JP5399105B2 - ハイブリッド式作業機械 - Google Patents

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本発明はハイブリッド式作業機械に係り、特に油圧駆動機構と電動駆動機構とを有するハイブリッド式作業機械に関する。
油圧式作業機械において、省エネルギの観点からハイブリッド化が進められている。ハイブリッド式作業機械の一例として、ハイブリッド式油圧ショベルがある。ハイブリッド式油圧ショベルにおいて、運転席及び油圧作業部分を含む上部旋回体を旋回させるための旋回機構を電動式にしたものが提案されている。上部旋回体の旋回機構に旋回用電動機を用いて電動式とすることで、上部旋回体の旋回運動を減速する際に旋回用電動機を回生運転し、回生電力を蓄電手段等に蓄積して利用することができる。
一方、ハイブリッド式油圧ショベルは、油圧駆動部分を駆動するための油圧シリンダや、走行用の油圧モータ等を有している。油圧ポンプから油圧負荷に供給された作動油はタンクに戻されるが、この戻りの作動油を利用して回生用油圧モータを駆動し、この動力で発電機を駆動して電力を発生させることができる。このように、各油圧負荷から戻る作動油を利用して回生電力を発生し、この回生電力をバッテリに蓄電して利用することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−207482号公報
ハイブリッド式油圧ショベルには大小各種の油圧負荷があり、それらの各々からの戻り作動油を利用して回生電力を発生させるためには、複雑な油圧回路や複雑な電力制御が必要となる。また、戻り作動油で発生した動力(機械エネルギ)を回生電力(電気エネルギ)に変換する際にエネルギ損失が生じる。さらに、回生電力を一旦バッテリに蓄積してから電気負荷に供給する方法では、バッテリの充放電における電力損失が生じる。このように、油圧負荷からの戻り作動油のエネルギを一旦全て電力エネルギに変換する方法では、戻り作動油のエネルギを最大限に利用することができない。
本発明は上述の問題に鑑みなされたものであり、油圧負荷からの戻り作動油の動力を電気負荷に直接供給して電気負荷を駆動することのできるハイブリッド式作業機械を提供することを目的とする。
本発明によれば、エンジンと、該エンジンの動力で駆動する第1の電動発電機と、該第1の電動発電機により発電した電力を蓄電する蓄電器と、油圧負荷からの戻り作動油が供給されて駆動される回生油圧モータと、該回生油圧モータに機械的に接続され、前記回生油圧モータの出力により駆動される第2の電動発電機と、該第2の電動発電機により駆動される電動機構と、前記第2の電動発電機により発生した動力を該電動機構に伝達する変速機とを有し、前記蓄電器は前記第2の電動発電機により発生した電力を蓄電することを特徴とするハイブリッド式作業機械が提供される。
上述のハイブリッド式作業機械において、前記変速機は、前記第2の電動発電機と前記電動機構との間に配置されたクラッチを含むことが好ましい。また、前記油圧負荷はブームシリンダであり、前記電動機構は旋回体を旋回させる旋回機構であることとしてもよい。
本発明によれば、回生油圧モータの出力が第2の電動発電機と変速機とを介して機械的に電動機構に伝達されて電動機構が駆動されるので、回生油圧モータで発生した動力で電動機構を直接駆動することができる。したがって、回生油圧モータで発生した動力を一旦電力に変換する必要が無く、機械・電気エネルギ変換に伴うエネルギ損失を抑制して回生油圧モータで発生した動力を効率的に利用することができる。

ハイブリッド式油圧ショベルの側面図である。 ハイブリッド式油圧ショベルの駆動系の構成を表すブロック図である。 本発明の一実施形態によるハイブリッド式油圧ショベルの駆動系を表すブロック図である。 本発明の一実施形態によるハイブリッド式油圧ショベルの駆動系を表すブロック図である。 本発明の一実施形態によるハイブリッド式油圧ショベルの駆動制御処理のフローチャートである。 駆動制御処理を実行した際のハイブリッド式油圧ショベルの各部の状態を説明するための図である。
以下に本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
本発明が適用されるハイブリッド式作業機械としては、バッテリからの電力により駆動する電動発電機でエンジンをアシストしながら油圧ポンプを駆動し、油圧ポンプで発生した油圧で作業を行なう油圧式作業機械であればどのような作業機械であってもよい。そのようなハイブリッド式作業機械として、例えば、油圧ショベル、リフティングマグネット、クレーン、ホイルローダなどが挙げられる。
まず、本発明が適用されるハイブリッド式作業機械の一例としてハイブリッド式油圧ショベルについて説明する。
図1はハイブリッド式油圧ショベルの側面図である。ハイブリッド式油圧ショベルの下部走行体1には、旋回機構2を介して上部旋回体3が搭載されている。上部旋回体3からブーム4が延在し、ブーム4の先端にアーム5が接続される。さらに、アーム5の先端にバケット6が接続される。ブーム4、アーム5及びバケット6は、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9によりそれぞれ油圧駆動される。また、上部旋回体3には、キャビン10及び動力源(図示せず)が搭載される。
図2は、図1に示すハイブリッド式油圧ショベルの駆動系の構成を表すブロック図である。機械式駆動部としてのエンジン11と、アシスト駆動部としての電動発電機12は、ともに増力機としての減速機13の入力軸に接続されている。減速機13の出力軸には、油圧ポンプ14が接続されている。油圧ポンプ14には、高圧油圧ライン16を介してコントロールバルブ17が接続されている。
コントロールバルブ17は、油圧系の制御を行う制御装置である。コントロールバルブ17には、下部走行体1用の油圧モータ1A(右用)及び1B(左用)、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9が高圧油圧ラインを介して接続される。
電動発電機12には、インバータ18を介して蓄電器を含む蓄電手段30が接続されている。蓄電手段30には、インバータ20を介して旋回用電動発電機21が接続されている。旋回用電動発電機21はハイブリッド式油圧ショベルにおける電気負荷であり、旋回機構2を駆動して上部旋回体3を旋回させるための電動機として機能し、且つ回生電力を発生させるための発電機としても機能することができる。
以上の構成を有するハイブリッド式油圧ショベルは、エンジン11、電動発電機12、及び旋回用電動発電機21を動力源とするハイブリッド式作業機械である。以下、各部について説明する。
エンジン11は、例えば、ディーゼルエンジンで構成される内燃機関であり、その出力軸は減速機13の一方の入力軸に接続される。エンジン11は、作業機械の運転中は常時運転される。
電動発電機12は、力行運転及び発電運転の双方が可能な電動機であればよい。すなわち、電動発電機12は発電機兼電動機である。ここでは、電動発電機12として、インバータ18によって駆動される電動発電機を示す。この電動発電機12は、例えば、磁石がロータ内部に埋め込まれたIPM(Interior Permanent Magnet)モータで構成することができる。電動発電機12の回転軸は減速機13の他方の入力軸に接続される。なお、電動発電機12は力行運転及び発電運転の双方が可能であるが、力行運転を行なう電動機と発電運転を行なう発電機とを減速機を介してエンジン11に接続することとしてもよい。
減速機13は、2つの入力軸と1つの出力軸を有する。2つの入力軸には、エンジン11の駆動軸と電動発電機12の駆動軸がそれぞれ接続される。また、出力軸には油圧ポンプ14の駆動軸が接続される。電動発電機12の力行運転と発電運転の切り替えは、コントローラにより、エンジン11の負荷等に応じて行われる。
油圧ポンプ14は、コントロールバルブ17に供給するための油圧を発生する油圧ポンプである。油圧ポンプ14で発生した油圧は、コントロールバルブ17を介して油圧負荷である油圧モータ1A、1B、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9の各々を駆動するために供給される。
コントロールバルブ17は、高圧油圧ラインを介して接続される下部走行体1用の油圧モータ1A、1B、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9の各々に供給する油圧を運転者の操作入力に応じて制御することにより、これらを油圧駆動制御する油圧制御装置である。
インバータ18は、上述の如く電動発電機12と蓄電手段30との間に設けられ、コントローラからの指令に基づき、電動発電機12の運転制御を行う。これにより、インバータ18が電動発電機12の力行を運転制御している際には、必要な電力を蓄電手段30から電動発電機12に供給する。また、電動発電機12の発電運転を制御している際には、電動発電機12により発電された電力を蓄電手段30に供給する。
蓄電器を含む蓄電手段30は、インバータ18とインバータ20との間に配設されている。これにより、電動発電機12と旋回用電動発電機21の少なくともどちらか一方が力行運転を行っている際には、蓄電手段30は力行運転に必要な電力を供給することができる。また、少なくともどちらか一方が発電運転又は回生運転を行っている際には、蓄電手段30は発電運転又は回生運転によって発生した電力を電気エネルギとして蓄積するための電源として機能する。
以上のような構成の駆動系において、通常、左右走行モータ1A,1B、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、バケットシリンダ9からの戻り作動油はコントロールバルブ17介して作動油タンク(図示せず)に戻され、油圧ポンプ14により吸引されて高圧とされ、再度コントロールバルブ17に供給される。図2に示す例では、比較的大きな油圧負荷であるブームシリンダ7の戻り作動油を利用して回生電力を発生させて蓄電手段30に供給している。
具体的には、ブーム回生バルブ40を切り替えてブームシリンダ7からの戻り作動油をブーム回生油圧モータ40に供給し、ブーム回生油圧モータ42を駆動する。ブーム回生油圧モータ42はブーム回生発電機44に接続されており、ブーム回生油圧モータ42が駆動されると、ブーム回生発電機44が駆動されて電力が発生する。ブーム回生発電機44が発生した電力は、インバータ46を介して蓄電手段30に供給され、コンバータを介して蓄電手段30に蓄積されたり、電動発電機12や旋回用電動機21に供給される。
以上のようなブームシリンダ7からの戻り作動油を利用して電力を発生させる機構には、ブーム回生油圧モータ42の他に、ブーム回生発電機44及びインバータ46が必要であり、その分コストアップとなる。また、ブーム回生油圧モータ42で回生した動力を、ブーム回生発電機44により一旦電力に変換してから利用するので、機械エネルギから電気エネルギに変換する際のエネルギ損失が発生する。さらに、電力を一旦蓄電手段30に蓄電してから電気負荷に供給するときにも充放電時のエネルギ損失が発生する。
そこで、本発明の一実施形態では、ブーム回生油圧モータ42が発生する動力を旋回用電動発電機21に直接伝達して旋回用電動発電機21を駆動し、これにより旋回機構2を駆動する。
図3及び図4は本発明の一実施形態によるハイブリッド式油圧ショベルの駆動系を表すブロック図である。図3には、ブームシリンダ7からの戻り作動油を用いてブーム回生油圧モータ42を駆動して動力を回生するとき(以下、この動作を「ブーム回生」と称する)の状態が示されている。一方、図4には、ブーム回生を行なっていないときの状態が示されている。
本実施形態では、ブーム回生バルブ40とブーム回生油圧モータ42との間の油路に作動油の流れる方向を切り替える方向切替バルブ50が設けられる。また、旋回用電動発電機21と旋回機構2との間に、クラッチを含む変速機52が設けられる。そして、ブーム回生油圧モータ42の出力軸は旋回用電動発電機21の出力軸に機械的に接続されている。したがって、ブーム回生油圧モータ42が駆動されると、ブーム回生油圧モータ42の出力軸からの動力で旋回用電動発電機21が駆動される。これにより、変速機52を介して通常は旋回用電動発電機21により駆動される電動機構である旋回機構2が変速機52を介して機械的に駆動される。すなわち、ブーム回生油圧モータ42で発生した動力を旋回機構2に直接供給して旋回機構2を駆動し、上部旋回体3を旋回させることができる。
以上のようにブーム回生を行なって旋回機構2を駆動する場合には、ブーム回生バルブ40は、ブームシリンダ7からの戻り作動油が方向切替バルブ50に流れるように油路を切り替える。これにより、ブームシリンダ7からの戻り作動油は、方向切替バルブ50を通ってブーム回生油圧モータ42に流れ、ブーム回生油圧モータ42から排出された作動油は方向切替バルブ50を通ってタンク23に流れることとなる。
方向切替バルブ50は、ブーム回生油圧モータ42への作動油の供給方向を切り替えるためのバルブである。すなわち、ブーム回生油圧モータ42は正転・逆転可能な油圧モータであり、方向切替バルブ50で、ブーム回生油圧モータ42の作動油供給と排出を反対にすることで、ブーム回生油圧モータ42を必要に応じて正転あるいは逆転させることができる。これにより、ブーム回生油圧モータ42により駆動される上部旋回体3を左右いずれの方向にも旋回させることができる。なお、ブーム回生油圧モータ42を正転・逆転可能ではなく一方向にのみ回転可能な油圧モータとした場合、変速機52に反転機構を設けることで、上部旋回体3を左右いずれの方向にも旋回させることができる。
以上のように、ブーム回生バルブ40及び方向切替バルブ50を操作することで、ブームシリンダ7からの戻り作動油によりブーム回生油圧モータ42を所望の回転方向に駆動することができる。そして、旋回機構2を駆動して上部旋回体3を旋回させるには、変速機52のクラッチを接続に切り替えて旋回用電動発電機21と旋回機構2とを機械的に接続する。これにより、ブーム回生油圧モータ42で発生した動力が旋回用電動発電機21と変速機52を介して旋回機構2に伝達され、旋回機構2が駆動される。
一方、上部旋回体3を旋回させる必要の無いときには、変速機52に含まれているクラッチにより旋回用電動発電機21と旋回機構2とを切り離すことにより、旋回機構2は駆動されない。このとき、インバータ20により旋回用電動発電機21を発電運転させることで、発生した電力(ブーム回生電力)を蓄電手段30に供給することができる。蓄電手段30は、必要に応じて供給された電力を電動発電機12に供給したり、コンバータを介して蓄電手段30に蓄電することができる。
以上のようにブーム回生を行なって旋回用電動発電機21によりブーム回生電力を発生させる場合には、変速機52のクラッチを切り離し、旋回用電動発電機21と旋回機構2とを機械的に切り離しておく必要がある。
ブーム回生を行なわない場合は、図4に示すように、ブーム回生バルブ40を操作し、ブームシリンダ7からの作動油が方向切替バルブ50(すなわちブーム回生油圧モータ42)に流れないように切り替える。このとき、ブーム回生バルブ40は、タンク23の作動油が切替バルブ50を介してブーム回生油圧モータ42に流れるように油路を切り替える。この油路の切り替えは、ブーム回生油圧モータ42を空回りさせるために行なわれる。すなわち、ブーム回生を行なわないときでも、旋回用電動発電機21を蓄電手段30からの電力で駆動して旋回機構2を駆動する場合があり、そのようなときには、ブーム回生油圧モータ42を空回りさせる必要がある。また、旋回用電動発電機21が発電運転を行なって回生電力を発生させる場合にも、ブーム回生油圧モータ42を空回りさせる必要がある。
ブーム回生がなされない場合には、ブーム回生油圧モータ42を空回りさせた際に流れる作動油の量が最も少ない状態に制御することが好ましい。具体的には、ブーム回生油圧モータ42を斜板式油圧モータとした場合、斜板の角度を最小に起きた状態にして、空回りする際に極力少ない量の作動油をメークアップ回路54を介してブーム回生油圧モータ42に供給してからタンク23に戻すことで、ブーム回生油圧モータ42を空回りさせるための動力損失を最小限に抑えることが好ましい。ここで、メークアップ回路54は、ブーム回生油圧モータ42の流入側管路が負圧になることを防止するために、タンク23への戻り油路を開いて、ブーム回生油圧モータ42の流入側管路に作動油をメークアップ油として供給するようにしている。
次に、本実施形態によるハイブリッド式油圧ショベルの駆動制御について、図5のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、ステップS1において、運転者が運転席でレバー操作を行なうことにより、レバー操作信号がコントローラに入力され、レバー操作に基づいてショベル、アーム、ブーム等の各操作部が駆動される。次に、ステップS2において、ブーム回生を行なうか否かが判定される。ブーム回生を行なうか否かは、ブーム操作レバーの操作によりブームを動作させるときに、ブームシリンダ7から作動油がタンク23に戻されるような状態となるか否かにより判定する。
ステップS2においてブーム回生を行なわない(ブーム回生無し)と判定される、処理はステップS3に進む。ステップS3では、ブーム回生バルブ40をOFFとし、ブームシリンダ7からの作動油がブーム回生油圧モータ42に流れずにブーム回生油圧モータ42を空回りさせるためのメークアップ回路に切り替える。これにより、ステップS4において、ブーム回生油圧モータ42はメークアップ回路54を介して流れる作動油(メークアップ流量)により空回り(無負荷空回転)する。
続いて、ステップS5において、旋回機構2の動作パターンを判定する。すなわち、ステップS5において、上部旋回体3が右方向に旋回するように操作されているか、左方向に旋回するように操作されているかを判定する。ここでは、上部旋回体3を右方向に旋回させるときを旋回正転駆動とし、左方向に旋回させるときを旋回逆転駆動とする。
ステップS5において旋回正転駆動と判定された場合は、処理はステップS6Aに進み、方向切替バルブ50を操作して、ブーム回生バルブ40から供給される作動油がブーム回生油圧モータ42を正転させるように油路を切り替える。すなわち、ブーム回生を行なわない場合は、ブーム回生油圧モータは空回りするだけであり、この際、ブーム回生油圧モータ42の流入側が負圧になるため、逆止弁56が開き、メークアップ回路54から作動油が補われる。
また、ステップS5において旋回正転駆動と判定された場合、すなわち、ブーム回生油圧モータ42が逆転を行なう場合には、処理はステップS6Bに進み、方向切替バルブ50を操作してブーム回生油圧モータ42への流入側が逆方向になるように切り替えを行なう。この場合、逆止弁58のほうが開き、メークアップ回路54から作動油が補われる。
続いて、ステップS7において、変速機52のクラッチを接続状態に設定する。これにより、旋回用電動発電機21の出力軸と旋回機構2の入力軸とが機械的に接続され、旋回用電動発電機21の動力が旋回機構2に伝達される状態となる。
次に、ステップS8において上部旋回体3の旋回を加速するような操作が行なわれているか否かについて判定される。上部旋回体3の旋回を加速すると判定された場合は、処理はステップS9に進み、旋回用電動発電機21を力行運転するように(すなわち、電動機として機能するように)設定する。これにより、旋回用電動発電機21により旋回機構2を駆動して上部旋回体3を旋回させることができる状態となる。
続いて、ステップS10において、蓄電手段30の蓄電器を放電状態に設定し、蓄電手段30からの電力で旋回用電動発電機21を駆動する。これにより、旋回機構2が駆動されて上部旋回体3が旋回する。このときのブーム回生バルブ40、旋回機構2、変速機52、方向切替バルブ50、ブーム回生油圧モータ42、旋回用電動発電機21の状態が、図6のバッテリ出力状態の(1)、(3)の欄に示されている。
一方、ステップS8において上部旋回体3の旋回を加速しないと判定された場合は、処理はステップS11に進み、旋回用電動発電機21を発電運転するように(すなわち、発電機として機能するように)設定する。これにより、旋回用電動発電機21により発電して電力を供給することができる状態となる。続いて、ステップS12において、蓄電手段30の蓄電器を充電状態に設定し、旋回用電動発電機21で発生した電力を蓄電手段30に供給して蓄電手段30を充電する。このときのブーム回生バルブ40、旋回機構2、変速機52、方向切替バルブ50、ブーム回生油圧モータ42、旋回用電動発電機21の状態が、図6のバッテリ出力状態の(2)、(4)の欄に示されている。
以上の処理が、ブーム回生を行なわないときの制御処理である。
一方、ステップS2においてブーム回生を行なう(ブーム回生有り)と判定されると、処理はステップS13に進む。ステップS13では、ブーム回生バルブ40をONとし、ブームシリンダ7からの作動油がブーム回生油圧モータ42に流れるように油路を切り替える。これにより、ステップS14において、ブームシリンダ7からの戻り作動油がブーム回生バルブ40を通ってブーム回生油圧モータ42に向かって流れる。
続いて、ステップS15において、旋回機構2の動作パターンを判定する。すなわち、上部旋回体3を旋回させるか否か、また、旋回させる場合はブーム回生油圧モータ42を正転させるか、逆転させるかについて判定する。ブーム回生油圧モータ42を正転させるか、逆転させるかの判定は、上部旋回体3を右方向に旋回させるように操作レバーが操作されているか、左方向に旋回させるように操作レバーが操作されているかに基づいて行なわれる。
ステップS15において上部旋回体3を旋回させないと判定されると、処理はステップS16を経てステップS17に進む。ステップS16では方向切替バルブ50を動作させることなく、ステップS17において変速機50のクラッチを非接続状態(離脱)とする。そして、ステップS18において旋回用電動発電機21を発電運転する。続いてステップS19において、旋回用電動発電機21で発生した電力を蓄電手段30に蓄電する。このときのブーム回生バルブ40、旋回機構2、変速機52、方向切替バルブ50、ブーム回生油圧モータ42、旋回用電動発電機21の状態が、図6のバッテリ出力状態の(5)の欄に示されている。
ここで、ステップS15において上部旋回体3を正転駆動すると判定されると、処理はステップS20に進む。ステップS20では、方向切替バルブ50を操作してブーム回生バルブ40から供給される作動油がブーム回生油圧モータ42を正転させるように油路を切り替える。そして、処理はステップS22進み、て変速機50のクラッチを接続状態(接続)とする。一方、ステップS15において上部旋回体3を逆転駆動すると判定されると、処理はステップS21に進む。ステップS21では、方向切替バルブ50を操作してブーム回生バルブ40から供給される作動油がブーム回生油圧モータ42を逆転させるように油路を切り替える。そして、処理は正転時と同様にステップS22に進み、変速機50のクラッチを接続状態(接続)とする。
続いて、ステップS23において、上部旋回体3の旋回を加速するような操作が行なわれているか否かについて判定される。上部旋回体3の旋回を加速すると判定された場合は、処理はステップS24に進む。ステップS24では、ブーム回生により発生する動力が、上部旋回体3の旋回を加速するために必要な動力より大きいか否かが判定される。すなわち、ブーム回生により発生する動力を旋回機構2に供給してもなお発電するだけの余裕があるか否かが判定される。
ステップS24においてブーム回生により発生する動力が上部旋回体3の旋回を加速するために必要な動力より大きくないと判定されると、処理はステップS25に進む。ステップS25では、旋回用電動発電機21を力行電運転するように(すなわち、電動機として機能するように)設定する。これにより、旋回用電動発電機21により旋回機構2を駆動して上部旋回体3を旋回させることができる状態となる。
続いて、ステップS26において、蓄電手段30を放電状態に設定し、蓄電手段30からの電力でも旋回用電動発電機21を駆動する。ステップS24で判定されたようにブーム回生により発生する動力が上部旋回体3の旋回を加速するために必要な動力より大きくないということは、ブーム回生により発生する動力だけでは上部旋回体3の旋回を所望のように加速することができないということである。そこで、ステップS26における処理を行い、蓄電手段30からの電力で旋回用電動発電機21を力行運転してアシストする。これにより、旋回機構2が駆動されて上部旋回体3が所望のように旋回する。このときのブーム回生バルブ40、旋回機構2、変速機52、方向切替バルブ50、ブーム回生油圧モータ42、旋回用電動発電機21の状態が、図6のバッテリ出力状態の(7)、(10)の欄に示されている。
一方、ステップS24においてブーム回生により発生する動力が上部旋回体3の旋回を加速するために必要な動力より大きいと判定されると、処理はステップS27に進む。ステップS27では、旋回用電動発電機21を発電運転するように(すなわち、発電機として機能するように)設定する。これにより、旋回用電動発電機21により発電しながら旋回機構2を駆動して上部旋回体3を旋回させることができる状態となる。
続いて、ステップS28において、蓄電手段30の蓄電器を充電状態に設定し、旋回用電動発電機21で発生した電力を蓄電手段30に蓄電する。ステップS24で判定されたようにブーム回生により発生する動力が上部旋回体3の旋回を加速するために必要な動力より大きいということは、ブーム回生により発生する動力は上部旋回体3の旋回を所望のように加速することができ、且つそれ以上の動力の余裕があるいうことである。そこで、ステップS28における処理を行い、ブーム回生で得られた動力で旋回用電動発電機21を発電運転して発生した電力を蓄電手段30に供給して充電する。これにより、旋回機構2を駆動して上部旋回体3が所望のように旋回させながら同時に余った動力で発電して蓄電手段30を充電することができる。このときのブーム回生バルブ40、旋回機構2、変速機52、方向切替バルブ50、ブーム回生油圧モータ42、旋回用電動発電機21の状態が、図6のバッテリ出力状態の(6)、(9)の欄に示されている。
一方、ステップS23において、上部旋回体3の旋回を加速しないと判定された場合は、処理はステップS29に進む。ステップS29では、旋回用電動発電機21を発電運転するように(すなわち、発電機として機能するように)設定する。これにより、ブーム回生による動力で旋回用電動発電機21を駆動して発電することが可能となる。
続いて、ステップS30において、蓄電手段30の蓄電器を充電状態に設定し、旋回用電動発電機21で発生した電力を蓄電手段30に蓄電する。ステップS23で判定されたように上部旋回体3の旋回加速は行なわれないので、ブーム回生により発生する動力を旋回用電動発電機21の発電運転にのみ使用することができる。そこで、ステップS30における処理を行い、ブーム回生により得られた動力で旋回用電動発電機21を発電運転して発生した電力を蓄電手段30に供給して充電する。このときのブーム回生バルブ40、旋回機構2、変速機52、方向切替バルブ50、ブーム回生油圧モータ42、旋回用電動発電機21の状態が、図6のバッテリ出力状態の(8)、(11)の欄に示されている。
以上の如く、本実施形態によれば、ブーム回生油圧モータ42の出力が旋回用電動発電機21と変速機52とを介して機械的に旋回機構2に伝達されて旋回機構2が駆動されるので、ブーム回生油圧モータ42で発生した動力で旋回機構2を直接駆動することができる。したがって、ブーム回生油圧モータ42で発生した動力を一旦電力に変換する必要が無く、機械・電気エネルギ変換に伴うエネルギ損失を抑制してブーム回生油圧モータ42で発生した動力を効率的に利用することができる。
なお、本実施形態では、回生を行なう油圧負荷をブームシリンダ7とし、ブーム回生により得られる動力で駆動される負荷を旋回用電動発電機21としたが、これに限られることはなく、ブームシリンダ7以外の他の油圧負荷からの戻り作動油で回生を行ない、旋回用電動発電機以外の他の電気負荷に回生動力を直接供給することとしてもよい。ただし、組み合わせる油圧負荷と電気負荷として、例えば、油圧負荷から得られる回生動力が電気負荷が要求する動力(電力)をまかなえる程度の大きさであることが好ましく、また、油圧負荷での回生が行なわれる際に同時に電気負荷の運転要求が発生することが好ましい。すなわち、そのような油圧負荷と電気負荷の組み合わせを適宜選択すればよい。
1 下部走行体
1A、1B 走行機構
2 旋回機構
3 上部旋回体
4 ブーム
5 アーム
6 バケット
7 ブームシリンダ
8 アームシリンダ
9 バケットシリンダ
10 キャビン
11 エンジン
12 電動発電機
13 減速機
14 油圧ポンプ
16 高圧油圧ライン
17 コントロールバルブ
18 インバータ
20 インバータ
21 旋回用電動発電機
23 タンク
30 蓄電手段
40 ブーム回生バルブ
42 ブーム回生油圧モータ
44 ブーム回生電動発電機
46 インバータ
50 方向切替バルブ
52 変速機
54 メークアップ回路
56,58 逆止弁

Claims (3)

  1. エンジンと、
    該エンジンの動力で駆動する第1の電動発電機と、
    該第1の電動発電機により発電した電力を蓄電する蓄電器と、
    油圧負荷からの戻り作動油が供給されて駆動される回生油圧モータと、
    該回生油圧モータに機械的に接続され、前記回生油圧モータの出力により駆動される第2の電動発電機と、
    該第2の電動発電機により駆動される電動機構と、
    前記第2の電動発電機により発生した動力を該電動機構に伝達する変速機と
    を有し、
    前記蓄電器は前記第2の電動発電機により発生した電力を蓄電することを特徴とするハイブリッド式作業機械。
  2. 請求項1記載のハイブリッド式作業機械であって、
    前記変速機は、前記第2の電動発電機と前記電動機構との間に配置されたクラッチを含むことを特徴とするハイブリッド式作業機械。
  3. 請求項1又は2記載のハイブリッド式作業機械であって、
    前記油圧負荷はブームシリンダであり、前記電動機構は旋回体を旋回させる旋回機構であることを特徴とするハイブリッド式作業機械。
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