JP5413106B2 - 暗号情報の復号方法、表示装置、復号用情報印刷フィルム - Google Patents
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Description
利用者は、インターネット上で本人であることを認証するために、入力画面で指示された内容に従い、乱数表から読み取った文字を入力画面の記入枠に記入して回答する。
しかし、乱数表カードのみでは、乱数表カードに記されている内容がそのまま認証に使用できるため盗用される危険性がある。
視覚復号型秘密分散法(Visual Secret Sharing Schemes)とは、秘密画像をn個の暗号画像に分散させたときに、その中のk(≦n)個の分散画像を集めて秘密画像を復元する手法である。
例えば、図2において「PASS WORD」で表わされた秘密画像4を点描画像A100と点描画像B200とに分散し、2つに分散した点描画像A、Bを重ね合わせることによって元の秘密画像(復元画像30)に復元する。
そこで、乱数表をVSSSによって分散情報化し、一方の分散情報をカード状媒体にプリントし、もう一方を透明フィルムにプリントして別々に送付する方法が実用されている。
この方法は、カード状媒体、透明フィルム両者がなければ乱数表は発現できないため、これらを別々に保管することにより不正利用を防止することができる。
しかし、この方法では、ディスプレイと透明フィルムの位置合わせを行う際に、合わせ位置が明確でないために暗証番号や認証コード画像(以下、情報ともいう)を正しく生成(発現)できないというトラブルが発生する。
しかし、この方法も、合わせ位置が明確でないために暗証番号や認証コード情報を正しく生成(発現)できないという課題が発生した。この方法では、カード状媒体とカード状透明フィルムを、カード状媒体の一端を基準として、または、位置合わせマークを基準として位置合わせを行っているが、カード状透明フィルムに分散された情報の一方を印刷する際にプリント位置が必ずしもカードの基準に対して一定とはならないことが原因となっている。
2)また、第二の態様のように、第一の態様において、表示装置と復号用情報印刷フィルムは同一形状であることよって、一回目の位置合わせがより容易になる。
3)また、第三の態様のように、第一又は第二の態様において、復号用情報印刷フィルムの位置合わせマーク印刷面には、位置合わせマーク及び復号用情報を保護するための透明な保護層が形成されたことによって、繰り返し使用しても擦れなどによって印刷された分散情報や位置合わせマークが不鮮明になることがなく、新鮮な状態で継続使用することができる。
4)また、第四又は第五の態様のように、第一から第三何れかの態様において、表示装置には、表示部に表示された分散情報を表示装置内で左右上下に移動、および、回転させるための操作部が形成されたことによって、また、表示装置は少なくとも表示部に表示された分散情報を表示装置内で左右上下に移動、および、回転させる機能を有する表示部付き非接触ICカードであることによって、復号用情報印刷フィルムが損傷・紛失をした場合、または、変更の必要により新しいものと交換することになった場合、表示装置内で容易に再調整が可能となる。
5)また、第六の態様のように、第四又は第五の態様において、二回目の位置合わせにより取得された位置情報は表示装置内に記憶されて保存されることによって、次に位置合わせを行うときに、一回の位置合わせで済ませることができる。
a図は、表示装置の表示部が形成された面の正面概略図である。
表示装置1は、クレジットカード形状をしており、表示装置1の表面には表示部14が形成されている。表示部14の大きさは、図に示すように後述する操作部等を形成する必要から表示装置1の面積の1/4程度から1/2程度までの大きさで形成する。
表示装置1の中央部には、装置の名称が、例えば「Display Card」などと、表示されている。表示装置1の厚さは、特に規定されるものではなく装置としての強度が保たれる厚さであればよい。
表示部14はシェア情報A100を表示し、復号用情報印刷フィルムと重ねて復号情報を表示させるために、表示装置1の表面と面位置となる位置に表示体(図示せず)が形成されることが好ましい。
位置合わせマーク11は、表示装置1の短辺側、または、長辺側の二つの隅と、例えば、対向する側の中央などに三箇所設けられる。位置合わせマーク11を表示装置の四つの隅に設けることもできる。
表示装置に形成された位置合わせマーク11は、b図に示す復号用情報印刷フィルム2に印刷された位置合わせマークと同位置に形成される。
表示装置1の表示部14が形成された位置に合わせてシェア情報B200が印刷されている。
さらに、c図に示すように、表示装置1と復号用情報印刷フィルム2が重ねられ、カード形状の周縁で合わせられたときに、復号用情報印刷フィルム2に印刷された位置合わせマーク21が表示装置1に形成された位置合わせマーク11と同位置になる位置に印刷されている。
したがって、c図に示すように、表示装置1と復号用情報印刷フィルム2が重ねられ、カード形状の周縁で合わせられたときに表示装置1の位置合わせマーク11と復号用情報印刷フィルム2の位置合わせマーク21は略一致するようになっている。
a図の表示部14に表示されるシェア情報A100には、暗号情報の一方の情報が分散情報として隠されて、ドットマトリックスで表示される(すなわち、「視覚不可能」な状態で表示される)。その結果、シェア情報A100からは、隠された情報を、例えば、数字、アルファベット、記号、カタカナ、ひらがな、漢字など「視覚可能」な情報として読み取ることができない。
同様に、b図に示すシェア情報B200には暗号情報の他の一方の情報が分散情報として印刷されているが、シェア情報B200からは、例えば、数字、アルファベット、記号、カタカナ、ひらがな、漢字など「視覚可能」な情報として読み取ることができない。
位置合わせマーク同士を合わせても復号情報3が表示されない場合は、シェア情報B200に印刷による「ズレ」が発生しているので、表示装置側でシェア情報A100を上下左右に移動、および、回転させて最終的な位置合わせを行う。
このように、位置合わせを二段階に分けて行うことによって、復号用情報印刷フィルム2におけるシェア情報Bの位置ずれの補正を行うことができる。
そして、二回目の位置合わせにより位置合わせが成された結果、二回目の位置情報として表示装置内に記憶させる。その結果、次回の復号作業は位置合わせマークによる位置合わせだけで済むことになる。
図3に示す表示装置5は、図1で説明した表示部や位置合わせマークが形成された面と逆の面に、操作部15が形成された表示装置の一例である。
操作部には、表示装置の表示部に、少なくとも、シェア情報Aの表示をON/OFFさせるためのボタンと、表示部に表示させたシェア情報Aを左右上下に微動させたり、回転させるための操作ボタンが、形成されている。
暗号情報を復号する際に、一回目の位置合わせで暗号情報が復号できなかった場合に、復号用情報印刷フィルム2を表示装置に固定したままの状態で、二回目の位置合わせを行う。その際、操作部15によってシェア情報Aを左右上下に微動、または、回転させる。
また、操作部によって操作して暗号情報が発現した位置を表示装置に記憶させる。
図4に示した非接触ICカードは表示部が形成された非接触ICカードである。
電源部は内蔵していても、電力としてアンテナから供給されても良い。
非接触ICカードを読み取り書き込み装置上に載置し、一回目の位置合わせで暗号情報が発現できなかった場合に、復号用情報印刷フィルム2を表示装置に固定したままの状態で非接触ICカードを読み取り書き込み装置のキーボード又はマウスを操作し、シェア情報Aを左右上下に微動させ最終的な位置合わせを行う。
暗号情報が発現した位置を非接触ICカードの制御部16によって記憶部(図示せず)に記憶させる。
表示装置、復号用情報印刷フィルムに使用される材料について説明する。
表示装置の表示部には、液晶、有機ELなどの表示体を使用する。
復号用情報印刷フィルムには、厚さ、0.3〜2mmの透明ポリエステル、透明ポリカーボネート、透明ポリ乳酸、透明アクリル、透明ポリ塩化ビニルなどのプラスチックから選択して使用される。
印刷インキには、市販の紫外線硬化型のオフセットインキを使用する。
また、保護層には、前述のプラスチックに合わせ、接着性の良い、高い表面強度を有する材料を使用する。
2 復号用情報印刷フィルム
3,30 復元画像,復号用情報
4 秘密画像、暗号情報
11,21 位置合わせマーク
14 表示部
15 操作部
16 制御部
100 シェア情報A
200 シェア情報B
Claims (7)
- 表示部を有し前記表示部に分散情報の一方である暗号情報を視覚不可能な状態で表示するカード形状の表示装置と、前記分散情報の他の一方である復号用情報が視覚不可能な状態で印刷され前記表示装置と重ね合わせて使用する復号用情報印刷フィルムを有し、前記表示装置と前記復号用情報印刷フィルムを所定位置で重ね合わせることによって暗号情報を視覚可能化する暗号情報の復号方法であって、
一回目の位置合わせをカード形状の表示装置と復号用情報印刷フィルムの周縁を揃えることで合わせ、さらに、表示装置に形成された位置合わせマークと復号用情報印刷フィルムの復号用情報印刷面と同一面に印刷された位置合わせマークを重ね合わせることによって行い、
二回目の位置合わせを一回目の位置合わせ状態を維持しつつ、表示装置の表示部に表示された分散情報を表示装置内で左右上下に移動、または、回転させることによって行うことを特徴とする暗号情報の復号方法。 - 請求項1に記載の暗号情報の復号方法において、
表示装置と復号用情報印刷フィルムは同一形状であることを特徴とする暗号情報の復号方法。 - 請求項1又は2に記載の暗号情報の復号方法において、
復号用情報印刷フィルムの位置合わせマーク印刷面には、位置合わせマーク及び復号用情報を保護するための透明な保護層が形成されたことを特徴とする暗号情報の復号方法。 - 請求項1〜3何れかに記載の暗号情報の復号方法において、
表示装置には、少なくとも表示部が形成された面の裏面に表示装置の表示部に表示された分散情報を少なくとも表示装置内で左右上下に移動、および、回転させるための操作部が形成された表示装置であることを特徴とする暗号情報の復号方法。 - 請求項1〜3何れかに記載の暗号情報の復号方法において、
表示装置は、少なくとも表示部に表示された分散情報を表示装置内で左右上下に移動、および、回転させる機能を有する表示部付き非接触ICカードであることを特徴とする暗号情報の復号方法。 - 請求項4又は5に記載の暗号情報の復号方法において、二回目の位置合わせにより取得された位置情報は表示装置内に記憶されて保存されることを特徴とする暗号情報の復号方法。
- 請求項4〜6何れかに記載の暗号情報の復号方法に使用される表示装置及び復号用情報印刷フィルム。
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