残存するクロロ硫酸をクエンチした後、メタノールで洗浄してジクロロメタンを除き、更に純水で洗浄して共連続構造を有するモノリスカチオン交換体を得た。
(共連続構造を有するモノリスの製造)
スチレンの使用量、架橋剤の使用量、有機溶媒の使用量、スチレン及びジビニルベンゼン含浸重合時に共存させるモノリス中間体の多孔構造、架橋密度及び使用量を表3に示す配合量に変更した以外は、参考例14と同様の方法で共連続構造を有するモノリスを製造した。なお、参考例17は内径75mmの反応容器に代えて、内径110mmの反応容器を用いた以外は、参考例14と同様の方法で行ったものである。その結果を表3及び表4に示す。
上記の方法で製造したモノリスを、それぞれ参考例14と同様の方法でクロロ硫酸と反応させ、共連続構造を有するモノリスカチオン交換体を製造した。その結果を表4に示す。また、得られた共連続構造を有するモノリスカチオン交換体の内部構造は、不図示のSEM画像及び表4から参考例15〜17で得られたモノリスカチオン交換体はイオン交換体長さは従来のものよりも短く、差圧係数も小さい値を示した。また、単位体積当りの交換容量も従来より大きな値を示した。また、参考例15のモノリスカチオン交換体については、機械的特性の評価も行なった。
参考例15で得られたモノリスカチオン交換体を、水湿潤状態で4mm×5mm×10mmの短冊状に切り出し、引張強度試験の試験片とした。この試験片を引張試験機に取り付け、ヘッドスピードを0.5mm/分に設定し、水中、25℃にて試験を行った。その結果、引張強度、引張弾性率はそれぞれ23kPa、15kPaであり、従来のモノリスカチオン交換体に比べて格段に大きな値を示した。また、引張破断伸びは50%であり、従来のモノリスカチオン交換体よりも大きな値であった。
(共連続構造を有するモノリスの製造)
スチレンの使用量、架橋剤の使用量、有機溶媒の使用量、スチレン及びジビニルベンゼン含浸重合時に共存させるモノリス中間体の多孔構造、架橋密度及び使用量を表4に示す配合量に変更した以外は、参考例14と同様の方法で共連続構造を有するモノリスを製造した。なお、参考例19は内径75mmの反応容器に代えて、内径110mmの反応容器を用いた以外は、参考例18と同様の方法で行ったものである。その結果を表3及び表4に示す。
上記の方法で製造したモノリスを、直径70mm、厚み約15mmの円盤状に切断した。これにジメトキシメタン1400ml、四塩化スズ20mlを加え、氷冷下クロロ硫酸560mlを滴下した。滴下終了後、昇温して35℃で5時間反応させ、クロロメチル基を導入した。反応終了後、母液をサイフォンで抜き出し、THF/水=2/1の混合溶媒で洗浄した後、更にTHFで洗浄した。このクロロメチル化モノリス状有機多孔質体にTHF1000mlとトリメチルアミン30%水溶液600mlを加え、60℃、6時間反応させた。反応終了後、生成物をメタノール/水混合溶媒で洗浄し、次いで純水で洗浄して単離した。
(連続マクロポア構造を有するモノリス状有機多孔質体(公知品)の製造)
特開2002−306976号記載の製造方法に準拠して連続マクロポア構造を有するモノリス状有機多孔質体を製造した。すなわち、スチレン19.2g、ジビニルベンゼン1.0g、SMO1.0gおよび2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)0.26gを混合し、均一に溶解させた。次に,当該スチレン/ジビニルベンゼン/SMO/2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)混合物を180gの純水に添加し、遊星式撹拌装置である真空撹拌脱泡ミキサー(イーエムイー社製)を用いて5〜20℃の温度範囲において減圧下撹拌して、油中水滴型エマルションを得た。このエマルションを反応容器に速やかに移し、密封後静置下で60℃、24時間重合させた。重合終了後、内容物を取り出し、イソプロパノールで抽出した後、減圧乾燥して、連続マクロポア構造を有するモノリス状有機多孔質体を製造した。
上記の方法で製造した有機多孔質体を、外径70mm、厚み約15mmの円盤状に切断した。有機多孔質体の重量は6gであった。これにジクロロメタン1000mlを加え、35℃で1時間加熱した後、10℃以下まで冷却し、クロロ硫酸30gを徐々に加え、昇温して35℃で24時間反応させた。その後、メタノールを加え、残存するクロロ硫酸をクエンチした後、メタノールで洗浄してジクロロメタンを除き、更に純水で洗浄して連続マクロポア構造を有するモノリス状多孔質カチオン交換体を得た。得られたカチオン交換体の反応前後の膨潤率は1.6倍であり、体積当りのイオン交換容量は、水湿潤状態で0.22mg当量/mlと参考例1〜19に比べて小さな値を示した。水湿潤状態での有機多孔質イオン交換体のメソポアの平均直径を、有機多孔質体の値と水湿潤状態のカチオン交換体の膨潤率から見積もったところ46μmであり、骨格を構成する壁部の平均厚み8μm、骨格部面積はSEM画像領域中10%、全細孔容積は、8.6ml/gであった。また、水を透過させた際の圧力損失の指標である差圧係数は、0.013MPa/m・LVであった。結果を表5にまとめて示す。また、参考例20で得られたモノリスカチオン交換体については、機械的特性の評価も行なった。
参考例20で得られたモノリスカチオン交換体について、参考例8の評価方法と同様の方法で引張試験を行った。その結果、引張強度、引張弾性率はそれぞれ28kPa、12kPaであり、参考例8のモノリスカチオン交換体に比べて低い値であった。また、引張破断伸びも17%であり、本発明のモノリスカチオン交換体よりも小さかった。
(連続マクロポア構造を有するモノリス状有機多孔質体の製造)
スチレンの使用量、ジビニルベンゼンの使用量、SMOの使用量を表5に示す配合量に変更した以外は、参考例20と同様の方法で、従来技術により連続マクロポア構造を有するモノリス状有機多孔質体を製造した。結果を表5に示す。また、参考例23のモノリスの内部構造は不図示のSEMにより観察した。なお、参考例23は全細孔容積を最小とする条件であり、油相部に対してこれ以下の水の配合では、開口が形成できない。参考例21〜23のモノリスはいずれも、開口径が9〜18μmと小さく、骨格を構成する壁部の平均厚みも15μmと薄く、また、骨格部面積はSEM画像領域中最大でも22%と少なかった。
上記の方法で製造した有機多孔質体を、参考例20と同様の方法でクロロ硫酸と反応させ、連続マクロポア構造を有するモノリス状多孔質カチオン交換体を製造した。結果を表5に示す。開口直径を大きくしようとすると壁部の厚みが小さくなったり、骨格が細くなったりする。一方、壁部を厚くしたり、骨格を太くしようとすると開口の直径が減少する傾向が認められた。その結果、差圧係数を低く押さえると体積当りのイオン交換容量が減少し、イオン交換容量を大きくすると差圧係数が増大した。
スチレン46.3g、ジビニルベンゼン2.4g、アゾビスイソブチロニトリル0.3g及びソルビタンモノオレエート3.1gを混合し、均一に溶解させた。次に、当該スチレン/ジビニルベンゼン/アゾビスイソブチロニトリル/ソルビタンモノオレエート混合物を180mlの純水に添加し、遊星式攪拌装置を用いて(公転/自転)=(1800rpm/600rpm)で5分間攪拌し、油中水滴型エマルジョンを得た。乳化終了後、窒素で十分置換した後密封し、静置下60℃で24時間重合させた。重合終了後、内容物を取り出し、イソプロパノールで12時間ソックスレー抽出し、未反応モノマーとソルビタンモノオレエートを除去した。その後、85℃で一昼夜減圧乾燥した。このようにして得られたスチレン/ジビニルベンゼン共重合体よりなる架橋成分を3.3モル%含有した多孔質体を切断して16.6g採取し、これにジクロロメタン900mlを加え、35℃で1時間加熱した後、0℃まで氷冷し、クロロスルホン酸88.0gを徐々に加え、クロロスルホン酸添加終了後、昇温して35℃で24時間反応させた。その後、メタノールで反応物を洗浄し、水洗して多孔質陽イオン交換体を得た。この多孔質体のイオン交換容量は、乾燥多孔質体換算で4.5mg当量/ gであり、EPMAを用いた硫黄原子のマッピングにより、スルホン酸基が多孔質体に均一に導入されていることを確認した。また、SEM観察の結果、この多孔質体(液透過領域用カチオンモノリス)の内部構造は、連続気泡構造を有しており、平均径30.0μm のマクロポアの大部分が重なり合い、マクロポアとマクロポアの重なりで形成されるメソポアの直径の平均値を水銀圧入法で求めたところ、直径の平均値は8.5μm 、全細孔容積は、2.7ml/gであった。
スチレン19.2g、ジビニルベンゼン1.0g、アゾビスイソブチロニトリル0.3g及びソルビタンモノオレエート1.1gを混合し、均一に溶解させた。次に、当該スチレン/ジビニルベンゼン/アゾビスイソブチロニトリル/ソルビタンモノオレエート混合物を180mlの純水に添加し、遊星式攪拌装置を用いて(公転/自転)=(1000rpm/330rpm)で2分間攪拌し、油中水滴型エマルジョンを得た。乳化終了後、窒素で十分置換した後密封し、静置下60℃で24時間重合させた。重合終了後、内容物を取り出し、イソプロパノールで12時間ソックスレー抽出して未反応モノマーとソルビタンモノオレエートを除去した。その後、85℃で一昼夜減圧乾燥した。このようにして得られたスチレン/ジビニルベンゼン共重合体よりなる架橋成分を3.3モル%含有した多孔質体を切断して7.9g採取し、ジクロロメタン900mlを加え、35℃で1時間加熱した後、0℃まで氷冷し、クロロスルホン酸42.0gを徐々に加え、クロロスルホン酸添加終了後昇温して35℃で24時間反応させた。その後、メタノールで反応物を洗浄し、水洗して多孔質陽イオン交換体を得た。この多孔質体のイオン交換容量は、乾燥多孔質体換算で4.6mg当量/ gであった。また、SEM観察の結果、この多孔質体の内部構造は、連続気泡構造を有しており、平均径100μm のマクロポアの大部分が重なり合った構造を有していた。マクロポアとマクロポアの重なりで形成されるメソポアの直径の平均値を水銀圧入法で求めたところ、直径の平均値は29.0μm、全細孔容積は、8.6ml/gであった。
スチレン46.3gの代わりに、p−クロロメチルスチレン27.4gを用い、ジビニルベンゼン1.6g、アゾビスイソブチロニトリル0.3g、ソルビタンモノオレエート2.0gを混合し、均一に溶解させた。次に、当該p−クロロメチルスチレン/ジビニルベンゼン/アゾビスイソブチロニトリル/ソルビタンモノオレエート混合物を180mlの純水に添加し、遊星式攪拌装置を用いて(公転/自転)=(1800rpm/600rpm)で5分間攪拌し、油中水滴型エマルジョンを得た。乳化終了後、窒素で十分置換した後密封し、静置下60℃で24時間重合させた。重合終了後、内容物を取り出し、イソプロパノールで12時間ソックスレー抽出して未反応モノマーとソルビタンモノオレエートを除去した。その後、85℃で一昼夜減圧乾燥した。このようにして得られたp−クロロメチルスチレン/ジビニルベンゼン共重合体よりなる架橋成分を5.0モル%含有した多孔質体を切断して10.7g採取し、テトラヒドロフラン900gを加え60℃で1時間加熱した後、室温まで冷却し、トリメチルアミン(30%)水溶液58.8gを徐々に加え、トリメチルアミン水溶液添加終了後昇温して60℃で6時間反応させた。反応終了後、多孔質体を取り出し、メタノールで洗浄後水洗し、乾燥して多孔質陰イオン交換体を得た。この多孔質体のイオン交換容量は、乾燥多孔質体換算で3.6mg当量/gであり、SIMSにより、トリメチルアンモニウム基が多孔質体に均一に導入されていることを確認した。また、SEM観察の結果、この多孔質体の内部構造は、連続気泡構造を有しており、平均径30μmのマクロポアの大部分が重なり合った構造を有していた。マクロポアとマクロポアの重なりで形成されるメソポアの直径の平均値を水銀圧入法で求めたところ、直径の平均値は7.8μm、全細孔容積は4.0ml/gであった。
スチレン19.2gの代わりに、p−クロロメチルスチレン19.2gを用い、ジビニルベンゼン1.0g、アゾビスイソブチロニトリル0.3g、ソルビタンモノオレエート2.0gを混合し、均一に溶解させた。次に、当該p−クロロメチルスチレン/ジビニルベンゼン/アゾビスイソブチロニトリル/ソルビタンモノオレエート混合物を180mlの純水に添加し、遊星式攪拌装置を用いて(公転/自転)=(1000rpm/330rpm)で2分間攪拌し、油中水滴型エマルジョンを得た。乳化終了後、窒素で十分置換した後密封し、静置下60℃で24時間重合させた。重合終了後、内容物を取り出し、イソプロパノールで12時間ソックスレー抽出して未反応モノマーとソルビタンモノオレエートを除去した。その後、85℃で一昼夜減圧乾燥した。このようにして得られたp−クロロメチルスチレン/ジビニルベンゼン共重合体よりなる架橋成分を5.0モル%含有した多孔質体を切断して6.8g採取し、これにテトラヒドロフラン900gを加え60℃で1時間加熱した後、室温まで冷却し、トリメチルアミン(30%)水溶液43.1gを徐々に加え、トリメチルアミン水溶液添加終了後昇温して60℃で6時間反応させた。反応終了後、多孔質体を取り出し、メタノールで洗浄後水洗し、乾燥して多孔質陰イオン交換体を得た。この多孔質体のイオン交換容量は、乾燥多孔質体換算で3.7mg当量/gであった。また、SEM観察の結果、この多孔質体の内部構造は、連続気泡構造を有しており、平均径70μm のマクロポアの大部分が重なり合った構造を有していた。マクロポアとマクロポアの重なりで形成されるメソポアの直径の平均値を水銀圧入法で求めたところ、直径の平均値は21.0μm、全細孔容積は8.4ml/gであった。
II工程で用いる有機溶媒の種類をポリスチレンの良溶媒であるジオキサンに変更したことを除いて、参考例1と同様の方法でモノリスの製造を試みた。しかし、単離した生成物は透明であり、多孔構造の崩壊・消失が示唆された。確認のためSEM観察を行ったが、緻密構造しか観察されず、連続マクロポア構造は消失していた。
液透過領域用カチオンモノリスとして、参考例24のモノリスカチオン交換体を、脱カチオン領域用カチオンモノリスとして、参考例8のモノリスカチオン交換体をそれぞれ使用した。そして、図14に示すような電気式脱イオン液製造装置20を作製するため、図17に示すようなカチオンセル20aを先ず作製した。得られた液透過領域用カチオンモノリス及び脱カチオン領域用カチオンモノリスから、純水湿潤状態でそれぞれ縦(H)50mm、横(W)40mm、厚さ(L1)20mmの2個の直方体2a、11aを切り出して脱カチオン室に積層充填する充填材を得た。次いで、セル容器201内に、陰極室(図中、左側)から順に、液透過領域用カチオンモノリス2a及び脱カチオン領域用カチオンモノリス11aを密着して装填し、脱カチオン領域用カチオンモノリス11aの陽極側の隣接空間にカチオン交換樹脂12a(アンバーライトIR120B、ロームアンドハース社製)80ml容量を充填した。セル容器201には、図中、脱カチオン領域用カチオンモノリス11aが位置する底面に被処理液流入管11が付設され、カチオン交換樹脂12aが位置する陽極側の上面に処理液流出管12が付設されている。次いで、セル容器201の陰極側には陰極室を形成し、更に陰極室の外側面にSUS304製の陰極を配置した。また、カチオン交換樹脂12aの陽極側に陽イオン交換膜(Nafion 350;デュポン社製)を密着して配設し、更に、陽イオン交換膜の外側面に白金被膜チタン基板からなる陽極を配置し、適宜ノズルやリード線取り出し口を設けて、カチオンセル20aを作製した。なお、簡略化のため、図17中、陽イオン交換膜、電極室及び電極の記載を省略した。
液透過領域用アニオンモノリスとして、参考例26のモノリスアニオン交換体を、脱アニオン領域用アニオンモノリスとして、参考例13のモノリスアニオン交換体をそれぞれ使用した。得られた液透過領域用アニオンモノリス及び脱アニオン領域用アニオンモノリスから、純水湿潤状態でそれぞれ縦(H)50mm、横(W)40mm、厚さ(L1)20mmの2個の直方体2b、11bを切り出して脱アニオン室に積層充填する充填材を得た。次いで、セル容器202内に、陽極室(図17中、左側)から順に、液透過領域用アニオンモノリス2b及び脱アニオン領域用アニオンモノリス11bを密着して装填し、脱アニオン領域用アニオンモノリス11bの陰極側の隣接空間にアニオン交換樹脂12b(アンバーライトIRA402BL、ロームアンドハース社製)80ml容量を充填した。セル容器202には、図中、脱アニオン領域用アニオンモノリス11bが位置する底面に被処理液(脱カチオン液)流入管13が付設され、アニオン交換樹脂12bが位置する陰極側の上面に脱塩液流出管14が付設されている。次いで、セル容器202の陽極側には陽極室を形成し、更に陽極室の外側面に白金被膜チタン基板からなる陽極を配置した。また、アニオン交換樹脂12bの陰極側に陽イオン交換膜(Nafion 350;デュポン社製)を密着して配設し、更に、陽イオン交換膜の外側面にSUS304製の陰極を配置し、適宜ノズルやリード線取り出し口を設けて、アニオンセル20bを作製した。
得られたカチオンセル20aの処理液流出管12とアニオンセル20bの被処理液流入管13を接続し、2つの電極室には他の2つの電極室に透過した透過液の一部をそれぞれ供給するようにした。
得られた電気式脱イオン液製造装置20に、導電率130μS/cmの水を被処理液として流速15l/hで連続通液し、2.5Aの直流電流をカチオンセルからアニオンセルへ直列で通電したところ、操作電圧は100Vで、導電率0.8μS/cmの処理液が流速13l/hで得られた。なお、カチオンセル20aで透過した透過液(陰極液)の流速及びアニオンセル20bで透過した透過液(陽極液)の流速はそれぞれ、1l/hであった。
参考例8のモノリスカチオン交換体に代えて、参考例25のモノリスカチオン交換体を、参考例13のモノリスアニオン交換体に代えて、参考例27のモノリスアニオン交換体を、それぞれ使用した以外は、実施例1と同様の方法で行った。得られた電気式脱イオン液製造装置20に、導電率130μS/cmの水を被処理液として流速15l/hで連続通液し、2.5Aの直流電流をカチオンセルからアニオンセルへ直列で通電したところ、操作電圧は110Vで、導電率1μS/cmの処理液が流速10l/hで得られた。なお、カチオンセル20aで透過した透過液(陰極液)の流速及びアニオンセル20bで透過した透過液(陽極液)の流速はそれぞれ、2.5l/hであった。
(モノリス中間体の製造)
スチレン19.9g、ジビニルベンゼン0.4g、ソルビタンモノオレエート(以下SMOと略す)5.0gを混合し、均一に溶解させた。次に、当該スチレン/ジビニルベンゼン/SMO混合物を、過硫酸カリウム0.48gを溶解させた180gの純水に添加し、遊星式撹拌装置である真空撹拌脱泡ミキサー(イーエムイー社製)を用いて5〜20℃の温度範囲において減圧下、公転回転数1800rpm/自転回転数600rpmにて撹拌して、油中水滴型エマルションを得た。このエマルションを反応容器に速やかに移し、密封後静置下で60℃、24時間重合させた。重合終了後、内容物を取り出し、イソプロパノールで抽出した後、減圧乾燥して、連続マクロポア構造を有するモノリス中間体を製造した。水銀圧入法により測定した該モノリス中間体のマクロポアとマクロポアが重なる部分の開口(メソポア)の平均直径は6.3μm、全細孔容積は8.5ml/gであった。
次いで、スチレン49.0g、ジビニルベンゼン1.0g、1-デカノール50g、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)0.5gを混合し、均一に溶解させた。次に上記モノリス中間体を外径70mm、厚さ約20mmの円盤状に切断して、7.6g分取した。分取したモノリス中間体を内径90mmの反応容器に入れ、当該スチレン/ジビニルベンゼン/1-デカノール/2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)混合物に浸漬させ、減圧チャンバー中で脱泡した後、反応容器を密封し、静置下60℃で24時間重合させた。重合終了後、厚さ約30mmのモノリス状の内容物を取り出し、アセトンでソックスレー抽出した後、85℃で一夜減圧乾燥した。
上記の方法で製造したモノリスを、外径70mm、厚み約15mmの円盤状に切断した。これにジメトキシメタン1400ml、四塩化スズ20mlを加え、氷冷下クロロ硫酸560mlを滴下した。滴下終了後、昇温して35℃、5時間反応させ、クロロメチル基を導入した。反応終了後、母液をサイフォンで抜き出し、THF/水=2/1の混合溶媒で洗浄した後、更にTHFで洗浄した。このクロロメチル化モノリス状有機多孔質体にTHF1000mlとトリメチルアミン30%水溶液600mlを加え、60℃、6時間反応させた。反応終了後、生成物をメタノール/水混合溶媒で洗浄し、次いで純水で洗浄して
単離した。
(モノリス中間体の製造)
攪拌回転数を公転回転数2000rpm/自転回転数670rpmに変更したことを除いて、製造例1と同様の方法でモノリス中間体を製造した。水銀圧入法により測定した該モノリス中間体のマクロポアとマクロポアが重なる部分の開口(メソポア)の平均直径は5.2μm、全細孔容積は8.5ml/gであった。
製造例1と同様の方法で、モノリスを製造した。得られたスチレン/ジビニルベンゼン共重合体よりなる架橋成分を1.3モル%含有したモノリス(乾燥体)は、壁部の平均厚み28μm、断面で表れる骨格部面積28%であった。また、水銀圧入法により測定した当該モノリスの開口の平均直径は2.5μm、全細孔容積は2.2ml/gであった。
上記の方法で製造したモノリスを、外径70mm、厚み約15mmの円盤状に切断した。モノリスの重量は27gであった。これにジクロロメタン1500mlを加え、35℃で1時間加熱した後、10℃以下まで冷却し、クロロ硫酸145gを徐々に加え、昇温して35℃で24時間反応させた。その後、メタノールを加え、残存するクロロ硫酸をクエンチした後、メタノールで洗浄してジクロロメタンを除き、更に純水で洗浄して連続マクロポア構造を有するモノリスカチオン交換体を得た。
液透過領域用カチオンモノリスとして、参考例24のモノリスカチオン交換体に代えて、製造例2で得られたモノリスカチオン交換体を使用した以外は、実施例1と同様の方法でカチオンセルを作製した。
液透過領域用アニオンモノリスとして、参考例26のモノリスアニオン交換体に代えて、製造例1で得られたモノリスアニオン交換体を使用した以外は、実施例1と同様の方法でアニオンセルを作製した。
実施例1と同様の方法で行った。その結果、操作電圧は96Vで、導電率0.8μS/cmの処理液が流速13l/hで得られた。
(モノリス中間体の製造)
スチレン5.46g、ジビニルベンゼン0.11g、ソルビタンモノオレエート(以下SMOと略す)1.39gを混合し、均一に溶解させた。次に、当該スチレン/ジビニルベンゼン/SMO混合物を、過硫酸カリウム0.24gを溶解させた180gの純水に添加し、遊星式撹拌装置である真空撹拌脱泡ミキサー(イーエムイー社製)を用いて5〜20℃の温度範囲において減圧下、公転回転数1800rpm/自転回転数600rpmにて撹拌して、油中水滴型エマルションを得た。このエマルションを速やかに反応容器に移し、密封後静置下で60℃、24時間重合させた。重合終了後、内容物を取り出し、メタノールで抽出した後、減圧乾燥して、連続マクロポア構造を有するモノリス中間体を製造した。このようにして得られたモノリス中間体(乾燥体)の内部構造をSEMにより観察したところ、隣接する2つのマクロポアを区画する壁部は極めて細く棒状であるものの、連続気泡構造を有しており、水銀圧入法により測定したマクロポアとマクロポアが重なる部分の開口(メソポア)の平均直径は8.6μm、全細孔容積は21.3ml/gであった。
次いで、スチレン39.2g、ジビニルベンゼン0.8g、1-デカノール60g、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)0.8gを混合し、均一に溶解させた。次に上記モノリス中間体を直径70mm、厚さ約30mmの円盤状に切断して2.4gを分取した。分取したモノリス中間体を内径90mmの反応容器に入れ、当該スチレン/ジビニルベンゼン/1-デカノール/2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)混合物に浸漬させ、減圧チャンバー中で脱泡した後、反応容器を密封し、静置下60℃で24時間重合させた。重合終了後、厚さ約60mmのモノリス状の内容物を取り出し、アセトンでソックスレー抽出した後、85℃で一夜減圧乾燥した。
製造例1と同様の方法で、モノリスアニオン交換体を製造した。得られたアニオン交換体の反応前後の膨潤率は1.6倍であり、体積当りのイオン交換容量は、水湿潤状態で0.56mg当量/mlであった。水湿潤状態でのモノリスアニオン交換体の三次元的に連続した空孔の大きさを、モノリスの値と水湿潤状態のモノリスアニオン交換体の膨潤率から見積もったところ6.4μmであり、同様の方法で求めた骨格の太さは13μm、全細孔容積は、2.7ml/gであった。
(モノリス中間体の製造)
攪拌回転数を公転回転数2000rpm/自転回転数670rpmに変更したことを除いて、製造例2と同様の方法でモノリス中間体を製造した。水銀圧入法により測定した該モノリス中間体のマクロポアとマクロポアが重なる部分の開口(メソポア)の平均直径は7.1μm、全細孔容積は21.5ml/gであった。
製造例2と同様の方法で、モノリスを製造した。得られたスチレン/ジビニルベンゼン共重合体よりなる架橋成分を1.3モル%含有したモノリス(乾燥体)は、共連続構造を有しており、SEM画像から測定した骨格の太さは8μmであり、水銀圧入法により測定した当該モノリスの三次元的に連続した空孔の大きさは3.5μm、全細孔容積は2.7ml/gであった。
上記の方法で製造したモノリスを、外径75mm、厚み約15mmの円盤状に切断した。モノリスの重量は18gであった。これにジクロロメタン1500mlを加え、35℃で1時間加熱した後、10℃以下まで冷却し、クロロ硫酸99gを徐々に加え、昇温して35℃で24時間反応させた。その後、メタノールを加え、残存するクロロ硫酸をクエンチした後、メタノールで洗浄してジクロロメタンを除き、更に純水で洗浄して共連続構造を有するモノリスカチオン交換体を得た。
(カチオンセルの作製)
液透過領域用カチオンモノリスとして、参考例24のモノリスカチオン交換体に代えて、製造例4で得られたモノリスカチオン交換体を使用した以外は、実施例2と同様の方法でカチオンセルを作製した。
液透過領域用アニオンモノリスとして、参考例26のモノリスアニオン交換体に代えて、製造例3で得られたモノリスアニオン交換体を使用した以外は、実施例2と同様の方法でアニオンセルを作製した。
実施例2と同様の方法で行った。その結果、操作電圧は96Vで、導電率0.8μS/cmの処理液が流速13l/hで得られた。
脱塩領域用カチオンモノリスとして、参考例8のモノリスカチオン交換体とカチオン交換樹脂12aとの混合体に代えて、カチオン交換樹脂12a単独使用とした以外は、実施例3と同様の方法でカチオンセルを作製した。
脱塩領域用アニオンモノリスとして、参考例13のモノリスアニオン交換体とアニオン交換樹脂12bとの混合体に代えて、アニオン交換樹脂12b単独使用とした以外は、実施例3と同様の方法でアニオンセルを作製した。
実施例1と同様の方法で電気式脱イオン液製造装置20を作製した。得られた電気式脱イオン液製造装置20に、導電率130μS/cmの水を被処理液として流速14l/h(入口;15l/h)で連続通液し、2.5Aの直流電流をカチオンセルからアニオンセルへ直列で通電したところ、操作電圧は117Vで、導電率2μS/cm(入口;130μS/cm)の処理液が流速13l/hで得られた。
脱塩領域用カチオンモノリスとして、参考例17のモノリスカチオン交換体とカチオン交換樹脂12aとの混合体に代えて、カチオン交換樹脂12a単独使用とした以外は、実施例4と同様の方法でカチオンセルを作製した。
脱塩領域用アニオンモノリスとして、参考例19のモノリスアニオン交換体とアニオン交換樹脂12bとの混合体に代えて、アニオン交換樹脂12b単独使用とした以外は、実施例4と同様の方法でアニオンセルを作製した。
実施例1と同様の方法で電気式脱イオン液製造装置20を作製した。得られた電気式脱イオン液製造装置20に、導電率130μS/cmの水を被処理液として流速14l/h(入口;15l/h)で連続通液し、2.5Aの直流電流をカチオンセルからアニオンセルへ直列で通電したところ、操作電圧は117Vで、導電率2μS/cm(入口;130μS/cm)の処理液が流速13l/hで得られた。
脱塩領域用カチオンモノリスとして、参考例8のモノリスカチオン交換体とカチオン交換樹脂12aとの混合体に代えて、参考例8のモノリスカチオン交換体単独使用とした以外は、実施例1と同様の方法でカチオンセルを作製した。但し、電気式脱イオン液製造装置を異なる形態のものとした。すなわち、図13に示すような電気式脱イオン液製造装置10を作製するため、カチオンセルを先ず作製した。得られた液透過領域用カチオンモノリスから、純水湿潤状態で縦(H)50mm、横(W)40mm、厚さ(L1)20mmの2個の直方体、脱カチオン領域用カチオンモノリスから、純水湿潤状態でそれぞれ縦(H)50mm、横(W)40mm、厚さ(L1)40mmの直方体をそれぞれ切り出して脱カチオン室に積層充填する充填材を得た。次いで、セル容器内に、陰極室から順に、液透過領域用カチオンモノリス、脱カチオン領域用カチオンモノリス及び液透過領域用カチオンモノリスを密着して装填した。セル容器には、脱カチオン領域用カチオンモノリスが位置する陰極側の液透過領域用カチオンモノリス近傍に被処理液流入管を、脱カチオン領域用カチオンモノリスが位置する陽極側の液透過領域用カチオンモノリス近傍に処理液流出管をそれぞれ付設した。セル容器の陰極側には陰極室を形成し、更に陰極室の外側面にSUS304製の陰極を配置した。セル容器の陽極側には陽極室を形成し、更に、陽極室の外側に白金被膜チタン基板からなる陽極を配置し、適宜ノズルやリード線取り出し口を設けて、カチオンセルを作製した。
脱塩領域用アニオンモノリスとして、参考例13のモノリスアニオン交換体とアニオン交換樹脂12bとの混合体に代えて、参考例13のモノリスアニオン交換体単独使用とした以外は、実施例1と同様の方法でアニオンセルを作製した。但し、電気式脱イオン液製造装置を異なる形態のものとした。すなわち、図13に示すような電気式脱イオン液製造装置10を作製するため、アニオンセルを作製した。得られた液透過領域用アニオンモノリスから、純水湿潤状態で縦(H)50mm、横(W)40mm、厚さ(L1)20mmの2個の直方体、脱アニオン領域用アニオンモノリスから、純水湿潤状態でそれぞれ縦(H)50mm、横(W)40mm、厚さ(L1)40mmの直方体をそれぞれ切り出して脱アニオン室に積層充填する充填材を得た。次いで、セル容器内に、陽極室から順に、液透過領域用アニオンモノリス、脱アニオン領域用アニオンモノリス及び液透過領域用アニオンモノリスを密着して装填した。セル容器には、脱アニオン領域用カチオンモノリスが位置する陽極側の液透過領域用アニオンモノリス近傍に被処理液(脱カチオン液)流入管を、脱アニオン領域用アニオンモノリスが位置する陰極側の液透過領域用アニオンモノリス近傍に処理液流出管をそれぞれ付設した。セル容器の陰極側には陰極室を形成し、更に陰極室の外側面にSUS304製の陰極を配置した。セル容器の陽極側には陽極室を形成し、更に、陽極室の外側に白金被膜チタン基板からなる陽極を配置し、適宜ノズルやリード線取り出し口を設けて、アニオンセルを作製した。
図13に示すような電気式脱イオン液製造装置10を作製した。得られた電気式脱イオン液製造装置10に、導電率130μS/cmの水を被処理液として流速11l/hで連続通液し、2.5Aの直流電流をカチオンセルからアニオンセルへ直列で通電したところ、操作電圧は91Vで、導電率0.6μS/cmの処理液が得られた。
脱塩領域用カチオンモノリスとして、参考例17のモノリスカチオン交換体とカチオン交換樹脂12aとの混合体に代えて、参考例17のモノリスカチオン交換体単独使用とした以外は、実施例2と同様の方法でカチオンセルを作製した。但し、電気式脱イオン液製造装置は実施例7と同様の図13に示すような電気式脱イオン液製造装置10を使用したため、それに適合するカチオンセルを実施例7と同様の方法で作製した。
脱塩領域用アニオンモノリスとして、参考例19のモノリスアニオン交換体とアニオン交換樹脂12bとの混合体に代えて、参考例19のモノリスアニオン交換体単独使用とした以外は、実施例2と同様の方法でアニオンセルを作製した。但し、電気式脱イオン液製造装置は実施例7と同様の図13に示すような電気式脱イオン液製造装置10を使用したため、それに適合するカチオンセルを実施例7と同様の方法で作製した。
図13に示すような電気式脱イオン液製造装置10を作製した。得られた電気式脱イオン液製造装置10に、導電率130μS/cmの水を被処理液として流速11l/hで連続通液し、2.5Aの直流電流をカチオンセルからアニオンセルへ直列で通電したところ、操作電圧は91Vで、導電率0.6μS/cmの処理液が得られた。
脱塩領域用カチオンモノリスとして、参考例8のモノリスカチオン交換体とカチオン交換樹脂12aとの混合体に代えて、参考例8のモノリスカチオン交換体単独使用とした以外は、実施例3と同様の方法でカチオンセルを作製した。但し、電気式脱イオン液製造装置は実施例7と同様の図13に示すような電気式脱イオン液製造装置10を使用したため、それに適合するカチオンセルを実施例7と同様の方法で作製した。
脱塩領域用アニオンモノリスとして、参考例13のモノリスアニオン交換体とアニオン交換樹脂12bとの混合体に代えて、参考例13のモノリスアニオン交換体単独使用とした以外は、実施例3と同様の方法でアニオンセルを作製した。但し、電気式脱イオン液製造装置は実施例7と同様の図13に示すような電気式脱イオン液製造装置10を使用したため、それに適合するカチオンセルを実施例7と同様の方法で作製した。
図13に示すような電気式脱イオン液製造装置10を作製した。得られた電気式脱イオン液製造装置10に、導電率130μS/cmの水を被処理液として流速11l/hで連続通液し、2.5Aの直流電流をカチオンセルからアニオンセルへ直列で通電したところ、操作電圧は87Vで、導電率0.6μS/cmの処理液が得られた。
脱塩領域用カチオンモノリスとして、参考例17のモノリスカチオン交換体とカチオン交換樹脂12aとの混合体に代えて、参考例17のモノリスカチオン交換体単独使用とした以外は、実施例4と同様の方法でカチオンセルを作製した。但し、電気式脱イオン液製造装置は実施例7と同様の図13に示すような電気式脱イオン液製造装置10を使用したため、それに適合するカチオンセルを実施例7と同様の方法で作製した。
脱塩領域用アニオンモノリスとして、参考例19のモノリスアニオン交換体とアニオン交換樹脂12bとの混合体に代えて、参考例19のモノリスアニオン交換体単独使用とした以外は、実施例4と同様の方法でアニオンセルを作製した。但し、電気式脱イオン液製造装置は実施例7と同様の図13に示すような電気式脱イオン液製造装置10を使用したため、それに適合するカチオンセルを実施例7と同様の方法で作製した。
図13に示すような電気式脱イオン液製造装置10を作製した。得られた電気式脱イオン液製造装置10に、導電率130μS/cmの水を被処理液として流速11l/hで連続通液し、2.5Aの直流電流をカチオンセルからアニオンセルへ直列で通電したところ、操作電圧は87Vで、導電率0.6μS/cmの処理液が得られた。
脱塩領域用カチオンモノリス及び液透過領域用カチオンモノリス共に、同じ参考例8のモノリスカチオン交換体を使用した。すなわち、カチオンセルには単一のモノリスカチオン交換体を充填したものを使用した。
脱塩領域用アニオンモノリス及び液透過領域用アニオンモノリス共に、同じ参考例13のモノリスアニオン交換体を使用した。すなわち、アニオンセルには単一のモノリスアニオン交換体を充填したものを使用した。
図13に示すような電気式脱イオン液製造装置10を作製した。また、4箇所の液透過領域に設けられた透過液流出配管の途中には流量調節弁を設置し、弁の開度により、被処理水の流速が11l/hの流量となるように調整した。得られた電気式脱イオン液製造装置10に、導電率130μS/cmの水を被処理液として流速11l/hで連続通液し、2.5Aの直流電流をカチオンセルからアニオンセルへ直列で通電したところ、操作電圧は87Vで、導電率0.6μS/cmの処理液が得られた。
脱塩領域用カチオンモノリス及び液透過領域用カチオンモノリス共に、同じ参考例17のモノリスカチオン交換体を使用した。すなわち、カチオンセルには単一のモノリスカチオン交換体を充填したものを使用した。
脱塩領域用アニオンモノリス及び液透過領域用アニオンモノリス共に、同じ参考例19のモノリスアニオン交換体を使用した。すなわち、アニオンセルには単一のモノリスアニオン交換体を充填したものを使用した。
図13に示すような電気式脱イオン液製造装置10を作製した。また、4箇所の液透過領域に設けられた透過液流出配管の途中には流量調節弁を設置し(図13中ではその記載を省略)、弁の開度により、被処理水の流速が11l/hの流量となるように調整した。得られた電気式脱イオン液製造装置10に、導電率130μS/cmの水を被処理液として流速11l/hで連続通液し、2.5Aの直流電流をカチオンセルからアニオンセルへ直列で通電したところ、操作電圧は87Vで、導電率0.6μS/cmの処理液が得られた。
1b 脱アニオン領域
1c 脱塩領域
1d 脱塩室
2a、2b、3a、3b 液透過領域
4a 陽極
4b 陰極
6 陰極室
7 陽極室
9 脱塩室
10、20、30、30a、40 電気式脱イオン液製造装置
10a カチオンセル
10b アニオンセル
11、13 被処理液流入管
12 脱カチオン液流出管
14 脱塩液流出管
15 流量調節弁
17、18 流路
51 矩形状の写真領域
52 断面に表れる骨格部
53 マクロポア
61 骨格相
62 空孔相
Claims (6)
- 第1イオン交換体が充填された脱塩領域と、
該脱塩領域のイオン排除側に隣接して配設される被処理液の一部が透過する第2イオン交換体が充填された液透過領域と、
該脱塩領域と該液透過領域の両側に配設される電極と、
被処理液を通液する被処理液流入管と、
該液透過領域から透過した液を排出する電極室又は濃縮室と、
該脱塩領域から脱塩液を排出する脱塩液流出管と、を備えるものであって、
該第1イオン交換体が、気泡状のマクロポア同士が重なり合い、この重なる部分が水湿潤状態で平均直径30〜300μmの開口となる連続マクロポア構造体であり、全細孔容積0.5〜5ml/g、水湿潤状態での体積当りのイオン交換容量0.4〜5mg当量/mlであり、イオン交換基が該多孔質イオン交換体中に均一に分布しており、且つ該連続マクロポア構造体(乾燥体)の切断面のSEM画像において、断面に表れる骨格部面積が、画像領域中25〜50%の有機多孔質イオン交換体であるか、又は該有機多孔質イオン交換体と粒状イオン交換樹脂との混合イオン交換体であり、
該第2イオン交換体の通水抵抗が、該第1イオン交換体の通水抵抗より大であることを特徴とする電気式脱イオン液製造装置。 - 第1イオン交換体が充填された脱塩領域と、
該脱塩領域のイオン排除側に隣接して配設される被処理液の一部が透過する第2イオン交換体が充填された液透過領域と、
該脱塩領域と該液透過領域の両側に配設される電極と、
被処理液を通液する被処理液流入管と、
該液透過領域から透過した液を排出する電極室又は濃縮室と、
該脱塩領域から脱塩液を排出する脱塩液流出管と、を備えるものであって、
該第1イオン交換体が、イオン交換基が導入された全構成単位中、架橋構造単位を0.3〜5.0モル%含有する芳香族ビニルポリマーからなる太さが1〜60μmの三次元的に連続した骨格と、その骨格間に直径が10〜100μmの三次元的に連続した空孔とからなる共連続構造体であって、全細孔容積が0.5〜5ml/gであり、水湿潤状態での体積当りのイオン交換容量0.3〜5mg当量/mlであり、イオン交換基が該多孔質イオン交換体中に均一に分布する有機多孔質イオン交換体であるか、又は該有機多孔質イオン交換体と粒状イオン交換樹脂との混合イオン交換体であり、
該第2イオン交換体の通水抵抗が、該第1イオン交換体の通水抵抗より大であることを特徴とする電気式脱イオン液製造装置。 - 第1イオン交換体が充填された脱塩領域と、
該脱塩領域のイオン排除側に隣接して配設される被処理液の一部が透過する第2イオン交換体が充填された液透過領域と、
該脱塩領域と該液透過領域の両側に配設される電極と、
被処理液を通液する被処理液流入管と、
該液透過領域から透過した液を排出する電極室又は濃縮室と、
該脱塩領域から脱塩液を排出する脱塩液流出管と、を備えるものであって、
該第2イオン交換体が、気泡状のマクロポア同士が重なり合い、この重なる部分が水湿潤状態で平均直径0.01〜300μmの開口となる連続マクロポア構造体であり、全細孔容積0.5〜5ml/g、水湿潤状態での体積当りのイオン交換容量0.4〜5mg当量/mlであり、イオン交換基が該多孔質イオン交換体中に均一に分布しており、且つ該連続マクロポア構造体(乾燥体)の切断面のSEM画像において、断面に表れる骨格部面積が、画像領域中25〜50%の有機多孔質イオン交換体であり、
該第1イオン交換体の通水抵抗が、該第2イオン交換体の通水抵抗より小であることを特徴とする電気式脱イオン液製造装置。 - 第1イオン交換体が充填された脱塩領域と、
該脱塩領域のイオン排除側に隣接して配設される被処理液の一部が透過する第2イオン交換体が充填された液透過領域と、
該脱塩領域と該液透過領域の両側に配設される電極と、
被処理液を通液する被処理液流入管と、
該液透過領域から透過した液を排出する電極室又は濃縮室と、
該脱塩領域から脱塩液を排出する脱塩液流出管と、を備えるものであって、
該第2イオン交換体が、イオン交換基が導入された全構成単位中、架橋構造単位を0.3〜5.0モル%含有する芳香族ビニルポリマーからなる太さが1〜60μmの三次元的に連続した骨格と、その骨格間に直径が0.01〜100μmの三次元的に連続した空孔とからなる共連続構造体であって、全細孔容積が0.5〜5ml/gであり、水湿潤状態での体積当りのイオン交換容量0.3〜5mg当量/mlであり、イオン交換基が該多孔質イオン交換体中に均一に分布する有機多孔質イオン交換体であり、
該第1イオン交換体の通水抵抗が、該第2イオン交換体の通水抵抗より小であることを特徴とする電気式脱イオン液製造装置。 - 第1イオン交換体が充填された脱塩領域と、
該脱塩領域のイオン排除側に隣接して配設される被処理液の一部が透過する第2イオン交換体が充填された液透過領域と、
該脱塩領域と該液透過領域の両側に配設される電極と、
被処理液を通液する被処理液流入管と、
該液透過領域から透過した液を排出する電極室又は濃縮室と、
該脱塩領域から脱塩液を排出する脱塩液流出管と、を備えるものであって、
該第1イオン交換体と該第2イオン交換体は同じで、該脱塩領域と該液透過領域は単一のモノリスで形成され、且つ前記液透過領域から透過した流出液の流路に、流量調節手段を配設するものであり、該単一のモノリスが、気泡状のマクロポア同士が重なり合い、この重なる部分が水湿潤状態で平均直径30〜300μmの開口となる連続マクロポア構造体であり、全細孔容積0.5〜5ml/g、水湿潤状態での体積当りのイオン交換容量0.4〜5mg当量/mlであり、イオン交換基が該多孔質イオン交換体中に均一に分布しており、且つ該連続マクロポア構造体(乾燥体)の切断面のSEM画像において、断面に表れる骨格部面積が、画像領域中25〜50%の有機多孔質イオン交換体であることを特徴とする電気式脱イオン液製造装置。 - 第1イオン交換体が充填された脱塩領域と、
該脱塩領域のイオン排除側に隣接して配設される被処理液の一部が透過する第2イオン交換体が充填された液透過領域と、
該脱塩領域と該液透過領域の両側に配設される電極と、
被処理液を通液する被処理液流入管と、
該液透過領域から透過した液を排出する電極室又は濃縮室と、
該脱塩領域から脱塩液を排出する脱塩液流出管と、を備えるものであって、
該第1イオン交換体と該第2イオン交換体は同じで、該脱塩領域と該液透過領域は単一のモノリスで形成され、且つ前記液透過領域から透過した流出液の流路に、流量調節手段を配設するものであり、該単一のモノリスが、イオン交換基が導入された全構成単位中、架橋構造単位を0.3〜5.0モル%含有する芳香族ビニルポリマーからなる太さが1〜60μmの三次元的に連続した骨格と、その骨格間に直径が10〜100μmの三次元的に連続した空孔とからなる共連続構造体であって、全細孔容積が0.5〜5ml/gであり、水湿潤状態での体積当りのイオン交換容量0.3〜5mg当量/mlであり、イオン交換基が該多孔質イオン交換体中に均一に分布する有機多孔質イオン交換体であることを特徴とする電気式脱イオン液製造装置。
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