JP6900357B2 - 球状銀粉 - Google Patents

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Description

本発明は、球状銀粉に関し、特に、太陽電池やタッチパネルの基板などの電子部品の電極や回路などを形成する導電性ペーストに使用するのに適した球状銀粉に関する。
従来、電子部品の電極や回路などを形成する方法として、銀粉をガラスフリットとともに有機ビヒクル中に加えて混練することによって製造される焼成型の導電性ペーストを基板上に所定のパターンに形成した後、500℃以上の温度で加熱することによって、有機成分を除去し、銀粒子同士を焼結させて導電膜を形成する方法が広く用いられている。
このような方法に使用される導電性ペースト用の銀粉は、電子部品の小型化による導体パターンの高密度化やファインライン化に対応したり、太陽電池の集光面積を増大して発電効率を向上させるためにフィンガー電極のファインライン化に対応するように、粒径が適度に小さく、粒度が揃っていることが要求されている。また、ファインライン化により導電パターンや電極の断面積が減少しても、電気を効率よく流す導電パターンや電極などを形成することができる導電性ペーストに使用するのに適した銀粉が望まれている。
このような導電性ペースト用の銀粉を製造する方法として、銀イオンを含有する水性反応系に還元剤を加えることによって球状銀粉を還元析出させる湿式還元法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、従来の湿式還元法により製造した球状銀粉を焼成型の導電性ペーストに使用した場合に、600℃程度の温度で加熱しても、銀粒子同士を十分に焼結させることができず、良好な導電膜を形成することができない場合があった。
このような問題を解決するため、従来の湿式還元法により製造した球状銀粉と同程度の粒径を有し且つより低い温度で焼成可能な球状銀粉を製造する方法として、銀イオンを含有する水性反応系に、キャビテーションを発生させながら、還元剤としてアルデヒドを含有する還元剤含有溶液を混合して、銀粒子を還元析出させることにより、粒子内部に閉鎖された(略球状の)空隙を有する球状銀粉を製造する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平8−176620号公報(段落番号0008−0013) 特開2015−232180号公報(段落番号0008)
特許文献2の方法により製造された銀粉は、600℃程度の温度で加熱しても、銀粒子同士を十分に焼結させることができる。
近年、電子部品の小型化がさらに進んでおり、導体パターンの高密度化やファインライン化がさらに進んでいる。また、太陽電池の集光面積を増大して発電効率を向上させるために、フィンガー電極のファインライン化も進んでいる。
また、結晶シリコン系太陽電池では、生成された電子が裏面電極まで拡散すると効率が低下するため、裏面障壁(Back−Surface−Field(BSF))を設けて電子が裏面電極に入らないようにしたBSF型の太陽電池が使用されているが、近年、太陽電池セルの裏面のシリコンとアルミニウム電極界面で起こる再結合によるエネルギー損失を(SiN、SiO、Alなどからなる)パッシベーション膜により低減してさらに効率を向上させる、裏面パッシベーション(Passivated Emitter and Rear Cell(PERC))型太陽電池が注目されている。このようなPERC型太陽電池の作製において、銀粉を焼成型の導電性ペーストに使用して電極を形成する際に、銀粉の焼成温度が高過ぎると、パッシベーション膜がダメージを受け易くなる。
そのため、特許文献2の方法により製造される銀粉よりも低い温度で加熱しても、銀粒子同士を十分に焼結させることができる銀粉が望まれている。
したがって、本発明は、このような従来の問題点に鑑み、より低い温度で焼成可能な球状銀粉を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、球状の銀粒子の内部に空隙を形成し、この銀粉を樹脂に埋めた後に樹脂の表面を研磨して露出させた銀粒子の断面の画像において、空隙の断面の輪郭に外接する長方形の面積が最小になる長方形の長辺の長さである長径を100〜1000nm、その長方形の短辺の長さである短径を10nm以上にし且つ短径に対する長径の比(長径/短径)を5以上にすることにより、より低い温度で焼成可能な球状銀粉を提供することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明による球状銀粉は、球状の銀粒子からなり、粒子内部に空隙を有する球状銀粉であって、この銀粉を樹脂に埋めた後に樹脂の表面を研磨して露出させた銀粒子の断面の画像において、空隙の断面の輪郭に外接する長方形の面積が最小になる長方形の長辺の長さである長径が100〜1000nm、その長方形の短辺の長さである短径が10nm以上であり且つ短径に対する長径の比(長径/短径)が5以上であることを特徴とする。
この球状銀粉において、銀粉の断面において、銀粉の断面積に対する空隙の断面積の割合が10%以下であるのが好ましく、球状銀粉のレーザー回折法による平均粒径D50が0.5〜4.0μmであるのが好ましい。また、球状銀粉のBET比表面積が0.1〜1.5m/gであるのが好ましく、比表面積径DBETが0.1〜3μmであるのが好ましい。また、球状銀粉の平均一次粒子径DSEMが0.3〜3μmであるのが好ましく、比表面積径DBETに対する平均一次粒子径DSEMの比(DSEM/DBET)が1.0〜2.0であるのが好ましい。また、球状銀粉を加熱したときに球状銀粉の収縮率が10%に達する温度が360℃以下であるのが好ましい。また、球状銀粉の空隙が、外部に連通しない閉鎖された空隙であるのが好ましい。また、球状銀粉が、構造中にアミノ基とカルボキシル基を有し且つ環状構造を有する有機物を含有するのが好ましく、この有機物の分子量が100以上であるの好ましい。
なお、本明細書中において、「球状銀粉を加熱したときの球状銀粉の収縮率」とは、球状銀粉に荷重50kgfを1分間加えて作製した(直径5mmの)略円柱形のペレットを常温から昇温速度10℃/分で900℃まで昇温したときのペレットの収縮率(常温のときのペレットの長さと最も収縮したときのペレットの長さとの差に対するペレットの長さの減少量の割合)をいう。
本発明によれば、より低い温度で焼成可能な球状銀粉を提供することができる。
実施例1で得られた球状銀粉の断面の電界放出形走査電子顕微鏡(FE−SEM)写真を示す図である。 実施例2で得られた球状銀粉の断面のFE−SEM写真を示す図である。 実施例3で得られた球状銀粉の断面のFE−SEM写真を示す図である。 実施例4で得られた球状銀粉の断面のFE−SEM写真を示す図である。 実施例5で得られた球状銀粉の断面のFE−SEM写真を示す図である。 実施例6で得られた球状銀粉の断面のFE−SEM写真を示す図である。 実施例7で得られた球状銀粉の断面のFE−SEM写真を示す図である。 実施例8で得られた球状銀粉の断面のFE−SEM写真を示す図である。 比較例1で得られた球状銀粉の断面のFE−SEM写真を示す図である。 比較例2で得られた球状銀粉の断面のFE−SEM写真を示す図である。
本発明による球状銀粉の実施の形態は、球状の銀粒子からなり、粒子内部に空隙を有する球状銀粉であって、この銀粉を樹脂に埋めた後に樹脂の表面を研磨して露出させた銀粒子の断面の画像において、空隙の断面の輪郭に外接する長方形の面積が最小になる長方形の長辺の長さである長径が100〜1000nm(好ましくは100〜700nm、さらに好ましくは100〜500nm)、その長方形の短辺の長さである短径が10nm以上(好ましくは10〜100nm)であり且つ短径に対する長径の比(長径/短径(アスペクト比))が5以上(好ましくは10以上)である。
この球状銀粉の空隙は、球状銀粉の中心付近で延びる空隙であるのが好ましく、外部に連通しない閉鎖された空隙であるのが好ましい。また、銀粉の断面において、銀粉の断面積に対する空隙の断面積の割合が、好ましくは0.05〜10%であり、さらに好ましくは0.05〜5%であり、最も好ましくは0.1〜3%以下である。
このような銀粉の粒子の形状や粒子の内部の空隙の存在は、銀粉を樹脂に埋めた状態で樹脂の表面を研磨して銀粉の粒子の断面を露出させ、その断面を電子顕微鏡により(好ましくは1万倍〜4万倍で)観察することによって確認することができる。この球状銀粉の粒子の断面は、球状銀粉の粒子の中央部の断面であるか、端部付近の断面であるかによって断面の大きさが異なる。この断面が露出した球状銀粉の粒子として観察された50個の球状銀粉の粒子のうち、断面の大きな粒子から順に30個の球状銀粉の粒子を選び、これらの30個の球状銀粉の粒子の断面の少なくとも1個の球状銀粉の粒子の断面に(長径が100〜1000nm、短径が10nm以上であり且つ短径に対する長径の比(長径/短径)が5以上の形状の)空隙が観察されれば、その球状銀粉は粒子内部に少なくとも一つの(上記の形状の)空隙を有する球状銀粉であるとする。
球状銀粉の断面の観察では、具体的には、球状銀粉を樹脂に埋めた後、クロスセクションポリッシャーで樹脂の表面を研磨することにより球状銀粉の粒子の断面を露出させて、球状銀粉の断面観察用サンプルを作製し、このサンプルを電子顕微鏡により(好ましくは4〜8万倍で)観察して得られた画像について、画像解析ソフトにより解析して、球状銀粉の各々の粒子の断面における空隙の大きさ(長径および短径)、球状銀粉の粒子の断面積に対する空隙の断面積の割合(球状銀粉の粒子の断面に複数の空隙がある場合は球状銀粉の粒子の断面積に対する空隙の断面積の合計の割合)、球状銀粉の粒子の断面の輪郭に外接する円の直径を求めて、それぞれの平均値を算出し、これらの平均値をそれぞれ球状銀粉の空隙の長径および短径、球状銀粉の粒子の断面積に対する空隙の断面積の割合、球状銀粉の平均一次粒子径DSEMとする。この球状銀粉の平均一次粒子径DSEMは、0.3〜3μmであるのが好ましく、0.5〜2μmであるのがさらに好ましい。
球状銀粉のレーザー回折法による平均粒径D50(レーザー回折式粒度分布測定装置による体積基準の粒子径分布における累積50%粒子径D50)は、0.5〜4μmであるのが好ましく、1.1〜3.5μmであるのがさらに好ましい。レーザー回折法による平均粒径D50が大き過ぎると、導電性ペーストに使用して配線などの描写に使用した場合に、微細配線を描写し難くなり、一方、小さ過ぎると、導電性ペースト中の銀濃度を高くし難くなり、配線などが断線する場合がある。なお、球状銀粉の体積基準の粒子径分布において、ピークの幅が狭く、粒度のばらつきが少なく、粒径が揃った球状銀粉であるのが好ましい。
球状銀粉のBET比表面積は、0.1〜1.5m/gであるのが好ましく、0.2〜1m/gであるのがさらに好ましい。BET比表面積が0.1m/gより小さいと、球状銀粉の粒子が大きくなり、そのような大きい球状銀粉を導電性ペーストに使用して配線などの描写に使用すると、微細配線を描写し難くなり、一方、1.5m/gより大きいと、導電性ペーストの粘度が高くなり過ぎるために導電性ペーストを希釈して使用する必要があり、導電性ペーストの銀濃度が低くなって、配線などが断線する場合がある。
球状銀粉の粒子形状を真球としてBET比表面積から算出した粒子径(球状銀粉の比表面積径)DBET(=6/(銀の密度×BET比表面積))は、0.1〜3μmであるのが好ましく、0.5〜1.5μmであるのがさらに好ましい。
球状銀粉の比表面積径DBETに対する平均一次粒子径DSEMの比(DSEM/DBET)は、1.0〜2.0であるのが好ましい。この比が1に近いほど、より球形に近い形状の銀粉になる。
また、球状銀粉を加熱したときに球状銀粉の収縮率が10%に達する温度が360℃以下であるのが好ましく、335℃以下であるのがさらに好ましい。
また、球状銀粉が、構造中にアミノ基とカルボキシル基を有する有機物を含有するのが好ましく、この有機物が環状構造を有するのが好ましく、この有機物の分子量が100以上であるのが好ましく、チロシン、トリプトファン、フェニルアラニン、アントラニル酸などの分子量が100以上の芳香族アミノ酸であるのがさらに好ましい。また、この有機物は、球状銀粉中に0.001〜2質量%含まれるのが好ましく、この含有量は、液体クロマトグラフ質量分析計を使用して分析することができる。
このような球状銀粉は、銀イオンを含有する水性反応系に、構造中にアミノ基とカルボキシル基を有し且つ環状構造を有する分子量100以上の有機物を添加した後、還元剤を混合して、銀粒子を還元析出させることによって製造することができる。
銀イオンを含有する水性反応系として、硝酸銀、銀錯体または銀中間体を含有する水溶液またはスラリーを使用することができる。銀錯体を含有する水溶液は、硝酸銀水溶液または酸化銀懸濁液にアンモニア水またはアンモニウム塩を添加することにより生成することができる。これらの中で、銀粉が適当な粒径と球状の形状を有するようにするためには、硝酸銀水溶液にアンモニア水を添加して得られる銀アンミン錯体水溶液を使用するのが好ましい。銀アンミン錯体中におけるアンモニアの配位数は2であるため、銀1モル当たりアンモニア2モル以上を添加する。また、アンモニアの添加量が多過ぎると錯体が安定化し過ぎて還元が進み難くなるので、アンモニアの添加量は銀1モル当たりアンモニア8モル以下であるのが好ましい。なお、還元剤の添加量を多くするなどの調整を行えば、アンモニアの添加量が8モルを超えても適当な粒径の球状銀粉を得ることは可能である。なお、銀イオンを含有する水性反応系は、アルカリ性であるのが好ましく、pH調整剤として水酸化ナトリウムなどのアルカリを添加してアルカリ性に調整するのが好ましい。
構造中にアミノ基とカルボキシル基を有し且つ環状構造を有する分子量100以上の有機物として、チロシン、トリプトファン、フェニルアラニン、アントラニル酸などの分子量100以上の芳香族アミノ酸を使用するのが好ましい。芳香族アミノ酸は、反応液中で有機物がイオンとして存在することができ、この芳香族アミノ酸のイオンの存在によって、球状銀粉の粒子の内部に(長径が100〜1000nm、短径が10nm以上であり且つ短径に対する長径の比(長径/短径)が5以上の形状の)空隙を形成することができると考えられる。また、有機物の分子量が100未満では、銀イオンを含有する水性反応系に還元剤を添加して銀粒子を還元析出させる際に、銀粒子の内部に(上記の形状の)空隙を形成し難くなる。この有機物の添加量は、銀に対して0.05〜6質量%であるのが好ましく、0.1〜5質量%であるのがさらに好ましく、0.2〜4質量%であるのが最も好ましい。なお、この有機物として複数種類の有機物を添加してもよい。
還元剤としては、炭素と酸素と水素からなる還元剤を使用することができ、例えば、アスコルビン酸、過酸化水素水、ギ酸、酒石酸、ヒドロキノン、ピロガロール、ぶどう糖、没食子酸、ホルマリンなどの1種以上を使用することができ、ホルマリンを使用するのが好ましい。このような還元剤を使用することにより、上述したような粒径の球状銀粉を得ることができる。還元剤の添加量は、銀の収率を高めるために、銀に対して1当量以上であるのが好ましく、還元力が弱い還元剤を使用する場合には、銀に対して2当量以上、例えば、10〜20当量でもよい。
還元剤の添加方法については、球状銀粉の凝集を防ぐために、1当量/分以上の速さで添加するのが好ましい。この理由は明確ではないが、還元剤を短時間で投入することで、銀粒子の還元析出が一挙に生じて、短時間で還元反応が終了し、発生した核同士の凝集が生じ難いため、分散性が向上すると考えられる。したがって、還元剤の添加時間が短いほど好ましく、また、還元の際には、より短時間で反応が終了するように反応液を攪拌するのが好ましい。また、還元反応時の温度は、5〜80℃であるのが好ましく、5〜40℃であるのがさらに好ましい。反応温度を低くすることによって、球状銀粉の粒子の内部に(長径が100〜1000nm、短径が10nm以上であり且つ短径に対する長径の比(長径/短径)が5以上の形状の)空隙を生じさせ易くなる。また、球状銀粉の内部に(上記の形状の)空隙を生じさせるために、還元剤の添加前または添加中に撹拌するのが好ましい。また、還元剤により銀粒子を還元析出させた後、表面処理剤を添加して、銀粒子の表面に表面処理剤を付着させてもよい。
銀粒子を還元析出させることによって得られた銀含有スラリーを固液分離し、得られた固形物を純水で洗浄して、固形物中の不純物を除去するのが好ましい。この洗浄の終点は、洗浄後の水の電気伝導度により判断することができる。
この洗浄後に得られた塊状のケーキは、多くの水分を含有しているため、真空乾燥機などの乾燥機によって、乾燥した球状銀粉を得るのが好ましい。この乾燥の温度は、乾燥の時点で球状銀粉同士が焼結するのを防止するために、100℃以下であるのが好ましい。
また、得られた球状銀粉に乾式解砕処理や分級処理を施してもよい。この解砕の代わりに、粒子を機械的に流動化させることができる装置に球状銀粉を投入して、球状銀粉の粒子同士を機械的に衝突させることによって、球状銀粉の粒子表面の凹凸や角ばった部分を滑らかにする表面平滑化処理を行ってもよい。また、解砕や平滑化処理の後に分級処理を行ってもよい。なお、乾燥、粉砕および分級を行うことができる一体型の装置を用いて乾燥、粉砕および分級を行ってもよい。
以下、本発明による球状銀粉の実施例について詳細に説明する。
[実施例1]
銀イオンとして0.12モル/Lの硝酸銀水溶液3500gに、濃度28質量%のアンモニア水溶液155gを加えて、銀アンミン錯体溶液を得た。この銀アンミン錯体溶液に、濃度20質量%の水酸化ナトリウム水溶液5.5gを加えてpHを調整した。このpH調整した銀アンミン錯体溶液に、分子量204のL−トリプトファン10質量%を含む水溶液4.2gを加えた後、温度を20℃に維持して攪拌しながら、還元剤として23質量%のホルマリン水溶液380gを加えて、さらに十分に撹拌し、銀粒子を含むスラリーを得た。このスラリーに、表面処理剤として15質量%のステアリン酸を含む水溶液を添加し、十分に撹拌した後、熟成させた。この熟成させたスラリーをろ過し、水洗し、乾燥させた後、解砕して、銀粉を得た。
このようにして得られた銀粉を樹脂に埋めた後、クロスセクションポリッシャー(日本電子株式会社製のIB−09010CP)により樹脂の表面を研磨して銀粉の粒子の断面を露出させて、銀粉の断面観察用サンプルを作製した。このサンプルを電界放出型走査電子顕微鏡(FE−SEM)(日本電子株式会社製のJSM−6700F)により1万倍で観察して、銀粉の50個以上の粒子の断面の画像を得た。この画像から、銀粉の形状は球状であり、断面が大きい30個の粒子中の10個の粒子の断面に空隙が存在することが確認された。この画像中の球状銀粉の粒子のそれぞれの断面の輪郭に外接する円の直径を求め、その平均値を算出して、球状銀粉の粒子の断面の輪郭に外接する円の直径の平均値(平均一次粒子径)DSEMを求めたところ、1.0μmであった。なお、この空隙が認められた球状銀粉の粒子について8万倍で観察した電子顕微鏡写真を図1に示す。
また、得られた画像について、画像解析ソフト(株式会社マウンテック製のMac−View)により解析して、球状銀粉の粒子の断面における空隙の大きさ、球状銀粉の粒子の断面積に対する空隙の断面積の割合(球状銀粉の粒子の断面に複数の空隙がある場合は球状銀粉の粒子の断面積に対する空隙の断面積の合計の割合)を求めた。なお、使用した画像解析ソフトでは、断面の画像における空隙の輪郭をタッチペンでなぞれば、その空隙の断面積と長径(空隙の断面の輪郭に外接する長方形(または正方形)の面積が最小となる長方形の長辺の長さ)および短径(その長方形の短辺の長さ)を算出することができるようになっている。その結果、画像中の球状銀粉の粒子の断面に3つの空隙が確認され、それぞれの空隙の長径と、短径と、短径に対する長径の比(アスペクト比)は、それぞれ437nmと34.2nmと12.80、160nmと26.6nmと6.02、218nmと24.6nmと8.84であった。また、球状銀粉の粒子の断面積に対する空隙の断面積の割合はそれぞれ1.28%、0.36%、0.36%であり、合計で2.00%であった。
また、得られた球状銀粉のBET比表面積を、BET比表面積測定装置(株式会社マウンテック製のMacsorb HM−model 1210)を使用して、測定器内に60℃で10分間Ne−N混合ガス(窒素30%)を流して脱気した後、BET1点法により測定したところ、BET比表面積は0.70m/gであった。また、球状銀粉の粒子形状を真球としてBET比表面積から算出した粒子径(比表面積径)DBETを、DBET=6/(銀の密度×BET比表面積)から算出したところ、比表面積径DBETは0.8μmであり、DSEM/DBETは1.3であった。
また、得られた球状銀粉の粒度分布を、レーザー回折式粒度分布装置(マイクロトラック・ベル株式会社製のマイクロトラック粒度分布測定装置MT−3300EXII)により測定して、累積50%粒子径(D50)を求めたところ、1.7μmであった。
また、得られた球状銀粉にペレット成形機により荷重50kgfを1分間加えて(直径5mmの)略円柱形のペレットを作製し、このペレットを熱機械的分析(TMA)装置(株式会社リガク製のTMA8311)にセットし、常温から昇温速度10℃/分で900℃まで昇温し、ペレットの収縮率(常温のときのペレットの長さaと最も収縮したときのペレットの長さbとの差(a−b)に対するペレットの長さの減少量cの割合)(=c×100/(a−b))を測定し、収縮率が10%に達した温度を焼結開始温度とすると、この球状銀粉の焼結開始温度は305℃であった。
また、得られた球状銀粉1.0gに硝酸(関東化学株式会社製の精密分析用(60〜61%))と純水を体積比1:1で混合した硝酸水溶液10mLを加えて超音波により全溶解し、得られた溶液を超純水で1万倍に希釈して、液体クロマトグラフ質量分析計(LC/MC)(アジレント・テクノロジー株式会社製のAgilent6470トリプル四重極LC/MS(検出下限0.1ppm))により分析したところ、球状銀粉から、0.12質量%の(硝酸によりニトロ化された)トリプトファンが検出された。
[実施例2]
銀イオンとして0.12モル/Lの硝酸銀水溶液3500gに、濃度28質量%のアンモニア水溶液155gを加えて、銀アンミン錯体溶液を得た。この銀アンミン錯体溶液に、濃度20質量%の水酸化ナトリウム水溶液5.5gを加えてpHを調整した。このpH調整した銀アンミン錯体溶液に、分子量165のL−フェニルアラニンを2.4質量%含む水溶液14gを加えた後、温度を20℃に維持して攪拌しながら、還元剤として23質量%のホルマリン水溶液380gを加えて、さらに十分に撹拌し、銀粒子を含むスラリーを得た。このスラリーに、表面処理剤として15質量%のステアリン酸を含む水溶液を添加し、十分に撹拌した後、熟成させた。この熟成させたスラリーをろ過し、水洗し、乾燥させた後、解砕して、銀粉を得た。
このようにして得られた銀粉について、実施例1と同様の方法により、1万倍で観察した銀粉の粒子の断面の画像から、銀粉の形状は球状であり、断面が大きい30個の粒子中の2個の粒子の断面に空隙が存在することが確認された。この空隙が認められた球状銀粉の粒子について4万倍で観察した電子顕微鏡写真を図2に示す。また、得られた画像について、実施例1と同様の方法により、球状銀粉の粒子の断面における空隙の大きさ、球状銀粉の粒子の断面積に対する空隙の断面積の割合、球状銀粉の平均一次粒子径DSEMを求めた。その結果、画像中の球状銀粉の粒子の断面に1つの空隙が確認され、その空隙の長径と短径とアスペクト比(長径/短径)は、それぞれ416nm、32.6nm、12.75であった。また、球状銀粉の粒子の断面積に対する空隙の断面積の割合は0.33%であり、球状銀粉の平均一次粒子径DSEMは1.4μmであった。
また、得られた球状銀粉について、実施例1と同様の方法により、BET比表面積を測定し、比表面積径DBETを求めるとともに、累積50%粒子径(D50)を求めたところ、BET比表面積は0.72m/g、比表面積径DBETは0.8μm、DSEM/DBETは1.8であり、累積50%粒子径(D50)は1.4μmであった。
また、得られた球状銀粉について、実施例1と同様の方法により、焼結開始温度を求めたところ、306℃であった。
また、得られた球状銀粉について、実施例1と同様の方法により、液体クロマトグラフ質量分析計で分析したところ、球状銀粉から0.23質量%のフェニルアラニンが検出された。
[実施例3]
銀イオンとして0.12モル/Lの硝酸銀水溶液3200gに、濃度28質量%のアンモニア水溶液155gを加えて、銀アンミン錯体溶液を得た。この銀アンミン錯体溶液に、濃度20質量%の水酸化ナトリウム水溶液5.5gを加えてpHを調整した。このpH調整した銀アンミン錯体溶液に、分子量181.19のチロシンを0.12質量%含む水溶液300gを加えた後、温度を20℃に維持して、攪拌羽根の周速100m/sで攪拌しながら、還元剤として23質量%のホルマリン水溶液380gを加えて、さらに十分に撹拌し、銀粒子を含むスラリーを得た。このスラリーに、表面処理剤として15質量%のステアリン酸を含む水溶液を添加し、十分に撹拌した後、熟成させた。この熟成させたスラリーをろ過し、水洗し、乾燥させた後、解砕して、銀粉を得た。
このようにして得られた銀粉について、実施例1と同様の方法により、1万倍で観察した銀粉の粒子の断面の画像から、銀粉の形状は球状であり、断面が大きい30個の粒子中の15個の粒子の断面に空隙が存在することが確認された。この空隙が認められた球状銀粉の粒子について4万倍で観察した電子顕微鏡写真を図3に示す。また、得られた画像について、実施例1と同様の方法により、球状銀粉の粒子の断面における空隙の大きさ、球状銀粉の粒子の断面積に対する空隙の断面積の割合、球状銀粉の平均一次粒子径DSEMを求めた。その結果、画像中の球状銀粉の粒子の断面に1つの空隙が確認され、その空隙の長径と短径とアスペクト比(長径/短径)は、それぞれ952nm、80.7nm、11.80であった。また、球状銀粉の粒子の断面積に対する空隙の断面積の割合は2.53%であり、球状銀粉の平均一次粒子径DSEMは1.2μmであった。
また、得られた球状銀粉について、実施例1と同様の方法により、BET比表面積を測定し、比表面積径DBETを求めるとともに、累積50%粒子径(D50)を求めたところ、BET比表面積は0.60m/g、比表面積径DBETは1.0μm、DSEM/DBETは1.3であり、累積50%粒子径(D50)は1.7μmであった。
また、得られた球状銀粉について、実施例1と同様の方法により、焼結開始温度を求めたところ、311℃であった。
また、得られた球状銀粉について、実施例1と同様の方法により、液体クロマトグラフ質量分析計で分析したところ、球状銀粉から0.0012質量%の(硝酸によりニトロ化された)チロシンが検出された。
[実施例4]
銀イオンとして0.13モル/Lの硝酸銀水溶液3300gに、濃度28質量%のアンモニア水溶液162gを加えて、銀アンミン錯体溶液を得た。この銀アンミン錯体溶液に、濃度20質量%の水酸化ナトリウム水溶液5.86gを加えてpHを調整した。このpH調整した銀アンミン錯体溶液に、分子量204のL−トリプトファンを濃度2.0質量%の水酸化ナトリウム水溶液6.09gに溶解した7質量%のL−トリプトファン含む水溶液6.5gを加えた後、温度を28℃に維持して、攪拌羽根の周速100m/sで攪拌しながら、還元剤として25質量%のホルマリン水溶液375gを加えて、さらに十分に撹拌し、銀粒子を含むスラリーを得た。このスラリーに、表面処理剤として15質量%のステアリン酸を含む水溶液を添加し、十分に撹拌した後、熟成させた。この熟成させたスラリーをろ過し、水洗し、乾燥させた後、解砕して、銀粉を得た。
このようにして得られた銀粉について、実施例1と同様の方法により、1万倍で観察した銀粉の粒子の断面の画像から、銀粉の形状は球状であり、断面が大きい30個の粒子中の21個の粒子の断面に空隙が存在することが確認された。この空隙が認められた球状銀粉の粒子について4万倍で観察した電子顕微鏡写真を図4に示す。また、得られた画像について、実施例1と同様の方法により、球状銀粉の粒子の断面における空隙の大きさ、球状銀粉の粒子の断面積に対する空隙の断面積の割合、球状銀粉の平均一次粒子径DSEMを求めた。その結果、画像中の球状銀粉の粒子の断面に4つの空隙が確認され、それぞれ751nm、126nm、5.94と、270nm、37.7nm、7.15と、271nm、26.4nm、10.28と、133nm、21.2nm、6.29であった。また、球状銀粉の粒子の断面積に対する空隙の断面積の割合は、それぞれ1.83%、0.48%、0.40%、0.15%(合計で2.86%)であり、球状銀粉の平均一次粒子径DSEMは1.49μmであった。
また、得られた球状銀粉について、実施例1と同様の方法により、BET比表面積を測定し、比表面積径DBETを求めるとともに、累積50%粒子径(D50)を求めたところ、BET比表面積は0.62m/g、比表面積径DBETは0.9μm、DSEM/DBETは1.6であり、累積50%粒子径(D50)は1.9μmであった。
また、得られた球状銀粉について、実施例1と同様の方法により、焼結開始温度を求めたところ、333℃であった。
[実施例5]
銀イオンとして0.13モル/Lの硝酸銀水溶液3300gに、濃度28質量%のアンモニア水溶液162gを加えて、銀アンミン錯体溶液を得た。この銀アンミン錯体溶液に、濃度20質量%の水酸化ナトリウム水溶液6.79gを加えてpHを調整した。このpH調整した銀アンミン錯体溶液に、分子量204のL−トリプトファンを濃度2.0質量%の水酸化ナトリウム水溶液2.03gに溶解した7質量%のL−トリプトファン含む水溶液2.2gを加えた後、温度を28℃に維持して、攪拌羽根の周速100m/sで攪拌しながら、還元剤として25質量%のホルマリン水溶液375gを加えて、さらに十分に撹拌し、銀粒子を含むスラリーを得た。このスラリーに、表面処理剤として15質量%のステアリン酸を含む水溶液を添加し、十分に撹拌した後、熟成させた。この熟成させたスラリーをろ過し、水洗し、乾燥させた後、解砕して、銀粉を得た。
このようにして得られた銀粉について、実施例1と同様の方法により、1万倍で観察した銀粉の粒子の断面の画像から、銀粉の形状は球状であり、断面が大きい30個の粒子中の7個の粒子の断面に空隙が存在することが確認された。この空隙が認められた球状銀粉の粒子について4万倍で観察した電子顕微鏡写真を図5に示す。また、得られた画像について、実施例1と同様の方法により、球状銀粉の粒子の断面における空隙の大きさ、球状銀粉の粒子の断面積に対する空隙の断面積の割合、球状銀粉の平均一次粒子径DSEMを求めた。その結果、画像中の球状銀粉の粒子の断面に2つの空隙が確認され、それぞれの空隙の長径と短径とアスペクト比(長径/短径)は、それぞれ188nm、36.2nm、5.18と、277nm、34.9nm、7.93であった。また、球状銀粉の粒子の断面積に対する空隙の断面積の割合は、それぞれ0.31%、0.39%(合計で0.70%)であり、球状銀粉の平均一次粒子径DSEMは1.45μmであった。
また、得られた球状銀粉について、実施例1と同様の方法により、BET比表面積を測定し、比表面積径DBETを求めるとともに、累積50%粒子径(D50)を求めたところ、BET比表面積は0.58m/g、比表面積径DBETは1.0μm、DSEM/DBETは1.5であり、累積50%粒子径(D50)は1.7μmであった。
また、得られた球状銀粉について、実施例1と同様の方法により、焼結開始温度を求めたところ、331℃であった。
[実施例6]
銀イオンとして0.12モル/Lの硝酸銀水溶液3300gに、濃度28質量%のアンモニア水溶液172gを加えて、銀アンミン錯体溶液を得た。この銀アンミン錯体溶液に、濃度20質量%の水酸化ナトリウム水溶液5.3gを加えてpHを調整した。このpH調整した銀アンミン錯体溶液に、分子量204のL−トリプトファンを濃度2.0質量%の水酸化ナトリウム水溶液5.56gに溶解した7質量%のL−トリプトファン含む水溶液5.98gを加えた後、温度を40℃に維持して、攪拌羽根の周速100m/sで攪拌しながら、還元剤として21質量%のホルマリン水溶液433gを加えて、さらに十分に撹拌し、銀粒子を含むスラリーを得た。このスラリーに、表面処理剤として13質量%のオレイン酸を含む水溶液を添加し、十分に撹拌した後、熟成させた。この熟成させたスラリーをろ過し、水洗し、乾燥させた後、解砕して、銀粉を得た。
このようにして得られた銀粉について、実施例1と同様の方法により、1万倍で観察した銀粉の粒子の断面の画像から、銀粉の形状は球状であり、断面が大きい30個の粒子中の11個の粒子の断面に空隙が存在することが確認された。この空隙が認められた球状銀粉の粒子について4万倍で観察した電子顕微鏡写真を図6に示す。また、得られた画像について、実施例1と同様の方法により、球状銀粉の粒子の断面における空隙の大きさ、球状銀粉の粒子の断面積に対する空隙の断面積の割合、球状銀粉の平均一次粒子径DSEMを求めた。その結果、画像中の球状銀粉の粒子の断面に4つの空隙が確認され、それぞれの空隙の長径と短径とアスペクト比(長径/短径)は、それぞれ1111nm、104nm、10.69と、250nm、36.7nm、6.82と、139nm、26.1nm、5.31と、234nm、32.6nm、7.16であった。また、球状銀粉の粒子の断面積に対する空隙の断面積の割合は、それぞれ2.11%、0.24%、0.07%、0.16%(合計で2.58%)であり、球状銀粉の平均一次粒子径DSEMは1.64μmであった。
また、得られた球状銀粉について、実施例1と同様の方法により、BET比表面積を測定し、比表面積径DBETを求めるとともに、累積50%粒子径(D50)を求めたところ、BET比表面積は0.51m/g、比表面積径DBETは1.1μm、DSEM/DBETは1.5であり、累積50%粒子径(D50)は2.4μmであった。
また、得られた球状銀粉について、実施例1と同様の方法により、焼結開始温度を求めたところ、354℃であった。
[実施例7]
銀イオンとして0.12モル/Lの硝酸銀水溶液3300gに、濃度28質量%のアンモニア水溶液150gを加えて、銀アンミン錯体溶液を得た。この銀アンミン錯体溶液に、濃度20質量%の水酸化ナトリウム水溶液6.2gを加えてpHを調整した。このpH調整した銀アンミン錯体溶液に、分子量204のL−トリプトファンを濃度2.0質量%の水酸化ナトリウム水溶液5.56gに溶解した7質量%のL−トリプトファン含む水溶液5.98gを加えた後、温度を20℃に維持して、攪拌羽根の周速100m/sで攪拌しながら、還元剤として21質量%のホルマリン水溶液433gを加えて、さらに十分に撹拌し、銀粒子を含むスラリーを得た。このスラリーに、表面処理剤として2質量%のベンゾトリアゾールを含む水溶液を添加し、十分に撹拌した後、熟成させた。この熟成させたスラリーをろ過し、水洗し、乾燥させた後、解砕して、銀粉を得た。
このようにして得られた銀粉について、実施例1と同様の方法により、1万倍で観察した銀粉の粒子の断面の画像から、銀粉の形状は球状であり、断面が大きい30個の粒子中の9個の粒子の断面に空隙が存在することが確認された。この空隙が認められた球状銀粉の粒子について4万倍で観察した電子顕微鏡写真を図7に示す。また、得られた画像について、実施例1と同様の方法により、球状銀粉の粒子の断面における空隙の大きさ、球状銀粉の粒子の断面積に対する空隙の断面積の割合、球状銀粉の平均一次粒子径DSEMを求めた。その結果、画像中の球状銀粉の粒子の断面に1つの空隙が確認され、その空隙の長径と短径とアスペクト比(長径/短径)は、それぞれ571nm、39.4nm、14.51であった。また、球状銀粉の粒子の断面積に対する空隙の断面積の割合は2.05%であり、球状銀粉の平均一次粒子径DSEMは1.05μmであった。
また、得られた球状銀粉について、実施例1と同様の方法により、BET比表面積を測定し、比表面積径DBETを求めるとともに、累積50%粒子径(D50)を求めたところ、BET比表面積は1.05m/g、比表面積径DBETは0.5μm、DSEM/DBETは1.9であり、累積50%粒子径(D50)は1.3μmであった。
また、得られた球状銀粉について、実施例1と同様の方法により、焼結開始温度を求めたところ、346℃であった。
[実施例8]
銀イオンとして0.12モル/Lの硝酸銀水溶液3200gに、濃度28質量%のアンモニア水溶液155gを加えて、銀アンミン錯体溶液を得た。この銀アンミン錯体溶液に、濃度20質量%の水酸化ナトリウム水溶液5.1gを加えてpHを調整した。このpH調整した銀アンミン錯体溶液に、分子量137.14のアントラニル酸を濃度1.5質量%の水酸化ナトリウム水溶液5.755gに溶解した4.65質量%のアントラニル酸含む水溶液6gを加えた後、温度を20℃に維持して、攪拌羽根の周速100m/sで攪拌しながら、還元剤として23質量%のホルマリン水溶液380gを加えて、さらに十分に撹拌し、銀粒子を含むスラリーを得た。このスラリーに、表面処理剤として15質量%のステアリン酸を含む水溶液を添加し、十分に撹拌した後、熟成させた。この熟成させたスラリーをろ過し、水洗し、乾燥させた後、解砕して、銀粉を得た。
このようにして得られた銀粉について、実施例1と同様の方法により、1万倍で観察した銀粉の粒子の断面の画像から、銀粉の形状は球状であり、断面が大きい30個の粒子中の3個の粒子の断面に空隙が存在することが確認された。この空隙が認められた球状銀粉の粒子について4万倍で観察した電子顕微鏡写真を図8に示す。また、得られた画像について、実施例1と同様の方法により、球状銀粉の粒子の断面における空隙の大きさ、球状銀粉の粒子の断面積に対する空隙の断面積の割合、球状銀粉の平均一次粒子径DSEMを求めた。その結果、画像中の球状銀粉の粒子の断面に1つの空隙が確認され、その空隙の長径と短径とアスペクト比(長径/短径)は、それぞれ903nm、86.9nm、10.39であった。また、球状銀粉の粒子の断面積に対する空隙の断面積の割合は1.23%であり、球状銀粉の平均一次粒子径DSEMは1.40μmであった。
また、得られた球状銀粉について、実施例1と同様の方法により、BET比表面積を測定し、比表面積径DBETを求めるとともに、累積50%粒子径(D50)を求めたところ、BET比表面積は0.72m/g、比表面積径DBETは0.8μm、DSEM/DBETは1.8であり、累積50%粒子径(D50)は1.7μmであった。
また、得られた球状銀粉について、実施例1と同様の方法により、焼結開始温度を求めたところ、312℃であった。
また、得られた球状銀粉について、実施例1と同様の方法により、液体クロマトグラフ質量分析計で分析したところ、球状銀粉から0.097質量%の(硝酸によりニトロ化された)アントラニル酸が検出された。
[比較例1]
銀8.63gを含む硝酸銀水溶液753gを分取した1Lビーカーを、水温35℃の水を入れた超音波洗浄機(アズワン株式会社製のUS Cleaner USD−4R、出力160W)に入れ、発振周波数40kHzで超音波照射を開始するとともに攪拌を開始した。
次に、上記のビーカー中の硝酸銀水溶液に28質量%のアンモニア水29.1g(銀に対して3.0当量相当)を添加して銀アンミン錯塩を生成させ、アンモニア水の添加から30秒後に、20質量%の水酸化ナトリウム水溶液0.48gを添加し、アンモニア水の添加から20分後に、ホルマリンを純水で希釈した27.4質量%のホルムアルデヒド溶液48.7g(銀に対して11.1当量相当)を添加し、その30秒後に、1.2質量%のステアリン酸エタノール溶液0.86gを添加して、銀粒子を含むスラリーを得た。
次に、超音波照射を終了した後、銀粒子を含むスラリーを濾過し、水洗して得られたケーキを、75℃の真空乾燥機で10時間乾燥させ、乾燥した銀粉をコーヒーミルで30秒間解砕して銀粉を得た。
このようにして得られた銀粉について、実施例1と同様の方法により、1万倍で観察した銀粉の粒子の断面の画像から、銀粉の形状は球状であり、長径が100〜1000nm、短径が10nm以上であり且つ短径に対する長径の比(長径/短径)が5以上の形状の空隙ではなく球状の空隙が存在することが確認された。この球状の空隙が認められた球状銀粉の粒子について4万倍で観察した電子顕微鏡写真を図9に示す。また、得られた画像について、実施例1と同様の方法により、球状銀粉の平均一次粒子径DSEMを求めたところ、1.6μmであった。
また、得られた球状銀粉について、実施例1と同様の方法により、BET比表面積を測定し、比表面積径DBETを求めるとともに、累積50%粒子径(D50)を求めたところ、BET比表面積は0.35m/g、比表面積径DBETは1.6μm、DSEM/DBETは1.0であり、累積50%粒子径(D50)は3.0μmであった。また、得られた球状銀粉について、実施例1と同様の方法により、焼結開始温度を求めたところ、410℃であった。
[比較例2]
銀8.63gを含む硝酸銀水溶液28.6gを分取した1Lビーカーを、水温35℃の水を入れた超音波洗浄機(アズワン株式会社製のUS Cleaner USD−4R、出力160W)に入れ、発振周波数40kHzで超音波照射を開始するとともに攪拌を開始した。
次に、上記のビーカー中の硝酸銀水溶液に28質量%のアンモニア水52.7g(銀に対して5.0当量相当)を添加して銀アンミン錯塩を生成させ、アンモニア水の添加から5分後に、0.40質量%のポリエチレンイミン(分子量10,000)水溶液2.2gを添加し、アンモニア水の添加から20分後に、6.2質量%の含水ヒドラジン水溶液19.4g(銀に対して1.2当量相当)を添加し、その30秒後に、1.3質量%ステアリン酸溶液0.77gを添加して、銀粒子を含むスラリーを得た。なお、本比較例では、ヒドラジンの使用により小さくなる粒径を調整するためにポリエチレンイミンを添加した。
次に、超音波照射を終了した後、銀粒子を含むスラリーを濾過し、水洗して得られたケーキを、75℃の真空乾燥機で10時間乾燥させ、乾燥した銀粉をコーヒーミルで30秒間解砕して銀粉を得た。
このようにして得られた銀粉について、実施例1と同様の方法により、1万倍で観察した銀粉の粒子の断面の画像から、銀粉の形状は球状であることが確認され、空隙が存在することは確認されなかった。この球状銀粉の粒子について2万倍で観察した電子顕微鏡写真を図10に示す。また、得られた画像について、実施例1と同様の方法により、球状銀粉の平均一次粒子径DSEMを求めたところ、2.7μmであった。
また、得られた球状銀粉について、実施例1と同様の方法により、BET比表面積を測定し、比表面積径DBETを求めるとともに、累積50%粒子径(D50)を求めたところ、BET比表面積は0.16m/g、比表面積径DBETは3.6μm、DSEM/DBETは0.8であり、累積50%粒子径(D50)は2.8μmであった。また、得られた球状銀粉について、実施例1と同様の方法により、焼結開始温度を求めたところ、430℃であった。
これらの実施例および比較例で得られた球状銀粉の特性を表1〜表2に示す。
Figure 0006900357
Figure 0006900357
これらの実施例および比較例から、実施例の球状銀粉のように、粒子内部に(長径が100〜1000nm、短径が10nm以上であり且つ短径に対する長径の比(長径/短径)が5以上の形状の)空隙を有する球状銀粉は、焼結開始温度を大幅に低下させることができることがわかる。また、実施例2や実施例5のように、球状銀粉の粒子の断面積に対する空隙の断面積の割合が1%以下と少なくても、焼結開始温度を大幅に低下させることができることがわかる。
これらの実施例および比較例から、実施例の球状銀粉は、焼結開始温度を大幅に低下させることができることがわかる。なお、比較例1の球状銀粉のように略球状の空隙ではなく、実施例1〜3の球状銀粉のように、球状銀粉の粒子の断面に細長く延びる(外部に連通しない閉鎖された)空隙が球状銀粉の粒子の内部に存在すると、球状銀粉を加熱する際に、空隙内の残留成分が膨張したときの膨張力が空隙内に不均一に加えられることにより、球状銀粉の粒子が変形し易くなるため、球状銀粉の焼結開始温度を大幅に低下させることができると考えられる。
本発明による球状銀粉は、より低い温度で焼成可能な球状銀粉として、導電性ペーストの作製に利用することができ、この球状銀粉を含む導電性ペーストをスクリーン印刷などにより基板上に印刷して、太陽電池、チップ部品、タッチパネルなどの電子部品の電極や回路の他、電磁波シールド材などに使用することができる。

Claims (11)

  1. 球状の銀粒子からなり、粒子内部に空隙を有する球状銀粉であって、この銀粉を樹脂に埋めた後に樹脂の表面を研磨して露出させた銀粒子の断面の画像において、空隙の断面の輪郭に外接する長方形の面積が最小になる長方形の長辺の長さである長径が100〜1000nm、その長方形の短辺の長さである短径が10nm以上であり且つ短径に対する長径の比(長径/短径)が5以上であることを特徴とする、球状銀粉。
  2. 前記銀粉の断面において、前記銀粉の断面積に対する前記空隙の断面積の割合が10%以下であることを特徴とする、請求項1に記載の球状銀粉。
  3. 前記球状銀粉のレーザー回折法による平均粒径D50が0.5〜4.0μmであることを特徴とする、請求項1または2に記載の球状銀粉。
  4. 前記球状銀粉のBET比表面積が0.1〜1.5m/gであることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の球状銀粉。
  5. 前記球状銀粉の比表面積径DBETが0.1〜3μmであることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載の球状銀粉。
  6. 前記球状銀粉の平均一次粒子径DSEMが0.3〜3μmであることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載の球状銀粉。
  7. 前記球状銀粉の比表面積径DBETに対する平均一次粒子径DSEMの比(DSEM/DBET)が1.0〜2.0であることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれかに記載の球状銀粉。
  8. 前記球状銀粉を加熱したときに前記球状銀粉の収縮率が10%に達する温度が360℃以下であることを特徴とする、請求項1乃至7いずれかに記載の球状銀粉。
  9. 前記空隙が、外部に連通しない閉鎖された空隙であることを特徴とする、請求項1乃至8のいずれかに記載の球状銀粉。
  10. 前記球状銀粉が、構造中にアミノ基とカルボキシル基を有し且つ環状構造を有する有機物を含有することを特徴とする、請求項1乃至9のいずれかに記載の球状銀粉。
  11. 前記有機物の分子量が100以上であることを特徴とする、請求項10に記載の球状銀粉。
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