JP5409407B2 - 情報処理装置及びプログラム - Google Patents
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Description
次に、分析結果に基づき、ボトルネックとなる要素に対する継続計画を策定し、その計画が上手く実施できるかの検証をするという手順を踏む。
従来より、特許文献1に示すような、業務プロセスと業務プロセスで利用されるリソースを対応付け、リソースの復旧時間から業務プロセス及び業務の復旧時間を演算する装置が考案されている。
(2)BCPとは、一種類ではなく、様々なケースに対応する様々なオプションが存在するので、実際の対応では、様々なオプションを組み合わせてBCPが実行されるが、特許文献1では、このようなオプションの組み換えが考慮されておらず、BCP策定の為の業務レベルやコストの分析が困難である。
また、本発明は、障害発生時の縮退過程における状態変化を各種リソースごとにシミュレートし、各リソース及び業務の縮退過程を導出することを主な目的とする。
他のリソースとの間に依存関係のある複数のリソースを示すとともに、前記複数のリソース間の依存関係を定義する依存関係データを記憶する依存関係データ記憶部と、
障害が発生した際に想定される障害発生からの状態遷移の過程をリソースごとに示すとともに、前記依存関係データに依存先リソースが定義されている依存先定義リソースに対して、後続の状態遷移がある特定の状態遷移について前記特定の状態遷移の遷移条件を依存先リソースの状態に関連付けて定義し、前記特定の状態遷移に後続する各状態遷移の遷移タイミングを前記特定の状態遷移の遷移時刻からの時間差として定義する状態遷移データを記憶する状態遷移データ記憶部と、
前記状態遷移データに示される状態遷移の過程をリソースごとに障害発生時刻からシミュレートするとともに、前記依存先定義リソースに対して、依存先リソースの状態に基づき前記特定の状態遷移の遷移条件が満たされているか否かを判断し、前記特定の状態遷移の遷移条件が満たされている場合に障害発生時刻からの時間差に基づき前記特定の状態遷移の遷移時刻を導出し、導出した前記特定の状態遷移の遷移時刻と前記状態遷移データに定義されている各状態遷移の遷移タイミングに基づき、前記特定の状態遷移に後続する各状態遷移の遷移時刻を導出するシミュレーション演算部を有することを特徴とする。
また、実施の形態1〜4では、BCPとして、複数のオプションとなる各業務プロセス、要素に対する復旧プロセス、代替プロセス、代替要素の任意の組み合わせを指定できるようにし、様々なリスクに対する各BCPの比較分析を可能とする。
なお、以下の実施の形態1〜4では、主に障害発生時の復旧過程について説明するが、実施の形態1〜4の内容は、障害発生時の縮退過程(業務、システムの機能の段階的縮小)にも適用可能である。つまり、実施の形態1〜4に示す「復旧」との語を「縮退」と読み替えることにより、実施の形態1〜4に示す方式は、障害発生時の縮退過程における状態遷移のシミュレーションに用いることができる。
図1は、本実施の形態に係るシステム構成例を示す。
BCPシミュレータ装置2は、業務遂行に用いられるリソースごとの復旧過程及び縮退過程のシミュレーションを行う。BCPシミュレータ装置2は情報処理装置の例である。
計算機ネットワーク3は、BCPシミュレータ装置2、PC1、プロセスシミュレータ装置19を接続するネットワークである。
プロセスシミュレータ装置19は、BCPシミュレータ装置2の制御に基づき、所定のシミュレーションを行う。
BCPシミュレータ装置2は、制御部4と記憶部5に大別される。
制御部4は、復旧過程シミュレーション(又は縮退過程シミュレーション)の実行のために各種制御を行う。
記憶部5は、復旧過程シミュレーション(又は縮退過程シミュレーション)に用いられるデータを記憶している。
なお、構成要素とは、業務を実現するために用いられるリソースのことをいう。
詳細は、後述するが、リソースとしては、担当者等の人的リソース、情報システムサービス等のサービスリソース、PC等の装置リソース、ビル等の建屋リソース、交通機関等のインフラリソースが含まれる。
以下では、構成要素という語とリソースという語を同じ意味で用いる。
つまり、状態情報シミュレーション演算部10は、後述の状態遷移データに示される状態遷移の過程をリソースごとに障害発生時刻から復旧までの状態遷移(又は障害発生時の縮退過程における状態遷移)をシミュレートし、各状態遷移の遷移時刻を導出する。
状態情報シミュレーション演算部10は、シミュレーション演算部の例である。
プロセスデータ11は、例えば、図9に示すデータである。
図9のプロセスデータ11は、図7に示すプロセスフロー情報に基づいて生成されたものである。
図7のプロセスフロー情報は、起票から始まり、情報収集(1)及び情報収集(2)が並行して行われ、最後に決済が行われるという業務フローを示している。
図9のプロセスデータ11には、この業務フローに含まれる業務プロセスごとに、作業者1人あたりのスループット、作業者の人数が示されている。
プロセスデータ11は、プロセス入力編集部6を用いてオペレータが入力、編集する。
構成要素データ12は、例えば、図10に示すデータであり、図7に示した業務フローを実行するために必要なリソースが構成要素として示される。
図10の例では、各リソースの名称と、各リソースの分類と、依存有無が示される。
依存有無とは、そのリソースが他のリソースと依存関係にあるかを表している。
依存関係とは、あるリソースが他のリソースに依存していることである。換言すると、あるリソースが正常に動作するためには他のリソースが正常に動作していることが必要であり、他のリソースに障害や異常が発生したり、動作停止等があると、そのリソースは正常に動作できなくなる関係である。
依存関係データ13は、他のリソースとの間に依存関係のある複数のリソースを示すとともに、複数のリソース間の依存関係を定義するデータであり、例えば、図11に示すデータである。
依存関係データ13では、構成要素データ12(図10)の「依存有無」の欄が「有」となっているリソースが「依存元」の欄に記載され、「依存先」には、「依存元」リソースが依存しているリソースが示される。
例えば、情報収集(1)というリソースは、担当者(1)というリソースに依存している。
図11の依存関係データ13は、例えば、図8に示すリソース間の依存関係に従って定義されている。
図8は、図7の業務フローを実現するためのリソースの間の依存関係を示している。
図8では、矢印の始点(矢の根元)にあるノードが依存元リソースを表し、矢印の終点(矢の先)にあるノードが依存先リソースを表している。
なお、作図上の都合から、図8では、図7の業務プロセスのうち、情報収集(1)と決済のみに対してリソース間の関係を示している。
また、図11の依存関係データ13も、図8の依存関係のうちの一部のみを抽出して示している。
シナリオデータ15は、例えば、図12に示すデータであり、業務に影響を与える障害のシナリオが複数種設けられている。
状態遷移データ14は、障害が発生した際に想定される障害発生から復旧までの状態遷移(又は障害発生時の縮退過程の状態遷移)の過程をリソースごとに示す。
また、状態遷移データ14は、依存関係データ13に依存先リソースが定義されている依存先定義リソース(図11の「依存元」に記載されているリソース)に対して、後続の状態遷移が存在している特定の状態遷移について特定の状態遷移の遷移条件を依存先リソースの状態に関連付けて定義し、特定の状態遷移に後続する各状態遷移の遷移タイミングを特定の状態遷移の遷移時刻からの時間差として定義している。
状態遷移データ14は、例えば、図13に示すデータである。
図13において、シナリオIDはシナリオデータ15のシナリオIDに対応し、名称は各リソースの名称を示し、遷移時刻は状態が遷移する時刻を障害発生時刻からの時間差で示す。
また、遷移状態は、遷移時刻における状態遷移での遷移先の状態を示す。
条件は、状態遷移が発生するための条件(遷移条件)である。
例えば、オフィスPC(2)では、「首都直下地震(1)」発生の際に、Unavailable→Restricted→Availableという状態遷移が行われる。
障害発生時刻(遷移時刻:0)では、Unavailableである。
そして、オフィスPC(2)の依存先リソース全ての状態がAvailableになると、遷移条件を満たし、オフィスPC(2)の状態はRestrictedになる。
例えば、図8の例では、拠点A地区電力と拠点Aオフィスの両者がAvailableになると、オフィスPC(2)の状態はRestrictedになる。
オフィスPC(2)の状態がRestrictedになる時刻は、依存先リソースの状態次第であり、不確定であるため、遷移時刻は条件付(時刻X)となっている。
シミュレーションにおいてオフィスPC(2)の依存先リソース全ての状態がAvailableになると、当該時刻(シミュレーション時刻)が時刻Xの具体値として特定される。
そして、オフィスPC(2)がAvailableになるのは、時刻Xから48時間が経過した後である。
状態遷移データ14は、業務に用いられる全てのリソースを対象とする。
なお、図13の例では、表示されているリソースの全てについて、遷移時刻:0の次の遷移時刻が条件付(時刻X)となっているが、状態遷移データ14には、遷移時刻:0の次の遷移時刻が具体値(例えば、24時間後)となっているリソースも含まれている。
例えば、図8の下端リソースである拠点A地区電力、拠点A地区交通、拠点Aビルは、依存先リソースがなく、遷移時刻:0の次の遷移時刻が具体値となる。
また、図16に示す状態の組み合わせに従い、各リソースの状態が判定される。
例えば、依存先リソースが2つで、1つの依存先リソースが現在Availableで、もう1つの依存先リソースが現在Recoveringであれば、列方向又は行方向のAvailableと行方向又は列方向のRecoveringの組み合わせにより、依存先リソース全体としては、Recoveringであると判断される。
また、例えば、依存先リソースが3つで、1つ目及び2つ目の依存先リソースが現在Availableで、3つの依存先リソースが現在Recoveringであれば、1つ目と2つ目の依存先リソースの組み合わせは、列方向又は行方向のAvailableと行方向又は列方向のAvailableの組み合わせにより、Availableであると判断される。
また、依存先リソース全体(1つ目と2つ目の組み合わせと3つ目の依存先リソース)については、列方向又は行方向のAvailableと行方向又は列方向のRecoveringの組み合わせにより、Recoveringであると判断される。
4つ以上の場合も同様の手順である。
つまり、図13の状態遷移データ14において、例えばオフィスPC(2)に対して条件付(時刻X)やX+48時間と規定されていた遷移時刻が、状態情報シミュレーション演算部10によるシミュレーションにより48時間や96時間といった具体値が導出され、導出された具体値が書き加えられたものが状態情報シミュレーションデータ16である。
状態情報シミュレーションデータ16は、例えば、図14に示すデータである。
また、状態情報シミュレーションデータ16は、状態遷移シミュレーション情報の例である。
ここでは、動作の詳細を説明する前に、動作の概要を図38のフローチャートを用いて説明する。
なお、図38のフローの開始前に、プロセスデータ11、構成要素データ12、依存関係データ13、状態遷移データ14、シナリオデータ15が記憶部5において記憶されているものとする。
つまり、状態情報シミュレーション演算部10は、図12のシナリオデータ15に示される障害のうち、例えば、オペレータから「首都直下地震(1)」というシナリオの選択を受け付ける。
例えば、S3802で、オペレータから「首都直下地震(1)」というシナリオの選択を受け付けている場合は、状態遷移データ14のうちシナリオIDの欄に「1」が記述されているレコード群を読みだす。
より具体的には、状態情報シミュレーション演算部10は、状態遷移データ14の遷移時刻の値を昇順にソートし、ソート後の時刻ごとに各リソースにおいて遷移条件に合致したか否かを判断しながら、各リソースの状態を判定する。
状態遷移データ14の遷移時刻の値をソートした場合に、例えば、図40に示すソート結果となったとする。
この場合には、障害発生から15時間後にいずれかのリソースで何らかの最初の状態遷移が生じることになる。前述のように、図8の下端のリソースやその他のリソースでは状態遷移時刻が定数で指定されているので、図40のようなソート結果を得ることができる。
15時間、19時間、25時間といった具体値、換言すれば、他のリソースの状態とは無関係に状態遷移が発生する状態遷移時刻を独立状態遷移時刻と呼ぶ。
一方、状態情報シミュレーション演算部10による各リソースの状態の判定に基づいて導出された時刻Xの具体値、換言すれば、依存先定義リソースに対して状態情報シミュレーション演算部10により導出された状態遷移時刻を導出状態遷移時刻と呼ぶ。
状態情報シミュレーション演算部10は、図40に示される独立状態遷移時刻ごとに、以下に示す処理を行うとともに、いずれかの依存先定義リソースに対して導出状態遷移時刻が導出された場合(時刻Xの具体値が特定された場合)に、導出状態遷移時刻を状態情報シミュレーションデータ16に記録するとともに、図40のソート結果に導出状態遷移時刻を追加し、導出状態遷移時刻についても、以下に示す処理を行う。
そして、状態情報シミュレーション演算部10は、抽出した下端リソースの状態を判定し、下端リソースの状態に基づき、下端リソースを依存先リソースとしている依存先定義リソースにつき遷移条件(遷移時刻:条件付(時刻X)が記述されているレコードの遷移条件)が満たされているか否かを判断して当該依存先定義リソースの状態を判定する。
そして、遷移条件が満たされている場合に当該状態遷移の遷移時刻を導出するとともに、当該状態遷移に後続する各状態遷移が記述されているレコード(遷移時刻:X+48時間等が記述されているレコード)の遷移時刻を導出し、導出した遷移時刻を状態情報シミュレーションデータ16に記録する。
以降は、状態情報シミュレーション演算部10は、下端リソースから上端リソースの方向に順に依存先定義リソースを辿って依存先定義リソースごとに遷移条件が満たされているか否かを判断する動作を繰り返して、各依存先定義リソースの状態を判定するとともに、状態遷移の遷移時刻を導出する。
なお、図39は作図上の都合から、担当者(1)から下位のリソースのみを示し、情報システム(1)サービスから下位のリソースは図示を省略している。
また、状態情報シミュレーション演算部10は、担当者(1)のの下位のリソースを探し、下位のリソースである拠点A地区交通を抽出する。
更に、状態情報シミュレーション演算部10は、拠点A地区交通の下位のリソースを探すが、拠点A地区交通には下位のリソース(依存先リソース)がないので、拠点A地区交通を下端リソースとし、この拠点A地区交通の状態を判定する(ステップ(1))。
この場合は拠点Aオフィスがあるので、状態情報シミュレーション演算部10は、拠点Aオフィスの下位のリソースを探す。
この場合は、下位のリソースとして拠点Aビルが存在する。
状態情報シミュレーション演算部10は、拠点Aビルの下位のリソースを探すが、拠点Aビルには下位のリソース(依存先リソース)がないので、拠点Aビルを下端リソースとし、この拠点Aビルの状態を判定する(ステップ(2))。
例えば、拠点Aオフィスについて、「依存先リソースの全てがAvailableになると、状態がUnavailableからRestrictedに遷移する」旨の遷移条件が設定されており、拠点Aビルが障害発生時から48時間後にAvailableになっているとすると、拠点Aビルは障害発生から48時間後にRestrictedになり、状態遷移データ14の「時刻X」の具体値として状態情報に48時間後が記録される。
また、状態情報シミュレーション演算部10は、情報システム(1)サービスから下位のリソースについても同様に下端リソースから順に上位リソースの方向に各リソースの状態を判定して、情報システム(1)サービスの状態が判定する。
最終的には、状態情報シミュレーション演算部10は、担当者(1)と情報システム(1)サービスの状態に基づき、上端リソースである情報収集(1)の状態が判定する。
グラフィック情報は、例えば、図17に示す情報であり、業務及び各リソースの障害発生から復旧までの状態遷移の過程及び各状態遷移の遷移時刻をグラフィカルに表す情報である。
また、時刻別状態情報は、例えば、図18に示す情報であり、業務及び各リソースの状態を時刻別に表す情報である。図18の例では、障害発生から72時間経過後の業務及び各リソースの状態を表している。
なお、図3は、全体の動作フローを示し、図4は状態情報シミュレーション演算部10の状態演算のシミュレーション演算における動作フローを示し、図5は状態情報シミュレーション演算部10が状態遷移演算関数を実行する際の動作フローを示し、図6は主にグラフィック情報生成部30の動作フローを示す。
また、構成要素入力編集部7がオペレータから構成要素情報を入力し、所定の編集を行い、記憶部5が図10のような構成要素データ12として保存する(S2)。
また、依存関係入力編集部8が、オペレータから図8に示すような構成要素間、及び、プロセスと構成要素間の依存関係情報を入力し、所定の編集を行い、記憶部5が図11のような依存関係データとして保存する(S3)。
また、状態遷移データ入力編集部がオペレータから図12に示すようなシナリオデータのうちのいずれかのシナリオの選択を受け付ける(S4)。
また、状態遷移データ入力編集部9が、選択されたシナリオに対応する構成要素の状態遷移情報を入力し、所定の編集を行い、図13のような状態遷移データとして保存する(S5)。
なお、このときに、状態情報シミュレーション演算部10は、状態遷移のシミュレーション演算を実行する。
なお、状態遷移のシミュレーション演算の実行手順の詳細は、図4を参照して後述する。
その後、必要に応じて他のシナリオのシミュレーションを実施する(S8)。
この際に、既に記憶済みの時刻であれば無視する。
状態情報シミュレーション演算部10は、これを指定シナリオ(S4で選択されたシナリオ)に対応するレコード分繰り返す(S11)。
次に一時的に記憶した遷移時刻データを昇順にソートする(S12)、ソート後の遷移時刻データは、例えば、図40に示すものである。
状態情報シミュレーション演算部10は、ソート後の遷移時刻データの先頭から遷移時刻データをひとつ取り出し(S13)、プロセスデータ11から要素をひとつ取り出す(図9の起票、情報収集(1)、情報収集(2)、決済のうちのいずれかを取り出す)(S14)。
また、状態情報シミュレーション演算部10は、取り出したプロセスデータの要素の依存要素(依存先リソース)のレコードを依存関係データ13からひとつ取り出し(S15)、その依存要素に対して状態遷移演算関数を呼び出してその依存要素のその時刻における状態を得る(S16)。
状態遷移演算関数の実行手順は図5を参照して後述する。
状態情報シミュレーション演算部10は、S14〜S18の処理をプロセスデータがあるだけ繰り返し(S19)、また、S13〜S19の処理を遷移時刻データがあるだけ繰り返す(S20)。
状態情報シミュレーション演算部10は、S23〜S24を依存要素があるだけ繰り返す(S25)。
次に、状態情報シミュレーション演算部10は、自要素(現在、対象としている要素)の状態遷移条件のうち条件が合致するものがあるかをチェックし(S26)、合致しているものがある場合に遷移時刻データにこの条件が元で遷移が発生する時刻を追加し(S27)、自要素の状態を記憶する(S28)。
また、状態情報シミュレーション演算部10は、依存先要素と自要素の状態から状態演算を実施し、導出された状態を状態情報シミュレーションデータ16に記憶する(S29)。
また、グラフィック情報生成部30は、表示対象とする部位として全体、又は、個別(プロセス、構成要素)の選択を受け付け(S31)、表示方法としてステップバイステップで行うか否かの選択を受け付ける(S32)。
ステップバイステップでない場合、グラフィック情報生成部30は、表示対象部位を時間軸での状態遷移表示を行うグラフィック情報(図17)を生成する(S33)。
また、ステップバイステップの場合には、グラフィック情報生成部30は、オペレータから表示する時刻の指定を受け付け(S34)、指定時刻における表示対象部位の状態を要素ごとにカテゴリーに分けて色分け表示する時刻別状態情報(図18)を生成し(S35)、時刻指定を変えて必要なだけ繰り返す(S36)。
また、グラフィック情報生成部30は、必要に応じて他の部位の選択を受け付け(S37)、必要に応じて他のシナリオの選択を受け付ける(S38)。
図7に示すような業務に対して、図9のようなシミュレーション用のパラメータが設定されている例を用いて説明する。
図35(a)に示すような経過時間に対する処理件数のシミュレーション(経過時間に比例して処理件数が増加するようなシミュレーション)を行う場合を考える。
災害発生時刻、即ち、状態遷移データの基準時点(遷移時刻=0)を設定し、各業務プロセスの状況によりプロセスの処理値を制限するような制御を行い、図35(b)に示すような任意の時刻に災害が発生した場合の処理件数をシミュレーションできるように制御する。
つまり、通常時は図35(a)のような結果が得られるが、災害発生時は、災害発生から復旧までは業務が行われないので、復旧までは処理件数が横ばいで、復旧後から処理件数が増大する結果(図35(b))になるように、プロセスシミュレーション制御部26はプロセスシミュレータ装置19を制御する。
また、同様に、障害発生時の縮退過程における状態遷移の過程をリソースごとに示すとともに依存先定義リソースの状態遷移の遷移条件を依存先リソースの状態に関連付けて定義する状態遷移データを用い、依存先定義リソースについては依存先リソースの状態に基づいて状態遷移の有無を判断しながらリソースごとに障害発生時の縮退過程における状態遷移を演算するため、実際に障害が発生した際の縮退過程に近い形で時間経過に伴う各リソース及び業務の縮退状況をシミュレートすることができる。
(a)プロセスの情報、及び、プロセスフロー情報を入力・編集するプロセス入力編集手段、及び、入力・編集されたプロセスデータを保持する手段;
(b)プロセスを構成する構成要素情報を入力・編集する構成要素入力編集手段、及び、入力・編集された構成要素データを保持する手段;
(c)構成要素間、及び、プロセスと構成要素間の依存関係情報を入力・編集する依存関係入力編集手段、及び、入力・編集された依存関係データを保持する手段;
(d)構成要素の経過時間における状態遷移情報を自要素に閉じた状態情報、又は、依存関係のある要素の状態遷移をトリガーとして状態遷移を発生させる状態情報とし、これら状態遷移情報の組をシナリオとして入力・編集する状態遷移データ入力・編集手段、及び、入力・編集された状態遷移データを保持する手段、及び、シナリオデータを保持する手段;
(e)任意のシナリオに関連付けられた状態遷移データから構成要素データと依存関係データを基に上位の構成要素、プロセスの状態遷移情報を演算するシミュレーション演算手段、及び、演算されたシミュレーションデータをシナリオと関連付けて保持する手段;
(f)シミュレーションデータを元に任意の経過時間における任意のプロセス、又は、構成要素の状態情報を表示する手段;
(g)既存のプロセスフローのシミュレーションに対して、プロセスの経過時間における状態情報を元にプロセスの動作を制限するような制御を行う手段。
次に、実施の形態1で説明した内容に加えて、複数オプションの比較分析を可能とする実施の形態について説明する。
代替オプション入力編集部20は、任意のプロセス、又は、構成要素の代替オプションの入力編集を行う。
オプション・セット入力編集部22は、代替オプションの任意の組合せを入力編集する。
代替オプションデータ25は、入力編集された代替オプションを保持する。
オプション・セットデータ27は、入力編集された代替オプションの組合せを保持する。
なお、本実施の形態では、記憶部5は、代替リソースデータ記憶部の例でもある。
図24において、名称には、代替リソースが示されている。代替対象には、代替リソースが代替する被代替リソースが示される。被代替リソースは、図10の構成要素データ12に示されるリソースである。
また、分類及び依存有無は、図10に示したものと同様である。
図24は、図20に示すシステム構成における代替リソースと被代替リソースの関係を示す。
なお、図20及び図24において、「拠点A(本)」とは拠点Aの本館を表し、「拠点A(別)」とは拠点Aの別館を表している。なお、図20では、「拠点A(本)オフィス」と「拠点A(本)サーバ室」がセットで「拠点A(別)オフィス」と「拠点A(別)サーバ室」に変更されるかのような表現になっているが、これは作図上の都合によるものであり、「拠点A(本)オフィス」から「拠点A(別)オフィス」への変更のみを行うことも可能であるし、「拠点A(本)サーバ室」から「拠点A(別)サーバ室」への変更のみを行うことも可能である。
図20に示すように、代替リソースの依存関係は、被代替リソースの依存関係と異なっている。
例えば、被代替リソースであるWFシステムサービスは、オフィスPC(2)、WFシステム、拠点A LANを依存先リソースとするが、代替リソースであるWFシステムサービス(代替)では、WAN及び外部ASPサービスを依存先リソースとしている。
このため、本実施の形態では、代替リソースの依存関係を定義する代替リソース依存関係データ(図示せず)が記憶部5に記憶されている。代替リソース依存関係データは依存関係データ13と同様の形式である。
更に、本実施の形態では、被代替リソースから代替リソースに切り替える切替時刻を示す切替時刻データ(図示せず)が記憶部5に記憶されている。
なお、代替オプションデータ25、代替リソース依存関係データ及び切替時刻データが代替リソースデータに相当する。
図25も、図20に示すシステム構成を前提としている。
オプション・セットデータ27は、組み合わせて用いることが可能な複数の代替リソースの組(オプションセット)を示している。
名称は、オプションセットの名称を示し、対象オプション番号は、図24のオプション番号に対応している。
例えば、オプションセット番号:1では、対象オプション番号として4、5、6が示されているが、これは、拠点A(別)オフィス、拠点A(別)サーバ室、拠点(A)ビルをセットとして用いることを示している。
また、状態情報シミュレーション演算部10は、切替時刻データに示される切替時刻に、代替オプションデータ25に示されている被代替リソースを代替リソースに変更して、リソースごとに状態遷移データ14に示される状態遷移の過程をシミュレートする。
より具体的には、状態情報シミュレーション演算部10は、切替時刻の到来前は被代替リソースを用いたシミュレーションを行い、切替時刻が到来した際に代替リソースに切り替え、また、代替リソースについては代替リソース依存関係データに示されている依存関係を参照して、シミュレーションを行う。
図21、図22、図23は、実施の形態1で説明した内容(図3〜図5)に加えて代替リソースについての処理が追加されている。
S44においてYESであり、切替時刻が到来していれば、状態情報シミュレーション演算部10は、被代替リソースであるプロセスデータを代替リソースに置換える(S45)。
S46においてYESであり、切替時刻が到来していれば、状態情報シミュレーション演算部10は、被代替リソースである当該要素を代替リソースに置換える(S47)。
以上の処理以外の処理は、実施の形態1と同様である。
(a)任意のプロセス、又は、要素を他のプロセス、又は、要素を代替オプションとして入力・編集する代替オプション入力編集手段、及び、入力・編集された代替オプションデータを保持する手段;
(b)任意の代替オプションの組合せをオプション・セットとして入力・編集するオプション・セット入力編集手段、及び、入力・編集されたオプション・セットデータを保持する手段;
(c)任意のオプション・セットを指定し、シミュレーション演算を実施し、演算されたシミュレーションデータをオプション・セットと関連付けて保持する手段;
(d)同一シナリオで、複数のオプション・セットに関連付けられたシミュレーションデータを元に任意の経過時間における任意のプロセス、又は、構成要素の状態情報を比較可能な状態で表示する手段。
次に、実施の形態2で説明した内容に加えて、オペレーションレベルの比較分析を可能とする実施の形態について説明する。
オペレーションレベル入力編集部23は、任意の要素の状態が“Restricted”とされた際にどの程度のオペレーションレベルになるかを入力編集する。
オペレーションレベル演算部24は、状態遷移のシミュレーション演算の際に、各要素の経過時刻におけるオペレーションレベルを演算する。
オペレーションレベルデータ28は、入力編集された図26に示すようなオペレーションレベルを保持する。
状態“Restricted”は、リソースの状態として、制限動作可能状態、つまり、パフォーマンス・機能が制限されているが動作可能なことを示す。
パフォーマンス・機能が制限されている場合は、一律に“Restricted”とされるが、実際には時間の経過とともにパフォーマンスレベルが変化していくと考えられる。具体的には、復旧過程では、時間の経過とともにパフォーマンスレベルが上昇していくと考えられ、縮退過程では、時間の経過とともにパフォーマンスレベルが下降していくと考えられる。
このため、オペレーションレベルデータ28は、“Restricted”に遷移してからの経過時間とオペレーションレベル(パフォーマンスレベル)との関係をリソースごとに示す。
また、オペレーションレベル演算部24は、状態情報シミュレーション演算部10によるシミュレーションにおいて“Restricted”に遷移したリソースに対して、オペレーションレベルデータ28に基づき、“Restricted”に遷移した後のオペレーションレベルの経時変化を演算する。
オペレーションレベル演算部24はパフォーマンスレベル演算部の例であり、記憶部5はパフォーマンスレベルデータ記憶部の例でもある。
S53において“Restricted”であれば、オペレーションレベル演算部24は、その要素に対応するその時刻のオペレーションレベルデータを取り出してその要素のオペレーションレベルに設定する(S54)。
一方、S53において“Restricted”でなければ、オペレーションレベル演算部24は、状態が“Available”であるかをチェックし(S55)、“Available”であれば、オペレーションレベルを100%に設定する(S56)。
一方、“Available”でなければ、オペレーションレベル演算部24は、オペレーションレベルを0%に設定する(S57)。
S48において依存関係を持つ場合、オペレーションレベル演算部24は、依存要素(依存先リソース)のレコードを依存関係データ13からひとつ取り出し(S49)、このオペレーションレベル演算関数を呼び出し(S50)、これを依存要素がある限り繰り返す(S51)。
そして、オペレーションレベル演算部24は、全ての依存要素のオペレーションレベルの中で最低値をこの要素のオペレーションレベルに設定する(S52)。
演算された結果は、図27に示すような状態情報シミュレーションデータ16に保存される。
つまり、実施の形態1で示した図14と比較して、オペレーションレベル(OPレベル)の値が追加されている。
なお、図29において、現状の線はリソースの代替を行わない場合のオペレーションレベルの時間推移を示し、決済(代替)オプションは、図20に示すように決済を決済(代替)に切り替えた場合のオペレーションレベルの時間推移を示し、WFシステムサービス(代替)オプションは、図20に示すようにWFシステムをWFシステムサービス(代替)に切り替えた場合のオペレーションレベルの時間推移を示している。
(a)構成要素の経過時間におけるオペレーションレベル情報を任意のシナリオに関連付けて入力・編集するオペレーションレベル入力・編集手段、及び、入力・編集されたオペレーションレベルデータを保持する手段;
(b)任意のシナリオに関連付けられたオペレーションレベルデータから構成要素データの依存関係情報を基に上位の構成要素、プロセスのオペレーションレベルを演算するオペレーションレベル演算手段、及び、演算されたオペレーションレベルデータをシナリオと関連付けて保持する手段;
(c)プロセスの経過時間におけるオペレーションレベルを元にプロセスの動作を規定し、プロセスフローをシミュレーションする手段。
次に、代替リソースを用いる場合と用いない場合のコストの比較分析を可能とし、更に、複数のオプション又はオプション・セット間のコストの比較分析も可能とする実施の形態について説明する。
図37では、実施の形態3で説明したオペレーションレベル演算部24、オペレーションレベルデータ28を省略した構成となっているが、オペレーションレベル演算部24、オペレーションレベルデータ28が含まれていてもよい。
代替オプションコスト演算部21は、選択されたオプション・セットに従い代替オプションの導入コスト、維持運営コスト、発動・切り替えコストを演算する。代替オプションコスト演算部21は、代替リソースコスト情報生成部の例である。
なお、本実施の形態では、代替オプション入力編集部20は、任意の代替オプションの導入コスト、維持運営コストを入力編集する機能が追加されている。
また、本実施の形態では、代替オプションデータ25には、図30に示すように代替オプションデータにコスト情報を加えている。
代替オプションデータ25は、前述のように代替リソースデータの一部である。
また、本実施の形態では、状態遷移データ入力編集部9は、遷移情報が代替オプション(代替リソース)のものであるかどうかのフラグと発動切り替えコスト情報を入力編集する機能が追加されている。
また、本実施の形態では、状態遷移データ14には、図31に示すように遷移情報が代替オプションのものであるかどうかのフラグ(「オプションかどうか」の○は代替オプションを意味する)と発動切り替えコストが加えられている。
なお、実施の形態3に示すオペレーションレベル演算関数の呼び出しが行われる場合は、発動コスト演算関数は、オペレーションレベル演算関数の直後に呼び出す。
代替オプションのものである場合、代替オプションコスト演算部21は、指定された時刻が発動切り替えコストが発生する時刻かどうかをチェックする(S64)。
発動切り替えコストが発生する時刻とは、図31の状態遷移データ14に示される「発動切り替えコスト」の欄に値があるレコードの遷移時刻である。例えば、外部ASPサービスの24時間のレコードには「発動切り替えコスト」の欄に「2.0」という値があり、24時間(障害発生時刻から24時間後)が発動切り替えコストが発生する時刻となる。
含まれるならば、その代替オプションの導入コストを足し(S69)、その代替オプションの維持運営コストを足し(S70)、これを代替オプションデータがある限り繰り返す(S71)。
(a)代替オプションとして入力・編集された構成要素の導入コスト、維持運営コストを入力・編集する構成要素入力編集手段、及び、入力・編集された構成要素データを保持する手段;
(b)代替オプションへの発動・切り替えに要するコストを任意の代替オプションと関連付けて入力・編集する代替オプションコスト入力編集手段、及び、入力・編集された代替オプションコストデータを保持する手段;
(c)任意の代替オプションの組合せであるオプション・セットに関連付けて、代替オプションの導入コスト、又は、維持運営コストを演算するコスト演算手段、及び、結果を表示する手段;
(d)任意の代替オプションの組合せであるオプション・セットに関連付けて、経過時間における発動・切り替えに要するコストを演算するコスト演算手段、及び、結果を表示する手段。
図42は、実施の形態1〜4に示すBCPシミュレータ装置2のハードウェア資源の一例を示す図である。
なお、図42の構成は、あくまでもBCPシミュレータ装置2のハードウェア構成の一例を示すものであり、BCPシミュレータ装置2のハードウェア構成は図42に記載の構成に限らず、他の構成であってもよい。
CPU911は、バス912を介して、例えば、ROM(Read Only Memory)913、RAM(Random Access Memory)914、通信ボード915、磁気ディスク装置920と接続され、これらのハードウェアデバイスを制御する。
また、図1等では、BCPシミュレータ装置2は、入力装置17、表示装置18を備えるPC1と計算機ネットワーク3を介して接続されているが、BCPシミュレータ装置2のCPU911に表示装置901、キーボード902、マウス903等が接続されていてもよい。
更に、CPU911は、FDD904(Flexible Disk Drive)、コンパクトディスク装置905(CDD)、プリンタ装置906、スキャナ装置907と接続していてもよい。
また、磁気ディスク装置920の代わりに、光ディスク装置、メモリカード(登録商標)読み書き装置などの記憶装置でもよい。
RAM914は、揮発性メモリの一例である。ROM913、FDD904、CDD905、磁気ディスク装置920の記憶媒体は、不揮発性メモリの一例である。これらは、記憶装置の一例である。
実施の形態1〜4で説明した「記憶部5」は、RAM914、磁気ディスク装置920等により実現される。
通信ボード915、キーボード902、マウス903、スキャナ装置907、FDD904などは、入力装置の一例である。
また、通信ボード915、表示装置901、プリンタ装置906などは、出力装置の一例である。
プログラム群923のプログラムは、CPU911がオペレーティングシステム921、ウィンドウシステム922を利用しながら実行する。
また、RAM914には、CPU911による処理に必要な各種データが格納される。
BCPシミュレータ装置2の起動時には、ROM913のBIOSプログラム及び磁気ディスク装置920のブートプログラムが実行され、BIOSプログラム及びブートプログラムによりオペレーティングシステム921が起動される。
「〜ファイル」や「〜データベース」は、ディスクやメモリなどの記録媒体に記憶される。ディスクやメモリなどの記憶媒体に記憶された情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、読み書き回路を介してCPU911によりメインメモリやキャッシュメモリに読み出され、抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・編集・出力・印刷・表示などのCPUの動作に用いられる。
抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・編集・出力・印刷・表示のCPUの動作の間、情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、メインメモリ、レジスタ、キャッシュメモリ、バッファメモリ等に一時的に記憶される。
また、実施の形態1〜4で説明しているフローチャートの矢印の部分は主としてデータや信号の入出力を示し、データや信号値は、RAM914のメモリ、FDD904のフレキシブルディスク、CDD905のコンパクトディスク、磁気ディスク装置920の磁気ディスク、その他光ディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記録される。また、データや信号は、バス912や信号線やケーブルその他の伝送媒体によりオンライン伝送される。
すなわち、実施の形態1〜4で説明したフローチャートに示すステップ、手順、処理により、本発明に係る情報処理方法を実現することができる。
また、「〜部」として説明しているものは、ROM913に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。或いは、ソフトウェアのみ、或いは、素子・デバイス・基板・配線などのハードウェアのみ、或いは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ、さらには、ファームウェアとの組み合わせで実施されても構わない。ファームウェアとソフトウェアは、プログラムとして、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記憶される。プログラムはCPU911により読み出され、CPU911により実行される。すなわち、プログラムは、実施の形態1〜4の「〜部」としてコンピュータを機能させるものである。あるいは、実施の形態1〜4の「〜部」の手順や方法をコンピュータに実行させるものである。
Claims (14)
- 他のリソースとの間に依存関係のある複数のリソースを示すとともに、前記複数のリソース間の依存関係を定義する依存関係データを記憶する依存関係データ記憶部と、
障害が発生した際に想定される障害発生からの状態遷移の過程をリソースごとに示すとともに、前記依存関係データに依存先リソースが定義されている依存先定義リソースに対して、後続の状態遷移がある特定の状態遷移について前記特定の状態遷移の遷移条件を依存先リソースの状態に関連付けて定義し、前記特定の状態遷移に後続する各状態遷移の遷移タイミングを前記特定の状態遷移の遷移時刻からの時間差として定義する状態遷移データを記憶する状態遷移データ記憶部と、
前記状態遷移データに示される状態遷移の過程をリソースごとに障害発生時刻からシミュレートするとともに、前記依存先定義リソースに対して、依存先リソースの状態に基づき前記特定の状態遷移の遷移条件が満たされているか否かを判断し、前記特定の状態遷移の遷移条件が満たされている場合に障害発生時刻からの時間差に基づき前記特定の状態遷移の遷移時刻を導出し、導出した前記特定の状態遷移の遷移時刻と前記状態遷移データに定義されている各状態遷移の遷移タイミングに基づき、前記特定の状態遷移に後続する各状態遷移の遷移時刻を導出するシミュレーション演算部を有し、
前記シミュレーション演算部は、
前記依存関係データに基づき、いずれのリソースからも依存されていない依存先定義リソースである上端リソースから順に依存先リソースを辿って依存先リソースを持たない下端リソースを抽出し、
抽出した下端リソースの状態を判定し、下端リソースの状態に基づき、下端リソースを依存先リソースとしている依存先定義リソースにつき前記特定の状態遷移の遷移条件が満たされているか否かを判断して当該依存先定義リソースの状態を判定し、前記特定の状態遷移の遷移条件が満たされている場合に前記特定の状態遷移の遷移時刻を導出するとともに、前記特定の状態遷移に後続する各状態遷移の遷移時刻を導出し、
下端リソースから上端リソースの方向に順に依存先定義リソースを辿って依存先定義リソースごとに前記特定の状態遷移の遷移条件が満たされているか否かを判断する動作を繰り返して、各依存先定義リソースの状態を判定するとともに、状態遷移の遷移時刻を導出し、
状態遷移データ記憶部は、
いずれかのリソースにおいて他のリソースの状態とは無関係に状態遷移が発生する独立状態遷移時刻を障害発生時刻からの時間差として記述している状態遷移データを記憶し、
前記シミュレーション演算部は、
前記状態遷移データに記述されている独立状態遷移時刻において、下端リソースから上端リソースの方向に順に依存先定義リソースを辿って依存先定義リソースごとに前記特定の状態遷移の遷移条件が満たされているか否かを判断する動作を繰り返して、各依存先定義リソースの状態を判定するとともに、状態遷移の遷移時刻を導出することを特徴とする情報処理装置。 - 他のリソースとの間に依存関係のある複数のリソースを示すとともに、前記複数のリソース間の依存関係を定義する依存関係データを記憶する依存関係データ記憶部と、
障害が発生した際に想定される障害発生からの状態遷移の過程をリソースごとに示すとともに、前記依存関係データに依存先リソースが定義されている依存先定義リソースに対して、後続の状態遷移がある特定の状態遷移について前記特定の状態遷移の遷移条件を依存先リソースの状態に関連付けて定義し、前記特定の状態遷移に後続する各状態遷移の遷移タイミングを前記特定の状態遷移の遷移時刻からの時間差として定義する状態遷移データを記憶する状態遷移データ記憶部と、
前記状態遷移データに示される状態遷移の過程をリソースごとに障害発生時刻からシミュレートするとともに、前記依存先定義リソースに対して、依存先リソースの状態に基づき前記特定の状態遷移の遷移条件が満たされているか否かを判断し、前記特定の状態遷移の遷移条件が満たされている場合に障害発生時刻からの時間差に基づき前記特定の状態遷移の遷移時刻を導出し、導出した前記特定の状態遷移の遷移時刻と前記状態遷移データに定義されている各状態遷移の遷移タイミングに基づき、前記特定の状態遷移に後続する各状態遷移の遷移時刻を導出するシミュレーション演算部を有し、
前記状態遷移データ記憶部は、
リソースの状態として、パフォーマンスが制限されているが動作可能なことを示す制限動作可能状態が含まれる状態遷移データを記憶し、
前記情報処理装置は、更に、
制限動作可能状態に遷移してからの経過時間とパフォーマンスレベルとの関係をリソースごとに示すパフォーマンスレベルデータを記憶するパフォーマンスレベルデータ記憶部と、
前記シミュレーション演算部によるシミュレーションにおいて制限動作可能状態に遷移したリソースに対して、前記パフォーマンスレベルデータに基づき、制限動作可能状態に遷移した後のパフォーマンスレベルの経時変化を演算するパフォーマンスレベル演算部を有することを特徴とする情報処理装置。 - 前記シミュレーション演算部は、
前記依存先定義リソースを含む前記複数のリソースに対して、障害発生から復旧までの状態遷移の過程及び障害発生時の縮退過程における状態遷移の過程の少なくともいずれかを各状態遷移の遷移時刻とともに示す状態遷移シミュレーション情報を生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。 - 前記シミュレーション演算部は、
前記独立状態遷移時刻において下端リソースから上端リソースの方向に順に依存先定義リソースを辿って依存先定義リソースごとに前記特定の状態遷移の遷移条件が満たされているか否かを判断する動作を行った結果、いずれかの依存先定義リソースにおいて前記特定の状態遷移の遷移条件が満たされていると判断した場合に、前記独立状態遷移時刻を当該依存先定義リソースにおける前記特定の状態遷移の遷移時刻とすることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記シミュレーション演算部は、
独立状態遷移時刻に加えて、いずれかの依存先定義リソースに対して導出された状態遷移時刻である導出状態遷移時刻においても、下端リソースから上端リソースの方向に順に依存先定義リソースを辿って依存先定義リソースごとに前記特定の状態遷移の遷移条件が満たされているか否かを判断する動作を繰り返して、各依存先定義リソースの状態を判定するとともに、状態遷移の遷移時刻を導出することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記シミュレーション演算部は、
いずれかの依存先定義リソースに対して導出された導出状態遷移時刻において下端リソースから上端リソースの方向に順に依存先定義リソースを辿って依存先定義リソースごとに前記特定の状態遷移の遷移条件が満たされているか否かを判断する動作を行った結果、いずれかの依存先定義リソースにおいて前記特定の状態遷移の遷移条件が満たされていると判断した場合に、前記導出状態遷移時刻を当該依存先定義リソースにおける前記特定の状態遷移の遷移時刻とすることを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。 - 前記依存関係データ記憶部は、
業務に用いられる複数のリソース間の依存関係を定義する依存関係データを記憶し、
前記シミュレーション演算部は、
前記依存先定義リソースを含む前記複数のリソースの障害発生からの状態遷移の過程及び各状態遷移の遷移時刻に基づき、前記業務の障害発生からの状態遷移の過程及び各状態遷移の遷移時刻を導出し、前記業務の障害発生からの状態遷移の過程及び各状態遷移の遷移時刻を示す状態遷移シミュレーション情報を生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。 - 前記情報処理装置は、更に、
前記シミュレーション演算部により生成された状態遷移シミュレーション情報に基づき、前記業務及び各リソースの障害発生からの状態遷移の過程及び各状態遷移の遷移時刻をグラフィカルに表すグラフィック情報を生成し、所定の表示装置に出力するグラフィック情報生成部を有することを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。 - 前記グラフィック情報生成部は、
前記シミュレーション演算部により生成された状態遷移シミュレーション情報に基づき、前記業務及び各リソースの状態を時刻別に表す時刻別状態情報を生成することを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。 - 前記情報処理装置は、更に、
前記依存関係データに示されているいずれかのリソースを被代替リソースとして示すとともに被代替リソースを代替する代替リソースを示し、代替リソースと他のリソースとの依存関係を定義する代替リソースデータを記憶する代替リソースデータ記憶部を有し、
前記状態遷移データ記憶部は、
代替リソースについて、障害が発生した際に想定される状態遷移の過程を示す状態遷移データを記憶し
前記シミュレーション演算部は、 前記代替リソースデータに示されている被代替リソースを代替リソースに変更して、リソースごとに前記状態遷移データに示される状態遷移の過程をシミュレートすることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。 - 前記代替リソースデータ記憶部は、
被代替リソースから代替リソースへの切替時刻を示す代替リソースデータを記憶し、
前記シミュレーション演算部は、
前記切替時刻の到来前は被代替リソースを用いたシミュレーションを行い、前記切替時刻が到来した際に代替リソースに切り替えてシミュレーションを行うことを特徴とする請求項10に記載の情報処理装置。 - 前記代替リソースデータ記憶部は、
被代替リソースから代替リソースに変更した場合に生じるコストを示す代替リソースデータを記憶し、
前記情報処理装置は、更に、
前記シミュレーション演算部が被代替リソースから代替リソースに変更してシミュレーションを行う場合に、前記代替リソースデータに基づき代替リソースへの変更により生じるコストを示す代替リソースコスト情報を生成する代替リソースコスト情報生成部を有することを特徴とする請求項10に記載の情報処理装置。 - 他のリソースとの間に依存関係のある複数のリソースを示すとともに、前記複数のリソース間の依存関係を定義する依存関係データを所定の記憶領域から読み出す依存関係データ読み出し処理と、
障害が発生した際に想定される障害発生からの状態遷移の過程をリソースごとに示すとともに、前記依存関係データに依存先リソースが定義されている依存先定義リソースに対して、後続の状態遷移がある特定の状態遷移について前記特定の状態遷移の遷移条件を依存先リソースの状態に関連付けて定義し、前記特定の状態遷移に後続する各状態遷移の遷移タイミングを前記特定の状態遷移の遷移時刻からの時間差として定義する状態遷移データを所定の記憶領域から読み出す状態遷移データ読み出し処理と、
前記状態遷移データに示される状態遷移の過程をリソースごとに障害発生時刻からシミュレートするとともに、前記依存先定義リソースに対して、依存先リソースの状態に基づき前記特定の状態遷移の遷移条件が満たされているか否かを判断し、前記特定の状態遷移の遷移条件が満たされている場合に障害発生時刻からの時間差に基づき前記特定の状態遷移の遷移時刻を導出し、導出した前記特定の状態遷移の遷移時刻と前記状態遷移データに定義されている各状態遷移の遷移タイミングに基づき、前記特定の状態遷移に後続する各状態遷移の遷移時刻を導出するシミュレーション演算処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記シミュレーション演算処理では、
前記コンピュータに、
前記依存関係データに基づき、いずれのリソースからも依存されていない依存先定義リソースである上端リソースから順に依存先リソースを辿って依存先リソースを持たない下端リソースを抽出し、
抽出した下端リソースの状態を判定し、下端リソースの状態に基づき、下端リソースを依存先リソースとしている依存先定義リソースにつき前記特定の状態遷移の遷移条件が満たされているか否かを判断して当該依存先定義リソースの状態を判定し、前記特定の状態遷移の遷移条件が満たされている場合に前記特定の状態遷移の遷移時刻を導出するとともに、前記特定の状態遷移に後続する各状態遷移の遷移時刻を導出し、
下端リソースから上端リソースの方向に順に依存先定義リソースを辿って依存先定義リソースごとに前記特定の状態遷移の遷移条件が満たされているか否かを判断する動作を繰り返して、各依存先定義リソースの状態を判定するとともに、状態遷移の遷移時刻を導出する処理を行わせ、
前記状態遷移データ読み出し処理では、
前記コンピュータに、
いずれかのリソースにおいて他のリソースの状態とは無関係に状態遷移が発生する独立状態遷移時刻を障害発生時刻からの時間差として記述している状態遷移データを読み出す処理を行わせ、
前記シミュレーション演算処理では、
前記コンピュータに、
前記状態遷移データに記述されている独立状態遷移時刻において、下端リソースから上端リソースの方向に順に依存先定義リソースを辿って依存先定義リソースごとに前記特定の状態遷移の遷移条件が満たされているか否かを判断する動作を繰り返して、各依存先定義リソースの状態を判定するとともに、状態遷移の遷移時刻を導出する処理を行わせることを特徴とするプログラム。 - 他のリソースとの間に依存関係のある複数のリソースを示すとともに、前記複数のリソース間の依存関係を定義する依存関係データを所定の記憶領域から読み出す依存関係データ読み出し処理と、
障害が発生した際に想定される障害発生からの状態遷移の過程をリソースごとに示すとともに、前記依存関係データに依存先リソースが定義されている依存先定義リソースに対して、後続の状態遷移がある特定の状態遷移について前記特定の状態遷移の遷移条件を依存先リソースの状態に関連付けて定義し、前記特定の状態遷移に後続する各状態遷移の遷移タイミングを前記特定の状態遷移の遷移時刻からの時間差として定義する状態遷移データを所定の記憶領域から読み出す状態遷移データ読み出し処理と、
前記状態遷移データに示される状態遷移の過程をリソースごとに障害発生時刻からシミュレートするとともに、前記依存先定義リソースに対して、依存先リソースの状態に基づき前記特定の状態遷移の遷移条件が満たされているか否かを判断し、前記特定の状態遷移の遷移条件が満たされている場合に障害発生時刻からの時間差に基づき前記特定の状態遷移の遷移時刻を導出し、導出した前記特定の状態遷移の遷移時刻と前記状態遷移データに定義されている各状態遷移の遷移タイミングに基づき、前記特定の状態遷移に後続する各状態遷移の遷移時刻を導出するシミュレーション演算処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記状態遷移データ読み出し処理では、
前記コンピュータに、
リソースの状態として、パフォーマンスが制限されているが動作可能なことを示す制限動作可能状態が含まれる状態遷移データを読み出す処理を行わせ、
前記プログラムは、更に、
制限動作可能状態に遷移してからの経過時間とパフォーマンスレベルとの関係をリソースごとに示すパフォーマンスレベルデータを読み出すパフォーマンスレベルデータ読み出し処理と、
前記シミュレーション演算処理によるシミュレーションにおいて制限動作可能状態に遷移したリソースに対して、前記パフォーマンスレベルデータに基づき、制限動作可能状態に遷移した後のパフォーマンスレベルの経時変化を演算するパフォーマンスレベル演算処理とを前記コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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