JP5409592B2 - 軸受用シール構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の軸受に好適なシール構造に関する。
車体フレームに、軸受を介して車軸を設け、この車軸で車輪を支える構造が、車両に採用される。車輪が跳ね上げる泥や水などの異物が軸受内へ入らないように、軸受にシール構造が付設される(例えば、特許文献1(図11、図13)参照。)。
特許文献1を図面に基づいて説明する。
図11は従来の軸受の基本構造を説明する断面図であり、軸受100は、内輪101と、外輪102と、内輪101と外輪102との間に設けられる転動体103と、これらの転動体103を保持する保持器104とからなる。そして、軸受100は、外部から転動体103へ異物が侵入することを防止するオイルシール105、105を備える。
このような軸受100を車両に適用した例を次図で説明する。
図12に示すように、車体フレーム106に、外輪102がボルト107で固定され、この外輪102に転動体103を介して内輪101が取付けられ、この内輪101に車輪を止めるボルト108が設けられ、内輪101にドライブ軸109が連結される。
ドライブ軸109で内輪101が回され、ボルト108を介して車輪が回される。
内輪101と外輪102との間に、オイルシール105、105が設けられている。
図13に示すように、オイルシール105は、L字断面を呈し内輪101に嵌合されるスリンガ111と、L字断面を呈し外輪102に嵌合される芯金112と、この芯金112に付設されるシール材本体113と、このシール材本体113からスリンガ111へ延ばされるリップ114、115、116をからなる。
リップ114、115、116を含むシール材本体113及び芯金112は、外輪102と共に静止しており回転しない。一方、スリンガ111は内輪101と共に回転する。
リップ114、115、116がスリンガ111に接触するため、シール性能が確保される。
しかし、リップ114、115、116がスリンガ111に接触することにより発生する摺動抵抗が大きく、エンジンの動力の一部を消費するため、燃費に悪影響を及ぼす。
また、リップ114、115、116は、使用に伴って表面が摩耗し、この摩耗量が一定値を超えるとシール性の低下が懸念される。
そこで、摺動抵抗が小さく且つシール性能が長く保てるシール構造が望まれる。
特開2004−3586公報
本発明は、摺動抵抗が小さく且つシール性能が長く保てるシール構造を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、回転側の内輪と、非回転側の外輪と、前記内輪と前記外輪との間に設けられる転動体とからなる軸受に付設されるものであり、
外部から前記転動体へ異物が侵入することを防止する軸受用シール構造において、
前記内輪に設けられ外周部に突条部を有するインナーシールリングと、前記外輪に設けられ内周部に前記突条部と所定の隙間を保って対向配置される凹条部を有するアウターシールリングと、前記突条部と前記凹条部との間の隙間に封入されるグリースとからなり、
前記軸受の回転軸を含む断面における、前記回転軸と垂直な線に対する前記インナーシールリング外壁の傾斜角を、前記アウターシールリング内壁の傾斜角より大きくし、
前記アウターシールリングは、前記回転軸の軸方向に2分割される一対のリング半体から構成され、
前記一対のリング半体の分割面の内端と対向する位置に前記突条部の先端を配置したこことを特徴とする。
請求項2に係る発明では、所定の隙間は、軸受の軸方向において、インナーシールリングの中央の隙間に対して、インナーシールリングの両端の隙間が小さく設定されていることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、内輪と共に回転するインナーシールリングに突条部を設け、外輪と共に非回転状態にあるアウターシールリングに凹条部を設け、凹条部と突条部との間にグリースを封入した。
インナーシールリングが回転することで遠心力がグリースに加わる。グリースに突条部の先端に向かる遠心力分力が加わる。グリースは凹条部に集まろうとする。グリースがシール構造内に保持されるため、グリースが洩れたり飛散する心配はない。
インナーシールリングにアウターシールリングが、接触していない。回転に伴ってグリースの剪断抵抗のみが発生する。グリースの剪断抵抗は、従来のリップとスリンガの摺動抵抗より格段に小さい。結果、本発明によれば、摺動抵抗を大幅に小さくすることができる。
また、インナーシールリングにアウターシールリングが、接触していないため、インナーシールリングやアウターシールリングが摩耗する心配はなく、シール性能を長期にわたって良好に確保することができる。
請求項2に係る発明では、インナーシールリングの両端の隙間が小さく設定されている。
停止中又は低速回転時は遠心力が期待できない。グリースによっては、停止中又は低速回転時にグリースがインナーシールリングの両端の隙間から外へ洩れることが心配される。
本発明では、インナーシールリングの両端の隙間が小さく設定されているため、グリースの洩れを抑えることができる。グリースの種類の選択幅が広くなるとも言える。
本発明に係るシール構造を備える軸受の断面図である。 図2の要部拡大図である。 シール構造の作用図である。 実験のために準備したシール構造である。 トルク測定器の原理図である。 実験条件を示すグラフである。 実験結果を示すグラフである。 隙間C1とトルクの相関グラフである。 隙間C2とトルクの相関グラフである。 シール構造の変更例を示す図である。 従来の軸受の断面図である。 車両用軸受の断面図である。 図12の13部拡大図である。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、軸受10は、内輪11と、外輪12と、内輪11と外輪12との間に設けられる転動体13とからなる。転動体13は、鋼球、円筒ころ、円錐ころ、ニードルの何れであっても良い。そして、軸受10は、外部から転動体13へ異物が侵入することを防止するシール構造20、20を備える。
このような軸受10は、外輪12が、例えば車体フレーム15にボルト16で固定される形態にて、車両に取付けられる。この場合は、内輪11にドライブ軸17が挿入され、内輪11の外面にボルト18にて車輪が取付けられ、ドライブ軸17で内輪11が回され、車輪が回される。
すなわち、内輪11が回転体であり、外輪12が非回転体となる。
車両では車輪で跳ね上げる泥水や砂などの異物が軸受10に当たる。シール構造20で、異物が軸受10の内部に侵入することを防止する。
図2に示すように、シール構造20は、内輪11に設けられ外周部21に突条部22を有するインナーシールリング23と、外輪12に設けられ内周部25に突条部22と所定の隙間を保って対向配置される凹条部26を有するアウターシールリング27と、突条部22と凹条部26との間にできたグリース溜まり28に封入されるグリース29とからなる。
インナーシールリング23が回転体で、アウターシールリング27が非回転体となる。
突条部22は、転動体13側の内側斜面22aと、反転動体13側の外側斜面22bとで形成される。この例では、内側斜面22aと外側斜面22bは同一傾斜角で同一長さである。
凹条部26は、中心の平坦部26aと、この平坦部26aの一端から転動体13側へ延びる内側斜面26bと、平坦部26aの他端から反転動体13側へ延びる外側斜面26cとからなる。この例では、内側斜面26bと外側斜面26cは同一傾斜角で同一長さである。
なお、アウターシールリング27は、組立ての都合で、一対のリング半体27a、27bで構成する。
すなわち、インナーシールリング23を挟むようにして一対のリング半体27a、27bを合わせ、継ぎ目31を接着剤32で接合することで、一対のリング半体27a、27bを一体化して、アウターシールリング27とする。
出来上がった後は、一対のリング半体27a、27bを分離することはないので、以下、継ぎ目の無いアウターシールリング27の形態で説明する。
インナーシールリング23及びアウターシールリング27の素材は、非強化タイプのPPS(ポリフェニレンサルファイド樹脂)が好適である。ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)は、結晶性の熱可塑性エンジニアリングプラスチックの一種であり、金属に近い機械的強度と剛性に加えて、高い耐熱性を有する。
非強化タイプは、素材にガラス繊維などの強化材を混入しないものを指す。
なお、インナーシールリング23及びアウターシールリング27の素材は、非強化タイプのPPSの他、強化タイプのPPS、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)等の芳香族系プラスチック、PA66(ポリアミド)、その他のエンジニアリングプラスチックであってもよい。
また、軸受の内外輪に圧入することを及びインナーシールリング23がアウターシールリング27に接触しないことを考えると、インナーシールリング23及びアウターシールリング27の素材は、ステンレス等の金属であってもよい。
グリース29は、増ちょう剤がウレアで、混和ちょう度が286である、新日本石油製「パイロノックユニバーサル N6C」が好適である。
なお、グリース29は、「パイロノックユニバーサル N6C」の他、耐水性を向上させることを目的に増ちょう剤をアルミニウムコンプレックスとしたグリースや、耐内圧変動性を向上させることを目的とした低ちょう度グリース(硬いグリース)等が適用可能である。
以上に述べた構造のシール構造20の作用を次に説明する。
図3において、インナーシールリング23が回転体で、アウターシールリング27が非回転体である。
インナーシールリング23の回転角速度をω、グリース29の質量をm、グリース29の回転半径をrとすれば、グリース29に掛かる遠心力Fは、mrωとなる。
突条部22の中心線に対する傾斜角をθとすれば、グリース29にF・cosθの遠心力分力fが作用する。すなわち、グリース29は、遠心力分力fにより突条部22の斜面22a、22bを登り、グリース溜まり28に向かう。すなわち、インナーシールリング23が回転することで、遠心力が発生し、グリース29はグリース溜まり28に集まる。よって、グリース29はシール構造20内に良好に保持される。
この作用が発揮されるか否かを実験で確認することにする。
(実験例)
本発明に係る実験例を以下に述べる。なお、本発明は実験例に限定されるものではない。
図4で実験に供した供試材の形態を説明する。
(a)に示すように、アウターシールリング27の幅をW、凹条部26の底(平坦部)の幅をw1、アウターシールリング27の外径をD、凹条部26の底(平坦部)の直径D1、アウターシールリング27の内径(最小値)をD2、インナーシールリング23の内径をdとし、凹条部26の底(平坦部)と突条部22(先端)との隙間をC1、左右側面におけるアウターシールリング27とインナーシールリング23の隙間(グリースの洩れ部33の隙間)をC2とする。インナーシールリング23の幅もWである。
比較対象のために、(b)に示す形態のオイルシール105、(c)に示すオイルシール105Bを準備した。符号は図13と共通であるため、説明を省略する。
図5は試験機の原理図を示し、(a)に示すように、試験機ベース36に、モータ軸37が下位になるようにしてモータ軸37を鉛直配置した可変速モータ38を取付け、ドライブ軸17が鉛直になるように軸受10を取付け、モータ軸37とドライブ軸17とをベルト39で連結してなる試験機35を準備する。
加えて、試験機35に、(b)に示すようにロードセル(荷重計)41を設け、このロードセル41のセンサ軸42を外輪12に連結する。外輪12は、本来は非回転側の部品であるが、実験のために回転可能にし、センサ軸42で回転止めを図るようにした。
ドライブ軸17及び内輪11が図反時計方向に回転すると、転動体13やシール構造(図4(a)、(b)又は(c))の接触抵抗やグリースの剪断抵抗により、外輪12が連れ回る。この連れ回りの大きさは、センサ軸41で計測する力F5と、回転中心からセンサ軸41までの距離Lとの積、すなわちF5×Lで求まる。このF5×Lはトルクである。
トルクの計測は、シール構造(図4(a)、(b)又は(c))の評価を行うものであるから、転動体13に係るトルクは除外する必要がある。そこで、表1に示す要領でトルクを求めた。
Figure 0005409592
測定トルクTa1は、転動体に係るトルクである。
測定トルクTa2は、転動体とシール構造(又はオイルシール)に係るトルクである。
Ta2−Ta1で求めたトルクTが、シール構造(又はオイルシール)に係るトルクとなる。
ドライブ軸17は、図6に示すパターンで回転速度を変更しながら実施する(1次実験、2次実験共)。すなわち、800rpm(毎分回転数)で60分間回し、以降、10分毎に100rpm速度を落とし、合計、130分間の回転実験を行う。
実験に供するシール構造の寸法は、表2に示す通りである。
Figure 0005409592
寸法W、w1、D、D1、D2、dは、実施例1〜6において、共通にした。すなわち、隙間C1と隙間C2とに差を付けた。
この条件で、1次実験及び2次実験を実施した。得られたトルクを次に示す。
図7に示すように、オイルシールを用いた比較例1,2はトルクが大きかった。
一方、本発明のシール構造(実施例1〜6)は、格段にトルクが小さかった。
本発明のシール構造(実施例1〜6)の評価をするために、800rpmでのトルクを比較する。
Figure 0005409592
実施例6は、グリースの洩れが認められた。実施例1〜5はグリースの洩れは認められなかった。実施例1〜5では、実施例3が好成績である。
実施例3を基準(1.0)にすると、実施例1は7.8倍のように、相対比較ができる。この相対差は、隙間C1、C2の大きさに関係すると考えられる。
そこで、隙間C1とトルクの相関と、隙間C2とトルクの相関を各々考察する。
図8は表2に示す隙間C1と表3に示すトルクの相関を調べたグラフである。
実1(実施例1)は隙間C1が小さく、グリース溜まりの体積が小さい。そのため、トルクが大きくなっていると考えられる。
実3は隙間C1が大きく、グリース溜まりの体積が大きい。そのため、トルクが小さくなっていると考えられる。
図9は表2に示す隙間C2と表3に示すトルクの相関を調べたグラフである。
実4は隙間C2が0.2mmと小さいため、トルクが大きくなったと考えられる。
実6は隙間C2が大きいため、トルクが小さくなった。しかし、実6(実施例6)はグリースの洩れが発生した。
このグラフからは、隙間C2は0.5〜1.0mmの範囲にすることが推奨される。
また、図8のグラフからは、隙間C1は1.0〜1.5mmの範囲にすることが推奨される。さらには、図7において、実3が低トルクである。実3でのC1は1.5mm、C2は0.5mmである。この設定がより好ましいと言える。
ところで、車軸を支える軸受は、車両の大きさによって寸法が変化する。一般化を目的に、シール構造の大きさと隙間C1、C2とに相関があることが望まれる。
表2から、シール構造の平均径は、(D+d)/2=(69+55.5)/2=62.25の計算により、62.25mmとなる。
隙間C1の範囲1.0〜1.5mmを62.5mmで割ると、0.016〜0.024になる。隙間C1がシール構造の大きさに比例すると仮定すると、隙間C1=(0.016〜0.024)×軸受平均径となる。
また、隙間C2の範囲0.5〜1.0mmを62.5mmで割ると、0.008〜0.016になる。隙間C2がシール構造の大きさに比例すると仮定すると、隙間C2=(0.008〜0.016)×軸受平均径となる。
図7の実1〜6の曲線によれば、回転数100〜800rpmの範囲ではトルクは殆ど変わらない。回転数100〜800rpmは、通常走行における車輪の回転数に相当する。
したがって、一般車両において、本発明のシール構造は、隙間C1=(0.016〜0.024)×軸受平均径とし、隙間C2=(0.008〜0.016)×軸受平均径とすれば、グリースの洩れが無く、抵抗トルクを小さくすることができると言える。
次に、シール構造の変更例を、図面に基づいて説明する。
図10(a)に示すように、外側斜面22bより内側斜面22aを長くし、外側斜面26cより内側斜面26bを長くしてもよい。
また、(b)に示すように、外側斜面26cに内側斜面26bを直接連結してもよい。(a)に示す平坦部26aが不要になるため、構造が簡単になる。
また、(c)に示すように、内側斜面22a、26bを複数の面で屈曲形成してもよい。
また、(d)に示すように、アウターシールリング27からインナーシールリング23へリップ43、43を膨出形成してもよい。リップ43、43でグリースの洩れを抑制することができる。
尚、軸受用シール構造は、車両に好適であるが、車両以外の一般機械に適用することは差し支えない。
本発明の軸受用シール構造は、車両に好適である。
10…軸受、11…内輪、12…外輪、13…転動体、20…シール構造、21…外周部、22…突条部、23…インナーシールリング、25…内周部、26…凹条部、27…アウターシールリング、28…グリース溜まり、29…グリース、C1…インナーシールリングの中央の隙間、C2…インナーシールリングの両端の隙間。

Claims (2)

  1. 回転側の内輪(11)と、非回転側の外輪(12)と、前記内輪(11)と前記外輪(12)との間に設けられる転動体(13)とからなる軸受(10)に付設されるものであり、
    外部から前記転動体(13)へ異物が侵入することを防止する軸受用シール構造において、
    前記内輪(11)に設けられ外周部(21)に突条部(22)を有するインナーシールリング(23)と、前記外輪(12)に設けられ内周部(25)に前記突条部(22)と所定の隙間(C1、C2)を保って対向配置される凹条部(26)を有するアウターシールリング(27)と、前記突条部(22)と前記凹条部(26)との間の隙間(C1、C2)に封入されるグリース(29)とからなり、
    前記軸受(10)の回転軸を含む断面における、前記回転軸と垂直な線に対する前記インナーシールリング外壁の傾斜角を、前記アウターシールリング内壁の傾斜角より大きくし、
    前記アウターシールリング(27)は、前記回転軸の軸方向に2分割される一対のリング半体(27a、27b)から構成され、
    前記一対のリング半体(27a、27b)の分割面(31)の内端と対向する位置に前記突条部(22)の先端を配置したことを特徴とする軸受用シール構造。
  2. 前記所定の隙間(C1、C2)は、前記軸受(10)の軸方向において、前記インナーシールリング(23)の中央の隙間(C1)に対して、前記インナーシールリング(23)の両端の隙間(C2)が小さく設定されていることを特徴とする請求項1記載の軸受用シール構造。
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