JP5421443B2 - 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法および磁気ディスク - Google Patents

磁気ディスク用ガラス基板の製造方法および磁気ディスク Download PDF

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本発明は、磁気ディスク用ガラス基板の製造方法および磁気ディスクに関する。さらに詳しくは、磁気ヘッドと磁気ディスクとのトラックずれを防止することにより、少なくとも面記録密度が100ギガビット/平方インチを達成し得る磁気ディスク、あるいはハードディスクドライブに確実に固定できるモバイル用途のハードディスクに特に好適な磁気ディスクを与えることのできる磁気ディスク用ガラス基板の製造方法、およびこの方法で得られた磁気ディスク用ガラス基板を用いた、前記の優れた特性を有する磁気ディスクに関するものである。
磁気記録技術の急激な進歩により、最近では磁気ディスク1平方インチ当り、100ギガビットの情報記録密度が実現されようとしている。また、磁気ディスクへの情報記録方式が、面内磁気記録方式から垂直磁気記録方式に移行しようとしており、磁気ディスク1平方インチ当り、120ギガビットの情報記録密度の実現が視野に入っている。
このように面記録密度を増大させるためには、線記録密度の増大に加えて、トラック密度の増大を実現させることが必要である。
トラック密度の増大のため、磁気ヘッドにおいては、記録トラック幅、再生トラック幅の狭隘な記録再生素子の開発を行い貢献している。例えば、垂直磁気記録方式対応の単磁極ヘッドにおいては、記録トラック幅は、0.1μm以下まで微細化する必要がある。
また、磁気ヘッドと磁気ディスクの位置決め信号であるサーボ信号技術も微細なトラックに対応すべく、精密サーボライトを実現する必要がある。
しかしながら、このような狭トラック化技術を用いても、必ずしも所定のトラック密度を実現できない場合が生じた。また、再生信号出力が低下したり、媒体ノイズが必ずしも所望に低減できないため、所定の面記録密度を達成することができないという問題が生じた。
この原因を詳細な調べたところ、磁気ディスク上に設定された記録再生トラック位置と、磁気ヘッドが走行する記録再生トラック位置とに僅かなずれを生じていることが原因であることが判明した。記録トラック幅や再生トラック幅を狭隘化したために、従来では許容されていたトラックずれが、許容不可能となってしまったのである。
一方、磁気記録方式では、極めて優れた情報記録密度が実現できるので、小さな筐体のハードディスクドライブであっても、十分多くの情報を収納することが可能である。このため、モバイル用途の記録ストレージとして特に有用である。
このような事情によりハードディスクドライブでは、格納されている磁気ディスクの厚みを薄くすることにより、ハードディスクドライブを小さくすることが求められる。
ガラスは剛性の大きい材料であるので、薄板化しても十分に耐久性のあるガラス基板とすることが可能である。このため、モバイル用途ハードディスクドライブではガラス基板を利用した磁気ディスクが多く用いられている。
ところが、板厚が0.4mm以下であるような薄板磁気ディスクを利用しようとすると、ハードディスクドライブ内の回転軸に締め付けて固定する際に磁気ディスクに微小な歪みを生じさせる場合がある。最近の磁気ヘッドの浮上量は10nm以下とされているため、このような微小な歪みであっても、ハードディスクドライブの故障原因となる場合がある。
これを解決すべくハードディスクドライブへの磁気ディスクの締め付け固定力を緩和することも可能である。しかしながら、締め付けを緩和すると,ハードディスクドライブに衝撃が加わった場合に、磁気ディスクが微小にずれてしまう問題が生じる。特に、モバイル用途のハードディスクドライブは常に衝撃に曝されているので、深刻な問題である。
ところで、記録媒体用ガラス基板に関しては、特許文献1に、円盤状に成形したガラス基板をイオン交換処理し、イオン交換後のガラス基板のイオン交換前の規定寸法に対する伸び率を測定し、予め平面度と伸び率および強度の関係から定めた所定の伸び率範囲のものを選択する記録媒体用ガラス基板の製造方法が開示されている。この技術においては、低フライングハイトを達成するために、記録媒体用ガラス基板の外径が65mm以下のものでは平面度が55μm以下が好ましく、そして、イオン交換処理後の外径の伸び率が0.18%〜0.01%の範囲になる条件で化学強化処理を実施することで、平面度5μm以下のものが得られたとしている。しかしながら、内径の伸び、縮みに関する記載は、実施例にはない。さらに、この技術においては、化学強化処理前に平面度検査を行うために、生産性に劣るという問題もある。
また、特許文献2には、低温(室温度付近)での熱膨張係数が大きく、酸性洗浄液などによる洗浄によって傷などの欠点のない清浄な表面を容易に得ることができ、かつイオン交換により、化学強化処理された情報記録媒体用ガラス基板が開示されている。しかしながら、この技術においては、化学強化処理により、ディスク内径が変化することについては、なんら言及されていない。
特開2000−264681号公報 特開2002−348141号公報
本発明は、このような事情のもとで、磁気ヘッドと磁気ディスクとのトラックずれを防止することにより、少なくとも面記録密度が100ギガビット/平方インチを達成し得る磁気ディスク、あるいはハードディスクドライブに確実に固定できるモバイル用途のハードディスクに特に好適な磁気ディスクを与えることのできる磁気ディスク用ガラス基板の製造方法、およびこの方法で得られた磁気ディスク用ガラス基板を用いた、前記の優れた特性を有する磁気ディスクを提供することを目的とするものである。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、中心部に円孔を有するドーナツ状の磁気ディスク用ガラス基板においては、前記円孔の直径は、イオン交換により化学強化処理して当該ガラス基板表面に圧縮応力層を創生する際に変形すること、そして、この変形量を所定の範囲内に制御すると共に、化学強化されたガラス基板の抗折強度を特定の値以上にすることにより、その目的を達成し得ることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)中心部に円孔が形成されたディスク状ガラス基板を化学強化処理液に浸漬し、前記ガラス基板表面に含まれる相対的に小さなイオンを、化学強化処理液に含まれる相対的に大きなイオンとイオン交換することにより、当該ガラス基板表面に圧縮応力層を創生する化学強化処理工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
前記中心部に円孔が形成されたディスク状ガラス基板を構成する化学強化用ガラスが、質量%表示にて、
SiO2 57〜75%
Al23 5〜20%
(ただし、SiO2とAl23の合計量が74%以上)
ZrO 0%を超え、5.5%以下
Li2O 1%を超え、9%以下
Na2O 5〜18%
(ただし、質量比Li2O/Na2Oが0.5以下)
CaO 0%を超え、5%以下(ただし、5%を除く)を含むとともに、
MgOを含み
(ただし、MgOとCaOの合計量は5%以下であり、かつCaOの含有量はMgOの含有量よりも多い)、
前記化学強化処理工程によって得られる中心部に円孔を有するドーナツ状の磁気ディスク用ガラス基板から任意に選択した500〜1000枚の前記ガラス基板の円孔直径を測定した場合、各ガラス基板の円孔直径が、当該ガラス基板の平均円孔直径Aに対して、±5×10−4×Aを逸脱する割合が4%以下であり、かつ各ガラス基板の抗折強度が147N以上、化学強化処理後のディスク状ガラス基板における圧縮応力層の厚さが10〜150μmになるように制御する
ことを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法、
(2)磁気ディスク用ガラス基板が、2.5インチ基板であって、各ガラス基板の円孔直径が、A±10μm以内である上記(1)項に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法、
(3)化学強化処理を、60〜80質量%のKNO、および、40〜20質量%のNaNO(ただし、合計100質量%)の組成を有する化学強化処理液を用い、350〜420℃の温度にて行う上記(1)または(2)項に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法、
(4)得られる磁気ディスク用ガラス基板が垂直磁気記録方式用のガラス基板である、上記(1)〜(3)項のいずれか1項に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法、
(5)上記(1)〜(4)項のいずれか1項に記載の製造方法で得られた磁気ディスク用ガラス基板の表面に、磁気記録層を有することを特徴とする磁気ディスク、
を提供するものである。
本発明によれば、磁気ヘッドと磁気ディスクとのトラックずれを防止することにより、少なくとも面記録密度が100ギガビット/平方インチを達成し得る磁気ディスク、あるいはハードディスクドライブに確実に固定できるモバイル用途のハードディスクに特に好適な磁気ディスクを与えることのできる磁気ディスク用ガラス基板の製造方法、およびこの方法で得られた磁気ディスク用ガラス基板を用いた、前記の優れた特性を有する磁気ディスクを提供することができる。
本発明における磁気ディスク用ガラス基板の内径を測定する内径測定装置の構成を示す斜視図である。 本発明における磁気ディスク用ガラス基板の抗折強度を測定する抗折強度試験機の概略の構成を示す図面である。 本発明の一実施形態に係る磁気ディスク10の構成の一例を示す図である。
まず、本発明の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法について説明する。
本発明の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法においては、以下に示す製造方法1、製造方法2、製造方法3および製造方法4の4つの態様がある。
[磁気ディスク用ガラス基板の製造方法1]
本発明の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法1は、中心部に円孔が形成されたディスク状ガラス基板を化学強化処理液に浸漬し、前記ガラス基板表面に含まれる相対的に小さなイオンを、化学強化処理液に含まれる相対的に大きなイオンとイオン交換することにより、当該ガラス基板表面に圧縮応力層を創生する化学強化処理工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
当該ディスク状ガラス基板中心部に形成された前記円孔の変形量が、円孔直径の0.05%以内になり、かつ当該ディスク状ガラス基板の抗折強度が98N以上になるように化学強化処理することを特徴とする。
本発明の製造方法1においては、中心部に円孔が形成されたディスク状ガラス基板を、イオン交換により当該ガラス基板表面に圧縮応力層を創生する化学強化処理を行うことで、磁気ディスク用ガラス基板が製造される。
そして、この化学強化処理を行う際に、当該ディスク状ガラス基板中心部に形成された前記円孔の変形量が、円孔直径の0.05%以内になり、かつ当該ディスク状ガラス基板の抗折強度が98N以上になるように、化学強化処理条件を選択する。
前記円孔の変形量が円孔直径の0.05%以内であれば、磁気ディスク上に設定された記録再生トラック位置と、磁気ヘッドが走行する記録再生トラック位置とにずれが生じるのを防止することができ、高TPI(100ギガビット/平方インチ以上)対応のガラス基板が得られる。前記円孔の変形量は、好ましくは円孔直径の0.025%以内である。
また、前記抗折強度が98N以上であれば、ハードディスクドライブ内において、ガラス基板に歪みが生じるのを防止することができる。この抗折強度は118N以上であることが好ましい。また、その上限に特に制限はないが、通常147N程度である。
なお、前記抗折強度の測定方法は、後で説明する。
[磁気ディスク用ガラス基板の製造方法2]
本発明の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法2は、中心部に円孔を有するドーナツ状の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
任意に選択した500〜1000枚の前記ガラス基板の円孔直径を測定した場合、各ガラス基板の円孔直径が、当該ガラス基板の平均円孔直径Aに対して、±5×10−4×Aの範囲内にあり、かつ各ガラス基板の抗折強度が98N以上になるように制御することを特徴とする。
本発明の製造方法2において、各ガラス基板の円孔直径が、任意に選択した500〜1000枚のガラス基板の平均円孔直径Aに対して、±5×10−4×Aの範囲を逸脱すると、磁気ディスク上に設定された記録再生トラック位置と、磁気ヘッドが走行する記録再生トラック位置とにずれを生じ、高TPI(100ギガビット/平方インチ以上)対応のガラス基板が得られにくく、本発明の目的が達せられない。各ガラス基板の円孔直径は、前記平均円孔直径Aに対して、±2.5×10−4×Aの範囲内にあることが好ましい。
本発明の製造方法2においては、得られる磁気ディスク用ガラス基板は、2.5インチ基板であって、各ガラス基板の円孔直径が、A±10μm以内であることが好ましく、A±5μm以内であることがより好ましい。
また、得られる磁気ディスク用ガラス基板の抗折強度は98N以上であることを要す。この抗折強度が98N未満であるとハードディスクドライブ内において、ガラス基板に歪みが生じやすくなり、本発明の目的が達せられない。この抗折強度は、118N以上であることが好ましい。また、その上限に特に制限はないが、通常147N程度である。
[磁気ディスク用ガラス基板の製造方法3]
本発明の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法3は、中心部に円孔が形成されたディスク状ガラス基板を化学強化処理液に浸漬し、前記ガラス基板表面に含まれる相対的に小さなイオンを、化学強化処理液に含まれる相対的に大きなイオンとイオン交換することにより、当該ガラス基板表面に圧縮応力層を創生する化学強化処理工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
当該ディスク状ガラス基板中心部に形成された前記円孔の変形量を、円孔直径の0.05%以内とするべく、かつ当該ディスク状ガラス基板の抗折強度が98N以上になるように、当該ディスク状ガラス基板のガラス材料と、前記化学強化処理の処理条件とを選択して、化学強化処理することを特徴とする。
本発明の製造方法3においては、前記の製造方法1と同様に、中心部に円孔が形成されたディスク状ガラス基板を、イオン交換により当該ガラス基板表面に圧縮応力層を創生する化学強化処理を行うことで、磁気ディスク用ガラス基板が製造される。
そして、この化学強化処理を行う際に、当該ディスク状ガラス基板中心部に形成された前記円孔の変形量を、円孔直径の0.05%以内とするべく、かつ当該ディスク状ガラス基板の抗折強度が98N以上になるように、当該ディスク状ガラス基板のガラス材料と、前記化学強化処理の処理条件とを選択する。
前記円孔の変形量は、前述した製造方法1と同様の理由から、円孔直径の0.05%以内であることを要し、0.025%以内であることが好ましい。また、前記抗折強度は、前述した製造方法1と同様の理由から、98N以上であることを要し、118N以上であることが好ましい。また、その上限に特に制限はないが、通常147N程度である。
[磁気ディスク用ガラス基板の製造方法4]
本発明の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法4は、中心部に円孔が形成されたディスク状ガラス基板を化学強化処理液に浸漬し、前記ガラス基板表面に含まれる相対的に小さなイオンを、化学強化処理液に含まれる相対的に大きなイオンとイオン交換することにより、当該ガラス基板表面に圧縮応力層を創生する化学強化処理工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
当該ディスク状ガラス基板中心部に形成された前記円孔の化学強化処理による変形量を、各ガラスについて予め把握しておき、変形量が円孔直径の0.05%以内になり、かつ化学強化処理による当該ディスク状ガラス基板の抗折強度が98N以上になるようにガラス材料を選択し、この選択されたガラス材料をディスク状に加工すると共に、中心部に円孔を形成し、化学強化処理することを特徴とする。
本発明の製造方法4においては、前記の製造方法1と同様に、中心部に円孔が形成されたディスク状ガラス基板を、イオン交換により当該ガラス基板表面に圧縮応力層を創生する化学強化処理を行うことで、磁気ディスク用ガラス基板が製造される。
そして、この化学強化処理を行う際に、当該ディスク状ガラス基板中心部に形成された前記円孔の化学強化処理による変形量を、各ガラスについて予め把握しておき、変形量が円孔直径の0.05%以内になり、かつ化学強化処理による当該ディスク状ガラス基板の抗折強度が98N以上になるようにガラス材料を選択し、この選択されたガラス材料をディスク状に加工すると共に、中心部に円孔を形成し、化学強化処理を行う。
前記円孔の変形量は、前述した製造方法1と同様の理由から、円孔直径の0.05%以内になることを要し、0.025%以内になることが好ましい。また、前記抗折強度は、前述した製造方法1と同様の理由から、98N以上になることを要し、118N以上になることが好ましい。また、その上限に特に制限はないが、通常147N程度である。
(化学強化用ガラス)
前述した磁気ディスク用ガラス基板の製造方法1、3および4において、中心部に円孔が形成されたディスク状ガラス基板を構成する化学強化用ガラスとしては、質量%表示で、SiO2が57〜75%であり、Al23が5〜20%であり(ただし、SiO2とAl23の合計量が74%以上)、ZrO2、HfO、Nb、Ta、La、YおよびTiOが合計で0%を超え、6%以下であり、Li2Oが1%を超え、9%以下であり、Na2Oが5〜18%であり(ただし、質量比Li2O/Na2Oが0.5以下)、K2Oが0〜6%であり、MgOが0〜4%であり、CaOが0%を超え、5%以下であり(ただし、MgOとCaOの合計量は5%以下であり、かつCaOの含有量はMgOの含有量よりも多い)、SrO+BaOが0〜3%であるものを好ましく用いることができる。
SiOは、ガラス骨格を形成する主成分であって、ガラス安定性、化学的耐久性、特に耐酸性を向上させ、基板の熱拡散を低下させ、輻射による基板の加熱効率を高める働きをする成分である。その含有量が57%未満では耐失透性が低下し、安定に製造可能なガラスが得られにくい上、粘性が低下して成形が困難となり、一方75%を超えるとガラスの熔解が困難となる。耐失透性、粘性、成形性などの面から、より好ましいSiOの含有量は63〜70%の範囲、さらに好ましい含有量は63〜68%の範囲である。
Alは、化学的耐久性を向上させるとともに、イオン交換を促進させる成分であって、その含有量が5%未満では上記効果が充分に発揮されないし、20%を超えるとガラスの熔解性および耐失透性が低下しやすい。化学的耐久性、イオン交換性、ガラスの熔解性、耐失透性のバランスなどの面から、より好ましいAlの含有量は11〜20%の範囲、さらに好ましい含有量は13〜18%の範囲である。
SiO2とAl23は相互に置換可能であるが、ガラス安定性と化学的耐久性を良好に維持する上からSiO2とAl23の合計含有量を74%以上とするのがよい。前記合計量の好ましい範囲は76%以上、より好ましい範囲は78%以上、更に好ましい範囲は79%を超える範囲であり、一層好ましくは80%以上である。
Li2O、Na2O、K2Oといったアルカリ金属酸化物は、ガラスの熔融性を高めるとともに、熱膨張係数を高めて情報記録媒体用基板、特に磁気記録媒体用基板に好適な熱膨張特性を付与する働きをする。
LiOはイオン交換に供するアルカリイオンとして、最も好ましい成分であって、その含有量が1%以下では化学強化処理した場合に、厚い圧縮応力層と強度を有する化学強化ガラスが得られにくいし、9%を超えると化学的耐久性および耐失透性が低下しやすい。化学強化ガラスの性能および化学的耐久性、耐失透性などの面から、より好ましいLiOの含有量は1.5〜7%の範囲、さらに好ましくは2〜5%の範囲である。
NaOは、上記LiOと同様に化学強化ガラスを得るための成分であって、その含有量が5%未満では所望の性能を有する化学強化ガラスが得られにくいし、18%を超えると化学的耐久性が低下しやすい。化学強化ガラスの性能および化学的耐久性などの面から、好ましいNaOの含有量は7〜16%の範囲、さらに好ましい含有量は8〜15%の範囲である。また、アルカリ成分として、KOを用いてもよいが、このKOはイオン交換に関与しないため、その含有量%は0〜6%程度である。
ただし、Na2O量に対するLi2O量の割合(Li2O/Na2O)を、通常0.5以下、好ましくは0.45以下、より好ましくは0.4以下、更に好ましくは0.38以下とする。化学強化時のイオン交換に直接寄与するガラス成分はLi2OとNa2Oであり、熔融塩中、イオン交換に寄与するあるアルカリイオンはNaイオンおよび/またはKイオンである。化学強化処理する基板の枚数が増えるにつれて、熔融塩中のLiイオン濃度が増加するが、(Li2O/Na2O)が0.5を超えるガラスを多量に処理すると、熔融塩中のLiイオン濃度の上昇が顕著になり、イオン交換に寄与するアルカリイオンとイオン交換に寄与しないアルカリイオンのバランスが処理開始時から大きく変化することになる。その結果、処理開始時に最適化した処理条件が処理枚数が多くなるにつれて最適範囲からずれてしまい、前述のように、基板によって形状にばらつきが生じ、中心孔の内径寸法公差が大きくなる原因となり、しかも圧縮応力層の形成が不十分になったり、基板にうねりが生じるなどの問題も生じる。このような問題を解消するためにLi2O/Na2Oを上記範囲に設定する。
MgO、CaOは、少量の添加によりガラスの熔解性を向上させる効果があるが、いずれも多く添加しすぎるとイオン交換が阻害され、得られる化学強化ガラスの圧縮応力層の厚さが小さくなるので好ましくない。したがって、MgOは0〜4%がより好ましく、CaOは0%を超え、5%以下がより好ましい。
また、MgOとCaOの合計量が5%を超えると化学的耐久性が低下しやすいので、MgOとCaOの合計量を、好ましくは5%以下、より好ましくは4.5%以下、さらに好ましくは4%以下とする。更に、耐失透性を良好にするために、CaOの含有量をMgOの含有量よりも多くするのがよい。化学的耐久性をより高める上からは、MgOおよびCaOをガラス成分として共存させることが好ましい。そして、CaO量に対するMgO量の割合(MgO/CaO)を、好ましくは0.1〜0.9、より好ましくは0.3〜0.7とすることによりより一層化学的耐久性を高めることができ、ガラス安定性を高めることもできる。
ZrO2、HfO、Nb、Ta、La、Y、TiOは、化学的耐久性、特に耐アルカリ性を向上させ、剛性や靭性を高める成分である。そのため、ZrO2、HfO、Nb、Ta、La、YおよびTiOの合計含有量を0%超とすることが好ましい。しかし、上記合計含有量が6%を越えると、ガラス安定性が低下したり、熔融性が低下したり、比重が増大するため、ZrO2、HfO、Nb、Ta、La、YおよびTiOの合計含有量を0%を超え6%以下とするのがよい。前記合計含有量の好ましい範囲は5.5%以下、より好ましい範囲は4%以下、更に好ましい範囲は3%以下である。前記含有量の好ましい下限は0.1%、より好ましい下限は0.2%、更に好ましい下限は0.5%、一層好ましい下限は1%、より一層好ましい下限は1.4%である。
ZrO2、HfO、Nb、Ta、La、YおよびTiOのうち、TiOを含むガラスは水に浸漬したときにガラス表面にガラスと水の反応生成物が付着することがあり、耐水性に関しては他の成分のほうが有利である。したがって、耐水性を維持する上からTiOの含有量を0〜1%とすることが好ましく、0〜0.5%とすることがより好ましく、導入しないことが更に好ましい。
HfO、Nb、Ta、Laはガラスの比重を増大させ、基板の質量を増加させるから、基板を軽量化する上からHfO、Nb、TaおよびLaの合計含有量を0〜3%の範囲にすることが好ましく、0〜2%の範囲にすることがより好ましく、0〜1%の範囲にすることが更に好ましく、導入しないことが一層好ましい。HfO、Nb、Ta、Laのそれぞれの好ましい含有量は0〜3%、より好ましい含有量は0〜2%、更に好ましく0〜1%、一層好ましくは導入しない。
ZrO2は、化学的耐久性、特に耐アルカリ性を向上させる働きが強く、剛性や靭性を高めるとともに、化学強化の効率を高める働きを有する。また、Yに比べて原料コストを安いため、ZrO2、HfO、Nb、Ta、La、YおよびTiOの合計含有量に対するZrO2の含有量の質量比を0.8〜1の範囲にすることが好ましく、0.9〜1の範囲にすることがより好ましく、0.95〜1にすることが更に好ましく、1にすることが一層好ましい。
ZrO2は微量でも導入することにより、化学的耐久性、特に耐アルカリ性を向上させ、剛性や靭性を高めるとともに、化学強化の効率を高める働きを有する必須成分である。しかし、薄肉化された基板でZrO2を多く導入しすぎると化学強化の効率が高くなりすぎ、過剰な圧縮応力層が形成され、基板のうねりが生じやすくなる。したがって、ZrO2の含有量を0%を超え、5.5%以下とするのがよい。ZrO2含有量の好ましい範囲は0.1〜5.5%である。ZrO2含有量の好ましい下限は0.2%、より好ましい下限は0.5%、更に好ましい下限は1%、一層好ましい下限は1.4%であり、好ましい上限は5%、より好ましい上限は4%、更に好ましい上限は3%である。
基板の熱拡散を低減するだけでなく、赤外線を吸収する添加物をガラスに導入してガラスの赤外線吸収を高めることも有効である。このような赤外線吸収添加剤としては、Fe、Cu、Co、Yb、Mn、Nd、Pr、V、Cr、Ni、Mo、Ho、Er、水分を例示できる。Fe、Cu、Co、Yb、Mn、Nd、Pr、V、Cr、Ni、Mo、Ho、Erはガラス中でイオンとして存在するが、これらイオンが還元されるとガラス中または表面に析出し、基板表面の平滑性を損なうおそれがあるので、その含有量は合計で0〜1%に抑えることが肝要であり、0〜0.5%にすることが好ましく、0〜0.2%にすることがより好ましい。Feの導入量は、Fe23に換算して、1%以下にすることが好ましく、0.5%以下にすることがより好ましく、0.2%以下にすることが更に好ましく、0.1%以下とすることが一層好ましく、0.05%以下とすることがより一層好ましい。好ましい下限量は0.01%、より好ましい下限量は0.03%である。特に好ましい範囲は0.03〜0.02%である。上記添加剤を使用する場合、赤外線吸収が大きいFeを導入することが望ましい。いずれにしてもこれら添加剤は微量の導入で効果が得られるため、これら添加剤を不純物として含むガラス原料、例えばシリカ原料を使用してもよい。ただし、不純物であってもその量は一定であることが求められるから、原料の選定にあたっては前記の点に留意すべきである。なお、Feはガラスの熔融容器の一部や攪拌棒、ガラスを流すための管を構成する白金または白金合金と合金化して前記容器、攪拌棒、管にダメージを与えるので、これら器具を使用する場合は、Feの添加量を抑えることが好ましい。こうした場合、Fe23を導入しないことがより好ましい。
23は熔融性を向上させる働きをするが、揮発性があり、ガラス熔融時に耐火物を侵蝕することがあるので、その含有量は、例えば2%未満、好ましくは0〜1.5%、より好ましくは0〜1%、更に好ましくは0〜0.4%とし、導入しないことがより好ましい。
Sb23、As23、SnO2、CeO2を清澄剤として導入してもよい。ただし、As23は環境への負荷がかかることから、特にフロート法を経て基板を製造する場合には使用しないことが望ましい。
本発明において用いる、このようなガラス組成を有する化学強化用ガラスは、比重が通常2.3〜2.8程度、好ましくは2.4〜2.6であり、ガラス転移温度が通常450〜600℃、好ましくは480〜520℃である。
(化学強化処理)
本発明においては、中心部に円孔が形成されたディスク状ガラス基板を化学強化処理液に浸漬し、前記ガラス基板表面に含まれる相対的に小さなイオンを、化学強化処理液に含まれる相対的に大きなイオンとイオン交換することにより、当該ガラス基板表面に圧縮応力層を創生する化学強化処理を行い、磁気ディスク用ガラス基板を製造する。
この化学強化処理を行う際に、前述したように、製造方法1においては、当該ディスク状ガラス基板中心部に形成された円孔の変形量が、円孔直径の0.05%以内になり、かつ当該ディスク状ガラス基板の抗折強度が98N以上になるように化学強化処理条件を選択し、製造方法3においては、当該ディスク状ガラス基板中心部に形成された円孔の変形量を、円孔直径の0.05%以内とするべく、かつ当該ディスク状ガラス基板の抗折強度が98N以上になるように、当該ディスク状ガラス基板のガラス材料と、前記化学強化処理の処理条件とを選択し、製造方法4においては、当該ディスク状ガラス基板中心部に形成された円孔の化学強化処理による変形量を、各ガラスについて予め把握しておき、変形量が円孔直径の0.05%以内になり、かつ化学強化処理による当該ディスク状ガラス基板の抗折強度が98N以上になるようにガラス材料を選択し、この選択されたガラス材料をディスク状に加工すると共に、中心部に円孔を形成し、化学強化処理を行う。
この化学強化処理に特に制限はなく、従来公知の方法、例えばNaイオンおよび/またはKイオンを含有する処理浴中で、中心部に円孔が形成された化学強化用のディスク状ガラス基板をイオン交換処理することにより、行うことができる。この処理は、ガラスの歪点以下の温度で、かつ熔融塩が分解しない温度で行うことが肝要であり、通常350〜420℃、好ましくは360〜380℃にて、1〜12時間程度、好ましくは2〜6時間行う。Naイオンおよび/またはKイオンを含有する処理浴としては、硝酸ナトリウムおよび/または硝酸カリウムを含有する処理浴を用いるのが好ましいが、硝酸塩に限定されるものではなく、硫酸塩、重硫酸塩、炭酸塩、重炭酸塩、ハロゲン化物を用いても良い。処理浴がNaイオンを含む場合には、このNaイオンがガラス中のLiイオンとイオン交換し、また処理浴がKイオンを含む場合には、このKイオンがガラス中のLiイオンおよびNaイオンとイオン交換し、さらに処理浴がNaイオンおよびKイオンを含む場合には、これらNaイオンおよびKイオンが、ガラス中のLiイオンおよびNaイオンとそれぞれイオン交換する。このイオン交換により、ガラス表層部のアルカリ金属イオンが、より大きなイオン半径のアルカリ金属イオンに置き換わり、ガラス表層部に圧縮応力層が形成されてガラスが化学強化される。上述のように本発明で用いる化学強化用ガラス基板は、優れたイオン交換性能を有するので、イオン交換によって形成された圧縮応力層は深く、その厚さは通常10〜150μm程度、好ましくは50〜120μmである。
このような化学強化処理により得られた磁気ディスク用ガラス基板においては、当該ディスク状ガラス基板中心部に形成された円孔の変形量は0.05%以内、好ましくは0.025%以内となり、かつ当該ガラス基板の抗折強度は98N以上、好ましくは118N以上であり、その上限は147N程度である。
また、前記の化学強化処理された磁気ディスク用ガラス基板の中から任意に選択した500〜1000枚のガラス基板の円孔直径を測定した場合、各ガラス基板の円孔直径が、当該ガラス基板の平均円孔直径Aに対して、±5×10−4×Aの範囲内にあり、±2.5×10−4×Aの範囲内にあることが好ましい。
このような性状を有する磁気ディスク用ガラス基板は、記録される情報のトラック密度が、少なくとも100ギガビットTPIであるディスクに対応することができる。また、該磁気ディスク用ガラス基板は、垂直磁気記録方式に対応することができる。
次に、本発明の磁気ディスクについて説明する。
[磁気ディスク]
本発明の磁気ディスクは、前述した本発明の製造方法1〜4で得られた磁気ディスク用ガラス基板の表面に、少なくとも磁気記録層を有することを特徴とする。
本発明の磁気ディスクは、本発明の製造方法で得られた磁気ディスク用ガラス基板上に、通常下地層、磁気記録層、保護層および潤滑層を順次積層することにより、製造することができる。
磁気記録層としては特に限定されないが、例えば、Co−Cr系、Co−Cr−Pt系、Co−Ni−Cr系、Co−Ni−Pt系、Co−Ni−Cr−Pt系、およびCo−Cr−Ta系などの磁気記録層が好ましい。下地層としてはNi層、Ni−P層、Cr層などを採用できる。保護層としては、カーボン膜などが使用でき、潤滑層を形成するためにはパーフルオロポリエーテル系などの潤滑材を使用することができる。
本発明の方法で得られた磁気ディスク用ガラス基板は、特に垂直磁気記録方式の磁気記録媒体に好適である。垂直磁気記録方式の磁気記録媒体における磁気記録層の膜構成は、磁気ディスク用ガラス基板上に垂直磁気記録層を形成した単層膜、軟磁性層と磁気記録層を順次に積層した二層膜、および硬磁性層、軟磁性層および磁気記録層を順次に積層した三層膜などを好適なものとして例示できる。その中で二層膜と三層膜は単層膜よりも高記録密度化および磁気モーメントの安定維持に適しているので好ましい。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、各例における諸特性は、下記の方法に従って測定した。
<化学強化用ガラス>
(1)ガラス転移温度(Tg)および屈伏点(Ts)
熱機械分析装置を用い、4℃/分の昇温速度で測定した。
(2)平均線熱膨張係数α
100〜300℃における平均線熱膨張係数αを、ガラス転移温度の測定時に一緒に測定した。
(3)比重
40×20×15mmの試料について、アルキメデス法により測定した。
(4)屈折率[nd]およびアッベ数[νd]
1時間当たり、30℃の降温速度で冷却したガラスについて測定した。
(5)λ80およびλ5
10mm厚の研磨サンプルについて、分光透過率を測定した際の透過率が80%の波長(nm)をλ80とし、透過率が5%の波長(nm)をλ5として求めた。
<磁気ディスク用ガラス基板>
(6)ガラス基板の円孔直径
磁気ディスク用ガラス基板を500枚任意に選択し、各ガラス基板の円孔直径を、以下の方法により求め、その平均円孔直径Aを算出した。
ガラス基板の円孔直径(内径)は、図1に示す内径測定装置を用いて測定した。この内径測定装置について以下に説明する。
図1は、本発明によるガラス基板の内径測定装置のすべての実施形態に共通するレーザ変位計100の斜視図である。レーザ変位計100は、ライン光であるラインレーザ112を照射するラインレーザ光源110と、中央に円孔210が形成されているガラス基板200を支持する基板ホルダ130と、ラインレーザ112がガラス基板200の円孔210を通過するように基板ホルダ130を昇降させるホルダ昇降部140と、昇降中、通過したラインレーザ112を受光する受光部120と、受光部120の受光したラインレーザ112に基づいて円孔210の内径を測定する内径測定部150と、複数のガラス基板200を格納するカセット160とを含んでいる。
そして、ホルダ昇降部140によってガラス基板200昇降させる、この昇降しているガラス基板200に対してラインレーザ112を照射する。このとき、受光部120は、受光したラインレーザ112に基づいて円孔210の距離を測定する。そして、測定された距離のうち、最大値をガラス基板200の内径とする。このようにして、ガラス基板200の内径を測定している。
(7)ガラス基板の抗折強度
ガラス基板の抗折強度は、図2に示す抗折強度 試験機(島津オートグラフDDS−2000)を用い、抗折強度 を測定した。具体的には、ガラス基板 上に荷重を加えていったとき、ガラス基板 が破壊したときの荷重を抗折強度 として求めた。
(8)圧縮応力層の厚さ
磁気ディスク用ガラス基板の断面を研磨し、偏光顕微鏡にて圧縮応力層の厚さを測定した。
実施例1〜6および比較例1
表1に示す酸化物組成になるように、ケイ石粉、水酸化アルミニウム、アルミナ、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化ジルコニウム、酸化鉄などを用いて、約2kgの混合物を調製したのち、白金ルツボ中にて1450〜1550℃で熔解・清澄後、鉄製型にキャストしてアニールすることにより、化学強化用ガラスを作製した。その物性を表1に示す。
次に、前記の各化学強化用ガラスをそれぞれ用い、中心部に直径20mmの円孔を有するドーナツ状の2.5インチディスク状ガラス基板を150枚ずつ作製した。詳細については以下に示す。
(1)形状加工工程
実施例1〜6に記載の組成のガラスをダイレクトプレス法で成形し、アモルファス状態のディスク状ガラス基板とした。そして、砥石を用いてガラス基板の中央部分に孔をあけ、中心部に円孔を有するディスク状のガラス基板とした。さらに、外周端面および内周端面に面取加工を施した。
(2)端面研磨工程
続いて、ガラス基板を回転させながら、ブラシ研磨によりガラス基板の端面(内周、外周)の表面粗さを、最大高さ(Rmax)で1.0μm程度、算術平均粗さ(Ra)で0.3μm程度になるように研磨した。
(3)研削工程
続いて、#1000の粒度の砥粒を用いて、主表面の平坦度が3μm、Rmaxが2μm程度、Raが0.2μm程度となるようにガラス基板表面を研削した。ここで平坦度とは、基板表面の最も高い部分と、最も低い部分との上下方向(表面に垂直な方向)の距離(高低差)であり、平坦度測定装置で測定した。また、Rmax、及びRaは、原子間力顕微鏡(AFM)(デジタルインスツルメンツ社製ナノスコープ)にて5μm×5μmの矩形領域を測定した。
(4)予備研磨工程
続いて、一度に100枚〜200枚のガラス基板の両主表面を研磨できる研磨装置を用いて予備研磨工程を実施した。研磨パッドには、硬質ポリッシャを用いた。研磨パッドには、予め酸化ジルコニウムと酸化セリウムとを含ませてあるものを使用した。
予備研磨工程における研磨液は、水に、平均粒径が1.1μmの酸化セリウム研磨砥粒を混合することにより作製した。なお、グレイン径が4μmを越える研磨砥粒は予め除去した。研磨液を測定したところ、研磨液に含有される研磨砥粒の最大値は3.5μm、平均値は1.1μm、D50値は1.1μmであった。
その他、ガラス基板に加える荷重は784〜980mN/cmとし、ガラス基板の表面部の除去厚は20〜40μmとした。
(5)鏡面研磨工程
続いて、一度に100枚〜200枚のガラス基板の両主表面を研磨できる遊星歯車方式の研磨装置を用いて、鏡面研磨工程を実施した。研磨パッドには、軟質ポリシャを用いた。
鏡面研磨工程における研磨液は、超純水に、硫酸と酒石酸とを加え、さらにグレイン径が40nmのコロイド状シリカ粒子を加えて作製した。この際、研磨液中の硫酸濃度を0.15質量%とし、研磨液のpH値を2.0以下とした。また、酒石酸の濃度は0.8質量%とし、コロイド状シリカ粒子の含有量は10質量%とした。
なお、鏡面研磨処理に際して、研磨液のpH値には変動がなく、略一定に保持できた。本実施例においては、ガラス基板の表面に供給した研磨液を、ドレインを用いて回収し、メッシュ状フィルタで異物を除去して清浄化し、その後再びガラス基板に供給することにより再利用した。
鏡面研磨工程における研磨加工速度は0.25μm/分であり、上述の条件において有利な研磨加工速度を実現できることが判った。なお、研磨加工速度とは、所定鏡面に仕上げるために必要なガラス基板の厚さの削減量(加工取代)を、所要研磨加工時間で割ることにより求めた。
(6)鏡面研磨処理後の洗浄工程
続いて、ガラス基板を、濃度3〜5質量%のNaOH水溶液に浸漬してアルカリ洗浄を行った。なお、洗浄は超音波を印加して行った。さらに、中性洗剤、純水、純水、イソプロピルアルコール、イソプロピルアルコール(蒸気乾燥)の各洗浄槽に順次浸漬して洗浄した。洗浄後のガラス基板の表面をAFM(デジタルインスツルメンツ社製ナノスコープ)(5μm×5μmの矩形領域を測定)により観察したところ、コロイダルシリカ研磨砥粒の付着は確認されなかった。また、ステンレスや鉄などの異物も発見されなかった。また、洗浄前後における基板表面の粗さの増大は見られなかった。
(7)化学強化処理工程
続いて、硝酸カリウム(60質量%)と硝酸ナトリウム(40質量%)とを混合して375℃に加熱した化学強化塩の中に、300℃に予熱した洗浄済みガラス基板を約4時間浸漬することにより化学強化処理を行った。この処理により、ガラス基板の表面のリチウムイオン、ナトリウムイオンは、化学強化塩中のナトリウムイオン、カリウムイオンにそれぞれ置換され、ガラス基板は化学的に強化される。なお、ガラス基板の表面に形成された圧縮応力層の厚さは、約100〜150μmであった。化学強化の実施後は、ガラス基板を20℃の水槽に浸漬して急冷し、約10分維持した。
(8)化学強化後の洗浄工程
続いて、上記急冷を終えたガラス基板を、約40℃に加熱した硫酸に浸漬し、超音波を掛けながら洗浄した。その後、0.5%(Vol%)野ケイフッ酸(HSiF)水溶液を用いてガラス基板を洗浄した後、1質量%の水酸化カリウム水溶液を用いてガラス基板の洗浄を行った。そして、磁気ディスク用ガラス基板の製造を完了した。
(9)磁気ディスク用ガラス基板の検査工程
続いて、磁気ディスク用ガラス基板について検査を行った。磁気ディスク用ガラス基板の表面の粗さをAFM(原子間力顕微鏡)(5μm×5μmの矩形領域を測定)で測定したところ、最大山高さ(Rmax)は1.5nm、算術平均粗さ(Ra)は0.15nmであった。また、表面は清浄な鏡面状態であり、磁気ヘッドの浮上を妨げる異物や、サーマルアスペリティ障害の原因となる異物は存在しなかった。また、洗浄前後における基板表面の粗さの増大は見られなかった。
なお、上記説明では、化学強化後に酸洗浄およびアルカリ洗浄を行っているが、鏡面研磨工程後の洗浄において酸洗浄およびアルカリ洗浄を行ってもよい。
また、各例の磁気ディスク用ガラス基板について、円孔の平均直径Aを求めると共に、各ガラス基板の円孔直径が平均円孔直径Aに対して±5×10−4×Aの範囲を逸脱するものの割合(%)を求めた。また、各例の磁気ディスク用ガラス基板の平均圧縮応力層の厚さおよび平均抗折強度を求めた。これらの結果を表1に示す。
Figure 0005421443
(注)ガラス組成において、(H)、(C)および(N)は、それぞれ原料として、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩を意味する。
(注2)実施例3および4のガラスは、補正後の請求項1においてZrO が必須成分となったことにより参考例のガラスである。
次に、実施例1で作製した磁気ディスク用ガラス基板を用い、以下に示すように磁気ディスクを作製し、ハードディスクドライブの試験を行った。図3に、基板12上の膜構成(断面)を模式的に示す。
まず、真空引きを行った成膜装置を用いて、DCマグネトロンスパッタリング法にて、Ar雰囲気中で、付着層14、及び軟磁性層16を順次成膜した。
このとき、付着層14は、20nmのアモルファスCrTi層となるように、CrTiターゲットを用いて成膜した。また、軟磁性層16は、200nmのアモルファスCoTaZr(Co:88原子%、Ta:7原子%、Zr:5原子%)層となるように、CoTaZrターゲットを用いて成膜した。
軟磁性層16までの成膜を終えた磁気ディスク10を、成膜装置から取り出し、表面粗さを同様に測定したところ、Rmaxが2.1nm、Raが0.20nmという平滑鏡面であった。VSM(振動試料型磁化測定装置)で磁気特性を測定したところ、保磁力(Hc)は2エルステッド、飽和磁束密度は810emu/ccであり、好適な軟磁性特性を示していた。
続いて枚葉・静止対向型成膜装置を用いて、Ar雰囲気中で、下地層18、グラニュラー構造の微細化促進層20、グラニュラー構造の強磁性層32、磁気的結合制御層34、交換エネルギー制御層36、及び保護膜24を順次成膜した。本実施例において、下地層18は、第1層及び第2層を有する2層構造である。
この工程においては、最初に、ディスク基板上に、下地層18の第1層として、アモルファスのNiTa(Ni:40原子%、Ta:10原子%)からなる10nm厚の層を形成し、第2層として、10〜15nm厚のRu層を形成した。
次に、非磁性CoCr−SiOからなるターゲットを用いて、2〜20nmのhcp結晶構造からなる微細化促進層20を形成した。更に、CoCrPt−SiOからなる硬磁性体のターゲットを用いて、15nmのhcp結晶構造からなる強磁性層32を形成した。強磁性層32作成のための、ターゲットの組成は、Co:62原子%、Cr:10原子%、Pt:16原子%、Si:12原子%である。更に、Pd層からなる磁気的結合制御層34を形成し、[CoB/Pd]n層からなる交換エネルギー制御層36を形成した。
次に、エチレンを材料ガスとしたCVD法により、水素化カーボンからなる保護膜24を形成した。水素化カーボンとすることで、膜硬度が向上するので、磁気ヘッドからの衝撃に対して磁気記録層22を防護することができる。
この後、PFPE(パーフロロポリエーテル)からなる潤滑層26をディップコート法により形成した。潤滑層26の膜厚は1nmである。以上の製造工程により、垂直磁気記録媒体である垂直磁気記録方式の磁気ディスク10が得られた。得られた表面粗さを前述同様に測定したところ、Rmaxが2.2nm、Raが0.21nmという平滑鏡面であった。
得られた磁気ディスク10を2.5インチ型ロードアンロード型ハードディスクドライブに搭載した。このハードディスクドライブに搭載されている磁気ヘッドは、Dynamic Flying Height(略称:DFH)型磁気ヘッドである。この磁気ヘッドの磁気ディスクに対する浮上量は8nmである。
このハードディスクドライブにより磁気ディスクの主表面上の記録再生用領域に、1平方インチ当たり200ギガビットの記録密度で記録再生試験を行ったところ、良好な記録再生特性を示した。また試験中、クラッシュ障害やサーマルアスペリティ障害が生じることもなかった。
次にハードディスクドライブによりロードアンロード(Load Unload、以下LUL)試験を実施した。
LUL試験は、5400rpmで回転する2.5インチ型ハードディスクドライブと、浮上量が8nmの磁気ヘッドにより行う。磁気ヘッドは前述のものを利用した。シールド部はNiFe合金からなる。磁気ディスクをこの磁気ディスク装置に搭載し、前述の磁気ヘッドによりLUL動作を連続して行い、LULの耐久回数を測定する。
LUL耐久性試験後に、磁気ディスク表面および磁気ヘッド表面の観察を肉眼および光学顕微鏡で行い、傷や汚れなどの異常の有無を確認する。このLUL耐久性試験は40万回以上のLUL回数に故障無く耐久することが求められ、特に、60万回以上耐久すれば好適である。なお、通常に使用されるHDD(ハードディスクドライブ)の使用環境では、LUL回数が60万回を超えるには、概ね10年程度の使用が必要であると云われている。
このLUL試験を実施したところ、磁気ディスク10は60万回以上耐久し合格した。また、LUL試験後に磁気ディスク10を取り出して検査したが、傷や汚れなどの異常は検出されなかった。アルカリ金属成分の析出も認められなかった。
本発明の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法は、磁気ヘッドと磁気ディスクとのトラックずれを防止することにより、少なくとも面記録密度が100ギガビット/平方インチを達成し得る磁気ディスク、あるいはハードディスクドライブに確実に固定できるモバイル用途のハードディスクに特に好適な磁気ディスクを与えることのできる磁気ディスク用ガラス基板を製造することができる。
10 磁気ディスク
12 基板
14 付着層
16 軟磁性層
18 下地層
20 微細化促進層
22 磁気記録層
24 保護層
26 潤滑層
32 強磁性層
34 磁気的結合制御層
36 交換エネルギー制御層

Claims (5)

  1. 中心部に円孔が形成されたディスク状ガラス基板を化学強化処理液に浸漬し、前記ガラス基板表面に含まれる相対的に小さなイオンを、化学強化処理液に含まれる相対的に大きなイオンとイオン交換することにより、当該ガラス基板表面に圧縮応力層を創生する化学強化処理工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
    前記中心部に円孔が形成されたディスク状ガラス基板を構成する化学強化用ガラスが、質量%表示にて、
    SiO2 57〜75%
    Al23 5〜20%
    (ただし、SiO2とAl23の合計量が74%以上)
    ZrO 0%を超え、5.5%以下
    Li2O 1%を超え、9%以下
    Na2O 5〜18%
    (ただし、質量比Li2O/Na2Oが0.5以下)
    CaO 0%を超え、5%以下(ただし、5%を除く)を含むとともに、
    MgOを含み
    (ただし、MgOとCaOの合計量は5%以下であり、かつCaOの含有量はMgOの含有量よりも多い)、
    前記化学強化処理工程によって得られる中心部に円孔を有するドーナツ状の磁気ディスク用ガラス基板から任意に選択した500〜1000枚の前記ガラス基板の円孔直径を測定した場合、各ガラス基板の円孔直径が、当該ガラス基板の平均円孔直径Aに対して、±5×10−4×Aを逸脱する割合が4%以下であり、かつ各ガラス基板の抗折強度が147N以上、化学強化処理後のディスク状ガラス基板における圧縮応力層の厚さが10〜150μmになるように制御する
    ことを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  2. 磁気ディスク用ガラス基板が、2.5インチ基板であって、各ガラス基板の円孔直径が、A±10μm以内である請求項1に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  3. 化学強化処理を、60〜80質量%のKNO、および、40〜20質量%のNaNO(ただし、合計100質量%)の組成を有する化学強化処理液を用い、350〜420℃の温度にて行う請求項1または2に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  4. 得られる磁気ディスク用ガラス基板が垂直磁気記録方式用のガラス基板である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法で得られた磁気ディスク用ガラス基板の表面に、磁気記録層を有することを特徴とする磁気ディスク。
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