JP5409207B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

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Description

本発明は超音波診断装置に関し、特に、2Dアレイ振動子を備えた超音波診断装置に関する。
医療の分野において三次元超音波診断が普及しつつある。かかる三次元超音波診断装置では、超音波ビームが二次元走査され、これにより三次元空間(三次元エコーデータ取込空間)が形成され、そこから得られたボリュームデータに基づいて三次元超音波画像が形成される。超音波ビームの二次元電子走査のために、2Dアレイ振動子を備えた三次元エコーデータ取込用超音波探触子(3Dプローブ)が用いられる。
2Dアレイ振動子は、二次元配列された非常に多くの振動素子により構成される(例えば数千個の振動素子により構成される)。よって、すべての振動素子に対して送信信号を供給し且つすべての振動素子からの受信信号を処理するには、非常に多くの送信回路や受信回路を用意しなければならないし、また、3Dプローブケーブルとして太く重いものを用いなければならなくなる。そこで、プローブ側でのチャンネルリダクションが要請されており、以下のように、それを実現する幾つかの方式が提案されている。
第1の方式は、2Dアレイ振動子のアレイ面上に複数のサブアレイを設定し、各サブアレイごとにグルーピング処理を適用するものである(特許文献1、特許文献2参照)。すなわち、個々のサブアレイに対して遅延時間の類似性の観点から複数のグループを設定し、グループ単位で複数の振動素子からの複数の素子信号を加算してグループ受信信号を生成することにより、チャンネルリダクションを図るものである。
第2の方式は、2Dアレイ振動子のアレイ面上に複数のサブアレイを設定し、各サブアレイごとにサブ遅延加算処理(サブ整相加算処理)を実行するものである(特許文献3参照)。すなわち、個々のサブアレイを構成する複数の振動素子からの複数の素子信号に対して第1段階の整相加算を適用することにより、チャンネルリダクションを図るものである。
特許第3977827号明細書 特許第3977826号明細書 特表2000−33087号公報
三次元超音波画像の画質を高めるためには、感度を向上させ、同時に、サイドローブ(グレイティングローブ)を低減することが望まれる。アレイ面上に複数のサブアレイを単純に縦横に密に整列させたサブアレイパターンを採用すると、有限なアレイ面を全面的に利用できるので良好な感度を得られるが、サブアレイ配列の規則性から、どうしてもサイドローブが出やすくなる。一方、アレイ面上に複数のサブアレイをランダムに設定すると、サイドローブは出にくくなるが、アレイ面上に多数の隙間が生じてしまい、感度の低下という問題が生じる。なお、個々のサブアレイの形状に多様性をもたせることも考えられるが、その場合にはそれらのサブアレイを機能させるための演算や処理が複雑となるので、サブアレイ形状はある程度は統一した方が望ましい(例えば1個又は数個のサブアレイ形状の利用に留めることが望まれる)。三次元計測に当たっては、回路規模の削減、制御用データの削減といった面での配慮も求められる。
本発明の目的は、三次元超音波診断装置において、サイドローブ低減及び感度向上を図れるようにすることにある。あるいは、本発明の目的は、三次元超音波診断装置において、良好な性能を得つつも、構成及び制御を簡略化できるようにすることにある。
本発明は、サブアレイパターンが設定される二次元配列型の振動素子群を有する2Dアレイ振動子と、前記2Dアレイ振動子に接続され、サブアレイ単位で又はサブアレイ内のグループ単位で複数の素子信号に対するサブ処理を実行してサブ処理結果信号を出力するサブ処理部と、前記サブ処理部から出力される複数のサブ処理結果信号に対するメイン処理を実行するメイン処理部と、を含み、前記サブアレイパターンは、矩形の中心部分と、前記中心部分の周囲に設けられた複数のサブアレイ集団を有し、前記各サブアレイ集団は密集した複数のサブアレイにより構成され、前記サブアレイパターンは、前記複数のサブアレイ集団における隣接集団間に集団間不揃いが生じるパターンである、ことを特徴とする。
上記構成によれば、矩形の中心部分の周囲に設けられた複数のサブアレイ集団を利用して超音波の送信及び受信が実行される。各サブアレイ集団においては複数のサブアレイが密集しているので、散発的な隙間の発生を防止して感度を高めることができる。しかも、隣接するサブアレイ集団間に「集団間不揃い」が存在しているので、複数のサブアレイを規則的に二次元配列した場合よりも、サイドローブの発生を効果的に低減することができる。中心部分は有効領域として機能させることも可能であるが、後述する実施形態では無効領域としている。中心部分を配置することにより、それが良い意味でレイアウト障害となって、複数のサブアレイ集団間にずれを生じさせることができる。望ましくは、集団間不揃いは、一方側のサブアレイ集団(具体的にはその内で他方側サブアレイ集団に接するサブアレイ列と、他方側サブアレイ集団(具体的にはその内で一方側サブアレイ集団に接するサブアレイ列)が境界線を介して対峙している場合において両者の配列が境界線方向にずれており、両者の配列が揃っていない状態を意味する。
2Dアレイ振動子を構成する振動素子群の中に送受信において機能しない1又は複数の無効素子が含まれてもよい。望ましくは、複数のサブアレイ集団がそれ全体として円形領域を構成する。その場合、円形領域の外側に存在する複数の振動素子は通常それぞれ無効素子となる。望ましくは、各サブアレイ集団は、中心部分から見て、特定の方位角度内に存在する。望ましくは、4つのサブアレイ集団が設けられ、その場合に、4つのサブアレイ集団は、アレイ面上において、それぞれ90度に開いた4つの象限(第1象限、第2象限、第3象限、第4象限)に設けられる。
望ましくは、各サブアレイ集団が1つの制御単位(第1制御単位)を構成し、各サブアレイが1つの制御単位(第2制御単位)を構成し、更に、グルーピング方式が採用された場合に設定される各グループが1つの制御単位(第3制御単位)を構成する。一例を説明すると、各サブアレイ集団ごとにグルーピングパターン又はディレイパターンを特定するパターン選択信号(サブアレイ制御信号)が与えられる。そのようなパターンはビーム走査方向に応じて動的に制御されるものである。また、各サブアレイごとにチャンネルリダクション処理が実行される。チャンネルリダクション処理には、グループ単位で複数の素子信号を加算する処理、サブアレイ単位での複数の素子信号を整相加算する処理、等が含まれる。サブアレイ内に複数のグループが設定される場合、各グループは通常、複数の振動素子で構成される。グループ内の複数の振動素子から出力された複数の素子信号が加算されてグループ受信信号が生成される。1つのグループが1つの振動素子で構成されてもよく、その場合、その振動素子から出力された素子信号がそのままグループ受信信号として出力される。なお、各サブアレイ内に1又は複数の無効素子が含まれてもよい。中央サブアレイについてはそれ専用のパターン選択信号を与えるようにしてもよい。あるいは、中央サブアレイに対して、いずれかのサブアレイ集団に与えられるパターン選択信号を流用し、それを与えるようにしてもよい。
望ましくは、各サブアレイは正四角形を有する。かかる構成によれば、サブアレイ集団を構成した場合において、複数のサブアレイを互いに隙間無く密集させるのが容易である。すべてのサブアレイの形状を統一するのが望ましい。かかる構成によれば、回路構成やその制御を簡易化できる。
望ましくは、前記各サブアレイ集団は最も中央寄りの内接サブアレイを有し、前記各サブアレイ集団の内接サブアレイが前記矩形の中心部分が有するいずれかの辺に接し、前記矩形の中心部分が有する4辺に4つの内接サブアレイが接している。このような構成によれば、上記の集団間不揃いを自然に生じさせることができる。

望ましくは、前記集団間不揃いは、隣り合う2つのサブアレイ集団が両者間の境界線の方向へm素子分ずれた状態である。すなわち、集団間不揃いは、振動素子単位でのずれに相当する。
望ましくは、前記複数のサブアレイ集団を構成する各サブアレイはi素子×i素子のサイズを有し、前記m素子は前記i素子よりも小さい。前記矩形の中心部分は前記各サブアレイのサイズよりも小さいサイズを有する。
望ましくは、前記矩形の中心部分は1又は複数の無効振動素子により構成される。あるいは、前記矩形の中心部分は1又は複数の有効振動素子により構成される。サブアレイの規格化による利点を得るためには前者の構成を採用するのが望ましい。
望ましくは、前記複数のサブアレイ集団は、X正方向境界線、Y正方向境界線、X負方向境界線及びY負方向境界線により区分された第1乃至第4サブアレイ集団を含む。望ましくは、前記X正方向境界線、前記Y正方向境界線、前記X負方向境界線及び前記Y負方向境界線は、前記矩形の中心部分の4つの辺を延長した線に相当し、前記X正方向境界線と前記X負方向境界線との間のシフト量は前記矩形の中心部分のY方向幅に相当し、前記Y正方向境界線と前記Y負方向境界線との間のシフト量は前記矩形の中心部分のX方向幅に相当する。
望ましくは、前記各サブ処理はグルーピングによるチャンネルリダクション処理であり、前記各サブアレイ集団では、それに属する複数のサブアレイに対して同一のグルーピングパターンが設定される。望ましくは、前記各サブ処理はサブ整相加算によるチャンネルリダクション処理であり、前記各サブアレイ集団では、それに属する複数のサブアレイに対して同一のディレイパターンが設定される。望ましくは、前記複数のサブアレイ集団は、前記中央サブアレイを中心として、実質的に円形の領域を構成する。
本発明によれば、三次元超音波診断装置において、サイドローブ低減及び感度向上を図れる。あるいは、三次元超音波診断装置において、良好な性能を得つつも、構成及び制御を簡略化できる。
本発明に係る超音波診断装置の実施形態を示すブロック図である。 図1に示した超音波診断装置におけるチャンネルリダクション回路を中心とした要部構成の一例を示す図である。 サブアレイパターンの第1例を示す図である。 中央サブアレイの拡大図である。 サブアレイパターンの第2例を示す図である。 サブアレイパターンの第3例を示す図である。 サブアレイパターンの第4例を示す図である。 サブアレイ内のグルーピングパターン例を示す図である。 図1に示した超音波診断装置におけるチャンネルリダクション回路を中心とした要部構成の他の例を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には超音波診断装置が開示されている。超音波診断装置は、医療の分野において、生体に対する超音波の送受波により超音波画像を形成する装置である。超音波診断装置は、大別して、プローブ10と本体12とにより構成される。符号14は両者間を接続するプローブケーブルを示している。プローブ10に設けられるコネクタ及び本体12に設けられるコネクタは図示省略されている。
プローブ10は生体表面に当接した状態で超音波の送受波を行う超音波探触子である。もっとも、プローブ10が体腔内に挿入されるものであってもよい。プローブ10は、2Dアレイ振動子16及びチャンネルリダクション回路18を備えている。それらはプローブ10のプローブヘッド内に設けられている。但し、チャンネルリダクション回路18がプローブコネクタに設けられてもよい。2Dアレイ振動子16は、例えば数千個の振動素子16aにより構成され、それらはX方向及びY方向に整列している。振動素子群に対しては、つまりアレイ面上には、複数のサブアレイからなるサブアレイパターンが設定される。サブアレイパターンは、制御の簡易化、サイドローブの低減、感度の向上といった観点から後述のように定められる。
チャンネルリダクション回路18は、送受信において必要な信号(又は信号線)の個数を削減するための回路である。チャンネルリダクション回路18によれば、プローブケーブルを細くできるし、本体12内の送信部20及び受信部22の構成を簡易化できる。チャンネルリダクションの方式として、グルーピング方式が採用される場合には図2に例示する構成が採用され、サブ整相加算方式が採用される場合には図9に例示する構成が採用される。グルーピング方式が採用される場合、各サブアレイに対して複数のグループが設定され、送信時には、各グループを構成する複数の振動素子に対して同じ送信信号が並列的に供給され、受信時には、各グループを構成する複数の振動素子から並列的に出力される複数の素子信号(素子受信信号)が加算されて単一のグループ受信信号が生成される。一方、チャンネルリダクション方式としてサブ遅延加算方式が採用される場合、送信時には、元になる送信信号に対する遅延処理によって生成された複数の送信信号がサブアレイを構成する複数の振動素子へ並列的に供給され、受信時には、サブアレイを構成する複数の振動素子から並列的に出力された複数の素子信号がサブ整相加算処理されてサブアレイ受信信号が生成される。
次に、本体12の構成について説明する。送受信制御部24は、採用された特定のサブアレイパターンを前提として、各サブアレイに対するグルーピングパターンあるいはディレイパターンの設定を制御している。送信部20は、複数のサブアレイに対応する複数の送信信号を生成する送信ビームフォーマーである。グルーピング方式が採用される場合、グループ総数分の送信信号が生成される。サブ整相加算方式が採用される場合、サブアレイ総数分の送信信号が生成される。受信部22は、受信ビームフォーマーである。グルーピング方式が採用される場合、グループ総数分のグループ受信信号に対する整相加算処理が実行され、これにより受信ビームに相当するビームデータが得られる。サブ整相加算処理方式が採用される場合、サブアレイ総数分のサブアレイ受信信号に対するメイン整相加算処理(二段階目の整相加算処理)が実行され、これにより受信ビームに相当するビームデータが得られる。送信部20及び受信部22の動作は送受信制御部24によって制御されている。
信号処理部26は、検波器、対数変換器等の構成を具備し、入力される整相加算後の受信信号つまりビームデータに対する各種の処理を実行する。信号処理後のビームデータは三次元画像処理部28に送られ、三次元画像処理部28は複数のビームデータに基づいて三次元超音波画像を形成する。その画像データは表示器30へ送られる。三次元画像処理方式としてはボリュームレンダリング法、サーフェイスレンダリング法等が知られている。複数のビームデータを三次元データメモリ上に格納してボリュームデータを構築し、それに基づいて三次元超音波画像が形成されるようにしてもよい。主制御部32はCPU及び動作プログラムにより構成される。主制御部32にはキーボードやトラックボールなどを備える操作パネル34が接続されている。ドプラ情報の処理を行う回路については図示省略されている。
図2には、図1に示した超音波診断装置の部分的な構成が示されている。図2はグルーピング方式を採用した場合における構成例を示すブロック図である。2Dアレイ振動子16上には、後に詳述するように、サブアレイパターンを構成する複数のサブアレイ(SA-1〜SA-n)が設定される。この例ではn個のサブアレイが設定される。nは例えば二桁の数値である。各サブアレイはこの例では正四角形を有し、i個×i個の振動素子により構成される。iは例えば2,3,4,5,6、7,8といった整数である。複数のサブアレイは、矩形の中心部分の周囲に設けられた複数のサブアレイ集団A〜Dにより構成される。中心部分は、2Dアレイ振動子16の中央に位置し、送受信において機能しない無効領域である。それを原点として、本実施形態では、2Dアレイ振動子16上の第1象限〜第4象限に4つのサブアレイ集団A〜Dが設定される。各サブアレイ集団A〜Dはサブアレイ密集体(サブアレイクラスタ)である。
複数のサブアレイに対して、チャンネルリダクション回路18を構成する複数のSW(スイッチング)回路(SW1〜SWn)が接続されている。その接続関係は一対一である。各SW回路は、対応するサブアレイに対して複数のグループを設定する。各グループは互いに遅延量が近似している関係にある複数の振動素子により構成される。このようなグルーピングにより、グループを構成する複数の振動素子へ同じ送信信号を並列に供給することができ、グループを構成する複数の振動素子から並列に出力される複数の素子信号を加算して1つのグループ受信信号を生成することができる。つまり、送受信時にチャンネルリダクションを図れる。なお、1つのサブアレイに対しては複数のグループが設定され、その中には、例外的に、1つの振動素子により構成されるグループが含まれてもよい。また、サブアレイ中の一部の振動素子が無効振動素子となってもよい。サブアレイ内に送信専用素子及び受信専用素子が設定されてもよい。
送受信制御部24は、図2に示す構成例において、4つの制御信号36a〜36dを出力している。それらは第1乃至第4のサブアレイ集団用の制御信号である。各制御信号はグルーピングパターンを指定する信号である。つまり、第1サブアレイ集団Aを構成する複数のサブアレイに対しては同一のグルーピングパターンが設定されている。これは他のサブアレイ集団についても同様である。仮に、中心部分を中央サブアレイとして機能させるならば、それに対して専用の制御信号を与えることになる。但し、そのような中央サブアレイに対して制御信号36a〜36dのいずれかを与えるようにしてもよい(中央サブアレイをいずれかのサブアレイ集団に組み込んでもよい)。サブアレイ集団A〜Dは、複数のサブアレイの密集体であり、つまり、同じ局所領域内に存在しているので、それらに対して共通のグルーピングパターンを設定しても送受信特性の劣化はさほどではない。ここで、サブアレイはグルーピングパターンの設定単位をなすものであり、サブアレイ集団はグルーピングパターンを共通とする制御単位をなすものである。グループは結線単位をなすものである。本実施形態において、サブアレイパターンはアレイ面上に固定的に設定されるが、グルーピングパターンはビーム方位及び送信フォーカス深さ等の送受信条件に応じて動的に可変設定される。但し、上記のように、個々のサブアレイ集団内においてはすべてのサブアレイに対して、当該集団に与えられた1種類のグルーピングパターンが設定される。もちろん、これらの条件に関しては各種の変形例が考えられる。
n個のSW回路(SW1〜SWn)に対してはn個の信号線列(19−1〜19−n)が接続されている。各信号線列は、1つのサブアレイに設定可能な最大グループ数に相当する個数の信号線からなる。図2においては、その個数がjとして表されている。n個の信号線列は、本体内における送信部20と、受信部22とに並列的に接続されている。よって、図示の構成例では、送信部20は、n×j個の送信信号を出力し、受信部22は、n×j個の受信信号に対して整相加算処理を実行する。なお、図2においては、制御信号36a〜36dが複数の信号線を使って並列に伝送されていたが、それらを単一の信号線上に時分割伝送するようにしてもよい。送受信制御部24をプローブ10内に設けるようにしてもよい。
図3には、2Dアレイ振動子16上に設定されるサブアレイパターンの第1例が示されている。上述したように、2Dアレイ振動子16は、X方向及びY方向に整列した複数の振動素子16aにより構成される。円形領域103が実際に送受波する領域であり、SAはサブアレイを示し、102はサブアレイ内の中心(重心)を示している。
サブアレイパターンは、矩形の中心部分の周囲に設けられた複数のサブアレイ集団A〜Dを有する。この例では、すべてのサブアレイが同じ正四角形を有し、すなわちi素子×i素子のサイズを有している。但し、サブアレイ集団内に規格外のサブアレイが含まれてもよい。いずれにしても、サブアレイパターン全体として、サブアレイの種別数を極少数に抑えれば、構成及び制御を簡略化できるという利点が得られる。図示の例は1種類のサブアレイ形状が利用されているから、そのような利点を最大限引き出せる。なお、サブアレイ集団間の境界線がx1,y1,x2,y2で表されている。
矩形の中心部分100は2Dアレイ振動子16の中央に設定され、それを取り囲むように、しかも中心側へ詰めた状態で、4つのサブアレイ集団A〜Dが設けられている。4つのサブアレイ集団A〜Dは、2Dアレイ振動子16上における中心を原点とした直交座標系を定義した場合に、その第1象限から第4象限に設けられている。各サブアレイ集団A〜Dは、互いに密集した複数のサブアレイにより構成され、各サブアレイ集団内には実質的な隙間は存在していない。第1サブアレイ集団Aに着目すると、それには中央サブアレイAに最も近い内接サブアレイSAa1が含まれ、その特定の隅(角)が中心部分100の特定の辺(y1上の辺)に接している。それを基点として他のサブアレイが中心寄りに詰めて密集している。第2サブアレイ集団B、第3サブアレイ集団C及び第4サブアレイ集団Dも、第1サブアレイ集団Aと同様に、それぞれ密集した複数のサブアレイにより構成され、具体的には、内接サブアレイSAb1,SAc1,SAd1と、それに連なって広がる複数のサブアレイと、を有する。
4つのサブアレイ集団A〜Dにおける隣接相互間の境界線x1,y1,x2,y2に着目すると、各境界線上に不揃い(集団間不揃い)が生じている。例えば、境界線y1上においては、第1サブアレイ集団Aと第2サブアレイ集団Bとの間でY方向にi素子/2分だけずれが生じている。同じく、境界線x2上においては、第2サブアレイ集団Bと第3サブアレイ集団Cとの間でX方向にi素子/2分だけずれが生じている。同様に、第3サブアレイ集団Cと第4サブアレイ集団Dの間、及び、第4サブアレイ集団Dと第1サブアレイ集団Aとの間においても、X方向又はY方向にi素子/2分だけずれが生じている。この結果、4つのサブアレイ集団A〜Dにおける4つの隣接集団間に4つの集団間不揃いが生じていることになる。これらによって、顕著なサイドローブ低減効果が期待できる。
図4に示すように、境界線x1,y1,x2,y2は中心部分100が有する4つの辺104−1〜104−4から外部へ伸ばした延長線に相当する。境界線x1と境界線x2は互いに反対方向(正方向、負方向)に延伸し、それらはY方向に中央サブアレイ幅分だけシフトしている。境界線y1と境界線y2も互いに反対方向に延伸し、それらはX方向に中央サブアレイ幅分だけシフトしている。なお、106−1〜106−4は中心部分100の4つの隅を示している。Oは中心部分100の重心であり、かつ、2Dアレイ振動子の中心である。
以上のように、2次元サブアレイパターンが、4つの集団内不揃いと、4つの集団間不揃いとを有するので、サイドローブを効果的に抑制することが可能である。そのような利点を得つつも、各サブアレイ集団は複数のサブアレイの密集体として構成されているので不感エリアを小さくして感度を高めることが可能である。また、サブアレイパターンを構成する複数のサブアレイが同一形状を有しているので構成及び制御を極めて簡略化できるという利点も得られる。すなわち、シンプルでありながら、実用的価値を十分に高められるのである。
図5乃至図7を用いてサブアレイパターンの第2例乃至第4例を説明する。なお、各図において、図3に示した構成と同様の構成には同一符号を付し、その説明を省略する。
図5に示す第2例において、2Dアレイ振動子16A上に設定されたサブアレイパターンは、矩形の中心部分100とその周囲に設けられた4つのサブアレイ集団A〜Dにより構成される。各サブアレイ集団A〜Dは、中心部分100の特定辺に接する内接サブアレイSAa1,SAb1,SAc1,SAd1を含む。この第2例によれば、中心部分のサイズが1素子×1素子であるので、第1例よりも不感領域の面積を削減して感度を高められるという利点が得られる。各境界線x1,y1,x2,y2に着目すると、第1例と同様に、集団間不揃いが生じている。このような不揃いを生じさせることにより、第1例同様に、サイドローブを効果的に低減できる。
図6に示す第3例において、2Dアレイ振動子16B上に設定されたサブアレイパターンは、中心部分100と、その周囲の4つのサブアレイ集団A〜Dとで構成される。各サブアレイ集団A〜Dは、中心部分100の特定辺に接する内接サブアレイSAa1,SAb1,SAc1,SAd1を含む。中心部分100は、3素子×3素子のサイズを有する。
図7に示す第4例において、2Dアレイ振動子16C上に設定されたサブアレイパターンは、中央部分100と、4つのサブアレイ集団A〜Dとで構成される。この第4例におけるサブアレイパターンは、サブアレイ数の点を除いて、図3に示した第1例におけるサブアレイパターンと同じである。
図8には、サブアレイSAに設定される幾つかのグルーピングパターン例が示されている。各数字は振動素子が所属するグループ番号を示している。同じ番号同士の複数の振動素子は電気的に結線される。上述したように、グルーピングパターンは送信フォーカス点の三次元位置の運動に伴い動的に切り替えられるものである。(C)に示すグルーピングパターンにはいずれのグループにも属しない無効素子が含まれている。
図9には、図1に示した超音波診断装置の部分的な構成が示されている。図9はサブビームフォーミング方式を採用した場合における構成例を示すブロック図である。なお、図2に示した構成と同様の構成には同一符号を付しその説明を省略する。
複数のサブアレイ(SA-1〜SA-n)に対しては、チャンネルリダクション回路18を構成する複数のSBF(サブビームフォーマー)(38−1〜38−n)が接続されている。その接続関係は一対一である。各SBFは、対応するサブアレイからの複数の素子信号に対して整相加算処理を実行する回路である。その結果、それらの素子信号が1つの受信信号に集約される。送信時には、サブアレイごとに1つの送信信号から遅延関係をもった複数の送信信号が生成され、それらがサブアレイを構成する複数の振動素子に供給される。SBFはそのような送信ビームフォーマーとしての機能も備えている。n個のSBFに対して、メインビームフォーマー22A及び送信部20が並列的に接続されている。n個のSBFにはn個の信号線21−1〜21−nが接続されている。
n個のSBFは、4つのサブアレイ集団A〜Dに対応した複数のSBF38−1〜38−nにより構成されている。4つの制御信号37a〜37dはディレイパターンを指定する信号である。すなわち、個々のサブアレイ集団に対してはそれらを構成する複数のサブアレイに対して共通のディレイパターンが設定される。その結果、各時刻において選択するディレイパターンの個数は4つとなる。制御信号を各サブアレイ集団ごとに共通化できるので回路構成を簡易化できる。それらの回路の制御も容易となる。
このようなサブ整相加算方式が選択される場合においても、サブアレイパターンとして第1例から第4例のいずれも採用することが可能であり、更に他のサブアレイパターンを採用することも可能である。いずれにしても、サブアレイを密集させて感度を高めつつも集団間不揃いを利用してサイドローブを効果的に低減できる。
10 プローブ、12 本体、14 プローブケーブル、16 2Dアレイ振動子、18 チャンネルリダクション回路、20 送信部、22 受信部、24 送受信制御部。

Claims (12)

  1. サブアレイパターンが設定される二次元配列型の振動素子群を有する2Dアレイ振動子と、
    前記2Dアレイ振動子に接続され、サブアレイ単位で又はサブアレイ内のグループ単位で複数の素子信号に対するサブ処理を実行してサブ処理結果信号を出力するサブ処理部と、
    前記サブ処理部から出力される複数のサブ処理結果信号に対するメイン処理を実行するメイン処理部と、
    を含み、
    前記サブアレイパターンは、矩形の中心部分と、前記中心部分の周囲に設けられた複数のサブアレイ集団を有し、
    前記各サブアレイ集団は密集した複数のサブアレイにより構成され、
    前記サブアレイパターンは、前記複数のサブアレイ集団における隣接集団間に集団間不揃いが生じるパターンである、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 請求項1記載の装置において、
    前記各サブアレイ集団は最も中央寄りの内接サブアレイを有し、
    前記各サブアレイ集団の内接サブアレイが前記矩形の中心部分が有するいずれかの辺に接し、
    前記矩形の中心部分が有する4辺に4つの内接サブアレイが接している、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  3. 請求項2記載の装置において、
    前記集団間不揃いは、隣り合う2つのサブアレイ集団が両者間の境界線の方向へm素子分ずれた状態である、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  4. 請求項3記載の装置において、
    前記複数のサブアレイ集団を構成する各サブアレイはi素子×i素子のサイズを有し、
    前記m素子は前記i素子よりも小さい、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  5. 請求項4記載の装置において、
    前記矩形の中心部分は前記各サブアレイのサイズよりも小さいサイズを有する、ことを特徴とする超音波診断装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の装置において、
    前記矩形の中心部分は1又は複数の無効振動素子により構成された、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  7. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の装置において、
    前記矩形の中心部分は1又は複数の有効振動素子により構成された、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の装置において、
    前記複数のサブアレイ集団は、X正方向境界線、Y正方向境界線、X負方向境界線及びY負方向境界線により区分された第1乃至第4サブアレイ集団を含む、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  9. 請求項8記載の装置において、
    前記X正方向境界線、前記Y正方向境界線、前記X負方向境界線及び前記Y負方向境界線は、前記矩形の中心部分の4つの辺を延長した線に相当し、
    前記X正方向境界線と前記X負方向境界線との間のシフト量は前記矩形の中心部分のY方向幅に相当し、
    前記Y正方向境界線と前記Y負方向境界線との間のシフト量は前記矩形の中心部分のX方向幅に相当する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  10. 請求項1記載の装置において、
    前記各サブ処理はグルーピングによるチャンネルリダクション処理であり、
    前記各サブアレイ集団では、それに属する複数のサブアレイに対して同一のグルーピングパターンが設定された、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  11. 請求項1記載の装置において、
    前記各サブ処理はサブ整相加算によるチャンネルリダクション処理であり、
    前記各サブアレイ集団では、それに属する複数のサブアレイに対して同一のディレイパターンが設定された、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  12. 請求項1記載の装置において、
    前記複数のサブアレイ集団は、前記矩形の中心部分の回りにおいて実質的に円形の領域を構成する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
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