JP5401439B2 - 立旋盤およびy軸付加機構 - Google Patents

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Description

本発明は、立旋盤およびY軸付加機構に関し、特に、ワークをY軸方向にも移動可能とする技術に関する。
従来、ワークに対して旋削加工する工作機械として、立旋盤が知られている。一般的な立旋盤の構成としては、ワークを回転させる回転テーブルと、回転テーブルの径方向に延在するクロスレールと、クロスレールに案内されてこのクロスレールの延在方向であるX軸方向に沿って移動可能なサドルと、このサドルに、鉛直方向となるZ軸方向に沿って移動可能に取り付けられたラムと、ラムの下端部に取り付けられた工具と、を有している(例えば、特許文献1参照)。
このような立旋盤では、回転テーブル上に被工作物が固定され、回転テーブルの回転(C軸方向)の下に、サドルのZ軸方向への移動によって切込みを行い、サドルのX軸方向への移動によって工具のX軸方向の位置を変更して回転テーブルの回転中心周りの旋削加工を行っている。
特開2005−46940号公報
しかしながら、上記の構成の立旋盤では、回転テーブルの回転中心周りの旋削加工しかできないため、これとは異なる形状に切削加工する場合はワークの配置を変えたり、別の工作機械にワークを移動させたりするなどの作業を行わなければならず、大きくかつ重いワークの移動には時間も労力も要するため、作業性が低下していた。
本発明の目的は、簡単な構成を付加するだけで、ワークを様々な形状に切削加工することのできる立旋盤およびY軸付加機構を提供することである。
本発明の立旋盤は、ワークを回転させる回転テーブルと、前記回転テーブルの上方で前記回転テーブルの径方向に延在するクロスレールと、前記クロスレールに案内されて当該クロスレールの延在方向であるX軸方向に沿って移動可能なサドルと、前記サドルに、鉛直方向となるZ軸方向に沿って移動可能に取り付けられたラムと、前記ラムの下端部に回転可能に設けられ、工具を保持する工具ホルダと、前記ワークを、前記X軸方向と前記Z軸方向とに直交するY軸方向に沿って移動させるY軸付加機構と、を備え、前記Y軸付加機構は、前記回転テーブルに固定される固定テーブルと、前記固定テーブルの上に載置され、前記固定テーブルに対して相対的に移動可能なY軸テーブルと、前記Y軸テーブルを前記Y軸方向に沿って移動させる送り軸と、前記Y軸テーブルに前記送り軸を解除可能に連結させる連結機構と、前記Y軸テーブルと前記固定テーブルとの相対的な移動を規制するロック機構と、前記ロック機構とは別体であるとともに、前記送り軸を駆動する駆動装置と、を有することを特徴とする。
この構成によれば、Y軸付加機構の固定テーブルとY軸テーブルとを、Y軸テーブルに連結された送り軸を用いて相対的に移動させることによって、Y軸テーブルに載置されたワークと工具とをY軸方向に相対的に移動させることができる。したがって、ワークと工具とを相対的にX軸、Y軸、Z軸の3次元方向に移動させることができるため、様々な形状に切削加工することができる。また、ロック機構によりY軸テーブルの移動を規制することで、通常の立旋盤として使用することができる。
また、1台の立旋盤で様々な形状に切削加工することができるため、大きくかつ重いワークを他の工作機械に移動させるなどの作業を行わなくてよいため、作業性に優れる。さらに、一般的な構成の立旋盤にY軸付加機構を取りつけるだけの簡単な構成でよいため、設備費を抑えることができる。
本発明の立旋盤において、前記固定テーブルの前記Y軸テーブル側には、前記Y軸テーブルの移動をガイドするガイドレールが形成されていることが好ましい。
この構成によれば、Y軸テーブルは固定テーブルのガイドレールに沿って移動するため、連結機構により送り軸に連結されたY軸テーブルを安定して移動させることができる。
本発明の立旋盤において、前記ロック機構は、前記Y軸テーブルの前記固定テーブル側に突出して設けられた係合凸部と、前記固定テーブルの前記Y軸テーブル側にばねを介して固定され、前記Y軸テーブル側に付勢された状態で前記係合凸部に係合する係合部材と、前記Y軸方向に沿って移動可能な先端が尖った係合解除部材と、前記係合部材の前記固定テーブル側に設けられた、前記係合解除部材より高い位置に前記係合解除部材を挿通可能な挿通孔を有する解除部材受部と、で構成され、前記挿通孔は、前記係合解除部材に対して傾斜面を有して開口が広く形成され、前記係合解除部材は、前記挿通孔の前記傾斜面に沿って前記挿通孔に挿通するとともに、前記解除部材受部とともに前記係合部材を下方に移動させることで前記係合凸部と前記係合部材との係合状態を解除することが好ましい。
この構成によれば、固定テーブルにばねを介して固定された係合部材は、Y軸テーブル側に付勢され、Y軸テーブルに設けられた係合凸部に係合するため、この係合状態によりY軸テーブルの移動を規制することができる。
また、解除部材受部の挿通孔は、係合解除部材が挿入される側に傾斜面を有して開口を広く形成しているため、係合解除部材の尖った先端を挿通孔に挿入させることができ、さらに傾斜面に沿って挿通させることができる。このように挿通させる際、係合部材はばねによってY軸テーブル側に付勢されているだけであるので、この係合解除部材が高い位置にある挿通孔に挿通されることで、解除部材受部とともに係合部材が下方に移動し、係合凸部と係合部材との係合状態が解除される。このように、係合解除部材をY軸付加機構から延出するだけで係合状態を簡単に解除することができる。
本発明の立旋盤において、前記連結機構は、前記送り軸の先端に設けられ、前記Y軸テーブル側に開口するとともに弾性変形可能な開口連結部と、前記Y軸テーブルに設けられ、前記開口連結部に収納可能な連結受部と、前記開口連結部の開口より小さい径の開口を有し、前記連結受部を収納した前記開口連結部を覆う連結カバー部材と、で構成されていることが好ましい。
この構成によれば、送り軸がY軸方向に延出することで、送り軸の先端に設けられた開口連結部に連結受部が収納され、さらに連結カバー部材により開口連結部の周囲を覆うことで、開口連結部の開口が閉じる方向に弾性変形し、連結受部に係合する。いわゆるクランプ機構を採用している。したがって、送り軸を延出させるだけで簡単に送り軸とY軸テーブルとを連結させることができ、Y軸テーブルを安定して移動させることができる。
本発明のY軸付加機構は、ワークを回転させる回転テーブルと、前記回転テーブルの上方で前記回転テーブルの径方向に延在するクロスレールと、前記クロスレールに案内されて当該クロスレールの延在方向であるX軸方向に沿って移動可能なサドルと、前記サドルに、鉛直方向となるZ軸方向に沿って移動可能に取り付けられたラムと、前記ラムの下端
部に回転可能に設けられ、工具を保持する工具ホルダと、を備えた立旋盤に装着されて、前記ワークを、前記X軸方向と前記Z軸方向とに直交するY軸方向に沿って移動させるY軸付加機構であって、前記回転テーブルに固定される固定テーブルと、前記固定テーブルの上に載置され、前記固定テーブルに対して相対的に移動可能なY軸テーブルと、前記Y軸テーブルを前記Y軸方向に沿って移動させる送り軸と、前記Y軸テーブルに前記送り軸を解除可能に連結させる連結機構と、前記Y軸テーブルと前記固定テーブルとの相対的な移動を規制するロック機構と、前記ロック機構とは別体であるとともに、前記送り軸を駆動する駆動装置と、を有することを特徴とする。
この構成によれば、上記発明と同様に、Y軸付加機構の固定テーブルとY軸テーブルとを、Y軸テーブルに連結された送り軸を用いて相対的に移動させることによって、Y軸テーブルに載置されたワークと工具とをY軸方向に相対的に移動させることができる。したがって、ワークと工具とを相対的にX軸、Y軸、Z軸の3次元方向に移動させることができるため、様々な形状に切削加工することができる。また、ロック機構によりY軸テーブルの移動を規制することで、通常の立旋盤として使用することができる。
また、1台の立旋盤で様々な形状に切削加工することができるため、大きくかつ重いワークを他の工作機械に移動させるなどの作業を行わなくてよいため、作業性に優れる。さらに、一般的な構成の立旋盤にY軸付加機構を取りつけるだけの簡単な構成でよいため、設備費を抑えることができる。
本発明の一実施形態に係る立旋盤の概略構成を示す斜視図。 上記立旋盤の回転テーブルの概略構成を示す下面図。 上記回転テーブルの回転駆動を説明する要部拡大図。 上記立旋盤の概略構成を示す側面図。 上記立旋盤の概略構成を示す上面図。 上記立旋盤のY軸付加機構使用時の概略構成を示す側面図。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
<立旋盤1の構成>
立旋盤1は、図1に示すように、基台11と、基台11上に垂直軸線周りに回転可能に設けられた回転テーブル12と、回転テーブル12を円環状に囲んで設けられたカバー13と、コラム14と、コラム14に水平に回転テーブル12の径方向に延在する片持ちのクロスレール15と、このクロスレール15に当該クロスレール15の延在方向であるX軸方向に移動可能に設けられたサドル16と、サドル16に垂直方向であるZ軸方向に移動可能に設けられたラム17と、ラム17の下端部に回転可能に設けられて工具Tを保持する工具ホルダ18と、基台11に隣接して設けられたY軸駆動装置20と、回転テーブル12上に設けられたY軸テーブルユニット30と、を備えている。なお、Y軸駆動装置20とY軸テーブルユニット30とにより本発明のY軸移動機構を構成している。
基台11は、回転テーブル12を支持する回転支持台111と、回転支持台111の側方に延出して一体的に形成された図示しない延出台と、を備えている。
回転支持台111は、図示しないテーブル回転駆動軸とこのテーブル回転駆動軸の上部に取り付けられた回転駆動円盤とを有し、回転駆動円盤には回転テーブル12が連結されている。延出台には、コラム14の下端部が図示しないボルトによって剛固に締結固定されている。
回転テーブル12は、上述したように、回転支持台111によって回転可能に支持されている。回転テーブル12は、図2に示すように、その内周にはすば歯車122が形成され、このはすば歯車122に噛合する2つの小さなはすば歯車123,124を有している。はすば歯車123,124は、それぞれ伝達機構125,126によってモータ127に接続され、このモータ127によって回転駆動される。これにより、はすば歯車123,124に噛合する回転テーブル12が回転駆動されるものである。回転テーブル12は、旋盤として使用するために高速回転させる場合と、回転テーブル12の位置決めのために回転させる場合と、の2つの回転モードがある。これらのモードの切替は、一方のはすば歯車124を回転テーブル12と噛合しない位置に移動させることで行われる。すなわち、はすば歯車124は、図3に示すように、昇降機構128により回転テーブル12の回転軸方向に上下動可能に設けられており、高速回転の場合は回転テーブル12の内周のはすば歯車122に噛合する位置に上昇させる。これにより、2つの小さなはすば歯車123,124で回転テーブル12を回転駆動することができる。また、位置決めの場合は回転テーブル12の内周のはすば歯車122に噛合しない位置にはすば歯車124を下降させる。これにより、はすば歯車123のみで回転テーブル12を回転駆動することになる。また、回転テーブル12の上面には、回転テーブル12の中心から径方向に延びる溝部121が、所定角度ごとに形成されている。
カバー13は、図1および図4に示すように、回転支持台111および回転テーブル12の周囲を円環状に取り囲むカバー底部131と、カバー底部131に垂直に立ち上げられたカバー壁部132とを有し、切屑の飛散を防止している。カバー壁部132の一部には、Y軸駆動装置20から延出する送り軸22を挿通させるための挿入口133が形成され、この挿入口133を開閉する扉体134が設けられている。扉体134は、上辺を基点として回動自在となるように挿入口133に取り付けられている。扉体134を開放する場合は、カバー13の外側から扉体134をカバー13の内側に向かって押し上げる。
コラム14は、図示しない延出台に締結固定されるとともに、回転テーブル12の径方向、すなわちX軸方向に延出するクロスレール15を片持ちで支持している。
クロスレール15には、X軸方向に延出する互いに平行な2本のガイド部151が形成され、この2本のガイド部151に沿ってX軸方向に移動可能にサドル16が支持されている。
サドル16には、Z軸方向(鉛直方向)に延出する互いに平行な2本のラムガイド部161が形成され、この2本のラムガイド部161に沿ってZ軸方向に移動可能にラム17が支持されている。
ラム17の下端部には、工具ホルダ18が回転可能に取り付けられ、工具ホルダ18の先端には工具Tが取り付けられている。
Y軸駆動装置20は、図4および図5に示すように、基台11に隣接して設けられたY軸基台21を有し、Y軸基台21上から延出してY軸テーブルユニット30に連結する送り軸22と、送り軸22を支持する本体部23と、本体部23を駆動する駆動部24と、本体部23からY軸方向に延出してY軸テーブルユニット30のロックを解除する係合解除部材としての解除バー25と、を備えている。
Y軸基台21は、その上面に駆動部24を収納可能な凹部211を有している。
送り軸22は、回転テーブル12の中心を通るY軸上に往復動可能に設けられている。送り軸22は、円筒状に形成されたカバー部材221を有し、このカバー部材221の内部で相対的に移動可能となっている。送り軸22およびカバー部材221の後方の端部は、位置決め部222に固定され、位置決め部222は、ロッド223により図示しないピストンに連結され、このピストンはシリンダ225内を摺動可能に設けられている。すなわち、送り軸22は、ピストンがシリンダ225内を摺動することによってY軸方向に往復動可能となっている。また、送り軸22の先端には開口連結部226が設けられている。開口連結部226はカバー部材221の先端に設けられた伸縮可能なカバー先端部227の内部に収納可能とされ、Y軸テーブルユニット30に突出して設けられた連結受部322にワンタッチで係合可能な形状を有している。これは、開口連結部226は先端が開口しており、開口内に連結受部322を収納するとカバー先端部227が延びて開口連結部226の開口を閉じる方向に弾性変形することで係合できるように構成されている。
本体部23は、本体基部231と、本体基部231のY軸方向先端で送り軸22を支持する軸支持部232と、本体基部231の下方に設けられたポールネジ241に螺合して駆動部24の駆動を本体基部231に伝達する駆動接続部233と、解除バー25を支持するバー支持部234と、を備えている。
軸支持部232は、送り軸22をY軸方向に往復動可能に支持するように、本体基部231から突出して設けられている。位置決め部222は、この軸支持部232よりY軸方向後方に位置し、この軸支持部232と本体基部231の後方に設けられたシリンダ225との間を移動可能となっている。位置決め部222が軸支持部232に接触した状態、すなわち送り軸22が最大で延出している状態で、駆動部24の駆動により位置調整が行われる。
駆動接続部233は、本体基部231の下方に突出して設けられ、Y軸方向に延びるポールネジ241に螺合する挿通孔235が形成されている。ポールネジ241は駆動部24に接続しているため、駆動部24による駆動がポールネジ241に伝達されてポールネジ241が軸方向を回転中心として回転することにより、駆動接続部233を有する本体基部231はポールネジ241に対してY軸方向に往復動するように構成されている。
バー支持部234は、解除バー25をY軸方向に往復動可能に支持する。
駆動部24は、ポールネジ241を駆動させることで、本体部23にその駆動を伝達し、本体部23をY軸方向に往復動させる。ポールネジ241に形成された螺旋状の溝とこれに螺合する駆動接続部233とにより、本体部23の位置を微調整することが可能となっている。なお、駆動部24は、図示しない操作部を備えており、操作部において操作された移動方向や移動距離などに応じて駆動する。
解除バー25は、Y軸テーブルユニット30のロック状態を解除するものであり、バー支持部234に挿通され、Y軸方向に移動する。解除バー25は、尖った先端を有しており、Y軸テーブル32側の端部が最も長く(先端251)、固定テーブル31側の端部が最も短く形成されている。すなわち、解除バー25は、図4の断面図における傾斜面252を有している。
Y軸テーブルユニット30は、回転テーブル12上に付加されるものであり、図4および図5に示すように、回転テーブル12上に取り外し可能に固定される固定テーブル31を有している。例えば、回転テーブル12と固定テーブル31とは、回転テーブル12の溝部121にナットを嵌合させ、固定テーブル31を介してボルトをナットに螺合させることにより固定されている。
固定テーブル31の上面には、図4に示すように、凹部311が形成され、この凹部311に係合部材312が収納されている。
係合部材312は、凹部311の底面に取り付けられたばね313により、Y軸テーブル32側へ付勢されている。係合部材312の固定テーブル31側の面には、解除バー25を挿通可能な解除部材受部としての解除バー受部314が突出して形成されている。解除バー受部314の挿通孔314Aは、解除バー25が挿入される側の開口付近において、下方向に傾斜する傾斜面314Bを有して開口が広く形成されている。図4に示すように、係合部材312がY軸テーブル32に係合している状態(クランプ状態)では、解除バー受部314の挿通孔314Aは解除バー25よりやや上方に位置し、挿通孔314Aの開口が広くなった部分、すなわち傾斜面314Bに解除バー25の先端251が挿入できる位置に係合部材312の位置を調整する。このような構成により、解除バー25が図の左方向へ延出すると、先端251が挿通孔314Aの傾斜面314Bに接触し、さらに傾斜面314Bに解除バー25の傾斜面252が乗り上げるような形となり、図6に示すように、解除バー25が挿通孔314Aに挿通される。これにより、係合部材312は下方に移動する。
係合部材312のY軸テーブル32側の面には、Y軸テーブル32の係合凸部321と係合可能な係合凹部315が形成されている。図4に示すように、クランプ状態ではY軸テーブル32の係合凸部321と係合することで、Y軸テーブル32の移動を規制している。
また、固定テーブル31の上面には、互いに平行な2本のガイドレール316がY軸方向に延びて形成されており、これらのガイドレール316に沿ってY軸テーブル32が往復動可能に設けられている。
また、固定テーブル31のY軸駆動装置20側から凹部311まで解除バー25を案内するガイド通路317が形成されている。図6に示すように、図の左方向に延出された解除バー25は、ガイド通路317を通って凹部311まで延出する。
Y軸テーブル32の固定テーブル31側には、固定テーブル31の係合凹部315に係合可能な係合凸部321が形成されている。
Y軸テーブル32のY軸駆動装置20側の側面およびこの側面に対向する側面には、送り軸22の開口連結部226に連結するための連結受部322がそれぞれ設けられている。連結受部322は、延出してきた開口連結部226の開口に収納されるように、開口連結部226の同軸上かつ同じ高さ位置に設けられる。なお、Y軸テーブル32の対向する側面にそれぞれ設けられた連結受部322は、Y軸駆動装置20が設置される位置、例えば図4に示すようにY軸テーブルの右側に設置される場合と、その反対側である左側に設置される場合とに応じて近い方が使用される。
また、Y軸テーブル32の固定テーブル31側の面には、2本のガイドレール316に摺動する互いに平行なガイド部323が形成されている。ガイド部323がガイドレール316に摺動することで、Y軸テーブル32をY軸方向へ安定して移動させることができる。
<立旋盤1の動作>
次に、立旋盤1で一般的に行われる旋削加工を実施した後に、本発明のY軸付加機構を用いて切削加工する際の動作について説明する。
まず、図1に示すように、ワークWの旋回中心と回転テーブル12の回転中心とが一致するように、Y軸テーブル32にワークWを載置する。ここでは、図1の一点鎖線Aで示す形状にワークWを旋削加工するため、一点鎖線A内に工具Tが位置するようにサドル16のX軸方向の位置設定、およびラム17のZ軸方向の位置設定を行う。そして、モータにより回転テーブル12を回転させながら設定されたX軸方向およびZ軸方向に相対移動させることによって、ワークWの旋削を実施する。
これにより、ワークWは、一点鎖線Aの形状に旋削される。
次に、Y軸付加機構を用いて図1の一点鎖線Bで示す形状にワークWを切削加工する。
まず、Y軸付加機構によりワークWのY軸方向への移動が可能となるように、Y軸駆動装置20の送り軸22をY軸テーブル32に連結させるとともに、Y軸テーブル32のロック状態を解除する。以下に、連結時およびロック解除時の動作を詳しく説明する。
図4の状態において、Y軸駆動装置20の駆動部24の駆動により本体部23をY軸に沿って図の左方向(以降、Y軸進行方向ともいう。)に移動させる。同時に、油圧等を用いてシリンダ225に圧力を加え、送り軸22をY軸進行方向へ延出させ、図6に示すように、開口連結部226をY軸テーブル32の連結受部322に連結させる。このとき、カバー13に設けられた扉体134は、カバー13の内側に押し上げられることで開口される。開口連結部226と連結受部322とが連結した状態では、位置決め部222は最大限に延出され、軸支持部232に接触している。
また、図4の状態から、解除バー25をY軸進行方向に延出させ、図6に示すように、ガイド通路317を挿通させ、解除バー受部314の挿通孔314Aに挿通させる。これにより、係合部材312は解除バー受部とともに下方に移動し、係合凹部315とY軸テーブル32の係合凸部321との係合が解除(ロック解除)され、Y軸テーブル32は、ガイドレール316に沿ってY軸方向に往復動が可能となる。なお、送り軸22とY軸テーブル32との連結を安定して行うためにも、ロック解除は送り軸22とY軸テーブル32とが連結された後に行われることが好ましい。
以上のように、送り軸22とY軸テーブル32とが連結され、Y軸テーブル32のロックが解除される間も駆動部24は駆動を続け、最終的にY軸テーブル32の位置調整が行われる。
そして、Y軸方向に往復動可能となった立旋盤1において、一点鎖線B内に工具Tが位置するようにサドル16のX軸方向の位置設定、ラム17のZ軸方向の位置設定を行い、図示しないモータにより設定された各方向に相対移動させることによって、ワークWの切削を実施する。
切削が終了すると、Y軸テーブル32をロックするとともに、送り軸22とY軸テーブル32との連結を解除する。以下に、ロック時および連結解除時の動作を詳しく説明する。
駆動部24の駆動によりY軸テーブル32を元の位置、すなわち係合凸部321が係合凹部315の上方に位置するまで移動させる。解除バー25をY軸後退方向(図6の右方向)に移動させると、ばね313の付勢力により、係合部材312が上方に移動する。これにより、図4に示すように、係合部材312の係合凹部315にY軸テーブル32の係合凸部321が嵌合し、Y軸テーブル32はロックされた状態(クランプ状態)となる。
Y軸テーブル32がロックされると、Y軸テーブル32と送り軸22との連結を解除する。具体的には、図6に示す状態から、カバー先端部227を後退させることで開口連結部226の開口を開き、連結受部322との係合状態を解除する。そして、シリンダ225内の圧力を小さくすることで位置決め部222をY軸後退方向(図の右方向)に移動させて、図4に示すように、送り軸22をカバー13の外部の所定位置に収納する。このとき、駆動部24による駆動により、本体部23も初期位置までY軸後退方向に移動させる。
<本実施形態の作用効果>
以上の実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
本実施形態では、Y軸駆動装置20とY軸テーブルユニット30とで構成されるY軸付加機構により、ワークWと工具Tを、X軸、Y軸、Z軸の3方向に相対的に移動させることができるため、通常の立旋盤で行う旋削加工以外の切削加工も実施することができ、汎用性が高い。特に、大きくかつ重いワークWを他の工作機械に移動させたり、配置替えを行う必要がないため、作業性に優れる。
本実施形態では、Y軸駆動装置20とY軸テーブルユニット30とで構成されるY軸付加機構を一般的に使用されている立旋盤に取り付けるだけの簡単な構成としたため、設備費を抑えることができる。
本実施形態では、Y軸付加機構を使用しない場合は、Y軸方向に往復動可能なY軸テーブル32をロックして移動できない状態を維持する構成としているため、Y軸方向への移動が必要ない旋削加工を行う場合は、通常の立旋盤として使用することができる。
本実施形態では、送り軸22とY軸テーブル32との連結を、送り軸22を延出するだけでワンタッチで連結できる構成としたため、作業性に優れている。
また、Y軸テーブル32は、固定テーブル31に設けられたガイドレール316にガイドされた状態でY軸方向に移動するため、Y軸方向への移動を安定して行うことができる。
本実施形態では、固定テーブル31にばねを介して固定された係合部材312の係合凹部315に、Y軸テーブル32に形成された係合凸部321を係合させることでロック状態を維持している。ロックを解除する際は、先端の尖った解除バー25を上方に位置する解除バー受部314の挿通孔314Aに挿通させることで、係合部材312を下方に移動させている。挿通孔314Aの解除バー25が挿入される側には傾斜面314Bが形成されて開口が広くなっているため、解除バー25の尖った先端が傾斜面314Bに容易に乗り上げることで、ロック解除をスムーズに行うことができる。
<変形例>
本発明は、前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
前記実施形態では、連結機構として、送り軸22の開口連結部226とY軸テーブル32の連結受部322とが係合する構成であったが、これに限られない。送り軸22とY軸テーブル32とを連結できる構成であればよく、例えば、磁石を用いて連結させてもよい。
前記実施形態では、ロック機構として、固定テーブル31にばね313を介して固定された係合部材312とY軸テーブルに形成された係合凸部321との係合によりY軸テーブル32の移動を規制する構成としたが、これに限られない。例えば、Y軸テーブル32にばねを介して係合部材を固定し、固定テーブル31に係合凸部を設けて互いに係合させる構成としてもよい。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などに適宜変更できる。
本発明は、例えば、一般的な立旋盤として利用することができる。
1…立旋盤、11…基台、12…回転テーブル、13…カバー、14…コラム、15…クロスレール、16…サドル、17…ラム、18…工具ホルダ、20…Y軸駆動装置、21…Y軸基台、22…送り軸、23…本体部、24…駆動部、25…解除バー、30…Y軸テーブルユニット、31…固定テーブル、312…係合部材、313…ばね、314…解除バー受部、315…係合凹部、32…Y軸テーブル、321…係合凸部、322…連結受部、T…工具、W…ワーク。

Claims (5)

  1. ワークを回転させる回転テーブルと、
    前記回転テーブルの上方で前記回転テーブルの径方向に延在するクロスレールと、
    前記クロスレールに案内されて当該クロスレールの延在方向であるX軸方向に沿って移動可能なサドルと、
    前記サドルに、鉛直方向となるZ軸方向に沿って移動可能に取り付けられたラムと、
    前記ラムの下端部に回転可能に設けられ、工具を保持する工具ホルダと、
    前記ワークを、前記X軸方向と前記Z軸方向とに直交するY軸方向に沿って移動させるY軸付加機構と、を備え、
    前記Y軸付加機構は、
    前記回転テーブルに固定される固定テーブルと、
    前記固定テーブルの上に載置され、前記固定テーブルに対して相対的に移動可能なY軸テーブルと、
    前記Y軸テーブルを前記Y軸方向に沿って移動させる送り軸と、
    前記Y軸テーブルに前記送り軸を解除可能に連結させる連結機構と、
    前記Y軸テーブルと前記固定テーブルとの相対的な移動を規制するロック機構と、
    前記ロック機構とは別体であるとともに、前記送り軸を駆動する駆動装置と、を有する
    ことを特徴とする立旋盤。
  2. 請求項1に記載の立旋盤において、
    前記固定テーブルの前記Y軸テーブル側には、前記Y軸テーブルの移動をガイドするガイドレールが形成されている
    ことを特徴とする立旋盤。
  3. 請求項1または請求項2に記載の立旋盤において、
    前記ロック機構は、
    前記Y軸テーブルの前記固定テーブル側に突出して設けられた係合凸部と、
    前記固定テーブルの前記Y軸テーブル側にばねを介して固定され、前記Y軸テーブル側に付勢された状態で前記係合凸部に係合する係合部材と、
    前記Y軸方向に沿って移動可能な先端が尖った係合解除部材と、
    前記係合部材の前記固定テーブル側に設けられた、前記係合解除部材より高い位置に前記係合解除部材を挿通可能な挿通孔を有する解除部材受部と、で構成され、
    前記挿通孔は、前記係合解除部材に対して傾斜面を有して開口が広く形成され、
    前記係合解除部材は、前記挿通孔の前記傾斜面に沿って前記挿通孔に挿通するとともに、前記解除部材受部とともに前記係合部材を下方に移動させることで前記係合凸部と前記係合部材との係合状態を解除する
    ことを特徴とする立旋盤。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の立旋盤において、
    前記連結機構は、
    前記送り軸の先端に設けられ、前記Y軸テーブル側に開口するとともに弾性変形可能な開口連結部と、
    前記Y軸テーブルに設けられ、前記開口連結部に収納可能な連結受部と、
    前記開口連結部の開口より小さい径の開口を有し、前記連結受部を収納した前記開口連結部を覆う連結カバー部材と、で構成されている
    ことを特徴とする立旋盤。
  5. ワークを回転させる回転テーブルと、
    前記回転テーブルの上方で前記回転テーブルの径方向に延在するクロスレールと、
    前記クロスレールに案内されて当該クロスレールの延在方向であるX軸方向に沿って移動可能なサドルと、
    前記サドルに、鉛直方向となるZ軸方向に沿って移動可能に取り付けられたラムと、
    前記ラムの下端部に回転可能に設けられ、工具を保持する工具ホルダと、を備えた立旋盤に装着されて、前記ワークを、前記X軸方向と前記Z軸方向とに直交するY軸方向に沿って移動させるY軸付加機構であって、
    前記回転テーブルに固定される固定テーブルと、
    前記固定テーブルの上に載置され、前記固定テーブルに対して相対的に移動可能なY軸テーブルと、
    前記Y軸テーブルを前記Y軸方向に沿って移動させる送り軸と、
    前記Y軸テーブルに前記送り軸を解除可能に連結させる連結機構と、
    前記Y軸テーブルと前記固定テーブルとの相対的な移動を規制するロック機構と、
    前記ロック機構とは別体であるとともに、前記送り軸を駆動する駆動装置と、を有する
    ことを特徴とするY軸付加機構。
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