JP5397040B2 - 画像表示素子および画像表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電気泳動液を用いた画像表示素子及び画像表示装置に関する。
近年、情報機器の発達に伴い、書類作成等の情報の処理をコンピュータ上で行うようになり、文字、静止画、動画等を表示するCRT、液晶ディスプレイ等の表示用端末上で文章を読む機会が大幅に増えている。これらの表示用端末は、デジタルデータを瞬時に表示し、書き換えることができるが、携帯することが困難である。また、上記表示用端末は自発光デバイスであるため、長時間の作業で眼が疲労すること、電源をオフにすると表示できないこと等の問題がある。
一方、文字、静止画等を、配布したり、保存したりするときは、プリンターを用いて、紙媒体に記録される。紙媒体を用いると、多重散乱による反射を見ることになるので、自発光デバイスより視認性がよく、眼が疲労しにくい。また、紙媒体は、軽量であるため、携帯することができ、自由な姿勢で読むことができる。しかしながら、紙媒体は、使用後に廃棄が必要であるという問題がある。このとき、一部の紙媒体は、リサイクルされるが、このためには、多くの労力と費用が必要となる。
このような表示用端末と紙媒体の両方の長所を併せ持つ画像表示媒体としては、高分子分散型液晶、双安定性コレステリック液晶、エレクトロクロミック素子、電気泳動素子等を用いた画像表示素子が知られている。これらの画像表示素子は、反射表示型で明るい表示ができ、メモリ性があることから注目されている。中でも、電気泳動素子を用いた画像表示素子は、表示品質、表示動作時の消費電力の点で優れている。
例えば、特許文献1では、フルカラー反射ディスプレイが提案されている。このフルカラー反射ディスプレイは、電気泳動の3つのサブピクセルを使用し、各サブピクセルは、視覚的に異なる3種の粒子を含むカプセルを備える構成となっている。また、視野側と反対側に位置する個別電極は複数の電極から構成され、サブピクセルに含まれる粒子は1〜3種類の色相を有する粒子から構成され、粒子を分散させる分散媒は透明であるか染色あるいは着色されている構成である。また、個別電極は必要に応じて着色されるか、もしくは透明な個別電極の裏面にカラーの反射板が配置されている。このディスプレイ素子は、電気信号の、少なくとも1つのカプセルへの適用に応答して視覚的ディスプレイを示すことが可能である。
なお、特許文献1に記載の発明の内容は多岐に渡っているが、特に特許文献1の図2A〜図2D、図3A、図3B、図3E、図3L、図3Mにおいて、電気泳動液が内包されたカプセルあるいはセルに対し、色表示面の反対の側に2個の電極を配置している構成が図示されている。これらにおいて、電気泳動粒子を2個の電極の両方、あるいはどちらか片方へ電気的に引き寄せることにより、色表示の切り替えを行っている。
また、特許文献2には、溶媒中に光学特性及び帯電特性が異なる3種類の分散粒子が分散した電気泳動液が開示されている。詳しくは第1の分散粒子は電荷がなく、第2の分散粒子は電荷が正の電気泳動粒子であり、第3の分散粒子は電荷が負の電気泳動粒子である電気泳動液を内包したセルがあり、そのセルの表示面側に透明電極、表示面の反対側に2個の電極を配置している。2個の電極に異なる極性の電圧を印可し、それぞれの電極に第2の正の電気泳動粒子、第3の負の電気泳動粒子を引き寄せ、電荷のない第1の分散粒子の色を表示させている。
特許文献1および2においては、表示面に対し反対側に配置された2個の駆動用電極間で粒子の移動を行っている。しかしながら、2個の駆動用電極間の横方向の長さよりも表示面側の電極と2個の駆動用電極との縦方向の長さが短いと、横方向に並列に配置された駆動用電極間だけでなく縦方向(対向する電極間)にも粒子が移動し、表示面側に本来位置するはずではない粒子が現れ、本来の色以外の色が表示されて視認性が低下するという問題がある。従って、本発明は、電気泳動液が内包されたセルあるいはカプセルに対し電位を制御可能な第1の駆動用電極および第2の駆動用電極が並べて配置され、更にこれら第1および第2の駆動用電極に対し対向した側に透明な電極が配置された電気泳動表示素子において、粒子の移動の制御性を高め、視認性と表示品質に優れた電気泳動表示素子を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は以下の(1)〜(7)に存する。
(1) 電気泳動液が内包されたセルあるいはカプセルに対し電位を制御可能な第1の駆動用電極および第2の駆動用電極が並べて配置され、更にこれら第1および第2の駆動用電極に対し対向した側に透明な電極が配置された電気泳動表示素子において、前記第1および第2の駆動用電極が並んでいる方向に、第1の駆動用電極の長さW1、第2の駆動用電極の長さW2と、これら2個の駆動用電極間のスペースの長さSとの合計の長さW1+W2+Sを、前記2個の駆動用電極と前記透明な電極との間隔Dよりも小さくしている。このように、2個の駆動用電極が並んでいる方向の電極の長さW1、W2と2個の駆動用電極間のスペースの長さSとの合計の長さW1+W2+Sを、2個の駆動用電極と前記透明な電極との間隔Dよりも小さくすることによって、横方向に配列された駆動用電極の長さ(W1+W2+S)が縦方向の対向電極間の長さ(間隔D)よりも短くなり、電気泳動粒子が本来の移動方向から外れて縦方向に移動することを少なくすることができる。
(2) 前記第1の駆動用電極の長さW1と、第2の駆動用電極の長さW2との関係が、W1<W2であり、好ましくはW1≦1/2×W2である。このように、2個の駆動用電極の長さW1、W2の関係を、少なくともW1<W2、好ましくはW1≦1/2×W2としているので、2個の駆動用電極を異なる電位に設定したとき、電位の絶対値が同じ場合でも第1の駆動用電極により生じる電界分布と第2の駆動用電極により生じる電界分布とに差を生じさせて第2の駆動用電極による電界を強くすることが可能となり、正帯電と負帯電の電気泳動粒子をそれぞれの電極に効率的に集積させることができる。
(3) 前記第1および第2の駆動用電極間のスペースの長さSと2個の駆動用電極のうち短いほうの第1の駆動用電極の長さW1との関係が、S<W1であり、好ましくはS≦1/2×W1である。このように、駆動用電極間のスペースの長さSと短いほうの駆動用電極の長さW1との関係を、少なくともS<W1、好ましくはS≦1/2×W1としているので、駆動用電極間のスペースの長さSに起因して電界の影響を受けにくくなる領域を少なくし、応答性を高めることができる。
(4) 電気泳動液が内包されたセルあるいはカプセルに対し電位を制御可能な第1の駆動用電極および第2の駆動用電極が並べて配置され、更にこれら第1および第2の駆動用電極に対し対向した側に透明な電極が配置された電気泳動表示素子において、前記第1および第2の駆動用電極は、それぞれ櫛歯状の形状をなすとともに、これら2個の駆動用電極の櫛歯部が交互に配置されており、前記第1の駆動用電極の櫛歯部の幅w1と、前記第2の駆動用電極の櫛歯部の幅w2と、これらの櫛歯部間のスペースの長さsとの合計の長さw1+w2+sを、前記2個の駆動用電極と前記透明な電極との間隔Dよりも小さくしている。このように、2個の駆動用電極が並んでいる方向の電極の櫛歯部の幅w1、w2と2個の駆動用電極の櫛歯部間のスペースの長さsとの合計の長さw1+w2+sを、2個の駆動用電極と前記透明な電極との間隔Dよりも小さくすることで、横方向に配列された駆動用電極の長さ(w1+w2+s)が縦方向の対向電極間の長さ(間隔D)よりも短くなり、電気泳動粒子が本来の移動方向から外れて縦方向に移動することを抑制できる。
(5) 前記第1および第2の駆動用電極の櫛歯部の幅w1、w2の関係が、w1<w2であり、好ましくはw1≦1/2×w2である。このように、2個の駆動用電極の櫛歯部の幅w1、w2の関係を、少なくともw1<w2、好ましくはw1≦1/2×w2としているので、2個の駆動用電極が異なる電位に設定したとき、電位の絶対値が同じ場合でも第1の駆動用電極により生じる電界分布と第2の駆動用電極により生じる電界分布とに差を生じさせて第2の駆動用電極による電界を強くすることが可能となり、正帯電と負帯電の電気泳動粒子をそれぞれの電極に効率的に集積することができる。
(6) 前記第1および第2の駆動用電極の櫛歯部間のスペースの長さsと2個の駆動用電極のうち櫛歯部の幅が短いほうの第1の駆動用電極の櫛歯部の幅w1との関係が、少なくともs<w1であり、好ましくはs≦1/2×w1である。このように、駆動用電極の櫛歯部間のスペースの長さsと短いほうの駆動用電極の櫛歯部の幅w1との関係を、少なくともs<w1、好ましくはs≦1/2×w1としているので、櫛歯部間のスペースに起因して電界の影響を受けにくくなる領域を少なくし、応答性を高めることができる。
(7) 上記いずれかに記載の画像表示素子を有することを特徴とする画像表示装置である。上記のいずれかの画像表示素子を用いることで、色の表示品質が良い画像表示装置を提供することができる。
本発明によれば、電気泳動液が内包されたセルあるいはカプセルに対し電位を制御可能な第1の駆動用電極および第2の駆動用電極が並べて配置され、更にこれら第1および第2の駆動用電極に対し対向した側に透明な電極が配置された電気泳動表示素子において、2個の駆動用電極が並んでいる方向の長さと2個の駆動用電極間のスペースの長さとの合計の長さを、2個の駆動用電極と透明な電極との間隔よりも小さくしているので、横方向に配列された駆動用電極の長さ(つまり、電気泳動粒子が移動する距離)が縦方向の対向電極間の長さよりも短くなり、電気泳動粒子が本来の移動方向から外れて縦方向に移動することを抑制できる。その結果、表示面側に本来の色以外の色が表示されることが防止され、明瞭な視認性と表示品質が得られる。
第1の実施の形態に係る画素表示素子の構成例を示す図面である。 セルおよび電極の形状の例を示す図面である。 セルおよび電極の形状の別の例を示す図面である。 セルおよび電極の形状のさらに別の例を示す図面である。 第2の実施の形態に係る画素表示素子の構成例を示す図面である。 電極の形状を説明する図面である。 第3の実施の形態に係る画素表示素子の構成例を示す図面である。 画像表示装置の構成例を示す図面である。 画素表示素子部の構成例を示す図面である。 画素表示素子部の別の構成例を示す図面である。 セグメント内の電極の構成例を示す図面である。 実施例1の画素表示素子の動作状態を示す図面である。 実施例1の画素表示素子の別の動作状態を示す図面である。 実施例1の画素表示素子のさらに別の動作状態を示す図面である。 比較例1の画素表示素子の動作状態を示す図面である。 実施例2−1の画素表示素子の動作状態を示す図面である。 実施例2−1の画素表示素子の別の動作状態を示す図面である。 実施例2−1の画素表示素子のさらに別の動作状態を示す図面である。 実施例2−1の画素表示素子のさらに他の動作状態を示す図面である。 実施例2−2の画素表示素子の動作状態を示す図面である。 実施例2−2の画素表示素子の別の動作状態を示す図面である。 実施例3−1の画素表示素子の動作状態を示す図面である。 実施例3−1の画素表示素子の別の動作状態を示す図面である。 実施例3−1の画素表示素子のさらに別の動作状態を示す図面である。 実施例3−1の画素表示素子のさらに他の動作状態を示す図面である。 実施例3−1の画素表示素子の応答特性を示すグラフ図である。 実施例3−2の画素表示素子の動作状態を示す図面である。 実施例3−2の画素表示素子の応答特性を示すグラフ図である。
次に、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。ただし、本発明は図面に限定されるものではない。
[第1の実施の形態]
図1に、本発明の第1の実施の形態の画像表示素子の一例を示す。画像表示素子は複数のセルから構成され、その中の1セルの構成を図1に示した。透明な第3の電極11が形成された透明基板10と、2個の駆動用電極である第1の電極21および第2の電極22が所定の間隔を隔てて形成された薄膜トランジスタ基板20が、電気泳動液30および隔壁40を介して、対向して配置されている。電気泳動液30には、少なくとも正あるいは負に帯電した電気泳動粒子(ここでは不図示)が分散されている。電気泳動粒子としては、公知の正帯電粒子、負帯電粒子および非帯電粒子を用いることができる。電気泳動液30としては例えば、特許文献2に記載されたものを用いることができる。また、場合により、電気泳動液30は帯電制御剤、界面活性剤などを含有することによって電気泳動粒子の帯電性、分散性を制御することができる。また、電気泳動液30の溶媒は、非極性溶媒からなり、場合により染料で着色されることもある。
第3の電極11としては、透明であれば、特に限定されないが、例えばITO、SnO、ZnO/Al等の薄膜が挙げられる。なお、第3の電極11は、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法等により形成することができる。
第3の電極11が形成される透明基板10としては、特に限定されないが、例えばガラス板、PET(ポリエステル)フィルム、PES(ポリエーテルスルホン)フィルム、PEN(ポリエチレンナフタレート)フィルム等が挙げられる。
第1の電極21および第2の電極22としては、特に限定されないが、例えば、薄膜トランジスタ構造の電極部分を形成するITO、SnO、ZnO/Al、Ag等が挙げられる。
薄膜トランジスタが形成される基板としては、特に限定されないが、例えばガラス板、シリコン基板、PET(ポリエステル)フィルム、PES(ポリエーテルスルホン)フィルム、PEN(ポリエチレンナフタレート)フィルム等が挙げられる。
図2〜図4に第1の電極21および第2の電極22の形状ならびにセル形状の例を示す。図2と図3は正方格子のセルで、それぞれ四角形、三角形の電極形状である。図4はハニカム格子のセルで、電極の形状は図4に示すような多角形状が例示できる。本発明における第1の電極21および第2の電極22の形状は他の形状も考えられ、図2〜図4に限定されるものではない。
本発明における第1の電極21の長さW1および第2の電極22の電極の長さW2は、第1の電極21および第2の電極22が並んでいる方向の長さであり、図2〜図4に例として示している。
セルの隔壁40は、フォトリソグラフィーにより形成することができる。また、隔壁40は、六方最密に配置された凹部を有する基板上に樹脂を塗布した後、発泡させることにより形成することができる。
セルの隔壁40は、壁厚が0.5〜30μm、セル間のピッチが50〜300μmであることが好ましい。また、隔壁40の高さは、第1の電極21の長さW1と第2の電極22の電極の長さW2と駆動用電極間のスペースの長さSとの合計(W1+W2+S)よりも大きくする。具体的には、第1の電極21および第2の電極22の長さ、これらの駆動用電極間のスペースSによるが、隔壁40の高さは、例えば30〜200μm程度とすることができる。
本発明の第1の実施の形態の画像表示素子において、第1の電極21の長さW1と第2の電極22の長さW2とこれら駆動用電極間のスペースの長さSとの合計(W1+W2+S)は、透明な第3の電極11から駆動用電極(第1の電極21および第2の電極22)までの間隔Dよりも小さく設定されるので、縦方向(第1の電極21および第2の電極22と第3の電極11との間)の電気泳動粒子の移動が抑制される。なお、W1+W2+Sが間隔Dよりも大きい場合には、横方向(第1の電極21と第2の電極22との間)だけでなく、縦方向にも電気泳動粒子が移動しやすくなり、表示面側(第3の電極11側)に電気泳動粒子が現れ、本来の色以外の色も表示されてしまう。
また、第1の電極21の長さW1と第2の電極22の長さW2との関係は、少なくともW1<W2であることが好ましく、W1≦1/2×W2であることがより好ましい。W1<W2とすることによって、これら2個の駆動用電極を異なる電位に設定したとき、正帯電と負帯電の電気泳動粒子を確実にそれぞれの電極に集積させることができる。
また、駆動用電極間のスペースの長さSと、駆動用電極のうち短いほうの第1の電極21の長さW1との関係は、少なくともS<W1であることが好ましく、S≦1/2×W1であることがより好ましい。S<W1とすることによって、駆動用電極間のスペースの長さSに起因して電界の影響を受けにくくなる領域を少なくし、応答性を高めることができる。
次に、画像表示素子の製造方法について説明する。まず、第3の電極11が形成された透明基板10に隔壁40を形成した後、各セル内に電気泳動液30を注入する。次に、電気泳動液30の乾燥を防ぐため、スリットコーター等の塗布装置を用いて、電気泳動液30に不溶の樹脂を塗布することにより、電気泳動液30上に封止膜(不図示)を形成する。このとき、電気泳動液30との表面張力を小さくするため、電気泳動液30に不溶の樹脂に界面活性剤を添加してもよい。次に、封止膜上に、第1の電極21および第2の電極22が形成された薄膜トランジスタ基板を接着させることにより、画像表示媒体が得られる。
隔壁40を構成する樹脂としては、特に限定されないが、例えばポリウレタン、ポリ尿素、ポリ尿素−ポリウレタン、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ポリアミド、ポリエステル、ポリスルホンアミド、ポリカーボネート、ポリスルフィネート、エポキシ樹脂、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリ酢酸ビニル、ゼラチン等の樹脂;ポリメタクリル酸メチル、ノボラック樹脂、ポリスチレン等をベースとしたフォトレジスト等が挙げられる。
封止膜を形成する際に用いられる樹脂としては、特に限定されないが、例えばポリウレタン、ポリ尿素、ポリ尿素−ポリウレタン、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ポリアミド、ポリエステル、ポリスルホンアミド、ポリカーボネート、ポリスルフィネート、エポキシ樹脂、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリ酢酸ビニル、ゼラチン等が挙げられる。
[第2の実施の形態]
図5に、本発明の第2の実施の形態の画像表示素子の一例を示す。図5の第1の電極21および第2の電極22の電極形状を示したものが図6となる。第1の電極21および第2の電極22の電極形状は櫛歯状であり、それぞれの櫛歯が交互にかみ合うように配置されている。本実施の形態における第1の電極21の櫛歯部の幅w1および第2の電極22の櫛歯部の幅w2は、図6のようにそれぞれの櫛歯部の幅となる。また、第1の電極21と第2の電極22の櫛歯部の間隔が、櫛歯部間のスペースの長さsに相当する。
本実施の形態の画像表示素子は、1セル当たりの面積が大きい場合の画像表示素子に適しており、例えばデジタル時計の表示部のセグメントなどが該当する。また、解像度の低いディスプレイにおいては、1セル当たりの面積が大きくなるので、櫛歯形状の電極を有する画像表示素子が適している。
本実施の形態の画像表示素子における他の基本的な構成は、第1の実施の形態の画像表示素子と同様であるため、同じ構成には同一の符号を付して説明を省略する。本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の理由により、第1の電極21の櫛歯部の幅w1と第2の電極22の櫛歯部の幅w2とこれら櫛歯部間のスペースの長さsとの合計w1+w2+sは、透明な第3の電極11から駆動用電極(第1の電極21および第2の電極22)までの間隔Dよりも小さく設定される。さらに、第1の実施の形態と同様の理由により、第1の電極21の櫛歯部の幅w1と第2の電極22の電極の櫛歯部の幅w2との関係は、少なくともw1<w2であることが好ましく、w1≦1/2×w2であることがより好ましい。また、櫛歯部間のスペースの長さsと駆動用電極のうち、短いほうの第1の電極21の櫛歯部の幅w1との関係は、少なくともs<w1であることが好ましく、s≦1/2×w1であることがより好ましい。本実施の形態における作用効果は第1の実施の形態と同様である。
[第3の実施の形態]
図7に、本発明の第3の実施の形態の画像表示素子の一例を示す。図7の画像表示素子は、マイクロカプセル50を複数有する。マイクロカプセル50は、透明な第3の電極11が形成された透明基板10と、第1の電極21および第2の電極22が形成された基板が、電気泳動液30を内包したマイクロカプセル50及び接着支持層(不図示)を介して、対向して配置されている。
図7の画像表示素子は、マイクロカプセル50と、接着支持層となる接着剤を混合した混合物を、第3の電極11が形成された透明基板10に塗布し、第1の電極21および第2の電極22が形成された基板と張り合わせることにより得られる。塗布方法としては、特に限定されないが、例えばブレード、ワイヤーバー、ディッピング、スピンコート等が挙げられる。
マイクロカプセル50を構成する材料としては、特に限定されないが、例えばポリウレタン、ポリ尿素、ポリ尿素−ポリウレタン、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ポリアミド、ポリエステル、ポリスルホンアミド、ポリカーボネート、ポリスルフィネート、エポキシ樹脂、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリ酢酸ビニル、ゼラチン等が挙げられる。なお、マイクロカプセル50は、in−situ法、界面重合法、コアセルベーション法等により形成することができる。
また、マイクロカプセル50は、外径が例えば30〜200μmであることが好ましい。
接着支持層は、第1の電極21、第2の電極22に接着する材料であれば、特に限定されないが、透明であり、電気的絶縁性に優れることが好ましく、無溶剤型の硬化材料が特に好ましい。このような材料としては、例えば光硬化型のエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。
本実施の形態の画像表示素子における他の基本的な構成は、第1の実施の形態の画像表示素子と同様であるため、同じ構成には同一の符号を付して説明を省略する。本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の理由により、第1の電極21および第2の電極22の1対の櫛歯部の幅w1およびw2と櫛歯部間のスペースの長さsとの合計(w1+w2+s)は、透明な第3の電極11から駆動用電極(第1の電極21および第2の電極22)までの間隔Dよりも小さく設定される。さらに、第1の実施の形態と同様の理由により、第1の電極21の櫛歯部の幅w1と第2の電極22の電極の櫛歯部の幅w2との関係は、少なくともw1<w2であることが好ましく、w1≦1/2×w2であることがより好ましい。また、櫛歯部間のスペースの長さsと駆動用電極のうち、幅が小さい第1の電極21の櫛歯部の幅w1との関係は、少なくともs<w1であることが好ましく、s≦1/2×w1であることがより好ましい。本実施の形態における作用効果は第1の実施の形態と同様である。
[画像表示装置]
図8に、本発明の画像表示装置の一例を示す。図8の画像表示装置100は、画像表示素子部101に画像情報を入力する情報入力手段102、筺体103、駆動回路(不図示)、演算回路(不図示)、内部メモリ(不図示)、画像表示素子部101及び情報入力手段102に電力を供給する電力供給手段(不図示)等を備えている。画像表示装置100は、画像表示素子部101の指定のピクセルを発色させることにより、画像を表示する。電力供給手段としては、電池等の内部電力を備えていてもよいし、外部の電源から受電するコンセント等の受電装置を備えていてもよい。
図8に例示した画像表示装置100において、画像表示素子部101は、画素タイプ、セグメントタイプのどちらでも良い。図9に画素タイプの例を示す。ここではフルカラー表示の例を示している。各セルが、それぞれ白黒&イエロー(Y)、白黒&マゼンタ(M)、及び白黒&シアン(C)を発色することが可能な電気泳動液(ここでは不図示)を内包している。図9において、それぞれY、M、Cと表記している。このとき、同じ色を発色することが可能な電気泳動液が隣接しないように配置することが好ましい。また、第1の電極21および第2の電極22の形状は、図4に示す形状が好ましい。
図10にセグメントタイプの例を示す。図10の1つのセグメント110内での電極の形状の例を図11に示す。図11において図の簡略化のため、第1の電極21および第2の電極22を線として表記しているが、実際は所定の幅を有する。また、第1の電極21の幅は第2の電極22の幅よりも小さいことが好ましい。
以下、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例3−2は本発明に含まれない参考例である。
[実施例1]
以下の説明では、適宜図12A〜12Cを参照する。
[電気泳動液の作製]
負帯電粒子として、白色の酸化チタン粒子61を用いた。酸化チタン粒子61は、メタクリル酸3−(トリメトキシシリル)プロピルで表面処理後、メタクリル酸ラウリルを酸化チタン粒子表面にグラフト重合させて得ることができる。
作製した酸化チタン粒子61を用いて電気泳動液Aを作製した。電荷制御剤としてSolsperse17000(商品名:アビシア社製)、分散制御のための界面活性剤としてソルビタントリオレエートを用いた。溶媒は、非極性溶媒のIsoparG(商品名:エクソンモービル製、イソパラフィン系炭化水素)を用い、オイルブルーNで青色に着色して青色着色溶媒62とした。電気泳動液Aの配合比を表1に示す。
[画像表示素子の作製]
第1の電極21の形状が30μm×135μm、第2の電極22の形状が100μm×135μm、駆動用電極間のスペースの長さSが5μmとなるようにTFT回路が形成された基板上に第1の電極21と第2の電極22を形成した。ここで、W1+W2+S=30μm+100μm+5μm=135μmである。なお、電極の色は黒色である。これらの電極に対し位置合わせを行い、セルを形成した。セルは、SU−8(商品名:化薬マイクロケム製)を用いて、フォトレジストプロセスで作製した。セルのサイズは、開口部が145×145μm、隔壁40の厚みが25μm、高さが150μmとなるように作製した。なお、ここでは、駆動用電極(第1の電極21および第2の電極22)の厚みは考慮せず、セルの高さが第3の電極11から駆動用電極までの間隔Dに相当するものと考えることができる。
作製したセル内に予め作製しておいた電気泳動液Aを注液し、第3の電極11としてITO膜が形成されたPETフィルムで封止を行う。封止は、予めITO膜面上に紫外線硬化接着剤を塗布しておき、電気泳動液Aが注液されたセル上に被せ、紫外線を照射して接着を行った。
作製した画像表示素子は、セルが正方格子に配列し、セル間のピッチが170μm、表示部のサイズが約1×1cmとした。
[実施例1の動作]
作製した画像表示素子の1セルの動作について説明する。図12Aに白表示の動作図を示す。第1の電極21と第2の電極22に−10Vの電圧かける。酸化チタン粒子61は負帯電なので、第1の電極21と第2の電極22から斥力を受け、第3の電極11へ移動する。従って、このセルは白表示となる。
図12Bに青表示の動作図を示す。第1の電極21と第2の電極22に+10Vの電圧をかける。酸化チタン粒子61は負帯電なので、第1の電極21と第2の電極22から引力を受け、第1の電極21と第2の電極22へ移動する。青色着色溶媒62は、IsoparGがオイルブルーNで青色に着色されていて、さらに第1の電極21と第2の電極22に酸化チタン粒子61が付着しており溶媒を透過した光が反射するので、セルは青表示となる。
図12Cに黒表示の動作図を示す。図12Bの状態から、第1の電極21に+10V、第2の電極22に−10Vの電圧をそれぞれかける。酸化チタン粒子61は、第2の電極22から斥力を受け、第1の電極21から引力を受けるので、第1の電極21に移動する。青色着色溶媒62を透過した光は、第1の電極21では反射するが、第2の電極22では吸収される。黒色の第2の電極22の面積がひろいため、溶媒を透過した光は全体としては吸収が支配的となる。そのため、セルの色は黒表示となる。
[比較例1]
比較例として、実施例1の画像表示素子においてセルの高さのみが異なるものを作製した。すなわち、セルの高さが50μmの画像表示素子を作製した。なお、ここでは、駆動用電極(第1の電極21および第2の電極22)の厚みは考慮せず、セルの高さが第3の電極11から駆動用電極までの間隔Dに相当するものと考えることができる。
図13に比較例1の黒表示の動作図を示す。実施例1の図12Bと同様に、第1の電極21と第2の電極22に+10Vの電圧をかけた状態から、図13に示すように第1の電極21に+10V、第2の電極22に−10Vの電圧をそれぞれかけた状態にする。隣接する第1の電極21と第2の電極22との間の距離は、近いところでスペースの長さSである5μm程度である。従って、第2の電極22上の、第1の電極21に最も近接した側の端部付近に存在する酸化チタン粒子61が、第1の電極21へ移動するとき、その移動距離は5μm程度となる。しかし、第2の電極22上の、第1の電極21から最も離れた反対側の端部付近に存在する酸化チタン粒子61が第1の電極21へ移動するとき、その移動距離は第2の電極22の長さである100μmを超える。これに対し、セルの高さは50μm程度である。従って、酸化チタン粒子61は第1の電極21に移動すると同時に、図13に示すように表示面側の第3の電極11にも一部移動する。このため比較例1において、黒表示の品質が実施例1よりも悪くなる。
[実施例2−1]
以下の説明では、適宜図14A〜14Dを参照する。
[電気泳動液の作製]
非帯電粒子として白色のポリビニルナフタレン粒子63、正帯電粒子として黒色のカーボンブラック64、負帯電粒子として白色の酸化チタン粒子61を用いた。ポリビニルナフタレン粒子63は、2−ビニルナフタレンをIsoparG(商品名:エクソンモービル製、イソパラフィン系炭化水素)中で、シリコンマクロモノマーを分散剤に用いて分散重合を行い、微粒子を生成した。カーボンブラック64は、表面にアミノ基含有ポリマーをヘテロ凝集させ、表面改質を行った。アミノ基含有ポリマーは、メタクリル酸ジメチルアミノエチルとシリコンマクロマーを共重合させたポリマーなどを用いる。酸化チタン粒子61は、メタクリル酸3−(トリメトキシシリル)プロピルで表面処理後、メタクリル酸ラウリルを酸化チタン粒子61表面にグラフト重合させて得ることができる。
作製したポリビニルナフタレン粒子63、カーボンブラック64、酸化チタン粒子61を用いて電気泳動液Bを作製した。電荷制御剤としてSolsperse17000(商品名:アビシア社製)、分散制御のための界面活性剤としてソルビタントリオレエートを用いた。溶媒は、非極性溶媒のIsoparG(商品名:エクソンモービル製、イソパラフィン系炭化水素)を用い、オイルブルーNで青色に着色して青色着色溶媒62とした。電気泳動液Bの配合比を表2に示す。
[画像表示素子の作製]
第1の電極21と第2の電極22が櫛歯状となり、櫛歯が交互に配置するようにそれぞれの電極を形成した。第1の電極21の形状は、櫛歯部の幅w1が20μm、櫛歯の長さが200μm、第2の電極22の形状は、櫛歯部の幅w2が40μm、櫛歯の長さが200μm、櫛歯部間のスペースの長さsが5μmとなるようにした。TFT回路が形成された基板上に第1の電極21と第2の電極22を形成する。ここで、w1+w2+s=20μm+40μm+5μm=65μmである。これらの電極に対し位置合わせを行い、セルを形成する。セルは、SU−8(商品名:化薬マイクロケム製)を用いて、フォトレジストプロセスで作製する。セルのサイズは、開口部が215×215μm、隔壁40の厚みが25μm、高さが70μmとなるように作製した。なお、ここでは、駆動用電極(第1の電極21および第2の電極22)の厚みは考慮せず、セルの高さが第3の電極11から駆動用電極までの間隔Dに相当するものと考えることができる。
作製したセル内に予め作製しておいた電気泳動液Bを注液し、第3の電極11としてITO膜が形成されたPETフィルムで封止を行った。封止は、予めITO膜面上に紫外線硬化接着剤を塗布しておき、電気泳動液Bが注液されたセル上に被せ、紫外線を照射して接着を行った。
作製した画像表示素子は、セルが正方格子に配列し、セル間のピッチが240μm、表示部のサイズが約1×1cmとなる。
[実施例2−1の動作]
作製した画像表示素子の1セルの動作について説明する。図14Aに黒表示の動作図を示す。第1の電極21と第2の電極22に+10Vの電圧をかける。カーボンブラック64は正帯電なので、第1の電極21と第2の電極22から斥力を受け、第3の電極11へ移動する。また、酸化チタン粒子61は負帯電なので、第1の電極21と第2の電極22から引力を受け、第1の電極21と第2の電極22へ移動する。従って、このセルは黒表示となる。
図14Bに白表示の動作図を示す。第1の電極21と第2の電極22に−10Vの電圧をかける。酸化チタン粒子61は負帯電なので、第1の電極21と第2の電極22から斥力を受け、第3の電極11へ移動する。また、カーボンブラック64は正帯電なので、第1の電極21と第2の電極22から引力を受け、第1の電極21と第2の電極22へ移動する。従って、このセルは白表示となる。
図14Dに青表示の動作図を示す。青表示とするために、図14Cに示す中間状態にすることが必要である。第1の電極21に−10Vの電圧をかけ、第2の電極22を0Vにすると、図14Cに示すように、カーボンブラック64が全て第1の電極21へ移動する。酸化チタン粒子61は第3の電極11に残ったままである。続いて、第2の電極22に+10Vの電圧をかける。図14Dに示すように、酸化チタン粒子61が第2の電極22から引力を受け、第2の電極22へ移動する。このとき非帯電のポリビニルナフタレン粒子63が溶液中に分散しているので、セルの色は青表示となる。
[実施例2−2]
実施例2−2として、実施例2−1の画像表示素子において、第1の電極21と第2の電極22の櫛歯部の幅w1,w2をそれぞれ30μmとし、同じ櫛歯幅で作製した。
図15Aおよび図15Bに実施例2−2の青表示の動作図を示す。実施例2−2の図14Cと同様に、第1の電極21に−10Vの電圧をかけ、第2の電極22を0Vとした状態から、図15Aに示すように第1の電極21に−10V、第2の電極22に+10Vの電圧をそれぞれかけた状態にする。ここでは、第1の電極21の櫛歯部の幅w1が30μmとなっており実施例2−1における第1の電極21の櫛歯部の幅20μmよりも大きく設定され、かつ、第2の電極22の櫛歯部の幅w2が30μmであり実施例2−1における第2の電極22の櫛歯部の幅40μmよりも小さい。このため、酸化チタン粒子61は第2の電極22に集積しにくくなる。その結果、図15Aに示したように、酸化チタン粒子61の一部が溶液中に分散したまま残ってしまい、白の度合いが強くなって薄い青色表示になる。一方、図示は省略するが、第1の電極21に+10Vの電圧をかけ、第2の電極22を0Vとした状態から、第1の電極21に+10V、第2の電極22に−10Vの電圧をそれぞれかけた状態にする。上記と同様の理由によって、こんどはカーボンブラック64が第2の電極22に集積しにくくなる。その結果、図15Bに示すように、カーボンブラック64の一部が溶液中に分散したまま残ってしまい、黒の度合いが強くなって暗い青色表示になる。
[実施例3−1]
以下の説明では、適宜図16A〜17を参照する。
[電気泳動液の作製]
非帯電粒子として白色のポリビニルナフタレン粒子63、正帯電粒子として黒色のカーボンブラック64、負帯電粒子として赤色のディスパースレッド粒子65を用いた。ポリビニルナフタレン粒子63は、2−ビニルナフタレンをIsoparG(商品名:エクソンモービル製、イソパラフィン系炭化水素)中で、シリコンマクロモノマーを分散剤に用いて分散重合を行い、微粒子を生成した。カーボンブラック64は、表面にアミノ基含有ポリマーをヘテロ凝集させ、表面改質を行った。なおアミノ基含有ポリマーは、メタクリル酸ジメチルアミノエチルとシリコンマクロマーを共重合させたポリマーなどを用いることができる。ディスパースレッド粒子65は、予めIsoparG、ラウリルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルメタクリレート、メタクリル酸、過酸化物系重合開始剤を攪拌した溶液中とディスパースレッド粒子65とを混合し、ボールミルで分散を行ない、表面処理を行った。
作製したポリビニルナフタレン粒子63、カーボンブラック64、ディスパースレッド粒子65を用いて電気泳動液Cを作製した。電荷制御剤としてSolsperse17000(商品名:アビシア社製)、分散制御のための界面活性剤としてソルビタントリオレエートを用いた。溶媒は、非極性溶媒のIsoparG(商品名:エクソンモービル製、イソパラフィン系炭化水素)を用い無色溶媒66とした。電気泳動液Cの配合比を表3に示す。
[画像表示素子の作製]
第1の電極21と第2の電極22が櫛歯状となり、櫛歯が交互に配置するようにそれぞれの電極を形成した。第1の電極21の形状は、櫛歯部の幅w1が20μm、櫛歯の長さが200μm、第2の電極22の形状は、櫛歯部の幅w2が40μm、櫛歯の長さが200μm、櫛歯部間のスペースの長さsが5μmとなるようにした。TFT回路が形成された基板上に第1の電極21と第2の電極22を形成した。ここで、w1+w2+s=20μm+40μm+5μm=65μmである。これらの電極に対し位置合わせを行い、セルを形成した。セルは、SU−8(商品名:化薬マイクロケム製)を用いて、フォトレジストプロセスで作製した。セルのサイズは、開口部が215×215μm、隔壁40の厚みが25μm、高さが70μmとなるように作製した。なお、ここでは、駆動用電極(第1の電極21および第2の電極22)の厚みは考慮せず、セルの高さが第3の電極11から駆動用電極までの間隔Dに相当するものと考えることができる。
作製したセル内に予め作製しておいた電気泳動液Cを注液し、第3の電極11としてITO膜が形成されたPETフィルムで封止を行った。封止は、予めITO膜面上に紫外線硬化接着剤を塗布しておき、電気泳動液Cが注液されたセル上に被せ、紫外線を照射して接着を行った。
作製した画像表示素子は、セルが正方格子に配列し、セル間のピッチが240μm、表示部のサイズが約1×1cmとした。
[実施例3−1の動作]
作製した画像表示素子の1セルの動作について説明する。
図16Aに黒表示の動作図を示す。第1の電極21と第2の電極22に+10Vの電圧をかける。カーボンブラック64は正帯電なので、第1の電極21と第2の電極22から斥力を受け、第3の電極11へ移動する。また、ディスパースレッド粒子65は負帯電なので、第1の電極21と第2の電極22から引力を受け、第1の電極21と第2の電極22へ移動する。従って、このセルは黒表示となる。
図16Bに赤表示の動作図を示す。第1の電極21と第2の電極22に−10Vの電圧をかける。ディスパースレッド粒子65は負帯電なので、第1の電極21と第2の電極22から斥力を受け、第3の電極11へ移動する。また、カーボンブラック64は正帯電なので、カーボンブラック64が第1の電極21と第2の電極22から引力を受け、第1の電極21と第2の電極22へ移動する。従って、このセルは赤表示となる。
図16Dに白表示の動作図を示す。白表示とするために、図16Cに示す中間状態にすることが必要である。第1の電極21に−10Vの電圧をかけ、第2の電極22を0Vにすると、図16Cに示すように、カーボンブラック64は全て第1の電極21へ移動する。ディスパースレッド粒子65は第3の電極11に残ったままである。続いて、図16Cの状態から第2の電極22に+10Vの電力をかける。ディスパースレッド粒子65は第2の電極22から引力を受け、第2の電極22へ移動する。図16Dに示すように、このとき非帯電のポリビニルナフタレン粒子63が溶液中に分散しているので、セルの色は白表示となる。
この白表示の応答特性を示すグラフを図17に示す。0〜5秒では、第1の電極21を−10V、第2の電極22を0Vにセットし、5秒以降は第2の電極22を+10Vにしている。5回の測定結果であり、再現性が得られている。
[実施例3−2]
実施例3−2として、実施例3−1の画像表示素子において、第1の電極21と第2の電極22の櫛歯部の幅w1,w2を、それぞれ20μmとし、同じ幅で作製した。
図18に実施例3−2の白表示の動作図を示す。実施例3−1の図16Cと同様に、第1の電極21に−10Vの電圧をかけ、第2の電極22を0Vとした状態から、図18に示すように第1の電極21に−10V、第2の電極22に+10Vの電圧をそれぞれかけた状態にする。このとき、ディスパースレッド粒子65が全て第2の電極22に移動せず、第3の電極11に残ってしまう。これは、第2の電極22からの電界分布が十分に第3の電極11へかからないためである。
この白表示の応答特性を示すグラフを図19に示す。0〜5秒では、第1の電極21を−10V、第2の電極22を0Vにセットし、5秒以降は第2の電極22を+10Vにしている。4回の測定結果であり、再現性がなく、白表示となるときもあるが、第3の電極11にディスパースレッド粒子65が残り十分な白反射率が得られない結果となっている。
以上、本発明の実施の形態を述べたが、本発明は上記実施の形態に制約されることはなく、種々の変形が可能である。
10:透明基板
11:第3の電極
21:第1の電極
22:第2の電極
30:電気泳動液
40:隔壁
50:マイクロカプセル
100:画像表示装置
101:画像表示素子部
102:情報入力手段
103:筐体
特表2002−511607号公報 特開2009−9092号公報

Claims (9)

  1. 電気泳動液が内包されたセルあるいはカプセルに対し電位を制御可能な第1の駆動用電極および第2の駆動用電極が並べて配置され、更にこれら第1および第2の駆動用電極に対し対向した側に透明な電極が配置された電気泳動表示素子において、
    前記第1および第2の駆動用電極が並んでいる方向に、第1の駆動用電極の長さW1、第2の駆動用電極の長さW2と、これら2個の駆動用電極間のスペースの長さSとの合計の長さW1+W2+Sが、前記2個の駆動用電極と前記透明な電極との間隔Dよりも小さく、
    前記第1の駆動用電極の長さW1と、第2の駆動用電極の長さW2との関係が、W1<W2であることを特徴とする画像表示素子。
  2. 請求項1記載の画像表示素子において、前記第1の駆動用電極の長さW1と、第2の駆動用電極の長さW2との関係が、W1≦1/2×W2であることを特徴とする画像表示素子。
  3. 請求項1または2に記載の画像表示素子において、前記第1および第2の駆動用電極間のスペースの長さSと2個の駆動用電極のうち短いほうの第1の駆動用電極の長さW1との関係が、S<W1であることを特徴とする画像表示素子。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の画像表示素子において、前記第1および第2の駆動用電極間のスペースの長さSと2個の駆動用電極のうち短いほうの第1の駆動用電極の長さW1との関係が、S≦1/2×W1であることを特徴とする画像表示素子。
  5. 電気泳動液が内包されたセルあるいはカプセルに対し電位を制御可能な第1の駆動用電極および第2の駆動用電極が並べて配置され、更にこれら第1および第2の駆動用電極に対し対向した側に透明な電極が配置された電気泳動表示素子において、
    前記第1および第2の駆動用電極は、それぞれ櫛歯状の形状をなすとともに、これら2個の駆動用電極の櫛歯部が交互に配置されており、前記第1の駆動用電極の櫛歯部の幅w1と、前記第2の駆動用電極の櫛歯部の幅w2と、これらの櫛歯部間のスペースの長さsとの合計の長さw1+w2+sが、前記2個の駆動用電極と前記透明な電極との間隔Dよりも小さく、
    前記第1および第2の駆動用電極の櫛歯部の幅w1、w2の関係が、w1<w2であることを特徴とする画像表示素子。
  6. 請求項記載の画像表示素子において、前記2個の駆動用電極の櫛歯部の幅w1、w2の関係が、w1≦1/2×w2であることを特徴とする画像表示素子。
  7. 請求項5または6に記載の画像表示素子において、前記第1および第2の駆動用電極の櫛歯部間のスペースの長さsと2個の駆動用電極のうち櫛歯部の幅が短いほうの第1の駆動用電極の櫛歯部の幅w1との関係が、少なくともs<w1であることを特徴とする画像表示素子。
  8. 請求項5乃至7のいずれかに記載の画像表示素子において、前記第1および第2の駆動用電極の櫛歯部間のスペースの長さsと2個の駆動用電極のうち櫛歯部の幅が短いほうの第1の駆動用電極の櫛歯部の幅w1との関係が、s≦1/2×w1であることを特徴とする画像表示素子。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の画像表示素子を有することを特徴とする画像表示装置。
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