JP5402782B2 - プリンタ検索装置、印刷仲介サーバ、及び、コンピュータプログラム - Google Patents

プリンタ検索装置、印刷仲介サーバ、及び、コンピュータプログラム Download PDF

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Description

本明細書によって開示される技術は、端末装置によって利用可能なプリンタを検索するためのプリンタ検索装置に関する。
例えば、特許文献1には、情報端末と、複数個のプリンタと、プリンタ検索サーバと、がインターネットを介して、相互に接続されるシステムが開示されている。システムの管理者は、各プリンタの設置場所を示す住所を、プリンタ検索サーバに予め登録しておく。情報端末のユーザは、情報端末の現在の設置場所を示す住所を、情報端末に入力する。情報端末は、入力された情報端末の住所をプリンタ検索サーバに供給する。プリンタ検索サーバは、複数個のプリンタの中から、情報端末から供給された情報端末の住所に近い住所が登録されているプリンタを検索する。プリンタ検索サーバは、プリンタの検索結果を情報端末に提供する。これにより、プリンタ検索サーバは、情報端末の近くに存在するプリンタに関する情報を、情報端末に提供することができる。
特開2004−110587号公報 特開2008−250972号公報 特開2009−140030号公報
本明細書では、端末装置の近くに存在するプリンタに関する情報を、端末装置に提供するための他の技術を開示する。
本明細書では、端末装置によって利用可能なプリンタを検索するためのプリンタ検索装置を開示する。プリンタ検索装置は、第1の取得部と、第2の取得部と、検索部と、提供部と、を備える。第1の取得部は、複数個のプリンタに割り当てられた複数個の第1種のグローバルIPアドレスを取得して、複数個の第1種のグローバルIPアドレスをメモリに登録する。第2の取得部は、端末装置に割り当てられた第2種のグローバルIPアドレスを取得する。検索部は、複数個のプリンタの中から、取得済みの第2種のグローバルIPアドレスのネットワークアドレス部の値と同じ値が、第1種のグローバルIPアドレスのネットワークアドレス部の値として、割り当てられた1個以上のプリンタを検索する。提供部は、1個以上のプリンタの検索結果を、端末装置に提供する。
端末装置とプリンタとの間で、グローバルIPアドレスのネットワークアドレス部の値が一致する場合には、端末装置と当該プリンタとが近くに存在している可能性が高い。従って、上記の構成によると、端末装置の近くに存在する可能性の高いプリンタを検索することができ、該プリンタに関する情報を端末装置に提供することができる。
検索部は、複数個のプリンタの中から、取得済みの第2種のグローバルIPアドレスの全部の値と同じ値が、第1種のグローバルIPアドレスの全部の値として、割り当てられた1個以上のプリンタを検索してもよい。端末装置とプリンタとの間で、グローバルIPアドレスの全部の値が一致する場合には、端末装置と当該プリンタとがより近くに存在している可能性が高い。この構成によると、端末装置のより近くに存在する可能性の高いプリンタを検索することができる。
第1の取得部は、さらに、複数個のプリンタに対応する複数個の第1種の情報を取得して、上記の複数個の第1種の情報を前記メモリに登録してもよい。各第1種の情報は、対応するプリンタに割り当てられた第1種のプライベートIPアドレスのネットワークアドレス部の値を示してもよい。第2の取得部は、さらに、端末装置に割り当てられた第2種のプライベートIPアドレスのネットワークアドレス部の値を示す第2種の情報を取得してもよい。検索部は、複数個のプリンタの中から、取得済みの第2種のグローバルIPアドレスのネットワークアドレス部の値と同じ値が、第1種のグローバルIPアドレスのネットワークアドレス部の値として、割り当てられ、かつ、取得済みの第2種のプライベートIPアドレスのネットワークアドレス部の値と同じ値が、第1種のプライベートIPアドレスのネットワークアドレス部の値として、割り当てられた1個以上のプリンタを検索してもよい。端末装置とプリンタとの間で、グローバルIPアドレスのネットワークアドレス部の値のみならず、プライベートIPアドレスのネットワークアドレス部の値も一致する場合には、端末装置と当該プリンタとがより近くに存在している可能性が高い。この構成によると、端末装置のより近くに存在する可能性の高いプリンタを検索することができる。
上記の各第1種の情報は、対応するプリンタに割り当てられた第1種のプライベートIPアドレスの値と、対応するプリンタのサブネットマスクの値と、を含んでもよい。また、上記の第2種の情報は、端末装置に割り当てられた第2種のプライベートIPアドレスの値と、端末装置のサブネットマスクの値と、を含んでもよい。この構成によると、上記の各第1種の情報を参照することにより、各プリンタの第1種のプライベートIPアドレスのネットワークアドレス部の値を特定することができると共に、上記の第2種の情報を参照することにより、端末装置の第2種のプライベートIPアドレスのネットワークアドレス部の値を特定することができる。
本明細書では、さらに、ネットワークを介して端末装置と接続される印刷仲介サーバを開示する。印刷仲介サーバは、上記のプリンタ検索装置と、機種情報取得部と、印刷データ生成部と、印刷データ供給部と、を備える。機種情報取得部は、端末装置によって上記の1個以上のプリンタの中から選択される特定のプリンタの機種を示す機種情報を取得する。印刷データ生成部は、機種情報に基づいて、特定のプリンタが解釈可能な印刷データを生成する。印刷データ供給部は、印刷データを特定のプリンタに供給する。この構成によると、端末装置は、上記の特定のプリンタに適した印刷データを生成して該特定のプリンタに印刷を実行させることができる。
なお、上記のプリンタ検索装置を実現するための制御方法、コンピュータプログラム、及び、当該コンピュータプログラムを格納するコンピュータ読取可能記憶媒体も、新規で有用である。さらに、上記のプリンタ検索装置と上記の端末装置とを備えるシステムも、新規で有用である。
通信システムの構成の一例を示す。 各デバイスの処理のシーケンス図を示す。 図2の続きのシーケンス図を示す。 検索処理のフローチャートを示す。 ファイルサーバに格納されるフォルダ群及びファイル群の構成の一例を示す。 アドレス許可テーブルの構成の一例を示す。 プリンタ許可テーブルの構成の一例を示す。 プリンタが送信するプリンタ情報の一例を示す。 プリンタ情報テーブルの構成の一例を示す。 端末装置が送信するファイル閲覧要求の一例を示す。 GIPの許可レベル、ファイルの機密レベル、及び、プリンタの許可レベルの関係を模式的に示す。 ファイル選択画面の一例を示す。 ファイル選択画面の一例を示す。 ファイル選択画面の一例を示す。 検索条件設定画面の一例を示す。 プリンタ選択画面の一例を示す。
(第1実施例)
(システムの構成)
図面を参照して第1実施例を説明する。図1に示されるように、通信システム2は、仲介サーバ10と、NAT(Network Address Translation)ルータ50、52、54と、持ち運び可能な端末装置60と、ファイルサーバ100と、を備える。仲介サーバ10と各NATルータ50等とは、インターネット4に接続されている。仲介サーバ10と各NATルータ50等とは、インターネット4を介して相互に通信可能である。また、仲介サーバ10とファイルサーバ100とは、VPN(Virtual Private Network)6に接続されている。仲介サーバ10とファイルサーバ100とは、VPN6を介して相互に通信可能である。VPN6は、仲介サーバ10とファイルサーバ100との間の通信のための専用線である。
各NATルータ50、52、54のインターネット4側を上流側とした場合、各NATルータ50、52、54の下流側には、LAN9a、9b、9cが形成されている。LAN9aは、NATルータ50と、通信ケーブル8aと、プリンタ70と、を含む。同様に、LAN9bは、NATルータ52と、通信ケーブル8bと、プリンタ80、82と、を含み、LAN9cは、NATルータ54と、通信ケーブル8cと、プリンタ90、92と、を含む。なお、端末装置60は、持ち運び可能なPC等の端末装置であり、いずれかのLAN9a、9b、9cに接続可能である。本実施例では、端末装置60は、普段はファイルサーバ100を含むLAN(図示省略)に接続されて利用されている。図1では、端末装置60が、外出先でLAN9aに接続される様子が示されている。LAN9aに端末装置60が接続された状態では、端末装置60と仲介サーバ10とは、インターネット4とLAN9aとを介して、接続される。即ち、端末装置60と仲介サーバ10とは、インターネット4とLAN9aとを介して、相互に通信可能である。
(仲介サーバ10の構成)
仲介サーバ10は、ネットワークインターフェイス12と、メモリ14と、制御部16と、を備える。ネットワークインターフェイス12は、インターネット4及びVPN6に接続されている。メモリ14は、プログラム20と、アドレス許可テーブル22(図6参照)と、プリンタ許可テーブル24(図7参照)と、プリンタ情報テーブル26(図9参照)と、を格納する。制御部16は、メモリ14内のプログラム20に従って、様々な処理を実行する。制御部16がプログラム20に従って処理を実行することによって、各部30〜46の機能が実現される。
(LAN9aの構成)
NATルータ50は、WAN側(インターネット4側)とLAN9a側との間の通信を中継する機能を有する。即ち、NATルータ50は、LAN9a内のデバイス(例えばプリンタ70)がWAN側と通信する際に、当該デバイスにグローバルIPアドレスを割り当てる。換言すれば、NATルータ50は、LAN9a内のデバイスがWAN側と通信する際に、当該デバイスから送信されるパケット内の送信元IPアドレスを、当該デバイスのプライベートIPアドレスからグローバルIPアドレスに変更する(後述する)。NATルータ50が割り当て可能なグローバルIPアドレスは、予め決められており、本実施例では、「133.152.0.1」である。なお、以下では、NATルータ50が割り当て可能なグローバルIPアドレス「133.152.0.1」のことを、簡単に、「NATルータ50のグローバルIPアドレス」と呼ぶ。
ここでは、グローバルIPアドレスのクラスについて説明しておく。クラスAのグローバルIPアドレスの値は、「0.0.0.0」〜「127.255.255.255」の範囲内のいずれかの値である。クラスBのグローバルIPアドレスの値は、「128.0.0.0」〜「191.255.255.255」の範囲内のいずれかの値である。クラスCのグローバルIPアドレスの値は、「192.0.0.0」〜「223.255.255.255」の範囲内のいずれかの値である。クラスA、クラスB、クラスCのグローバルIPアドレスでは、それぞれ、最初の8ビットの部分、最初の16ビットの部分、最初の24ビットの部分が、ネットワークアドレス部である。例えば、NATルータ50のグローバルIPアドレス「133.152.0.1」は、クラスBに属するために、最初の16ビットの値「133.152」が、ネットワークアドレス部の値である。
また、NATルータ50には、LAN9a内の他のデバイス60、70と通信するためのプライベートIPアドレス(即ちゲートウェイアドレス)が、予め設定されている。同様に、LAN9a内の他のデバイス60、70にも、プライベートIPアドレスが割り当てられている。なお、同じLAN9aを構成するNATルータ50、端末装置60、及び、プリンタ70の間では、プライベートIPアドレスのネットワークアドレス部の値が一致する。即ち、これらのデバイス50、60、及び、70では、同じ値を有するサブネットマスクが利用される。
プリンタ70は、印刷機能を備えるデバイス(周辺機器)である。なお、プリンタ70は、印刷機能に加えて、スキャナ機能、コピー機能、FAX機能、電話機能等をさらに備える多機能機であってもよい。
(LAN9b、9cの構成)
LAN9bを構成するNATルータ52、及び、LAN9cを構成するNATルータ54は、上記のNATルータ52と同様の機能を備える。NATルータ52が割り当て可能なグローバルIPアドレス(NATルータ52のグローバルIPアドレス)は、「133.152.0.2」であり、クラスBに属する。従って、最初の16ビットの値「133.152」が、ネットワークアドレス部の値である。NATルータ50のグローバルIPアドレスのネットワークアドレス部の値と、NATルータ52のグローバルIPアドレスのネットワークアドレス部の値と、は一致する。従って、グローバルIPアドレスの観点では、LAN9a及びLAN9bは、同じサブネットを構成していると言える。ただし、LAN9a及びLAN9bは、同じローカル回線で接続されているわけではないために、異なるローカルネットワークである。即ち、LAN9aを構成するデバイス、及び、LAN9bを構成するデバイスは、インターネット4を介して、通信する必要がある。
また、NATルータ54が割り当て可能なグローバルIPアドレス(NATルータ54のグローバルIPアドレス)は、「201.57.37.1」であり、クラスCに属する。従って、最初の24ビットの値「201.57.37」が、ネットワークアドレス部の値である。NATルータ54のグローバルIPアドレスのネットワークアドレス部の値は、NATルータ50、52のグローバルIPアドレスのネットワークアドレス部の値と異なる。
LAN9aの場合と同様に、LAN9b、LAN9cを構成する各デバイス52、54、80、82、90、92にも、プライベートIPアドレスが割り当てられる。なお、LAN9bを構成するデバイス52、80、及び、82の間では、プライベートIPアドレスのネットワークアドレス部の値が一致する。また、LAN9cを構成するデバイス54、90、及び、92の間では、プライベートIPアドレスのネットワークアドレス部の値が一致する。なお、プリンタ80、82、90、92は、プリンタ70と同様の機能を備える。
(ファイルサーバ100の構成)
ファイルサーバ100は、例えば、特定の会社内で利用されているファイルサーバである。ファイルサーバ100は、制御部102と、メモリ104と、を備える。制御部102は、メモリ104内のプログラム(図示省略)に従って、様々な処理を実行する。メモリ104内には、フォルダ群及びファイル群110(図5参照)が格納されている。メモリ104内には、さらに、ユーザ情報112が格納されている。ユーザ情報112は、ファイルサーバ100を利用する複数のユーザのそれぞれについて、当該ユーザのユーザID118と、当該ユーザのパスワード120と、当該ユーザが閲覧可能なフォルダ群及びファイル名群に対応するフォルダ名群及びファイル名群122と、が対応付けられた情報である。なお、フォルダ名群及びファイル名群122は、ユーザが、端末装置60等を用いて、インターネット4を介さずに、ファイルサーバ100を含むLAN(図示省略)を介して直接的にファイルサーバ100にアクセスする場合に、当該ユーザが閲覧可能なフォルダ群及びファイル群に対応している。なお、後述するように、ユーザが、外出先で、端末装置60等を用いて、インターネット4を介して、間接的にファイルサーバ100にアクセスする場合には、当該ユーザは、当該ユーザのためのフォルダ名群及びファイル名群122に対応する全てのフォルダ群及びファイル群を閲覧することができない場合がある。ファイルサーバ100の管理者は、上記の特定の会社の各社員のユーザ情報112をメモリ104に予め登録しておく。
図5に示すように、フォルダ群及びファイル群110は、複数個のフォルダ202〜210、222〜226と、複数個のファイル242〜246と、を含む。複数個のフォルダ202等、及び、複数個のファイル242等は、階層関係を有している。即ち、メモリ104内には、最上位のフォルダ群として、5個のフォルダ202〜210が格納されている。最上位のフォルダ204(フォルダ名「Budget」)は、3個のフォルダ222〜226を格納している(即ち、フォルダ222〜226は、フォルダ204の下位フォルダである)。さらに、フォルダ224は、3個のファイル242〜246を格納している(即ち、ファイル242〜246は、フォルダ224の下位ファイルである)。同様に、他の最上位のフォルダ202、206等も、下位フォルダ及び下位ファイルを格納している。
各フォルダ及び各ファイルには、各フォルダ及び各ファイルの機密レベルが対応付けられている。例えば、最上位のフォルダ202(フォルダ名「Report」)には、機密レベル「2」が対応付けられている。同様に、例えば、ファイル244(ファイル名「Feb.doc」)には、機密レベル「3」が対応付けられている。ファイルサーバ100の管理者は、各フォルダ及び各ファイルの機密レベルを、予め設定しておく。なお、フォルダ又はファイルの機密レベルの数値が大きい程、フォルダ又はファイルのセキュリティ(秘密性)が高い。機密レベルは、「5」が最高値であり、「1」が最低値である。また、図示省略しているが、ファイルサーバ100のメモリ104内には、さらに、許可GIP情報400及び許可PID情報402が格納されている。ファイルサーバ100の管理者は、許可GIP情報400及び許可PID情報402を、メモリ104に予め登録しておく。
(各デバイスが実行する処理)
続いて、図2、図3を参照して、通信システム2の各デバイスが実行する処理の内容について説明する。なお、以下では、グローバルIPアドレスを「GIP」、プライベートIPアドレスを「PIP」、プリンタIDを「PID」と省略して呼ぶ場合がある。
ファイルサーバ100は、許可グローバルIPアドレス情報(許可GIP情報)400、及び、許可プリンタID情報(許可PID情報)402を、仲介サーバ10に定期的に送信する。許可GIP情報400は、複数個のNATルータのそれぞれについて、当該NATルータのGIPと、当該GIPのLAN内に備えられる端末装置から閲覧可能なフォルダ群及びファイル群110のレベル(閲覧の許可レベル)と、を含む情報である。また、許可PID情報402は、複数個のプリンタのそれぞれについて、当該プリンタを識別するためのプリンタIDと、当該プリンタが印刷可能なファイルのレベル(印刷の許可レベル)と、を含む情報である。
上述したように、上記の許可GIP情報400は、NATルータ50、52、54を含む複数個のNATルータのそれぞれについて、当該NATルータのGIPと、当該GIPに対するフォルダ群及びファイル群110の閲覧の許可レベルと、を含む。即ち、上記の許可GIP情報400は、各GIPで表わされるLANの場所(エリア)毎に、閲覧可能なフォルダ群及びファイル群110を異ならせるための情報である。仲介サーバ10の制御部16(図1参照)は、ファイルサーバ100から許可GIP情報400を受信すると、許可GIP情報400に含まれる各情報を、メモリ14内のアドレス許可テーブル22(図1、図6参照)に登録する(S2)。
図6に示すように、アドレス許可テーブル22は、複数個の組合せ情報136〜146を含む。各組合せ情報136〜146は、グローバルIPアドレス(GIP)130と、フォルダ及びファイルの閲覧のための許可レベル134と、が関連付けられた情報である。なお、GIPに対する許可レベル134は、当該GIPが割り当てられたデバイスのユーザに閲覧が許可されるフォルダ及びファイルの機密レベルの最高値を示す。例えば、組合せ情報138に含まれるNATルータ50のGIPに対する許可レベルは「3」である。この例では、NATルータ50のGIPが割り当てられるデバイス(例えば端末装置60)のユーザには、機密レベル「3」以下のフォルダ群及びファイル群の閲覧が許可され、機密レベル「4」以上のフォルダ群及びファイル群の閲覧が禁止される。
なお、図6に示すように、アドレス許可テーブル22には、組合せ情報148も登録されている。組合せ情報148は、アドレス許可テーブル22に登録されていないGIPに対する許可レベルが「1」であることを示す。即ち、アドレス許可テーブル22に登録されていないGIPが割り当てられるデバイスのユーザには、機密レベル「1」のフォルダ群及びファイル群のみの閲覧が許可される。なお、本例において、ファイルサーバ100が利用されているのが特定の会社内だとすると、アドレス許可テーブル22に登録されているGIPは、例えば、支社のNATルータのGIP、営業所のNATルータのGIP、等である。
また、上記の許可GIP情報400とともにファイルサーバ100から送信される上記の許可PID情報402は、上述したように、プリンタ70、80、82、90、92を含む複数個のプリンタのそれぞれについて、当該プリンタを識別するためのプリンタID(PID)と、当該プリンタに対するファイルの印刷の許可レベルと、を含む。仲介サーバ10の制御部16は、ファイルサーバ100から許可PID情報402を受信すると、許可PID情報402に含まれる各情報を、メモリ14内のプリンタ許可テーブル24(図1、図7参照)に登録する(S2)。
図7に示すように、プリンタ許可テーブル24は、複数個の組合せ情報154〜162を含む。各組合せ情報154〜162は、プリンタID(PID)150と、印刷の許可レベル152と、が関連付けられた情報である。なお、プリンタに対する印刷の許可レベル152は、当該プリンタが印刷を実行することが許可されるファイルの機密レベルの最高値を示す。例えば、組合せ情報158に含まれるPID「756868」を有するプリンタに対する許可レベル152は、「3」である。この例では、PID「756868」を有するプリンタには、機密レベル「3」以下のファイルによって表わされる画像を印刷することが許可され、機密レベル「4」以上のファイルによって表わされる画像を印刷することが禁止される。
なお、図7に示すように、プリンタ許可テーブル24には、組合せ情報164も登録されている。組合せ情報164は、プリンタ許可テーブル24に登録されていないPIDを有するプリンタに対する印刷の許可レベルが「1」であることを示す。即ち、プリンタ許可テーブル24に登録されていないPIDを有するプリンタには、機密レベル「1」のファイルのみについて、印刷が許可される。なお、本例では、ファイルサーバ100の管理者が、許可GIP情報400及び許可PID情報402をメモリ104に予め登録している。これに代えて、仲介サーバ10の管理者が、許可GIP情報400及び許可PID情報402を仲介サーバ10のメモリ14に予め登録するようにしてもよい。その場合、管理者が許可GIP情報400及び許可PID情報402を仲介サーバ10のメモリ14に登録する際に、上記のアドレス許可テーブル22及びプリンタ許可テーブル24が作成される。
また、図2に示すように、S4において、プリンタ70の電源がONされると、プリンタ70は、プリンタ70のゲートウェイであるNATルータ50にプリンタ情報404を送信する。図8に示すように、プリンタ情報404は、ヘッダ404aとボディ404bとを含む。ヘッダ404a(より具体的にはIPヘッダ)には、仲介サーバ10のGIPが、送信先IPアドレスとして設定されている。また、ヘッダ404aには、プリンタ70のPIPが、送信元IPアドレスとして設定されている。ボディ404bは、仲介サーバ10のURL(Uniform Resource Locator)304と、プリンタ70のプリンタ名306、モデル名308、PID、PIP、サブネットマスク314、ロケーション情報316と、を含む。
NATルータ50は、プリンタ情報404を受信すると、プリンタ情報404のヘッダ404aに含まれる送信元IPアドレスを、プリンタ70のPIPから、NATルータ50のGIP(即ち「133.152.0.1」(図1参照))に変更する。これにより、プリンタ情報406が生成される。なお、プリンタ情報406のボディ406b内の各情報は、プリンタ情報404のボディ404b内の各情報と同じである。NATルータ50は、プリンタ情報406を、インターネット4を介して、仲介サーバ10に送信する。
上述のように、プリンタ70のPIPが、プリンタ70のゲートウェイであるNATルータ50のGIPに変更されることにより、プリンタ70は、インターネット4を介する通信を実行することができる。従って、NATルータ50が、プリンタ70のPIPをNATルータ50のGIPに変更することにより、プリンタ70にGIP(即ち「133.152.0.1」)が割り当てられる。なお、以下では、プリンタ70のゲートウェイであるNATルータ50のGIPのことを、「プリンタ70のGIP」と呼ぶ場合がある。
図2のS6では、仲介サーバ10の登録部30(図1参照)は、プリンタ情報406を取得して、プリンタ情報406に含まれる各情報を、メモリ14内のプリンタ情報テーブル26(図1、図9参照)に登録する。図9に示すように、プリンタ情報テーブル26は、複数個の組合せ情報390〜398を含む。各組合せ情報390〜398は、プリンタID370と、プリンタ名372と、モデル名374と、グローバルIPアドレス376と、プライベートIPアドレス378と、サブネットマスク380と、ロケーション情報382と、が関連付けられた情報である。なお、本実施例では、組合せ情報390は、図1に示すプリンタ70に関する情報を表わす。上述したように、プリンタ70のGIPは、NATルータ50のGIPに一致するために、プリンタ70に関する組合せ情報390に含まれるグローバルIPアドレスは、「133.152.0.1」(図1のNATルータ50参照)である。
また、図2では、プリンタ70のみを示しているが、他のプリンタ80、82、90、92も、プリンタ70と同様に、プリンタ情報を仲介サーバ10に送信する。これにより、仲介サーバ10の登録部30は、各プリンタ80、82等の各プリンタ情報を取得して、各プリンタ情報に含まれる情報を、プリンタ情報テーブル26に登録する。図9のプリンタ情報テーブル26に示される組合せ情報392、394、396、398は、それぞれ、プリンタ80、82、90、92に関するプリンタ情報を表わす。なお、例えば、プリンタ80とプリンタ82とは、同じNATルータ52を介して、プリンタ情報を仲介サーバ10に送信する。従って、プリンタ80に関する組合せ情報392に含まれるグローバルIPアドレス、及び、プリンタ82に関する組合せ情報394に含まれるグローバルIPアドレスは、共にNATルータ52のGIP「133.152.0.2」(図1参照)である。
図2のS8では、プリンタ70は、プリンタ情報404を送信した後に、ジョブ要求のポーリングを開始する。これにより、プリンタ70は、ジョブ要求(図3の符号454参照)を仲介サーバ10に定期的に送信する。他のプリンタ80、82等も、プリンタ70と同様に、ポーリングを実行する。
端末装置60のユーザは、端末装置60をLAN9a(図1参照)に接続した後に、ファイルサーバ100に格納されているフォルダ群及びファイル群110にアクセスすることを望む場合に、端末装置60の操作部(図示省略)を用いて、ファイル閲覧要求操作を実行する(S10)。ファイル閲覧要求操作が実行されると、端末装置60は、端末装置60に予めインストールされている所定のアプリケーションを起動する。この所定のアプリケーションは、ユーザによって入力されたドメイン、ユーザID、パスワード等を用いてファイル閲覧要求408を生成し、生成済みのファイル閲覧要求408を、端末装置60のゲートウェイであるNATルータ50に送信する。
図10に示すように、端末装置60からNATルータ50に送信されるファイル閲覧要求408は、ヘッダ408aとボディ408bとを含む。ヘッダ408aには、仲介サーバ10のGIPが、送信先IPアドレスとして設定されている。また、ヘッダ408aには、端末装置60のPIPが、送信元IPアドレスとして設定されている。ボディ408bは、仲介サーバ10のURL354と、端末装置60のユーザを識別するためのユーザID356と、当該ユーザのためのパスワード358と、ドメイン360と、端末装置60のPIPと、端末装置60のサブネットマスク362と、を含む。
NATルータ50は、ファイル閲覧要求408を受信すると、ファイル閲覧要求408のヘッダ408aに含まれる送信元IPアドレスを、端末装置60のPIPから、NATルータ50のGIPに変更する。これにより、ファイル閲覧要求410が生成される。なお、ファイル閲覧要求410のボディ410b内の各情報は、ファイル閲覧要求408のボディ408b内の各情報と同じである。NATルータ50は、ファイル閲覧要求410を、インターネット4を介して、仲介サーバ10に送信する。
上述のように、端末装置60のPIPが、端末装置60のゲートウェイであるNATルータ50のGIPに変更されることにより、端末装置60は、インターネット4を介する通信を実行することができる。従って、NATルータ50が、端末装置60のPIPをNATルータ50のGIPに変更することにより、端末装置60にGIP(即ち「133.152.0.1」)が割り当てられる。なお、以下では、端末装置60のゲートウェイであるNATルータ50のGIPのことを、「端末装置60のGIP」と呼ぶ場合がある。なお、上述したように、プリンタ70のGIPも、NATルータ50のGIPである。即ち、プリンタ70と端末装置60とは同じゲートウェイ(NATルータ50)を利用するために、端末装置60のGIPとプリンタ70のGIPとは同じである。
なお、周知のように、実際には、NATルータ50は、図10において、送信元IPアドレスを変更する際に、端末装置60のPIPおよび第1のポート番号を、NATルータ50のGIPおよび第2のポート番号に変更する。NATルータ50は、この対応関係を記憶することによって、仲介サーバ10から返信されたパケットを、LAN9a内の端末装置60に正しく転送することができる。具体的には、NATルータ50は、仲介サーバ10から返信されたパケットの送信先IPアドレスを、上記の対応関係を参照することによって、NATルータ50のGIPおよび第2のポート番号から、端末装置60のPIPおよび第1のポート番号に変更する。なお、これは、図8で説明したプリンタ70に関しても同様である。
図2のS11では、仲介サーバ10のアドレス取得部32(図1参照)は、ファイル閲覧要求410を取得して、ファイル閲覧要求410に含まれる各情報を、メモリ14に一時的に登録する。S11の登録処理を終えると、仲介サーバ10の階層関係情報取得部44(図1参照)は、ファイル閲覧要求410と同様の内容のファイル閲覧要求411を、ファイル閲覧要求410に含まれるドメイン360(図10参照)によって特定されるファイルサーバ100に転送する。
ファイルサーバ100は、ファイル閲覧要求411を受信すると、ユーザIDの判断を実行する(S12)。具体的には、ファイルサーバ100は、ファイル閲覧要求411に含まれるユーザID356とパスワード358との組合せが、メモリ104内のユーザ情報112として登録されているのか否かを判断する。S12で肯定的に判断される場合、ファイルサーバ100は、ユーザID356に関連付けられているフォルダ名群及びファイル名群122(図1参照)を示す階層関係情報412を仲介サーバ10に送信する。なお、階層関係情報412は、フォルダ名群及びファイル名群のみを含んでおり、ファイル自体は含まない。なお、S12で否定的に判断される場合には、ファイルサーバ100は、自身に格納されているいずれのフォルダ及びファイルの閲覧も許可しない。即ち、ファイルサーバ100は、階層関係情報412を仲介サーバ10に送信しない。
仲介サーバ10の階層関係情報取得部44は、階層関係情報412を取得する。次いで、仲介サーバ10の画面データ供給部46(図1参照)は、階層関係情報412のうち、端末装置60のユーザが閲覧可能な階層関係情報に基づいてファイル選択画面データ414を作成して端末装置60に供給する(S14)。なお、画面データ供給部46は、端末装置60のウェブブラウザが解釈可能なデータフォーマット(例えば、HTML(Hyper Text Markup Language)、XML(Extensible Markup Language)等)で記述されているファイル選択画面データ414を生成する。これにより、端末装置60のウェブブラウザは、ファイル選択画面データ414によって表わされるウェブページであるファイル選択画面250(図12〜図14参照)を、端末装置60の表示部(図示省略)に表示させる(S18)。
上記のS12〜S18の処理の詳細を以下に説明する。S12で肯定的に判断される場合には、ファイルサーバ100は、図5に示されるフォルダ群及びファイル群110のうち、ファイル閲覧要求411に含まれるユーザID356に関連付けられているフォルダ名群及びファイル名群122(以下では「特定のフォルダ名群及びファイル名群」と呼ぶ)のうち、最上位のフォルダに対応するフォルダ名群のみを仲介サーバ10に送信する。なお、以下では、図5に示される全てのフォルダ群及びファイル群に対応するフォルダ名群及びファイル名群が、上記の特定のフォルダ名群及びファイル名群である場合を例として、説明を続ける。この例の場合、ファイルサーバ100は、まず、最上位のフォルダ群202〜210に対応するフォルダ名群(「Report」、「Budget」、「XXX」、「YYY」、「ZZZ」)のみを仲介サーバ10に送信する。これにより、仲介サーバ10の階層関係情報取得部44は、最上位のフォルダ群202〜210に対応するフォルダ名群を取得する。なお、ファイルサーバ100から送信される各フォルダ名には、対応するフォルダの機密レベル(図5のレベル参照)が関連付けられている。
S14において、仲介サーバ10の画面データ供給部46は、図6のアドレス許可テーブル22を参照して、S11で登録された端末装置60のGIP(即ち「133.152.0.1」)に関連付けられている許可レベル「3」を特定する。次いで、画面データ供給部46は、ファイルサーバ100から取得された最上位のフォルダ202〜210群に対応するフォルダ名群(「Report」、「Budget」、「XXX」、「YYY」、「ZZZ」)のうち、特定済みの許可レベル「3」以下の最上位のフォルダ群202、204、206に対応するフォルダ名群(「Report」、「Budget」、「XXX」)を特定する。なお、以下では、ここで特定されるフォルダ名群のことを「閲覧可能な最上位フォルダ名群」と呼ぶ。次いで、画面データ供給部46は、閲覧可能な最上位フォルダ名群を示すファイル選択領域と、印刷ボタンと、を含む第1のファイル選択画面データを作成して端末装置60に送信する。
S18において、端末装置60のウェブブラウザは、仲介サーバ10から受信された上記の第1のファイル選択画面データに基づいて、第1のファイル選択画面を表示させる。
図12を参照して、第1のファイル選択画面の構成について説明する。図12に示されるファイル選択画面250は、ファイル選択領域252と、印刷ボタン254と、スキャンボタン256と、を備える。なお、上記の第1のファイル選択画面が表示される時点では、ファイル選択領域252内には、閲覧可能な最上位フォルダ名群(「Report」、「Budget」、「XXX」)のみが表示され、下位のフォルダ222、224に対応するフォルダ名群(「2009」、「2010」)、及び、ファイル名群(「Jan.doc」、「Feb.doc」)は表示されない。端末装置60のユーザは、ファイル選択領域252内に表示されている最上位フォルダ名群のうちから1個のフォルダ名を選択することができる。以下では、ユーザが、フォルダ204に対応するフォルダ名「Budget」を選択した場合を例として説明する。端末装置60は、選択済みの最上位フォルダ名「Budget」を仲介サーバ10に送信する。仲介サーバ10の階層関係情報取得部44は、最上位フォルダ名「Budget」を受信すると、最上位フォルダ名「Budget」をファイルサーバ100に転送する。
ファイルサーバ100は、最上位フォルダ名「Budget」を受信すると、最上位フォルダ204の下位フォルダ群222〜226(図5参照)に対応するフォルダ名群(「2009」、「2010」、「2011」)を仲介サーバ10に送信する。これにより、仲介サーバ10の階層関係情報取得部44は、下位フォルダ群222〜226に対応するフォルダ名群を取得する。ここで取得される各フォルダ名にも、対応するフォルダの機密レベル(図5のレベル参照)が関連付けられている。
S14において、仲介サーバ10の画面データ供給部46は、ファイルサーバ100から受信された下位フォルダ222〜226に対応するフォルダ名群のうち、特定済みの許可レベル「3」以下の下位フォルダ群222、224に対応するフォルダ名群(「2009」、「2010」)を特定する。なお、以下では、ここで特定されるフォルダ名群のことを「閲覧可能な下位フォルダ名群」と呼ぶ。次いで、画面データ供給部46は、端末装置60のユーザによって選択された最上位フォルダ名「Budget」の下位フォルダとして、閲覧可能な下位フォルダ名群を示す第2の選択画面データを作成して端末装置60に送信する。
S18において、端末装置60のウェブブラウザは、仲介サーバ10から受信された上記の第2のファイル選択画面データに基づいて、第2のファイル選択画面を表示させる。上記の第2のファイル選択画面のファイル選択領域252(図12参照)内には、閲覧可能な最上位フォルダ名群(「Report」、「Budget」、「XXX」)と、閲覧可能な下位フォルダ名群(「2009」、「2010」)と、が表示され、ファイル名群(「Jan.doc」、「Feb.doc」)は表示されない。端末装置60のユーザは、ファイル選択領域252内に表示されている下位フォルダ名群のうちから1個のフォルダ名を選択することができる。以下では、ユーザが、フォルダ224に対応するフォルダ名「2010」を選択した場合を例として説明する。端末装置60は、選択済みの下位フォルダ名「2010」を仲介サーバ10に送信する。仲介サーバ10の階層関係情報取得部44は、下位フォルダ名「2010」を受信すると、下位フォルダ名「2010」をファイルサーバ100に転送する。
ファイルサーバ100は、下位フォルダ名「2010」を受信すると、下位フォルダ名「2010」の下位ファイル242〜246(図5参照)に対応するファイル名群(「Jan.doc」「Feb.doc」「Mar.doc」)を仲介サーバ10に送信する。これにより、仲介サーバ10の階層関係情報取得部44は、ファイル群242〜246に対応するファイル名群を取得する。ここで取得される各ファイル名にも、対応するファイルの機密レベル(図5のレベル参照)が関連付けられている。
S14において、仲介サーバ10の画面データ供給部46は、ファイルサーバ100から受信されたファイル242〜246に対応するファイル名群のうち、特定済みの許可レベル「3」以下のファイル242、244に対応するファイル名群(「Jan.doc」「Feb.doc」)を特定する。なお、以下では、ここで特定されるファイル名群のことを「閲覧可能なファイル名群」と呼ぶ。次いで、画面データ供給部46は、端末装置60のユーザによって選択された下位フォルダ名「2010」の下位ファイルとして、閲覧可能なファイル名群を示す第3の選択画面データを作成して端末装置60に送信する。
S18において、端末装置60のウェブブラウザは、仲介サーバ10から受信された上記の第3のファイル選択画面データに基づいて、図12に示す第3のファイル選択画面250を表示させる。第3のファイル選択画面250のファイル選択領域252(図12参照)内には、閲覧可能な最上位フォルダ名群(「Report」、「Budget」、「XXX」)と、閲覧可能な下位フォルダ名群(「2009」、「2010」)と、閲覧可能なファイル名群(「Jan.doc」、「Feb.doc」)と、が表示される。即ち、図11に示すように、端末装置60のGIPの許可レベルが「3」である場合には、端末装置60のユーザは、機密レベルが「3」以下のフォルダ及びファイルのみを閲覧することができる。
図2のS20では、端末装置60のユーザは、ファイル選択領域252内に表示されているファイル名群のうちから、印刷対象の対象ファイルに対応する1個のファイル名を選択する。図12の例では、ユーザは、ファイル242に対応するファイル名「Jan.doc」を選択している。図2に示すように、端末装置60は、選択済みのファイル名416(「Jan.doc」)を仲介サーバ10に送信する。
仲介サーバ10の制御部16は、対象ファイル242に対応するファイル名416(「Jan.doc」)を受信すると、ファイル名416(「Jan.doc」)をメモリ14内に一時的に登録する(S22)。
上述の図12の例は、端末装置60がLAN9aに接続されており(端末装置60のゲートウェイがNATルータ50であり)、端末装置60のGIP(即ちNATルータ50のGIP)に対する許可レベルが「3」である場合の例である。仮に、端末装置60がLAN9cに接続されている(端末装置60のゲートウェイがNATルータ54(図1参照)である)場合には、端末装置60のGIPは、NATルータ54のGIPである。図6の組合せ情報144に示されるように、NATルータ54のGIPに対する許可レベルは「2」である。この場合、図2のS18において、端末装置60に最終的に表示されるファイル選択画面250(端末装置60のユーザが最上位フォルダ及び下位フォルダの選択を行なった場合に選択される画面)は、図13に示す画面となる。図13のファイル選択画面250中のファイル選択領域252には、機密レベルが「2」以下のフォルダ202、204、222、224に対応するフォルダ名(「Report」、「Budget」、「2009」、「2010」)と、機密レベルが「2」以下のファイル242に対応するファイル名(「Jan.doc」)と、が表示される。
さらに、仮に、端末装置60のGIPが、図6のアドレス許可テーブルに登録されていない場合には、図6の組合せ情報148に示されるように、当該GIPに対する許可レベルは、「1」である。この場合、図2のS18において、端末装置60に表示されるファイル選択画面250は、図14に示す画面となる。図14のファイル選択画面250中のファイル選択領域252には、機密レベルが「1」のフォルダ202に対応するフォルダ名「Budget」のみが表示される。仮に、端末装置60のユーザによってフォルダ名「Budget」が選択されても、フォルダ名「Budget」の下位フォルダ222、224、226のいずれも「2」以上の機密レベルを有するために、下位フォルダ222、224、226に対応するフォルダ名は、表示されない。
図2に示されるように、端末装置60のユーザは、ファイル選択画面250(図12参照)に含まれる対象ファイルに対応するファイル名「Jan.doc」を選択する操作を実行した後に、第3のファイル選択画面250に含まれる印刷ボタン254を操作することができる(S24)。このとき、端末装置60は、検索条件設定画面要求418を、NATルータ50を介して、仲介サーバ10に送信する。
仲介サーバ10の画面データ供給部46は、検索条件設定画面要求418を受信すると、メモリ14内に予め格納されている検索条件設定画面データ420を、端末装置60に供給する(S26)。なお、検索条件設定画面データ420も、端末装置60のウェブブラウザが解釈可能なデータフォーマットで記述されている。
端末装置60のウェブブラウザは、検索条件設定画面データ420に基づいて、検索条件設定画面260を表示させる(S28)。図15を参照して、検索条件設定画面260の構成について説明する。検索条件設定画面260は、選択済みの対象ファイルによって表わされる画像の印刷を実行すべきプリンタ(以下では「特定のプリンタ」と呼ぶ)を検索するための条件を設定するための画面である。検索条件設定画面260は、グローバルIPアドレスを利用して検索する第1のモードを選択するための第1のラジオボタン262と、グローバルIPアドレス及びプライベートIPアドレスを利用して検索する第2のモードを選択するための第2のラジオボタン264と、を備える。図3のS40で、端末装置60のユーザは、第1及び第2のボタン262、264のいずれかを選択する。検索条件設定画面260内のOKボタンが操作されると、端末装置60は、ユーザによって選択されたモードを示す情報(第1のモード又は第2のモードを示す情報)を含む検索要求440を、NATルータ50を介して、仲介サーバ10に送信する。
図3のS44では、仲介サーバ10の検索部34(図1参照)は、検索要求440を受信すると、検索処理を実行する。図4を参照して、検索処理について説明する。検索部34は、検索要求440に含まれるモードを示す情報が、グローバルIPアドレス及びプライベートIPアドレスを利用して検索する第2のモードであるのか否かを判断する(S100)。ここでNOの場合、即ち、グローバルIPアドレスを利用して検索する第1のモードが選択された場合には、検索部34は、S102の処理を実行する。
S102では、検索部34は、図2のS11で一時的に登録された端末装置60のGIPと、図9のプリンタ情報テーブル26に登録された複数個のプリンタのGIPと、を用いて、プリンタを検索する(S102)。具体的には、検索部34は、まず、図2のS11で一時的に登録された端末装置60のGIP「133.152.0.1」のクラス(即ちクラスB)を特定する。クラスBのGIPでは、最初の16ビットがネットワークアドレス部である。従って、検索部34は、端末装置60のGIP「133.152.0.1」の最初の16ビットの値「133.152」を特定することによって、端末装置60のGIPのネットワークアドレス部の値を特定する。次いで、検索部34は、図9のプリンタ情報テーブル26内の複数個のプリンタのGIPの中から、端末装置60のGIPのネットワークアドレス部の値「133.152」と同じ値が、ネットワークアドレス部の値として設定されているGIPを特定する。本実施例では、検索部34は、「133.152」がネットワークアドレス部の値として設定されている3個のプリンタ70、80、82の3個のGIP(組合せ情報390、392、394参照)が特定される。これにより、S102において、3個のプリンタ70、80、82が検索される。検索部34は、さらに、検索された3個のプリンタ70、80、82に対応する3個の組合せ情報390、392、394を読み込み、S102を終了する。
一方、S100でYESの場合、即ち、グローバルIPアドレス及びプライベートIPアドレスを利用して検索する第2のモードが選択された場合には、検索部34は、S104に進む。S104では、検索部34は、上記のS102と同様の処理を実行して、3個のプリンタ70、80、82の3個のGIP(組合せ情報390、392、394参照)を特定する。次いで、検索部34は、図2のS11で一時的に登録された端末装置60のPIPと、S104で検索された3個のプリンタ70、80、82のPIPと、を用いて、プリンタを検索する(S106)。具体的には、検索部34は、図2のS11で一時的に登録された端末装置60のPIPとサブネットマスクとを用いて、端末装置60のPIPのネットワークアドレス部の値(例えば「192.168.0」)を算出する。次いで、検索部34は、S104で検索されたプリンタ70に対応する組合せ情報390(図9参照)に含まれるプリンタ70のPIPとサブネットマスクとを用いて、プリンタ70のPIPのネットワークアドレス部の値「192.168.0」を算出する。同様に、検索部34は、S104で検索されたプリンタ80のPIPのネットワークアドレス部の値「192.168.1」(図9参照)と、S104で検索されたプリンタ82のPIPのネットワークアドレス部の値「192.168.1」(図9参照)と、を算出する。次いで、検索部34は、S104で検索された3個のプリンタ70、80、82の中から、端末装置60のPIPのネットワークアドレス部の値が、ネットワークアドレス部の値として設定されているプリンタを特定する。本実施例では、プリンタ70のみが特定される。これにより、S106において、プリンタ70が検索される。検索部34は、検索されたプリンタ70に対応する組合せ情報390を読み込み、S106を終了する。
図3に示されるように、検索処理(図3のS44)が終了すると、仲介サーバ10の提供部36(図1参照)は、検索処理の結果に従って、プリンタ選択画面データ442を作成して端末装置60に供給する(S46)。プリンタ選択画面データ442は、図4のS102又はS106で読み込まれた組合せ情報390等に含まれるプリンタ名372、モデル名374、及び、ロケーション情報382を含んでいる。なお、プリンタ選択画面データ442も、端末装置60のウェブブラウザが解釈可能なデータフォーマットで記述されている。また、プリンタ選択画面データ442は、図4のS102又はS106で読み込まれた各組合せ情報390に含まれるプリンタIDも含んでいるが、プリンタIDは表示されない。
端末装置60のウェブブラウザは、プリンタ選択画面データ442に基づいて、プリンタ選択画面280を表示させる(S48)。図16を参照して、プリンタ選択画面280の構成について説明する。プリンタ選択画面280は、プリンタ選択領域282を備える。プリンタ選択領域282内には、組合せ情報290〜294が表示される。組合せ情報290〜294は、モデル名284と、プリンタ名286と、ロケーション情報288と、が関連付けられた情報である。プリンタ選択領域282内に表示される1個の組合せ情報は、図4のS102又はS106で検索された1個のプリンタに対応する。例えば、組合せ情報290は、プリンタ70に関する情報である(図9の組合せ情報390参照)。
図3のS50では、端末装置60のユーザは、プリンタ選択領域282内に表示される組合せ情報290〜294の中から、図2のS20で選択された対象ファイルによって表わされる画像の印刷を実行すべき特定のプリンタに対応する組合せ情報を選択する(S50)。ユーザが特定のプリンタを選択することによって、端末装置60が特定のプリンタに対応する組合せ情報を選択することとなる。図16に示す例では、組合せ情報290(即ちプリンタ70)が選択されている。プリンタ選択領域282内のOKボタンが操作されると、端末装置60は、選択プリンタ情報444を、NATルータ50を介して、仲介サーバ10に送信する。選択プリンタ情報444は、S50で選択された組合せ情報290に対応する特定のプリンタ70のプリンタID(これはプリンタ選択画面データ442に含まれている)を含む。
仲介サーバ10の印刷データ生成部40(図1参照)は、選択プリンタ情報444を受信すると、選択プリンタ情報444に含まれるプリンタIDに対応する特定のプリンタ70が、対象ファイルを印刷可能か否か判断する(S52)。具体的には、S52では、印刷データ生成部40は、まず、図7のプリンタ許可テーブル24を参照して、選択プリンタ情報444に含まれるプリンタIDに関連付けられている許可レベルを特定する。次いで、印刷データ生成部40は、特定済みの許可レベルと、図2のS22で登録された対象ファイル(本実施例では図12のファイル242「Jan.doc」)の機密レベル(本実施例では図5のファイル242の「2」)と、を比較する。許可レベルが機密レベル以上の場合に、印刷データ生成部40は、S52でYESと判断する。一方、許可レベルが機密レベルより低い場合、印刷データ生成部40は、S52でNOと判断する。例えば、図11に示すように、対象ファイルの機密レベルが「2」である場合には、特定のプリンタ70の許可レベルが「2」以上であれば、特定のプリンタ70は、当該対象ファイルを印刷することが許可される。一方、特定のプリンタ70の許可レベルが「1」の場合には、特定のプリンタ70は、当該対象ファイルを印刷することが許可されない。
図3に示すように、S52でNOの場合には、印刷データ生成部40は、印刷不可情報448を端末装置60に送信する(S54)。端末装置60は、印刷不可情報448に基づいて、印刷不可を示す画面を表示させる(S56)。これにより、ユーザは、図2のS20で選択した対象ファイル242「Jan.doc」によって表わされる画像を、図3のS50で選択した特定のプリンタ70に印刷させることができないことを知ることができる。
一方、S52でYESの場合には、印刷データ生成部40は、対象ファイル要求450をファイルサーバ100に送信する。対象ファイル要求450は、対象ファイル242のファイル名「Jan.doc」を含む。ファイルサーバ100は、対象ファイル要求450を受信すると、ファイル名「Jan.doc」に対応する対象ファイル242をメモリ104から読み出して、対象ファイル242を仲介サーバ10に送信する。これにより、仲介サーバ10の印刷データ生成部40は、対象ファイル242を取得する。
S59では、仲介サーバ10の機種情報取得部38(図1参照)は、図9のプリンタ情報テーブル26を参照して、特定のプリンタ70のPIDに関連付けられているモデル名「M1」を取得する。仲介サーバ10のメモリ104には、モデル名毎に、当該モデル名を有するプリンタが解釈可能な形式を有する印刷データを生成するためのドライバプログラムが予め格納されている。仲介サーバ10の印刷データ生成部40は、モデル名「M1」に対応するドライバプログラムを用いて、対象ファイル242「Jan.doc」内のデータを、特定のプリンタ70が解釈可能な形式を有する印刷データに変換する。(S60)。次いで、印刷データ生成部40は、特定のプリンタ70のPIDと、S60で生成された印刷データと、を対応付けて、メモリ14に一時的に格納する。
上述したように、図2のS8において、プリンタ70は、ポーリングを開始する。即ち、図3のS62に示されるように、プリンタ70は、ジョブ要求454を、NATルータ50を介して、仲介サーバ10に送信する。ジョブ要求454には、プリンタ70のPIDを含む。
仲介サーバ10の印刷データ供給部42(図1参照)は、ジョブ要求454を受信すると、ジョブ要求454に含まれるPIDに対応付けられている印刷データがメモリ14内に存在するのか否かを判断する。上述したように、S60でプリンタ70のPIDと印刷データとがメモリ14に格納されるために、上記の判断処理で肯定的に判断される。この場合、印刷データ供給部42(図1参照)は、プリンタ70のPIDに対応付けられている印刷データ458を、NATルータ50を介して、プリンタ70に供給する(S64)。なお、この際に、印刷データ供給部42は、印刷対象の対象ファイル242「Jan.doc」の機密レベル「2」が、所定の機密レベル(本実施例では「3」)以上か否かを判断する。対象ファイル242「Jan.doc」の機密レベル「2」が所定の機密レベル「3」よりも低いために、印刷データ供給部42は、印刷データと共に再印刷の禁止の指示を送信しない。なお、仮に、対象ファイルの機密レベルが所定の機密レベル以上である場合には、印刷データ供給部42は、再印刷の禁止の指示を送信する。
プリンタ70は、仲介サーバ10から受信された印刷データに従って、印刷を実行する(S66)。次いで、プリンタ70は、印刷データと共に再印刷の禁止の指示が受信されたのか否か判断する(S68)。ここでYESの場合、プリンタ70は、印刷データをプリンタ70内のメモリ(図示省略)に登録することなく消去する。これにより、送信済みの印刷データを用いた再印刷が禁止される。一方、S66でNOの場合、プリンタ70は、印刷データをプリンタ70内のメモリに登録する。従って、プリンタ70のユーザ(端末装置60のユーザ)は、印刷データを用いた再印刷を、プリンタ70に実行させることができる。
本実施例の通信システム2について詳しく説明した。図4のS102に示すように、本実施例の仲介サーバ10は、端末装置60のGIPのネットワークアドレス部の値と同じ値が、GIPのネットワークアドレス部の値として割り当てられているプリンタ(本実施例ではプリンタ70、80、82)を検索する。端末装置60とプリンタ70等との間で、GIPのネットワークアドレス部の値が一致する場合には、端末装置と当該プリンタとが近くに存在している可能性が高い。従って、本実施例によると、従来にない新規な手法を用いて、端末装置60の近くに存在するプリンタ70、80、82を検索することができ、近くのプリンタ70、80、82に関する情報(図16の画面)を端末装置60に提供することができる。
図4のS104及びS106に示すように、本実施例の仲介サーバ10は、端末装置60のGIPのネットワークアドレス部の値と同じ値が、GIPのネットワークアドレス部の値として割り当てられているプリンタ(本実施例ではプリンタ70、80、82)を検索し(S104)、さらに、端末装置60のPIPのネットワークアドレス部の値と同じ値が、PIPのネットワークアドレス部の値として割り当てられているプリンタ(本実施例ではプリンタ70)を、S104で検索された各プリンタの中から検索する(S106)。本実施例(図1)では、端末装置60とプリンタ70との間で、GIPのネットワークアドレス部の値のみならず、PIPのネットワークアドレス部の値も一致する場合には、端末装置60と当該プリンタ70とが、同じLAN9aに接続されていることを意味する。従って、本実施例によると、端末装置60と同じLAN9aに接続されている1個のプリンタ70を検索することができる。
仲介サーバ10のプリンタ情報テーブル26(図6参照)には、各プリンタ70等のPIPとサブネットマスクとが登録される。また、仲介サーバ10は、図2のS11において、メモリ14に端末装置60のPIPとサブネットマスクとを一時的に登録する。従って、仲介サーバ10は、上記の各プリンタ70等のPIPとサブネットマスクとを用いて、各プリンタ70等のPIPのネットワークアドレス部の値を生成することができる。また、仲介サーバ10は、上記の端末装置60のPIPとサブネットマスクとを用いて、端末装置60のPIPのネットワークアドレス部の値を生成することができる。
図3のS60、S64に示すように、仲介サーバ10は、特定のプリンタ70のモデル「M1」に応じて印刷データを生成し、印刷データを特定のプリンタ70に供給する。従って、端末装置60は、特定のプリンタ70に印刷を実行させることができる。また、本実施例の仲介サーバ10は、各プリンタ70等のモデルに対応する印刷データを生成するためのドライバプログラムを記憶している。従って、端末装置60は、各プリンタ70等のモデル名に応じたドライバプログラムを記憶せずに済む。
図8に示すように、仲介サーバ10は、プリンタ70から、NATルータ50を介して、プリンタ70のGIPを取得する。即ち、システムの管理者は、仲介サーバ10がプリンタ70の検索を実行するために必要な情報(プリンタ70のGIP)を、仲介サーバ10に登録する必要がない。管理者の作業負荷を低減させることができる。また、図10に示すように、仲介サーバ10は、端末装置60から、NATルータ50を介して、端末装置60のGIPを取得する。この際に、端末装置60のユーザは、端末装置60のGIPを端末装置60に入力する必要がない。端末装置60のユーザの作業負荷を低減させることができる。仮に、システムの管理者や端末装置60のユーザが、プリンタ70の検索のための情報(例えばプリンタ70の住所等)を手動で入力する構成を採用すると、入力ミスが発生する可能性があり、この場合、端末装置60に適切な検索結果を提供することができない。これに対し、本実施例によると、プリンタ70の検索のための情報(プリンタ70のGIP、端末装置60のGIP)を手動で入力せずに済むために、端末装置60に適切な検索結果を提供することができる。
図2のS12、S14に示すように、本実施例の仲介サーバ10は、ユーザが普段利用するファイルサーバ100(例えば社内のファイルサーバ)から階層関係情報を取得して、ブラウザが解釈可能なファイル選択画面データを作成する。ユーザは、外出先において、端末装置60のブラウザを利用して、ファイル選択画面250内のファイル選択領域252を、ユーザが普段利用する環境(例えば社内で利用するときの環境)とほぼ同様の環境で、確認することができる。このため、ユーザは、普段利用するファイルサーバ100内の対象ファイルを容易に選択することができる。また、該画面には、印刷の実行を指示するための印刷ボタン254が含まれているため、ユーザは、選択された対象ファイルの印刷を容易に指示することができる。すなわち、ユーザは、外出先で対象ファイルを容易に印刷することが可能となる。
図2のS12、S14に示すように、本実施例の仲介サーバ10は、ファイルサーバ100からフォルダ群及びファイル群の階層関係情報を取得し、ファイル選択画面データを作成して端末装置60に供給する。端末装置60は、仲介サーバ10から供給されるファイル選択画面データを用いて、ファイル選択画面250(図12〜図14参照)を表示させることができる。これにより、端末装置60のユーザは、仲介サーバ10がファイルサーバ100から取得した階層関係情報のうち、当該ユーザが閲覧可能な特定の階層関係情報を見ることができる。即ち、ユーザは、特定の階層関係情報が示すフォルダ群とファイル群の階層関係に基づいて、印刷のための対象ファイルを選択することができる。フォルダ群が表示されずにファイル群のみが表示される構成(階層関係に基づいて対象ファイルを選択できない構成)と比べると、ユーザは、対象ファイルを効率的に選択し得る。このために、対象ファイルをユーザが選択する作業を支援し得る。
図12〜図14に示すように、仲介サーバ10は、端末装置60のGIPに応じて、端末装置60で表示されるべき階層関係情報を変えることができる。具体的に言うと、端末装置60のGIPが「133.152.0.1」である場合(図12参照)、フォルダ202、204、206、222、224に対応するフォルダ名(「Report」、「Budget」、「XXX」、「2009」、「2010」)と、ファイル242、244に対応するファイル名(「Jan.doc」、「Feb.doc」)と、が表示される。一方、端末装置60のGIPが「201.57.37.1」である場合(図13参照)、ファイル選択画面250中のファイル選択領域252には、フォルダ206に対応するフォルダ名(「XXX」)と、ファイル244に対応するファイル名(「Feb.doc」)は表示されない。
図12〜図14に示すように、仲介サーバ10は、端末装置60のGIPがアドレス許可テーブル22に登録されている場合のファイル選択画面250(図12、図13)に表示されるファイル名と、端末装置60のGIPがアドレス許可テーブル22に登録されていない場合のファイル選択画面250(図14)に表示されるファイル名と、を変えることができる。具体的に言うと、端末装置60のGIPが、アドレス許可テーブル22に登録されたGIP(「133.152.0.1」)である場合(図12参照)、ファイル選択画面250のファイル選択領域252内には、ファイル242、244に対応するファイル名(「Jan.doc」、「Feb.doc」)が表示される。一方、端末装置60のGIPが、アドレス許可テーブル22に登録されていないGIPである場合(図14参照)、ファイル選択画面250のファイル選択領域252内には、ファイル242、244に対応するファイル名(「Jan.doc」、「Feb.doc」)が表示されない。
図12、図13に示すように、仲介サーバ10は、端末装置60のGIPの許可レベルに応じて、ファイル選択画面250に表示されるファイル名を変えることができる。具体的に言うと、端末装置60のGIPの許可レベルが「3」である場合(図12参照)、ファイル選択画面250のファイル選択領域252内には、ファイル242、244に対応するファイル名(「Jan.doc」、「Feb.doc」)が表示される。一方、端末装置60のGIPの許可レベルが「2」である場合(図13参照)、ファイル選択画面250のファイル選択領域252内には、ファイル244に対応するファイル名(「Feb.doc」)が表示されない。
図3のS52に示すように、仲介サーバ10は、特定のプリンタ70の許可レベル「3」と、対象ファイル242「Jan.doc」の機密レベル「2」とを比較する。許可レベルが機密レベル以上の場合、仲介サーバ10はS52でYESと判断し、特定のプリンタに対象ファイルによって表わされる画像を印刷させることを決定する。一方、許可レベルが機密レベルより低い場合、仲介サーバ10はS52でNOと判断し、特定のプリンタに対象ファイルによって表わされる画像を印刷させないことを決定する。機密レベルが所定の機密レベルより高い対象ファイルを、印刷の許可レベルが所定の機密レベル以下のプリンタによって印刷させないシステムを構築することができる。
図3のS58に示すように、仲介サーバ10は、対象ファイルによって表わされる画像を、特定のプリンタ70に印刷させることが決定された後(S52でYESの場合)に、ファイルサーバ100から対象ファイル242を取得する。対象ファイルが表わす画像を特定のプリンタ70に印刷させることが決定される前に、ファイルサーバ100から対象ファイル242を取得する構成と比べると、対象ファイル242を取得した後に特定のプリンタ70に印刷させないことが決定され、取得した対象ファイル242が無駄になる事態が発生し得ないため、仲介サーバ10が無駄な処理を行わずに済む。
図3のS68に示すように、仲介サーバ10は、対象ファイル242の機密レベル「3」が所定の機密レベルより高いか否かに応じて、印刷データを用いた再印刷を特定のプリンタに許容するのか否かを決定する。機密レベルが所定の機密レベルより高い対象ファイルの再印刷を特定のプリンタ70に許容しないシステムを構築することができる。
図3のS46に示すように、仲介サーバ10は、端末装置60のユーザによって、ファイル選択画面250を介して、対象ファイル242によって表わされる画像の印刷の実行が指示される場合に、1個以上のプリンタの中から、上記の特定のプリンタ70を選択することを端末装置60のユーザに許容するためのプリンタ選択画面280を表わすプリンタ選択画面データを、端末装置60に供給する。仲介サーバ10は、端末装置60のユーザによって、プリンタ選択画面280を介して、上記の特定のプリンタ70が選択される場合に、印刷データを生成する。従って、端末装置60のユーザは、自身が選択した上記の特定のプリンタ70に印刷を実行させることができる。
上記の実施例の構成と本発明の構成との対応関係を記載しておく。仲介サーバ10が「プリンタ検索装置」及び「印刷仲介サーバ」の一例である。図6のアドレス許可テーブル22に登録された複数個のプリンタ70等のGIPが、「第1種のグローバルIPアドレス」の一例であり、端末装置60のGIPが、「第2種のグローバルIPアドレス」の一例である。登録部30、アドレス取得部32が、それぞれ「第1の取得部」、「第2の取得部」の一例である。図9のプリンタ情報テーブル26に登録された複数個のプリンタ70等のPIPが、「第1種のプライベートIPアドレス」の一例である。また、端末装置60のPIPが「第2種のプライベートIPアドレス」の一例である。
なお、「複数個のプリンタに割り当てられた複数個のグローバルIPアドレスを取得して」という用語は、例えば、「複数個のプリンタのそれぞれについて、当該プリンタが属するLANのWAN側のグローバルIPアドレスを取得して」、若しくは、「複数個のプリンタのそれぞれについて、当該プリンタが属するLANのNATルータが決定する当該プリンタのためのグローバルIPアドレスを取得して」と言い換えてもよい。
(第2実施例)
第2実施例について、上記の第1実施例と異なる点について説明する。本実施例では、仲介サーバ10の検索部34は、検索処理において、上記の図4のS102又はS104の処理に代えて、端末装置60のGIPの全部の値と同じ値が、GIPとして割り当てられているプリンタ70を検索する処理を実行する。端末装置60とプリンタ70等との間で、GIPの全部の値が一致する場合には、端末装置60とプリンタ70とが、同じLAN9a内に存在している。本実施例によると、端末装置60と同一のLAN9a内に存在するプリンタ70を検索することができる。
上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
(1)上記の実施例では、IPv4(Internet Protocol version4)のIPアドレスを利用しているが、IPv6(Internet Protocol version6)又は他のバージョンのIPアドレスを利用してもよい。例えば、IPv6のIPアドレスの場合には、最初の64ビットの部分がネットワークアドレス部(プレフィックス部)である。
(2)上記の実施例では、図12〜図14に示すように、端末装置60のGIPの許可レベルが、フォルダの機密レベル又はファイルの機密レベルより低い場合、当該フォルダのフォルダ名又は当該ファイルのファイル名はファイル選択画面250に表示されない。しかしながら、端末装置60のGIPの許可レベルが、フォルダの機密レベル又はファイルの機密レベルより低い場合、当該フォルダのフォルダ名又は当該ファイルのファイル名は、選択できない態様で表示(いわゆるグレーアウト表示)されるようにしてもよい。
(3)上記の実施例では、仲介サーバ10の印刷データ供給部42は、印刷データをプリンタ70に供給する際に、対象ファイルの機密レベルが所定の機密レベル以上である場合には、再印刷の禁止の指示を送信し、対象ファイルの機密レベルが所定の機密レベルより低い場合には、再印刷の禁止の指示を送信しない。これに代えて、印刷データ供給部42は、対象ファイルの機密レベルが所定の機密レベル以上である場合には、再印刷の許可の指示を送信せずに、対象ファイルの機密レベルが所定の機密レベルより低い場合には、再印刷の許可の指示を送信してもよい。一般には、対象ファイルの機密レベルに応じて、再印刷を許容するのか否かが決定されればよい。
(4)上記の実施例では、仲介サーバ10は、各プリンタ70等のPIPとサブネットマスクとをプリンタ情報テーブル26(図6参照)に登録する。また、仲介サーバ10は、図2のS11において、メモリ14に端末装置60のPIPとサブネットマスクとを一時的に登録する。これに代えて、仲介サーバ10は、端末装置60及びプリンタ70等のPIPのネットワークアドレス部の値をプリンタ情報テーブル26に登録するようにしてもよい。一般には、仲介サーバ10は、端末装置60及びプリンタ70等に割り当てられたPIPのネットワークアドレス部の値を示す情報を取得すればよい。
(5)上記の実施例では、仲介サーバ10は、S59において、図9のプリンタ情報テーブル26を参照して、特定のプリンタ70のPIDに関連付けられているモデル名「M1」を取得する。これに代えて、仲介サーバ10は、S6において、NATルータ50から送信されたプリンタ情報406を取得し、図9のプリンタ情報テーブル26に登録する時点において、特定のプリンタ70のモデル名「M1」を取得することとしてもよい。一般には、仲介サーバ10は、特定のプリンタ70のモデル名を取得すればよい。
(6)上記の実施例では、仲介サーバ10は、各NATルータ50等のGIPの値から、各GIPのクラスを判別し、当該GIPのクラスに応じて、当該GIPのネットワークアドレス部の値を生成する。これに代えて、仲介サーバ10は、アドレス許可テーブル22(図6参照)に、各NATルータ50等のGIPをマスクするためのサブネットマスクをさらに記憶し、各NATルータ50等のGIPの値とサブネットマスクとから、各GIPのネットワークアドレス部の値を生成してもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:機能実行システム、4:インターネット、6:VPN、9a、9b、9c:LAN、10:仲介サーバ、50、52、54:NATルータ、60:端末装置、70、80、82、90、92:プリンタ、100:ファイルサーバ

Claims (6)

  1. 端末装置によって利用可能なプリンタを検索するためのプリンタ検索装置であって、
    複数個のプリンタに割り当てられた複数個の第1種のグローバルIPアドレスをインターネットを介して取得して、前記複数個の第1種のグローバルIPアドレスをメモリに登録する第1の取得部と、
    前記端末装置に割り当てられた第2種のグローバルIPアドレスを前記インターネットを介して取得する第2の取得部と、
    前記複数個のプリンタの中から、取得済みの前記第2種のグローバルIPアドレスのネットワークアドレス部の値と同じ値が、前記第1種のグローバルIPアドレスのネットワークアドレス部の値として、割り当てられた1個以上のプリンタを検索する検索部と、
    前記1個以上のプリンタの検索結果を、前記インターネットを介して前記端末装置に提供する提供部と、
    を備えるプリンタ検索装置。
  2. 前記検索部は、前記複数個のプリンタの中から、取得済みの前記第2種のグローバルIPアドレスの全部の値と同じ値が、前記第1種のグローバルIPアドレスの全部の値として、割り当てられた前記1個以上のプリンタを検索する、請求項1のプリンタ検索装置。
  3. 前記第1の取得部は、さらに、前記複数個のプリンタに対応する複数個の第1種の情報であって、各第1種の情報は、対応するプリンタに割り当てられた第1種のプライベートIPアドレスのネットワークアドレス部の値を示す、前記複数の第1種の情報を取得して、前記複数個の第1種の情報を前記メモリに登録し、
    前記第2の取得部は、さらに、前記端末装置に割り当てられた第2種のプライベートIPアドレスのネットワークアドレス部の値を示す第2種の情報を取得し、
    前記検索部は、前記複数個のプリンタの中から、取得済みの前記第2種のグローバルIPアドレスのネットワークアドレス部の値と同じ値が、前記第1種のグローバルIPアドレスのネットワークアドレス部の値として、割り当てられ、かつ、前記第2種のプライベートIPアドレスのネットワークアドレス部の値と同じ値が、前記第1種のプライベートIPアドレスのネットワークアドレス部の値として、割り当てられた前記1個以上のプリンタを検索する、請求項1又は2に記載のプリンタ検索装置。
  4. 前記各第1種の情報は、前記対応するプリンタに割り当てられた前記第1種のプライベートIPアドレスの値と、前記対応するプリンタのサブネットマスクの値と、を含み、
    前記第2種の情報は、前記端末装置に割り当てられた前記第2種のプライベートIPアドレスの値と、前記端末装置のサブネットマスクの値と、を含む、請求項3のプリンタ検索装置。
  5. ネットワークを介して前記端末装置と接続される印刷仲介サーバであって、
    請求項1から4のいずれか1項に記載のプリンタ検索装置と、
    前記端末装置によって前記1個以上のプリンタの中から選択される特定のプリンタの機種を示す機種情報を取得する機種情報取得部と、
    前記機種情報に基づいて、前記特定のプリンタが解釈可能な印刷データを生成する印刷データ生成部と、
    前記印刷データを前記特定のプリンタに供給する印刷データ供給部と、
    を備える印刷仲介サーバ
  6. 端末装置によって利用可能なプリンタを検索するプリンタ検索装置を実現するためのコンピュータプログラムであって、
    前記プリンタ検索装置に搭載されるコンピュータに、以下の各処理、即ち、
    複数個のプリンタに割り当てられた複数個の第1種のグローバルIPアドレスをインターネットを介して取得して、前記複数個の第1種のグローバルIPアドレスをメモリに登録する第1の取得処理と、
    前記端末装置に割り当てられた第2種のグローバルIPアドレスを前記インターネットを介して取得する第2の取得処理と、
    前記複数個のプリンタの中から、取得済みの前記第2種のグローバルIPアドレスのネットワークアドレス部の値と同じ値が、前記第1種のグローバルIPアドレスのネットワークアドレス部の値として、割り当てられた1個以上のプリンタを検索する検索処理と、
    前記1個以上のプリンタの検索結果を、前記インターネットを介して前記端末装置に提供する提供処理と、
    を実行させるコンピュータプログラム。
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