JP2008039066A - 転がり軸受用シール - Google Patents

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Abstract

【課題】密封性や低トルク性を確保しながら周溝付近に溜まった泥水等を外部に排出することができる転がり軸受用シールを提供する。
【解決手段】環状の芯金12に弾性体13を被覆して構成され、転がり軸受1の内輪2及び外輪間の環状開口を塞ぐように外輪に取り付けられる、内輪2の外周面に形成された周溝6の内側側壁面9に摺接する主リップ14と、前記周溝6の外側の内輪外周面8に対向し、ラビリンス隙間Gを形成するダストリップ15とを備えてなるシール11であって、ダストリップ15に、その内周面から窪んで軸受幅方向に連通する複数の凹条15A,…を形成した。ダストリップ15を越えて侵入し、主リップ14とダストリップ15との間にある周溝6付近にある泥水等を、軸受1の内輪2と外輪との相対回転によって前記泥水等に作用する遠心力により、前記凹条15A,…から外部に排出する。
【選択図】図2

Description

本発明は、転がり軸受の外輪及び内輪間の環状開口を塞ぐように外輪に取り付けられ、軸受内部への泥水や塵埃等の異物の侵入を防止するとともに軸受内部に封入されたグリース等の潤滑剤の漏洩を防止する、転がり軸受用シールに関するものである。
例えば、自動車のオルタネータ及びエアコン等のエンジンまわりの補機は、エンジンのクランクと連結されたタイミングベルトによって駆動され、このタイミングベルトの張力調整及びレイアウトを自在に行うために、テンションプーリ及びアイドラプーリが使用される。そして、これらのプーリ用転がり軸受には、降雨時又は悪路等を考慮して、泥水又は塵埃等が前記軸受の外輪及び内輪間へ侵入することを防止し得る耐水性及び耐ダスト性が要求される。
前記転がり軸受には、前記耐水性及び耐ダスト性を有するとともに内部に封入されたグリース等の潤滑剤の漏洩を防止することができるように、環状の金属製芯金に合成ゴム等の弾性体を被覆して該弾性体の先端をリップ構造としたシールが、外輪及び内輪間の環状開口を塞ぐように取り付けられており、そのシール構造については種々のタイプが提案されている。
前記シール構造を大別すると、シールリップが転がり軸受の内輪の外周面に形成された周溝(シール溝)に接触する接触形と、シールリップが前記周溝に接触しない非接触形とがあり、前記接触形のシールは密封性能に優れているが回転トルクの増大や温度上昇を招くという問題があり、また前記非接触形のシールは回転トルクの増大等を招くことはないが密封性能が劣るという問題がある。
このような問題を解決するために、内周側(内輪側)の外側及び内側に二股状のシールリップを、外側を非接触リップ、内側を接触リップとするように形成し、非接触形と接触形との組み合わせ構造とすることにより、低トルクでかつ耐水性及び耐ダスト性を高めた軸受用シールが広く使用されている(例えば、特許文献1参照。)。ここで、前記外側のシールリップはダストリップと呼ばれ、前記周溝の外側の内輪外周面に微小隙間(ラビリンス隙間)を挟んで対向しており、これによりラビリンスシール効果によって耐ダスト性を確保している。また、前記内側のリップは主リップと呼ばれ、前記周溝の内側側壁面に接触させており、これにより軸受内部に充填された潤滑剤の漏洩を防止するとともに、前記ダストリップを越えて侵入した泥水等を遮断する耐水性を確保している。
特公昭46−39361号公報(第1−2図)
前記自動車のプーリ用転がり軸受等のように特に厳しい条件で使用されるものにおいては、前記外側の非接触リップであるダストリップにより泥水等の侵入を完全に遮断することができないため、該ダストリップを越えて侵入した泥水等は前記内側の接触リップである主リップにより遮断される。このようにして主リップにより遮断された泥水等は、主リップとダストリップとの間にある前記周溝付近に溜まって軸受の外部に排出されにくいため、その結果として、前記泥水等により前記内輪の周溝付近の部分に錆が生じること及びシールリップ先端の磨耗が進行すること等の問題がある。
本発明は、前記のような問題点を解決するためになされたものであり、密封性や低トルク性を確保しながら周溝付近に溜まった泥水等を外部に排出することができる転がり軸受用シールを提供することを目的とする。
本発明に係る転がり軸受用シールは、前記課題解決のために、環状の芯金に弾性体を被覆して構成され、転がり軸受の内輪及び外輪間の環状開口を塞ぐように外輪に取り付けられる、前記内輪の外周面に形成された周溝の内側側壁面に摺接する主リップと、前記周溝の外側の内輪外周面に対向し、ラビリンス隙間を形成するダストリップとを備えてなるシールであって、前記ダストリップに、その内周面から窪んで軸受幅方向に連通する複数の凹条を形成してなるものである。
また、本発明に係る転がり軸受用シールは、前記課題解決のために、環状の芯金に弾性体を被覆して構成され、転がり軸受の内輪及び外輪間の環状開口を塞ぐように内輪に取り付けられる、前記外輪の内周面に形成された周溝の内側側壁面に摺接する主リップと、前記周溝の外側の外輪内周面に対向し、ラビリンス隙間を形成するダストリップとを備えてなるシールであって、前記ダストリップに、その外周面から窪んで軸受幅方向に連通する複数の凹条を形成してなるものである。
ここで、前記弾性体の基体の周縁と前記主リップとの連結部の肉厚を該主リップの本体の肉厚よりも薄く形成して括れ部を設けてなると好ましい。
本発明に係る転がり軸受用シールによれば、環状の芯金に弾性体を被覆して構成され、転がり軸受の内輪及び外輪間の環状開口を塞ぐように外輪に取り付けられる、前記内輪の外周面に形成された周溝の内側側壁面に摺接する主リップと、前記周溝の外側の内輪外周面に対向し、ラビリンス隙間を形成するダストリップとを備えてなるシールであって、前記ダストリップに、その内周面から窪んで軸受幅方向に連通する複数の凹条を形成してなるので、前記主リップによる接触形シール構造と前記ダストリップによる非接触形シールとの組み合わせにより密封性及び低トルク性を確保することができる。その上、ダストリップを越えて侵入し、主リップとダストリップとの間にある内輪の外周面に形成された周溝(シール溝)付近にある泥水等を、軸受の内輪と外輪との相対回転によって前記泥水等に作用する遠心力により、前記凹条から外部に排出することができる。したがって、前記泥水等により、前記周溝付近の部分に錆が生じること並びに主リップ及びダストリップの先端の摩耗を抑制することができる。
また、本発明に係る転がり軸受用シールによれば、環状の芯金に弾性体を被覆して構成され、転がり軸受の内輪及び外輪間の環状開口を塞ぐように内輪に取り付けられる、前記外輪の内周面に形成された周溝の内側側壁面に摺接する主リップと、前記周溝の外側の外輪内周面に対向し、ラビリンス隙間を形成するダストリップとを備えてなるシールであって、前記ダストリップに、その外周面から窪んで軸受幅方向に連通する複数の凹条を形成してなるので、前記主リップによる接触形シール構造と前記ダストリップによる非接触形シールとの組み合わせにより密封性及び低トルク性を確保することができる。その上、ダストリップを越えて侵入し、主リップとダストリップとの間にある外輪の内周面に形成された周溝(シール溝)付近にある泥水等を、軸受の内輪と外輪との相対回転によって前記泥水等に作用する遠心力により、前記凹条から外部に排出することができる。したがって、前記泥水等により、前記周溝付近の部分に錆が生じること並びに主リップ及びダストリップの先端の摩耗を抑制することができる。
さらに、前記弾性体の基体の周縁と前記主リップとの連結部の肉厚を該主リップの本体の肉厚よりも薄く形成して括れ部を設けてなると、前記効果に加えて、前記括れ部の存在により、主リップの本体を前記周溝の内側側壁面に押し付けても、剛性が小さい前記括れ部が主に変形し、該括れ部が内輪及び外輪等の各部品の形状精度等に起因する誤差を吸収して内輪又は外輪への追従性が向上するため、安定かつ確実な接触形シールを構成することができるとともに回転トルクの増大を抑制することができる。また、主リップの本体を前記周溝の内側側壁面に押し付けても前記括れ部が変形してダストリップは変形しないことから、ダストリップによる非接触形シールの高い信頼性を長期にわたって維持することができる。その上、前記凹条はダストリップに形成されるものであるから、ダストリップが変形しないということは、前記凹条による前記泥水等の排出性能の信頼性も長期にわたり高く維持される。
次に本発明の実施の形態を添付図面に基づき詳細に説明するが、本発明は、添付図面に示された形態に限定されず特許請求の範囲に記載の要件を満たす実施形態の全てを含むものである。
図1及び図2は本発明の実施の形態に係る転がり軸受け用シールを装着した転がり軸受の構成を示す説明図であり、深溝玉軸受を例として示している。また、図1(a)は転がり軸受1全体の断面図、図1(b)は要部拡大断面図、図2(a)はシール11及び内輪周溝6による密封装置の構成を示す断面図、図2(b)はダストリップ15に形成する凹条15Aの形状を示す正面図である。
図1において、転がり軸受1は、内輪2と外輪3とが、保持器4により保持された転動体5,…を介して相対的に回転するものであり、内輪2と外輪3との間には潤滑剤としてグリース10が封入される。また、転動体5,…の軸受幅方向左右には、内輪2と外輪3との間の環状開口Aを塞ぐ、正面視略円環状のシール11及び内輪2の外周面に形成された周溝6により構成される密封装置が設けられている。なお、シール11は、図1に示すような転がり軸受1の両側を密封する両シールド形ではなく、使用箇所によっては転がり軸受1の片側だけを密封する片シールド形としてもよい。すなわち、シール11は、転がり軸受1の内輪2と外輪3との間の軸受幅方向左右の環状開口A,Aの少なくともどちらかに装着される。
図1(b)に示すように、シール11は、鋼板等からなる環状の芯金12の外周部と内周部に連続して合成ゴム等の弾性体13を加硫接着により被覆し、弾性体13の先端部をリップ構造としたものである。なお、前記合成ゴムとしては、ニトリルゴム(NBR)、アクリルゴム(ACM)又はフッ素ゴム(FPA)等が用いられる。また、前記リップ構造は、内周側(内輪2側)内側の主リップ14及び外側のダストリップ15並びに外周側(外輪3側)の外径リップ16からなる。
ここで、前記のとおり、主リップ14は、軸受1内部に充填されたグリース10の漏洩を防止するとともに外部からの異物の浸入を防止するためのもの、ダストリップ15は、ラビリンスシール効果により外部からの異物の浸入を減少させるためのものである。また、外径リップ16は、外輪3の内周面に形成された外輪周溝7に嵌着されてシール11を軸受1に対して位置決め固定するとともに、シール11の外径部からの異物の浸入を防止するためのものである。さらに、ダストリップ15には詳細は後述する凹条15A,…が形成されているため、シール11は、ダストリップ15と主リップ14との間に侵入した水又は泥水等を排出しやすくする機能も有している。
次に、シール11及び内輪周溝6により構成される密封装置の詳細について説明する。図2(a)に示すように、転がり軸受1の内輪2の外周面に形成されたシール溝とも呼ばれる周方向に延びる内輪周溝6は、略U字状又はV字状であり、該内輪周溝6の外側の内輪外周面8に、例えば0.05〜0.15mm程度の微小隙間(ラビリンス隙間)Gを挟んで対向するダストリップ15が設けられているため、そのラビリンスシール効果により耐ダスト性が確保される。また、前記内輪周溝6の内側側壁面9には、主リップ14が接触しているため、これにより軸受1内部に充填されたグリース10の漏洩が防止されるとともに、ダストリップ15を越えて侵入した泥水等を遮断する耐水性が確保される。
シール11の弾性体13の基体13Aの周縁13Bと主リップ14本体との連結部(主リップ14の根元部)は、該連結部の肉厚が主リップ14本体の肉厚よりも薄く形成され、括れ部17が設けられている。また、主リップ14本体の断面形状は略三角形であり、内側の辺の角部が内輪周溝6の内側側壁面9に摺接する。
外輪3の高速回転時において遠心力が作用してもリップ反力が安定するように前記主リップ14の重量バランスを考慮しているとともに、前記括れ部17の存在により、主リップ14の前記角部を前記内側側壁面9に押し付けても、剛性が小さい前記括れ部17が主に変形し、該括れ部17が内輪2及び外輪3等の各部品の形状精度等に起因する誤差を吸収して内輪2への追従性が向上するため、安定かつ確実な接触形シールを構成することができるとともに回転トルクの増大を抑制することができる。
また、ダストリップ15は、主リップ14と個別に形成されており、主リップ14のような前記括れ部17がなく、シール11の弾性体13の基体13Aの周縁13Bから径方向に突出し、その根元部が太く形成された剛性が大きい構造であること、及び、前記のように主リップ14を内輪周溝6の内側側壁面9に押し付けても前記括れ部17が変形してダストリップ15は変形しないことから、略一定の微小隙間Gを維持することができる。したがって、ラビリンスシール効果が安定して発揮されるため、このような非接触形シールの高い信頼性を長期にわたって維持することができる。その上、後述する凹条15A,…はダストリップ15に形成されるものであるから、ダストリップ15が変形せずに信頼性の高い非接触シールを構成することができるということは、凹条15A,…の作用効果である後述する排水性能の信頼性も長期にわたり高く維持されることになる。
次に、ダストリップ15に形成される凹条15A,…について説明する。図2に示すように、ダストリップ15には、その内周面(内輪外周面8に対向する面)から窪んで軸受幅方向に連通する複数の凹条15A,…が形成されている。これら凹条15A,…は、例えば周方向に等分で4箇所〜12箇所程度設けられ、その形状は円弧状であり、その大きさは、例えば幅Wが0.2mm、深さD(半径R)が0.1mm程度とされる。なお、図1及び図2において、凹条15A,…の大きさは、説明の都合上、実際よりも大きく強調して示している。
凹条15Aの形状は、図2(b)に示すような円弧状に限定されるものではなく、台形状、三角形状又は矩形状等であってもよい。そして、幅Wは0.1〜0.4mm程度が好ましく、深さDは0.05〜0.2mm程度が好ましい。凹条15Aが大きすぎると、排水性能は高まるがダストリップ15のラビリンスシール性能が低下する恐れがある。逆に、凹条15Aが小さすぎると排水性能を確保することができない。凹条15A,…の形状、大きさ及び数は、軸受サイズや使用環境に応じて、前記排水及びラビリンスシールの性能を考慮して決定される。
このような凹条15A,…をダストリップ15に形成しておくことにより、ダストリップ15を越えて侵入し、主リップ14とダストリップ15との間にある内輪周溝6付近にある泥水等を、軸受11の内輪2と外輪3との相対回転によって前記泥水等に作用する遠心力により、前記凹条15A,…から外部に排出することができる。したがって、前記泥水等により、内輪周溝6付近の部分に錆が生じること並びに主リップ及びダストリップ15の先端の摩耗を抑制することができる。
(排水性能確認試験)
次に、前記凹条15A,…をダストリップ15に形成することにより得られる排水性能を確認するために行った試験について説明する。
(実施例)
図1及び図2に示すような呼び番号6203の深溝玉軸受(内径17mm、外径40mm、幅12mm)の内輪2と外輪3との間の軸受幅方向左右の環状開口A,Aに、図1及び図2の形状のシール11を装着した(ラビリンス隙間Gは0.1mm)。シール11のダストリップ15として、幅Wが0.2mm、深さD(半径R)が0.1mmである円弧状の凹条15Aを周方向に等分で8箇所形成したものを用いた。
(比較例)
上記実施例において、凹条15A,…を無くしたものを比較例とした。
(試験条件及び試験結果)
内輪周溝6(シール溝)に水を注入した状態で、回転軸を鉛直とし、内輪2を固定、外輪3を3000rpmの速度で5分間回転させた後に、内輪周溝6内の水の有無を確認した。その結果、上記実施例では内輪周溝6内に水の残留がなく、上記比較例では内輪周溝6内に水の残留があった。
(ダストリップのシール性能確認試験)
次に、前記凹条15A,…をダストリップ15に形成した場合において、シール性能の低下があるか否かを確認するために行った試験について説明する。
(試験条件及び試験結果)
泥水全体に対して泥の割合を5重量%とした泥水中に、上記実施例及び比較例の転がり軸受を水深100mmの位置に配置し、回転軸を鉛直とし、内輪2を固定、外輪3を1500rpmの速度で1時間回転させた後に、ダストリップ15を通過した泥水の侵入量を測定した。その結果、上記実施例及び比較例ともに、前記泥水の侵入量(試験前後の重量差)が0.01gであり、前記凹条15A,…をダストリップ15に形成した実施例において、比較例に対するシール性能の低下が認められなかった。
以上のとおり、ダストリップ15に前記凹条15A,…を設けることにより内輪周溝6付近に滞留した水が前記凹条15A,…を通して外部に排出されること、及び、ダストリップ15に前記凹条15A,…を設けてもシール性能が低下しないことを確認することができた。
なお、以上の説明においては、シール11が、その外周側を軸受1の外輪3に位置決め固定して内周側に主リップ14及びダストリップ15を設けてなる構成である場合について説明したが、シール11の内周側を軸受1の内輪2に位置決め固定して外周側に主リップ14及びダストリップ15を設けてなる構成としてもよい。このような構成の場合は、主リップ14を軸受1の外輪3の内周面に形成された周溝(シール溝)の内側側壁面に摺接させ、ダストリップ15を外輪3の前記周溝の外側の外輪内周面に対向させて、ダストリップ15に、その外周面から窪んで軸受幅方向に連通する複数の凹条を形成すればよい。
本発明の実施の形態に係る転がり軸受け用シールを装着した転がり軸受の構成を示す説明図であり、(a)は転がり軸受全体の断面図、(b)は要部拡大断面図である。 同じく、(a)はシール及び内輪の周溝による密封装置の構成を示す断面図、(b)はダストリップに形成する凹条の形状を示す正面図である。
符号の説明
1 転がり軸受
2 内輪
3 外輪
4 保持器
5 転動体
6 内輪周溝
7 外輪周溝
8 内輪外周面
9 側壁面
10 グリース
11 シール
12 芯金
13 弾性体
13A 基体
13B 周縁
14 主リップ
15 ダストリップ
15A 凹条
16 外径リップ
17 括れ部(連結部)
A 環状開口
G 微小隙間(ラビリンス隙間)
D 凹条の深さ
R 半径
W 凹条の幅

Claims (3)

  1. 環状の芯金に弾性体を被覆して構成され、転がり軸受の内輪及び外輪間の環状開口を塞ぐように外輪に取り付けられる、前記内輪の外周面に形成された周溝の内側側壁面に摺接する主リップと、前記周溝の外側の内輪外周面に対向し、ラビリンス隙間を形成するダストリップとを備えてなるシールであって、
    前記ダストリップに、その内周面から窪んで軸受幅方向に連通する複数の凹条を形成してなることを特徴とする転がり軸受用シール。
  2. 環状の芯金に弾性体を被覆して構成され、転がり軸受の内輪及び外輪間の環状開口を塞ぐように内輪に取り付けられる、前記外輪の内周面に形成された周溝の内側側壁面に摺接する主リップと、前記周溝の外側の外輪内周面に対向し、ラビリンス隙間を形成するダストリップとを備えてなるシールであって、
    前記ダストリップに、その外周面から窪んで軸受幅方向に連通する複数の凹条を形成してなることを特徴とする転がり軸受用シール。
  3. 前記弾性体の基体の周縁と前記主リップとの連結部の肉厚を該主リップの本体の肉厚よりも薄く形成して括れ部を設けてなることを特徴とする請求項1又は2記載の転がり軸受用シール。
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