JP5416444B2 - 分散性の向上したセラミックス粉末の製造方法、及びセラミックス粉末の分散液の製造方法 - Google Patents
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Description
図1は、本発明の製造方法を実施するための装置の一例の要部構成を示す概略図である。この製造装置1は、貯留槽2と、攪拌機3と、液中プラズマ発生装置4と、を備えている。
本実施形態の、分散性の向上したセラミックス粉末の製造方法は、以下の工程を含む。
(1)ラジカル種としてのOH・又はH・を生成可能な水溶液である媒質S中に、表面修飾剤によって予め修飾された原料セラミックス粉末を投入する。
(2)上述の原料セラミックス粉末が投入された媒質Sを攪拌機3によって流動させつつ(撹拌しつつ)、一対の電極4a間に電圧を印加して媒質S中にてプラズマ(液中プラズマ)を発生させる。すると、プラズマ発生領域にて、当該媒質が高温・高圧状態(超臨界状態)になる。これにより、当該媒質Sが加熱されるとともに、当該媒質S中にてラジカル種(OH・又はH・)が生成する。
(A)イオン交換水にKClを添加することで、導電率を1mS/cmに調整したKCl水溶液である媒質を調製した。
(B)貯留槽2としての200mlビーカーに、上述の媒質100mlと、原料セラミックス粉末としての表面修飾済みZrO2粉末1gと、を投入した。
(C)媒質及び粉末投入後の貯留槽2内をマグネティックスターラーで撹拌しながら、媒質内にて液中プラズマを発生させた(5分間)。
(E)上述の液中プラズマによる処理後、吸引濾過及び洗浄を数回繰り返した後、100℃で乾燥することで、改質後セラミック粉末を得た。
上述の実施例によって得られた粉末を、水中に添加して、300W超音波ホモジナイザー(同上)で2分間、分散処理を行ったところ、良好で安定な分散性のスラリーが得られた。
上述の実施例の粉末、及び比較例としての原料セラミックス粉末を、KBr粉末で希釈混和して錠剤化することで調製した試料を、FT−IR分析装置(株式会社パーキンエルマー社製:製品名spectrum2000)によって拡散反射法で分析した結果を、図3に示す。
上述の実施例の粉末、及び比較例としての原料セラミックス粉末を、pH7.0程度のイオン交換水に添加した場合のpH変化を示すグラフを、図4に示す。
以上の評価結果より、実施例の方法においては以下の現象が発生しているものと考えられる。
なお、上述の実施形態や実施例は、上述した通り、出願人が取り敢えず本願の出願時点において最良であると考えた本発明の代表的な具体化の一例を単に示したものにすぎない。よって、本発明はもとより上述の実施形態や実施例に何ら限定されるものではない。したがって、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において、上述の実施形態や実施例に対して種々の変形が施され得ることは、当然である。
・齋藤 永宏, 稗田 純子, C. Miron, 高井 治、「ソリューションプラズマ材料プロセッシング」、表面技術、社団法人表面技術協会、第58巻(2007年)第12号、p.810−814)
・高井 治、「ソリューションプラズマ反応場の自律制御化とナノ合成・加工への応用」、[online]、独立行政法人科学技術振興機構 研究成果 「ナノ科学を基盤とした革新的製造技術の創成」 平成19年度実績報告、インターネット<URL:http://www.nmt.jst.go.jp/publications/publications.html>
4…液中プラズマ発生装置
4a…電極 4b…電極ホルダ 4c…電源
4d…液中プラズマ発生槽
5…媒質循環機
5a…媒質循環路 5a1…入口 5a2…出口
5b…流動ポンプ 5c…湿式解砕機
S…媒質
Claims (10)
- 分散性の向上したセラミックス粉末の製造方法であって、
ラジカル種を生成可能な液体状の媒質中に、親水性末端基及び疎水性末端基を有する表面修飾剤によって予め修飾された酸化物セラミックス粉末である原料セラミックス粉末を投入し、
前記原料セラミックス粉末が投入された前記媒質を流動させた状態で、前記媒質中に浸漬された一対の電極間に電圧を印加して当該媒質中にてプラズマを発生させることで、当該媒質中にて前記ラジカル種を生成させ、原料セラミックス粉末をプラズマ発生部から0.5mm以上、20mm以内に供給することにより、前記セラミックス粉末が水系分散媒に分散するように前記表面修飾剤の末端基を改質する
ことを特徴とする、分散性の向上したセラミックス粉末の製造方法。 - 請求項1に記載の、分散性の向上したセラミックス粉末の製造方法であって、
前記原料セラミックス粉末をあらかじめスラリー状にしてから前記媒質中に投入することを特徴とする、
分散性の向上したセラミックス粉末の製造方法。 - 請求項1又は請求項2に記載の、分散性の向上したセラミックス粉末の製造方法であって、
前記媒質は水溶液であることを特徴とする、分散性の向上したセラミックス粉末の製造方法。 - 請求項3に記載の、分散性の向上したセラミックス粉末の製造方法であって、
前記ラジカル種はOH・及び/又はH・であることを特徴とする、分散性の向上したセラミックス粉末の製造方法。 - 請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1項に記載の、分散性の向上したセラミックス粉末の製造方法であって、
前記原料セラミックス粉末は、前記表面修飾剤としての分散剤を粒子表面に付着させたものであることを特徴とする、分散性の向上したセラミックス粉末の製造方法。 - セラミックス粉末の分散液の製造方法であって、
ラジカル種を生成可能な液体状の媒質中に、親水性末端基及び疎水性末端基を有する表面修飾剤によって予め修飾された酸化物セラミックス粉末である原料セラミックス粉末を投入し、
前記原料セラミックス粉末が投入された前記媒質を流動させた状態で、前記媒質中に浸漬された一対の電極間に電圧を印加して当該媒質中にてプラズマを発生させることで、当該媒質中にて前記ラジカル種を生成させ、原料セラミックス粉末をプラズマ発生部から0.5mm以上、20mm以内に供給することにより、前記セラミックス粉末が水系分散媒に分散するように前記表面修飾剤の末端基が改質された改質後セラミックス粉末を得て、
得られた前記改質後セラミックス粉末を前記分散媒中に分散させることを特徴とする、
セラミックス粉末の分散液の製造方法。 - 請求項6に記載の、セラミックス粉末の分散液の製造方法であって、
前記原料セラミックス粉末をあらかじめスラリー状にしてから前記媒質中に投入することを特徴とする、
セラミックス粉末の分散液の製造方法。 - 請求項6又は請求項7に記載の、セラミックス粉末の分散液の製造方法であって、
前記媒質は水溶液であることを特徴とする、セラミックス粉末の分散液の製造方法。 - 請求項8に記載の、セラミックス粉末の分散液の製造方法であって、
前記ラジカル種はOH・及び/又はH・であることを特徴とする、セラミックス粉末の分散液の製造方法。 - 請求項6ないし請求項9のうちのいずれか1項に記載の、セラミックス粉末の分散液の製造方法であって、
前記原料セラミックス粉末は、前記表面修飾剤としての分散剤を粒子表面に付着させたものであることを特徴とする、セラミックス粉末の分散液の製造方法。
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