JP5411001B2 - 送信ドライバ回路 - Google Patents

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Description

本発明は、一対の信号線により差動信号を伝送する伝送線路に接続され、前記伝送線路を介して信号を送信する送信ドライバ回路に関する。
車両に搭載される通信ネットワークの一種であるCAN(Controller Aria Network)は、CAN_High,CAN_Lowと称される一対のバスライン(信号線)を用い、これらのバスラインに電位差を与えることで(ドミナントレベル)差動信号を送信する。そして、バスラインがドミナントレベルとならない場合は、双方が同電位の中心電圧(低電位基準点電位に対して所定の電位を有する)に設定される(レセッシブレベル)。
このような通信ネットワークでは、バスラインがレセッシブレベルとドミナントレベルとの間に変化する際に、信号波形にリンギング(オーバーシュート,アンダーシュート)が生じることが問題となる。例えば、ドミナントレベルからレセッシブレベルに変化する場合には、バスラインが有するインダクタンス分によって蓄積されている電流エネルギーによりアンダーシュートが発生する。
特許文献1には、バスライン間にフリーホイールダイオードを接続することで、アンダーシュート(逆電圧)が発生しようとする際にダイオードをオンさせて、アンダーシュートを低減する技術が開示されている。
特開2006−101430号公報(例えば図1ないし図3参照)
しかしながら、特許文献1に開示されている技術には、以下のような問題がある。フリーホイールダイオードとしてPN接合ダイオードを用いると、オン電圧は約0.8Vとなるため、アンダーシュートがそれ以上の0.8Vを超える電圧にならない場合は作用しない。また、ショットキーダイオードを用いればオン電圧は約0.3Vに低下するが、漏れ電流が大きくなり、耐圧も低いという問題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、フリーホイールダイオードを用いることなく、より低い電圧のアンダーシュートでも低減できる送信ドライバ回路を提供することにある。
請求項1記載の送信ドライバ回路によれば、高電位側駆動素子を、導通状態になると高電位側信号線の電位を自身の制御端子の電位から所定電圧(VH1とする)だけ減じた電位に設定する素子で構成し、低電位側駆動素子を、導通状態になると低電位側信号線の電位を自身の制御端子の電位から所定電圧(VL1とする)だけ加えた電位に設定する素子で構成する。そして、駆動制御部の第1データ電圧設定部は、信号出力部が第1データを出力すると、高電位側駆動素子及び低電位側駆動素子それぞれの制御端子に両者の電位差を所定電圧以上とする電圧信号を設定し、第2データ電圧設定部は、信号出力部が第2データを出力すると、上記それぞれの制御端子に両者の電位差を所定電圧未満とする電圧信号を設定する。これらの作用により、伝送線路を構成する一対の信号線間の電圧を変化させて差動信号を伝送する。
斯様に構成すれば、高電位側信号線と低電位側信号線との電位差は、第1データが出力された場合は、高電位側,低電位側駆動素子それぞれの制御端子間に与えられている所定電圧以上の電位差より電圧(VH1+VL1)を減じた値となる。また、第2データが出力された場合は、各制御端子間に与えられている所定電圧未満の電位差より電圧(VH1+VL1)を減じた値となる。すなわち、信号出力部が第1データを出力している状態から第2データを出力する状態に遷移すると、一対の信号線の電位差は、高電位側,低電位側駆動素子それぞれの制御端子に与えられる電圧に応じて変化するので、信号線に電流を流している経路がいきなり途絶することがなく、電流が徐々に減少するように各駆動素子が遮断状態に移行する。したがって、各駆動素子がオフ状態に移行する場合に発生しようとするアンダーシュートを抑制できる。
請求項2記載の送信ドライバ回路によれば、高電位側駆動素子を、制御端子がゲートに対応し、ドレインが高電位基準点に、ソースが高電位側信号線に接続されるNチャネルMOSFETで構成し、低電位側駆動素子を、制御端子がゲートに対応し、ドレインが低電位基準点に、ソースが低電位側信号線に接続されるPチャネルMOSFETで構成する。すなわち、MOSFETがオンしている状態では、ゲート−ソース間の電位差は閾値電圧に相当する。したがって、NチャネルMOSFET,PチャネルMOSFETそれぞれのゲート電位をVGN,VGP,それぞれの閾値電圧をVTN(=VH1),VTP(=VL1)とすれば、高電位側信号線と低電位側信号線との電位差を、(VGN−VTN)と(VGP+VTP)との差で設定することができる。
請求項3記載の送信ドライバ回路によれば、第2データ電圧設定部は、信号出力部が第2データを出力すると、高電位側,低電位側駆動素子の制御端子を、何れも高電位基準点と低電位基準点との中点電位に設定するので、双方の制御端子が同電位となる。そして、各駆動素子が遮断状態になると、中点電位設定部は、一対の信号線の電位を高電位基準点と低電位基準点との中点電位に設定する。したがって、第2データが出力された場合は、一対の信号線の電位差をゼロにすることができる。
請求項4記載の送信ドライバ回路によれば、第1データ電圧設定部は、前記中点電位を基準として、所定の電圧(Vαとする)を加えた電圧信号を高電位側駆動素子の制御端子に出力し、所定の電圧(Vβとする)を減じた電圧信号を低電位側駆動素子の制御端子に出力する。したがって、第1データが出力された場合は、一対の信号線の電位差を、
[Vα+Vβ−(VH1+VL1)]で設定することができる。
請求項5記載の送信ドライバ回路によれば、第1データ電圧設定部の電位付与部は、信号出力部が第1データを出力すると、カレントミラー回路のミラー電流経路で且つ高電位側,低電位側駆動素子の制御端子間に挿入される2つの抵抗素子(抵抗値R1,R2とする)の共通接続点に中点電位(VMとする)を付与する。したがって、定電流源が定める電流値をIrefとすると、第1データが出力された場合の一対の制御端子間の電位差を、(VM+R1・Iref)と(VM−R2・Iref)との差で設定することができる。
請求項6記載の送信ドライバ回路によれば、第2データ電圧設定部は、第1データ電圧設定部を構成するカレントミラー回路によって流れるミラー電流を遮断するように制御して、高電位側,低電位側駆動素子それぞれの制御端子に電圧信号を設定する。すなわち、第1データ電圧設定部が請求項5で述べたように一対の制御端子間の電位差を設定している状態から、第2データ電圧設定部がカレントミラー回路によって流れるミラー電流を遮断すると、2つの抵抗素子の直列回路に電流が流れなくなる。したがって、高電位側,低電位側駆動素子それぞれの制御端子の電位は、何れも中点電位に設定される。
請求項7記載の送信ドライバ回路によれば、第2データ電圧設定部は、第1データ電圧設定部を構成する定電流源の電流値を変化させることで、高電位側駆動素子の制御端子及び低電位側駆動素子それぞれの制御端子に電圧信号を設定する。すなわち、定電流源の電流値を変化させれば、カレントミラー回路に流すミラー電流の値を変化させることができるので、第2データ電圧設定部が定電流源を介して流れる電流を減少させれば、カレントミラー回路を介して2つの抵抗素子の直列回路に流れる電流も減少する。したがって、高電位側,低電位側駆動素子それぞれの制御端子の電位を、何れも中点電位に設定することができる。
請求項8記載の送信ドライバ回路によれば、第2データ電圧設定部を、ドレインが高電位側駆動素子の制御端子に接続される第1NチャネルMOSFETと、ソースが低電位側駆動素子の制御端子に接続される第2NチャネルMOSFETと、一対の信号線の中点電位を検出する中点電位検出部とを備えて構成する。そして、第1NチャネルMOSFETのソースは第2NチャネルMOSFETのドレインに接続されて、中点電位検出部により検出された中点電位が付与され、第1及び第2NチャネルMOSFETのゲートには、信号出力部が第2データを出力した場合に、これらが何れもオンする電圧信号が与えられる。すなわち、第2データが出力されることで第1及び第2NチャネルMOSFETが何れもオンすれば、高電位側,低電位側駆動素子それぞれの制御端子の電位は、何れも一対の信号線の中点電位に設定されるので、各駆動素子を遮断状態にできる。
請求項9記載の送信ドライバ回路によれば、2値データの変化に応じて、第1データ電圧設定部と第2データ電圧設定部との動作が切り替わる際に、所定の遅延時間を付与する遅延時間付与部を備える。したがって、第1,第2データ電圧設定部それぞれの動作が、アクティブ/インアクティブに遷移する時間を遅延させることで、高電位側,低電位側駆動素子のオンオフの切り替わりも遅延させることができ、アンダーシュートの発生を一層抑制できる。
請求項10記載の送信ドライバ回路によれば、遅延時間付与部を、高電位側,低電位側駆動素子それぞれの制御端子間に接続されるコンデンサで構成するので、コンデンサの容量と配線の抵抗分との時定数によって、高電位側,低電位側駆動素子それぞれの制御端子の電位変化を遅延させることができる。
請求項11記載の送信ドライバ回路によれば、対称性調整部は、信号出力部が第1データを出力した場合に、一対の信号線の中点電位が高電位基準点と低電位基準点との中点電位よりも高ければ高電位側駆動素子の制御端子の電位を低下させ、前者の中点電位が後者の中点電位よりも低い場合は、低圧側駆動素子の制御端子の電位を上昇させることで、双方の中点電位が等しくなるように調整する。したがって、第1データが出力された場合に、双方の中点電位の差に応じて発生するコモンモードノイズを低減できる。
請求項12記載の送信ドライバ回路によれば、対称性調整部を、高電位側駆動素子の制御端子に接続される第1抵抗素子と、第1抵抗素子にドレインが接続されるNチャネルMOSFETと、低電位側駆動素子の制御端子に接続される第2抵抗素子と、第2抵抗素子にドレインが接続されるPチャネルMOSFETとを備えて構成する。そして、前記Nチャネル及び前記PチャネルMOSFETのゲートを共通に接続し、それらのゲートには中点電位検出部により検出される中点電位を与え、双方のFETのソースを共通に接続し、それらのソースには、信号出力部が第1データを出力すると高電位基準点と低電位基準点との中点電位を与える。したがって、各FETは、ソースに付与される中点電位と、ゲートに付与される中点電位との差に応じてオンするので、抵抗素子を介してインピーダンスを低下させることにより、両者の電位差を低減できる。
第1実施例であり、送信ドライバ回路の構成を示す図 特許文献1の構成に対応する図1相当図 信号波形を観測するために使用した擬似負荷回路を示す図 図1,図2の送信ドライバ回路に擬似負荷回路を接続した場合に、信号線間で観測される電圧波形を示す図 コモンモードノイズ波形を示す図4相当図 差動通信ネットワークの構成を示す図 第2実施例を示す図1相当図 第3実施例を示す図1相当図
(第1実施例)
以下、第1実施例について図1ないし図6を参照して説明する。図6は、差動通信ネットワークの構成を示す。差動通信ネットワーク1は、車両に搭載される複数のノード2間の制御通信のために、それらのノード2がツイストペア線で構成される伝送線路3を介して並列にバス接続されたネットワークである。各ノード2は、それぞれ車両の状態を検出するためのセンサ類やセンサからの情報に基づいてアクチュエータをコントロールする制御用のコントローラ(ECU:Electronic Control Unit)である。各ノード2にはそれぞれ通信回路が設けられており、伝送線路3での通信プロトコルに従って送信データや受信データを通信信号に変換し、他のノード2との通信を行う。伝送線路2の途中には、適宜、伝送線路3を分岐するためのハブ4が設けられている。
図1は、ノード2における送信ドライバ回路の構成を中心に示す図である。送信ドライバ回路11において、例えば5Vの電源Vcc(高電位基準点)には、カレントミラー回路12を構成する2つのPチャネルMOSFET12a及び12bのソースが接続されている。PチャネルMOSFET12a及び12bのゲートは、PチャネルMOSFET12aのドレインに共通に接続されており、前記ドレインは、定電流源13を介してNチャネルMOSFET14aのドレインに接続されている。NチャネルMOSFET14aは、もう1つのNチャネルMOSFET14bと共にカレントミラー回路14を構成しており、それらのソースはグランド(低電位基準点)に接続され、同ゲートは共通にNチャネルMOSFET14aのドレインに接続されている。
PチャネルMOSFET12bのドレインは、抵抗値が等しい2つの抵抗素子15及び16の直列回路を介してNチャネルMOSFET14bのドレインに接続されている。電源Vccの中点電圧Vcc/2が供給される電位点には、NチャネルMOSFET17のドレインが接続されており、NチャネルMOSFET17のソースは、NチャネルMOSFET18のソース,ドレインを介して、抵抗素子15及び16の共通接続点に接続されている。
入力端子19は、バッファ20を介してNチャネルMOSFET17及び18のゲートに接続されている。そして、入力端子19には、図示しない信号出力回路によって、グランド基準の送信信号が与えられる。
また、PチャネルMOSFET12bのドレインは、NチャネルMOSFET21(高電位側駆動素子)のゲート21Gに接続され、NチャネルMOSFET14bのドレインは、PチャネルMOSFET22(低電位側駆動素子)のゲート22Gに接続されている。NチャネルMOSFET21のドレインは電源Vccに接続され、PチャネルMOSFET22のドレインはグランドに接続されている。そして、NチャネルMOSFET21のソースは伝送線路3の信号線3H(高電位側信号線)に接続され、PチャネルMOSFET22のソースは信号線3L(低電位側信号線)に接続されている。
ゲート21Gとゲート22Gとの間には、コンデンサ(遅延時間付与部)23が接続されている。また、ゲート21Gは、NチャネルMOSFET24(第1NチャネルMOSFET)のドレインに接続されており、NチャネルMOSFET24のソースは、NチャネルMOSFET25(第2NチャネルMOSFET)のドレイン,ソースを介してゲート22Gに接続されている。入力端子19は、NOTゲート26を介して、NチャネルMOSFET24及び25のゲートに接続されている。
また、ゲート21Gは、抵抗素子27を介してNチャネルMOSFET28のドレインに接続されており、NチャネルMOSFET28のソースは、PチャネルMOSFET29のソース,ドレイン及び抵抗素子30を介してゲート22Gに接続されている。NチャネルMOSFET24のソースは、NチャネルMOSFET28及びPチャネルMOSFET29のゲートに接続されている。そして、NチャネルMOSFET28及び29のソースは、抵抗素子15及び16の共通接続点に接続されている。
信号線3H,3Lの間には、抵抗値が等しい2つの抵抗素子31及び32の直列回路が接続されており、これらの共通接続点は、NチャネルMOSFET28及びPチャネルMOSFET29のゲートに接続されている。また、信号線3H,3Lの間には、抵抗値が等しい4つの抵抗素子33〜36の直列回路が接続されている。そして、抵抗素子34及び35の共通接続点には中点電位Vcc/2が与えられており、抵抗素子33及び34の共通接続点と、抵抗素子35及び36の共通接続点とは、それぞれ受信回路37の信号入力端子に接続されている。尚、受信回路37が送信ドライバ回路21の構成要素でないことは言うまでもない。
また、以上の構成において、カレントミラー回路12及び14,定電流源13,抵抗素子15及び16,NチャネルMOSFET17及び18,バッファ20は第1データ電圧設定部41を構成し、NチャネルMOSFET24及び25,NOTゲート26は第2データ電圧設定部42を構成し、NチャネルMOSFET28及びPチャネルMOSFET29,抵抗素子28及び30は対称性調整部43を構成し、抵抗素子31及び32は中点電位検出部44を構成し、抵抗素子33〜36は中点電位設定部45を構成している。また、NチャネルMOSFET17及び18,バッファ20は中点電位付与部46を構成している。尚、中点電位検出部44も第2データ電圧設定部42の一部であるが、図示の都合上、図1では両者を分離させて示している。
次に、本実施例の作用について説明する。信号出力部によって入力端子19にロウレベルの信号(第2データ)が与えられると、NチャネルMOSFET17及び18が何れもオフする。一方、NチャネルMOSFET24及び25は何れもオンするので、NチャネルMOSFET21のゲート21Gと、PチャネルMOSFET22のゲート22Gとが短絡されて、それらの電位は信号線3H,3L間の電位差の中点電位となる。このとき、他のノードが伝送線路3をドライブしていなければ、上記中点電位はVcc/2となる。したがって、NチャネルMOSFET21のソース−ゲート間,PチャネルMOSFET22のソース−ゲート間には電位差がなく、これらのFET21及び22は何れもオフになる。
次に、信号出力部によって入力端子19にハイレベルの信号(第1データ)が与えられた場合、NチャネルMOSFET17及び18が何れもオンするので、抵抗素子15及び16(それぞれの抵抗値をR1とする)の共通接続点の電位はVcc/2となる。また、NチャネルMOSFET24及び25は何れもオフになる。そして、カレントミラー回路12及び14におけるPチャネルMOSFET12b及びNチャネルMOSFET14bのドレイン側には、定電流源13による基準電流Irefがミラーされるので、NチャネルMOSFET21のゲート21Gの電位VG1は、
VG1=(Vcc/2)+R1・Iref …(1)
となり、PチャネルMOSFET22のゲート22Gの電位VG2は、
VG2=(Vcc/2)−R1・Iref …(2)
となる。したがって、NチャネルMOSFET21,PチャネルMOSFET22の閾値電圧をVgsonとすると、(Vgson<R1・Iref)に設定することで、NチャネルMOSFET21,PチャネルMOSFET22は何れもオンする。この時、ゲート21G,22Gの電位差は、
VG1−VG2=2・R1・Iref …(3)
である。
NチャネルMOSFET21,PチャネルMOSFET22が何れもオンすると、信号線3Hの電位VHは、
VH=VG1−Vgson …(4)
となり、信号線3Lの電位VLは、
VL=VG2+Vgson …(5)
となる。したがって、信号線3H,3Lの電位は、NチャネルMOSFET21のゲート21G,PチャネルMOSFET22のゲート22Gを基準としてクランプされる。またこの時、信号線3H,3Lの電位差は、
VH−VL=(VG1−VG2)−2Vgson
=2(R1・Iref−Vgson) …(6)
となるので、電位差(VH−VL)が通信規格を満たすように(例えばCANであればビット“0”:ドミナントレベルに対応するように)抵抗値R1,電流値Irefを調整すれば良い。
そして、入力端子19のレベルがハイからロウに変化する場合には、ゲート21Gの電位VG1は(1)式から中点電位Vcc/2へ、ゲート22Gの電位VG2は(2)式から中点電位Vcc/2へと遷移するが、その過程において、信号線3Hの電位VH,信号線3Lの電位VLは、NチャネルMOSFET21,22それぞれのゲート−ソース間電位が(>Vgson)を満たす間は、(4),(5)式に従いながら変化する。
すなわち、NチャネルMOSFET21,PチャネルMOSFET22がオンからオフに切り替わる際は直ちにオフには切り替わらず、信号線3H,3Lとの間で過渡的に電流を流す期間を確保しながら徐々にオフ側に移行するので、信号線3H,3Lが有するインピーダンスに蓄えられた電流エネルギーを消費しながらオフに移行する。この作用によりアンダーシュートが低減され、曳いてはオーバーシュートの低減にも繋がる。
またこの場合、ゲート21G,22G間にコンデンサ23が接続されていることで、ゲート電位VG1,VG2が中点電位Vcc/2と(1),(2)式との間で変化する場合に、その容量と回路配線の抵抗分との時定数に応じたコンデンサ23の充放電が伴う。それにより、NチャネルMOSFET21,PチャネルMOSFET22のオンオフ切替えに遅延時間が付与されるため、アンダーシュートの発生が更に抑制される。
さらに、対称性調整部43は、以下のように作用する。NチャネルMOSFET28及びPチャネルMOSFET29のソース(電位VS3とする)には、入力端子19の信号レベルがハイの場合に中点電位Vcc/2が与えられ、同ゲート(電位VG3とする)には、中点電位検出部44により信号線3H,3Lの電位差の中点電位が与えられている。したがって、ソース電位VS3とゲート電位VG3との差が閾値電圧Vgson以上になると、NチャネルMOSFET28がオンして、ゲート21Gから、抵抗素子27を介して抵抗素子15及び16の共通接続点側に電流が流れる。
すると、PチャネルMOSFET12bのドレイン電流が抵抗素子27に分流するので、ゲート21Gの電位VG1が低下して、NチャネルMOSFET28をオフさせるように作用する。これにより、信号線3H,3Lの中点電位がVcc/2に等しくなるように調整される。
一方、ソース電位VS3とゲート電位VG3との差が負極性で閾値電圧Vgson以上になると、PチャネルMOSFET29がオンして、抵抗素子15及び16の共通接続点から、抵抗素子30を介してゲート22G側に電流が流れる。すると、NチャネルMOSFET14bのドレイン電流が抵抗素子30に分流するので、ゲート22Gの電位VG2が上昇して、PチャネルMOSFET29をオフさせるように作用する。これにより、信号線3H,3Lの中点電位がVcc/2に等しくなるように調整されるので、コモンモードノイズを低減する効果がある。
次に、本実施例の構成と、特許文献1に開示されている構成との比較を図2ないし図5を参照して行う。図2は、特許文献1の構成に対応するもので、送信ドライバ回路に相当する部分;送信ドライバ回路50については一般的であると思われる構成を採用した。信号線3Hに抵抗素子を介して接続されているのは、電源Vccにソースが接続されたPチャネルMOSFET51のドレインであり、信号線3Lに抵抗素子を介して接続されているのは、ソースがグランドに接続されたNチャネルMOSFET52のドレインである。
また、電源Vccとグランドとの間には、PチャネルMOSFET51及びNチャネルMOSFET52とそれぞれ同方向となるように、PチャネルMOSFET53及びNチャネルMOSFET54の直列回路が接続されており、両者のドレインは抵抗素子を介して、NチャネルMOSFET52のゲートの共通に接続されている。
入力端子19は、NOTゲート55を介してPチャネルMOSFET53及びNチャネルMOSFET54のゲートに接続されていると共に、抵抗素子を介してPチャネルMOSFET51のゲートに接続されている。そして、信号線3H,3Lの間には、逆方向のダイオード56が接続されている。
図3は、信号波形を観測するために使用した擬似負荷回路57を示す。擬似負荷回路57は、信号線3H,3Lにそれぞれ挿入される2つの1000nHのインダクタンスと、信号線3H,3Lに接続される2つの100pFのコンデンサと、60Ωの抵抗素子と、直列接続された2つの18kΩの抵抗素子とで構成され、18kΩの抵抗素子の共通接続点には、中点電位Vcc/2が与えられている。
図4は、送信ドライバ回路11,50に擬似負荷回路57を接続した場合に、信号線3H,3L間で観測される電圧波形を示している。図4(a)に示す送信ドライバ回路11の方が、図4(b)に示す送信ドライバ回路50に比較してアンダーシュート,オーバーシュートが何れも低減されていることが明らかである。
また、図5は、同じく送信ドライバ回路11,50に擬似負荷回路57を接続した場合に観測されるコモンモードノイズ波形,すなわち信号線3H,3L間の中点電位の変動を示している。これについても、図5(a)に示す送信ドライバ回路11の方が、図5(b)に示す送信ドライバ回路50に比較してコモンモードノイズが低減されていることが明らかである。
以上のように本実施例によれば、NチャネルMOSFET21のドレインを電源Vccに接続し、PチャネルMOSFET22のドレインをグランドに接続して、NチャネルMOSFET21,PチャネルMOSFET22のソースをそれぞれ信号線3H,3Lに接続する。そして、第1データ電圧設定部41は、信号出力部がハイレベル信号を出力すると、ゲート21G,22G間の電位差を(2・R1・Iref)にする電圧信号を設定し、第2データ電圧設定部42は、信号出力部がロウレベル信号を出力すると、ゲート21G,22G間の電位差をゼロにする電圧信号を設定する(この場合の「所定電圧」は、(2・R1・Iref)とゼロとの間に設定される)。これらの作用により、伝送線路3を構成する信号線3H,3L間の電圧を変化させて差動信号を伝送するようにした。
すなわち、信号出力部がハイレベル信号を出力している状態からロウレベル信号を出力する状態に遷移すると、信号線3H,3Lの電位差は、NチャネルMOSFET21,PチャネルMOSFET22のゲート21G,22Gに与えられる電圧に応じて変化するので(つまり、これらがソースフォロアとして動作するので)、信号線3H,3Lに電流を流している経路がいきなり途絶することがなく、電流が徐々に減少するようにNチャネルMOSFET21,PチャネルMOSFET22が遮断状態に移行する。したがって、NチャネルMOSFET21,PチャネルMOSFET22がオフ状態に移行する場合に発生しようとするアンダーシュートを抑制できる。
そして、NチャネルMOSFET21,PチャネルMOSFET22がオンしている状態では、ゲート−ソース間の電位差は閾値電圧に相当し、第1データ電圧設定部41は、中点電位Vcc/2を基準として、所定の電圧R1・Irefを加えた電圧信号をゲート21Gに出力し、所定の電圧R1・Irefを減じた電圧信号をゲート22Gに出力する。具体的には、中点電位付与部46は、信号出力部がハイレベル信号を出力すると、カレントミラー回路12及び14のミラー電流経路で且つゲート21G,22G間に挿入される抵抗素子15及び16の共通接続点に中点電位Vcc/2を付与する。したがって、定電流源13が定める電流値をIrefとすると、ハイレベル信号が出力された場合のゲート21G,22G間の電位差を(3)式で設定することができ、信号線3H,3Lの電位差を(6)式で設定することができる。
また、第2データ電圧設定部42は、信号出力部がロウレベル信号を出力すると、ゲート21G,22Gを何れも中点電位Vcc/2に設定するので、ゲート21G,22Gが同電位となる。そして、NチャネルMOSFET21,PチャネルMOSFET22がオフ状態になると、中点電位付与部46は、一対の信号線の電位を高電位基準点と低電位基準点との中点電位に設定する。したがって、ロウレベル信号が出力された場合は、信号線3H,3Lの電位差をゼロにできる。
具体的には、第2データ電圧設定部42を、ドレインがゲート21Gに接続されるNチャネルMOSFET24と、ソースがゲート22Gに接続されるNチャネルMOSFET25と、信号線3H,3Lの中点電位を検出する中点電位検出部44とを備えて構成する。そして、NチャネルMOSFET24のソースをNチャネルMOSFET25のドレインに接続し、それらに中点電位検出部44により検出された中点電位を付与し、NチャネルMOSFET24及び25のゲートには、信号出力部がロウレベル信号を出力した場合に、これらが何れもオンする電圧信号が与えるようにした。すなわち、NチャネルMOSFET24,25が何れもオンすれば、ゲート21G,22Gの電位は、何れも信号線3H,3Lの中点電位に設定されるので、NチャネルMOSFET21,PチャネルMOSFET22を遮断状態にできる。
また、ゲート21G,22Gの間にコンデンサ22を接続することで、信号出力部が出力する2値データの変化に応じて、第1データ電圧設定部41と第2データ電圧設定部42との動作が切り替わる際に、コンデンサ22の容量と回路配線の抵抗分との時定数によって所定の遅延時間を付与するようにしたので、アンダーシュートの発生を一層抑制できる。
また、対称性調整部43は、信号出力部がハイレベル信号を出力した場合に、信号線3H,3Lの中点電位が中点電位Vcc/2よりも高ければゲート21Gの電位を低下させ、前者の中点電位が後者の中点電位Vcc/2よりも低い場合は、ゲート22Gの電位を上昇させることで、双方の中点電位が等しくなるように調整するので、双方の中点電位の差に応じて発生するコモンモードノイズを低減できる。
具体的には、対称性調整部43を、ゲート21Gに接続される抵抗素子27と、その抵抗素子27にドレインが接続されるNチャネルMOSFET28と、ゲート22Gに接続される抵抗素子30と、その抵抗素子30にドレインが接続されるPチャネルMOSFET29とを備えて構成する。そして、NチャネルMOSFET28及びPチャネルMOSFET29のゲートを共通に接続し、それらのゲートに中点電位検出部44により検出される中点電位を与え、NチャネルMOSFET28及びPチャネルMOSFET29のソースを共通に接続し、それらのソースに、信号出力部がハイレベル信号を出力すると中点電位Vcc/2を与えるようにした。すなわち、NチャネルMOSFET28及びPチャネルMOSFET29は、ソースに付与される中点電位と、ゲートに付与される中点電位Vcc/2との差に応じてオンするので、抵抗素子28,30を介してインピーダンスを低下させることにより、両者の電位差を低減できる。
(第2実施例)
図7は第2実施例であり、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分について説明する。第2実施例の送信ドライバ回路61は、第1データ電圧設定部62,第2データ電圧設定部63の構成が第1実施例と相違している。定電流源13の下流側は、NチャネルMOSFET14aのドレインに替えてグランドに接続されている。そして、もう1つの定電流源64(同じく定電流Irefを流す)がNチャネルMOSFET14aのドレインに接続されており、その上流側は電源Vccに接続されている。
また、PチャネルMOSFET12aには、PチャネルMOSFET65が並列に接続されており、NチャネルMOSFET14aには、NチャネルMOSFET66が並列に接続されている。PチャネルMOSFET65のゲートは入力端子19に接続されており、NチャネルMOSFET66のゲートはNOTゲート67を介して入力端子19に接続されている。
そして、第2データ電圧設定部42に替えて、抵抗素子15及び16の共通接続点と抵抗素子31及び32の共通接続点との間には、互いのドレイン及びゲートが共通に接続されたNチャネルMOSFET68及び69の直列回路が接続されている。NチャネルMOSFET68及び69のゲートは、NOTゲート26の出力端子に接続されている。以上の構成において、PチャネルMOSFET65,NチャネルMOSFET66,NOTゲート67,NチャネルMOSFET68及び69,NOTゲート26が第2データ電圧設定部63を構成している。また、対称性調整部43の図示は省略している。
次に、第2実施例の作用について説明する。信号出力部によりハイレベル信号が出力されている場合、中点電位付与部46のNチャネルMOSFET17及び18はオン,第2データ電圧設定部63のNチャネルMOSFET68及び69はオフとなる。また、PチャネルMOSFET65,NチャネルMOSFET66は何れもオフとなる。したがって、カレントミラー回路12及び14がオンして抵抗素子15及び16の直列回路にはミラー電流が流れるようになり、第1データ電圧設定部62は、第1実施例の第1データ電圧設定部41と同様に作用する。
この状態から、信号出力部がロウレベル信号を出力すると、上記各FETのオンオフ状態が逆転し、カレントミラー回路12及び14がオフ状態になる。すると、抵抗素子15及び16の直列回路にはミラー電流が流れなくなり、それらの共通接続点には、NチャネルMOSFET68及び69を介して、中点電位検出部44により検出された信号線3H,3Lの中点電位が付与される。したがって、ゲート21G,22Gの電位は、前記中点電位に等しく設定されるので、NチャネルMOSFET21,PチャネルMOSFET22は何れもオフとなる。
以上のように第2実施例によれば、第2データ電圧設定部63は、第1データ電圧設定部62を構成するカレントミラー回路12及び14のオンオフを制御することで、NチャネルMOSFET21,PチャネルMOSFET22それぞれのゲート21G,22Gに電圧信号を設定するようにした。すなわち、第1データ電圧設定部62が第1実施例と同様にゲート21G,22G間の電位差を設定している状態から、第2データ電圧設定部63がカレントミラー回路12及び14をオフさせると、抵抗素子15及び16の直列回路に電流がほとんど流れなくなるので、ゲート21G,22Gの電位を何れも信号線3H,3Lの中点電位に設定することができる。
(第3実施例)
図8は本発明の第3実施例であり、第2実施例と異なる部分について説明する。第3実施例の送信ドライバ回路71は、第1データ電圧設定部72,第2データ電圧設定部73の構成が第2実施例と若干相違している。第1データ電圧設定部72は、第2実施例における定電流源13,64を、定電流回路(定電流源)74,75に置き換えたものに類似するが、PチャネルMOSFET12a,65及び定電流回路74の接続関係、並びにNチャネルMOSFET14a,66及び定電流回路75の接続関係は、第2実施例と若干相違している。
定電流回路74は、PチャネルMOSFET65のドレインとグランドとの間に接続される抵抗素子76,NチャネルMOSFET77の直列回路と、PチャネルMOSFET12aのドレインとグランドとの間に接続される,NチャネルMOSFET78,抵抗素子79の直列回路とで構成されている。NチャネルMOSFET77のゲートはNチャネルMOSFET78のソースに接続され、NチャネルMOSFET78のゲートはNチャネルMOSFET77のドレインに接続されている。
また、定電流回路75は、電源とNチャネルMOSFET66のドレインとの間に接続されるPチャネルMOSFET80,抵抗素子81の直列回路と、電源とNチャネルMOSFET14aのドレインとの間に接続される抵抗素子82,PチャネルMOSFET83の直列回路とで構成されている。PチャネルMOSFET80のゲートはPチャネルMOSFET83のソースに接続され、PチャネルMOSFET83のゲートはPチャネルMOSFET80のドレインに接続されている。
尚、NOTゲート67は、NチャネルMOSFET66のゲートから、PチャネルMOSFET65のゲートに移動されている。したがって、第2データ電圧設定部73については、NOTゲート67を移動させた以外は第2実施例の第2データ電圧設定部63と同様の構成を備え、且つ第1データ電圧設定部72も、第2データ電圧設定部73の一部として機能する。また第2実施例と同様に、対称性調整部43の図示は省略している。
次に、第3実施例の作用について説明する。信号出力部によりハイレベル信号が出力されている場合、中点電位付与部46のNチャネルMOSFET17及び18はオン,第2データ電圧設定部73のNチャネルMOSFET68及び69はオフとなる。また、PチャネルMOSFET65,NチャネルMOSFET66は、第2実施例とは逆に何れもオンとなる。
すると、定電流回路74,75を介して流れる電流が増大するので、カレントミラー回路12,14には定電流回路74,75により設定される定電流が流れ、PチャネルMOSFET12b,NチャネルMOSFET14b側にミラー電流が流れる。この時、例えば定電流回路74においては、NチャネルMOSFET77のゲート−ソース間電圧を、抵抗素子79の抵抗値で除したものに相当する定電流が流れる。したがって、抵抗素子15及び16の直列回路にはミラー電流が流れるようになり、第1データ電圧設定部72は、第1,第2実施例と同様に作用する。
この状態から、信号出力部がロウレベル信号を出力すると、上記各FETのオンオフ状態が逆転し、カレントミラー回路12及び14がオフ状態になる。厳密には、定電流回路74,75を介して流れる電流設定値が最小となることで、カレントミラー回路12及び14を介して流れる電流は極めて微小となり、抵抗素子15及び16において生じる電位差が略ゼロとなる。そして、それらの共通接続点には、NチャネルMOSFET68及び69を介して、中点電位検出部44により検出された信号線3H,3Lの中点電位が付与されるので、ゲート21G,22Gの電位は前記中点電位に等しく設定され、NチャネルMOSFET21,PチャネルMOSFET22は何れもオフとなる。
以上のように第3実施例によれば、第2データ電圧設定部73は、第1データ電圧設定部72を構成する定電流回路74,75の電流値を変化させて、NチャネルMOSFET21,PチャネルMOSFET22のゲート21,22Gに電圧信号を設定するので、第1,第2実施例と同様の効果が得られる。
本発明は上記し又は図面に記載した実施例にのみ限定されるものではなく、以下のような変形又は拡張が可能である。
CAN以外の通信プロトコルに適用しても良い。
信号出力部が出力する第1データ,第2データのレベルと、通信データの0,1との関係は、適用する通信プロトコルに応じて対応させれば良い。
第2データの出力対応する「所定電圧未満」の電位差はゼロでなくても良く、例えば予め定めた上限以内の電位差であっても良い。またこの場合、一対の信号線間の電位差についても同様である。
第1実施例において、コンデンサ23や対称性調整部43は、必要に応じて設ければ良い。また、遅延時間付与部は、2値データの変化に応じて、第1データ電圧設定部と第2データ電圧設定部との動作が切り替わる際に、所定の遅延時間を付与するものであれば、コンデンサ以外のもので構成しても良い。
高電位基準点,低電位基準点の各電位は、両者の高低関係を維持する範囲で適宜変更して良い。
MOSFETをバイポーラトランジスタに置き換えて構成しても良い。その場合、必要に応じて適宜バイアス抵抗を追加すれば良い。
図面中、3は伝送線路、3H,3Lは信号線(高電位側信号線,低電位側信号線)、11は送信ドライバ回路、12,14はカレントミラー回路、13は定電流源、15,16は抵抗素子、21はNチャネルMOSFET(高電位側駆動素子)、22はPチャネルMOSFET(低電位側駆動素子)、23はコンデンサ(遅延時間付与部)、24,25はNチャネルMOSFET(第1,第2NチャネルMOSFET)、41は第1データ電圧設定部、42は第2データ電圧設定部、43は対称性調整部、44は中点電位検出部、45は中点電位設定部、46は中点電位付与部、61は送信ドライバ回路、62は第1データ電圧設定部、63は第2データ電圧設定部、64は定電流源を示す。71は送信ドライバ回路、72は第1データ電圧設定部、73は第2データ電圧設定部、74,75は定電流回路(定電流源)を示す。

Claims (12)

  1. 高電位側信号線及び低電位側信号線により差動信号を伝送する伝送線路に接続され、前記伝送線路を介して信号を送信するための送信ドライバ回路において、
    高電位基準点と前記高電位側信号線との間に接続される高電位側駆動素子と、
    前記低電位側信号線と低電位基準点との間に接続される低電位側駆動素子と、
    信号出力部によって出力される2値データの変化に応じて、前記高電位側駆動素子及び前記低電位側駆動素子それぞれの制御端子に与える電圧信号を変化させることで、前記一対の信号線間の電圧を変化させる駆動制御部とを備え、
    前記高電位側駆動素子は、導通状態になると、前記高電位側信号線の電位を、自身の制御端子の電位から所定電圧だけ減じた電位に設定する素子で構成され、
    前記低電位側駆動素子は、導通状態になると、前記低電位側信号線の電位を、自身の制御端子の電位から所定電圧だけ加えた電位に設定する素子で構成され、
    前記駆動制御部は、
    前記信号出力部が前記2値データの一方(第1データ)を出力すると、前記高電位側駆動素子及び前記低電位側駆動素子それぞれの制御端子に、両者の電位差を所定電圧以上とする電圧信号を設定する第1データ電圧設定部と、
    前記信号出力部が前記2値データの他方(第2データ)を出力すると、前記高電位側駆動素子の制御端子及び前記低電位側駆動素子それぞれの制御端子に、両者の電位差を所定電圧未満とする電圧信号を設定する第2データ電圧設定部とを有して構成されることを特徴とする送信ドライバ回路。
  2. 前記高電位側駆動素子を、制御端子がゲートに対応し、ドレインが前記高電位基準点に接続され、ソースが前記高電位側信号線に接続されるNチャネルMOSFETで構成し、
    前記低電位側駆動素子を、制御端子がゲートに対応し、ドレインが前記低電位基準点に接続され、ソースが前記低電位側信号線に接続されるPチャネルMOSFETで構成したことを特徴とする請求項1記載の送信ドライバ回路。
  3. 前記高電位側駆動素子及び前記低電位側駆動素子が何れも遮断状態となった場合に、前記一対の信号線の電位を、前記高電位基準点と前記低電位基準点との中点電位に設定する中点電位設定部を備え、
    前記第2データ電圧設定部は、前記信号出力部が前記第2データを出力すると、前記高電位側駆動素子の制御端子及び前記低電位側駆動素子の制御端子を、何れも前記中点電位に設定することを特徴とする請求項1又は2記載の送信ドライバ回路。
  4. 前記第1データ電圧設定部は、前記高電位基準点と前記低電位基準点との中点電位を基準として、所定の電圧を加えた電圧信号を前記高電位側駆動素子の制御端子に出力し、所定の電圧を減じた電圧信号を前記低電位側駆動素子の制御端子に出力することを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の送信ドライバ回路。
  5. 前記第1データ電圧設定部は、
    前記高電位基準点側,前記低電位基準点側にそれぞれ配置されるカレントミラー回路と、
    これら2つのカレントミラー回路に流す電流値を設定する定電流源と、
    前記2つのカレントミラー回路においてミラー電流が流れる経路で、且つ前記高電位側駆動素子の制御端子と前記高電位側駆動素子の制御端子との間に挿入される、2つの抵抗素子からなる直列回路と、
    前記信号出力部が前記第1データを出力すると、前記2つの抵抗素子の共通接続点に、前記中点電位を付与する電位付与部とで構成されることを特徴とする請求項4記載の送信ドライバ回路。
  6. 前記第2データ電圧設定部は、前記第1データ電圧設定部を構成するカレントミラー回路によって流れるミラー電流を遮断するように制御して、前記高電位側駆動素子の制御端子及び前記低電位側駆動素子それぞれの制御端子に電圧信号を設定するように構成されていることを特徴とする請求項5記載の送信ドライバ回路。
  7. 前記第1データ電圧設定部を構成する定電流源は、設定電流値を制御可能に構成され、
    前記第2データ電圧設定部は、前記定電流源の電流値を変化させることで、前記高電位側駆動素子の制御端子及び前記低電位側駆動素子それぞれの制御端子に電圧信号を設定するように構成されていることを特徴とする請求項5記載の送信ドライバ回路。
  8. 前記第2データ電圧設定部は、ドレインが前記高電位側駆動素子の制御端子に接続される第1NチャネルMOSFETと、ソースが前記低電位側駆動素子の制御端子に接続される第2NチャネルMOSFETと、前記一対の信号線の中点電位を検出する中点電位検出部とを備え、
    前記第1NチャネルMOSFETのソースは前記第2NチャネルMOSFETのドレインに接続されて、前記中点電位検出部により検出された中点電位が付与されており、
    前記第1NチャネルMOSFET及び前記第2NチャネルMOSFETのゲートには、前記信号出力部が前記第2データを出力した場合に、前記2つのFETが何れもオンする電圧信号が与えられることを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載の送信ドライバ回路。
  9. 前記2値データの変化に応じて、前記第1データ電圧設定部と前記第2データ電圧設定部との動作が切り替わる際に、所定の遅延時間を付与する遅延時間付与部を備えることを特徴とする請求項1ないし8の何れかに記載の送信ドライバ回路。
  10. 前記遅延時間付与部は、前記高電位側駆動素子及び前記低電位側駆動素子それぞれの制御端子間に接続されるコンデンサで構成されることを特徴とする請求項9記載の送信ドライバ回路。
  11. 前記一対の信号線の中点電位を検出する中点電位検出部と、
    前記信号出力部が前記第1データを出力した場合に、前記信号線の中点電位が前記高電位基準点と前記低電位基準点との中点電位よりも高ければ前記高電位側駆動素子の制御端子の電位を低下させ、前者の中点電位が後者の中点電位よりも低い場合は、低圧側駆動素子の制御端子の電位を上昇させることで、双方の中点電位が等しくなるように調整する対称性調整部とを備えたことを特徴とする請求項1ないし10の何れかに記載の送信ドライバ回路。
  12. 前記対称性調整部は、
    前記高電位側駆動素子の制御端子に接続される第1抵抗素子と、
    この第1抵抗素子にドレインが接続されるNチャネルMOSFETと、
    前記低電位側駆動素子の制御端子に接続される第2抵抗素子と、
    この第2抵抗素子にドレインが接続されるPチャネルMOSFETとを備え、
    前記NチャネルMOSFET及び前記PチャネルMOSFETのゲートは共通に接続されると共に、前記ゲートには前記中点電位検出部により検出される中点電位が与えられ、
    前記NチャネルMOSFET及び前記PチャネルMOSFETのソースは共通に接続されると共に、前記ソースには、前記信号出力部が前記第1データを出力すると前記高電位基準点と前記低電位基準点との中点電位が与えられることを特徴とする請求項11記載の送信ドライバ回路。
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