JP5409694B2 - 電力供給装置及び電力供給システム - Google Patents
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Description
特許文献1には、駐車場やエネルギーステーション等に設けられたエネルギー供給設備から送信されたマイクロ波を車両に搭載されたレクテナにて受信し、このマイクロ波を電気エネルギーに変換して車載のバッテリを充電する技術が開示されている。この特許文献1によれば、メンテナンスの向上を図るためにレクテナは車両のバンパに設置されている。
すなわち、本発明の参考例としての発明に係る電力供給装置は、マイクロ波を送出する送電アンテナと、前記送電アンテナの近傍に対向して配置される受電アンテナと前記送電アンテナとの間に発生するマイクロ波の伝搬モードを制限する伝搬モード制限手段とを具備することを特徴とする。
なお、伝搬モードとは、ここでは、定在波の軌跡をいう。
なお、近傍とは、ここでは、送電アンテナと受電アンテナとの距離が0より大きく2D2/λ以下のことをいう。ここで、Dは送電アンテナの開口面寸法、λは波長である。
伝搬モード制限手段として、送受電アンテナ間に導体板を設けることとしたので、導体板がある位置を節または腹とする伝搬モードの定在波を発生し易くすることが可能となる。これにより、送受電アンテナ間における定在波の伝搬モードを一様にすることができる。
送電アンテナからλ/4の整数倍の距離に導体板を設置することとしたので、導体板がある位置を節または腹とする伝搬モードの定在波を発生させることができる。これにより、送受電アンテナ間に発生する定在波を安定させることができる。
導体板が接地されているので、導体板がある位置を節とする伝搬モードの定在波を発生させることができる。
なお、この場合、導体板がある位置を腹とする伝搬モードに比べて、横方向へ漏れるマイクロ波を少なくすることができる。
導体板が電位を有することとしたので、導体板がある位置を腹とする伝搬モードの定在波を発生させることができる。
なお、導体板は、電位を有すればよく、例えば、抵抗を介して導体板を接地させることとすればよい。
なお、近傍とは、ここでは、送電アンテナと受電アンテナとの距離が0より大きく2D2/λ以下のことをいう。ここで、Dは送電アンテナの開口面寸法、λは波長である。
なお、遮蔽手段としては、周囲への電力の漏れを低減させることができるものであればよく、例えば、導体または吸収材により、送受電アンテナ間を取り囲むこととする。
なお、上記角度は、送受電アンテナ間においてマイクロ波の反射波を散乱させることができるものであればよく、例えば、送電アンテナの送電面または受電アンテナの受電面の法線に対して、左右対称となるような角度としてもよいし、異なる角度としてもよい。
遮蔽手段を、送受電アンテナ間を取り囲む導体としたので、周囲へ漏れる電界を送受電アンテナ間に戻すことができる。これにより、外部へ漏れる電力を低減し、電力の漏洩を防ぐことができる。
なお、非平面状態とする導体は、送受電アンテナ間においてマイクロ波の反射波を散乱させることができるものであればよく、例えば、送受電アンテナ間の距離に対して余分に長さを設けた柔らかい素材をたるませることによって、導体を非平面状態としてもよい。
なお、遮蔽手段としては、周囲への電力の漏れを低減させることができるものであればよく、例えば、導体または吸収材により、送受電アンテナ間を取り囲むこととする。
また、本発明によれば、外部へ漏れる電力を抑制することができるので、伝送効率を向上させるとともに、エネルギーの損失を低減させることができるという効果を奏する。
[第一参考実施形態]
以下、本発明の参考例としての第一参考実施形態に係る電力供給システム1について、図1及び図2を用いて説明する。
図1は、第一参考実施形態に係る電力供給システム1の概略構成図である。
電力供給システム1は、電力供給装置11と4つの受電アンテナ4とを主な構成要素として備えている。電力供給装置11は、送電アンテナ板3上に2行2列に配置された4つの送電アンテナ2と導体板6とを備えている。
なお、マイクロ波発生装置としては、例えば、マグネトロンを採用することが可能である。
本実施形態において、送電アンテナ2と受電アンテナ4との距離は、20mmに設定されている。
また、その配置位置は、送電アンテナ2と重ならない位置、例えば、4つ並べられた送電アンテナ2の中央の位置に設けられている。なお、本実施形態において、図2に示すように、導体板6は接地されている。
図3は、本実施形態において、導体板6を設けない場合の伝送効率を示している。
横軸は、送電アンテナ2と受電アンテナ4との間の距離を示している。また、縦軸は、伝送効率を示している。
同図に示すように、送電アンテナ2と受電アンテナ4との間の距離が20mmの場合、伝送効率は44%程度であることが分かる。
横軸は、導体板6の一辺の長さを示している。また、縦軸は、伝送効率を示している。
同図に示すように、一辺が15mmの大きさの導体板6を用いた場合に、伝送効率が最高値の52%を示していることが分かる。
次に本発明の参考例としての第二参考実施形態について、図5を用いて説明する。
図5は、本実施形態に係る電力供給システムの概略構成図である。
本実施形態の電力供給システムが第一参考実施形態と異なる点は、導体板6に電位を持たせた点である。
以下、本実施形態の電力供給システムについて、第一参考実施形態と共通する点については説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
次に、本発明の第一実施形態について、図6を用いて説明する。
図6は、本実施形態に係る電力供給システムの概略構成図である。
本実施形態の電力供給システムが第一参考実施形態と異なる点は、送電アンテナ2と受電アンテナ4との間を取り囲む遮蔽部材(遮蔽手段)16を備えている点である。
以下、本実施形態の電力供給システムについて、第一参考実施形態と共通する点については説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
送電アンテナ2と受電アンテナ4との間を取り囲む遮蔽部材16を備えているので、周囲へ漏れる電界を送電アンテナ2と受電アンテナ4との間の空間に戻すことができる。これにより、外部へ漏れる電力の漏洩を防ぐことができるので、結果として、伝送効率を向上させてエネルギー損失を低減させることができる。
次に、本発明の第二実施形態について、図7を用いて説明する。
図7は、本実施形態に係る電力供給システムの概略構成図である。
本実施形態の電力供給システムが第一実施形態と異なる点は、遮蔽部材16を非平面状とした点である。
以下、本実施形態の電力供給システムについて、第一実施形態と共通する点については説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
送電アンテナ2と受電アンテナ4との間を遮蔽部材16で取り囲むことにより、周囲へ漏れる電界を送電アンテナ2と受電アンテナ4との間の空間に戻すことができる。これにより、外部へ漏れる電力の漏洩を防ぐことができるので、結果として、伝送効率を向上させて、エネルギー損失を低減させることができる。
このように、本発明の電力供給システムによれば、無線によってバッテリを充電することが可能となるので、利便性を向上させることが可能となる。
4 受電アンテナ
6 導体板
11 電力供給装置
Claims (3)
- マイクロ波を送出する送電アンテナと、
前記送電アンテナの近傍に対向して配置される受電アンテナと前記送電アンテナとの間を取り囲む遮蔽手段とを具備し、
前記遮蔽手段は、前記受電アンテナの受電面の側から前記送電アンテナの送電面の側にかけて全ての位置において前記送電アンテナの送電面または前記受電アンテナの受電面の法線に対して所定の角度を有し、かつ、一定の傾斜をもって配置されている導体である電力供給装置。 - マイクロ波を送出する送電アンテナと、
前記送電アンテナの近傍に対向して配置される受電アンテナと前記送電アンテナとの間を取り囲む遮蔽手段とを具備し、
前記遮蔽手段は、前記送電アンテナと前記受電アンテナとの間を取り囲む非平面状態の導体である請求項1に記載の電力供給装置。 - 請求項1または請求項2に記載の電力供給装置と、
前記受電アンテナとを具備する電力供給システム。
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