JP5405160B2 - 深穴加工方法および深穴加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、深穴加工方法および深穴加工装置に関する。詳しくは、主軸にガンドリルを装着した加工装置で、ワークの複数加工位置に深穴加工を連続的に行う深穴加工方法および深穴加工装置に関する。
通常、金型には、その金型温度を成形工程に応じた温度に維持するために、温度調整流体を金型内部に流通させるための穴、つまり、温調流体流路が形成されている。とりわけ、自動車部品などの大型射出成形品を成形する金型の場合、長い(深い)温調流体流路が形成されている。
従来、金型に深い穴(深穴)を加工する工作機械として、主軸に深穴加工用のガンドリルを装着し、主軸内部を通りガンドリルの先端まで達する切削油流路を通して、高圧の切削油をガンドリルの先端から供給し、切削された切粉をガンドリル外周に形成された切粉溝を通して切削油とともに排出しながら、金型に深穴を加工する深穴加工装置が提案されている(特許文献1)。
ところが、ガンドリルを用いた深穴加工では、穴が深くなるほど切粉の排出効果が小さく、また、ドリル全長が長いことから、途中で切粉のかみこみや、ドリル折損する場合が多々見られる。
そのため、従来では、ワークに複数の深穴を連続的に加工しようとする場合、作業者がガンドリルの折損状況を監視しながら、例えば、ある深穴を加工中に、作業者がガンドリルの折損を確認すると、深穴の加工を中断し、新たなガンドリルを主軸に装着したのち、次の深穴加工に進んでいた。つまり、加工を中断した深穴は不完全のまま次の深穴加工へ移って作業を進めていた。これは、加工中断した深穴は、折損したガンドリルの一部が残っており、状況が様々で対応が難しいことから、次の深穴加工に進む手順が取られている。なお、折損によって加工中断した深穴については、後で、作業者が手作業で修正加工を施す。
このような作業方法では、作業者がガンドリルの折損状況を常時監視しなければならないため、省力化が図れるシステムが要望されている。
そこで、例えば、特許文献2に記載の装置を深穴加工に適用することが考えられる。つまり、工具の摩耗や折損を検出し、加工停止や工具交換を行う装置を深穴加工に適用し、工具の摩耗や折損が検出された際、加工停止や工具交換を行うようにすれば、省力化が図れる。
特開2008−213064号公報 特開平11−170105号公報
しかしながら、工具の摩耗や折損が検出された際、加工停止や工具交換が行われたとしても、数多くの深穴加工を行う場合、工具折損があった穴がどの深穴であるかを確認することが、一見しただけでは困難であるため、工具折損の深穴を探さなければならない。
そのため、深穴加工ののち、この深穴の端部に栓部材を螺合するためのねじ穴加工(タップ加工)を行う場合、深穴加工後に続けてねじ穴加工を自動的に行うことはできない。
本発明の目的は、このような従来の課題を解決し、全ての深穴を連続的に加工しつつ、全ての深穴の加工終了後に折損があった深穴を直ちに確認することができる深穴加工方法および深穴加工装置を提供することにある。
本発明の深穴加工方法は、主軸にガンドリルを装着した加工装置で、ワークの複数加工位置に深穴加工を連続的に行う深穴加工方法において、前記ガンドリルの異常を検出する工具異常検出工程と、前記ガンドリルの異常が検出された際に、前記主軸の回転を停止し、ガンドリル折損であるかを判定する折損判定工程と、前記折損判定工程において前記ガンドリル折損でないと判定された際に、現加工位置での深穴加工を継続する深穴加工継続工程と、前記折損判定工程において前記ガンドリル折損と判定された際に、前記主軸に装着されたガンドリルを新たなガンドリルに工具交換するとともに、現加工位置での深穴加工がガンドリル折損である旨の情報を折損加工リストに書き込み、次の加工位置において深穴加工を実行する折損処理工程と、全ての加工位置での深穴加工が終了した際、前記折損加工リストを出力するリスト出力工程とを備えることを特徴とする。
このような構成によれば、主軸に装着したガンドリルで、ワークの複数加工位置に深穴加工を連続的に行う。この加工中において、ガンドリルの異常が検出されると、その検出されたガンドリルの異常が、ガンドリル折損であるかが判定される。
ここで、ガンドリル折損と判定されると、主軸に装着されたガンドリルが新たなガンドリルに工具交換される。また、現加工位置での深穴加工がガンドリル折損である旨の情報が折損加工リストに書き込まれる。このようにして、全ての加工位置での深穴加工が終了すると、折損加工リストが出力される。
従って、ワークの複数加工位置に深穴を連続的に加工することができるとともに、全ての加工位置での深穴加工が終了すると、折損加工リストが出力されるから、折損があった深穴を直ちに確認することができる。そのため、折損があった深穴を探さなくてもよく、また、後工程の加工(例えば、タップ加工)も連続して行えるため、全体として効率的な深穴加工を実現できる。
本発明の深穴加工方法において、前記折損処理工程では、前記ガンドリル折損である旨の情報として、現在の加工条件データも前記折損加工リストに書き込む、ことが好ましい。
このような構成によれば、折損処理工程において、ガンドリル折損である旨の情報として、現在の加工条件データも折損加工リストに書き込まれるから、全ての加工位置での深穴加工が終了した際に出力される折損加工リストを見れば、折損があった加工位置での加工条件データ、例えば、主軸の回転数や送り速度なども知ることができる。そのため、これらの加工条件データを加味して、各加工位置で最適な加工条件を設定できる。
本発明の深穴加工方法において、前記複数加工位置に加工される深穴のうちタップ加工が指令されている深穴について、前記リスト出力工程で出力された折損加工リストを参照し、前記ガンドリル折損となった深穴を飛ばして、タップ加工を実行するタップ加工工程を備える、ことが好ましい。
このような構成によれば、タップ加工を行う深穴については、出力された折損加工リストを参照しながら、ガンドリル折損となった深穴を飛ばして、タップ加工を実行することができるから、無駄なタップ加工を無くすことができる。
本発明の深穴加工装置において、前記ワークを載置したテーブルと、前記ワークに深穴加工を行うガンドリルを装着した主軸と、前記テーブルと前記主軸とを相対移動させる相対移動手段と、前記ガンドリルの異常を検出する工具異常検出手段と、前記ガンドリルの長さを測定する工具長測定手段と、前記主軸および前記相対移動手段を制御しながら前記ワークの複数加工位置に深穴加工を連続的に行う制御手段とを備え、前記制御手段は、前記工具異常検出手段によって前記ガンドリルの異常が検出された際に、前記主軸の回転を停止し、前記工具長測定手段によって前記ガンドリルの長さ寸法を測定し、この測定長さが予め設定された初期長さに対して規定寸法より短いとき、ガンドリル折損と判定する折損判定手段と、前記折損判定手段において前記ガンドリル折損でないと判定された際に、現加工位置での深穴加工を継続する深穴加工継続手段と、前記折損判定手段において前記ガンドリル折損と判定された際に、前記主軸に装着されたガンドリルを新たなガンドリルに工具交換するとともに、現加工位置での深穴加工がガンドリル折損である旨の情報を折損加工リストに書き込み、次の加工位置において深穴加工を実行する折損処理手段と、全ての加工位置での深穴加工が終了した際、前記折損加工リストを出力するリスト出力手段とを備えることを特徴とする。
このような構成によれば、上述した深穴加工方法と同様な作用効果が期待できる。
本発明の深穴加工装置において、複数のガンドリルおよびタップを収容し、これらと前記主軸との間で工具交換可能な自動工具交換装置を有し、前記制御手段は、自動工具交換装置を制御しながら、前記主軸に装着されたガンドリルに代えてタップを装着したのち、前記複数加工位置に加工される深穴のうちタップ加工が指令されている深穴について、前記折損加工リストを参照し、ガンドリル折損となった深穴を飛ばして、タップ加工を実行させるタップ加工手段を有する、ことが好ましい。
このような構成によれば、主軸に装着したガンドリルで、ワークの複数加工位置に深穴加工が連続的に行われたのち、主軸に装着されたガンドリルに代えてタップが装着され、このタップにより、出力された折損加工リストを参照しながら、ガンドリル折損となった深穴を飛ばして、タップ加工が実行されるから、深穴加工からタップ加工までを連続的に実行することができる。
本発明の実施形態に係る深穴加工装置で加工されるワークを示す断面図。 前記実施形態の深穴加工装置の本体構成を示す正面図。 前記実施形態の深穴加工装置の制御装置を示すブロック図。 前記ワークの温調流体流路の加工工程を示す図。 前記ワークの深穴加工プログラムの内容を説明するための図。 前記深穴加工の手順を示すフローチャート。 前記深穴加工時の工具異常割込監視ルーチンを示すフローチャート。 前記深穴加工終了後に出力される折損加工リストを示す図。 前記実施形態の変形例を示す図。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<ワーク(図1参照)>
図1は、本実施形態で加工されるワークWの断面図である。ワークWは、表面に図示省略のキャビティを形成した金型で、内部に温度調整された流体(温調流体)を流通させる温調流体流路1が形成されている。温調流体流路1は、縦横に交差して形成された複数の深穴2によって構成されている。深穴2の端部必要箇所には雌ねじ3が加工され、この雌ねじ3には栓部材4が螺合されている。これにより、金型の内部に、温調流体を流通させるための温調流体流路1が形成されている。
<深穴加工装置の本体構成(図2参照)>
図2は、図1のワークWに温調流体流路1を加工する深穴加工装置の本体構成を示す正面図である。
同深穴加工装置の本体構成は、ベッド11と、このベッド11の上面一側に前後方向(X軸方向)へ移動可能に設けられワークWを載置したテーブル12と、ベッド11の上面他側に左右方向(Z軸方向)へ移動可能に設けられたサドル13と、このサドル13の上面に立設されたコラム14と、このコラム14に沿って上下方向(Y軸方向)へ昇降可能に設けられた主軸ヘッド15と、この主軸ヘッド15に回転可能にかつ主軸モータ16により回転駆動される主軸17と、この主軸17に装着されワークWに深穴加工を行うガンドリル20と、自動工具交換装置21と、工具長測定器22とを備えている。
主軸17には、内部軸方向に沿って切削油流通路17Aが基端から先端にかけて貫通形成されている。切削油流通路17Aには、配管23を介して高圧の切削油を送り出す切削油ポンプ24が接続されている。
ガンドリル20は、長さが通常のドリルよりも長い、例えば、長さが500mm〜1000mm程度で、外周面には切粉排出溝が螺旋状に形成されているとともに、内部には切削油が通る切削油流路20Aが基端から先端に渡って貫通形成されている。従って、ガンドリル20が主軸17に装着されると、切削油ポンプ24によって加圧された高圧の切削油が主軸17およびガンドリル20の切削油流路17A,20Aを通ってガンドリル20の先端から供給されるようになっている。
自動工具交換装置21は、複数のガンドリル20やタップ(図示省略)をストックし、その中から選択されたいずれかのガンドリル20またはタップを主軸17に対して工具交換する。
工具長測定器22は、ガンドリル20の異常が検出された際に、そのガンドリル20の異常が摩耗か折損かを判定するために用いられるもので、ガンドリル20の長さを測定する機能を備える。具体的には、ガンドリル20の先端が当接される検出部22Aを備え、検出部22Aにガンドリル20の先端が当接されると、接触信号を発する。これを受けて、後述するNC装置31は、サドル13のZ軸座標値を求め、このZ軸座標値からガンドリル20の長さ(測定長さ)を求める。
<深穴加工装置の制御装置(図3参照)>
図3は、深穴加工装置のNC装置31およびこれに接続される機構などを示すブロック図である。
NC装置31には、テーブル12をX軸方向へ移動させるX軸駆動機構32、主軸ヘッド15をY軸方向へ移動させるY軸駆動機構33、サドル13をZ軸方向へ移動させるZ軸駆動機構34、主軸モータ16を駆動させる駆動回路35、ガンドリル20の異常を検出する工具異常検出手段としての電流検出器36、自動工具交換装置21、工具長測定手段としての工具長測定器22、および、切削油ポンプ24のほかに、入力装置41、出力手段としてのディスプレイ42やプリンタ43、プログラムメモリ44、作業用メモリ45などが接続されている。
ここで、テーブル12をX軸方向へ移動させるX軸駆動機構32、主軸ヘッド15をY軸方向へ移動させるY軸駆動機構33、および、サドル13をZ軸方向へ移動させるZ軸駆動機構34により、テーブル12と主軸17とを3次元方向へ相対移動させる相対移動手段が構成されている。なお、これらX軸駆動機構32、Y軸駆動機構33およびZ軸駆動機構34は、送りねじ機構により構成されているが、リニアモータ機構などでもよい。
プログラムメモリ44には、図1に示すワークWに温調流体流路1を加工するための各種加工プログラムが記憶されている。
作業用メモリ45には、加工プログラムの実行時に用いられる作業用エリアが設けられているとともに、加工時にガンドリル20が折損したときの情報が書き込まれる折損加工リストを記憶する折損加工リスト記憶エリア46が設けられている。
NC装置31は、主軸17や相対移動手段(X軸駆動機構32、Y軸駆動機構33、Z軸駆動機構34)などを制御しながら、ワークWの複数加工位置に深穴加工を連続的に行う制御手段を構成するもので、工具異常検出手段(電流検出器36)によってガンドリル20の異常が検出された際に、工具長測定手段(工具長測定器22)によってガンドリル20の長さ寸法を測定し、この測定長さが予め設定された初期長さに対して規定寸法より短いとき、ガンドリル折損と判定する折損判定手段と、この折損判定手段においてガンドリル折損でないと判定された際に、現加工位置での深穴加工を継続する深穴加工継続手段と、折損判定手段においてガンドリル折損と判定された際に、主軸17に装着されたガンドリル20を新たなガンドリル20に工具交換するとともに、現加工位置での深穴加工がガンドリル折損である旨の情報を折損加工リスト(折損加工リスト記憶エリア46)に書き込む折損処理手段と、全ての加工位置での深穴加工が終了した際、折損加工リスト(折損加工リスト記憶エリア46)を出力するリスト出力手段と、自動工具交換装置21を制御しながら、主軸17に装着されたガンドリル20に代えてタップを装着したのち、複数加工位置に加工される深穴のうちタップ加工が指令されている深穴について、折損加工リスト(折損加工リスト記憶エリア46)を参照し、ガンドリル折損となった深穴を飛ばして、タップ加工を実行させるタップ加工手段とを備える。
<温調流体流路加工(図4参照)>
図4は、図1に示す温調流体流路1の加工工程を示している。温調流体流路1の加工では、次の加工工程が順番に行われる。
(1)ガイド穴加工工程(図4A参照)
ワークWの複数の加工位置にポンチ穴をあけたのち、自動工具交換装置21により、主軸17に通常のドリル51を装着し、このドリル51でポンチ穴をガイドとして、ワークWの複数加工位置にガイド穴52を加工する。
(2)ガイド穴の面取加工工程(図4B参照)
自動工具交換装置21により、主軸17に面取用工具53を装着し、この面取用工具53でガイド穴52の周面に面取り54を施す。
(3)深穴加工工程(図4C参照)
自動工具交換装置21により、主軸17にガンドリル20を装着し、このガンドリル20でガイド穴52をガイドとして深穴2を加工する。
(4)タップ加工工程(図4D参照)
自動工具交換装置21により、主軸17にタップ55を装着し、このタップ55で深穴2の端部に雌ねじ3を加工する。雌ねじ3には、栓部材4が螺合されることにより、温調流体流路1が形成される。
<深穴加工工程詳細(図5〜図8参照)>
本発明では、(3)深穴加工工程に特徴がある。そこで、この(3)深穴加工工程について詳述する。
プログラムメモリ44には、深穴加工を実行する加工プログラムが記憶されている。この深穴加工プログラムでは、例えば、次のような書式のGコードとして記述されている。
G555 X_Y_Z_R_A_Q_
ここで、X,Y,Z,R,A,Qは、図5に示す値である。
つまり、X:深穴中心のX座標値
Y:深穴中心のY座標値
Z:深穴の最終Z座標値
R:早送り接近点
A:アプローチ点(ガンドリルの回転を停止させたままガイド穴に入れる深)
Q:ガンドリル先端から肩までの距離
NC装置31は、このように記述された加工プログラムを解析し、相対移動機構(X軸駆動機構32、Y軸駆動機構33およびZ軸駆動機構34)、主軸モータ16、切削油ポンプ24などを制御しつつ、図6に示すフローチャートに従って深穴加工を実行する。具体的には、次の処理を実行する。
ST(ステップ)1において、折損加工リスト(折損加工リスト記憶エリア46)をクリアする。
ST2において、工具異常割込監視ルーチンを開始する。
ST3において、深穴加工処理を行う。
例えば、加工プログラムが「G555 X10.Y20.Z110.R2.A10.Q3」の場合、主軸17がX,Y座標値に移動したのち、その位置からR2の位置まで早送させる。その後、主軸17の回転を停止させたまま、A10の位置まで送ったのち、主軸17を回転させた状態において、Z110の位置まで送る。これにより、深穴が加工される。
ST4において、全ての深穴加工が終了したかをチェックする。全ての深穴加工が終了していなければ、ST3へ戻り深穴加工処理を行う。全ての深穴加工が終了していれば、ST5へ進む。
ST5において、工具異常割込監視ルーチンを終了する。
ST6において、折損加工リスト記憶エリア46に書き込まれた折損加工リストを出力、つまり、ディスプレイ42に表示またはプリンタ43でプリントアウトする。
これによりワークWの複数加工位置に深穴加工が連続的に実行される。
この処理過程において、ST2において、工具異常割込監視ルーチンが開始されると、一定周期毎に、図7に示す工具異常割込監視ルーチンが実行される。
ST11において、電流検出器36から主軸モータ16の電流値を読み込む。
ST12において、読み込んだ主軸モータ16の電流値から主軸負荷率を計算する。
ST13において、主軸負荷率が予め設定した値、予め設定した過負荷率、例えば、定格トルクの50%以上であるか否かをチェックする(工具異常検出工程)。ここで、主軸負荷率が予め設定した値が定格トルクの50%以上でなければ、図6に示すメインルーチンへ戻り、現加工位置での深穴加工を継続する。主軸負荷率が予め設定した値が定格の50%以上であれば、工具異常として判定し、ST14へ進む。
ST14において、主軸17の回転を停止し、現加工条件データを保管する。
ST15において、工具長測定を行う。つまり、ガンドリル20を現在加工中の深穴から退避させたのち、ガンドリル20の先端を工具長測定器22の検出部22Aに当接させる。ガンドリル20の先端が工具長測定器22の検出部22Aに当接すると、工具長測定器22から接触信号がNC装置31に与えられる。すると、NC装置31は、このときのZ軸座標値を読み取り、このZ軸座標値から工具長(ガンドリルの測定長さ)を求める。
ST16において、測定したガンドリル20の測定長さが予め設定記憶されている初期長さに対してある規定値、例えば2mm以上マイナスか否かをチェックする(折損判定工程)。ここで、測定長さが初期長さに対して2mm以上マイナスでなければ、工具摩耗として判定し、図6に示すメインルーチンへ戻り、現加工位置での深穴加工を継続する(深穴加工継続工程)。測定長さが初期長さに対して2mm以上マイナスであれば、折損として判定し、ST17へ進む。
ST17において、自動工具交換装置21により、主軸17に装着されているガンドリル20に代えて、新たなガンドリル20を主軸17に装着する工具交換を行う。
ST18において、現加工位置での深穴加工がガンドリル折損である旨の情報を折損加工リストに書き込む。例えば、ガンドリル折損があった加工位置での各種データ(X_Y_Z_R_A_Q_)や加工条件データ(例えば、主軸回転数や送り速度)などを書き込んだのち、図6に示すメインルーチンのST3とST4との間に戻り、次の加工位置において深穴加工を実行する(折損処理工程)。
従って、このようにして全ての深穴加工が終了すると、折損があった加工位置、深穴加工のデータが折損加工リストに書き込まれているから、ST6において、折損加工リストが出力されると(リスト出力工程)、その折損加工リストから折損があった加工位置の深穴加工が直ちに把握できる。例えば、図8に示すように、ガンドリル折損があった加工位置N3,N8での各種データ(X_Y_Z_R_A_Q_)や加工条件データなど出力されるから、折損があった加工位置の深穴加工が直ちに把握できる。
また、(4)タップ加工工程においては、出力された折損加工リストを参照して、タップ加工が実行される。
つまり、タップ加工工程では、自動工具交換装置21を制御しながら、主軸17に装着されたガンドリル20に代えてタップ55が装着されたのち、複数加工位置に加工される深穴のうちタップ加工が指令されている深穴について、折損加工リストを参照しながら、ガンドリル折損となった深穴を飛ばして、タップ加工が実行される。従って、深穴加工からタップ加工までを連続的に実行することができる。
<変形例>
なお、本発明は、前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
前記実施形態では、テーブル12をX軸方向へ、主軸ヘッド15をY軸方向へ、サドル13をZ軸方向へ移動させるように構成したが、テーブル12と主軸17とを相対移動させる相対移動手段としては、これに限られない。要は、テーブル12と主軸17とが、三次元方向へ相対移動できる構造であれば、いずれでもよい。
前記実施形態では、主軸モータ16の電流を電流検出器36で検出し、この電流から主軸負荷率を求めて工具異常を検出するようにしたが、工具異常検出手段としては、これに限られない。主軸17にかかる負荷を検出できるものであれば、他の原理であってもよい。
前記実施形態では、工具異常が検出された際に、ガンドリル長さを測定して、この測定長さが初期長さに対してある規定値以上マイナスか否かで折損を判定していたが、これに限られない。例えば、光をガンドリル20の長さ方向へ走査するとともに、反対側で光を受光し、この受光位置からガンドリル20の長さを測定するようにしてもよい。
前記実施形態では、ワークWに深穴2を加工したのち、深穴2の端部に雌ねじ3を加工するようにしたが、雌ねじ3の加工を省略してもよい。例えば、栓部材4を深穴2の端部に圧入、接着するようにしてもよい。
前記実施形態では、切削油ポンプ24によって加圧された高圧の切削油を主軸17およびガンドリル20の切削油流路17A,20Aを通ってガンドリル20の先端から供給するような構成であったが、これに限られない。
例えば、図9に示すように、主軸ヘッド15の先端に切削油ポンプ24に接続された給油口ブロック18を取り付けるとともに、主軸ヘッド15の内部に給油口ブロック18からガンドリル20の切削油流路20Aに連通する切削油流路15Aを形成し、これらの切削油流路15A,20Aを通して切削油ポンプ24からの切削油を供給するようにしてもよい。
前記実施形態では、ワークWの温調流体流路1を加工する例について説明したが、本発明は、これに限られない。ワークWの複数加工位置に深穴を加工するものであれば、どのようなワークであってもよい。
本発明は、金型に限らず、深穴加工を行う方法や装置一般に利用することができる。
12…テーブル、
17…主軸、
20…ガンドリル、
21…自動工具交換装置、
22…工具長測定器(工具長測定手段)、
31…NC装置(制御手段)、
32…X軸駆動機構(相対移動手段)、
33…Y軸駆動機構(相対移動手段)、
34…Z軸駆動機構(相対移動手段)、
36…電流検出器(工具異常検出手段)、
46…折損加工リスト記憶エリア(折損加工リスト)、
55…タップ、
W…ワーク。

Claims (5)

  1. 主軸にガンドリルを装着した加工装置で、ワークの複数加工位置に深穴加工を連続的に行う深穴加工方法において、
    前記ガンドリルの異常を検出する工具異常検出工程と、
    前記ガンドリルの異常が検出された際に、前記主軸の回転を停止し、ガンドリル折損であるかを判定する折損判定工程と、
    前記折損判定工程において前記ガンドリル折損でないと判定された際に、現加工位置での深穴加工を継続する深穴加工継続工程と、
    前記折損判定工程において前記ガンドリル折損と判定された際に、前記主軸に装着されたガンドリルを新たなガンドリルに工具交換するとともに、現加工位置での深穴加工がガンドリル折損である旨の情報を折損加工リストに書き込み、次の加工位置において深穴加工を実行する折損処理工程と、
    全ての加工位置での深穴加工が終了した際、前記折損加工リストを出力するリスト出力工程とを備えることを特徴とする深穴加工方法。
  2. 請求項1に記載の深穴加工方法において、
    前記折損処理工程では、前記ガンドリル折損である旨の情報として、現在の加工条件データも前記折損加工リストに書き込む、ことを特徴とする深穴加工方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の深穴加工方法において、
    前記複数加工位置に加工される深穴のうちタップ加工が指令されている深穴について、前記リスト出力工程で出力された折損加工リストを参照し、前記ガンドリル折損となった深穴を飛ばして、タップ加工を実行するタップ加工工程を備える、ことを特徴とする深穴加工方法。
  4. ワークの複数加工位置に深穴加工を連続的に行う深穴加工装置において、
    前記ワークを載置したテーブルと、
    前記ワークに深穴加工を行うガンドリルを装着した主軸と、
    前記テーブルと前記主軸とを相対移動させる相対移動手段と、
    前記ガンドリルの異常を検出する工具異常検出手段と、
    前記ガンドリルの長さを測定する工具長測定手段と、
    前記主軸および前記相対移動手段を制御しながら前記ワークの複数加工位置に深穴加工を連続的に行う制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記工具異常検出手段によって前記ガンドリルの異常が検出された際に、前記主軸の回転を停止し、前記工具長測定手段によって前記ガンドリルの長さ寸法を測定し、この測定長さが予め設定された初期長さに対して規定寸法より短いとき、ガンドリル折損と判定する折損判定手段と、
    前記折損判定手段において前記ガンドリル折損でないと判定された際に、現加工位置での深穴加工を継続する深穴加工継続手段と、
    前記折損判定手段において前記ガンドリル折損と判定された際に、前記主軸に装着されたガンドリルを新たなガンドリルに工具交換するとともに、現加工位置での深穴加工がガンドリル折損である旨の情報を折損加工リストに書き込み、次の加工位置において深穴加工を実行する折損処理手段と、
    全ての加工位置での深穴加工が終了した際、前記折損加工リストを出力するリスト出力手段とを備えることを特徴とする深穴加工装置。
  5. 請求項4に記載の深穴加工装置において、
    複数のガンドリルおよびタップを収容し、これらと前記主軸との間で工具交換可能な自動工具交換装置を有し、
    前記制御手段は、自動工具交換装置を制御しながら、前記主軸に装着されたガンドリルに代えてタップを装着したのち、前記複数加工位置に加工される深穴のうちタップ加工が指令されている深穴について、前記折損加工リストを参照し、ガンドリル折損となった深穴を飛ばして、タップ加工を実行させるタップ加工手段を有する、ことを特徴とする深穴加工装置。
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