JP5413230B2 - 電力変換装置 - Google Patents
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Description
かかる電力変換装置9は、図17に示すごとく、ケース92の内部に、電力変換回路を構成するスイッチング素子を内蔵した半導体モジュールやコンデンサ等の構成部品が内蔵されている(特許文献1参照)と共に、上記直流電源と接続するための一対の電源用端子93と、上記交流負荷と接続するための複数(3個)の負荷用端子94とが配置されている。
このボルトを締結するために、ケース92には、ボルト締結部に向って、つまり電源用端子93及び負荷用端子94に向って開口した開口部921が形成されている。すなわち、ケース92内において、上記電源用端子93と上記コネクタ端子96、並びに上記負荷用端子94とバスバー端子97とを重ね合わせたうえで、上記開口部921からボルトをこれらの端子の重ね合わせ部に挿入し、締結工具で締結する。
該電力変換装置は、外郭を構成するケースの内部に、上記直流電源と接続するための一対の電源用端子からなる電源用端子群、及び、上記交流負荷と接続するための複数の負荷用端子からなる負荷用端子群を有し、
上記電源用端子及び上記負荷用端子は、それぞれ、上記直流電源及び上記交流負荷の電極に接続される接続端子と、締結部材によって締結されるよう構成されており、
上記ケースは、上記電源用端子群及び上記負荷用端子群に向って開口した連通開口部を有し、
少なくとも上記接続端子を上記ケース内に配置したときに該ケース内に配されている内部構造物と上記連通開口部の内壁とによって、両者の間に上記締結部材が通過する隙間を設けない落下防止空間が形成されるよう構成されており、
上記連通開口部は、その開口方向から見たとき上記電源用端子群と上記負荷用端子群との間において内方に凹んだくびれ部を有することを特徴とする電力変換装置にある(請求項1)。
該電力変換装置は、外郭を構成するケースの内部に、上記交流負荷と接続するための複数の負荷用端子を有し、該複数の負荷用端子は、接続先が上記交流負荷ごとに異なる複数の負荷用端子群を構成しており、
上記負荷用端子は、上記交流負荷の電極に接続される接続端子と、締結部材によって締結されるよう構成されており、
上記ケースは、上記複数の負荷用端子群に向って開口した連通開口部を有し、
少なくとも上記接続端子を上記ケース内に配置したときに該ケース内に配されている内部構造物と上記連通開口部の内壁とによって、両者の間に上記締結部材が通過する隙間を設けない落下防止空間が形成されるよう構成されており、
上記連通開口部は、その開口方向から見たとき隣り合う2つの上記負荷用端子群の間において内方に凹んだくびれ部を有することを特徴とする電力変換装置にある(請求項2)。
これにより、締結作業中に落下した締結部材の存在位置を狭い領域に特定することができるので、即座にそれを見つけることが可能となる。また、電源用端子群側と負荷用端子群側とのいずれかに、締結部材が落下したときに比較的拾い難くなる部分が存在することもあるが、このような場合、少なくとも当該部分が存在しない側の領域(負荷用端子群側の領域又は電源用端子群側の領域)に締結部材が落下したとき、その領域に締結部材を留めておくことができる。これによって、比較的拾い難い位置に締結部材が転がってしまうことを防ぐことができる。
その結果、締結部材を落下させたとき、締結部材を拾い直して締結作業を再開するまでの手間や時間を低減することができ、締結作業の効率化を図ることができる。
すなわち、まず、上記第2の発明に係る上記電力変換装置においても、上記落下防止空間が形成されるよう構成されているため、締結部材を落としたときにも、締結部材を落下防止空間から拾い上げて作業を再開することができる。
その結果、締結部材を落下させたとき、締結部材を拾い直して締結作業を再開するまでの手間や時間を低減することができ、締結作業の効率化を図ることができる。
この場合には、上記ボルトが上記くびれ部を通過することを確実に防ぐことができる。
この場合には、上記連通開口部における外側開口端の面積よりも内側開口端の面積の方が小さくなる。そのため、ケースの外側から締結部材や締結工具を挿入しやすくなると共に、上記内部構造物が小さくても、該内部構造物と連通開口部の内壁とによって上記落下防止空間を形成しやすくことができる。
また、締結部材が連通開口部の内側に転がったときにも、その締結部材を拾いやすくなる。
この場合には、上記連通開口部の内壁と上記内部構造物との間の隙間を小さくしやすく、隙間からの締結部材の通過を防ぐことができる。すなわち、角部に曲面やC面等の面取り部が形成されている場合、ケースの厚みや内部構造物の体積の割に、上記隙間を小さくすることができない。そこで、このような面取り部を上記角部に設けずに、該角部を角形状とすることによって、上記隙間への締結部材の通過を防ぎやすくなる。
ここで、上記角形状は、例えば、曲率半径1mmの曲面よりも角張った形状である。
本発明の実施例に係る電力変換装置につき、図1〜図14を用いて説明する。
本例の電力変換装置1は、直流電源と交流負荷との間に接続され、両者の間の電力を変換する。
図1に示すごとく、電力変換装置1は、外郭を構成するケース2の内部に、直流電源と接続するための一対の電源用端子3からなる電源用端子群30、及び、交流負荷と接続するための複数の負荷用端子4からなる負荷用端子群40を有する。
ケース2は、電源用端子群30及び負荷用端子群40に向って開口した連通開口部21を有する。
図1に示すごとく、連通開口部21は、その開口方向から見たとき電源用端子群30と負荷用端子群40との間において内方に凹んだくびれ部211を有する。
図1において、符号221を付した破線は、シール面22の外縁の一部を表しているが、これは仮想的な線であり外形上表れるものではない。ただし、シール材52は、この外縁221よりも外側に接触しないようにしてあり、外縁221の外側はシール面22ではない。つまり、ネジ穴23はシール面22の外縁221の外側に存在する。
また、隣り合う電源用端子3と負荷用端子4との間隔は、一対の電源用端子3同士の間隔および隣り合う負荷用端子4同士の間隔のいずれよりも大きい。すなわち、電源用端子群30と負荷用端子群40との間には、比較的広い間隙が設けられ、この間隙に向って一対の上記群間内向部241が形成されている。つまり、この間隙の上方にくびれ部211が形成されている。
これらすべてのネジ穴23と連通開口部21との間には、平坦なシール面22が形成されている。このシール面22は、連通開口部21の輪郭に直交する方向の幅が一定以上となるように形成されている。
図7〜図9に示すごとく、連通開口部21の内壁213は、ケース2の内側へ向かうに従って連通開口部21の内側へ向かうよう傾斜している。すなわち、連通開口部21は、ケース2の内部に向かうほど開口面積が狭まる形状を有する。
これにより、ケース2との間の隙間を小さくしながら、落下防止壁43を配設しやすい。
電力変換装置1は、アルミニウム又はその合金からなるケース2の内部に、電力変換回路を構成するスイッチング素子を内蔵した半導体モジュールやコンデンサ等の構成部品が内蔵されている。そして、この電力変換回路における入出力端子として、一対の電源用端子3及び3個の負荷用端子4が、ケース2内に配置されている。
一対のコネクタ端子6は樹脂製筐体内に保持されてコネクタ60を構成している。また、3本のバスバー端子7も樹脂によって一体化されたバスバーアッセンブリ70を構成している。
落下防止壁43と、端子台41、61、ケース2の内壁213との間には、隙間が形成されているが、これらの隙間は、ボルト11が通過できない程度に小さい隙間である。
このボルト11を締結するために、ケース2には、ボルト締結部に向って、すなわち電源用端子3及び負荷用端子4に向って開口した上記連通開口部21が形成されている。つまり、図7、図8に示すごとく、ケース2内において、電源用端子3とコネクタ端子6、並びに負荷用端子4とバスバー端子7とを重ね合わせたうえで、連通開口部21からボルト11をこれらの端子の重ね合わせ部に挿入し、締結工具で締結する。
そして、電源用端子3とコネクタ端子6とを締結するに当たっては、図7に示すごとく、電源用端子3とコネクタ端子6とを重ね合わせ、ボルト11を、電源用端子3のボルト挿通孔301とコネクタ端子6のボルト挿通孔601とに貫通させると共に、端子台61における雌ネジ部62に螺合させる。これにより、ボルト11によって、電源用端子3とコネクタ端子6とを端子台61上において締結し、接続する。
そして、負荷用端子4とバスバー端子7とを締結するに当たっては、図8に示すごとく、負荷用端子4とバスバー端子7とを重ね合わせ、ボルト11をバスバー端子7のボルト挿通孔701と負荷用端子4のボルト挿通孔401とに貫通させると共に、端子台41における雌ネジ部42に螺合させる。これにより、ボルト11によって、負荷用端子4とバスバー端子7とを端子台41上において締結し、接続する。
カバー51には、ケース2に形成したシール面22に対向する位置に、シール材52を取り付けてなる。連通開口部21にカバー51を取り付けるに当たっては、シール材52をシール面22に圧接しながら、ボルト53によって、カバー51をケース2に締結する。このとき、ボルト53は、ケース2に設けたネジ穴23に螺合する。
上記電力変換装置1においては、図7、図8に示すごとく、少なくとも接続端子(コネクタ端子6およびバスバー端子7)をケース2内に配置したときに落下防止空間12が形成されるよう構成されている。そのため、電源用端子3又は負荷用端子4と接続端子とを締結する作業を行う際に、ボルト11をこれらの端子の周囲において落下させたとき、ボルト11を上記落下防止空間12に留めることができる。これにより、ボルト11を落としたときにも、ボルト11を落下防止空間12から拾い上げて作業を再開することができる。
これにより、締結作業中に落下したボルト11の存在位置を狭い領域に特定することができるので、即座にそれを見つけることが可能となる。また、電源用端子群30側と負荷用端子群40側とのいずれかに、ボルト11が落下したときに比較的拾い難くなる部分が存在することもあるが、このような場合、少なくとも当該部分が存在しない側の領域(負荷用端子群40側の領域又は電源用端子群30側の領域)にボルト11が落下したとき、その領域にボルト11を留めておくことができる。これによって、比較的拾い難い位置にボルト11が転がってしまうことを防ぐことができる。
その結果、ボルト11を落下させたとき、ボルト11を拾い直して締結作業を再開するまでの手間や時間を低減することができ、締結作業の効率化を図ることができる。
また、ボルト11が連通開口部の内側に転がったときにも、そのボルト11を拾いやすくなる。
本例は、図15に示すごとく、負荷用端子群40を2つ有する電力変換装置1の例であって、これら2つの負荷用端子群40に向って開口した連通開口部21をケース2に設けた例である。
そして、連通開口部21の開口方向から見たとき、2つの負荷用端子群40の間において、連通開口部21にくびれ部211が形成されている。
そして、連通開口部21の周囲には、実施例1と同様に、シール面22と複数のネジ穴23とが形成されていると共に、一部のネジ穴23の内側に内向部24が形成されている。
その他は、実施例1と同様である。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
本例は、図16に示すごとく、負荷用端子群40を2つ有する電力変換装置1において、これら2つの負荷用端子群40と該負荷用端子群40に隣接配置された電源用端子群30に向って開口した連通開口部21をケース2に設けた例である。
そして、連通開口部21の開口方向から見たとき、2つの負荷用端子群40の間と、一方の負荷用端子群40と電源用端子群30との間において、それぞれ連通開口部21にくびれ部211が形成されている。
そして、連通開口部21の周囲には、実施例1と同様に、シール面22と複数のネジ穴23とが形成されていると共に、一部のネジ穴23の内側に内向部24が形成されている。
本例の場合にも、実施例1と同様の作用効果を奏することができる。
なお、本例においては、2つの負荷用端子群40を隣り合わせに配置しているが、2個の負荷用端子群40の間に、電源用端子群30を配置することもできる。このような場合にも、連通開口部21に適切にくびれ部211を設けることによって、同様の作用効果を得ることができる。
11 ボルト
12 落下防止空間
2 ケース
21 連通開口部
211 くびれ部
213 内壁
3 電源用端子
30 電源用端子群
4 負荷用端子
40 負荷用端子群
6 コネクタ端子
7 バスバー端子
Claims (4)
- 直流電源と交流負荷との間に接続され、両者の間の電力を変換する電力変換装置において、
該電力変換装置は、外郭を構成するケースの内部に、上記直流電源と接続するための一対の電源用端子からなる電源用端子群、及び、上記交流負荷と接続するための複数の負荷用端子からなる負荷用端子群を有し、
上記電源用端子及び上記負荷用端子は、それぞれ、上記直流電源及び上記交流負荷の電極に接続される接続端子と、締結部材によって締結されるよう構成されており、
上記ケースは、上記電源用端子群及び上記負荷用端子群に向って開口した連通開口部を有し、
少なくとも上記接続端子を上記ケース内に配置したときに該ケース内に配されている内部構造物と上記連通開口部の内壁とによって、両者の間に上記締結部材が通過する隙間を設けない落下防止空間が形成されるよう構成されており、
上記連通開口部は、その開口方向から見たとき上記電源用端子群と上記負荷用端子群との間において内方に凹んだくびれ部を有することを特徴とする電力変換装置。 - 直流電源と複数の交流負荷との間に接続され、両者の間の電力を変換する電力変換装置において、
該電力変換装置は、外郭を構成するケースの内部に、上記交流負荷と接続するための複数の負荷用端子を有し、該複数の負荷用端子は、接続先が上記交流負荷ごとに異なる複数の負荷用端子群を構成しており、
上記負荷用端子は、上記交流負荷の電極に接続される接続端子と、締結部材によって締結されるよう構成されており、
上記ケースは、上記複数の負荷用端子群に向って開口した連通開口部を有し、
少なくとも上記接続端子を上記ケース内に配置したときに該ケース内に配されている内部構造物と上記連通開口部の内壁とによって、両者の間に上記締結部材が通過する隙間を設けない落下防止空間が形成されるよう構成されており、
上記連通開口部は、その開口方向から見たとき隣り合う2つの上記負荷用端子群の間において内方に凹んだくびれ部を有することを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1又は2に記載の電力変換装置において、上記連通開口部の上記内壁は、上記ケースの内側へ向かうに従って該連通開口部の内側へ向かうよう傾斜していることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の電力変換装置において、上記ケースは、上記連通開口部の奥側端部から上記連通開口部の外周へ向かって広がる奥側端面を有し、該奥側端面と上記内壁との間に形成される角部は、角形状となっていることを特徴とする電力変換装置。
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