JP5396634B2 - 電力伝送回路及びこれを備えた視覚再生補助装置 - Google Patents

電力伝送回路及びこれを備えた視覚再生補助装置 Download PDF

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Description

本発明は、コイルリンクにより1次側から2次側に電力を伝送する電力伝送回路に関する。また、電力伝送回路を用いた患者の視覚の一部又は全部を再生する視覚再生補助装置に関する。
従来、異なるユニットにそれぞれコイルを組み込み、コイルリンクを用いた電力伝送回路によって電力を他方のユニットに非接触で供給する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、このような電力伝送回路を用いた装置として、電極アレイを眼球等の体内に埋植し、視覚を形成する細胞を電極からの電気刺激パルスにより刺激して、失われた視覚機能の一部を代行させる視覚再生補助装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。このような視覚再生補助装置は、体内に設置する体内装置と、使用者が装着する体外装置とを有する。体内装置には網膜を構成する細胞を電気刺激するための電極と、それを制御する集積回路からなる制御部とが設けられ、体外装置には、体内装置に供給する電力を蓄える電源と、体内装置へ刺激情報等を生成する制御部とを有する。また、体内装置と体外装置は、1次コイル(体外装置側)と2次コイル(体内装置側)をそれぞれ備え、コイルリンクにより電力伝送や情報伝達を行う。
特開平11−188113号公報 特開2004−298298号公報
特許文献2に示されるような視覚再生補助装置では、例えば2次コイルを側頭部に埋植しておき、1次コイルを頭部の皮膚を介して2次コイルの上の位置させて、コイルリンクを行うような構成のため、使用状況によって1次コイルと2次コイルの位置関係がずれ、コイル間の距離が変わってしまう可能性がある。また、コイル同士の設置状態も使用者の皮膚の厚みや装着場所によって異なりやすい。このため、安定に電力供給を行うには電力の伝送効率が悪い状態を想定して予め1次コイル側から送信する電力量を高くしておく方法が考えられる。しかしながら、このような方法では伝送効率が良い状態にある場合においても必要以上の電力を供給してしまい、電力の効率化が図れない。特に視覚再生補助装置のように体内にて使用される装置においては、可能な限り熱の発生を抑制し電力効率を高めることが望まれる。
上記従来技術の問題点に鑑み、効率よく電力伝送を行うことのできる電力電送回路を提供すること、さらにはこのような電力伝送回路を備えた視覚再生補助装置を提供することを技術課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下のような構成を備えることを特徴とする。
(1) 1次コイルを有する1次側回路と2次コイルを有する2次側回路とのコイルリンクを用いて一定の電圧振幅を持つ電力増幅器から出力される電力を伝送する電力伝送回路において、前記1次側回路は、前記1次コイルと、該1次コイルに直列に接続される第1リアクタンスと、前期電力増幅器と、該電力増幅器に対して並列に接続される第2リアクタンスと、を有し、前記第1リアクタンスは予め設定される前記1次コイルと前記2次コイルとの間の最小距離及び最大距離に関して前記2次側回路の電力が同一となるように設計され、前記第2リアクタンスは前記電力増幅器の力率を上げるためコイル間距離が前記最小距離から前記最大距離に変化したときの前記電力増幅器の電力ピークが小さくなるように設計されていることを特徴とする。
(2) (1)の電力伝送回路において、前記第1リアクタンスが持つリアクタンスの大きさが容量性であり、前記1次コイルが持つインダクタンスの大きさよりも大きくなるように設計されていることを特徴とする。
(3) (2)の電力伝送回路において、前記第2リアクタンスはコイルであることを特徴とする。
(4) (1)〜(3)のいずれかの電力伝送回路において、前記電力増幅器の電圧振幅は前記1次側回路から前記2次側回路への送信時に変調されることを特徴とする。
(5) (1)〜(4)の何れかの電力伝送回路を備えることを特徴とする。

本発明によれば、効率よく電力伝送を行うことができる。
本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。図1は実施形態の一つである視覚再生補助装置(体外装置)の外観を示した概略図、図2は視覚再生補助装置における体内装置を示す図である。
視覚再生補助装置1は、図1及び図2に示すように、外界を撮影するための体外装置10と、網膜を構成する細胞に電気刺激を与え視覚の再生を促す体内装置20とからなる。体外装置10は、患者が掛けるバイザー11と、バイザー11に取り付けられるCCDカメラ等からなる撮影装置12と、外部デバイス13、送信手段である1次コイル14等にて構成されている。
外部デバイス13には、CPU等の演算処理回路を有するデータ変調手段13a、視覚再生補助装置1の電源であるバッテリー13bが設けられている。変調手段13aは、撮影装置12にて撮影した像を取得して画像処理し、視覚を再生するための電気刺激パルス用データを生成する処理を行う。また、変調手段13aは、電気刺激パルス用データ及び後述する体内装置20を駆動させるための電力を電磁波とし変調手段13aに接続されている1次コイル14を介して体内装置20側に伝送(無線送信)する。ここで、変調手段13aは、電力を搬送波(キャリア)とし、搬送波に対して制御信号である電気刺激パルス用データ等の情報を振幅変調にて重畳する(この信号を駆動信号と定義する)。また、1次コイル14の中心には図示なき磁石が取り付けられている。磁石は後述する送受信手段(2次コイル)31との位置固定に使用される。眼鏡形状をしたバイザー11の前面には撮影装置12が取り付けられ、患者の眼前に装着して使用される。
図2に示す体内装置20は、大別して体外装置10から送信される電気刺激パルス信号用データ及び電力を電磁波により受け取るための受信部30と、患者の視覚を形成する視覚神経系を構成する組織である網膜を構成する細胞を電気刺激するための刺激部40により構成される。なお、受信部30は外部(体外装置10)からの駆動信号(体内装置20で利用される情報を含む)を受け取る役目を有する。受信部30には、体外装置10からの電磁波を受信する受信手段である2次コイル31、制御回路32、受信回路302を備える制御部100が設けられている。制御回路32は、2次コイル31を介して得られた電気刺激パルス用データと電力を基に視覚を得るための電気刺激パルス信号及びこの信号に対応する電極を指定する電極指定信号を生成し、刺激部40へ送信する制御手段としての役割を有している。
これら2次コイル31や制御部100は、基板33上に形成されている。なお、受信部30には1次コイル14を位置固定させるための図示なき磁石が設けられている。また、対向電極(帰還電極)34は制御部100と接続され、基板33から離れた位置に配置できる構成とされる。
また、刺激部40には、電気刺激パルス信号を出力する複数の電極41、刺激制御回路42が作りこまれた刺激制御部200が設けられている。刺激制御部200は、制御部100から送られてきた電極指定信号に基づいて、対応する電気刺激パルス信号を電極41の各々へ振り分けるマルチプレクサとしての役目を果たす。基板43上に電極41が配置され、さらにリード線43aにて基板43に配置された刺激制御回路42(刺激制御部200)と電気的に接続される。
また、受信部30と刺激部40は、チューブに収められた複数のワイヤー50によって電気的に接続される。また、図示は略すが、このような体内装置20は、電極41と対向電極34の先端以外の構成部分の全てに生体適合性の高いコーティング層が形成されている。
また、刺激制御部200は、各半導体素子の組合せにより機能を果たす半導体の集積回路であり、詳細な説明は略すが、ハーメチックシール(例えば、セラミックスケースと金属ケースに依るパッケージ等)されている。
次に、体外装置10から体内装置20に電力及び電気刺激パルス用データと電力をコイルリンクにて伝送する通信回路(電力伝送回路)300を説明する。図3は体内装置と体外装置の電力伝送を行う回路構成図であり、図4はコイル間距離(1次コイル14と2次コイル31の間の距離)と、通信回路300で伝送される電力量を示す模式図である。
通信回路300は、大別して体外装置10側に設けられる送信回路301(1次側回路)と、体内装置20側に設けられる受信回路302(2次側回路)とから構成される。また、送信回路301にはデータ変調手段13a及びバッテリー13bが接続され、受信回路302には制御回路32等が接続される。データ変調手段13aは電源(ここでは、直流電源)となるバッテリー13bから供給される電圧を定電圧の交流に変換するとともに電力を増幅すための電力増幅器としての機能を持つ。なお、説明の簡便のため刺激制御回路42の図示は略した。
始めに、送信回路(1次側回路)301の構成を説明する。2次コイル31と対向しコイルリンクを形成する1次コイル14、第1リアクタンス81、第2リアクタンス82、データ変調手段13a、電源(バッテリ)13b、を備える。本実施形態では、リアクタンス81は、容量性リアクタンス(キャパシタンス)であるコンデンサとされ、容量を変更可能な可変コンデンサとされる。可変コンデンサは装置の組立て時の調整に用いられる。また、1次コイル14は、L1で表される自己インタクタンスを持ち、リアクタンス81、82は、それぞれX1a、X1bで表されるリアクタンスを持つ。なお、データ変調手段13aと電源13bにより定電圧交流電源(電力増幅器)Vが構成される。
1次コイル14には直列にリアクタンス81が接続され、定電圧交流電源Vに対して並列にリアクタンス82が接続される。本実施形態では、リアクタンス81は1次コイル14と共振させる目的で設けるものではなく、1次コイル14と2次コイル31との距離が予め仮に設定した最大距離と最小距離において2次側回路(受信回路302)の電力(必要とされる電力)が略同じ(好ましくは同一)となるように設計される。ここで、最小距離は1次コイル14と2次コイル31とが位置ずれなく設置されている状況で装着者の皮膚の最小の厚さを想定し、例えば1mm〜5mm程度とする。また、最大距離は1次コイル14と2次コイル31とがある程度位置ずれした状況で装着者の皮膚が厚いとした場合を想定し、例えば6mm〜15mm程度とする。
リアクタンス82は前述したリアクタンス81によって生じる電圧と電流の位相ずれを補償する(力率を改善させる)役目を持つ。ここで、1次コイル14のインダクタンスよりも設計したリアクタンス81のX1a(キャパシタンス)が小さい場合には、コンデンサがリアクタンス82として用いられる。また反対に、リアクタンス81が容量性で1次コイル14のインダクタンスよりも大きくなるように(過補償となるように)設計されている場合には、コイルがリアクタンス82として用いられる。なお、リアクタンス81が過補償設計されている場合の方が、2次側回路における電力変動が少ないため、リアクタンス81を過補償設計とし、リアクタンス82にコイルを用いることが好ましい。リアクタンス82は、力率の改善のためコイル間距離が前述した最小距離から最大距離に変化したときの電力増幅器(データ変調手段13a)による電力ピークが小さくなるように(好ましくは最小となるように)設計される。
次に、受信回路(2次側回路)302の構成を説明する。受信回路302は、1次コイル14と対向して配置される2次コイル31、コンデンサ61、制御回路32、を備える。2次コイル31はL2で表される自己インタクタンスを持ち、コンデンサ61は可変コンデンサとされ、C2で表されるキャパシタンスを持つ。ここで、1次コイル14と2次コイル31が持つ結合係数をkとする。結合係数kは、コイル間距離に依存し、コイル間距離が短い程、数値が高くなる。ここでは、結合係数kは、0.05〜0.5、好ましくは、0.15〜0.3程度の範囲とする。また、2次コイル31の巻き数を、1次コイル14の巻き数のn倍と置く。従って、1次コイル14と2次コイル31の巻き数比は、1:nとされる。
2次コイル31には、並列にコンデンサ61が接続され、2次コイル31とコンデンサ61に対して並列に制御回路32が接続される。2次コイル31とコンデンサ61により並列の共振回路が形成される。この共振回路は、送信回路301が持つ発振周波数(電磁波の周波数)に共振するように、キャパシタンスC2が調整される。制御回路32には、整流回路が組み込まれており、2次コイル31で受信した交流信号を整流して制御回路32や後段の刺激制御回路42等を駆動する電力を得る構成が備えられる。このようにして、受信回路302が形成される。ここで、制御回路32以降の回路等を含む受信回路302の等価抵抗をRとする。
このような送信回路301と受信回路302により、電力及び電気刺激パルスデータを1次側(体外)から2次側(体内)へと伝送する通信回路300が形成される。
次に、従来の電力伝送回路と本実施形態の電力伝送回路との違いをコイル間距離と電力の関係を用いて説明する。図4(a),(b)では従来例を、図4(c)では本実施形態の例を示し、横軸をコイル間距離、縦軸を受信回路で受信される電力とする。従来例としては、例えば、前述の送信回路301において、リアクタンス81がない回路、また、リアクタンス82がない回路、あるいは、1次側回路において電力増幅器とインピーダンスマッチングをさせるためにリアクタンスが挿入されいる回路等が挙げられる。
従来例では、1次側では、定圧電源(電圧振幅が一定の高周波電源)に並列に1次コイル、コンデンサが接続され、1次コイルとコンデンサで共振回路が形成される。また、2次側では、負荷抵抗(制御回路等)に並列に2次コイル、コンデンサが接続され、2次コイルとコンデンサで共振回路が形成される。
2次側が1次側と完全に同調している場合、1次コイルの入力インピーダンスZiは、コイルの結合係数kと巻数比nを用いて以下の式(1)で表わされる。なお、jは虚数、ωは周波数(角周波数)である。
Zi=jωL1(1−k2)+(R/n2)k2 (1)
式(1)から、1次側の入力インピーダンスZiは、結合係数kの2乗の変化に対して線形的に変化することとなる。
なお、2次側でで消費される電力は、1次側の等価抵抗(入力インピーダンスZiの抵抗成分)R1=(R/n2)k2の消費電力と同じであるが、この抵抗値は結合係数kの変化とともに大きく変化しているのに対して通常はL1が大きいためZiベクトルの大きさはあまり変化しない。定電圧源で駆動した場合、1次コイルに流れる電流はほとんど変化せず、R1が変化した分だけ2次側の電力が変化してしまう。この場合、コイル間距離最大のときでも2次側の回路が動作するように設計すると、コイル間距離最小のときに余計な電力を送ってしまうこととなる(図4(a)参照)。
また、コイルを電源で直接駆動すると力率が低く電力の損失が大きい。このため、補償用のリアクタンスを挿入して共振させた状態で駆動させると、高周波電源の負荷はほぼR1のみとなりコイル間距離が大きくなってR1が減少するとコイル電流が増加して2次側の電力が増加してしまい、無駄な電力供給が行われることとなる(図4(b)参照)。
本実施形態では、1次コイル14に直列に接続されたリアクタンス81では、共振をさせずコイル間距離が最小の場合と最大の場合で2次側の電力が同一になるようにリアクタンス81を設計する。そして、力率の改善は定電圧源Vに並列にリアクタンス82を挿入することで対応するものとした。これを模式的に示したのが図4(c)である。このように、図4(a)、図4(b)に比べて、電力損失が少ない。この場合、仮に定めた最小距離と最大距離の間で、電力が増加することとなるが、図4(a)、(b)と比べるとその損失は低い。また、1次コイル14のリアクタンスを補償することにより、損失される電力の増加傾向を改善している。ここでは、単峰性の特性を持つ電力のピークを下げることで、最小距離と最大距離の間での電力の変動を小さくしている。これにより、コイル間の距離に応じた電力の損失が抑制でき、効率的な電力伝送ができる。また、1次側回路に、コイル間距離に応じて供給する電力量を制御するための検出器や制御回路を用いる必要がないため、回路構成を簡単にできる。また、そのような回路を用いずに、受信電力を安定化することができる。
このような構成を備える体内装置20は、患者の体内の所定位置に設置される。図5は患者眼Eに刺激部40を設置する一例を示す図である。図示するように、基板43上に形成される電極41を脈絡膜E2に接触させた状態で、基板43の一部が強膜E3と脈絡膜E2との間に設置される。また、基板43の刺激制御部200部分は、強膜E3の外側に置かれる。この基板43の設置は、強膜E3の一部を切開して強膜ポケットを形成させておき、この強膜ポケット内(脈絡膜E2の外側)に基板43の電極部分を挿入することにより行われる。
なお、対向電極34は図示するように眼内中央の前眼部よりの位置に置かれることによって、網膜E1は電極41と対向電極34との間に位置することとなる。
一方、2次コイル31は、体外装置10に設けられた1次コイル14からの信号(電気刺激パルス用データ信号及び電力)を受信可能な生体内の所定位置に設置される。例えば、患者の側頭部の皮膚の下に受信部30(図では2次コイル31のみ示す)を埋め込み皮膚を介して受信部30と対向する位置に1次コイル14とを設置しておく(図1参照)。受信部30には、1次コイル14と同様に磁石が取り付けられているため、1次コイル14と受信部30とが引き合い、1次コイル14が側頭部に保持されることとなる。
なお、ワイヤー50は、側頭部に埋め込まれた受信部30から側頭部に沿って皮膚下を患者眼に向かって延び、患者の上まぶたの内側を通して眼窩に入れられる。眼窩に入れられたワイヤー50は、図4に示すように強膜E3の外側を通り、基板43に設置された刺激制御回路42に接続される。
なお、本実施形態では、体内装置20(刺激部40)の設置位置を強膜E3側に位置させて、強膜側(脈絡膜側)から網膜E1を構成する細胞を電気刺激する構成としたが、これに限るものではない。患者眼の網膜を構成する細胞を好適に刺激することが可能な位置に電極を設置することができればよい。例えば、体内装置を患者眼の眼内(網膜上や網膜下)に置き、電極が形成されている基板先端部分を網膜下(網膜と脈絡膜との間)や網膜上に設置させるような構成とすることもできる。
以上のような構成を備える視覚再生補助装置1において、その動作を図3の通信回路300の動作を中心に、図6に示す制御系のブロック図を参照して説明する。
撮影装置12により撮影された被写体の撮影データは、データ変調手段13aに送られる。変調手段13aは、被写体を患者が認識するために必要となる電気刺激パルス用データに変換し、バッテリー13bから供給される電力を交流の搬送波として、振幅変調にて電力に電気刺激パルス用データを重畳して駆動信号を生成する。そして、駆動信号は1次コイル14を介して体内装置20側(2次コイル31)に電磁波として送信される。
体内装置20側では、体外装置10より送られてくる電磁波が2次コイル31にて受け取られ、受信された電磁波は体内装置20の駆動信号として制御回路32で処理される。駆動信号は制御回路32の整流回路にて整流され、直流電圧が制御回路32で利用される。制御回路32は、受け取った電力と電気刺激パルス用データに基づいて電気刺激パルス信号及び電極指定信号を生成し、刺激制御部200へと送る。また、刺激制御部200用の電力も送る。
刺激制御部200では、刺激制御回路42が電力、電気刺激パルス信号、電極指定信号を受信し、電極指定信号等に基づいて各電極41から電気刺激パルス信号を出力させる。各電極41から出力する電気刺激パルス信号によって網膜を構成する細胞が電気刺激され、患者は視覚(光覚)を得る。
一連の動作において、1次コイル14と2次コイル31との間の距離が、患者の歩行等で変化しても、効率よく体外装置10から体内装置20への電力供給が行われることとなる。このようにして、送信回路301と受信回路302との間で効率よく電力伝送を行うことができ、視覚再生補助装置の電力伝送を効率的に行うことができる。
なお、以上説明した本実施形態では、1次側(体外装置)から2次側(体内装置)に電力及び動作信号を送る構成としたが、これに限るものではない。体外装置と体内装置の間で少なくとも電力が伝送される構成であればよい。例えば、後者の構成であれば、本発明を、電極、撮像素子、制御回路等が体内装置とされ、体内に設置される構成(体内撮像型という)の視覚再生補助装置に適用できる。具体的には、体内撮像型の視覚再生補助装置において、電力のみが体外装置から供給され、体内装置の動作信号が体外装置に伝送される構成が考えられる。また、本実施形態では視覚再生補助装置を例に挙げ、説明したが、これに限るものではなく、コイルリンクを用いた電力伝送用回路を使用するものに適用することが可能である。例えば、人工内耳等の感覚再生補助装置である。また、RFID技術等を用いた通信装置、電機機器の充電等にも応用可能である。
なお、以上説明した本実施形態では、1次コイルや2次コイルの両端にリアクタンス等の回路素子を接続する構成としたが、この構成に限るものではない。コイルのいずれかの位置に中間タップを接続し、前述した実施形態のように回路素子等を接続する構成としてもよい。
本発明の実施形態における視覚再生補助装置の外観を示した概略図である。 視覚再生補助装置の体内装置を示した概略図である。 通信回路の模式的回路構成図である。 コイル間距離と電力の関係を示す模式図である。 刺激部を体内に設置した状態を示した図である。 本実施形態における視覚再生補助装置の制御系を示したブロック図である。
1 視覚再生補助装置
10 体外装置
14 1次コイル
20 体内装置
30 受信部
31 2次コイル
32 制御回路
34 対向電極
40 刺激部
41 電極
42 刺激制御回路
43 基板
81、82 リアクタンス
100 制御部
200 刺激制御部
300 通信回路
301 送信回路
302 受信回路

Claims (5)

  1. 1次コイルを有する1次側回路と2次コイルを有する2次側回路とのコイルリンクを用いて一定の電圧振幅を持つ電力増幅器から出力される電力を伝送する電力伝送回路において、
    前記1次側回路は、
    前記1次コイルと、該1次コイルに直列に接続される第1リアクタンスと、前期電力増幅器と、該電力増幅器に対して並列に接続される第2リアクタンスと、を有し、
    前記第1リアクタンスは予め設定される前記1次コイルと前記2次コイルとの間の最小距離及び最大距離に関して前記2次側回路の電力が同一となるように設計され、
    前記第2リアクタンスは前記電力増幅器の力率を上げるためコイル間距離が前記最小距離から前記最大距離に変化したときの前記電力増幅器の電力ピークが小さくなるように設計されていることを特徴とする電力伝送回路。
  2. 請求項1の電力伝送回路において、前記第1リアクタンスが持つリアクタンスの大きさが容量性であり、前記1次コイルが持つインダクタンスの大きさよりも大きくなるように設計されていることを特徴とする電力伝送回路。
  3. 請求項2の電力伝送回路において、前記第2リアクタンスはコイルであることを特徴とする電力伝送回路。
  4. 請求項1〜3のいずれかの電力伝送回路において、前記電力増幅器の電圧振幅は前記1次側回路から前記2次側回路への送信時に変調されることを特徴とする電力伝送回路。
  5. 請求項1〜4の何れかの電力伝送回路を備えることを特徴とする視覚再生補助装置。
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