JP5401769B2 - 絞りしごき缶被覆用フイルム - Google Patents

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Description

本発明は樹脂被覆金属板に好適な熱可塑性樹脂フイルムに関するものである。特には、絞りしごき缶の外表面被覆に好適に用いられる熱可塑性樹脂フイルムに関する。さらに詳細には、絞り・しごき加工などの製缶加工性に優れる絞りしごき缶外面被覆用フイルムに関するものである。
金属缶内壁面及び外壁面の腐食防止方法として、熱可塑性樹脂フィルムをラミネートする方法がある。食品缶詰め用の金属材料にラミネートするためのポリエステルフィルムが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平7―227946号公報
このポリエステルフイルムは耐スクラッチ性に優れていて、例えば、金属板を円筒成形し、この円筒の上下開口部分に蓋体を巻締め加工するという製缶工程において、フイルムがラミネートされた金属板(以下、「フイルムラミネート金属板」という)を移送する時や、巻締め加工などによりラミネート金属板を加工する時に、スクラッチ傷が発生したりして、商品価値を低下せしめるということがなくて済む。
また、このフイルムは巻締め加工時の耐性に優れ、かつ製缶後に食品を充填後、レトルト処理などの加熱温水処理を行った時のオリゴマー溶出量が少ないので、金属容器の内壁面にラミネートするポリエステルフイルムとして優れている。
ところで、食品用缶には、金属板を円筒成形してなる金属円筒の上下開口部に蓋体を取り付けてなる、所謂3ピース缶の他に、金属板を深絞り成形して容器部を形成し、この容器部の上面開口部に蓋体を巻締め加工してなる、所謂2ピース缶がある。
3ピース缶の場合には、フイルムラミネート金属板は円筒状に成形されるだけであるが、2ピース缶の場合には、フイルムラミネート金属板は、絞りしごき成形されることになる。従って2ピース缶に適用できるためには、金属板の成形に追随して成形されるという良好な成形性を有し、金属板に対する密着性が優れている必要がある。成形性が不十分であったり、金属板に対するフィルムの密着性が不十分な場合には、フイルムが金属板から剥がれるという、所謂デラミネート現象が起こったり、2ピース缶の容器部の作製時にフイルムが破れてしまったりするからである。
さらに、絞り加工では、ポンチの下降上昇を繰返しながらフイルムラミネート金属板を容器状に加工していくので、容器内壁面側にラミネートされるフイルムの場合にはポンチとの離型性が必要とされる。容器外壁面の場合には金属板の素材・厚みによって摩擦温度により製缶時の温度が上昇しやすくなり、フイルムの耐熱温度を越えてしまう悪さがあり、工業的に連続製缶した場合の製缶性を悪化させるといった問題があるため、ダイスとの離型性が優れている必要がある。また、製缶時のフイルム強度が低い場合、薄いカジリ(所謂ボケ)が発生するため、併せて製缶時のフイルム強度も向上させる必要がある。
本発明の目的はこのような事情に鑑みてなされたものであり、所謂2ピース缶用のラミネートフイルムとして適用できる、特に製缶における成形加工性に優れた絞りしごき缶被覆外面用フイルム、それを用いてなるフイルムラミネート金属板及びフイルムラミネート金属容器を提供することにある。
上記目的を達成し得た本発明の絞りしごき缶被覆用フイルムは、熱可塑性ポリエステル樹脂組成物よりなる金属板ラミネート用フイルムであって、金属基体上に貼り合わせて存在するフイルムをその融点以上の熱によって再溶融(所謂リメルト処理)し急速に冷却させ製缶加工した缶よりサンプリングしたフイルムの300%伸張強度が、14N〜10N/15mmの範囲である事を特徴とするものである。
さらに、熱可塑性ポリエステル樹脂組成物よりなる金属板ラミネート用フイルムであって、金属基体上に貼り合わせて存在するフイルムをその融点以上の熱によって再溶融(所謂リメルト処理)し急速に冷却させ製缶加工した後の、150℃環境下で2kgの荷重をかけた鋼球を滑走子とする該フイルム表面の動摩擦係数が0.20以下である事を特徴とするものである。
またさらに、前記熱可塑性ポリエステル樹脂組成物の重量平均分子量(A)及び、金属基体上に貼り合わせて存在するフイルムをその融点以上の熱によって再溶融(所謂リメルト処理)し急速に冷却させ製缶加工した後の重量平均分子量(B)が共に40000以上であることを特徴とするものである。
この場合において、前記熱可塑性ポリエステル樹脂組成物の重量平均分子量(A)及び(B)が下記式1の関係を満たす事が好適である。
(B)/(A)≦1 (1)
また、この場合において、熱可塑性ポリエステル樹脂組成物に酸化防止剤を0.01〜1.0重量%含有する事が好適である。
さらにまた、この場合において、前記熱可塑性ポリエステル樹脂組成物が不活性粒子を0.05〜2.0重量%含有する事が好適である。
さらにまた、この場合において、前記熱可塑性ポリエステル樹脂組成物が、ポリオキシアルキレングリコール成分に由来する炭素数が2個以上のアルキレンオキサイド単位がポリエステル樹脂組成物の全酸量に対して2〜20モル%を含有することが好適である。
さらにまた、この場合において、前記熱可塑性ポリエステル樹脂組成物を金属板に被覆したことを特徴とする絞りしごき缶用金属板が有用である。
さらにまた、この場合において、前記フイルム被覆金属板を製缶してなることを特徴とする絞りしごき缶が有用である。
本発明の絞りしごき缶被覆用フイルムは、2ピース缶用のラミネートフイルムとして使用した場合、成形加工性、特に製缶時のダイスとの離型性に優れる。
本発明の絞りしごき缶被覆用フイルムに用いる熱可塑性ポリエステル樹脂組成物は特に限定されないが、耐熱性及び保香性などの点より熱可塑性ポリエステル樹脂を用いることが好ましい。さらに詳細には、ポリエチレンイソフタレート共重合PETを用いる事が好ましく、その場合リメルト後のフイルム強度を14N/15mm〜10N/15mmの範囲とする為には、イソフタル成分を0.5〜1.5mol%の範囲とする事が好ましい。フイルム強度が10N/15mm未満である場合所謂ボケが発生し、14N/15mmを超える場合、成形不良が発生し、共に収率が低下する為好ましくない。
また、前記熱可塑性ポリエステルにおいては、融解ピークが240℃〜252℃の範囲内に存在する事が好ましい。融解ピークが240℃未満であると製缶工程での耐熱性・製缶性が損なわれ、252℃を超える場合はリメルト処理での温度バランスが崩れ、収率が低下する為、共に好ましくない。
本発明の熱可塑性ポリエステル樹脂組成物中には、フィルムラミネート金属板の製缶時の成形密着性および引裂き性を改良するために、炭素数が2個以上のアルキレンオキサイド単位の繰り返しが3以上であるポリオキシアルキレングリコール成分を2〜10wt%の範囲で含有することが好ましい。該範囲で上記成分を含有することにより、熱可塑性ポリエステルフィルムの常温、低温での弾性を付与し、また、他の樹脂層との成形密着性を向上させることが出来る。特に高速で衝撃的な変形が加わる絞り・しごき製缶時の成形性を向上させるのに効果的である。また、製缶時のフィルムの引裂き性不良による切り屑(ヒゲ)の蓄積による連続生産時の工程異常を防ぐことが出来る。炭素数が2個上のアルキレンオキサイド単位からなるポリオキシアルキレングリコールとしては、ポリエチレングリコール(炭素数2)、ポリトリメチレングリコール(炭素数3)、ポリテトラメチレングリコール(炭素数4)、ポリヘキサメチレングリコール(炭素数6)などが挙げられ、これらの成分のうち1種を単独で用いても良いが、2種以上の成分を混合して用いても良い。ポリオキシアルキレングリコールの平均分子量は500〜3000の範囲のものを好適に用いることができ、平均分子量が800〜2000の範囲のものがさらに好ましい。
本発明において、熱可塑性ポリエステル樹脂組成物中に含有されるポリオキシアルキレングリコール成分の量は、ポリオキシアルキレングリコール成分に由来する炭素数が2個以上のアルキレンオキサイド単位の量が、ポリエステル組成物の全酸成分に対して2〜20モル%であることが好ましい。ポリオキシアルキレングリコール成分に由来する炭素数が2個以上のアルキレンオキサイド単位とは、アルキレン鎖の両端が酸素原子を挟んで隣りのアルキレン鎖とのエーテル結合を形成している構成単位で、上記の量が2モル%未満では製缶性、引裂き性の改良効果が不十分であり、20モル%を超えるとフィルムの強度、熱特性が低下し、フイルム製造工程、ラミネート金属板の製造工程での取扱い性を悪化させる場合がある。
また、熱可塑性ポリエステル樹脂組成物中に含有されるポリオキシアルキレングリコール成分の量は、2〜10モル%がさらに好適で、2〜5モル%が特に好適である。
本発明の熱可塑性ポリエステル樹脂組成物中、上記のポリオキシアルキレングリコール成分を含有させる方法としては、特に限定されるものではない。例えば、樹脂層のポリエステル組成物を製造する段階でポリオキシアルキレングリコール成分を他の原料と同様に添加した後、ポリエステル合成反応を終了して得られたポリエステル組成物を用いてもよいし、ポリオキシアルキレングリコールを共重合した別の共重合ポリエステルを本発明の熱可塑性ポリエステル樹脂に溶融混合してもよい。本発明では、後者の溶融混合する方法が缶の成形性および引裂き性を改良する効果がより効率的に発揮されるため好ましく、特にポリアルキレンテレフタレート−ポリテトラメチレンオキサイドブロック共重合体を溶融混合する方法が最も好ましい形態である。
本発明の絞りしごき缶被覆用フイルムにおいては製缶ラインの防汚性、缶内面の場合における保香性等の点より、低分子量化合物含有量が少ないものほど好ましい。例えば本発明における製缶後の熱可塑性樹脂中のエチレンテレフタレート環状三量体含有量は0.7重量%以下である事が好ましい。2ピース缶を製造する場合、フイルムを無配向とするリメルト処理を経た後、絞り加工されたのち、飲料等を充填しレトルト処理などの加熱処理をほどこされる。各工程においてフィルムからオリゴマーが溶出し、更にこのオリゴマーが飲料に移行して、飲料等の味やフレーバーに対して悪影響を及ぼすことを防ぐためである。
本発明の絞りしごき缶被覆用フイルムは、熱可塑性ポリエステル樹脂組成物よりなる金属板ラミネート用フイルムであって、金属基体上に貼り合わせて存在するフイルムをその融点以上の熱によって再溶融(所謂リメルト処理)し急速に冷却させ製缶加工した後の、150℃環境下で2kgの荷重をかけた鋼球を滑走子とする該フイルム表面の動摩擦係数が0.20以下である事が好ましい。これは製缶時のダイスとの離型性を得る為である。鋼板などの剛性の高い金属板などでは、製缶時の摩擦により製缶時の温度が上昇しやすい。特に外面フイルムにおいては、高温での滑り性を付与しこの問題を回避する事が必要とされる。ここで、150℃環境下で2kgの荷重をかけた鋼球を滑走子とする該フイルム表面の動摩擦係数が0.20を越えると製缶時の該フイルムとダイスとの離型性が低下し、製缶温度を上昇させてしまい、結果的にダイスとのケズレ(所謂カジリ)を発生させてしまう事となる。
該動摩擦係数を得る為には、リメルト後の表面粗さを最大高さ(SRmax):4μm以上、中心面平均粗さ(SRa):0.2μm以上にコントロールする事で達成される。
前記のフイルム表面形成を達成し、150℃環境下で2kgの荷重をかけた鋼球を滑走子とする該フイルム表面の動摩擦係数が0.20以下とする為には、滑剤として、不活性無機粒子や架橋高分子粒子等を用いることが好ましい。
前記不活性粒子としては、シリカ、アルミナ、カオリン、クレー、酸化チタン、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、フッ化リチウム、硫酸バリウム、カーボンブラック等が例示できる。
また前記の架橋高分子粒子としては、アクリル酸、メタアクリル酸、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステル等のアクリル系単量体、スチレンやアルキル置換スチレン等のスチレン系単量体等と、ジビニルベンゼン、ジビニルスルホン、エチレングリコールジメタアクリレート、トリメチロールプロパントリメチルアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメチルアクリレート等の架橋性単量体との共重合体;メラミン系樹脂;ベンゾグアナミン系樹脂;フェノール系樹脂;シリコン含有系樹脂等が例示できる。
前記粒子系滑剤の平均粒径としては、3〜7μmが好ましい。3μm未満ではダイスとの離型性の改良効果が発現できないからである。逆に7μmを越えるとダイスとの離型性の向上効果が飽和する一方、摩耗による滑剤の脱落が起こりやすく、またフイルム製膜時に製膜性が低下し経済的ではないからである。
滑剤の量としては0.05〜2.0重量%の範囲で添加するのが好ましい。これは150℃環境下での動摩擦係数を0.20以下にする為には、0.05重量%以上の滑剤量が好ましいからである。一方、2.0重量%を超える量を含有しても、離型性の効果が変わらず、フイルム製膜時に製膜性が低下し経済的ではないからである。
本発明の絞りしごき缶被覆用フイルムにおいては、酸化防止剤を0.01〜1重量%含有することが好ましい。これは該フイルムを金属基体上に貼り合わせて、そのフイルムの融点以上の熱によって再溶融(所謂リメルト処理)の工程及び製缶工程に於いてフイルムの分子量低下を抑制する為である。特に前記ポリアルキレングリコール成分は熱分解を起こしやすく、酸化防止剤が0.01重量%未満ではラミネート・リメルト処理工程で大幅に分子量低下が発生する。また、1重量%以上含有しても効果が変わらず、コスト的に不利になるからである。
これは、熱可塑性ポリエステル樹脂組成物中に含有されるポリオキシアルキレングリコール成分の熱による分解が熱可塑性ポリエステル樹脂成分全体に連鎖するためである。
本発明の絞りしごき缶被覆用フイルムに用いられる酸化防止剤としては、一次酸化防止剤(これは、フェノール系またはアミン系のラジカル捕捉や連鎖停止作用を有する)、および二次酸化防止剤(これは、リン系、イオウ系などの過酸化物分解作用を有する)が挙げられ、これらのいずれも用いることができる。具体例としては、フェノール系酸化防止剤(例えば、フェノールタイプ、ビスフェノールタイプ、チオビスフェノールタイプ、ポリフェノールタイプなど)、アミン系酸化防止剤(例えば、ジフェニルアミンタイプ、キノリンタイプなど)、リン系酸化防止剤(例えば、ホスファイトタイプ、ホスホナイトタイプなど)、イオウ系酸化防止剤(例えば、チオジプロピオン酸エステルタイプなど)が挙げられる。具体的には、n−オクタデシル−βー(4‘−ヒドロキシ−3,5’−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート、テトラキス[メチレン−3−(3‘,5’−ジ−t−ブチル−4‘−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](これは、「イルガノックス1010」(商品名)として市販されている)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−S−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(これは、「イルガノックス1330」(商品名)として市販されている)、トリス(ミックスドモノおよび/またはジノニルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(オクタデシルホスファイト)、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニルホスファイト)、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ジ−ラウリル−チオジプロピオネート、ジ−ミリスチル−チオジプロピオネート、ジ−ステアリル−チオジプロピオネートなどが挙げられる。これらの酸化防止剤は、1種類で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリエステルフイルム中のエチレンテレフタレート環状三量体をはじめとする環状三量体の含有量を0.7重量%以下にする方法については特に限定せず、1.積層フイルム形成後に、この積層フイルムから水または有機溶剤で環状三量体を抽出除去する方法、2.環状三量体の少ないポリエステルを用いて、ポリエステルフイルムを構成する方法などが挙げられる。これらのうち、2.の方法の方が経済的で好ましい。
上記2.の方法において、環状三量体の含有量の少ないポリエステルを製造する方法も限定されず、固相重合法;重合後、減圧加熱処理により、あるいは水または有機溶剤による抽出により環状三量体を抽出除去する方法;及びこれらの方法を組合わせた方法などが挙げられる。特に、固相重合法により環状三量体含有量の少ないポリエステルを製造した後、得られたポリエステルを水で抽出してさらに環状三量体を低減させる方法は、フイルム形成工程での環状三量体の生成量が押さえられるので最も好ましい。
本発明に用いられるポリエステルは、ジカルボン酸とジオールとを直接反応させる直接エステル化法;ジカルボン酸ジメチルエステルとジオールとを反応させるエステル交換法などの公知の方法により合成される。これらの方法はそれぞれ、回分式および連続式のいずれの方法で行ってもよい。あるいは、分子量を高めるために固相重合法を用いてもよい。固相重合法は、前述のように環状三量体の含有量を低減する点からも好ましい。このようにして合成されるポリエステルは、ポリエステルフイルムに1種類だけ含まれていてもよいし、2種以上が混合して含まれていてもよい。
上記各種成分を混合したときのポリエステルフイルムの極限粘度は、0.6〜1.2の範囲であることが好ましい。ポリエステルの極限粘度が0.6未満の場合には、得られるフイルムの力学特性が低下するおそれがあり、1.2を越えても力学特性の効果は変わらず、また原料のポリエステルの生産性も低下するので経済的ではない。
また、本発明のフイルムは二軸延伸フイルムであっても、無延伸フイルムであってもよい。ここで、二軸延伸法としては、遂次二軸延伸、同時二軸延伸、それらを組合せたいずれの方法であってもよい。そして遂次二軸延伸の場合は、一般的には縦方向に延伸した後、横方向に延伸する方法が採用されているが、逆の順序で延伸する方法で実施してもかまわない。また二軸延伸後、熱処理によりポリエステルの配向を固定することが好ましいが、二軸延伸後、熱処理工程を供する前に長手方向および/または幅方向に再延伸を行なってもよい。さらに、延伸工程またはその前後において、フイルムの片面または両面にコロナ放電処理を施すことも何ら制限を受けない。
本発明のフイルムの金属板へのラミネート方法は特に限定しない。例えば、ドライラミネート法、サーマルラミネート法などを採用することができる。具体的にはフイルムのラミネート面の融点以上に金属板を加熱し、その金属板の表面にフイルムを接触させ、かかる状態でニップロール間を通過させる。次いで、10〜40℃の水槽中で急冷固化させることによりラミネートさせる。
また、フイルムのラミネートは金属板の片面だけに行っても、両面に行ってもよい。両面ラミネートの場合は同時にラミネートしても遂次でラミネートしてもよい。
本発明中の二軸延伸フイルムラミネート金属板を2ピース缶に適用する場合、ラミネート後、ポリエステルの配向を除去するために、フイルムを構成するポリエステルの融点以上で加熱した後、急冷するというリメルト処理を行なうことが好ましい。リメルト処理後のX線観察による配向度は、10%以下で、実質的に無配向と言えるものである。つまり、ポリエステルが配向状態にある二軸延伸フィルムでは、塑性変形したり、延びにくいため、容器部を形成するための絞り成形工程を行いにくくなり、ひどい場合には、絞りしごき成形時に金属板から剥がれるというデラミネート現象が起こったり、破れたり、削れたりするからである。一方、実質的に無配向であれば、ラミネートしている金属板の変形に追随できるので、デラミネートや破れ等を生じることなく、2ピース缶のように、金属の塑性変形を伴う成形を行なうことができるからである。
本発明のフイルムラミネート金属容器は、本発明の二軸延伸タイプ又は無配向タイプのフイルムラミネート金属板を、適宜成形してなる金属容器であり、その容器の形状、金属容器を成形する方法は、特に限定しない。具体的には、天地蓋を巻き締めて内容物を充填する、いわゆる3ピース缶は勿論、金属板を絞り成形して容器部を形成する2ピース缶などが挙げられる。
本発明の金属容器において、本発明のポリエステルフイルムは、金属容器の内壁面側になるように成形してもよいし、外壁面側になるように成形してもよい。
尚、絞りしごき成形を行なう場合、必要に応じて、ポンチ・ダイスが接触するフイルム表面に、潤滑剤を塗布してもよい。
本発明のフイルムラミネート金属容器には、必要に応じて印刷等を施してもよく、また製缶工程・印刷工程等の後、再リメルト処理を行ってもかまわない。
また、本発明におけるフイルムには、ここまで挙げてきた添加剤・滑剤等の他に、必要に応じて紫外線吸収剤,可塑剤,顔料,帯電防止剤,潤滑剤,結晶核剤等を配合させてもよい。
本発明では金属板として特に限定はされないが、ティンフリースティール等の表面処理鋼板あるいはアルミニウム板又はアルミニウム合金板あるいは表面処理を施したアルミニウム板又はアルミニウム合金板が使用できる。
以下、実施例をもとに本発明を説明する。
以下に本発明における各種評価方法を示す。
(1)150℃環境下での鋼球を滑走子とした動摩擦測定(鋼球μ)
リメルトアルミ板の測定箇所に、150℃の環境下にて鋼球3個(JIS B1501規格に準じる。直径12.7mmΦ)を三角形状に頂点間の距離が各25mmとなるように配置、固定させ、前記測定箇所と3点で接触(各鋼球で頂点1点ずつ接触)するように滑走子(重量=2.0kg)をセットし、200mm/分で滑走させた時 の動摩擦係数を測定した。
(2)フイルムの分子量
リメルト板乃至製缶品より塩酸処理にてアルミを除去し、フィルムを2mgサンプリングした。それぞれ、HFIP/クロロホルム=2/3(v/v) 0.4mlに浸漬し、溶解後、クロロホルムで8mlに定容した。0.2μmのメンブランフィルターで濾過し、濾液をGPCに供した。
装置:TOSOH HLC−8220GPC
カラム:TSKgel SuperHM−H×2+TSKgel SuperH2000
(TOSOH)
溶媒:クロロホルム/HFIP=98/2(v/v)、
流速:0.6ml/min
濃度:0.025%
温度:40℃
検出器:UV 254nm
分子量は標準ポリスチレン(PS)換算で計算した。
(3)ポリエステルの不活性粒子量
試料として切り出した。理学電機製蛍光エックス線装置(装置名:ZSX100e)を用い、分析径を30mmΦとして各試料1枚を上面及び下面から測定し、PET用検量線を用いて不活性粒子量に換算した。
(4)不活性粒子の平均粒径
真空乾燥機にて終夜乾燥させた被覆用フイルム試料にイオンプラズマエッチング処理を行い、ベースフィルムの(I),(II)層中に含有されている不活性粒子を露出させた。次いで、走査型電子顕微鏡(SEM)を用い、粒子の大きさにあわせて適宜倍率を変え写真撮影を行った。少なくとも100点以上の粒子の円相当径を画像処理装置にて求め、粒子の個数で除して個数基準の平均粒子径(μm)を求めた。写真撮影された粒子のコントラストが弱い場合には、OHPフイルムに粒子の輪郭を極細マジックペンでトレースし、該トレース像を画像処理装置にて粒子の円相当径を求めた。
また、ポリエステルに粒子を添加する前の粉体状態の粒子は、SEM試料台に両面テープを貼り、その上に粉体を薄くのせ、カーボン蒸着後、走査型電子顕微鏡(SEM)を用い、粒子の大きさにあわせて適宜倍率を変え写真撮影を行った。少なくとも100点以上の粒子の円相当径を画像処理装置にて求め、粒子の個数で除して個数基準の平均粒子径(μm)を求めた。
(5)製缶性(カジリ)
ラミネート金属板を絞り加工によってカップに成形した後、80缶/分の速度で下記成形条件で再絞り・しごき加工によって300缶連続製缶し、成形缶外面に起るケズレ(所謂カジリ)の程度を目視観察し、発生缶数の比率を下記評価基準として設定し、○を実用性ありと評価した。
○:缶外面のカジリ発生率5%以下
△:缶外面のカジリ発生率30%〜6%
×:缶外面のカジリ発生率31%以上
(成形条件)ブランク径 :152mm 絞り比 :1.60 再絞り比 :1.44 缶胴側壁部のしごき率:56% 〔ただし、しごき率は(t−t)/t×100 t:加工前の板厚 t:加工後の缶胴側壁部の板厚 から算出する〕
絞りしごき加工した。
(6)製缶性(ボケ)
上記(5)で得られたサンプルの成形缶外面に発生する薄いカジリ(所謂ボケ)を目視観察し、発生缶数の比率を下記評価基準として設定し、○を実用性ありと評価した。
○:缶外面のボケ発生率5%以下
△:缶外面のボケ発生率30%〜6%
×:缶外面のボケ発生率31%以上
(7)300%伸長強度
上記(5)の処理を行った缶から、希塩酸によって金属部を溶解除去し、フイルムのみを取り出した。23℃の環境下で、引っ張り試験機を用い、200mm/minの引張速度で該フィルムの横方向の破断強度測定を行った。この破断曲線より、300%伸長時の強度を得た。
次に、実施例および比較例に用いたポリエステルの種類と内容について説明する。
A:ポリエチレンテレフタレート(IV=0.73)
投入口、温度計、圧力計及び精留塔付留出管、撹拌翼を備えた反応装置にテレフタル酸100重量部に対して、エチレングリコール82重量部(エチレングリコール/テレフタル酸のモル比=2.2)、酸成分に対して酸化ゲルマニウムをGe元素として0.05モル%、酢酸マグネシウムをMg元素として0.05モル%を仕込み、撹拌しながら窒素を導入し系内の圧力を0.3MPaに保ち、温度230℃〜250℃で生成する水を系外に留去しながらエステル化反応を行った。反応終了後、250℃にて、リン酸トリメチルをP量として0.04モル%加え、昇温しながら徐々に減圧し、275℃、1.0hPa以下の真空下で重縮合反応を行い、得られた固有粘度0.73のポリエステル(PET)樹脂を用いた。
B:ポリエチレンテレフタレート・イソフタレート(エチレンイソフタレートの繰り返し単位10モル%、IV=0.74、エチレンテレフタレート環状三量体は0.5重量%含有)。
投入口、温度計、圧力計及び精留塔付留出管、撹拌翼を備えた反応装置にテレフタル酸90重量部、イソフタル酸10重量部、エチレングリコール82重量部(エチレングリコール/全酸成分のモル比=2.2)、酸成分に対して酸化ゲルマニウムをGe元素として0.05モル%、酢酸マグネシウムをMg元素として0.05モル%を仕込み、撹拌しながら窒素を導入し系内の圧力を0.3MPaに保ち、温度230℃〜250℃で生成する水を系外に留去しながらエステル化反応を行った。反応終了後、250℃にて、リン酸トリメチルをP量として0.04モル%加え、昇温しながら徐々に減圧し、275℃、1.0hPa以下の真空下で重縮合反応を行いポリエステルを得た。ついで、このポリエステルを200℃、1.0hPaの真空下で12時間加熱処理して、PET−I(12)を得た。得られたポリエステルの極限粘度は0.74(dl/g)、エチレンテレフタレート環状3量体は0.5重量%であった。
C:ポリテトラメチレンテレフタレート−ポリテトラメチレンオキサイドブロック共重合ポリエステル
投入口、温度計、圧力計及び精留塔付留出管、撹拌翼を備えた反応装置に、テレフタル酸ジメチル100重量部に対して、1,4−ブタンジオール75重量部、ポリテトラメチレングリコール(平均分子量1000)75重量部、ノルマルブチルチタネート0.05重量部を仕込み、190℃〜230℃で生成するメタノールを系外に留出しながらエステル交換反応を行った。反応終了後、テトラノルマルブチルチタネート0.05重量部、およびリン酸0.025重量部を添加し250℃、減圧下(1.0hPa以下)で重縮合反応を行い、得られた共重合ポリエステル(ポリテトラメチレンテレフタレート−ポリテトラメチレンオキサイドブロック共重合、ポリテトラメチレンオキサイドの比率40重量%、極限粘度0.75)を得た。(銘柄GP301 東洋紡製)
D:酸化防止剤5重量%含有ポリエステル
ポリエステルAを95重量部に対して、フェノール系酸化防止剤(イルガノックス1010、チバガイギー社製)5重量部を2軸押出機にて溶融混練して、酸化防止剤5%含有ポリエステル樹脂(D)を得た。
E:滑剤マスターバッチ(1)
ポリエステルAを90重量部に対して、平均粒径5μmのSiO 10重量部を2軸押出機にて溶融混練して、SiO10%含有ポリエステル樹脂(E)を得た。
F:滑剤マスターバッチ(2)
ポリエステルAを90重量部に対して、平均粒径5μmのPMMA 10重量部を2軸押出機にて溶融混練して、PMMA10%含有ポリエステル樹脂(F)を得た。
G:滑剤マスターバッチ(3)
ポリエステルAを90重量部に対して、平均粒径3μmのSiO 10重量部を2軸押出機にて溶融混練して、SiO10%含有ポリエステル樹脂(G)を得た。
H:滑剤マスターバッチ(4)
ポリエステルAを90重量部に対して、平均粒径2μmのSiO 10重量部を2軸押出機にて溶融混練して、SiO10%含有ポリエステル樹脂(G)を得た。
(実施例1)
〔ポリエステルフイルムの作製〕
原料としてポリエステルA/B/C/D/E=67/15/4/4/10(重量%)を100℃で24時間乾燥し、単軸押出機を用いて270℃で溶融させた後、Tダイより層状に冷却ロール上に押出し未延伸シートを得た。該未延伸シートを予熱温度80℃、延伸温度100℃で縦方向に3.3倍延伸し、さらにテンターで予熱温度80℃、延伸温度100℃で横方向に3.7倍延伸した後、180℃で8秒間熱処理して厚みが10μmのポリエステルフイルムを得た
〔フイルムラミネート金属板の作製〕
予熱したアルミ板の両面に、上記で作製したポリエステルフイルムと金属板とが接するように、ニップロール間を通過させてラミネートした後、熱処理を行い、直後に10〜40℃の水槽中で急冷し、両面にフイルムがラミネートされた金属板を得た。ラミネート時には、初期密着性や張力変動、ニップロールへの巻付け等もなく、本実施例の積層フィルムのラミネート適性は良好であった。
次に該フイルムラミネート金属板を、270℃で90Sec加熱処理した後空冷し更に水中急冷して、リメルト金属板を作製した。リメルトにおいては分子量の低下も発生せず、150℃環境下での鋼球を滑走子とした動摩擦係数も良好なリメルト板を得られた。
〔フイルムラミネート金属容器の作製〕
上記で作製したリメルト金属板を、板厚減少率30%となるように、絞りしごき成形を行なって、フイルムラミネート金属容器を成形した。得られた製缶品はフイルムの分子量低下もなく、150℃環境下での鋼球を滑走子とした動摩擦係数も良好であり、外面のカジリやボケはなく、製缶性に優れていた。
(実施例2)
原料としてポリエステルA/B/C/D/F=67/15/4/4/10(重量%)とした以外、これ以降の製膜・製缶工程、評価については実施例−1に準ずる。
できた製缶品は、実施例−1と同様に、150℃環境下での鋼球を滑走子とした動摩擦係数も良好であり、外面のカジリや破れはなく、製缶性に優れていた。
(実施例3)
原料としてポリエステルA/B/C/D/G=67/15/4/4/10(重量%)とした以外、これ以降の製膜・製缶工程、評価については実施例−1に準ずる。
できた製缶品は、実施例−1と同様に、150℃環境下での鋼球を滑走子とした動摩擦係数も良好であり、カジリやボケはなく、製缶性に優れていた。
(実施例4)
原料としてポリエステルA/B/C/D/E=74/8/4/4/10(重量%)とした以外、これ以降の製膜・製缶工程、評価については実施例−1に準ずる。
できた製缶品は、実施例−1と同様に、150℃環境下での鋼球を滑走子とした動摩擦係数も良好であり、カジリやボケはなく、製缶性に優れていた。
(実施例5)
原料としてポリエステルA/B/C/D/E=70/15/4/1/10(重量%)とした以外、これ以降の製膜・製缶工程、評価については実施例−1に準ずる。
できた製缶品は、実施例−1と同様に、150℃環境下での鋼球を滑走子とした動摩擦係数も良好であり、カジリやボケはなく、製缶性に優れていた。
(比較例1)
原料としてポリエステルA/B/C/D/H=67/15/4/4/10(重量%)とした以外、これ以降の製膜・製缶工程、評価については実施例−1に準ずる。
できた飲料缶は、分子量低下等はないものの、製缶時のカジリが頻発し実施例での品質には及ばなかった。
(比較例2)
原料としてポリエステルA/B/C/D/E=32/50/4/4/10(重量%)とした以外、これ以降の製膜・製缶工程、評価については実施例−1に準ずる。
できた飲料缶は、分子量低下等はないものの、製缶時のボケが発生し実施例での品質には及ばなかった。
(比較例3)
原料としてポリエステルA/B/C/D/E=70.9/15/4/0.1/10(重量%)とした以外、これ以降の製膜・製缶工程、評価については実施例−1に準ずる。
できた飲料缶は、分子量低下が発生し、製缶性が低下し実施例での品質には及ばなかった。
(比較例4)
原料としてポリエステルA/B/C/D/E=76.7/15/4/4/0.3(重量%)とした以外、これ以降の製膜・製缶工程、評価については実施例−1に準ずる。
できた飲料缶は、製缶時のカジリが頻発し実施例での品質には及ばなかった。
上記結果を表1に示す。
Figure 0005401769
本発明は金属板ラミネート用フイルムは、絞り・しごき加工などの製缶加工性に優れ、特に絞りしごき缶の外表面被覆に好適に用いられるため、飲料缶などの広い用途分野に利用することができ、産業界に寄与することが大である。

Claims (7)

  1. 熱可塑性ポリエステル樹脂組成物よりなる金属板ラミネート用フイルムであって、
    金属基体上に貼り合わせて存在するフイルムをその融点以上の熱によって再溶融(所謂リメルト処理)し急速に冷却させ製缶加工した缶よりサンプリングしたフイルムの300%伸張強度が、14N/15mm〜10N/15mmの範囲にある事、かつ
    前記熱可塑性ポリエステル樹脂組成物よりなる金属板ラミネート用フイルムであって、金属基体上に貼り合わせて存在するフイルムをその融点以上の熱によって再溶融(所謂リメルト処理)し急速に冷却させ製缶加工した後の、150℃環境下で2kgの荷重をかけた鋼球を滑走子とする該フイルム表面の動摩擦係数が0.20以下である事、かつ
    前記熱可塑性ポリエステル樹脂組成物の重量平均分子量(A)及び、金属基体上に貼り合わせて存在するフイルムをその融点以上の熱によって再溶融(所謂リメルト処理)し急速に冷却させ製缶加工した後の重量平均分子量(B)が共に40000以上である事、かつ
    熱可塑性ポリエステル樹脂組成物がポリエチレンイソフタレート共重合PETを含有し、熱可塑性ポリエステル樹脂組成物中のイソフタル成分が0.5mol%〜1.5mol%の範囲であることを特徴とする金属板ラミネート用フイルム。
  2. 請求項1記載の熱可塑性ポリエステル樹脂組成物の重量平均分子量(A)、及び、金属基体上に貼り合わせて存在するフイルムをその融点以上の熱によって再溶融(所謂リメルト処理)し急速に冷却させ製缶加工した後の重量平均分子量(B)の関係が下記式(1)を満たすことを特徴とする金属板ラミネート用フイルム。
    (B)/(A)≦1 (1)
  3. 請求項1に記載の熱可塑性ポリエステル樹脂組成物が酸化防止剤を0.01〜1.0重量%含有することを特徴とする金属板ラミネート用フイルム。
  4. 請求項1に記載の熱可塑性ポリエステル樹脂組成物が、平均粒径が3μm〜7μmの不活性粒子を0.05〜2.0重量%含有する事を特徴とする金属板ラミネート用フイルム。
  5. 請求項1に記載の熱可塑性ポリエステル樹脂組成物が、ポリオキシアルキレングリコール成分に由来する炭素数が2個以上のアルキレンオキサイド単位がポリエステル樹脂組成物の全酸量に対して2〜20モル%含有することを特徴とする金属板ラミネート用フイルム。
  6. 請求項1記載の金属板ラミネート用フイルムを金属板に被覆したことを特徴とするフイルムラミネート金属板。
  7. 請求項6記載のフイルムラミネート金属板を製缶してなることを特徴とする絞りしごき缶。
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