JP5414151B2 - 水性インク、インクジェット記録方法及びインクカートリッジ - Google Patents

水性インク、インクジェット記録方法及びインクカートリッジ Download PDF

Info

Publication number
JP5414151B2
JP5414151B2 JP2007002356A JP2007002356A JP5414151B2 JP 5414151 B2 JP5414151 B2 JP 5414151B2 JP 2007002356 A JP2007002356 A JP 2007002356A JP 2007002356 A JP2007002356 A JP 2007002356A JP 5414151 B2 JP5414151 B2 JP 5414151B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
block copolymer
pigment
water
random copolymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007002356A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008169272A5 (ja
JP2008169272A (ja
Inventor
義夫 中島
幹史 小笠原
荘一 永井
秀一 岡崎
文彦 迎
慎一 袴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2007002356A priority Critical patent/JP5414151B2/ja
Publication of JP2008169272A publication Critical patent/JP2008169272A/ja
Publication of JP2008169272A5 publication Critical patent/JP2008169272A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5414151B2 publication Critical patent/JP5414151B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、水性インク、かかる水性インクを用いるインクジェット記録方法、及びインクカートリッジに関する。
インクジェット記録装置に用いられる水性インクとしては、色材として顔料を用いた顔料インクの開発が精力的に進められている。顔料インクは、自己分散型の顔料を含むインクと樹脂分散型の顔料を含むインクとに大別することができる。近年、記録部の耐擦過性や耐マーカー性の要求の高まりにより、インク中に樹脂を含有することで、その要求性能を付与するべく、樹脂分散型顔料インクが広く開発されるようになった。
樹脂分散型顔料インクにおいては、顔料を分散する樹脂として、材料の選択性、製造時の安定性、コストなどの観点が重視されることが多い。このため、溶剤中でビニルモノマーのランダム共重合を行って得た樹脂を脱溶剤、中和溶解し、水に溶解したもの(以下ランダムコポリマーと記載する)が汎用されている(特許文献1〜3参照)。しかし、ランダムコポリマーを顔料の分散剤として用いた樹脂分散型顔料インクは、染料インクと比較してインクの吐出耐久性や長期保存安定性に劣る場合があるという問題があった。そこで、分散剤としてランダムコポリマーを用いた樹脂分散型顔料インクの吐出安定性や長期保存安定性を改良するために、様々な試みがなされてきた。
特表平10−502097号公報 特許第3053589号公報 特許第3188219号公報
本発明者らは、特許文献1に記載のカルボキシル基含有マクロモノマーを用いたグラフトコポリマーについて検討を行った。ところが、このコポリマーはポリマーの主鎖部分は疎水性、側鎖部分は親水性であり、顔料分散液の分散安定化には優れるものの、インクの粘度が高くなる傾向にあり、インクジェット用インクとして用いるには困難であることを確認した。
また、特許文献2に記載の顔料インクについて検討した結果、確かにインクの吐出安定性や長期保存安定性は改善できるものの、記録物の文字品位や耐ブリーディング性は満足できるレベルには到達していなかった。すなわち、ブロックコポリマーで分散した顔料を含むインクは、インクの吐出安定性を低下するようなフェイス面(インクを吐出するための吐出口を有する面)のヌレ現象の低減や、インクの長期保存安定性に効果はある。しかし、文字品位や耐ブリーディング性が低下する傾向があることが判明した。
また、特許文献3には、ランダムコポリマーがブロックコポリマー100質量部あたり1乃至100質量部で存在する水性顔料分散液の製造方法の開示がある。しかし、本発明者らが、この顔料分散液及び顔料インクについて検討した結果、所望のレベルの文字品位や耐ブリーディング性は得ることができなかった。
したがって、本発明の目的は、従来技術の課題である樹脂分散型顔料インクの吐出安定性や長期保存安定性を改善し、文字品位と耐ブリーディング性をも満足できる水性インク(以下単に「インク」と呼ぶことがある)を提供することにある。また、本発明の別の目的は、前記インクを用いたインクジェット記録方法、及びインクカートリッジを提供することにある。
これに対し、本発明者らは、上記課題を解決する手段について鋭意検討した結果、ブロックコポリマーとランダムコポリマーをある特定の割合で含有するインクとすることに着目した。その結果、フェイス面のヌレ現象を起こすことなく、インクの吐出安定性、長期保存安定性が良好で、かつ文字品位や耐ブリーディング性も良好なインクが得られることを見出した。すなわち、ブロックコポリマーとランダムコポリマーの割合が、ブロックコポリマー/ランダムコポリマー=0.25以上1.5未満であることを特徴とするインクを見出し、本発明を完成するに至った。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明は、複数のポリマー及びカーボンブラックを含有する水性インクであって、前記複数のポリマーが、ブロックコポリマー及びランダムコポリマーを含み、前記ブロックコポリマー及び前記ランダムコポリマーが共にアクリル系ポリマーであり、前記ブロックコポリマーが、疎水性ユニットと親水性ユニットから構成されるブロックコポリマー(但し、ポリビニルアルコール系ブロックコポリマーを除く)であり、前記親水性ユニットを構成する親水性モノマーが、アニオン性基を有するモノマー、アルキレンオキサイド基を有するモノマー、(メタ)アクリル酸ヒドロキシメチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル及び(メタ)アクリル酸ヒドロキシルプロピルから選択される少なくとも1種であり、インク全質量を基準とした前記ブロックコポリマーの含有量A(質量%)及び前記ランダムコポリマーの含有量B(質量%)の比が、下記式(1)の関係を満たし、さらにインク全質量を基準とした前記カーボンブラックの含有量C(質量%)、前記A及び前記Bが、下記式(2)の関係を満たすことを特徴とする水性インクを提供する。
Figure 0005414151
また、本発明は、インクをインクジェット方式で吐出して記録媒体に記録を行うインクジェット記録方法において、前記インクが、前記本発明の水性インクであることを特徴とするインクジェット記録方法を提供する。
また、本発明は、インクを収容しているインク収容部を備えたインクカートリッジにおいて、前記インクが、前記本発明の水性インクであることを特徴とするインクカートリッジを提供する。
本発明によれば、フェイス面のヌレ現象(以下、「フェイス面ヌレ」と呼ぶことがある)を起こすことなく、インクの吐出安定性及び長期保存安定性に優れ、また、文字品位や耐ブリーディング性に優れたインクを提供することができる。また、本発明の別の実施態様によれば、かかるインクを用いたインクジェット記録方法、及びインクカートリッジを提供することができる。
次に発明を実施するための最良の形態を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。本発明のインクは、ブロックコポリマー、ランダムコポリマー及びカーボンブラック(以下、単に「顔料」と呼ぶ場合がある)を含有する。さらにインク全質量を基準としたときの前記ブロックコポリマーの含有量をA、前記ランダムコポリマーの含有量をBとしたとき、0.25≦A/B<1.5であることを特徴とする。本発明のインクにおいて、このように2つのポリマーを併用する理由は、先に述べたようなインクの吐出安定性、長期保存安定性及び良好な文字品位とカラーインクとの耐ブリーディング性を満足するためである。これらについてさらに詳細に述べる。
先ず、ランダムコポリマーとブロックコポリマーの特徴及び相違点について説明する。ランダムコポリマーにおいては、疎水性ユニットと親水性ユニットはそれぞれ1つのモノマーを単位として構成され、これらのユニットが分子中で不規則に並んでいる。中和により溶解されたポリマーの親水性ユニットは水に可溶であるため、水中でポリマー鎖を広げる。一方、疎水性ユニットは水に不溶であるため、ポリマー鎖は縮まり、目視では判断できない程度の微小なミセルを形成しているが、微小であるために安定に存在しているものではない。すなわち、ランダムコポリマーは、実際は水に可溶であるモノマーユニット及び水に不溶なモノマーユニットが混在している。しかし、可溶化基(例えば、カルボキシル基)の水中での解離度の高さにより、疎水性ユニットで形成される不安定な微小なミセルの存在を補い、目視では透明な液で存在することを可能にしている。
一方、ブロックコポリマーは、上記したランダムコポリマーと異なり、疎水性ユニット及び親水性ユニットは、それぞれいくつかのモノマーを単位として構成され、これらのユニットが分子中で規則的に並んでいる。通常、インクジェット記録方法に適用するインクに適するブロックコポリマーは、以下のような構成を有するコポリマーである。すなわち、疎水性ユニット(Aブロックと呼ぶ)及びイオン性の親水性ユニット(Bブロックと呼ぶ)がそれぞれ局在化したABブロックタイプである。又は、上記したABブロックタイプに、さらに非イオン性の親水性ユニット(Cブロックと呼ぶ)を加えたABCブロックタイプである。
ブロックコポリマーは、親水性ユニット及び疎水性ユニットが、ランダムコポリマーのそれらより大きい。そのため、中和により溶解されたブロックコポリマーは、水に可溶なポリマーユニット及び水に不溶なポリマーユニットが局在している状態にあり、いわば高分子量の界面活性剤のような挙動を示すと考えられる。そのため、ブロックコポリマーは、ランダムコポリマーと比較して、水中でのポリマー鎖の広がりが小さく、かつ疎水性ユニットによって形成されるミセルが大きいという特徴を持つ。
本発明のインクを作成するにあたっては、先ず顔料分散液を製造するが、顔料分散液に用いるポリマーは、ランダムコポリマー、ブロックコポリマー、又はランダムコポリマー及びブロックコポリマーの併用のいずれでもかまわない。しかし、本発明においては、顔料分散液を安定して製造すること及びインクの長期保存安定性の観点から、ランダムコポリマーを用いることが好ましい。本発明者らは、この理由を以下のように考えている。
顔料の分散に必要な要素は、1)ポリマーによる顔料へのヌレ性付与、2)メカニカルな力(凝集した顔料を破砕)、3)ポリマーの顔料への吸着の安定化、の3つが挙げられる。ここで、ブロックコポリマーはランダムコポリマーと比較して安定なミセルを形成し易いため、カーボンブラックのように水に不溶(疎水性)である顔料への吸着に適した、ポリマーの疎水性ユニットがポリマーの表面に現れにくい。すなわち、ブロックコポリマーが形成するミセルは比表面積が小さくなる。そのため、1)の顔料へのヌレ性付与にも適さないし、特に3)の顔料への吸着の安定化にも適さない。そのため本発明のインクは、ランダムコポリマーで分散した顔料分散液を用いて調製することが好ましい。
顔料をランダムコポリマーで分散する際には、顔料とランダムコポリマーの割合(質量比率)は、顔料/ランダムコポリマー=1.0以上6.0未満であることが好ましい。この割合が1.0未満であれば、樹脂の割合が多すぎて顔料分散液の粘度が高くなり、また、顔料の分散性が悪化する場合がある。また、この割合が6.0以上であれば、樹脂の割合が少なすぎて、顔料表面に吸着するのに十分な樹脂の量が確保できず、分散不良を起こす場合があるため好ましくない。
本発明のインクは、ブロックコポリマーとランダムコポリマーを併用することが特徴である。そして、上述したように、ランダムコポリマーを分散剤として用いた顔料分散液とブロックコポリマーとを水性媒体(必要に応じてさらに添加剤などを用いてもよい)に添加してインクを調製することが好ましい。本発明においては、インク全質量を基準とした前記ブロックコポリマーの含有量A(質量%)と前記ランダムコポリマーの含有量B(質量%)の比が、ブロックコポリマー/ランダムコポリマー(A/B)=0.25以上1.5未満であることが必要である。以下、それらの理由について詳細に説明する。先ず、ランダムコポリマーを用いた顔料分散液を含有する水性媒体にブロックコポリマーを添加する最大の理由は、ランダムコポリマーを用いた顔料分散液だけを用いても、十分なインクの吐出安定性が得られないからである。
本発明者らの検討では、ランダムコポリマーを用いた顔料分散液を含む顔料インクを、記録ヘッドから吐出する場合、特には長時間連続してインクを吐出する場合に、フェイス面に顔料インクが付着し易いことがわかった。その理由は、顔料インクは、インクの吐出時に水分が蒸発して濃縮された状態になるため、インクカートリッジ中よりも分散安定性が劣る状態になる。そして疎水性ユニットで形成されるランダムコポリマーの微小なミセルが、フェイス面上の撥水処理の弱い部分と疎水性相互作用を起こすことにより、前記ミセルがフェイス面に付着し易く、フェイス面ヌレをひき起こし易くなったのではないかと推定した。
次にランダムコポリマーを用いた顔料分散液を含む水性媒体にブロックコポリマーを適量添加して調製した顔料インクを記録ヘッドから吐出した。その結果、長時間連続してインクを吐出した場合でも、フェイス面への顔料インクの付着量が極端に減少することがわかった。その理由は、上記したように、ブロックコポリマーは、ランダムコポリマーと比較して、ミセルが比較的大きいため、フェイス面の撥水処理が十分でない部分に付着しようとする。そして、ブロックコポリマーのミセルはランダムコポリマーのミセルと比較して比表面積が小さく、フェイス面への付着力も小さい。よって、ブロックコポリマーは仮に弱い付着力で付着したとしても、比較的容易に除去される特性をもつので、フェイス面ヌレは起こしにくいことが推定できる。
さらにブロックコポリマーは高分子量の界面活性剤のような挙動を示す能力があるため、一旦フェイス面に付着したランダムコポリマーを用いた顔料分散液を含む顔料インクを、フェイス面から引き剥がす効果、いわば洗浄効果が発現することが考えられる。このため、インクの吐出安定性を向上するという観点では、添加するブロックコポリマーの量は多いほど良好である。具体的には、インク全質量を基準としたブロックコポリマーの含有量A(質量%)とランダムコポリマーの含有量B(質量%)の比が、ブロックコポリマー/ランダムコポリマー(A/B)=0.25以上、さらには0.30以上であることが好ましい。
本発明のインクによる記録の文字品位や耐ブリーディング性という点では、インク中のブロックコポリマーの含有量が少ないほど良好である。その理由は、ランダムコポリマーはミセル形成能が低いため、記録媒体上に付与したインク中の水性媒体が蒸発して色材が定着する過程において、色材同士の凝集は早い。これに対して、ブロックコポリマーはミセル形成能が高いため、色材同士の凝集は遅いからであると考えられる。このため、インク全質量を基準としたブロックコポリマーの含有量A(質量%)とランダムコポリマーの含有量B(質量%)の比が、ブロックコポリマー/ランダムコポリマー(A/B)=1.5未満、さらには1.35未満であることが好ましい。
以上をまとめると、本発明においては、インク全質量を基準としたブロックコポリマーの含有量A(質量%)とランダムコポリマーの含有量B(質量%)の比が、以下の要件を満たすことが好ましい。すなわち、ブロックコポリマー/ランダムコポリマー(A/B)=0.25以上1.5未満であることが好ましく、0.30以上1.35未満であることがさらに好ましい。前記比率(A/B)が0.25未満であると、フェイス面ヌレを起こし、インクの吐出安定性が悪化する場合があるので好ましくない。また、前記比率(A/B)が1.5以上であると、文字品位や耐ブリーディング性が悪化する場合があるので好ましくない。
また、インク全質量を基準としたカーボンブラックの含有量をC(質量%)としたときに、前記C(質量%)と、上記したブロックコポリマーの含有量A(質量%)及びランダムコポリマーの含有量B(質量%)が、以下の要件を満たすことが好ましい。すなわち、本発明においては、カーボンブラックの含有量/[ブロックコポリマー及びランダムコポリマーの含有量の合計](C/(A+B))=0.67以上2.0未満であることが好ましい。前記比率(C/(A+B))が0.67未満であると、顔料の含有量に対して樹脂の含有量が多く、顔料に吸着しない樹脂が増加する。このため、たとえ上記のようにブロックコポリマー/ランダムコポリマー(A/B)=0.25以上1.5未満の比率であっても、フェイス面ヌレを起こし易く、インクの吐出安定性に劣る場合があるので好ましくない。また、前記比率(C/(A+B))が2.0以上であると、顔料の含有量に対して樹脂の含有量が少ないため、インクの長期保存安定性や吐出安定性が悪化する場合があるため好ましくない。
本発明で用いるランダムコポリマーの酸価は100mgKOH/g以上160mgKOH/g未満の範囲のものが好ましい。前記酸価が100mgKOH/g未満であれば、水への溶解性に劣り、インクが白濁する場合があるので好ましくない。また、前記酸価が160mgKOH/g以上であると、水への溶解性が高すぎて、インクが記録媒体中にすばやく浸透するため、文字品位や耐ブリーディング性が劣る場合があるため好ましくない。
本発明で用いるブロックコポリマーの酸価は130mgKOH/g以上230mgKOH/g未満の範囲のものが好ましい。前記酸価が130mgKOH/g未満であればフェイス面ヌレを起こし易く、インクの吐出安定性が劣る場合があるので好ましくない。その理由は、樹脂の水への溶解性は十分であるものの、高分子量の界面活性剤のような挙動を示すことによる効果が得られないためであると考えられる。また、前記酸価が230mgKOH/g以上であると、ランダムコポリマーの場合と同様に、水への溶解性が高すぎて、インクが記録媒体にすばやく浸透するため、文字品位や耐ブリーディング性が劣る場合があるため好ましくない。
本発明で用いるランダムコポリマーの重量平均分子量は4,000以上25,000未満の範囲のものが好ましい。前記重量平均分子量が4,000未満であると顔料の分散不良を起こし易い場合があり、好ましくない。その理由は顔料分散の際に、樹脂の立体反発層が薄く、ポリマーの顔料への吸着安定化が不十分であるためであると考えられる。また、前記重量平均分子量が25,000以上でも分散不良を起こし易い場合があり、好ましくない。その理由は顔料分散の際に十分なせん断力を得ることが困難となるためであると考えられる。
本発明で用いるブロックコポリマーの重量平均分子量は2,000以上15,000未満の範囲のものが好ましい。前記重量平均分子量が2,000未満であるとインクの吐出安定性に劣る場合があるため好ましくない。その理由は分子量が低いと高分子量の界面活性剤のような挙動を示すことによる効果が十分に得られず、特にフェイス面に付着し易いランダムコポリマーの除去が困難であるためであると考えられる。また、前記重量平均分子量が15,000以上であると、長期保存安定性に劣る場合があるため好ましくない。その理由は、界面活性効果は十分であるが、ランダムコポリマーと相互作用を起こし易く、長期保存した場合に物性が変化し易いことである。
本発明のインクは、上記した各々の特性を満足するものであれば、用いる原材料の特性や製造方法については、特に規定するものではないが、好ましい形態の例を具体的に説明する。
(カーボンブラック分散液)
カーボンブラック分散液(以下、単に「顔料分散液」と呼ぶことがある)について説明する。本発明のインクは、2種類のポリマー(ランダムコポリマー及びブロックコポリマー)を含有することを特徴とする。インク中に含有される顔料分散液は、前記した各々の特性を満足するものであれば、用いる材料の特性や製造方法については、特に規定するものではない。上記したように、顔料分散液に用いるポリマーは、ランダムコポリマー、ブロックコポリマー、又はランダムコポリマー及びブロックコポリマーの併用のいずれでもかまわない。しかし、本発明においては、顔料分散液を安定して製造すること及びインクの長期保存安定性の観点から、顔料分散液に用いるポリマーは、ランダムコポリマーを用いることが特に好ましい。さらに、ブロックコポリマー又はランダムコポリマーがアクリル系ポリマーであることが好ましく、特には、ブロックコポリマー及びランダムコポリマーが共にアクリル系ポリマーであることが好ましい。
ランダムコポリマー又はブロックコポリマーとしては、下記に挙げる疎水性モノマー及び親水性モノマーのうち少なくとも2つのモノマー(このうち少なくとも1つは親水性モノマー)で構成されるコポリマー、又はこれらの塩などが挙げられる。
疎水性モノマーとしては、具体的には、以下の(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸−n−プロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸−t−ブチル、アクリル酸ベンジルなど。また、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸−n−プロピル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−t−ブチル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸ベンジルなど。
また、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレンなどのスチレン系モノマーが挙げられる。また、イタコン酸ベンジルなどのイタコン酸エステル;マレイン酸ジメチルなどのマレイン酸エステル;フマール酸ジメチルなどのフマール酸エステル;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニルなどが挙げられる。
また、親水性モノマーとしては、アニオン性基を有するモノマー及びノニオン性基を有するモノマーを用いることが好ましい。具体的には、アニオン性基を有するモノマーとして、例えば、以下のものが挙げられる。アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、エタアクリル酸、プロピルアクリル酸、イソプロピルアクリル酸、イタコン酸、フマール酸などのカルボキシル基を有するモノマー、又はこれらの塩などが挙げられる。
また、スチレンスルホン酸、スルホン酸−2−プロピルアクリルアミド、アクリル酸−2−スルホン酸エチル、メタクリル酸−2−スルホン酸エチル、ブチルアクリルアミドスルホン酸などのスルホン酸基を有するモノマー、又はこれらの塩が挙げられる。また、メタクリル酸−2−ホスホン酸エチル、アクリル酸−2−ホスホン酸エチルなどのホスホン酸基を有するモノマーなどが挙げられる。これらの中でもアクリル酸又はメタクリル酸、特にはアクリル酸を用いること、すなわち、アクリル系ポリマーを用いることが好ましい。
また、ノニオン性基を有するモノマーとしては、具体的には、以下のものが挙げられる。(メタ)アクリル酸ヒドロキシメチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシルプロピルなどの構造内にラジカル重合性の不飽和結合と強い親水性を示すヒドロキシル基を同時に有するモノマー類が挙げられる。
また、アルキレンオキサイド基を含むモノマー類を用いることができる。具体的には、以下のものが挙げられる。メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
また、その他、公知又は新規の各種オリゴマー、マクロモノマーなども制限なく用いることができる。中でも、スチレン、又はメタクリル酸ベンジルとアクリル酸、又はメタクリル酸とのコポリマーは、安価であり、かつ比較的簡便に重合可能であるため、好ましい。
本発明のインクに用いるランダムコポリマー及びブロックコポリマーの製造は、一般的な方法で行うことができる。例えば、ブロックコポリマーの製造は、カチオンリビング重合法、グループトランスファー重合法、原子移動重合法、高分子アゾ重合開始剤を用いる方法などにより行うことができる。勿論、本発明は、上記したような要件を満足するポリマーであれば、どのような方法により得られたポリマーであっても用いることができる。
また、得られたランダムコポリマーを含む液体、ブロックコポリマーを含む液体はいずれも、減圧などの条件下で脱溶剤を行い、未反応モノマー及び重合時に用いた溶剤を除去する。その後、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム、アンモニア、ジメチルエタノールアミンなどの塩基にて中和し、水中に溶解した状態(アルカリ可溶型樹脂)として用いることが好ましい。
顔料分散液を製造(顔料を分散)する方法としては、一般的に用いられる分散方法であれば、どのような手法でも制限されず、例えば、以下のものが挙げられる。ペイントシェイカー、サンドミル、ビーズミル、アジテーターミル、3本ロールミルなどの分散機や、マイクロフルイダイザー、ナノマイザー、アルチマイザーなどの高圧ホモジナイザー、超音波分散機などを用いた方法が挙げられる。中でも簡便性及び分散安定性の観点からビーズミルを用いることが特に好ましい。ビーズミルの条件については、特に限られるものではないが、以下の条件とすることが好ましい。
・ビーズ充填割合:50%乃至90%
・ビーズ径:0.1mm乃至1mm
・回転数:300rpm乃至5,000rpm
・分散時間:0.1時間乃至24時間
本発明のインクのように、インクが複数のポリマーを含むことやそれらの含有量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)などを用いて、常法により確認することができる。このとき、複数のポリマーにおける重量平均分子量の差が1,000程度あれば、より精度よく定量を行うことができる。
(カーボンブラック)
本発明のインクにおいて用いることのできるカーボンブラックは特に限定されず、下記に挙げるようなものをいずれも用いることができる。本発明においては、インク中のカーボンブラックの含有量(質量%)が、インク全質量を基準として、0.1質量%以上15.0質量%以下、さらには1.0質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。
カーボンブラックとしては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラックなどのカーボンブラックを用いることができる。具体的には、以下のものを用いることができる。
レイヴァン:1170、1190、ULTRA−II、1200、1255、1250、1500、2000、3500、5000、ULTRA、5250、5750、7000など(コロンビア製)。ブラックパールズL、リーガル:330R、400R、660R、モウグルL、モナク:700、800、880、900、1000、1100、1300、1400、2000、ヴァルカンXC−72Rなど(キャボット製)。
カラーブラック:FW1、FW2、FW2V、FW18、FW200、S150、S160、S170、プリンテックス:35、U、V、140U、140V、スペシャルブラック:4、4A、5、6など(デグッサ製)。No.25、No.33、No.40、No.47、No.52、No.900、No.2300、MCF−88、MA7、MA8、MA100、MA600など(三菱化学製)。また、本発明のために別途新たに調製されたカーボンブラックや、マグネタイトやフェライトなどの磁性体微粒子など、チタンブラックなどを用いることもできる。
(水性媒体)
本発明のインクには、水又は水及び水溶性有機溶剤を含有する水性媒体を用いることができる。インク中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、3.0質量%以上60.0質量%以下、さらには5.0質量%以上45.0質量%以下であることが好ましい。水溶性有機溶剤は、具体的には、以下のものを用いることができる。
エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、第2ブタノール、第3ブタノールなどの炭素数が1乃至4のアルカノール。N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのカルボン酸アミド。アセトン、メチルエチルケトン、2−メチル−2−ヒドロキシペンタン−4−オンなどのケトン又はケトアルコール。テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの環状エーテル。グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,2−又は1,3−プロピレングリコール、1,2−又は1,4−ブチレングリコール、チオジグリコールなどのグリコール類。1,5−ペンタンジオール、1,2−又は1,6−ヘキサンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、平均分子量が200、400、600、1,000、2,000などのポリエチレングリコールなどの多価アルコール類。2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルモルホリンなどの複素環類。ジメチルスルホキシドなどの含硫黄化合物。グルコース、ガラクトースなどの糖類。これらの水溶性有機溶剤は、1種又は2種以上を用いてもよい。
また、水は脱イオン水を用いることが好ましい。インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、50.0質量%以上95.0質量%以下であることが好ましい。
(その他の添加剤)
本発明のインクは、上記した成分以外にも必要に応じて、尿素、エチレン尿素、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタンなど、固体の保湿性化合物を含有してもよい。また、界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤などの種々の添加剤を含有してもよい。
(インクの特性)
上記で説明したような構成の本発明のインクは、記録ヘッドから良好に吐出できる特性を有することが好ましい。このため、インクの特性が、例えば、その粘度が1mPa・s以上8mPa・s以下、表面張力が30mN/m以上50mN/m以下、また、インクジェット記録装置を構成する各部材との接液性の観点からpHは6.0以上9.5以下であることが好ましい。本発明のインク中の顔料分散液や、インクは、所望の特性を得るために、遠心分離、フィルターでのろ過などの方法で精製を行うことが好ましい。その方法は、一般的に用いられる手法であれば、どのような手法でも制限なく用いることができる。その中でも、顔料分散液の精製は遠心分離機で粗大粒子を除去することが好ましく、インクの精製はフィルターで加圧ろ過を行うことが好ましい。
<カラーインク>
本発明のインクは、他のインク、例えば、カラーインクとのインクセットとしても用いることができる。以下、カラーインクについて述べる。カラーインクは、少なくとも、水、水溶性有機溶剤、色材を含有することが好ましい。カラーインクは、従来公知のインクジェット用インクをいずれも用いることができる。
(色材)
カラーインクの色材としては、染料又は顔料を用いることができる。カラーインクの色は、例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、レッド、グリーン、ブルー、オレンジなどから適宜に選択して用いることができる。
〔有機顔料〕
カラーインクに用いる顔料は、有機顔料であることが好ましい。有機顔料としては、具体的には、以下のものを用いることができる。
トルイジンレッド、トルイジンマルーン、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、ピラゾロンレッドなどの水不溶性アゾ顔料。リトールレッド、ヘリオボルドー、ピグメントスカーレット、パーマネントレッド2Bなどの水溶性アゾ顔料。アリザリン、インダントロン、チオインジゴマルーンなどの建染染料からの誘導体。フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーンなどのフタロシアニン系顔料。
キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタなどのキナクリドン系顔料。ペリレンレッド、ペリレンスカーレットなどのペリレン系顔料。イソインドリノンイエロー、イソインドリノンオレンジなどのイソインドリノン系顔料。ベンズイミダゾロンイエロー、ベンズイミダゾロンオレンジ、ベンズイミダゾロンレッドなどのイミダゾロン系顔料。ピランスロンレッド、ピランスロンオレンジなどのピランスロン系顔料。インジゴ系顔料。縮合アゾ系顔料。チオインジゴ系顔料。フラバンスロンイエロー、アシルアミドイエロー、キノフタロンイエロー、ニッケルアゾイエロー、銅アゾメチンイエロー、ペリノンオレンジ、アンスロンオレンジ、ジアンスラキノニルレッド、ジオキサジンバイオレットなど。
また、有機顔料をカラーインデックス(C.I.)ナンバーにて示すと、具体的には、以下のものを用いることができる。
C.I.ピグメントイエロー:12、13、14、17、20、24、74、83、86、93、109、110、117、120、125、128、137、138、147、148、151、153、154、166、168など。C.I.ピグメントオレンジ:16、36、43、51、55、59、61など。C.I.ピグメントレッド:9、48、49、52、53、57、97、122、123、149、168、175、176、177、180、192、215、216、217、220、223、224、226、227、228、238、240など。C.I.ピグメントバイオレット:19、23、29、30、37、40、50など。C.I.ピグメントブルー:15、15:3、15:1、15:4、15:6、22、60、64など。C.I.ピグメントグリーン:7、36など。C.I.ピグメントブラウン:23、25、26など。
〔染料〕
本発明のインクに用いることができる染料は、直接染料、酸性染料、反応性染料、塩基性染料などが挙げられる。また、カラーインデックスに記載されていない染料であっても、水溶性を有するものであれば用いることができる。染料をカラーインデックス(C.I.)ナンバーにて示すと、具体的には、以下のものを用いることができる。
〔イエロー染料〕
C.I.ダイレクトイエロー:8、11、12、27、28、33、39、44、50、58、85、86、87、88、89、98、100、110、132など。C.I.アシッドイエロー:1、3、7、11、17、23、25、29、36、38、40、42、44、76、98、99など。C.I.リアクティブイエロー:2、3、4、17、25、37など。C.I.フードイエロー:3など。
〔マゼンタ染料〕
C.I.ダイレクトレッド:2、4、9、11、20、23、24、31、39、46、62、75、79、80、83、89、95、197、201、218、220、224、225、226、227、228、229、230など。C.I.アシッドレッド:6、8、9、13、14、18、26、27、32、35、42、51、52、80、83、87、89、92、106、114、115、133、134、145、158、198、249、265、289など。C.I.フードレッド:87、92、94など。C.I.ダイレクトバイオレット107など。
〔シアン染料〕
C.I.ダイレクトブルー:1、15、22、25、41、76、77、80、86、90、98、106、108、120、158、163、168、199、226、307など。C.I.アシッドブルー:1、7、9、15、22、23、25、29、40、43、59、62、74、78、80、90、100、102、104、112、117、127、138、158、161、203、204、221、244など。
〔ブラック染料〕
C.I.ダイレクトブラック:17、19、22、31、32、51、62、71、74、112、113、154、168、195など。C.I.アシッドブラック:2、48、51、52、110、115、156など。C.I.フードブラック:1、2など。
(水性媒体及び添加剤、カラーインクの特性)
カラーインクの水性媒体及び添加剤は、前記した本発明のインクに用いる水性媒体及び添加剤と同様のものを用いることができる。また、カラーインクは、記録ヘッドから良好に吐出できる特性を有することが好ましい。このため、インクの特性が、その粘度が1mPa・s以上8mPa・s以下、表面張力が25mN/m以上45mN/m以下、また、インクジェット記録装置を構成する各部材との接液性の観点からpHは6.0以上9.5以下であることが好ましい。
<インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット及びインクジェット記録装置>
次に、インクジェット記録装置の一例について以下に説明する。先ず、熱エネルギーを利用したインクジェット記録装置の主要部である記録ヘッドの構成の一例を図1及び図2に示す。図1は、インク流路に沿った記録ヘッド13の断面図であり、図2は図1のA−B線での切断面図である。記録ヘッド13はインクを通す流路(ノズル)14を有するガラス、セラミック、シリコン又はプラスチック板などと発熱素子基板15とを接着して得られる。
発熱素子基板15は、保護層16、電極17−1及び17−2、発熱抵抗体層18、蓄熱層19、基板20より構成される。前記保護層16は、酸化シリコン、窒化シリコン、炭化シリコンなどで形成される。前記電極17−1及び17−2は、アルミニウム、金、アルミニウム−銅合金などで形成される。前記発熱抵抗体層18は、HfB2、TaN、TaAlなどの高融点材料などで形成される。前記蓄熱層19は、熱酸化シリコン、酸化アルミニウムなどで形成される。また、前記基板20は、シリコン、アルミニウム、窒化アルミニウムなどの放熱性のよい材料などで形成される。
上記記録ヘッド13の電極17−1及び17−2にパルス状の電気信号が印加されると、発熱素子基板15のnで示される領域が急速に発熱し、この表面に接しているインク21に気泡が発生する。そして、気泡の圧力でメニスカス23が突出し、インク21が記録ヘッドのノズル14を通して吐出され、吐出オリフィス22よりインク滴24となり、記録媒体25に向かって飛ぶ。
図3は、図1に示した記録ヘッドを多数並べたマルチヘッドの一例の外観図である。このマルチヘッドは、マルチノズル26を有するガラス板27と、図1に説明したものと同じような発熱ヘッド28を接着して作られている。
図4は、この記録ヘッドを組み込んだインクジェット記録装置の一例である。図4において、ワイピング部材であるブレード61の一端はブレード保持部材によって保持固定されており、カンチレバーの形態をなす。ブレード61は、記録ヘッド65による記録領域に隣接した位置に配置され、また、図示した例の場合、記録ヘッド65の移動経路中に突出した形態で保持される。62は記録ヘッド65の吐出口面のキャップであり、ブレード61に隣接するホームポジションに配置され、記録ヘッド65の移動方向と垂直方向に移動して、インク吐出口面と当接して、キャッピングを行う構成を備える。
さらに63はブレード61に隣接して設けられるインク吸収体であり、ブレード61と同様、記録ヘッド65の移動経路中に突出した形態で保持される。ブレード61、キャップ62及びインク吸収体63によって吐出回復部64が構成され、ブレード61及びインク吸収体63によって、吐出口面の水分、塵埃などの除去が行われる。65は、吐出エネルギー発生手段を有し、吐出口を配した吐出口面に対向する記録媒体にインクを吐出して記録を行う記録ヘッド、66は記録ヘッド65を搭載して記録ヘッド65の移動を行うためのキャリッジである。
キャリッジ66はガイド軸67と摺動可能に係合し、キャリッジ66の一部はモーター68によって駆動されるベルト69と接続(不図示)している。これによりキャリッジ66はガイド軸67に沿った移動が可能となり、記録ヘッド65による記録領域及びその隣接した領域の移動が可能となる。51は記録媒体を挿入するための給紙部、52は不図示のモーターにより駆動される紙送りローラーである。これらの構成により、記録ヘッド65の吐出口面と対向する位置へ記録媒体が給紙され、記録の進行につれて排紙ローラー53を配した排紙部へ排紙される。
以上の構成において、記録が終了して記録ヘッド65がホームポジションへ戻る際、吐出回復部64のキャップ62は記録ヘッド65の移動経路から退避しているが、ブレード61は移動経路中に突出している。その結果、記録ヘッド65の吐出口がワイピングされる。なお、キャップ62が記録ヘッド65の吐出面に当接してキャッピングを行う場合、キャップ62は記録ヘッドの移動経路中に突出するように移動する。記録ヘッド65がホームポジションから記録開始位置へ移動する場合、キャップ62及びブレード61は上記したワイピングのときの位置と同じ位置に存在する。
この結果、この移動においても記録ヘッド65の吐出口面はワイピングされる。上記で述べた記録ヘッド65のホームポジションへの移動は記録終了時や吐出回復時ばかりでなく、記録ヘッドが記録のために記録領域を移動する間に所定の間隔で記録領域に隣接したホームポジションへ移動し、この移動に伴って上記ワイピングが行われる。
図5は、記録ヘッドにインク供給部材、例えば、チューブを介して供給されるインクを収容したインクカートリッジの一例を示す図である。ここで40は供給用インクを収納したインク収容部、例えば、インク袋であり、その先端にはゴム製の栓42が設けられている。この栓42に針(不図示)を挿入することにより、インク袋40中のインクを記録ヘッドに供給可能にする。44は廃インクを受容するインク吸収体である。
インクジェット記録装置は、上記で述べたように記録ヘッドとインクカートリッジとが別体となったものに限らず、図6に示すように、記録ヘッドとインクカートリッジが一体になったものにも好適に用いられる。図6において、記録ユニット70の中にはインクを収容するインク収容部、例えば、インク吸収体が収納されており、かかるインク吸収体中のインクが複数の吐出口を有する記録ヘッド部71からインク滴として吐出される構成になっている。
また、インク吸収体を用いないで、インク収容部がその内部にバネなどを有するインク袋であるような構造でもよい。72はカートリッジ内部を大気に連通させるための大気連通口である。この記録ユニット70は図4に示す記録ヘッド65に換えて用いられるものであって、キャリッジ66に対して着脱自在になっている。
次に、力学的エネルギーを利用したインクジェット記録装置の好ましい一例は、以下の構成のオンデマンド型インクジェット記録ヘッドを有するものが挙げられる。具体的には、インクジェット記録装置は、複数のノズルを有するノズル形成基板、ノズルに対向して配置される圧電材料と導電材料で構成される圧力発生素子を有する。そして、この圧力発生素子の周囲を満たすインクを備え、印加電圧により圧力発生素子を変位させ、インク滴をノズルから吐出する。上記したインクジェット記録装置の主要部である記録ヘッドの構成の一例を図7に示す。
記録ヘッドは、インク流路80、オリフィスプレート81、振動板82、圧電素子83、オリフィスプレート81、振動板82などを支持固定するための基板84とから構成されている。インクは、インク室(不図示)に連通したインク流路80から、オリフィスプレート81を通じて所望の体積のインク滴となり吐出される。このとき、インクは、圧力を加える振動板82、この振動板82に接合されて電気信号により変位する圧電素子83の作用により吐出される。前記インク流路80は、感光性樹脂などで形成される。
前記オリフィスプレート81においては、ステンレス、ニッケルなどの金属を電鋳やプレス加工による穴あけなどにより吐出口85が形成される。前記振動板82は、ステンレス、ニッケル、チタンなどの金属フィルム及び高弾性樹脂フィルムなどで形成される。
また、前記圧電素子83は、チタン酸バリウム、PZTなどの誘電体材料で形成される。上記したような構成を有する記録ヘッドは、圧電素子83にパルス状の電圧を与えることにより歪み応力を発生させる。そして、そのエネルギーが圧電素子83に接合された振動板を変形させ、インク流路80内のインクを垂直に加圧しインク滴(不図示)をオリフィスプレート81の吐出口85より吐出して記録を行うように動作する。このような記録ヘッドは、図4に示したものと同様のインクジェット記録装置に組み込んで用いることができる。また、インクジェット記録装置の細部の動作は、上記したものと同様とすることができる。
次に、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、下記実施例によって限定されるものではない。なお、文中「部」及び「%」とあるのは、特に断りのない限り質量基準である。
[製造例1(ランダムコポリマーの調製)]
撹拌機、還流冷却装置及び窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコにエチレングリコールモノブチルエーテル200部を添加し、窒素ガスを導入し、撹拌しながら130℃に昇温した。その後スチレン65部、アクリル酸25部、n−ブチルアクリレート10部及び重合開始剤としてt−ブチルパーオキサイド4部を含む混合物を3時間かけて滴下した。滴下終了後2時間エージングを行い、エチレングリコールモノブチルエーテルを減圧下で除去した。得られた固形のポリマーは、その酸価と当量の水酸化カリウム及びイオン交換水を加えて80℃で中和して溶解することで、樹脂固形分15%、酸価190mgKOH/g、重量平均分子量6,000のランダムコポリマーAを得た。
[製造例2、3(ランダムコポリマーの調製)]
製造例1と同様の手法で、表1に記載の組成に変更することで、樹脂固形分15%のランダムコポリマーB、Cを得た。
Figure 0005414151
[製造例4(ブロックコポリマーの調製)]
撹拌機、還流冷却装置及び窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコにエチレングリコールモノブチルエーテル70部を添加し、窒素ガスを導入し、撹拌しながら165℃に昇温した。その後メタクリル酸−n−ブチル20部、メタクリル酸80部、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン(α−メチルスチレンダイマー)20部、エチレングリコールモノブチルエーテル30部及び重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(和光純薬製)4部を含む混合物を3時間かけて滴下した。滴下終了後2時間エージングを行うことで、樹脂固形分50%、重量平均分子量2,500のマクロモノマーを調製した。
次に、反応槽の温度を130℃に設定し、メタクリル酸ベンジル180部、メタクリル酸−n−ブチル20部及び重合開始剤としてt−ブチルパーオキサイド6部を含む混合物を3時間かけて滴下した。滴下終了後2時間エージングを行い、エチレングリコールモノブチルエーテルを減圧下で除去した。得られた固形のポリマーは、その酸価と当量の水酸化カリウム及びイオン交換水を加えて80℃で中和して溶解することで、樹脂固形分15%、酸価167mgKOH/g、重量平均分子量8,000のブロックコポリマーDを得た。
[製造例5、6(ブロックコポリマーの調製)]
製造例4と同様の手法で、マクロモノマーを調製した後に用いるモノマーを表2に記載の組成に変更することで、樹脂固形分15%のブロックコポリマーE、Fを得た。
Figure 0005414151
[顔料分散液の調製]
カーボンブラック20部、ランダムコポリマーAを10部及び水70部を、ビーズミル(LMZ2;アシザワファインテック製)にて1,500rpm、3時間分散した。0.1mm径のジルコニアビーズを使用し、ポット内の充填率は85%とした。カーボンブラックは、ブラックパールズ880(キャボット製)を用いた。その後、5,000rpmにて30分間遠心分離を行って凝集成分を除去し、イオン交換水で希釈することで、顔料濃度15%の顔料分散液1を得た。
上記と同様の手法で、表3に記載の組成に変更することで、顔料濃度15%の顔料分散液2〜4を得た。
Figure 0005414151
[インクの調製]
下記の各成分を混合し、さらにポアサイズが2.5ミクロンのメンブレンフィルター(HDCIIフィルター;ポール製)にて加圧ろ過することで、本発明のインク1を調製した。
・顔料分散液1(うちランダムコポリマーA 1.5部) 20部
・ブロックコポリマーD 1部
・グリセリン 5部
・ポリエチレングリコール(平均分子量600) 5部
・トリメチロールプロパン 5部
・アセチレノールEH(商品名:川研ファインケミカル製) 0.25部
・イオン交換水 残部
同様に下記表4及び表5に示す顔料分散液及びポリマーを配合することで、本発明のインク2〜9及び比較例のインク1及び2を得た。
[シアン顔料インクの調製]
実施例及び比較例に用いるシアン顔料インクを下記の要領で作製した。先ず、シアン顔料20部、ランダムコポリマーAを10部及び水70部を含む混合液を、ビーズミル(LMZ2;アシザワファインテック製)にて1,800rpm、5時間分散した。ビーズミルでは0.1mm径のジルコニアビーズを使用し、ポット内の充填率は85%とした。顔料はシアン顔料(Inkjet Cyan BG;クラリアント製)を用いた。その後、5,000rpmにて30分間遠心分離を行って凝集成分を除去し、イオン交換水で希釈することで、顔料濃度15%のシアン顔料分散液を得た。上記で得たシアン顔料分散液をインク中の色材濃度が3%となるように下記の組成で混合し、さらにポアサイズが2.5ミクロンのメンブレンフィルター(HDCIIフィルター;ポール製)にて加圧ろ過し、シアン顔料インクを調製した。
・グリセリン 7部
・ポリエチレングリコール(平均分子量1,000) 2部
・トリメチロールプロパン 3部
・エチレングリコール 5部
・アセチレノールEH(商品名:川研ファインケミカル製) 0.7部
・イオン交換水 残部
[マゼンタ顔料インクの調製]
上記シアン顔料インクの調製と同様の手法で、顔料をマゼンタ顔料(Inkjet Magenta EO 02;クラリアント製)に、さらにインク中の色材濃度を4%に変更することで、マゼンタ顔料インクを得た。
[イエロー顔料インクの調製]
上記シアン顔料インクの調製と同様の手法で、顔料をイエロー顔料(Hansa Brilliant Yellow 5GX;クラリアント製)に、さらにインク中の色材濃度を4%に変更することで、イエロー顔料インクを得た。
[インクの特性]
<長期保存安定性>
テフロン(登録商標)製の180cc容器中に各インクを100g入れ、密閉状態で60℃オーブンにて3ヶ月放置した前後の物性値(d50、d90、粘度)を測定し、初期からの変化率で判断した。なお、粒径の測定方法は以下の通りである。各インクを純水で1,000倍に希釈した液体を調製し、動的光散乱方式の粒度分布測定装置UPA−150EX(日機装製)にて以下の条件で測定し、体積平均粒子径(d50及びd90)で平均粒径を評価した(n3の平均値)。
・Setzero:60s
・測定時間:120s
・測定回数:3回
・顔料の屈折率:1.8
また、粘度は、各インクをE型粘度計(RE80L;東洋精機製)にて、25℃、回転数50rpmにて測定した。
(評価基準)
AA:d50、d90、粘度とも変化率が10%未満。
A:d50、d90、粘度とも変化率が15%未満。
B:d50、d90、粘度のいずれか1項目が変化率15%以上。
C:すべての項目で変化率15%以上。
Figure 0005414151
Figure 0005414151
[インクの評価方法及び評価結果]
上記で得られた各インクをインクジェット記録装置に搭載して記録媒体に記録を行い、吐出安定性及び得られた画像の耐ブリーディング性について評価した結果を表6及び7に示す。インクジェット記録装置は、商品名「PIXUS850i」(キヤノン製)を、記録媒体は、PPC用紙(商品名:オフィスプランナー;キヤノン製)を用いた。
<吐出安定性>
吐出安定性は、2cm×2cmのベタ画像及び文字を含む画像を連続で1,000枚記録し、初期の記録物と最後の記録物の目視比較及び記録後のフェイス面の光学顕微鏡観察にて判断した。
AA:1,000枚記録可能で、初期と最後で、フェイス面の汚れに多少違いが見られるが、記録物にヨレはない。
A:1,000枚記録可能で、初期と最後で、フェイス面の汚れに多少違いが見られ、記録物にヨレもわずかにあるが、記録上問題がない。
B:1,000枚記録可能であるが、初期に比べて記録物のヨレ及びフェイス面の汚れが目立つ。
C:1,000枚記録できない。
<耐ブリーディング性>
ブラックとカラー各色(イエロー、マゼンタ、シアン)のベタ画像を隣接して記録し、ブラック画像及びカラー画像の間のブリーディングの程度を目視で観察し、耐ブリーディング性を下記の基準で評価した。なお、カラーインクは、それぞれ上述した方法で得たシアン顔料インク、マゼンタ顔料インク、イエロー顔料インクをそれぞれ用いた。
AA:ブリーディングがない。
A:ブリーディングがほとんど目立たない(色の境界がぼやけない)。
B:ブリーディングが少し目立ち、色の境界がぼやける。
C:ブリーディングがかなり目立ち、色の境界がわからない。
Figure 0005414151
Figure 0005414151
記録ヘッドの縦断面図である。 記録ヘッドの切断面図である。 図1に示した記録ヘッドをマルチ化した記録ヘッドの外観斜視図である。 インクジェット記録装置の一例を示す斜視図である。 インクカートリッジの縦断面図である。 記録ユニットの一例を示す斜視図である。 記録ヘッドの構成の一例を示す図である。
符号の説明
13:記録ヘッド
14:ノズル
15:発熱素子基板
16:保護層
17−1、17−2:電極
18:発熱抵抗体層
19:蓄熱層
20:基板
21:インク
22:吐出オリフィス(微細孔)
23:メニスカス
24:インク滴
25:記録媒体
26:マルチノズル
27:ガラス板
28:発熱ヘッド
40:インク袋
42:栓
44:インク吸収体
45:インクカートリッジ
51:給紙部
52:紙送りローラー
53:排紙ローラー
61:ブレード
62:キャップ
63:インク吸収体
64:吐出回復部
65:記録ヘッド
66:キャリッジ
67:ガイド軸
68:モーター
69:ベルト
70:記録ユニット
71:記録ヘッド部
72:大気連通口
80:インク流路
81:オリフィスプレート
82:振動板
83:圧電素子
84:基板
85:吐出口

Claims (7)

  1. 複数のポリマー及びカーボンブラックを含有する水性インクであって、
    前記複数のポリマーが、ブロックコポリマー及びランダムコポリマーを含み、
    前記ブロックコポリマー及び前記ランダムコポリマーが共にアクリル系ポリマーであり、
    前記ブロックコポリマーが、疎水性ユニットと親水性ユニットから構成されるブロックコポリマー(但し、ポリビニルアルコール系ブロックコポリマーを除く)であり
    前記親水性ユニットを構成する親水性モノマーが、アニオン性基を有するモノマー、アルキレンオキサイド基を有するモノマー、(メタ)アクリル酸ヒドロキシメチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル及び(メタ)アクリル酸ヒドロキシルプロピルから選択される少なくとも1種であり、
    インク全質量を基準とした前記ブロックコポリマーの含有量A(質量%)及び前記ランダムコポリマーの含有量B(質量%)の比が、下記式(1)の関係を満たし、さらにインク全質量を基準とした前記カーボンブラックの含有量C(質量%)、前記A及び前記Bが、下記式(2)の関係を満たすことを特徴とする水性インク。
    Figure 0005414151
  2. 前記ブロックコポリマーの酸価が130mgKOH/g以上230mgKOH/g未満である請求項1に記載の水性インク。
  3. 前記ブロックコポリマーの重量平均分子量が2,000以上15,000未満である請求項1又は2に記載の水性インク。
  4. 前記ランダムコポリマーの酸価が100mgKOH/g以上160mgKOH/g未満である請求項1乃至のいずれか1項に記載の水性インク。
  5. 前記ランダムコポリマーの重量平均分子量が4,000以上25,000未満である請求項1乃至のいずれか1項に記載の水性インク。
  6. インクをインクジェット方式で吐出して記録媒体に記録を行うインクジェット記録方法において、前記インクが、請求項1乃至のいずれか1項に記載の水性インクであることを特徴とするインクジェット記録方法。
  7. インクを収容しているインク収容部を備えたインクカートリッジにおいて、前記インクが、請求項1乃至のいずれか1項に記載の水性インクであることを特徴とするインクカートリッジ。
JP2007002356A 2007-01-10 2007-01-10 水性インク、インクジェット記録方法及びインクカートリッジ Active JP5414151B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007002356A JP5414151B2 (ja) 2007-01-10 2007-01-10 水性インク、インクジェット記録方法及びインクカートリッジ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007002356A JP5414151B2 (ja) 2007-01-10 2007-01-10 水性インク、インクジェット記録方法及びインクカートリッジ

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2008169272A JP2008169272A (ja) 2008-07-24
JP2008169272A5 JP2008169272A5 (ja) 2010-02-12
JP5414151B2 true JP5414151B2 (ja) 2014-02-12

Family

ID=39697677

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007002356A Active JP5414151B2 (ja) 2007-01-10 2007-01-10 水性インク、インクジェット記録方法及びインクカートリッジ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5414151B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5305825B2 (ja) * 2008-10-15 2013-10-02 キヤノン株式会社 液体組成物、インクセット及びインクジェット記録方法
JP6158001B2 (ja) * 2013-09-06 2017-07-05 キヤノンファインテック株式会社 インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェット記録用ヘッド、及びインクジェット記録装置
JP6265494B2 (ja) * 2014-12-24 2018-01-24 日本化薬株式会社 インク組成物、インクジェット記録方法及び着色体
JP6375019B1 (ja) 2017-05-30 2018-08-15 東洋インキScホールディングス株式会社 インクジェット用水性インキ、及び印刷物の製造方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5310778A (en) * 1992-08-25 1994-05-10 E. I. Du Pont De Nemours And Company Process for preparing ink jet inks having improved properties
EP0822238B1 (en) * 1996-07-29 2002-12-04 E.I. Du Pont De Nemours & Company Incorporated Two component dispersant for wet milling process
US6040358A (en) * 1996-12-27 2000-03-21 E. I. Du Pont De Nemours And Company Ink jet inks containing linear polymer additives
JP2003147250A (ja) * 2001-11-12 2003-05-21 Kuraray Co Ltd 水性インキ組成物
JP4525142B2 (ja) * 2003-04-02 2010-08-18 三菱化学株式会社 ポリビニルアルコール系ブロックコポリマーおよびこれを用いた水系顔料分散液
US20050020730A1 (en) * 2003-05-19 2005-01-27 Valentini Jose E. Inkjet ink
JP4749022B2 (ja) * 2005-04-07 2011-08-17 キヤノンファインテック株式会社 インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジおよびインクジェット記録装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008169272A (ja) 2008-07-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5578772B2 (ja) インクジェット用インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ及びインクジェット記録装置
JP5995396B2 (ja) インクセット、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置
JP4551622B2 (ja) 水性インク
KR100795614B1 (ko) 수성 잉크, 잉크젯 기록 방법, 잉크 카트리지, 기록 유닛,잉크젯 기록 장치 및 상 형성 방법
EP1956059B1 (en) Aqueous ink, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit, ink jet recording apparatus, and image
JP2008189793A (ja) 水性インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、及びインクジェット記録装置
JP5435876B2 (ja) 顔料インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、及びインクジェット記録装置
JP5414151B2 (ja) 水性インク、インクジェット記録方法及びインクカートリッジ
KR100942326B1 (ko) 수성 잉크, 잉크젯 기록 방법, 잉크 카트리지, 기록 유닛,잉크젯 기록 장치, 및 화상
JP2010090191A (ja) インクジェット用水性インク、インクタンク、記録ユニット、インクジェット記録装置、インクジェット記録方法、インクジェット用水性インクの製造方法
JP5279283B2 (ja) 液体組成物、画像形成方法、カートリッジ、記録ユニット、及びインクジェット記録装置
JP5441830B2 (ja) 水性インク
JP2017066392A (ja) インクジェット記録用水性インク及びインクカートリッジ
CN106554657B (zh) 喷墨记录用水性油墨和墨盒
JP6053720B2 (ja) インクジェット用インクの製造方法及びインクジェット記録方法
JP2010100728A (ja) 顔料インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、及びインクジェット記録装置
JP2004115549A (ja) インクセット、画像形成方法、記録ユニット及びインクジェット記録装置
JP4976644B2 (ja) インクジェット用水性インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、インクジェット記録装置及び画像形成方法
JP2004300370A (ja) 水性インク
JP2009108192A (ja) 水性インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、インクカートリッジ、及びインクジェット記録装置
JP2004115550A (ja) 水性インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット及びインクジェット記録装置
JP2004315596A (ja) 水性インク
JP5305825B2 (ja) 液体組成物、インクセット及びインクジェット記録方法
JP2004306403A (ja) カラーインクジェット記録用インクセット
JP5483855B2 (ja) 液体組成物、インクセット及びインクジェット記録方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091216

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091216

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111129

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120127

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120724

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121022

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20121030

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20121228

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20130228

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131002

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131112

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5414151

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151